JP2010018384A - バネ圧付与装置及びそれを備えた吐出ヘッドユニットの収納ケース - Google Patents

バネ圧付与装置及びそれを備えた吐出ヘッドユニットの収納ケース Download PDF

Info

Publication number
JP2010018384A
JP2010018384A JP2008180037A JP2008180037A JP2010018384A JP 2010018384 A JP2010018384 A JP 2010018384A JP 2008180037 A JP2008180037 A JP 2008180037A JP 2008180037 A JP2008180037 A JP 2008180037A JP 2010018384 A JP2010018384 A JP 2010018384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
receiving body
pressure receiving
coil spring
spring
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008180037A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichiro Shimizu
陽一郎 清水
Masaru Someya
勝 染矢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2008180037A priority Critical patent/JP2010018384A/ja
Publication of JP2010018384A publication Critical patent/JP2010018384A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
  • Springs (AREA)

Abstract

【課題】ユーザーがコイルバネの初期設定圧を簡単に調整でき、且つ部品点数を減らすことができるバネ圧付与装置1を提供する。
【解決手段】バネ圧付与装置1は、被押圧部材3と対峙するベース体4と、ベース体4に設けられ、被押圧部材に頭部7が当接する筒状の第1受圧体6を脱落不能、且つ第1受圧体を筒軸線8に沿って移動可能に支持する支持部5と、第1受圧体の筒部6a内に一端部2aが固定されたコイルバネ2と、ベース体に固定されてコイルバネの他端側2bに対向する第2受圧体9とを備える。支持部5には、第1受圧体が筒軸線回りに回動するとき、筒軸線と平行に第1受圧体が偏心し得る挿通孔10が設けられ、第2受圧体には、コイルバネが第1受圧体と共に偏心移動することにより、コイルバネの他端側の位置を筒軸線の延びる方向に沿って段階的に変位可能とする第1の座部12と第2の座部13とその間を繋ぐ第1及び第2傾斜面が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、押圧対象を押圧するときのバネ圧を調節できるバネ圧付与装置及びそれを備えて、吐出ヘッドユニットの輸送に用いることができる収納ケースに関するものである。
従来から、例えば、特許文献1に示すように、上面開放の筺状の給紙カセットにおける底板の上に押上板を配置し、この押上板の一端部が底板に対して回動可能に枢支され、その押上板の他端側を上向きに押し上げるための円錐コイルバネを底板に装着し、押上板に堆積収容されたカットシート(用紙)の他端部近傍をその上方の給紙ローラに押圧して、分離パッドとの協働作用にて給紙する構成が開示されている。
そして、特許文献1では、上記押上板に堆積収容された用紙の他端部のカールが酷い場合や、用紙の摩擦係数が高い場合に、D型断面の給紙ローラにおける円周面への押圧力が不足して、複数枚の用紙が重送されることを防止するため、給紙カセットには、平面視コ字状の端押えバーを回動可能に装着する。他方、給紙カセットの底板には、略半円状の摺動面が形成されており、円錐コイルバネの下端の支持部材(回動レバー)の下面を傾斜状に形成し、この傾斜状下面を摺動面に摺接させている。そして、支持部材に設けられた取っ手にて支持部材を回動させると、摺動面に対する傾斜状下面の高さが変位して押上板と支持部材の隙間の大きさが変わり、両者の間に配置された円錐コイルバネの収縮量が変化して、円錐コイルバネによる押上板の押し上げ力を強弱調節できるように構成されていた。
特開平05−330673号公報(段落番号0019及び図1、図5参照)
ここで、特許文献1の構成によれば、押上板は、その他端部側が用紙の幅方向(用紙の送り出す方向と直交する方向)よりも大きく、給紙カセットの筐体との間には殆ど隙間が無い。また、支持部材は押上板の下方に位置しており、押上板に覆われている。
その為、支持部材を回動させる際には、押上板と給紙カセットの底面との隙間から支持部材にアクセスしなければならず、支持部材を回動させ難い。そこで、支持部材を回動させ易いようにする為、支持部材には取っ手が設けられている。
しかし、取っ手のアクセスも押上板と給紙カセットの底面との隙間からしなければならないので、ユーザーはアクセスし難く、押し上げ力の調整がし難いという問題があった。
本発明は、上記問題を解消したものであり、ユーザーがコイルバネの初期設定圧を簡単に調整できるようにしたバネ圧付与装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるバネ圧付与装置は、ベース体と、前記ベース体に設けられ、押圧対象にその頭部が当接する筒状の第1受圧体を脱落不能、且つ前記第1受圧体をその筒軸線に沿って移動可能に支持する支持部と、その一端部が前記第1受圧体の筒部内に収納され、他端部が前記筒部内の外に位置する状態で配置されており、前記筒部内に収納された前記一端部側の一部が前記筒部内に固定されているコイルバネと、を備え、前記第1受圧体を回転移動させるとき、前記コイルバネが前記第1受圧体と共に回転移動させられることにより、前記コイルバネの他端部側の位置を前記筒軸線の延びる方向に沿って変位可能とするバネ圧調整部が備えられていることを特徴とするものである。
