JP2010007867A - ラジエータタンク及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】少ない加工工程によって容易に作製でき、ラジエータへの組付けを容易にしたラジエータタンク及びその製造方法を提供する。
【解決手段】互いに平行な複数の熱交換チューブ11を有する放熱部1の上部及び下部のうちの少なくとも上部に接続され、熱交換チューブ内を流れる冷媒液Lを収容するラジエータタンクにおいて、アルミニウム製の中空矩形状の押出形材にて形成される矩形枠状のタンク本体20と、このタンク本体の一方の上端開口部21内に嵌挿されるアルミニウム製の第1の塞ぎ板23と、熱交換チューブを嵌挿可能な互いに平行な複数の挿着孔25を有し、タンク本体の他方の下端開口部22内に嵌挿されるアルミニウム製の第2の塞ぎ板24と、を一体ろう付け固定する。
【選択図】 図1
【解決手段】互いに平行な複数の熱交換チューブ11を有する放熱部1の上部及び下部のうちの少なくとも上部に接続され、熱交換チューブ内を流れる冷媒液Lを収容するラジエータタンクにおいて、アルミニウム製の中空矩形状の押出形材にて形成される矩形枠状のタンク本体20と、このタンク本体の一方の上端開口部21内に嵌挿されるアルミニウム製の第1の塞ぎ板23と、熱交換チューブを嵌挿可能な互いに平行な複数の挿着孔25を有し、タンク本体の他方の下端開口部22内に嵌挿されるアルミニウム製の第2の塞ぎ板24と、を一体ろう付け固定する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、例えばパーソナルコンピュータやサーバのような電子装置の液冷システムを構築するのに適したラジエータのタンク及びラジエータタンクの製造方法に関するものである。
近年、パーソナルコンピュータやサーバのような電子装置においては、その発熱素子を液循環によって冷却する液冷システムを組み込む技術が提案されている。この液冷システムに使用されるラジエータとして、互いに平行な熱交換チューブを有する放熱部の上下部に、熱交換チューブ内に冷媒液を流す上部タンク(上部ヘッダーパイプともいう)と下部タンク(下部ヘッダーパイプともいう)を接続した構造のものが知られている。
しかしながら、上記構造のラジエータをパーソナルコンピュータやサーバ内に設置して液冷システムを構築した場合、液冷システムのゴム配管等から循環中に冷却液(冷媒液)が蒸発して、冷却液が減少して十分に冷却機能を発揮しない状態となってしまう。また、温度変化により、液冷システムの冷却液が膨張収縮したり、熱交換器及び配管が熱膨張収縮することから、これにより、液冷システムの冷却液が異常な高圧になる。更には、上部ヘッダーパイプ内で冷媒液が減って冷媒液の上方に空気層ができた場合、熱交換器に何等かの原因で振動が加えられると、上部ヘッダーパイプ内において冷媒液の液面が揺れることになり、この液面の揺れが上部ヘッダーパイプ内に開口している熱交換チューブ端面に直接に伝わり、各熱交換チューブへ冷却液を均一に分流することができなくなる等の問題があった。
上記問題を解決する手段として、上部ヘッダーパイプの上部に、冷媒液を収容する冷媒液タンクを設けることにより、冷媒液の補充を可能としつつ、冷媒液が異常な高圧になるのを防止し、また液面の揺れの影響を無くして各熱交換チューブへ冷却液を均一に分流させることのできるラジエータ(熱交換器)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の熱交換器のヘッダーパイプと冷媒液タンクは、内面及び外面にろう材がクラッド(被覆)されたアルミニウム製の円筒状電縫管を抽伸加工により角型すなわち断面矩形状の四角筒管にて形成された後、ろう付け固定される。また、四角筒状に形成されたヘッダーパイプ内に中子を挿入して複数の挿着孔を適宜間隔をおいて互いに平行に形成している。
特開2006−292226号公報(特許請求の範囲、段落0030〜0041、図1,図2)
