JP2010023209A - トルクレンチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸方向に長い2体のパイプ部材の端部同士を連結する接続部に容易に脱着できる構造にすることにより、このような接続部の締結を実行できるように改良したトルクレンチ装置を提供する。
【解決手段】シリンダ機構および該シリンダ機構に連結されたラチェット機構をハウジング内に備え、反力ラチェット機構を収容した反力リンク部材がハウジングの一側面に設けられた接続ピンを介して揺動自在に支持されているトルクレンチ装置において、ラチェット機構の環状のラチェットおよびラチェット支持部、ならびに反力ラチェット機構の環状の反力ラチェットおよび反力ラチェット支持部が、それぞれ円周方向における所定の2箇所で切断され、分割された各部が枢動可能に支持されていることにより、開口可能な構造になっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ボルトやナットなどの締結部材を所定のトルクで締め付ける際に用いられるトルクレンチ装置に関し、より詳細には、端部にフランジ部が形成された軸方向に長い2体のパイプをボルト接合する際に用いられるトルクレンチ装置に関する。
この種の装置として、シリンダ内のピストンロッドの往復運動を円弧運動に変換し、この円弧運動によって締結部材を締緩するトルクレンチ装置が知られている(特許文献1参照)。図5は、一般的な従来のトルクレンチ装置の内部構成を概略的に示す要部断面図である。
同図において、トルクレンチ装置100は、作動油供給用の油圧ユニットに連結されたオイルラインが接続される給排出部101を有し、該給排出部101から流入する作動油によって駆動制御される油圧式トルクレンチである。
このトルクレンチ装置100の筐体102内には、大別すると、シリンダ103内で摺動自在に支持されたピストンロッド104を油圧制御により往復運動させるシリンダ機構105と、ピストンロッド104の往復運動を円弧運動に変換し、そのトルクをボルトやナット等の締結部材に伝達するラチェット機構106とが設けられている。シリンダ機構105のピストンロッド104の一端部には、ラチェット機構106に連結される継手部107が設けられ、該継手部107を介してピストンロッド104の往復運動がラチェット機構106に伝達される。
一方、ラチェット機構106は、継手部107を介してピストンロッド104に係合するドライブプレート108と、該ドライブプレート108内でバネ109によって付勢されるように支持され、該付勢方向の表面に爪110aが形成されたドライブポール110と、該ドライブポール110の爪110aと噛合可能な外歯111aを有するラチェット111とを備えている。
このトルクレンチ装置100では、給排出部101から流路を介してシリンダ103内に作動油が流入されると、ピストンロッド104が矢印X方向に前進運動し、これに伴って、継手部107を介してピストンロッド104に連結されたドライブプレート108がラチェット111の中心Oを支点として円弧運動し、この円弧運動によるトルクがドライブポール110を介してラチェット111に伝達される。これにより、ラチェット111の内周111bに嵌合された締結部材が矢印Y方向に回転され、締結動作が実行されるようになっている。
特開平7―164339号公報
ところで、例えば、原子力発電所の原子炉内の支持鉄筋や配管として用いられるような複数の長いパイプ部材を軸方向に沿って接合する場合、図6に示すように、一方のパイプ部材201の他端部に形成されたフランジ部201aに係合されたニップル(フランジ・ボディ)202と、他方のパイプ部材203の一端部に形成されたフランジ部203aに係合されたカプラー204とを締結することにより、2体のパイプ部材201,203の端部同士を連結する接続部205が構成されている。なお、連結される2体のパイプ部材201,203のフランジ部201a,203aの間には、フランジアダプタ206が介在されている。
