JP2010022576A - X線コンピュータ断層撮影装置および画像再構成方法 - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置および画像再構成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コーンビームアーチファクトの低減を確実に行なうことで再構成画像の画質改善を常に保証すること。
【解決手段】スキャン制御部33は、円軌道スキャンおよびラインスキャンを実行させて円軌道投影データ群およびライン投影データ群を生成するように制御する。そして、画像再構成判定部36は、円軌道スキャンとライン軌道スキャンの交点においてそれぞれ収集された投影データ間の差分値と、設定情報記憶部38が記憶する設定閾値とを比較する。差分値が設定閾値を越える場合、画像再構成判定部36は、画像再構成処理部37により円軌道投影データ群のみからアーチファクトを低減した画像を再構成すると判定し、差分値が設定閾値を越えない場合、画像再構成処理部37が円軌道投影データ群およびライン投影データ群からアーチファクトを低減した画像を再構成すると判定する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、X線コンピュータ断層撮影装置および画像再構成方法に関する。
従来より、X線コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置、CT;Computed Tomography)において、被検体の体軸に沿って円錐状、角錐状の広がりを有するX線ビーム(コーンビーム)を発生するX線管と、被検体を透過したX線を検出する検出素子が被検体の体軸方向に沿って多列配列されたX線検出器とを被検体の周囲を回転させることにより、2次元投影データを収集して3次元CT画像を再構成するコーンビーム再構成法が行なわれている。
コーンビーム再構成法の代表的な方法としては、Feldkamp(フェルドカンプ)らが提唱した方法(以下、フェルドカンプ画像再構成法と記す)がある(例えば、非特許文献1参照)。
一方、X線検出器においては、被検体を広範囲に撮影するために検出素子の多列化が進んでおり、例えば、検出素子が体軸方向に256列配列されたX線検出器などが実用化の段階にある。
ここで、被検体の体軸(Z軸)方向に検出素子が256列に多列化されたX線検出器を用いた場合、図12の(A)に示すように、X線管から発生されるコーンビームの広がり(コーン角)は、従来のX線検出器(例えば、64列など)より大きくなる。しかし、フェルドカンプ画像再構成法においては、コーン角の増大にともない、再構成画像におけるコーンビームアーチファクトの発生する可能性が増大する。なお、図12は、従来技術を説明するための図である。
例えば、コーンビームアーチファクトは、図12の(B)に示すように、被検体の脊柱が描出された3次元CT画像のサジタル断面画像に含まれる椎体において典型的に表れる。なお、脊柱は、体軸(Z軸)方向に沿って脊椎と椎間板とが交互に配置されており、各脊椎は、椎体と椎弓からなる。
ここで、骨である椎体は、周囲の筋肉組織と比較するとX線透過率に大きな差がある。X線管と対向する位置の周辺にある椎体、すなわちコーン角が小さい位置にある椎体に関しては、周囲の筋肉組織による影響が少ないため、再構成画像にコーンビームアーチファクトは発生しない。
しかし、X線管と対向する位置から離れている椎体、すなわちコーン角が大きい位置にある椎体に関しては、周囲の筋肉組織による影響が大きくなるため、図12の(B)に示すように、サジタル断面画像において、Y軸方向に長く伸びた横縞のコーンビームアーチファクトが発生する。なお、コーンビームアーチファクトは、椎体だけでなく、X線透過率に大きな差がある空気が周囲にある肺の脈管構造においても表れる。
このように、X線管およびX線検出器を被検体の周囲で回転して2次元投影データを収集する円軌道スキャンでは、再構成画像にコーンビームアーチファクトが発生する場合があるが、近年、円軌道スキャンとは別に、コーンビームアーチファクトを補完するためのスキャンを行なって、コーンビームアーチファクトを低減した再構成画像を生成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、図12の(C)に示すように、円軌道スキャンとともに、被検体の体軸に沿って直線的にX線管およびX線検出器を相対的に移動させて2次元投影データを収集するラインスキャンを行ない、ラインスキャンによって得られるコーンビームアーチファクトの情報を用いて、円軌道スキャンによって収集された2次元投影データからコーンビームアーチファクトを低減した再構成画像を生成する。なお、補完のためのスキャンとしては、ラインスキャンに限られず、例えば、被検体の周囲をらせん状に移動するスキャンであってもよい。
「Practical Cone-Beam Algorithm; L.A.Feldkamp, et al.; J.Optical Society of America, A/Vol. 1(6), (1984), pp.612-619」 特開2002−282246号公報
ところで、上記した従来の技術において、コーンビームアーチファクトを低減することにより再構成画像の画質改善を期待できるのは、円軌道スキャン実行時およびラインスキャン実行時において、被検体の位置および投影データの収集条件(データを収集する検出素子の列数、データの収集厚、X線管の管電圧など)が一致している必要がある。
しかし、円軌道スキャン実行時およびラインスキャン実行時において、被検体の位置および投影データの収集条件が一致していない場合、コーンビームアーチファクト低減の効果が期待できないばかりか、逆に、ラインスキャンおよび円軌道スキャンによって収集されたデータから生成される再構成画像に、円軌道スキャンによって収集されたデータのみから生成される再構成画像では出現していないアーチファクトが新たに発生する可能性があった。
