JP2010013573A - 複層ガラス用二次シーリング材組成物および複層ガラス - Google Patents

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Abstract

【課題】混練不良等により部分的に基材に対する硬化剤の量が少なくなった場合でも、他の部分と同様、良好な接着性を維持することができる複層ガラス用二次シーリング材組成物の提供。
【解決手段】ポリブタジエンポリオールおよびポリイソシアネート化合物を含有する複層ガラス用2次シーリング材組成物であって、
前記ポリイソシアネート化合物の平均官能基数が2.9以上である複層ガラス用二次シーリング材組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、複層ガラス用二次シーリング材組成物および複層ガラスに関する。
近年、室内や車内等の温度を維持するなどのうえで、断熱性に優れる複層ガラスが、建築分野や、自動車等の車両製造分野等で注目されてきている。
この複層ガラスには、通常、複数のガラス板間の周囲を封止するためにシーリング材が用いられており、その二次シーリング材としては、ポリサルファイド系重合体、シリコーン系重合体、ウレタン系重合体、飽和炭化水素系重合体、ホットメルト系シーリング材等が用いられている。
ここで、ウレタン系重合体については、本出願人により、特許文献1において、「ポリブタジエンポリオールと、ポリイソシアネート化合物と、コロイダル炭酸カルシウムを脂肪酸で表面処理することにより得られうる表面処理炭酸カルシウムと、トリエチレンジアミン化合物とを含有する複層ガラス用二次シーリング材組成物。」が提案されている。
また、本出願人により、「ポリブタジエンポリオールとポリイソシアネートとを反応させてなる液状のウレタンプレポリマーを含有する主剤(A)と;
ポリブタジエンポリオールと、水酸基数が2〜4で水酸基当たりの数平均分子量が100〜5,000のポリエーテルポリオールとを、前記ポリブタジエンポリオールおよび前記ポリエーテルポリオールの全水酸基量に対する前記ポリエーテルポリオールの水酸基量のモル比が10〜90モル%となる割合で含有する硬化剤(B)と
を有する二成分系常温硬化型液状ウレタン組成物。」等が提案されている(例えば、特許文献2〜4参照。)。
特開2007−126305号公報 特開2006−199889号公報 特開2006−199882号公報 特開2006−96912号公報
しかしながら、本発明者が検討した結果、これらのポリブタジエン系シーリング材では、混練不良等により、部分的に基材(ポリブタジエンポリオール等)に対する硬化剤(ポリイソシアネート化合物、ウレタンプレポリマー等)の配合量(モル比)が少なくなった場合は、その部分において接着性が悪くなることを明らかとした。
そこで、本発明は、混練不良等により部分的に基材に対する硬化剤の量が少なくなった場合でも、他の部分と同様、良好な接着性を維持することができる複層ガラス用二次シーリング材組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、硬化剤として、平均官能基数が2.9以上のポリイソシアネート化合物を用いることにより、混練不良等により部分的に基材に対する硬化剤の量が少なくなった場合でも、良好な接着性を維持することができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下の(1)および(2)を提供する。
(1)ポリブタジエンポリオールおよびポリイソシアネート化合物を含有する複層ガラス用2次シーリング材組成物であって、
上記ポリイソシアネート化合物の平均官能基数が2.9以上である複層ガラス用二次シーリング材組成物。
(2)上記(1)に記載の複層ガラス用二次シーリング材組成物を二次シーリング材として用いた複層ガラス。
以下に説明するように、本発明によれば、混練不良等により部分的に基材に対する硬化剤の量が少なくなった場合でも、他の部分と同様、良好な接着性を維持することができる複層ガラス用二次シーリング材組成物を提供することができる。
そのため、本発明の複層ガラス用二次シーリング材組成物は、混練不良に対する効果の発現率が高まり、現場施工での信頼性が向上するため、非常に有用である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の複層ガラス用二次シーリング材組成物(以下、「本発明の組成物」ともいう。)は、ポリブタジエンポリオールおよびポリイソシアネート化合物を含有する複層ガラス用2次シーリング材組成物であって、
上記ポリイソシアネート化合物の平均官能基数が2.9以上である複層ガラス用二次シーリング材組成物である。
次に、本発明の組成物の各成分について詳述する。
<ポリブタジエンポリオール>
本発明の組成物に用いられるポリブタジエンポリオールは、ヒドロキシ基を2個以上有するポリブタジエンである。
ポリブタジエンとしては、例えば、ブタジエンホモポリマー、ブタジエンと他のモノマー成分との共重合体等が挙げられる。
ここで、ブタジエンと共重合させるモノマー成分としては、例えば、スチレン、アクリロニトリルが挙げられる。モノマー成分は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明においては、上記ポリブタジエンポリオールは、ヒドロキシ基が結合する位置は特に限定されないが、ヒドロキシ基がポリブタジエンの末端に結合しているのが好ましい。
