JP2010020049A - 冷却器、冷却装置、光源装置及びプロジェクタ - Google Patents

冷却器、冷却装置、光源装置及びプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】効率良く冷却対象物を冷却させるための冷却器、その冷却器を用いる冷却装置、光源装置及びプロジェクタを提供すること。
【解決手段】冷却対象物が配置される側に設けられた第1面16、及び第1面16とは反対側に設けられた第2面17を備え、冷却対象物からの熱を第1面16側から第2面17側へ伝導させる受熱板11と、受熱板11の第2面17側に設けられ、第2面17との間に流体が流動する空間を構成する流体流動部10と、を有し、流体流動部10は、空間において流体が旋回可能に形成された中空部12を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷却器、冷却装置、光源装置及びプロジェクタ、特に、液冷方式の冷却装置において冷却対象物に接触させて用いられる冷却器の技術に関する。
近年、プロジェクタは高輝度化が求められており、供給可能な光量の増加に伴って光源装置の発熱量も増大する傾向にある。光源装置の放熱効率を高めるには、従来の空冷方式に代えて、冷媒である液体を流動させる液冷方式を採用することが望ましい。液冷方式によりプロジェクタの光源装置を冷却するための技術は、例えば、特許文献1に提案されている。
特開2006−139245号公報
近年、プロジェクタの光源装置への適用が検討されているレーザダイオード、LED等の半導体素子は、パッケージの底面を例えば室温のプラス20度程度以下にまで冷却することが要求される。特に、プロジェクタの高輝度化が求められていることから、レーザダイオードやLEDの総発熱量は例えば200W程度にまでなり得る。この場合、冷却装置は、全体として例えば0.1K/W程度の低い熱抵抗であることが要求されることとなる。このように低い熱抵抗の冷却装置を構築するためには、冷媒の放熱のためのラジエータにおける放熱面積を大きくする必要が生じる。大きな放熱面積を確保するためにラジエータを大型にすると、冷却装置、さらにその冷却装置を用いるプロジェクタが大型になるという問題を生じる。本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、効率良く冷却対象物を冷却させるための冷却器、その冷却器を用いる冷却装置、光源装置及びプロジェクタを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る冷却器は、冷却対象物が配置される側に設けられた第1面、及び第1面とは反対側に設けられた第2面を備え、冷却対象物からの熱を第1面側から第2面側へ伝導させる受熱板と、受熱板の第2面側に設けられ、第2面との間に流体が流動する空間を構成する流体流動部と、を有し、流体流動部は、空間において流体が旋回可能に形成された中空部を備えることを特徴とする。
流体流動部は、中空部において液体である冷媒を旋回させ、冷媒に遠心力を作用させることにより、旋回流の中心の圧力を低下させる。圧力の低下により、冷媒は、中空部の中心部において、大気圧中の場合より低温において蒸発する。冷媒を蒸発させ、受熱板から気化熱を奪うことにより、流体流動部へ流入させる冷媒の温度に対して受熱板を低い温度とすることが可能となる。冷却器から流出する冷媒と放熱部の周辺温度との温度差を大きく確保することにより、放熱部における冷媒の放熱が容易となる。これにより、効率良く冷却対象物を冷却させるための冷却器を得られる。
また、本発明の好ましい態様としては、中空部に設けられ、空間へ流体を流入させる流入部を有し、中空部は、空間を構成する側に設けられた内壁面を有し、流入部は、流入部が設けられた部分の内壁面に沿って流体を流入させることが望ましい。これにより、中空部において流体を旋回させることができる。
また、本発明の好ましい態様としては、流体流動部は、空間から流体を流出させる流出部を有し、流出部は、流体流動部のうち中空部以外の部分に設けられることが望ましい。流体流動部は、流出部での流体抵抗を低くする構成とすることで、中空部から流出部へ流出した流体の圧力を大気圧近くに保つ。これにより中空部の中心部の温度を低温にでき、受熱板から冷媒へ効率良く熱を移動させることができる。中空部で気化した冷媒は、流出部付近において大気圧近くにまで圧力が戻ることにより液化する。流出部付近における液温は、流体流動部へ流入したときに対して、受熱板から熱を得た分、高い温度となる。これにより、流出部から流出する冷媒と放熱部の周辺温度との温度差を大きく確保することができ、放熱部における冷媒の放熱が容易となる。また、ある一定の熱量を放熱するのに必要な放熱面積を小さくでき、放熱部を小型にできる。
