JP2010019452A - 冷凍装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプダウン運転によって、圧縮機のケーシング内では、底部に液冷媒が多量に溜まり込み、モータが液冷媒に浸かってしまうことがある。このような状態からポンプダウン運転の後に、圧縮機を運転させると、モータ等の絶縁の低下に伴って漏れ電流が発生し、ブレーカが作動して冷凍装置の運転ができなくなる、といった不具合を回避できる運転方法を提供する。
【解決手段】ポンプダウン運転の後の初回の運転において、通常運転時のキャリア周波数よりも小さいキャリア周波数で圧縮機を運転させる予備運転を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、ポンプダウン運転が可能な冷凍装置に関し、特にポンプダウン運転後の圧縮機の起動時における漏れ電流の防止対策に係るものである。
従来より、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷凍装置が知られており、室内の空調や庫内の冷却等に広く適用されている。
特許文献1には、この種の冷凍装置が開示されている。この冷凍装置は、室外ユニットと室内ユニットとを有する空気調和装置である。室外ユニットには、圧縮機や室外熱交換器が収容され、室内ユニットには室内熱交換器等が収容される。空気調和装置では、室外ユニットと室内ユニットとが冷媒配管で互いに連結され、冷媒回路が構成されている。冷媒回路では、圧縮機で冷媒が圧縮されて蒸気圧縮式の冷凍サイクルが行われる。これにより、室内ユニットでは、室内の冷房や暖房が行われる。
特開2003−354502号公報
ところで、特許文献1に開示のような冷凍装置は、冷媒回路の冷媒を圧縮機のケーシング内に強制的に吸入させるポンプダウン運転が実行可能となっている。即ち、ポンプダウン運転では、例えば圧縮機の吐出側を閉鎖した状態で圧縮機が起動することで、冷媒回路内の冷媒が圧縮機に吸入される。圧縮機に吸入された冷媒は、圧縮機のケーシング内に貯め込まれ、冷媒回路から冷媒が引き抜かれる。ポンプダウン運転の後には、冷凍装置の移設やメンテナンス等が行われる。
このようなポンプダウン運転の後に冷凍装置の運転を再開する際には、圧縮機のケーシング内に冷媒が溜まり込んだままとなる。このため、圧縮機のケーシング内では、その底部に液冷媒が多量に溜まり込み、モータが液冷媒に浸かってしまうことがある。このような状態から圧縮機を運転させると、モータ等の絶縁の低下に伴って漏れ電流が発生し、ブレーカが作動して冷凍装置の運転ができなくなるといった不具合を招いてしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポンプダウン運転の後に圧縮機を運転する際、漏れ電流が増大して圧縮機の起動不良が生じるのを回避することである。
第1の発明は、圧縮機(40)が接続されて冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)を備え、該冷媒回路(11)の冷媒を上記圧縮機(40)のケーシング(40a)内に吸入させるポンプダウン運転が実行可能な冷凍装置を対象とする。そして、この冷凍装置は、上記ポンプダウン運転の後の初回の運転において、通常運転を実行させる前に該通常運転時のキャリア周波数よりも小さいキャリア周波数で圧縮機(40)を運転させる予備運転を実行させる圧縮機起動制御部(52)を備えていることを特徴とするものである。
第1の発明の冷凍装置では、ポンプダウン運転が実行可能となっている。このポンプダウン運転により、冷媒回路(11)の冷媒が圧縮機(40)のケーシング(40a)内に吸入される。その結果、冷媒回路(11)の冷媒が引き抜かれた状態となり、これにより冷凍装置の移設やメンテナンスが可能となる。
ところで、上記のポンプダウン運転を行うと圧縮機(40)のケーシング(40a)内に低温となった冷媒が液冷媒として溜まり込むことがある。そして、このような状態から圧縮機(40)を通常のキャリア周波数で運転させると、モータの漏れ電流が増大し、最悪の場合にはブレーカが作動して圧縮機(40)が起動できなくなるという問題が生じる。
そこで、本発明では、ポンプダウン運転の後の初回の運転において、圧縮機起動制御部(52)が次のような予備運転を実行させる。この予備運転では、通常運転時のキャリア周波数よりも低いキャリア周波数で圧縮機(40)が運転される。このため、圧縮機(40)のケーシング(40a)内に液冷媒が溜まっている状態においても、モータの漏れ電流が増大してしまうことが抑制される。その結果、ブレーカの作動等による圧縮機(40)の起動不良が解消される。
このような予備運転の後には、通常運転が行われる。この通常運転時には、圧縮機(40)のキャリア周波数が予備運転時のキャリア周波数よりも大きくなる。しかしながら、圧縮機(40)では、上記予備運転によってケーシング内の冷媒が外部へ排出された状態となるので、キャリア周波数が大きくなってもモータの漏れ電流はさほど増大しない。その結果、予備運転の後の通常運転においても、ブレーカ等が作動して圧縮機(40)が起動不良となることが回避される。
