JP2010015922A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の発電起動時において燃料電池の内部の過剰乾きを抑えることができる燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムは、定常運転時において冷却媒体が通過する冷却路10をもつと共に反応ガスにより発電する燃料電池1と、燃料電池の冷却路10に冷却媒体を供給する冷却媒体供給路2と、冷却媒体供給路2における冷却媒体を加熱させて冷却媒体の温度を調整する加熱部3と、制御装置4とをもつ。制御装置4は、燃料電池1に供給される反応ガスの温度をTgとするとき、燃料電池1の発電起動時において、反応ガスの温度Tgの昇温速度に合わせて加熱部3を制御して冷却媒体の温度の昇温を制御することにより燃料電池11の温度Tsの昇温速度を抑え、スタック1の内部の乾きを抑える乾き抑制制御を実行する制御装置4とをもつ。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷却液等の冷却媒体が流れる冷却路を有する燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、定常運転時において燃料電池を冷却させる冷却液等の冷却媒体が通過する冷却路をもつと共に反応ガスにより発電する燃料電池と、燃料電池の冷却路に冷却媒体を供給する冷却媒体供給路とを備えている。定常運転時には燃料電池の単位時間あたりの発熱量が多いため、冷却液等の冷却媒体を燃料電池の冷却路に流すことにより燃料電池を冷却させ、燃料電池の過剰高温化を抑制している。
特許文献1には、結露水が発生する条件において、燃料電池の出口におけるアノードガスの流速を1.8m/s〜4.1m/sとし、燃料電池の出口におけるカソードガスの流速を2.8m/s〜7.7m/sとすることにより、燃料電池の内部におけるフラッディングを防止する高分子膜型の燃料電池が開示されている。フラッディングは、液相状の水がガス流路面積を狭めることをいう。
特許文献2には、燃料電池に供給される入力水量を算出し、燃料電池から排出される出力水量を算出し、入力水量が出力水量よりも多い場合には昇温装置を駆動させて燃料電池を昇温させ、燃料電池の電解質膜を良好な濡れ状態に維持させる燃料電池システムが開示されている。ここで、反応ガスは水蒸気飽和状態で燃料電池に供給される。制御装置は、反応ガスの流量と、反応ガスの温度と、反応ガスの温度−飽和水蒸気圧の関数とに基づいて、燃料電池への入力水量を求める。制御装置は、燃料電池の内部で消費された反応ガスの流量を差し引いたオフガスの流量と、オフガスの温度と、ガスの温度−飽和水蒸気圧の関数とに基づいて、燃料電池からの出力水量を求める。
特開2007−179973号公報 特開2005−285562号公報
産業界では、燃料電池の発電起動時において燃料電池の内部の過剰乾きを効果的に抑えることが要請されている。しかしながら上記した技術によれば、燃料電池の発電起動時において燃料電池の内部の過剰乾きを抑えることは、必ずしも充分ではない。特許文献2によれば、燃料電池の冷却路を流れる冷却液を加熱するヒータ式の加熱部が設けられていないため、加熱部の加熱量を制御することにより燃料電池の内部の乾きを抑制する技術ではない。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたものであり、燃料電池の発電開始から燃料電池が定常運転に移行する発電起動時において、反応ガスの温度の昇温速度に燃料電池の温度の昇温速度を合わせ、これにより反応ガスの温度に対して燃料電池の温度が過剰に高温となることを抑制し、以て燃料電池の発電起動時における燃料電池の内部の過剰乾きを効果的に抑えることができる燃料電池システムを提供することを課題とする。
本発明者は燃料電池システムについて鋭意開発を進めている。そして本発明者は、燃料電池の発電開始から燃料電池が定常運転に移行する燃料電池の発電起動時において、燃料電池の内部が乾き気味になることがあることに着目した。乾き気味となる理由としては、次のように推察される。燃料電池の発電起動時においては、反応ガス(アノードガスまたはカソードガス)を燃料電池に向けて流す配管は、まだ充分に暖められていないことが多い。
このため燃料電池の発電起動時において、反応ガスが燃料電池に向けて配管を流れるとき、燃料電池の昇温速度に比較すると、燃料電池に供給される反応ガスの昇温が遅延気味になることがある。この場合、反応ガスの温度は低めとなり、反応ガスに保持できる水蒸気量が少なくなる。このため燃料電池の発電起動時においては燃料電池の内部が乾き気味になり易いことを、本発明者は知見した。本発明はかかる知見に基づいて開発されたものである。
本発明に係る燃料電池システムは、(i)定常運転時において冷却媒体が通過する冷却路をもつと共に反応ガスにより発電する燃料電池と、(ii)燃料電池の冷却路に冷却媒体を供給する冷却媒体供給路と、(iii)冷却媒体供給路に設けられ冷却媒体供給路における冷却媒体を加熱させて冷却媒体の温度を調整する加熱部と、(iv)燃料電池の発電起動時において、加熱部により加熱された冷却媒体を燃料電池の冷却路に供給して燃料電池を昇温させる制御装置とを具備しており、(v)制御装置は、燃料電池の入口側の反応ガスの温度をTgとし、燃料電池の温度をTsとするとき、燃料電池の発電起動時において、反応ガスの温度Tgの昇温に合わせて加熱部による単位時間あたりの加熱量を制御して冷却媒体の温度の昇温を制御することにより、燃料電池の温度Tsの昇温を抑えて燃料電池の内部の乾きを抑制する乾き抑制制御を実行する。
燃料電池は反応ガスにより発電する。燃料電池は、これの定常運転時において燃料電池を冷却させる冷却媒体が通過する冷却路をもつ。冷却媒体供給路は、燃料電池の定常運転時において燃料電池の冷却路に冷却媒体を供給し、燃料電池の定常運転時において燃料電池を冷却させ、燃料電池の構成要素の保護性を高める。加熱部は、冷却媒体供給路における冷却媒体を加熱させて冷却媒体の温度を調整する。加熱部は、燃料電池の起動時等において、冷却媒体供給路の冷却媒体を加熱し、燃料電池を暖める。ここで、燃料電池の入口側の反応ガスの温度をTgとし、燃料電池の温度をTsとするとき、制御装置は、燃料電池の発電起動時において、反応ガスの温度Tgの昇温速度に合わせて加熱部の単位時間あたりの加熱量を制御し、冷却媒体供給路における冷却媒体の温度の昇温を制御する。これにより制御装置は燃料電池の温度Tsの昇温速度を抑える昇温速度抑制制御を実行する。ここで、燃料電池の入口側の反応ガスの温度Tgは、燃料電池の入口に流入した直後の反応ガスの温度でも良いし、あるいは、燃料電池の入口に流入する直前の反応ガスの温度でも良い。反応ガスとしてはカソードガス、アノードガスのうちの一方または双方が挙げられる。冷却媒体としては、液体状、気体状、気液混合状態でも良い。
本発明の燃料電池システムによれば、燃料電池の発電起動時において、反応ガスが流れる配管が低温であっても、制御装置は、燃料電池の温度Tsの昇温が反応ガスの温度Tgの昇温速度に合うように、燃料電池の温度Tsの昇温速度を抑える昇温速度抑制制御を実行する。従って燃料電池の発電起動時において、反応ガスの温度Tgに対して燃料電池の温度Tsが過剰に高温になることが抑制される。ひいては燃料電池の内部が過剰に乾くことが抑制される。これにより燃料電池に搭載されているイオン伝導膜のイオン伝導率の過剰低下が抑制される。
本発明の燃料電池システムは次の好適態様を採用できる。
・好ましくは、燃料電池の発電起動時において、制御装置は、反応ガスの温度Tgに加算温度T5を加算した目標温度Ttarget(Ttarget=Tg+T5)を設定し、燃料電池の温度Tsが目標温度Ttargetを高温側に超えることを抑制しつつ加熱部の加熱量を制御する。加算温度T5は、燃料電池システムに応じて実験またはシミュレーション等に基づいて設定される。加算温度T5は1〜30℃の範囲、2〜20℃の範囲、3〜15℃の範囲の任意温度が挙げられる。但しこの温度に限定されるものではない。温度Ts>温度Tgの関係が維持されるため、反応ガスが燃料電池の内部に流入した直後に冷却されることが抑制される。従って反応ガスが燃料電池の内部に進入するとき、反応ガスに含まれている水蒸気が燃料電池の内部において冷却されて凝縮することが抑制され、凝縮水を燃料電池の内部において生成させることが抑制される。
・好ましくは、燃料電池の発電起動時において、反応ガスの昇温速度が所定速度よりも遅いとき、制御装置は、反応ガスの温度Tgの昇温速度に合わせて加熱部から冷却媒体への伝熱量を低減させる。このため、反応ガスの温度Tgに対して燃料電池の温度Tsが過剰に昇温させることが抑制される。この場合、燃料電池の内部の乾き抑制に有利である。
・燃料電池の発電起動時において、反応ガスの温度が反応ガスの基準温度よりも下降している下降域を示すとき、制御装置は、下降域において反応ガスの温度の下降に対応させて燃料電池の温度を下降させるように加熱部の加熱量を制御することが好ましい。
