JP2010016427A - 無線通信システム、無線送信装置、無線受信装置、および無線通信確立方法 - Google Patents

無線通信システム、無線送信装置、無線受信装置、および無線通信確立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 新たな機構の追加を伴わない簡易な構成により、送信電力を維持しつつ信号対雑音比を上げることでリンクバジェットを改善し、通信確立時の通信品質の安定性確保および通信可能範囲の拡大を図ることを目的とする。
【解決手段】
本発明の無線通信システム100は、無線通信確立の際、無線送信装置からの制御信号の通信品質に応じて、送信電力を維持しつつ無線送信装置および無線受信装置の帯域通過フィルタ310、350の通過帯域幅を切り換え、信号対雑音比を調整する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、無線送信装置からの制御信号を無線受信装置で受信し、無線通信を確立する無線通信システム、無線送信装置、無線受信装置、および無線通信確立方法に関する。
近年、PHS(Personal Handy phone System)や携帯電話等の無線端末が普及し、その小型化、軽量化と共に通信品質および通信レートの向上が求められている。例えば、昨今では、通信品質を維持しつつ通信環境の変化に応じて適応的に変調方式を変え最適な通信レートでの無線通信を実現する適応変調が採用され、通信環境の良いところでは高速通信による様々なサービスを受けることが可能となっている。
このような無線通信を確立する際、そのときの通信品質が、その変調方式において許容されるか否かの判断基準としてリンクバジェットという指標を用いることができる。リンクバジェットは、許容パスロスとも呼ばれ、無線端末間(例えばPHS端末と基地局との間)で許容される伝搬ロスを数値で表したものであり、無線端末や基地局の送信電力、アンテナ利得、アンテナ高、伝送損失、干渉損失、フェージング・マージン等のパラメータに基づいて決まる。
無線通信の確立においては、リンクバジェットを上げることで、電波環境の変化による通信品質の劣化に対する耐性を高めることができる。このようなリンクバジェットは、無線端末の送信電力を上げたり、アンテナの本数を増やしてアレイゲインを上げたりすることで改善することができる。しかし、送信電力は規格によって上限が定められ、また、アンテナを増やしたりノイズ耐性の高い半導体を採用したりすると占有体積およびコストの増大を招いてしまう。そこで、新たな機構の追加を伴うことなくリンクバジェットの改善を図る検討が為されている。
例えば、通信経路において、RF回路のアナログフィルタの帯域幅を変更することで近接する妨害信号の有無を検出し、妨害信号の有無によって変更した帯域幅を維持するかどうかを決める技術が提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、その目的は突発的に生じる妨害信号の除去に留まり、定常的なノイズを除去できず、リンクバジェット改善には至らなかった。また、妨害信号の有無を検出するまでに長時間を要し、短時間での処理完了が望まれる無線通信の確立時には適用することができなかった。
ここでノイズは、ボルツマン定数k、絶対温度T、帯域幅Bを用いたkTBで表される熱雑音と受信機の雑音指数(NF)を示し、帯域幅Bに比例する。上述した妨害信号の有無を検出する技術では、帯域幅Bを狭くしているので見かけ上熱雑音が下がり、結果としてノイズ(熱雑音+NF)も下がるかもしれないが、それに比例して信号Sのレベルも下がってしまうので、信号対雑音比は依然として改善されないこととなる。
特開2005−151011号公報
上述した適応変調を用いる無線通信システムの場合、通信を確立する際には、まず比較的通信レートの低い(変調効率の低い)予め定められた開始変調方式が選択され、その変調方式においても通信品質が低いと、より低い通信レートの変調方式が選択され通信品質の維持が図られる。しかし、準備された変調方式のうち通信レートが最も低い変調方式に至った場合においてもなお通信確立に十分な通信品質ではないと判断されると、最早無線通信の確立は断念せざるを得ない。
本発明は、このような課題に鑑み、新たな機構の追加を伴わない簡易な構成により、送信電力を維持しつつ信号対雑音比を上げることでリンクバジェットを改善し、通信確立時の通信品質の安定性確保および通信可能範囲の拡大を図ることが可能な無線通信システム、無線送信装置、無線受信装置、および無線通信確立方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、無線送信装置と、無線送信装置からの制御信号によって無線送信装置と無線通信を確立する無線受信装置とからなる無線通信システムであって、無線送信装置は、通過帯域幅が相異する複数の送信帯域通過フィルタと、無線受信装置からの帯域幅切換要求に応じて、変調された制御信号を通過させる送信帯域通過フィルタを複数の送信帯域通過フィルタの中で切り換える送信フィルタ切換部と、送信帯域通過フィルタを通過した制御信号を、送信帯域通過フィルタの切換に拘わらず所定の送信電力で無線受信装置に送信する送信回路と、無線受信装置からの通信確立要求に応じて、無線受信装置との無線通信を確立する通信確立実行部と、を備え、無線受信装置は、無線送信装置からの制御信号を受信する受信回路と、通過帯域幅が相異する複数の受信帯域通過フィルタと、受信回路で受信された制御信号の通信品質を導出する通信品質導出部と、導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、通過帯域幅の切換を要する場合に無線送信装置に帯域幅切換要求を送信すると共に、制御信号を通過させる受信帯域通過フィルタを複数の受信帯域通過フィルタの中で切り換える受信フィルタ切換部と、導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、通過帯域幅の切り換えが不要な場合、無線送信装置に通信確立要求を送信する通信確立要求部と、を備えることを特徴とする。
