JP2010022415A - 医療用マニピュレータ及び医療用マニピュレータシステム - Google Patents

医療用マニピュレータ及び医療用マニピュレータシステム Download PDF

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Abstract

【課題】作業部をアクチュエータブロックから取り外しているときには先端の電気作用部に対する通電を防止する。
【解決手段】医療用マニピュレータ10は、モータ40a〜40cを備えたアクチュエータブロック30と、アクチュエータブロック30に着脱自在でモータ40a〜40cの回転軸に接続されるプーリ50a〜50cを備える接続部15、及びプーリ50a〜50cに連動する先端動作部12を含む作業部16と、接続部15に設けられて先端動作部12に電力の供給をする電力供給線404が接続される電極400と、連結シャフト48と電極400との電気的開閉をするスイッチ部426とを有する。スイッチ部426は、アクチュエータブロック30と作業部16との着脱に連動し、アクチュエータブロック30と作業部16が接続されているときに導通し、非接続のときには非導通になる。
【選択図】図9

Description

本発明は、アクチュエータを備えるアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部に対して着脱自在で、シャフトの先端に前記アクチュエータにより動作される電気作用部を備える作業部と、作業部に設けられて電気作用部に電力供給をする電極を有する医療用マニピュレータ及び医療用マニピュレータシステムに関する。
内視鏡下外科手術(又は腹腔鏡下手術とも呼ばれる。)においては、患者の腹部等に複数の孔を開け、器具の通過ポートとしてトラカール(筒状の器具)を挿入した後、シャフトを有する鉗子の先端部をトラカールを通じて体腔内に挿入して患部の手術を行っている。鉗子の先端部には、作業部として、生体組織を把持するためのグリッパや、鋏、電気メスのブレード等が取り付けられている。
鉗子による内視鏡下外科手術は、作業空間である体腔内が狭くしかもトラカールを支点として鉗子を操作するため、一定のトレーニングが必要となる。また、従来使用されている鉗子では先端の作業部に関節が無いため、自由度が小さく、先端作業部はシャフトの延長線上での動作しか行うことができない。従って、通常のトレーニングで実施可能な症例には限度があり、他の様々な症例に対して適用するためには相当に高度なトレーニング及び習熟が必要になる。
このような観点から、従来の鉗子を改良し、作業部に複数の関節を有する鉗子の開発が行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のマニピュレータは、人手によって操作される操作部と、操作部に対して交換自在に着脱される作業部とから構成される。このようなマニピュレータでは、従来の鉗子のような制約や不自由がなく、手技が容易となり、適用可能な症例が多くなり、また、作業部の種類を交換することにより種々の手技に対応することができる。
一方、このようなマニピュレータをロボットアームにより駆動する医療用ロボットシステムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−105451号公報 米国特許第6331181号明細書
上記のとおり、特許文献1記載のマニピュレータでは、人手によって操作される操作部に対して着脱自在な作業部が設けられる。このような構造によれば、手技に応じて複数の作業部を交換して用いることができて好適である。
作業部の一例としては、電気メスを先端部に設けるものが挙げられ、該ブレードを任意の姿勢に変えて手技をすることができて好適である。このような作業部では、基端側に電極を設け、該電極に対して電力コントローラから電力ケーブルで給電し、絶縁被覆を備えるシャフトを介して先端のブレードに電圧印加する。電極供給のオン・オフは別に設けられたフットスイッチの足踏み操作によって行う。
ところで、このような作業部では、電極からブレードへの電力供給の機構が、被接続側の操作部とは独立した機構となっており、該操作部から取り外した状態でもブレードへの電圧印加が可能となっている。
このような作業部の取り外し状態において電気メスへの無駄な電圧印加を防止するためには、電極から電力ケーブルを取り外しておき、又は所定の無効化スイッチにより電力を遮断しておく必要があり、無効化及び有効化の手順が面倒である。また、作業部を操作部に装着した後には、余分な操作をすることなく、迅速に通電可能になることが望ましい。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、シャフトの先端に動作する電気作用部を備える作業部をアクチュエータ部に対して着脱する際、取り外しているときには電気作用部に対する通電を防止することのできる医療用マニピュレータ及び医療用マニピュレータシステムを提供することを目的とする。
本発明に係る医療用マニピュレータは、モータを備えたアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部に着脱自在で前記モータの回転軸に接続される回転体を備える接続部、及び前記回転体に連動する電気作用部を含む作業部と、前記接続部又は前記アクチュエータ部に設けられ、前記電気作用部に電力の供給をする電力供給線が接続される電極と、前記電気作用部に導通する導通体と前記電極との電気的開閉をするスイッチ部とを有し、前記スイッチ部は、前記アクチュエータ部と前記作業部との着脱に連動し、該アクチュエータ部と該作業部が接続されているときに導通し、非接続のときには非導通になることを特徴とする。
このように、基端側の電極と先端の電気作用部との間に、アクチュエータ部と作業部との着脱に連動するスイッチ部を設け、該スイッチ部を介して通電することにより、作業部をアクチュエータ部から取り外しているときには電気作用部に対する通電を防止することができる。
なお、ここでいうスイッチ部は、オン状態で実質的に通電可能であればよく、完全に接触する状態に限らず、例えば微小な隙間を介して放電通電する状態でもよい。
前記作業部は、前記アクチュエータ部との接続に連動して相対移動する移動体を有し、前記スイッチ部は、前記移動体の移動により開閉してもよい。このような移動体をスイッチングに用いると確実な電気的開閉が行われる。
前記移動体は、前記作業部が前記アクチュエータ部から取り外されているときに前記回転体の回転を防止するロッキングプレートであってもよい。このようなロッキングプレートをスイッチングに共用的に用いると簡便構成となる。
前記接続部は、前記アクチュエータ部に設けられたアライメントピンによって位置決めされ、前記スイッチ部は、前記導通体及び前記電極に設けられた嵌合孔に前記アライメントピンが嵌合することにより該導通体と該電極との電気的開閉をしてもよい。このような嵌合によるスイッチ部は、構造が簡便であるとともに、アライメントピンをスイッチングに共用的に用いることができる。
前記スイッチ部は、弾性体を介して電気的開閉をしてもよい。このような弾性体によれば、適度な弾性押圧力で確実な接触状態が得られる。
また、本発明に係る医療用マニピュレータは、モータを備えたアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部に着脱自在で前記モータの回転軸に接続される回転体を備える接続部、及び前記回転体に連動する電気作用部を含む作業部と、前記接続部に設けられ、前記電気作用部に導通する電極と、前記アクチュエータ部と前記作業部との着脱に連動し、該アクチュエータ部と該作業部が接続されているときに、前記電極を所定の電極コネクタが接続可能な状態にし、非接続のときには接続されない状態にする連動機構とを有することを特徴とする。
このように、基端側の電極と先端の電気作用部との間に、アクチュエータ部と作業部との着脱に連動する連動機構を設け、該連動機構により、作業部とアクチュエータ部が非接続であるときには電極と電極コネクタを接続されない状態にすることにより、電気作用部に対する通電を防止することができる。
前記連動機構は、前記アクチュエータ部と前記作業部が接続されているときに、前記電極を前記コネクタが接続可能な位置に配置し、非接続のときには接続されない位置に退避させてもよい。このように、連動機構は電極を退避させる構成にすると、作業部がアクチュエータ部から取り外されているときには、電気作用部に対する通電を防止することができる。
前記連動機構は、前記アクチュエータ部と前記作業部が接続されているときに、前記電極を覆う開閉蓋を開き、非接続のときには前記開閉蓋を閉じてもよい。このように、開閉蓋を開閉させる連動機構によれば、作業部がアクチュエータ部から取り外されているときには、電気作用部に対する通電を防止することができる。
