JP2010022523A - X線ct装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】心拍に同期させてX線の曝射を行う際に、不整脈が発生した心拍における曝射を抑制するX線CT装置を提供する。
【解決手段】X線を曝射するX線管001と、曝射され被検体を透過した前記X線を検出するX線検出部002と、検出されたX線データを基にCT画像を生成する画像生成部003と、CT画像を表示部005に表示させる表示制御部004と、被検体の心電波形の情報に基づいて不整脈の続く回数を算出するパターン決定部103と、不整脈が検出された時に、パターン決定部103で求められた回数に基づいて定まる期間、X線管001からのX線曝射を停止又はX線の曝射量を低減するように制御する曝射制御部101と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、X線を被検体に照射し、被検体の部位の特定の位置を連続して走査するX線CT装置に関する。さらに詳しくは、心拍に同期させて撮像を行うX線CT装置に関する。
X線CT装置は、被検体を間にして対向配置されたX線管球とX線検出器とを被検体の周囲に回転させて、被検体に向けてX線管からX線を曝射し、該被検体を透過したX線をX線検出器で検出し、その検出したX線の量を基にデータを生成した投影データに対し再構成処理を行うことで被検体の断層像等のX線CT画像を得る装置である。
また、X線CT装置には、被検体を中心にX線管とX線検出器とが回転し、螺旋上に走査を行うヘリカルスキャンを実行するX線CT装置と、定位置に配置されたX線管とX線検出器とにより、特定の位置を連続して走査することにより走査位置の経時的変化を撮像することができるダイレクトスキャンを実行するX線CT装置とが存在する。
そして、心臓は短時間で周期的な運動を繰り返す臓器である。このような運動をする心臓の経時的変化を観察するためにダイレクトスキャンを行うX線CT装置が用いられる。
さらに従来、被曝量を抑えかつ所望の心電位相や呼吸位相における心臓の画像を取得するために、心拍と同期させて撮像する技術(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
特開2002−191594号公報
この特許文献1の方法では、取得された心拍と指定された心拍位相の範囲によってX線曝射の範囲を決定している。すなわち、R波が発生した等のトリガを受けてから何ms〜何msまでX線曝射を行うというような制御を行っている。しかし、このような撮像を行った場合、不整脈が発生するとその心拍にいて取得されるデータは診断に使用できないものになってしまう。例えば、正常の周期よりも短い間隔で心拍が発生した不整脈の場合、曝射している時に次のR波のトリガ信号が入力されてしまう。曝射中にR波が発生した場合に曝射を停止する制御を行うと、その心拍におけるデータ収集期間が短くなり、診断を行うのに必要なデータがそろっていない状態が発生してしまう。このようなデータは不要なデータになってしまい、結局被検体に対し不要な曝射を行ったことになってしまう。
このため、不整脈を検出した場合に、撮影が失敗する可能性を防ぐために、不整脈が発生した時点から連続曝射に移行することも行われている。しかし、この方法では再構成に必要なデータの取得は可能であるが、無駄な被曝がより増加してしまう。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、心拍に同期させてX線の曝射を行う際に、不整脈が発生した心拍における曝射を抑制するX線CT装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に記載のX線CT装置は、X線を曝射するX線管と、曝射され被検体を透過した前記X線を検出するX線検出手段と、前記検出されたX線データを基にCT画像を生成する画像生成手段と、前記CT画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、前記被検体の心電波形の情報に基づいて不整脈の続く回数を算出する不整脈連続回数算出手段と、前記不整脈が検出された時に、前記不整脈回数算出手段で求められた回数に基づいて定まる期間、前記X線管からのX線曝射を停止又はX線の曝射量を低減するように制御する曝射制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項3に記載のX線CT装置は、X線を曝射するX線管と、曝射され被検体を透過した前記X線を検出するX線検出手段と、前記検出されたX線データを基にCT画像を生成する画像生成手段と、前記CT画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、被検体の心電波形の情報に基づいて、不整脈時の心電パターンを求めるパターン決定手段と、前記心電パターンに基づいて、X線管から曝射されるX線の強さを制御する動作モードを変更する曝射制御手段と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項1に記載のX線CT装置によると、心拍に同期した撮像において不整脈が発生した心拍における曝射を抑制することができる構成としている。このため、診断に用いることができない無駄な撮像を削減することができ、被検体への曝射を軽減することが可能となる。
請求項3に記載のX線CT装置によると、心電波形における不整脈の発生の状態に応じて、曝射のモードを変更して撮像を行うことができる構成である。これにより、不整脈による心拍における曝射を除く必要のない場合には、常に心拍に同期した撮像を行うことにより撮り逃しを防げるとともに、曝射の停止及びX線の曝射量の低減、並びに通常の曝射の開始などの制御を行わないため装置の負荷を軽減することができ、さらに、不整脈による心拍が多く発生するような場合であっても、診断に必要な枚数のCT画像を取得することが可能となる。
〔第1の実施形態〕
以下、この発明の第1の実施形態に係るX線CT装置について説明する。図1は本発明に係るX線CT装置の機能を表すブロック図である。また、図2は本実施形態におけるX線曝射の制御を説明するための心電波形の図である。図2の心電図は縦軸を電圧としており単位はmmVである。また、横軸は時間を表している。
