JP2010011428A - 画像処理方法およびその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高い耐候性を保持しつつ光沢むらを抑制する。
【解決手段】 画像信号を入力する入力手段と、前記画像信号を、前記画像信号によって表される画像の濃度に応じて前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する変換手段とを有し、前記変換手段は、前記画像の濃度が所定の濃度より小さい濃度範囲については、前記染料色材の色材量はゼロになるようにし、前記顔料色材の色材量は前記画像の濃度が高くなるに従い増加するように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換し、前記画像の濃度が前記所定の濃度以上の濃度範囲については、前記染料色材の色材量は、前記画像の濃度が高くなるに従い増加するようにし、前記顔料色材の色材量は前記所定の濃度以上の濃度範囲のうち少なくとも一部の濃度範囲において、前記画像の濃度が増加してもゼロでない一定量となるように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する。
【選択図】 図4
【解決手段】 画像信号を入力する入力手段と、前記画像信号を、前記画像信号によって表される画像の濃度に応じて前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する変換手段とを有し、前記変換手段は、前記画像の濃度が所定の濃度より小さい濃度範囲については、前記染料色材の色材量はゼロになるようにし、前記顔料色材の色材量は前記画像の濃度が高くなるに従い増加するように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換し、前記画像の濃度が前記所定の濃度以上の濃度範囲については、前記染料色材の色材量は、前記画像の濃度が高くなるに従い増加するようにし、前記顔料色材の色材量は前記所定の濃度以上の濃度範囲のうち少なくとも一部の濃度範囲において、前記画像の濃度が増加してもゼロでない一定量となるように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、画像記録装置により色材を用いて記録媒体に記録される画像の光沢差(以下、光沢むら)を抑制するための画像処理に関する。
文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行う記録装置には様々な方式のものがある。その中で、記録媒体に記録剤(色材)を付着することで記録媒体上にテキストや画像を形成する方式が実用化されている。このような方式の代表例として、複数のインクの吐出口を備えた記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置が知られている。
従来、インクジェット記録装置に用いられるインクは、水に溶解しやすい染料を色材として用いた染料インクが広く適用されてきた。染料インクは水を主成分としており、溶媒中に溶解した色材が記録媒体の繊維質の内部に浸透しやすい。従って、画像の記録後も記録媒体の表面形状が維持されやすいため、記録画像の光沢は記録媒体自体の光沢が維持される。つまり、光沢に優れた記録媒体に染料インクで記録を行えば、光沢に優れた記録画像を得ることが可能である。従って、染料インクを用いたインクジェット記録装置では、記録媒体自体の光沢を向上させることにより、画像の光沢付与が実現可能であった。
一方、印刷物の耐光性や耐水性の向上への要求が高まっている。上述した染料インクは一般に耐光性が低下することが知られており、色材の染料分子が光により分解しやすいため、記録画像の色が褪色してしまう。また、染料インクで印刷した印刷物は、一般に耐水性が低下することが知られており、水に濡れると繊維質に浸透した染料分子が水に溶解するため、記録画像において滲みが発生しやすい。染料インクで発生する耐光性や耐水性の問題を解決するために、近年では、色材に顔料を用いた顔料インクの開発が進められている。顔料インクは分子として存在する染料と異なり、数10ナノメーターから数ミクロンの大きさの粒子として溶剤中に存在している。そのため、顔料インクを用いて記録を行うと記録媒体内部に浸透しにくく、記録媒体表面に顔料インクが堆積し、記録を行った領域と記録を行っていない領域とで画像表面の微細な形状が異なる。また、記録媒体上に再現される記録画像の濃度や色に応じて、色材使用量が異なるため、色材が記録媒体を被覆する面積が異なる。色材の反射率と記録媒体の反射率が異なるため、色材が記録媒体を被覆する面積の違いで光沢の違いが発生する。上述した理由により、顔料インクを用いて記録を行うと、再現される記録画像の濃度や色によって光沢感が異なる光沢むらと呼ばれる現象が発生する。光沢むらが発生すると、同一の記録画像内で反射光がぎらついて観察される領域やマットな領域が混在するため、特に写真画像の印刷を行う場合、好ましくない画像として認識されやすい。
光沢むらは顔料インクを用いたインクジェット記録装置に限定された問題ではなく、トナーを記録媒体上に定着させて記録を行う、電子写真方式の記録装置でも同様の問題が発生する。
