JP2010012952A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トルクセンサ、電動モータ15及び制御ユニット29は、減速ギヤボックス14に組付けられ、減速ギヤボックス14は、減速機構及びステアリングシャフト12を内装する収納部24と、この収納部24の外周部に形成された電動モータ15をその軸方向をステアリングシャフト12の軸方向と交差する方向とし、且つモータフレーム15aを収納部24より外方に突出させて装着するモータ装着部27と、収納部24のモータ装着部27と近接させて形成され、制御ユニット29をモータ装着部27の近傍位置から電動モータ15の突出方向とは逆方向に突出させて装着する制御ユニット装着部30とを備えている。
【選択図】図3
Description
この請求項2に係る発明では、ステアリングシャフトの中心軸から電動モータ及び制御ユニットの最遠部までの半径が等しくされているので、減速ギヤボックスの回りに電動モータ及び制御ユニットが同じ突出量で配置されることになり、電動モータ及び制御ユニットを含めた重心位置をステアリングシャフトの中心軸に近づけることができ、電動パワーステアリング装置を車両に搭載する際の取付ブラケットの機械的強度を低下させることができるとともに、電動パワーステアリング装置のレイアウトの自由度をより向上させることができる。
この請求項3に係る発明では、制御ユニット外側周縁までの高さが電動モータの取付フランジの外周縁までの高さ以下に設定されているので、制御ユニットの外側周縁が前述した従来例のように外側に突出することがない。
この請求項4に係る発明では、減速機構がウォーム減速機構で構成されているので、ステアリングシャフトに連結されたウォームホイールに噛合するウォームに電動モータの出力軸が連結されているで、減速ギヤボックスのウォームホイールの接線上に電動モータが配設されることになり、電動パワーステアリング装置全体の構成を小型化することができる。
この請求項5に係る発明では、電動モータの外径がφ70mm〜φ100mmに設定されているので、前述したように減速機構としてウォーム減速機構を適用した場合に、電動モータの外周部がウォームの軸芯から35mm〜50mmの範囲に収まることになり、電動パワーステアリング装置全体の構成をより小型化することができる。
この請求項6に係る発明では、制御ユニットの配置位置が衝突時のステアリングコラムのエネルギ吸収ストローク領域から外れた位置に配置されているので、ステアリングコラムが衝突時にエネルギ吸収ストローク分移動したときに、制御ユニットに影響を与えることがない。
この請求項7に係る発明では、電動モータをブラシレスモータで構成することにより、モータ装着部からの突出長さを短くして電動パワーステアリング装置全体をより小型化することができ、車両搭載時のレイアウトの自由度をより向上させることができる。
さらには、電動モータとしてブラシレスモータを適用することにより、電動モータの減速ギヤボックスからの突出長をさらに短くして電動パワーステアリング装置全体をより小型化することができる。
図1は、本発明の一実施形態を右ハンドル車に適用した場合の一例を示す斜視図、図2は図1の右側面図、図3は図2のA−A線上の断面図、図4は減速ギヤボックス位置における要部を拡大して示す縦断面図、図5は図2のB−B線上の断面図、図6はコラプス時の電動パワーステアリング装置を示す斜視図、図7はコラプス時の電動パワーステアリング装置の右側面図である。
ここで、取付板部16aは、車体側部材(図示せず)に取付けられる左右一対のカプセル16dと、これらカプセル16dに樹脂インジェクション16eによって固定された摺動板部16fとで構成され、衝突時にステアリングコラム13を車体前方に移動させる衝撃力が作用したときに、カプセル16dに対して摺動板部16fが車体前方に摺動して樹脂インジェクション16eが剪断され、その剪断荷重がコラプス開始荷重となるように構成されている。
さらに、ステアリングシャフト12は、図4に示すように、上端がステアリングホイール11に連結される入力軸12aと、この入力軸12aの下端にトーションバー12bを介して連結されたトーションバー12bを覆う出力軸12cとで構成されている。
ここで、トルクセンサ25は、図4で拡大図示するように、ステアリングシャフト12の入力軸12a及び出力軸12c間の捩じれ状態を磁気的に検出してステアリングシャフト12に伝達された操舵トルクをトルク検出素子としての一対の検出コイル25a及び25bで検出するように構成されている。
また、電動モータ15のモータステータ15cに巻回された三相コイルの末端に接続する駆動電流供給用の電気的接点としてのモータ端子が直接制御ユニット29に接続されている。さらに、レゾルバ15jは、連結部15b内にインロー部15eと逆側に延長して一体に形成された円筒部15uの内周面に固定されたレゾルバステータ15vと、このレゾルバステータ15v内に挿通される出力軸15gに固定されたレゾルバロータ15wとを有する。
このため、これら励磁信号f(t)及びレゾルバ信号Ys,Ycを入出力するための夫々1対の励磁信号入力端子とレゾルバ信号出力端子とでなるレゾルバ端子も直接制御ユニット29に接続されている。
なお、筐体29aには図示しないが外部の電源に接続される電源端子及び車体側の制御装置(ECU)と例えばCAN(Controller Area Network)通信によって接続するECU接続端子とが配設されている。
先ず、電動パワーステアリング装置10を組立てるには、図4に示すように、減速ギヤボックス14のトルクセンサ収納部26内に、トルクセンサ25をその外部接続端子25c〜25fの先端が案内面31に沿って車体後方に延長するように固定配置する。
次いで、減速ギヤボックス14の制御ユニット装着部30に制御ユニット29を装着する。この制御ユニット29の装着は、座面29bを制御ユニット装着部30側としてこの座面29bに必要に応じて熱伝導率の高い放熱グリースを塗布した状態で、制御ユニット装着部30と直交方向から筐体29aの下面を案内面31に接触させながら減速ギヤボックス14の制御ユニット装着部30にその垂直方向から装着することにより行なう。このように、制御ユニット29を減速ギヤボックス14の制御ユニット装着部30に対して直交する方向から組付けることにより、制御ユニット29と制御ユニット装着部30との間に伝熱性を高めるための放熱グリースを容易に挟み込むことができる。