また、本発明の好ましい態様としては、空間を中空部により構成する部分と流出部が設けられた部分との間で仕切り、第2面との間に隙間を形成する仕切り部を有することが望ましい。これにより、中空部における流体の圧力をできるだけ低くするとともに、流出部付近における流体の圧力を大気圧近くにまで戻す構成にできる。
また、本発明の好ましい態様としては、中空部は、空間を構成する側に設けられた内壁面を有し、内壁面は、円筒形状の内周面をなすることが望ましい。円筒形状の内周面をなす内壁面に沿って流体を流動させることにより、流体を旋回させることができる。
また、本発明の好ましい態様としては、第2面のうち中空部との間に空間を構成する部分に形成された凹凸部を有することが望ましい。これにより、第2面のうち中空部との間に空間を構成する部分における冷媒の蒸発を促進させ、効率良く冷却対象物の放熱ができる。
また、本発明の好ましい態様としては、第2面のうち中空部との間に空間を構成する部分に設けられ、流体に作用させる毛管力を発生させる毛管力発生部を有することが望ましい。毛管力発生部の毛管力を利用することで、第2面のうち中空部との間に空間を構成する部分へ冷媒を供給する。これにより、第2面における冷媒の蒸発を促進させ、効率良く冷却対象物の放熱ができる。
また、本発明の好ましい態様としては、空間へ流体を流入させる流入部、及び空間から流体を流出させる流出部が設けられた側と、第2面の側とに空間を分割し、気体を通過させかつ液体の通過を遮断する気液分離膜を有し、第2面及び気液分離膜の間に液体である流体が供給されることが望ましい。気液分離膜を設けることにより、中空部で旋回させる分とは別に、第2面付近へ供給する冷媒の量が制御可能となる。中空部の中心部における圧力低下を促進させるとともに、第2面付近へ冷媒を供給可能とすることで、第2面における冷媒の蒸発を促進させ、効率良く冷却対象物の放熱ができる。
また、本発明の好ましい態様としては、第2面のうち中空部との間に空間を構成する部分以外の部分に設けられ、受熱板を構成する部材に対して低い熱伝導率の部材で構成された低熱伝導率部を有することが望ましい。第2面のうち中空部との間に空間を構成する部分以外の部分における冷媒から受熱板への熱の移動を低減させることで、効率良く冷却対象物の放熱ができる。
さらに、本発明に係る冷却装置は、上記の冷却器と、冷却器から流出した流体の放熱のための放熱部と、放熱部で放熱させた流体を冷却器へ供給する流体供給部と、を有することを特徴とする。上記の冷却器を用いることにより、効率良く冷却対象物を冷却可能な冷却装置を得られる。また、放熱部における冷媒の放熱を容易にできることで、ある一定の熱量を放熱するのに必要な放熱面積を小さくでき、放熱部を小型にすることができる。
さらに、本発明に係る光源装置は、光を射出する光源部を有し、上記の冷却装置により光源部を冷却させることを特徴とする。上記の冷却装置を用いることにより、効率良く光源部を冷却できる。これにより、高い信頼性を得られ、かつ高い効率で光を供給可能な光源装置を得られる。
さらに、本発明に係るプロジェクタは、上記の光源装置を有し、光源装置から射出した光を用いて画像を表示することを特徴とする。これにより、高い信頼性を得られ、かつ高い効率で明るい画像を表示可能なプロジェクタを得られる。
以下に図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る冷却装置の概略構成を表した模式図である。冷却装置は、冷媒として液体を用いる液冷方式の冷却装置である。冷媒としては、例えば水を用いる。冷却装置は、循環部4に接続された冷却器1、ラジエータ2、循環ポンプ3を有する。冷却器1は、冷媒が流動する空間を構成する流体流動部10と、冷却対象物に接触させる受熱板11とを有する。流体流動部10は、流体流動部10へ冷媒を流入させる流入部14、流体流動部10から冷媒を流出させる流出部15を有する。
ラジエータ2は、冷却器1から流出した冷媒の放熱のための放熱部として機能する。ラジエータ2は、冷媒の熱を周辺空気へ放出する。ラジエータ2は、周辺空気を流動させるファンと組み合わせても良い。循環ポンプ3は、ラジエータ2で放熱させた冷媒を冷却器1へ供給する流体供給部として機能する。なお、冷媒としては水の他、従来用いられる他の液体、例えばフッ素系不活性液体等を用いても良い。