・また、燃料電池の発電起動時において、反応ガスの温度が反応ガスの基準温度よりも下降している下降域を示すとき、制御装置は、下降域において燃料電池の温度を停滞させるように加熱部の加熱量を制御することも好ましい。『燃料電池の温度Tsを停滞させる』とは、温度Tgの下降域が制御装置により認識された時刻における燃料電池の温度に対してプラスマイナスβ(例えばβ=5℃,10℃,13℃)の範囲内の任意温度に、燃料電池の温度を維持させることを意味する。燃料電池の温度Tsを停滞させるように加熱部の単位時間あたりの加熱量を制御する燃料電池の温度の過剰下降が抑制されるため、燃料電池の温度が維持され、発電に適する。この場合、スタックの温度を目標温度Ttarget(Ttarget=Tg+T5)に設定する制御を実施すると、スタックの温度が過剰に下降するので、上記した制御をキャンセルすることが好ましい。単位時間とは、システムに応じて設定され、1秒、0.5秒、1分等の基準となる時間が例示される。
・好ましくは、燃料電池の発電起動時において、反応ガスの昇温速度が一時期に停滞する停滞域を示すとき、制御装置は、反応ガスの温度Tgの停滞域に合わせて燃料電池の温度Tsの昇温を停滞させることができる。このため、反応ガスの温度Tgに対して燃料電池の温度Tsが過剰に昇温されることが抑制される。『燃料電池の温度Tsを停滞させる』とは、温度Tgの停滞域が制御装置により認識された時刻における燃料電池の温度に対してプラスマイナスβ(例えばβ=5℃,10℃,13℃)の範囲内の任意温度に燃料電池の温度Tsを維持させることを意味する。
・好ましくは、燃料電池の発電起動時において、制御装置は、反応ガスの温度Tgが第1所定時間以内にこれの目標温度まで昇温しないとき、制御装置は警報を出力する。使用者、管理者等はシステムの異状を認識することができる。第1所定時間は燃料電池システムに応じて実験またはシミュレーション等に基づいて設定され、1〜60分間、3〜30分間、4〜10分間等が例示される。
・好ましくは、燃料電池の発電起動時において、制御装置は、燃料電池の温度Tsが第2所定時間以内にこれの目標温度まで昇温しないとき、警報を出力する。使用者、管理者等はシステムの異状を認識することができる。第2所定時間はシステムに応じて適宜設定でき、例えば1〜60分間、3〜30分間、4〜10分間等の範囲内とすることができる。
・好ましくは、加熱部は、冷却媒体供給路における冷却媒体を加熱させるヒータおよび熱交換のうちの少なくとも一方である。ヒータとしては電気ヒータ、ガスヒータが挙げられる。ヒータにより冷却媒体供給路における冷却媒体を加熱させれば、燃料電池の昇温を速めることができる。ヒータによる加熱量を低下させれば、冷却媒体供給路における冷却媒体の加熱を抑制でき、燃料電池の昇温速度を抑えることができる。加熱部が冷却媒体を加熱可能な熱交換器である場合には、熱交換器による加熱量は、熱交換器に熱交換媒体(液相状及び/または気相状)を流す搬送要素の単位時間あたりの駆動量を制御することにより、熱交換器に流れる熱交換媒体の単位時間あたりの流量、ひいては熱交換量を制御する。搬送要素としては、熱交換媒体を搬送できるものであればよく、例えばポンプ、ブロア、ファン、コンプレッサが挙げられる。
・好ましくは、制御装置は、燃料電池の温度Tsの昇温速度を可変に制御可能である。この場合、燃料電池に供給される前の反応ガスの温度が設定範囲外になったとき、燃料電池の温度Tsの昇温速度を可変に制御する。設定範囲はシステムに応じて実験またはシミュレーション等に基づいて設定される。ここで、燃料電池に供給される前の反応ガスの温度が設定範囲の下限よりも下降したとき、燃料電池の温度Tsの昇温速度を低減させる。また燃料電池に供給される前の反応ガスの温度が設定範囲の上限よりも上昇したとき、燃料電池の温度Tsの昇温速度を増加させる。これにより反応ガスの昇温速度に燃料電池の昇温速度を合わせる。
・好ましくは、冷却媒体供給路から燃料電池の冷却路に供給される冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整する第1搬送要素が設けられている。この場合、制御装置は、燃料電池の冷却路に供給される冷却媒体の単位時間当たりの流量を第1搬送要素によって制御し、反応ガスの昇温速度に燃料電池の昇温速度を合わせることができる。
・好ましくは、加熱部は、冷却媒体供給路における冷却媒体が流れる第1通路と第1通路の冷却媒体に対して熱交換する熱交換媒体が流れる第2通路とをもつ熱交換器を備えている。この場合、熱交換器の第1通路を流れる冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整する第1搬送要素が設けられ、熱交換器の第2通路を流れる熱交換媒体(例えば水など)の単位時間当たりの流量を調整する第2搬送要素が設けられていることが好ましい。この場合、制御装置は、燃料電池の第2通路に供給される熱交換媒体の単位時間当たりの流量を調整するように第2搬送要素を制御し、及び/または、熱交換器の第1通路を流れる冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整するように第1搬送要素を制御し、燃料電池の温度Tsの昇温速度を制御することができる。
・好ましくは、燃料電池に供給される前の反応ガスの温度および水蒸気量を調整できる調整部が燃料電池の上流において設けられていることができる。この場合には、燃料電池の乾き抑制に有利である。
本発明によれば、燃料電池の発電開始から燃料電池が定常運転に移行する発電起動時において、反応ガスの温度の昇温速度に燃料電池の温度の昇温速度を合わせ、反応ガスの温度に対して燃料電池の温度が過剰に高温となることを抑制する。従って、反応ガスの温度の昇温速度に対して燃料電池の昇温温度が過剰に速くなることが抑制される。これにより本発明は、燃料電池の発電起動時における燃料電池の内部の過剰乾きを効果的に抑えることができる。従って本発明は、燃料電池の発電起動時において、燃料電池のイオン伝導膜の乾きを抑制し、燃料電池の発電性能を高めるのに有利である。
(実施形態1)
図1は実施形態1の概念を示す。燃料電池システムは、定常運転時において冷却媒体が通過する冷却路10をもつと共に反応ガスにより発電する燃料電池のスタック1と、スタック1の冷却路10に冷却媒体を供給する冷却媒体供給路2と、冷却媒体供給路2における冷却媒体を加熱させて冷却媒体の温度を調整する加熱部3と、制御装置4とを有する。加熱部3は、冷却媒体供給路2の冷却媒体を加熱できるものであれば何でも良く、ヒータおよび/または熱交換器が挙げられる。ヒータは電気式、ガス燃焼式でも良い。スタック1の定常運転(例えば定格運転)時には、スタック1の発電に伴い発熱によりスタック1は昇温する。そこでスタック1の定常運転において、スタック1の冷却路10に冷却媒体を供給することによりスタック1を積極的に冷却し、スタック1の内部のイオン伝導膜等の内部部品を保護する。定常運転とは、起動したスタック1の温度(スタック冷却液の温度で代用できる)があらかじめ決められた所定温度に到達してからの発電運転をいう。一般的には、定常運転は、スタックを起動させることを目的とする起動運転、発電しているスタックの発電を停止させることを目的とする停止運転を含まない。定格とは、指定された条件のもとで、連続的に発電運転できるように製造者が保証する使用上の限界をいい、一般的には銘板やカタログに記載されている。冷却媒体としては、液相状、気相状でも良く、冷却水等の冷却液が代表的である。
スタック1の入口側に供給される直前の反応ガスの温度をTgとする。これは温度センサにより検知される。反応ガスはアノードガス(例えば水素含有ガス、水素ガス)でも良いし、カソードガス(例えば、空気等の酸素含有ガス、酸素ガス)でも良い。スタック1の冷却路10の入口側を流れる冷却媒体の温度Ts1とする。これは温度センサにより検知される。スタック1の冷却路10の出口側の直後を流れる冷却媒体の温度Ts2とする。これは温度センサにより検知される。すなわち、温度Ts1を検知する入口温度センサ14、温度Ts2を検知する出口温度センサ15が設けられている。入口温度センサ14、出口温度センサ15の信号は制御装置4に入力される。
制御装置4は温度Ts1および温度Ts2のうちのいずれか一方を、スタック1の温度Tsとする。制御装置4は、温度Ts1および温度Ts2のうちの一方または双方に基づいてスタック1の温度Tsを求める。場合によっては、スタック1の内部に組み込んだ温度センサの検知温度としても良い。
さて、スタック1を発電開始するときにおけるスタック1の温度は、定常運転時におけるスタック1の温度より低い温度である。このため、加熱部3で暖められた冷却媒体が図略の搬送要素により冷却媒体供給路2内を移動され、スタック1の冷却路10を流れ、これによりスタック1を所定時間暖める。しかしながら燃料電池システムの種類にもよるが、活物質を含む反応ガスをスタック1の入口に向けて流す反応ガス通路の配管600は、まだ充分に暖められていないことが多い。配管600に加湿器が設けられているとき、システムの起動時には、配管600と共に加湿器は、まだ充分に暖められていないことが多い。
