JP2010016167A - Simoxウェーハの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】SIMOXウェーハの製造に際し、ウェーハ保持ピンの近傍におけるアモルファス層の膜厚むらを回避し、高温熱処理後に、ウェーハ保持ピンの近傍におけるSOI層、BOX層の膜厚むらを軽減したSIMOXウェーハの製造方法を提案する。
【解決手段】シリコンウェーハの内部に酸素の高濃度層を形成する第1の工程と、該第1の工程で得られたシリコンウェーハに酸素イオンを注入して該シリコンウェーハにアモルファス層を形成する第2の工程と、該第2の工程で得られたシリコンウェーハを熱処理して埋め込み酸化膜を形成することからなるSIMOXウェーハの製造方法において、
上記第2の工程では、酸素イオンの注入を、1回当たりの注入量が1.5×1015atoms/cm2以下で、かつトータルの注入量が2.0×1015atoms/cm2以上となるように、複数回に分けて行う。
【選択図】なし
【解決手段】シリコンウェーハの内部に酸素の高濃度層を形成する第1の工程と、該第1の工程で得られたシリコンウェーハに酸素イオンを注入して該シリコンウェーハにアモルファス層を形成する第2の工程と、該第2の工程で得られたシリコンウェーハを熱処理して埋め込み酸化膜を形成することからなるSIMOXウェーハの製造方法において、
上記第2の工程では、酸素イオンの注入を、1回当たりの注入量が1.5×1015atoms/cm2以下で、かつトータルの注入量が2.0×1015atoms/cm2以上となるように、複数回に分けて行う。
【選択図】なし
Description
本発明は、SIMOX(Separation by Implanted Oxygen)ウェーハの製造方法に関し、特にMLD(Modified Low Dose)法によるSIMOXウェーハの製造方法に関するものである。
現在、SIMOXウェーハの代表的な製造方法は、MLD法と呼ばれ、この方法では酸素イオンの注入を2段階に分けて行う(特許文献1)。1回目の酸素イオン注入はシリコンウェーハを加熱して行い、続いて2回目の酸素イオン注入はシリコンウェーハの温度を室温程度に下げて行う。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを加熱することで、シリコンウェーハ表面を単結晶のまま維持して、酸素の高濃度層を形成し、2回目の酸素イオン注入では、アモルファス層を形成する。その後、酸素とアルゴンの混合ガスで高温熱処理を施して、SOI構造を形成する。
米国特許第5,930,643号
ところで、上記のようなSIMOXウェーハの製造に用いられる酸素イオン注入装置において、ウェーハの保持具としては、図1に示すような保持具1が知られている(特許文献2)。このウェーハ保持具では、図2に示すようなウェーハの保持ピン2により、ホルダーの3ヶ所でウェーハ3を保持する仕組みになっている。
米国特許第6,794,662号
しかしながら、上記したような従来の保持機構では、2回目の酸素イオン注入時にビーム照射によってウェーハの温度が上昇すると、ウェーハとウェーハ保持ピンとの間に温度差が生じるため、ウェーハ保持ピンの近傍では、アモルファス層に膜厚むらが生じ、その結果、高温熱処理後に、ウェーハ保持ピンの近傍では、SOI層、BOX層に膜厚むらが生じるという問題があった。
本発明は、上記の問題を有利に解決するもので、MLD法によるSIMOXウェーハの製造に際し、ウェーハ保持ピンの近傍におけるアモルファス層の膜厚むらを極力回避し、ひいては高温熱処理後に、ウェーハ保持ピンの近傍におけるSOI層、BOX層の膜厚むらを軽減したSIMOXウェーハの製造方法を提案することを目的とする。
さて、発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、MLD法における2回目の酸素イオン注入に際し、該酸素イオン注入を複数回に分け、1回当たりの注入量を従来よりも小さくすることにより、所期した目的が有利に達成されることの知見を得た。
