以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
すなわち、本発明の一側面の発光ダイオード駆動装置(例えば、図2のLED駆動装置12)は、制御装置からの指令に基づいて、発光ダイオードを駆動させる発光ダイオード駆動装置であって、前記制御装置(例えば、図2のCPU11)からの指令を受信する受信手段(例えば、図2の受信部21)と、前記指令を認識し、動作状況を指定する動作状況指定手段(例えば、図2の動作状況指定部32)と、前記動作状況指定手段により指定された動作状況に基づいて、値を上昇、または、下降させることにより第1の制御値を生成する第1の制御値生成手段(例えば、図2の制御信号発生部52)と、値を上昇、または、下降させることにより、前記第1の制御値と上昇、または下降の速度が異なる第2の制御値を生成する第2の制御値生成手段(例えば、図2の鋸波発生部51)と、前記第1の制御値と、前記第2の制御値とを比較する比較手段(例えば、図2の比較部53)と、前記比較手段の比較結果に基づいて、前記発光ダイオードを駆動する出力手段(例えば、図2の出力部54)とを含む。
前記第1の制御値生成手段、および前記第2の制御値生成手段のうちの、少なくともいずれか一方の制御値の上昇、または下降の変化速度を制御する変化速度制御手段(例えば、図2の抵抗R1,C1からなる積分回路)をさらに含ませるようにすることができる。
前記第1の制御値生成手段には、コンデンサ(例えば、図2のコンデンサC2)、および前記コンデンサを充放電するスイッチ(例えば、図2のスイッチSW1,SW2)を含ませ、前記スイッチにより充放電される前記コンデンサの充電電圧を前記第1の制御値として生成させるようにすることができ、前記第2の制御値生成手段には、鋸波を発生する鋸波発生回路(例えば、図2の鋸波発生部51)を含ませ、前記鋸波発生回路の出力電圧を前記第2の制御値として生成させるようにすることができ、前記比較手段には、比較器(例えば、図2の比較部53)を含ませ、前記比較器の比較結果を出力手段に供給させるようにすることができる。
前記第2の制御値生成手段には、コンデンサ、および前記コンデンサを充放電するスイッチに加えて、前記コンデンサと協働することにより積分回路(例えば、図2の抵抗R1,C1からなる積分回路)を構成する抵抗をさらに含ませるようにすることができる。
前記第1の制御値生成手段は、前記動作状況指定手段により指定された動作状況に基づいて、第1の速度でカウントアップ、またはカウントダウンする第1のカウンタ(例えば、図15の低周波アップダウンカウンタ153)とすることができ、前記第1のカウンタの値に基づいて、前記第1の制御値を生成させるようにすることができ、前記第2の制御値生成手段(例えば、図15の高周波アップダウンカウンタ132の高周波アップダウンカウンタカウント部132a)は、前記第1の速度より高速の第2の速度でカウントアップ、またはカウントダウンする第2のカウンタとすることができ、前記第2のカウンタの値に基づいて、前記第2の制御値を生成させるようにすることができる。
予め設定された複数のクロック周波数のパルス波を出力する第1の分周手段(例えば、図15の分周部131)と、前記クロック周波数選択信号により、前記第1の分周手段により出力される予め設定された複数のクロック周波数のパルス波のいずれかを選択するクロック周波数選択手段(例えば、図15のクロック周波数選択部152)とをさらに含ませるようにすることができ、前記第1の制御値生成手段には、前記第1の分周手段により出力される予め設定された複数のクロック周波数のパルス波のうち、前記クロック周波数選択手段により選択されている周波数のクロック周波数のパルス波を用いて、前記第1の速度で前記第1のカウンタをカウントさせるようにすることができる。
前記第2の制御値生成手段には、予め設定された複数のクロック周波数のパルス波を出力する第2の分周手段(例えば、図15の分周部132b)と、前記第2の分周手段により分周されたクロック周波数を所定時間で順次切り替える切替手段(例えば、図15の分周切替部132d)とをさらに含ませるようにすることができ、前記変化速度制御手段(例えば、図15のレートカウンタ制御部132e)には、前記第2の分周手段により分周されたクロック周波数のパルス波を順次切り替えて、前記第2の制御値生成手段の制御値の上昇、または下降の変化速度を時間方向に対して上に凸の関数として変化させるように制御させるようにすることができる。
本発明の一側面の発光ダイオード駆動方法は、制御装置からの指令に基づいて、発光ダイオードを駆動させる発光ダイオード駆動装置の発光ダイオード駆動方法であって、前記制御装置からの指令を受信する受信ステップ(例えば、図3のステップS21)と、前記指令を認識し、動作状況を指定する動作状況指定ステップ(例えば、図3のステップS28)と、前記動作状況指定ステップの処理により指定された動作状況に基づいて、値を上昇、または、下降させることにより第1の制御値を生成する第1の制御値生成ステップ(例えば、図5のステップS46)と、値を上昇、または、下降させることにより、前記第1の制御値と上昇、または下降の速度が異なる第2の制御値を生成する第2の制御値生成ステップ(例えば、図5のステップS41)と、前記第1の制御値と、前記第2の制御値とを比較する比較ステップ(例えば、図5のステップS47)と、前記比較ステップの処理での比較結果に基づいて、前記発光ダイオードを駆動する出力ステップ(例えば、図5のステップS48,S49)とを含む。
図1は、本発明に係る遊技機のLED(Light Emission Diode:発光ダイオード)駆動システムの一実施の形態の構成を示す図である。
このLED駆動システムは、パチンコ遊技機や回胴式遊技機などに代表される遊技機の、LEDを駆動させる(発光させる)ためのシステムである。LED駆動システムは、CPU(Central Processing Unit)11、および、LED駆動装置12−1,12−2,・・・12−Nから構成されており、LED駆動装置12−1が、発光ダイオードLED1−1,LED2−1を、LED駆動装置12−2が、発光ダイオードLED1−2,LED2−2を、・・・・LED駆動装置12−Nが、発光ダイオードLED1−N,LED2−Nを、それぞれ駆動させることにより発光ダイオードLED1−1,LED2−1,LED1−2,LED2−2,・・・LED1−N,LED2−Nが駆動し発光する。
尚、LED駆動装置12−1,12−2、発光ダイオードLED1−1,LED2−1,LED1−2,LED2−2のそれぞれについて特に区別する必要がない場合、単に、LED駆動装置12、発光ダイオードLED1,LED2と称するものとし、その他の構成についても同様に称するものとする。また、LED駆動装置12についても、個別に2個の発光ダイオードLED1,LED2を駆動させる例について説明するが、制御すべき発光ダイオードの個数は2個に限定されるものではなく、それ以上の個数の発光ダイオードを駆動させるものであってもよい。
CPU11は、LED駆動システムの動作の全体を制御しており、クロック端子CKより出力するクロック信号に同期して、データ端子DATAよりシリアルデータとして指令データを出力し、LED駆動装置12−1,12−2,・・・,12−Nに対して、それぞれが駆動を制御している発光ダイオードLED1−1,LED2−1,LED1−2,LED2−2の駆動の指令データを供給する。この際、CPU11は、LED駆動装置12−1,12−2のいずれに対しての指示であるかを区別するアドレスの情報を付して指令データを供給する。また、CPU11は、併せて、発光ダイオードLED1,LED2のいずれへの指示であるかを区別する出力系統を識別する情報も付した指令データを供給する。
次に、図2を参照して、CPU11およびLED駆動装置12の詳細な実施の形態の構成例について説明する。
CPU11は、判定部111、動作データ生成部112、および指令データ送信部113より構成されている。
判定部111は、LED駆動装置12が組み込まれている遊技機の遊技状態、すなわち、通常状態、リーチ状態、および大当り状態に対応して、発光ダイオードLED1−1,LED1−2をどのように駆動させるかを判定し、判定結果である駆動内容を動作データ生成部112に供給する。
動作データ生成部112は、判定部111からの判定結果に基づいて、具体的な動作内容を示す動作データを生成し、指令データ送信部113に供給する。
指令データ送信部113は、動作データ生成部112より供給されてくる動作データを含めて、指令データを生成し、宛先となるLED駆動装置12を特定するアドレスデータを付して、データ出力端子DATAおよびクロック信号出力端子CKより、クロック信号に同期してシリアルデータとして指令データを全てのLED駆動装置12に送信する。
LED駆動装置12の受信部21は、受信制御部41、およびシリアル−パラレル変換部42より構成されている。受信制御部41は、シリアルデータ受信部41aおよびクロックデータ受信部41bを備えており、クロックデータ受信部41bにより受信されるクロックデータに基づいたクロック信号に同期して、シリアルデータ受信部41aで受信されるシリアルデータとして指令データを受信し、シリアル−パラレル変換部42に供給する。シリアル−パラレル変換部42は、シリアルデータをパラレルデータに変換し、パラレルデータに変換された指令データを動作制御部22に供給する。
動作制御部22は、アドレス認識部31、動作状況指定部32、および選定部33を備えている。
アドレス認識部31は、CPU11より供給されてくる指令データに含まれるアドレスデータを読み出し、自らを識別するアドレスであるか否かを判定し、自らを識別するアドレスである場合にのみ、指令データを後段の動作状況指定部32に供給する。より具体的には、識別すべきLED駆動装置12がLED駆動装置12−1または12−2の2台である場合、1ビット分のアドレスデータが構成されればよい。例えば、図1におけるアドレス認識部31−1(図2におけるアドレス認識部31も同様)には、自らのアドレスデータの設定端子がLowに設定されているため、アドレス認識部31−1は、アドレスデータであるLow(=0)と、供給されてきた指令データに含まれるアドレスデータとを比較し、一致するとき、すなわち、アドレスデータがいずれも0であるとき、自らのアドレスであると認識する。また、例えば、図1におけるアドレス認識部31−2には、自らのアドレスデータの設定端子がHiに設定されているため、アドレス認識部31−2は、アドレスデータであるHi(=1)と、供給されてきた指令データに含まれるアドレスデータとを比較し、一致するとき、すなわち、アドレスデータがいずれも1であるとき、自らのアドレスであると認識する。
