JP2010016086A - 基板処理装置 - Google Patents

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英博 野内
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大義 上村
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Abstract

【課題】多重シール構造の内部微小リークを検出することができる基板処理装置の提供。
【解決手段】基板処理装置は、基板を処理する処理容器47と、処理容器47を閉塞する蓋部46と、蓋部46に設けられ処理容器47内にガスを供給する第1ガス流路72が形成された第1マニホールド71と、処理容器47に設けられ第1ガス流路72に接続される第2ガス流路74が形成された第2マニホールド73と、第1マニホールド71と第2マニホールド73との間に第1ガス流路72と第2ガス流路74との接続部を囲むように設けられてシールする内側シール部材76および外側シール部材78と、内側シール部材76と外側シール部材78との間に不活性ガスを導入するガス導入路80と、内側シール部材76と外側シール部材78との間に導入された不活性ガスを排気するガス排出路81と、ガス排出路81における排気圧を測定する圧力計84と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板に薄膜を堆積する基板処理装置に関する。
従来、基板に薄膜を堆積することを目的とした基板処理装置は、基板を処理する処理容器と、処理容器を閉塞する蓋部と、蓋部に設けられ処理容器内にガスを供給する第1ガス流路が形成される第1マニホールドと、処理容器に設けられ第1ガス流路に接続される第2ガス流路が形成される第2マニホールドと、第1マニホールドと第2マニホールドとの間に第1ガス流路と第2ガス流路との接続部を囲むように設けられ第1マニホールドと第2マニホールドとの間を気密にシールするシール部材と、を有していた。
このような基板処理装置において、クリーニングガスや原料の活性ガス(オゾン、リモートプラズマ等)を処理容器内に導入する場合、第1マニホールドと第2マニホールドとの間を気密にシールするシール部材には、フッ素ゴムからなるOリングでは耐性が充分ではないために、パーフロロエラストマー系材料からなるOリングが使用される。例えば、特許文献1参照。
特開2004−327642号公報
一般に、パーフロロエラストマー系の材料はフッ素ゴムに比べ、硬質、線膨張係数大の傾向にある。そのため、取り付け直後や交換後等のように、OリングがOリング溝に充分馴染んでいないところでは、ある程度の温度(70〜100℃程度)まで昇温してやらないと、充分なシール性が得られないことが分かっている。
また、半導体業界の安全規格であるSEMI規格によれば、シール部材をシール溝に取り付けたり交換したりする保守作業は、作業者の安全性を確保するため、処理容器および蓋部の温度が60℃以下になるように降温してから行う必要があるとされている。
そのため、保守作業後は、処理容器および蓋部を所定温度(例えば70℃〜100℃程度の温度)まで昇温させ、シール部材を熱により軟化させて処理容器および蓋部に密着させてから、処理容器内の減圧を開始する必要があった。
しかしながら、処理容器および蓋部の昇温には長時間を要するために、処理容器および蓋部の昇温完了を待ってから処理容器内の減圧を開始することとすると、基板処理装置の稼動停止時間(ダウンタイム)が長期化してしまう点が問題となる。
第1マニホールドと第2マニホールドとの間を気密にシールするシール部材を2重または多重に配置することにより、シール性能を向上させることが考えられる。
しかしながら、2重または多重Oリングにてシールされた構造は、最外周Oリングからの外部リークはヘリウム(He)リーク試験等で感知することができるが、Oリング間の微小内部リークは基板処理装置運用時の検知が難しく、微小内部リークのため、原料供給が不安定となり、LOT間の膜厚・膜質の均一性のばらつき、パーティクル発生の要因となることが問題となる。
本発明の目的は、従来技術の問題点であった、ガス供給系の多重シール構造における内部微小リークを早期にかつ簡便に検出することができる基板処理装置を提供することにある。
前記した課題を解決するための手段のうち代表的なものは、次の通りである。
基板を処理する処理容器と、
前記処理容器を閉塞する蓋部と、
前記蓋部に設けられ、前記処理容器内にガスを供給する第1ガス流路が形成される第1マニホールドと、
前記処理容器に設けられ、前記第1ガス流路に接続される第2ガス流路が形成される第2マニホールドと、
前記第1マニホールドと前記第2マニホールドとの間に、前記第1ガス流路と第2ガス流路との接続部を囲むように多重に設けられ、前記第1マニホールドと前記第2マニホールドとの間を気密にシールする複数のシール部材と、
前記複数のシール部材間に不活性ガスを導入するガス導入部と、
前記複数のシール部材間に導入された不活性ガスを排気するガス排出部と、
前記ガス排出部側における排気圧を測定する圧力計と、
を有することを特徴とする基板処理装置。
前記手段によれば、ガス供給系の多重シール構造における内部微小リークを早期にかつ簡便に検出することができる。
以下に、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、本発明に係る基板処理装置は、図1に示されているように、枚葉式の基板処理装置として構成されている。