また、上記した複数回のイオン注入に際し、各イオン注入毎に、シリコンウェーハの搭載位置を変更することが、アモルファス層の膜厚むら、ひいてはSOI層、BOX層の膜厚むらの解消に一層有利であることも併せて知見した。
本発明は上記の知見に立脚するものである。
また、上記した複数回のイオン注入に際し、各イオン注入毎に、シリコンウェーハの搭載位置を変更することが、アモルファス層の膜厚むら、ひいてはSOI層、BOX層の膜厚むらの解消に一層有利であることも併せて知見した。
本発明は上記の知見に立脚するものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
1.シリコンウェーハを加熱して酸素イオンを注入し、該シリコンウェーハの内部に酸素の高濃度層を形成する第1の工程と、該第1の工程で得られたシリコンウェーハに酸素イオンを注入して該シリコンウェーハにアモルファス層を形成する第2の工程と、該第2の工程で得られたシリコンウェーハを熱処理して埋め込み酸化膜を形成することからなるSIMOXウェーハの製造方法において、
上記第2の工程は、酸素イオンの注入を、1回当たりの注入量が1.5×1015atoms/cm2以下で、かつトータルの注入量が2.0×1015atoms/cm2以上となるように、複数回に分けて行うことを特徴とするSIMOXウェーハの製造方法。
1.シリコンウェーハを加熱して酸素イオンを注入し、該シリコンウェーハの内部に酸素の高濃度層を形成する第1の工程と、該第1の工程で得られたシリコンウェーハに酸素イオンを注入して該シリコンウェーハにアモルファス層を形成する第2の工程と、該第2の工程で得られたシリコンウェーハを熱処理して埋め込み酸化膜を形成することからなるSIMOXウェーハの製造方法において、
上記第2の工程は、酸素イオンの注入を、1回当たりの注入量が1.5×1015atoms/cm2以下で、かつトータルの注入量が2.0×1015atoms/cm2以上となるように、複数回に分けて行うことを特徴とするSIMOXウェーハの製造方法。
2.前記第2の工程において複数回のイオン注入を行うに際し、各イオン注入毎に、イオン注入装置内におけるシリコンウェーハの搭載位置を、平面内で順次回転させつつ行うことを特徴とする上記1記載のSIMOXウェーハの製造方法。
本発明によれば、MLD法によるSIMOXウェーハの製造に際し、従来懸念された、ウェーハ保持ピンの近傍におけるアモルファス層の膜厚むらを極力低減でき、ひいては高温熱処理後に、ウェーハ保持ピンの近傍におけるSOI層、BOX層の膜厚むらを大幅に軽減することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
図3に、MLD法によるSIMOXウェーハの一般的な製造工程を示す。
図3(a)に示すシリコンウェーハ11を200〜600℃程度に加熱したのち、同図(b)に示すように、注入量が1〜4×1017atoms/cm2程度の酸素イオンを注入して、シリコンウェーハ11の内部に酸素の高濃度層12を形成する。ついで、該シリコンウェーハ11を室温まで降温したのち、同図(c)に示すように、2回目の酸素イオン注入を1〜8×1015atoms/cm2程度の条件で行って、シリコンと高濃度酸素層12との界面にアモルファス層13を形成する。ついで、1250〜1350℃程度の温度で酸素とアルゴンとの高温ガス中にて高温熱処理を施して、同図(c)に示すように、内部酸化層14と表面Si層(SOI層)を形成する。
図3に、MLD法によるSIMOXウェーハの一般的な製造工程を示す。
図3(a)に示すシリコンウェーハ11を200〜600℃程度に加熱したのち、同図(b)に示すように、注入量が1〜4×1017atoms/cm2程度の酸素イオンを注入して、シリコンウェーハ11の内部に酸素の高濃度層12を形成する。ついで、該シリコンウェーハ11を室温まで降温したのち、同図(c)に示すように、2回目の酸素イオン注入を1〜8×1015atoms/cm2程度の条件で行って、シリコンと高濃度酸素層12との界面にアモルファス層13を形成する。ついで、1250〜1350℃程度の温度で酸素とアルゴンとの高温ガス中にて高温熱処理を施して、同図(c)に示すように、内部酸化層14と表面Si層(SOI層)を形成する。