上述した課題を解決する方法として、顔料インクを用いて画像の記録を行う装置で、有色インクで被覆されていない領域に、無色透明インク、あるいは、白色インクを用いて記録を行う方法が知られている(例えば、特許文献1)。
また、顔料インクを用いて画像の記録を行う装置で、有色のインクで被覆されていない領域に、無彩色のインクであり黒色インクより淡いインクである淡灰色インクを用いて記録を行う方法が知られている(例えば、特許文献2)。
また、一旦記録が行われた記録画像に対し、表面を熱可塑性樹脂等で被覆(ラミネート)することで、全面均一な光沢を実現する方法(例えば、特許文献1)が知られている。
また、全面に無数の微細な凹凸を付与して全面均一な光沢を実現する方法(例えば、特許文献1)が知られている。
また、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)に染料インク、ブラック(K)に顔料インクを用いたプリントシステムにおいて、KとCMYとの光沢度の違いによって生じる擬似輪郭が課題となっている。前記課題を解決するために、染料CMYのみで印字した光沢度に対して、顔料Kを混色した光沢度が同等とみなせる範囲を、目視あるいは光沢度測定によって決定し、Kの最大打ち込み量を決定する方法が知られている(例えば、特許文献3)。
特開2002−307755号公報
特開2005−96194号公報
特開2006−41949号公報
しかしながら、特許文献1では、色再現に不要な無色透明インクあるいは白色インクを記録装置に搭載する必要があり、記録装置が大型化、高価格化してしまう。また、特許文献2でも同様に、インク数が増加してしまうため特許文献1と同様に記録装置の大型化、高価格化が避けられない。さらに、有色のインクで被覆されていない領域に、淡灰色インクを用いて記録を行う方法では、入力信号値が(R,G,B)=(255,255,255)で従来インクを打たない領域にも色材を記録する。そのため、明るい領域(ハイライト)の明度低下を引き起こし、色再現領域が縮小してしまうという問題もある。また、特許文献1に開示されている方法では、一旦記録が行われた記録画像に対して、ラミネート処理、若しくは、微細な凹凸付与を行うための専用の後処理工程を必要とし、記録装置本体とは別の後処理装置を備えなくてはならない。後処理装置を記録装置と一体型にすることも可能だが、この場合も装置の大型化、高価格化が課題となる。また、特許文献3では、低濃度部(ハイライト部)において染料CMYと顔料Kの両方を用いているため、顔料Kのみを用いる場合と比べて耐候性が低下する。また、顔料はKのみであるため、Kを使用しない色再現領域に関しては耐候性が低下するという課題がある。
さらに、上述したとおり、一般的に写真印刷に用いられる染料インクは、高光沢や高彩度の発色を実現できる一方、耐侯性に劣るという課題がある。一方、耐侯性に優れた顔料インクは一般的に光沢光沢むらが大きいという課題がある。
また、顔料インクは樹脂成分を多く含むため、染料インクと比較して印刷後の乾燥時間が長いという課題もある。
本発明は、以上の課題を鑑み、同系色の相対的に耐候性の低い色材と相対的に耐候性の高い色材を同時に用いる際に、高い耐候性を保持しつつ、光沢むらを抑制することを目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として以下の構成を有する。
本発明に係る画像処理装置は、画像信号を、顔料色材と前記顔料色材と同系色の染料色材とを含む色材の色材量に変換する画像処理装置であって、画像信号を入力する入力手段と、前記画像信号を、前記画像信号によって表される画像の濃度に応じて前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する変換手段とを有し、前記変換手段は、前記画像の濃度が所定の濃度より小さい濃度範囲については、前記染料色材の色材量はゼロになるようにし、前記顔料色材の色材量は前記画像の濃度が高くなるに従い増加するように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換し、前記画像の濃度が前記所定の濃度以上の濃度範囲については、前記染料色材の色材量は、前記画像の濃度が高くなるに従い増加するようにし、前記顔料色材の色材量は前記所定の濃度以上の濃度範囲のうち少なくとも一部の濃度範囲において、前記画像の濃度が増加してもゼロでない一定量となるように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換することを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理方法は、画像信号を、顔料色材と前記顔料色材と同系色の染料色材とを含む色材の色材量に変換する画像処理方法であって、画像信号を入力する入力工程と、前記画像信号を、前記画像信号によって表される画像の濃度に応じて前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する変換工程とを有し、前記変換手段は、前記画像の濃度が所定の濃度より小さい濃度範囲については、前記染料色材の色材量はゼロになるようにし、前記顔料色材の色材量は前記画像の濃度が高くなるに従い増加するように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換し、前記画像の濃度が前記所定の濃度以上の濃度範囲については、前記染料色材の色材量は、前記画像の濃度が高くなるに従い増加するようにし、前記顔料色材の色材量は前記所定の濃度以上の濃度範囲のうち少なくとも一部の濃度範囲において、前記画像の濃度が増加してもゼロでない一定量となるように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換することを特徴とする画像処理方法。
