JP2010010752A - 光信号の自動波長分散補償方法およびシステム - Google Patents

光信号の自動波長分散補償方法およびシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 低コストでかつ高速、しかも効果的に可変波長分散補償を可能とする。
【解決手段】 光ファイバ伝送路1の途中に可変波長分散補償器2を設置し、該可変波長分散補償器2を通過した後の光伝送信号を光受信器3で電気信号に変換してから受信側での波長分散による信号の歪みの影響を求めて適切な補償量を補償器2にフィードバックする自動波長分散補償方法並びにシステムにおいて、光受信器3とバンドバスフィルタ4とパワーメータ5とを用いて、光伝送信号の伝送後の電気スペクトルから変調方式毎に伝送光信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイント付近の周波数成分の光信号強度を測定し、該信号強度が最小化するように補償量を制御量計算部6で決定して補償器駆動回路7を介して可変波長分散補償器2をフィードバック制御するようにしている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光信号の自動波長分散補償方法及びシステムに関する。さらに詳述すると、本発明は、可変式の自動波長分散補償方法及びシステムに関する。
光ファイバ内では、光の伝搬速度は波長によって異なる(これを波長分散という)ことから、波長によって遠方への到達時間に差が生じる。この波長分散は、波長差が大きいほど、また伝搬距離が長いほど影響が大きくなり、さらにわずかではあるが、ファイバの温度や圧力等の外界の影響でも変化することがある。
他方、ファイバ内の光信号は光のオンオフに情報を載せて伝送されるため、高速伝送を行うためにはオンオフの切替速度を速くする必要があり、1ビットあたりの光パルスの時間幅は短くなる。このとき、フーリエ変換により、信号が占める波長幅(光スペクトル幅)は広がる。このため、高速伝送における短パルス光信号はスペクトル広がりによって多くの波長成分を持っていることになり、ファイバの波長分散の影響を受けて、長距離の伝送後にその時間波形がひずむこととなる。即ち、高速伝送となるほど、符号誤り率(伝送したビット数に対し、0を1に、または1を0に誤認識したビット数の割合)が増大し、正常な通信が困難になるという問題が発生する。
また、従来の一般的な光ファイバネットワークにおいては、光信号は単に別のノードへ転送されるだけのものであっても一度電気信号に変換され、波形整形等が行われて再度光信号に変換されているため、この部分がネットワークスループットのボトルネックとなっている。しかも、不必要な光−電気または電気−光変換は、余計な電力消費や設備スペースを必要とする問題もある。そこで、この電気的な信号再生をできるだけ少なくし、単なる転送ノードである場合は光スイッチ等を用いて光信号のまま通過(カットスルー)させるという新たな概念の通信システム(フォトニックネットワークと呼ばれる)が提案されている。
このフォトニックネットワークにおいて信号はノードを光のまま通過するため、必然的に光信号としての伝送距離が長くなると共に、各リンク(ノードからノード)における波長分散の補償誤差が累積する虞がある。また、信号が自由にAdd/Drop されるようになると、波長毎に伝送距離が大きく異なることもあり得る。このとき、損失や光強度のばらつき、波長分散等の回線への影響が大きくなることが懸念される。特に、波長単位でスイッチングなどを行うことにより2つのノード間で波長による回線(光パス)を構成する光波長パスネットワークの場合、可変波長分散補償が重要な技術となる。
そこで、波長分散によりひずんだ波形を伝送路の途中で元に戻す波長分散補償、特に波長分散による信号ひずみの影響を何らかの形でリアルタイムにモニタリングし、適切な補償量を補償器にフィードバックする可変の補償器の適用が必要不可欠である。
この可変の補償器における信号品質の指標として現状で主に用いられているのは符号誤り率やアイ開口度、Q値などの測定値である。
特開平11−346191号 特開平11−68657号 特開平11−88262号
しかしながら、これら従来の信号品質の指標とされているものは、いずれも信号の時間領域特性を測定する必要があるため、専用の測定機が高価であり、可変補償器毎に設置することはコストがかかりすぎるという問題がある。
例えば、信号の符号誤り率(BER:Bit Error Rate)を測定して補償する場合には、厳密に信号の品質を把握して制御することができるので望ましいが、実用的な光通信回線での符号誤り率の測定には長時間がかかり、リアルタイム性が低いという問題がある。しかも、時間(領域)で誤り率を測定しているので、ビットレートが高くなる(伝送速度が高速化する)ほど、高速な装置が必要である。また、実際に運用している回線を停止せずに測定するためには専用の波長を必要とするなど、現状では可変補償器の制御のためにそのつど符号誤り率を直接測定することは困難である。