しかしながら、特許文献1記載のものにおいては、上部ヘッダーパイプと冷媒液タンクとを、それぞれ電縫加工、抽伸加工を別個に行って形成し、また、中子を用いてヘッダーパイプに熱交換チューブの挿着孔を形成した後、ろう付け固定する構造であるため、組み立てに時間を要する懸念があった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、少ない加工工程によって容易に作製でき、ラジエータへの組付けを容易にしたラジエータタンク及びその製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、互いに平行な複数の熱交換チューブを有する放熱部の上部及び下部のうちの少なくとも上部に接続され、上記熱交換チューブ内を流れる冷媒液を収容するラジエータタンクであって、 アルミニウム製の中空矩形状の押出形材にて形成される矩形枠状のタンク本体と、このタンク本体の一方の開口部内に嵌挿されるアルミニウム製の第1の塞ぎ板と、上記熱交換チューブを嵌挿可能な互いに平行な複数の挿着孔を有し、上記タンク本体の他方の開口部内に嵌挿されるアルミニウム製の第2の塞ぎ板と、を一体ろう付け固定してなる、ことを特徴とする。ここで、アルミニウムとは、アルミニウム合金を含む意味である。
このように構成することにより、放熱部の熱交換チューブに接続するヘッダータンク部と冷媒液を補充するタンク部とを一体にしたタンク本体を形成することができると共に、タンク本体の両端開口部に夫々第1の塞ぎ板及び第2の塞ぎ板を一体ろう付けしてラジエータタンクを形成することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のラジエータタンクにおいて、上記第1の塞ぎ板及び第2の塞ぎ板は外側表面にろう材が被覆されており、上記第2の塞ぎ板は該第2の塞ぎ板に設けられた挿着孔に嵌挿される熱交換チューブをろう付け固定してなる、ことを特徴とする。
このように構成することにより、タンク本体、第1及び第2の塞ぎ板、及び熱交換チューブを確実に一体ろう付けすることができる。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のラジエータタンクにおいて、上記放熱部の上部に接続される上部ラジエータタンクは、上記タンク本体の側面又は第1の塞ぎ板に設けられる冷媒液の流入口と冷媒液の封入口に、夫々冷媒液流入管と冷媒液封入管をろう付け固定してなる、ことを特徴とする。
このように構成することにより、放熱部の上部に接続される上部ラジエータタンクに冷媒液流入管と冷媒液封入管を一体ろう付けすることができる。
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載のラジエータタンクにおいて、上記放熱部の下部に接続される下部ラジエータタンクは、上記タンク本体の側面又は第1の塞ぎ板に冷媒液の流出口を設け、この流出口に、冷媒液流出管をろう付け固定してなる、ことを特徴とする。
このように構成することにより、放熱部の下部に接続される下部ラジエータタンクに冷媒液流出管を一体ろう付けすることができる。
また、請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のラジエータタンクにおいて、上記タンク本体の側面に取り付け用リブを一体に形成してなる、ことを特徴とする。
このように構成することにより、タンク本体の側面に取り付け用リブを一体に形成することで、ラジエータを取り付けるための部材を別個に設ける手間が省ける。
また、請求項6記載の発明は、互いに平行な複数の熱交換チューブを有する放熱部の上部及び下部のうちの少なくとも上部に接続され、上記熱交換チューブ内を流れる冷媒液を収容するラジエータタンクの製造方法であって、 中空矩形部を有するアルミニウム製の押出形材を適宜寸法に切断して矩形枠状のタンク本体を形成し、外側表面にろう材が被覆されたアルミニウム製の第1の塞ぎ板を上記タンク本体の一方の開口部内に嵌挿し、外側表面にろう材が被覆されたアルミニウム製の第2の塞ぎ板に上記各熱交換チューブが嵌挿可能な複数の挿着孔を形成し、この第2の塞ぎ板を上記タンク本体の他方の開口部内に嵌挿し、上記タンク本体、第1の塞ぎ板及び第2の塞ぎ板を一体ろう付け固定する、ことを特徴とする。