第2の発明は、上記ポンプダウン運転の後の初回の運転か否かを判定するための判定部(54)を備え、上記圧縮機起動制御部(52)は、上記判定部(54)でポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定されると、上記通常運転の前に上記予備運転を実行させる一方、上記判定部(54)でポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定されると、上記予備運転を実行させずに通常運転を実行させることを特徴とするものである。
第2の発明では、判定部(54)がポンプダウン運転の後の初回の運転であるか否かを判定する。そして、判定部(54)によりポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定されると、圧縮機起動制御部(52)が上述の予備運転を行う。これにより、ポンプダウン運転の後の初回の運転時には、漏れ電流の増大が抑制されて圧縮機(40)が確実に起動される。一方、判定部(54)によりポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定されると、圧縮機起動制御部(52)は、上記予備運転を実行させずに通常運転を実行させる。その結果、ポンプダウン運転の後の初回の運転でなく圧縮機(40)内に冷媒が溜まっていないにも拘わらず、不必要に予備運転が実行されることが回避される。よって、このような場合には、圧縮機(40)の運転の立ち上がりに要する時間を短縮できる。
第3の発明は、第2の発明において、上記ポンプダウン運転が実行されると所定のフラグを記憶し、上記予備運転が実行されると上記フラグの記憶部が解除されるフラグ記憶部(53)を備え、上記判定部(54)は、上記フラグ記憶部(53)に上記フラグが記憶されている場合に、ポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定し、上記フラグ記憶部(53)に上記フラグが記憶されていない場合に、ポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定することを特徴とするものである。
第3の発明には、フラグ記憶部(53)が設けられる。フラグ記憶部(53)では、ポンプダウン運転が実行されると、所定のフラグが記憶される。このようにフラグ記憶部(53)にフラグが記憶される状態では、判定部(54)はポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定する。従って、この場合には、上記の予備運転が実行されるので、ポンプダウン運転の後であっても圧縮機(40)が確実に起動することになる。一方、このような予備運転が実行された後には、フラグ記憶部(53)のフラグの記憶が解除される。このようにフラグ記憶部(53)にフラグが記憶されていない状態では、判定部(54)がポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定する。従って、この場合には、上記の予備運転の実行が禁止される一方、通常運転が行われる。その結果、不必要に予備運転が実行されることが回避され、圧縮機(40)の運転の立ち上がりに要する時間を短縮できる。
本発明では、冷媒回路(11)の冷媒を圧縮機(40)へ吸入させるポンプダウン運転の後の初回の運転において、通常運転が実行される前に、圧縮機(40)のキャリア周波数を通常運転時のキャリア周波数よりも小さくして圧縮機(40)を運転させる予備運転を実行させるようにしている。このため、圧縮機(40)の起動時における漏れ電流の増大を防止することができ、ブレーカが動作してしまう等の不具合を解消して圧縮機(40)を確実に起動させることができる。その結果、この冷凍装置の信頼性を向上できる。
また、第2や第3の発明では、判定部(54)によってポンプダウン運転の後の初回の運転であるか否かを判定し、ポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定されると、上記の予備運転を行うようにしている。その結果、ポンプダウン運転の後の初回の運転において、上記の予備運転を確実に実行させて圧縮機(40)を確実に起動させることができる。また、ポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定されると、通常運転を行うようにしている。その結果、不必要に予備運転が実行されないので、圧縮機(40)の立ち上がりに要する時間を短くすることができる。特に、第3の発明では、フラグ記憶部(53)に記憶されたフラグの有無により、ポンプダウン運転の後の初回の運転であるか否かを判定するようにしている。従って、本発明によれば、比較的単純な構成により、上記の第2の発明の作用効果を奏することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る冷凍装置は、室内の空調を行う空気調和装置(10)を構成している。つまり、空気調和装置(10)は、室内を冷房する冷房運転と、室内を暖房する暖房運転とを実行可能に構成されている。図1に示すように、空気調和装置(10)は、室外機(20)と3台の室内機(30,30,30)とを備えている。なお、室内機(30)の台数は、単なる例示である。