本発明では、通信品質が通信確立に十分ではないことを検出すると帯域通過フィルタを通常の帯域より狭い帯域に変更する。このような送信電力を維持しつつ帯域通過フィルタの通過帯域幅を変更するといった簡易な構成のみで信号対雑音比を上げることができ、リンクバジェットを改善し、通信確立時の通信品質の安定性を確保することが可能となる。また、一般的に通信品質が低いとされる、基地局から離れた位置においても通信品質を向上することができるので、通信可能範囲の拡大を図ることも可能となる。
無線受信装置は、導出された通信品質に応じて変調方式の切換の要否を判断し、変調方式の切換を要する場合に無線送信装置に変調方式切換要求を送信する変調方式切換要求部をさらに備え、無線送信装置は、無線受信装置からの変調方式切換要求に応じて、制御信号の変調方式を切り換える変調方式切換部をさらに備え、変調方式切換要求部は、送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタの通過帯域幅が最も狭い場合において通信品質が低いときに、通信レートがより低い変調方式に切り換えてもよい。
ここでは、変調方式を切り換えると共に、同一の変調方式においてさらに帯域通過フィルタの通過帯域幅を切り換えるので、通信品質を小刻みに変更することができ、適応変調と通過帯域幅切換との連携によって最適なリンクバジェットを導出し、通信確立時の通信品質の安定性を確保することが可能となる。
無線受信装置は、導出された通信品質に応じて変調方式の切換の要否を判断し、変調方式の切換を要する場合に無線送信装置に変調方式切換要求を送信する変調方式切換要求部をさらに備え、無線送信装置は、無線受信装置からの変調方式切換要求に応じて、制御信号の変調方式を切り換える変調方式切換部をさらに備え、受信フィルタ切換部は、通信レートが最も低い変調方式において通信品質が低いときに、より狭い通過帯域幅を有する受信帯域通過フィルタに切り換えてもよい。
本発明では、通信レートが最も低い変調方式が選択されている状況下でさらに通信品質が低いことを検出したとき、受信フィルタ切換部によって狭帯域の帯域通過フィルタが選択される。かかる構成により、従来の通信可能範囲における適応変調機能を維持しつつ、通信確立時における通信可能範囲の拡大を図ることが可能となる。
無線受信装置は、無線通信の前回切断時における受信帯域通過フィルタの通過帯域幅および変調方式を記憶する状態記憶部をさらに備え、通信確立要求部は、状態記憶部に記憶された変調方式が予め定められた開始変調方式と通信レートが同じまたは低い変調方式であった場合、記憶された通過帯域幅および変調方式で今回の通信確立要求を開始してもよい。
無線受信装置の電源切断および電源投入は、自宅や会社等ほぼ同じ位置、即ち同じ電波環境下で行われることがある。本発明では、電源切断時における変調方式が所定の開始変調方式と通信レートが同じまたは低い、即ち通信確立時に許容される変調方式であれば、その記憶された通過帯域幅および変調方式をそのまま電源投入時に利用することで早期の通信確立を図ることが可能となる。
送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタはデジタルフィルタであってもよい。
このような狭帯域化を、電気的な接点切換を伴わないFPGA(Field Programmable Gate Array)やソフトウェア等によるデジタルフィルタで実現することで、占有体積やコストの増加を伴うことなく、信頼性および帯域設定の柔軟性を向上することができる。
本発明の無線送信装置の代表的な構成は、通過帯域幅が相異する複数の送信帯域通過フィルタと、無線受信装置からの帯域幅切換要求に応じて、変調された制御信号を通過させる送信帯域通過フィルタを複数の送信帯域通過フィルタの中で切り換える送信フィルタ切換部と、送信帯域通過フィルタを通過した制御信号を、送信帯域通過フィルタの切換に拘わらず所定の送信電力で無線受信装置に送信する送信回路と、無線受信装置からの通信確立要求に応じて、無線受信装置との無線通信を確立する通信確立実行部と、を備えることを特徴とする。
本発明の無線受信装置の代表的な構成は、無線送信装置からの制御信号を受信する受信回路と、通過帯域幅が相異する複数の受信帯域通過フィルタと、受信回路で受信された制御信号の通信品質を導出する通信品質導出部と、導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、通過帯域幅の切換を要する場合に無線送信装置に帯域幅切換要求を送信すると共に、制御信号を通過させる受信帯域通過フィルタを複数の受信帯域通過フィルタの中で切り換える受信フィルタ切換部と、導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、通過帯域幅の切り換えが不要な場合、無線送信装置に通信確立要求を送信する通信確立要求部と、を備えることを特徴とする。