上述したとおり、MLD法によるSIMOXウェーハの製造では、1回目の酸素イオン注入はシリコンウェーハを加熱して行い、引き続く2回目の酸素イオン注入はシリコンウェーハの温度を室温程度に下げて行う。
本発明では、この2回目の酸素イオン注入を複数回に分けて行い、従来懸念された2回目の酸素イオン注入でのビーム照射によるウェーハの温度上昇を抑制し、ウェーハ保持ピンの近傍における温度の不均一に起因したアモルファス層の膜厚むらを軽減する。そして、その後の高温熱処理により、膜厚均一性の良好なSIMOXウェーハを作製する。
本発明では、この2回目の酸素イオン注入を複数回に分けて行い、従来懸念された2回目の酸素イオン注入でのビーム照射によるウェーハの温度上昇を抑制し、ウェーハ保持ピンの近傍における温度の不均一に起因したアモルファス層の膜厚むらを軽減する。そして、その後の高温熱処理により、膜厚均一性の良好なSIMOXウェーハを作製する。
本発明において、2回目の酸素イオン注入工程における1回当たりの注入量は、1.5×1015atoms/cm2以下に制限する。というのは、1回当たりの注入量が1.5×1015atoms/cm2を超えると、注入に際してウェーハの温度が上昇が避けられず、ウェーハ保持ピンの近傍におけるアモルファス層の膜厚むらを解消できないからである。より好ましい1回当たりの注入量は、1.0×1015atoms/cm2以下である。
ここに、1回当たりの注入量は、ウェーハの表面温度が390℃を超えない条件下で行うことが好ましい。なお、ウェーハの表面温度は、放射温度計を用いて測定することができる。
ここに、1回当たりの注入量は、ウェーハの表面温度が390℃を超えない条件下で行うことが好ましい。なお、ウェーハの表面温度は、放射温度計を用いて測定することができる。
また、2回目の酸素イオン注入時におけるトータルの注入量が2.0×1015atoms/cm2以上に限定する。というのは、トータルの注入量が2.0×1015atoms/cm2未満では、注入量の不均一に起因したアモルファス層の膜厚むらが発生し易く、これは高温熱処理後にストライプ状の膜厚むらとして観察されるからである。より好ましいトータル注入量は3.0×1015atoms/cm2以上である。
さらに、本発明では、2回目の酸素イオン注入工程において複数回のイオン注入を行うに際し、シリコンウェーハをイオン注入装置から取り出さないで、ウェーハをホルダーに搭載したまま冷却しても良いし、シリコンウェーハをイオン注入装置から取り出して冷却しても良い。
シリコンウェーハをホルダーに搭載したまま冷却する方法は、生産性が高いという特徴がある。
一方、シリコンウェーハをイオン注入装置から取り出して冷却する方法は、ウェーハの再投入の際に、ウェーハの搭載位置を前回の搭載位置からずらして投入することができるので、膜厚均一性の向上が図れるという利点がある。
すなわち、シリコンウェーハをイオン注入装置から取り出さないで、ホルダーに搭載したまま冷却する方法では、冷却後に2回目さらには3回目の酸素イオン注入を行う場合、図4(a)に示すように、ウェーハ3と保持ピン2との関係は常に一定である。
これに対し、シリコンウェーハをイオン注入装置から取り出して冷却する方法では、ウェーハを冷却後、再投入する場合に、図4(b)に示すように、平面内で回転させてやれば、保持ピン2によるウェーハ3の保持位置は順次更新されることになる。従って、ウェーハ3と保持ピン2との関係が常に一定の場合によりも、ウェーハとウェーハ保持ピンとの間の温度差をさらに低減することができる。これにより、ウェーハ保持ピンの近傍におけるアモルファス層の膜厚むらの発生を一層軽減することができ、ひいてはウェーハ保持ピンの近傍におけるSOI層、BOX層の膜厚むらの発生を一層軽減することができるのである。