統括制御部006は、各機能部の動作タイミングなどを統括的に制御する。統括制御部006からの命令を受けて各機能部は動作を行う。また、実際には統括制御部006を介して情報や命令の送受信を行うが、以下の説明では、説明の都合上各機能部が直接に情報や命令の送受信を行っているように説明する場合がある。
操作者は、被検体に対し呼吸練習を行う。呼吸練習とは、X線CT装置で撮像するために適切な呼吸法を被検体に覚えてもらうために、被検体に呼吸法の練習を行わせるものである。この呼吸練習時には、被検体がX線CT装置で撮像する時と同様の呼吸を行うため、撮像とほぼ同じ心拍を含む心電波形が生成できる。本実施形態では、撮像時間と同じ時間の呼吸練習を1回の呼吸練習として、複数回の呼吸練習をおこなう。操作者は、複数回の呼吸練習のうちのいずれか1回の呼吸練習の開始時に、心電計007に対し記憶部104への心電波形の送信の命令を入力する。
心電計007は、被検体の表面に配置されたセンサを介して心電波形を取得する。そして、心電計007は、操作者からの心電波形送信の命令を受けて、取得した心電波形を記憶部104に送信する。そして、心電計007は、予め記憶している時間に心電波形を送信し続け、その時間が経過すると心電波形の送信を停止する。本実施形態では、心電計007は、呼吸練習一回分の時間を心電波形を記憶部104に送信する時間として記憶しており、心電波形の送信命令を受けてから呼吸練習1回分の時間の心電波形を送信する。また、心電計007は、あらかじめR波を検出するための閾値を記憶しており、取得した心拍の値が閾値を超えた時にR波のトリガ信号を出力する。このR波のタイミングは図2におけるR波201のように心拍におけるもっとも高い電圧を発生するタイミングである。この心拍におけるR波のタイミングが本発明における「心拍における予め決められたタイミング」にあたる。また、本実施形態では、トリガ信号を出力するタイミングとして抽出の容易なR波を使用しているが、これはおおよそ正確にそのタイミングを抽出できるものであれば心拍における他のタイミングでもよく、例えばP波やQ波のタイミングでもよい。
不整脈検出部102は、タイマ及び記憶領域を有している。さらに、不整脈検出部102は、記憶領域に不整脈を判定するための閾値を記憶している。本実施形態では、不整脈検出部102は、該閾値を1±0.2秒として記憶している。心電計007からR波のトリガ信号の入力を受ける。そして、不整脈検出部102は、自己が有するタイマを参照して直前のR波と現在入力されたR波との間隔を求める。さらに、不整脈検出部102は、該求めたR波同士の間隔が0.8秒未満もしくは1.2秒より長い場合には、曝射制御部101へ不整脈検出の信号を出力する。また、不整脈検出部102は撮像の始まる前から撮像が終わった後も不整脈の検出を行っている。この不整脈検出部102が本発明における「不整脈検出手段」にあたる。
記憶部104は、ハードディスクやメモリ等の記憶媒体で構成されている。記憶部104は、心電計007から入力された心電波形を記憶する。この記憶部104が本発明における「記憶手段」にあたる。
パターン決定部103は、記憶領域(不図示)を有しており、予め被検体の心拍におけるR波を求める閾値を記憶している。パターン決定部103が記憶している閾値は、例えば心電計007が記憶している閾値と同じ値などであればよい。心電計007と同じ閾値を用いることで、パターン決定部103は心電計007と同様にして、記憶部104が記憶している心電波形からR波の抽出を行うことができる。さらに、パターン決定部103は、不整脈を求める閾値として1秒を記憶している。図2における時間202は正常な心拍における1つのR波から次のR波までの時間を表しており、本実施形態ではこの時間202がおおよそ1秒としている。さらに、パターン決定部103は正常な心拍として判断するための余剰分を閾値の±20%と記憶している。図2における時間203及び時間204は0.8秒以下の間隔であり、不整脈による心拍である。ここで、本実施形態では統計的に60心拍/秒を正常な心拍として考えて、不整脈検出の閾値として1秒としているが、これは他の値でもよい。例えば、70心拍/秒を正常な心拍とすると、6/7秒を閾値とし、その±20%に含まれる心拍を正常な心拍と考えることになる。このパターン決定部103が本発明における「パターン決定手段」または「不整脈連続回数算出手段」にあたる。
パターン決定部103は、記憶部104が記憶している心電波形を基に閾値を超えた点をR波のタイミングとする。そして、パターン決定部103は、心電波形における隣り合うR波同士の間隔を求める。求めたR波の間隔が1秒±20%の範囲に含まれる(すなわち、0.8秒以上1.2秒以下)の場合には、時間的に後のR波を有する心拍を正常の心拍とし、求めたR波の間隔が1秒±20%の範囲に含まれない(すなわち、0.8秒未満もしくは1.2秒より大きい)場合には、時間的に後のR波を有する心拍を不整脈による心拍とする。時間202は1秒であるので、正常な心拍となる。また、時間203及び時間204は0.8秒以下の間隔であり、不整脈による心拍である。
パターン決定部103は、不整脈による心拍の連続する回数、及び正常の心拍の連続する回数を求める。パターン決定部103は、1回の呼吸練習における不整脈による心拍と正常の心拍の発生パターンに基づく心電パターン(すなわち、不整脈による心拍および正常な心拍の単独またはそれらの組み合わせの発生パターンに基づく心電パターンであり、以下では単に「心電パターン」という。)を求める。この心電パターンは、不整脈の出現を最初として求められる。図2の心電波形では、最初のR波201の後、不整脈による心拍が2回連続で出現の後、正常の心拍が3回連続で出現する、というように求められる。
パターン決定部103は、求めた心電パターンを曝射制御部101へ出力する。