また、S/N(信号対雑音強度比)が高い高品質波形ではQ値という指標を使うケースがある。これは、受信波形の振幅方向のノイズが正規分布をしていると仮定して、符号誤り率が最小となる最適ポイントにおけるS/Nを推定する方法である。Q値の測定は信号のビットレートに依存しない(クロック抽出を必要としない)、データフォーマットに無依存、高速測定可能など、さまざまなメリットがある。しかしながら、やはり高速のサンプリングを必要とするため、測定機は複雑・高価なものにならざるを得ない。このため、ネットワークの各リンク、さらには各波長毎に分散補償を行う場合はやはりコストがかかるという問題がある。
光波長パスネットワークにおいては波長によって伝送距離が異なる可能性があるため、最適分散補償量も波長によって異なることが考えられる。したがって波長毎に補償可能なデバイスが必要になる可能性が高く、従来よりも一層簡易な構成の可変補償技術が望まれる。
そこで本発明は、低コストかつ高速で、しかも効果的に補償できる可変波長分散補償方法並びにシステムを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明者等が種々研究した結果、光信号には変調方式毎にビットレートとの関係で固有の周波数にヌルポイントが発生する特性を有しているが、このヌルポイント付近の周波数成分が波長分散の影響を受けて波形が歪んでいくことにより相対的に増大し、結果としてヌルポイントの消失が見られることから、光信号の電気スペクトルに着目して波長分散補償制御が可能であるという知見を得たものである。本発明はかかる知見に基づくものであって、信号スペクトル形状が本来持つ特徴を捉え、伝送後の乱れたスペクトル形状を本来の形に戻すことにより波長分散の影響を補償するものである。
即ち、本発明は、光ファイバ伝送路の途中に可変波長分散補償器を設置し、該可変波長分散補償器を通過した後の光伝送信号を光受信器で電気信号に変換してから受信側での波長分散による信号の歪みの影響を求めて適切な補償量を補償器にフィードバックする自動波長分散補償方法において、光伝送信号の伝送後の電気スペクトルから変調方式毎に伝送光信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイント付近の周波数成分の信号強度を測定し、該信号強度が最小化するように可変波長分散補償器をフィードバック制御するようにしている。ここで、電気スペクトルから抽出される周波数成分は、複数のヌルポイントのうち最低周波数にあるヌルポイント付近の周波数成分であることが好ましい。
また、本発明は、光ファイバ伝送路の途中に可変波長分散補償器を設置し、該可変波長分散補償器を通過した後の光伝送信号を光受信器で電気信号に変換してから受信側での波長分散による信号の歪みの影響を求めて適切な補償量を補償器にフィードバックする自動波長分散補償システムにおいて、可変波長分散補償器を通過した伝送後の光伝送信号の少なくとも一部を電気信号に変換する光受信器と、電気信号の電気スペクトルから変調方式毎に伝送光信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイント付近の周波数成分だけを抽出するフィルター手段と、該フィルター手段を通過した周波数成分の信号強度を測定するパワーメータと、パワーメータで得られた信号強度を基にして該信号成分強度が最小化するように可変波長分散補償器をフィードバック制御する補償量を決定する制御量計算部と、決定された制御量に応じて可変波長分散補償器を駆動する補償器駆動回路とを備えるようにしたものである。
さらに、この光信号の自動波長分散補償システムにおいて、可変波長分散補償器を通過した後に光カプラでその一部が分離されて可変波長分散補償器のフィードバック制御に利用され、大部分は光信号のまま光伝送路を伝送されるものであることが好ましい。
請求項1並びに3記載の光信号の自動波長分散補償方法並びにシステムによれば、伝送後における信号波形の形状変化が顕著に表れるヌルポイントを制御対象とし、光伝送信号の伝送後の電気スペクトルから変調方式毎に伝送光信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイント付近の周波数成分の信号強度を測定し、この信号強度が小さくなるように波長分散補償制御を行うことによって、波長分散により歪んだ信号波形を本来の姿に戻すようにしているので、高速であり、簡単な装置で低コストに実施可能である。加えて、電気スペクトルの包絡線形状はごく短い時間で平均化処理が可能なため、リアルタイムで測定できる上に、クロック合わせなどのシビアな制御を必要としない。しかも、信号スペクトル形状が本来持つ特徴を捉え、伝送後の乱れたスペクトル形状を本来の形に戻す方法なので、効果的に補償が可能である。