これに対し、シリコンウェーハをイオン注入装置から取り出して冷却する方法では、ウェーハを冷却後、再投入する場合に、図4(b)に示すように、平面内で回転させてやれば、保持ピン2によるウェーハ3の保持位置は順次更新されることになる。従って、ウェーハ3と保持ピン2との関係が常に一定の場合によりも、ウェーハとウェーハ保持ピンとの間の温度差をさらに低減することができる。これにより、ウェーハ保持ピンの近傍におけるアモルファス層の膜厚むらの発生を一層軽減することができ、ひいてはウェーハ保持ピンの近傍におけるSOI層、BOX層の膜厚むらの発生を一層軽減することができるのである。
以下、本発明の実施例を比較例と共に具体的に説明する。
実施例1
基板として、直径が300mmで結晶方位が(100)のシリコンウェーハを用いた。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを400℃に加熱し、加速エネルギー:210keV、注入量:2.4×1017atoms/cm2の条件で酸素イオンを注入した。2回目の酸素イオン注入は、ウェーハを100℃以下まで冷却し、加速エネルギー:190keV、注入量:1.5×1015atoms/cm2の酸素イオン注入を2段階に分けて行った。トータルの注入量は3.0×1015atoms/cm2である。この2回のイオン注入の間、シリコンウェーハをホルダーに搭載したまま5〜15分間冷却した。ついで、1300℃で、酸素分圧:40%の酸素とアルゴンの混合ガス中にて高温熱処理を施し、SIMOXウェーハを作製した。
実施例1
基板として、直径が300mmで結晶方位が(100)のシリコンウェーハを用いた。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを400℃に加熱し、加速エネルギー:210keV、注入量:2.4×1017atoms/cm2の条件で酸素イオンを注入した。2回目の酸素イオン注入は、ウェーハを100℃以下まで冷却し、加速エネルギー:190keV、注入量:1.5×1015atoms/cm2の酸素イオン注入を2段階に分けて行った。トータルの注入量は3.0×1015atoms/cm2である。この2回のイオン注入の間、シリコンウェーハをホルダーに搭載したまま5〜15分間冷却した。ついで、1300℃で、酸素分圧:40%の酸素とアルゴンの混合ガス中にて高温熱処理を施し、SIMOXウェーハを作製した。
得られたSIMOXウェーハのSOI層の膜厚均一性を分光エリプソメーターによって評価した。この評価でSOI層の膜厚レンジが3nm以下であり、かつBOX層の膜厚レンジが4nm以下であれば、膜厚均一性に優れているといえる。
また、高温熱処理後に、アモルファス層の膜厚むらに起因したストライプの発生の有無についても調査を行った。
得られた結果を表1に示したが、実施例1におけるSOI層の膜厚レンジは2.1〜2.6nm、BOX層の膜厚レンジは3.1〜3.8nmであり、良好な膜厚均一性を有することが確認された。また、ストライプの発生は全く観察されなかった。
また、高温熱処理後に、アモルファス層の膜厚むらに起因したストライプの発生の有無についても調査を行った。
得られた結果を表1に示したが、実施例1におけるSOI層の膜厚レンジは2.1〜2.6nm、BOX層の膜厚レンジは3.1〜3.8nmであり、良好な膜厚均一性を有することが確認された。また、ストライプの発生は全く観察されなかった。
実施例2
基板として、直径が300mmで結晶方位が(100)のシリコンウェーハを用いた。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを400℃に加熱し、加速エネルギー:210keV、注入量:2.4×1017atoms/cm2の条件で酸素イオンを注入した。2回目の酸素イオン注入は、ウェーハを100℃以下まで冷却し、まず加速エネルギー:190keV、注入量:1.5×1015atoms/cm2で酸素イオンを注入したのち、シリコンウェーハをホルダーに搭載したまま5〜15分間冷却し、ついで1.0×1015atoms/cm2の酸素イオンを注入した。トータルの注入量は2.5×1015atoms/cm2である。続いて、1300℃で、酸素分圧:40%の酸素とアルゴンの混合ガス中にて高温熱処理を施し、SIMOXウェーハを作製した。