このように、上記した従来の技術は、コーンビームアーチファクトを補完するためのスキャンを行ったとしても再構成画像の画質改善を必ずしも保証することができない場合があるという課題があった。
そこで、この発明は、上述した従来技術の課題を解決するためになされたものであり、コーンビームアーチファクトの低減を確実に行なうことで再構成画像の画質改善を常に保証することが可能となるX線コンピュータ断層撮影装置および画像再構成方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1記載の本発明は、X線を照射するX線管および被検体を透過したX線を検出するX線検出器を用いて当該被検体をスキャンした投影データを収集し、収集した前記投影データから画像を再構成するX線コンピュータ断層撮影装置であって、前記X線管および前記X線検出器を前記被検体の周囲に設定された所定の円軌道で回転させて第一の投影データ群を収集する第一の投影データ収集用スキャンと、前記X線管および前記X線検出器を前記所定の円軌道とは異なる第二の軌道にて移動させて第二の投影データ群を収集する第二の投影データ収集用スキャンとを実行するように制御するスキャン制御手段と、前記第一の投影データ群と前記第二の投影データ群との差分情報に基づいて、前記第二の投影データ群を用いた再構成を行うか否かを判定する再構成判定手段と、前記再構成判定手段による判定結果に基づいて、再構成処理の種類を切替えて画像を再構成する画像再構成手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項5記載の本発明は、X線を照射するX線管および被検体を透過したX線を検出するX線検出器を用いて当該被検体をスキャンした投影データを収集し、収集した前記投影データから画像を再構成する画像再構成方法であって、前記X線管および前記X線検出器を前記被検体の周囲に設定された所定の円軌道で回転させて第一の投影データ群を収集する第一の投影データ収集用スキャンと、前記X線管および前記X線検出器を前記所定の円軌道とは異なる第二の軌道にて移動させて第二の投影データ群を収集する第二の投影データ収集用スキャンとを実行するように制御するスキャン制御ステップと、前記第一の投影データ群と前記第二の投影データ群との差分情報に基づいて、前記第二の投影データ群を用いた再構成を行うか否かを判定する再構成判定ステップと、前記再構成判定ステップによる判定結果に基づいて、再構成処理の種類を切替えて画像を再構成する画像再構成ステップと、を含んだことを特徴とする。
また、請求項6記載の本発明は、X線を照射するX線管および被検体を透過したX線を検出するX線検出器を用いて当該被検体をスキャンした投影データを収集し、収集した前記投影データから画像を再構成するX線コンピュータ断層撮影装置であって、前記X線管および前記X線検出器を前記被検体の周囲に設定された所定の円軌道で回転させて第一の投影データ群を収集する第一の投影データ収集用スキャンと、前記X線管および前記X線検出器を前記所定の円軌道とは異なる第二の軌道にて移動させて第二の投影データ群を収集する第二の投影データ収集用スキャンとを実行するように制御するスキャン制御手段と、前記第一の投影データ群と前記第二の投影データ群に基づいて、前記第一の投影データ群と前記第二の投影データ群との収集時における前記被検体の動きの情報を求める手段と、前記動きの情報に基づいて、再構成処理の種類を切替えて画像を再構成する画像再構成手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項1、5または6記載の本発明によれば、コーンビームアーチファクトの低減を確実に行なうことで再構成画像の画質改善を常に保証することが可能となる。
以下に添付図面を参照して、この発明に係るX線コンピュータ断層撮影装置および画像再構成方法の実施例を詳細に説明する。なお、以下では、X線コンピュータ断層撮影装置を、X線CT装置(CT;Computed Tomography)と省略して記述する。
まず、実施例1におけるX線CT装置の構成について、図1を用いて説明する。図1は、実施例1におけるX線CT装置の構成を説明するための図である。図1に示すように、本実施例におけるX線CT装置は、架台装置10と、寝台装置20と、コンソール装置30とを備える。
架台装置10は、被検体PにX線を照射して投影データを収集する装置であり、高電圧発生部11と、X線管12と、X線検出器13と、データ収集部14と、回転フレーム15と、架台駆動部16とを有する。
回転フレーム15は、X線管12とX線検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持し、後述する架台駆動部16によって被検体Pを中心した円軌道にて高速に回転する円環状のフレームである。
X線管12は、後述する高電圧発生部11により供給される高電圧により被検体Pの体軸方向(図1に示すZ軸方向)に沿って円錐状、角錐状の広がりを有するX線ビーム(コーンビーム)を発生する真空管であり、回転フレーム15の回転や後述する天板22の被検体Pの体軸方向に沿った直線(ライン)移動にともなって、コーンビームを被検体Pに対して照射する。
X線検出器13は、被検体Pを透過したX線の強度分布を示すX線強度分布データを検出する2次元アレイ型検出器であり、複数チャンネル方向(図1に示すY軸方向)に分割されたX線検出素子が被検体Pの体軸方向(図1に示すZ軸方向)に沿って複数列配列されている。具体的には、本実施例では、X線検出器13は、被検体Pの体軸方向に沿って256列に配列されたX線検出素子を有し、被検体Pを透過したX線強度分布データを広範囲に検出する。
データ収集部14は、X線検出器13により検出されたX線強度分布データに対して、増幅処理やA/D変換処理などを行なって2次元投影データを生成し、生成した2次元投影データを後述するコンソール装置30に送信する。