本発明の他の代表的な構成は、無線送信装置と、無線送信装置からの制御信号によって無線送信装置と無線通信を確立する無線通信確立方法であって、無線受信装置は、無線送信装置からの制御信号を受信し、受信された制御信号の通信品質を導出し、導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、通過帯域幅の切換を要する場合に無線送信装置に帯域幅切換要求を送信すると共に、制御信号を通過させる受信帯域通過フィルタを通過帯域幅が相異する複数の受信帯域通過フィルタの中で切り換え、通過帯域幅の切り換えが不要な場合、無線送信装置に通信確立要求を送信し、無線送信装置は、無線受信装置からの帯域幅切換要求に応じて、変調された制御信号を通過させる送信帯域通過フィルタを通過帯域幅が相異する複数の送信帯域通過フィルタの中で切り換え、送信帯域通過フィルタを通過した制御信号を、送信帯域通過フィルタの切換に拘わらず所定の送信電力で無線受信装置に送信し、無線受信装置からの通信確立要求に応じて、無線受信装置との無線通信を確立することを特徴とする。
上述した無線通信システムにおける技術的思想に対応する構成要素やその説明は、当該無線送信装置、無線受信装置、無線通信確立方法にも適用可能である。
以上説明したように本発明は、新たな機構の追加を伴わない簡易な構成により、送信電力を維持しつつ信号対雑音比を上げることでリンクバジェットを改善し、通信確立時の通信品質の安定性確保および通信可能範囲の拡大を図ることが可能となる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
適応変調の下では、通信を確立する際、まず比較的通信レートの低い予め定められた開始変調方式が選択され、その変調方式においても通信品質が低いと、より低い通信レートの変調方式が選択され通信品質の維持が図られる。しかし、通信レートが最も低い変調方式に至ってもなお通信品質が低いと、最早無線通信を確立することができなくなる。以下の実施形態では、このような無線通信の確立が困難と考えられる電波環境下であっても、無線通信を確立させることが可能となる。
本実施形態の無線送信装置や無線受信装置は、それぞれ1つの装置に一体的に構成され得る。ここでは無線送信装置や無線受信装置を共に備える装置として携帯端末や基地局を挙げてその機能を説明する。上記携帯端末と、所定間隔をおいて固定配置される基地局とは双方向に無線通信を行う無線通信システムを構築している。ここでは、理解を容易にするため無線通信システム全体を説明し、その後、携帯端末としてのPHS端末および基地局の具体的構成を説明する。
また、ここでは、携帯端末としてPHS端末を挙げているが、かかる場合に限らず、携帯電話、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、カーナビゲーション、ポータブルテレビ、ゲーム機器、DVDプレイヤー、リモートコントローラ等無線通信可能な様々な電子機器を携帯端末として用いることもできる。
(無線通信システム100)
図1は、無線通信システム100の概略的な接続関係を示した説明図である。当該無線通信システム100は、PHS端末110(110A、110B)と、基地局120(120A、120B)と、ISDN(Integrated Services Digital Network)回線、インターネット、専用回線等で構成される通信網130と、中継サーバ140とを含んで構成される。
上記無線通信システム100において、ユーザが自身のPHS端末110Aから他のPHS端末110Bへの通信回線の接続を行う場合、PHS端末110Aは、通信可能範囲内にある基地局120Aに無線接続要求を行う。無線接続要求を受信した基地局120Aは、通信網130を介して中継サーバ140に通信相手との通信接続を要求し、中継サーバ140は、位置登録情報を参照して、他のPHS端末110Bの無線通信範囲内にある例えば基地局120Bを選択して基地局120Aと基地局120Bとの通信経路を確保し、PHS端末110AとPHS端末110Bの通信を確立する。
このような無線通信システム100における無線通信の確立時には、PHS端末110と基地局120との通信品質を維持しつつ、通信環境の変化に応じて適応的に変調方式を変える適応変調を用いることができる。かかる適応変調は、PHS端末110から基地局120に送信される上り送信データの信号対雑音比(以下単にSNRと呼ぶ。)やフレームエラーレート(以下単にFERと呼ぶ。)に基づいてPHS端末110と基地局120との間の通信環境を推測し、より良い通信環境の下ではより高い通信レートを有する変調方式を選択し、通信環境の悪い状況下では低い通信レートを有する変調方式を選択して、安定した無線通信を実施する方式である。
本実施形態においては、さらに、信号の有効帯域幅を、基準となる帯域幅より狭くすることでSNRを上げ、リンクバジェットを改善することができる。例えば、無線通信システム100において、基地局120と離れ通信可能範囲を超えている位置では上述した適応変調のみによる無線通信の確立はできなくなる。しかし、上述したPHS端末110AとPHS端末110Bのように音声通話といった高速データ伝送が不要な無線通信であれば帯域幅を狭めたとしても通信接続を有効に開始することができる。従って、無線通信システム100においては、送信電力を維持しつつ信号伝達経路における帯域通過フィルタの帯域幅を変更することで通信確立時の通信品質の安定性確保および通信可能範囲の拡大を図る。