前記アクチュエータ部に前記作業部が装着され、且つ、前記電極に前記コネクタが接続されている状態から、前記作業部を前記アクチュエータ部から取り外すときに、前記コネクタの一部を押圧して該コネクタを前記電極から抜くストッパを有してもよい。
さらに、本発明に係る医療用マニピュレータシステムは、モータを備えたアクチュエータ部と、前記アクチュエータ部に着脱自在で前記モータの回転軸に接続される回転体を備える接続部、及び前記回転体に連動する電気作用部を含む作業部と、前記接続部に設けられ、前記電気作用部に電力の供給をする電力供給線が接続される電極と、人により操作され、前記電極に対して電圧の印加を指示する通電指示スイッチと、前記通電指示スイッチの状態に基づいて前記電極に対して前記電力供給線を介して電圧を印加する電力コントローラと、前記作業部が前記アクチュエータ部に取り付けられているか否かを判断する作業部検出手段と、前記通電指示スイッチから前記電力供給線に至る経路のいずれかに設けられた通電インターロック部と、前記作業部検出手段の信号に基づき、前記アクチュエータ部と前記作業部が接続されているときに前記通電インターロック部に通電許可信号を出力し、非接続のときには通電禁止信号を出力する通電判断部とを有することを特徴とする。
このように、通電判断部が、取付判断部の信号に基づき、アクチュエータ部と作業部が非接続のときには通電禁止信号を出力することにより、電気作用部に対する通電を防止することができる。
本発明に係る医療用マニピュレータによれば、シャフトの先端に動作する電気作用部を備える作業部をアクチュエータ部に対して着脱する際、取り外しているときには電気作用部に対する通電を防止することができる。
本発明に係る医療用マニピュレータシステムによれば、通電判断部が、取付判断部の信号に基づき、アクチュエータ部と作業部が非接続のときには通電禁止信号を出力することにより、電気作用部に対する通電を防止することができる。
以下、本発明に係る医療用マニピュレータ及び医療用マニピュレータシステムについて実施の形態を挙げ、添付の図1〜図22を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る医療用マニピュレータ10は、先端動作部12に電力を供給して手技を行うものである。先端動作部12の種類(グリッパ等)によっては、把持鉗子やニードルドライバ(持針器)等とも呼ばれる。
医療用マニピュレータ10は、人手によって把持及び操作される操作部14と、該操作部14に対して着脱自在な作業部16とを備え、操作部14に対してコネクタ24を介して着脱自在なコントローラ(制御部)27を有するマニピュレータシステムとして構成されている。
医療用マニピュレータ10は、基本構成として操作部14と作業部16とを有しており、コントローラ27は当該医療用マニピュレータ10の電気的な制御をするものであり、グリップハンドル26の下端部から延在するケーブル62に対してコネクタ24を介して接続されている。制御部であるコントローラ27の機能の一部又は全部を、例えば操作部14に一体的に搭載することもできる。
作業部16には電極400が設けられており、電力コントローラ402に接続されている電力供給線404における先端の電極コネクタ406が接続可能になっている。電力供給線404及び電極コネクタ406は絶縁材で被覆されている。電力コントローラ402には別に、人が足で操作するフットスイッチ(通電指示スイッチ)108が接続されており、該フットスイッチ408を足踏み操作することにより電力供給線404に対して電力を供給することができる。フットスイッチ408は、例えばモーメンタリスイッチである。電力コントローラ402が供給する電圧は、例えば交流の3k〜5kVである。電力コントローラ402には、さらに、生体に接触させる電極板410が接続されている。
コントローラ27は、医療用マニピュレータ10を独立的に3台同時に制御することができる。コントローラ27のうち、第1、第2及び第3の医療用マニピュレータ10を制御する部分を総括的に第1ポート29a、第2ポート29b及び第3ポート29cとして示す。
図2に示すように、医療用マニピュレータ10及び該医療用マニピュレータ10を含むシステムは、選択的に種々の構成を採りうる。すなわち、操作部14は、バリエーションとして操作部14a〜14dが用意され、作業部16は、バリエーションとして作業部16a〜16dが用意されている。
コントローラ27には、操作部14aに代えて操作部14b、14c及び14dを装着することができる。また、各操作部14a〜14dに対し、作業部16aに代えて作業部16b、16c及び16dを装着することができる。すなわち、術者は手技の種類や慣れ等に応じて操作部14a〜14d及び作業部16a〜16dを選択的に組み合わせて構成することができる。例えば、作業部16aは先端動作部12がフック型電気メスとなっており、作業部16bは先端動作部12がブレード型電気メスとなっており、作業部16cは先端動作部12がはさみとなっており、作業部16dは先端動作部12がグリッパとなっている。各作業部16a〜16dは、接続部15内のプーリ50a、50b及び50c等(図1参照)は共通の構成となっている。
上記したように、コントローラ27は、3台の医療用マニピュレータ10を同時に制御可能であることから、操作部14a〜14dのうちいずれか3つを第1ポート29a、第2ポート29b及び第3ポート29cに接続が可能である。
次に、操作部14及び作業部16について説明する。
以下の説明では、図1における幅方向をX方向、高さ方向をY方向、及び、連結シャフト48の延在方向をZ方向と規定する。また、右方をX1方向、左方をX2方向、上方向をY1方向、下方向をY2方向、前方をZ1方向、後方をZ2方向と規定する。さらに、特に断りのない限り、これらの方向の記載は医療用マニピュレータ10が基準姿勢(中立姿勢)である場合を基準として表すものとする。これらの方向は説明の便宜上のものであり、医療用マニピュレータ10は任意の向きで(例えば、上下を反転させて)使用可能であることはもちろんである。
図1及び図3に示すように、作業部16は、作業を行う先端動作部12と、操作部14のアクチュエータブロック(アクチュエータ部)30に対して接続される接続部15と、これらの先端動作部12と接続部15とを連接する長尺で中空の連結シャフト48とを有する。作業部16は、アクチュエータブロック30における所定の操作によって操作部14から離脱可能であって、洗浄、滅菌及びメンテナンス等を行うことができる。ここで、アクチュエータブロック30は作業部16が装着される箇所を意味するものであり、モータ40a、40b及び40cを格納する場所に限定されない。
先端動作部12及び連結シャフト48は細径に構成されており、患者の腹部等に設けられた円筒形状のトラカール20から体腔22内に挿入可能であり、操作部14の操作により体腔22内において患部切除、把持、縫合及び結紮等の様々な手技を行うことができる。連結シャフト48は、導通体のアルミニウム合金、ステンレス鋼等の管体であって、外表面には絶縁被覆が設けられている。
操作部14は、人手によって把持されるグリップハンドル26と、該グリップハンドル26の上部から延在するブリッジ28と、該ブリッジ28の先端に接続されたアクチュエータブロック30とを有する。
図3及び図4に示すように、グリップハンドル26は、ブリッジ28の端部からY2方向に向かって延在しており、人手によって把持されるのに適した長さであり、該グリップハンドル26の近傍には先端動作部12の動作等に供される入力手段が設けられている。すなわち、このような入力手段として、グリップハンドル26に近接したZ1方向にトリガーレバー32及びスイッチ36が設けられ、Y1方向に複合入力部34及び作動スイッチ35が設けられている。
作動スイッチ35のZ1方向でブリッジ28の上面における視認しやすい箇所にはLED29が設けられている。LED29は、医療用マニピュレータ10の制御状態を示すインジケータであり、操作者が容易に認識可能な大きさであり、かつ操作に支障がない程度に十分に小型軽量である。
グリップハンドル26の下端には、コントローラ27に接続されるケーブル62が設けられている。グリップハンドル26とケーブル62とはコネクタにより接続されていてもよい。
作動スイッチ35は、医療用マニピュレータ10の動作状態の有効又は無効を設定するための入力手段である。LED29は、医療用マニピュレータ10の制御状態を示すインジケータであり、操作者が容易に認識可能な大きさであり、且つ操作に支障がない程度に十分に小型軽量である。LED29は、ブリッジ28の上面における略中央部で、視認性のよい位置に設けられており、作動スイッチ35と並んで配置されていることから、例えば、作動スイッチ35によるON操作に同期して点灯等をするため、操作者は作動スイッチ35の操作をしながらその入力状態をLED29により確実に認識することができる。