さらに、トルクセンサ25の外部接続端子25c〜25fがL字状に折り曲げられているので、トルクセンサ25と制御ユニット29との組付誤差や各々の部品精度並びに線膨張係数差などによって制御ユニット29の制御基板29dのスルーホールとトルクセンサ25の外部接続端子25c〜25f及びトルクセンサ25の接合部へ過大な応力がかかることを回避することができ、耐久性を向上させることができる。
このように、電動モータ15を減速ギヤボックス14のモータ装着部27にその端面と垂直方向から装着するだけで、ウォーム21とウォームホイール23とを噛合させることができるとともに、電動モータの駆動電流供給用端子及びレゾルバ15jの外部接続端子を制御ユニット29に接続することができ、これらの接続工数を削減することができる。
そして、車両の図示しないイグニッションスイッチをオン状態としてパワーモジュール基板20c及び制御基板29dにバッテリから電力を供給すると、マイクロコントロールユニット(MCU)によって操舵補助制御処理が実行されて、トルクセンサ25及び図示しない車速センサの検出値に基づいて操舵補助電流指令値が算出される。この操舵補助電流指令値とモータ電流検出部で検出したモータ電流とに基づいて電流フィードバック処理を実行して、電圧指令値を算出する。この電圧指令値をパワーモジュール基板29cのゲート駆動回路に供給してインバータ回路を制御することにより、電動モータ15に三相交流駆動電流が流れて電動モータ15を正転又は逆転方向に必要とする操舵補助力を発生するように駆動する。
この状態で、コラプス発生時に図示しないステアリングホイールに乗員が接触して、ステアリングコラム13を前方に摺動させる衝撃力が作用すると、図6及び図7に示すように、アッパ取付ブラケット16のカプセル16dと摺動板部16fとの間の樹脂インジェクション16eが剪断されることにより、ステアリングコラム13の圧入部13c側で内管13aに対して外管13bが衝撃力を吸収しつつ摺動して減速ギヤボックス14のトルクセンサ収納部26の端面に当接することにより必要なコラプスストローク即ちエネルギ吸収ストロークを確保してステアリングコラム13が収縮する。
なお、上記実施形態においては、本発明をコラムアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ピニオンアシスト式やラックアシスト式の電動パワーステアリング装置に適用しても上記と同様の効果が得られる。
さらに、上記実施形態においては、電動モータ15として、表面磁石型のモータロータ15iを適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、磁石埋め込み型(IPM)のブラシレスモータや、誘導モータなど、他の形式のブラシレスモータを適用することができる。
また、上記実施形態においては、電動モータ15をモータ装着部27にその軸方向をステアリングシャフト12と直交する方向として装着する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ステアリングシャフト12と交差する方向であればよい。
Claims (7)
- 操舵トルクが伝達されるステアリングシャフトを内装するステアリングコラムと、前記操舵トルクを検出するトルクセンサと、前記ステアリングシャフトに減速ギヤボックス内の減速機構を介して操舵補助力を伝達する電動モータと、前記トルクセンサで検出した操舵トルクに基づいて前記電動モータを駆動制御する制御ユニットとを備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記減速ギヤボックスは、前記減速機構及び前記ステアリングシャフトを内装する収納部と、該収納部の外周部に形成された前記電動モータをその軸方向を前記ステアリングシャフトの軸方向と交差する方向とし、且つモータフレームを当該収納部より外方に突出させて装着するモータ装着部と、前記収納部の前記モータ装着部と近接させて形成され、前記制御ユニットを前記モータ装着部近傍位置から前記電動モータの突出方向とは逆方向に突出させて装着する制御ユニット装着部とを備えていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記ステアリングシャフトの中心軸から前記電動モータの最遠部までの半径と、前記ステアリングシャフトの中心軸から制御ユニットの最遠部までの半径とが等しく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記ステアリングシャフトの中心軸から前記制御ユニットの外側周縁までの高さが、前記ステアリングシャフトの中心軸から前記電動モータの取付フランジの外周縁までの高さ以下に設定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記減速機構は前記ステアリングシャフトに連結されたウォームホイールと、該ウォームホイールに噛合し前記電動モータの出力軸に連結されたウォームとで構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記電動モータの外径がφ70mm〜φ100mmに設定されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記制御ユニットは、衝突時の前記ステアリングコラムのエネルギ吸収ストローク領域から外れた位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記電動モータはブラシレスモータであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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