高電圧発生部11は、X線管12に高電圧を供給する装置であり、架台駆動部16は、回転フレーム15を回転駆動させることによって、被検体Pを中心とした円軌道上でX線管12とX線検出器13とを旋回させる。
寝台装置20は、被検体Pを載せる装置であり、天板22と、寝台駆動装置21とを有する。天板22は、被検体Pが載置される板であり、寝台駆動装置21は、回転フレーム15の回転移動時において、天板22をZ軸方向へ移動することにより、被検体Pを回転フレーム15内に移動させる。また、寝台駆動装置21は、天板22をZ軸方向へ移動することにより、被検体Pの体軸方向に沿ったライン軌道上にてX線管12とX線検出器13とを相対的に移動させる。
コンソール装置30は、操作者によるX線CT装置の操作を受け付けるとともに、架台装置10によって収集された投影データから被検体Pの内部形態を表す画像を再構成する装置である。
すなわち、実施例1におけるX線CT装置は、架台装置10においてコーンビームにより被検体Pをスキャンした2次元投影データを収集し、コンソール装置30において、架台装置10から受信した2次元投影データを用いて画像を再構成するが、コーンビームアーチファクトの低減を確実に行なうことで再構成画像の画質改善を常に保証することが可能となるに主たる特徴がある。
この主たる特徴について図1とともに図2〜6を用いて説明する。図2および図3は、実施例1における画像再構成判定部を説明するための図であり、図4は、ライン再構成画像の生成処理を説明するための図であり、図5は、ライン再構成画像を説明するための図であり、図6は、円軌道再構成画像の生成処理を説明するための図である。
図1に示すように、実施例1におけるX線CT装置が備えるコンソール装置30は、入力装置31と、表示装置32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、投影データ記憶部35と、画像再構成判定部36と、画像再構成処理部37と、設定情報記憶部38と、システム制御部39と、画像記憶部310とを備える。
入力装置31は、X線CT装置に対する操作者からの指示の入力に用いられるマウスやキーボードなどを備え、例えば、後述する投影データの収集時におけるスキャン方法の設定や、後述する設定情報記憶部38に格納される設定情報などを操作者から受け付けて入力する。
設定されるスキャン方法としては、天板22を移動させて被検体Pの位置を移動させながら回転フレーム15を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンするヘリカルスキャンや、天板22を移動させた後に被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を回転させて被検体Pを円軌道にてスキャンする円軌道スキャンや、天板22を移動させることで被検体Pに対してX線管12とX線検出器13とを相対的に移動させて被検体Pをライン軌道にてスキャンするラインスキャンなどがある。
ここで、以下では、再構成画像を生成するための円軌道スキャンと、再構成画像の画質改善のために行なわれるラインスキャンとが連続して行なわれるように、X線CT装置の操作者によって設定された場合について説明する。また、スキャンの順番は、ラインスキャンののち円軌道スキャンを実行する場合であっても、円軌道スキャンののちラインスキャンを実行する場合であってもよい。
なお、本発明は、再構成画像の画質改善のために行なわれるスキャンとして、ヘリカルスキャンが行なわれる場合でも適用可能である。
システム制御部39は、架台装置10、寝台装置20およびコンソール装置30の動作を制御することによって、X線CT装置の全体制御を行う。すなわち、システム制御部39は、入力装置31にて入力された操作者の指示に基づいて、スキャン制御部33を制御することで、架台装置10にて投影データを収集する。また、システム制御部39は、前処理部34、再構成判定部36、画像再構成処理部37を制御することで、画像再構成における処理全体を制御する。また、システム制御部39は、画像記憶部310から再構成画像を読み出して、表示装置32が備えるモニタにおいて表示するように制御する。
スキャン制御部33は、入力装置31を介して操作者の指示を受け付けたシステム制御部39による制御のもと、高電圧発生部11、架台駆動部16、データ収集部14、寝台駆動装置21の動作を制御することにより、架台装置10における投影データの収集を制御する。
すなわち、スキャン制御部33は、寝台駆動装置21を駆動させて天板22上に横たわった被検体Pを回転フレーム15の内部空間に移動したうえで、架台駆動部16を駆動させて回転フレーム15を回転させながら高電圧発生部11から高電圧を発生させることにより円軌道にてX線管12からコーンビームを被検体Pに対して照射する円軌道スキャンを実行させ、X線検出器13が検出したX線強度分布データそれぞれからデータ収集部14にて2次元投影データ群(以下、円軌道投影データ群と記す)を生成するように制御する。なお、円軌道スキャンは、特許請求の範囲に記載の「第一の投影データ収集用スキャン」に対応し、円軌道投影データ群は、同じく「第一の投影データ群」に対応する。
また、スキャン制御部33は、寝台駆動装置21を駆動させて天板22上に横たわった被検体Pを回転フレーム15の内部空間をZ軸方向に移動させながら、高電圧発生部11から高電圧を発生させることによりライン軌道にてX線管12からコーンビームを被検体Pに対して照射するラインスキャンを実行させ、X線検出器13が検出したX線強度分布データそれぞれからデータ収集部14にて2次元投影データ群(以下、ライン投影データ群と記す)を生成するように制御する。なお、ライン軌道は、特許請求の範囲に記載の「第二の軌道」に対応し、ラインスキャンは、同じく「第二の投影データ収集用スキャン」に対応し、ライン投影データ群は、同じく「第二の投影データ群」に対応する。
なお、スキャン制御部33は、円軌道スキャン実行時およびラインスキャン実行時において、投影データの収集条件が同一となるように制御する。