なお、「筒部内に収納された一端部側の一部が筒部内に固定されているコイルバネ」とは、かかる一部が筒部内に固定された状態では、押圧部材が押圧対象を押圧させるようにコイルバネの付勢力が押圧部材に作用しないコイルバネは含まない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバネ圧付与装置において、前記筒軸線の延びる方向に沿って延在するもので、前記コイルバネの内部を貫通する軸体をさらに備え、前記第1受圧体は、前記筒部内を区画する内壁において前記筒軸線と直交する内底壁に、凹部が設けられており、前記凹部は、前記軸体の一端部が嵌合され、さらに前記筒軸線に沿う方向から見て、前記内底壁の中心に対して外れた位置に形成されており、前記バネ圧調整部は、前記コイルバネの他端部を受ける第1の座面と、前記コイルバネの他端部を受けるもので、前記第1の座面に対して前記筒軸線方向に平行に並ぶ第2の座面と、前記第1の座面と第2の座面との間を繋ぐ複数の傾斜面とを備えているものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のバネ圧付与装置において、その外周部のうち前記一端部から前記他端部側に所定の長さを有する部分が、前記筒部内に固定されているものである。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載のバネ圧付与装置において、前記ベース体には、前記コイルバネの位置を外部から視認するための窓孔が設けられているものである。
請求項5に記載の発明は、請求項2または3に記載のバネ圧付与装置において、前記ベース体には、貫通穴が形成され、前記支持部が、前記貫通穴の周囲に配置され、且つ前記貫通穴の貫通方向に延在しており、前記貫通穴には、前記貫通穴と接離可能な第2受圧体が嵌合されており、前記第2受圧体には、前記バネ圧調整部と前記軸体とが設けられているものである。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のバネ圧付与装置において、前記第2受圧体には、前記コイルバネの位置を外部から視認するための窓孔が設けられているものである。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載のバネ圧付与装置において、前記バネ圧調整部は、前記コイルバネの他端部が固定されて、前記筒軸線回りに回動可能な回動子と、前記回動子に設けられた当接部に摺接する傾斜面とを備え、前記第1受圧体を回転移動させるとき、前記コイルバネが前記第1受圧体と共に回転移動させられることにより、前記回動子の位置を前記筒軸線の延びる方向に沿って変位可能とするように構成されているものである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のバネ圧付与装置において、前記ベース体には、貫通穴が形成されており、前記支持部が、前記貫通穴の周囲に配置され、且つ前記貫通穴の貫通方向に延在しており、前記貫通穴には、前記貫通穴と接離可能な第2受圧体が嵌合されており、前記第2受圧体には、前記傾斜面が設けられているものである。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載のバネ圧付与装置において、前記コイルバネは、このコイルバネが収縮し切る前に前記第1受圧体と前記軸体とが接触するように、前記筒部内に固定されているものである。
請求項10に記載の発明は、複数のノズルから液滴を吐出可能な吐出ヘッドユニットを収納する収納ケースであって、前記吐出ヘッドユニットが出し入れされる開口を有する主ケースと、その開口を覆うように前記主ケースに着脱可能に係合する蓋ケースとを備え、前記主ケースには、前記ノズルの開口面を覆うキャップ体が取り付けられ、前記蓋ケースには、前記ノズルの開口面を前記キャップ体側に付勢するための前記請求項1乃至9のいずれかに記載のバネ圧付与装置が複数設けられていることを特徴とする吐出ヘッドユニットの収納ケースである。
請求項1に記載の発明によれば、バネ圧付与装置は、ベース体と、前記ベース体に設けられ、押圧対象にその頭部が当接する筒状の第1受圧体を脱落不能、且つ前記第1受圧体をその筒軸線に沿って移動可能に支持する支持部と、その一端部が前記第1受圧体の筒部内に収納され、他端部が前記筒部内の外に位置する状態で配置されており、前記筒部内に収納された前記一端部側の一部が前記筒部内に固定されているコイルバネを備えている。そして、前記第1受圧体を回転移動させるとき、前記コイルバネが前記第1受圧体と共に回転移動させられることにより、前記コイルバネの他端部側の位置を前記筒軸線の延びる方向に沿って変位可能とするバネ圧調整部が備えられているものであるから、第1受圧体をその筒軸線の回りに左右いずれかの方向に回転移動するだけで、第2受圧体との間に配置されたコイルバネの初期設定圧を強弱調節することができる。ここで、第1受圧体は、押圧対象と接触する為に装置の外側に露出しており、ユーザーにアクセスし易いように配置されている。その為、第1受圧体自体を回転移動させることで、コイルバネの初期設定圧を調整できるように構成されている為、ユーザーが簡単にコイルバネの初期設定圧を調整することができる。
請求項2に記載の発明によれば、第1受圧体には、筒部内の内底壁に凹部が形成されており、この凹部内に軸体の一端部が収納されている。その為、第1受圧体を筒軸線回りに回動させると、凹部内に収納された軸体により、第1受圧体の回転移動が規制される。そして、凹部が第1受圧体の筒軸線に沿う中心軸と重ならない位置にある為、第1受圧体を回動させたときには、軸体を回転軸にして第1受圧体の中心軸に対して偏心して回転させられる。その為、第1受圧体が偏心回転させられるときに、コイルバネもこの偏心回転に追従して、軸体を回転軸に偏心回転させられる。そして、傾斜面が、コイルバネの偏心回転により移動する軌跡と重なるように配置されている為、第1受圧体をその筒軸線の回りに左右いずれかの方向に偏心回転する時同時に偏心回転するコイルバネの他端部が、段差のある第1の座面と第2の座面との間の傾斜面を介して円滑に移動し得る。
請求項3に記載の発明によれば、コイルバネの他端部が傾斜面に直接接触している為、第1受圧体の回転移動によりコイルバネがその回転に追従して移動させられる際に、コイルバネの他端部と傾斜面との間に発生する摩擦により、コイルバネの他端部が滑り難くなっており、第1受圧体の回転移動に追従し難い。これにより、追従し切れない他端部側と一端部側との間で移動量に差が生じてしまい、コイルバネ全体で捩れ変形が起こる。この捩れ変形により、第1受圧体の回転力がコイルバネの他端部まで伝わらず、第1受圧体の移動に追従させ難くなってしまう為、バネ圧調整を円滑に行い難い。そこで、コイルバネの外周部のうち一端部から他端部側に所定の長さを有する部分を筒部内に固定することで、一端部側の一部のみしか筒部内に固定していないものに比べて、捩れ変形する部分を減らすことができるとともに、第1受圧体と接触する部分を増やすことができるので、第1受圧体の回転移動に追従し易くなり、コイルバネの他端部が、第1受圧体の回転移動に追従して傾斜面を摺動し易くなる。
