JP2010013679A - 強磁性形状記憶合金焼結体およびその製造方法 - Google Patents

強磁性形状記憶合金焼結体およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い機械的強度を有する強磁性形状記憶合金、および、高い機械的強度を有する強磁性形状記憶合金を容易に製造できる製造方法を提供する。
【解決手段】全体を100原子%としたときに、マンガン(Mn)を25〜50原子%、インジウム(In)、スズ(Sn)およびアンチモン(Sb)からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を合計で5〜18原子%、コバルト(Co)および/または鉄(Fe)を0.1〜15原子%含有し、残部がニッケル(Ni)および不可避不純物からなる強磁性形状記憶合金の合金粉末を焼結してなる強磁性形状記憶合金焼結体であって、気孔率が2体積%以上50体積%未満かつ最大気孔径が50μm以下である。最大粒径が50μmである合金粉末を原料粉末として用いることで、上記の気孔率および最大気孔径をもつ焼結体が容易に得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁場誘起逆変態して、磁性変化を伴って形状を回復する強磁性形状記憶合金に関するものである。
形状記憶合金はマルテンサイト変態の逆変態に伴う顕著な形状記憶効果を有し、アクチュエータ用材料等として有用である。形状記憶合金からなるアクチュエータは、通常、冷却によるマルテンサイト変態と加熱による逆変態により熱駆動される。形状記憶合金では、一般に冷却時の変態温度より加熱時の逆変態温度の方が高い。変態温度と逆変態温度との差を温度ヒステリシスという。温度ヒステリシスが小さい熱弾性型マルテンサイト変態では、通常約5%に及ぶ大きな形状回復歪が得られる。しかし熱駆動アクチュエータは冷却過程が熱放散により律速されるため、応答速度が遅いという問題がある。
そこで、磁場によりマルテンサイト変態を誘起したり、マルテンサイト相を双晶変形させたり、といった形状記憶効果をもつNi−Co−Al系合金、Ni−Mn−Ga系合金、などの強磁性形状記憶合金が注目されている。強磁性形状記憶合金は磁場誘起逆変態が可能であり、応答速度が高く、アクチュエータ用材料として有望である。
たとえば、特許文献1には、Ni−Co−Al系合金であって、B2構造のβ相と、β相の粒界に存在するfcc構造のγ相と、からなる2相構造を有する強磁性形状記憶合金が開示されている。2相構造を有する強磁性形状記憶合金の製造は、所定の組成を有する合金を溶製して凝固させたインゴットに、1段階または2段階以上の熱処理を施して2相分離させることで得られる。β相の粒界にγ相が多く生成されると、延性に富むγ相がβ相の結晶粒界を補いβ相単独の場合に生じる破壊が阻止される反面、β相単独の場合に比べ形状記憶合金としての能力は低下する。そのため、熱処理によって生成されるγ相の量を調整する必要があるが、熱処理では、精密な組織制御は困難である。
また、特許文献2には、ニッケル(Ni)と、マンガン(Mn)と、インジウム(In)、スズ(Sn)およびアンチモン(Sb)からなる群から選ばれた少なくとも一種と、コバルト(Co)および/または鉄(Fe)と、からなる強磁性形状記憶合金が開示されている。特許文献2に開示の合金は、実用温度域(−40〜+200℃)において優れた形状記憶特性を示し、実用温度域で磁場誘起逆変態して磁性変化を伴って形状を回復する。このような合金は、磁場駆動素子および熱磁気駆動素子として使用される。
特開2004−277865号公報 国際公開第2007/001009号パンフレット
特許文献2では、強磁性形状記憶合金の製造方法として、溶解鋳造が挙げられている。ところが、この強磁性形状記憶合金は、典型的な金属間化合物である。そのため、通常の溶解鋳造により作製された強磁性形状記憶合金の多結晶体は単相組織をもち、金属間化合物特有の結晶粒界での脆さにより、外部から作用する力、場合によっては温度変化または磁場変化による変態により崩壊しやすいという問題がある。また、本発明者らは、この強磁性形状記憶合金において、非平衡相であるfcc構造をもつ相は高い靱性を有することを見出した。したがって、この強磁性形状記憶合金においても、特許文献1に記載のように、2相からなる組織が得られる。しかし、fcc構造相は、たとえば特許文献1のように鋳造後の熱処理により容易に生成されるものではない。また、fcc構造相は、マルテンサイト変態を示さないとともに常に強磁性を示すため、fcc構造相を多く含むと、この合金がもつ本来の特性(形状記憶特性および磁性変化特性)が良好に発揮されない。