図1に示されているように、本実施の形態に係る基板処理装置は、基板を処理する処理容器と、
前記処理容器を閉塞する蓋部と、
前記蓋部に設けられ、前記処理容器内にガスを供給する第1ガス流路が形成される第1マニホールドと、
前記処理容器に設けられ、前記第1ガス流路に接続される第2ガス流路が形成される第2マニホールドと、
前記第1マニホールドと前記第2マニホールドとの間に、前記第1ガス流路と第2ガス流路との接続部を囲むように多重に設けられ、前記第1マニホールドと前記第2マニホールドとの間を気密にシールする複数のシール部材と、
前記複数のシール部材間に不活性ガスを導入するガス導入部と、
前記複数のシール部材間に導入された不活性ガスを排気するガス排出部と、
前記ガス排出部側における排気圧を測定する圧力計と、を有する。
以下に、基板処理装置が有するこれらの各要素について、詳細に説明する。
処理容器47は、上部に開口部を有し、横断面が円形である偏平な容器として構成されている。そして、蓋部46は、処理容器47の開口部を閉塞可能なように構成されている。処理容器47および蓋部46は反応容器45を構成する。反応容器45の内部、すなわち蓋部46によって閉塞される処理容器47の内部には、基板を処理する処理室1が構成される。処理容器47および蓋部46は、例えば、アルミニウム、ステンレスなどの金属で構成される。
処理容器47の開口部付近には、本シール部材201を収容するための本シール溝201aが、同じく処理容器47の開口部を囲うように環状に設けられる。本シール溝201aはアリ溝として構成されている。
なお、本実施形態においては、本シール溝201aは処理容器47側に設けることとしているが、他の実施形態としては、本シール溝201aを蓋部46側に設けることとしてもよい。
本シール部材201は、弾力性を備えたOリングとして構成され、本シール溝201aの内部に格納される。
本シール溝201aに格納された本シール部材201は、処理容器47の開口部表面から一部が突出するように構成されている。すなわち、本シール部材201の断面高さ(太さ)は、本シール溝201aの深さよりも、大きくなるように構成されている。
このように構成されることにより、処理容器47の開口部を蓋部46により閉塞すると、本シール部材201が圧縮され、処理容器47と蓋部46との間を気密に封止することができる。
本シール部材201は、比較的に大きな線膨張係数を有する材料から構成される。すなわち、処理容器47および蓋部46の温度を70℃〜100℃程度の温度まで昇温すれば、本シール部材201は熱により膨張し、溝深さ方向の圧縮率が増加する材料により構成されている。
なお、前述の通り、本シール溝201aはアリ溝として構成されているが、アリ溝の場合には熱膨張した本シール部材201が逃げることのできる容積が角型溝に比べて非常に少ないため、本シール部材201が線膨張係数の大きな材料により構成される場合には溝深さを深くすることで熱膨張時の逃げスペースと圧縮率とを確保する。
また、本シール部材201は、処理容器47および蓋部46の温度を70℃〜100℃程度の温度まで昇温すれば、本シール溝201aに密着することが可能な程度に軟化する材料により構成されている。
また、本シール部材201は、オゾンやリモートプラズマなどの活性化ガスや、クリーニングガスに対する耐腐食性を備える材料により構成されている。
以上の条件を満たす本シール部材201の材料としては、例えばカルレッツ(登録商標)等のパーフロロエラストマー系の材料を挙げることができる。
本シール部材201を以上のように構成することにより、処理容器47および蓋部46の温度を70℃〜100℃程度の温度まで昇温すると、本シール部材201が熱により膨張するとともに軟化するため、処理容器47と蓋部46との間が本シール部材201によっても封止されることとなる。
処理室1は蓋部46によって閉塞された処理容器47の内部に構成される。処理室1は、基板2、例えば1枚のシリコン基板を処理するように構成されている。
処理室1の上面の中央部分にはガス導入部13が、蓋部46を鉛直方向に貫通するように設けられる。
処理室1の側面40bを構成する処理容器47の内側面には、下方側が階段状に一段突出した段差部41が設けられている。この段差部41上には、後述するコンダクタンスプレート29が保持される。
処理室1の下部の側面40bの一端には、基板2を搬入搬出する基板搬送口10が、処理容器47を水平方向に貫通するように設けられる。基板搬送口10とは反対側の処理室1の側面40bの一端には、後述する排気口5が処理容器47を水平方向に貫通するように設けられる。基板搬送口10および排気口5は段差部41の下方に設けられる。
処理室1の底面42の中央部分には、後述する支持具160を取り付けるための貫通孔58が、処理容器47を鉛直方向に貫通するように設けられる。
処理室1の底面42には、底面42よりさらに一段と低く形成された底面42aが設けられる。この一段と低く形成された底面42aには、例えば、石英やアルミナなどの材質で形成されたリフトピン台15が、アルミ製ボルト14によって固定される。
リフトピン台15には、基板搬入搬出時に基板2を一時的に保持するリフトピン8が、3本ないし4本設けられる。リフトピン8は、後述するサセプタ60に設けられた貫通孔61内を貫通可能なように、鉛直方向に設けられる。リフトピン8は、基板2と直接触れるため、例えば、石英やアルミナなどの材質で形成することが望ましい。
支持具160は処理室1の底面42の中央部分に、処理容器47を鉛直方向に貫通するように設けられる。支持具160はサセプタ60と支持軸59とサセプタ台9と、ベローズ12とを備える。