また、本発明に係る画像処理装置は、画像信号を、顔料色材と前記顔料色材と同系色の染料色材とを含む色材の色材量に変換するための画像処理装置であって、記録媒体に顔料色材を用いて記録される画像の光沢度を制限するための制限値を入力する入力手段と、画像信号が表す階調に応じた光沢度を入力する入力手段と、前記制限値と前記光沢度とに基づき前記顔料色材の色材量を制御する制御手段と、前記階調に応じた色材量を取得する取得手段と、前記制御手段により制御される前記顔料色材の色材量と前記取得手段により取得される色材量とに基づき前記顔料色材と同系色の染料色材の色材量を算出する算出手段と、を有することを特徴とする。
耐候性を保持しつつ光沢むらの発生を抑制することが可能になる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
[第一の実施形態]
<装置構成詳細>
図1は、本実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
<装置構成詳細>
図1は、本実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
画像入力部101では、出力対象となる画像が入力される。
ユーザインタフェース(UI)部102は、詳細については後述するが、画像入力部101で入力された画像を出力する際に対象とする記録媒体や色処理方法をユーザに選択させるためのユーザインタフェースである。このUIは、例えばプリンタなど記録装置のドライバに実装される。あるいは、記録装置のドライバとは別の色分解LUT(ルックアップテーブル)生成用アプリケーションプログラムとして実装されていても良い。
画像処理部103では、画像入力部101で入力された画像の画像信号に対して、UI部102で選択された記録媒体に対応して、かつ、UI部102で選択された色処理方法に従って画像処理を実施する。
画像出力部104は、プリンタなどの記録装置であり、103で適切に処理された画像をUI部102で指定された記録媒体に印刷する。
図2は、画像処理部103の詳細を示すブロック図である。
解像度変換部201では、画像入力部101で入力された画像の画像信号に対し、記録装置で扱うことのできる所定の解像度に変換が行われる。
色処理部202は、解像度変換部201で解像度変換された画像信号に対して、UI部102で選択された色処理方法に応じた色処理を色変換テーブルなどを用いて実施する。ここで色処理とは、たとえば入力画像のRGBで表される信号値(RGB値)から別の色空間(たとえばCIE LabやJCh)への変換や、入力のRGB値から異なるRGB値への変換など、いわゆるカラーマッチング処理である。さらに、入力画像の入力色(例えば、RGB値)から記録装置に搭載されている各色材色への変換である、いわゆる色分解処理である。
HT処理部203は、色処理部202から入力する色材色を画像出力部104で出力可能なハーフトーン処理する。
図3は、UI部102と色処理部202との関係を示すブロック図である。後述する<UI部詳細>にて詳細に述べるが、UI部102は記録媒体選択部301と色処理方法選択部302を具備している。
記録媒体選択部301では印刷に用いる所望の記録媒体をユーザが選択する。
色処理方法選択部302では、所望の色処理方法をユーザが選択する。
上述したとおり、染料インクは、光沢、発色、粒状性、色再現領域など一般的に写真印刷に重要な要素である画質に優れている。このため、ユーザが画質を重視した印刷を行う際には、染料インクのみでの印刷、あるいは、染料インクを相対的に多く使用した印刷が望まれる。一方、染料インクは耐侯性に劣るという課題がある。例えば、ポスター印刷など、ユーザが耐侯性を重視して印刷する際には、耐侯性に優れた顔料インクのみでの印刷、あるいは顔料インクを相対的に多く使用した印刷が望まれる。しかしながら、顔料インクは耐侯性に優れる一方、画質の面で劣るという課題がある。特に、顔料インクで印刷された印刷物は、一般的に光沢むらが大きいという課題がある。
上述したように、染料インクと顔料インクにはそれぞれ得失がある。そのため、ユーザが耐侯性と画質(特に光沢むら抑制)とのバランスを重視して印刷する際には、染料インクと顔料インクを同時に使用することが好ましい。つまり、染料インクのみで印刷した場合より耐侯性を向上させ、顔料インクのみで印刷した場合より光沢むらを抑制することが望まれる。<処理内容詳細>で詳しく述べるが、色分解方法決定部303では、記録媒体選択部301および色処理方法選択部302でユーザに指定された記録媒体や色処理方法に応じて、染料インクと顔料インクの各使用量が決定される。
図4は、色処理部202において用いられる色分解LUTを生成する処理の構成を示すブロック図である。
光沢閾値算出部401では、記録媒体光沢特性検出部402における記録媒体光沢特性格納部407に格納されている記録媒体の光沢特性を参照して光沢閾値が算出される。具体的には、相対的に耐候性の高い色材(顔料インク)を記録媒体に記録した際に、記録媒体との光沢差が許容範囲内に抑えられるように光沢閾値(制限値)が算出される。