尚、上述したように、図1においては、LED駆動装置12−1乃至12−Nが設けられている例について示されているような場合、アドレスデータのデータビット数をLED駆動装置12の個数に対応して設け、対応してアドレス識別部31にさらに設定端子を増設し、それぞれを識別するアドレスを設定することで対応することができる。
動作状況指定部32は、CPU11から供給された指令データに含まれる出力系統データおよび動作データに基づいて、動作状況を指定し、選定部33に指示し、出力制御部23−1または23−2によりそれぞれ発光ダイオードLED1,LED2を駆動させる。
選定部33は、動作状況指定部32より供給されてくる指示に含まれる、指令データの出力系統データに基づいて、出力制御部23−1または23−2の何れかを選定し、動作データに対応して、出力制御部23−1のスイッチSW1−1,SW2−1をON、若しくはOFF、または、出力制御部23−2のスイッチSW1−2,SW2−2をON、若しくはOFFする。
出力制御部23−1は、鋸波発生部51−1、制御信号発生部52−1、比較部53−1、および、出力部54−1を備えている。また、出力制御部23−2は、鋸波発生部51−2、制御信号発生部52−2、比較部53−2、および、出力部54−2を備えている。
さらに、鋸波発生部51−1は、抵抗R1−1乃至R4−1、コンデンサC1−1、および比較器COMP1−1を備えている。また、鋸波発生部51−2は、抵抗R1−2乃至R4−2、コンデンサC1−2、および比較器COMP1−2を備えている。
抵抗R1は、可変抵抗であり、一方の端部がコンデンサC1の他方の端部、比較器COMP1の負端子、および比較部53に接続されており、他方の端部が比較器COMP1の出力端子、および抵抗R2の他方の端部に接続されている。抵抗R2は、一方の端部が比較器COMP1の正端子、抵抗R3の他方の端部、および抵抗R4の一方の端部と接続されており、他方の端部が比較器COMP1の出力端子、および抵抗R1の他方の端部に接続されている。また、抵抗R3の一方の端部は電源Vccに接続されており、他方の端部は、抵抗R4の一方の端部、抵抗R2の一方の端部、および比較器COMP1の正端子に接続されている。抵抗R4は、一方の端部が抵抗R3の他方の端部、抵抗R2の一方の端部、および比較器COMP1の正端子に接続されており、他方の端部が接地されている。
コンデンサC1は、一方の端部が電源Vccに接続されており、他方の端部が比較器COMP1の負端子、抵抗R1の一方の端部、比較部53に接続されている。比較器COMP1は、負端子が、抵抗R1の一方の端部、比較部53、およびコンデンサC1の他方の端部に接続されており、正端子が、抵抗R3の他方の端部、抵抗R4の一方の端部、および抵抗R2の一方の端部に接続されており、出力端子が、抵抗R1の他方の端部、および、抵抗R2の他方の端部に接続されている。
鋸波発生部51は、抵抗R1およびコンデンサC1より構成される積分回路により比較器COMP1の負端子への入力値を、鋸波状の波形の電圧値として切り替えることにより、鋸波状の電圧値を発生し、比較部53の比較器COMP2の負端子に供給する。
制御信号発生部52−1は、定電流源52a−1,52b−1、スイッチSW1−1,SW2−1、およびコンデンサC2−1を、制御信号発生部52−2は、定電流源52a−2,52b−2、スイッチSW1−2,SW2−2、およびコンデンサC2−2をそれぞれ備えている。
定電流源52aは、一方の端部が電源Vccに接続され、他方の端部がスイッチSW1を介してコンデンサC2の一方の端部に接続されており、スイッチSW1がONされると、コンデンサC2に一定の電流値を供給し、コンデンサC2を充電させる。定電流源52bは、一方の端部がスイッチSW2を介してコンデンサC2の一方の端部に接続されており、他方の端部が接地されており、スイッチSW2がONされると、コンデンサC2より一定の電流値で電荷をグランドに開放し、コンデンサC2を放電させる。コンデンサC2は、一方の端部がスイッチSW1を介して定電流源52aの他方の端部、スイッチSW2を介して定電流源52bの一方の端部、および比較部53の比較器COMP2の正端子に接続されており、コンデンサC2の充電電圧の電圧値を制御信号として比較部53に供給する。
比較部53−1は、比較器COMP2−1を、比較部53−2は、比較器COMP2−2をそれぞれ備えている。比較器COMP2は、負端子に供給されてくる鋸波発生部51からの鋸波状の電圧値と、正端子に供給されてくる制御信号発生部52からの制御信号の電圧値とを比較して、制御信号の電圧値の方が大きいとき、出力端子よりHi信号を、それ以外のとき、Low信号をそれぞれ出力部54に出力する。
出力部54−1は、それぞれ抵抗R6−1、およびトランジスタTr1−1を、出力部54−2は、それぞれ抵抗R6−2、およびトランジスタTr1−2をそれぞれ備えている。
抵抗R6の一方の端部は、比較部53に接続されており、他方の端部はトランジスタTr1のベースに接続されている。トランジスタTr1のベースは、抵抗R6の他方の端部に接続されている、コレクタは、発光ダイオードLED1のカソードに接続されており、エミッタは、接地されている。すなわち、比較部53よりHiの信号が供給されると、抵抗R6を介してベースに供給されて、トランジスタTr1がONにされ、発光ダイオードLED1が発光する。
次に、図3のフローチャートを参照して、図2のLED駆動処理システムによるLED駆動処理について説明する。
ステップS1において、判定部111は、LED駆動装置12を識別する全てのアドレスのうち、未処理のアドレスを処理対象アドレスに指定する。
ステップS2において、判定部111は、処理対象となるアドレスにおける出力制御部23により発光ダイオードLED1若しくは発光ダイオードLED2、または、その両方の駆動が必要であるか否かを判定する。
ステップS2において、例えば、駆動が必要であると判定された場合、ステップS3において、動作データ生成部112は、処理対象アドレスのLED駆動装置12に対して、駆動させるべき発光ダイオードの動作内容を指示する動作データを生成し、指令データ送信部113に供給する。ここでいう動作データは、制御信号発生部52のスイッチSW1,SW2のON、またはOFFを制御するデータである。
ステップS4において、指令データ送信部113は、処理対象アドレスのLED駆動装置12に対して、供給されてきた動作データを含めて、動作を指示する、例えば、図4で示されるような指令データを生成し、クロック端子CKより出力するクロック信号に同期して、データ端子DATAよりシリアルデータとして出力する。
指令データは、図4で示されるように、アドレスデータ、出力系統データ、および動作データから構成される。例えば、LED駆動装置12−1宛の指令データを生成する場合、アドレスデータには、LED駆動装置12−1を識別するアドレスのデータが記録される。また、出力系統データは、駆動させる出力系統である出力制御部23−1,23−2のいずれかを識別するデータが記録される。動作データは、上述したように、制御信号発生部52のスイッチSW1,SW2のON、またはOFFを制御するデータである。
ステップS21において、受信部21の受信制御部41は、CPU11より指令データが送信されてきたか否かを判定し、指令データが送信されてくるまで、同様の処理を繰り返す。ステップS21において、例えば、ステップS4の処理により、CPU11より指令データが送信されてきた場合、ステップS22において、受信制御部41は、順次クロック信号に同期して、シリアルデータとして送信されてくる指令データを受信し、シリアル−パラレル変換部42に供給する。シリアル−パラレル変換部42は、供給されてきたシリアルデータからなる指令データをパラレルデータに変換し、動作制御部22のアドレス認識部31に供給する。アドレス認識部31は、パラレルデータに変換されて供給されてきた指令データより、アドレスデータを読み出す。
ステップS23において、アドレス認識部31は、読み出したアドレスデータが自らを識別するアドレスを示すものであるか否かを判定する。ステップS23において、例えば、読み出したアドレスデータが自らを識別するアドレスを示すものではないと判定された場合、アドレス認識部31は、供給されてきた指令データを破棄し、処理は、ステップS21に戻る。すなわち、この場合、供給されてきた指令データが、自らへのものではないとみなされ、処理が打ち切られる。結果として、指令データの宛先として指定されたアドレスに対応するLED駆動装置12以外においては、処理が打ち切られ、指令データの宛先として指定されたアドレスに対応するLED駆動装置12のみが、以降の処理を実行することになる。
一方、ステップS23において、例えば、読み出したアドレスデータが自らを識別するアドレスを示すものであると判定された場合、ステップS24において、アドレス認識部31は、供給された指令データを全て読み出し、動作状況指定部32に供給する。
ステップS25において、動作状況指定部32は、指令データのうちの動作データを読み出し、ステップS26において、動作として指示する動作内容を認識する。
ステップS27において、動作状況指定部32は、指令データのうちの出力系統データを読み出し、動作データの供給先となる出力系統を認識する。
ステップS28において、動作状況指定部32は、動作データより動作状況を指定し、認識した出力系統に対応する出力制御部23を指定して、選定部33に対して出力系統データと共に動作データを供給する。これに応じて、選定部33は、出力系統データに基づいて、選択すべき出力制御部23の制御信号発生部52のスイッチSW1,SW2をONまたはOFFする。そして、処理は、ステップS21に戻る。
一方、ステップS2において、駆動が必要ではないと判定された場合、ステップS3,S4の処理は、スキップされる。