サセプタ60は処理室1内に設けられる。サセプタ60は円板状をしており、その上に基板2を略水平姿勢で保持するように構成されている。
サセプタ60はコントローラ50によって制御されるセラミックスヒータなどのヒータ(図示せず)を内蔵しており、基板2を所定温度に加熱することができる。サセプタ60は、例えば、石英(SiO2 )、カーボン、セラミックス、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al2 3 )、または窒化アルミニウム(AlN)などで構成される。
なお、サセプタ60には、前述したリフトピン8を貫通させることが可能な貫通孔61が、鉛直方向に複数設けられる。
支持軸59は、処理室1の底面42の中央部分に設けられた前述の貫通孔58から、処理室1内に鉛直方向に挿入される。支持軸59の上端部は、前述したサセプタ60を下方から支持している。
サセプタ台9は、前述した支持軸59をその下端側から支持し、処理室1外に設けた昇降機構(図示せず)に連結されている。昇降機構によりサセプタ台9を上下動させることにより、支持軸59を介してサセプタ60が昇降可能となっている。
サセプタ60が下降して基板搬送可能位置(図1に示すサセプタ60の位置よりも下方位置)にあるときは、前述したリフトピン8がサセプタ60の上面から突出し、リフトピン8が基板2を支持する。
サセプタ60が上昇して基板処理位置(図1の図示位置)にあるときは、リフトピン8はサセプタ60の上面から埋没し、サセプタ60が基板2を支持する。
ベローズ12は、サセプタ台9と処理容器47との間で支持軸59を包囲することによって、処理室1内の真空を保持している。
ガス導入部13は、処理室1の上面の中央部分に、蓋部46を鉛直方向に貫通するように設けられる。ガス導入部13は、シャワーヘッド16と分散板17とガス導入プレート22とガス導入管23と、を備える。
シャワーヘッド16は蓋部46の中央開口に嵌め込まれており、サセプタ60の上方に設けられる。サセプタ60と対向するシャワーヘッド16の中央部には、多数の孔16bを有するシャワープレート16aが設けられる。
分散板17はシャワープレート16aの上に設けられ、多数の孔17aを有している。分散板17とシャワープレート16aとの間には下部空間17bが形成されており、下部空間17bは分散板17の多数の孔17aから導入されるガスを分散させる。
ガス導入プレート22は分散板17の上に設けられ、中央にガスを導入する開口22aを有している。ガス導入プレート22と分散板17との間には、前述した開口22aから導入されるガスを分散させる上部空間17cが形成される。
ガス導入管23はガス導入プレート22の開口22aに鉛直に連結される。ガス導入管23には側部開口3が開設されており、側部開口3には後述するガス供給配管の一端が接続されている。
なお、例えば、ALD(Atomic Layer Deposition)法においては、ガス導入管23には原料ガスと反応ガスとは交互に供給される。
ガス導入管23からガス導入プレート22の開口22aに導入されるガスは、上部空間17cを経て分散板17の多数の孔17aから下部空間17bへと入り、さらにシャワーヘッド16の多数の孔16bを通過して、基板2上にシャワー状に均一に供給される。
原料ガスとしては、例えば、基板2上にルテニウム膜を堆積させる際には、有機液体原料であるRu(EtCp)2 (ビスエチルシクロペンタジエニルルテニウム)が用いられる。また、例えば、基板2上にハフニウムシリケート(HfSiO)膜を堆積させる際には、Hf−(MMP)4 およびSi−(MMP)4 が用いられる。
また、反応ガスとしては、有機液体原料に対して反応性の高い酸素原子(O)を含有するガス、例えば、Oラジカルを含むガス、H2 Oガス、O3 ガス等が用いられる。
保護カバー部100は、処理室1の内壁のうち、ガス導入時における支持具160よりも下方の部分を覆うように構成されている。
なお、処理室1の内壁のうち、ガス導入時における支持具160よりも下方の部分とは、基板処理位置よりも下方の部分をいい、図1においては、段差部41よりも下であって、処理室1の下部の側面40b、および処理室1の底面42をいう。
保護カバー部100は、例えば、金属(SUS、アルミ等)、石英(SiO2 )、アルミナ(Al2 3 )等により構成することが好ましい。なお、金属材料を用いる場合には、原料ガスや反応ガスによる処理室1内の汚染を軽減するため、酸化皮膜または耐腐食性処理(例えばNiF処理等)を実施することが好ましい。
排気ダクト35はコンダクタンスプレート29とロワープレート7とから構成される。
コンダクタンスプレート29は、処理室1内の基板処理位置の近傍であって、処理容器47の内側面に設けられた段差部41上に保持される。
コンダクタンスプレート29は、内周部に基板2を収容する収容孔34が設けられ、1枚のドーナツ状をした円板として構成される。
コンダクタンスプレート29の外周部には、所定間隔を開けて周方向に配列された複数の排出口26が設けられる。排出口26は、コンダクタンスプレート29の外周部がコンダクタンスプレート29の内側部を支えることができるよう、不連続に形成される。
ロワープレート7は、リング状の凹部37と、凹部37の内側上部に一体的に設けられたフランジ部37aと、から構成される。
凹部37は、サセプタ60の外周部と、処理室の側面40bとの隙間38を塞ぐように設けられる。凹部37の底部の後述する排気口5側に、ガスを凹部37から排気口5へ流通させるためのプレート排気口28を有するよう構成される。