この場合、コントローラ27は、作動スイッチ35の状態を読み込み、オン状態であるときに動作モードとし、オン状態からオフ状態に切り換わったときに自動原点復帰動作としてモータ40a〜40cを所定の原点に戻し、原点に戻った後に停止モードとする。動作モードは、操作部14の操作指令を有効にしてモータ40a〜40cを駆動するモードである。停止モードは、操作部14の操作指令の有無に関わらずモータ40a〜40cを停止させるモードである。これらのモード及び動作はコントローラ27によって区別されて制御され、LED29及び所定のランプの点灯状態が切り換えられる。
複合入力部34は、先端動作部12に対してロール方向(軸回転方向)及びヨー方向(左右方向)の回転指令を与える複合的な入力手段であり、例えば軸回転に動作する第1入力手段によってロール方向指示を行い、横方向に動作する第2入力手段によってヨー方向指示を行うことができる。トリガーレバー32は、先端動作部12がグリッパ型であるときに該グリッパの開閉動作指令を与える入力手段である。
複合入力部34、トリガーレバー32には、それぞれ動作量を検出する入力センサ39a、39b、39cが設けられており、検出した動作信号をコントローラ27に対して通信(例えば、シリアル通信)し、これにより、モータ40a〜40c及びプーリ50a〜50cが駆動され、ワイヤ54a〜54c(図5参照)が駆動されることにより先端動作部12を動作させることができる。
トリガーレバー32は、ブリッジ28のやや下方でZ1方向にやや突出したレバーであり、人差し指による操作が容易な位置に設けられている。
トリガーレバー32は、グリップハンドル26に対してアーム98により接続されており、該グリップハンドル26に対して進退するように構成されている。アーム98はグリップハンドル26内で入力センサ39cに接続されており、トリガーレバー32の進退量が該入力センサ39cによって計測されてコントローラ27に供給される。トリガーレバー32は、指を当て、グリップハンドル26の方向(つまり、Z2方向)に向かって引き込む操作と、グリップハンドル26からZ1方向に押し出す操作とが可能に構成されている。
次に、作業部16と操作部14の着脱の構成について説明する。
作業部16の接続部15は、樹脂のカバー37に覆われており、モータ40a、40b及び40cの駆動軸に接続されて従動回転されるプーリ50a、50b及び50cをそれぞれ回転自在に保持している。カバー37は、電極400を支持するのに適度な強度を有する。プーリ50a、50b及び50cには、それぞれワイヤ54a、54b及び54c(図5参照)が巻き掛けられており、連結シャフト48の中空部分を通って先端動作部12まで延在している。ワイヤ54a〜54cは、プーリ50a〜50cに対して滑りが生じないように一部が固定されている。ワイヤ54a〜54cは同種、同径のものを用いることができる。プーリ50a〜50cにはそれぞれカップリングが設けられている。
図5に示すように、連結シャフト48内を挿通したワイヤ54a、54b及び54cは、電気作用部としてのフック型メス60を備えた先端動作部12の対応するプーリにそれぞれ巻き掛けられている。フック型メス60は、Z1方向に延在するアーム60aと、該アーム60aの先端が直角に屈曲した屈曲部60bとを有する。このように先端動作部12は、ワイヤ54a、54b及び54cの動作により第1軸のヨー軸Oy、第2軸のピッチ軸Op、第3軸ロール軸Orをそれぞれ単独で、又は複合的に動作させることができる3自由度の機構である。したがって、先端に設けられたフック型メス60は、ヨー軸Oy、ピッチ軸Opの動作によって任意の方向を指向することができ、さらにロール軸Orの動作によって任意の向きに設定可能である。これにより、屈曲部60bを生体の任意の位置に対して、任意の向きに合わせて、電圧を印加して所定の手技を行うことができる。
図3及び図6に示すように、接続部15は、左右側面の係合片200と、上下面に開口する3つの嵌合孔202a、202b及び202cとを有する。3つの嵌合孔202a〜202cは、Z1方向及びZ2方向の端部近傍に設けられており、Y方向に延在する孔である。なお、図6〜図12では、接続部15の構造が理解しやすいように、カバー37(図1参照)の一部又は全部を取り外した状態で示す。
図3及び図4に示すように、アクチュエータブロック30には、先端動作部12が有する3自由度の機構に対応してモータ40a、40b及びモータ40cが連結シャフト48の延在方向に沿って並列して設けられている。これらのモータ40a〜40cは小型・細径であって、アクチュエータブロック30はコンパクトな扁平形状に構成されている。アクチュエータブロック30は、操作部14のZ1方向端部の下方に設けられている。また、モータ40a〜40cは、操作部14の操作に基づき、コントローラ27の作用下に回転をする。
モータ40a、40b及び40cには、回転角度を検出することのできる角度センサ43a、43b及び43cが設けられており、検出した角度信号はコントローラ27に供給される。角度センサ43a〜43cとしては、例えばロータリエンコーダが用いられる。
図4及び図6に示すように、接続部15を構成するプーリ50a、50b及び50cのY2方向下端にはそれぞれ十字状の結合凸部51a、51b及び51cが設けられ、アクチュエータブロック30を構成するモータ40a、40b及び40cの回転軸には十字状の結合凹部41a、41b及び41cが設けられている。結合凸部51a〜51cと結合凹部41a〜41cとは互いに係合可能であり、すなわち、アクチュエータブロック30に接続部15が装着された状態において、モータ40a〜40cの回転がプーリ50a〜50cに対して確実に伝達される。これらの係合部は十字形状に限られない。
アクチュエータブロック30には、さらに作業部16の接続部15を保持する2つの独立した係合部210と、該接続部15の位置決め機能及び保持機構を有する3本のアライメントピン212a、212b及び212cとが設けられる。
2つの係合部210は、アクチュエータブロック30の左右側面(X1及びX2側面)で対称位置に設けられており、操作面204と、該操作面204からY1方向に延在するレバー206とを有する。レバー206はアクチュエータブロック30の上面よりもY1方向に向かってやや突出しており、先端内側がテーパ形状になっている。係合部210は、図示しない弾性部材によってレバー206が内側に向かう方向に弾性付勢されている。
アライメントピン212a〜212cは、嵌合孔202a〜202cに対向する位置で、アクチュエータブロック30の上面におけるZ1方向端の近傍に2本、Z2方向端の近傍に1本設けられ、それぞれY1方向に延在している。Z1方向端の近傍に2本のアライメントピン212a、212bがX方向に並んで設けられている。
このように、アライメントピン212a〜212cは3本設けられていることから、接続部15は3点で支持され、簡便且つ確実に位置決めを行うことができる。また、3本のアライメントピン212a〜212cは直線状配列ではないため、いずれの方向のねじれに対しても、接続部15を安定して保持することができる。アライメントピン212a〜212cは、このうち2本以上設けられていれば、接続部15は確実に位置決めがなされて、安定して保持される。この場合、Z方向に離間した2本を選択すると一層安定する。
この場合、図3に示すように、アライメントピン212a〜212cの高さH1は、嵌合孔202a〜202cを備える接続部15を構成するプーリ収納体300の高さH2よりも大きく、アライメントピン212a〜212cはプーリ収納体300を適度に貫通する。
次に、接続部15及びアクチュエータブロック30の構成について詳細に説明する。
図6〜図8に示すように、接続部15は、駆動部であるプーリ50a〜50cを収納するプーリ収納体300と、該プーリ収納体300の上面(Y1側)に固定されたベースプレート302と、該ベースプレート302の上部(Y1側)に設けられたロッキングプレート(移動体)304とを有する。ベースプレート302(プーリ収納体300)の上面には軸部材305が突設されている。軸部材305は、ロッキングプレート304の孔部319を通過してY1方向に突出するように一対設けられ、ロッキングプレート304をベースプレート302方向(Y2方向)に付勢する一対のコイルスプリング306を支持すると共に、ロッキングプレート304のY方向の移動をガイドする。
プーリ50a〜50cは、上記の通りプーリ収納体300におけるZ方向に並列しており、各上端はプーリ収納体300の上面からやや突出した板形状部308a、308b、308cとなっている。板形状部308a〜308cは、同形状であり、プーリ50a〜50cの上端の直径に相当する箇所に設けられて、Y1方向にやや伸びている。板形状部308a〜308cは、各プーリ50a〜50cが原点であるときに平面視でX方向を指向する。
