JP2010022629A - 棚板 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量であって、高い強度を有する棚板を提供する。
【解決手段】棚板10は、所定面積の表面および裏面を有する芯材13と、芯材13の表裏面全域に接合された板材14,15とから形成され、長手方向へ延びる両側縁部16と、短手方向へ延びる両端縁部17とを有する矩形に成形されている。棚板10では、芯材13として所定の厚み寸法を有する押出法ポリスチレンフォーム板が使用され、板材14,15として所定の厚み寸法を有する化粧合板と普通合板とのうちの少なくとも一方が使用されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、押入やクローゼット、書棚、食器棚等の収納ユニットに使用される棚板に関する。
木質材料から作られた縦桟および横桟を組み合わせた枠部材と、木質材料から作られて枠部材の表面に張り合わされた表面パネルと、木質材料から作られて枠部材の裏面に張り合わされた裏面パネルとから形成され、裏面パネルに複数の円形の小孔が穿設され、粒状の乾燥剤を収納した不織布製の袋が表面パネルと裏面パネルとの間の空間に配置された棚板がある(特許文献1参照)。この棚板は、押入やクローゼット、書棚等の収納ユニットに使用される。縦桟および横桟にはパーティクルボードが使用され、表面パネルおよび裏面パネルには合板が使用されている。縦桟および横桟の厚み寸法は19〜25mm、表面パネルの厚み寸法は5〜6mmであり、裏面パネルの厚み寸法は2〜3mmである。この棚板は、その吸湿能力が高く、棚板を取り付けた収納ユニットの湿気が乾燥剤に吸収されるから、収納ユニットの乾燥状態を維持することができる。
特開2002−65381号公報
前記特許文献1に開示の棚板は、枠部材の表裏面にパネルを貼り合わせて作られているから、表面パネルの厚み寸法や曲げ強さにもよるが、表面パネルに過度の荷重がかかると、パネルが変形または破損し、棚としての機能が失われる場合がある。なお、棚の強度を上げるため、表面パネルの厚み寸法を大きくすると、パネルの重量が増加し、結果として棚全体の重量が増加する。したがって、この棚板は、軽量化を図ると、その強度が低下し、逆に、強度の向上を図ると、その重量が増加する。
本発明の目的は、軽量であって、かつ、高い強度を有する棚板を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明にかかる棚板は、所定面積の表裏面を有する芯材と、芯材の表裏面全域に接合された板材とから形成され、芯材が所定の厚み寸法を有する押出法ポリスチレンフォーム板であり、板材が所定の厚み寸法を有する化粧合板と普通合板とのうちの少なくとも一方であることを特徴とする。
本発明にかかる棚板の一例としては、棚板が、互いに並行して一方向へ延びる両側縁部と、互いに並行して一方向と交差する方向へ延びる両端縁部とを有する矩形に成形され、ポリスチレンフォーム板の厚み寸法が9.5〜10.5mmの範囲、板材の厚み寸法が1.5〜2.5mmの範囲にあり、棚板では、側縁部長さ600mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が697.5〜702.5gの範囲、側縁部長さ900mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が995〜1010gの範囲にあり、側縁部長さ1200mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が1392.5〜1407.5gの範囲にある。
本発明にかかる棚板の他の一例としては、ポリスチレンフォーム板の曲げ強さが20〜25N/cmの範囲、ポリスチレンフォーム板の圧縮強さが18〜20N/cmの範囲にある。
本発明にかかる棚板の他の一例としては、棚材の中央部において表面から裏面に向かって荷重を加えたときの変位量(板反り)毎の各荷重が、スパン870mmかつ変位量5mmで381.0〜384.0Nの範囲、スパン870mmかつ変位量15mmで1056.0〜1059.0Nの範囲、スパン870mmかつ変位量25mmで1647.5〜1652.5Nの範囲にあり、スパン1220mmかつ変位量5mmで96.0〜99.0Nの範囲、スパン1220mmかつ変位量15mmで226.0〜229.0Nの範囲、スパン1220mmかつ変位量25mmで356.0〜359.0Nの範囲にある。