図2は、冷却器1の斜視構成を示す。流体流動部10は、中空部12と、中空部12の周辺に設けられた周辺部13とから構成されている。流体流動部10のうち中空部12及び周辺部13の外観は、互いに異なる直径の二つの円柱を、円の中心を揃えて重ね合わせた形状をなしている。中空部12は、かかる形状のうち、小さい径の円柱部分に相当する。周辺部13は、大きい径の円柱部分から小さい径の円柱部分を除いた部分に相当する。流入部14は、中空部12の側面に設けられている。流出部15は、流体流動部10のうち中空部12以外の部分である周辺部13の側面に設けられている。流出部15は、流入部14より大きい内径で形成されている。ここで、側面とは、円柱形状のうち円形状の面に垂直な曲面をいうものとする。
図3は、図2に示す冷却器1の断面構成を示す。図示する断面は、中空部12の中心位置を含む断面である。受熱板11は、第1面16、及び第1面16とは反対側に設けられた第2面17を有する。第1面16は、冷却対象物に接触させる面である。流体流動部10は、受熱板11の第2面17側に設けられる。受熱板11は、冷却対象物からの熱を第1面16側から第2面17側へ伝導させる。受熱板11は、高い熱伝導率の部材、例えば銅を用いて構成されている。
流体流動部10は、第2面17との間に冷媒が流動する空間を構成する。中空部12は、円筒形状をなしている。中空部12のうち冷媒が流動する空間を構成する側に設けられた内壁面18は、円筒形状の内周面をなしている。流体流動部10内に設けられた仕切り部19は、内壁面18を第2面17近くまで延長させるように形成された凸形状の部分である。仕切り部19は、流体流動部10内の空間を、中空部12により構成する部分と周辺部13により構成する部分との間で仕切り、第2面17との間に隙間を形成する。
図4は、流体流動部10の上面構成と、受熱板11のうち第2面17側の平面構成とを示す。図示する平面に平行な断面において、内壁面18は、円形状をなしている。流入部14から流体流動部10内へ流入する冷媒は、内壁面18を構成する円のうち流入部14が設けられた部分の接線に略平行に進行する。流入部14は、流入部14が設けられた部分の内壁面18に沿って冷媒を流入させる。流入部14から流入した冷媒は、内壁面18に沿って進行することにより、中空部12内部の空間において旋回する。このように、中空部12は、円筒形状の内周面をなす内壁面18を設けることで、第2面17との間の空間において冷媒が旋回するように形成されている。なお、内壁面18は、図示する平面に平行な断面において円形状をなすものに限られず、円を基準として適宜変形させた形状としても良い。
受熱板11の第2面17のうち、中空部12との間に空間を構成する部分には、凹形状をなす凹部21、22が設けられている。互いに間隔を設けて複数の凹部21、22を配置することにより、凹凸形状をなす凹凸部が第2面17上に形成されている。第2面17のうち、中空部12との間に空間を構成する部分の中心の円形領域には、微小な矩形形状をなす複数の凹部21が配置されている。矩形形状をなす凹部21が形成された円形領域の周囲には、図示する平面において流線形をなす複数の凹部22が形成されている。凹部22の流線形は、冷媒が旋回する方向に合うように形成されている。凹凸部は、凸形状の凸部を設けることにより形成することとしても良い。
流体流動部10は、中空部12において冷媒を旋回させ、冷媒に遠心力を作用させることにより、旋回流の中心の圧力を低下させる。圧力の低下により、冷媒は、中空部12の中心において、大気圧中の場合より低温において蒸発する。冷媒を蒸発させ、受熱板11から気化熱を奪うことにより、流体流動部10へ流入させる冷媒の温度に対して、受熱板11の温度を低くすることが可能となる。第2面17のうち中空部12との間に空間を構成する部分に凹部21、22を形成することにより、第2面17のうち中空部12との間に空間を構成する部分における冷媒の蒸発を促進させ、効率良く冷却対象物の放熱ができる。なお、凹部21、22の形状は図示するものに限られず、適宜変形しても良い。