また、本発明においては、上記ポリブタジエンポリオールの数平均分子量は、得られる本発明の組成物の粘度や作業性が良好となる理由から、1000〜5000であるのが好ましく、2000〜3500であるのがより好ましい。
上記ポリブタジエンポリオールは、その製造について特に限定されず、例えば、従来公知の方法により製造できる。
また、上記ポリブタジエンポリオールは、市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、R45HT、R15HT(いずれも出光石油化学社製)等が挙げられる。
このようなポリブタジエンポリオールは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<ポリイソシアネート化合物>
本発明の組成物に用いられるポリイソシアネート化合物は、分子内にイソシアネート基を有し、そのイソシアネート基の平均官能基数が2.9以上の化合物である。
本発明においては、上記ポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の平均官能基数が2.9以上となれば、分子内に2個のイソシアネート基を有するジイソシアネート化合物や分子内に1個のイソシアネート基を有するモノイソシアネート化合物を併用していてもよい。
上記ポリイソシアネート化合物としては、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、ジメチルトリフェニルメタンテトライソシアネート;後述するジイソシアネート化合物を用いたビウレット体、トリメチロールプロパン付加体、イソシアヌレート三量体;等が挙げられる。
一方、ジイソシアネート化合物としては、具体的には、例えば、TDI(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI))、MDI(例えば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−MDI)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−MDI))、1,4−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)のような芳香族ジイソシアネート;エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)のような脂肪族ジイソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(H6XDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)のような脂環式ジイソシアネート;これらのカルボジイミド変性ジイソシアネート;等が挙げられる。
本発明においては、上記ポリイソシアネート化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、安価で入手が容易であるという理由から、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(ポリメリックMDI)が好ましい。
また、上記ポリイソシアネート化合物は、取り扱い性に優れる理由から、液状であるのが好ましい。このようなポリイソシアネート化合物としては、例えば、液状MDI(P20J、平均官能基数:3.2、ダイアケミカル社製)等の市販品を用いることができる。
また、上記ポリイソシアネート化合物として、例えば、上述したポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを反応させて得られるウレタンプレポリマーを用いることもできる。
ウレタンプレポリマーの製造の際に使用できるポリオール化合物は、ヒドロキシ基を2個以上有する化合物であれば特に限定されない。例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの少なくとも1種を、分子中に活性水素を2個以上有する活性水素含有化合物に付加重合させた生成物が挙げられる。
ポリオール化合物の製造の際に使用される活性水素含有化合物としては、例えば、多価アルコール類、アミン類、アルカノールアミン類、多価フェノール類が挙げられる。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
アミン類としては、例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンが挙げられる。
アルカノールアミン類としては、例えば、エタノールアミン、プロパノールアミンが挙げられる。
多価フェノール類としては、例えば、レゾルシン、ビスフェノール類が挙げられる。
具体的なポリオール化合物としては、例えば、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシブチレングリコール等のポリエーテル系ポリオール;ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィン系ポリオール;アジペート系ポリオール;ラクトン系ポリオール;ヒマシ油等のポリエステル系ポリオールが挙げられる。
これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリオール化合物は、得られる本発明の組成物の粘度や作業性が良好となる理由から、その数平均分子量が500〜10000であるのが好ましく、2000〜6000であるのがより好ましい。
ウレタンプレポリマーの製造の際に使用されるポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との割合は、ポリオール化合物のヒドロキシ基の数に対するポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の数の比(NCO/OH)が、1.0以上であるのが好ましく、1.5〜5.0であるのがより好ましい。
ウレタンプレポリマーの製造は、特に限定されない。例えば、上記のような量比のポリイソシアネート化合物とポリオール化合物とを混合し、常圧下、60〜100℃で、加熱かくはんすることによって行うことができる。
本発明においては、上記ポリイソシアネート化合物を用いることにより、その理由は明らかではないが、混練不良等により部分的に基材に対する硬化剤の量が少なくなった場合でも、他の部分と同様、良好な接着性を維持することができる。
具体的には、一般的なポリイソシアネート化合物の含有量は、接着性(特に、耐候接着性、耐温水接着性)を良好にする理由から、ポリブタジエンポリオールのヒドロキシ基の数に対するポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の数のモル比(NCO/OH)が、0.95〜1.15となる量であるのが好ましい。
これに対し、本発明においては、後述する実施例にも示すように、ポリブタジエンポリオールのヒドロキシ基の数に対するポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の数のモル比(NCO/OH)は、0.90〜1.20となる量であっても、接着性を良好に維持することができる。
そのため、本発明の組成物は、混練不良に対する効果の発現率が高まり、現場施工での信頼性が向上するため、非常に有用である。
本発明の組成物は、粘度や硬度を調整する観点から、更に、充填剤を含有するのが好ましい。
充填剤としては、各種形状の有機または無機の充填剤が挙げられる。
具体的には、例えば、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;ケイソウ土;酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;表面処理炭酸カルシウム(例えば、重質炭酸カルシウムやコロイダル炭酸カルシウムを表面処理して得られる炭酸カルシウム)、表面処理炭酸カルシウム以外の炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;カーボンブラック;等が挙げられる。
これらのうち、粘度や硬度の調整がより容易となる理由から、炭酸カルシウムが好ましい。
本発明においては、上記充填剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明においては、上記充填剤の含有量は、上記ポリブタジエンポリオール100質量部に対して、300〜500質量部であるのが好ましい。
本発明の組成物は、耐候接着性に優れ、耐温水接着性に優れるという観点から、更に、トリエチレンジアミン化合物を含有するのが好ましい。
トリエチレンジアミン化合物は、トリエチレンジアミンおよびその誘導体である。
トリエチレンジアミンは下記式(1)で表される化合物である。
Figure 2010013573
トリエチレンジアミンの誘導体としては、例えば、炭素原子数1〜8のアルキル基を有するものが挙げられる。具体的には、例えば、下記式(2)で表される2−メチルトリエチレンジアミンが挙げられる。
Figure 2010013573
これらのうち、作業性等に優れる理由から、上記式(2)で表される2−メチルトリエチレンジアミンが好ましい。
本発明においては、上記トリエチレンジアミン化合物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明においては、上記トリエチレンジアミン化合物の含有量は、耐候接着性により優れ、本発明の組成物の硬化速度の調整と耐温水接着性に優れるという理由から、上記ポリブタジエンポリオール100質量部に対して、0.04〜0.16質量部であるのが好ましい。
本発明の組成物は、耐候接着性に優れ、耐温水接着性に優れるという観点から、更に、シランカップリング剤を含有するのが好ましい。
シランカップリング剤は特に限定されず、その具体例としては、ビニルシラン、(メタ)アクリルシラン、アミノシラン、エポキシシラン、酸無水物シラン、イソシアネートシラン等が挙げられる。
これらのうち、エポキシシランが好ましい態様の1つとして挙げられる。
エポキシシランは、エポキシ基を有するシランカップリング剤であれば特に限定されず、その具体例としては、γ−グリシドキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン、エポキシ基変性シリコーン樹脂、シリル基変性エポキシ樹脂、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂とからなる共重合体等が挙げられる。
