JP2010013424A - 皮膚化粧料用香料組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】成分Aを5質量%以上含有し、かつ成分Bを含有する皮膚化粧料用香料組成物。
成分A:エチルブチレート、ヘキシルアセテート、アミルアセテート等から選ばれる1種以上
成分B:(b-1)及び(b-2)から選ばれる1種以上
(b-1):メチルジヒドロジャスモネート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)-プロパナール等から選ばれる1種以上
(b-2):ヨノン、メチルヨノン、1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8-テトラメチル-2-アセトナフトン等から選ばれる1種以上
【選択図】なし
Description
(b-1):メチルジヒドロジャスモネート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)-プロパナール(Givaudan社製品名、リリアール)、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド(IFF社製品名、リラール)、フェニルエチルアルコール、4-メチル-2-(2-メチルプロピル)-テトラヒドロ-2H-4-ピラノール(Givaudan社製品名、フロローザ)、フェニルヘキサノール及びシス-3-ヘキセニルサリシレートから選ばれる1種以上
成分Aは、蒸気圧(20℃)が50パスカル以上の香料素材であり、フレッシュなグリーン又はフルーティ感を有し、最初に「さわやかな気持ち」になる印象を与え、その後、1分以内に速やかに消失するものである。
成分Bは、蒸気圧(20℃)が8パスカル未満の香料素材であり、初期における成分Aの香りを阻害することなく、成分A消失後に香りを感じることができ、「穏やかな気持ち」になる印象を与えるものである。成分Bの香料化合物の香りは、成分Aの香料化合物の香りに対し、特に対比感(コントラスト)が強いものであり、成分A消失後すぐに、その香りを認知できるものである。
本発明の香料組成物には、更に、甘さのあるアンバー、バルサミック感を与える成分Cとして、デカハイドロ-3a,5,5,9a-テトラメチルナフト[2,1-b]フラン(花王社製品名、アンブロキサン)、クマリン、ヘリオトロピン、バニリン及びエチルバニリンから選ばれる1種以上を含有させることが好ましい。成分Cは、蒸気圧(20℃)が2パスカル未満の香料素材であり、成分Bと共働し、成分Aからの香り変化のコントラストをより高める働きをするものである。
本発明の香料組成物には、更にその他の香料素材として、イソブチルアセテート、α-ピネン、ゲラニオール、シトロネロール、アンブレットライド、3-メチル-5-(2,2,3-トリメチルー3-シクロペンテンー1-イル)-4-ペンテンー2-オール(Givaudan社製品名、エバノール)、シンナミックアルコール等を含有することができる。
本発明の香料組成物においては、成分Dとして、以下に示す成分(d-1)及び成分(d-2)の香料素材を含有してもよいが、その含有量は一定量以下に抑えることが好ましい。
本発明の香料組成物は、キレよく、よりはっきりと香りの変化を起こさせるために、上記成分(d-1)の合計を、12質量%以下、特に6質量%以下に抑えることが好ましい。成分(d-1)としては、リナリルアセテート、ベンジルアセテート、スチラリルアセテート、アリルアミルグリコーレート、イソボルニルアセテート等が挙げられ、特に含有量を抑えることが好ましい素材としては、リナリルアセテート、ベンジルアセテート等が挙げられる。
上記化合物は、蒸気圧(20℃)が8パスカル以上50パスカル未満の成分ではないが、官能的な香りの特性の点から、本発明の香料組成物中の含有量を、10質量%以下、特に5質量%以下に抑えることが好ましい。
本発明の香料組成物には、溶剤を含有させることもでき、溶剤としては、例えば、ジプロピレングリコール、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、エチルジグリコールなどが挙げられる。
本発明の香料組成物は、皮膚化粧料用の香りとして好適に使用することができる。特に、塗付による摩擦を伴う製品、例えばスキンクリーム、マッサージクリーム、マッサージゲル、クレンジングクリーム、クレンジングゲルなどの香りとして好適であり、これらの製品に適用した場合、塗擦時の香りの変化が楽しめる製品とすることができる。
表1に示すマッサージクリーム生地に、表2に示す香料を単体で賦香し、その香りの変化を評価した。
マッサージクリームの配合処方(表1)に各香料成分を単体で賦香した。