ロッキングプレート304はZ方向に長尺であり、中央部は幅が広く、Z1方向には幅狭部310を介してT字形状の第1端部312を有するとともに、Z2方向にはプーリ収納体300の嵌合孔202cに対応する平面視で略三角形状の第2端部314を有する。第1端部312の中央上面には、低い円錐部312aが設けられている。
図6、図7及び図9に示すように、ロッキングプレート304の下面(Y2側)においてアライメントピン212a〜212cが当接する部位には、それぞれ円板状の絶縁部材311が設けられている。さらに、プーリ収納体300の嵌合孔202a〜202cについては、その内周面に筒状の絶縁部材323が設けられ、上面(Y1側)縁部に円筒テーパ状の絶縁部材301が設けられ、下面(Y2側)縁部に円環状の絶縁部材315が設けられている。これら絶縁部材301、311、315、323は、例えば、樹脂やゴム、セラミック等から構成される。これにより、アライメントピン212a〜212cと接続部15との間が絶縁され、すなわち、操作部14と作業部16との間が絶縁される。従って、電気メス等の高電圧を生じる器具を作業部16として用いた場合にも、この高電圧が操作部14側に漏れることが有効に防止され、当該操作部14側に設けられるモータ40a〜40c等の電気部品を保護することができる。絶縁部材311等に代えて、アライメントピン212a〜212c自体を絶縁材料によって構成することも可能である(後述する作業部500bに適用する場合を除く)。
ロッキングプレート304の中央部には、X方向を指向する3つのスリット316a、316b及び316cがZ方向に並列されており、順にプーリ50a、50b及び50cに対応する位置に設けられている。各スリット316a〜316cのZ方向の幅は、板形状部308a〜308cの板厚よりやや広く、X方向の長さは、板形状部308a〜308cよりやや長い。
ロッキングプレート304の上面で、スリット316aとスリット316bとの間、及びスリット316bとスリット316cとの間には、浅い丸溝320が設けられ、各丸溝320の中央に孔部319が形成されている。各丸溝320はコイルスプリング306より僅かに大径であり、該コイルスプリング306の下端(Y2側)の取付座となっている。各孔部319は、軸部材305より僅かに大径であり、該軸部材305の挿通孔となっている。
図8に示すように、コイルスプリング306は、孔部319に挿通され、ロッキングプレート304のY1側に突出した軸部材305の周囲に設けられると共に、各軸部材305の上端近傍に形成された環状溝321に固着される固定具322と丸溝320の底部との間に挟まれることで保持されている。すなわち、固定具322は、コイルスプリング306の上端(Y1側)の取付座であり、例えば、コイルスプリング306よりやや大径のEリング等から構成される。
従って、図8、図9及び図10に示すように、作業部16が操作部14から分離された状態では、ロッキングプレート304がコイルスプリング306の付勢力によって、Y2方向に押し下げられ、プーリ収納体300(ベースプレート302)の上面に当接する。なお、コイルスプリング306は、圧縮ばねには限られず、例えば引張ばねとすることもできる。
この場合、プーリ収納体300の上面には絶縁部材301がやや突出し、ロッキングプレート304の下面には絶縁部材311がやや突出している。そこで、ベースプレート302をスペーサとして機能させ、プーリ収納体300の上面の高さを絶縁部材301、311の厚み分に合わせて調整することで、ロッキングプレート304がコイルスプリング306の付勢によって安定してプーリ収納体(ベースプレート302)に当接するように構成している。もちろん、ベースプレート302を省略し、その分の調整をプーリ収納体300やロッキングプレート304の形状を調整することで対応することもでき、また、絶縁部材311等を使用しない構成の場合には、ベースプレート302も省略可能である。
一方、接続部15には、前記の電極400が設けられている。電極400は、カバー37の前端部近傍に固定されており、上方の突出部420と、カバー37内で下方に突出する内部延在部422と、該内部延在部422の下端に設けられたコイルスプリング(弾性体)424とを有する。突出部420は、スリット420aが設けられて弾性的にやや変形可能であって、対応する電極コネクタ406を接続しやすい。
電極400は、前記の円錐部312aの上方に配置されており、作業部16がアクチュエータブロック30から取り外されているときには、コイルスプリング424はロッキングプレート304から適度に離間している。この離間距離は、電極400に印加される印加電圧を考慮して、放電通電することのない距離に設定されている。また、作業部16がアクチュエータブロック30に装着されているときには、コイルスプリング424は適度に圧縮されながらロッキングプレート304の上面に接触し、電気的導通が確保され、コイルスプリング424とロッキングプレート304は電気的開閉をするスイッチ部426を構成している。
つまり、作業部16がアクチュエータブロック30から取り外されているときには、電極400は、スイッチ部426の作用下に、ロッキングプレート304、プーリ収納体300、連結シャフト48及び先端動作部12に対して非導通となっており、仮にこの時点でフットスイッチ408を踏んでも、電極400までは電圧が印加されるが、その先には通電されない。
図11に示すように、作業部16が操作部14に装着された状態では、第1端部312の下面左右の絶縁部材311にアライメントピン212a、212bが当接し、第2端部314の下面の絶縁部材311にアライメントピン212cが当接し、これにより、ロッキングプレート304がコイルスプリング306に抗して相対的にY1方向に押し出され、プーリ収納体300(ベースプレート302)の上面と離間する。
図7及び図8に示すように、接続部15においてロッキングプレート304のZ2側端部(第2端部314の基端側部)には、第2端部314を跨いでY1方向に延びた支持プレート313がねじ317により固定される。支持プレート313のZ2側、つまりアクチュエータブロック30の接続面30a側の面には、二次元状のバーコード104が設けられている。バーコード104は、例えば略正方形のマトリックス形状であり、桝目に従って白及び黒が印刷されている。
バーコード104は、XY平面を構成する支持プレート313に貼り付けられ、カバー37の後端部から適度な距離Pだけ前方(Z1方向)にずれた位置に設けられている。バーコード104には、作業部16の個体情報、仕様、タイムスタンプ(製造日等)やシリアルナンバー、使用回数上限等の情報が含まれている。バーコード104の保持する個体情報は、作業部毎に識別が可能なように異なる値が付与されている。
図4に示すように、アクチュエータブロック30におけるブリッジ28との接続面30aには、カメラ106と、2つの白色LED105とが設けられている。接続面30aは、接続部15のカバー37の端面に当接する面であり、XY平面を構成する。
カメラ106は、バーコード104を撮像するカメラであり、例えばCCD形式又はCMOS形式である。白色LED105は、光軸がバーコード104を照明する向きに設定されており、カメラ106はバーコード104を一層確実に認識することができる。白色LED105は、カメラ106を挟んで左右対称位置に設けられており、バーコード104をバランスよく照明することができる。白色LED105は、カメラ106を挟んで上下に設けられていてもよく、等間隔に3以上設けられていてもよい。白色LED105が十分な光量を有する場合には1つでもよい。このように、ID保持部であるバーコード104は、個体情報を画像情報として保持する表示手段であり、ID認識部であるカメラ106は、前記表示手段を撮像する撮像手段である。
図4及び図8に示すように、接続部15が載置されるアクチュエータブロック30の上面30bにおいて、Z2方向の端部(接続面30a)近傍には、装着される接続部15の有無を検出する作業部検出手段107が設けられている。
作業部検出手段107は、対向する位置に設けられた投光器107aと受光器107bとからなり、投光器107aと受光器107bとの間に接続部15の後端部の被検出片109が挿入されて遮光することにより該接続部15が装着されたことを検出できる。投光器107aと受光器107bは、X方向に対向する向きで且つ近接した位置に設けられている。投光器107aは例えばLEDであり、受光器107bは例えばフォトダイオードである。