ここで、対象とする記録装置のプリンタドライバに対応している用紙の光沢特性については、記録媒体光沢測定部408で測定しておき、予め記録媒体光沢特性格納部407に格納し、取得可能としておくと最終的に画像が出力されるまでの処理時間を短縮できる。一方、プリンタドライバに予め記憶されている対応用紙以外の用紙を用いる際などは、記録媒体選択部301で選択された記録媒体の光沢特性が未知である。この場合、記録媒体光沢測定部408は、光沢特性を検知するセンサを記録装置内に具備しておき、用紙が記録装置にセットされた際に検出する構成であることが望ましい。記録媒体光沢測定部408で測定された光沢特性は、記録媒体光沢特性格納部407に格納される。
尚、記録媒体光沢測定部408は、センサを記録装置内に具備する構成でなくても良く、記録装置とは別に測定装置を備え、該測定装置で測定された光沢特性を記録媒体光沢特性格納部407に格納する構成でも構わない。
ここで、記録媒体光沢特性測定部408で測定される光沢特性とは、たとえば、鏡面光沢度測定方法(JIS Z 8741)で規格化されている鏡面光沢度の値である。この鏡面光沢度は正反射光の強度を表す。あるいは、前記光沢特性は、写像性測定方法(JIS K 7105、JIS H 8686)で規格化されている写像性の値である。写像性は、表面平滑度の高い試料の光沢評価に用いられ、試料表面に映り込んだ物体の像の鮮明度を測定する。なお、写像性には、反射ヘイズ測定方法(ASTM E 430)で測定されるヘイズ(曇価)の測定値や、対比光沢度の測定値を利用することも可能である。さらに変角光度計の測定値から、正反射近傍の反射光分布の形状から写像性に相当する値を検出することも可能である。
また、印刷に用いられる記録媒体自体の光沢特性は、比較的光沢感の高い光沢用紙、比較的光沢感の低い絹目用紙、ほぼ光沢感を知覚できないマット紙や普通紙などのそれぞれで鏡面光沢度、写像性ともに多種多様である。例えば、光沢用紙に顔料インクで印刷すると、色や濃度に応じて鏡面光沢度、写像性ともに変化する。
上記の光沢特性を踏まえ、鏡面光沢度の測定値と写像性の測定値との両者に閾値を設定し、該閾値を超えないように色材使用量を決定することが、より望ましい。ただし、本発明はこれに限定されるものでなく、鏡面光沢度のみ、あるいは、写像性のみを用いても良い。
色材使用量決定部403では、プリンタドライバに対応している各記録媒体に対する、染料色材と顔料色材とを合わせた色材量とdutyとの関係を図示しない保持部に保持し、他の構成により取得可能としておく。染料色材と顔料色材とを合わせた色材量とdutyとの関係に基づき、光沢閾値算出部401で決定した光沢閾値を超えないように、色材光沢特性格納部404を参照してdutyに対する顔料インクの使用量を決定する。決定の詳細については後述する。
色材光沢特性格納部404には、記録媒体ごとに顔料色材の使用量と光沢特性との関係を表すルックアップテーブル(LUT)が格納されている。
ここで、写真印刷用の光沢用紙に顔料インクのみで印刷した場合の、顔料インクの色材使用量と光沢特性との関係(前記LUT)の例を図7に示す。図7は、色材使用量と鏡面光沢度との関係を示すグラフである。図中701は、顔料インクの色材使用量に対する鏡面光沢度の一般的な変化を表している。記録媒体(ここでは光沢用紙)自体の鏡面光沢度の値である702と比較して、鏡面光沢度の差が許容できる範囲内で、鏡面光沢度閾値703が決定される。
ここで、鏡面光沢度閾値703の値は以下のような方法で設定される。たとえば、予め所定の大きさのパッチ画像あるいはグラデーション画像を印字しておき、熟練された判定者が差を許容できる範囲を目視で判定する。または、記録媒体自体(紙白)の鏡面光沢度702と鏡面光沢度閾値703との差(最大の光沢度)は予め設定されたある一定の値としても良い。鏡面光沢度閾値703により、鏡面光沢度の差を許容できる顔料インクの色材使用量は、図中704で示す量より少ない場合、または、図中705で示す量より多い場合である。
つぎに、鏡面光沢度閾値を超えないような色材使用量の決定方法の例を、図9を参照して説明する。図9(a)は、印刷される画像の階調値(Duty)に対する色材使用量を示す。図9(b)は、図9(a)のDutyに対する鏡面光沢度の変化を示す。図中901は、全てのDutyに対して染料インクをゼロとし、顔料インクのみで印刷する場合の例を示す。なお、Dutyと色材使用量の関係は非線形の場合が多いが、ここでは簡単のためDutyの増加に対して線形であるとする。
色材使用量を増加させた場合、図7にて説明したとおり、鏡面光沢度は図9(b)中905のように変化する。図7の704で設定した範囲を超えないように色材使用量を決定する(色材使用量を図9(a)中903以下に設定する)と、Dutyに対する色材使用量は図9(a)中902で示されるように制限される。各Dutyに対する色材使用量を902のように所定の閾値以上の少なくとも一部で一定量に制御することで、各Dutyに対する鏡面光沢度の変化は図9(b)中907になる。従って、全Dutyに対して鏡面光沢度閾値906を超えない濃度範囲に色材使用量を決定することができる。