このため燃料電池システムの種類によっては、反応ガス(アノードガスまたはカソードガス)がスタック1の入口に向けて反応ガスが配管600内を流れるとき、スタック1の昇温速度に比較すると、反応ガスの昇温速度が遅延気味になることがある。この場合、スタック1に供給される反応ガスの温度が低めとなり、反応ガスに保持できる水蒸気量が少なくなる。このためスタック1の内部が乾き気味になり易い。スタック1は昇温されているため、ますます乾き気味となりやすい。スタック1の内部の乾きは、スタック1の内部におけるイオン伝導膜のイオン伝導性を低下させたり、イオン伝導膜の耐久性を損なう要因となるおそれがある。
そこで、スタック1の発電起動時において、制御装置4は、反応ガスの温度Tgを検知し、反応ガスの温度Tgの昇温速度にスタック1の温度Tsが適合するように加熱部3の加熱量の増減を制御する。これにより制御装置4は、加熱部3から冷却媒体供給路2の冷却媒体への単位時間あたりの伝熱量を制御する。この結果、制御装置4は、スタック1の冷却路10を流れる冷却媒体の温度の昇温速度を制御する。これにより制御装置4は、反応ガスの温度Tgの昇温速度とスタック1の温度Tsの昇温速度とが対応するように、スタック1の温度Tsの昇温速度を抑制する昇温速度抑制制御を実行する。従って、反応ガスの温度Tgの昇温速度に相応するようにスタック1の温度Tsの昇温速度は設定される。反応ガスの温度Tgの昇温速度が遅いときには、スタック1の温度Tsの昇温速度が遅くなる。反応ガスの温度Tgの昇温速度が速いときには、スタック1の温度Tsの昇温速度は速くなる。ここで、スタック1の発電起動時とは、スタック1の発電開始から、スタック1が定常運転するときにおけるスタック1の所定温度に移行するまでの期間を意味する所定温度は燃料電池システムに応じて適宜設定される。
ここで、スタック1の発電起動時には、制御装置4は、反応ガスの温度Tgに加算温度を加算した目標温度Ttargetを設定する。加算温度は、燃料電池システムの種類に応じて実験またはシミュレーション等により適宜設定され、例えば1〜30℃の範囲内、1〜25℃、1〜15℃の範囲内において設定される。但しこの温度に限定されるものではない。そして、スタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)が目標温度Ttarget付近に維持されるように、すなわち、スタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)が目標温度Ttargetよりも過剰に高くならないように、制御装置4は加熱部3を制御する。よって、制御装置4は、スタック1の冷却路10を流れる冷却媒体の温度を調整し、ひいてはスタック1の昇温速度を制御する。
図2は、スタック1の発電起動時におけるスタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)が昇温する昇温過程を示す。特性線W1は、スタック1の温度Tgの目標となる目標温度Ttargetを示す。目標温度Ttargetは、反応ガスの温度Tgに加算温度T5を高温側に加算した値を意味する。特性線W2は、スタック1の温度の目標温度Ttargetよりも所定温度低い温度を示す。特性線W2は、反応ガスの温度Tgと同じ温度域に設定できる。所定温度は、燃料電池システムの種類に応じて実験またはシミュレーション等により適宜設定され、例えば1〜30℃の範囲内において設定される。但しこの温度に限定されるものではない。特性線W3は、スタック1の温度Tsの実際の温度(例えばTs1,Ts2で代用できる)を示す。スタック1の温度Tsは、スタック1が発電運転するときにおけるスタック1の実際の温度を示す。図2において、温度T1は、スタック1において発電できるスタック1の最低温度を示す。温度T2は、スタック1が定常運転(定格運転)するときにおけるスタック1の温度を示す。
まず、スタック1の発電開始前には、加熱部3により加熱された冷却媒体供給路2の冷却媒体がスタック1の冷却路10を流れる。これによりスタック1が常温域から昇温される。図2に示すように、スタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)が温度T1に到達すると、制御装置4はスタック1の発電を開始する。スタック1の発電に伴いスタック1は発熱するため、特性線W3に示すように、スタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)は、時間経過につれて次第に昇温していく。スタック1の昇温速度が反応ガスの昇温速度に比較して過剰に速くなると、スタック1の内部で過剰乾きが発生するおそれがある。
図2において、特性線W3で示すように、スタック1の実際の温度が降温して特性線W2の温度よりも低下する時刻a1において、制御装置4は加熱部3の加熱を増加させる。一般的には加熱部3がヒータである場合には、ヒータをオンあるいはヒータ発熱量増加とすることができる。これによりスタック1の冷却路10を流れる冷却媒体を昇温させる。また、スタック1の温度の実際の温度が特性線W1の温度よりも上昇する時刻a2(図2参照)において、加熱部3の加熱を抑える。一般的には加熱部3がヒータである場合には、ヒータをオフ、あるいは、ヒータ発熱量小とすることができる。これによりスタック1の冷却路10を流れる冷却媒体の過剰昇温が抑制される。このようにしてスタック1の温度の実際の温度は、反応ガスの温度Tgに加算温度を加算したスタック1の温度Tgの目標温度Ttarget(特性線W1)付近に維持される。このようにしてスタック1の昇温速度が反応ガスの昇温速度に比較して過剰に速くなることが抑制される。
なお、上記した加熱部3の加熱を増加させる時刻は、時刻a1に限定されるものではない、時刻a1付近であれば良い。また加熱部3の加熱を抑える時刻は、時刻a2に限定されるものではなく、時刻a2付近(特性線W1の直下でも良いし、直上でも良い)であれば良い。
前述したようにスタック1の発電起動時においては、反応ガスがスタック1に向けて流れる反応ガスの配管600(加湿器が設けられている場合には、加湿器を含む)の温度が低いときが多い。この場合、反応ガスの昇温速度が遅いため、スタック1の温度Tsが反応ガスの温度Tgに比較して過剰に昇温するおそれがある。この場合、スタック1の内部において過剰乾きが発生するおそれがあり、好ましくない。
そこで本実施形態によれば、スタック1に供給される前の反応ガスの温度Tgがスタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)に対して高くならないように、制御装置4は、加熱部3による単位時間あたりの加熱量を制御し、スタック1の温度Tsの昇温を制御する。ここで、仮に、スタック1に供給される前の反応ガスの温度Tgがスタック1の温度Tsよりも高温になると、反応ガスがスタック1の内部に供給されたとき、反応ガスがスタック1の内部で急冷され、この結果、反応ガスに含まれている水蒸気が凝縮し凝縮水を生成させ、スタック1の内部においてフラッディングを誘発させることがあり、好ましくない。そこで温度Ts>温度Tgの関係が維持されている。
本実施形態によれば、スタック1の発電起動時において、制御装置4は、スタック1の温度Tsが第2所定時間以内にこれの目標温度T2まで昇温しないとき、警報部19に警報を出力することができる。これにより使用者および/または管理者はシステムの異状を認識できる。第2所定時間は燃料電池システムに応じて実験またはシミュレーションに基づいて任意に求められる。なお本実施形態によれば、前記した特許文献2とは異なり、制御装置4は、スタック1への入力水量、スタック1からの出力水量については演算しない。
(実施形態2)
本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示す。具体的には、図3に示すように、スタック1の温度の昇温速度Vstは、ΔT/Δtに基づく。時間Δtにおいてスタック1の温度が温度ΔTぶん昇温させるように、制御装置4はスタック1の温度Tsの昇温速度Vstを制御し、スタック1の温度Tsを温度T2まで昇温させる。スタック1の発電起動時において、スタック1の内部において乾きが発生するおそれがあるときには、反応ガスの温度Tgの昇温速度Vgtに合わせて加熱部3による加熱量を制御し、スタック1の温度Tsの昇温速度Vstを制御することにより、スタック1の温度Tsの昇温速度Vstを抑えてスタック1の内部の渇きを抑制する乾き抑制制御を実行する。本実施形態によれば、温度Ts>温度Tgが維持されている。なお本実施形態によれば、制御装置4は、スタック1への入力水量、スタック1からの出力水量については演算しない。
(実施形態3)
本実施形態は前記した実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示す。図4は、スタック1の発電起動時におけるスタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)の昇温過程を示す。特性線W5は、スタック1の入口側の反応ガス(アノードガスであれば温度Ta,カソードガスであれば温度Tc)の目標温度を示す。特性線W6は、スタック1の入口側に供給される反応ガス(アノードガスであれば温度Ta,カソードガスガスであれば温度Tc)の実際の温度を示す。