このように構成することにより、タンク本体の側面に取り付け用リブを一体に形成することができ、また、中子を用いずに熱交換チューブが嵌挿可能な複数の挿着孔を形成することができる。
また、請求項7記載の発明は、請求項6記載のラジエータタンクの製造方法において、上記第2の塞ぎ板と熱交換チューブとをろう付け固定する、ことを特徴とする。
このように構成することにより、ラジエータタンクの作製と同時に熱交換チューブを一体ろう付けすることができる。
また、請求項8記載の発明は、請求項6又は7記載のラジエータタンクの製造方法において、上記放熱部の上部に接続される上部ラジエータタンクは、上記タンク本体の側面又は第1の塞ぎ板に冷媒液の流入口と冷媒液の封入口を設け、これら流入口と封入口に、夫々冷媒液流入管と冷媒液封入管をろう付け固定する、ことを特徴とする。
このように構成することにより、ラジエータタンクの作製と同時に、放熱部の上部に接続される上部ラジエータタンクに冷媒液流入管と冷媒液封入管を一体ろう付けすることができる。
また、請求項9記載の発明は、請求項6又は7記載のラジエータタンクの製造方法において、上記放熱部の下部に接続される下部ラジエータタンクは、上記タンク本体の側面又は第1の塞ぎ板に冷媒液の流出口を設け、この流出口に、冷媒液流出管をろう付け固定される、ことを特徴とする。
このように構成することにより、ラジエータタンクの作製と同時に、放熱部の下部に接続される下部ラジエータタンクに冷媒液流出管を一体ろう付けすることができる。
また、請求項10記載の発明は、請求項6ないし9のいずれかに記載のラジエータタンクの製造方法において、上記タンク本体の押出成形時に、中空矩形部の側面に取り付け用リブを一体に形成する、ことを特徴とする。
このように構成することにより、タンク本体と取り付け用リブを押出成形によって同時に成形することができる。
(1)請求項1,6記載の発明によれば、放熱部の熱交換チューブに接続するヘッダータンク部と冷媒液を補充するタンク部とを一体にした矩形枠状のタンク本体の両端開口部に夫々第1の塞ぎ板及び第2の塞ぎ板を一体ろう付けしてなるので、少ない構成部材と少ない加工工程によって容易に作製でき、ラジエータへの組付けを容易にすることができる。また、中空矩形状の押出形材の切断寸法を変更することによって容積を容易に変更することができる。
(2)請求項2,7記載の発明によれば、上記(1)に加えて更にタンク本体、第1及び第2の塞ぎ板、及び熱交換チューブを確実に一体ろう付けすることができる。
(3)請求項3,8記載の発明によれば、放熱部の上部に接続される上部ラジエータタンクに冷媒液流入管と冷媒液封入管を一体ろう付けすることができるので、上記(1),(2)に加えて更に冷媒液流入管と冷媒液封入管の接続を簡単かつ確実にすることができる。
(4)請求項4,9記載の発明によれば、放熱部の下部に接続される下部ラジエータタンクに冷媒液流出管を一体ろう付けすることができるので、上記(1),(2)に加えて更に冷媒液流出管の接続を簡単かつ確実にすることができる。
(5)請求項5,10記載の発明によれば、タンク本体と取り付け用リブを押出成形によって同時に成形することができるので、ラジエータを取り付けるための部材を別個に設ける手間が省ける。したがって、上記(1)〜(4)に加えて更に構成部材の削減が図れると共に、ラジエータの設置を容易にすることができる。
以下に、この発明に係るラジエータタンクの最良の実施形態例について詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明に係る第1実施形態のラジエータタンクを具備するラジエータを示す斜視図(a)及び(a)のI−I線に沿う拡大断面図(b)、図2は、この発明に係る上部ラジエータタンクのろう付け前の状態を示す拡大断面図、図3は、この発明における上部ラジエータタンクのタンク本体、第1の塞ぎ板及び第2の塞ぎ板を示す分解斜視図である。
図1は、この発明に係る第1実施形態のラジエータタンクを具備するラジエータを示す斜視図(a)及び(a)のI−I線に沿う拡大断面図(b)、図2は、この発明に係る上部ラジエータタンクのろう付け前の状態を示す拡大断面図、図3は、この発明における上部ラジエータタンクのタンク本体、第1の塞ぎ板及び第2の塞ぎ板を示す分解斜視図である。