また、Dutyの高い領域(高濃度部)での顔料インクの使用量を抑えられるため、顔料インクで顕著に発生する高濃度部での粒状性悪化を抑制できる。なお、できる限り高い耐候性を保持するよう、顔料インクの色材使用量は、光沢閾値(ここでは鏡面光沢度閾値906)を超えない濃度範囲で出来るだけ多く使用することが好ましい。
さらに、鏡面光沢度閾値を超えないような色材使用量の決定方法の例として、図10を参照して図9とは別の例を説明する。図7にて、色材使用量が図中704で示す量より少ない場合と図中705で示す量より多い場合に鏡面光沢度閾値を超えないことを説明した。ここで、色材使用量を図中704に相当する図中903より少ない場合、図中705に相当する図中904より多い場合で設定すると、Dutyに対する色材使用量は図10(a)中1001で示されるように決定する必要がある。図9で示した例と同様、各Dutyに対する色材使用量を図中1001のようにすることで、各Dutyに対する鏡面光沢度の変化は図10(b)中1002になる。
以上により、全Dutyに対して鏡面光沢度閾値906を超えない濃度範囲にすることができる。
さらに、写真印刷用の光沢用紙に顔料インクのみで印刷した場合の、顔料インクの色材使用量と、鏡面光沢度とは別の光沢特性である写像性との関係(前記LUT)の例を図8に示す。図中801は、顔料インクの色材使用量に対する写像性の一般的な変化を表している。図中802は、記録媒体(ここでは光沢用紙)自体の写像性の値である。図中802の値と比較して、写像性の差が許容できる範囲内で写像性閾値803が決定される。なお、写像性閾値803の値は、鏡面光沢度の場合と同様な方法で設定される。写像性閾値803により、写像性の差を許容できる範囲は、顔料インクの色材使用量が804で示す量より少ない場合となる。
写像性閾値803を超えないような色材使用量の決定方法の例を、図11を参照して説明する。図11(a)に、印刷される画像の階調値(Duty)に対する色材使用量を示す。図11(b)に、図11(a)に対応する、Dutyに対する写像性の変化を示す。図8にて説明したとおり、全Dutyに対して顔料インクのみで印刷する場合の色材使用量は図11(a)中901で示され、写像性は図11(b)中1103のように変化する。図8の804により設定される範囲を超えないように色材使用量を決定する(色材使用量を図11(a)中1102以下に設定する)と、Dutyに対する色材使用量は図11(a)中1101で示されるとおりとなる。各Dutyに対する色材使用量を1101のように決定することで、各Dutyに対する写像性の変化は図11(b)中1105になるので、全Dutyに対して写像性閾値1104を超えない範囲にすることができる。
なお、できる限り高い耐候性を保持するよう、顔料インクの色材使用量は、光沢閾値(ここでは写像性閾値1104)を下回らない範囲で出来るだけ多く使用することが好ましい。
以上、図7、図8に示したグラフが図4の色材光沢特性格納部404に格納されている光沢特性LUTに相当する。
色材使用量決定部403にて、顔料インクの使用量が決定された後、色分解LUT生成部にて所望の色を再現するように色分解LUT生成部405にて、染料インクの使用量を決定する。図11(a)に記載した顔料インク使用量に対する染料インクの使用量決定方法の例を、図12を参照して説明する。各Dutyに対する顔料インク使用量1101は、Dutyが低い範囲ではDutyに従い顔料インクのみが増加し、Dutyが図中1201の値以上の範囲では一定値である。つまり、図中1201の値以上の濃度を再現するためには、1201の値以上の領域では染料インクを追加していく必要がある。図中1202は各Dutyに対する染料インク使用量の例である。
上記のように、Dutyが低い範囲ではDutyに従い顔料インクのみを用いることで、染料インクと顔料インクの両方を用いた場合に比べて、高い耐候性が得られる。
なお、ここでは、Dutyに対して線形に色材使用量を増やした場合の例を示した。さらには、所定の顔料インク使用量に染料インクを混色して印刷した場合に再現される色情報を色分解LUT生成部405に予め保持しておき、この色情報を再現するように染料インク使用量を決定することが望ましい。色分解LUT生成部405では、色材使用量決定部403、色分解LUT生成部405にて決定した顔料インク、染料インクのそれぞれの色材使用量を保持したまま、各色材色の使用量(インク値)を決定する。405で決定したDutyに対するインク値を色分解ルックアップテーブル(LUT)格納部406に格納する。
なお、上述した記録媒体は、光沢紙、普通紙、アート紙などの用紙が考えられるが、シート状の記録媒体であれば良い。
また、上述した実施形態では相対的に耐侯性の高い色材として顔料インク、相対的に耐侯性の低い色材として染料インクの例を示したが、色材の種類はこれに限定されるものではない。
さらに、記録装置(画像出力部104)はインクジェット方式のプリンタや複合機が適用可能である。しかしながら、同系色の相対的に耐侯性の高い色材と相対的に耐侯性の低い色材を同時に搭載していれば、電子写真方式とインクジェット方式を同時に適用可能にしたプリンタや複写機や、熱転写方式のプリンタなどでも良い。
<画像処理装置詳細>
図5は、本実施の形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図5は、本実施の形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。