流体流動部10内の空間を中空部12から周辺部13へ移動した冷媒は、流出部15へ進行し、流出部15から流体流動部10の外部へ流出する。周辺部13及び流出部15は、流路の断面積を大きく確保可能な形状とすることにより、流体抵抗を低くさせる。流体抵抗を低くすることで、周辺部13及び流出部15を流動する冷媒の圧力を大気圧近くに保つ。これにより中空部12の中心部の温度を低温にでき、受熱板11から冷媒へ効率良く熱を移動させることができる。中空部12で気化した冷媒は、周辺部13において大気圧近くにまで圧力が戻ることにより液化する。周辺部13における液温は、流体流動部10へ流入したときに対して、受熱板11から熱を得た分、高い温度となる。これにより、流出部15から流出する冷媒とラジエータ2の周辺温度との温度差を大きく確保することができ、ラジエータ2における冷媒の放熱が容易となる。また、ある一定の熱量を放熱するのに必要な放熱面積を小さくでき、ラジエータ2を小型にできる。
流体流動部10は、仕切り部19(図3参照)を設けることにより、中空部12における冷媒の圧力をできるだけ低くするとともに、周辺部13における冷媒の圧力を大気圧近くにまで戻す構成にできる。
図5は、液体を回転させる場合における圧力分布の例を表す。図中縦軸及び横軸は、液体の圧力p、回転中心を基準とする半径rをそれぞれ表す。r=0における液体の圧力をp、角速度をω、液体の密度をρ、とすると、半径rにおける圧力pは、以下の式により表される。
p=p+ρω/2
冷媒の組成の略全体が水であるとし、密度ρを1000kg/m、中空部12の中心位置及び仕切り部19の間の半径rを10mm、流入部14から流速14m/秒で冷媒を流入させるとすると、角速度ωは1.4×10rad/秒となる。仕切り部19の位置における圧力pが大気圧(1.0×10Pa)である場合、圧力pの分布は、図5に示すようになる。
図5に示す関係から、仕切り部19の位置において圧力pを大気圧に戻す場合、中空部12の中心の圧力pは、およそ0.02×10Paにまで低下することが分かる。0.02×10Pa程度の圧力下において、水の沸点は20℃程度となる。冷媒を蒸発させ、受熱板11から気化熱を奪うことにより、流体流動部10へ流入させる冷媒の温度に対して受熱板11を低い温度とすることが可能となる。
流出部15から流出する冷媒は、受熱板11から吸収した熱量と、冷媒の比熱及び流量とに応じて、流入部14から流入するときに対して高い温度となる。高い温度の冷媒を流体流動部10から流出させることにより、ラジエータ2の周辺温度とラジエータ2へ流入する冷媒の温度との差を大きく確保可能とし、ラジエータ2における冷媒の放熱が容易となる。これにより、効率良く冷却対象物を冷却できるという効果を奏する。ラジエータ2における冷媒の放熱を容易にできることで、ある一定の熱量を放熱するのに必要な放熱面積を小さくでき、ラジエータ2を小型にすることができる。
冷却器1は、流体流動部10において冷媒を旋回させるものであれば良く、適宜変形しても良い。例えば、冷却器1は、冷媒を撹拌するための動力を生じさせる駆動手段を適宜用いることにより、中空部12により構成される空間において冷媒を旋回させるものであっても良い。流入部14及び流出部15の位置は、図示するものに限られず、適宜変更しても良い。
図6は、本発明の実施例2に係る冷却器30の断面構成を示す。本実施例に係る冷却器30は、上記の実施例1に係る冷却装置に適用される。本実施例に係る冷却器30は、上記の凹部21、22(図4参照)に代えて設けられたポーラス板31を有することを特徴とする。上記の実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
ポーラス板31は、第2面17のうち中空部12との間に空間を構成する部分に設けられている。ポーラス板31は、多数の空孔を備える多孔質部材であって、板状に成形されている。ポーラス板31は、冷媒に作用させる毛管力を発生させる毛管力発生部として機能する。ポーラス板31は、いずれの材料を用いて構成しても良く、例えば、銅等の金属材料を用いて構成されている。
流体流動部10は、中空部12において冷媒を旋回させることにより、冷媒を蒸発させる。ポーラス板31は、毛管力の作用により、液体を引き寄せる。第2面17のうち中空部12との間に空間を構成する部分へ、液体である冷媒を供給することにより、第2面17における冷媒の蒸発を促進させ、効率良く冷却対象物の放熱ができる。毛管力発生部は、多孔質部材を用いるものであれば良く、ポーラス板31の他、例えば、微細な孔が形成されたメッシュ板や、繊維を編み込んだ板状部材等を用いても良い。