図8に示すように、プーリ収納体300の後端面(Z2側)における下端には、上記した被検出片109が後方に向かって突出している。接続部15がアクチュエータブロック30に装着されると、被検出片109が投光器107aと受光器107bとの間に挿入されて受光器107bに対する投光器107aの光を遮光する。
このとき、カバー37は、バーコード104及びカメラ106が略閉空間内となるようにこれらの箇所を覆う。これにより、バーコード104及びカメラ106の汚れを防止することができると共に、外乱光を遮蔽して安定した撮像が可能となる。また、閉空間となっても、白色LED105によりバーコード104が照明されることから、安定した撮像が可能である。バーコード104及びカメラ106を覆うカバー37は、アクチュエータブロック30に設けられていてもよい。バーコード104とカメラ106との相対的な位置及び向きが固定的であることから、カメラ106側では、バーコード104の位置及び向きを特定する必要がなく、これらを特定するためのコードが不要か又は少量で足り、その分、バーコード104における記録可能な情報量が多くなる。
このように作業部検出手段107を備えることにより、コントローラ27において作業部16がアクチュエータブロック30に装着されているか否かを認識することができると共に、該作業部検出手段107による作業部16の検出を、カメラ106及び白色LED105を起動制御してバーコード104から個体信号を取得するためのトリガー信号とすることができる。
作業部検出手段107は、投光器107a及び受光器107bからなる構成に限らず、例えば被検出片109により操作されるリミットスイッチであってもよい。また、コントローラ27では、作業部16の個体情報を取得し、該個体情報に応じて作業部16の種類に応じた制御が可能となる。
アクチュエータブロック30の上面には3本のアライメントピン212a〜212cが設けられており、接続部15に設けられた嵌合孔202a〜202cに嵌合することにより該接続部15を安定して保持可能である。接続部15を操作部14に取り付ける場合には、3本のアライメントピン212a〜212cがそれぞれ嵌合孔202a〜202cに嵌合するように合わせて、接続部15を下方(Y2方向)に押し下げる。これにより、レバー206は内面側の楔部206aが係合片200を乗り越える際に一旦外方に拡がり、その後原位置に戻ることにより係合片200に係合し、接続が完了する。つまり、レバー206(楔部206a)及び係合片200は、作業部16と操作部14とを係合するための係合機構として機能する。
一方、図12に示すように、接続部15を操作部14から取り外す場合には、アクチュエータブロック30の両側面に設けられたレバー206を押してそれぞれ外方に開くように傾動させ、該レバー206の楔部206aを、接続部15の両側面に設けられた係合片200から解放する。これにより接続部15を操作部14から上方(Y1方向)に引き抜き、取り外しが可能となる。
次に、基本的には以上のように構成される医療用マニピュレータ10の作用について説明する。
先ず、図9に示すように、操作部14のアクチュエータブロック30に対して作業部16の接続部15を装着するに際し、嵌合孔202a〜202cに対応するアライメントピン212a〜212cを挿通させる。
続いて、接続部15をアライメントピン212a〜212cに沿ってY2方向に移動させると、各アライメントピン212a〜212cの先端がロッキングプレート304の下面(絶縁部材311)に当接し、図10に示す状態となる。
このように、各アライメントピン212a〜212cの先端がロッキングプレート304に当接した時点では、レバー206の楔部206aは係合片200を乗り越えておらず、接続部15とアクチュエータブロック30との係合動作は完了していない。この時点では、電極400のコイルスプリング424は、ロッキングプレート304に対して離間しており、スイッチ部426はオフとなっている。
図11に示すように、接続部15をさらにY2方向へと押し下げることにより、レバー206が先端のテーパ形状によってやや外方向に押されて変位して、係合片200に対して摺動する。やがて、接続部15の下面がアクチュエータブロック30の上面30bに当接又はその直前で、弾性作用によってレバー206が原位置に復帰し、テーパ形状の下端の楔部206aが係合片200に係合することになる。このような係合動作中に、作業部検出手段107によって作業部16が検出される。
このようなアクチュエータブロック30への接続部15の着脱において、装着時、操作部14のモータ40a〜40cはそれぞれ原点となっている。一方、接続部15では、プーリ50a〜50cの板形状部308a〜308cが、コイルスプリング306によりY2側に付勢されたロッキングプレート304のスリット316a〜316cに挿入され、回転不能状態に保持されているため、プーリ50a〜50cがそれぞれ原点に位置している。従って、モータ40a〜40cの上端部は、プーリ50a〜50cの下端部に適切に接続される。
図11に示すように、3本のアライメントピン212a〜212cの上端部は、嵌合孔202a〜202cを貫通してプーリ収納体300の上面から突出し、第1端部312及び第2端部314の下面に当接し、コイルスプリング306を圧縮してロッキングプレート304を上面30bから一定距離(図10では距離H11と距離H13とを足した距離)の位置に保持したままプーリ収納体300を相対的に押し下げる。
このため、ロッキングプレート304とプーリ収納体300との間のY方向の間隔は、図10に示す装着前の間隔H11から、図11に示す装着後の間隔H12へと拡大され、プーリ50a〜50cの上端の板形状部308a〜308cは、ロッキングプレート304のスリット316a〜316cから抜け、プーリ50a〜50cはモータ40a〜40cによって回転可能になる。
作業部16の装着後、コントローラ27では、原点を基準として角度の計算を行い先端動作部12を正しく制御することができる。すなわち、操作部14が装着された位置を原点(0°)として推定し、トリガーレバー32と及び複合入力部34のプラス方向及びマイナス方向の入力に対応して、先端動作部12をロール方向及びヨー方向の回転指令を与え、フック型メス60の動作指令を与えることができる。
一方、接続部15をアクチュエータブロック30に装着する際に、ロッキングプレート304は接続部15内では相対的には上方に移動していることになり、円錐部312aの部分が電極400のコイルスプリング424に当接し、該コイルスプリング424を圧縮し、スイッチ部426はオンになる。これにより、電極400は、ロッキングプレート304、プーリ収納体300、連結シャフト48及び先端動作部12に対して導通状態となり、この時点でフットスイッチ408を踏むと、該先端動作部12まで通電され、必要な手技がなされる。
すなわち、スイッチ部426を構成する電極400のコイルスプリング424と、ロッキングプレート304の円錐部312a及びその周辺部は、アクチュエータブロック30と作業部16との着脱に連動し、該アクチュエータブロック30と該作業部16が接続されているときに導通し、非接続のときには非導通になる。ここで、非接続とはアクチュエータブロック30と作業部16が完全に離間してる状態(図9参照)だけでなく、装着操作の途中で十分な接続状態に至っていない状態(図10参照)を含む。
次に、一連の手技が終了し、又は作業部16(操作部14)を別の種類に交換する場合には、装着されている作業部16(操作部14)を取り外す。この操作に先だって、操作者は作動スイッチ35(図1参照)を操作し、コントローラ27の作用下に各モータ40a〜40cを自動的に原点に復帰させる。これにより、3本のアライメントピン212a〜212cは嵌合孔202a〜202cから下方に抜けることから、第1端部312及び第2端部314から離間し、ロッキングプレート304はコイルスプリング306の弾性力によって相対的に下方に押し下げられる。各モータ40a〜40cは、それぞれ原点に復帰していることから、連動するプーリ50a〜50cの板形状部308a〜308cは平面視でX方向を指向しており(図7参照)、ロッキングプレート304の3つのスリット316a〜316cに係合する(図10参照)。これにより、これ以後の各プーリ50a〜50cの回転が防止でき、先端動作部12が原点に保持され、次回に操作部14に装着するときには、プーリ50a〜50cをモータ40a〜40cに正しく装着することができる。
また、ロッキングプレート304は、相対的に下方に押し下げられることから、コイルスプリング424から離れ、スイッチ部426は再びオフになり、これ以降フットスイッチ408を踏んでも先端動作部12に対する通電を防止できる。