図5において、CPU501は、RAM502及びROM503に記憶されたプログラムに従ってこの画像処理装置全体の動作を制御している。RAM502は、CPU501のメインメモリとして使用され、CPU501により実行されるプログラムがロードされる。また、このRAM502は、CPU501による制御動作時に各種データを一時的に保存するワークエリアを提供している。ROM503は、ブートプログラムや各種データを不揮発に記憶している。表示部504は、CRTや液晶などの表示ユニットを有し、処理対象のデータや後述するUI画面等の表示に使用される。入力部505はキーボード、マウス等のポインティングデバイスを有し、ユーザの操作により各種データやコマンドを入力するのに使用される。外部記憶装置506は、大容量の記憶装置で、ここにはOS、各種アプリケーションプログラムやプリンタドライバ、及びデータなどが予めインストールされている。そして、そのプログラムの起動が指示されると、プログラムはRAM502にロードされて実行される。ネットワークインタフェース507は、LAN等のネットワーク509とのインタフェースを制御している。このネットワーク509には、プリンタ(記録装置)510や各種入出力機器が接続されている。入出力ポート508は、例えばUSBやIEEE1394などのインタフェースで、図1に示す画像出力部104や画像入力部101等と接続している。
<UI部詳細>
次に、図6を参照して、本実施の形態に係るUI部102を詳細に説明する。尚、UI上でユーザに指定された命令の処理内容の説明は後述する。
次に、図6を参照して、本実施の形態に係るUI部102を詳細に説明する。尚、UI上でユーザに指定された命令の処理内容の説明は後述する。
記録媒体選択部301は、出力する際にユーザに利用されるプリンタドライバのグラフィカルユーザインタフェース(GUI)等に実装されており、印刷される記録媒体がユーザによって選択される。UI部102は、前記プリンタドライバとは別のアプリケーションに実装されていても良い。
図6は、前記記録媒体選択部301を備えるプリンタドライバのUI例である。印刷条件設定ウインドウ601は、ユーザにより印刷を行う際に起動される。入力画像データ選択部602は、101で入力される画像を指定する。記録媒体選択部603は、印刷に用いられる記録媒体の種類を選択する。記録媒体選択部603で選択された記録媒体の種類に応じて、光沢閾値算出部401にて光沢閾値が決定される。色処理方法選択部604は、である択一で選択される、例えばラジオボタンを有する。ラジオボタンには、「バランス重視」、「耐候性重視」、「画質重視」などのモードが割り当てられる。ここで、例に示した「バランス重視」は、耐侯性と光沢むらの抑制とのバランスを重視するモードである。染料インクと顔料インクを同時に使用することで染料インクのみで印刷した場合より耐侯性を向上させ、顔料インクのみで印刷した場合より光沢むらを抑制する。「耐候性重視」は、顔料インクのみで印刷するモードである。「画質重視」は、染料インクのみで印刷するモードである。印刷ボタン605は、押下されることで図中602乃至604にて決定された選択肢に応じて印刷する命令を実行する。キャンセルボタン606は、押下されることで印刷を取り止める。
<処理内容詳細>
図13は、本実施形態における色処理部202の処理の流れを示すフローチャートである。まず、<UI部詳細>にて述べたとおり、S1301にて、記録装置で出力対象とする画像がユーザにより入力される。次に、S1302にて、出力に用いる記録媒体がユーザにより選択される。また、S1303にて、ユーザが重視する項目に応じて、出力する際の色処理モードがユーザにより選択される。S1303で選択された色処理モードが光沢均一化処理のモード(<UI部詳細>に記載した「バランス重視」モード)であるか否かを、S1304にて判定する。S1304で光沢均一化処理モードが選択された場合、S1305では、<装置構成詳細>で説明したとおり、記録媒体の光沢特性と印字された領域の光沢特性の差が所定の値を超えないように処理される(色分解LUTが生成される)。S1305で生成された色分解LUTは、S1306にて色分解LUT格納部406に格納される。S1304で光沢均一化処理モード以外が選択されたと判定された場合、S1307にて基本色分解LUTを参照して、出力に用いる色分解LUTに格納する(S1306)。前記基本色分解LUTは、顔料インクのみで印刷するモード、または、染料インクのみで印刷するモードにそれぞれ対応した色分解LUTである。前記基本色分解LUTは、顔料インクのみ、染料インクのみで印刷する際に、記録媒体に応じて最も画質(粒状性、色再現領域、光沢均一性等)が良くなるように作成されていることが望ましい。