前述同様に、特性線W1は、反応ガスの温度Tgの目標温度に加算温度T5を加算したスタック1の温度Tsの目標温度Ttargetを示す。特性線W3は、スタック1の温度の実際の温度(Ts1,Ts2で代用)を示す。図4に示すように、スタック1の発電起動時において、時間経過につれて、スタック1の入口側に供給される反応ガス(アノードガスであれば温度Ta,カソードガスガスであれば温度Tc)の温度Tgは、次第に昇温していく。それにつれてスタック1の温度も次第に昇温していく。
但し、スタック1の発電起動時において、図4に示すように、燃料電池システムにおける何らかの原因により、反応ガスの温度が一時期に下降している下降域MCを示すと認識されるとき(時刻b1)がある。殊に、反応ガスの温度がこれの基準温度よりも一時期に下降している下降域MCを示すと認識されるときがある。この場合、制御装置4は、スタック1の温度を目標温度Ttarget(Ttarget=Tg+T5)に設定させる制御をキャンセルする。その理由としては、スタック1の温度が過剰に下降してしまうことを防止するためである。そして制御装置4は、下降域MCが開始された時刻b1のスタック温度に対してプラスマイナスβ(例えばβ=10℃,13℃)以内の温度領域にスタック1の温度Tsを維持させるように、加熱部3の単位時間あたりの加熱量を制限させる。
また、図4に示すように、反応ガスの温度Tgが時刻b2に示すように、基準温度よりも昇温し始めたら、制御装置4下降域MCが終了したと判定し、スタック1の温度Tgを目標温度Ttarget(Ttarget=Tg+T5)に設定させる制御を行う。すなわち、加熱部3による単位時間あたりの、冷却媒体の温度を上昇させ、スタック1の温度Tsを再び上昇させる。このように反応ガスの温度Tgが一時期に下降するときであっても、制御装置4は、反応ガスの温度Tgに対してスタック1の温度が昇温することを抑え、スタック1の温度が停滞する停滞域MDを発現させる。なお停滞域MDにおいても温度Ts>温度Tgが維持されており、フラッディング抑制に有利である。
なお、場合によっては、反応ガスの温度Tgが一時期に下降している下降域MCを示すと認識されるときには、制御装置4は、目標温度Ttarget(Ttarget=Tg+T5)に基づいて、反応ガスの温度Tgの下降に対応させてスタック1の温度を目標温度Ttargetに設定させても良い。
図5において、反応ガスの温度Tgの停滞または下降に起因してスタック1の温度Tsの昇温を抑えた時刻をc1とする。時刻c1から第1所定時間t1以内に反応ガスの温度がこれの目標温度まで昇温しないとき、第1所定時間t1が終了した時刻c3において、制御装置4は警報部19に警報を出力することが好ましい。これにより使用者および/または管理者はシステムの異状を認識することができる。なお本実施形態によれば、制御装置4は、スタック1への入力水量、スタック1からの出力水量については演算しない。
(実施形態4)
本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示す。制御装置4はスタック1の昇温速度を可変に制御できるようにされている。図6は、スタック1の発電起動時におけるスタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)の昇温過程を示す。図6に示すように、スタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)の昇温速度は、ΔT/Δtで示される。ΔTは上昇温度を示す。Δtは経過時間を示す。スタック1の入口側のカソードガスの温度をTcとする。スタック1の入口側のアノードガスの温度をTaとする。
ここで、スタック1の入口側(スタック1に供給される前)の反応ガスの温度Ta,Tcがスタック1の温度Ts1,Ts2よりも高いときには、反応ガスがスタック1の内部に供給されると冷却される。この場合、反応ガスに含まれる水蒸気がスタック1の内部において凝縮して凝縮水を生成させ、フラッディングを誘発させるおそれがある。従ってスタック1の発電起動時において、(Ts1及び/またはTs2)<(Ta及び/またはTc)の場合には、制御装置4は加熱部3の加熱量を増加し、冷却媒体を昇温させ、スタック1の温度Tsの昇温速度(ΔT/Δt)を速める。
これに対して、スタック1の入口側の反応ガスの温度Ta,Tcがスタック1の温度Ts1,Ts2よりも過剰に低いときには、スタック1の内部において乾きを誘発させるおそれがある。従って、(Ts1及び/またはTs2)>(Ta及び/またはTc)の場合には、制御装置4は、加熱部3の加熱量を制限し、冷却媒体の昇温を制限し、スタック1の温度Tsの昇温速度(ΔT/Δt)を低下させる。
本実施形態によれば、前記した実施形態と同様に、反応ガスの温度Tgが一時期に下降するときであっても、制御装置4は、反応ガスの温度Tgに対してスタック1の温度Tsが昇温することを抑え、スタック1の温度Tsが停滞する停滞域MDを発現させる。なお本実施形態によれば、制御装置4は、スタック1への入力水量、スタック1からの出力水量については演算しない。
(実施形態5)
図7は実施形態5の概念を示す。本実施形態は実施形態1と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示す。燃料電池システムは、燃料電池のスタック1と、冷却媒体供給路としての第1循環路21と、加熱部3と、制御装置4と、反応ガス供給部(アノードガス供給部)として機能できる改質器6とを備えている。スタック1は、カソード極12と、アノード極11と、カソード極12およびアノード極11を仕切るイオン交換膜13と、スタック1を冷却させる冷却路10とをもつ。イオン交換膜13は高分子型(例えば炭化フッ素系または炭化水素系)または無機材料型とされている。電極接合体はスタック1の膜電極接合体はシート型でも良いし、チューブ型でも良い。改質器6で生成されたアノードガスは、アノードガス通路60を介して入口11iからスタック1のアノード極11に供給される。
改質器6は、気体状または液体状の燃料原料を改質(水蒸気改質)させてアノードガス(水素含有ガス)を生成させる改質部と、改質部を改質反応に適するように加熱する燃焼部とで形成されている。スタック1のアノード極11の入口11i側には、ここを流れるアノードガスの温度Taを検知するアノードガス温度センサ16が設けられている。スタック1の冷却路10の入口10i側には、ここを流れる冷却媒体の温度Ts1を検知する入口温度センサ14が設けられている。スタック1の冷却路10の出口10o側には、ここを流れる冷却媒体の温度Ts2を検知する出口温度センサ15が設けられている。加湿器18は、加湿路18aと、吸湿路18bと、加湿路18aおよび吸湿路18bを仕切る水分保持可能な膜状の水分保持部材とを有する。
カソードガス通路170は加湿器18の加湿路18aに繋がる。カソードガスポンプ170P(カソードガス搬送源)によりカソードガス通路170を流れるカソードガスは、加湿器18の加湿路18aで加湿された後、スタック1のカソード極12に供給され、カソードオフガス通路から排出される。オフガスは加湿器18の吸湿路18bを通過し、吸湿路18bで水分を低減させた後、外気に排出される。スタック1のカソード極12の入口12i側には、ここを流れるカソードガスの温度Tcを検知するカソードガス温度センサ17が設けられている。各センサの信号は制御装置4に入力される。
スタック1の発電起動時には、スタック1の内部の温度の安定性および均一性が必ずしも充分ではない。スタック1の内部において温度が局所的に高い部位や低い部位が存在している可能性がある。そこで温度Ts1および温度Ts2のうち、いずれか高い方をスタック1の温度Tsとして取り扱えば、スタック1の温度Tsが高めに必ず取り扱われるため、スタック1の内部における乾きの抑制に貢献できる。但し、場合よっては、温度Ts1と温度Ts2との間の中間値または平均値を採用しても良い。あるいは、温度Ts1および温度Ts2のうち低い方を採用しても良い。
図7に示すように、第1循環路21は、スタック1の冷却路10に連通するループ状の循環路とされている。起動時においてはスタック1の温度が低く発電に不向きであるため、加熱部3は、第1循環路21を流れる冷却媒体(例えば冷却液)をヒータ30等で加熱させて冷却媒体の温度を調整する。従って起動時においてスタック1が暖められる。加熱部3は、第1循環路21に設けられた電気式のヒータ30と、第1熱交換器31と、第2熱交換器32(アノードガスに対して凝縮器として機能)とを備えている。