フランジ部37aは、サセプタ60の上部外周縁上に係止する係止部として機能する。フランジ部37aが、サセプタ60の上部外周縁上に係止することにより、ロワープレート7が、サセプタ60とともに昇降するようになっている。
サセプタ60が上昇してロワープレート7が基板処理位置に運ばれたとき、基板処理位置に保持されているコンダクタンスプレート29が、ロワープレート7の凹部37を塞ぎ、ロワープレート7の凹部37内をガス流路領域Aとする排気ダクト35が形成される。 このとき、排気ダクト35と基板2とサセプタ60とによって、処理室1内が、排気ダクト35よりも上方の処理室上部1aと、排気ダクト35よりも下方の処理室下部1bと、に仕切られる。
コンダクタンスプレート29およびロワープレート7は、排気ダクト35の内壁に堆積する反応生成物をエッチングする場合を考慮し、高温保持が可能な材料で構成することが好ましい。例えば、耐高温高負荷用石英は、反応容器45を構成するアルミニウムよりも高温に強く、また、耐高温高負荷用石英の輻射率εは0.8程度であってアルミニウムの輻射率ε0.05〜0.2程度よりも高いため、高温(200〜500℃程度)を保持し易く、コンダクタンスプレート29およびロワープレート7の材料として好適である。
なお、排気ダクト35をコンダクタンスプレート29とロワープレート7とに分離可能に構成しているのは、次の理由による。
ロワープレート7を外周に設けたサセプタ60を、処理室1内で昇降可能なようにするには、処理室1の側面40bを覆う保護カバー部100の内壁面と、ロワープレート7側面とが干渉しないように隙間38を確保する必要がある。
しかし、この場合には、基板処理時に処理室上部1aに供給されたガスの一部が、排気ダクト35を構成するロワープレート7の凹部37に排出されず、隙間38を通って処理室下部1bに回り込むおそれがある。
このような問題に対し、ロワープレート7を昇降可能に設け、コンダクタンスプレート29を基板処理位置に保持するように構成すれば、サセプタ60と一緒にロワープレート7が基板処理位置に搬送されたときに、前述の隙間38を、基板処理位置に保持したコンダクタンスプレート29によって塞ぐことができる。すなわち、排気ダクト35を、コンダクタンスプレート29とロワープレート7とに分離可能に構成することで、サセプタ60の昇降を許容する隙間38を確保しつつ、基板処理時には隙間38を塞ぎ、ガスの一部の処理室下部1bへの回り込みを抑制することができる。
排気口5は、前述の基板搬送口10とは反対側の処理室1の側面40bの一端に、処理容器47を水平方向に貫通するように設けられる。排気口5は、図示しない真空ポンプに接続されており、排気ダクト35のプレート排気口28から排気されたガスを、処理室1外に排気するよう構成されている。
なお、処理室1内は、必要に応じて圧力制御手段(図示せず)によって所定の圧力に制御できるようになっている。
ここで、基板処理時におけるガスの流れについて説明する。
ガス導入部13から供給されるガスは、分散板17、シャワープレート16aで分散されて、処理室上部1a内に導入される。
導入されたガスは、基板処理位置にあるサセプタ60上に載置された基板2上を、基板2の径方向外側に向かって放射状に流れる。
基板2に接触した後の余剰なガスは、サセプタ60の外周に設けられた排気ダクト35上(すなわちコンダクタンスプレート29上)を、径方向外側に向かって放射状に流れ、排気ダクト35上に設けられた排出口26から環状のガス流路領域A内に排出される。
排出されたガスは、ガス流路領域A内をサセプタ周方向に流れ、排気ダクト35に設けられたプレート排気口28から排気口5へと排気される。
以上の通り、排気ダクト35により、処理室下部1b内への、すなわちサセプタ60の裏面や処理室1の底面42側へのガスの回り込みが抑制される。
また、本実施形態においては、ガスの流路が、蓋部46の内壁面と処理容器47の上部内壁面との間に形成される処理室上部1aと、サセプタ60およびコンダクタンスプレート29の上面と、排気ダクト35のガス流路領域Aと、に限定されている。したがって、基板処理時のガス流路容積は、処理室1全体の容積よりも少なく構成されている。
図1に示されているように、本実施の形態においては、蓋部46には第1マニホールド71が設けられており、第1マニホールド71には処理容器47内にガスを供給する第1ガス流路72が形成されている。処理容器47には第2マニホールド73が設けられており、第2マニホールド73には第1ガス流路72に接続される第2ガス流路74が形成されている。第1マニホールド71と第2マニホールド73とは第1ガス流路72と第2ガス流路74とが接続するように合わせられている。
第1ガス流路72の第2ガス流路74と反対側には、一端が側部開口3に接続されたガス供給配管75の他端が接続されている。
第1マニホールド71および第2マニホールド73は、金属製であり、Al、SUS、ハステロイ(登録商標)等が用いられる。第1ガス流路72、第2ガス流路74およびガス供給配管75の流路表面には、電解研磨等の処理が施されており、余分なガスが吸着し難い構造をしている。
第1マニホールド71の第2マニホールド73との合わせ面には、内側シール部材76を収容した内側シール溝77と、外側シール部材78を収容した外側シール溝79とが第1ガス流路72を中心にして同心円に形成されている。内側シール部材76および外側シール部材78は、第1ガス流路72と第2ガス流路74との接続部を囲むように多重に設けられて第1マニホールド71と第2マニホールド73との間を気密にシールする複数のシール部材を構成している。
内側シール部材76および外側シール部材78にはOリングがそれぞれ使用されており、内側シール溝77および外側シール溝79はアリ溝にそれぞれ形成されている。