上述したように、本実施の形態に係る医療用マニピュレータ10では、作業部16における基端側の電極400と電気作用部としての先端動作部12との間に、アクチュエータブロック30と作業部16との着脱に連動するスイッチ部を設けられていることになる。該スイッチ部を介して通電することにより、作業部16とアクチュエータブロック30が非接続であるときには先端動作部12に対する無駄な電圧印加を防止することができる。したがって、作業部16の取り外し状態において、電極400から電力供給線404を取り外しておき、又は所定の無効化スイッチを設けて電力を遮断しておく必要がなく、操作手順が簡便である。また、作業部16をアクチュエータブロック30に装着した後には、余分な操作をすることなく、迅速に通電可能になり、好適である。
さらに、接続部15は、アクチュエータブロック30との接続に連動して相対移動するロッキングプレート304を有し、該ロッキングプレート304の移動をスイッチングに用いており、確実な電気的開閉が行われる。ロッキングプレート304は、作業部16がアクチュエータブロック30から取り外されているときにプーリ50a〜50cの回転を防止する機能を有しており、スイッチング機能に共用的に用いられるので簡便構成となっている。
スイッチ部は、弾性体のコイルスプリング424を介して電気的開閉をすることから、適度な弾性押圧力で確実な接触状態が得られる。また、押圧することにより、接触面積が広くなり、接触抵抗が低下する。コイルスプリング424は、円錐部312aを中心として同心状にロッキングプレート304に接触するので、該円錐部312aはずれ防止作用があり、適切な位置決めがなされる。
なお、電極400は接続部15以外にも、例えばアクチュエータブロック30に設けられていて、接続部15がアクチュエータブロック30に接続されるときに電極400も連結シャフト48に導通する構成としてもよい。
電極400は、実質的に受電可能な構造であればよく、例えば、電極400の代わりに電力供給線404が接続部15と一体構造であって、電力コントローラ402の前面でコネクティングをする構造でもよい。スイッチ部のコイルスプリング424は、電極400側でなく、ロッキングプレート304の側に設けられていてもよい。
スイッチ部は、オン状態で実質的に通電可能であればよく、完全に接触する状態に限らず、例えば微小な隙間を介して放電通電する状態でもよい。この場合、電極400及びロッキングプレート304は、放電腐食に強い材質を用いるとよい。
医療用マニピュレータ10は、連結シャフト48を一方の導体し、生体自体を電極板410に接触させて他方の導体として電力を供給するバイポーラ型であるが、本発明は、連結シャフト48内に2本の導体を設けて通電するバイポーラ型にも適用可能であることはもちろんである。
前記のように、医療用マニピュレータ10は、図2に示すように、ブレード型電気メスの作業部16b、はさみの作業部16c及び、グリッパの作業部16d等にも適用可能であり、それぞれ電極400を設けて先端動作部12に電圧印加をすることができる。
設計条件により、スイッチ部426に用いる移動体は、ロッキングプレート304とは別体にしてもよい。
図13に示すように、ブレード型電気メスの作業部16bでは、ヨー軸Oy、及びピッチ軸Opに基づいて2軸の動作が可能である。この場合、アクチュエータとしてのモータは2台でよい。
次に、アクチュエータブロック30に着脱される作業部16の3つの変形例に係る作業部500a、500b及び500cついて説明する。作業部500a〜500cにおいて、作業部16と同じ部分については同符号を付してその詳細な説明を省略する。
図14及び図15に示すように、第1の変形例に係る作業部500aは、プーリ収納体300の前端部上面に電極502を有する。電極502は、プーリ収納体300の前端部上面から上方(Y1方向)に突出しており、一部がカバー37の上方に突出している。電極502のカバー37から上方に突出した部分は、前記の突出部420と同形状であり、電力供給線404の電極コネクタ406を接続可能である。
プーリ収納体300には、その本体部(電極)300aと連結シャフト48に接続する接続前方部(導通体)300bとを絶縁する絶縁部材504(樹脂やゴム、セラミック等)が設けられている。電極502は本体部300aに一体的に接続されており、該本体部300aは、電気的には電極502の一部である。
接続前方部300bは、高さ方向では、プーリ収納体300の下端部から略中間部までを占め、前後方向では、前端部から嵌合孔202aを含む位置までを占めており、絶縁部材504によって他の部分から絶縁されている。
嵌合孔202aの内周面には、前記の絶縁部材323が省略されており、該嵌合孔202aはアライメントピン212aに接触する。嵌合孔202aとアライメントピン212aは、適切に接触可能なように適度な公差に設定されている。ここで、アライメントピン212aの下端略1/4程度の部分は、絶縁部506となっている。
このように構成される作業部500aでは、図14に示すように、アクチュエータブロック30から取り外されているときには、電極502に電力供給線404の電極コネクタ406を接続していても、該電極502は、絶縁部材504によって接続前方部300b、連結シャフト48及び先端動作部12に対して絶縁されており、仮にフットスイッチ408を踏んでも先端動作部12に電圧は印加されない。
図15に示すように、接続部15をアクチュエータブロック30に装着したときには、電極502は、プーリ収納体300、絶縁部506を除くアライメントピン212a、接続前方部300b及び先端動作部12に対して導通状態となり、この時点でフットスイッチ408を踏むと、該先端動作部12まで通電され、必要な手技がなされる。
すなわち、アライメントピン212aは、アクチュエータブロック30と作業部16との着脱に連動し、該アクチュエータブロック30と該作業部16が接続されているときに嵌合孔202aに嵌合することによりプーリ収納体300の本体部300aと絶縁された接続前方部300bとを導通させ、非接続のときには非導通にするスイッチ部508として作用している。
電極502から先端動作部12に通電する場合、アライメントピン212aの下端部には絶縁部材504が設けられていることから、操作部14に対する絶縁は確保される。
この場合のスイッチ部508は、導通体としての接続前方部300bと電極502と一体の本体部300aに設けられた嵌合孔202aにアライメントピン212aが嵌合することにより電気的開閉をすることになり、構造が簡便であるとともに、アライメントピン212aをスイッチングに共用的に用いることができる。
すなわち、アライメントピン212aは、ロッキングプレート304を駆動する機能、嵌合孔202aに嵌合してプーリ収納体300を安定して保持する機能、及びスイッチング機構を有しており、部品点数を低減できる合理的な構造である。
この場合のアライメントピン212a又は嵌合孔202aの各接触表面には、適度な弾性を持たせて、一層確実な接触を図ってもよい。アライメントピン212a及び嵌合孔202aの一組の嵌合対だけでなく、例えば、アライメントピン212b及び嵌合孔202bの嵌合対をスイッチングに併用してもよい。
次に、第2の変形例に係る作業部500bについて説明する。
図16、図17及び図18に示すように、第2の変形例に係る作業部500bは、ロッキングプレート(連動機構)304の前端上面に設けられた上方に延在する短いプッシャ510と、該プッシャ510よりやや基端側上面に設けられた電極512と、カバー37に設けられた開閉蓋514とを有する。
開閉蓋(連動機構)514は、プッシャ510及び電極512の上方部に設けられており、プッシャ510の上方部は細いアーム形状であり、電極512の上方部は電極コネクタ406よりやや大径の円形部514aとなっている。
この円形部514aの周囲では、カバー37は水平の座面516を形成している。開閉蓋514は、前方(Z1方向)の端部のヒンジ514bに図示しない弾性部材が設けられており、作業部500bがアクチュエータブロック30から取り外されているときに該弾性体の弾性によって閉状態に保たれている。また、人手によって開閉蓋514を持ち上げられることのないように、円形部514aと座面516はほとんどすきまのないフラットな面を形成している。これにより、作業部500bがアクチュエータブロック30から取り外されているときには、電極512は外部から遮蔽されており、電力供給線404が接続されない。このとき、プッシャ510の上端は、ヒンジ514bの近傍直下に配置されている。
一方、作業部500bに対応する電極コネクタ406には、座面516にストッパとして当接するフランジ518が設けられている。従って、仮に、開閉蓋514が何らかの手段によって強制的に開かれたとしても、電極コネクタ406はフランジ518が座面516に当接する位置までしか挿入できず、下方に退避している電極512には接続され得ない。