(PHS端末110)
図2は、PHS端末110のハードウェア構成を示した機能ブロック図であり、図3は、PHS端末110の外観を示した斜視図である。PHS端末110は、端末制御部160と、端末メモリ162と、表示部164と、操作部166と、音声入力部168と、音声出力部170と、端末無線通信部172とを含んで構成される。
端末制御部160は、中央処理装置(CPU)を含む半導体集積回路によりPHS端末110全体を管理および制御する。さらに、端末制御部160は、端末メモリ162のプログラムを用いて、通話機能、メール送受信機能、撮像機能、音楽再生機能、TV視聴機能も遂行する。端末メモリ162は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、端末制御部160で処理されるプログラムや音声データ等を記憶する。
表示部164は、液晶ディスプレイ、EL(Electro Luminescence)等で構成され、端末メモリ162に記憶された、または通信網130を介してアプリケーション中継サーバ(図示せず)から提供される、WebブラウザやアプリケーションのGUI(Graphical User Interface)を表示することができる。操作部166は、キーボード、十字キー、ジョイスティック等のスイッチから構成され、ユーザの操作入力を受け付ける。
音声入力部168は、マイク等の音声認識手段で構成され、通話時に入力されたユーザの音声をPHS端末110内で処理可能な電気信号に変換する。音声出力部170は、スピーカで構成され、PHS端末110で受信した通話相手の音声信号を音声に変えて出力する。また、着信音や、操作部166の操作音、アラーム音等も出力できる。
端末無線通信部172は、基地局120との無線通信を行う。このような無線通信としては、基地局120内でフレームを時分割した複数のタイムスロットをそれぞれPHS端末110のチャネルに割り当てて通信を行う時分割多重方式(TDM:Time Division Multiplex)等が採用されている。端末無線通信部172の詳細な動作は後程詳述する。
(基地局120)
図4は、基地局120の概略的な構成を示したブロック図である。基地局120は、基地局制御部180と、基地局メモリ182と、基地局無線通信部184と、基地局有線通信部186とを含んで構成される。
基地局制御部180は、中央処理装置(CPU)を含む半導体集積回路により基地局120全体を管理および制御する。基地局制御部180は、基地局メモリ182のプログラムを用いて、PHS端末110との無線通信や他のPHS端末110への通信接続要求等を実行する。基地局メモリ182は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成され、基地局制御部180で処理されるプログラム等を記憶する。
基地局無線通信部184は、PHS端末110との通信を確立する。基地局無線通信部184の詳細な動作は後程詳述する。基地局有線通信部186は、通信網130を介して中継サーバ140を含む様々なサーバと接続することができる。
(端末無線通信部172、基地局無線通信部184)
図5は、端末無線通信部172および基地局無線通信部184の詳細な機能を示したブロック図である。端末無線通信部172および基地局無線通信部184の送信ベースバンド制御部200は、送信する信号を変調しベースバンド帯域内で処理する。また、送信ベースバンド制御部200は送信電力を所定のレベルに保つ働きを担う。かかるベースバンド制御部200の詳細な機能は後程詳述する。送信ベースバンド制御部200で処理されたデジタル信号は、送信回路190としてのD/Aコンバータ202および増幅器204を通じて実際のアナログ波形に変形される。そして、かかるアナログ波形のスプリアスやアンチエイリアシングノイズを除去するため1次IF−BPF(Intermediate Frequency - Band Pass Filter)206を通じ、乗算器208でIF局部発振器210からの中間信号と乗算し、増幅器212で増幅する。IF局部発振器210では、基準発振器214からの基準信号から中間周波数を有する中間信号を生成している。
そして、2次IF−BPF216を通じた信号を乗算器218で送信RF局部発振器220からの送信周波数と乗算(拡散)し、RF(Radio Frequency)−BPF232、増幅器234を介して送受信切り換えスイッチ238に送信される。また、送受信切り換えスイッチ238は、増幅器234からの送信信号を通信先に送信する。
送信RF局部発振器220は、後述する受信RF局部発振器256と共に局部発振器を構成し、送信ベースバンド制御部200に応じて基準発振器214からの基準信号を送信用のローカル信号に変更する。
送受信切り換えスイッチ238は、増幅器234の信号を受け、アンテナ240への無線信号を制御しつつ、アンテナ240からの信号を受信し、受信系の電気回路に送信する。