基板として、直径が300mmで結晶方位が(100)のシリコンウェーハを用いた。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを400℃に加熱し、加速エネルギー:210keV、注入量:2.4×1017atoms/cm2の条件で酸素イオンを注入した。2回目の酸素イオン注入は、ウェーハを100℃以下まで冷却し、まず加速エネルギー:190keV、注入量:1.5×1015atoms/cm2で酸素イオンを注入したのち、シリコンウェーハをホルダーに搭載したまま5〜15分間冷却し、ついで1.0×1015atoms/cm2の酸素イオンを注入した。トータルの注入量は2.5×1015atoms/cm2である。続いて、1300℃で、酸素分圧:40%の酸素とアルゴンの混合ガス中にて高温熱処理を施し、SIMOXウェーハを作製した。
得られたSIMOXウェーハのSOI層、BOX層の膜厚均一性および高温熱処理後のストライプの発生の有無について調査した結果を表1に示す。
同表に示したとおり、実施例2におけるSOI層の膜厚レンジは2.2〜3.0nm、BOX層の膜厚レンジは3.0〜3.3nmであり、良好な膜厚均一性を有することが確認された。また、ストライプの発生は全く観察されなかった。
同表に示したとおり、実施例2におけるSOI層の膜厚レンジは2.2〜3.0nm、BOX層の膜厚レンジは3.0〜3.3nmであり、良好な膜厚均一性を有することが確認された。また、ストライプの発生は全く観察されなかった。
実施例3
基板として、直径が300mmで結晶方位が(100)のシリコンウェーハを用いた。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを400℃に加熱し、加速エネルギー:210keV、注入量:2.4×1017atoms/cm2の条件で酸素イオンを注入した。2回目の酸素イオン注入は、ウェーハを100℃以下まで冷却し、加速エネルギー:190keV、注入量:1.0×1015atoms/cm2の酸素イオン注入を2段階に分けて行った。トータルの注入量は2.0×1015atoms/cm2である。この2回のイオン注入の間、シリコンウェーハをイオン注入装置から取り出して冷却し、再投入に際しては、最初の搭載位置からウェーハを180°回転させて投入した。ついで、1300℃で、酸素分圧:40%の酸素とアルゴンの混合ガス中にて高温熱処理を施し、SIMOXウェーハを作製した。
基板として、直径が300mmで結晶方位が(100)のシリコンウェーハを用いた。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを400℃に加熱し、加速エネルギー:210keV、注入量:2.4×1017atoms/cm2の条件で酸素イオンを注入した。2回目の酸素イオン注入は、ウェーハを100℃以下まで冷却し、加速エネルギー:190keV、注入量:1.0×1015atoms/cm2の酸素イオン注入を2段階に分けて行った。トータルの注入量は2.0×1015atoms/cm2である。この2回のイオン注入の間、シリコンウェーハをイオン注入装置から取り出して冷却し、再投入に際しては、最初の搭載位置からウェーハを180°回転させて投入した。ついで、1300℃で、酸素分圧:40%の酸素とアルゴンの混合ガス中にて高温熱処理を施し、SIMOXウェーハを作製した。
得られたSIMOXウェーハのSOI層、BOX層の膜厚均一性および高温熱処理後のストライプの発生の有無について調査した結果を表1に示す。