さらに、本発明によると、光伝送路における波長分散量を測定するのではなく、伝送信号そのものの信号強度の変化を利用して補償量を決定するようにしているので、伝送路の波長分散量を測定するための専用の波長や高価な測定器を必要としない上に、実際に運用している回線を停止せずに測定することが可能である。しかも、制御方法そのものは波長分散補償デバイスには依存しないので、どのような補償器に対しても適用できる。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明の光信号の自動波長分散補償システムの実施の一形態を示す。この光信号の自動波長分散補償システムは、光ファイバ伝送路1の途中に配置される可変波長分散補償器2と、可変波長分散補償器2を通過した伝送後の光伝送信号の少なくとも一部を電気信号に変換する光受信器3と、電気信号の電気スペクトルから変調方式毎に伝送光信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイント付近の周波数成分だけを抽出するフィルター手段4と、該フィルター手段4を通過した周波数成分の信号強度を測定するパワーメータ5と、パワーメータ5で得られた信号強度を基にして該信号成分強度が最小化するように可変波長分散補償器2をフィードバック制御する補償量を決定する制御量計算部6と、決定された制御量に応じて可変波長分散補償器2を駆動する補償器駆動回路7とを備え、可変波長分散補償器2を通過した後の光伝送信号を光受信器3で電気信号に変換してから受信側での波長分散による信号の歪みの影響を求めて適切な補償量を可変波長分散補償器2にフィードバックするようにしたものである。尚、図中の符号8は光送信器である。
本実施形態において、補償量は、光ファイバ伝送路1の途中に設置された可変波長分散補償器2を通過した伝送後の光伝送信号の一部を光受信器3で電気信号(電気スペクトル)に変換してから、変調方式毎に伝送光信号のビットレートとの関係で一律に定まるヌルポイント付近の周波数成分だけを同電気スペクトルから抽出してその信号強度を測定し、該信号強度が最小化するように可変波長分散補償器2をフィードバック制御するようにしている。具体的には、光受信器で電気に変換された信号をバンドパスフィルタ(特定周波数範囲の信号成分だけを通す電気フィルタ)4を用いて電気スペクトルの一部であるヌルポイント付近の周波数成分だけを通過させ、この信号成分強度が現在より小さくなるような可変波長分散補償器2の方式に応じた制御量を制御量計算部6において決定し、この決定された制御量に応じて補償器駆動回路7で可変波長分散補償器2を駆動するようにしている。波長分散はスカラー量でプラスかマイナスでしかないので、ヌルポイント付近の周波数成分の信号が小さくなるようにフィードバック制御して最小値に収斂するように制御する簡単な操作・フィードバック制御回路で実施可能である。尚、信号の分岐は、本実施形態の場合には、光受信器で電気信号に変換した後に行うようにしているが、光カプラなどの光分岐器を用いて電気信号に変換する前に行うようにしても良い。
本実施形態の可変波長分散補償システムの場合、光信号は光受信器3で電気信号に変換された後に2分岐され、一方はデータの受信に使用される。もう一方はバンドパスフィルタ4を通過し、パワーメータ5にてフィルタ帯域内の信号強度が測定される。そして、パワーメータ5で測定されたフィルタ帯域内の信号強度を基にして、制御量計算部6で補償デバイス2の具体的な制御量を算出する。通常はパワーメータ5内でアナログ−ディジタル変換が行われ、信号強度をディジタル値で得ることができる。これを基に制御量計算部6で最適補償状態へ向けた補償量を計算する。計算された補償量はディジタル−アナログ変換され、補償器駆動回路(ドライバ)7によって実際に可変波長分散補償器2を駆動させる。ここでは補償すべき実際の分散量を知る必要はなく、単純にバンドパスフィルタ4を通過する信号成分強度が現在より小さくなるように、可変波長分散補償器2の制御量(電流・電圧や熱、歪みなど)を決定すればよい。複雑な測定や計算が不要であるため、高速な制御が可能と考えられる。
次いで、決定された制御量に応じて次段の補償器駆動回路7が実際に可変波長分散補償器2を駆動する。可変波長分散補償器2が適切に制御されれば、ヌルポイント付近を透過帯域とするバンドパスフィルタ4を通過してくる信号成分の強度が現在より小さくなり、波長分散補償が適切に行われることになる。これをフィードバック制御とすることで、常に最適な補償が得られる。