図7は、本発明の実施例3に係る冷却器40の断面構成を示す。本実施例に係る冷却器40は、気液分離膜41を有することを特徴とする。上記の実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。気液分離膜41は、流体流動部10内の空間を、流入部14及び流出部15(図2参照)が設けられた側と、第2面17の側とに分割する。気液分離膜41は、気体を通過させかつ液体の通過を遮断する。気液分離膜41は、例えば、防水透湿性素材である多孔質膜を備える。
図8は、冷却器40を備える冷却装置の概略構成を表した模式図である。冷却器40は、第2面17及び気液分離膜41(図7参照)の間へ冷媒を供給するための冷媒供給用流入部42を有する。冷媒供給用流入部42は、冷媒供給用経路44を介して、冷媒供給用ポンプ43に接続されている。冷媒供給用経路44は、流入部14及び流出部15を介して冷媒を流動させるための循環部4から冷媒の一部を分岐させ、冷媒供給用流入部42へ冷媒を供給する。
冷媒供給用流入部42から第2面17及び気液分離膜41の間へ供給された冷媒は、中空部12において冷媒を旋回させることにより蒸発する。蒸発前の液体成分の冷媒は気液分離膜41で遮断され、蒸発により気化した気体成分のみが気液分離膜41を通過する。気化した冷媒は、気液分離膜41を通過した後、周辺部13において大気圧近くにまで圧力が戻ることにより液化する。
気液分離膜41を設けることにより、中空部12で旋回させる分とは別に、第2面17付近へ供給する冷媒の量が制御可能となる。中空部12の中心部における圧力低下を促進させるとともに、第2面17付近へ冷媒を供給可能とすることで、第2面17における冷媒の蒸発を促進させ、効率良く冷却対象物の放熱ができる。なお、冷却装置は、冷媒供給用流入部42へ冷媒を供給可能であれば、冷媒供給用ポンプ43を省略しても良い。
図9は、本発明の実施例4に係る冷却器50の断面構成を示す。本実施例に係る冷却器50は、上記の実施例1に係る冷却装置に適用される。本実施例に係る冷却器50は、低熱伝導率部51を有することを特徴とする。上記の実施例1と同一の部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
低熱伝導率部51は、受熱板11を構成する部材である銅に対して低い熱伝導率の部材、例えば、セラミックや樹脂を用いて構成されている。低熱伝導率部51は、第2面17のうち周辺部13との間に空間を形成する部分、及び仕切り部19との間に隙間を形成する部分に設けられている。このように、低熱伝導率部51は、第2面17のうち中空部12との間に空間を形成する部分以外の部分に設けられている。
低熱伝導率部51は、受熱板11から冷媒への熱の移動を低減させる。第2面17のうち中空部12との間に空間を構成する部分以外の部分を流動する冷媒は、流入部14から中空部12へ流入したときに比べて高温となっている。第2面17のうち中空部12との間に空間を構成する部分以外の部分における冷媒から受熱板11への熱の移動を低減させることで、効率良く冷却対象物の放熱ができる。なお、上記の各実施例における特徴部分の構成は、適宜組み合わせることとしても良い。
図10は、本発明の実施例5に係るプロジェクタ60の概略構成を示す。プロジェクタ60は、スクリーン66へ光を投写させ、スクリーン66で反射する光を観察することで画像を観賞するフロント投写型のプロジェクタである。プロジェクタ60は、赤色(R)光用光源装置61R、緑色(G)光用光源装置61G、青色(B)光用光源装置61Bから射出した光を用いて画像を表示する。
R光用光源装置61Rは、R光を供給する光源装置である。R光用光源装置61Rは、R光用LED62Rを有する。R光用LED62Rは、R光を射出する光源部である。R光用LED62Rは、冷却器1の第1面16(図3参照)に接触させて設けられている。R光用空間光変調装置63Rは、R光用光源装置61RからのR光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。R光用空間光変調装置63Rで変調されたR光は、色合成光学系であるクロスダイクロイックプリズム64へ入射する。
G光用光源装置61Gは、G光を供給する光源装置である。G光用光源装置61Gは、G光用LED62Gを有する。G光用LED62Gは、G光を射出する光源部である。G光用LED62Gは、冷却器1の第1面16(図3参照)に接触させて設けられている。G光用空間光変調装置63Gは、G光用光源装置61GからのG光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。G光用空間光変調装置63Gで変調されたG光は、クロスダイクロイックプリズム64へ入射する。