そして、ステップS5において、判定部111は、LED駆動装置12を識別する全てのアドレスのうち、未処理のアドレスが存在するか否かを判定する。すなわち、CPU11で動作を管理すべきLED駆動装置12の全てについて処理が終了したか否かが判定される。ステップS5において、未処理のアドレスが存在する場合、処理は、ステップS1に戻る。すなわち、CPU11で動作を管理すべきLED駆動装置12の全てについて処理が終了するまで、ステップS1乃至S5の処理が繰り返される。そして、ステップS5において、全てのアドレスについて処理が終了し、CPU11で動作を管理すべきLED駆動装置12の全てについて処理が終了したと判定された場合、ステップS6において、判定部111は、全てのアドレスを未処理であるものとみなし、処理は、ステップS1に戻る。
すなわち、CPU11は、全てのLED駆動装置12について、動作状況を巡回的に監視し、必要に応じて駆動を指示する。この際、LED駆動装置12を駆動するにあたり、動作を一回指示すればよいのでCPU11による処理負荷が低減される。
次に、図5のフローチャートを参照して、出力制御部23による出力制御処理について説明する。
ステップS41において、鋸波発生部51は、鋸波状の電圧の信号を発生し、比較部53に供給する。尚、出力制御処理の1処理として説明するものとするが、鋸波発生部51は、出力制御処理とは、別に単独で鋸波を発生するものである。
ここで、鋸波発生部51により鋸波の発生に係る動作について説明する。
比較器COMP1の負端子の入力電圧V1は、抵抗R1とコンデンサC1とにより構成される積分回路の中点の電位であるため、電源Vccより供給される電力によりコンデンサC1と抵抗R1とで設定される時定数により、図6で示されるように、時間の経過と共に指数関数的に挙動する。一方、比較器COMP1の正端子の入力電圧V2は、比較器COMP1の動作状態により出力電圧V3との関係から、以下の式(1),式(2)で示される2通りの状態となる。
V3=Vccの場合(V1<V2の場合)
V2=V2Hi=R4×Vcc/(R4+R3//R5)
・・・(1)
V3=0の場合(V1<V2ではない場合)
V2=V2Low=(R4//R5)×Vcc/(R3+R4//R5)
・・・(2)
尚、式(1),式(2)における「A//B」は、それぞれ抵抗値A,Bとなる抵抗A,Bが並列接続されたときの並列抵抗値を示している。また、式(1),式(2)におけるR3乃至R5は、抵抗R3乃至R5のそれぞれの抵抗値を示している。
このため、図6の実線で示されるように、時刻t1において積分回路により徐々に充電が開始されると、入力電圧V1は、コンデンサC1の充電により徐々に指数関数的に上昇し、点線で示されるように、電圧Vccの状態で安定するように挙動する。このとき、図6の一点鎖線で示されるように、入力電圧V2は、入力電圧V1よりも大きいため、比較器COMP1は、出力端子より電源電圧Vccを出力する。
しかしながら、その挙動の経過において、図6の時刻t2で示されるように、入力電圧V1は、電圧V2Hiを超えてしまうので、そのタイミングにおいて、比較器COMP1の出力端子の出力電圧が0にされることになる。この結果、入力電圧V2は、電圧V2Lowに変化し、コンデンサC1の放電により、入力電圧V1は、指数関数的に減少し、点線で示されるように、電圧0の状態で安定するように挙動する。
この際、時刻t2と同様に、図6の時刻t3で示されるように、入力電圧V1は、電圧V2Lowを下回ることになるため、比較器COMP1の出力端子から出力電圧Vccが再び出力されることにより、時刻t3乃至t4において、入力電圧V1は、時刻t1乃至t2と同様の挙動となる。
すなわち、以降においては、入力電圧V1は、上述した時刻t1乃至t2における挙動と、時刻t2乃至t3における挙動とを交互に繰り返す。
結果として、比較部53に出力される比較器COMP1の負端子の入力電圧V1は、図6の実線で示されるように、鋸の歯が並べられているような波形(鋸波)として出力され続けることになる。
ここで、図5のフローチャートの説明に戻る。
ステップS42において、スイッチSW1が、動作制御部22からの指示によりONにされたか否かが判定される。例えば、ステップS28の処理により、動作制御部22により制御されて、スイッチSW1がONとされた場合、ステップS43において、定電流源52aは、電源Vccからの電力により一定の電流値でコンデンサC2を充電する。一方、ステップS42において、スイッチSW1がONではなく、OFFにされていた場合、ステップS43の処理はスキップされて、コンデンサC2は充電されない。
ステップS44において、スイッチSW2が、動作制御部22からの指示によりONにされたか否かが判定される。例えば、ステップS28の処理により、動作制御部22により制御されて、スイッチSW2がONとされた場合、ステップS45において、定電流源52bは、コンデンサC2に充電された電力を一定の電流値で放電する。一方、ステップS44において、スイッチSW2がONではなく、OFFにされていた場合、ステップS45の処理はスキップされて、コンデンサC2からの放電はなされない。
ステップS46において、コンデンサC2の一方の端部より充電電圧を、制御信号として比較部53に出力する。
ステップS47において、比較部53の比較器COMP2は、正端子に入力される図7の電圧V4で示される制御信号が、鋸波発生部51より供給されてくる、電圧V1で示される鋸波よりも大きいか否かを判定する。
ステップS47において、例えば、制御信号が、鋸波よりも大きい場合、ステップS48において、比較部53の比較器COMP2は、出力端子よりHiの信号を出力部54に供給する。このため、出力部54においては、抵抗R6を介してトランジスタTr1のベースにHiの信号が供給されて、トランジスタTr1がONの状態とされる。結果として、発光ダイオードLED1は点灯する。
一方、ステップS47において、例えば、制御信号が、鋸波よりも大きくない場合、ステップS49において、比較部53の比較器COMP2は、出力端子よりLowの信号を出力部54に供給する。このため、出力部54においては、トランジスタTr1のベースにLowの信号が供給されて、トランジスタTr1がOFFの状態とされる。結果として、発光ダイオードLED1は消灯する。
この結果、例えば、図7の上段で示されるように、消灯状態から時刻t11においてスイッチSW1がONの状態にされると、コンデンサC2が徐々に充電され、制御信号の電圧V4が鋸波の最低電圧である電圧V2Lowを超えると、図7の中段で示されるように、電圧V4で示される制御信号のうち、鋸波の電圧V1を越える時刻t21乃至t22において、発光ダイオードLED1は発光する。スイッチSW1がONの状態が継続されると、コンデンサC2の充電電圧である制御信号の電圧V4が徐々に一定のレートで上昇するため、時刻t23乃至t24は、時刻t21乃至t22における期間よりも長く、さらに、時刻t25乃至t26は、時刻t23乃至t24における期間よりも長くなり、徐々に点灯している時間が長くなっていく。この結果、図7の下段で示されるように、発光ダイオードLED1の単位時間当たりの点灯時間、すなわち、デューティが上昇するため、徐々に光量が増加して明るく点灯していく。
このとき、図7の上段で示されるように、時刻t12において、スイッチSW1がOFFにされると、コンデンサC2の充電が中断されるため、時刻t12までの充電電圧が維持される。この場合、制御信号の電圧V4は、一定の状態となるため、図7の中段で示されるように、時刻t27乃至t28,t29乃至t30,t31乃至t32,t33乃至t34で示される発光ダイオードLED1が点灯する期間は同一となる。したがって、デューティの変化がないため、図7の下段で示されるように、発光ダイオードLED1は、時刻t12おける明るさと同一の一定の光量を維持して点灯し続ける。
さらに、図7の上段で示されるように、時刻t13において、スイッチSW1が、再びONにされると、コンデンサC2の充電が再び開始されるため、充電電圧が一定のレートで上昇する。この場合、制御信号の電圧V4は、上昇するため、図7の中段で示されるように、時刻t36乃至t37,t38乃至t39で示される発光ダイオードLED1が点灯する期間は徐々に長くなっていく。したがって、デューティが上昇するため、図7の下段で示されるように、発光ダイオードLED1は、徐々に光量が増加して明るく点灯していく。
そして、コンデンサC2の充電電圧が鋸波の最大電圧V2Hiに到達すると、比較器COMP2は、常にHiを出力する状態となるため、スイッチSW1がそれ以降の時刻t14までONの状態とされても、発光ダイオードLED1は最も明るい状態で点灯し続ける。すなわち、発光ダイオードLED1は完全点灯の状態となる。
以上のように、スイッチSW1のON、またはOFFを制御し、制御信号の電圧を制御するだけで、発光ダイオードLED1の点灯を事実上PWM制御することが可能となる。
また、図7においては、スイッチSW1のON、またはOFFを制御する例について説明してきたが、当然の如く、スイッチSW2のON、またはOFFを制御することにより、さらに、発光ダイオードLED1の点灯を高度に制御することが可能となる。
例えば、図8の時刻t50で示されるように、スイッチSW1がONの状態に制御されると、コンデンサC2の充電電圧である制御信号の電圧V4は、一定のレートで上昇する。そして、時刻t51において、入力電圧V2の最低電圧V2Lowを越えると、発光ダイオードLED1は、徐々に光量を増加させながら点灯する。尚、図8においては、制御信号の電圧V4のみが示されているが、図7の上段で示される鋸波の波形も、図示はされていないが同様に存在するものとしている。
このとき、電圧V4は、以下の式(3)で示される関係により、徐々に上昇する。
V4=(I1/C2)×t+V4cont
・・・(3)
ここで、I1は、定電流源52aの電流値を、C2は、コンデンサC2の静電容量を、tは時間であり、Vcontは、電圧V4の初期値をそれぞれ示している。すなわち、(I1/C2)が、デューティが上昇する際の電圧V4の上昇レートである。
また、図8の時刻t52で示されるように、スイッチSW1がOFFの状態とされると、時刻t52における制御信号の制御電圧V4aが維持される。このため、時刻t52以降においては、デューティが一定の状態となるため、一定の光量が維持された状態で点灯する。