ここで、本発明の光信号の自動波長分散補償方法並びにシステムは、可変波長分散補償器には依存せずどのような補償器に対しても適用できることから、可変分散波長補償器としては、特定の方式に限られるものではなく、公知のあるいは新規の構造・方式のものの使用が可能である。例えば、ファイバグレーティングに薄膜ヒータを取り付けたファイバグレーティング(FBG)方式(例えば、特開2000−137197号公報に記載のデバイス)や、平面導波路方式あるいは空間伝搬方式などの可変波長分散補償器2を用いることができる。FBG方式は、グレーティング間隔が徐々に変化しているチャープトファイバグレーティング(Chirped FBG)構造で、光信号の高周波成分と低周波成分で反射位置が異なることを利用して周波数成分毎に伝送時間を調節できるようにしたものである。このFBG 型可変波長分散補償器は、グレーティング部に複数のヒータを配置して熱による屈折率変化を各部分で制御したり、機械的な歪みを加えて屈折率変化を生じさせるなどの方法によって補償量を制御可能としている。また、平面導波路方式は、導波路基板上に干渉計を構成し、2つの導波路に相対的に温度差を設けて波長成分毎の屈折率変化を生じさせ、分散補償を行うものである。さらに、空間伝搬方式デバイスを用いた可変波長分散補償器は、レンズ系とVIPA(Virtual Imaged Phased Array)板と呼ばれる多重反射板を入射光が通過し、波長に応じて自由曲面反射鏡の異なる位置で反射させるようにしたものであり、自由曲面反射鏡での反射位置によって往復時間が異なることを利用して曲面形状によって任意の時間遅延を与えるようにあるいは自由曲面反射鏡を移動させることによって、分散量を可変にするものである。
以上のように構成された波長分散補償システムによれば、次のように可変波長分散補償器2をフィードバック制御することで波長分散補償をリアルタイムで実施できる。
即ち、光受信器3で電気信号に変換された光伝送信号をバンドパスフィルタ4に通すことにより、変調方式毎に伝送信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイント付近の周波数成分だけが抽出される。例えば、信号の伝送速度が10Gbpsで変調形式がNRZ(Non-ReturntoZero)の場合は10GHz付近に最初のヌルポイントが存在する。バンドパスフィルタは伝送ビットレート10Gbpsであれば複数のヌルポイントのうち最低周波数にあるヌルポイント(最初のヌルポイント)付近の周波数成分となる10GHz 付近の切り出しを行う。勿論、変調方式と伝送光信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイントは10GHzの整数倍で生ずるが、20GHzやそれ以上のヌルポイントでは信号強度が小さいため利用する意味はなく、ベースとなる10GHzを対象にすればよい。尚、フィルタの帯域幅はあまり狭いと信号強度が低下して測定誤差が大きくなるが、逆にあまり広くすると波長分散補償前後の強度変化がわずかなものになり、これも補償誤差につながる。そこで、バンドパスフィルタの透過帯域幅は1GHz 程度、即ち9.5GHz〜10.5GHzの範囲とすることが好ましい。
10Gbps信号は伝送前には図4に示すような電気スペクトル形状を持ち、時間波形としては図6に示すようになっている。これを光送信器8によって光信号に変換して長距離のファイバ1を伝送させ、光受信器3で電気信号に戻したときの信号のスペクトルは、適切な波長分散補償が行われない場合は図5に示すように10GHzにある程度の成分が生じる。このとき時間波形は図7に示すようになり、かなり変形している。しかし、受信信号から図5に示す10GHz付近の信号成分をバンドパスフィルタ4で切り出し、この強度をパワーメータ5で測定して、補償量計算部6と補償器駆動回路7とでこの量が小さくなるように可変補償器2をフィードバック制御すると、信号スペクトルが図8に示すようになり、信号波形の品質が図9に示すように改善される。
ここで、補償量の計算は、例えば図13に示すフローチャートに基づいて行なわれる。因みに、可変波長分散補償器2の補償量には図11で示すように最適値が存在し、補償量がそれ以上だと過補償、以下だと補償不足として、どちらにしても信号品質が悪化してしまう。この補償量と注目している周波数成分の信号強度との関係は図12に示すようになる。
まず、装置の起動時に補償量を初期化し、既知の値とする。これを変数Yに格納しておく(ステップS101)。次にパワーメータ5から最初の信号強度を取得し、変数Bに格納する(ステップS102)。ここで補償量を一定量プラスし(またはマイナスし)、変数Xに入れ、この値で補償器2を制御する(ステップS103)。再度パワーメータ5から信号強度を取得して変数Aに入れる(ステップS104)。もしここで(A-B)/(X-Y)の値、すなわち2点間の傾きが正であるときは図12における過補償状態にあると判断し、補償量をマイナスする(ステップS109)。一方、傾きが負であるときは補償不足状態と考えて補償量をプラスする(ステップS107)。変数A、XをB、Yに入れることで現在の値を保存し、変数A、Xは新たな状態を格納し、先ほどの比較・制御を繰り返すことで、最適補償状態へ近づけることができる。
ここでは基本的なアルゴリズムだけを述べたが、補償量のステップについては、傾きの絶対値が小さければ小さいほど最適補償状態に近いと考えてステップも小さくすることで、最適補償状態へ向かってより精密に制御が可能となる。また、実際の補償量と信号強度の関係は図12のように理想的なわけではなく、常にノイズ成分を伴う。そのため、パワーメータにおける強度測定はある程度の時間平均を行うことが誤制御を少なくする上で好ましい。