通信先からの信号を受信した送受信切り換えスイッチ238は、その受信信号を受信回路192としての増幅器250に伝達する。増幅器250から出力された受信信号は、RF−BPF252を通じ乗算器254で受信RF局部発振器256からの受信用のローカル信号に除算(逆拡散)され、中間周波数に落とされる。そして、増幅器258および1次IF−BPF260を通じて、乗算器262で、IF局部発振器210からの中間信号で除算され、増幅器264および2次IF−BPF266を介してA/Dコンバータ268によってデジタル化される。受信ベースバンド制御部270は、このようにデジタル化された受信信号をベースバンド帯域内で処理する。かかる受信ベースバンド制御部270の詳細な機能は後程詳述する。
(送信ベースバンド制御部200、受信ベースバンド制御部270)
図6は、送信ベースバンド制御部200および受信ベースバンド制御部270の概略的な構成を示した機能ブロック図である。ここでは、信号の流れに関する理解を容易にするため通信を確立している2つの装置、例えば基地局120の送信ベースバンド制御部200と、PHS端末110の受信ベースバンド制御部270とに着目して説明する。
送信ベースバンド制御部200や受信ベースバンド制御部270は、それぞれまたは共に、FPGAやPLD(Programmable Logic Device)といったプログラミング可能な集積回路内に構成され、送信ベースバンド制御部200は、変調部308、送信帯域通過フィルタ310、送信フィルタ切換部312、変調方式切換部314、通信確立実行部316として機能し、受信ベースバンド制御部270は、受信帯域通過フィルタ350、復調部352、通信品質導出部354、受信フィルタ切換部356、変調方式切換要求部358、通信確立要求部360、状態記憶部362として機能する。
変調部308は、後述する変調方式切換部314によって設定または切り換えられた変調方式に従って送信すべき制御信号を変調する。
送信帯域通過フィルタ(送信BPF)310は、通過帯域幅を異ならせて複数準備され、後述する送信フィルタ切換部312からの指示により、いずれか1つに、変調部308で変調された制御信号を入力し送信回路190に出力する。
かかる送信帯域通過フィルタ310および後述する受信帯域通過フィルタ350の通過帯域幅は、それぞれ例えば、規格による300kHzと、その1/2に相当する150kHzと、1/3に相当する100kHzとする。例えば、通過帯域幅を300kHzから150kHzに変更すると、送信電力を維持したまま帯域内のノイズ、特に熱雑音を1/2に低減できるので、SNRを3dB改善することができる。
図7は、通過帯域幅を1/2に狭めたときのSNRの変化を説明するための説明図である。送信電力は、1Hzあたりの電力と帯域幅との積で表すことができるので、通過帯域幅が300kHzのときの送信電力は電力量380のようになる。ここで、送信電力を維持したまま、即ち出力と帯域幅との積(面積)を変えずに通過帯域幅を150kHzとすると、出力が2倍になって電力量382のようになる。このとき、ノイズ(熱雑音+受信機の雑音指数(NF))384は、通過帯域幅の変化によっても出力が変化することがないので1/2となり、SNRは2倍(3dB増)となる。
SNRが3dB増加して例えば10dBとなった場合、図6に示すようなダウンリンクのリンクバジェットは、基地局120からの送信電力+基地局アンテナ利得+端末アンテナ利得−端末受信感度(所要SNR+熱雑音+NF)で表され、例えば送信電力30[dBm]+基地局アンテナ利得10[dBi]+端末アンテナ利得4[dBi]−端末受信感度(所要SNR10[dB]+熱雑音−100[dBm]+受信機のNF4[dB]))=130[dB]となる。
また、送信帯域通過フィルタ310および後述する受信帯域通過フィルタ350は、送信ベースバンド制御部200や受信ベースバンド制御部270においてデジタルフィルタで実現される。本実施形態における特徴的な狭帯域化を、電気的な接点切換を伴わないFPGA(Field Programmable Gate Array)やソフトウェア等によるデジタルフィルタで実現することで、占有体積やコストの増加を伴うことなく、信頼性および帯域設定の柔軟性を向上することができる。
送信フィルタ切換部312は、PHS端末110からの帯域幅切換要求に応じて、送信帯域通過フィルタ310を切り換え、制御信号の通過帯域幅を変更する。
本実施形態では、音声通話や、高速データ伝送が不要な状況下の通信確立時において、通信品質が通信確立に十分ではないことを検出すると送信帯域通過フィルタ310および受信帯域通過フィルタ350を通常の帯域幅より狭い帯域幅に変更する。このような送信電力を維持しつつ送信帯域通過フィルタ310および受信帯域通過フィルタ350の通過帯域幅を変更するといった簡易な構成のみで信号対雑音比を上げることができ、リンクバジェットを改善し、通信確立時の通信品質の安定性を確保することが可能となる。
また、一般的に通信品質が低くなる、基地局120から離れた位置においても通信品質を向上することができるので、通信可能範囲の拡大を図ることも可能となる。さらに、基地局1つ1つの通信可能範囲が広くなるということは、所定範囲の無線通信をカバーするための基地局120の密度を低くすることが可能なことを示す。