図13は、本実施形態における色処理部202の処理の流れを示すフローチャートである。まず、<UI部詳細>にて述べたとおり、S1301にて、記録装置で出力対象とする画像がユーザにより入力される。次に、S1302にて、出力に用いる記録媒体がユーザにより選択される。また、S1303にて、ユーザが重視する項目に応じて、出力する際の色処理モードがユーザにより選択される。S1303で選択された色処理モードが光沢均一化処理のモード(<UI部詳細>に記載した「バランス重視」モード)であるか否かを、S1304にて判定する。S1304で光沢均一化処理モードが選択された場合、S1305では、<装置構成詳細>で説明したとおり、記録媒体の光沢特性と印字された領域の光沢特性の差が所定の値を超えないように処理される(色分解LUTが生成される)。S1305で生成された色分解LUTは、S1306にて色分解LUT格納部406に格納される。S1304で光沢均一化処理モード以外が選択されたと判定された場合、S1307にて基本色分解LUTを参照して、出力に用いる色分解LUTに格納する(S1306)。前記基本色分解LUTは、顔料インクのみで印刷するモード、または、染料インクのみで印刷するモードにそれぞれ対応した色分解LUTである。前記基本色分解LUTは、顔料インクのみ、染料インクのみで印刷する際に、記録媒体に応じて最も画質(粒状性、色再現領域、光沢均一性等)が良くなるように作成されていることが望ましい。
S1305の光沢均一化処理の詳細を、図14を参照して詳細に説明する。S1401では、S1302で選択された記録媒体に対応する光沢特性が検出される。次に、S1402にて、記録媒体の光沢特性に応じて光沢閾値が決定される。前記光沢閾値を超えないように、S1403にて顔料インク使用量が決定される。<装置構成詳細>の図12を用いて説明したとおり、S1404では、S1403で決定した顔料インク使用量から、所望の色を再現するための染料インク使用量を決定する。S1405では、S1403、S1404で決定された染料インク、顔料インクのそれぞれの総使用量を保持しながら、各色材色の使用量を決定する。
S1401における記録媒体光沢特性検出の処理の詳細を、図15を参照して詳細に説明する。S1501では、S1302にて選択された記録媒体の光沢特性が、予め記録媒体光沢特性格納部407に格納されているか判定される。プリンタドライバで対応されていない記録媒体など、S1302にて選択された記録媒体の光沢特性が未知の場合、記録媒体光沢特性測定部408にて記録媒体の光沢特性が測定される(S1502)。S1502で測定された光沢特性は、記録媒体光沢特性格納部407に格納される(S1503)。S1302にて選択された記録媒体の光沢特性が予め記録媒体光沢特性格納部407に格納されている場合、407を参照する(S1504)。
以上説明したとおり、上述した実施の形態によれば、相対的に耐候性の高い色材と相対的に耐候性の低い色材を同時に搭載した記録装置において、耐候性を保持しつつ光沢むらの発生を抑制することが可能になる。
また、相対的に耐候性の高い色材のみで記録する場合より、印刷物の乾燥時間を短縮できる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置、制御装置など)に適用してもよい。
なお、本発明は、複数の機器(例えばコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置、制御装置など)に適用してもよい。
また、本発明の目的は、上記実施例の機能を実現するコンピュータプログラムを記録した記録媒体または記憶媒体をシステムまたは装置に供給する。そして、そのシステムまたは装置のコンピュータ(CPUやMPU)が前記コンピュータプログラムを実行することでも達成される。この場合、記録媒体から読み出されたソフトウェア自体が上記実施例の機能を実現することになり、そのコンピュータプログラムと、そのコンピュータプログラムを記憶する、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は本発明を構成する。
また、前記コンピュータプログラムの実行により上記機能が実現されるだけではない。つまり、そのコンピュータプログラムの指示により、コンピュータ上で稼働するオペレーティングシステム(OS)および/または第一の、第二の、第三の、…プログラムなどが実際の処理の一部または全部を行い、それによって上記機能が実現される場合も含む。
また、前記コンピュータプログラムがコンピュータに接続された機能拡張カードやユニットなどのデバイスのメモリに書き込まれていてもよい。つまり、そのコンピュータプログラムの指示により、第一の、第二の、第三の、…デバイスのCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、それによって上記機能が実現される場合も含む。
本発明を前記記録媒体に適用する場合、その記録媒体には、先に説明したフローチャートに対応または関連するコンピュータプログラムが格納される。
Claims (14)
- 画像信号を、顔料色材と前記顔料色材と同系色の染料色材とを含む色材の色材量に変換する画像処理装置であって、
画像信号を入力する入力手段と、
前記画像信号を、前記画像信号によって表される画像の濃度に応じて前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する変換手段と
を有し、
前記変換手段は、
前記画像の濃度が所定の濃度より小さい濃度範囲については、前記染料色材の色材量はゼロになるようにし、前記顔料色材の色材量は前記画像の濃度が高くなるに従い増加するように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換し、
