JP2010015147A - トリス(エニルアリール)アリールアミンおよび/またはビス(エニルアリール)アリールアミンを含有する光導電体 - Google Patents

トリス(エニルアリール)アリールアミンおよび/またはビス(エニルアリール)アリールアミンを含有する光導電体 Download PDF

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Abstract

【課題】電荷輸送成分の結晶化の最小化、迅速または高速な電荷の輸送などを可能にする導電体を提供する。
【解決手段】電荷発生層と、少なくとも1層の電荷輸送層と、を含む光導電体であって、ここで、前記電荷輸送層の少なくとも1層が、少なくとも1種類の電荷輸送成分と、トリス(エニルアリール)アミンおよびビス(エニルアリール)アリールアミンの少なくとも一つと、を含む、光導電体である。
【選択図】なし

Description

本開示は全般に、感光体および光導電体等に関する。
例えば特許文献1はチタニルフタロシアニン顔料の製造方法を記載する。特許文献2及び3は、電荷輸送層分子を記載する。
米国特許出願公開公報第2006−0105254号 米国特許第4,921,773号 米国特許第4,464,450号
本開示は全般に、感光体および光導電体等に関する。より詳細には、本開示は、基体のような所望により含まれてもよい支持媒体と、電荷発生(photogenerating)層、および、トリス(エニルアリール)アミンおよびビス(エニルアリール)アリールアミンから成る添加剤混合物、またはトリス(エニルアリール)アミン、またはビス(エニルアリール)アリールアミンを含有する、第一電荷輸送層と第二電荷輸送層等といった複数の電荷輸送層を含む、電荷輸送層の少なくとも1層、任意の接着層、所望により含まれていてもよいホールブロッキング層またはアンダーコート層、ならびに所望により含まれていてもよいオーバーコート層を含む、剛性の、多層可撓性の、ベルト状の画像形成部材、または装置に関する。実施形態における、少なくとも1の、とは、例えば、1、1から約10、2から約7、2から約4、および2、等を意味する。さらに、ビス(エニルアリール)アリールアミンおよびトリス(エニルアリール)アミンの混合物は、電荷輸送層の少なくとも1層に添加することができ、例えば、ビス(エニルアリール)アリールアミンおよびトリス(エニルアリール)アミンの混合物は、電荷輸送層溶液に溶解させるのではなく、ドーパントとして電荷輸送混合物に添加することができる。
さらにより詳細には、支持基体と、電荷発生層と、トリス(エニルアリール)アミンとビス(エニルアリール)アリールアミンとから成る混合物を含む、第一パス電荷輸送層、第二パス電荷輸送層、または第一パス電荷輸送層および第二パス電荷輸送層の両方等の、1もしくは複数層の電荷輸送層と、を含む光導電体を開示し、主として電荷輸送成分の結晶化の最小化を可能にし、そして実施形態では電荷輸送分子の結晶化を起こさせず;迅速または高速な電荷の輸送;優れたゴースト特性;優れた光導電体の光感度、ならびに、許容される、そして実施形態では低いVr、およびサイクルに伴うVrの上昇の最小化または防止がもたらされる。結晶化により、電荷輸送成分は、多くのアリールアミン分子と同様に、その効力を失い、より具体的には、結晶化は、例えば多くの電子写真複写機および印刷機などにおいて、サイクルの後、許容されない印刷物画質の原因となり得る。
さらには、本明細書で説明する光導電体装置を用いた画像形成および印刷の方法も開示する。これらの方法は、一般に、画像形成部材上での静電潜像の形成、およびそれに続く、例えば、熱可塑性樹脂、顔料などの着色剤、帯電添加剤(charge additive)、および表面添加剤(surface additive)を含むトナー組成物を用いた画像の現像を含み、続いて、その画像を適切な基体へ転写し、そこへ画像を恒久的に定着させる。この装置が印刷モードで用いられる環境下では、この画像形成法は、同一の操作を含むが、ただし、露光は、レーザー装置またはイメージバー(image bar)によって達成することができる。より具体的には、本明細書で開示する可撓性ベルトは、バージョンによっては1分間に100枚を超えるコピーを行うXerox Corporation iGEN3(登録商標)用に選択することができる。デジタルおよび/またはカラー印刷を含む画像形成のプロセス、特に電子写真画像形成および印刷は、従って、本開示に包含される。実施形態において、画像形成部材は、例えば、約400〜約900ナノメートル、特には、約650〜約850ナノメートルの範囲の波長領域に感度を有し、従って、光源としてはダイオードレーザーを選択することができる。さらに、本開示の画像形部材は、高解像度カラー電子写真用途、特に、高速カラーコピーおよび印刷プロセスに有用である。
本開示の1つの態様は、所望によって含まれていてもよい支持基体と、電荷発生層と、少なくとも1層の電荷輸送層と、を含む光導電体であって、ここで、電荷輸送層の少なくとも1層が、少なくとも1種類の電荷輸送成分と、トリス(エニルアリール)アミンおよびビス(エニルアリール)アリールアミンの少なくとも一つ(たとえば、トリス(エニルアリール)アミンとビス(エニルアリール)アリールアミンとの混合物)と、を含む光導電体;支持基体と、電荷発生層と、少なくとも1層の電荷輸送層と、を含み光導電体であって、ここで、電荷輸送層が、電荷輸送成分、バインダー、およびビス(エニルアリール)アリールアミンとトリス(エニルアリール)アミンとの混合物を含む光導電体;ならびに、支持基体と、電荷発生層と、電荷輸送層と、をこの順で含光導電体であって、ここで、電荷輸送層が、ホール輸送化合物、およびビス(ブタジエニルアリール)アリールアミンとトリス(ブタジエニルアリール)アミンとの混合物を含む光導電体に関する。
電荷輸送層添加剤の例
1もしくは複数の電荷輸送層は数多くの添加剤を含むことができ、含まれる添加剤の量は、例えば、電荷輸送層が厚いと、結晶化が増大しやすくなる場合があることに留意して、例えば、実施形態において1もしくは複数の電荷輸送層の厚さに依存していてもよく、従って、トリスおよびビス化合物の量は、本明細書で示すように、様々に異なる。
電荷輸送層に存在する添加剤混合物の量は、トリスアミンの場合、約99〜約1重量パーセントであり、ここで、その合計量は約100重量パーセントである。実施形態では、1もしくは複数の電荷輸送層のために選択された添加剤混合物は、約20〜約80重量パーセント、約25〜約75重量パーセント、および約40〜約60重量パーセントのトリス(エニルアリール)アミン、ならびに約80〜約20重量パーセント、約75〜約25重量パーセント、および約60〜約40重量パーセントのビス(エニルアリール)アリールアミンから成り;さらに、トリスおよびビスの50/50の混合物を選択することもできる。実施形態では、約1〜約20、約1〜約15、約1〜約10、および約2〜約7重量パーセントのビスおよびトリス添加剤の混合物が、電荷輸送層に存在していてもよい。
ビス(エニルアリール)アリールアミンの例には、例えば、下記の式/構造によって表されまたは包含される。
Figure 2010015147
ここで、Rは、各々、水素、アルキル、アルコキシ、アリール、それらの置換誘導体、たとえばアルキルアリール、アルコキシアリール、ハロアリールなど、およびハロゲン(halo)等であり;mおよびnは、各々独立して、0または1など、セグメントの数を表す。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、およびイソブチルが挙げられ;アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシが挙げられ;ならびに、アリール基の例としては、フェニル、p‐トリル、2,4‐ジメチルフェニル、p‐メトキシフェニル、およびp‐クロロフェニルが挙げられる。
さらにより具体的には、ビス添加剤の例には、ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン(株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)、より入手可能なT‐651)、N,Nビス[4‐[4,4‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,3‐ブタジエニル]フェニル]‐4‐メトキシフェニルアミン等のビス(ブタジエニルアリール)アリールアミン;[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル][4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン等の(エテニルアリール)(ブタジエニルアリール)アリールアミン;および、N,N‐ビス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]‐4‐メチルフェニルアミン(株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能なT‐736)、N,N‐ビス[4‐[2,2‐ビス(4‐メチルフェニル)エテニル]フェニル]‐4‐メチルフェニルアミン(株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)、より入手可能なT‐925)等のビス(エテニルアリール)アリールアミン等、ならびにこれらの混合物が含まれる。