変調方式切換部314は、PHS端末110からの変調方式切換要求に応じて、制御信号の変調方式を切り換える。変調方式としては、例えば、BPSK(2値位相変調:Binary Phase Shift Keying)、QPSK(4相位相変調:Quadrature PSK)、8PSK(8相直交振幅変調)、16QAM(16 Quadrature Amplitude Modulation)、32QAM、64QAM、128QAM、256QAMが準備され、伝送品質、特に伝送速度が、BPSK、QPSK、8PSK、16QAM、32QAM、64QAM、128QAM、256QAMの順に高くなる。かかる変調方式のうち本実施形態における通信確立時にはBPSKとQPSKが用いられる。特に、後述する状態記憶部362を有さない構成においては予め定められた開始変調方式としてQPSKが適用される。
通信確立実行部316は、PHS端末110からの通信確立要求に応じて、PHS端末110との無線通信を確立する。
受信帯域通過フィルタ(受信BPF)350は、通過帯域幅を異ならせて複数準備され、後述する受信フィルタ切換部356からの指示により、いずれか1つに、受信回路192で受信された制御信号を通過させて復調部352に伝送する。
復調部352は、受信帯域通過フィルタ350を通過した制御信号を、後述する変調方式切換要求部358の指示による変調方式に従って復調する。
通信品質導出部354は、復調部352で復調された制御信号の通信品質を導出する。通信品質は、FER(Frame Error Rate)、BER(Bit Error Rate)、SNR等によってその優劣を判断できる。
受信フィルタ切換部356は、通信品質導出部354で導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、通過帯域幅の切換を要すると判断した場合に基地局120に帯域幅切換要求をフラグ等を用いて送信すると共に、当該PHS端末110の受信帯域通過フィルタ350を切り換える。例えば、通信品質導出部354がFERによって通信品質を判断する場合、20%を超えると通過帯域幅がより狭くなるように切り換える。かかる通過帯域幅の切換タイミングは所定の相対時刻、例えばフレーム番号等を伝達して基地局120とPHS端末110とで同期される。
受信フィルタ切換部356は、特に、通信レートが最も低い変調方式において通信品質が低いときに、より狭い通過帯域幅を有する受信帯域通過フィルタ350に切り換える。本実施形態では、通信レートが最も低い変調方式、例えばBPSKが選択されている状況下でさらに通信品質導出部354が、通信品質が低いことを検出したとき、受信フィルタ切換部356によって狭帯域の帯域通過フィルタが選択される。かかる構成により、従来の通信可能範囲における適応変調機能を維持しつつ、通信確立時における通信可能範囲の拡大を図ることが可能となる。
変調方式切換要求部358は、通信品質導出部354で導出された通信品質に応じて変調方式の切換の要否を判断し、変調方式の切換を要する場合に基地局120に変調方式切換要求を送信する。
例えば、変調方式切換要求部358は、送信帯域通過フィルタ310および受信帯域通過フィルタ350の通過帯域幅が最も狭い場合においても通信品質が低いときに通信レートがより低い変調方式に切り換える。ここでは、変調方式を切り換えると共に、同一の変調方式においてさらに送信帯域通過フィルタ310および受信帯域通過フィルタ350の通過帯域幅を切り換えるので、通信品質を小刻みに変更することができ、適応変調と通過帯域幅切換との連携によって最適なリンクバジェットを導出し、通信品質の安定性を確保することが可能となる。
通信確立要求部360は、通信品質導出部354によって導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、通過帯域幅の切り換えが不要な場合、即ち、最適なリンクバジェットが導出されると基地局120に通信確立要求を送信する。
状態記憶部362は、無線通信の前回切断時における受信帯域通過フィルタ350の通過帯域幅および変調方式を記憶する。ここで、通信確立要求部360は、状態記憶部362に記憶された変調方式が予め定められた開始変調方式、即ちQPSKと通信レートが同じまたは低い変調方式、即ちQPSKまたはBPSKであった場合、記憶された通過帯域幅および変調方式で今回の通信確立要求を開始する。
PHS端末110の電源切断および電源投入は、自宅や会社等ほぼ同じ位置、即ち同じ電波環境下で行われることがある。本実施形態では、電源切断時における変調方式が所定の開始変調方式と通信レートが同じまたは低い、即ち通信確立時に許容される変調方式であれば、その記憶された通過帯域幅および変調方式をそのまま電源投入時に利用することで早期の通信確立を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、図6における基地局120からPHS端末110への通信経路とPHS端末110から基地局120への経路がそれぞれ独立して制御されている。即ち、基地局120のみに着目すると送信帯域通過フィルタ310と受信帯域通過フィルタ350との通過帯域幅はそれぞれ独立して制御され、それぞれにおいてリンクバジェットが改善される。従って、結果的にアップリンクおよびダウンリンクのリンクバジェットは所定範囲内で安定し、バランスがとれる。また、両者のリンクバジェットの差分を補償するように通過帯域幅および変調方式をそれぞれ独立して変更することも可能である。こうして、最小限の切換動作で本実施形態の効果を効率的に得ることができる。
(無線通信確立方法)
図8は、PHS端末110と基地局120とを用いた無線通信確立方法の具体的な処理の流れを説明するためのフローチャートである。かかるフローチャートでは特に無線受信装置としてのPHS端末110の処理の流れが示されている。