これらのうち、接着性により優れるという理由から、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明においては、上記シランカップリング剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、本発明においては、上記シランカップリング剤の含有量は、耐候接着性により優れ、耐温水接着性に優れるという理由から、上記ポリブタジエンポリオール100質量部に対して、0.5〜10質量部であるのが好ましく、1〜5質量部であるのがより好ましい。
本発明の組成物は、硬化反応を促進させる観点から、更に、スズ触媒を含有するのが好ましい。
スズ触媒は、従来公知のものを用いることができる。例えば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、オクチル酸スズ、ナフテン酸スズ等のスズカルボン酸塩類;ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物;ジブチルスズジアセチルアセトナートが挙げられる。
これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
本発明においては、上記スズ触媒の含有量は、上記ポリブタジエンポリオール100質量部に対して、0.001〜0.1質量部であるのが好ましい。
本発明の組成物は、必要に応じて、本発明の目的を損わない範囲で、例えば、反応遅延剤、老化防止剤、酸化防止剤、顔料(染料)、可塑剤、揺変性付与剤、紫外線吸収剤、難燃剤、溶剤、界面活性剤(レベリング剤を含む。)、分散剤、脱水剤、接着付与剤、帯電防止剤のような添加剤を含有することができる。
老化防止剤としては、具体的には、例えば、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン(DPPD)、N,N′−ジナフチル−p−フェニレンジアミン(DNPD)、2,2,4−トリメチル−1,3−ジヒドロキノリン(TMDQ)、N−フェニル−1−ナフチルアミン(PAN)、ヒンダードフェノール系化合物等が挙げられる。
酸化防止剤としては、具体的には、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
顔料としては、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩等の無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、キナクリドンキノン顔料、ジオキサジン顔料、アントラピリミジン顔料、アンサンスロン顔料、インダンスロン顔料、フラバンスロン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、ジケトピロロピロール顔料、キノナフタロン顔料、アントラキノン顔料、チオインジゴ顔料、ベンズイミダゾロン顔料、イソインドリン顔料、カーボンブラック等の有機顔料等が挙げられる。
可塑剤としては、具体的には、例えば、ジオクチルフタレート(DOP)、ジイソノニルフタレート(DINP)、ジブチルフタレート(DBP);アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル等が挙げられる。
揺変性付与剤としては、具体的には、例えば、エアロジル(日本エアロジル(株)製)、ディスパロン(楠本化成(株)製)等が挙げられる。
接着付与剤としては、具体的には、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。
難燃剤としては、具体的には、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物等が挙げられる。
本発明の組成物は、貯蔵安定性の点から、上述したポリブタジエンポリオールを含有する基材と、上述したポリイソシアネート化合物を含有する硬化剤とからなる2液型の組成物であるのが好ましい。
また、所望により含有する充填剤(炭酸カルシウム等)は、硬化剤および基剤のどちらか一方または両方に配合することができる。貯蔵安定性の観点から、基剤に配合するのが好ましい。
同様に、所望により含有するトリエチレンジアミン化合物は、硬化剤および基剤のどちらか一方または両方に配合することができる。貯蔵安定性の観点から、基剤に配合するのが好ましい。
同様に、所望により含有するシランカップリング剤は、硬化剤および基剤のどちらか一方または両方に配合することができる。貯蔵安定性の観点から、硬化剤に配合するのが好ましい。
同様に、所望により含有するスズ触媒や各種添加剤は、硬化剤および基剤のどちらか一方または両方に配合することができる。
本発明の組成物は、その製造方法について特に限定されない。
例えば、本発明の組成物を2液型とする場合、上述したように、ポリブタジエンポリオールを基材に用い、ポリイソシアネート化合物を硬化剤に用いれば、他の成分については、基材および/または硬化剤に用いることができる。
具体的には、次のようにして調製することができる。