前記画像の濃度が前記所定の濃度以上の濃度範囲については、前記染料色材の色材量は、前記画像の濃度が高くなるに従い増加するようにし、前記顔料色材の色材量は前記所定の濃度以上の濃度範囲のうち少なくとも一部の濃度範囲において、前記画像の濃度が増加してもゼロでない一定量となるように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 前記所定の濃度は、前記顔料色材の光沢度と前記画像を印刷するための記録媒体の光沢度との差が一定の範囲に収まる濃度であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記光沢度は、鏡面光沢度であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記光沢度は、写像性であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の画像処理装置。
- 前記変換手段は、前記画像信号を、色材色ごとに前記顔料色材と前記染料色材とを変換することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- さらに、前記変換手段は、前記所定の濃度以上の濃度範囲のうち、高濃度部では、前記画像の濃度が高くなるに従い前記顔料色材の色材量を増やすことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 画像信号を、顔料色材と前記顔料色材と同系色の染料色材とを含む色材の色材量に変換するための画像処理装置であって、
記録媒体に顔料色材を用いて記録される画像の光沢度を制限するための制限値を入力する入力手段と、
画像信号が表す階調に応じた光沢度を入力する入力手段と、
前記制限値と前記光沢度とに基づき前記顔料色材の色材量を制御する制御手段と、
前記階調に応じた色材量を取得する取得手段と、
前記制御手段により制御される前記顔料色材の色材量と前記取得手段により取得される色材量とに基づき前記顔料色材と同系色の染料色材の色材量を算出する算出手段と、
を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記制限値は、前記階調に応じた光沢度のうち最大の光沢度と前記記録媒体の光沢度との差であることを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
- 前記制御手段は、前記光沢度が前記制限値を超えないように、前記階調に応じて前記顔料色材の色材量を増やすよう制御することを特徴とする請求項6または請求項8に記載の画像処理装置。
- 前記制御手段は、前記階調において前記光沢度が前記制限値を超える範囲の階調に対して前記顔料色材の色材量を一定に制御することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記染料色材の色材量は、前記取得手段により取得される色材量から前記顔料色材の色材量を減じた量であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 画像信号を、顔料色材と前記顔料色材と同系色の染料色材とを含む色材の色材量に変換する画像処理方法であって、
画像信号を入力する入力工程と、
前記画像信号を、前記画像信号によって表される画像の濃度に応じて前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する変換工程と
を有し、
前記変換手段は、
前記画像の濃度が所定の濃度より小さい濃度範囲については、前記染料色材の色材量はゼロになるようにし、前記顔料色材の色材量は前記画像の濃度が高くなるに従い増加するように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換し、
前記画像の濃度が前記所定の濃度以上の濃度範囲については、前記染料色材の色材量は、前記画像の濃度が高くなるに従い増加するようにし、前記顔料色材の色材量は前記所定の濃度以上の濃度範囲のうち少なくとも一部の濃度範囲において、前記画像の濃度が増加してもゼロでない一定量となるように、前記画像信号を前記染料色材と前記顔料色材との色材量に変換する
ことを特徴とする画像処理方法。 - コンピュータ装置を制御して、請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載された画像処理装置の各手段として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。
- 請求項13に記載のコンピュータプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008171743A JP2010011428A (ja) | 2008-06-30 | 2008-06-30 | 画像処理方法およびその装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015128235A (ja) * | 2013-12-27 | 2015-07-09 | キヤノン株式会社 | 制御装置および制御方法 |
CN106528009A (zh) * | 2015-09-15 | 2017-03-22 | 佳能株式会社 | 图像处理装置和图像处理方法 |
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