請求項4に記載の発明によれば、コイルバネの位置を外部から視認するための窓孔が設けられているものであるから、第1の座面または第2の座面のいずれにコイルバネの他端部が位置しているか、ひいてはコイルバネの初期設定圧が強弱いずれに設定されているかの判別がベース体の外から容易に判断することができる。
請求項5に記載の発明によれば、バネ圧調整部と軸体とは、ベース体と接離可能な第2受圧体に設けられているので、ベース体から容易に取り外すことが可能となり、メンテナンスをし易い。
請求項6に記載の発明によれば、第2受圧体にバネ圧調整部が設けられているものであっても、コイルバネの初期設定圧の判別を、第2受圧体の外から容易に判断することができる。
請求項7に記載の発明によれば、前記コイルバネの他端部が固定されて、前記筒軸線回りに回動可能な回動子と、前記回動子に設けられた当接部に摺接する傾斜面とを備え、前記第1受圧体を回転移動するとき、前記コイルバネが前記第1受圧体と共に回転移動することにより、前記回動子の位置を前記筒軸線の延びる方向に沿って変位可能とするように構成されているものである。バネ圧調整部が、平面視円形で且つ側面視で傾斜面に形成されているため、第1受圧体及びコイルバネと共に回転移動する回動子の回動位置に応じて、無段階にコイルバネの初期設定圧を調節することができる。
請求項8に記載の発明によれば、ベース体と接離可能な第2受圧体に傾斜面が設けられている為、バネ圧調整部を組付けるときに、ベース体から第2受圧体を取り外して、回動子と傾斜面を接触させることが可能となり、組み付け易い。
請求項9に記載の発明によれば、コイルバネが収縮し切って、第1受圧体と傾斜面との間に復元力が作用しないという事態を防止することができる。
請求項10に記載の発明によれば、複数のノズルから液滴を吐出可能な吐出ヘッドユニットを収納する収納ケースであって、前記吐出ヘッドユニットが出し入れされる開口を有する主ケースと、その開口を覆うように前記主ケースに着脱可能に係合する蓋ケースとを備え、前記主ケースには、前記ノズルの開口面を覆うキャップ体が取り付けられ、前記蓋ケースには、前記ノズルの開口面を前記キャップ体側に付勢するための前記請求項1乃至9のいずれかに記載のバネ圧付与装置が複数設けられているものである。
従って、吐出ヘッドユニットの種類、ひいてはキャップ体の位置または形状に応じて収納ケースのバネ圧付与装置の付勢力を簡単に調整できるから、キャップ体で被覆されるノズルの開口面に均等な封止力を与えることができ、キャップ体からインクが漏れ出ることを防止できる。また、キャップ体を交換し、バネ圧付与装置のバネ圧を調節するだけで、同一の収納ケースを利用して、複数種類の吐出ヘッドユニットに使用することができるため、収納ケース部品の共有化によるコストの削減が可能となる。
以下に、本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。図 1(A)及び図 1(B)はバネ圧付与装置の第1実施形態の側断面図、図2は第1実施形態の第2受圧体のバネ圧調整部を上向きにして示す平面図、図3は同じく斜視図、図4(A)は図2のA−A線矢視側断面図、図4(B)は図2のB−B線矢視側断面図、図5は第1実施形態の第2受圧体のバネ圧調整部を上向きにし、第2の座部にコイルバネが位置する状態を示す平面図、図6(A)は図5のA−A線矢視側断面図、図6(B)は図5のB−B線矢視側断面図、図7は第2の座部にコイルバネが位置する状態の斜視図、図8は傾斜面にコイルバネが位置する状態の斜視図、図9は第1の座部にコイルバネが位置する状態の斜視図、図10(A)及び図 10(B)はバネ圧付与装置の第2実施形態の側断面図、図11〜図14は、吐出ヘッドユニットを収納する収納ケースに本発明のバネ圧付与装置を適用したものを示す図である。
[バネ圧付与装置1の第1実施形態]
図2〜図9を参照しながら、バネ圧付与装置1の第1実施形態について説明する。バネ圧付与装置1は、後述するコイルバネ2の付勢力により押圧される被押圧部材3と対峙するベース体4に配置されたものである。コイルバネ2は圧縮コイルバネである。
バネ圧付与装置1は、ベース体4に設けられ、被押圧部材3に頭部7が当接する筒状の第1受圧体6を脱落不能、且つこの第1受圧体6をその筒軸線8に沿って移動可能に支持する支持部5と、第1受圧体6の筒部内に一端部2aが固定状態で配置されたコイルバネ2と、ベース体4に形成された貫通口4aに嵌合された第2受圧体9とを備えている。第2受圧体9はコイルバネ2の他端側と対向するように配置されている。
支持部5には、第1受圧体6が筒軸線8の回りに回動するとき、筒軸線8と平行に第1受圧体6の偏心回転を許容する挿通孔10が設けられている。そして、第2受圧体9には、第1受圧体6を偏心移動するとき、コイルバネ2が第1受圧体6と共に偏心移動することにより、コイルバネ2の他端側の位置を筒軸線8の延びる方向に沿って変位可能とするバネ圧調整部11が備えられている。
第2受圧体に設けられるバネ圧調整部11は、コイルバネ2の他端側を受ける第1の座部12(第1の座面)と第2の座部13(第2の座面)とが筒軸線8が延びる方向に段差を有して形成され、且つ第1の座部12と第2の座部13との間を繋ぐ複数の傾斜面20a 、20bが形成されてなる。
次に、上記各部の構成について詳述すると、支持部5は、合成樹脂製のベース体1に一体的に形成されるものであって、側断面図(図1(A)及び図1(B)参照)で外面に開放される凹部を有し、平面視で有底の円筒状である。支持部5の底板5aには挿通孔10が穿設されている。挿通孔10の直径D1は第1受圧体6の筒部6aの直径D2よりも大きい直径で、且つ筒部6aの上端から半径外向きに突出させた鍔部15の外周の直径D3よりも小さく設定されている。また、コイルバネ2は第1受圧体6の筒部6a内と後詳述する第2受圧体9の下面側との間に配置される。コイルバネ2は、その一端部2a(下端部)は第1受圧体6の筒部6a内に収納されており、他端部2b(状端部)は筒部6aの外側に位置している。そして、一端部2aは第1受圧体6の筒部6aの底部などに設けられた係止部16により、相対的回転不能に固定されている。また、コイルバネ2の筒部6a内に収納された一端部2a側のうち、一端部2a(下端部)側の一部である中途部を第1受圧体6の筒部6aの内壁に設けた係止部16b(図1(A)及び図1(B))にて相対的回転不能に固定しても良い。この中途部はコイルバネ2の一端部2a側に位置しており、この中途部が係止部16bに固定された状態では、被押圧部材3に所望の押圧力が付与されるように、コイルバネ2の復元力が第1受圧体6に作用する。