さらに、図8の時刻t53で示されるように、スイッチSW2がONの状態とされると、コンデンサC2の充電電圧が放電されることにより徐々に一定のレートで低下し、時刻t52における制御信号の制御電圧V4aから徐々に低下する。このため、時刻t53以降においては、デューティが徐々に下降するため、徐々に光量を減少させながら点灯する。
このとき、電圧V4は、以下の式(4)で示される関係により、徐々に下降する。
V4=−(I2/C2)×t+V4cont
・・・(4)
ここで、I2は、定電流源52bの電流値を示している。すなわち、(−(I2/C2))が、デューティが下降する際の電圧V4の下降レートである。
また、図8の時刻t54で示されるように、スイッチSW2がOFFの状態に制御され、かつ、スイッチSW1がONの状態に制御されると、コンデンサC2の充電電圧である制御信号の電圧V4は、再び一定のレートで上昇する。したがって、時刻t54以降においては、デューティが上昇するので、発光ダイオードLED1は、徐々に光量を増加させながら点灯する。
さらに、スイッチSW1がONの状態が維持され続けると、図8の時刻t55で示されるように、コンデンサC2の充電電圧である制御信号の電圧V4が、鋸波の最高電圧である電圧V2Hiを超えるため、完全点灯状態となる。そして、さらに、スイッチSW1がONの状態が維持され続けると、図8の時刻t56で示されるように、コンデンサC2の充電電圧である制御信号の電圧V4が、電源電圧Vccとなり、電圧の上昇が停止し、一定の状態となる。
また、図8の時刻t57で示されるように、スイッチSW1がOFFの状態に制御され、かつ、スイッチSW2がONの状態とされると、コンデンサC2の充電電圧が放電されることにより徐々に一定のレートで低下し、時刻t57における制御信号の電圧V4(=Vcc)から降下する。しかしながら、制御信号の電圧V4は、電源電圧Vccとなっていたため、図8の時刻t58で示される、鋸波の最高電圧である電圧V2Hiよりも低下するまでは、完全点灯の状態が維持される。そして、さらに、同様の状態が維持されると、時刻t58以降においては、デューティが徐々に下降するため、徐々に光量を減少させながら点灯する。
そして、この状態が維持されて、制御信号の電圧V4が、時刻t59で示されるように鋸波の最低電圧である電圧V2Lowを下回ると、完全消灯の状態となるため、これ以降の時刻t59,t60において、制御信号の電圧V4が低下しても同様に、完全消灯の状態となる。
このように、スイッチSW1,SW2のON、またはOFFを制御するのみで、PWM制御による、発光ダイオードLED1を徐々に点灯させる処理、または、徐々に消灯させる処理を実現させることが可能となる。また、この際、CPU11は、スイッチSW1,SW2のON、または、OFFを制御する動作データを生成するのみで済むため、発光ダイオードの点灯、または消灯に当たり、PWM制御信号そのものを作る必要がないので、処理負荷を低減させることが可能となる。
尚、以上においては、鋸波発生部51により発生される鋸波の波形、特に、鋸波の電圧V1の変化を示す曲線の曲率を変化させることにより、PWM制御をさらに変化させることができる。
図9は、鋸波発生部51の他の実施の形態の構成例を示している。図9の鋸波発生部51において、図2の鋸波発生部51における構成と同一の構成については、同一の符号を付しており、その説明は省略するものとする。
図9の鋸波発生部51において、図2の鋸波発生部51と異なる構成は、抵抗R1,R2に代えて、可変抵抗からなる抵抗R11,R12、およびダイオードD1を備えた点である。
抵抗R11の一方の端部は、電源Vcc、およびコンデンサC1の一方の端部に接続され、他方の端部は、コンデンサC1の他方の端部、比較器COMP1の負端子、およびダイオードD1のアノードに接続されている。抵抗R12の一方の端部は、抵抗R3の他方の端部、抵抗R4の一方の端部、および、比較器COMP1の正端子に接続され、他方の端部は、ダイオードD1のカソード、および比較器COMP1の出力端子に接続されている。ダイオードD1のアノードは、抵抗R1の他方の端部、コンデンサC1の他方の端部、および比較器COMP1の負端子に接続され、カソードは、抵抗R12の他方の端部、および比較器COMP1の出力端子に接続されている。
このような構成により、図9の鋸波発生部51は、入力電圧V1が入力電圧V2よりも大きい場合、すなわち、比較器COMP1の出力端子より出力電圧V3が0である場合、ダイオードD1がアクディブな状態となるため、図10で示されるように、入力電圧V1が降下する際、コンデンサC1の充電電圧がグランドに短絡されることになるため、入力電圧は瞬時に0に降下する。このため、図10で示される鋸波は、図6で示される鋸波と比べて、電圧V1が一気に降下する波形となり、図6における鋸波とは異なるPWM制御を実現することが可能となる。
また、抵抗R11,R12は、いずれも可変抵抗であるため、抵抗値を変化させることにより、さらに、鋸波の波形を変化させることが可能となる。
すなわち、抵抗R11の抵抗値を大きくすると、時定数が大きくなるため、図11で示されるように、1周期についてみれば、電圧V1が全域に渡って変化率が大きく変化しない、三角波に近い波形となる。
また、抵抗R11の抵抗値を小さくすると、時定数が小さくなるため、図12で示されるように、1周期についてみれば、周期の序盤においては、急峻に変化し、終盤に近付くにつれて、緩やかに変化した方形波に近い波形となる。
さらに、抵抗R12は、大きくすると波形の周期が短くなり、また、小さくすると波形の周期が長くなる。このため、図11で示されるように抵抗R11を大きくし、かつ、抵抗R12を大きくし、図12で示されるように、抵抗R11を小さくし、かつ、抵抗R12を小さくすることにより、その程度を調整することで、同一の周期にすることが可能となる。すなわち、抵抗R11,R12の大きさを調整することにより、入力電圧V1の曲線における曲率を変化させることが可能となり、例えば、図10で示される鋸波の波形を三角波に近い波形に変化させたり、または、方形波に近い波形に変化させたりすることが可能となり、さらに、抵抗R12の大きさを調整することにより、波形の周期の長さを変化させることが可能となる。
尚、図10乃至図12においては、いずれも縦軸が電圧V1を示し、横軸が時刻t(秒)を示している。
さらに、図11で示されるような、抵抗R11,R12を大きくさせた場合、図13で示されるように、制御信号の電圧V4の変化に対する比較器COMP2の出力電圧V5のデューティの値は、大きくなるに従って、略正比例的に変化させることが可能となる。
また、逆に、抵抗R11,R12を小さくさせた場合、図14で示されるように制御信号の電圧V4が大きいほど急峻にデューティが変化し、小さくなるほどデューティの変化が小さくなる。
このように抵抗R11,R12の大きさを変化させることにより、デューティの変化率を調整することが可能となる。
尚、上述したように、発光ダイオードLED1の明るさは、デューティにより可変とされているが、発光ダイオードの発光特性によりデューティが小さい値近傍ほど、デューティの変化に対する見た目の明るさの変化が大きく、デューティが大きな値近傍ほどデューティの変化に対する見た目の明るさの変化が小さいことが知られている。このため、デューティの値が小さい範囲においては、明るさを設定する制御信号の電圧V4の変化に対してデューティを緩やかに変化させ、デューティの値が大きい範囲においては、明るさを設定する制御信号の電圧V4の変化に対してデューティを急峻に変化させることにより、発光ダイオードの明るさの変化を、制御信号の電圧V4の変化に対して見た目に直線的に変化させることが可能となり、発光ダイオードを徐々に点灯させる際の明るさの変化を見た目に自然なものとすることが可能となる。
このため、鋸波発生部51は、鋸波状の波形を発生することにより、図11または図12で示されるように、制御信号発生部52により発生される、発光ダイオードLED1の明るさを示す制御信号の電圧V4に対して、電圧V1が上に凸の曲線となるような波形となるように設定することで、発光ダイオードを徐々に点灯させる際の明るさの変化を見た目に自然なものとすることが可能となっている。電圧V1が上に凸の曲線としては、例えば、指数が1より小さい指数関数や対数関数などであってもよい。ただし、対数関数の場合、1より小さい範囲で負の値をとるので、オフセットして利用する必要がある。
また、この制御信号の電圧V4に対する電圧V1の変化が上に凸となる曲線の曲率を変化させることにより、明るさの制御をさまざまに変化させることが可能となる。
したがって、図9の例においては、抵抗R11,R12の抵抗値の設定機能は、入力電圧V1、およびデューティの変化率を示す曲線の曲率を変化させる、曲率設定機能であると言える。これらの曲率を自由に設定することにより、発光ダイオードLED1の点灯、および消灯をPWM制御によりさまざまに変化させながら、高度に制御することが可能となる。
尚、以上においては、鋸波の波形は、上に凸の関数として所定周期で上昇する例について説明してきたが、下降する関数であっても良いものである。
以上においては、出力制御部23のそれぞれに鋸波発生部51を設ける例について説明してきたが、発光ダイオードLED1,2のそれぞれの発光は、それぞれの制御信号発生部52におけるスイッチSW1,SW2の個別の制御によるものである。したがって、発光の制御に当たっては、鋸波発生部51は、共用してもよいものであり、例えば、図2の場合、鋸波発生部51−2を削除し、比較部53−2に鋸波発生部51−1により発生された鋸波を供給するようにしても良いものである。このようにすることにより、LED駆動装置12の構成をより簡略化し、装置コストを低減することが可能になると共に、出力制御部23−1,23−2のそれぞれにおいて、統一した鋸波を使用することにより、発光ダイオードLED1,LED2のそれぞれの発光制御の同期を図ることが可能となり、より高度な発光制御を実現することが可能となる。
以上においては、鋸波発生部51により発生される電圧値と、制御信号発生部52により発生される電圧値との比較により発光ダイオードLED1の発光のPWM制御に必要とされる波形を発生する例について説明してきたが、アナログ回路により構成されている鋸波発生部51および制御信号発生部52の構成を周波数の異なるカウンタにより実現させ、カウンタの値を比較することで、同様の機能を実現することもできる。