スタック1の冷却路10に供給される冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整する第1搬送要素としての第1ポンプ51が、第1循環路21に設けられている。第1循環路21の冷却媒体と熱交換する熱交換媒体としての水が流れる第2循環路22が設けられている。第2循環路22は温水貯蔵部に連通していることができる。起動時において、貯湯タンクに貯蔵されている温水は、第2ポンプ52の駆動により第2循環路22を流れる。第1熱交換器31は第1循環路21および第2循環路22に跨り、第1循環路21に連通する第1通路31fと、第2循環路22に連通する第2通路31sとを有する。第2搬送要素としての第2ポンプ52が第2循環路22に設けられている。第2ポンプ52は、第2循環路22を流れる温水を搬送させることにより、第1熱交換器31の第2通路31sを流れる温水の単位時間当たりの流量を調整し、ひいては第1熱交換器31における熱交換量を調整する。第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)が増加すると、第1熱交換器31を流れる温水の流量が増加し、第1熱交換器31の熱交換量が増加し、第1循環路21を流れる冷却媒体が昇温する。これに対して第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)が減少すると、第1熱交換器31を流れる温水の流量が減少し、第1熱交換器31の熱交換量が減少し、第1循環路21を流れる温水の昇温は制限される。
図7に示すように、第2熱交換器32は第1循環路21およびアノードガス通路60に跨り、第1循環路21に連通する第1通路32fと、アノードガス通路60に連通する第2通路32sとを有する。第1ポンプ51は、第1循環路21を流れる冷却媒体(例えば冷却水)を搬送させることにより、第2熱交換器32の第1通路32fを流れる冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整し、ひいては第2熱交換器32における高温のアノードガスとの熱交換量を調整する。ここで、第1ポンプ51の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)が増加すると、第2熱交換器32の熱交換量が増加するので、アノードガス通路60を流れるアノードガスから第1循環路21の冷却媒体に伝達される伝熱量が増加し、第1循環路21の冷却媒体が昇温する。これに対して第1ポンプ51の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)が減少すると、第2熱交換器32の熱交換量が減少するので、アノードガス通路60を流れるアノードガスから、第1循環路21の冷却媒体に伝達される伝熱量が減少し、第1循環路21の冷却媒体の昇温が制限される。
次にスタック1を起動させるときについて説明する。この場合、発電前において、第1ポンプ51を駆動させて第1循環路21の冷却媒体(冷却水等の冷却液)をスタック1の冷却路10を介して循環させ、冷却媒体の熱でスタック1を暖める。発電前において、させて第1循環路21の冷却媒体はヒータ30あるいは図示しない改質器6の燃焼部の燃焼排ガスの熱により暖められている。改質器6からのアノードガスはスタック1のアノード極11に供給されていない。この場合、第1循環路21の冷却媒体の温度が低いときには、ヒータ30をオンさせ、ヒータ30の熱を第1循環路21の冷却媒体に伝熱させる。場合によっては、ヒータ30のオンと共に、あるいは、ヒータ30のオンに代えて、第2ポンプ52を駆動させたり、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)を増加させれば、第2循環路22の熱交換媒体(例えば温水)から第1熱交換器31における第1循環路21の冷却媒体への伝熱量を増加させ、第1循環路21の冷却媒体を昇温させ、スタック1を昇温させるのに有利となる。
スタック1が温度T1(スタック11の発電可能の最低温度)に昇温したら、制御装置4は発電を開始する。すなわち、制御装置4は図略のバルブを開放し、改質器6からアノードガスをアノードガス通路60および第2熱交換器32の第2通路32sを介して入口11iからスタック1のアノード極11に供給する。アノードガスは第2熱交換器32の第2通路32sを通過するとき冷却されるため、余分の水分は除去され、アノードガスに含まれている水蒸気量が減少する。同様に、制御装置4はカソードガスポンプ170Pを駆動させて、加湿器18の加湿路18aで加湿したカソードガスを入口12iからスタック1のカソード極12に供給する。これによりスタック1が電気負荷に電気接続されている状態で、スタック1は発電する。この場合、スタック1のアノード極11に供給されるアノードガスの温度Taが時間経過につれて昇温する。システムの運転につれて配管600の温度か昇温してくるためである。スタック1から排出されたカソードオフガスにより吸湿路18bを介して加湿器18が次第に昇温されるため、スタック1のカソード極12に供給されるカソードガスの温度Tcが時間経過につれて昇温する。また、スタック1は発電に伴い発熱するため、スタック1の温度Tsも時間経過につれて昇温する。
ところで、上記したスタック1の発電起動時には、スタック1は昇温されているものの、アノードガス(反応ガス)をスタック1のアノード極11の入口11iに向けて流すアノードガス通路60の配管600は、まだ充分に昇温されていないことが多い。このため燃料電池システムの種類によっては、アノードガスがスタック1に向けてアノードガス通路60の配管600を流れるとき、前述したように、スタック1の昇温速度に比較すると、アノードガスの昇温速度が遅延気味になることがある。この場合、スタック1の温度に対してアノードガスの温度は低めとなり、アノードガスに保持できる水蒸気量が少なくなる。このためスタック1の発電起動時においてはスタック1の内部(例えばアノード極11)が乾き気味になり易い。
そこで、制御装置4は、スタック1に供給されるアノードガス(反応ガス)の温度をTa(Ta=Tg)とし、スタック1の温度をTsとするとき、スタック1の発電起動時において、アノードガスの温度Taの昇温速度に合わせて加熱部3による加熱量を制御し、冷却媒体の昇温を制御する。これにより制御装置4はスタック1の温度Tsの昇温速度を抑える昇温速度抑制制御を実行する。
ここで、ヒータ30の単位時間あたりの発熱量を増加させれば、冷却路10の冷却媒体を昇温できるため、スタック1の温度の昇温速度を速めることができる。ヒータ30の単位時間あたりの発熱量を減少させれば、スタック1の温度の昇温速度を減少させることができる。
また、第1ポンプ51の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)を増加させれば、第1循環路21を循環する冷却媒体の流量が増加するため、スタック1の冷却路10に供給される冷却媒体の流量が増加し、スタック1の昇温速度を速めることができる。これに対して、第1ポンプ51の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)を減少させれば、第1循環路21を循環する冷却媒体の流量が減少し、スタック1の冷却路10に供給される冷却媒体の流量が減少するため、スタック1の温度の昇温速度を遅くすることができる。
また、第2循環路22を流れる熱交換媒体が温水などのように暖かい場合には、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)を増加させれば、第1熱交換器31の第1通路31sを循環する熱交換媒体(温水)の流量が増加するため、第1熱交換器31における熱交換量(第2循環路22から第1循環路21に向かう伝熱量)が増加し、第1循環路21を循環する冷却媒体が昇温し、ひいてはスタック1の温度の昇温速度を速めることができる。これに対して、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)を減少させれば、第1熱交換器31の第1通路31sを循環する熱交換媒体(温水)の流量が減少するため、第1熱交換器31における熱交換量が減少し、第1循環路21の冷却媒体の昇温が抑制され、スタック1の温度の昇温速度を制限することができる。
従って、本実施形態によれば、前述同様に、スタック1の発電起動時には、制御装置4は、アノードガスの温度Ta(Ta=Tg)に加算温度T5を加算した目標温度Ttarget(Ttarget=Ta+T5)を設定する。加算温度T5は、燃料電池システムの種類に応じて実験またはシミュレーション等により適宜設定され、例えば1〜30℃の範囲内、1〜25℃の範囲内において設定される。但しこの温度に限定されるものではない。そして、スタック1の温度Ts(Ts1及び/またはTs2)が目標温度Ttargetを過剰に高温側に超えること無く、目標温度Ttarget付近に維持されるように、制御装置4はヒータ30、第1ポンプ51も第2ポンプ52のうちのいずれか少なくとも一つを制御する。これによりスタック1の冷却路10を流れる冷却媒体の温度を調整し、ひいてはスタック1の昇温速度を制御する。
この場合、スタック1のアノード極11の内部におけるフラッディングも抑えるためには、(Ts1及び/またはTs2)>Taの関係が維持されることが好ましい。更にはスタック1のカソード極12の内部におけるフラッディングも抑えるためには、(Ts1及び/またはTs2)>Tcの関係が維持されることが好ましい。