具体的には、円軌道スキャン実行時およびラインスキャン実行時それぞれにおいて、スキャン制御部33は、高電圧発生部11からX線管12に供給される高電圧(管電圧)が同一となるように制御することで同一のコーンビームを発生するように制御し、さらに、X線検出器13に配列された同一複数列(例えば、256列すべて)のX線検出素子が検出したX線強度分布データを用いてデータ収集部14が投影データを生成するように制御する。
前処理部34は、データ収集部14によって生成された円軌道投影データ群およびライン投影データ群それぞれに対して、対数変換処理、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正などの補正処理を行なう。
投影データ記憶部35は、前処理部34によって補正処理された円軌道投影データ群およびライン投影データ群を記憶する。なお、投影データ記憶部35は、投影データ群を構成する投影データそれぞれとともに、各投影データが収集された時点の位置情報、例えば、X線管12の位置を付帯情報として対応付けて記憶する。
設定情報記憶部38は、画像再構成判定部36や画像再構成処理部37の処理に用いられる設定情報として、様々な設定閾値を記憶する。なお、これら設定閾値に関しては、のちに詳述する。
画像再構成判定部36は、投影データ記憶部35が記憶する補正処理された円軌道投影データ群とライン投影データ群の差分情報と設定情報記憶部38が記憶する設定閾値とに基づいて、円軌道投影データ群とライン投影データ群から画像を再構成するか、円軌道投影データ群のみから画像を再構成するかを判定する。この差分情報は、円軌道投影データとライン投影データの収集の間に被検体Pが動くと差分が大きくなる。言い換えると、この差分情報は、被検体Pの動きを表した情報である。
具体的には、画像再構成判定部36は、まず、投影データ記憶部35が記憶する補正処理された円軌道投影データ群とライン投影データ群のうち、付帯情報として対応付けられたX線管12の位置を参照して、図2に示すように、円軌道スキャン実行時の円軌道とライン軌道スキャン実行時のライン軌道との交点において収集された投影データをそれぞれ抽出する。
そして、画像再構成判定部36は、図3に示すように、補正処理された円軌道投影データ群から抽出された投影データ(交点における1ビューの円軌道投影データ)と、補正処理されたライン軌道投影データ群から抽出された投影データ(交点における1ビューのライン投影データ)とを差分して差分データを生成する。
さらに、画像再構成判定部36は、図3に示すように、生成した差分データにおけるCT値を積算した値を差分値(差分情報)として算出し、算出した差分値を設定閾値と比較する。
ここで、画像再構成判定部36は、差分値が設定閾値を越える場合は、円軌道投影データ群のみから画像を再構成すると判定する。
一方、画像再構成判定部36は、差分値が設定閾値を越えない場合は、円軌道投影データ群とライン投影データ群から画像を再構成すると判定する。
なお、本実施例では、生成した差分データにおけるCT値を積算した差分値を算出して設定閾値と比較する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、生成した差分データにおけるCT値の平均値や、分散値などを差分値と算出して、平均値や分散値それぞれにおいて設定された閾値と比較する場合であってもよい。
また、本実施例では、前処理部34によって補正処理が行なわれた投影データを用いて画像再構成の手法を判定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前処理部34によって補正処理が行なわれる前の投影データを用いて画像再構成の手法を判定する場合であってもよい。
図1に戻って、画像再構成処理部37は、画像再構成判定部36によって円軌道投影データ群およびライン投影データ群から画像を再構成すると判定された場合、円軌道投影データ群から再構成された画像からライン投影データ群から再構成された画像(以下、ライン再構成画像と記す)に描出されたコーンビームアーチファクトを除去した画像を再構成する。なお、コーンビームアーチファクトは、特許請求の範囲に記載の「アーチファクト成分」に対応する。
すなわち、画像再構成処理部37は、画像再構成判定部36によって円軌道投影データ群およびライン投影データ群から画像を再構成すると判定された場合、ライン再構成画像を生成する。
具体的には、画像再構成処理部37は、図4に示すように、投影データ記憶部35からライン投影データ群を読み込んで、ライン投影データ投影データそれぞれにおいて、Z軸方向(被検体の体軸方向)の微分処理を行なう(ステップS401)。
そして、画像再構成処理部37は、微分処理が行なわれたライン投影データ投影データそれぞれに対して、重み付けのデータを用いたコンボリューション(畳み込み)処理を行ない(ステップS402)、さらに、コンボリューション処理済みのデータに対して逆投影処理を行なって(ステップS403)、ライン再構成画像を生成する(ステップS404)。
これら一連の処理により、画像再構成処理部37は、例えば、図5に示すようなライン再構成画像を生成する。なお、図5に示すライン再構成画像のサジタル断面およびアキシャル断面において、白く描出された部分が、コーンビームアーチファクトに対応する部分である。
そして、画像再構成処理部37は、図4に示したライン再構成画像の生成処理と並行して、あるいは、図4に示したライン再構成画像の生成処理の前後において、投影データ記憶部35から円軌道投影データ群を読み込んで、コーンビーム再構成法として、フェルドカンプ(Feldkamp)画像再構成法(以下、FDK再構成法と記す)により画像を再構成し、FDK再構成法によって円軌道投影データ群から生成された画像から、ライン再構成画像にて描出されたコーンビームアーチファクトを除去した画像を生成する。なお、画像再構成処理部37は、最終的に生成した画像を、画像記憶部310に格納する。