実施形態では、ビス添加剤は、下記の式/構造によって表されるものでもよい。
Figure 2010015147
トリス添加剤の例には、下記の式によって表されまたは包含される化合物が含まれる。
Figure 2010015147
ここで、Rは、各々、水素、アルキル、アルコキシ、アリール、それらの置換誘導体、たとえばアルキルアリール、アルコキシアリール、ハロアリール等、およびハロゲン(halo)等であり;m、n、およびpは、各々独立して、基の数を表し、0または1であってよい。具体的なアルキル基の例としては、メチル、エチル、n‐プロピル、イソプロピル、n‐ブチル、およびイソブチルが挙げられ;具体的なアルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、およびブトキシが挙げられ;ならびに、具体的なアリール基の例としては、フェニル、p‐トリル、2,4‐ジメチルフェニル、p‐メトキシフェニル、およびp‐クロロフェニルが挙げられる。
より具体的には、トリス添加剤の例には、トリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン(株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)、より入手可能なT‐693)およびトリス[4‐(4,4‐ジメチルフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン等のトリス(ブタジエニルアリール)アミン、[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]ビス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]アミン等の(ブタジエニルアリール)ビス(エチレニルアリール)アミン、[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン等の(エチレニルアリール)ビス(ブタジエニルアリール)アミン、およびトリス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]アミン等のトリス(エチレニルアリール)アミン、ならびにこれらの混合物が含まれる。
実施形態では、トリス添加剤は、下記で表すことができるものであってもよい。
Figure 2010015147
さらに、実施形態では、光導電体の1もしくは複数の電荷輸送層(例えば1〜約4層などの電荷輸送層)は、ビス(ブタジエニルアリール)アリールアミンとトリス(ブタジエニルアリール)アミンとの混合物を含んでいてもよく、より具体的には、下記の式によって表される、ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミンとトリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミンとの混合物を含んでいてもよい。
Figure 2010015147
光導電体の層
本明細書で開示する光導電体に対しては、基体、電荷発生層、電荷輸送層、ホールブロッキング層、接着層、および保護オーバーコート層等、公知の数多くの層を選択することができる。これらの層の多くの、例、厚さ、具体的な成分には、以下のものが含まれる。
本明細書で説明する光導電体に対して、数多くの公知の支持基体を選択することができ、例えば、その上の層を効果的なものとする基体である。基体層の厚さは、経済的な考慮および電気的特性等を含む多くの因子に依存し、従って、この層は、例えば、3000ミクロン超の実質的な厚さであってよく、約1000〜約3500、約1000〜約2000、約300〜約700ミクロンであってよく、または、例えば、約100〜約500ミクロンの最小の厚さであってもよい。実施形態では、この層の厚さは、約75〜約300ミクロン、または約100〜約150ミクロンであってもよい。
基体は、不透明なものまたは実質的に透明なもの等多くの異なる材料から成っていてよく、適切ないかなる材料を含んでいてもよい。従って、基体は、無機または有機組成物等、非導電性または導電性材料の層を含んでもよい。非導電性材料としては、本目的のために公知の種々の樹脂を用いることができ、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、およびポリウレタン等が挙げられ、これらは、薄状のウェブとして可撓性である。導電性基体は、アルミニウム、ニッケル、スチール、および銅等の適切ないかなる金属であっても、カーボンおよび金属粉等の導電性物質を充填した上述のようなポリマー材料であっても、または有機導電性材料であってもよい。電気絶縁性または導電性基体は、エンドレス可撓性ベルト、ウェブ、剛性シリンダー、およびシート等の形状とすることができる。基体層の厚さは、所望される強度および経済的考慮を含む多くの因子に依存する。ドラムの場合、この層は、例えば、最大何センチメートルもの実質的な厚さであっても、または1ミリメートル未満の最小の厚さであってもよい。同様に、可撓性ベルトは、最終的な電子写真装置に悪影響を及ぼさない限りにおいて、約250ミクロン等の実質的な厚さであってもよく、または約50ミクロン未満の最小の厚さであってもよい。基体層が導電性でない実施形態では、導電性コーティングによってその表面を導電性としてもよい。導電性コーティングの厚さは、光透過性、所望される可撓性の度合い、および経済的な因子に応じて、非常に広い範囲で様々となり得る。
説明のための基体の例は、本明細書で示すようなものであり、より具体的には、基体が不透明であっても実質的に透明であってもよい、本開示の画像形成部材に選択される層は、チタンを含有する市販のポリマーであるMYLAR(登録商標)等の無機もしくは有機ポリマー材料を含む絶縁材料の層、その上に配置された酸化インジウムスズもしくはアルミニウムなどの半導電性表面層を有する有機もしくは無機材料の層、またはアルミニウム、クロム、ニッケル、もしくは真鍮等を含む導電材料の層、を有する。
実施形態における電荷発生層は、所望によって含まれていてもよいバインダーおよび公知の電荷発生顔料を含み、より具体的には、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、チタニルフタロシアニン、およびクロロガリウムフタロシアニン、ならびに樹脂バインダーを含むものでもよい。一般的に、電荷発生層は、公知の電荷発生顔料、たとえば金属フタロシアニン、無金属フタロシアニン、アルキルヒドロキシガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ペリレン、特にはビス(ベンズイミダゾ)ペリレン、およびチタニルフタロシアニン等、より具体的には、バナジルフタロシアニン、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ならびに、無機成分、たとえばセレン、セレン合金、および三方晶セレン等、を含むことができる。電荷発生顔料は、電荷輸送層に対して選択される樹脂バインダーに類似の樹脂バインダー中に分散させてよく、または、別の選択肢として、樹脂バインダーを存在させる必要はない。一般的に、電荷発生層の厚さは、その他の層の厚さ、および電荷発生層中に含有される電荷発生物質の量を含む多くの因子に依存する。従って、この層は、例えば、電荷発生組成物が約30〜約75体積パーセントの量で存在する場合、例えば、約0.05〜約10ミクロン、より具体的には、約0.25〜約2ミクロンとすることができる。実施形態におけるこの層の最大厚さは、主に、光感度、電気的性質、および機械的な考慮等の因子に依存する。電荷発生層のバインダー樹脂は、種々の適切な量で存在し、例えば、約1〜約50重量パーセントであり、より具体的には、約1〜約10重量パーセントであり、この樹脂は、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルカルバゾール)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリ(塩化ビニル)、ポリアクリレートおよびポリメタクリレート、塩化ビニルおよび酢酸ビニルのコポリマー、フェノール樹脂、ポリウレタン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、ならびにその他の公知の適切なバインダー等の数多くの公知のポリマーから選択することができる。装置の既にコーティングしてある層を実質的に乱さない、またはこれに悪影響を及ぼさないコーティング溶媒を選択することが望ましい。電荷発生層のためのコーティング溶媒の例には、ケトン、アルコール、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、シラノール、アミン、アミド、およびエステル等が含まれる。具体的な溶媒の例には、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ブタノール、アミルアルコール、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、トリクロロエチレン、ジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセタミド、酢酸ブチル、酢酸エチル、および酢酸メトキシエチル等が含まれる。