しかして、コイルバネ2は係止部16、16bの2箇所で固定することも可能である。さらに、筒部6aの内壁に、コイルバネ2の螺旋ピッチよりも小さいピッチの螺旋溝を形成しておき、この螺旋溝にコイルバネ2の下部をねじ込んだ後に、接着剤にてコイルバネ2を筒部6aの内壁に対して固定する構成であっても良い。また、第1受圧体6の筒部6aの下端の頭部7は被押圧部材3に押圧するものである。ここで、この螺旋溝は、コイルバネ2が固定された状態であっても、被押圧部材に所望の押圧力を作用させることができるように、筒軸線8が延びる方向に沿って所定の長さを有するものである。 尚、コイルバネ2の中途部とは、本発明のコイルバネにおいて「一端部側の一部」に相当するものである。
支持部5の側壁には、複数個所にて係止孔17が穿設されている。支持部5の内径部をベース体1の外側から覆って固定できる第2受圧体9も合成樹脂製であり、第2受圧体9の下面側外周寄り部位には、係止孔17に嵌まって係止できる弾性的な係合爪18が形成されている。
バネ圧調整部11は、実質上円盤状の第2受圧体9の下端面9a側(第1受圧体6の筒部6aと対峙する側)に開放されるように形成されている。バネ圧調整部11は第2受圧体9の下端面と上端面(ベース体1の外面に露出する側)との間に形成され、コイルバネ2の他端側を受ける第1の座部12と第2の座部13とが筒軸線8が延びる方向に段差(高低差)を有して形成されている。且つ第1の座部12と第2の座部13との間を繋ぐ複数の傾斜面20a、20bが形成されてなる。
第1の座部12は第1受圧体6の上端から遠い側(離間した側)に配置されている。第1の座部12は平面視ではコイルバネ2のコイル径D4と実質状等しい径のリング状に形成されている。他方、第2の座部13は第1受圧体6の上端に近い側に配置されている。図2に示すように、第2の座部13は、平面視略三日月状の主座部13aと第2受圧体9の内径寄り部位に形成された平面視略子葉状の補助座部13bとからなる。
図1(A)、図2に示すように、第2受圧体9の下面側の直径方向の中心部から第1受圧体6の筒部6aの内径部に向かって延びる軸体19が一体的に形成されている。しかして、リング状の第1の座部12は軸体19に対して偏心した位置に形成されている。また、補助座部13bは第1の座部12のリングよりも内径部に配置され、且つ、軸体19に対して第1の座部12のリング状の内径部が接近した側から軸体19に対して遠い側に向かって延びている。しかも、補助座部13bの一側部のみが第1の座部12のリング内径部に接近している。
図2に示すように平面視において、第2の座部13における主座部13aは、軸体19を挟んで補助座部13bが延びる側と反対側にて三日月の円弧と弦の部分にて形成されている。さらに、第2の座部13は、主座部13aと補助座部13bとに跨がって、コイル径D4のコイルバネ2の端面が載り得るように形成されている(図9参照)。
そして、図2、図3、図4(A)及び図4(B)に示すように、第2受圧体9の下端面9aを上向きにした状態では、第1の座部12が低い位置にあり、第2の座部13が高い位置あるものとすると、第1の座部12から主座部13aに向かって上り傾斜の第1傾斜面20aと、第1の座部12から補助座部13bに向かって上り傾斜の第2傾斜面20bとを有している。この第1傾斜面20a及び第2傾斜面20bは平面視で、図2に示すように三日月状の領域を有している。また、図3、図4(A)及び図4(B)に示すように、第2受圧体9の断面個所により、第1傾斜面20a及び第2傾斜面20bのそれぞれの傾斜程度は緩急の異なりを有する。なお、符号21a、21b、21c、21dの個所は、第2受圧体9の下端面に対して垂直な壁である。
また、第2受圧体9の下面のうち半径中心部近傍から下向きに延びる軸体19を備えている。さらに、第1受圧体6の筒部内において、筒部内を区画する内壁のうち筒軸線8に直交する内底壁には、凹所7a(凹部)が形成されており、この凹所7aには軸体19の下端(一端部)が収納されている。また、凹所7aの中心が、第1受圧体6の筒軸線8に対して外れて位置している。
[作用]
上記の構成により、被押圧部材3に対する押圧力(バネ圧)を大小(若しくは強弱)いずれかに選択するためには、後述するように、予め、支持部5の挿通孔10に対して第1受圧体6を左右いずれかの方向に偏心回動させておくものである。以下その調節方法及び作用効果を説明する。
上記の第1実施形態のバネ圧調整部11を有する第2受圧体9に対して、偏心回動可能な第1受圧体6の筒部内で一端部2a(下端部)が支持されたコイルバネ2の他端部2b(上端部)を圧接している。この状態では、図1(B)に示すように、コイルバネ2の他端部2b(上端部)が第2受圧体9における第1の座部12に位置しているときには、初期設定のコイル長さ、即ち当該コイルバネ2の他端部2b(上端部)から一端部2a(下端部)までの長さは、第2の座部13に(主座部13aと補助座部13bとに跨がって)位置しているときよりも、第1の座部12と第2の座部13との段差の寸法H1だけ長い。そして、第1受圧体6の筒部6aが支持部5の底板5aの挿通孔10を介して下向きに突出しており、鍔部15が底板5aの上面に支持されているので、これ以上下降しない。換言すると、コイルバネ2が第1の座部12に位置していると、このコイルバネ2の初期荷重が第2の座部13に位置しているときよりも少ない。
そして、第1受圧体6の頭部7が被押圧部材3から押圧されるときには、上記初期荷重(初期設定圧)に加えて、第1受圧体6が支持部5内にて上昇する変位に比例した荷重(反力)が被押圧部材3に作用することになる。つまり、被押圧部材3から押圧されて第1受圧体6が上昇する変位が同じときには、コイルバネ2の他端部2bが第2の座部13にて受け止められているときの方が、第1の座部12に受け止められているときよりも、被押圧部材3に作用する荷重(反力)が大きくなるというバネ圧2段調節が可能となる。