図18に示すように、作業部500bの接続部15を操作部14のアクチュエータブロック30に装着すると、前記の作業部16の場合と同様に、作業部500b内でロッキングプレート304は相対的に上昇する。そうすると、電極512及びプッシャ510は、ロッキングプレート304と一体構造であることから同時に上昇をする。
プッシャ510の先端は、開閉蓋514のアーム根元部を押し上げ、該開閉蓋514は大きく開き、内部の電極512が露呈される。電極512は上昇して、開閉蓋514が解放された座面516より上方に適度に突出する。これにより、電極512に対して電力供給線404の電極コネクタ406を接続可能になる。電極コネクタ406は、フランジ518が座面516に当接することによって、電極512との嵌合深さが適切に規定される。電極512に電極コネクタ406を接続した後、フットスイッチ408を踏むことにより、先端動作部12に対して通電可能となる。
逆に、作業部500bをアクチュエータブロック30から取り外すときには、プッシャ510及び電極512は、作業部500b内でロッキングプレート304とともに相対的に下降する。そうすると、図16に示す状態に戻り、開閉蓋514が閉じて電極512を覆う。また、仮に、電極コネクタ406を電極512に接続したまま作業部500bを取り外しても、図16の仮想線で示すように、該電極コネクタ406はフランジ518によって位置決めされていることから、それよりも下方へ引き下げられることはなく、電極512だけが下降する。これにより、電極コネクタ406は電極512から自動的に抜き取られることになる。
上述したように、作業部500bによれば、基端側の電極512と先端動作部12との間に、アクチュエータブロック30と作業部500bとの着脱に連動する連動機構としての開閉蓋514及びロッキングプレート304を設けている。これらの連動機構により、作業部500bをアクチュエータブロック30から取り外しているときには電極512と電極コネクタ406は接続されない状態になり、先端動作部12に対する通電を防止することができる。
また、アクチュエータブロック30に作業部500bが装着され、且つ、電極512に電極コネクタ406が接続されている状態から、作業部500bをアクチュエータブロック30から取り外すときに、座面516は、電極コネクタ406のフランジ518を押圧して該電極コネクタ406を電極512から抜くストッパとして作用し、先端動作部12に対する一層確実な通電防止を図ることができる。
次に、第3の変形例に係る作業部500cについて説明する。
図19及び図20に示すように、第3の変形例に係る作業部500cは、プーリ収納体300の前端上部に設けられた回転支持台520と、該回転支持台520に一端が軸支されたアーム522と、アーム522の傾動に応じて昇降する電極524と、アーム522の上面に設けられたプッシャ526と、開閉蓋514とを有する。開閉蓋514は、前記の作業部500cのものと同構造であり、プッシャ526が押圧することによって開く。
アーム522の先端側には、電極524の突起524aが挿入された長孔522aが設けられており、ロッキングプレート304の端部がアーム522の近端近傍部を押圧して、該アーム522が図20の反時計方向に傾動することによって、突起524aが押し出されて電極524が上方に移動する。
アーム522は、回転支持台520との軸支部分に図示しない弾性部材が設けられており、ロッキングプレート304が下降しているときに該弾性体の弾性によって時計方向に付勢され、変位しており、電極524は下方に退避している。
電極524は、上下方向に昇降するように、カバー37の一部であるガイド孔528によってガイドされている。ガイド孔528は、座面516の下側が適度に厚く形成された部分に設けられている。ロッキングプレート304が上昇したときには、電極524は座面516よりも適度に突出し、ロッキングプレート304が下降したときには、電極524は座面516よりも下方に退避している。
このような作業部500cは、前記の作業部500bと同様に、アクチュエータブロック30から取り外しているときには電極524が下方に退避しており、しかも開閉蓋514が閉じていることから電極コネクタ406を電極524に接続することを防止できる。作業部500cをアクチュエータブロック30に装着しているときには電極524が座面516より上方に突出し、しかも開閉蓋514が開くことから電極コネクタ406を電極524に接続できる。作業部500cを再度取り外すと、フランジ518が座面516に当接して電極コネクタ406は電極524から抜き取られる。また、アーム522は、いわゆる梃子の原理によってロッキングプレート304の変位量を拡大して電極524を移動させるので、該電極524は十分な移動量が得られ、電極コネクタ406を接続しやすい。
電極524と連結シャフト48との間の抵抗低減及び導通路を確保するために、この間にはバイパス導線530を設けててもよい。
次に、図21に本実施の形態に係る医療用マニピュレータシステム600を示す。
医療用マニピュレータシステム600は、前記のシステム(図1参照)と同様に、医療用マニピュレータ10、コントローラ27、電力コントローラ402を有する。医療用マニピュレータ10は前記と同様の構成である。
電力コントローラ402に接続されたフットスイッチ408には、ノーマルオープンのリレー(通電インターロック部)602が設けられており、該リレー602がオープンになっているときには、フットスイッチ408のオン信号は電力コントローラ402に供給されない。リレー602が励磁されてクローズになると、フットスイッチ408のオン・オフ信号がそのまま電力コントローラ402に供給される。
電力コントローラ402には、外部端子604から得られる外部信号に基づいて電力供給線404への通電を停止させる通電停止部(通電インターロック部)606が設けられており、外部信号がオン状態のときに通電を禁止し、オフ状態のときに通電を許可する。
コントローラ27には、作業部検出手段107の信号に基づき、アクチュエータブロック30と作業部16が接続されているときに通電許可信号を出力し、非接続のときには通電禁止信号を出力する通電判断部608が設けられている。
これらの通電許可信号及び通電禁止信号は、二値の信号であり、リレー602に対しては励磁、非励磁信号として供給され、外部端子604に対してはオン信号、オフ信号として供給される。
このように、通電判断部608が、作業部検出手段107の信号に基づき、アクチュエータブロック30と作業部16が非接続のときには通電禁止信号を出力することにより、先端動作部12に対する通電を防止することができる。
リレー602及び通電停止部606に相当する通電インターロック部は、フットスイッチ408から電力コントローラ402に至る経路のいずれかに設けられていればよい。通電インターロック部としての機能は、リレー602及び通電停止部606のいずれか一方だけでもよい。リレー602の機能(例えば、ソフトウェアによる機能)はコントローラ27に設けておき、フットスイッチ408の信号を該コントローラ27を介して電力コントローラ402に供給してもよい。通電判断部608は、バーコード104及びカメラ106から得られる作業部16の個体識別情報の種類に応じて通電許可信号及び通電禁止信号のいずれを出力するか判断してもよい。
上記の各実施形態は、例えば図22に示すような医療用ロボットシステム700に適用してもよい。
医療用ロボットシステム700は、多関節型のロボットアーム702と、コンソール704とを有し、作業部706はロボットアーム702の先端に接続されている。ロボットアーム702の先端には前記の医療用マニピュレータ10と同様な機構を有するマニピュレータ708が設けられている。ロボットアーム702は、作業部706を移動させる手段であればよく、据置型に限らず、例えば自律移動型でもよい。コンソール704は、テーブル型、制御盤型等の構成を採りうる。
ロボットアーム702は、独立的な6以上の関節(回転軸やスライド軸等)を有すると、作業部706の位置及び向きを任意に設定できて好適である。先端のマニピュレータ708は、ロボットアーム702の先端部710と一体化している。マニピュレータ708は、前記のアクチュエータブロック30(図1参照)の代わりに、基端側が前記先端部710に連結されると共に、内部にモータ40a、40b及び40c(図15では図示せず)を収納したアクチュエータブロック712を有する。
ロボットアーム702は、コンソール704の作用下に動作し、プログラムによる自動動作や、コンソール704に設けられたジョイスティック714に倣った操作、及びこれらの複合的な動作をする構成にしてもよい。コンソール704は、前記のコントローラ27(図1参照)の機能を含んでいる。作業部706には、前記の先端動作部12が設けられている。