本実施形態においても、図4に示すように、燃料電池システムにおける何らかの原因により、アノードガスの温度が一時期に降温する下降域MCを示すおそれがある。この場合には、制御装置4は、スタック1の温度Tgを目標温度Ttargetに設定させる制御をキャンセルする。その理由としては、アノードガスの降温に併せてスタック1の温度が過剰に下降してしまうためである。そして制御装置4は、スタック1の温度Tsをその時刻b1の温度領域(時刻b1の温度Tsのプラスマイナスβ(例えばβ=10℃,13℃)以内の範囲)に維持させるように、加熱部3の加熱量を制御する。なお本実施形態によれば、制御装置4は、スタック1への入力水量、スタック1からの出力水量については演算しない。
なお、本実施形態において、第2循環路22を流れる熱交換媒体の温度が冷水などのように第1循環路21を流れる媒体の温度よりも低い場合には、起動時において、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)を減少させたり、第2ポンプ52の駆動を停止させたりすることが好ましい。第1循環路21から第2循環路22への伝熱を抑えるためである。
(実施形態5B)
実施形態5Bは実施形態5と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示すため、図7を準用する。本実施形態によれば、第2循環路22は貯湯槽の底部に連通している。本実施形態では、スタック起動時にはヒータ30をオンして発熱させることにより第1循環路21の冷却媒体を加熱させ、これによりスタック1を昇温させる。更に、改質器6の高温の燃焼排ガスが流れる熱交換器(図示せず)を第1循環路21に設け、この熱交換器からの伝熱で第1循環路21の冷却媒体を加熱させることにしても良い。
本実施形態によれば、第2循環路22は、燃料電池システムのスタック1の発電で発生する熱エネルギを温水として貯蔵するための貯湯槽の底部に繋がる。故に第2循環路22は、貯湯槽内の水を温水にするための通路である。従って燃料電池システムの運転時には、温水とすべき冷水が第2循環路22に流れる。第2循環路22の水は熱交換器31により第1循環路21の媒体により暖められて温水となり、貯湯槽に貯留される。このように温水とすべき冷水が第2循環路22に流れる。このためスタック起動時において、第1循環路21の媒体の温度が低いとき、制御装置4は、第2ポンプ52の駆動を停止または低回転(低駆動量)とさせる指令を第2ポンプ52(熱交換媒体搬送源)に出力させておき、高温側の第1循環路21の熱が低温側の第2循環路22に移動することを抑制することが好ましい。この場合、第1循環路21の冷却媒体の昇温速度を確保でき、スタック1の昇温速度を確保できる。
あるいは、スタック1の速過ぎる昇温速度を遅く調整させるためには、制御装置4は、第2ポンプ52をオンして回転させたり、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(回転量)を増加させても良い。この場合、第2ポンプ52の駆動により、第1循環路21の熱が第2循環路22に移動することが促進させる。この結果、第1循環路21の冷却媒体の速過ぎる昇温速度を遅く調整でき、スタック1の昇温速度を遅く調整できる。
(実施形態6)
本実施形態は実施形態5と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示すため、図7を準用する。本実施形態はアノードガスではなく、カソードガスの昇温に対処するものである。スタック1の発電起動時においては、スタック1は発電により昇温していく。更にスタック1から排出されたカソードオフガスは加湿器18の吸湿路18bを通過し、吸湿路18bにおいて水分および熱を低減させた後、外気に排出される。このため、オフガスからの伝熱により加湿器18は次第に昇温していく。同様に入口12i側のカソードガスの温度Tcも次第に昇温していく。ここで、カソードガスの温度Tcの昇温に比較してスタック1の温度の昇温が速いときには、前述したように、スタック1の内部が乾き気味になることがある。そこで制御装置4は、スタック1に供給されるカソードガスの温度をTc(Tc=Tg)とし、スタック1の温度をTsとするとき、スタック1の発電起動時において、カソードガスの温度Tcの昇温速度に合わせて加熱部3の加熱量を制御し、冷却媒体の温度の昇温を制御する。場合によっては、制御装置4は、前述同様に、第1ポンプ51、第2ポンプ52、第3ポンプ53の単位時間あたりの駆動量を制御し、第1熱交換器31、第1熱交換器31および第3熱交換器33の熱交換量を制御する。これにより第1循環路21を流れる冷却媒体の温度の昇温を制御する。これにより制御装置4は、カソードガスの温度Tcの昇温速度にスタック温度Tsの昇温速度を適応させる昇温速度抑制制御を実行する。なお本実施形態によれば、制御装置4は、スタック1への入力水量、スタック1からの出力水量については演算しない。なお本実施形態においても、第2循環路22に冷水が流れる場合には、スタック起動時には第2ポンプ52を停止させておいても良い。
(実施形態7)
図8は実施形態7の概念を示す。本実施形態は実施形態5と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示す。図8に示すように、燃料電池システムは、燃料電池のスタック1と、冷却媒体供給路2としての第1循環路21と、加熱部3と、制御装置4と、改質器6とを備えている。改質器6で生成されたアノードガスは、アノードガス通路60を介して入口11iからスタック1のアノード極11に供給される。図8に示すように、第1循環路21は、スタック1の冷却路10に連通するループ状の循環路とされている。加熱部3は、第1循環路21に設けられた電気式のヒータ30と、第1熱交換器31と、第2熱交換器32と、第3熱交換器33とを備えている。
図8に示すように、アノードガス通路60および第2循環路22と熱交換する第3循環路23が設けられている。第3循環路23は第2熱交換器32と第3搬送要素としての第3ポンプ53とをもつ。第2熱交換器32は、第3循環路23に連通する第1通路32fと、アノードガス通路60に連通する第2通路32sとをもつ。第3熱交換器33は第2循環路22および第3循環路23に跨り、第3循環路23に連通する第1通路33fと、第2循環路22に連通する第2通路33sとを有する。
第2搬送要素としての第2ポンプ52は、第2循環路22を流れる熱交換媒体(例えば温水)を搬送させることにより、第1熱交換器31の第2通路31sを流れる熱交換媒体の単位時間当たりの流量を調整し、ひいては第1熱交換器31における熱交換量を調整する。従って、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)が増加すると、第1熱交換器31および第3熱交換器33の熱交換量が増加し、第1循環路21を流れる冷却媒体が昇温し、スタック1の昇温速度を速めることができる。これに対して、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)が減少すると、第1熱交換器31および第3熱交換器33を流れる熱交換媒体の流量が減少し、第1循環路21を流れる冷却媒体の昇温が制限され、スタック1の昇温速度を制限させることができる。第3搬送要素としての第3ポンプ53が第3循環路23に設けられている。第3ポンプ53は、第3循環路23を流れる熱交換媒体(例えば温水)を搬送させることにより、第2熱交換器32の第1通路32fを流れる熱交換媒体の単位時間当たりの流量を調整し、ひいては第2熱交換器32における熱交換量を調整し、且つ、第3熱交換器33の第1通路33fを流れる熱交換媒体(例えば温水)の単位時間当たりの流量を調整し、ひいては第3熱交換器33における熱交換量を調整する。第3ポンプ53の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)が増加すると、第2熱交換器32および第3熱交換器33の熱交換量が増加し、アノードガスの熱が第2熱交換器32および第3熱交換器33に伝熱され、第2循環路22を流れる熱交換媒体(温水)が昇温する。第3ポンプ53の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)が減少すると、第2熱交換器32および第3熱交換器33の熱交換量が増加し、第2循環路22を流れる温水の昇温が制限される。
次に、スタック1を起動させるときについて説明する。この場合、発電前において、第1ポンプ51を駆動させて第1循環路21の冷却媒体をスタック1の冷却路10を介して循環させ、冷却媒体の熱でスタック1を暖める。この場合、第1循環路21の冷却媒体の温度が低いときには、ヒータ30をオンさせ、ヒータ30の熱を第1循環路21の冷却媒体に伝熱させる。場合によっては、ヒータ30のオンと共に、あるいは、ヒータ30のオンに代えて、制御装置4は、第2ポンプ52を駆動させて第2循環路22の熱交換媒体(温水)から第1熱交換器31を介して第1循環路21の冷却媒体への伝熱量を増加させ、第1循環路21の冷却媒体を昇温させる。