上記のバネ圧を強弱2段調節するには、例えば、コイルバネ2の他端部2b(上端部)が第1の座部12に支持されているとき(図5、図6(A)、図6(B)及び図7参照)、第1受圧体6の筒部6aが挿通孔10の左寄り側縁に接近するように、偏心されている(図1(B)参照)。この状態から、作業者が第1受圧体6の筒部6aを摘んで、図1(B)において、筒軸線8の回りに時計方向に捩じる。このとき、第1受圧体6は、筒部内の凹所7aに軸体19の下端が遊嵌されている為、軸体19に回転が規制される。その為、第1受圧体6は、軸体19を中心にして、筒軸線8と平行上に偏心回転させられる。これにより、当該第1受圧体6と共にコイルバネ2が筒軸線8の回りに回動しながら、筒部6aは筒軸線8と平行上に偏心移動する。その偏心回動につれて、コイルバネ2の他端部2b(上端部)が第1の座部12から第1傾斜面20aを経て主座部13aへ、また第2傾斜面20bを経て補助座部13bへと移動する(図7→図8→図9参照)。従って、コイルバネ2の他端部2b(上端部)が図1(B)の状態から図1(A)の状態へと移動するのである。なお、コイルバネ2の他端部2b(上端部)が第1傾斜面20a及び第2傾斜面20bを円滑に移動できるようにするため、当該傾斜面20a(20b)に摺接するコイルバネ2の他端部2b(上端部)の当接面に摩擦係数の小さな部材(図示せず)を介在させも良い。
上記と逆に、コイルバネ2の他端部2b(上端部)を図1(A)の状態から図1(B)の状態へと移動させて第2の座部13から第1の座部12へ座の高さ位置を変更するには、第1受圧体6を筒軸線8の回りに反時計方向に捩じれば良い。
第2受圧体9の下面のうち半径中心部近傍から下向きに延びる軸体19が、第1受圧体6の筒部6a内に収納されたコイルバネ2のコイル部(螺旋部)の内径側に位置している。そして、軸体19の下端が第1受圧体6の頭部7の上方の狭い幅の凹所7aに遊嵌されているので、第1受圧体6を筒軸線8の回りに偏心回動させるとき同時に偏心回動するコイルバネ2の螺旋部に無理な捩じり変形により、当該コイルバネ2の他端部2b(上端部)の位置が予想外の位置にずれないようにする。換言すると、第1受圧体6における筒部6a内壁と軸体19とによりコイルバネ2のコイル部(螺旋部)の無理な捩じり変形が発生しないように拘束しているのである。
なお、ベース体1の外側から第2受圧体9の下面側の一部を視認するための窓孔22が設けられており、この窓孔22は第1の座部12の一部分に開口している。従って、作業者が窓孔22から内部を覗いて、第1の座部12に当接している他端部2bが見えるか否かにより、コイルバネ2の初期設定圧の強弱を判別することができる。
[バネ圧調整部の第2実施形態]
第2受圧体23におけるバネ圧調整部の第2実施形態を、図10(A)及び図10(B)に示す。第2実施形態のバネ圧調整部では、第2受圧体23の下面側の半径中央部には傾斜面24が形成されている。また、第1実施形態と同様の第1受圧体6の筒部6aの内部で、コイルバネ2の一端部2a(下端部)が係止部16にて固定されている。そして、コイルバネ2の他端部2b(上端部)も合成樹脂製の可動子25の下面に対して係止部16aを介して固定されている。回動子25の上端に設けられた当接部25aは上記傾斜面24に摺接するように構成されている。なお、第1実施形態及び第2実施形態において、コイルバネ2の一端部2a(下端部)より上側の中途部を第1受圧体6の筒部6aの内壁に設けた係止部16bにて相対的回転不能に固定しても良い。しかして、コイルバネ2は係止部16、16bの2箇所で固定することも可能である。さらに、筒部6aの内壁に螺旋溝を形成しておき、この螺旋溝にコイルバネ2の下部をねじ込んだ後に、接着剤にてコイルバネ2を筒部6aの内壁に対して固定する構成であっても良い。
第2受圧体23における傾斜面24の半径中央部には、第1実施形態と同様の軸体19が下向きに延び、且つ、軸体19の下端が第1受圧体6の頭部7上方の狭い幅の凹所7aに遊嵌されている。さらに、回動子25はそれに穿設された軸孔26を介して軸体19に対して回動可能に被嵌されている。従って、第1受圧体6を偏心移動するとき、コイルバネ2が第1受圧体6と共に偏心移動することにより、回動子25の位置を筒軸線8の延びる方向に沿って変位可能とするように構成されている。なお、支持部5の構成や第2受圧体23を支持部5に固定する構成も第1実施形態と同じであるので、同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。
この第2実施形態のバネ圧調整部によれば、第1受圧体6を筒軸線8の回りに偏心回動させると、コイルバネ2も偏心回動(偏心移動)し、このコイルバネ2の他端部2b(上端部)と一体的に回動する回動子25は、軸体19の回りに回動することになる。そして、回動子25の当接部25aは第2受圧体23における傾斜面24に摺接するので、筒軸線8の回りの第1受圧体6の回動角度に比例して、筒軸線8に沿った方向の回動子25の高さ位置が無段階に調節できる。従って、コイルバネ2の初期設定圧を無段階に強弱調節できることになる。
図11〜図14は、上記第1実施形態または第2実施形態のバネ圧付与装置1を備えた収納ケース30であって、被押圧部材3に相当するものは、収納ケース30内に収容できる吐出ヘッドユニット31であり、ベース体4に相当するものは、蓋ケース50における天板52である。なお、図示しないが、吐出ヘッドユニット31は、用紙等の被記録媒体にインクを吐出する記録装置(プリンタ装置)や、ファクシミリ機能やコピー機能等の複数の機能を備えた多機能装置のプリンタ部に適用できるものである。キャリッジを構成する吐出ヘッドユニット31を主走査方向(Y軸方向)に沿って往復移動しさせながら、用紙を主走査方向と直交方向に移動させて、当該用紙の表面にインク滴による画像記録を得るものである。
キャリッジを構成する吐出ヘッドユニット31は、図14に示すように、略箱状の本体部33と、この本体部33から略水平状に突出する支持片部34とを備える。そして、本体部33の下面側には、吐出ヘッド35がそのノズル(図示せず)を下面に露出させて搭載されている。本体部33の上面側にインク貯留部(図示せず)が搭載されている。
収納ケース30は、図11〜図14に示すように、吐出ヘッドユニット31を支持する主ケース40と、これに被せる蓋ケース50とで構成されている。主ケース40と蓋ケース50はいずれも合成樹脂製である。主ケース40は、4つの外周板41a〜41dと底板42とを有し天面が開口した箱状に形成され、蓋ケース50は、4つの外周板51a〜51dと天板52とを有し底面が開口した箱状に形成されている。蓋ケース50の外周板51a〜51dが、主ケース40の外周板41a〜41dの外側に被さるようにして、蓋ケース50が主ケース40の天面を覆うように着脱可能に組み合わされる。主ケース40の底板42の上面には、ゴム状弾性体製のキャップ体43があらかじめ取り付けられていて、吐出ヘッドユニット31が収納ケース30に収納されると、ノズルの開口面をキャップ体43で覆うようにしている。