上記ラジエータは、図1に示すように、放熱部1の上部と下部にこの発明に係るラジエータタンクである上部ラジエータタンク2(以下に上部タンク2という)と下部ラジエータタンク3(以下に下部タンク3という)を接続してなる。
上部タンク2には、冷媒液Lの流入口4と冷媒液Lの封入口5が設けられており、流入口4には冷媒液流入管40が接続され、封入口5には冷媒液封入管50が接続されている。また、下部タンク3には、冷媒液Lの流出口6が設けられており、流出口6には冷媒液流出管60が接続されている。なお、上部タンク2内の上方に空気層Aを残した状態で冷媒液Lが充満されている。このように、上部タンク2内の上方に空気層Aを残すことにより、使用時に冷媒液Lの液面の揺れの影響を無くして放熱部1を構成する各熱交換チューブ11へ冷媒液Lを均一に分流させることができる。
放熱部1は、図1に示すように、上下に対峙する上部タンク2及び下部タンク3の間に配設される互いに平行な熱交換チューブ11と、各熱交換チューブ11の間に介設されると共に、一体に接合される熱交換用フィン例えばコルゲートフィン12とで主に構成されている。
この場合、熱交換チューブ11は、図1に示すように、アルミニウム製の押出型材にて例えば扁平な板状に形成されており、その内部には長手方向に向かって貫通する複数に区画された冷媒液の流路11aが形成されている。
また、熱交換用フィンすなわちコルゲートフィン12は、アルミニウム製の板材を屈曲することにより連続波形状に形成されており、各熱交換チューブ11の間に介設されてろう付けされている。この場合、左右端部に配設された熱交換チューブ11の外方側にもコルゲートフィン12がろう付け接合されており、これらの両コルゲートフィン12を保護するために、両コルゲートフィン12の更に外方側にはサイドプレート13がろう付け接合されている。
上部タンク2は、図1ないし図3に示すように、アルミニウム製の中空矩形状の押出形材にて形成される矩形枠状のタンク本体20と、このタンク本体20の一方の開口部すなわち上端開口部21内に嵌挿されるアルミニウム製の第1の塞ぎ板23と、熱交換チューブ11を嵌挿可能な互いに平行な複数の挿着孔25とサイドプレート13を嵌挿可能な挿着孔25aを有し、タンク本体20の他方の開口部すなわち下端開口部22内に嵌挿されるアルミニウム製の第2の塞ぎ板24と、を一体ろう付け固定してなる。なお、上部タンク2のタンク本体20は、熱交換チューブ11に接続するヘッダータンク部と冷媒液Lを補充するタンク部とを有することを考慮して、高さ寸法Hが設定される。
また、図2に示すように、第1の塞ぎ板23及び第2の塞ぎ板24は、外側表面にろう材26がクラッド(被覆)されている。このように第1の塞ぎ板23と第2の塞ぎ板24の外側表面にろう材26をクラッド(被覆)することにより、第1の塞ぎ板23はタンク本体20の上端開口部21内に嵌挿された状態でろう付け固定される。また、第2の塞ぎ板24は、タンク本体20の下端開口部22内に嵌挿された状態でろう付け固定されると共に、第2の塞ぎ板24に設けられた挿着孔25に嵌挿される熱交換チューブ11とサイドプレート13がろう付け固定される。
また、上部タンク2のタンク本体20は、側面の一端部側(図1,図3の左側)の下部位置に冷媒液の流入口4が設けられ、他端部側(図1,図3の右側)の上部位置に冷媒液の封入口5が設けられている。そして、流入口4には、図4に示すように、ろう材例えばリング状のろう材27(以下にリングろう材27という)を介して冷媒液流入管40がろう付け固定されている。また、封入口5には、冷媒液流入管40と同様に、リングろう材27を介して冷媒液封入管50がろう付け固定されている。なお、図4(c)において、符号27Aはろう付け固定部である。
一方、放熱部1の下部に接続される下部タンク3は、図1及び図6に示すように、アルミニウム製の中空矩形状の押出形材にて形成される矩形枠状のタンク本体20Aと、このタンク本体20Aの一方の開口部すなわち下端開口部22内に嵌挿されるアルミニウム製の第1の塞ぎ板23と、熱交換チューブ11を嵌挿可能な互いに平行な複数の挿着孔25とサイドプレート13を嵌挿可能な挿着孔25を有し、タンク本体20Aの他方の開口部すなわち上端開口部21内に嵌挿されるアルミニウム製の第2の塞ぎ板24と、を一体ろう付け固定してなる。なお、下部タンク3のタンク本体20Aは、熱交換チューブ11に接続するヘッダータンク部のみを有することを考慮して、上部タンク2のタンク本体20の高さ寸法Hより低い高さ寸法h(例えば、h=H/2)に設定されている。