つまり、特許文献2に記載の強磁性形状記憶合金は、単結晶体で使用するのが望ましい。しかしながら、単結晶体は、製造プロセスが複雑であるため、多結晶体と比較して製造コストが高く、用途が限定される。そのため、多結晶体であっても高い機械的強度を有する強磁性形状記憶合金、およびその製造方法の開発が求められている。
本発明者等は、Niと、Mnと、In、SnおよびSbからなる群から選ばれた少なくとも一種と、Coおよび/またはFeと、不可避不純物と、からなる強磁性形状記憶合金を、ある程度の気孔を有する焼結体とすることで、気孔により応力が緩和されて実用可能な機械的強度が保たれることを新たに見出した。
すなわち、本発明は、高い機械的強度を有する強磁性形状記憶合金、および、高い機械的強度を有する強磁性形状記憶合金を容易に製造できる製造方法を提供することを目的とする。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、全体を100原子%としたときに、マンガン(Mn)を25〜50原子%、インジウム(In)、スズ(Sn)およびアンチモン(Sb)からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を合計で5〜18原子%、コバルト(Co)および/または鉄(Fe)を0.1〜15原子%含有し、残部がニッケル(Ni)および不可避不純物からなる強磁性形状記憶合金の合金粉末を焼結してなり、気孔率が2体積%以上50体積%未満かつ最大気孔径が50μm以下であることを特徴とする。
上記組成をもつ強磁性形状記憶合金は、もともと靭性が低く脆い。さらに、本合金は、温度または磁場による相変態にともなって変形するため、自己崩壊を生じやすい。
本発明者等は、上記組成をもつ強磁性形状記憶合金を緻密な焼結体とすることで、機械的強度に優れたバルク体が得られることを見出した。緻密な焼結体を得るには、微粒子を焼結すればよい。焼結の駆動力は粒子のもつ余分の表面エネルギーであるため、一般的に粒子が小さいほど焼結されやすい。しかし、上記組成をもつ強磁性形状記憶合金のように硬くて成形が困難な材料では、通常の方法で容易に焼結体が得られることは、ほとんどない。また、溶製材は、実質的に気孔はなく緻密である(気孔率は0体積%)が、上述の通り、非常に脆い。つまり、単に気孔率が低く緻密であればいいわけではない。気孔率が2体積%以上50体積%未満かつ最大気孔径が50μm以下である本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、高い機械的強度を示す。
気孔率を2体積%以上50体積%未満かつ最大気孔径を50μm以下とすることで、粒子同士が強固に結合するとともに気孔部分で応力が緩和され、その結果、破壊強度などが向上する。また、焼結では、融点以下の温度で反応が行われるため、粒子同士の境界に不純物などの偏析が起こらず、粒界での強度が高い。
また、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体の製造方法によれば、上記本発明の強磁性形状記憶合金焼結体を容易に製造可能である。本発明の強磁性形状記憶合金焼結体の製造方法は、
全体を100原子%としたときに、マンガン(Mn)を25〜50原子%、インジウム(In)、スズ(Sn)およびアンチモン(Sb)からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を合計で5〜18原子%、コバルト(Co)および/または鉄(Fe)を0.1〜15原子%含有し、残部がニッケル(Ni)および不可避不純物からなる強磁性形状記憶合金の合金粉末を製造する粉末製造工程と、
前記合金粉末を最大粒径が50μm以下に分級する分級工程と、
分級された前記合金粉末を成形体に成形する成形工程と、
前記成形体を焼結体とする焼結工程と、
を含むことを特徴とする。
最大粒径が50μm以下に分級された合金粉末を原料粉末として用いて焼結体を製造することで、高い機械的強度をもつ本発明の強磁性形状記憶合金焼結体が容易に得られる。
以下に、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体およびその製造方法を実施するための最良の形態を説明する。
[強磁性形状記憶合金焼結体]
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、全体を100原子%としたときに、マンガン(Mn)を25〜50原子%、インジウム(In)、スズ(Sn)およびアンチモン(Sb)からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を合計で5〜18原子%、コバルト(Co)および/または鉄(Fe)を0.1〜15原子%含有し、残部がニッケル(Ni)および不可避不純物からなる強磁性形状記憶合金からなる。