このような軸方向に長い2体のパイプ部材201,203の接続部205を締結する作業を上記従来のトルクレンチ装置100で行う場合、ラチェット機構106やその内部構成部品であるラチェット111が環状であるため、接続部205にトルクレンチ装置100を装着することができなかった。したがって、このような接続部205の締結は、上述したようなトルクレンチ装置100を用いずに、作業員による手作業で行われていたため、多大な時間および労力を要してしまい、この結果、特に上述したような原子炉内で作業が行われる場合には、作業員の被爆線量が増加してしまう虞があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、軸方向に長い2体のパイプ部材の端部同士を連結する接続部に容易に脱着できる構造にすることにより、このような接続部の締結を実行できるように改良したトルクレンチ装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、作動流体供給手段から供給される作動流体によって駆動制御されるシリンダ機構および該シリンダ機構に連結されたラチェット機構をハウジング内に備え、前記ラチェット機構に係合された一方の締結部材にトルクを伝達することによって、一対の締結部材を締め付けるトルクレンチ装置において、前記ラチェット機構が、前記シリンダ機構に継手部を介して揺動自在に連結されたドライブプレートと、該ドライブプレート内でバネによって付勢されるとともに、該付勢方向の表面に爪が形成されたドライブポールと、該ドライブポールの前記爪に噛合する外歯を有するとともに、内周面で前記一方の締結部材と係合する環状のラチェットとを含み、前記ラチェットが、前記ハウジングのラチェット支持部によって円周方向に回動自在に支持されるとともに、前記爪と前記外歯との噛合により一方向にのみ回転し、前記ラチェットおよび前記ラチェット支持部は、それぞれ円周方向における所定の2箇所に切断部を有し、該切断部により分割された分割ラチェットを収容する分割ラチェット支持部が、該分割ラチェット支持部の一端部に設けられた枢軸によって前記ハウジングに枢動可能に支持され、かつ、前記ハウジングの一側面に設けられた接続ピンを介して前記ハウジングに揺動自在に支持される反力リンク部材と、該反力リンク部材内でバネによって付勢されるとともに、該付勢方向の表面に爪が形成された反力ドライブポールと、該反力ドライブポールの前記爪に噛合する外歯を有するとともに、内周面で他方の前記締結部材と係合する環状の反力ラチェットとを含む反力ラチェット機構をさらに備え、前記反力ラチェットが、前記反力リンク部材の反力ラチェット支持部によって円周方向に回動自在に支持されるとともに、前記爪と前記外歯との噛合によって前記ラチェット機構の前記ラチェットの回転方向に対して逆方向にのみ回転し、前記接続ピンに接続された前記反力リンク部材が、前記反力ラチェットの中心を前記ラチェットの中心と一致させる位置に揺動可能であり、前記反力ラチェットおよび前記反力ラチェット支持部が、それぞれ円周方向における所定の2箇所に切断部を有し、該切断部により分割された分割反力ラチェットを収容する分割反力ラチェット支持部が、該分割反力ラチェット支持部の一端部に設けられた枢軸によって前記反力リンク部材に枢動可能に支持されていることにより、達成される。
また、上記目的は、前記分割ラチェット支持部の他端部には、前記分割ラチェット支持部を前記ハウジングに係止するためのセットピンが設けられていることにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記ラチェットおよび前記分割ラチェットの両側面、ならびに該両側面と対向する前記ラチェット支持部および前記分割ラチェット支持部の内面には、断面半円形状の軌道溝が形成され、かつ、前記ラチェットおよび前記分割ラチェットの軌道溝と前記ラチェット支持部および前記分割ラチェット支持部の軌道溝との間には、複数の転動体が介在されていることにより、効果的に達成される。
また、上記目的は、前記分割反力ラチェット支持部の他端部には、前記分割反力ラチェット支持部を前記反力リンク部材に係止するためのセットピンが設けられていることにより、効果的に達成される。