一方、画像再構成処理部37は、画像再構成判定部36によって円軌道投影データ群のみから画像を再構成すると判定された場合、円軌道投影データ群から再構成された画像を用いて抽出されたコーンビームアーチファクトを当該画像から除去した画像(以下、円軌道再構成画像と記す)を再構成する。
具体的には、画像再構成処理部37は、図6に示すように、投影データ記憶部35から円軌道投影データ群を読み込んで、円軌道投影データ群からコーンビーム再構成処理としてFDK再構成法によりボリュームデータを生成する(ステップS601)。
また、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群それぞれの投影データに対してZ軸方向にローパスフィルタ処理を行なう(ステップS602)。ステップS602の処理により、円軌道スキャンにて収集された投影データそれぞれから、Z軸方向における高周波成分が除去される。
そして、画像再構成処理部37は、Z軸方向における高周波成分が除去された円軌道投影データ群から、コーンビーム再構成処理(FDK再構成法)によりボリュームデータを生成する(ステップS603)。ここで、ステップS603において生成されたボリュームデータは、コーンビームアーチファクトのZ軸方向に対するCT値の勾配が抑制されたボリュームデータとなる。
そののち、画像再構成処理部37は、ステップS601において生成されたボリュームデータおよびステップS603において生成されたボリュームデータの間で差分処理を行ない(ステップS604)、差分ボリュームデータを生成する。ここで、ステップS604において生成された差分ボリュームデータは、コーンビームアーチファクトのZ軸方向に対するCT値の勾配が大きい部分を有するボリュームデータとなる。
続いて、画像再構成処理部37は、差分ボリュームデータに対して、閾値処理を行なう(ステップS605)。ここで、設定情報記憶部38は、入力装置31を介して操作者から設定情報として入力された第二の設定閾値として、例えば、コーンビームアーチファクトに相当するCT値の最大値を記憶しており、画像再構成処理部37は、差分ボリュームデータに対して、第二の設定閾値より小さい部分のCT値を「0」とすることで、コーンビームアーチファクトのZ軸方向に対するCT値の勾配が大きい部分のみを有するボリュームデータを生成する。
そして、画像再構成処理部37は、閾値処理が行なわれた差分ボリュームデータのXY平面に対してローパスフィルタ処理を行なう(ステップS606)。例えば、画像再構成処理部37は、閾値処理が行なわれた差分ボリュームデータのXY平面に対して2次元のガウシアンフィルタ処理を行なうことで、XY平面内におけるCT値の勾配を抑制した差分ボリュームデータを生成する。
ここで、2次元のガウシアンフィルタ処理によっても除去されなかった高いCT値を有する部分が、コーンビームアーチファクトとして抽出される。
そののち、画像再構成処理部37は、ステップS601において生成されたボリュームデータおよびステップS606において生成されたボリュームデータの間で差分処理を行ない(ステップS607)、コーンビームアーチファクトが除去された円軌道再構成画像を生成する(ステップS608)。
なお、画像再構成処理部37は、ステップS608において生成した画像(円軌道再構成画像)を、画像記憶部310に格納する。
表示装置32は、画像記憶部310が記憶する画像データを表示するモニタであり、システム制御部39の制御に基づいて、画像記憶部310が記憶する画像を表示する。
続いて、図7を用いて、実施例1におけるX線CT装置の処理の流れについて説明する。図7は、実施例1におけるX線CT装置の処理を説明するための図である。
図7に示すように、実施例1におけるX線CT装置は、円軌道スキャンとラインスキャンとを連続して行なったうえで画像を再構成する画像撮影要求が入力装置31を介して受け付けると(ステップS701肯定)、画像再構成判定部36は、架台装置10によって収集され前処理部34により補正処理された円軌道投影データ群およびライン投影データ群を投影データ記憶部35から読み出す(ステップS702)。
そして、画像再構成判定部36は、読み込んだ円軌道投影データ群およびライン投影データ群から、該当する投影データ(円軌道とライン軌道との交点においてそれぞれ収集された投影データ)を抽出する(ステップS703)。
そののち、画像再構成判定部36は、円軌道とライン軌道との交点においてそれぞれ収集された投影データ間の差分データを生成し、生成した差分データのCT値を積算した値である差分値を算出して設定閾値と比較する(ステップS704)。
ここで、差分値が設定閾値を越える場合(ステップS705肯定)、画像再構成判定部36は、円軌道投影データ群のみに基づいて画像を再構成すると判定する。そして、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群のみに基づいて画像を再構成し(ステップS707、図6参照)、処理を終了する。
一方、差分値が設定閾値を越えない場合(ステップS705否定)、画像再構成判定部36は、円軌道投影データ群およびライン投影データ群に基づいて画像を再構成すると判定する。そして、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群およびライン投影データ群に基づいて画像を再構成し(ステップS706)、処理を終了する。すなわち、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群からFDK再構成により生成した画像(図6のステップS601において再構成されるボリュームデータに対応)から、図4を用いて説明した処理によって生成されたライン再構成画像にて描出されたコーンビームアーチファクトを除去した画像を再構成画像として生成する。
なお、画像再構成処理部37によって生成された再構成画像が画像記憶部310に格納されたのちは、システム制御部39は、画像記憶部310から再構成画像を読み出して、読み出した再構成画像を表示装置32のモニタにて表示するように制御する。