本発明にかかる棚板の他の一例としては、棚板が木質材料から作られた枠部材に取り付けられて固定棚を形成し、枠部材が、棚板の周縁部を囲む第1部位と、第1部位の内側に位置して棚板の周縁部を載置かつ支持可能な第2部位とを備え、第1部位の厚み寸法が第2部位の厚み寸法よりも棚板の厚み寸法分だけ大きく、固定棚では、棚板の周縁部を枠部材の第2部位に載置したときに、棚板の表面と枠部材の第1部位の表面とが略平坦になる。
本発明にかかる棚板によれば、芯材として所定の厚み寸法を有する押出法ポリスチレンフォーム板が使用され、板材として所定の厚み寸法を有する化粧合板と普通合板とのうちの少なくとも一方が使用されているから、それがすべて木質材料から作られている場合と比較して軽量であり、また、押出法ポリスチレンフォーム板を板材の間に介在させているから、ポリスチレンフォーム板の荷重に対する曲げ強さや圧縮強さと板材の荷重に対する曲げ強度との相互作用によって高い強度を発現する。棚板は、容易に持ち運ぶことができるとともに、押入やクローゼット、書棚、食器棚等の収納ユニットに対する取り付けや取り外しが容易であり、押入やクローゼット、書棚、食器棚に対する固定棚として好適に使用することができ、書棚や食器棚の可動棚として好適に使用することができる。この棚板は、それを取り付けた押入やクローゼット、書棚、食器棚等の収納ユニットに余分な荷重がかかることはなく、さらに、それに相当の重量を有する物が載置されたとしても、その荷重に十分に耐えることができる。
ポリスチレンフォーム板の厚み寸法が9.5〜10.5mmの範囲、板材の厚み寸法が1.5〜2.5mmの範囲にあり、側縁部長さ600mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が697.5〜702.5gの範囲、側縁部長さ900mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が995〜1010gの範囲、側縁部長さ1200mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が1392.5〜1407.5gの範囲にある棚板は、それが所定の厚みと所定の大きさとを有するにもかかわらず、軽量であり、容易に持ち運ぶことができるとともに、押入やクローゼット、書棚、食器棚等の収納ユニットに対する取り付けや取り外しが容易である。この棚板は、それを取り付けた押入やクローゼット、書棚、食器棚等の収納ユニットに余分な荷重がかかることはなく、さらに、それに相当の重量を有する物が載置されたとしても、その荷重に十分に耐えることができる。
ポリスチレンフォーム板の曲げ強さが20〜25N/cmの範囲、ポリスチレンフォーム板の圧縮強さが18〜20N/cmの範囲にある棚板は、ポリスチレンフォーム板の曲げ強さや圧縮強さが前記範囲にあるから、軽量であるにもかかわらず、ポリスチレンフォーム板の曲げ強さや圧縮強さと合板の曲げ強度との相互作用によって高い強度を発現し、それに相当の重量を有する物が載置されたとしても、その荷重に十分に耐えることができる。
棚材の中央部において表面から裏面に向かって荷重を加えたときの変位量(板反り)毎の各荷重が、スパン870mmかつ変位量5mmで381.0〜384.0Nの範囲、スパン870mmかつ変位量15mmで1056.0〜1059.0Nの範囲、スパン870mmかつ変位量25mmで1647.5〜1652.5Nの範囲にあり、スパン1220mmかつ変位量5mmで96.0〜99.0Nの範囲、スパン1220mmかつ変位量15mmで226.0〜229.0Nの範囲、スパン1220mmかつ変位量25mmで356.0〜359.0Nの範囲にある棚板は、それら変位量に対する各荷重が前記範囲にあるから、棚板に相当の重量を有する物が載置されたとしても、その荷重に十分に耐えることができ、棚板が変形または破損することはなく、棚としての機能が失われることはない。
棚板が木質材料から作られた枠部材に取り付けられて固定棚を形成する棚板は、枠部材を押入やクローゼットに取り付けたときに、その枠部材が雑巾摺りを兼用するから、雑巾摺りの取り付けを省くことができる。棚板は、枠部材を押入やクローゼットに取り付けた後、押入やクローゼットの内面にクロスを張り、その後棚板を枠部材に取り付けられることができるから、押入やクローゼットの内部にクロス張りのためのスペースを確保することができ、雑巾摺りを取り付けて棚を設置した後にクロスを張る従来の工程と比較し、押入やクローゼットの内面に容易にクロスを張ることができる。