コンソール704には、操作指令部としての2つのジョイスティック714と、モニタ716が設けられている。図示を省略するが、2つのジョイスティック714により、2台のロボットアーム702を個別に操作が可能である。2つのジョイスティック714は、両手で操作しやすい位置に設けられている。モニタ716には、内視鏡による画像等の情報が表示される。
ジョイスティック714は、上下動作、左右動作、捻り動作、及び傾動動作が可能であり、これらの動作に応じてロボットアーム702を動かすことができる。ジョイスティック714はマスターアームであってもよい。ロボットアーム702とコンソール704との間の通信手段は、有線、無線、ネットワーク又はこれらの組合わせでよい。
本発明に係る医療用マニピュレータ及び医療用マニピュレータシステムは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
本実施の形態に係るマニピュレータの斜視図である。 本実施の形態に係るマニピュレータの構成の組合わせに係る説明図である。 作業部と操作部とを分離したマニピュレータの側面図である。 操作部の斜視図である。 先端動作部の斜視図である。 作業部の接続部と操作部のアクチュエータブロックとを分離した状態を斜め下方から見た一部省略分解斜視図である。 接続部の一部省略分解斜視図である。 接続部とアクチュエータブロックの装着中の一部断面斜視図である。 接続部とアクチュエータブロックの装着前の一部断面側視図である。 接続部とアクチュエータブロックの装着中の一部断面側面図である。 接続部とアクチュエータブロックを装着した状態での一部断面側面図である。 接続部をアクチュエータブロックから取り外す際に、2つの操作面を同時に押圧する状態のマニピュレータの正面図である。 ブレード型の先端動作部の斜視図である。 第1の変形例に係る作業部がアクチュエータブロックから取り外されている状態の側面図である。 第1の変形例に係る作業部がアクチュエータブロックに装着されている状態の側面図である。 第2の変形例に係る作業部がアクチュエータブロックから取り外されている状態の側面図である。 第2の変形例に係る作業部がアクチュエータブロックに装着されている状態の側面図である。 第2の変形例に係る作業部の一部拡大斜視図である。 第3の変形例に係る作業部がアクチュエータブロックから取り外されている状態の側面図である。 第3の変形例に係る作業部がアクチュエータブロックに装着されている状態の側面図である。 作業部検出手段の信号に基づき、通電インターロック部を制御する医療用マニピュレータの斜視図である。 マニピュレータをロボットアームの先端に接続した医療用ロボットシステムの斜視図である。
符号の説明
10…医療用マニピュレータ 12…先端動作部
14、14a〜14d…操作部 15…接続部
16、16a〜16d、500a〜500c、706…作業部
27…コントローラ
30、712…アクチュエータブロック(アクチュエータ部)
40a〜40c…モータ 48…連結シャフト(導通体)
50a〜50c…プーリ 54a〜54c…ワイヤ
60…フック型メス 107…作業部検出手段
212a〜212c…アライメントピン 300…プーリ収納体
300a…本体部 300b…接続前方部
304…ロッキングプレート(移動体、連動機構)
400、502、512、524…電極 402…電力コントローラ
404…電力供給線 406…電極コネクタ
408…フットスイッチ(通電指示スイッチ) 410…電極板
420…突出部 422…内部延在部
424…コイルスプリング(弾性体) 426、508…スイッチ部
504…絶縁部材 506…絶縁部
514…開閉蓋(連動機構) 516…座面
518…フランジ 600…医療用マニピュレータシステム
602…リレー(通電インターロック部)
606…通電停止部(通電インターロック部) 608…通電判断部
700…医療用ロボットシステム

Claims (10)

  1. モータを備えたアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部に着脱自在で前記モータの回転軸に接続される回転体を備える接続部、及び前記回転体に連動する電気作用部を含む作業部と、
    前記接続部又は前記アクチュエータ部に設けられ、前記電気作用部に電力の供給をする電力供給線が接続される電極と、
    前記電気作用部に導通する導通体と前記電極との電気的開閉をするスイッチ部と、
    を有し、
    前記スイッチ部は、前記アクチュエータ部と前記作業部との着脱に連動し、該アクチュエータ部と該作業部が接続されているときに導通し、非接続のときには非導通になることを特徴とする医療用マニピュレータ。
  2. 請求項1記載の医療用マニピュレータにおいて、
    前記作業部は、前記アクチュエータ部との接続に連動して相対移動する移動体を有し、
    前記スイッチ部は、前記移動体の移動により開閉することを特徴とする医療用マニピュレータ。
  3. 請求項2記載の医療用マニピュレータにおいて、
    前記移動体は、前記作業部が前記アクチュエータ部から取り外されているときに前記回転体の回転を防止するロッキングプレートであることを特徴とする医療用マニピュレータ。
  4. 請求項1記載の医療用マニピュレータにおいて、
    前記接続部は、前記アクチュエータ部に設けられたアライメントピンによって位置決めされ、
    前記スイッチ部は、前記導通体及び前記電極に設けられた嵌合孔に前記アライメントピンが嵌合することにより該導通体と該電極との電気的開閉をすることを特徴とする医療用マニピュレータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の医療用マニピュレータにおいて、
    前記スイッチ部は、弾性体を介して電気的開閉をすることを特徴とする医療用マニピュレータ。
  6. モータを備えたアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部に着脱自在で前記モータの回転軸に接続される回転体を備える接続部、及び前記回転体に連動する電気作用部を含む作業部と、
    前記接続部に設けられ、前記電気作用部に導通する電極と、
    前記アクチュエータ部と前記作業部との着脱に連動し、該アクチュエータ部と該作業部が接続されているときに、前記電極を所定の電極コネクタが接続可能な状態にし、非接続のときには接続されない状態にする連動機構と、
    を有することを特徴とする医療用マニピュレータ。
  7. 請求項6記載の医療用マニピュレータにおいて、
    前記連動機構は、前記アクチュエータ部と前記作業部が接続されているときに、前記電極を前記コネクタが接続可能な位置に配置し、非接続のときには接続されない位置に退避させることを特徴とする医療用マニピュレータ。
  8. 請求項6又は7記載の医療用マニピュレータにおいて、
    前記連動機構は、前記アクチュエータ部と前記作業部が接続されているときに、前記電極を覆う開閉蓋を開き、非接続のときには前記開閉蓋を閉じることを特徴とする医療用マニピュレータ。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の医療用マニピュレータにおいて、
    前記アクチュエータ部に前記作業部が装着され、且つ、前記電極に前記コネクタが接続されている状態から、前記作業部を前記アクチュエータ部から取り外すときに、前記コネクタの一部を押圧して該コネクタを前記電極から抜くストッパを有することを特徴とする医療用マニピュレータ。
  10. モータを備えたアクチュエータ部と、
    前記アクチュエータ部に着脱自在で前記モータの回転軸に接続される回転体を備える接続部、及び前記回転体に連動する電気作用部を含む作業部と、
    前記接続部に設けられ、前記電気作用部に電力の供給をする電力供給線が接続される電極と、
    人により操作され、前記電極に対して電圧の印加を指示する通電指示スイッチと、
    前記通電指示スイッチの状態に基づいて前記電極に対して前記電力供給線を介して電圧を印加する電力コントローラと、
    前記作業部が前記アクチュエータ部に取り付けられているか否かを判断する作業部検出手段と、
    前記通電指示スイッチから前記電力供給線に至る経路のいずれかに設けられた通電インターロック部と、
    前記作業部検出手段の信号に基づき、前記アクチュエータ部と前記作業部が接続されているときに前記通電インターロック部に通電許可信号を出力し、非接続のときには通電禁止信号を出力する通電判断部と、
    を有することを特徴とする医療用マニピュレータシステム。
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