さらに、上記目的は、前記反力ラチェットおよび前記分割反力ラチェットの両側面、ならびに該両側面と対向する前記反力ラチェット支持部および前記分割反力ラチェット支持部の内面には、断面半円形状の軌道溝が形成され、かつ、前記反力ラチェットおよび前記分割反力ラチェットの軌道溝と前記反力ラチェット支持部および前記分割反力ラチェット支持部の軌道溝との間には、複数の転動体が介在されていることにより、効果的に達成される。
本発明に係るトルクレンチ装置によれば、軸方向に長い2体のパイプ部材の接続部を構成する一方の締結部材と係合する環状のラチェットおよびラチェット支持部、ならびに他方の締結部材と係合する環状の反力ラチェットおよび反力ラチェット支持部が、それぞれ円周方向における所定の2箇所で切断され、分割された各部が枢動可能に支持されている。これにより、ラチェットおよび反力ラチェットを開口して、各締結部材に容易に脱着することができる。この結果、従来は作業員による手作業で行われていた接続部の締結を、作動流体による動力を用いて実行することができるので、締結作業に要する時間および労力が大幅に軽減され、作業効率の向上を図ることができる。
本実施形態に係るトルクレンチ装置1は、主として、図6に示すような軸方向に長い2体のパイプ部材201,203の端部同士を連結する接続部205を締結する際に用いられる。以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るトルクレンチ装置を示す外観図である。また、図2は、本発明の実施形態に係るトルクレンチ本体部の内部構成を概略的に示す要部断面図である。また、図3は、本発明の実施形態に係る反力リンク部の内部構成を概略的に示す要部断面図である。さらに、図4は、本発明の実施形態に係るトルクレンチ本体部および反力リンク部を開口した状態を示す外観図である。
図1において、本実施形態に係るトルクレンチ装置1は、大別すると、接続部205を構成する一方の締結部材(カプラー)204にトルクを伝達するトルクレンチ本体部2と、このトルク伝達によって生じる他方の締結部材(ニップル)202の反力を吸収する反力リンク部3とから構成されている。
トルクレンチ本体部2のハウジング4の上部には、オイルライン5を取り付けるための給排出部6が設けられている。トルクレンチ本体部2は、この給排出部6に取り付けられたオイルライン5を介して作動流体供給ユニット7に接続され、該作動流体供給ユニット7から供給される作動流体(作動油)により、駆動制御されるようになっている。
図2に示すように、トルクレンチ本体部2のハウジング4内には、給排出部6から流路8を介して流入する作動油によって駆動制御されるシリンダ機構9と、該シリンダ機構9に連結され、該シリンダ機構9の往復運動を円弧運動に変換し、そのトルクを一方の締結部材であるカプラー204に伝達するラチェット機構10とが設けられている。
シリンダ機構9は、ピストン11によりヘッド側室とロッド側室とに区画されたシリンダ12と、基端部がピストン10に結合され、作動油の油圧に応じてシリンダ12内で往復運動するピストンロッド13と、該ピストンロッド13の先端部に結合され、ピストンロッド13の往復運動をラチェット機構10に伝達する継手部14とを備えている。
このシリンダ機構7では、シリンダ12のヘッド側室の油圧が上昇してロッド側室の油圧が下降すると、ピストンロッド13がX方向に進出し、シリンダ12のヘッド側室の油圧が下降してロッド側室の油圧が上昇すると、ピストンロッド13がX方向に後退するようになっている。
一方、ラチェット機構10は、ピストンロッド13に継手部14を介して揺動自在に連結されたドライブプレート15と、該ドライブプレート15の下面に形成された凹部15a内で摺動自在に収容され、下面に爪16aが形成されたドライブポール16と、該ドライブポール16の爪16aに噛合する外歯17aを有し、内周面でカプラー204の六角部と係合する環状のラチェット17とを備えている。
ドライブプレート15は、流線形の略三角形状をなしており、下面はラチェット17の外周面に沿って摺動可能な円弧面になっている。このドライブプレート15の上部には、長孔15bが穿設されており、該長孔15bには継手部14の係合ピン14aが係合している。また、ドライブプレート15は、中腹部に形成された円弧状のガイド突部15cを有し、該ガイド突部15cは、ハウジング4の内面に形成された円弧状のガイド溝4aに摺動自在に支持されている。したがって、このドライブプレート15は、ピストンロッド13のX−X方向の往復運動に応じて、ラチェット16の外周面に沿って揺動するようになっている。