また、下部タンク3のタンク本体20Aの一側面の端部位置(図1,図6の右側)に冷媒液の流出口6が設けられている。そして、流出口6には、冷媒液流入管40及び冷媒液封入管50と同様に、リングろう材27を介して冷媒液流出管60がろう付け固定されている。
なお、図5に示すように、第1の塞ぎ板23及び第2の塞ぎ板24は、夫々外側表面にろう材26がクラッド(被覆)されており、第1の塞ぎ板23はタンク本体20Aの下端開口部22内に嵌挿された状態でろう付け固定され、また、第2の塞ぎ板24は、タンク本体20Aの上端開口部21内に嵌挿された状態でろう付け固定されると共に、第2の塞ぎ板24に設けられた挿着孔25に嵌挿される熱交換チューブ11とサイドプレート13がろう付け固定される。
<第2実施形態>
図7は、この発明に係るラジエータタンクの第2実施形態を具備するラジエータを示す背面斜視図(a)及び(a)のII−II線に沿う拡大断面図(b)である。
図7は、この発明に係るラジエータタンクの第2実施形態を具備するラジエータを示す背面斜視図(a)及び(a)のII−II線に沿う拡大断面図(b)である。
第2実施形態は、上部タンク2のタンク本体20B及び下部タンク3のタンク本体20Cの側面に取り付け用リブ28を一体に形成した場合である。
すなわち、第2実施形態は、上部タンク2のタンク本体20B及び下部タンク3のタンク本体20Cの押出成形時に、中空矩形状のタンク本体20B,20Cの側面の例えば両側部の2箇所に取り付け用リブ28を一体に形成した場合である。なお、取り付け用リブ28は必要に応じて1個又は3個以上設けてもよい。
第2実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
上記のように形成される第2実施形態のラジエータによれば、上部タンク2のタンク本体20B及び下部タンク3のタンク本体20Cの側面に取り付け用リブ28を一体に形成するので、取り付け用リブ28にねじ孔28aを刻設することで、固定ボルト70をもってラジエータを固定部材80に取り付けることができる。したがって、取り付け用ブラケットを設ける必要がないので、構成部材の削減が図れると共に、取り付け作業を容易にすることができる。
次に、上記ラジエータタンク及びラジエータの組立手順の一例について説明する。まず、中空矩形部を有するアルミニウム製の押出形材を適宜寸法に切断して矩形枠状のタンク本体20、20A、20B,20C(以下、符号20で代表する。)を作製する。次に、外側表面にろう材26がクラッド(被覆)された第1の塞ぎ板23をタンク本体20の一方(上端)の開口部21内に嵌挿する一方、外側表面にろう材が被覆された第2の塞ぎ板24をタンク本体20の他方(下端)の開口部22内に嵌挿すると共に、第2の塞ぎ板24に設けられた挿着孔25内に、放熱部1を構成するように組み付けられた熱交換チューブ11とサイドプレート13を嵌挿する。
次に、上部タンク2に設けられた流入口4と封入口5に、夫々リングろう材27を介して冷媒液流入管40と冷媒液封入管50を嵌挿する一方、下部タンク3に設けられた流出口6に、リングろう材27を介して冷媒液流出管60を嵌挿する。
上記のようにして、放熱部1(熱交換チューブ11,コルゲートフィン12,サイドプレート13)、上部タンク2,下部タンク3、冷媒液流入管40、冷媒液封入管50及び冷媒液流出管60を組み付け、図示しない治具で固定する。そして、この状態で炉内に搬入して、加熱してろう付け処理を施してラジエータタンク及びラジエータを作製する。
なお、上記組立手順は一例であり、別の手順によって放熱部1(熱交換チューブ11,コルゲートフィン12,サイドプレート13)、上部タンク2,下部タンク3、冷媒液流入管40、冷媒液封入管50及び冷媒液流出管60を組み付けた後、炉内に搬入して、加熱してろう付け処理を施してラジエータタンク及びラジエータを作製してもよい。