上記空気調和装置(10)は、冷媒が充填されて冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)を備えている。冷媒回路(11)は、室外機(20)に収容される室外回路(12)と、各室内機(30)に収容される室内回路(13,13,13)とを備えている。これらの室内回路(13)は、液側連絡配管(14)及びガス側連絡配管(15)によって室外回路(12)に接続されている。各室内回路(13)は、室外回路(12)に対して互いに並列に接続されている。室外回路(12)には、圧縮機(40)、室外熱交換器(21)、室外膨張弁(22)、及び四路切換弁(23)が設けられている。
圧縮機(40)は、容積型の回転式の圧縮機構(例えばロータリー式やスクロール式の圧縮機構)を有している(図示省略)。また、圧縮機(40)は、いわゆるインバータ式の圧縮機で構成され、容量が可変に構成されている。圧縮機(40)は、吐出側が四路切換弁(23)の第2ポート(P2)に接続され、吸入側が四路切換弁(23)の第1ポート(P1)に接続されている。
また、圧縮機(40)は、密閉状のケーシング(40a)を備え、いわゆる高圧ドーム型の圧縮機を構成している。つまり、圧縮機(40)では、低圧冷媒が吸入される吸入管が圧縮機構に直に接続される一方、圧縮機構で圧縮された高圧冷媒がケーシング(40a)内に吐出される。ケーシング(40a)に吐出された冷媒は、ケーシング(40a)を貫通する吐出管を通じてケーシング(40a)の外部へ流出する。以上のように、圧縮機(40)では、ケーシング(40a)内が高圧冷媒で満たされている。また、ケーシング(40a)内には、圧縮機構を回転させる駆動軸や、該駆動軸を回転させるモータ(M)が収容されている。
室外熱交換器(21)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器として構成されている。室外熱交換器(21)の近傍には、室外ファン(24)が設けられている。室外熱交換器(21)では、室外空気と冷媒との間で熱交換が行われる。室外熱交換器(21)は、一端が四路切換弁(23)の第3ポート(P3)に接続され、他端が室外膨張弁(22)に接続されている。また、四路切換弁(23)の第4ポート(P4)は、ガス側連絡配管(15)に接続されている。
室外膨張弁(22)は、室外熱交換器(21)と室外回路(12)の液側端との間に設けられている。室外膨張弁(22)は、開度可変の電子膨張弁として構成されている。
四路切換弁(23)は、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)とが連通して第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが連通する第1状態(図1に実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通して第2ポート(P2)と第4ポート(P4)とが連通する第2状態(図1に破線で示す状態)とが切り換え自在に構成されている。
各室内回路(13,13,13)には、そのガス側端から液側端へ向かって順に、室内熱交換器(31,31,31)と、室内膨張弁(32,32,32)とが設けられている。
室内熱交換器(31)は、クロスフィン型のフィン・アンド・チューブ熱交換器として構成されている。室内熱交換器(31)の近傍には、室内ファン(33)が設けられている。室内熱交換器(31)では、室内空気と冷媒との間で熱交換が行われる。また、室内膨張弁(32)は、開度可変の電子膨張弁として構成されている。
図2に示すように、空気調和装置(10)は、圧縮機(40)のモータ(M)を駆動するモータ駆動装置(41)を備えている。モータ(M)は、DCブラシレスモータで構成されている。モータ駆動装置(41)は、コンバータ回路(42)とコンデンサ回路(43)とインバータ回路(44)とを備えている。
コンバータ回路(42)は、三相交流電源である商用電源(S)に接続されている。コンバータ回路(42)は、商用電源(S)の交流電圧を直流電圧に変換するものである。コンデンサ回路(43)は、コンバータ回路(42)の出力側に接続されている。コンデンサ回路(43)には、コンバータ回路(42)の出力を充放電するためのコンデンサ(43a)が接続されている。インバータ回路(44)は、コンデンサ(43a)の直流電圧を三相交流電圧に変換し、変換後の直流電圧をモータ(M)へ供給するものである。インバータ回路(44)では、複数のスイッチング素子がブリッジ結線されている(図示省略)。