吐出ヘッドユニット31は、ユニット単体で工場から他の工場等へ輸送したり、あるいは、修理交換等のために拠点から工場へ輸送したりする場合がある。このような場合には、吐出ヘッドユニット31にあらかじめインク(専用の充填液等の他の液体の場合もある)が充填されているので、図3に示すように、専用の収納ケース30に入れ、インクが漏れ出して周囲を汚染しないようにした状態で取り扱うようにしている。
そのため、吐出ヘッドユニット31を収納ケース30に収納するときには、支持片部34におけるチューブ連結部36にて開口するインクの供給口(図示せず)からのインク漏れを塞ぐために、支持片部34に保護体44を取り付けている。保護体44は樹脂製で、先端が鉤状に形成された足部44aを平行状に2本有し、足部44aの弾性変形で、支持片部34に対応する吐出ヘッドユニット31の左右側板部位を挟むようにして取り付けられる。2つの足部44aの間隔を広げることで、保護体44を支持片部34から取り外すことができる。
保護体44には、図示しないインク吸収体(スポンジ材、フエルト材、多孔性発砲樹脂材等)が大気と連通するように内蔵されていて、インク吸収体で供給口(図示せず)を覆うことで、輸送時の吐出ヘッドユニット31の内圧の変化を緩衝し、且つ供給口(図示せず)から漏れ出たインクを吸収して周囲を汚染しないようにしている。
なお、蓋ケース50及び主ケース40の内面には、収容される吐出ヘッドユニット31が不用意に位置ずれしないようにすると共に、剛性を高めるために、リブや凹凸部が形成されている(図13参照)。
主ケース40に対して蓋ケース50を着脱可能に係合させる第1係合手段として、図11〜図13に示すように、主ケース40に設けられた第1係止部53と、蓋ケース50から主ケース40の底板45側に向かって延設された第1フック体54とを有している。第1フック体54は、蓋ケース50の外周板51b、51dに設けられた窪み状の部分から下方に延設されていて、(2つに分岐している)平行状に延びる2つのフック片54aを有している。
一方、主ケース40に設けられた第1係止部53は、外周板41b、41dの外側面において、外方に向かって下り傾斜するように形成されて、フック片54aが係脱可能な案内面53aを備える。
第2係合手段は、蓋ケース50の外周板51cに設けられた矩形孔状の第2係止部55に、主ケース40から蓋ケース50の天板52に向かって延設された第2フック体56が係合するように構成されている。第2フック体56は、主ケース40の外周板41cの上端面から上方に向かって平行状に延び、上記第2係止部55に係脱可能な2つのフック片を有している。
蓋ケース50には、吐出ヘッドユニット31を主ケース40における底板42方向に押圧するためのバネ圧付与装置1が下向きにて設けられている。図11〜図14に示す実施形態では、4箇所のバネ圧付与装置1にて吐出ヘッド35のノズル開口面(図示せず)における複数のノズルを底板42上のキャップ体43にて囲んで密閉状態に保持するものである。4箇所のバネ圧付与装置1における第1受圧体6の頭部7は、主ケース40に収容された吐出ヘッドユニット31の本体部33の側板の上端部を左右2箇所ずつ押圧するように配置されている。
キャップ体43は、ノズルの開口面側に向かって突出するリブとして、全てのノズルの外周を覆う平面視矩形状の外周リブと、外周リブの内側を2つの領域に区画する仕切リブとを有している。2つの領域とは、吐出ヘッドユニット31の幅方向(図13のY方向)に2つに区画するものであり、従って、仕切リブは吐出ヘッドユニット31の長手方向(図13のX方向)に沿って直線状に延びている。
キャップ体43はリブも含めてゴム状弾性体製であるので、キャップ体43に設けられている外周リブと仕切リブとは、ノズルの開口面と当接すると、バネ圧付与装置1の付勢力によって弾性変形し、開口面との間に押圧力が作用して密着する。外周リブ及び仕切リブが弾性変形してノズルの開口面に密着する。なお、仕切リブは、ノズル(ノズル孔)を避けた位置で開口面に密着する。この実施形態では、ブラックインクには顔料を使用し、他のカラーインク(イエロー、マゼンタ、シアン)には染料を使用しているため、顔料のインクと染料のインクとが混ざり合うと、凝集等の不都合が生じる虞がある。従って、仕切リブは、キャップ体43でノズルの開口面を被覆したときに、ブラックインク用のノズル列とイエローインク用のノズル列との間に当接する。つまり、キャップ体43の内側では、ブラックインクが漏れ出す可能性がある空間と、他のカラーインクが漏れ出す可能性がある空間とが、仕切リブによって区画される。
キャップ体43の全てのリブを均等に押圧するためには、各リブに掛かる単位面積当たりの付勢力(荷重)を一定にする必要がある(なお、ここでは、各リブの幅は全て同じである)。そこで、キャップ体43の形状及びキャップ体43の固定位置及び仕切りリブの位置または有無により、吐出ヘッドユニット31の左右部位を上から押圧するバネ圧付与装置1の付勢力を強弱調整可能とするのである。
上述の第1実施形態のバネ圧付与装置1では、付勢力(バネ圧)の大きさとして予め2つのレベル(2段階)に設定している。他方、第2実施形態のバネ圧付与装置1の付勢力(バネ圧)は無段階調節可能としたものである。
バネ圧付与装置1の付勢力をこのように設定することで、外周リブ及び仕切リブが、ノズルの開口面に対して実質上均等に弾性変形するから、キャップ体43の内側に形成された2つの領域(ブラックインク用の領域と、カラーインク用の領域)では均等な封止力が作用する。
収納ケース30は、吐出ヘッドユニット31の種類に対応してキャップ体43が交換可能に設けられているから、キャップ体43は、吐出ヘッドユニット31に対応する形状を有し最適な位置に配置される。そして、キャップ体43の位置または形状に応じて収納ケース30のバネ圧付与装置1の付勢力を簡単に調整できるから、キャップ体43で被覆されるノズルの開口面に均等な封止力を与えることができ、キャップ体43からインクが漏れ出ることを防止できる。また、キャップ体43を交換し、バネ圧付与装置1のバネ圧を調節するだけで、同一の収納ケース30を利用して、複数種類の吐出ヘッドユニット31に使用することができるため、収納ケース部品の共有化によるコストの削減が可能となる。
さらに、バネ圧付与装置1の調節は、4箇所のバネ圧付与装置1を2つの群に分けるとともに、付勢力の強さも2つのレベルの切り替えで行うようにしているから、調節作業が単純化させることができる。もちろん、各バネ圧付与装置1を個別に調整したり、あるいは調整レベルの段階数を増やしたりして、精度の高い調整作業を行うようにしてもよい。
また、ベース体4には、第1の座部12、第2の座部13、第1の傾斜面20aと第2の傾斜面20b、及び窓孔22が設けられるように構成してもよい。このようなベース体4を作成するに当たっては専用の金型を用いてベース体4を成形する。このベース体4であれば、第2受圧体9を別体にすることなく、しかも、部品を一体化できるので、部品点数を減らすことが可能となり、製造時に部品管理がし易い。