さらに、電荷発生層は、特に、例えば米国特許出願公開公報第2006−0105254号に記載のプロセスによって作製されたチタニルフタロシアニン成分を含むことができる。
実施形態では、電荷発生層に含まれるV型フタロシアニン顔料は、I型チタニルフタロシアニンを、トリハロ酢酸およびハロゲン化アルキレンを含む溶液に溶解し;溶解したI型チタニルフタロシアニンを含む得られた混合物をアルコールおよびハロゲン化アルキレンを含む溶液に添加し、それによって、Y型チタニルフタロシアニンを析出させ;得られたY型チタニルフタロシアニンをモノクロロベンゼンで処理することによって作製することができる。
本明細書で説明するプロセスにより、さらに、他の公知のチタニルフタロシアニンと区別可能な結晶相を有するチタニルフタロシアニンが提供される。本開示に従うプロセスで作製されたV型チタニルフタロシアニンは、例えば、V型チタニルフタロシアニンが、X線粉末回折スペクトルにおいて9.0°、9.6°、24.0°、および27.2°に特徴的な4つのピークを有するのに対し、IV型チタニルフタロシアニンは、通常、特徴的なピークは9.6°、24.0°、および27.2°の3つを示すだけであるという点で、IV型チタニルフタロシアニンと区別することができる。
実施形態では、電荷発生層のマトリックスとして選択することができるポリマーバインダー材料の例としては、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂であり、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアリールシラノール、ポリアリールスルホン、ポリブタジエン、ポリスルホン、ポリシラノールスルホン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリメチルペンテン、ポリ(フェニレンスルフィド)、ポリ(酢酸ビニル)、ポリシロキサン、ポリアクリレート、ポリビニルアセタール、ポリアミド、ポリイミド、アミノ樹脂、フェニレンオキシド樹脂、テレフタル酸樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリスチレンおよびアクリロニトリルコポリマー、ポリ(塩化ビニル)、塩化ビニルおよび酢酸ビニルコポリマー、アクリレートコポリマー、アルキド樹脂、セルロース系塗膜形成剤(cellulosic film former)、ポリ(アミドイミド)、スチレンブタジエンコポリマー、塩化ビニリデン‐塩化ビニルコポリマー、酢酸ビニル‐塩化ビニリデンコポリマー、スチレン‐アルキド樹脂、ならびにポリ(ビニルカルバゾール)等が含まれる。これらのポリマーは、ブロックコポリマーであっても、ランダムコポリマーであっても、または交互コポリマーであってもよい。
電荷発生組成物または顔料は、樹脂性バインダー組成物中に、種々の量で存在する。しかし、一般的には、約5重量パーセント〜約90重量パーセントの電荷発生顔料が、約10重量パーセント〜約95重量パーセントの樹脂性バインダー中に分散されるか、または約20重量パーセント〜約50重量パーセントの電荷発生顔料が、約80重量パーセント〜約50重量パーセントの樹脂性バインダー組成物中に分散される。一つの実施形態では、約50重量パーセントの電荷発生顔料が、約50重量パーセントの樹脂性バインダー組成物中に分散される。電荷発生層中の成分の重量パーセントの合計は約100である。
実施形態では、光導電体は、適切な公知の接着層を含むことができる。典型的な接着層材料の例には、例えば、ポリエステルおよびポリウレタン等が含まれる。接着層の厚さは様々であってよく、実施形態では、例えば、約0.05ミクロン(500オングストローム)〜約0.3ミクロン(3000オングストローム)である。接着層は、スプレー、ディップコーティング、ロールコーティング、巻線ロッドコーティング(wire wound rod coating)、グラビアコーティング、およびバードアプリケータコーティング(Bird applicator coating)等により、ホールブロッキング層上に載せることができる。載せられたコーティングの乾燥は、例えば、オーブン乾燥、赤外線乾燥、および空気乾燥等によって行うことができる。
通常、ホールブロッキング層および電荷発生層と接触しているかまたはこれらの間に位置する、1もしくは複数の所望によって設けられていてもよい接着層として、コポリエステル、ポリアミド、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリウレタン、およびポリアクリロニトリルを含む種々の公知の物質を選択することができる。この層は、例えば、約0.001〜約1ミクロン、または約0.1〜約0.5ミクロンの厚さである。所望によって、この層は、適切な有効量、例えば、約1〜約10重量パーセントの、酸化亜鉛、二酸化チタン、窒化珪素、およびカーボンブラック等の導電粒子及び非導電粒子を含むことにより、例えば、本開示の実施形態において、望ましい電気的および光学的性質をさらに提供することができる。
本開示の光導電体のための1もしくは複数のホールブロッキング層またはアンダーコート層は、アミノシラン、ドープ処理金属酸化物、チタン、クロム、亜鉛、およびスズなどの金属の酸化物等の公知のホールブロック成分;フェノール系化合物とフェノール樹脂との混合物または2種類のフェノール樹脂の混合物、ならびに所望によって含まれていてもよいSiO2等のドーパント等、数多くの成分を含むことができる。フェノール系化合物は、通常、少なくとも2個のフェノール基を有し、たとえば、ビスフェノールA(4,4’‐イソプロピリデンジフェノール)、E(4,4’‐エチリデンビスフェノール)、F(ビス(4‐ヒドロキシフェニル)メタン)、M(4,4’‐(1,3‐フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール)、P(4,4’‐(1,4‐フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール)、S(4,4’‐スルホニルジフェノール)、およびZ(4,4’‐シクロヘキシリデンビスフェノール);ヘキサフルオロビスフェノールA(4,4’‐(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフェノール)、レゾルシノール、ヒドロキシキノン、およびカテキン等である。
ホールブロッキング層は、例えば、約20重量パーセント〜約80重量パーセント、より具体的には、約55重量パーセント〜約65重量パーセントの、TiO2等の金属酸化物のような適切な成分;約20重量パーセント〜約70重量パーセント、より具体的には、約25重量パーセント〜約50重量パーセントのフェノール樹脂;約2重量パーセント〜約20重量パーセント、より具体的には、約5重量パーセント〜約15重量パーセントの、例えば、ビスフェノールS等の少なくとも2個のフェノール基を含むフェノール系化合物;ならびに、約2重量パーセント〜約15重量パーセント、より具体的には、約4重量パーセント〜約10重量パーセントの、SiO2等の合板抑制ドーパント(plywood suppression dopant)を含むことができる。フェノール樹脂の例には、VARCUM(登録商標)29159および29101(OxyChem Companyより入手可能)、ならびにDURITE(登録商標)97(Borden Chemicalより入手可能)等のフェノール、p‐tert‐ブチルフェノール、クレゾールとのホルムアルデヒドポリマー;VARCUM(登録商標)29112(OxyChem Companyより入手可能)等のアンモニア、クレゾール、およびフェノールとのホルムアルデヒドポリマー;VARCUM(登録商標)29108および29116(OxyChem Companyより入手可能)等の4,4’‐(1‐メチルエチリデン)ビスフェノールとのホルムアルデヒドポリマー;VARCUM(登録商標)29457(OxyChem Companyより入手可能)、DURITE(登録商標)SD‐423A、SD‐422A(Borden Chemicalより入手可能)等のクレゾールおよびフェノールとのホルムアルデヒドポリマー;または、DURITE(登録商標)ESD556C(Borden Chemicalより入手可能)等のフェノールおよびp‐tert‐ブチルフェノールとのホルムアルデヒドポリマーが含まれる。
電荷輸送層成分および分子としては、アリールアミン等、本明細書で示されるもの等の数多くの公知の物質が含まれ、この層は、一般に、約5〜約75ミクロンの厚さ、より具体的には、約10〜約40ミクロンの厚さである。電荷輸送層成分の例には、
Figure 2010015147
が含まれ、ここで、Xは、アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、またはこれらの混合であり、特に、これらの置換基は、Cl、OCH3、およびCH3から成る群より選択されてもよく;
ならびに、以下の式、