曝射制御部101は、CPUで構成されており、X線管001に被検体へのX線の曝射命令を行う。また、曝射制御部101はカウンタを有している。この曝射制御部101が、本発明における「曝射制御手段」にあたる。曝射制御部101は、パターン決定部103より心電パターンの入力を受ける。また、曝射制御部101は、心電計007からR波のトリガ信号の入力を受ける。さらに、曝射制御部101は、入力されたR波を含む心拍が不整脈による心拍である場合には、不整脈検出部102から不整脈検出の信号の入力を受ける。また、曝射制御部101は、トリガ信号を受けてからX線を曝射させるまでの待機時間、及びX線を曝射させる曝射時間を予め記憶している。本実施形態では待機時間を0.6秒、曝射時間を0.2秒として記憶している。また、本実施形態では、曝射制御部101は曝射中にR波検出の信号が入力されると、曝射を停止又はX線の曝射量を低減させる制御を行うように構成されている。ただし、この制御は行わなくてもよく、曝射中にR波検出の信号が入力されても、曝射制御部101は通常の曝射をX線管001に実行させる制御でもよい。
撮像開始の命令が統括制御部006から指示されると、曝射制御部101は、最初のR波201のトリガ信号が入力されたタイミングから0.6秒後にX線管001にX線の曝射開始の命令を送信する。その後0.2秒経過後に、曝射制御部101はX線管001に曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令を送信する(以下では、この曝射を「通常の曝射」ということがある)。
最初のR波201を含む心拍に対して不整脈検出の信号を不整脈検出部102から受けた(すなわち、最初のR波を含む心拍が不整脈による心拍である)場合、曝射制御部101は、その後に正常な心拍が現れその後不整脈による心拍が現れるまで上述の通常の曝射を繰り返す。また、最初のR波を含む心拍が正常の心拍の場合、曝射制御部101は、その後に不整脈による心拍が現れるまで、上述の通常の曝射の命令を繰り返す。
その後、曝射制御部101は、不整脈検出の信号を受けると、自己が有するカウンタをインクリメントしていくことで不整脈の発生回数のカウントを行う。曝射制御部101は、心電パターンを参照し、自己のカウンタによる不整脈の発生回数を基に、心電パターンで不整脈の心拍とされているタイミングでは、R波のトリガ信号を受けてもX線管001に曝射を行わせない。また、曝射制御部101は、心電パターンで正常の心拍とされているタイミングでは、通常の曝射の命令を送信する。この正常の心拍の判断も自己の有するカウンタで行う。すなわち、曝射制御部101は正常の心拍が始まるとカウンタをリセットした後に正常な心拍を行えばよい。さらに、本実施形態では、不整脈による心拍のカウントと、正常な心拍のカウントを分けて行ったが、最初の不整脈による心拍から通しでカウントを行って不整脈か否かを判断してもよい。曝射制御部101は、予め決められている撮像時間が経過すると統括制御部006から停止又はX線の曝射量を低減の命令を受けて、X線管001へ曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令を送信する。
ここで、図2の心電波形を例に曝射の制御をする。この場合、最初のR波201は正常な心拍とする。また、以下の説明では、記憶部104に記憶されている心電パターンと同様のパターンで心電波形が出現した場合で説明する。最初のR波201のトリガ信号の入力を受けると、曝射制御部101は、最初のR波201から0.6秒後の208のタイミングで曝射を開始させる。図2の心電波形では最初のR波201の次のR波を有する心拍は不整脈による心拍である。そこで、通常の曝射における曝射停止又はX線の曝射量を低減のタイミング(例えば、2秒後)以前にR波が検出されているため、曝射制御部101はそのタイミングで曝射を停止又はX線の曝射量を低減させる。この曝射を行っている時間が曝射期間205である。この曝射は診断に用いることのできない画像を生成する曝射であるが、最初の不整脈を判断するために必要な曝射である。そして、曝射制御部101は、心電パターンを参照し最初の不整脈の次の心拍も不整脈であることが分かるため、次のR波のトリガ信号が入力されてもX線管001に曝射を行わせない。そのため、点線で表わされる曝射期間206の間に曝射は行われない。そして、心電パターンにより次の3回は正常な心拍と分かるため、曝射制御部101は次の3回はX線管001に対し通常の曝射を行わせる。この通常の曝射が行われている期間の一つが曝射期間207にあたる。
X線管001は、曝射制御部101から曝射開始の命令の入力を受けると、被検体に向けてX線の曝射を開始し、その後、曝射制御部101から曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令を受けると曝射を停止又はX線の曝射量を低減する。
X線検出部002は、X線検出素子が平面状に配列されている。X線検出素子は、シンチレータ及びフォトダイオードを有している。X線検出部002は、被検体を透過したX線をシンチレータで光に変換し、その変換した光をフォトダイオードによって電気信号に変換する。X線検出部002は、生成した電気信号を画像生成部003へ出力する。このX線検出部002が本発明における「X線検出手段」にあたる。
画像生成部003は、感度補正やX線強度補正などを施す。そして、画像生成部003は、前述の処理を施したデータを再構成し画像データを生成する。さらに、画像生成部003は、入力装置(不図示)にて入力された操作者の指示に従って、画像データに対して様々な画像処理を施す。たとえば 、画像生成部003は、ボリュームレンダリング処理やMPR処理などを施して3次元画像データやMPR画像データ(任意断面の画像データ)を生成して表示制御部004へ出力する。この画像生成部003が本発明における「画像生成手段」にあたる。
表示制御部004は、画像生成部003から入力された画像データに基づく画像を、液晶ディスプレイやCRTなどの表示部005に表示させる。この表示制御部004が本発明における「表示制御手段」にあたる。また表示部005が本発明における「表示手段」にあたる。
次に、図3を参照して本実施形態に係るX線CT装置におけるX線の曝射の制御の流れを説明する。ここで、図3は本実施形態に係るX線CT装置におけるX線の曝射の制御の流れを表すフローチャートの図である。
ステップS001:操作者は、被検体に対し呼吸練習を行わせる。
ステップS002:操作者からの指示を受けて、記憶部104は1回の呼吸練習分の心電波形を記憶する。