モータ駆動装置(41)には、制御装置(50)が設けられている。本実施形態では、制御装置(50)が、インバータ回路(44)の制御用マイコンを構成している。制御装置(50)は、制御電源部(51)とインバータ制御部(52)とEEPROM(53)とフラグ判定部(54)とを備えている。制御電源部(51)は、制御装置(50)の電源を構成している。
インバータ制御部(52)は、インバータ回路(44)のスイッチング素子を制御するものである。即ち、インバータ制御部(52)は、各スイッチング素子のON/OFFを制御することで、モータ(M)のキャリア周波数を調節する。
ところで、空気調和装置(10)は、冷媒回路(11)の冷媒を圧縮機(40)のケーシング(40a)内へ吸入させるポンプダウン運転(詳細は後述する)も実行可能に構成されている。そして、インバータ制御部(52)は、上記ポンプダウン運転の後の初回の運転(冷房運転や暖房運転)において、通常の運転時のキャリア周波数(第2キャリア周波数)よりも大きいキャリア周波数(第1キャリア周波数)で圧縮機(40)を運転させる予備運転を実行させるように構成されている。つまり、インバータ制御部(52)は、圧縮機(40)の起動時(立ち上がり時)のキャリア周波数を変更する圧縮機起動制御部を構成している。
EEPROM(53)は、圧縮機(40)の運転データを記憶するための不揮発メモリを構成している。即ち、空気調和装置(10)の運転中には、圧縮機(40)が運転状態となるが、この際の圧縮機(40)に関する運転データがEEPROM(53)に適宜記憶される。これにより、制御装置(50)では、メンテナンス業者等がEEPROM(53)に記憶された運転データを参照することで、圧縮機(40)の運転状況を把握できるようになっている。
また、EEPROM(53)は、上記ポンプダウン運転が実行されることで、ポンプダウン運転を実行したことを示すフラグを記憶するフラグ記憶部を構成している。つまり、空気調和装置(10)では、ポンプ運転が実行されることで、EEPROM(53)に“フラグ=1”として記憶される。また、EEPROM(53)では、“フラグ=1”と記憶された状態で上記予備運転が実行されると、このフラグの記憶が解除されて“フラグ=0”となる。
フラグ判定部(54)は、空気調和装置(10)の運転の開始時において、上記EEPROM(53)に記憶されたポンプダウン運転に関するフラグを読み込んで、この運転がポンプダウン運転の後の初回の運転であるか否かを判定する判定部を構成している。つまり、フラグ判定部(54)は、EEPROM(53)で“フラグ=1”と記憶されている場合、ポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定し、EEPROM(53)で“フラグ=0”となっている(即ち、“フラグ=1”が記憶されていない)場合、ポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定する。
−空気調和装置の運転動作−
空気調和装置(10)の運転動作について図1を参照しながら説明する。この空気調和装置(10)は、冷房運転と暖房運転とが実行可能になっており、四路切換弁(23)によって冷房運転と暖房運転との切り換えが行われる。
《冷房運転》
冷房運転時には、四路切換弁(23)が第1状態に設定される。この状態で、圧縮機(40)の運転が行われると、圧縮機(40)から吐出された高圧冷媒が、室外熱交換器(21)において室外空気へ放熱して凝縮する。室外熱交換器(21)で凝縮した冷媒は、各室内回路(13)へ分配される。各室内回路(13)では、流入した冷媒が、室内膨張弁(32)で減圧された後に、室内熱交換器(31)において室内空気から吸熱して蒸発する。一方、室内空気は冷却されて室内へ供給される。
各室内回路(13)で蒸発した冷媒は、他の室内回路(13)で蒸発した冷媒と合流して、室外回路(12)へ戻ってくる。室外回路(12)では、各室内回路(13)から戻ってきた冷媒が、圧縮機(40)で再び圧縮されて吐出される。
《暖房運転》
暖房運転時には、四路切換弁(23)が第2状態に設定される。この状態で、圧縮機(40)の運転が行われると、圧縮機(40)から吐出された高圧冷媒が、各室内回路(13)へ分配される。各室内回路(13)では、流入した冷媒が室内熱交換器(31)において室内空気へ放熱して凝縮する。一方、室内空気は加熱されて室内へ供給される。室内熱交換器(31)で凝縮した冷媒は、室外回路(12)で合流する。
室外回路(12)で合流した冷媒は、室外膨張弁(22)で減圧された後、室外熱交換器(21)において室外空気から吸熱して蒸発する。室外熱交換器(21)で蒸発した冷媒は、圧縮機(40)で再び圧縮されて吐出される。
《ポンプダウン運転について》