このようにしてスタック1が昇温して温度T1以上に到達したら、制御装置4は、図略のバルブを開放し、改質器6からアノードガスをアノードガス通路60および第2熱交換器32を介して入口11iからスタック1のアノード極11に供給する。同様に制御装置4はカソードガスポンプ170Pを駆動させて、加湿器18で加湿したカソードガスを入口12iからスタック1のカソード極12に供給する。これによりスタック1が電気負荷に電気接続されている状態で、スタック1は発電する。
さて、スタック1の発電起動時においては、前述したようにスタック1の内部、殊にアノード極11の内部が乾き気味になり易い。そこで制御装置4は、スタック1に供給されるアノードガス(反応ガス)の温度をTa(Ta=Tg)とし、スタック1の温度をTsとするとき、スタック1の発電起動時において、アノードガスの温度Taの昇温速度に合わせて加熱部3の加熱量を制御し、冷却媒体の温度の昇温を制御する。場合によっては、制御装置4は、第1ポンプ51、第2ポンプ52、第3ポンプ53の単位時間あたりの駆動量を制御し、第1熱交換器31、第1熱交換器31および第3熱交換器33の熱交換量を制御する。これにより第1循環路21を流れる冷却媒体の温度の昇温を制御する。これにより制御装置4は、アノードガスの温度Taの昇温速度にスタック温度Tsの昇温速度を適応させる昇温速度抑制制御を実行する。
ここで、ヒータ30の単位時間あたりの発熱量を増加させたり、第1ポンプ51、第2ポンプ52、第3ポンプ53の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)を増加させれば、スタック1の冷却路10を流れる冷却媒体を昇温できるため、スタック1の温度の昇温速度を速めることができる。これに対して、ヒータ30の単位時間あたりの発熱量を減少させたり、第1ポンプ51、第2ポンプ52、第3ポンプ53の単位時間あたりの駆動量(単位時間あたりの回転数)を減少させれば、スタック1の冷却路10を流れる冷却媒体を昇温を制限できるため、スタック1の温度の昇温速度を減少させることができる。この場合、スタック1のアノード極11の内部におけるフラッディングも抑えるためには、(Ts1及び/またはTs2)>Taの関係が良好に維持されることが好ましい。なお本実施形態によれば、制御装置4は、スタック1への入力水量、スタック1からの出力水量については演算しない。
(実施形態7B)
実施形態7Bは実施形態7と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示すため、図8を準用する。本実施形態では、起動時にはヒータ30をオンして発熱させることにより第1循環路21の冷却媒体を加熱させ、これによりスタック1を積極的に昇温させる。更に、改質器6の高温の燃焼排ガスが流れる熱交換器(図示せず)を第1循環路21に設け、この熱交換器からの伝熱で第1循環路21の冷却媒体を加熱させることにしても良い。なお本実施形態によれば、温水ではなく、冷水が第2循環路21に流れる場合には、スタック起動時においてポンプ52の駆動を停止させておき、あるいは、ポンプ52の駆動量を定常運転(定格運転)よりも低下させておき、第1循環路21の熱が第2循環路22に移動することを抑制し、第1循環路21の冷却媒体の昇温を促進させることにしても良い。
あるいは、スタック1の昇温速度を遅く調整させるためには、制御装置4は、第2ポンプ52を回転させたり、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(回転量)を増加させても良い。この場合、第2ポンプ52の駆動により、第1循環路21の熱が第2循環路22に移動することが促進させる。この結果、第1循環路21の冷却媒体の昇温速度を遅く調整でき、スタック1の昇温速度を遅く調整できる。
(実施形態8)
本実施形態は図8に示す実施形態7と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示すため、図8を準用する。本実施形態はアノードガスではなく、カソードガスの昇温に対処するものである。カソードガスの温度Tcの昇温に比較してスタック1の温度の昇温が速いとき、前述したように、スタック1の内部が乾き気味になることがある。そこで制御装置4は、スタック1に供給されるカソードガスの温度をTc(Tc=Tg)とし、スタック1の温度をTsとするとき、スタック1の発電起動時において、カソードガスの温度Tcの昇温速度に合わせて加熱部3の加熱量を制御し、冷却媒体の温度の昇温を制御する。場合によっては、制御装置4は、前述同様に、第1ポンプ51、第2ポンプ52、第3ポンプ53の単位時間あたりの駆動量を制御し、第1熱交換器31、第1熱交換器31および第3熱交換器33の熱交換量を制御する。
(実施形態9)
図9は実施形態9を示す。本実施形態は実施形態5と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示す。図9に示すように、アノードガス通路60には、第2熱交換器32を迂回させる迂回路62がスタック1の上流に設けられている。第2熱交換器32の第2通路32sを流れる流量と迂回路62を流れる流量との比率α1を可変とさせる迂回バルブ63が、アノードガス通路60においてスタック1の上流に設けられている。アノードガスが第2熱交換器32(アノードガスに対して凝縮器として機能する)の第2通路32sを流れると、冷却されて凝縮水を生成させる。迂回路62は基本的には凝縮器として機能しない。このため制御装置4が迂回バルブ63の開度を制御することにより比率α1を制御すれば、スタック1のアノード極11に供給される前のアノードガスの温度Taおよび水蒸気量を調整できる。比率α1、温度Taおよび水蒸気量の関係は、制御装置4の記憶部の所定のエリアに予め格納されている。従って、迂回路62および迂回バルブ63は、スタック1に供給される前のアノードガス(反応ガス)の温度および水蒸気量を調整できる調整部として機能できる。
スタック1の発電起動時において、制御装置4は、アノードガスの温度Taに加算温度T5を加算した目標温度Ttarget(Ttarget=Ta+T5)を設定し、温度Ts>温度Taの関係を維持しつつ、且つ、スタック1の温度Tsが目標温度Ttargetを高温側に超えることを抑制しつつ、加熱部3の加熱量を制御する。これによりスタック1における乾きを抑制する。更に、それでもスタック1の内部で乾きが発生するおそれがあるとき、制御装置4は迂回バルブ63の開度を制御することにより比率α1を制御し、迂回路62を流れるアノードガスの流量を増加させ、スタック1のアノード極11に供給される前のアノードガスの温度Taを昇温させると共に水蒸気量を増加させる。
(実施形態9B)
実施形態9Bは実施形態9と基本的には同様の構成および同様の作用効果を示すため、図9を準用する。本実施形態では第2循環路22は、システムの熱エネルギを温水として貯蔵する貯湯槽の底部に繋がり、貯湯槽内の水を温水にするための通路である。従って、システムの運転時に、第2循環路22には、温水とすべき冷水が流れる。スタック起動時にはヒータ30をオンして発熱させることにより、第1循環路21の冷却媒体を加熱させ、これによりスタック1を昇温させる。更に、改質器6の高温の燃焼排ガスが流れる熱交換器(図示せず)を第1循環路21に設け、この熱交換器からの伝熱で第1循環路21の冷却媒体を加熱させることにしても良い。なお第2循環路22に冷水が流れるため、スタック起動時には、制御装置4は、ポンプ52の駆動を停止させておき、あるいは、ポンプ52を定常運転(定格運転)よりも低回転数域に設定しておき、第1循環路21の冷却媒体を効率よく加熱させ、ひいてはスタック1を効率よく加熱させることにしても良い。あるいは、スタック1の速過ぎる昇温速度を遅く調整させるためには、制御装置4は、第2ポンプ52をオンして回転させたり、第2ポンプ52の単位時間あたりの駆動量(回転量)を増加させても良い。この場合、第2ポンプ52の駆動により、第1循環路21の熱が第2循環路22に移動することが促進させる。この結果、第1循環路21の冷却媒体の速過ぎる昇温速度を遅く調整でき、スタック1の昇温速度を遅く調整できる。
(フローチャート)
図10は制御装置4が実行するフローチャートの一例を示す。フローチャートはこれに限定されるものではない。制御装置4は、アノードガス温度センサ16が検知しているアノードガスの温度Ta(スタック1の入口側の温度)を読み込む(ステップS302)。アノードガスの温度Taが下降域MCであるか否か制御装置4は判定する(ステップS304)。下降域でなければ、制御装置4は温度Ts1および温度Ts2を読み込み、温度Ts1および温度Ts2に基づいてスタック1の温度Tsを求める(ステップS306)。次に、制御装置4はアノードガスの温度Taに加算温度T5を加算することにより目標温度Ttargetを設定する(ステップS308)。制御装置4は、スタック1の温度Tsと目標温度Ttargetとを比較する(ステップS310)。ここで、スタック1の温度Tsが目標温度Ttarget以上であれば、制御装置4は、加熱部3による加熱量を制限し、冷却媒体の昇温を制限する制限制御を行う(ステップS312)。これによりスタック1の昇温を制限する。更に、スタック1の温度Tsが目標温度Ttarget未満であれば、制御装置4は加熱部3による加熱量を増加させ、冷却媒体を昇温させる昇温制御を行う(ステップS314)。これによりスタック1を昇温させる。制御装置4はハンチング防止のため一定時間待機(ステップS316)する。メインルーチンにリターンする。ステップS304における判定の結果、アノードガスの温度Taが一時的に下降する下降域であれば(ステップS304のYES)、スタック1の温度Tsを一定温度範囲内に停滞させる停滞制御を行う(ステップS320)。停滞制御では、下降域MCの当初の時刻b1におけるスタック1の温度をスタック1の目標温度Ttargetとして設定する。従って時刻b1におけるスタック1の温度が下降域MCにおいて維持される。スタック1の温度が過剰とならないように、上記した目標温度Ttargetの上限は規定されている。なお、上記したフローチャートはアノードガスに対処するものであるが、カソードガスに対処する場合には、アノードガスの温度Taをカソードガスの温度Tcに変更すれば良い。