ステップS003:パターン決定部103は、記憶部104に記憶されている心電波形における予め記憶している閾値を超える点をR波のタイミングとする。そして、パターン決定部103は、隣り合うR波同士の間隔を算出し、該間隔が0.8秒以上1.2秒以下のであれば、時間的に後の心拍を不整脈とし、該間隔が0.8秒未満もしくは1.2秒より大きい場合は、時間的に後の心拍を正常の心拍として、1回の呼吸練習における不整脈の心電パターンを求め記憶する。
ステップS004:統括制御部006は、操作者より指示を受けて撮像を開始する。
ステップS005:曝射制御部101は、不整脈検出部102から送られてくる不整脈検出の信号の有無により、現在の心拍が正常な心拍か不整脈による心拍かを判断して、その心拍が不整脈による心拍の場合、さらに出現パターンの先頭にあたる不整脈による心拍、すなわち、正常の心拍の直後の不整脈の心拍か否かを判断する。出現パターンの先頭にあたる不整脈による心拍でない(正常な心拍も含む)場合には、ステップS006に進む。出現パターンの先頭にあたる不整脈の場合にはステップS007に進む。
ステップS006:曝射制御部101は、0.6秒後にX線管001に曝射開始の命令を送信し、その後0.2秒経過後に曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令、すなわち、通常の曝射の命令を送信する。
ステップS007:曝射制御部101は、パターン決定部103から入力された心電パターンを参照する。
ステップS008:曝射制御部101は、現在のR波のタイミングが心電パターンにおける不整脈による心拍のタイミングか否かを判断する。心電パターンにおける不整脈による心拍のタイミングであればステップS010に進む。心電パターンにおける不整脈による心拍のタイミングでなければステップS009に進む。
ステップS009:曝射制御部101は、X線管001に対し、通常の曝射の命令を送信する。
ステップS010:曝射制御部101は、次のR波のトリガ信号を受けた時にX線曝射命令をX線管001に送信しない、又はX線の曝射量の低減の命令を送信することにより、X線の曝射を一度休止、又は一度曝射量を低減する。
ステップS011:統括制御部006は、予め決められた撮像時間を過ぎたかにより撮像終了か否かを判断する。撮像終了の場合には、曝射制御部101は曝射を停止させ、撮像を終了する。撮像終了でない場合にはステップS007に進む。
以上で説明したように、本実施形態に係るX線CT装置は、予め記憶している1回の呼吸練習における不整脈による心拍と正常な心拍の心電パターンに沿って、不整脈による心拍のときには曝射を行わず、正常な心拍の時にのみ曝射を行う構成である。これにより、被検体に対する無駄な曝射、すなわち不完全な曝射であるため診断に用いることのできない画像となってしまう曝射、を抑えることが可能となる。
〔第2の実施形態〕
以下、この発明の第2の実施形態に係るX線CT装置について説明する。本実施形態に係るX線CT装置は、撮像時に出現する確率の高い心電パターンを抽出して使用することが第1の実施形態と異なるものである。そこで、以下では、心電パターンの抽出ついて主に説明する。本実施形態に係るX線CT装置のブロック図も図1のブロック図であらわされるものである。また、以下の説明では図1で第1の実施形態と同様の符号で表わされた機能部は、特に説明のない限り同じ機能を有するものとする。
記憶部104には、操作者が被検体に対して行った呼吸練習における1回の呼吸練習に当たる時間の心電波形が予め記憶させられている。
パターン決定部103は、記憶領域(不図示)を有しており、予め被検体の心拍におけるR波を求める閾値を記憶している。さらに、パターン決定部103は、不整脈を求める閾値として1秒を記憶している。さらに、パターン決定部103は正常な心拍として判断するためのバッファを±閾値の20%と記憶している。
パターン決定部103は、記憶部104に記憶されている心電波形の心拍を参照し、各心拍におけるR波のタイミングを取得する。次に、パターン決定部103は、取得したR波のうち心電計007において隣り合うR波同士の間隔を求める。この求めた間隔が0.8秒以上1.2秒以下ならば、パターン決定部103は隣り合うR波同士のうちの時間的に後ろのR波を含む心拍を正常の心拍とする。また、求めた間隔が0.8秒未満もしくは1.2秒より大きい場合は、パターン決定部103は隣り合うR波同士のうちの時間的に後ろのR波を含む心拍を不整脈による心拍とする。
パターン決定部103は、心電波形の心拍から、連続する不整脈による心拍の数とその後に続く連続する正常な心拍の数を1組の心電パターンとして複数抽出する。具体的にはこのひと組の心電パターンは、例えば不整脈による心拍が2回続き、その後正常な心拍が3回続くパターンといったものである。パターン決定部103は、心電波形において該発生バターンのうち最も多く出現する心電パターンをその被検体における心拍の心電パターンとして抽出する。これが本発明における、「最も多い心電パターンを前記心拍の心電パターンとする」にあたる。
パターン決定部103は、抽出した心電パターンを曝射制御部101へ出力する。
曝射制御部101は、パターン決定部103から心電パターンの入力を受ける。また、曝射制御部101は、心電計007からR波のトリガ信号の入力を受ける。さらに、曝射制御部101は、入力されたR波を含む心拍が不整脈による心拍である場合には、不整脈検出部102から不整脈検出の信号の入力を受ける。また、曝射制御部101は、トリガ信号を受けてからX線を曝射させるまでの待機時間、及びX線を曝射させる曝射時間を予め記憶している。本実施形態では待機時間を0.6秒、曝射時間を0.2秒として記憶している。
曝射制御部101は、統括制御部006から曝射開始の命令を受けた後、心電計007から最初のR波のトリガ信号が入力されてタイミングから0.6秒後にX線管001に対し曝射開始の命令を送信し、その0.2秒後にX線管001に対し曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令を送信、すなわち通常の曝射の命令を送信する。次いで、最初のR波を含む心拍に対して不整脈検出の信号を不整脈検出部102から受けた場合、曝射制御部101は、その後に正常な心拍が現れその後不整脈による心拍が現れるまで上述の通常の曝射を繰り返す。また、最初のR波を含む心拍が正常の心拍の場合、曝射制御部101は、その後に不整脈による心拍が現れるまで、上述の通常の曝射の命令を繰り返す。
