JP2010007827A - 自動調心ローラー - Google Patents

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Abstract

【課題】コンベアベルトを支持するための自動調心ローラーであって、製造が容易でかつ取付が容易な自動調心ローラーを提供する。
【解決手段】自動調心ローラー1は、樹脂リング部材10の内径部に金属製のベアリング受け部材20が一体に成型される。ベアリング受け部材20の球面部22には自動調心ベアリング30が挿入される。インナーレース内周面はテーパー面に形成され、スリーブ50が挿入される。ナット60を締め付けることでシャフト80に対して任意の位置に自動調心ローラーを取り付けることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば空港の手荷物搬送用ベルトコンベア等の物流用ベルトコンベアや、物流用のパレットコンベアを支持するのに使用する自動調心ローラーに関する。
空港の手荷物搬送用ベルトコンベアやパレットコンベア等は、曲線をもつラインに沿って手荷物を搬送する必要がある。
曲線を通過する際には、コンベアに複雑な荷重が作用するので、ローラーは自動調心機能を備えることが求められる。
下記の特許文献1は自動調心ローラーを開示し、また特許文献2は、本発明者が提案した自動調心ローラーを示す。
特開2005−256874号公報 特開2002−310139号公報
空港の手荷物数の増加等に伴ない、手荷物搬送コンベアラインの長さ寸法は大きくなり、1ライン当りのローラーの使用個数も多量となっている。
そこで、構造が簡単で、製造コストも低減できる自動調心ローラーが求められている。
本発明の目的は、上述した要求を満たす自動調心ローラーを提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の自動調心ローラーは、外径部に配設される樹脂リング部材と、樹脂リング部材の内径部に一体に結合されるベアリング受け部材と、ベアリング受け部材の内径部に挿入される自動調心ボールベアリングと、自動調心ボールベアリングのインナーレース内径部に挿入されるテーパースリーブと、テーパースリーブの小径側に形成されねじ部に螺合するナットと、ナット固定用座金とを備える。
そして、ベアリング受け部材は、外径部の両端部に樹脂リング部材に密着するフランジと、内径部に形成される球面部及びベアリング挿入口を備え、自動調心ベアリングは、アウターレースの外周面に形成される球面部と、インナーレースの内径部に形成されるテーパー面を備えるものである。
また、ベアリング受け部材は、球面部にオイルレス軸受材を備え、球面部にテフロン膜を備えることもできる。
さらに、自動調心ベアリングは、アウターレースの長さ寸法に比べて大きな長さ寸法を有するものである。
本発明によれば、ベルトコンベアの曲線部等にあって、ベアリングのアウターレース側にとりつけられるローラーは自動的に調心されるので、無理な力が加えられず耐久性、寿命が向上する。
図1は、本発明の自動調心ローラーの全体構成を示す断面図である。
全体を符号1で示す自動調心ローラーは最外側に配設される樹脂リング部材10を有し、樹脂リング部材10は、例えばウレタン等の熱硬化樹脂でつくられる。
樹脂リング部材10の内径部にはベアリング受け部材20が一体に結合される。ベアリング受け部材20の内径部は球面22に形成され、片側にベアリング挿入口24を有する。
ベアリング受け部材20の内径に挿入されるベアリング30は、アウターレース32、ボール34、インナーレース36を有し、アウターレース32の外周面は球面に形成される。
インナーレース36の内面はテーパー面に形成される。
インナーレース36のテーパー面に対応するテーパー面を外周部に有するスリーブ50が挿入され、取付対象となるシャフト80等を挿入した後に、ナット60を締付ける。テーパー面の作用でスリーブ50はシャフト80とインナーレース36を固着する。回り止めリング70の爪を折り曲げてナット60を固定する。
図2は、樹脂リング部材10とベアリング受け部材20の組立体を示す説明図である。
樹脂リング部材10はベアリング受け部材20と一体に成型される。ベアリング受け部材20は鋼材や焼結合金等の金属材料でつくられる。外周部の両端部には樹脂リング部材10との結合性を向上するためのフランジ26が設けられる。
ベアリング受け部材20の内周面は、軸線方向に球面に形成されるが、この球面内周面にはオイルレス軸受材の張り付け加工が施される。オイルレス軸受材の張り付けにかえて、例えばテフロン加工を施してテフロン膜を備えることもできる。
図3は自動調心ベアリングの断面図である。
自動調心ベアリング30は、アウターレース32、ボール34、インナーレース36を有する。
アウターレースの外周面は、軸線方向に球面33に形成される。インナーレース36は内面がテーパー面38に形成されるインナーレース38の長さ寸法Lはアウターレース32の長さ寸法Lより大きな寸法を有する。インナーレース38の長さ寸法Lは、ベアリング受け部材20のベアリング挿入口24を通過できる長さ寸法に設定される。
図4は取付用のスリーブ50、ナット60、固定用座金70の組立体を示す説明図である。スリーブ50は、薄い金属パイプ等でつくられ、外面はテーパー面52に形成される。すなわち一方端の外径寸法Dは他方端の外径寸法Dより大きな寸法に形成される。
そして、小径部にねじ部56が設けられる。このねじ部56には固定用座金70を介してナット60を螺合してある。
図1に示すように、取付対象となるシャフト80の嵌装し、ナット60を締込むことで、スリーブ50はテーパーのくさび作用によってシャフト80を締付けるとともに、ベアリングのインナーレース36との結合も同時に達成される。
本発明は以上の構成を備えるので、樹脂リング部材を含むベアリング受け部材の軸心がインナーレースの軸心に対して傾いたときにも、樹脂リング部材とベアリング受け部材の組立体は球面に沿って偏心して回転し、自動的に調心される。
この機能により、曲線部分のベルトコンベア等を安全に支持することができる。
また、この自動調心ローラーは、製造も容易であり、さらに相手シャフトへの取付も容易であり、かつ任意の位置にとりつけることができる。
本発明の自動調心ローラーの断面図 樹脂リング部材とボアリング受け部材の組立体を示す説明図 自動調心ベアリングの断面図 取付用の組立体を示す説明図
符号の説明
1 自動調心ローラー
10 樹脂リング部材
20 ベアリング受け部材
30 自動調心ベアリング
50 取付用スリーブ
60 ナット
70 ナット固定用座金
80 シャフト

Claims (5)

  1. 外径部に配設される樹脂リング部材と、樹脂リング部材の内径部に一体に結合されるベアリング受け部材と、ベアリング受け部材の内径部に挿入される自動調心ボールベアリングと、自動調心ボールベアリングのインナーレース内径部に挿入されるテーパースリーブと、テーパースリーブの小径側に形成されねじ部に螺合するナットと、ナット固定用座金とを備える自動調心ローラー。
  2. ベアリング受け部材は、外径部の両端部に樹脂リング部材に密着するフランジと、内径部に形成される球面部及びベアリング挿入口を備え、
    自動調心ベアリングは、アウターレースの外周面に形成される球面部と、インナーレースの内径部に形成されるテーパー面を備える請求項1記載の自動調心ローラー。
  3. ベアリング受け部材は、球面部にオイルレス軸受材を備える請求項2記載の自動調心ローラー。
  4. ベアリング受け部材は、球面部にテフロン(登録商標)膜を備える請求項2記載の自動調心ローラー。
  5. 自動調心ベアリングは、アウターレースの長さ寸法に比べて大きな長さ寸法を有するインナーレースを備える請求項2記載の自動調心ローラー。
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