第2マニホールド73にはガス導入路80が開設されている。ガス導入路80の一端は第1マニホールド71と第2マニホールド73との合わせ面において内側シール部材76と外側シール部材78との間に開口しており、ガス導入路80の他端には不活性ガス供給装置(図示せず)が接続されている。ガス導入路80は複数のシール部材間に不活性ガスを導入するガス導入部を構成している。
第2マニホールド73にはガス排出路81がガス導入路80と異なる位置に開設されている。ガス排出路81の一端は第1マニホールド71と第2マニホールド73との合わせ面において内側シール部材76と外側シール部材78との間に開口しており、ガス排出路81の他端には排気配管82を介してポンプ83が接続されている。ガス排出路81は複数のシール部材間に導入された不活性ガスを排気するガス排出部を構成している。
排気配管82にはガス排出部における排気圧を測定する圧力計84がポンプ83の上流側に接続されており、圧力計84はコントローラ50に測定結果を送信する。
一般に、メンテナンス毎にシール部材が取り外されるシール溝には、アリ溝が採用されることが多い。アリ溝の場合には、熱膨張によるシール部材が逃げることのできるボリュームが角型溝に比べ非常に少ない。このため、線膨張係数がフッ素ゴムに比べて約2倍程度あるパーフロロエラストマー系ゴムの場合には、溝深さを深くすることにより、ゴムの逃げボリュームおよび適正な圧縮率を確保することができる。
本実施形態においては、内側シール部材76および外側シール部材78がメンテナンス毎に取り外される内側シール溝77および外側シール溝79を、アリ溝によりそれぞれ形成している。
なお、本実施形態においては、内側シール溝77および外側シール溝79は、第1マニホールド71側に設けることとしているが、第2マニホールド73側に設けることとしてもよい。また、内側シール溝77および外側シール溝79のうち、いずれか一方を第1マニホールド71側に設けることとし、他方を第2マニホールド73側に設けることとしてもよい。
パーフロロエラストマー系ゴムは、フッ素系ゴムに比べ耐熱性および耐薬品性に優れているので、基板に薄膜を堆積させる基板処理装置にも広く採用されている。
本実施形態においては、少なくとも内側シール部材76の材料としてパーフロロエラストマー系ゴムを用いる。通常、外側シール部材78として用いられるOリングの太さ(径)は、内側シール部材76として用いられるOリングの太さ(径)以上の太さとされる。
パーフロロエラストマー系ゴムは硬質であり、室温では容易に変形はしないため、ある程度の加熱(70〜100℃)が行われるまでは、外側シール部材78がシールにおいては有用となる。
他方、処理室1および周辺機器(第1マニホールド71および第2マニホールド73を含む)は、使用する液体および固体原料の蒸気圧によって加熱温度帯が変化するが、通常は100〜170℃の温度帯に維持される場合が多い。
基板処理装置のメンテナンス終了後においては、処理室1および周辺機器等の温度は2〜3時間後に、70〜100℃に達する。特に、処理室1および第1マニホールド71および第2マニホールド73は熱容量が大きいので、昇温に時間を要する。
したがって、第1ガス流路72と第2ガス流路74との接続部を取り囲むシール部材が単一である場合、例えば、内側シール部材76だけである場合には、温度がある程度昇温するまで処理室1の減圧工程に移行し得ないという問題点がある。
そこで、本実施形態においては、シール部材を内側シール部材76と外側シール部材78とからなる2重シール構造にて構成することにより、メンテナンス終了と同時に減圧工程に移行することができるものとし、ダウンタイムの大幅短縮を可能としている。
本実施形態においては、第1マニホールド71と第2マニホールド73との合わせ面において内側シール部材76と外側シール部材78と間の領域には、ガス導入路80およびガス排出路81が設けられている。ガス導入路80からは窒素(N2 )またはアルゴン(Ar)のような不活性ガスが導入される。
ここで導入する不活性ガスとしては、ガス導入部13から導入するキャリアガスまたは/および希釈ガスと同じガスを使用することが、コストおよび圧力上昇の定量的判定の観点から望ましい。ガス導入量は例えば10〜2000sccm程度とする。
内側シール部材76と外側シール部材78との間にガス導入路80から導入されたガスは、内側シール部材76と外側シール部材78との間の領域における第1マニホールド71と第2マニホールド73との合わせ面間の空間を通過し、ガス排出路81から排気される。
ガス排出路81内の圧力は、排気配管82に接続された圧力計84によって常時監視されている。圧力計84は測定結果をコントローラ50にリアルタイムで報告する。コントローラ50は圧力計84の測定結果を異常と判断した場合には、アラームを発生する。
内側シール部材76と外側シール部材78との間の圧力の変動をアラーム情報としてコントローラ50に上げるために、ガス排出路81は、処理室1内を排気する排気ラインとは別の排気ライン(排気配管82)にて接続されたポンプ83を用いて排気するように構成することが望ましい。
例えば、圧力計84としてダイアフラムゲージを採用した場合には、通常精度は読み値±0.5%程度であることが想定されるため、±1.0〜3.0%程度を、シール部リークアラーム情報として、コントローラ50に上げて、作業者に警告を発するように構成することにより、早期の内部リーク判定を行うことができ、内部リーク起因によるLOT不良前にメンテナンス要否の判定を行うことが可能となる。