その後、曝射制御部101は、不整脈検出の信号を受けると、心電パターンを参照し、心電パターンで不整脈の心拍とされているタイミングでは、R波のトリガ信号を受けてもX線管001に曝射を行わせない。ただし、心電パターンにおける連続する不整脈の心拍の最後の心拍に対しては、曝射制御部101は、上述の通常の曝射の命令を送信する。また、曝射制御部101は、心電パターンで正常の心拍とされているタイミングでは、通常の曝射の命令を送信する。さらに、曝射制御部101は、心電パターンにそった曝射を繰り返す。曝射制御部101は、予め決められている撮像時間が経過すると統括制御部006から停止又はX線の曝射量を低減の命令を受けて、X線管001へ曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令を送信する。
ここで、本実施形態では心電パターンの抽出の母体として呼吸練習1回分の時間における心電波形を用いたが、呼吸練習は通常複数回行われるものであり、より心電パターンの実際の心拍との一致の精度を上げるために行われた複数の呼吸練習の間の心電波形を用いて心電パターンを抽出してもよい。また、呼吸練習の間だけではなく、呼吸練習を行う以前と呼吸練習を行った以後の心電波形も用いて心電パターンを抽出してもよい。
以上で説明したように、本実施形態に係るX線CT装置では、心電波形におけるもっとも出現率の高い不整脈による心拍と正常な心拍の心電パターンを用いてX線の曝射の制御を行っている。これにより、より正確に不整脈による心拍における被検体へのX線の曝射を抑えることが可能となる。
〔第3の実施形態〕
以下、この発明の第3の実施形態に係るX線CT装置について説明する。本実施形態に係るX線CT装置は、X線の曝射モードの切り替えを行うことが第1及び第2の実施形態と異なるものである。そこで、以下では、X線の曝射モードの切り替えについて主に説明する。本実施形態に係るX線CT装置のブロック図は図1で表わされる第1の実施形態に係るX線CT装置に点線で表わされるモード選択部105を加えたものである。以下の説明では、図1で第1の実施形態と同様の符号で表わされた機能部は、特に説明のない限り同じ機能を有するものとする。
まず、本実施形態におけるX線CT装置には、通常モード、不整脈低減モード、及び連続曝射モードの3つの曝射モードがある。各モードを具体的説明する。通常モードとは、不整脈がない状態の正常な人の心臓を心拍に同期させて撮像するときのモードであり、R波のトリガ信号を受けて一定の時間を経過した後に曝射を開始し所定時間曝射を行った後に曝射を停止又はX線の曝射量を低減する曝射モードである。また、不整脈低減モードとは、不整脈による心拍のタイミングでは曝射を行わず、正常な心拍の時にのみ曝射を行い撮像する曝射モードである。さらに、連続曝射モードは、不整脈が検出されると心拍との同期を放棄しX線の曝射を連続的に行う連続曝射での撮像に移行する曝射モードである。
パターン決定部103は、予め被検体の心拍におけるR波を求める閾値を記憶している。さらに、パターン決定部103は、不整脈を求める閾値として1秒を記憶している。さらに、パターン決定部103は正常な心拍として判断するためのバッファを±閾値の20%と記憶している。
パターン決定部103は、記憶部104が記憶している心電波形を基に閾値を超えた点をR波のタイミングとする。そして、パターン決定部103は、心電波形における隣り合うR波同士の間隔を求め、不整脈による心拍の連続する回数、及び正常の心拍の連続する回数を求める。パターン決定部103は、呼吸練習1回分の時間における不整脈による心拍と正常の心拍の心電パターンを求める。パターン決定部103はこの心電パターンを、不整脈の出現を最初の心拍とするパターンとして求める。
パターン決定部103は、求めた心電パターンをモード選択部105へ出力する。さらに、パターン決定部103は、後述するモード選択部105が不整脈低減モードを選択した場合に、曝射制御部101へ出演バターンを出力する。
モード選択部105は、記憶領域(不図示)を有している。モード選択部105は、通常モードを選択するか否かの判断のための閾値を予め記憶している。本実施形態では、モード選択部105は閾値として20%を記憶しており、記憶している心電波形の心拍のうち不整脈による心拍が20%より少ない場合通常モードを選択し、不整脈による心拍が20%以上の場合には不整脈低減モード又は連続曝射モードを選択する。これは、経験的に20%の不整脈であればその不整脈による心拍における被曝の量がごくわずかであり、かつ撮像中に不整脈が出ない可能性が経験的に高いため、画像の撮り逃しを避けることに重点を置くためである。さらに、モード選択部105は、不整脈低減モードを選択するか又は連続曝射モードを選択するかを判断するための閾値を記憶している。本実施形態では、モード選択部105は、不整脈による心拍が50%未満あれば不整脈低減モードを選択し、不整脈による心拍が50%以上であれば連続曝射モードを選択する。これは、不整脈が50%以上ある時に不整脈による心拍のタイミングで撮像をしないと診断に必要な枚数の画像が生成できなくなってしまうためである。また、この場合に通常曝射を行っても次のR波のトリガ信号が入力されると撮像を停止又はX線の曝射量を低減してしまうため診断に使うことのできない画像となってしまう。したがって、不整脈による心拍が50%以上の場合には不整脈による画像生成への影響をなくすため連続して撮像を行う制御を行うことが好ましい。このモード選択部105が本発明における「モード選択手段」にあたる。ここで、本実施形態では経験的に通常モードを選択する閾値として不整脈による心拍が20%未満、連続曝射モードを選択する閾値として不整脈による心拍が50%以上といった閾値を設けたが、これは経験的に求めたものであり他の値を採ることも可能である。これらの値は、X線CT装置の性能や操作者の技術といった条件に合わせて設定することが好ましい。
モード選択部105は、選択した曝射モードを曝射制御部101へ出力する。さらに、モード選択部105は、不整脈低減モードを選択した場合、パターン決定部103に不整脈低減モードを選択した旨の情報を出力する。