賦香したマッサージクリームを手の甲に塗布し、3分間マッサージしながら、1分間ごとの香りの強度を、下記の基準に従い、0から5の6段階で評価した。1分間の間に香りの強度が変化した場合は、その間で最も高い強度に基づき評価した。
評価は2名の専門パネラーにより行い、2名の協議による結果を表2に示した。なお、評点2と評点3の中間的な場合を「2.5」、評点3と評点4の中間的な場合を「3.5」とした。
5:非常に強く匂う
4:強く匂う
3:はっきり匂う
2:弱く匂う
1:僅かに匂う
0:匂わない
表3に示す香料組成物を調製し、下記の方法により、その香りの変化を評価した。
マッサージクリームの配合処方(表1)に、各実施例又は比較例の香料組成物を賦香(賦香率0.2質量%)した。
賦香したマッサージクリームを手の甲に塗布した後、3分間マッサージしながら、香りの変化の度合いについて、下記の基準に従い3段階で評価した。
評価は4名の専門パネラーにより行い、表3にそれぞれの評価と共に4名の平均値を示した。
3:評価の途中で香りの変化をはっきりと感じた
2:評価の途中で香りの変化をやや感じた
1:評価の途中で香りの変化を感じなかった
実施例9及び比較例1の香料組成物について、下記の方法により、その香りによる快適感の変化を評価した。
マッサージクリームの配合処方(表1)に、実施例9又は比較例1の香料組成物を賦香(賦香率0.2質量%)した。
賦香したマッサージクリーム4gを小カップの内側に薄く均一に塗り伸ばし30秒後に、専門パネラーにその匂いを提示し、その時点での快適感(爽やかな気持ち、穏やかな気持ち)について、表4に示すフリースケールを用いて評価を行った。評価は、フリースケール中に斜め線で示したように、鉛筆で印をつけてもらうことで行った。
評価は、実施例9は11名、比較例1は7名の専門パネラーにより行い、フリースケール右端からの距離を測定した数字を表5に示した。
その結果、実施例9は比較例1と比べて、測定の初期から終期にかけて「爽やかな気持ち」の快適感がより下がり、「穏やかな気持ち」の快適感はより上がっていることが測定された。
Claims (5)
- 成分Aを5質量%以上含有し、かつ成分Bを含有する皮膚化粧料用香料組成物。
成分A:エチルブチレート、ヘキシルアセテート、アミルアセテート、イソアミルアセテート、エチルアセトアセテート、シス-3-ヘキセノール及びシス-3-ヘキセニルアセテートから選ばれる1種以上
成分B:(b-1)及び(b-2)から選ばれる1種以上
(b-1):メチルジヒドロジャスモネート、ヘキシルシンナミックアルデヒド、2-メチル-3-(4-tert-ブチルフェニル)-プロパナール、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセン-1-カルボキシアルデヒド、フェニルエチルアルコール、4-メチル-2-(2-メチルプロピル)-テトラヒドロ-2H-4-ピラノール、フェニルヘキサノール及びシス-3-ヘキセニルサリシレートから選ばれる1種以上
(b-2):ヨノン、メチルヨノン、1,2,3,4,5,6,7,8-オクタヒドロ-2,3,8,8-テトラメチル-2-アセトナフトン、1-(2-tert-ブチルシクロヘキシルオキシ)-2-ブタノール、エトキシメチルシクロドデシルエーテル、アセチルセドレン、2-メチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール、2-エチル-4-(2,2,3-トリメチル-3-シクロペンテン-1-イル)-2-ブテン-1-オール、1,3,4,6,7,8-ヘキサヒドロ-4,6,6,7,8,8-ヘキサメチル-シクロペンタ-γ-2-ベンゾピラン、4(5)-シクロペンタデセノライド、シクロペンタデカノリド、エチレンブラシレート、3-メチル-4(5)-シクロペンタデセン-1-オン及び8-シクロヘキサデセン-1-オンから選ばれる1種以上 - 成分Aと成分Bの質量比が、A:B=1:0.2〜1:6である請求項1記載の皮膚化粧料用香料組成物。
- 成分Bとして(b-1)及び(b-2)の双方を含有する請求項1又は2記載の皮膚化粧料用香料組成物。
- 更に成分Cとして、デカハイドロ-3a,5,5,9a-テトラメチルナフト[2,1-b]フラン、クマリン、ヘリオトロピン、バニリン及びエチルバニリンから選ばれる1種以上を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の皮膚化粧料用香料組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の香料組成物を含有する皮膚化粧料組成物。
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