無線通信の確立に際して、無線送信装置としての基地局120からQPSK(開始変調方式)で変調された制御信号が出力されると、PHS端末110の受信回路192は、その制御信号を受信し(S400)、通信品質導出部354が受信された制御信号の通信品質を導出する(S402)。
そして導出された通信品質が低い場合または高い場合に応じて通過帯域幅および変調方式の切換要否が判断される。まず、通信品質が低いかどうかが、FERが20%を超えたかどうかで判断され(S410)、20%以上であると判断されると、さらに現在の送信帯域通過フィルタ310および受信帯域通過フィルタ350の通過帯域幅の設定が最も狭い(例えば100kHz)となっているかどうか判断され(S412)、最も狭くなければ通過帯域幅がより狭くなるように基地局120に帯域幅切換要求を送信すると共に、自体の受信帯域通過フィルタ350を切り換える(S414)。
通過帯域幅の設定が最も狭くなっていれば(S412の「YES」)、通信レートが最も低い変調方式(例えばBPSK)が既に選択されているかどうか判断され(S416)、選択されていなければ、通信レートがより低い変調方式に切り換える変調方式切換要求と、最も広い通過帯域幅(例えば、300kHz)に切り換える帯域幅切換要求を基地局120に送信する(S418)。
そして、通信品質が、通信確立が可能な程度に高くなると(S410の「NO」)、通信確立要求部360が基地局120に対して通信確立要求を送信し(S420)、通信が確立される。
ここでは、変調方式毎に通過帯域幅を変更しているが、通信レートが最も低い変調方式、例えばBPSKにおいてのみ本実施形態の通過帯域幅の切り換えを適用するとしてもよい。
かかる無線通信確立方法においても、送信電力を維持しつつ信号対雑音比を上げることでリンクバジェットを改善し、通信品質の安定性確保および通信可能範囲の拡大を図ることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態においては、予め複数準備された帯域通過フィルタを切り換える構成を述べているが、かかる場合に限られず、通過帯域幅をリアルタイムに変更可能な可変帯域通過フィルタを用いることで、通信品質に応じてリニアに通過帯域幅を操作でき、さらなる通信品質の安定性を確保することができる。
また、上述した実施形態においては、通過帯域幅の例として300kHz、150kHz、100kHzの3つを上げているが、かかる数値に限られず、あらゆる通過帯域幅をとることができる。また、帯域通過フィルタの数も制限されない。
なお、本明細書の無線通信確立方法における各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
本発明は、無線送信装置からの制御信号を無線受信装置で受信し、無線通信を確立する無線通信システム、無線端末、基地局および無線通信確立方法に利用することができる。
無線通信システムの概略的な接続関係を示した説明図である。 PHS端末のハードウェア構成を示した機能ブロック図である。 PHS端末の外観を示した斜視図である。 基地局の概略的な構成を示したブロック図である。 端末無線通信部および基地局無線通信部の詳細な機能を示したブロック図である。 送信ベースバンド制御部および受信ベースバンド制御部の概略的な構成を示した機能ブロック図である。 通過帯域幅を1/2に狭めたときのSNRの変化を説明するための説明図である。 無線通信確立方法の具体的な処理の流れを説明するためのフローチャートである。
符号の説明
100 …無線通信システム
110 …PHS端末
120 …基地局
190 …送信回路
192 …受信回路
200 …送信ベースバンド制御部
270 …受信ベースバンド制御部
310 …送信帯域通過フィルタ
312 …送信フィルタ切換部
314 …変調方式切換部
316 …通信確立実行部
350 …受信帯域通過フィルタ
354 …通信品質導出部
356 …受信フィルタ切換部
358 …変調方式切換要求部
360 …通信確立要求部
362 …状態記憶部

Claims (8)

  1. 無線送信装置と、該無線送信装置からの制御信号によって該無線送信装置と無線通信を確立する無線受信装置とからなる無線通信システムであって、
    前記無線送信装置は、
    通過帯域幅が相異する複数の送信帯域通過フィルタと、
    前記無線受信装置からの帯域幅切換要求に応じて、変調された制御信号を通過させる送信帯域通過フィルタを前記複数の送信帯域通過フィルタの中で切り換える送信フィルタ切換部と、
    前記送信帯域通過フィルタを通過した制御信号を、該送信帯域通過フィルタの切換に拘わらず所定の送信電力で前記無線受信装置に送信する送信回路と、
    前記無線受信装置からの通信確立要求に応じて、該無線受信装置との無線通信を確立する通信確立実行部と、
    を備え、
    前記無線受信装置は、
    前記無線送信装置からの制御信号を受信する受信回路と、
    通過帯域幅が相異する複数の受信帯域通過フィルタと、
    前記受信回路で受信された制御信号の通信品質を導出する通信品質導出部と、
    前記導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、該通過帯域幅の切換を要する場合に前記無線送信装置に帯域幅切換要求を送信すると共に、前記制御信号を通過させる受信帯域通過フィルタを前記複数の受信帯域通過フィルタの中で切り換える受信フィルタ切換部と、