曝射制御部101は、トリガ信号を受けてからX線を曝射させるまでの待機時間、及びX線を曝射させる曝射時間を予め記憶している。本実施形態では待機時間を0.6秒、曝射時間を0.2秒として記憶している。
曝射制御部101は、モード選択部105より選択した曝射モードの入力を受ける。
通常モードが選択された場合、曝射制御部101は、心電計007からR波のトリガ信号の入力を受ける。撮像開始の命令を統括制御部006から指示されると、曝射制御部101は、R波のトリガ信号が入力されたタイミングから0.6秒後にX線管001にX線の曝射開始の命令を送信する。その後0.2秒経過後に、曝射制御部101はX線管001に曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令、すなわち通常の曝射の命令を送信する。上述の通常の曝射の命令を繰り返す。曝射制御部101は、予め決められている撮像時間が経過すると統括制御部006から停止又はX線の曝射量を低減の命令を受けて、X線管001の曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令を送信する。
不整脈低減モードが選択された場合、曝射制御部101は、パターン決定部103より心電パターンの入力を受ける。また、曝射制御部101は、心電計007からR波のトリガ信号の入力を受ける。さらに、曝射制御部101は、入力されたR波を含む心拍が不整脈による心拍である場合には、不整脈検出部102から不整脈検出の信号の入力を受ける。
撮像開始の命令が統括制御部006から指示されると、曝射制御部101は、最初のR波のトリガ信号が入力されたタイミングから0.6秒後にX線管001にX線の曝射開始の命令を送信する。その後0.2秒経過後に、曝射制御部101はX線管001に曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令、すなわち通常の曝射の命令を送信する。最初のR波を含む心拍に対する不整脈検出の信号を不整脈検出部102から受けた(すなわち、最初のR波を含む心拍が不整脈による心拍である)場合、曝射制御部101は、その後に正常な心拍が現れその後不整脈による心拍が現れるまで上述の通常の曝射を繰り返す。また、最初のR波を含む心拍が正常の心拍の場合、曝射制御部101は、その後に不整脈による心拍が現れるまで、上述の通常の曝射の命令を繰り返す。
その後、曝射制御部101は、不整脈検出の信号を受けると、心電パターンを参照し、心電パターンで不整脈の心拍とされているタイミングでは、R波のトリガ信号を受けてもX線管001に曝射を行わせない。ただし、心電パターンにおける連続する不整脈の心拍の最後の心拍に対しては、曝射制御部101は、上述の通常の曝射の命令を送信する。また、曝射制御部101は、心電パターンで正常の心拍とされているタイミングでは、通常の曝射の命令を送信する。曝射制御部101は、予め決められている撮像時間が経過すると統括制御部006から停止又はX線の曝射量を低減の命令を受けて、X線管001へ曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令を送信する。
連続曝射モードが選択された場合、曝射制御部101は、心電計007からR波のトリガ信号の入力を受ける。曝射制御部101は、不整脈検出部102より不整脈検出の信号が入力されるまで、R波のトリガ信号を受けて通常の曝射の命令をX線管001に送信する。そして、曝射制御部101は、不整脈検出の信号を受けると、X線管001にX線の曝射命令を送信する。そして、曝射制御部101は、予め決められている撮像時間が経過すると統括制御部006から停止又はX線の曝射量を低減の命令を受けて、X線管001へ曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令を送信する。
次に図4を使用して本実施形態に係るX線CT装置における曝射制御の流れを説明する。ここで、図4は本実施形態に係るX線CT装置における曝射制御の流れのフローチャートの図である。ここで、図4のフローチャートは前提として既に記憶部104には呼吸練習1回分の時間の心電波形が記憶されているとする。
ステップS101:パターン決定部103は、予め記憶している閾値に基づいて、記憶部104に記憶されている心電波形からR波を抽出し、さらに隣り合うR波同士の間隔を算出し、予め記憶している閾値を基に心電波形における不整脈による心拍及び正常の心拍を確定し心電パターンを生成する。
ステップS102:モード選択部105は、パターン決定部103から入力された心電パターンにおいて不整脈による心拍が20%以上か否かを判断する。不整脈が20%未満の場合には、不整脈の影響よって診断できない画像となる場合が少ないので、無駄な被曝が少ない。そこで、不整脈による心拍が20%未満の場合には、通常の曝射を行うことによって、制御を減らし装置に対する負荷を減らすとともに、画像の撮り逃しを回避する。そこで、不整脈が20%以上の場合にはステップS103に進む。不整脈が20%未満の場合にはステップS113に進む。
ステップS103:モード選択部105は、パターン決定部103から入力された心電パターンにおいて不整脈による心拍が50%以上か否かを判断する。不整脈が50%以上の場合には、不整脈による心拍において撮像を行わないと、取得できる画像の枚数が少なくなりすぎ診断を行うのに必要な画像枚数がそろわなくなってしまう。また、この場合に通常曝射を行っても次のR波のトリガ信号が入力されると撮像を停止又はX線の曝射量を低減してしまうため診断に使うことのできない画像となってしまう。そこで、不整脈による心拍が50%以上の場合には、連続曝射を行うことによって診断に必要な枚数の観察対象部位の画像を取得する。50%より少ない場合にはステップS104に進む。50%以上の場合にはステップS110に進む。
ステップS104:曝射制御部101は、不整脈検出部102から送られてくる不整脈検出の信号の有無により、現在の心拍が正常な心拍か不整脈による心拍かを判断して、その心拍が不整脈による心拍の場合、さらに出現パターンの先頭にあたる不整脈による心拍、すなわち、正常の心拍の直後の不整脈の心拍か否かを判断する。出現パターンの先頭にあたる不整脈による心拍でない(正常な心拍も含む)場合には、ステップS105に進む。出現パターンの先頭にあたる不整脈の場合にはステップS106に進む。