図15は、アナログ回路により構成されている鋸波発生部51および制御信号発生部52の構成に代えて、周波数の異なるカウンタを設けるようにしたLED駆動装置12の実施の形態の構成例を示している。尚、図15のLED駆動装置12において、図2のLED駆動装置12と同一の構成については同一の符号を付しており、その説明は適宜省略するものとする。
図15のLED駆動装置12において、図2のLED駆動装置12と異なる点は、出力制御部23−1,23−2に代えて、分周部131、高周波アップダウンカウンタ132、および出力制御部133−1,133−2を設けた点である。
高周波アップダウンカウンタ132は、分周部131より供給されてくる比較的高速の周波数のクロック信号を、カウントアップ、または、カウントダウンするカウンタであり、カウント値を高周波カウント値として出力制御部133−1,133−2に供給する。尚、高周波アップダウンカウンタ132は、図2における鋸波発生部51に相当するものである。また、図15においては、高周波アップダウンカウンタ132は、出力制御部133−1,133−2により共用される構成となっている。
高周波アップダウンカウンタ132は、高周波アップダウンカウンタカウント部132a、分周部132b、切替カウンタ制御部132c、分周切替部132d、レートカウンタ制御部132e、および曲率設定部132fを備えている。
分周部132bは、いわゆる分周回路から構成されており、分周切替部132dにより指定されたタイミングで、レートカウンタ制御部132eにより制御されるレートカウンタMにより予め設定されているカウントレート(変化率:単位時間当たりのカウント数)に切り替えて、分周部131より供給されてくるクロックを分周して、高周波アップダウンカウンタカウント部132aに供給する。
高周波アップダウンカウンタカウント部132aは、分周部132bにより分周されたクロック信号をカウントし、出力制御部133に出力する。切替カウンタ制御部132cは、カウントレートを切り替えるタイミングを示す切替カウンタCを、分周部132bにより分周されたクロック信号に同期してカウントし、レートカウンタMに対応する切替カウント値となったとき、そのタイミングとなったことをレートカウンタ制御部132eおよび分周切替部132dに通知する。
レートカウンタ制御部132eは、切替カウンタ制御部132cより切替カウンタCが切替カウント値となったことが通知されると、そのタイミングでレートカウンタMを1インクリメントする。
分周切替部132dは、切替カウンタ制御部132cより切替カウンタCが切替カウント値となったことが通知されると、そのタイミングでレートカウンタMに対応するカウントレートで分周を切り替えるように分周部132bを制御する。
曲率設定部132fは、予めレートカウンタMごとに、設定された切替カウント値を記憶し、カウントレートを識別するレートカウンタMに対応する切替カウント値を切替カウンタ制御部132cに供給する。このレートカウンタM毎に設定されるカウントレートと、対応する切替カウント値に基づいて、分周部132bにより分周される異なるクロック信号が発生される期間が設定され、高周波アップダウンカウンタが、時間に対して、擬似曲線的に変化されると共に、擬似曲線の曲率が設定される。尚、ここでは、レートカウンタMが大きくなるにつれて、カウントレートが小さくなるものとする。すなわち、高周波アップダウンカウンタは、レートカウンタMが小さいほど、高速でカウントアップ、または、カウントダウンされ、レートカウンタMが大きいほど、低速でカウントアップ、または、カウントダウンされる。
分周部131は、いわゆる分周回路から構成されており、予め設定された比較的高周波のクロック信号を高周波アップダウンカウンタ132に供給すると共に、予め設定された比較的低周波の複数のクロック信号を出力制御部133−1,133−2に供給する。
出力制御部133−1,133−2は、動作制御部22からの指示のうち、自らの出力系統に対応する指示の場合、その指示に基づいて、分周部131より供給されてくる予め設定されている複数の周波数のクロック信号のいずれかを選択し、順次、カウントアップ、または、カウントダウンし、高周波アップダウンカウンタ132より供給されてくるカウント値とを比較し、比較結果に応じて、発光ダイオードLED1,LED2を駆動させる(発光させる)。
尚、選定部33は、図2の場合と動作が異なり、動作状況指定部32より供給されてくる指示に含まれる、指令データの出力系統データに基づいて、出力制御部133−1または133−2の何れかを選定し、動作データに対応する動作を指示する。
出力制御部133−1は、それぞれ動作状況保持部151−1、クロック周波数選択部152−1、低周波アップダウンカウンタ153−1、比較部154−1、および出力部155−1から構成されている。出力制御部133−2は、それぞれ動作状況保持部151−2、クロック周波数選択部152−2、低周波アップダウンカウンタ153−2、比較部154−2、および出力部155−2から構成されている。
動作状況保持部151は、動作制御部22より供給されてくる動作状況を保持し、動作状況に含まれているクロック周波数選択信号をクロック周波数選択部152に供給すると共に、低周波アップダウンカウンタ153に対して、カウントスタート信号、およびリミット信号を供給する。
クロック周波数選択部152は、動作状況保持部151より供給されるクロック周波数選択信号に基づいて、分周部131より供給されてくる比較的低周波の3種類の周波数f1乃至f3のいずれかのクロック周波数信号を選択して、低周波アップダウンカウンタ153に供給する。
低周波アップダウンカウンタ153は、動作状況保持部151より供給されてくるスタート信号に基づいて、クロック周波数選択部152より供給されてくるクロック周波数信号を、リミット信号により規定されるリミット値まで、カウンタ値を順次カウントアップ、または、カウントダウンして、その結果を低周波カウント値として比較部154に供給する。尚、低周波アップダウンカウンタ153は、図2における制御信号発生部52に相当するものである。
比較部154は、低周波アップダウンカウンタ153より供給されてくる低周波カウント値と、高周波アップダウンカウンタ132より供給されてくる高周波カウント値とを比較し、低周波カウント値が高周波カウント値よりも大きいとき、出力部155に対して発光ダイオードLED1,LED2の駆動を指示する信号を供給する。すなわち、比較部154は、図2における比較部53に相当するものである。
出力部155は、比較部154より発光ダイオードLED1,LED2の駆動を指示する信号が供給されると、発光ダイオードLED1またはLED2を駆動し、発光ダイオードLED1またはLED2を発光させる。すなわち、出力部155は、図2における出力部54に相当するものである。
次に、図16乃至図19を参照して、低周波アップダウンカウンタ153について説明する。
図16で示されるように、分周部131は、クロック周波数f1乃至f3のクロック信号を発生し、出力制御部133のクロック周波数選択部152に供給している。このクロック周波数f1乃至f3は、例えば、クロック周波数f1が1kHz(周期1ms)であり、クロック周波数f2が500Hz(周期2ms)であり、クロック周波数f3が250Hz(周期4ms)である。クロック周波数選択部152は、クロック周波数選択信号により、クロック周波数f1乃至f3のいずれかを低周波アップダウンカウンタ153に供給する。
したがって、例えば、クロック周波数f1が、1kHzであって、リミット値が1024である場合、図17における軌道K1で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから1.024秒後に1024カウントに到達する。また、例えば、クロック周波数f2が、500Hzであって、リミット値が1024である場合、図17における軌道K2で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから2.048秒後に1024カウントに到達する。さらに、例えば、クロック周波数f3が、250Hzであって、リミット値が1024である場合、図17における軌道K3で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから4.096秒後に1024カウントに到達する。
また、低周波アップダウンカウンタ153がカウントアップ、または、カウントダウンする値は、連続変量ではなく、離散変量であるので、軌道K1乃至K3は、直線状に描かれているが、厳密には、軌道K1乃至K3のそれぞれの拡大表記欄P1乃至P3で示されるように、階段状に増加しており、クロック周波数f1の場合、周期である1ms毎に1段増加し、クロック周波数f2の場合、周期である2ms毎に1段増加し、クロック周波数f3の場合、周期である4ms毎に1段増加している。
尚、以降においては、クロック周波数f1が1kHzであり、クロック周波数f2が500Hzであり、クロック周波数f3が250Hzであるものとして説明を進めるものとするが、当然のことながら、その他の周波数であってもよく、さらに、3種類以上のクロック周波数を用いるようにしてもよい。
さらに、低周波アップダウンカウンタ153によりカウントされるカウント値は、リミット値の設定により、様々な挙動を示す。例えば、クロック周波数f2であり、リミット値が1024の場合、図18の軌道K2で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから2.048秒後には、リミット値の1024カウントに到達し、さらに、その後は、リミット値である1024カウントが、カウント値として維持される。尚、この軌道K2は、図17における軌道K2と同様のものである。
また、例えば、クロック周波数f2であり、リミット値が768の場合、図18の軌道K4で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから1.536秒後には、リミット値の768カウントに到達し、さらに、その後は、リミット値である768カウントが、カウント値として維持される。