添付の図面を参照し、本発明に係る棚板の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、一例として示す棚板10の斜視図であり、図2は、図1の分解斜視図である。図3は、図1の1−1線端面図であり、図4は、棚板10の荷重強度試験の説明図である。図1では、長手方向を矢印A、短手方向を矢印Bで示し、厚み方向を矢印Cで示す。図4では、荷重強度試験に使用する試験機23を概念的に示している。棚板10は、所定面積の表面11および裏面12を有する芯材13と、芯材13の表面11全域に接合された第1板材14と、芯材13の裏面12全域に接合された第2板材15とから形成されている。
芯材13には、所定の厚み寸法を有する押出法ポリスチレンフォーム板13が使用され、第1および第2板材14,15には、化粧合板14,15と普通合板14,15とのうちの少なくとも一方が使用されている。芯材13およびそれら板材14,15はその平面形状が同形同大であり、第1板材14と第2板材15とはその形状が同形同大である。棚板10は、その平面形状が矩形に成形され、互いに並行して長手方向へ延びる両側縁部16と、互いに並行して短手方向へ延びる両端縁部17とを有する。この棚板10は、押入やクローゼット、書棚、食器棚に対する固定棚として使用され、または、書棚や食器棚の可動棚として使用される。
押出法ポリスチレンフォーム板13は、ポリスチレン樹脂に発泡剤、難燃剤を加え、連続的に押し出して発泡させ、板状に成型したものである。ポリスチレンフォーム板13は、その平面形状が矩形に成形され、互いに並行して長手方向へ延びる両側縁部18と、互いに並行して短手方向へ延びる両端縁部19とを有する。ポリスチレンフォーム板13の厚み寸法L1は、9.5〜10.5mm、好ましくは10.0mmである。
ポリスチレンフォーム板13の厚み寸法L1が9.5mm未満では、棚板10の強度が低下し、棚板10に相当の重量を有する物が載置されたときに、その荷重に耐えることができず、棚板10が変形または破損する場合がある。ポリスチレンフォーム板13の厚み寸法L1が10.5mmを超過すると、棚板10の厚み寸法L5が必要以上に増加して嵩張り、収納ユニットに棚板10を取り付けたときに、ユニットの収納スペースが棚板10によって狭くなる場合がある。棚板10は、ポリスチレンフォーム板13の厚み寸法L1が前記範囲にあるから、ポリスチレンフォーム板13の曲げ強さや圧縮強さと板材14,15の曲げ強度との相互作用によって高い強度を発現し、それに相当の重量を有する物が載置されたとしても、その荷重に十分に耐えることができる。
ポリスチレンフォーム板13は、その曲げ強さが20〜25N/cmの範囲、その圧縮強さが18〜20N/cmの範囲にある。ポリスチレンフォーム板13の曲げ強さや圧縮強さは、JIS A 9511試験によって測定した値である。ポリスチレンフォーム板13の曲げ強さが20N/cm未満かつ、圧縮強さが18N/cm未満では、棚板10の強度が低下し、棚板10に相当の重量を有する物が載置されたときに、その荷重に耐えることができず、棚板10が変形または破損する場合がある。棚板10は、ポリスチレンフォーム板13の曲げ強さと圧縮強さとが前記範囲にあるから、ポリスチレンフォーム板13の曲げ強さや圧縮強さと板材14,15の曲げ強度との相互作用によって高い強度を発現し、それに相当の重量を有する物が載置されたとしても、その荷重に十分に耐えることができる。
化粧合板14,15には、メラミン化粧合板、ポリエステル化粧合板、ダップ化粧合板、プリント化粧合板のうちのいずれかが使用されている。なお、化粧合板14,15にはポリエステル化粧合板を使用することが好ましい。ポリエステル化粧合板は、意匠性において深みや肉持ち感、塗装感があり、堅牢な塗膜を有し、耐久性に優れる。ポリエステル化粧合板は、フィルム法やフローコーター法によって作られる。普通合板14,15には、ラワン合板とシナ合板とのうちのいずれかが使用されている。化粧合板14,15や普通合板14,15は、その平面形状が矩形に成形され、互いに並行して長手方向へ延びる両側縁部20と、互いに並行して短手方向へ延びる両端縁部21とを有する。化粧合板14,15や普通合板14,15の厚み寸法L2は、1.5〜2.5mm、好ましくは2.0mmである。