ステップS105:曝射制御部101は、0.6秒後にX線管001に曝射開始の命令を送信し、その後0.2秒経過後に曝射停止又はX線の曝射量を低減の命令、すなわち、通常の曝射の命令を送信する。
ステップS106:曝射制御部101は、パターン決定部103から入力された心電パターンを参照する。
ステップS107:曝射制御部101は、現在のR波のタイミングが心電パターンにおける不整脈による心拍のタイミングか否かを判断する。心電パターンにおける不整脈による心拍のタイミングであればステップS106に進む。心電パターンにおける不整脈による心拍のタイミングでなければステップS108に進む。
ステップS108:曝射制御部101は、X線管001に対し、通常の曝射の命令を送信する。
ステップS109:曝射制御部101は、次のR波のトリガ信号を受けた時にX線曝射命令をX線管001に送信しない、又はX線の曝射量の低減の命令を送信することにより、X線の曝射を一度休止、又は一度曝射量を低減する。
ステップS110:統括制御部006は、予め決められた撮像時間を過ぎたかにより撮像終了か否かを判断する。撮像終了の場合には、統括制御部006は曝射制御部101に撮像終了の信号を送り、曝射制御部101はX線管001にX線の曝射を停止させ、撮像を終了する。撮像終了でない場合にはステップS106に進む。
ステップS111:曝射制御部101は、心電計007からR波のトリガ信号の入力を受けて、X線管001に対し通常の曝射の実行命令を送信する。
ステップS112:曝射制御部101は、不整脈検出部102から送られてくる不整脈検出の信号の有無により、現在の心拍が不整脈か否かを判断する。現在の心拍が不整脈の場合にはステップS111に進む。現在の心拍が不整脈の場合にはステップS113に進む。
ステップS113:この場合、不整脈が多すぎるため不整脈による心拍の撮像を除くと診断を行うのに必要な枚数の画像を得られない。そのため、曝射制御部101は、X線管001に対しX線の曝射開始の命令を送信し、その後、曝射制御部101は、統括制御部006から撮像終了の信号の入力を受けて、X線管001にX線の曝射を停止させ、撮像を終了する。
ステップS114:曝射制御部101は、X線管001に対し通常の曝射の命令を送信し、その後、曝射制御部101は、統括制御部006から撮像終了の信号の入力を受けて、X線管001にX線の曝射を停止させ、撮像を終了する。
以上で説明したように、本実施形態に係るX線CT装置は、心電パターンにおける不整脈の出現の状態によって、曝射のモードを変更して撮像することができる構成としている。これにより、不整脈による心拍における撮像を除いても診断に必要な枚数の画像が生成できる場合には、不整脈による心拍においては曝射を行わず被検体の被曝を軽減することが可能となる。また、不整脈が僅少もしくは全く発生しない被検体に対しては通常の曝射を行うことで、装置にかける負荷を軽減するとともに画像の撮り逃しを軽減することが可能となる。さらに、不整脈が頻出して避けられない場合には、連続曝射をすることで診断に必要な枚数の画像を生成することが可能となる。
〔第4の実施形態〕
以下、この発明の第4の実施形態に係るX線CT装置について説明する。本実施形態に係るX線CT装置は、曝射モードとして通常の曝射を行う第2通常モードを有することが第3の実施形態と異なるものである。そこで、以下では、X線の第2通常モードへの曝射モードの切り替えについて主に説明する。本実施形態に係るX線CT装置のブロック図は図1で表わされる第3の実施形態に係るX線CT装置のブロック図と同様である。以下の説明では、図1で第3の実施形態と同様の符号で表わされた機能部は、特に説明のない限り同じ機能を有するものとする。
まず、本実施形態におけるX線CT装置には、通常モード、第2通常モード、不整脈低減モード、及び連続曝射モードの4つの曝射モードがある。第2通常モード以外の各モードは第3の実施形態と同様であるので、第2通常モードについて具体的説明する。第2通常モードとは、不整脈による心拍が終了した後に正常心拍が続く場合に、不整脈による心拍が終了してから通常の曝射を行う曝射モードである。
パターン決定部103は、求めた心電パターンをモード選択部105へ出力する。さらに、パターン決定部103は、後述するモード選択部105が不整脈低減モードを選択した場合に、曝射制御部101へ出演バターンを出力する。
モード選択部105は、第3の実施形態と同様に通常モードを選択するか否かの判断のための閾値及び連続曝射モードを選択するか否かを判断するための閾値を有している。さらに、モード選択部105は、第2通常モードを選択するか否かの閾値として通常の心拍が連続して発生する時間をt秒と記憶している。
まずモード選択部105は、通常モード選択するか、連続曝射モードを選択するかを判断する。
そして、モード選択部105は、通常モードも連続曝射モードも選択しないパターンの場合に、さらに、不整脈非曝モードと第2通常モードの何れを選択するかを判断する。具体的には、モード選択部105は、パターン決定部103から送られてきたパターンを参照し、不整脈の心拍が終了した後にt秒以上通常の心拍が連続して発生するバターンか否かを判断する。心電パターンにおいて不整脈の心拍が終了した後にt秒以上通常の心拍が続く場合には、第2通常モードを選択し、不整脈の心拍が終了した後にt秒以上未満の心拍が続く場合には、不整脈非曝モードを選択する。
モード選択部105は、選択した曝射モードの情報を曝射制御部101へ出力する。
曝射制御部101は、第2通常モード以外のモードが選択された場合には第3の実施形態と同様の制御を行う。
第2通常モードが選択された場合は、曝射制御部101は、不整脈検出部102から不整脈検出の信号が入力され、さらにその後不整脈検出の信号が入力されなくなるまで、X線管001にX線の曝射を行わせない。そして、不整脈検出の信号が入力されなくなった後に、曝射制御部101は、X線管001に通常の曝射の命令を送信する。
以上のように、本実施形態に係るX線CT装置では、不整脈による心拍の後に通常の心拍が一定時間連続する場合に、通常の心拍になるのを待って通常の曝射を行う構成である。これにより、装置にかかる負荷を減らせるとともに、被検体への無駄な曝射も軽減することが可能となる。