現状のほとんどの可変波長分散補償器2においては、補償器駆動回路7から受け取った電気信号を熱や機械的動作などに変換して補償器2の状態を変化させ、通過する光信号の分散補償を行っている。例えば熱によってその中を通過する光信号の分散量が変化するような光学デバイスでは、温度が上がると補償量がプラス、逆に温度が下がるとマイナスになったりする。したがってこのような可変波長分散補償器2では内部に電気信号を熱に変換するヒーターが設置されている。機械的動作で分散量を制御する可変波長分散補償器2の場合は、光信号がその波長によって伝送距離が変わるように(これは波長分散が変化することに対応する)、特殊なミラーを動かしたり、デバイスに歪みを加えたりする。
このフィードバック制御による可変波長分散補償方法では、パワーメータで信号強度を測定してそれが最小になるようにするだけの制御なので、高速で尚かつ簡単な装置で実現できる。しかも、信号の電気スペクトルを本来の形に戻す方法なので、効果的に補償が可能である。
さらに、光信号波形と電気スペクトルとの関係を明らかにして本発明を説明する。
NRZ信号は、伝送されるビット列が完全なランダムで周期性がなく、かつ時間波形が完全に矩形である場合には、スペクトルの形状P(f) は以下の式で表すことができる。尚、NRZ符号は、1のときオンで0のときオフ、1(0)が連続すればずっとオン(オフ)となるような形式で、一般的に使用されている。
Figure 2010010752
ここで、fは周波数、Tはディジタル信号の1ビット分の時間幅を表す。
したがって、T=100ps、すなわち10Gbpsのとき、図3で示したような形状となる。これより、スペクトルは周期的にヌルポイントを持つことが分かる。このヌルポイントは、10GHz、20GHz、… と伝送ビットレートの整数倍の周波数で生じている。また、非常に高周波まで成分が存在していることも分かる。ちなみにRZ信号では伝送ビットレートの1/2整数倍の周波数でヌルポイントが生じる。
実際には光信号の時間波形は理想的な矩形波ではなく、多少なまっている。現実的な例として、例えば波形が正弦波的で、立ち上がり、立ち下がり部(peak-to-peak)がそれぞれちょうど1ビット分の時間幅を持つ光信号を仮定すると、電気的周波数スペクトルは図4のようになる。スペクトルに細かなノイズが見られるのは数値計算上の誤差の影響であり、本質的なものではない。時間波形がなまっているため高周波成分の強度は図3と比較して相対的に低いが、本図においても伝送ビットレートの整数倍の周波数でヌルポイントが生じていることが確かめられる。
ここで、多少なまっている現実的な上述の矩形波の信号波形で例えば波長1550nmの光信号を考え、SMF(Single Mode Fiber)を伝送させるシミュレーションを行うと、距離によって光信号波形は図10(A)に示すように変化する。ただしファイバへの入射光強度は10mW、外部変調器使用として計算した。本計算では伝送損失の影響を考慮しており(0.25 dB/km)、伝送距離が長くなるにしたがって光信号の強度も小さくなるが、ここでは波形の特徴を捉えるために各グラフそれぞれで規格化している。伝送距離が長くなるにしたがって波長分散の影響を受けて波形が歪んでいくことが分かる。これが符号誤り率の増大、すなわち光信号品質の劣化原因の一つとなる。
図10(B)は各伝送距離に対する信号光の電気的周波数スペクトルを表す。ここでは光受信器のノイズは考慮していないが、受信帯域特性としてカットオフ周波数7.5GHzで4次のチェビシェフ型ローパスフィルタを想定した。長距離伝送時は損失によって全体としての強度レベルは低下するが、特徴的なことはヌルポイント付近の周波数成分が相対的に増大し、結果としてヌルポイントの消失が見られることである。光受信器後のローパスフィルタで高周波成分は著しく抑圧されているが、10GHz のヌルポイントは1km伝送後ではまだ見られるものの、30km伝送後ではほとんど消失している。
これらのことより、光信号は長距離の伝送でその電気的スペクトル形状が変化し、本来ヌルポイントであった周波数成分が相対的に増大するため、この成分の信号強度をモニタリングすることで信号品質の劣化を知ることが可能であることを本発明者は知見するに至った。しかも、単純に信号強度だけからその品質劣化を推定できるため、簡易で高速な信号品質モニタリングができる。
また、伝送後の電気スペクトルからヌルポイント付近の周波数成分を取り出し、この強度が小さくなるように分散補償制御を行うことは、形状変化したスペクトルを波長分散補償によって信号が本来持っているはずの形状に戻す操作であり、光信号の電気スペクトルに着目して波長分散補償制御が可能であることを示している。つまり、本手法では伝送信号そのものを利用して補償を行うためインラインでの使用が可能であり、また特別な波長を必要としない。さらに、構成が簡易でかつ制御量算出手法によっては高速補償が可能であることもメリットである。また、補償する波長と信号の波長が一致していることや、周波数スペクトルのヌルポイントを利用することなどから、高精度に補償できる。