また、本実施形態の空気調和装置(10)では、冷媒回路(11)の冷媒を圧縮機(40)のケーシング(40a)内のモータ収容空間へ吸入するポンプダウン運転が実行可能となっている。なお、このポンプダウン運転は、空気調和装置(10)を現地へ据え付けた後、この空気調和装置(10)の移設を行う場合や、空気調和装置(10)のメンテナンスを行う際に行われる。
例えばポンプダウン運転では、四路切換弁(23)が図1の実線で示す状態に設定され、室外膨張弁(22)が全閉状態となる。この状態で圧縮機(40)が運転状態となると、各室内機(30,30,30)内に溜まっている冷媒が、圧縮機(40)によって吸引される。即ち、各室内機(30,30,30)や連絡配管(14,15)内の冷媒は、圧縮機(40)に吸引されてケーシング(40a)内に吸入される。その結果、室内機(30,30,30)側の冷媒は、室外機(20)側へ移送される。圧縮機(40)に吸入された冷媒は、その多くがケーシング(40a)内に溜まり込んで貯留される。以上のようなポンプダウン運転が実行されると、上述したEEPROM(53)では、ポンプダウン運転に関するフラグ(“フラグ=1”)が記憶される。メンテナンス業者等は、ポンプダウン運転の終了後に、室内機(30,30,30)と室外機(20)との連結を解除し、空気調和装置(10)の移設やメンテナンス等を行う。
−ポンプダウン運転の後の予備運転について−
ところで、上記のポンプダウン運転を終えて空気調和装置(10)の移設やメンテナンス等を行った後には、圧縮機(40)のケーシング(40a)内に未だ冷媒が貯留されたままとなっている。ここで、ケーシング(40a)内の冷媒は、放熱して冷やされることにより、液状態となってケーシング(40a)の底部に溜まっている。このため、ケーシング(40a)内のモータ(M)が液冷媒に浸かってしまうことがある。この状態から、空気調和装置(10)の運転を開始して圧縮機(40)を立ち上げると、モータ(M)の漏れ電流が増大する傾向にある。従って、このような漏れ電流の影響により、ブレーカ等の保護手段が作動してしまい、圧縮機(40)を起動できないという不具合を招く虞がある。
そこで、本実施形態では、ポンプダウン運転の後の初回の運転において、圧縮機(40)を定常状態で運転する通常運転の前に、予備運転を行うようにしている。この予備運転について、図3及び図4を参照しながら具体的に説明する。
図3に示すように、本実施形態の空気調和装置(10)の運転の開始時には、まず、ステップS1において、ポンプダウン運転のフラグが成立しているか否かの判定が行われる。具体的には、ステップS1では、フラグ判定部(54)がEEPROM(53)のポンプダウン運転に関するフラグを読み込む。ここで、上述のポンプダウン運転が行われた場合には、EEPROM(53)に“フラグ=1”と記憶されている。フラグ判定部(54)は、EEPROM(53)のフラグが1となっている場合には、今回の運転がポンプダウン運転の後の初回の判定であると判定する。この場合にはステップS2へ移行する。一方、フラグ判定部(54)は、上記のポンプダウン運転が行われておらず、EEPROM(53)のフラグが0となっている場合には、今回の運転がポンプダウン運転の後の初回の判定でないと判定する。この場合にはステップS6へ移行する。ステップS6へ移行すると、予備運転が行われず、空気調和装置(10)の運転の開始時から通常運転が行われる。
フラグ判定部(54)によってポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定されてステップS2へ移行すると、通常運転の前に予備運転が実行される。予備運転へ移行すると、まず第1動作が行われる。第1動作では、インバータ制御部(52)が、圧縮機(40)を第1キャリア周波数(例えば3kHz)で運転する制御が行われる(ステップS3)。第1動作での圧縮機(40)のキャリア周波数は、通常運転時の第2キャリア周波数(例えば5.9kHz)よりも小さくなっている。第1動作は、予めタイマー等に設定された所定時間が経過するまで継続して行われる。このように、第1動作では、通常運転時のキャリア周波数よりも小さいキャリア周波数で圧縮機(40)が運転される。このため、モータ(M)の漏れ電流の増大が抑制されるので、ブレーカ等が作動することにより圧縮機(40)が停止するといった、圧縮機(40)の起動不良が回避される。
第1動作が終了すると、ステップS4へ移行して第2動作が行われる。第2動作では、インバータ制御部(52)が、圧縮機(40)のキャリア周波数を第1キャリア周波数から第2キャリア周波数へ直線的に増大させるような制御が行われる。つまり、第2動作では、第1動作から通常運転へ至るまでの間、圧縮機(40)のキャリア周波数が徐々に増大変化していく。このようなキャリア周波数の増大変化の傾きは、第1キャリア周波数と第2キャリア周波数の差分と、予めタイマー等に設定された第2動作の継続時間とから決定される。このように、予備運転では、第1動作が終了した後に圧縮機(40)のキャリア周波数が徐々に増大変化していく。このため、圧縮機(40)を比較的安定して運転させながら、予備運転から通常運転へ移行することができる。