ドライブプレート15の凹部15aと該凹部15aに収容されたドライブポール16との間には、板バネ等からなるバネ部材18が介在されており、該バネ部材18の弾性力によってドライブポール16は、凹部15aから外方側(すなわちラチェット16側)に付勢されている。これにより、ドライブポール16の爪16aと外歯17aが噛合しているラチェット17は、中心Oを支点として一方向(Y方向)にのみ回転するように規制されている。すなわち、シリンダ機構9の油圧制御によってピストンロッド13がX方向に進出した際には、ドライブポール16の爪16aがラチェット17の外歯17aと噛合し、シリンダ機構9の動力がラチェット機構10に伝達されるので、ラチェット17のY方向の回転が許容される。一方、シリンダ機構9の油圧制御によってピストンロッド13がX方向に後退した際には、ドライブポール16の爪16aがラチェット17の外歯17aの上を滑り、シリンダ機構9の動力がラチェット機構10に伝達されないので、ラチェット17の回転が規制される。
環状のラチェット17の両側面、および該ラチェット17が収容されるハウジング4のラチェット支持部の内面には、断面半円形状の軌道溝19が形成されており、この両部材の軌道溝19の間には、複数の転動体20が介在されている。これにより、ラチェット17は、ハウジング4のラチェット支持部によって円周方向に回動自在に支持される。
また、この環状のラチェット17およびハウジング4のラチェット支持部は、それぞれ円周方向における所定の2箇所に切断部17b,4bを有し、該切断部17b,4bによって分割された分割ラチェット17Aを収容する分割ラチェット支持部4Aは、該分割ラチェット支持部4Aの一端部に設けられた枢軸21によってハウジング4に枢動可能に支持されている。すなわち、ラチェット17およびハウジング4のラチェット支持部は、図4に示すように開口可能な構造になっている。また、分割ラチェット支持部4Aおよびハウジング4の開口端部にはセットピン挿入孔4Ac,4cが穿設されている。ラチェット17およびラチェット支持部の閉口時には、このセットピン挿入孔4Ac,4cに脱着可能なセットピン22が嵌挿され、これにより、分割ラチェット支持部4Aがハウジング4に係止される。
なお、このラチェット17およびハウジング4のラチェット支持部の開閉動作をスムーズに行うには、図4に示すように、ラチェット17の位相をハウジング4のラチェット支持部に対して約20°ずらす必要がある。そのため、ラチェット17およびハウジング4のラチェット支持部には、その所定の位相を示す位置にマーキングが施されている。
また、図3に示す反力リンク部3は、トルクレンチ本体部2のハウジング4の一側面に立設された接続ピン23に挿通可能な接続孔24aを有する反力リンク部材24と、該反力リンク部材24の内周面に形成された凹部24b内で摺動自在に収容され、下面に爪25aが形成された反力ドライブポール25と、該反力ドライブポール25の爪25aに噛合する外歯26aを有し、内周面でニップル202の六角部と係合する環状の反力ラチェット26とを備えている。
環状の反力ラチェット26の両側面、および該反力ラチェット26が収容される反力リンク部材24のラチェット支持部の内面には、断面半円形状の軌道溝27が形成されており、この両部材の軌道溝27の間には、複数の転動体28が介在されている。これにより、反力ラチェット26は、反力リンク部材24のラチェット支持部によって円周方向に回動自在に支持される。
また、接続ピン23を介してトルクレンチ本体部2のハウジング4に接続された反力リンク部材24は、反力ラチェット26の中心Oをラチェット17の中心Oと一致させることができるように揺動可能に支持される。