以上の2重シール構造においては、内側シール部材76からの内部リークが無い場合は、外側シール部材78は接ガスすることはない。
そこで、本実施形態においては、外側シール部材78にはコスト面でメリットのあるフッ素系ゴムを使用するものとした。
第1ガス流路72および第2ガス流路74を流れるガスが内側シール部材76と外側シール部材78との間にリークすると、当該リークは圧力計84によってリアルタイムで検知されてコントローラ50に報告され、コントローラ50はアラームを発生する。
したがって、圧力計84のガス漏れ検知から作業者が基板処理装置運用停止するまでの数時間〜1日程度の暴露量に耐え得ると判断されるガスであれば、外側シール部材78にはフッ素系ゴムを適用することができる。
内側シール部材76および外側シール部材78に適用するOリングとしては、次のような例がある。
シールすべき流路(第1ガス流路72と第2ガス流路74)の想定される口径が、直径6.35mmである場合には、内側シール部材76には直径10mm程度の「P−10」規格のOリングが適用され、外側シール部材78には直径40mm程度の「P−40」規格のOリングが適用される。
外側シール部材78に用いられるOリングは、太さ(径)5.33mm±0.12mm程度であり、内側シール部材76に用いられるOリングは、太さ(径)1.9〜5.33mm程度のものが主に使用される。
但し、本発明はこの例示の規格だけに限定されるものではない。
以上、述べたように、本発明の一実施形態に係る基板処理装置が構成される。
次に、半導体装置を製造する工程の一工程としての基板処理方法について、図2を用いて説明する。
図2は、本発明の一実施形態にかかる基板処理方法を示すフロー図である。
なお、ここでは、シール部材の取り付け作業後にシリコン基板上にALD法によりルテニウム膜やハフニウムシリケート膜を堆積させる場合を例にとって説明する。
まず、処理容器47および蓋部46の温度を60℃以下に降下させた後に、蓋部46および第1マニホールド71を開ける。そして、本シール部材201を本シール溝201aに、内側シール部材76を内側シール溝77に、外側シール部材78を外側シール溝79にそれぞれ格納する。
次いで、蓋部46および第1マニホールド71を閉めて、処理容器47と蓋部46との間を本シール部材201によって封止し、第1マニホールド71と第2マニホールド73との間を内側シール部材76および外側シール部材78によってシールする(S1)。
処理容器47内の真空排気を開始するとともに、処理容器47および蓋部46の昇温を開始する。処理容器47内の真空排気は、処理容器47および蓋部46の昇温完了を待たずに行う。
引き続き、処理容器47および蓋部46の温度を70℃〜100℃程度の温度まで昇温させ、パーフロロエラストマー系材料からなる本シール部材201および内側シール部材76を熱により膨張させるとともに軟化させ、処理容器47と蓋部46との合わせ面間および第1マニホールド71と第2マニホールド73との合わせ面間を本シール部材201および内側シール部材76によってそれぞれ封止する。
2重シール部の内部リークの有無を圧力計84によるガス排出路81の圧力測定によって確認する(S2)。すなわち、第1ガス流路72および第2ガス流路74から内側シール部材76を介して、内側シール部材76と外側シール部材78との間に漏れるガスをチェックする。
リークがないことを確認した後に、図示しない昇降機構によりサセプタ60を搬入搬出位置に下降させる。
続いて、1枚のシリコン基板2を、基板搬送口10を介して処理室1内に搬入し、リフトピン8上に移載して保持する(S3)。
次いで、図示しない昇降機構によりサセプタ60を所定の基板処理位置まで上昇させる。その結果、シリコン基板2は、リフトピン8からサセプタ60上に自動的に載置される(S4)。なお、図1はこの状態を示している。
なお、サセプタ60を基板処理位置まで上昇させると、小容積の処理室上部1aが形成される。また、ロワープレート7の凹部37の開口上部が、基板処理位置に保持してあるコンダクタンスプレート29によって覆われ、排気ダクト35が形成される。排気ダクト35の内部にはガス流路領域Aが形成される。このガス流路領域Aは排気路となる。
次いで、サセプタ60に内蔵されたヒータにより、シリコン基板2を一定時間加熱する。処理室1内の圧力は、図示しない圧力制御手段により制御する。
シリコン基板2が所定の温度に加熱され、処理室1内の圧力が安定した後、成膜を開始する。
成膜は次の4つの工程から成り、4つの工程を1サイクルとして、所望の厚さの膜が堆積するまで複数回サイクルを繰り返す。
工程1では、原料ガスを、第2ガス流路74から供給し、第1ガス流路72およびガス供給配管75を経由して、ガス導入管23の側部開口3から分散板17とシャワープレート16aとを通過させて、処理室1内にシャワー状に導入する(S5)。その結果、原料ガスは、シリコン基板2上に供給されて、その表面に吸着する。
なお、余剰ガスはコンダクタンスプレート29の上面に設けた排出口26から、ロワープレート7の凹部37内を流れ、プレート排気口28より排気され、排気口5から処理室1外に排気される。
工程2では、パージガスとしてのArガスを、第2ガス流路74から供給し、第1ガス流路72およびガス供給配管75を経由して、ガス導入管23の側部開口3から、分散板17とシャワープレート16aとを通過させて、処理室1内にシャワー状に導入する(S6)。その結果、ガス導入部13や処理室1内に残留している原料ガスは、Arガスによりパージされ、コンダクタンスプレート29の上面に設けた排出口26から、ロワープレート7の凹部37内を流れ、プレート排気口28より排気され、排気口5から処理室1外に排気される。