例えば、上部タンク2のタンク本体20に冷媒液流入管40と冷媒液封入管50を予め組み付けると共に、下部タンク3のタンク本体20Aに冷媒液流出管60を予め組み付けた後、熱交換チューブ11,コルゲートフィン12,サイドプレート13を組み付けてろう付け処理してもよい。
<その他の実施形態>
(1)上記実施形態では、上部タンク2のタンク本体20の側面に冷媒液流入管40と冷媒液封入管50をろう付け固定し、下部タンク3のタンク本体20Aの側面に冷媒液流出管60をろう付け固定する場合について説明したが、必ずしもこのような構造である必要はない。例えば、図8に示すように、上部タンク2の第1の塞ぎ板23に流入口4と封入口5を設け、これら流入口4と封入口5に夫々冷媒液流入管40と冷媒液封入管50をろう付け固定し、また、下部タンク3の第1の塞ぎ板23に流出口6を設け、この流出口6に冷媒液流出管60をろう付け固定してもよい。この場合、第1の塞ぎ板23は、外側表面にろう材26をクラッド(被覆)しているので、冷媒液流入管40,冷媒液封入管50及び冷媒液流出管60を直接ろう付け固定することができる。
(1)上記実施形態では、上部タンク2のタンク本体20の側面に冷媒液流入管40と冷媒液封入管50をろう付け固定し、下部タンク3のタンク本体20Aの側面に冷媒液流出管60をろう付け固定する場合について説明したが、必ずしもこのような構造である必要はない。例えば、図8に示すように、上部タンク2の第1の塞ぎ板23に流入口4と封入口5を設け、これら流入口4と封入口5に夫々冷媒液流入管40と冷媒液封入管50をろう付け固定し、また、下部タンク3の第1の塞ぎ板23に流出口6を設け、この流出口6に冷媒液流出管60をろう付け固定してもよい。この場合、第1の塞ぎ板23は、外側表面にろう材26をクラッド(被覆)しているので、冷媒液流入管40,冷媒液封入管50及び冷媒液流出管60を直接ろう付け固定することができる。
なお、図8に示す第3実施形態において、その他の部分は第1実施形態と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
なお、第3実施形態においても、上記第1,第2実施形態のラジエータタンク及びラジエータと同様の方法で作製することができる。
(2)また、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、少なくとも上部タンクを、アルミニウム製の中空矩形状の押出形材にて形成される矩形枠状のタンク本体20と、このタンク本体20の一方の開口部(上端開口部21)内に嵌挿されるアルミニウム製の第1の塞ぎ板23と、熱交換チューブ11を嵌挿可能な互いに平行な複数の挿着孔25とサイドプレート13を嵌挿可能な挿着孔25aを有し、タンク本体20の他方の開口部(下端開口部22)内に嵌挿されるアルミニウム製の第2の塞ぎ板24と、を一体ろう付け固定する場合についても適用できる。
1 放熱部
2 上部タンク(上部ラジエータタンク)
3 下部タンク(下部ラジエータタンク)
4 流入口
5 封入口
6 流出口
11 熱交換チューブ
12 コルゲートフィン
20,20A,20B,20C タンク本体
21 上端開口部
22 下端開口部
23 第1の塞ぎ板
24 第2の塞ぎ板
25 挿着孔
26 ろう材
27 リングろう材
27A ろう付け固定部
28 取り付け用リブ
L 冷媒液
A 空気層
2 上部タンク(上部ラジエータタンク)
3 下部タンク(下部ラジエータタンク)
4 流入口
5 封入口
6 流出口
11 熱交換チューブ
12 コルゲートフィン
20,20A,20B,20C タンク本体
21 上端開口部
22 下端開口部
23 第1の塞ぎ板
24 第2の塞ぎ板
25 挿着孔
26 ろう材
27 リングろう材
27A ろう付け固定部
28 取り付け用リブ
L 冷媒液
A 空気層
Claims (10)
- 互いに平行な複数の熱交換チューブを有する放熱部の上部及び下部のうちの少なくとも上部に接続され、上記熱交換チューブ内を流れる冷媒液を収容するラジエータタンクであって、