本発明に係るX線CT装置におけるブロック図 第1の実施形態におけるX線曝射の制御を説明するための心電波形の図 第1の実施形態に係るX線CT装置おけるX線曝射の制御の流れを表すフローチャートの図 第2の実施形態に係るX線CT装置おけるX線曝射の制御の流れを表すフローチャートの図
符号の説明
001 X線管
002 X線検出部
003 画像生成部
004 表示制御部
005 表示部
006 統括制御部
007 心電計
101 曝射制御部
102 不整脈検出部
103 パターン決定部
104 記憶部
105 モード選択部

Claims (10)

  1. X線を曝射するX線管と、
    曝射され被検体を透過した前記X線を検出するX線検出手段と、
    前記検出されたX線データを基にCT画像を生成する画像生成手段と、
    前記CT画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    前記被検体の心電波形の情報に基づいて不整脈の続く回数を算出する不整脈連続回数算出手段と、
    前記不整脈が検出された時に、前記不整脈回数算出手段で求められた回数に基づいて定まる期間、前記X線管からのX線曝射を停止又はX線の曝射量を低減するように制御する曝射制御手段と、
    を備えたことを特徴とするX線CT装置。
  2. 前記被検体の過去の心電波形を予め記憶しておく記憶手段と、
    現在の心電波形に基づくトリガ信号の入力を受けて不整脈を検出する不整脈検出手段と、をさらに備え、
    前記不整脈連続回数算出手段は、前記記憶している心電波形を前記心電波形の情報として用い、
    前記曝射制御手段は、前記トリガ信号のカウントを開始し前記回数から1つ少ない回数をカウントするまでを前記期間とする、
    ことを備えたことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. X線を曝射するX線管と、
    曝射され被検体を透過した前記X線を検出するX線検出手段と、
    前記検出されたX線データを基にCT画像を生成する画像生成手段と、
    前記CT画像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    被検体の心電波形の情報に基づいて、不整脈時の心電パターンを求めるパターン決定手段と、
    前記心電パターンに基づいて、X線管から曝射されるX線の強さを制御する動作モードを変更する曝射制御手段と、
    を備えたことを特徴とするX線CT装置。
  4. 前記曝射制御手段は、不整脈検出時に心電に同期してX線の停止又はX線の曝射量を低減する通常モードと、不整脈検出時に前記心電パターンに基づいてX線の停止又はX線の曝射量を低減する不整脈時低減モードと、不整脈検出時にX線を連続曝射する連続曝射モードのうち、前記不整脈低減モードを含む少なくとも2つのモードを切り替え可能に制御する、ことを特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記被検体の過去の心電波形を予め記憶しておく記憶手段と、
    現在の心電波形に基づくトリガ信号の入力を受けて不整脈を検出する不整脈検出手段と、
    前記心電パターンを基に、前記不整脈低減モードを含む少なくとも2つのモードのうちいずれか一つの動作モードを選択するモード選択手段と、
    をさらに備え、
    前記パターン決定手段は、前記記憶している心電波形の心拍を前記心電波形として、不整脈による心拍の続く回数及び正常な心拍の続く回数を求め、不整脈による心拍もしくは正常な心拍またはそれらの組み合わせの発生パターンを前記心電パターンとし、
    前記曝射制御手段は、前記X線管に対し、前記モード選択手段が選択したモードでX線の曝射を行わせ、
    前記不整脈時低減モードとは、前記不整脈検出時に、前記トリガ信号のカウントを開始し、前記心電パターンにおける不整脈による心拍が続く回数から1つ少ない回数をカウントするまでX線曝射を停止又はX線の曝射量を低減するように前記X線管を動作させるモードである、
    ことを特徴とする請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記モード選択手段は、
    前記記憶している心電波形から、不整脈による心拍の数及び正常な心拍の数を求め、不整脈による心拍の割合が第1閾値以下の場合には通常モードを選択し、不整脈による心拍の割合が第1閾値以上第2閾値以下の場合には不整脈除外モードを選択し、不整脈による心拍の割合が第2閾値以上の場合には連続曝射モードを選択する、
    ことを特徴とする、請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記モード選択手段は、
    前記パターン決定手段の前記心電パターンとして、不整脈による心拍の後に正常な心拍が所定時間続く前記心電パターンであった場合には、第2通常モードを選択し、
    前記曝射制御手段は、
    前記第2通常モードの場合には、前記不整脈による心拍の後に前記トリガ信号から予め記憶している時間の経過後に所定時間曝射を行わせる、
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 前記記憶手段が記憶する心電波形は、呼吸練習における実際に撮像する時間と同じ長さの時間の心電波形であり、
    前記パターン決定手段は、前記記憶している心電波形を前記心電パターンとする、
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  9. 前記記憶手段が記憶する心電波形は、呼吸練習の間に得られた心電波形であり、
    前記パターン決定手段は、
    前記記憶されている心電波形のうち最も多い心電パターンを前記心拍の心電パターンとする、
    ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  10. 前記トリガ信号を発生する心電計をさらに備えることを特徴とする請求項5乃至請求項9のいずれか一つに記載のX線CT装置。
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