    前記導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、該通過帯域幅の切り換えが不要な場合、前記無線送信装置に通信確立要求を送信する通信確立要求部と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記無線受信装置は、前記導出された通信品質に応じて変調方式の切換の要否を判断し、該変調方式の切換を要する場合に前記無線送信装置に変調方式切換要求を送信する変調方式切換要求部をさらに備え、
    前記無線送信装置は、前記無線受信装置からの変調方式切換要求に応じて、前記制御信号の変調方式を切り換える変調方式切換部をさらに備え、
    前記変調方式切換要求部は、前記送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタの通過帯域幅が最も狭い場合において通信品質が低いときに、通信レートがより低い変調方式に切り換えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記無線受信装置は、前記導出された通信品質に応じて変調方式の切換の要否を判断し、該変調方式の切換を要する場合に前記無線送信装置に変調方式切換要求を送信する変調方式切換要求部をさらに備え、
    前記無線送信装置は、前記無線受信装置からの変調方式切換要求に応じて、前記制御信号の変調方式を切り換える変調方式切換部をさらに備え、
    前記受信フィルタ切換部は、通信レートが最も低い変調方式において通信品質が低いときに、より狭い通過帯域幅を有する受信帯域通過フィルタに切り換えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 無線受信装置は、無線通信の前回切断時における受信帯域通過フィルタの通過帯域幅および変調方式を記憶する状態記憶部をさらに備え、
    前記通信確立要求部は、前記状態記憶部に記憶された変調方式が予め定められた開始変調方式と通信レートが同じまたは低い変調方式であった場合、該記憶された通過帯域幅および変調方式で今回の通信確立要求を開始することを特徴とする請求項2または3に記載の無線通信システム。
  5. 前記送信帯域通過フィルタおよび受信帯域通過フィルタはデジタルフィルタであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  6. 通過帯域幅が相異する複数の送信帯域通過フィルタと、
    前記無線受信装置からの帯域幅切換要求に応じて、変調された制御信号を通過させる送信帯域通過フィルタを前記複数の送信帯域通過フィルタの中で切り換える送信フィルタ切換部と、
    前記送信帯域通過フィルタを通過した制御信号を、該送信帯域通過フィルタの切換に拘わらず所定の送信電力で前記無線受信装置に送信する送信回路と、
    無線受信装置からの通信確立要求に応じて、該無線受信装置との無線通信を確立する通信確立実行部と、
    を備えることを特徴とする無線送信装置。
  7. 無線送信装置からの制御信号を受信する受信回路と、
    通過帯域幅が相異する複数の受信帯域通過フィルタと、
    前記受信回路で受信された制御信号の通信品質を導出する通信品質導出部と、
    前記導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、該通過帯域幅の切換を要する場合に前記無線送信装置に帯域幅切換要求を送信すると共に、前記制御信号を通過させる受信帯域通過フィルタを前記複数の受信帯域通過フィルタの中で切り換える受信フィルタ切換部と、
    前記導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、該通過帯域幅の切り換えが不要な場合、前記無線送信装置に通信確立要求を送信する通信確立要求部と、
    を備えることを特徴とする無線受信装置。
  8. 無線送信装置と、該無線送信装置からの制御信号によって該無線送信装置と無線通信を確立する無線通信確立方法であって、
    前記無線受信装置は、
    前記無線送信装置からの制御信号を受信し、
    前記受信された制御信号の通信品質を導出し、
    前記導出された通信品質に応じて通過帯域幅の切換の要否を判断し、該通過帯域幅の切換を要する場合に前記無線送信装置に帯域幅切換要求を送信すると共に、前記制御信号を通過させる受信帯域通過フィルタを通過帯域幅が相異する複数の受信帯域通過フィルタの中で切り換え、該通過帯域幅の切り換えが不要な場合、前記無線送信装置に通信確立要求を送信し、
    前記無線送信装置は、
    前記無線受信装置からの帯域幅切換要求に応じて、変調された制御信号を通過させる送信帯域通過フィルタを通過帯域幅が相異する複数の送信帯域通過フィルタの中で切り換え、
    前記送信帯域通過フィルタを通過した制御信号を、該送信帯域通過フィルタの切換に拘わらず所定の送信電力で前記無線受信装置に送信し、
    前記無線受信装置からの通信確立要求に応じて、該無線受信装置との無線通信を確立することを特徴とする無線通信確立方法。
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