Mnは、bcc構造を有する強磁性母相の生成を促進する元素である。Mnの含有量を調節することにより、マルテンサイト変態の開始温度(Ms)および終了温度(Mf)、マルテンサイト逆変態の開始温度(As)および終了温度(Af)、ならびにキュリー温度(Tc)を変化させることができる。Mnの添加量を25原子%未満とすると、マルテンサイト変態が生じない。一方、50原子%超とすると、強磁性形状記憶合金は母相単相とならない。好ましいMnの含有量は28〜45原子%さらには36〜42原子%である。
In、SnおよびSbは、磁気特性を向上させる元素である。これらの元素の含有量を調節することにより、MsおよびTcを変化させることができるとともに、基地組織も強化する。これらの元素の合計含有量を5原子%未満とすると、MsがTc以上になる。一方、18原子%超とすると、マルテンサイト変態が生じない。これらの元素の含有量は合計で7〜16原子%さらには9〜15原子%であるのが好ましく、Snを単独で用いる場合には10〜13原子%であるのが特に好ましい。
CoおよびFeは、Tcを上昇させる作用を有する。これらの元素の合計含有量が15原子%を超えると脆性が高まり、強磁性形状記憶合金の機械的強度が低下する恐れがある。これらの元素の含有量は、合計で0.5〜10原子%さらには4〜8原子%であるのが好ましく、Coを単独で用いる場合には6〜8原子%であるのが特に好ましい。
Niは、形状記憶特性および磁気特性を向上させる元素である。Ni含有量が不足すると強磁性が消失し、過剰であると形状記憶効果が発現しない。優れた形状記憶特性および強磁性を得るために、Ni含有量は35原子%超であるのが好ましく、40原子%以上であるのがより好ましく、42原子%以上であるのが特に好ましい。
本発明の強磁性形状記憶合金は、さらに、チタン(Ti)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、珪素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、鉛(Pb)およびビスマス(Bi)からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属を、合計で0.1〜15原子%含有してもよい。このとき、形状記憶特性および磁気特性の点から、Niの含有量は、40原子%以上であるのが好ましい。Ti、Pd、Pt、Al、Ga、Si、Ge、PbおよびBiからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属は、形状記憶特性を向上させる。また、その含有量の調節により、MsおよびTcを変化させる。中でもTi、Al、Ga、SiおよびGeは、M相の長周期積層構造を安定化する作用を有する。また、Pd、Pt、PbおよびBiは、M相を構成する常磁性相、反強磁性相またはフェリ磁性相、特に、常磁性相または反強磁性相を安定化する作用を有する。これらの元素の合計含有量が15原子%を超えると脆性が高まり、強磁性形状記憶合金の機械的強度が低下する恐れがある。これらの元素の含有量は、合計で0.5〜8原子%であるのが好ましい。
上記の組成をもつ強磁性形状記憶合金は、bcc構造を有する強磁性の母相をもち、母相とM相との間および母相間で、それぞれ熱弾性型マルテンサイト変態および逆変態を行う。M相は、2M、6M、10M、14M、4O等の積層構造(積層構造を示す数字は細密面である<001>面の積層周期を表し、積層構造を示す記号Mは単斜晶を表し、記号Oは斜方晶を表す。)を有するが、温度ヒステリシスを小さくするために6M、10M、14M、4O等の長周期積層構造が好ましい。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、上記組成をもつ強磁性形状記憶合金の合金粉末を焼結してなり、気孔率が2体積%以上50体積%未満かつ最大気孔径が50μm以下である。本発明の強磁性形状記憶合金焼結体では、隣接する粒子同士が、全面的にではなく部分的にのみ結合し、粒子同士が架橋構造的に結合した組織を有する。
気孔率は、2体積%以上50体積%未満である。気孔率が2体積%未満では、気孔部分で応力が分散され難いため、応力の集中により壊れやすく機械的強度が不足する。さらに好ましい気孔率は、3体積%以上さらには4体積%以上である。また、気孔率が50体積%以上では、合金粉末の粒子同士が焼結によって強固に結合されない。さらに好ましい気孔率は、30体積%以下さらには10体積%以下である。