上述してきたように、実施例1では、スキャン制御部33は、寝台駆動装置21を駆動させて天板22上に横たわった被検体Pを回転フレーム15の内部空間に移動したうえで、架台駆動部16を駆動させて回転フレーム15を回転させながら高電圧発生部11から高電圧を発生させることにより円軌道にてX線管12からコーンビームを被検体Pに対して照射する円軌道スキャンを実行させ、X線検出器13が検出したX線強度分布データそれぞれからデータ収集部14にて円軌道投影データ群を生成するように制御する。
さらに、スキャン制御部33は、寝台駆動装置21を駆動させて天板22上に横たわった被検体Pを回転フレーム15の内部空間にてZ軸方向に移動させながら、高電圧発生部11から高電圧を発生させることによりライン軌道にてX線管13からコーンビームを被検体Pに対して照射するラインスキャンを実行させ、X線検出器13が検出したX線強度分布データそれぞれからデータ収集部14にてライン投影データ群を生成するように制御する。
そして、前処理部34は、架台装置10から受信した円軌道投影データ群およびライン投影データ群に対して補正処理を行なって、投影データ記憶部35に格納し、画像再構成判定部36は、投影データ記憶部35から補正処理された円軌道投影データ群とライン投影データ群を読み出して、円軌道スキャン実行時の円軌道とライン軌道スキャン実行時のライン軌道との交点において収集された投影データをそれぞれ抽出し、抽出した投影データ間で算出された差分値と、設定情報記憶部38が記憶する設定閾値とを比較する。
差分値が設定閾値を越える場合、画像再構成判定部36は、円軌道投影データ群のみから画像を再構成すると判定し、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群から抽出されたコーンビームアーチファクトを円軌道投影データ群から生成された画像から除去して画像を再構成する。一方、差分値が設定閾値を越えない場合、画像再構成判定部36は、円軌道投影データ群およびライン投影データ群から画像を再構成すると判定し、画像再構成処理部37は、ライン投影データ群から生成された画像に描出されたコーンビームアーチファクトを、円軌道投影データ群から生成された画像から除去して画像を再構成する。
このように、投影データ間の差分値が大きい場合は、円軌道スキャン実行時およびラインスキャン実行時において被検体の位置や投影データの収集条件が一致していないのでライン投影データ群による補完処理により新たなアーチファクトが発生する可能性があると判定して、円軌道投影データ群のみからコーンビームアーチファクトを低減した画像を再構成し、投影データ間の差分値が小さい場合は、円軌道スキャン実行時およびラインスキャン実行時において、被検体の位置および投影データの収集条件が一致しているのでライン投影データ群による補完処理によりコーンビームアーチファクトを低減できると判定して、円軌道投影データ群およびライン投影データ群からコーンビームアーチファクトを低減した画像を再構成することができるので、上記した主たる特徴の通り、コーンビームアーチファクトの低減を確実に行なうことで再構成画像の画質改善を常に保証することが可能となる。
上述した実施例1では、画像再構成判定部36の処理対象が投影データである場合について説明したが、実施例2では、画像再構成判定部36の処理対象が画像再構成処理部37によって生成された画像である場合について図8〜図10を用いて説明する。図8は、実施例2におけるX線CT装置の構成を説明するための図であり、図9および図10は、実施例2における画像再構成判定部を説明するための図である。
図8に示すように、実施例2におけるX線CT装置は、図1を用いて説明した実施例1におけるX線CT装置と同様の構成からなるが、画像再構成判定部36が、画像再構成処理部37と接続される点が異なる。以下、これを中心に説明する。
実施例2においては、実施例1とは異なり、投影データ記憶部35に補正処理が行なわれた円軌道投影データ群およびライン投影データ群が格納されると、まず、画像再構成処理部37により画像再構成処理が実行される。
具体的には、画像再構成処理部37は、図6を用いて説明したステップS601からステップS606までの処理により、円軌道投影データ群を用いたFDK再構成画像(ボリュームデータ)からコーンビームアーチファクト成分を抽出する。なお、以下では、円軌道投影データ群を用いたFDK再構成画像から抽出されたコーンビームアーチファクトを、「円軌道アーチファクト成分」と省略して記載する。
さらに、画像再構成処理部37は、図4を用いて説明した処理により、ライン投影データ群からライン再構成画像を生成する。
そして、画像再構成判定部36は、図9に示すように、ライン再構成画像と円軌道アーチファクト成分とを比較して、ライン再構成画像の画素値と円軌道アーチファクト成分の画素値との差分値を測定する。
具体的には、画像再構成判定部36は、ライン再構成画像と円軌道アーチファクト成分との差分画像を生成し、生成した差分画像を構成する画素の画素値の出現頻度を測定することで、差分画像のヒストグラムを生成する。
円軌道アーチファクト成分を構成する画素の画素値の出現頻度からヒストグラムを生成した場合、例えば、図10の(A)に示すように、設定画素値以上の範囲に、コーンビームアーチファクト由来のピークが出現する。
そこで、画像再構成判定部36は、生成した差分画像のヒストグラムを解析し、設定画素値以上の範囲に設定頻度以上のピークが存在するか否かを判定する。
なお、設定情報記憶部38は、実施例2においては、上記した設定画素値および設定頻度を設定情報として記憶している。
例えば、画像再構成判定部36は、図10の(B)に示すように、生成した差分画像のヒストグラムにおいて、設定画素値以上の範囲に設定頻度以上のピークが存在しない場合、円軌道投影データ群およびライン投影データ群に基づいて画像を再構成すると判定する。