図2に本発明の可変波長分散補償制御方式の他の実施形態の基本構成図を示す。本実施形態は、波長単位でスイッチングなどを行う光波長パスネットワークに適用されたものであり、カットスルーの用途に用いたものである。光波長パスネットワークにおいては、光パスの各リンク毎に補償しようとする場合、補償誤差が累積する問題がある。また、波長のAdd/Drop により波長毎に伝送距離が異なる。したがって分散補償すべき量がそれぞれ波長毎に異なることが考えられることから、波長毎に適応補償することが好ましい。そこで、このネットワーク構成では、多波長光信号は波長分散補償前に波長分波器9で分波され、各波長毎に可変波長分散補償器2を通過した光信号を光カプラ10などの光分岐器で2分岐し、一方を光スイッチ11へ、もう一方を光受信器3へ接続するように設けられている。そして、光受信器3で電気信号に変換された光伝送信号は、図1に示す実施例の可変分散波長補償回路と同様に、バンドパスフィルタ4でヌルポイント付近の周波数成分だけを抽出してその信号強度をパワーメータ5で検出し、信号成分強度が現在より小さくなるようにフィードバック制御可能とするための制御量を制御量計算部6において決定して補償器駆動回路7で可変波長分散補償器2を駆動するようにしている。尚、本実施形態では、多波長光信号を補償前に波長分波器9で分波することにより、波長毎の分散補償を行うようにしているが、場合によっては波長毎の分散補償を行わず、一括分散補償を行うことも可能である。同じ変調方式であれば、同じスペクトル特性を有していることから、より好ましくは最初のヌルポイントの付近の周波数成分を抽出して複数波長に対して一括・一律に波長分散制御補償をかけることにより、各波長に対しては最適ではないが、安価にかつ高速に処理できるというメリットはある。
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、本実施形態では、NRZ光信号に対して最初のヌルポイントの付近の周波数成分を抽出してこの信号強度が最小化するように波長分散制御補償をかけるようにした例を挙げて主に説明したが、これに特に限られず場合によっては2番目以降のヌルポイントの付近の周波数成分を抽出するようにしても良いし、RZ光信号を対象とするようにしても良い。本発明の波長分散補償方式は、信号スペクトル形状が本来持つ特徴を捉え、伝送後の乱れたスペクトル形状を本来の形に戻すという考え方に基づくものであって、変調方式の特性として特有のスペクトル形状を利用してその信号強度を対象とし、即ち、送信側と受信側とで形状の変化が顕著に表れるポイント(特徴の大きなところ)を制御対象としていることから、波長分散補償デバイスには依存しない。
さらに、本実施形態では、バンドパスフィルタ4とパワーメータ5を用いてヌルポイント付近の周波数成分を抽出してその信号強度を得るようにしているが、これに特に限定されるものではなく、スペクトラムアナライザを用い、適切な帯域内の信号強度を測定するようにしてもよい。この場合には測定器コストは上がるが、信号の伝送ビットレートが変化してもスペクトラムアナライザの測定周波数帯域を変更するだけで対応可能となるメリットがある。
公知の一般的な数値シミュレーション手法によって伝送速度と距離、波長等のパラメータによってどの程度の波形歪みが生じるのかを確認すると共に、本発明の波長分散補償方法による補償効果を確認した。尚、数値シミュレーションで波長分散による波形歪みの計算を行うには、まずランダム符号を作成し、これに対応したNRZ波形を生成する。次に光変調器によって光の信号波形を作成する。そして、得られた光変調器からの出力波形についてFFT 解析を行い、 周波数ゼロの周りにシフトし、各周波数成分に対してファイバ伝送後の位相シフト量を加えることで、伝送後のスペクトルを得た。
(数値シミュレーション結果)
(50 km × 1 リンク伝送)
以下、上記数値シミュレーション手法に基づいて、光ネットワーク専用シミュレーションシステムであるOptiSystem を用いて計算した。図14に示すネットワーク構成を想定して、50 km 離れた2ノード間の伝送における補償特性について数値シミュレーションを行って検討した。ここで、光源出力は2mW で、波長1550nmの10Gbps NRZ光信号とする。50km のSMF は波長分散値16ps/nm/km とし、全体で800ps/nm の分散が蓄積される。伝送損失は0.25dB/km を仮定し、全体で12.5dB の損失が生じる。光信号は波長分散補償器を通過し、波形整形された後に光アンプ12で増幅される。光アンプ12の利得は12.5dBとし、伝送路1の損失が補償される。ここで波長分散補償器2の損失は無視している。