Figure 2010015147
の分子が含まれ、ここで、XおよびYは、独立して、アルキル、アルコキシ、アリール、ハロゲン、またはこれらの混合である。
アルキルおよびアルコキシは、例えば、1〜約25個の炭素原子、より具体的には、1〜約12個の炭素原子を含む置換基を意味し、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、および対応するアルコキシド等である。アリールは、6〜約36個の炭素原子を含むことができ、たとえば、フェニル等である。ハロゲンには、塩素(chloride)、ブロミド(bromide)、ヨージド(iodide)、およびフルオリド(fluoride)が含まれる。実施形態において、置換されたアルキル、アルコキシ、およびアリールも選択することができる。
アリールアミンの具体例には、アルキルが、メチル、エチル、プロピル、ブチル、およびヘキシル等から成る群より選択されるN,N’‐ジフェニル‐N,N’‐ビス(アルキルフェニル)‐1,1‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン;ハロ置換基が、クロロ置換基であるN,N’‐ジフェニル‐N,N’‐ビス(ハロフェニル)‐1,1’‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン;N,N’‐ビス(4‐ブチルフェニル)‐N,N’‐ジ‐p‐トリル‐[p‐ターフェニル]‐4,4’’‐ジアミン、N,N’‐ビス(4‐ブチルフェニル)‐N,N’‐ジ‐m‐トリル‐[p‐ターフェニル]‐4,4’’‐ジアミン、N,N’‐ビス(4‐ブチルフェニル)‐N,N’‐ジ‐o‐トリル‐[p‐ターフェニル]‐4,4’’‐ジアミン、N,N’‐ビス(4‐ブチルフェニル)‐N,N’‐ビス‐(4‐イソプロピルフェニル)‐[p‐ターフェニル]‐4,4’’‐ジアミン、N,N’‐ビス(4‐ブチルフェニル)‐N,N’‐ビス‐(2‐エチル‐6‐メチルフェニル)‐[p‐ターフェニル]‐4,4’’‐ジアミン、N,N’‐ビス(4‐ブチルフェニル)‐N,N’‐ビス‐(2,5‐ジメチルフェニル)‐[p‐ターフェニル]‐4,4’‐ジアミン、N,N’‐ジフェニル‐N,N’‐ビス(3‐クロロフェニル)‐[p‐ターフェニル]‐4,4’ ’‐ジアミン、テトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン、ならびにN,N’‐ジフェニル‐N,N’‐ビス(4‐メトキシフェニル)‐1,1‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン等が含まれる。例えば、米国特許第4,921,773号および第4,464,450号を参照して、その他の公知の電荷輸送層分子を選択することができる。
実施形態では、電荷輸送成分は、以下の式/構造によって表すことができる。
Figure 2010015147
電荷輸送層のために選択されるバインダー材料の例には、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリレートポリマー、ビニルポリマー、セルロースポリマー、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ(シクロオレフィン)、エポキシ、およびこれらのランダムまたは交互コポリマーが含まれる。より具体的には、ポリ(4,4’‐イソプロピリデン‐ジフェニレン)カーボネート(ビスフェノールAポリカーボネートとも称する)、ポリ(4,4’‐シクロヘキシリデンジフェニレン)カーボネート(ビスフェノールZポリカーボネートとも称する)、およびポリ(4,4’‐イソプロピリデン‐3,3’‐ジメチル‐ジフェニル)カーボネート(ビスフェノールCポリカーボネートとも称する)等が含まれる。実施形態では、電荷輸送層バインダーは、重量平均分子量が約20000〜約100000、または、好ましくは、分子量Mwが約50000〜100000であるポリカーボネート樹脂を含む。一般的に、実施形態では、輸送層は、約10〜約75重量パーセントの電荷輸送物質を、より具体的には、約35パーセント〜約50パーセントのこの物質を含む。
実施形態における電荷輸送層の各々の厚さは、約5〜約75ミクロンであるが、実施形態において、この範囲を外れる厚さも選択することができる。
電荷輸送層の連続オーバーコート層の厚さの選択は、使用するシステム内での帯電(バイアス帯電ローラ)、クリーニング(ブレードまたはウェブ)、現像(ブラシ)、および転写(バイアス転写ローラ)等の磨耗性に依存し、最大約10ミクロンまで可能である。実施形態では、各層のこの厚さは、約1〜約5ミクロンである。種々の適切な従来の方法を用いて、オーバーコート層コーティング混合物を混合し、その後、光導電体に塗布することができる。典型的な塗布技術としては、スプレー、ディップコーティング、ロールコーティング、および巻線ロッドコーティング等が含まれる。載せられたコーティングの乾燥は、オーブン乾燥、赤外線乾燥、および空気乾燥等の従来の適切な技術のいずれかによって行うことができる。本開示の乾燥されたオーバーコート層は、画像形成中にホールを輸送し、遊離のキャリア濃度は高すぎないほうがよい。
例えば、横方向の電荷移動(lateral charge migration)(LCM)の抵抗の改善を可能とするために、電荷輸送層または少なくとも1層の電荷輸送層に所望によって組み込まれてもよい成分または物質の例には、テトラキスメチレン(3,5‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシヒドロシナメート)メタン(IRGANOX(登録商標)1010、Ciba Specialty Chemicalより入手可能)、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ならびに、SUMILIZER(商標)BHT‐R、MDP‐S、BBM‐S、WX‐R、NW、BP‐76、BP‐101、GA‐80、GM、およびGS(Sumitomo Chemical Company,Ltd.より入手可能)、IRGANOX(登録商標)1035、1076、1098、1135、1141、1222、1330、1425WL、1520L、245、259、3114、3790、5057、および565(Ciba Specialties Chemicalsより入手可能)、ならびにADEKA STAB(商標)AO‐20、AO‐30、AO‐40、AO‐50、AO‐60、AO‐70、AO‐80、およびAO‐330(Asahi Denka Company,Ltd.より入手可能)を含むその他のヒンダードフェノール系酸化防止剤等のヒンダードフェノール系酸化防止剤;SANOL(商標)LS‐2626、LS‐765、LS‐770、およびLS‐744(SNKYO CO.,Ltd.より入手可能)、TINUVIN(登録商標)144および622LD(Ciba Specialties Chemicalsより入手可能)、MARK(商標)LA57、LA67、LA62、LA68、およびLA63(Asahi Denka Co.,Ltd.より入手可能)、ならびにSUMILIZER(商標)TPS(Sumitomo Chemical Co.,Ltd.より入手可能)等のヒンダードアミン酸化防止剤;SUMILIZER(商標)TP‐D(Sumitomo Chemical Co., Ltd.より入手可能)等のチオエーテル酸化防止剤;MARK(商標)2112、PEP‐8、PEP‐24G、PEP‐36、329K、およびHP‐10(Asahi Denka Co.,Ltd.より入手可能)等のホスファイト酸化防止剤;ビス(4‐ジエチルアミノ‐2‐メチルフェニル)フェニルメタン(BDETPM)、およびビス‐[2‐メチル‐4‐(N‐2‐ヒドロキシエチル‐N‐エチル‐アミノフェニル)]‐フェニルメタン(DHTPM)等のその他の分子が含まれる。少なくとも1層の電荷輸送層中の酸化防止剤の重量パーセントは、約0〜約20、約1〜約10、または約3〜約8重量パーセントである。
主に簡略化のために、本明細書で具体的に開示する各置換基、および各層のための成分/化合物/分子、ポリマーの各々は、網羅的であることを意図していない。従って、具体的に開示または請求されない数多くの成分、ポリマー、式、構造、およびR基もしくは置換基の例、ならびに炭素鎖の長さは、本開示および請求項によって包含されることを意図している。さらに、炭素鎖の長さは、開示、または請求、または想定される数の間のすべての数を含むことを意図しており、従って、1〜約20個の炭素原子、および6〜約36個の炭素原子は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、36まで、またはそれを超える数を含む。少なくとも1の、は、例えば、1〜約5、1〜約2、1、および2等を意味する。同様に、開示および請求される各層の厚さ、各層中の成分の例、各成分の量の範囲は、網羅的ではなく、本開示および請求項が、開示されていないまたは想定することのできるその他の適切なパラメータを包含することを意図している。
実施例I
I型チタニルフタロシアニンの作製:
I型チタニルフタロシアニン(TiOPc)を、以下のようにして作製した。メカニカルスターラー、冷却管、および温度計を取り付け、アルゴン雰囲気下に維持された300ミリリットルの三つ口フラスコに、3.6グラム(0.025モル)の1,3‐ジイミノイソインドリン、9.6グラム(0.075モル)のo‐フタロニトリル、75ミリリットル(80重量パーセント)のテトラヒドロナフタレン、および7.11グラム(0.025モル)のチタニウムテトラプロポキシド(BASFから入手したフタロニトリル以外はすべてAldrich Chemical Companyより入手した)を投入した。得られた混合物(固形分20重量パーセント)を攪拌し、加熱して(約198℃)2時間還流させた。得られた黒色懸濁液を約150℃まで冷却し、次に、沸騰ジメチルホルムアミド(DMF)で予備加熱した350ミリリットル、多孔度M(M‐porosity)の焼結ガラス製漏斗を通して吸引ろ過した。得られた固体のI型TiOPc生成物を150ミリリットルの沸騰DMFで2回洗浄し、最初は黒色であったろ液は、淡青緑色となった。この固体を漏斗中、150ミリリットルの沸騰DMFでスラリー化し、この懸濁液をろ過した。得られた固体を、150ミリリットルの25℃のDMFにより、次に、50ミリリットルのメタノールにより漏斗中で洗浄した。得られた光沢のある紫色の固体を70℃で一晩乾燥することで、10.9グラム(76パーセント)の顔料が得られ、これは、X線粉末回折パターンに基づいて、I型TiOPcと同定された。生成物の元素分析の結果は、C 66.54;H 2.60;N 20.31;および灰分(TiO2) 13.76であった。TiOPcは(理論上)、C 66.67;H 2.80;N 19.44;および灰分 13.86である。
I型チタニルフタロシアニンは、以下のように、1‐クロロナフタレンまたはN‐メチルピロリドン中で作製することもできる。メカニカルスターラー、冷却管、および温度計を取り付け、アルゴン雰囲気下に維持された250ミリリットルの三つ口フラスコに、1,3‐ジイミノイソインドレン(14.5グラム)、チタニウムテトラブトキシド(8.5グラム)、および75ミリリットルの1‐クロロナフタレン(ClNp)またはN‐メチルピロリドンを投入した。この混合物を攪拌し、加熱した。140℃で、この混合物は暗緑色に変わり、還流を始めた。この時点で、還流温度が200℃に到達するまで、蒸気(ガスクロマトグラフィにより、n‐ブタノールと同定された)を大気中へ逃がした。反応をこの温度にて2時間維持し、次に、150℃に冷却した。生成物を、沸騰ジメチルホルムアミド(DMF)でおよそ150℃まで予備加熱した150ミリリットル、多孔度Mの焼結ガラス製漏斗を通してろ過し、次に、150ミリリットルの沸騰DMFで3回十分に洗浄し、続いて、室温のDMF150ミリリットルで3回洗浄し、次に、50ミリリットルのメタノールで3回洗浄し、こうして、光沢のある紫色の顔料10.3グラム(収率72パーセント)が得られ、これは、X線粉末回折(XRPD)により、I型TiOPcと同定された。
実施例II
V型チタニルフタロシアニンの作製:
50グラムのI型TiOPcを、マグネティックスターラー付き500ミリリットルエルレンマイヤーフラスコ内のトリフルオロ酢酸/塩化メチレン(1/4、体積/体積)混合物300ミリリットル中へ1時間かけて溶解させた。同時に、2600ミリリットルのメタノール/塩化メチレン(1/1、体積/体積)反応停止用混合物(quenching mixture)を、マグネティックスターラー付き3000ミリリットルビーカー内にてドライアイス浴で1時間冷却し、この混合物の最終温度は約−25℃であった。得られたTiOPc溶液を、500ミリリットル等圧側管付き滴下漏斗(addition funnel with a pressure‐equalization arm)に移し、冷反応停止用混合物へ30分間かけて添加した。次に、得られた混合物をさらに30分間攪拌し、続いて、約4〜約8ミリメートルの多孔度の繊維状のガラスフリット(fibrous glass frit)付き2000ミリリットルブフナー漏斗を通してホース吸引ろ過(hose vacuum filtered)した。得られた顔料を、次に、漏斗中にて1500ミリリットルのメタノールとよく混合し、減圧ろ過した。次に、顔料を1000ミリリットルの熱水(>90℃)とよく混合し、漏斗中にて4回減圧ろ過した。次に、顔料を1500ミリリットルの冷水とよく混合し、漏斗中にて減圧ろ過した。最後の水によるろ液の導電性を測定したところ、10μS未満であった。得られたウェットケーキは、およそ50重量パーセントの水を含んでいた。少量のウェットケーキを65℃にて減圧乾燥し、青色の顔料を得た。メタノール/塩化メチレンで反応停止後のこの顔料の代表的なXRPDより、Y型チタニルフタロシアニンと同定された。
残ったウェットケーキを、1000ミリリットルビン中にて700グラムのモノクロロベンゼン(MCB)に再分散させ、1時間回転させた。この分散液を、約4〜約8ミリメートルの多孔度の繊維状のガラスフリット付き2000ミリリットルブフナー漏斗を通して2時間かけて減圧ろ過した。次に、顔料を1500ミリリットルのメタノールとよく混合し、漏斗中にて2回ろ過した。最終顔料を60℃〜65℃にて2日間減圧乾燥した。およそ45グラムの顔料が得られた。MCBによる変換後の得られた顔料のXRPDより、V型チタニルフタロシアニンであることが示された。V型は、2Q±0.2°のブラッグ角、約9.0°、9.6°、24.0°、および27.2°にて特徴的な回折ピークを持つX線回折パターンを有していた。
比較例1
30ミリメートルのアルミニウムドラム基体上に、以下に示すようにアンダーコート層を作製した。ジルコニウムアセチルアセトネートトリブトキシド(35.5部)、γ‐アミノプロピルトリエトキシシラン(4.8部)、およびポリ(ビニルブチラール)BM‐S(2.5部)を、n‐ブタノール(52.2部)に溶解した。得られたコーティング溶液を、上記のドラム基体上に、ディップコーターで塗布し;このアンダーコート層を59℃にて13分間予備加熱し、58℃(露点=54℃)にて17分間加湿し;次に、135℃で8分間乾燥した。得られたアンダーコート層の厚さは、およそ1.3ミクロンであった。
実施例IIで作製したV型チタニルフタロシアニンを含む、厚さ約0.2ミクロンの電荷発生層を、上記のホールブロッキング層またはアンダーコート層上に載せた。電荷発生層コーティング用分散液を以下のようにして作製した。3グラムのV型顔料を2グラムのポリマーバインダー(ポリブチラール、BM‐S、積水化学工業株式会社(Sekisui Chemicals,Japan))、および45グラムの酢酸n‐ブチルと混合した。この混合物を、1ミリメートルのHi‐Beaホウケイ酸塩ガラスビーズ約200グラムと共に、アトライターミル(Attritor mill)で約3時間粉砕にかけた。この分散液を20ミクロンのナイロンクロスフィルターを通してろ過し、分散液の固形分を約6重量パーセントまで希釈した。
続いて、テトラヒドロフラン(THF)28グラムとトルエン12グラムとの混合溶媒中の下記式で表されるテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン、TmTBD(5グラム)、
Figure 2010015147
および、Mitsubishi Gas Chemical Company,Ltd.より入手可能な膜形成ポリマーバインダー(film forming polymer binder)、PCZ‐400[ポリ(4,4’‐ジヒドロキシ‐ジフェニル‐1‐1‐シクロヘキサン)、Mw=40000](7.5グラム)から、単純混合によって作製した溶液により、電荷輸送層を電荷発生層の上に塗布した。電荷輸送層(PCZ‐400/TmTBD=60/40)を約120℃にて、約40分間乾燥した。
電荷輸送層の厚さが、比較例1(A)の約16ミクロンから比較例1(B)の約20ミクロン、比較例1(C)の約24ミクロン、比較例1(D)の約28ミクロン、比較例1(E)の約32ミクロンまで異なる数多くの光導電体を、上記のプロセスを繰り返すことによって作製した。
比較例2
電荷輸送層が、上記のTmTBDに代えて、N,N’‐ジフェニル‐N,N’‐ビス(3‐メチルフェニル)‐(1,1’‐ビフェニル)‐4,4’‐ジアミン(mTBD)を含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって、光導電性部材を作製した。
実施例III
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミンとトリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミンとの混合物(この混合物は、T‐770として株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)、より入手可能)を約2重量パーセント含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。
上記のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、各々が電荷輸送層(60/38/2の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐770混合物)を有し、その厚さが約16〜約32ミクロンである光導電体を得た。