基材は、例えば、上記ポリブタジエンポリオールと、必要に応じて使用することができる充填剤、トリエチレンジアミン化合物、可塑剤および老化防止剤等とを、減圧下で混合ミキサー等のかくはん機を用いて十分にかくはんして得ることができる。調製された基材は、不活性ガスで内部を置換された容器に入れて保存することができる。
硬化剤も同様に、上記ポリイソシアネート化合物と、必要に応じて使用することができる充填剤、シランカップリング剤および可塑剤等とを十分にかくはんして得ることができる。調製された硬化剤は、不活性ガスで内部を置換された容器に入れて保存することができる。
そして、使用時に硬化剤と基材とを混合して使用することができる。
次に、本発明の複層ガラスについて以下に説明する。
本発明の複層ガラスは、本発明の複層ガラス用二次シーリング材組成物を二次シーリング材として用いたものである。
本発明の複層ガラスの好適な態様の一例は、スペーサを介して2枚以上のガラス板が対向して配置され、2枚のガラス板、スペーサおよびガラス板とスペーサとの間の一部または全部が一次シーリング材によって封止され、次いで、スペーサ外周面と一次シーリング材と2枚のガラス板周縁部の内面とにより形成される空隙を本発明の組成物で二次シーリングすることにより得られうるものである。
図1は、本発明の複層ガラスの構成の一例を表す模式的な断面図である。
図1に示すように、複層ガラス10は、スペーサ3を介して2枚以上のガラス板5が対向して配置され、2枚のガラス板5、スペーサ3およびガラス板5とスペーサ3との間の一部が一次シーリング材7によって封止されている。
このように一次シーリング材7で封止されることにより、2枚のガラス板5の間に中空層9が形成される。
また、スペーサ3の外周面(図示せず。)と一次シーリング材7と2枚のガラス板5の周縁部(図示せず。)の内面とから形成される空隙に、本発明の組成物を充填し硬化させてなる二次シーリング材1によって封止されている。
スペーサ3はその内部に乾燥剤(吸湿材)2を有することができる。
本発明の複層ガラスは、二次シーリング材として本発明の組成物を用いるものであれば、それ以外の構成、構造等について特に限定されない。
例えば、スペーサ3と一次シーリング材7を一体化した樹脂組成物により構成されるスペーサ兼シーリング材を用いたものでもよい。
また、一次シーリング材7とガラス板5との間に接着剤層(図示せず。)を設けてもよい。更に、ガラス板5は2枚に限らず、3枚以上であってもよく、必要に応じて決めることができる。
本発明の複層ガラスに用いられるスペーサとしては、一般的な複層ガラスに用いられるスペーサを使用でき、例えば、中空構造の金属スペーサの中空部分に乾燥剤(吸湿剤)を充填したもの、樹脂製スペーサ等を使用することができる。
本発明の複層ガラスに用いられるガラス板は特に限定されず、例えば、建材、車両に用いられるガラス板を使用することができる。
具体的には、ガラス、フロート板ガラス、型板ガラス、熱線反射ガラス、網入板ガラス、熱線吸収板ガラス、低放射ガラス(Low−Eガラス)、強化ガラス、有機ガラス等が挙げられる。また、ガラスの厚さは、特に限定されない。
本発明の複層ガラスに用いられる一次シーリング材は特に限定されず、例えば、ブチルゴム系ホットメルト、低透湿率材料等を使用することができる。ガス透過性が低い点で、ブチルゴム系が好ましい。
本発明の複層ガラスは、その製造について特に制限されない。例えば、機械に固定された2枚の平行なガラス板の間に、スペーサを設置し、押出機に連結したノズル等で一次シーリング材を押出して接着を行った後、押出機により本発明の組成物を押出して二次シーリング材を設けて製造することができる。この際、ガラス板およびスペーサに、必要に応じてプライマーを塗布し、更に必要に応じて接着剤を塗布することもできる。
プライマーおよび接着剤の塗布方法は、アプリケータ等により手作業で塗布してもよく、自動でプライマーや接着剤を押し出すロボットによって塗布してもよい。また、ガラス、スペーサおよび1次シーリング材と本発明の組成物との間に接着剤が設けられるように、押出機を使用して本発明の組成物と接着剤とを直接ガラス板周縁部内に共押出しすることができる。
本発明の複層ガラスは、二次シーリング材として本発明の組成物を用いているので、混練不良等により部分的に基材に対する硬化剤の量が少なくなった場合でも、良好な接着性を維持することができる。
以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限られるものではない。
(実施例1−1〜1−7および2−1〜2−7ならびに比較例1−1〜1−7)
下記第1表の各成分を、第1表に示す組成(質量部)で、かくはん機を用いて混合し、第1表に示される各基材成分および硬化剤(ポリイソシアネート化合物)をそれぞれ調製し、2液型の複層ガラス用二次シーリング材組成物を得た。
ここで、比較例1―1〜1−7で用いたポリイソシアネート化合物1の平均官能基数は2.6であり、実施例1−1〜1−7で用いたポリイソシアネート化合物2の平均官能基数は3.2であり、実施例2−1〜2−7で併用したポリイソシアネート化合物1および2の平均官能基数は、2.9であった。
上記で得られたガラス用接着剤組成物の引張特性および接着性を、以下に示す試験体用いて、以下に示す方法により評価した。
(1)試験体