B光用光源装置61Bは、B光を供給する光源装置である。B光用光源装置61Bは、B光用LED62Bを有する。B光用LED62Bは、B光を射出する光源部である。B光用LED62Bは、冷却器1の第1面16(図3参照)に接触させて設けられている。B光用空間光変調装置63Bは、B光用光源装置61BからのB光を画像信号に応じて変調する空間光変調装置であって、透過型液晶表示装置である。B光用空間光変調装置63Bで変調されたB光は、クロスダイクロイックプリズム64へ入射する。透過型液晶表示装置としては、例えば高温ポリシリコンTFT液晶パネル(High Temperature Polysilicon;HTPS)を用いる。
クロスダイクロイックプリズム64は、それぞれ異なる方向から入射したR光、G光及びB光を合成し、投写レンズ65の方向へ射出する。投写レンズ65は、クロスダイクロイックプリズム64からの光をスクリーン66へ投写する。
各色光用光源装置61R、61G、61Bは、上記の実施例1で説明した冷却器1を有する。各色光用光源装置61R、61G、61Bに設けられた冷却器1、ラジエータ2、循環ポンプ3は、循環部4により互いに接続されている。各冷却器1、ラジエータ2、循環ポンプ3、循環部4は、冷却装置を構成する。冷却装置は、冷却対象物である各色光用LED62R、62G、62Bを冷却する。
上記の実施例1に係る冷却装置を用いることにより、効率良く各色光用LED62R、62G、62Bを冷却できる。各色光用光源装置61R、61G、61Bは、高い信頼性を得られ、かつ高い効率で光を供給することができる。プロジェクタ60は、高い信頼性を得られ、かつ高い効率で明るい画像を表示することができる。なお、プロジェクタ60は、上記各実施例のいずれの冷却器を用いることとしても良い。
循環部4の構成や循環ポンプ3、ラジエータ2の配置は、図示するものに限られない。R光用LED62R、G光用LED62G、B光用LED62Bの効率的な放熱が可能であれば、冷却装置の構成は適宜変更しても良い。各色光用LED62R、62G、62Bは、LEDである場合に限られず、他の半導体素子、例えば半導体レーザであっても良い。冷却対象物である光源部は、半導体素子である場合に限られず、例えば他の固体光源や、超高圧水銀ランプ等のランプであっても良い。
プロジェクタ60は、空間光変調装置として透過型液晶表示装置を用いる場合に限られない。空間光変調装置としては、反射型液晶表示装置(Liquid Crystal On Silicon;LCOS)、DMD(Digital Micromirror Device)、GLV(Grating Light Valve)等を用いても良い。プロジェクタ60は、色光ごとに空間光変調装置を備える構成に限られない。プロジェクタ60は、一の空間光変調装置により2つ又は3つ以上の色光を変調する構成としても良い。プロジェクタ60は、空間光変調装置を用いる場合に限られない。プロジェクタ60は、ガルバノミラー等の走査手段により光源部からのレーザ光を走査することで被投写面へ画像を投写する、レーザースキャン型のプロジェクタとしても良い。プロジェクタ60は、スクリーンの一方の面に光を供給し、スクリーンの他方の面から射出される光を観察することで画像を鑑賞する、いわゆるリアプロジェクタであっても良い。本発明に係る冷却装置は、プロジェクタ60のうち光源装置以外の要素、例えば空間光変調装置の放熱に用いても良い。
本発明に係る冷却装置は、プロジェクタ60に用いる場合に限られない。本発明に係る冷却装置は、効果的な放熱が求められる電子機器、例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークルータ、ゲーム機等に適用しても良い。
以上のように、本発明に係る冷却器は、プロジェクタの冷却装置に用いる場合に適している。
本発明の実施例1に係る冷却装置の概略構成を表した模式図。 冷却器の斜視構成を示す図。 図2に示す冷却器の断面構成を示す図。 流体流動部の上面構成と、受熱板のうち第2面側の平面構成とを示す図。 液体を回転させる場合における圧力分布の例を示す図。 本発明の実施例2に係る冷却器の断面構成を示す図。 本発明の実施例3に係る冷却器の断面構成を示す図。 冷却器を備える冷却装置の概略構成を表した模式図。 本発明の実施例4に係る冷却器の断面構成を示す図。 本発明の実施例5に係るプロジェクタの概略構成を示す図。