また、コイルバネ2は、係止部16bに固定されることにより、一端部2aから係止部16bまでの部分が変形しない。その為、第1受圧体6が押圧対象を押圧するときに、コイルバネ2が収縮し切っても、第1受圧体6の凹所7aと軸体19との間に隙間ができるように構成されている場合、第1受圧体6のストローク量がコイルバネ2によって制限されてしまう。そこで、コイルバネ2の中途部と係止部16bとを調整して、コイルバネ2が収縮し切る前に、第1受圧体6の凹所7aが軸体19と接触するように構成してもよい。これにより、第1受圧体6のストローク量が、コイルバネ2によって制限されることが無くなる。
なお、上記実施形態では、吐出ヘッドユニット31として、インクジェット式の吐出ヘッドを例示したが、例えば、フレキシブルな絶縁基板に導電性液体を吐出して回路パターンを形成する装置のヘッドや、布に染色液を吐出する装置のヘッド等であってもよい。
(A)及び(B)はバネ圧付与装置1の第1実施形態を示す側断面図である。 第2受圧体9のバネ圧調整部11を上向きにした平面図である。 第2受圧体9のバネ圧調整部11を上向きにした斜視図である。 (A)は図2のIVA −IVA 線矢視断面図、(B)は図2のIVB −IVB 線矢視断面である。 第2受圧体9のバネ圧調整部11における第1の座部にコイルバネ2の他端部2bが位置する状態を示す平面図である。 (A)は図5のVIA −VIA 線矢視断面図、(B)は図5のVIB −VIB 線矢視断面である。 第2受圧体9のバネ圧調整部11における第1の座部12にコイルバネ2の他端部2bが位置する状態を示す斜視図である。 第2受圧体9のバネ圧調整部11における第1及び第2傾斜面20a、20bにコイルバネ2の他端部2bが移った状態の斜視図である。 第2受圧体9のバネ圧調整部11における第2の座部13a、13bにコイルバネ2の他端部2bが位置する状態を示す斜視図である。 (A)及び(B)はバネ圧付与装置1の第2実施形態を示す側断面図である。 収納ケースの斜視図である。 収納ケースの上面図である。 吐出ヘッドユニットと収納ケースの分解斜視図である。 図12のXIV −XIV 線矢視断面図である。
符号の説明
1 バネ圧調整装置
2 コイルバネ
3 被押圧部材
4 ベース体
4a 貫通穴
5 支持部
6 第1受圧体
7 頭部
8 筒軸線
9 第2受圧体
10 挿通孔
11 バネ圧調整部
12 第1の座部
13 第2の座部
13a 主座部
13b 補助座部
15 鍔部
16(16a 16b) 係止部
20a 第1傾斜面
20b 第2傾斜面
24 傾斜面
25 可動子
30 収納ケース
31 吐出ヘッドユニット
35 吐出ヘッド
43 キャップ体
40 主ケース
42 底板
50 蓋ケース
52 天板

Claims (10)

  1. ベース体と、
    前記ベース体に設けられ、押圧対象にその頭部が当接する筒状の第1受圧体を脱落不能、且つ前記第1受圧体をその筒軸線に沿って移動可能に支持する支持部と、
    その一端部が前記第1受圧体の筒部内に収納され、他端部が前記筒部内の外に位置する状態で配置されており、前記筒部内に収納された前記一端部側の一部が前記筒部内に固定されているコイルバネと、を備え、
    前記第1受圧体を回転移動させるとき、前記コイルバネが前記第1受圧体と共に回転移動させられることにより、前記コイルバネの他端部側の位置を前記筒軸線の延びる方向に沿って変位可能とするバネ圧調整部が備えられていることを特徴とするバネ圧付与装置。
  2. 前記筒軸線の延びる方向に沿って延在するもので、前記コイルバネの内部を貫通する軸体をさらに備え、
    前記第1受圧体は、前記筒部内を区画する内壁において前記筒軸線と直交する内底壁に、凹部が設けられており、
    前記凹部は、前記軸体の一端部が嵌合され、さらに前記筒軸線に沿う方向から見て、前記内底壁の中心に対して外れた位置に形成されており、
    前記バネ圧調整部は、
    前記コイルバネの他端部を受ける第1の座面と、
    前記コイルバネの他端部を受けるもので、前記第1の座面に対して前記筒軸線方向に平行に並ぶ第2の座面と、
    前記第1の座面と第2の座面との間を繋ぐ複数の傾斜面とを備えていることを特徴とする請求項1に記載のバネ圧付与装置。
  3. 前記コイルバネは、その外周部のうち前記一端部から前記他端部側に所定の長さを有する部分が、前記筒部内に固定されていることを特徴とする請求項2に記載のバネ圧付与装置。
  4. 前記ベース体には、前記コイルバネの位置を外部から視認するための窓孔が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のバネ圧付与装置。
  5. 前記ベース体には、貫通穴が形成され、
    前記支持部が、前記貫通穴の周囲に配置され、且つ前記貫通穴の貫通方向に延在しており、
    前記貫通穴には、前記貫通穴と接離可能な第2受圧体が嵌合されており、
    前記第2受圧体には、前記バネ圧調整部と前記軸体とが設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載のバネ圧付与装置。
  6. 前記第2受圧体には、前記コイルバネの位置を外部から視認するための窓孔が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のバネ圧付与装置。
  7. 前記バネ圧調整部は、前記コイルバネの他端部が固定されて、前記筒軸線回りに回動可能な回動子と、前記回動子に設けられた当接部に摺接する傾斜面とを備え、
    前記第1受圧体を回転移動させるとき、前記コイルバネが前記第1受圧体と共に回転移動させられることにより、前記回動子の位置を前記筒軸線の延びる方向に沿って変位可能とするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のバネ圧付与装置。
  8. 前記ベース体には、貫通穴が形成されており、
    前記支持部が、前記貫通穴の周囲に配置され、且つ前記貫通穴の貫通方向に延在しており、
    前記貫通穴には、前記貫通穴と接離可能な第2受圧体が嵌合されており、
    前記第2受圧体には、前記傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のバネ圧付与装置。