化粧合板14,15や普通合板14,15の厚み寸法L2が1.5mm未満では、合板14,15の強度が低下し、その結果として棚板10の強度が低下し、棚板10に相当の重量を有する物が載置されたときに、その荷重に耐えることができず、棚板10が変形または破損する場合がある。化粧合板14,15や普通合板14,15の厚み寸法L2が2.5mmを超過すると、棚板10の重量が増加し、棚板10の軽量化を図ることができない。棚板10は、化粧合板14,15や普通合板14,15の厚み寸法L2が前記範囲にあるから、軽量であるにもかかわらず、ポリスチレンフォーム板13の曲げ強さや圧縮強さと合板14,15の曲げ強度との相互作用によって高い強度を発現する。
ポリスチレンフォーム板13とそれら合板14,15とは、接着剤(図示せず)によって接合されている。ポリスチレンフォーム板13と合板14,15との接合手順は、ポリスチレンフォーム板13の表裏面11,12に接着剤を塗布し、または、それら合板14,15のポリスチレンフォーム板13に対する対向面22に接着剤を塗布した後、ポリスチレンフォーム板13の両側縁部18と合板14,15の両側縁部20とを一致させ、ポリスチレンフォーム板13の両端縁部19と合板14,15の両端縁部21とを互いに一致させた状態で、ポリスチレンフォーム板13の表裏面11,12を合板14,15で挟み、それら合板14,15でポリスチレンフォーム板13をプレスする。接着剤が乾燥した後、プレスを解除する。
なお、ポリスチレンフォーム板13では、図示はしていないが、その側面とその端面とのうちの少なくとも側面に、合板14,15と同一色の化粧塩ビシートが接着剤によって接合されていてもよい。ポリスチレンフォーム板13の側面や端面に化粧塩ビシートを接合することで、化粧塩ビシートによってポリスチレンフォームを隠蔽することができ、棚板10の見端を向上させることができる。接着剤には、フェノール樹脂接着剤、メラミン樹脂接着剤、ユリア樹脂接着剤が使用されている。
棚板10は、側縁部16の寸法(側縁部長さ)L3が600mmおよび端縁部17の寸法(端縁部長さ)L4が300mmの規格寸法における重量が697.5〜702.5gの範囲(最多重量700g)にあり、側縁部16の寸法(側縁部長さ)L3が900mmおよび端縁部17の寸法(端縁部長さ)L4が300mmの規格寸法における重量が995〜1010gの範囲(最多重量1000g)にある。また、側縁部16の寸法(側縁部長さ)L3が1200mmおよび端縁部17の寸法(端縁部長さ)L4が300mmの規格寸法における重量が1392.5〜1407.5gの範囲(最多重量1400g)にある。棚板10は、それら規格寸法における重量が前記範囲にあるから、それが所定の厚みと所定の大きさとを有するにもかかわらず、軽量であり、持ち運びが容易で有るとともに、押入やクローゼット、書棚、食器棚に対する取り付けや取り外しが容易である。棚板10は、その厚み寸法L5が12.5〜15.5mm、好ましくは14.0mmである。
図3に示す試験機23を使用し、棚板10の荷重強度試験を行った結果を以下に示す。この荷重強度試験では、試験機23として島津オートグラフ(AG−2000E)を使用した。試験機23は、台座24と、台座24の上面に所定の間隔で設置された一対の支点材25と、棚板10に所定の荷重をかける押圧装置26とから形成されている。荷重強度試験は、支点材25間の長さL6が870mm(スパン870mm)と支点材25間の長さL6が1220mm(スパン1220mm)との2つのスパンで行った。荷重強度試験に用いた棚板10は、厚み寸法L1が10.0mmのポリスチレンフォーム板13の表裏面11,12全域に、厚み寸法L2が2.0mmのポリエステル化粧合板14,15を接合したものである。
スパン870mmの試験では、支点材25間の長さL6を870mmに調節した後、支点材25の上に棚板10を置いた。次に、押圧装置26の押圧部27を棚板10の中央部28に設置し、押圧装置26を利用して矢印Dで示す棚板10の厚み方向下方へ向かって(棚板10の表面11から裏面12に向かって)棚板10に徐々に荷重を加えた。加える荷重を次第に増加させ、各変位量(板反り)における各荷重を読み取った。なお、棚板10の中央部28とは、側縁部16の寸法(側縁部長さ)L3を二分するとともに、端縁部17の寸法(端縁部長さ)L4を二分する箇所である。また、変位量とは、棚板10が厚み方向下方に反ったときの、その反り寸法である。スパン870mmの試験結果は以下のとおりである。