また、環状の反力ラチェット26および反力リンク部材24の反力ラチェット支持部は、それぞれ円周方向における所定の2箇所に切断部26b,24cを有し、該切断部26b,24cによって分割された分割反力ラチェット26Aを収容する分割反力ラチェット支持部24Aは、該分割反力ラチェット支持部24Aの一端部に設けられた枢軸29によって反力リンク部材24に枢動可能に支持されている。すなわち、反力ラチェット26および反力リンク部材24の反力ラチェット支持部は、図4に示すように開口可能な構造になっている。また、分割反力ラチェット支持部24Aおよび反力リンク部材24の開口端部には、図4に示すようにセットピン挿入孔24Ac,24cが穿設され、反力ラチェット26および反力ラチェット支持部の閉口時には、このセットピン挿入孔24Ac,24cに脱着可能なセットピン30が嵌挿され、これにより、分割反力ラチェット支持部24Aが反力リンク部材24に係止される。
なお、この反力ラチェット26および反力リンク部材24の反力ラチェット支持部の開閉動作をスムーズに行う場合にも、上述したラチェット17およびラチェット支持部の場合と同様、図4に示すように、反力ラチェット26の位相を反力リンク部材24の反力ラチェット支持部に対して約20°ずらす必要がある。そのため、反力ラチェット26および反力リンク部材24の反力ラチェット支持部には、その所定の位相を示す位置にマーキングが施されている。
また、反力リンク部材24の凹部24aと該凹部24aに収容された反力ドライブポール25との間には、板バネ等からなるバネ部材31が介在されており、該バネ部材31の弾性力によって反力ドライブポール25は、凹部24aから外方側(すなわち反力ラチェット26側)に付勢されている。これにより、ドライブポール25の爪25aと外歯26aが噛合している反力ラチェット26は、中心Oを支点としてラチェット17の回転方向に対して逆方向(Y方向)にのみ回転するように規制されている。すなわち、トルクレンチ本体部2によってカプラー204が締結方向(Y方向)に回転された場合、反力ドライブポール25の爪25aが反力ラチェット26の外歯26aと噛合し、カプラー204に螺合するニップル202が同方向に回転しないように規制するとともに、カプラー204に伝達されたトルクに抗する反力がニップル202を介して反力ラチェット26に伝達されることにより、反力ドライブポール25の爪25aが反力ラチェット26の外歯26aの上を滑り、反力ラチェット26のY方向(ニップル202の締結方向)の回転を許容するようになっている。したがって、このトルクレンチ装置1では、ニップル202およびカプラー204に対して、それぞれの締結方向に回転させるトルクを付与することができ、このニップル202とカプラー204の螺合からなる接続部205が所定の設定トルクに達すると、ラチェット17および反力ラチェット26の回転が停止するようになっている。
次に、本実施形態に係るトルクレンチ装置の動作について説明する。ここでは、図6に示す軸方向に長い2体のパイプ部材201,203の端部同士を連結する際に用いられる締結部材202,204を締結する場合を例に挙げて説明する。
まず、図4に示すように、セットピン挿入孔4c,4Acからセットピン22が抜き取られ、ラチェット17が開口した状態のトルクレンチ本体部2が、接続部205のカプラー204に装着される。ここで、2部材に分割されるラチェット17は、作業者によって、上述したマーキングを参照にしながら、予め所定の位相に調整されている。ラチェット17の内周面にカプラー204の六角部が装着されると、分割ラチェット支持部4Aが閉口方向に枢動され、セットピン挿入孔4c,4Acにセットピン22が嵌挿される。
次に、トルクレンチ本体部2と同様、セットピン挿入孔24c,24Acからセットピン30が抜き取られ、反力ラチェット26が開口した状態の反力リンク部3が、接続部205のニップル202に装着される。ここで、2部材に分割される反力ラチェット26も、作業者によって予め所定の位相に調整されている。反力ラチェット26の内周面にニップル202の六角部が装着されると、分割反力ラチェット支持部24Aが閉口方向に枢動され、セットピン挿入孔24c,24Acにセットピン30が嵌挿される。そして、この状態で反力リンク部3をカプラー204の同心円上で回転させながら、接続孔24aの円周方向における位置がトルクレンチ本体部2の接続ピン23の位置に調整され、接続孔24aが接続ピン23に差し込まれる。