この場合、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群からFDK再構成により生成済みの画像(図6におけるステップS601において生成されたボリュームデータ)から生成済みのライン再構成画像に描出されているコーンビームアーチファクトを除去した画像を再構成する。
一方、画像再構成判定部36は、図10の(C)に示すように、生成した差分画像のヒストグラムにおいて、設定画素値以上の範囲に設定頻度以上のピークが存在する場合、円軌道投影データ群のみで画像を再構成すると判定する。
この場合、画像再構成処理部37は、図6を用いて説明したステップS606までの処理を終了しているので、引き続き、ステップS607およびステップS608の処理を実行して円軌道投影データ群のみでコーンビームアーチファクトを除去した円軌道再構成画像を生成する。
なお、本実施例では、差分画像から生成したヒストグラムを参照して設定画素値および設定頻度により画像再構成の手法を判定する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、差分画像を構成する画素の画素値を積算した積算値や、差分画像を構成する画素の画素値を平均した平均値や、差分画像を構成する画素の画素値の分散値などを、積算地、平均値および分散値それぞれに設定された設定値と比較して画像再構成の手法を判定する場合であってもよい。
続いて、図11を用いて、実施例2におけるX線CT装置の処理の流れについて説明する。図11は、実施例2におけるX線CT装置の処理を説明するための図である。
図11に示すように、実施例2におけるX線CT装置は、実施例1と同様に、円軌道スキャンとラインスキャンとを連続して行なったうえで画像を再構成する画像撮影要求が入力装置31を介して受け付けると(ステップS1101肯定)、画像再構成処理部37は、架台装置10によって収集され前処理部34により補正処理された円軌道投影データ群およびライン投影データ群を投影データ記憶部35から読み出す(ステップS1102)。
そして、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群から円軌道アーチファクト成分を抽出する(ステップS1103)。すなわち、画像再構成処理部37は、図6を用いて説明したステップS601からステップS606までの処理により、円軌道アーチファクト成分を抽出する。
続いて、画像再構成処理部37は、ライン投影データ群からライン再構成画像を生成する(ステップS1104)。すなわち、画像再構成処理部37は、図4を用いて説明した処理により、ライン投影データ群からライン再構成画像を生成する。
なお、本実施例では、画像再構成処理部37が、ステップS1103ののちにステップS1104を実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、画像再構成処理部37が、ステップS1104の処理ののちにステップS1103を実行したり、ステップS1103およびステップS1104の処理を並行して実行したりする場合であってもよい。
そののち、画像再構成判定部36は、ライン再構成画像と円軌道アーチファクト成分との差分画像を生成し、生成した差分画像を構成する画素の画素値の出現頻度を測定することで、差分画像のヒストグラムを生成して、設定画素値以上における頻度を解析する(ステップS1105)。
ここで、差分画像のヒストグラムにおいて、設定画素値以上の範囲に設定頻度以上のピークが存在する場合(ステップS1106肯定、図10の(C)参照)、画像再構成判定部36は、円軌道投影データ群のみで画像を再構成すると判定する。そして、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群のみに基づいて画像(円軌道再構成画像)を再構成し(ステップS1108)、処理を終了する。
一方、差分画像のヒストグラムにおいて、設定画素値以上の範囲に設定頻度以上のピークが存在しない場合(ステップS1106否定、図10の(B)参照)、画像再構成判定部36は、円軌道投影データ群およびライン投影データ群に基づいて画像を再構成すると判定する。そして、画像再構成処理部37は、円軌道投影データ群およびライン投影データ群に基づいて画像を再構成し(ステップS1107)、処理を終了する。
上述してきたように、実施例2では、画像再構成判定部36が画像再構成処理部37の処理結果を解析しながら画像の再構成法を判定したうえで、画像再構成処理部37が画像再構成処理を完了するので、コーンビームアーチファクトの低減を確実かつ迅速に行なうことが可能となる。
なお、上記した実施例1および2で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
なお、上記した実施例1および2で説明した画像再構成方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することによって実現することができる。このプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
以上のように、本発明に係るX線コンピュータ断層撮影装置および画像再構成方法は、X線を照射するX線管および被検体を透過したX線を検出するX線検出器を用いて当該被検体をスキャンした投影データを収集し、収集した投影データから画像を再構成する場合に有用であり、特に、コーンビームアーチファクトの低減を確実に行なうことで再構成画像の画質改善を常に保証することに適する。
実施例1におけるX線CT装置の構成を説明するための図である。 実施例1における画像再構成判定部を説明するための図である。 実施例1における画像再構成判定部を説明するための図である。 ライン再構成画像の生成処理を説明するための図である。 ライン再構成画像を説明するための図である。 円軌道再構成画像の生成処理を説明するための図である。 実施例1におけるX線CT装置の処理を説明するための図である。 実施例2におけるX線CT装置の構成を説明するための図である。 実施例2における画像再構成判定部を説明するための図である。 実施例2における画像再構成判定部を説明するための図である。 実施例2におけるX線CT装置の処理を説明するための図である。 従来技術を説明するための図である。