光信号は増幅後に9:1の光カプラ10で2分岐され、 一方は光スイッチ( 損失無視)11に接続され、もう一方は受信帯域10GHz の光受信器3で電気信号に変換される。これはバンドパスフィルタ4で10GHz 付近の信号成分だけが取り出され、 パワーメータ5で強度を測定される。この値を基に分散補償器2を制御する。ちなみに、ここでのバンドパスフィルタ4は簡単のため理想的な矩形特性とする。尚、本来は各ノードでWDM 信号の合分波が行われるが、ここでは1波長に注目するため無視している。光アンプによる増幅は分波前に全波長一括して、したがって分散補償前に行われることもあるが、ここでは補償後とした。
図15は分散補償量0のときの受信信号スペクトル(バンドパスフィルタ前)である。ちょうど10GHzに比較的高い信号成分が出現しており、さらにヌルポイントはほとんど消失している。しかしながらこのときのQ値は約9.4、BER は10-21オーダであり、10Gbps でも50km程度なら分散補償なしでも高品質の伝送が行える。
図16は波長分散補償器で−800ps/nm の分散を付加し、全体の分散量をキャンセルしたときのスペクトルである。こちらは10GHz付近で信号強度が低くなっており、信号本来のスペクトル形状に近い。このときのQ値は100を超え、エラーフリーの状態である。
次に補償あり/なしにおけるバンドパスフィルタ透過後の信号成分強度を検討する。バンドパスフィルタの中心周波数は10GHzとし、透過帯域幅を変化させたとき、これを通過する信号成分強度と比を図17に示す。補償なしの場合に比べて、補償ありの場合は透過信号強度が小さくなる。ただしこれら比は帯域幅が広くなると小さくなり、10GHz幅ではほとんど差は見られなくなる。一方で幅が狭くなると差は広がるが、100MHz付近ではスペクトルノイズの影響が大きくなって逆に差が小さくなっている。また、信号強度自体も非常に小さくなってしまう。以上のことから、バンドパスフィルタの透過帯域幅は1GHz程度、即ち9.5GHz〜10.5GHzの範囲とすることが好ましい。
次にバンドパスフィルタ透過帯域を1GHz に固定し、分散補償量に対する受信信号品質およびバンドパスフィルタ透過後の信号強度を図18に示す。ここで受信信号品質は光スイッチ側の光信号に対するものである。
最適補償量は−800ps/nm である。したがってこれより補償量が大きくても小さくても、信号品質は劣化する。一方でバンドパスフィルタ透過後の信号強度は最適補償量のときに最小となるため、前述のフィードバック制御手法を用いて信号品質を最適にすることができる。
以上により50km の1リンク伝送については、提案した可変波長分散補償制御方式の有効性が数値シミュレーション上で確認できた。
(100 km × 1 リンク伝送)
また、1リンクが長い場合の例として、伝送距離100 km の伝送を考えた。ネットワーク構成は図14に示す構成においてSMFの長さを100kmとし、光アンプ12の利得を25dBとする。バンドパスフィルタの透過帯域幅は1GHzとした場合の、分散補償量に対する受信信号品質およびバンドパスフィルタ透過後の信号強度特性を図19に示す。
伝送距離100kmでは最適補償量は−1600ps/nmであり、このときにバンドパスフィルタ4の透過信号強度が最低となり、同時に受信信号品質が最高となっている。補償量に対する透過信号強度の変化も大きく、伝送距離100kmでも本発明手法による波長分散補償制御が可能であると言える。
(50km × 10リンク伝送)
図20に示すように50km間隔でOXC(Optical Cross Connect)ノードが存在することを想定した10リンク分の光パスを例として考えた。尚、最終ノードを除く各ノードにおいては本発明の波長分散補償手法で適切に行われるとし、−800ps/nmが付加され、各リンク毎に波長分散はキャンセルされるとする。また、ノード毎に光アンプ12で12.5dBの利得を得て、損失が補償される。尚、図中の符号13は図1に示す本発明のフィードバック回路である。
最終受信ノードにおいて分散補償量に対する受信信号品質およびバンドパスフィルタ透過後の信号強度を図21に示す。リンク長はすべて50kmであり、波長分散量は16ps/nm/kmとしているため、理論上の最適補償量は−800ps/nmであるはずだが、実際の最適補償量は−600ps/nmであった。これは長距離伝送になるとファイバの非線形効果等の別の効果によって、データ受信に最適な波形を得るための補償量と、理論上の最適補償量がずれることによるものと考えられる。
この数値シミュレーションの結果、長距離伝送後の波形歪みに伴うスペクトル形状の変化を、伝送前の形状に近づけることで分散補償のフィードバックを行う方法で、高速かつ簡易な機器構成で実現できることが理解できる。また、数値シミュレーションの結果として、10Gbpsで500kmの電気的無中継伝送が可能であることが分かった。尚、本発明の波長分散補償制御方式は、信号強度の極小値を求めることであるので、極小値が複数ある場合、望ましくない極小値に向って制御が進まないようにする手段が必要となる。そのためには、例えば、分散補償制御開始時に一度補償量をスイープして透過信号強度変化を記録し、理論上の最適補償量に近い極小値付近の補償量を初期状態として設定すればよい。理論上の最適補償量は敷設ファイバ長からの算出、または敷設時に一度測定しておくことで知ることができる。以上の方法で、本グラフのように実際の最適補償量に近い補償量を本提案手法で設定できる。