(その他)各本実施形態において、燃料電池システムにおける何らかの原因により、反応ガスの温度が一時期に降温する下降域MCを示すときには、制御装置4は、スタック1の温度Tgをその時刻b1の温度範囲内(時刻b1のプラスマイナスβ(例えばβ=10℃,13℃)の範囲内)に維持させるように、加熱部3の加熱量を制御することができる。第2循環路22を流れる熱交換媒体は、第1循環路21の冷却媒体よりも高温であっても良いし、低温であっても良い。第2循環路22を流れる熱交換媒体が第1循環路21の冷却媒体よりも高温であるときには、ポンプ52を回転させれば良いし、逆に、第2循環路22を流れる熱交換媒体が第1循環路21の冷却媒体よりも低温である場合には、ポンプ52の駆動を停止させれば良い。場合によっては第2循環路22を廃止しても良い。本発明は上記した各実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。本明細書の記載に基づいて次の技術的思想が把握される。
(付記項1)反応ガスにより発電する燃料電池と、燃料電池を直接的または間接的に加熱する加熱部と、燃料電池の発電起動時において、加熱部により燃料電池を昇温させる制御装置とを具備しており、制御装置は、燃料電池の入口側の前記反応ガスの温度をTgとし、燃料電池(スタック)の温度をTsとするとき、反応ガスの温度Tgの昇温速度に合わせて加熱部による加熱量を制御して冷却媒体の温度の昇温を制御することにより燃料電池の温度Tsの昇温速度を抑えて燃料電池の内部の乾きを抑制する乾き抑制制御を実行する燃料電池システム。加熱部としては、加熱部で加熱された冷却媒体を燃料電池の冷却路に供給することにより燃料電池を加熱させる、ヒータおよび熱交換器のうちの少なくとも一方を採用できる。
本発明は例えば定置用、車両用、電気機器用、電子機器用、携帯用、可搬用の燃料電池システムに利用することができる。
実施形態1に係り、燃料電池システムのシステム図である。 実施形態1に係り、スタックの発電起動時におけるスタックの昇温過程を示すグラフである。 実施形態2に係り、スタックの発電起動時におけるスタックの昇温過程を示すグラフである。 実施形態3に係り、スタックの発電起動時におけるスタックの昇温過程を示すグラフである。 実施形態3に係り、スタックの発電起動時におけるスタックの昇温過程を示すグラフである。 実施形態4に係り、スタックの発電起動時におけるスタックの昇温過程を示すグラフである。 実施形態5に係り、燃料電池システムのシステム図である。 実施形態7に係り、燃料電池システムのシステム図である。 実施形態9に係り、燃料電池システムのシステム図である。 制御装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1はスタック(燃料電池)、10は冷却路、11はアノード極、12はカソード極、14は入口温度センサ、15は出口温度センサ、16はアノードガス温度センサ、17はカソードガス温度センサ、18は加湿器、19は警報部、2は冷却媒体供給路、21は第1循環路、22は第2循環路、23は第3循環路、3は加熱部、30はヒータ(加熱部)、31は第1熱交換器(加熱部)、32は第2熱交換器(加熱部)、32fは第1通路、32sは第2通路、33は第3熱交換器(加熱部)、4は制御装置、51は第1ポンプ(第1搬送要素)、52は第2ポンプ(第2搬送要素)、53は第3ポンプ(第3搬送要素)を示す。

Claims (10)

  1. 定常運転時において冷却媒体が通過する冷却路をもつと共に反応ガスにより発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の前記冷却路に前記冷却媒体を供給する冷却媒体供給路と、
    前記冷却媒体供給路に設けられ前記冷却媒体供給路における前記冷却媒体を加熱させて前記冷却媒体の温度を調整する加熱部と、
    前記燃料電池の発電起動時において、前記加熱部により加熱された前記冷却媒体を前記燃料電池の前記冷却路に供給して前記燃料電池を昇温させる制御装置とを具備しており、
    前記制御装置は、前記燃料電池の入口側の前記反応ガスの温度をTgとし、前記燃料電池の温度をTsとするとき、前記燃料電池の発電起動時において、前記反応ガスの温度Tgの昇温に合わせて前記加熱部による単位時間あたりの加熱量を制御して前記冷却媒体の温度の昇温を制御することにより、前記燃料電池の温度Tsの昇温速度を抑えて前記燃料電池の内部の乾きを抑制する乾き抑制制御を実行する燃料電池システム。
  2. 請求項1において、前記燃料電池の発電起動時において、前記制御装置は、前記反応ガスの温度Tgに加算温度T5を加算した目標温度Ttarget(Ttarget=Tg+T5)を設定し、且つ、前記燃料電池の温度Tsが前記目標温度Ttargetを高温側に超えることを抑制しつつ前記加熱部の加熱量を制御する燃料電池システム。
  3. 請求項1または2において、前記燃料電池の発電起動時において、前記反応ガスの温度が前記反応ガスの基準温度よりも下降している下降域を示すとき、前記制御装置は、前記下降域において前記燃料電池の温度Tsの温度を停滞させるように前記加熱部の加熱量を制御する燃料電池システム。
  4. 請求項1〜3のうちの一項において、前記燃料電池の発電起動時において、前記反応ガスの昇温速度が所定速度よりも遅いとき、前記制御装置は、前記反応ガスの温度Tgの昇温速度に合わせて前記加熱部による加熱量を制御することにより、前記冷却媒体への伝熱量を低減させる燃料電池システム。
  5. 請求項1〜4のうちの一項において、警報を出力する警報部が設けられており、前記燃料電池の発電起動時において、前記制御装置は、前記反応ガスの温度Tgが第1所定時間以内にこれの目標温度まで昇温しないとき、前記制御装置は警報を前記警報部に出力する燃料電池システム。
  6. 請求項1〜4のうちの一項において、警報を出力する警報部が設けられており、前記燃料電池の発電起動時において、前記制御装置は、前記燃料電池の温度Tsが第2所定時間以内にこれの目標温度まで昇温しないとき、警報を前記警報部に出力する燃料電池システム。
  7. 請求項1〜6のうちの一項において、前記冷却媒体供給路から前記燃料電池の前記冷却路に供給される前記冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整する第1搬送要素が設けられており、前記制御装置は、前記燃料電池の前記冷却路に供給される前記冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整するように前記第1搬送要素の単位時間あたりの駆動量を制御し、前記燃料電池の温度Tsの昇温速度を制御する燃料電池システム。
  8. 請求項1〜7のうちの一項において、前記加熱部は、前記冷却媒体供給路における前記冷却媒体を加熱可能な熱交換器およびヒータのうちの少なくとも一方である燃料電池システム。
  9. 請求項8において、前記熱交換器による加熱量は、前記熱交換器に熱交換媒体を流す第2搬送要素の単位時間あたりの駆動量を制御することにより、前記熱交換器に流れる前記熱交換媒体の単位時間あたりの流量を制御することにより制御される燃料電池システム。
  10. 請求項1〜6のうちの一項において、(i)前記加熱部は、前記冷却媒体供給路における前記冷却媒体が流れる第1通路と前記第1通路の前記冷却媒体に対して熱交換する熱交換媒体が流れる第2通路とをもつ熱交換器を備えており、
    (ii)前記熱交換器の前記第1通路を流れる前記冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整する第1搬送要素が設けられ、前記熱交換器の前記第2通路を流れる熱交換媒体の単位時間当たりの流量を調整する第2搬送要素が設けられており、
    (iii)前記制御装置は、前記熱交換器の前記第2通路に供給される前記熱交換媒体の単位時間当たりの流量を調整するように前記第2搬送要素を制御し、及び/または、前記熱交換器の前記第1通路を流れる前記冷却媒体の単位時間当たりの流量を調整するように前記第1搬送要素を制御し、前記燃料電池の温度Tsの昇温速度を制御する燃料電池システム。
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