スパン870mmにおいて、変位量5mmにおける荷重が381.0〜384.0Nの範囲(最多荷重382.5N)、変位量10mmにおける荷重が723.5〜726.5Nの範囲(最多荷重725.0N)、変位量15mmにおける荷重が1056.0〜1059.0Nの範囲(最多荷重1057.5N)、変位量20mmにおける荷重が1372.5〜1377.5Nの範囲(最多荷重1375.0N)、変位量25mmにおける荷重が1647.5〜1652.5Nの範囲(最多荷重1650.0N)であった。
スパン1220mmの試験では、支点材25間の長さL6を1220mmに調節した後、支点材25の上に棚板10を置いた。次に、押圧装置26の押圧部27を棚板10の中央部28に設置し、押圧装置26を利用して矢印Dで示す棚板10の厚み方向下方へ向かって(棚板10の表面11から裏面12に向かって)棚板10に徐々に荷重を加えた。加える荷重を次第に増加させ、各変位量(板反り)における各荷重を読み取った。スパン1220mmの試験結果は以下のとおりである。
スパン1220mmにおいて、変位量5mmにおける荷重が96.0〜99.0Nの範囲(最多荷重97.5N)、変位量10mmにおける荷重が161.0〜164.0Nの範囲(最多荷重1162.5N)、変位量15mmにおける荷重が226.0〜229.0Nの範囲(最多荷重227.5N)、変位量20mmにおける荷重が291.0〜294.0Nの範囲(最多荷重292.5N)、変位量25mmにおける荷重が356.0〜359.0Nの範囲(最多荷重357.5N)であった。この棚板10は、スパン870mmにおける変位量(板反り)毎の各荷重が前記範囲にあり、スパン1220mmにおける変位量(板反り)毎の各荷重が前記範囲にあるから、棚板10に相当の重量を有する物が載置されたとしても、その荷重に十分に耐えることができ、棚板10が変形または破損することはなく、棚としての機能が失われることはない。
図5は、固定棚29を取り付けた押入30またはクローゼット30の斜視図であり、図6は、固定棚29の部分破断拡大図である。図5,6では、棚板10を枠部材31に取り付け、棚板10を固定棚29として利用している。固定棚29は、棚板10と、木質材料から作られた枠部材31とから形成されている。枠部材31は、互いに並行して長手方向へ延びる一対の第1枠部材32と、互いに並行して短手方向へ延びる一対の第2枠部材33とから作られている。なお、図6では、他方の第2枠部材33の図示を省略している。第1枠部材32と第2枠部材33とは、それら枠部材32,33が交差する角部34に置いて連結されている。それら枠部材32,33の連結には、ビス(図示せず)が利用されている。
第1枠部材32は、棚板10の両側縁部16(周縁部)を取り囲む第1部位35と、第1部位35の内側に位置して棚板10の両側縁部16(周縁部)を載置かつ支持可能な第2部位36とを有する。第1枠部材32では、第1部位35の厚み寸法が第2部位36の厚み寸法よりも棚板10の厚み寸法L5の分だけ大きい。第2枠部材33は、棚板10の両端縁部17(周縁部)を取り囲む第1部位37と、第1部位37の内側に位置して棚板10の両端縁部17(周縁部)を載置かつ支持可能な第2部位38とを有する。第2枠部材33では、第1部位37の厚み寸法が第2部位38の厚み寸法よりも棚板10の厚み寸法L5の分だけ大きい。
固定棚29を押入30またはクローゼット30に取り付ける一例を説明すると、以下のとおりである。一方の第1枠部材32を押入30またはクローゼット30の後壁39に当接させ、第2枠部材33を押入30またはクローゼット30の側壁40に当接させた後、ビス41を利用して第1枠部材32の第2部位36を後壁39に固定し、ビス41を利用して第2枠部材33の第2部位38を側壁40に固定する。枠部材31は、その第1部位36,37が雑巾摺りを兼用するから、雑巾摺りの取り付けを省くことができる。次に、枠部材31の内側に入り、枠部材31の上方の後壁39および側壁40にクロス(図示せず)を張った後、枠部材31の下方の後壁39および側壁40にクロスを張る。この固定棚29では、雑巾摺りを取り付けた固定棚と比較し、枠部材31の内側に入って作業を行うことができるから、押入30やクローゼット30の内部にクロス張りのためのスペースが確保される。
クロスを張った後は、棚板10の両側縁部16を第1枠部材32の第2部位36の上に載せ、棚板10の両端縁部17を第2枠部材33の第2部位38の上に載せる。棚板10は第1および第2枠部材32,33の第2部位36,38に支持される。棚板10の両側縁部16と両端縁部17とを第2部位36,38に載せると、棚板10の表面11と第1および第2枠部材32,33の第1部位35,37の表面とが略平坦になる。棚板10を第2部位36,38に載せた後は、ビス42を利用して第1および第2枠部材32,33の第2部位36,38に棚板10を固定する。