気孔は、焼結体全体に分散して存在するとよい。最大気孔径は、50μm以下である。本明細書において「気孔径」は、光学顕微鏡により微細組織を観察して撮影した後、画像解析することにより測定した気孔の長径(最大長さ)である。なお、下記の実施例では、50個観察した算術平均値とする。50μmを超える気孔径をもつ気孔が存在する焼結体は、機械的強度が不足する。最大気孔径は、好ましくは45μm以下、30μm以下さらに好ましくは25μm以下である。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体の原料である合金粉末は、それ自体が、実用温度域(−40〜+200℃)より高いMfを有し、実用温度域でマルテンサイト相状態である。そのため、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体も、良好な形状記憶特性を安定的に示す。本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、50%以上さらには75%以上の形状回復率[=100×(与歪み−残留歪み)/与歪み]を示す。また、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、実用温度域より低いAfを有し、実用温度域で安定かつ良好な超弾性を示す。通常、与歪みが2〜3%において、変形解放後の形状回復率は60%以上である。
すなわち、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体では、気孔が存在しても、変態特性が発現する。以下に、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体が有する変態特性(磁場誘起逆変態特性、熱弾性変態特性、応力誘起変態特性)および電気抵抗特性を説明する。
(I)磁場誘起逆変態特性
常磁性、反強磁性またはフェリ磁性を有するM相状態にある本発明の強磁性形状記憶合金焼結体に磁場を印加すると、M相は強磁性母相にマルテンサイト逆変態し、磁場を除去するとマルテンサイト変態してM相に戻る。そのため、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、二方向形状記憶効果が得られる。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、母相状態では磁場の磁気的エネルギー(ゼーマンエネルギー)を蓄えるが、M相状態では蓄えないので、母相とM相との間に大きな磁化の差がある。本焼結体に磁場を印加すると、ゼーマンエネルギーによりMs、Mf、AsおよびAfが大きく低下し、M相は安定な母相に逆変態する。限定的ではないが、実用温度域(−40〜+200℃)で本発明の強磁性形状記憶合金焼結体にマルテンサイト逆変態を起こさせるには、磁場の強さは0.5〜100kOe(398〜7958kA/m)であるのが好ましい。
(II)熱弾性変態特性
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、熱弾性型マルテンサイト変態/逆変態を生じる。本焼結体の無磁場でのMsおよびAsは、通常、−200℃〜+100℃の範囲内である。また、TcとMsの差は40℃以上であり、広い温度領域で強磁性母相が存在する。Msは、上記の各元素の配合比により調整できる。本発明の強磁性形状記憶合金焼結体では、M相状態において常磁性、反強磁性またはフェリ磁性を有するが、反強磁性またはフェリ磁性の場合、常磁性の場合より変態エネルギーの変換効率が高い。
(III)応力誘起変態特性
母相状態にある本発明の強磁性形状記憶合金焼結体に応力をかけるとマルテンサイト変態が起こり、応力を除くとマルテンサイト逆変態が起こる。
(IV)電気抵抗特性
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体の電気抵抗は、M相の方が母相より格段に大きい。無磁場で、母相の電気抵抗ρに対するM相の電気抵抗ρの比ρ/ρは、2以上である。したがって、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体から、温度、磁場または応力により誘起されたマルテンサイト変態/逆変態により電気抵抗が変化する素子が得られる。特に(Mf−100℃)以上〜Mf未満の温度で磁場を印加し、除去すると、電気抵抗が可逆的に変化する巨大磁気抵抗効果が得られる。
[用途]