さらに、例えば、クロック周波数f2であり、リミット値が512の場合、図18の軌道K5で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから1.024秒後には、リミット値の512カウントに到達し、さらに、その後は、リミット値である512カウントが、カウント値として維持される。
また、例えば、クロック周波数f2であり、リミット値が256の場合、図18の軌道K6で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから0.512秒後には、リミット値の256カウントに到達し、さらに、その後は、リミット値である256カウントが、カウント値として維持される。
さらに、例えば、クロック周波数f1であり、リミット値が1024の場合、図19の軌道K1で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから1.024秒後には、リミット値の1024カウントに到達し、さらに、その後は、リミット値である1024カウントが、カウント値として維持される。尚、この軌道K1は、図4における軌道K1と同様のものである。
また、例えば、クロック周波数f2であり、リミット値が512の場合、図19の軌道K7で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから1.024秒後には、リミット値の512カウントに到達し、さらに、その後は、リミット値である512カウントが、カウント値として維持される。
すなわち、図19で示されるように、クロック周波数とリミット値の組み合わせにより、異なるカウント値でも、到達時間を揃えることが可能となる。
さらに、例えば、クロック周波数f3であり、リミット値が768の場合、図19の軌道K8で示されるように、低周波アップダウンカウンタ153は、カウントスタート信号が入力されたタイミングから3.072秒後には、リミット値の768カウントに到達し、さらに、その後は、リミット値である768カウントが、カウント値として維持される。
次に、図20のフローチャートを参照して、LED駆動処理システムによるLED駆動処理について説明する。尚、図20のフローチャートにおけるステップS101乃至S106、並びにステップS121乃至S124、およびステップS126乃至S129の処理は、図3のフローチャートにおけるステップS1乃至S6、およびステップS21乃至S28の処理と同様であるので、その説明は省略する。
すなわち、ステップS125において、高周波アップダウンカウンタ132は、高周波カウント値のカウントアップを開始する。尚、ここでは、高周波アップダウンカウンタ132によるカウントアップ、または、カウントダウンの動作は、LED駆動処理の1処理として説明するものとするが、LED駆動処理の一連の動作とは無関係に常時動作するものであり、その詳細は、図21を参照して後述する。
すなわち、CPU11は、全てのLED駆動装置12について、動作状況を巡回的に監視し、必要に応じて駆動を指示する。この際、LED駆動装置12を駆動するにあたり、動作を一回指示すればよいのでCPU11による処理負荷が低減される。
次に、図21のフローチャートを参照して、高周波アップダウンカウンタカウント処理について説明する。
ステップS131において、高周波アップダウンカウンタ132は、高周波アップダウンカウンタのカウントが指示されたか否かを判定し、指示されるまで同様の処理を繰り返す。ステップS131において、例えば、図20におけるステップS125の処理により、高周波アップダウンカウンタのカウントが指示された場合、ステップS132において、高周波アップダウンカウンタ132は、高周波アップダウンカウンタを0にリセットする。
ステップS133において、レートカウンタ制御部132eは、レートカウンタMを1に初期化する。
ステップS134において、切替カウンタ制御部132cは、カウントレートを切り替える切替カウンタCを0にリセットする。
ステップS135において、分周切替部132dは、曲率設定部132fに予めレートカウンタMに対応して設定されているカウントレートで、分周部131から供給されてくるクロック信号を分周するように分周部132bを制御し、高周波アップダウンカウンタをカウントするためのクロック信号を発生させる。すなわち、最初の処理の場合、最もレートカウンタMが小さいので、最も高速のクロックが生成されるカウントレートで分周することが指示される。
ステップS136において、高周波アップダウンカウンタカウント部132aは、分周部132bにより分周されて発生されるクロック信号に同期して高周波アップダウンカウンタをカウントし(1インクリメントし)、比較部154に供給する。
ステップS137において、切替カウンタ制御部132cは、分周部132bにより分周されて発生されるクロック信号に同期して、切替カウンタCをカウントする(1インクリメントする)。
ステップS138において、切替カウンタ制御部132cは、切替カウンタCが、曲率設定部132fに予め設定されているレートカウンタM毎に設定されている所定値である切替カウント値となったか否かを判定する。例えば、切替カウンタCが、曲率設定部132fに予め設定されているレートカウンタM毎に設定されている切替カウント値となっていない場合、処理は、ステップS135に戻る。すなわち、ステップS138において、切替カウンタCが、曲率設定部132fに予め設定されているレートカウンタM毎に設定されているの切替カウント値となるまで、ステップS135乃至S138の処理が繰り返されて、レートカウンタMに対応するカウントレートで高周波アップダウンカウンタ、および切替カウンタCが順次、1インクリメントされていく。
そして、ステップS138において、切替カウンタCが、曲率設定部132fにレートカウンタM毎に予め設定されている切替カウント値であると判定された場合、ステップS139において、高周波アップダウンカウンタ132は、高周波アップダウンカウンタカウント部132aによりカウントされた値が最大値であるか否かを判定し、最大値ではない場合、処理は、ステップS140に進む。
ステップS140において、レートカウンタ制御部132eは、レートカウンタMを1インクリメントし、処理は、ステップS134に戻る。
すなわち、レートカウンタMが1インクリメントされると、再び、処理は、ステップS134に戻り、切替カウンタ制御部132cが切替カウンタCを0にリセットし、分周部132bが、新たに設定されたレートカウンタMに対応するカウントレートで、分周部131より供給されてくるクロック信号を分周し、分周部132bにより分周されたクロック信号に基づいて、高周波アップダウンカウンタが高周波アップダウンカウンタカウント部132aによりカウントされると共に、切替カウンタCがカウントされる。
例えば、図22の時刻taのタイミングで、高周波アップダウンカウンタのカウントが開始され、レートカウンタM=1に対応するカウントレートでカウントするように分周部132bが制御されると、曲率設定部132fにレートカウンタM=1に対応して設定されている、所定の切替カウント値である切替カウンタC1までステップS135乃至S138が繰り返されて、レートカウンタM=1に対応するカウントレートで高周波アップダウンカウンタがカウントされる。このとき、図中の時刻ta乃至tbにおける一点鎖線で示されるように、直線状に高周波アップダウンカウンタの値が変化する(図中では直線であるが、図17で示される場合と同様にその値は階段状に変化している)。そして、図22の時刻tbのタイミングで示されるように、ステップS138において、切替カウンタCが切替カウンタC1となり、切替カウント値となったものとみなされると、ステップS139において最大値ではないとみなされて、ステップS140において、レートカウンタMが1インクリメントされて、レートカウンタM=2とされる。
そして、レートカウンタM=2に対応して設定されている、所定の切替カウント値である切替カウンタC2までステップS135乃至S138が繰り返されて、レートカウンタM=2に対応するカウントレートで高周波アップダウンカウンタがカウントされる。このとき、図22の時刻tb乃至tcにおける一点鎖線で示されるように、時刻ta乃至tbにおけるときよりも緩やかな直線状に高周波アップダウンカウンタの値が変化する。ここで、図22の時刻tcのタイミングで示されるように、ステップS138において、切替カウンタCが切替カウンタC2となり切替カウント値となったものとみなされると、ステップS139において最大値ではないとみなされて、ステップS140において、レートカウンタMが1インクリメントされて、レートカウンタM=3とされる。
さらに、レートカウンタM=3に対応して設定されている、所定の切替カウント値である切替カウンタC3までステップS135乃至S138が繰り返されて、レートカウンタM=3に対応するカウントレートで高周波アップダウンカウンタがカウントされる。このとき、図22の時刻tc乃至tdにおける一点鎖線で示されるように、時刻tb乃至tcにおけるときよりも緩やかな直線状に高周波アップダウンカウンタの値が変化する。ここで、図22の時刻tdのタイミングで示されるように、ステップS138において、切替カウンタCが切替カウンタC3となり、切替カウント値となったものとみなされると、ステップS139において最大値ではないとみなされ、ステップS140において、レートカウンタMが1インクリメントされて、レートカウンタM=4とされる。
また、再び、レートカウンタM=4に対応して設定されている、所定の切替カウント値である切替カウンタC4までステップS135乃至S138が繰り返されて、レートカウンタM=4に対応するカウントレートで高周波アップダウンカウンタがカウントされる。このとき、図22の時刻td乃至teにおける一点鎖線で示されるように、時刻tc乃至tdにおけるときよりも緩やかな直線状に高周波アップダウンカウンタの値が変化する。ここで、図22の時刻teタイミングで示されるように、ステップS138において、切替カウンタCが切替カウンタC4となり、切替カウント値となったものとみなされると、さらに、ステップS139において最大値であるとみなされて(図22においては、最大値は1024カウント)、処理がステップS131に戻り、同様の処理が繰り返される。