この固定棚29では、枠部材31を押入30やクローゼット30に取り付けた後、押入30やクローゼット30の内面にクロスを張り、その後棚板10を枠部材31に取り付けられることができるから、押入30やクローゼット30の内部にクロス張りのためのスペースを確保することができ、雑巾摺りを取り付けて棚を設置した後にクロスを張る従来の工程と比較し、押入30やクローゼット30の内面に容易にクロスを張ることができる。固定棚29は、それに棚板10が利用されているから、固定棚29を取り付けた押入30やクローゼット30に余分な荷重がかかることはなく、押入30やクローゼット30の軽量化を図ることができる。
一例として示す棚板の斜視図。 図1の1−1線端面図。 棚板の荷重強度試験の説明図。 固定棚を取り付けた押入またはクローゼットの斜視図。 固定棚の部分破断拡大図。 固定棚の部分破断拡大図。
符号の説明
10 棚板
11 表面
12 裏面
13 心材
13 押出法ポリスチレンフォーム板
14 第1板材
14 化粧合板,普通合板
15 第2板材
15 化粧合板,普通合板
16 側縁部(周縁部)
17 端縁部(周縁部)
28 中央部
29 固定枠
30 押入,クローゼット
31 枠部材
35 第1部位
36 第2部位
37 第1部位
38 第2部位
L1 ポリスチレンフォーム板の厚み寸法
L2 板材の厚み寸法
L3 側縁部長さ
L4 端縁部長さ

Claims (5)

  1. 所定面積の表裏面を有する芯材と、前記芯材の表裏面全域に接合された板材とから形成され、前記芯材が、所定の厚み寸法を有する押出法ポリスチレンフォーム板であり、前記板材が、所定の厚み寸法を有する化粧合板と普通合板とのうちの少なくとも一方である棚板。
  2. 前記棚板が、互いに並行して一方向へ延びる両側縁部と、互いに並行して一方向と交差する方向へ延びる両端縁部とを有する矩形に成形され、前記ポリスチレンフォーム板の厚み寸法が、9.5〜10.5mmの範囲、前記板材の厚み寸法が、1.5〜2.5mmの範囲にあり、前記棚板では、側縁部長さ600mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が697.5〜702.5gの範囲、側縁部長さ900mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が995〜1010gの範囲にあり、側縁部長さ1200mmおよび端縁部長さ300mmにおける重量が1392.5〜1407.5gの範囲にある請求項1記載の棚板。
  3. 前記ポリスチレンフォーム板の曲げ強さが、20〜25N/cmの範囲、前記ポリスチレンフォーム板の圧縮強さが、18〜20N/cmの範囲にある請求項1または請求項2に記載の棚板。
  4. 前記棚材の中央部において前記表面から前記裏面に向かって荷重を加えたときの変位量(板反り)毎の各荷重が、スパン870mmかつ変位量5mmで381.0〜384.0Nの範囲、スパン870mmかつ変位量15mmで1056.0〜1059.0Nの範囲、スパン870mmかつ変位量25mmで1647.5〜1652.5Nの範囲にあり、スパン1220mmかつ変位量5mmで96.0〜99.0Nの範囲、スパン1220mmかつ変位量15mmで226.0〜229.0Nの範囲、スパン1220mmかつ変位量25mmで356.0〜359.0Nの範囲にある請求項2または請求項3に記載の棚板。
  5. 前記棚板が木質材料から作られた枠部材に取り付けられて固定棚を形成し、前記枠部材が、前記棚板の周縁部を囲む第1部位と、前記第1部位の内側に位置して前記棚板の周縁部を載置かつ支持可能な第2部位とを備え、前記第1部位の厚み寸法が、前記第2部位の厚み寸法よりも前記棚板の厚み寸法分だけ大きく、前記固定棚では、前記棚板の周縁部を前記枠部材の第2部位に載置したときに、前記棚板の表面と前記枠部材の第1部位の表面とが略平坦になる請求項1ないし請求項4いずれかに記載の棚板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104605629A (zh) * 2015-01-28 2015-05-13 凯奇集团有限公司 一种学生桌

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