  9. 前記コイルバネは、このコイルバネが収縮し切る前に前記第1受圧体と前記軸体とが接触するように、前記筒部内に固定されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のバネ圧付与装置。
  10. 複数のノズルから液滴を吐出可能な吐出ヘッドユニットを収納する収納ケースであって、
    前記吐出ヘッドユニットが出し入れされる開口を有する主ケースと、その開口を覆うように前記主ケースに着脱可能に係合する蓋ケースとを備え、
    前記主ケースには、前記ノズルの開口面を覆うキャップ体が取り付けられ、
    前記蓋ケースには、前記ノズルの開口面を前記キャップ体側に付勢するための前記請求項1乃至9のいずれかに記載のバネ圧付与装置が複数設けられていることを特徴とする吐出ヘッドユニットの収納ケース。
JP2008180037A 2008-07-10 2008-07-10 バネ圧付与装置及びそれを備えた吐出ヘッドユニットの収納ケース Pending JP2010018384A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008180037A JP2010018384A (ja) 2008-07-10 2008-07-10 バネ圧付与装置及びそれを備えた吐出ヘッドユニットの収納ケース

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008180037A JP2010018384A (ja) 2008-07-10 2008-07-10 バネ圧付与装置及びそれを備えた吐出ヘッドユニットの収納ケース

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010018384A true JP2010018384A (ja) 2010-01-28

Family

ID=41703682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008180037A Pending JP2010018384A (ja) 2008-07-10 2008-07-10 バネ圧付与装置及びそれを備えた吐出ヘッドユニットの収納ケース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010018384A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013215100A (ja) * 2012-04-04 2013-10-24 Shimano Inc ブランク及び釣竿
JP2019147688A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP2022019840A (ja) * 2018-02-28 2022-01-27 セイコーエプソン株式会社 記録装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013215100A (ja) * 2012-04-04 2013-10-24 Shimano Inc ブランク及び釣竿
JP2019147688A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP2022019840A (ja) * 2018-02-28 2022-01-27 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP7314984B2 (ja) 2018-02-28 2023-07-26 セイコーエプソン株式会社 記録装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6187364B2 (ja) 印刷装置
US20150375515A1 (en) Liquid storage container and liquid ejection apparatus
US20100246109A1 (en) Cover Unit, Electronic Device, And Image Forming Apparatus
US20070115320A1 (en) Rotor, drive converting apparatus, cleaning apparatus, wiping apparatus, and liquid ejection apparatus
US7946575B2 (en) Medium feeding unit and image forming apparatus having the same
US20090251515A1 (en) Pigment cartridge carrier device
JP2010018384A (ja) バネ圧付与装置及びそれを備えた吐出ヘッドユニットの収納ケース
JP2023099716A (ja) 液体消費装置
JP2016187905A (ja) 開閉装置
US20060274129A1 (en) Ink supply system for ink cartridge
JP2007118314A (ja) インクジェットプリンタ
US20050007411A1 (en) Inkjet capping elevator
EP1566277A2 (en) Ink-jet recording apparatus
JP4888228B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP4985102B2 (ja) インクジェットプリンタ
EP0885728B1 (en) Mechanism for opening or closing an ink supply passage in an ink-jet printer
US7988270B2 (en) Inkjet printer
US8287122B2 (en) Image forming apparatus
US11932024B2 (en) Liquid discharge apparatus
US6502932B1 (en) Print head device and ink jet printer including the print head device
WO2022181467A1 (ja) 印刷用液体容器
JP3589238B2 (ja) 液体噴射装置
JP3874064B2 (ja) キャリッジおよび該キャリッジを備えた記録装置
WO2007037527A1 (en) Ink cartridge and printer
JP7322113B2 (ja) 液体カートリッジ