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、実用温度域(−40〜+200℃)で優れた形状記憶特性および磁性変化特性を有する。そのため、用途としては、実用温度域で高い応答速度およびエネルギー効率を有する磁場駆動素子、熱磁気駆動素子、発熱吸熱素子(特に磁気冷凍材)、応力−磁気特性、応力−抵抗特性および磁気−抵抗素子、等が挙げられる。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体を用いると、応答速度が早く出力が大きな磁場駆動マイクロアクチュエータ、磁場駆動スイッチ等の磁場駆動素子が得られる。磁場駆動素子は本発明の強磁性形状記憶合金焼結体からなる駆動体(回動体、変形体、移動体等)を具備し、磁場の印加により駆動体に生じた形状変化および/または磁性変化を利用するが、必ずしもこれに限定されない。パルス磁場を印加すると、磁場駆動素子の応答速度は高まる。磁場駆動素子を高応答速度で連続的に作動させるには、Mf未満の温度で使用するのが好ましい。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体を感温磁性体として利用すると、エネルギー効率の高い熱磁気駆動素子が得られる。熱磁気駆動素子はたとえば、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体からなる駆動体(回動体、変形体、移動体等)、加熱手段(レーザー光照射装置、赤外線照射装置等)、および磁場印加手段(永久磁石等)を具備し、加熱により駆動体に生じる磁性変化を利用して動力を発生するが、必ずしもこれに限定されない。本発明の強磁性形状記憶合金焼結体を用いる熱磁気駆動素子の例として、感温磁性体が加熱された時に永久磁石に吸着し、冷却された時に磁石から離脱する原理を利用した電流スイッチおよび流体制御弁、感温磁性体の一部を加熱して強磁性とし、そこに永久磁石を作用させて感温磁性体を駆動する熱磁気モータ等が挙げられる。
M相状態にある強磁性形状記憶合金焼結体に磁場を印加すると、吸熱を伴うマルテンサイト逆変態が生じ、実用温度域(−40〜+200℃)で大きな磁気エントロピー変化が生じる。たとえば21℃で0〜90kOe(0〜7162kA/m)の磁場変化に対する磁気エントロピー変化は約20J/kgKである。このような大きな磁気吸熱効果により、冷凍能力が高い磁気冷凍材が得られる。この磁気冷凍材を用いて、たとえば、磁気冷凍材を充填した作業室、磁気冷凍室の近傍に配置された磁場印加用永久磁石、磁気冷凍材と熱交換される冷媒、冷媒を循環させる配管を具備した磁気冷凍システム、などが得られる。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体を用いて、マルテンサイト変態に伴う発熱を利用した発熱素子、またはマルテンサイト逆変態に伴う吸熱を利用した吸熱素子が得られる。発熱吸熱素子は、たとえば自動温度制御用の素子として利用できる。発熱吸熱素子の構成自体は特に制限されず、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体からなる発熱体および/または吸熱体を具備すればよい。
Af温度超で応力誘起マルテンサイト変態/逆変態することができる本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、変態/逆変態に伴う磁性変化を利用して、応力−磁気素子に用いることができる。応力−磁気素子として、たとえば応力の付与または除去により生じる磁性変化を検出する歪みセンサ(応力センサ)等が挙げられる。応力−磁気素子の構成自体は特に制限されず、たとえば本発明の強磁性形状記憶合金焼結体からなる検知体、および検知体に生じた磁性変化を検出する手段(たとえばピックアップコイル等の磁気センサ)を具備すればよい。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体を用いて、応力誘起マルテンサイト変態/逆変態に伴う電気抵抗変化を利用した歪みセンサ(応力センサ)等の応力−抵抗素子が得られる。応力−抵抗素子の構成自体は特に制限されず、たとえば強磁性形状記憶合金焼結体からなる検知体、および検知体に生じる電気抵抗変化を検出する手段(たとえば電流計)を具備すればよい。
磁気抵抗効果を有する本発明の強磁性形状記憶合金焼結体は、磁場検知用の磁気抵抗素子に用いることができる。磁気抵抗素子の構成自体は特に制限されず、たとえば、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体からなる素子の2点に電極を付ければよい。本発明の強磁性形状記憶合金焼結体を用いた磁気抵抗素子は、たとえば磁気ヘッド等に用いることができる。
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体からなりMsが異なる複数の部材に、たとえばピックアップコイル等の磁気センサを取り付けると、温度変化に応じて磁性変化した強磁性形状記憶合金部材(Msが既知)を特定できるので、温度センサが得られる。