符号の説明
1 冷却器、2 ラジエータ、3 循環ポンプ、4 循環部、10 流体流動部、11 受熱板、12 中空部、13 周辺部、14 流入部、15 流出部、16 第1面、17 第2面、18 内壁面、19 仕切り部、21、22 凹部、30 冷却器、31 ポーラス板、40 冷却器、41 気液分離膜、42 冷媒供給用流入部、43 冷媒供給用ポンプ、44 冷媒供給用経路、50 冷却器、51 低熱伝導率部、60 プロジェクタ、61R R光用光源装置、61G G光用光源装置、61B B光用光源装置、62R R光用LED、62G G光用LED、62B B光用LED、63R R光用空間光変調装置、63G G光用空間光変調装置、63B B光用空間光変調装置、64 クロスダイクロイックプリズム、65 投写レンズ、66 スクリーン

Claims (12)

  1. 冷却対象物が配置される側に設けられた第1面、及び前記第1面とは反対側に設けられた第2面を備え、前記冷却対象物からの熱を前記第1面側から前記第2面側へ伝導させる受熱板と、
    前記受熱板の前記第2面側に設けられ、前記第2面との間に流体が流動する空間を構成する流体流動部と、を有し、
    前記流体流動部は、前記空間において前記流体が旋回可能に形成された中空部を備えることを特徴とする冷却器。
  2. 前記中空部に設けられ、前記空間へ前記流体を流入させる流入部を有し、
    前記中空部は、前記空間を構成する側に設けられた内壁面を有し、
    前記流入部は、前記流入部が設けられた部分の前記内壁面に沿って前記流体を流入させることを特徴とする請求項1に記載の冷却器。
  3. 前記流体流動部は、前記空間から前記流体を流出させる流出部を有し、
    前記流出部は、前記流体流動部のうち前記中空部以外の部分に設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の冷却器。
  4. 前記空間を前記中空部により構成する部分と前記流出部が設けられた部分との間で仕切り、前記第2面との間に隙間を形成する仕切り部を有することを特徴とする請求項3に記載の冷却器。
  5. 前記中空部は、前記空間を構成する側に設けられた内壁面を有し、
    前記内壁面は、円筒形状の内周面をなすことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の冷却器。
  6. 前記第2面のうち前記中空部との間に前記空間を構成する部分に形成された凹凸部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却器。
  7. 前記第2面のうち前記中空部との間に前記空間を構成する部分に設けられ、前記流体に作用させる毛管力を発生させる毛管力発生部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の冷却器。
  8. 前記空間へ前記流体を流入させる流入部、及び前記空間から前記流体を流出させる流出部が設けられた側と、前記第2面の側とに前記空間を分割し、気体を通過させかつ液体の通過を遮断する気液分離膜を有し、
    前記第2面及び前記気液分離膜の間に液体である前記流体が供給されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の冷却器。
  9. 前記第2面のうち前記中空部との間に前記空間を構成する部分以外の部分に設けられ、前記受熱板を構成する部材に対して低い熱伝導率の部材を用いて構成された低熱伝導率部を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の冷却器。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の冷却器と、
    前記冷却器から流出した前記流体の放熱のための放熱部と、
    前記放熱部で放熱させた前記流体を前記冷却器へ供給する流体供給部と、を有することを特徴とする冷却装置。
  11. 光を射出する光源部を有し、
    請求項10に記載の冷却装置により前記光源部を冷却させることを特徴とする光源装置。
  12. 請求項11に記載の光源装置を有し、
    前記光源装置から射出した光を用いて画像を表示することを特徴とするプロジェクタ。
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