トルクレンチ本体部2と反力リンク部3とが接続されると、作動流体供給ユニット7が作動し、油圧によってシリンダ機構8のピストンロッド13がX方向に前進する。これにより、ラチェット17および該ラチェット17の内周面に係合されたカプラー204が締結方向(Y方向)に約27°回転し、これと同時に、反力ラチェット26の内周面に係合されたニップル202が、カプラー204へのトルク伝達による反力を受けて、カプラー204とは逆方向である締結方向(Y方向)に略同角度だけ回転する。この締結動作は、ニップル202とカプラー204の螺合からなる接続部205が所定の設定トルクに到達するまで繰り返され、ニップル202とカプラー204の回転が停止した時点で終了する。
締結動作が終了すると、各セットピン22,30が抜き取られて、トルクレンチ本体部2および反力リンク部3がパイプ部材201,203から取り外される。ここで、各セットピン22,30を抜き取る前に、接続ピン23と接続孔24aによる連結を切り離して、トルクレンチ本体部2および反力リンク部3をパイプ部材201,203の軸方向に沿ってそれぞれ接続部205から離れる方向に摺動させることが好ましい。これにより、ラチェット17がカプラー204との係合から解放されるとともに、反力ラチェット26がニップル202との係合が解放されので、各セットピン22,30を容易に抜き取ることができる。
以上のように、本実施形態に係るトルクレンチ装置1によれば、軸方向に長い2体のパイプ部材201,203の接続部205を構成するカプラー204と係合する環状のラチェット17およびハウジング4のラチェット支持部、ならびにニップル202と係合する環状の反力ラチェット26および反力リンク部材24の反力ラチェット支持部が、それぞれ円周方向における所定の2箇所で切断され、かつ、これにより分割された分割ラチェット17Aを収容する分割ラチェット支持部4A、および分割反力ラチェット26Aを収容する分割反力ラチェット支持部24Aが、ハウジング4および反力リンク部材24に枢軸21,29を介して枢動可能に支持されている。これにより、ラチェット17および反力ラチェット26を開口して、カプラー204およびニップル202に容易に脱着することができるので、従来は作業員による手作業で行われていたパイプ部材201,203の接続部205の締結を、作動流体による動力を用いて実行することができ、この結果、締結作業の効率を大幅に向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上述した実施形態では、トルクレンチ本体部2に流入される作動流体が高圧油である場合について説明したが、これに限定されず、作動流体が水や空気の場合にも適用することができる。
本発明の実施形態に係るトルクレンチ装置を示す外観図である。 本発明の実施形態に係るトルクレンチ本体部の内部構成を概略的に示す要部断面図である。 本発明の実施形態に係る反力リンク部の内部構成を概略的に示す要部断面図である。 本発明の実施形態に係るトルクレンチ本体部および反力リンク部を開口した状態を示す外観図である。 従来のトルクレンチ装置の内部構成を概略的に示す要部断面図である。 2体のパイプ部材の端部同士を連結する接続部を概略的に示す要部断面図である。
符号の説明
1・・・トルクレンチ装置
2・・・トルクレンチ本体部
3・・・反力リンク部
4・・・ハウジング
4b・・・切断部
4A・・・分割ラチェット支持部
7・・・作動流体供給ユニット
9・・・シリンダ機構
10・・・ラチェット機構
11・・・ピストン
12・・・シリンダ
13・・・ピストンロッド
14・・・継手部
15・・・ドライブプレート
15a・・・凹部
16・・・ドライブポール
16a・・・爪
17・・・ラチェット
17a・・・外歯
17b・・・切断部
17A・・・分割ラチェット
18・・・バネ部材
19・・・軌道溝
20・・・転動体
21・・・枢軸
22・・・セットピン
23・・・接続ピン
24・・・反力リンク部材
24c・・・切断部
24A・・・分割反力リンク部材
25・・・反力ドライブポール
25a・・・爪
26・・・反力ラチェット
26a・・・外歯