工程3では、反応ガスを、第2ガス流路74から供給し、第1ガス流路72およびガス供給配管75を経由して、ガス導入管23の上方開口4から分散板17とシャワープレート16aとを通過させて、処理室1内にシャワー状に導入する(S7)。その結果、反応ガスは、シリコン基板2上に供給されて、シリコン基板2上に吸着している原料ガスと表面反応することにより薄膜を形成する。
なお、余剰ガスはコンダクタンスプレート29の上面に設けた排出口26から、ロワープレート7の凹部37内を流れ、プレート排気口28より排気され、排気口5から処理室1外に排気される。
工程4では、パージガスとしてのArガスを、第2ガス流路74から供給し、第1ガス流路72およびガス供給配管75を経由して、ガス導入管23の上方開口4から、分散板17とシャワープレート16aとを通過させて、処理室1内にシャワー状に導入する(S8)。その結果、ガス導入部13や処理室1内に残留している反応ガスは、Arによりパージされ、コンダクタンスプレート29の表面に設けた排出口26から、ロワープレート7の凹部37内を流れ、プレート排気口28より排気され、排気口5から処理室1外に排気される。
前述した4つの工程を1サイクルとして、所望の厚さの薄膜が堆積するまでこのサイクルを複数回繰り返す。工程1〜4に要する時間は、スループット向上のために、各工程で1秒以下が望ましい。
なお、シリコン基板2上にルテニウム(Ru)薄膜を堆積させる際には、例えば原料ガスとしてRu(EtCp)2 ガスを用い、反応ガスとして活性化させた酸素ガスを用いる。その際の処理条件としては、例えば、処理温度200〜500℃、処理圧力10〜500Pa、キャリアガスを含む原料ガスのガス供給流量10〜1000sccm、反応ガスのガス供給流量10〜1000sccm、Arガスのガス供給流量500〜3000sccmが例示される。
また、シリコン基板2上にハフニウムシリケート(HfSiO)薄膜を堆積させる際には、例えば、原料ガスとしてHf−(MMP)4 ガスとSi−(MMP)4 ガスとを用い、反応ガスとしてO3 ガスを用いる。その際の処理条件としては、例えば、処理温度200〜500℃、処理圧力10〜500Pa、キャリアガスを含む原料ガスのガス供給流量500〜3000sccm、反応ガスのガス供給流量10〜1000sccm、Arガスのガス供給流量500〜3000sccmが例示される。
成膜終了後、サセプタ60を搬入搬出位置まで降下させる。
そして、処理後のシリコン基板2を、図示しない搬送ロボットにより、基板搬送口10を経由して図示しない搬送室へと搬出する(S9)。
なお、各工程における基板温度および処理室内圧力は、コントローラ50および圧力制御手段によりそれぞれ制御される。
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
(1)第1マニホールドの第1ガス流路と第2マニホールドの第2ガス流路との接続部を内側シール部材と外側シール部材とからなる2重シール構造によってシールすることにより、原料ガスおよび反応ガスが第1マニホールドの第1ガス流路と第2マニホールドの第2ガス流路との接続部からリークするのを確実に防止することができるので、基板処理装置の効率および安全性を向上させることができる。
(2)第1マニホールドの第1ガス流路と第2マニホールドの第2ガス流路との接続部を内側シール部材と外側シール部材とからなる2重シール構造によってシールすることにより、メンテナンス終了と同時に減圧工程に移行可能とすることができるので、メンテナンス時のダウンタイムを大幅に短縮することができる。
(3)内側シール部材と外側シール部材との間の圧力を圧力計によって常時監視することにより、内側シール部材と外側シール部材との間のガス漏れを早期にかつ簡便に検知し、迅速に警報することができるので、警報遅れによる弊害を防止することができる。
(4)判断の難しいメンテナンス終了後の内側シール部材のシール性判定を早急に実現することにより、基板処理装置運用開始の判断および運用時においての内部リーク判断が定量的に行うことが可能になるため、メンテナンス終了後のダウンタイムを短縮することができ、早期の内部リーク判定により、LOT不良前にメンテナンス要否の判定を行うことができる。
(5)外側シール部材にフッ素系ゴムを使用することにより、2重シール構造に構成することによるコストの増加を抑制することができる。
図3は本発明の第2実施形態の主要部を示す断面図である。
本実施形態が前記実施形態と異なる点は、第1マニホールド71および第2マニホールド73には3系統の第1ガス流路および第2ガス流路が設けられており、3系統の第1ガス流路および第2ガス流路のそれぞれに内側シール部材76および外側シール部材78が設けられている点、3系統の内側シール部材76と外側シール部材78との間にガス導入路80およびガス排出路81がそれぞれ接続されている点、である。
本実施形態においては、例えば、第1系統の第1ガス流路72Aと第2ガス流路74Aに酸化剤を供給し、第2系統の第1ガス流路72Bと第2ガス流路74Bに第1ガス種の原料ガスを供給し、第3系統の第1ガス流路72Cと第2ガス流路74Cに第2ガス種の原料ガスを供給することができる。
このように運用することにより、酸化剤と他原料との接触可能性を極めて低下させることができるので、基板処理装置の処理精度をより一層向上させることができる。
図4は本発明の第3実施形態の主要部を示す断面図である。