第2動作が終了とすると、圧縮機(40)が第2キャリア周波数で運転され(ステップS5)、通常運転が実行される(ステップS6)。ここで、この通常運転の開始時には、上記の予備運転によって圧縮機(40)のケーシング(40a)内の冷媒が冷媒回路(11)へ排出された状態となっている。このため、予備運転時のキャリア周波数よりも大きい第2キャリア周波数で圧縮機(40)を運転しても、モータ(M)の漏れ電流がさほど大きくなってしまうことはない。
また、通常運転が開始されると、EEPROM(53)のポンプダウン運転に関するフラグの記憶部が解除され、“フラグ=0”となる(ステップS7)。このため、その後に空気調和装置(10)の運転を開始した場合には、ステップS1からステップS6へ移行することとなり、上記の予備運転が行われることはない。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、ポンプダウン運転の後の初回の運転において、通常運転が実行される前に、圧縮機(40)のキャリア周波数を通常運転時のキャリア周波数よりも小さくして圧縮機(40)を運転させる予備運転を実行させるようにしている。このため、圧縮機(40)の起動時における漏れ電流の増大を防止することができ、ブレーカが動作してしまう等の不具合を解消して圧縮機(40)を確実に起動させることができる。その結果、この空気調和装置(10)の信頼性を向上できる。
また、フラグ判定部(54)によってポンプダウン運転の後の初回の運転であるか否かを判定し、ポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定されると、上記の予備運転を行うようにしている。その結果、ポンプダウン運転の後の初回の運転において、上記の予備運転を確実に実行させて圧縮機(40)を確実に起動させることができる。また、ポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定されると、通常運転を行うようにしている。その結果、不必要に予備運転が実行されないので、圧縮機(40)の立ち上がりに要する時間を短くすることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態では、室内の空調を行う空気調和装置(10)について、本発明を適用しているが、例えば冷凍庫や冷蔵庫等の庫内を冷却する冷凍装置や、他の用途の冷凍装置に本発明を適用しても良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷凍装置の運転データを記憶する記憶部を備えた制御装置について有用である。
本実施形態に係る空気調和装置の概略構成図である。 圧縮機のモータ駆動装置の概略の回路図である。 空気調和装置の運転開始時の概略のフローチャートである。 予備運転から通常運転へ移行するまでのタイムチャートである。
符号の説明
10 空気調和装置(冷凍装置)
11 冷媒回路
40 圧縮機
40a ケーシング
52 インバータ制御部(圧縮機起動制御部)
53 EEPROM(フラグ記憶部)
54 フラグ判定部(判定部)

Claims (3)

  1. 圧縮機(40)が接続されて冷凍サイクルを行う冷媒回路(11)を備え、該冷媒回路(11)の冷媒を上記圧縮機(40)のケーシング(40a)内に吸入させるポンプダウン運転が実行可能な冷凍装置であって、
    上記ポンプダウン運転の後の初回の運転において、通常運転を実行させる前に該通常運転時のキャリア周波数よりも小さいキャリア周波数で圧縮機(40)を運転させる予備運転を実行させる圧縮機起動制御部(52)を備えていることを特徴とする冷凍装置。
  2. 請求項1において、
    上記ポンプダウン運転の後の初回の運転か否かを判定するための判定部(54)を備え、
    上記圧縮機起動制御部(52)は、上記判定部(54)でポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定されると、上記通常運転を実行させる前に上記予備運転を実行させる一方、上記判定部(54)でポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定されると、上記予備運転を実行させずに上記通常運転を実行させることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記ポンプダウン運転が実行されると所定のフラグを記憶し、上記予備運転が実行されると上記フラグの記憶が解除されるフラグ記憶部(53)を備え、
    上記判定部(54)は、上記フラグ記憶部(53)に上記フラグが記憶されている場合に、ポンプダウン運転の後の初回の運転であると判定し、上記フラグ記憶部(53)に上記フラグが記憶されていない場合に、ポンプダウン運転の後の初回の運転でないと判定することを特徴とする冷凍装置。
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