アルミニウム製の中空矩形状の押出形材にて形成される矩形枠状のタンク本体と、このタンク本体の一方の開口部内に嵌挿されるアルミニウム製の第1の塞ぎ板と、上記熱交換チューブを嵌挿可能な互いに平行な複数の挿着孔を有し、上記タンク本体の他方の開口部内に嵌挿されるアルミニウム製の第2の塞ぎ板と、を一体ろう付け固定してなる、ことを特徴とするラジエータタンク。 - 請求項1記載のラジエータタンクにおいて、
上記第1の塞ぎ板及び第2の塞ぎ板は外側表面にろう材が被覆されており、上記第2の塞ぎ板は該第2の塞ぎ板に設けられた挿着孔に嵌挿される熱交換チューブをろう付け固定してなる、ことを特徴とするラジエータタンク。 - 請求項1又は2記載のラジエータタンクにおいて、
上記放熱部の上部に接続される上部ラジエータタンクは、上記タンク本体の側面又は第1の塞ぎ板に設けられる冷媒液の流入口と冷媒液の封入口に、夫々冷媒液流入管と冷媒液封入管をろう付け固定してなる、ことを特徴とするラジエータタンク。 - 請求項1又は2記載のラジエータタンクにおいて、
上記放熱部の下部に接続される下部ラジエータタンクは、上記タンク本体の側面又は第1の塞ぎ板に設けられる冷媒液の流出口に、冷媒液流出管をろう付け固定してなる、ことを特徴とするラジエータタンク。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載のラジエータタンクにおいて、
上記タンク本体の側面に取り付け用リブを一体に形成してなる、ことを特徴とするラジエータタンク。 - 互いに平行な複数の熱交換チューブを有する放熱部の上部及び下部のうちの少なくとも上部に接続され、上記熱交換チューブ内を流れる冷媒液を収容するラジエータタンクの製造方法であって、
中空矩形部を有するアルミニウム製の押出形材を適宜寸法に切断して矩形枠状のタンク本体を形成し、外側表面にろう材が被覆されたアルミニウム製の第1の塞ぎ板を上記タンク本体の一方の開口部内に嵌挿し、外側表面にろう材が被覆されたアルミニウム製の第2の塞ぎ板に上記各熱交換チューブが嵌挿可能な複数の挿着孔を形成し、この第2の塞ぎ板を上記タンク本体の他方の開口部内に嵌挿し、上記タンク本体、第1の塞ぎ板及び第2の塞ぎ板を一体ろう付け固定する、ことを特徴とするラジエータタンクの製造方法。 - 請求項6記載のラジエータタンクの製造方法において、
上記第2の塞ぎ板と熱交換チューブとをろう付け固定する、ことを特徴とするラジエータタンクの製造方法。 - 請求項6又は7記載のラジエータタンクの製造方法において、
上記放熱部の上部に接続される上部ラジエータタンクは、上記タンク本体の側面又は第1の塞ぎ板に冷媒液の流入口と冷媒液の封入口を設け、これら流入口と封入口に、夫々冷媒液流入管と冷媒液封入管をろう付け固定する、ことを特徴とするラジエータタンクの製造方法。 - 請求項6又は7記載のラジエータタンクの製造方法において、
上記放熱部の下部に接続される下部ラジエータタンクは、上記タンク本体の側面又は第1の塞ぎ板に冷媒液の流出口を設け、この流出口に、冷媒液流出管をろう付け固定する、ことを特徴とするラジエータタンクの製造方法。 - 請求項6ないし9のいずれかに記載のラジエータタンクの製造方法において、
上記タンク本体の押出成形時に、中空矩形部の側面に取り付け用リブを一体に形成する、ことを特徴とするラジエータタンクの製造方法。
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CN105345250A (zh) * | 2015-11-20 | 2016-02-24 | 高佳 | 一种超声波金属线束焊接机微型散热器 |
WO2018029761A1 (ja) * | 2016-08-08 | 2018-02-15 | 三菱電機株式会社 | 積層型ヘッダ、及び積層型ヘッダの製造方法 |
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2008
- 2008-06-24 JP JP2008163963A patent/JP2010007867A/ja not_active Withdrawn
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