同表に示したとおり、実施例2におけるSOI層の膜厚レンジは1.9〜2.2nm、BOX層の膜厚レンジは1.7〜2.2nmであり、膜厚均一性の一層の向上を図ることができた。また、ストライプの発生は全く観察されなかった。
同表に示したとおり、実施例2におけるSOI層の膜厚レンジは1.9〜2.2nm、BOX層の膜厚レンジは1.7〜2.2nmであり、膜厚均一性の一層の向上を図ることができた。また、ストライプの発生は全く観察されなかった。
比較例1
基板として、直径が300mmで結晶方位が(100)のシリコンウェーハを用いた。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを400℃に加熱し、加速エネルギー:210keV、注入量:2.4×1017atoms/cm2の条件で酸素イオンを注入した。2回目の酸素イオン注入は、ウェーハを100℃以下まで冷却し、加速エネルギー:190keV、注入量:2.0×1015atoms/cm2または3.0×1015atoms/cm2の酸素イオンを1回で注入した。ついで、1300℃で、酸素分圧:40%の酸素とアルゴンの混合ガス中にて高温熱処理を施し、SIMOXウェーハを作製した。
基板として、直径が300mmで結晶方位が(100)のシリコンウェーハを用いた。1回目の酸素イオン注入は、シリコンウェーハを400℃に加熱し、加速エネルギー:210keV、注入量:2.4×1017atoms/cm2の条件で酸素イオンを注入した。2回目の酸素イオン注入は、ウェーハを100℃以下まで冷却し、加速エネルギー:190keV、注入量:2.0×1015atoms/cm2または3.0×1015atoms/cm2の酸素イオンを1回で注入した。ついで、1300℃で、酸素分圧:40%の酸素とアルゴンの混合ガス中にて高温熱処理を施し、SIMOXウェーハを作製した。
得られたSIMOXウェーハのSOI層、BOX層の膜厚均一性および高温熱処理後のストライプの発生の有無について調査した結果を表1に示す。
同表に示したとおり、比較例1におけるSOI層の膜厚レンジは3.0〜3.6nm、BOX層の膜厚レンジは4.1〜6.2nmであり、満足のいく膜厚均一性を得ることができなかった。また、特に2.0×1015atoms/cm2で酸素イオンの注入を行った場合には、明瞭なストライプの発生が観察された。
同表に示したとおり、比較例1におけるSOI層の膜厚レンジは3.0〜3.6nm、BOX層の膜厚レンジは4.1〜6.2nmであり、満足のいく膜厚均一性を得ることができなかった。また、特に2.0×1015atoms/cm2で酸素イオンの注入を行った場合には、明瞭なストライプの発生が観察された。
1 保持具
2 保持ピン
3 ウェーハ
11 シリコンウェーハ
12 高濃度酸素層
13 アモルファス層
14 内部酸化層
15 表面Si層(SOI層)
2 保持ピン
3 ウェーハ
11 シリコンウェーハ
12 高濃度酸素層
13 アモルファス層
14 内部酸化層
15 表面Si層(SOI層)
Claims (2)
- シリコンウェーハを加熱して酸素イオンを注入し、該シリコンウェーハの内部に酸素の高濃度層を形成する第1の工程と、該第1の工程で得られたシリコンウェーハに酸素イオンを注入して該シリコンウェーハにアモルファス層を形成する第2の工程と、該第2の工程で得られたシリコンウェーハを熱処理して埋め込み酸化膜を形成することからなるSIMOXウェーハの製造方法において、
上記第2の工程は、酸素イオンの注入を、1回当たりの注入量が1.5×1015atoms/cm2以下で、かつトータルの注入量が2.0×1015atoms/cm2以上となるように、複数回に分けて行うことを特徴とするSIMOXウェーハの製造方法。 - 前記第2の工程において複数回のイオン注入を行うに際し、各イオン注入毎に、イオン注入装置内におけるシリコンウェーハの搭載位置を、平面内で順次回転させつつ行うことを特徴とする請求項1記載のSIMOXウェーハの製造方法。
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