[製造方法]
本発明の強磁性形状記憶合金焼結体の製造方法は、主として、粉末製造工程と、分級工程と、成形工程と、焼結工程と、を含む。
粉末製造工程は、全体を100原子%としたときに、マンガン(Mn)を25〜50原子%、インジウム(In)、スズ(Sn)およびアンチモン(Sb)からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を合計で5〜18原子%、コバルト(Co)および/または鉄(Fe)を0.1〜15原子%含有し、残部がニッケル(Ni)および不可避不純物からなる強磁性形状記憶合金の合金粉末を製造する工程である。粉末製造工程は、従来から行われている通常の方法で行われれば特に限定はない。合金粉末は、上記の組成をもつ強磁性形状記憶合金の溶湯流に対して空気や窒素ガス、アルゴンガスなどの気体を衝突させて粉末化するガスアトマイズ法により製造されるのが望ましい。その他にも、上記の組成をもち固体状の強磁性形状記憶合金を機械的に粉砕する粉砕法、アトマイズ媒として水や油などの液体を用いたり遠心力を用いたりする各種アトマイズ法、などによる製造が可能である。粉末製造工程において製造される合金粉末の粒子径に特に限定はないが、後の分級工程において合金粉末の最大粒径を50μm以下に分級することから、平均粒径が25μm以下さらには10〜15μmであるのが望ましい。
分級工程は、粉末製造工程で得られた合金粉末を最大粒径が50μm以下となるように分級する工程である。分級の方法に限定はなく、重力(粒子の落下速度や落下位置の違い)、慣性力(流体中の慣性力を利用)、遠心力(流体の旋回を利用する)などを合金粉末に作用させ、乾式分級、湿式分級または篩い分け分級を行えばよい。分級後の合金粉末に含まれる合金粒子の最大粒径が50μmを超えると、機械的強度の高い焼結体が得られない。分級工程で得られる合金粉末の最大粒径は、望ましくは45μm以下、30μm以下さらに望ましくは25μm以下である。最大粒径の下限に特に限定はないが、0.1μm以上さらには1μm以上が望ましく、さらに望ましくは20μm以上である。最大粒径が0.1μm未満の超微粒子は、製造が困難であるとともに扱い難い。また、合金粉末の平均粒径を規定するのであれば、1〜25μmさらには5〜20μmであるのが望ましい。
成形工程は、分級された合金粉末を成形体に成形する工程である。成形工程では、所定の形状の成形型内に合金粉末を充填すればよい。充填された合金粉末は、合金粉末を加圧成形した後に焼結工程に供してもよいし、成形型内で加圧すると同時に焼結を行ってもよい。
焼結工程は、成形体を焼結体とする工程である。焼結には、成形体全体を均一に加熱することができる一般的な焼結炉を用いればよい。用いられる合金粉末は、bcc構造では形状記憶特性および磁性変化特性をもつが、fcc構造になるとこれらの特性を示さなくなる。そのため、焼結条件としてfcc構造相を生成しにくい温度および時間で行う必要がある。具体的には、800〜1000℃さらには850〜950℃で焼結を行うのが望ましい。また、望ましくは12時間〜240時間さらに望ましくは20時間〜150時間、上記の温度で保持するとよい。焼成の雰囲気は、アルゴンガスなどの不活性ガスまたは真空中であるのが望ましい。
分級後の合金粉末に含まれる合金粒子の最大粒径が50μm以下であれば、得られる焼結体の気孔率を2体積%以上50体積%未満かつ最大気孔径を50μm以下に抑えることができる。そして、この焼結体は、機械的強度に優れるとともに形状記憶特性および磁性変化特性を示す。一方、合金粉末の最大粒径が50μmを超えると、50μmを超える気孔径の気孔が多くなり、また、気孔率が50体積%以上となり、脆い焼結体しか得られない。
また、成形工程までに、合金粉末を溶体化処理する溶体化処理工程を含むのが望ましい。溶体化処理は、合金粉末を固溶化温度まで加熱し、組織を母相単相にさせた後、急冷する。固溶化温度は、700℃以上が望ましく、750〜1100℃さらには800〜1000℃がより望ましい。固溶化温度での保持時間は1分以上であればよい。急冷速度に特に限定はないが、急冷速度は50℃/秒以上が望ましい。なお、加熱後急冷することにより母相組織を有する合金粉末が得られるが、合金のMfが室温未満の場合、合金粉末の組織はほぼM相となる。
また、溶体化処理工程後に時効処理を行ってもよい。時効処理により、合金粉末の基地が強化されるとともに、形状記憶特性が向上する。時効処理は、100℃以上の温度で行う。100℃未満では十分な時効効果が得られない。時効処理温度の上限に特に限定はないが、700℃未満が望ましい。時効処理時間は、時効処理温度および合金粉末の組成により異なるが、1分間以上であるのが望ましく、30分間以上であるのがより望ましい。時効処理時間の上限は、母相が析出しない限り特に制限されない。