上記のビス/トリス混合物は、下記の式によって表される。
Figure 2010015147
実施例IV
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミンとトリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミンとの混合物(T‐770として株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)、より入手可能)を5重量パーセント含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。
上記のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、各々が電荷輸送層(60/35/5の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐770混合物)を有し、その厚さが約16〜約32ミクロンである光導電体を得た。
実施例V
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミンとトリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミンとの混合物(T‐770として株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能)を10重量パーセント含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。
上記のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、各々が電荷輸送層(60/30/10の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐770混合物)を有し、その厚さが約16〜約32ミクロンである光導電体を得た。
実施例VI
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、10重量パーセントの少なくともビス/トリス混合物を含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、ここで、ビス化合物は、N,N‐ビス[4‐[4,4‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,3‐ブタジエニル]フェニル]‐4‐メトキシフェニルアミン、[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル][4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン、N,N‐ビス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]‐4‐メチルフェニルアミン(T‐736、株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能)、およびN,N‐ビス[4‐[2,2‐ビス(4‐メチルフェニル)エテニル]フェニル]‐4‐メチルフェニルアミン(T‐925、株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能)から成る群より選択され;トリス化合物は、トリス[4‐(4,4‐ジメチルフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン、[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]ビス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]アミン、[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン、およびトリス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]アミンから成る群より選択される。
結晶化の測定
比較例、ならびに実施例III、IV、およびVの上記で作製した多くの光導電体を、電荷輸送成分の結晶化について目視で検査した。添加剤を含まないテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)の光導電体電荷輸送層を比較例1の光導電体に選択した場合、結晶化して、電荷輸送層全体にわたって目視可能な結晶ドメインを形成する傾向にある。
光導電体の結晶化に関する目視検査は、「あり」または「なし」で評価した。いかなる大きさのものであっても結晶が目視によって観察された場合は、結晶化に対する評価は「あり」とする。それ以外は、評価は「なし」とする。
電荷輸送層中にmTBDを含む比較例2の光導電体の場合、実質的に結晶化は目視で観察されなかった。
以下の表1に示すように、トリス(エニルアリール)アミン添加剤を電荷輸送層中に含む上記で作製した多くの光導電体は、優れた結晶化特性を有し、特に、実施例Vの光導電体が優れていた。
Figure 2010015147
電気的性質の試験
上記で作製し、電荷輸送層の厚さが各々24ミクロンである比較例2、ならびに実施例IV(C)およびV(C)の3個の感光体を、帯電‐消去の1サイクルに続いて帯電‐露光‐消去の1サイクルという順序の光誘起放電サイクルを得るように設定されたスキャナーで試験し、ここで、光強度をサイクルと共に徐々に増加させ、種々の露光強度における光感度および表面電位が測定される一連の光誘起放電特性曲線を作成した。表面電位を徐々に増加させることによる一連の帯電‐消去サイクルによってさらなる電気的特性を得て、いくつかの電圧対電荷密度曲線を作成した。スキャナーには、種々の表面電位において一定電圧の帯電となるよう設定されたスコロトロンを装備した。光導電体は、表面電位700ボルトにて、露光強度を一連のニュートラルデンシティーフィルターの調節によって徐々に増加させて試験を行い;露光光源は780ナノメートルの発光ダイオードとした。ゼログラフィのシミュレーションは、周囲条件下(相対湿度40パーセント、および22℃)にて、環境制御した遮光室内で完了した。結果を表2にまとめる。
Figure 2010015147
上記の表2のデータにより、多くの特性が改善されたことが示され、例えば、公知のPIDC曲線を作成することで測定される、実施例IV(C)およびV(C)の光導電性部材の迅速または高速な電荷の輸送である。より具体的には、表2のV(1erg/cm2)、V(2erg/cm2)、およびV(4erg/cm2)は、各々、露光が1、2、および4erg/cm2である場合の光導電体の表面電位を表しており、これを用いてPIDCが決定される。
TmTBDのホール輸送移動度(hole transporting mobility)が、本質的にmTBDよりも高いことから、mTBDによる光導電体と比較して(比較例2)、TmTBD/T‐770電荷輸送層(実施例IVおよびV)によって高速輸送の光導電体装置が得られたが、TmTBDは、その結晶化を起こす傾向のために単独ではそれほど有用ではない場合がある。ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミンとトリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミンとの添加剤混合物を組み込むことによって、TmTBDの結晶化が実質的に排除された。
迅速または高速な輸送とは、例えば、高速放電を意味し、例えば、比較例2の光導電性部材と比較して、実施例IV(C)およびV(C)の光導電性部材は、(2erg/cm2)で42V低く、(4erg/cm2)で56V低かった。
実施例a−III
テトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、
Figure 2010015147
で表されるトリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン添加剤(T‐693として入手可能であり、株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)、より入手した)を2重量パーセント含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。
上記を繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、ここで、各々の電荷輸送層は、60/38/2の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐693から成り、電荷輸送層の厚さは、約16〜約32ミクロンであった。
実施例a−IV
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、トリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン添加剤(T‐693として入手可能であり、株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手した)を5重量パーセント含むこと以外は、比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。電荷輸送層のPCZ‐400/TmTBD/T‐693の比率は、60/35/5であった。