この処理により、例えば、時刻ta乃至teまでの時間が1msであるものとすれば、図22で示される擬似曲線(複数の区間ごとに異なるカウントレートとして設定された一次関数からなる傾きの異なる直線が連続して接続されることにより形成される擬似的な曲線)が連続して配置されることにより、図22の実線で示されるような曲線に類似した波形を生成することが可能となる。そして、この図22で示されるような波形が、連続して生成されることにより、図23の略鋸波状の曲線で示されるように高周波アップダウンカウンタ132の値が変化する。
このように、予め曲率設定部132fにレートカウンタMに対応付けて記憶されている、分周されるカウントレートと、そのカウントレートでカウントされるべき期間を示す切替カウント値とにより、高周波アップダウンカウンタの変化を示す擬似曲線の曲率が設定される。
次に、図24のフローチャートを参照して、出力制御部133による出力制御処理について説明する。
ステップS141において、動作状況保持部151は、自らの出力系統に出力制御処理が指示されたか否かを判定し、指示されたと判定されるまで、その処理を繰り返す。ステップS141において、例えば、ステップS129の処理により、出力制御処理を指示する動作データが供給された場合、処理は、ステップS142に進む。
ステップS142において、動作状況保持部151は、供給されてきた動作データを保持する。
ステップS143において、動作状況保持部151は、動作データに基づいて、クロック周波数選択信号をクロック周波数選択部152に供給する。
ステップS144において、クロック周波数選択部152は、動作状況保持部151より供給されてきたクロック周波数選択信号に基づいて、分周部131より供給されてくる3種類のクロック周波数信号のいずれかを選択し、低周波アップダウンカウンタ153に供給する。
ステップS145において、動作状況保持部151は、動作データに基づいて、リミット値を低周波アップダウンカウンタ153に供給する。
ステップS146において、動作状況保持部151は、動作データに基づいて、カウンタスタートのタイミングであるか否かを判定し、カウンタスタートのタイミングであると判定されるまで、同様の処理を繰り返す。ステップS146において、カウンタスタートのタイミングであると判定された場合、ステップS147において、動作状況保持部151は、カウントスタート信号を低周波アップダウンカウンタ153に供給する。
ステップS148において、低周波アップダウンカウンタ153は、クロック周波数選択部152より供給されてくるクロック周波数信号のカウントを開始し、カウント値を順次比較部154に供給する。このとき、低周波アップダウンカウンタ153は、現状のカウント値に対して、リミット値が大きいとき、クロック周波数信号に同期してカウントアップを開始し、現状のカウント値に対して、リミット値が小さいとき、クロック周波数信号に同期してカウントダウンを開始する。
ステップS149において、比較部154は、順次高周波アップダウンカウンタ132より供給されてくる高周波カウント値と、低周波アップダウンカウンタ153より供給されてくる低周波カウント値とを比較し、低周波カウント値が高周波カウント値よりも大きいか否かを判定する。ステップS149において、例えば、低周波カウント値が、高周波カウント値よりも高いと判定された場合、ステップS150において、比較部154は、出力部155に対して駆動信号を供給する。この信号により、出力部155は、発光ダイオードLED1を駆動するため、発光ダイオードLED1は、発光する。
一方、ステップS149において、例えば、低周波カウント値が、高周波カウント値よりも高くないと判定された場合、ステップS151において、比較部154は、出力部155に対して駆動信号を供給しない。このため、出力部155は、発光ダイオードLED1を駆動しないため、発光ダイオードLED1は、消灯状態となる。
ステップS152において、低周波アップダウンカウンタ153は、低周波カウント値がリミット値を越えているか否かを判定する(カウントダウンの場合、低周波カウント値がリミット値よりも小さいか否かを判定する)。ステップS152において、例えば、低周波カウント値がリミット値を越えていない場合、処理は、ステップS148に戻る。すなわち、低周波カウント値が、リミット値を超えるまで、ステップS148乃至152の処理が繰り返される。
また、ステップS152において、リミット値を超えたと判定された場合、ステップS153において、動作状況保持部151は、新たに自らの出力系統に出力制御処理が指示されたか否かを判定し、指示されていないと判定された場合、処理は、ステップS149に戻りステップS149乃至S152の処理が繰り返される。
そして、ステップS152において、新たな指示があったと判定された場合、処理は、ステップS141に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
従って、例えば、図25の上部で示されるように、時刻t0において、クロック周波数信号f1を選択するようにクロック周波数選択信号が供給され、かつ、リミット値として1024カウントが供給される状態(CPU11からの指令データ(クロック周波数選択信号,リミット値)が(f1,1024)である状態)で、カウントスタート信号が供給されると、カウントアップが開始されて、時刻t104(1.024秒後)において、カウント値が1024カウントとなり、図25の中央部、および下部で示されるように、この間、徐々に発光ダイオードLED1の発光期間の割合を示すディーティが0%乃至100%に変化するため、発光ダイオードLED1は明るさを増しながら発光し、最終的に、時刻t104において、最も明るく(眩しく)発光する状態となる。
そして、時刻t104以降においては、低周波アップダウンカウンタ153の低周波カウント値が1024カウントのまま固定されるので、比較部154には、一定の値が供給されることになり、発光ダイオードLED1の発光期間が、全期間で最も明るく(眩しく)発光する状態のまま維持される。
引き続き、時刻t101(時刻t104から1.024秒後)において、クロック周波数信号f1を選択するようにクロック周波数選択信号が供給され、かつ、リミット値として256カウントが供給される状態(CPU11からの指令データ(クロック周波数選択信号,リミット値)が(f1,256)である状態)で、カウントスタート信号が供給されると、カウントダウンが開始されて、時刻t105(0.768秒後)において、カウント値が256カウントとなり、図25の中央部、および下部で示されるように、この間、ディーティが100%乃至25%に変化するため、徐々に発光ダイオードLED1が暗くなりながら発光し、最終的に、時刻t105において、暗く発光する状態となる。
そして、時刻t105以降においては、低周波アップダウンカウンタ153の低周波カウント値が256カウントのまま固定されるので、比較部154には、一定の値が供給されることになり、発光ダイオードLED1の発光期間が、デューティ25%のまま、暗く発光する状態が維持される。
さらに、時刻t102(時刻t5から1秒後)において、クロック周波数信号f2を選択するようにクロック周波数選択信号が供給され、かつ、リミット値として768カウントが供給される状態(CPU11からの指令データ(クロック周波数選択信号,リミット値)が(f2,768)である状態)で、カウントスタート信号が供給されると、カウントアップが開始されて、時刻t106(1.024秒後)において、カウント値が768カウントとなり、図25の中央部、および下部で示されるように、この間、徐々に発光ダイオードLED1の発光期間を示すディーティが25%乃至75%に変化するため、発光ダイオードLED1は明るさを増しながら発光し、最終的に、時刻t106において、デューティ75%の状態で明るく発光する状態となる。
時刻t106以降においては、低周波アップダウンカウンタ153の低周波カウント値が768カウントのまま固定されるので、比較部154には、一定の値が供給されることになり、発光ダイオードLED1の発光期間が、デューティ75%で明るく発光する状態のまま維持される。
引き続き、時刻t103(時刻t106から1秒後)において、クロック周波数信号f3を選択するようにクロック周波数選択信号が供給され、かつ、リミット値として0カウントが供給される状態(CPU11からの指令データ(クロック周波数選択信号,リミット値)が(f3,0)である状態)で、カウントスタート信号が供給されると、カウントダウンが開始されて、時刻t107(3.072秒後)において、カウント値が0カウントとなり、図25の中央部、および下部で示されるように、この間、ディーティが75%乃至0%に変化するため、徐々に発光ダイオードLED1が暗くなりながら発光し、最終的に、時刻t107において、消灯する状態となる。
このように、リミット値を切り替えることにより、低周波カウント値を高くすることで、デューティを上げて、明るく発光させると共に、デューティを下げて暗く発光させることが可能となり、さらに、クロック周波数信号を切り替えることにより、明るさの変化の速度を切替えて発光ダイオードLED1の発光を制御することが可能となる。尚、図25においては、横軸が時刻を示しており、上部の縦軸が、カウント値を示し、中央部の縦軸が、発光ダイオードLED1への駆動信号のON、またはOFFの状態を示し、下部が発光ダイオードLED1の発光状況を、明るい順に、眩しい(100%)、明るい(75%)、中間(50%)、暗い(25%)、および消灯(0%)で示している。また、図25の中央部の表示については、発光ダイオードLED1への駆動信号が供給されている頻度がデューティを表しており、中央上段にデューティの変化が示されている。
図23で示されるような高周波アップダウンカウンタの値が鋸波となっているため、デューティの変化については、曲率設定部132fに設定されたレートカウンタMに対応して分周されるカウントレートと、そのカウントレートでカウントされる期間を示す切替カウント値とにより設定されるので、発光ダイオードの特性に対応して、発光ダイオードを徐々に点灯させる際の明るさの変化を見た目に自然なものとすることが可能となる。