本発明において二次シーリング材の接着性試験に使用される試験体は、JIS A1439:1997に準じて、フロート板ガラス(縦50mm×横50mm×厚さ5mm、旭硝子社製)を用いて作製された。添付の図2を用いて作製方法を以下に説明する。
図2は、本発明において二次シーリング材の接着性試験に使用される試験体を表す模式的な斜視図である。
図2において、13、15はフロート板ガラス(縦50mm×横50mm×厚さ5mm、旭硝子社製)を示す。
フロート板ガラス15の両側に2個の試験体作製用スペーサ(縦50mm×横19mm×厚さ12mm、図示せず。)を設置した。
これにより対向するフロート板ガラス13、15の内部に縦50mm×横12mm×高さ12mmのスペース(図2においては17の部分にあたる。)を作り、離型材(図示せず。)の上に置いた。このようなスペース内に、得られた各複層ガラス用二次シーリング材組成物を充填した後、20℃、60%RHで3日間、続いて50℃で4日間初期養生させ、スペーサ(図示せず。)を取り除いて試験体20を得た。試験体20は、フロート板ガラス13、15の間に二次シーリング材17を有する。
初期養生後の試験体20を、さらに20℃、65%RH環境下で24時間養生させ、下記の引張試験を行った。
(2)引張試験
本発明において行われた引張試験について添付の図3を用いて説明する。
図3は、本発明において二次シーリング材の接着性試験に使用される試験体を表す模式的な断面図である。
図3において、作製した試験体20を引張装置(AGS−10kNG、島津製作所製、図示せず。)を用いて上下の矢印の方向に引張速度50mm/minで引張り、10%引張応力、20%引張応力、50%引張応力、破断引張応力、破断伸び、破壊状況を観察した。結果を第1表に示す。
第1表中、破壊状況においては、剥離の状態をCF(凝集破壊)、TCF(薄層凝集破壊)およびAF(界面剥離)の割合(%)で示した。
Figure 2010013573
Figure 2010013573
Figure 2010013573
第1表中の各成分は下記のとおりである。
<基材成分>
・ポリブタジエンポリオール:ヒドロキシ基末端液状ポリブタジエン、Poly bd R−45HT、出光興産社製、粘度(JIS K2283)16Pa・s/10℃、5Pa・s/30℃および2Pa・s/50℃、ヒドロキシ基含有量0.83mol/kg、ヒドロキシ基価46.6mgKOH/g、数平均分子量2,800
・可塑剤:ジイソノニルフタレート、DINP、ジェイ・プラス社製
・炭酸カルシウム1:表面処理コロイダル炭酸カルシウム、カルファイン200M、丸尾カルシウム社製
・炭酸カルシウム2:重質炭酸カルシウム、スーパーSS、丸尾カルシウム社製
・トリエチレンジアミン化合物:メチルダブコ、エアプロダクツジャパン社製
・老化防止剤:チヌビン327、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製
<硬化剤>
・ポリイソシアネート化合物1:液状MDI、PAPI−135(平均官能基数:2.6)、ダウ・ケミカル日本社製
・ポリイソシアネート化合物2:液状MDI、P20J(平均官能基数:3.2)、ダイアケミカル社製
・可塑剤:ジイソノニルフタレート、DINP、ジェイ・プラス社製
・カーボンブラック:MA600、三菱化学社製
・シランカップリング剤:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、SILQUEST A187、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製
第1表から明らかなように、比較例1−1〜1−7で調製した組成物は、ポリブタジエンポリオールのヒドロキシ基の数に対するポリイソシアネート化合物のイソシアネート基の数のモル比(NCO/OH)が0.90程度となると、フロート板ガラスに対する接着性が著しく低下することが分かった。
これに対し、本発明の組成物(実施例1−1〜1−7および2−1〜2−7)は、同様のモル比(NCO/OH)が0.90程度となる量であっても、フロート板ガラスに対して良好な接着性を維持できることが分かった。これにより、本発明の組成物は、混練不良等により部分的に基材に対する硬化剤の量が少なくなった場合でも、他の部分と同様、良好な接着性を維持することができるが分かる。
図1は、本発明の複層ガラスの構成の一例を表す模式的な断面図である。 図2は、本発明において二次シーリング材の接着性試験に使用される試験体を表す模式的な斜視図である。 図3は、本発明において二次シーリング材の接着性試験に使用される試験体を表す模式的な断面図である。
符号の説明
1 二次シーリング材
2 乾燥剤(吸湿材)
3 スペーサ
5 ガラス板
7 一次シーリング材
9 中空層
10 複層ガラス
13、15 フロート板ガラス
17 二次シーリング材
20 試験体

Claims (2)

  1. ポリブタジエンポリオールおよびポリイソシアネート化合物を含有する複層ガラス用2次シーリング材組成物であって、
    前記ポリイソシアネート化合物の平均官能基数が2.9以上である複層ガラス用二次シーリング材組成物。
  2. 請求項1に記載の複層ガラス用二次シーリング材組成物を二次シーリング材として用いた複層ガラス。
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