上記を繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、ここで、各々の電荷輸送層は、60/35/5の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐693から成り、電荷輸送層の厚さは、約16〜約32ミクロンであった。
実施例a−IV
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、トリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン添加剤(T‐693として入手可能であり、株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手した)を含むこと以外は、比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。
上記を繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、ここで、各々の光導電体電荷輸送層は、60/30/10の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐693から成り、電荷輸送層の厚さは、約16〜約32ミクロンであった。
実施例a−VI
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、トリス[4‐(4,4‐ジメチルフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン、[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]ビス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]アミン、[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン、およびトリス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]アミンの少なくとも1種類を10重量パーセント含むこと以外は、比較例1のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製した。
結晶化の測定
比較例1のように、テトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)は単独で存在すると、その対称構造のために結晶化し、電荷輸送層全体にわたって目視可能な結晶ドメインを形成する場合があることに注目し、上記で作製した多くの光導電体を、電荷輸送成分の結晶化について目視で検査した。本明細書で開示するものなどの電荷輸送添加剤を組み込むことにより、光導電体の電気的性能に悪影響を及ぼすことなく、電荷輸送成分の結晶化が低減、または場合によっては、排除される。N,N’‐ジフェニル‐N,N’‐ビス(3‐メチルフェニル)‐(1,1’‐ビフェニル)‐4,4’‐ジアミン(mTBD)単独の結晶化は、主にmTBDの構造の対象性が低いことから、TmTBDほど激しくはない。
光導電体の結晶化に関する目視検査は、「あり」(結晶化に対して)または「なし」で評価した。いかなる大きさのものであっても結晶が目視によって観察された場合は、評価は「あり」とする。それ以外は、評価は「なし」とする。
電荷輸送層中にmTBDを含む比較例2の光導電体の場合、実質的に結晶化は目視で観察されなかった。
以下の表3に示すように、トリス(エニルアリール)アミン添加剤を電荷輸送層中に含む上記で作製した多くの光導電体は、優れた結晶化特性を有し、特に、実施例Vの光導電体が優れていた。
Figure 2010015147
電気的性質の試験
上記で作製した感光体装置の3個を(電荷輸送層の厚さが24ミクロンである比較例2、ならびに実施例a−IV(C)およびa−V(C))、帯電‐消去の1サイクルに続いて帯電‐露光‐消去の1サイクルという順序の光誘起放電サイクルを得るように設定されたスキャナーで試験し、ここで、光強度をサイクルと共に徐々に増加させ、種々の露光強度における光感度および表面電位が測定される一連の光誘起放電特性曲線を作成した。表面電位を徐々に増加させることによる一連の帯電‐消去サイクルによってさらなる電気的特性を得て、いくつかの電圧対電荷密度曲線を作成した。スキャナーには、種々の表面電位において一定電圧の帯電となるよう設定されたスコロトロンを装備した。光導電体は、表面電位700ボルト、露光強度を一連のニュートラルデンシティーフィルターの調節によって徐々に増加させて試験を行い;露光源は780ナノメートルの発光ダイオードとした。ゼログラフィのシミュレーションは、周囲条件下(相対湿度40パーセント、および22℃)にて、環境制御した遮光室内で完了した。結果を表4にまとめる。
Figure 2010015147
上記の表4のデータにより、多くの優れた特性が示され、例えば、公知のPIDC曲線を作成することで測定される、実施例a−IV(C)およびa−V(C)の光導電性部材の迅速または高速な電荷の輸送である。より具体的には、表4のV(1erg/cm2)、V(2erg/cm2)、およびV(4erg/cm2)は、各々、露光が1、2、および4erg/cm2である場合の光導電体の表面電位を表しており、これを用いてPIDCを決定した。
mTBDによる光導電体装置と比較して(比較例2)、TmTBD/T‐693電荷輸送層(実施例a−IV(C)およびa−V(C))によって高速電荷輸送の光導電体が得られ;電荷輸送層にT‐693トリス(ブタジエニルアリール)アミン添加剤を組み込むことによって、TmTBDの結晶化が実質的に排除された。
高速な輸送とは、高速放電を意味し、例えば、比較例2の光導電性部材と比較した場合に、実施例a−IV(C)およびa−V(C)の光導電性部材は、V(1erg/cm2)で10〜15V低く、V(2erg/cm2)で約50V低く、V(4erg/cm2)で約60V低かった。
実施例b−III
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、
Figure 2010015147
で表されるビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン(T‐651として株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能)を2重量パーセント含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。
上記のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、各々が電荷輸送層(60/38/2の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐651)を有し、その厚さが約16〜約32ミクロンである光導電体を得た。
実施例b−IV
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、
Figure 2010015147
で表されるビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン(T‐651として株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能)を5重量パーセント含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。
上記のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、各々が電荷輸送層(60/35/5の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐651)を有し、その厚さが約16〜約32ミクロンである光導電体を得た。
実施例b−V
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)電荷輸送層中に、
Figure 2010015147
で表されるビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン(T‐651として株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能)を10重量パーセント含むこと以外は比較例1のプロセスを繰り返すことによって光導電性部材を作製した。
上記のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製し、各々が電荷輸送層(60/30/10の比率のPCZ‐400/TmTBD/T‐651)を有し、その厚さが約16〜約32ミクロンである光導電体を得た。
実施例b−VI