26b・・・切断部
26A・・・分割反力ラチェット
27・・・軌道溝
28・・・転動体
29・・・枢軸
30・・・セットピン
31・・・バネ部材
202・・・ニップル
204・・・カプラー

Claims (5)

  1. 作動流体供給手段から供給される作動流体によって駆動制御されるシリンダ機構および該シリンダ機構に連結されたラチェット機構をハウジング内に備え、前記ラチェット機構に係合された一方の締結部材にトルクを伝達することによって、一対の締結部材を締め付けるトルクレンチ装置であって、
    前記ラチェット機構は、前記シリンダ機構に継手部を介して揺動自在に連結されたドライブプレートと、該ドライブプレート内でバネによって付勢されるとともに、該付勢方向の表面に爪が形成されたドライブポールと、該ドライブポールの前記爪に噛合する外歯を有するとともに、内周面で前記一方の締結部材と係合する環状のラチェットとを含み、
    前記ラチェットは、前記ハウジングのラチェット支持部によって円周方向に回動自在に支持されるとともに、前記爪と前記外歯との噛合により一方向にのみ回転し、
    前記ラチェットおよび前記ラチェット支持部は、それぞれ円周方向における所定の2箇所に切断部を有し、
    該切断部により分割された分割ラチェットを収容する分割ラチェット支持部は、該分割ラチェット支持部の一端部に設けられた枢軸によって前記ハウジングに枢動可能に支持され、かつ、
    前記ハウジングの一側面に設けられた接続ピンを介して前記ハウジングに揺動自在に支持される反力リンク部材と、該反力リンク部材内でバネによって付勢されるとともに、該付勢方向の表面に爪が形成された反力ドライブポールと、該反力ドライブポールの前記爪に噛合する外歯を有するとともに、内周面で他方の前記締結部材と係合する環状の反力ラチェットとを含む反力ラチェット機構をさらに備え、
    前記反力ラチェットは、前記反力リンク部材の反力ラチェット支持部によって円周方向に回動自在に支持されるとともに、前記爪と前記外歯との噛合によって前記ラチェット機構の前記ラチェットの回転方向に対して逆方向にのみ回転し、
    前記接続ピンに接続された前記反力リンク部材は、前記反力ラチェットの中心を前記ラチェットの中心と一致させる位置に揺動可能であり、
    前記反力ラチェットおよび前記反力ラチェット支持部は、それぞれ円周方向における所定の2箇所に切断部を有し、
    該切断部により分割された分割反力ラチェットを収容する分割反力ラチェット支持部は、該分割反力ラチェット支持部の一端部に設けられた枢軸によって前記反力リンク部材に枢動可能に支持されていることを特徴とするトルクレンチ装置。
  2. 前記分割ラチェット支持部の他端部には、前記分割ラチェット支持部を前記ハウジングに係止するためのセットピンが設けられている請求項1に記載のトルクレンチ装置。
  3. 前記ラチェットおよび前記分割ラチェットの両側面、ならびに該両側面と対向する前記ラチェット支持部および前記分割ラチェット支持部の内面には、断面半円形状の軌道溝が形成され、かつ、
    前記ラチェットおよび前記分割ラチェットの軌道溝と前記ラチェット支持部および前記分割ラチェット支持部の軌道溝との間には、複数の転動体が介在されている請求項1または2に記載のトルクレンチ装置。
  4. 前記分割反力ラチェット支持部の他端部には、前記分割反力ラチェット支持部を前記反力リンク部材に係止するためのセットピンが設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載のトルクレンチ装置。
  5. 前記反力ラチェットおよび前記分割反力ラチェットの両側面、ならびに該両側面と対向する前記反力ラチェット支持部および前記分割反力ラチェット支持部の内面には、断面半円形状の軌道溝が形成され、かつ、
    前記反力ラチェットおよび前記分割反力ラチェットの軌道溝と前記反力ラチェット支持部および前記分割反力ラチェット支持部の軌道溝との間には、複数の転動体が介在されている請求項1ないし4のいずれかに記載のトルクレンチ装置。
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