以上、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体および相の製造方法の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、本発明の強磁性形状記憶合金焼結体およびその製造方法の実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。
[強磁性形状記憶合金焼結体の製造]
Ni43CoMn39Sn11合金を、アルゴンガスを用いたガスアトマイズ法により粉末状とした(粉末製造工程)。得られた合金粉末を、25μm以下、63μm超125μm以下(63−125μm:比較例)、125μm超500μm以下(125−500μm:比較例)に篩い分けして三種類の合金粉末を得た(分級工程)。それぞれの合金粉末を、直径φ10mmの石英管に真空封入した(成形工程)。その後、焼結炉を用いて、900℃で、12時間、24時間、48時間または144時間、焼結を行い、強磁性形状記憶合金焼結体を得た(焼結工程)。
[評価1:気孔率および組織]
得られた焼結体について、嵩密度から気孔率を測定した。結果を図1および図2に示す。なお、図1は、用いた合金粉末の粒径に対する気孔率の変化を示し、いずれも900℃144時間の焼成で得られた焼結体である。図2は、900℃における焼結時間に対する気孔率の変化を示し、いずれも25μm以下の合金粉末を用いて作製した焼結体である。また、焼結体の断面の組織を光学顕微鏡により観察した。結果を図3〜図5に示す。図3および図4は、25μm以下の合金粉末から得られた焼結体の断面の組織であって、図3は900℃48時間、図4は900℃144時間の焼成で得られた焼結体の断面の組織である。図5は、63−125μmの合金粉末から得られた焼結体の断面の組織であって、900℃144時間の焼成で得られた焼結体の断面の組織である。
25μm以下の合金粉末を用いて作製した焼結体は、24時間以上の焼結により気孔率が30体積%以下となった。そして、図3および図4から明らかなように、緻密で強固な組織が得られた。特に、900℃144時間の焼結で得られた焼結体(図4)の気孔率は4体積%、気孔径は1〜25μm(最大気孔径は25μm)であった。一方、合金粉末の最大粒径が125μm以上であると、気孔率は60体積%以上となり、図5に示すように、粒子間の結合がほとんどなかった。63−125μmおよび125−500μmの合金粉末を用いて作製した焼結体は、加工できない程脆く、以降の特性評価はできなかった。
なお、図6に、溶解鋳造によって作製したNi43CoMn39Sn11合金の多結晶体の断面の組織を示す。温度変化させてマルテンサイト変態させるだけで結晶粒界に破壊が生じ、自己崩壊した。すなわち、実質的に気孔をもたない鋳物(気孔率が0体積%)では、高強度のバルク体を得ることは困難であった。
[評価2:形状記憶特性]
25μm以下の合金粉末を900℃で、24時間、48時間または144時間、焼結して得た三種類の焼結体を5mm×5mm×5mmに加工した試験片を準備した。この試験片を用い、形状記憶特性を評価した。はじめに、圧縮試験機により試験片の向かい合う面に対して室温にて3%程度の歪みまで圧縮応力をかけた。除荷後、圧縮応力をかけた方向の試験片の長さをマイクロメーターを用いて測定した。次に、圧縮した試験片を示差走査熱量計(DSC)により室温から140℃まで昇温し、1分間加熱した後、−40℃まで冷却した。室温に戻した後の試験片の長さを同様に測定した。圧縮後の長さおよび加熱・冷却後の長さから算出される形状回復率(ひずみ回復率:既に説明した式により算出)を図7に示す。いずれの試験片においても、50%以上の形状回復率が確認された。
[評価3:機械的特性]
25μm以下の合金粉末を900℃で、24時間、48時間または144時間、焼結して得た三種類の焼結体を切り出して2mm×2mm×4mmの試験片とし、万能試験機を用いて試験片をその長手方向に圧縮した。なお、圧縮は、室温でクロスヘッド速度0.1mm/分の条件で行い、試験片が破壊するまで圧縮した。試験片が破壊したときのひずみ(破壊ひずみ)を図8に示す。また、図9に、25μm以下の合金粉末を900℃で144時間焼結して得た焼結体の応力−ひずみ曲線を示す。
焼結時間が長くなる程、すなわち、焼結体の気孔率が小さい程、破壊ひずみは向上した。つまり、焼結体の気孔率が小さい方が、機械的強度に優れた。たとえば、焼結時間が144時間で気孔率が4体積%であった焼結体では、破壊ひずみが12%を超えた。この値は、同じ組成をもつ単結晶に匹敵する、極めて高い値であった。また、この焼結体の圧縮強度は、800MPaを超える高い値を示した。