単一のテトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミンまたはTmTBDの電荷輸送層中に、N,N‐ビス[4‐[4,4‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,3‐ブタジエニル]フェニル]‐4‐メトキシフェニルアミン、[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル][4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン、N,N‐ビス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]‐4‐メチルフェニルアミン(T‐736として株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能)、およびN,N‐ビス[4‐[2,2‐ビス(4‐メチルフェニル)エテニル]フェニル]‐4‐メチルフェニルアミン(T‐925として株式会社高砂ケミカル(Takasago Chemical Corp.,Tokyo,Japan)より入手可能)の少なくとも1種類を10重量パーセント含むこと以外は、比較例1のプロセスを繰り返すことによって数多くの光導電体を作製した。
結晶化の測定
比較例1に示されるように、テトラ‐p‐トリル‐ビフェニル‐4,4’‐ジアミン(TmTBD)は単独で存在すると、その対称構造のために結晶化し、電荷輸送層全体にわたって目視可能な結晶ドメインを形成する場合があることに注目し、上記で作製した多くの光導電体を、電荷輸送成分の結晶化について目視で検査した。本明細書で開示するものなどの電荷輸送添加剤を組み込むことにより、光導電体の電気的性能に悪影響を及ぼすことなく、電荷輸送成分の結晶化が低減、または場合によっては、排除される。N,N’‐ジフェニル‐N,N’‐ビス(3‐メチルフェニル)‐(1,1’‐ビフェニル)‐4,4’‐ジアミン(mTBD)単独の結晶化は、主にmTBDの構造の対象性が低いことから、TmTBDほど激しくはない。
結晶化に関する目視検査は、「あり」または「なし」で評価した。いかなる大きさのものであっても結晶が目視によって観察された場合は、評価は「あり」とする。それ以外は、評価は「なし」となる。「なし」と評価された光導電体装置は、さらに、その電気的性能についての試験も行った。
電荷輸送層中にmTBDを含む比較例2の光導電体の場合、結晶化は目視で実質的に観察されなかった。
以下の表5に示すように、ビス(エニルアリール)アミン添加剤を電荷輸送層中に含む上記で作製した光導電体の多くは、優れた結晶化特性を有し、特に、実施例b−Vの光導電体が優れていた。
Figure 2010015147
電気的性質の試験
上記で作製した感光体装置の3個を(電荷輸送層の厚さが24ミクロンである比較例2、ならびに実施例b−IV(C)およびb−V(C))、帯電‐消去の1サイクルに続いて帯電‐露光‐消去の1サイクルという順序の光誘起放電サイクルを得るように設定されたスキャナーで試験し、ここで、光強度をサイクルと共に徐々に増加させ、種々の露光強度における光感度および表面電位が測定される一連の光誘起放電特性曲線を作成した。表面電位を徐々に増加させることによる一連の帯電‐消去サイクルによってさらなる電気的特性を得て、いくつかの電圧対電荷密度曲線を作成した。スキャナーには、種々の表面電位において一定電圧の帯電となるよう設定されたスコロトロンを装備した。この装置は、表面電位700ボルト、露光強度を一連のニュートラルデンシティーフィルターの調節によって徐々に増加させて試験を行い;露光源は780ナノメートルの発光ダイオードとした。ゼログラフィのシミュレーションは、周囲条件下(相対湿度40パーセント、および22℃)にて、環境制御した遮光室内で完了した。結果を表6にまとめる。
Figure 2010015147
上記の表6のデータにより、多くの特性が改善されたことが示され、例えば、公知のPIDC曲線を作成することで測定される、実施例b−IV(C)およびb−V(C)の光導電性部材での高速輸送等である。さらに具体的には、表6のV(1erg/cm2)、V(2erg/cm2)、およびV(4erg/cm2)は、各々、露光が1、2、および4erg/cm2である場合の光導電体の表面電位を表しており、これを用いてPIDCが決定される。
mTBDによる光導電体と比較して(比較例2)、TmTBD/T‐651電荷輸送層(実施例b−IVおよびb−V)によって高速電荷輸送の光導電体が得られた。電荷輸送層にビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン添加剤を組み込むことによって、TmTBDの結晶化が最小化または排除された。
迅速なまたは高速な輸送とは、高速放電を意味し、例えば、比較例2の光導電性部材のそれぞれ99および80と比較して、実施例b−IV(C)およびb−V(C)の光導電性部材は、44V(2erg/cm2)および54V(4erg/cm2)低かった。

Claims (6)

  1. 電荷発生層と、少なくとも1層の電荷輸送層と、を含む光導電体であって、ここで、前記電荷輸送層の少なくとも1層が、少なくとも1種類の電荷輸送成分と、トリス(エニルアリール)アミンおよびビス(エニルアリール)アリールアミンの少なくとも一つと、を含む、光導電体。
  2. 前記トリス(エニルアリール)アミンおよび前記ビス(エニルアリール)アリールアミンが、1〜99重量パーセントの前記トリス(エニルアリール)アミンと、99〜1重量パーセントの前記ビス(エニルアリール)アリールアミンを含み、それらの合計が約100重量パーセントである混合物として存在し;
    前記ビス(エニルアリール)アリールアミンが、下記式(I)で表され、
    Figure 2010015147
    式(I)において、Rは、各々、水素、アルキル、アルコキシ、アリール、およびハロゲンの少なくとも一つであり;mおよびnは、各々独立して、セグメントの数を表し、
    前記トリス(エニルアリール)アミンが、下記式(II)で表され、
    Figure 2010015147
    式(II)において、Rは、各々、水素、アルキル、アルコキシ、アリール、およびハロゲンの少なくとも一つであり;m、n、およびpは、各々独立して、セグメントの数を表す、請求項1に記載の光導電体。
  3. 前記のビス(エニルアリール)アリールアミンおよび前記のトリス(エニルアリール)アミンが、N,N‐ビス[4‐[4,4‐ビス(4‐メチルフェニル)‐1,3‐ブタジエニル]フェニル]‐4‐メトキシフェニルアミン、[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル][4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]フェニルアミン、N,N‐ビス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]‐4‐メチルフェニルアミン、N,N‐ビス[4‐[2,2‐ビス(4‐メチルフェニル)エテニル]フェニル]‐4‐メチルフェニルアミン、トリス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン、トリス[4‐(4,4‐ジメチルフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン、[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]ビス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]アミン、[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]ビス[4‐(4,4‐ジフェニル‐1,3‐ブタジエニル)フェニル]アミン、およびトリス[4‐(2,2‐ジフェニルエテニル)フェニル]アミンの少なくとも1種類から成る群より選択される、請求項1に記載の光導電体。
  4. 前記電荷輸送成分が、アリールアミン分子を含み、そのアリールアミン分子が、以下の2つの式の表す範囲に包含され、
    Figure 2010015147
    ここで、Xは、アルキル、アルコキシ、アリール、およびハロゲン、ならびにこれらの混合から成る群より選択され;前記のビス(エニルアリール)アリールアミンが、
    Figure 2010015147
    の少なくとも一つによって表され、前記のトリス(エニルアリール)アミンが、
    Figure 2010015147
    によって表される、請求項1に記載の光導電体。

  5. 前記少なくとも1層の電荷輸送層が、少なくとも1種類の電荷輸送成分、および前記トリス(エニルアリール)アミンを含み、少なくとも1層の電荷輸送層が、1または2層である、請求項1に記載の光導電体。
  6. 前記少なくとも1層の電荷輸送層が、少なくとも1種類の電荷輸送成分、および前記ビス(エニルアリール)アリールアミンを含み、少なくとも1層の電荷輸送層が、1または2層である、請求項1に記載の光導電体。
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