符号の説明
10 架台装置
11 高電圧発生部
12 X線管
13 X線検出器
14 データ収集部
15 回転フレーム
16 架台駆動部
20 寝台装置
21 寝台駆動装置
22 天板
30 コンソール装置
31 入力装置
32 表示装置
33 スキャン制御部
34 前処理部
35 投影データ記憶部
36 画像再構成判定部
37 画像再構成処理部
38 設定情報記憶部
39 システム制御部
310 画像記憶部

Claims (6)

  1. X線を照射するX線管および被検体を透過したX線を検出するX線検出器を用いて当該被検体をスキャンした投影データを収集し、収集した前記投影データから画像を再構成するX線コンピュータ断層撮影装置であって、
    前記X線管および前記X線検出器を前記被検体の周囲に設定された所定の円軌道で回転させて第一の投影データ群を収集する第一の投影データ収集用スキャンと、前記X線管および前記X線検出器を前記所定の円軌道とは異なる第二の軌道にて移動させて第二の投影データ群を収集する第二の投影データ収集用スキャンとを実行するように制御するスキャン制御手段と、
    前記第一の投影データ群と前記第二の投影データ群との差分情報に基づいて、前記第二の投影データ群を用いた再構成を行うか否かを判定する再構成判定手段と、
    前記再構成判定手段による判定結果に基づいて、再構成処理の種類を切替えて画像を再構成する画像再構成手段と、
    を備えたことを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記画像再構成手段は、
    前記第一の投影データ群から再構成した第一の画像と、前記第二の投影データ群から再構成した第二の画像とを合成して、アーチファクト成分を低減した再構成画像を生成する第1の再構成処理と、
    前記第二の投影データ群を用いずに、前記第一の投影データ群に基づいて、アーチファクト成分を低減した再構成画像を生成する第2の再構成処理とを切り替えることを特徴とする請求項1に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記再構成判定手段は、前記第一の投影データ群および前記第二の投影データ群のうち、前記所定の円軌道と前記第二の軌道との交点においてそれぞれ収集された投影データ間で算出された差分値を前記差分情報として用いることを特徴とする請求項2に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記再構成判定手段は、前記第一の画像を用いて抽出されたアーチファクト成分の画素値と、前記第二の画像に描出されたアーチファクト成分の画素値との差分値を前記差分情報として用いることを特徴とする請求項2に記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. X線を照射するX線管および被検体を透過したX線を検出するX線検出器を用いて当該被検体をスキャンした投影データを収集し、収集した前記投影データから画像を再構成する画像再構成方法であって、
    前記X線管および前記X線検出器を前記被検体の周囲に設定された所定の円軌道で回転させて第一の投影データ群を収集する第一の投影データ収集用スキャンと、前記X線管および前記X線検出器を前記所定の円軌道とは異なる第二の軌道にて移動させて第二の投影データ群を収集する第二の投影データ収集用スキャンとを実行するように制御するスキャン制御ステップと、
    前記第一の投影データ群と前記第二の投影データ群との差分情報に基づいて、前記第二の投影データ群を用いた再構成を行うか否かを判定する再構成判定ステップと、
    前記再構成判定ステップによる判定結果に基づいて、再構成処理の種類を切替えて画像を再構成する画像再構成ステップと、
    を含んだことを特徴とする画像再構成方法。
  6. X線を照射するX線管および被検体を透過したX線を検出するX線検出器を用いて当該被検体をスキャンした投影データを収集し、収集した前記投影データから画像を再構成するX線コンピュータ断層撮影装置であって、
    前記X線管および前記X線検出器を前記被検体の周囲に設定された所定の円軌道で回転させて第一の投影データ群を収集する第一の投影データ収集用スキャンと、前記X線管および前記X線検出器を前記所定の円軌道とは異なる第二の軌道にて移動させて第二の投影データ群を収集する第二の投影データ収集用スキャンとを実行するように制御するスキャン制御手段と、
    前記第一の投影データ群と前記第二の投影データ群に基づいて、前記第一の投影データ群と前記第二の投影データ群との収集時における前記被検体の動きの情報を求める手段と、
    前記動きの情報に基づいて、再構成処理の種類を切替えて画像を再構成する画像再構成手段と、
    を備えたことを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015231528A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 株式会社東芝 X線コンピュータ断層撮像装置及び医用画像処理装置
JP2016039902A (ja) * 2014-08-12 2016-03-24 株式会社東芝 X線コンピュータ断層撮影装置及び医用画像処理装置
CN111260748A (zh) * 2020-02-14 2020-06-09 南京安科医疗科技有限公司 基于神经网络的数字合成x射线层析成像方法

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