本実施形態が前記実施形態と異なる点は、第1マニホールド71および第2マニホールド73には3系統の第1ガス流路および第2ガス流路が設けられており、内側シール部材76は3系統の第1ガス流路および第2ガス流路のそれぞれに設けられているが、外側シール部材78は1本が3系統の第1ガス流路および第2ガス流路の外側に設けられている点、ガス導入路80およびガス排出路81は外側シール部材78の内側にそれぞれ設けられている点、である。
本実施形態においても、例えば、第1系統の第1ガス流路72Aと第2ガス流路74Aに酸化剤を供給し、第2系統の第1ガス流路72Bと第2ガス流路74Bに第1ガス種の原料ガスを供給し、第3系統の第1ガス流路72Cと第2ガス流路74Cに第2ガス種の原料ガスを供給することができる。
このように運用することにより、酸化剤と他原料との接触可能性を極めて低下させることができるので、基板処理装置の処理精度をより一層向上させることができる。
図3の第2実施形態においては、第1マニホールド71または/および第2マニホールド73における3系統の第1ガス流路と第2ガス流路との接続部毎に、内側シール溝および外側シール溝を加工する必要があるので、第1マニホールド71および第2マニホールド73には加工難易度の低い材料選定および流路スペース確保が必要になる。
これに対して、第3実施形態においては、外側シール部材78は3系統の第1ガス流路と第2ガス流路については1重シール構造となっているため、ガス導入路80およびガス排出路81は、第1マニホールド71および第2マニホールド73に1箇所だけ設置すれば済む。
このため、第3実施形態によれば、流路スペースを確保することができ、しかも、ガス導入路80およびガス排出路81の運用が容易になる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、シール部材は2重に配置するに限らず、3重以上に配置してもよい。
本発明で用いるガスは、前述したガスに限らず、用途に応じてさまざまな種類から適宜選択可能である。
例えば、原料ガスとしては、Ru、Hf、Siを含むガスに限らず、Al、Ti、Sr、Y、Zr、Nb、Sn、Ba、La、Ta、Ir、Pt、W、Pb、Biなどを含むガスを用いることができる。
反応ガスとしてはOラジカル、H2 Oガス、O3 ガスの他に、NO、N2 O、H2 2 、N2 、NH3 、N2 6 、またはこれらを活性化手段により活性化させることにより生成したこれらのラジカル種、イオン種を含むガスを用いることができる。
前記実施形態においては、本発明をALD法による成膜に適用した場合について説明したが、本発明はこの他に、原料ガスと反応ガスとを交互、もしくは同時に供給するMOCVD法による成膜にも適用できる。
なお、好ましい実施の形態を付記する。
(1)基板を処理する処理容器と、
前記処理容器を閉塞する蓋部と、
前記蓋部に設けられ、前記処理容器内にガスを供給する第1ガス流路が形成される第1マニホールドと、
前記処理容器に設けられ、前記第1ガス流路に接続される第2ガス流路が形成される第2マニホールドと、
前記第1マニホールドと前記第2マニホールドとの間に、前記第1ガス流路と第2ガス流路との接続部を囲むように多重に設けられ、前記第1マニホールドと前記第2マニホールドとの間を気密にシールする複数のシール部材と、
前記複数のシール部材間に不活性ガスを導入するガス導入部と、
前記複数のシール部材間に導入された不活性ガスを排気するガス排出部と、
前記ガス排出部側における排気圧を測定する圧力計と、
を有することを特徴とする基板処理装置。
(2)前記(1)において、前記圧力計で測定された排気圧に基づき前記シール部材間からのリークの有無を判定する制御部をさらに有することを特徴とする基板処理装置。
(3)前記(2)において、前記制御部は、前記シール部材間からのリークが有ると判定された場合には、警告を発する警告発生部を有することを特徴とする基板処理装置。
本発明の一実施形態にかかる基板処理装置の断面概略図である。 本発明の一実施形態にかかる基板を処理する方法を示すフロー図である。 本発明の第2実施形態の主要部を示す断面図である。 本発明の第3実施形態の主要部を示す断面図である。
符号の説明
1 処理室
2 基板
46 蓋部
47 処理容器
50 コントローラ(制御部)
71 第1マニホールド
72 第1ガス流路
73 第2マニホールド
74 第2ガス流路
75 ガス供給配管
76 内側シール部材(第1シール部材)
77 内側シール溝
78 外側シール部材(第2シール部材)
79 外側シール溝
80 ガス導入路(ガス導入部)
81 ガス排出路(ガス排出部)
82 排気配管
83 ポンプ
84 圧力計。

Claims (1)

  1. 基板を処理する処理容器と、
    前記処理容器を閉塞する蓋部と、
    前記蓋部に設けられ、前記処理容器内にガスを供給する第1ガス流路が形成される第1マニホールドと、
    前記処理容器に設けられ、前記第1ガス流路に接続される第2ガス流路が形成される第2マニホールドと、
    前記第1マニホールドと前記第2マニホールドとの間に、前記第1ガス流路と第2ガス流路との接続部を囲むように多重に設けられ、前記第1マニホールドと前記第2マニホールドとの間を気密にシールする複数のシール部材と、
    前記複数のシール部材間に不活性ガスを導入するガス導入部と、
    前記複数のシール部材間に導入された不活性ガスを排気するガス排出部と、
    前記ガス排出部側における排気圧を測定する圧力計と、
    を有することを特徴とする基板処理装置。
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