以上においては、出力制御部133−1,133−2のそれぞれにクロック周波数選択部152−1,152−2が設けられ、分周部131により発生される周波数f1乃至f3のいずれかのクロック周波数信号が、出力制御部133−1,133−2毎に個別に選択されて低周波アップダウンカウンタ153−1,153−2に供給される例について説明してきたが、出力制御部133−1,133−2のいずれにも共通のクロック周波数選択部を設けるようにし、発光ダイオードLED1,LED2で発光される明るさの比率を一定の状態で維持しつつ、明るさを変化させるようにしてもよい。
図26は、出力制御部133−1,133−2のいずれにも共通のクロック周波数選択部を設けるようにし、発光ダイオードLED1,LED2で発光される明るさの比率を一定の状態で維持しつつ、明るさを変化させるようにしたLED駆動装置12の構成例を示している。尚、図26において、図15と同一の機能を備えた構成については、同一の符号を付しており、その説明は、省略するものとする。
図26のLED駆動装置12において、図15のLED駆動装置12の構成と異なるのは、分周部131、およびクロック周波数選択部152−1,152−2に代えて、分周部201、およびクロック周波数選択部202を設けるようにした点である。尚、分周部201およびクロック周波数選択部202は、それぞれ分周部131およびクロック周波数選択部152−1,152−2と同一の機能を備えたものであるが、分周部201は、クロック周波数f1乃至f3のクロック信号を発生し、クロック周波数選択部202に供給すると共に、比較的高周波の周波数f0のクロック信号を高周波アップダウンカウンタ132に供給する。クロック周波数選択部202は、上述したように、出力制御部133−1,133−2のそれぞれで共用されるものである。
従って、例えば、図27の上部で示されるように、時刻t0において、出力制御部133−1の低周波アップダウンカウンタ153−1のカウント値が768カウントとされ、低周波アップダウンカウンタ153−2のカウント値が640カウントとされている場合、そのタイミングで、クロック周波数信号f1を選択するようにクロック周波数選択信号が供給され、かつ、リミット値として、出力制御部133−1に1024カウントが供給され、低周波アップダウンカウンタ153−2に896カウントが供給される状態(CPU11からの指令データ(出力系統,クロック周波数選択信号,リミット値)が(出力制御部133−1,f1,1024)、および(出力制御部133−2,f1,896)である状態)で、カウントスタート信号が供給されると、カウントアップが開始されて、時刻t203において、出力制御部133−1の低周波アップダウンカウンタ153−1のカウント値が1024カウントになると同時に、出力制御部133−2の低周波アップダウンカウンタ153−2のカウント値が896カウントとなり、図27の軌道K10,K11で示されるように、この間、徐々に発光ダイオードLED1,LED2の発光期間の割合を示すディーティが上昇するため、発光ダイオードLED1,LED2はいずれも、徐々に明るさを増しながら発光し、最終的に、時刻t203において、発光状態の変化が停止し、その状態が維持される。
引き続き、時刻t201において、クロック周波数信号f2を選択するようにクロック周波数選択信号が供給され、かつ、リミット値として、出力制御部133−1に256カウントが供給され、低周波アップダウンカウンタ153−2に128カウントが供給される状態(CPU11からの指令データ(出力系統,クロック周波数選択信号,リミット値)が(出力制御部133−1,f2,256)、および(出力制御部133−2,f2,128)である状態)で、カウントスタート信号が供給されると、カウントダウンが開始されて、時刻t204において、出力制御部133−1の低周波アップダウンカウンタ153−1のカウント値が256カウントになると同時に、出力制御部133−2の低周波アップダウンカウンタ153−2のカウント値が128カウントとなり、図27の軌道K10,K11で示されるように、この間、徐々に発光ダイオードLED1,LED2の発光期間の割合を示すディーティが下降するため、発光ダイオードLED1,LED2はいずれも、徐々に暗くなりながら発光し、最終的に、時刻t204において、発光状態の変化が停止し、その状態が維持される。
さらに、時刻t202において、クロック周波数信号f2を選択するようにクロック周波数選択信号が供給され、かつ、リミット値として、出力制御部133−1に768カウントが供給され、低周波アップダウンカウンタ153−2に640カウントが供給される状態(CPU11からの指令データ(出力系統,クロック周波数選択信号,リミット値)が(出力制御部133−1,f2,768)、および(出力制御部133−2,f2,640)である状態)で、カウントスタート信号が供給されると、カウントアップが開始されて、時刻t205において、出力制御部133−1の低周波アップダウンカウンタ153−1のカウント値が768カウントになると同時に、出力制御部133−2の低周波アップダウンカウンタ153−2のカウント値が640カウントとなり、図27の軌道K10,K11で示されるように、この間、徐々に発光ダイオードLED1の発光期間の割合を示すディーティが上昇するため、発光ダイオードLED1,LED2はいずれも、徐々に明るくなりながら発光し、最終的に、時刻t205において、発光状態の変化が停止し、その状態が維持される。
すなわち、クロック周波数選択部202が、出力制御部133−1,133−2で共用されることにより、出力制御部133−1,133−2へのリミット値が異なっても、その差が一定の関係が維持されるように設定され、かつ、同時にカウントを開始するようにすると、図27の軌道K10,K11で示されるように、相互のカウント値は、同一のクロック周波数でカウントされることになるので、相互のカウント値の差を、カウントアップダウンにおけるいずれのタイミングにおいても一定に保つことが可能となり、例えば、発光ダイオードLED1,LED2で異なる色を発色させるような場合、双方のカウント値の差により発光ダイオードLED1,LED2が異なる色を発光することにより生じる色合いを、一定の状態で維持しながら、徐々に明るさを変化させて発光することが可能となる。尚、図26におけるLED駆動処理は、図20のフローチャートを参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省略する。
このように、高周波アップダウンカウンタ132は、時間方向に対して上に凸の対数関数の近似関数を用いる場合、相互のカウント値の差を一定に保ちつつカウントさせることにより、合成色を発色しながら徐々に点灯させるといった高度な光演出時でも色合いを一定の状態で維持することが可能となる。尚、図15のLED駆動装置12の場合でも、同一のクロック周波数を選択し、同一のタイミングでカウントをスタートし、かつ、カウント値の差を一定の値に保つように動作データ(図4)を指定することにより、上述の色合いが維持されるような点灯制御を実現することが可能である。
本発明によれば、出力制御処理によりクロック周波数選択信号、およびリミット値によりカウントされる低周波カウント値と、高周波カウント値との比較により、CPU11が発光ダイオードの発光を制御するにあたり、直接PWM制御する必要がなくなるので、CPU11の処理負荷を低減させることが可能となる。また、CPU11の処理負荷が低減することにより、より多くの発光ダイオードの駆動を制御することが可能となる。
また、従来においては、CPU11により直接PWM制御する必要があっため、通信の限界から諧調数に限界があったが、本発明によれば、CPU11によるPWM制御が不要となるため、通信の限界が諧調数の限界となるような律則とならない。さらに、カウント値の最大値を1024カウントとする例について説明してきたが、それ以上のカウント値とするようにしてもよく、カウント数を増やすことでさらに諧調数を上げることが可能となる。また、諧調数が増えるほど、出力制御部133による自走時間が延びるため、よりCPU11による処理負荷を低減させることが可能となる。
結果として、発光ダイオードをより高階調分解能に、かつ、より自然に光の強さを変化させながら発光を制御することが可能となり、その制御にあたり、上位の制御装置による処理の負担を軽減し、指令の数に応じた配線数を削減することが可能となる。
ところで、上述した一連の監視処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
図26は、汎用のパーソナルコンピュータの構成例を示している。このパーソナルコンピュータは、CPU(Central Processing Unit)1001を内蔵している。CPU1001にはバス1004を介して、入出力インタフェース1005が接続されている。バス1004には、ROM(Read Only Memory)1002およびRAM(Random Access Memory)1003が接続されている。
入出力インタフェース1005には、ユーザが操作コマンドを入力するキーボード、マウスなどの入力デバイスよりなる入力部1006、処理操作画面や処理結果の画像を表示デバイスに出力する出力部1007、プログラムや各種データを格納するハードディスクドライブなどよりなる記憶部1008、LAN(Local Area Network)アダプタなどよりなり、インターネットに代表されるネットワークを介した通信処理を実行する通信部1009が接続されている。また、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク(MD(Mini Disc)を含む)、もしくは半導体メモリなどのリムーバブルメディア1011に対してデータを読み書きするドライブ1010が接続されている。
CPU1001は、ROM1002に記憶されているプログラム、または磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリ等のリムーバブルメディア1011から読み出されて記憶部1008にインストールされ、記憶部1008からRAM1003にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM1003にはまた、CPU1001が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。