本発明にかかる光信号の自動波長分散補償方法を実施する可変波長分散補償制御回路の一実施形態を示す図である。 本発明にかかる光信号の自動波長分散補償方法を実施する可変波長分散補償制御回路の他の実施形態を示す図である。 理想的10GbpsNRZ信号の周波数スペクトル特性図である。 伝送前の10Gbps信号の電気スペクトル特性図である。 伝送後、補償なしの10Gbps信号の電気スペクトル特性図である。 伝送前の10Gbps信号の時間波形特性図である。 伝送後、補償なしの10Gbps信号の時間波形特性図である。 伝送後、補償ありの10Gbps信号の電気スペクトル特性図である。 伝送後、補償ありの10Gbps信号の時間波形特性図である。 (A)はSMF伝送後の10Gbps NRZ信号の時間波形特性図、(B)はSMF伝送後の10Gbps NRZ信号の電気スペクトル特性図である。 補償量と信号品質との関係を示すグラフである。 補償量と信号強度との関係を示すグラフである。 最適補償値を求めるフローチャート図である。 50kmx1リンク伝送の数値シミュレーションにおけるネットワーク構成を示すブロック図である。 50kmx1リンク伝送の数値シミュレーションにおける、分散補償量0のときの受信信号スペクトル(バンドパスフィルタ前)である。 50kmx1リンク伝送の数値シミュレーションにおける、分散補償後の受信信号スペクトル(バンドパスフィルタ前)である。 バンドパスフィルタの帯域特性図である。 50kmx1リンク伝送の数値シミュレーションにおける、バンドパスフィルタの透過帯域幅1GHzとした場合の分散補償量に対する受信信号品質及びバンドパスフィルタ透過後の信号強度特性を示すグラフである。 100kmx1リンク伝送の数値シミュレーションにおける、バンドパスフィルタの透過帯域幅1GHzとした場合の分散補償量に対する受信信号品質及びバンドパスフィルタ透過後の信号強度特性を示すグラフである。 50kmx10リンク伝送の数値シミュレーションにおけるネットワーク構成例を示すブロック図である。 50kmx10リンク伝送の数値シミュレーションにおける、最終受信ノードにおいて分散補償量に対する受信信号品質及びバンドパスフィルタ透過後の信号強度を示すグラフである。
符号の説明
1 光ファイバ伝送路
2 可変波長分散補償器
3 光受信器
4 フィルター手段(バンドパスフィルタ)
5 パワーメーター
6 制御量計算部
7 補償器駆動回路

Claims (4)

  1. 光ファイバ伝送路の途中に可変波長分散補償器を設置し、該可変波長分散補償器を通過した後の光伝送信号を光受信器で電気信号に変換してから受信側での波長分散による信号の歪みの影響を求めて適切な補償量を補償器にフィードバックする自動波長分散補償方法において、前記光伝送信号の伝送後の電気スペクトルから変調方式毎に伝送光信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイント付近の周波数成分の信号強度を測定し、該信号強度が最小化するように前記可変波長分散補償器をフィードバック制御することを特徴とする光信号の自動波長分散補償方法。
  2. 前記電気スペクトルから抽出される周波数成分は、複数のヌルポイントのうち最低周波数にあるヌルポイント付近の周波数成分である請求項1記載の光信号の自動波長分散補償方法。
  3. 光ファイバ伝送路の途中に可変波長分散補償器を設置し、該可変波長分散補償器を通過した後の光伝送信号を光受信器で電気信号に変換してから受信側での波長分散による信号の歪みの影響を求めて適切な補償量を補償器にフィードバックする自動波長分散補償システムにおいて、前記可変波長分散補償器を通過した伝送後の前記光伝送信号の少なくとも一部を電気信号に変換する光受信器と、前記電気信号の電気スペクトルから変調方式毎に伝送光信号のビットレートとの関係で定まるヌルポイント付近の周波数成分だけを抽出するフィルター手段と、該フィルター手段を通過した周波数成分の信号強度を測定するパワーメータと、前記パワーメータで得られた信号強度を基にして該信号成分強度が最小化するように前記可変波長分散補償器をフィードバック制御する補償量を決定する制御量計算部と、決定された制御量に応じて前記可変波長分散補償器を駆動する補償器駆動回路とを備える光信号の自動波長分散補償システム。
  4. 前記伝送後の光信号は、前記可変波長分散補償器を通過した後に光カプラでその一部が分離されて前記可変波長分散補償器のフィードバック制御に利用され、大部分は光信号のまま光伝送路を伝送されるものである請求項3記載の光信号の自動波長分散補償システム。
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