[評価4:磁歪測定]
25μm以下の合金粉末を900℃で48時間焼結して得た焼結体に2%の圧縮歪みを印加した後、超伝導マグネットにより37℃で最大80kOe(6400kA/m)の磁場を印加しながら、キャパシタンス法により磁歪を測定した。結果を図10に示す。なお、図10において、横軸は外部磁場、縦軸は形状回復率である。印加磁場の増加とともにマルテンサイト逆変態に伴う形状変化が起こり、80kOe印加時に約0.7%の形状回復率が得られた。すなわち、焼結体であっても磁場による形状記憶効果が観察された。
[比較例]
25μm以下の合金粉末と、25μm超63μm以下(25−63μm)の合金粉末と、を体積割合で2:1で混合したほかは、上記と同様の手順で焼結体を作製した。焼結条件は、900℃で48時間とした。この焼結体の機械的特性を[評価2]と同様の方法で測定した。結果を図11の応力−ひずみ曲線に示す。
比較例の焼結体は、最大粒径が63μmの合金粉末から作製された焼結体である。図11からわかるように、比較例の焼結体の圧縮強度は、350MPa程度で低い値であった。つまり、合金粉末に25μm以下の微粒子が含まれていても、大きい粒子が混在することで、機械的強度が低下することがわかった。
Ni43CoMn39Sn11合金焼結体において、原料として用いた合金粉末の粒径に対する気孔率の変化を示すグラフである。 Ni43CoMn39Sn11合金の焼結時間に対する気孔率の変化を示すグラフである。 25μm以下の合金粉末から得られたNi43CoMn39Sn11合金焼結体(900℃48時間)の断面の組織を示す図面代用写真である。 25μm以下の合金粉末から得られたNi43CoMn39Sn11合金焼結体(900℃144時間)の断面の組織を示す図面代用写真である。 63−125μmの合金粉末から得られたNi43CoMn39Sn11合金焼結体(900℃144時間)の断面の組織を示す図面代用写真である。 溶解鋳造によって作製したNi43CoMn39Sn11合金の多結晶体の断面の組織を示す図面代用写真である。 Ni43CoMn39Sn11合金焼結体の焼結時間に対するひずみ回復率の変化を示すグラフである。 Ni43CoMn39Sn11合金焼結体の焼結時間に対する破壊ひずみの変化を示すグラフである。 25μm以下の合金粉末から得られたNi43CoMn39Sn11合金焼結体の応力−ひずみ曲線を示す。 Ni43CoMn39Sn11合金焼結体の形状回復歪み−磁場曲線を示すグラフである。 比較例のNi43CoMn39Sn11合金焼結体の応力−ひずみ曲線を示す。

Claims (7)

  1. 全体を100原子%としたときに、マンガン(Mn)を25〜50原子%、インジウム(In)、スズ(Sn)およびアンチモン(Sb)からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を合計で5〜18原子%、コバルト(Co)および/または鉄(Fe)を0.1〜15原子%含有し、残部がニッケル(Ni)および不可避不純物からなる強磁性形状記憶合金の合金粉末を焼結してなり、気孔率が2体積%以上50体積%未満かつ最大気孔径が50μm以下であることを特徴とする強磁性形状記憶合金焼結体。
  2. 前記最大気孔径は、45μm以下である請求項1記載の強磁性形状記憶合金焼結体。
  3. 前記最大気孔径は、25μm以下である請求項2記載の強磁性形状記憶合金焼結体。
  4. 前記気孔率は、2体積%以上30体積%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の強磁性形状記憶合金焼結体。
  5. 全体を100原子%としたときに、マンガン(Mn)を25〜50原子%、インジウム(In)、スズ(Sn)およびアンチモン(Sb)からなる群から選ばれた少なくとも一種の金属を合計で5〜18原子%、コバルト(Co)および/または鉄(Fe)を0.1〜15原子%含有し、残部がニッケル(Ni)および不可避不純物からなる強磁性形状記憶合金の合金粉末を製造する粉末製造工程と、
    前記合金粉末を最大粒径が50μm以下に分級する分級工程と、
    分級された前記合金粉末を成形体に成形する成形工程と、
    前記成形体を焼結体とする焼結工程と、
    を含むことを特徴とする強磁性形状記憶合金焼結体の製造方法。
  6. 前記分級工程は、前記合金粉末を最大粒径が45μm以下に分級する工程である請求項5記載の強磁性形状記憶合金焼結体の製造方法。
  7. 前記分級工程は、前記合金粉末を最大粒径が25μm以下に分級する工程である請求項6記載の強磁性形状記憶合金焼結体の製造方法。
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