JP2010007522A - ポンプ台数制御方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】急激な水位変動が生じても水位変動に応じて確実に各排水ポンプを運転制御し、通常時のエネルギー消費を低減するポンプ台数制御方法を提供する
【解決手段】水位に応じて複数のポンプの運転台数を制御するポンプ台数制御方法である。水位がいずれかのポンプ7の起動水位まで上昇すると、ポンプ7とこのポンプに回転動力を与える機関4との間の継手5を閉じてポンプ7を起動するとともに、水位の上昇率に基づいて、起動されたポンプ7の次に起動されるポンプ7に回転動力を与える機関4の台数が選択される。そして、この選択された台数の機関4をアイドリング状態とする。このアイドリング状態は、一定時間経過してもポンプ7が起動しない場合、アイドリングを停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、都市部に流入した雨水等を河川に流す排水設備(ポンプ場)の排水ポンプの台数制御方法に関するものである。
複数台のポンプを備えた排水設備の主な動作ルールは、ポンプ井水位の上昇/下降に応じてポンプの動作台数を指定順序で1台ずつ増やす、又は減らすことである。
したがって、雨水流入時には、各ポンプの起動/停止水位の設定が、ポンプの動作時間や排水量と、それらによりポンプ井水位を安全な高さに抑えられるかに影響を与える。雨水流入量が急速に増加した場合、ポンプの容量の合計によって十分排出できる条件下でも、ポンプの起動が遅ければ排水が間に合わず、排水設備での所定の水位を上回るおそれがある。
ポンプの起動指令がきてから排水可能になるまでの時間を短縮するための方法としては、特許文献1に記載された方法、すなわち、使用するポンプのほかにもう一台ポンプを継手(クラッチ)に未接続の状態で待機させておく方法がある。しかし、この方法では、常時使用しないポンプを稼動させておくことになり、エネルギー消費や効率の観点からは不利である。
以下にこれら従来技術のポンプ制御ルールを2例挙げる。
(第1例)
図8は従来技術に係る排水設備の構成図であって、この排水設備には複数の排水ポンプ設備1−1、1−2〜1−nが備えられている。そして、これら排水ポンプ設備1−1〜1−nは制御装置2によりポンプ井3の水位に応じて運転台数が制御されている。ところで、各排水ポンプ設備1−1〜1−nはそれぞれ同一構成となっており、排水ポンプ設備1−1により構成を説明すると、排水ポンプ7を駆動させるための機関4が備えられ、この機関4の回転シャフトに開閉自在の継手5を介して減速機6が連結されている。そして、この減速機6にポンプ7が接続されている。また、排水管8には吐出し弁9が設けられている。
かかる構成の排水設備では水位が上昇した場合、また水位が減少した場合、次のような運転台数制御が実行される。まず、水位が上昇した場合を図9に示す運転制御の流れ図を参照して説明する。制御装置2はステップs1においてポンプ井3の水位が1台目の排水ポンプ7つまり排水ポンプ設備1−1の排水ポンプ7を起動させる値に達したかを判断し、起動させる水位に達したと判断すると次のステップs2において同排水ポンプ設備1−1の機関4を始動させる。そして、機関4の回転速度が規定速度に到達すると、ステップs4において継手5を閉じて機関4と減速機6とを連結する。これにより、排水ポンプ7が回転してその回転速度が規定速度に達すると、ステップs5からステップs6に移って吐出し弁9が開かれる。この結果、ポンプ井3の雨水は河川等に流される。
そうして、このように雨水を河川に流しても水位が上昇して2台目の排水ポンプつまり排水ポンプ設備1−2の排水ポンプ7を起動させる値に達すると、ステップs8において制御装置2は排水ポンプ設備1−1の排水ポンプ7を起動させたときと同様にして2台目の排水ポンプ設備1−2の排水ポンプ7を起動させる。つまり、排水ポンプ設備1−2の機関4を始動させ、次にこの機関4と減速機6とを連結し、次に吐出し弁9を開く。これにより、各排水ポンプ設備1−1、1−2の各排水ポンプ7が動作する。さらに水位が上昇すれば、上記同様の動作により排水ポンプ設備1−3、1−4、…1−nの各排水ポンプ7が次々と運転される。
次に水位が減少した場合を図10に示す運転制御の流れ図を参照して説明する。制御装置2はステップs11においてポンプ井3の水位がn台目の排水ポンプ7つまり排水ポンプ設備1−nの排水ポンプ7を停止させる値に減少したかを判断し、停止させる水位に減少すると次のステップs12において機関4の回転速度を規定速度以下に下げる。そして、規定速度以下に下がると、ステップs13において排水ポンプ設備1−nの吐出し弁9を閉じ、続いてステップs14において同設備1−nの継手5を開く。そうして、制御装置2はステップs15において排水ポンプ設備1−nの機関4を停止させる。さらに水位が減少すれば、以上の停止動作と同様に排水ポンプ設備1−n−1の機関4の回転速度が規定速度以下に下げられ、次に吐出し弁9が閉じられ、次に継手が閉じられ、そうして機関4が停止される。以下、水位が減少するにしたがって排水ポンプ設備1−n−2,1−n−3、…1−1の排水ポンプ7が順次停止される。
以上の工程で、ポンプの起動水位・停止水位の関係を図11に示した。それぞれのポンプの起動水位・停止水位は順次ずらして定められているので、水位が高くなるにつれてポンプの起動台数が増え、それらのポンプの排水効果により水位が下がるにつれ、今度は後に起動したものから順に停止する構成となっている。つまり、ポンプの起動優先順序は決まっている。
ところが、以上のような各運転制御方法では、機関4の始動から吐出し弁9を開くまで、及び吐出し弁9を閉じてから機関4を停止させるまでの時間が長くかかってしまう。このため、例えばポンプ井3への雨水の流入量が急激に変化して水位変動が大きくなった場合、この急激な水位の変化に対して追従して運転できない問題がある。
(第二例)
第一例では、以上のように上記運転制御方法では急激な水位変動に対して追従できない問題がある。
そこで、急激な水位変動が生じてもこの水位変動に応じて確実に各排水ポンプを運転制御できるポンプ台数制御方法を提供することを目的とした改良方式が第二例である。
第二例では、水位等に応じてポンプの運転台数を制御するポンプ台数制御方法において、水位がポンプの起動水位まで上昇すると、当該ポンプを起動するとともに次に起動すべきポンプの機関をアイドリング状態にし、さらに、水位が上昇し続ける場合には機関の回転数を上げて次のポンプ動作が可能な状態に待機させることにより、必要に応じて、ポンプ・機関間の継手を閉じて次に起動すべきポンプをすぐに排水の用に供し得るようにする一方、水位がポンプの停止水位まで下降すると、ポンプ,機関間の継手を開いてポンプを停止し、このとき、停止したポンプの機関の回転数はそのままであるので、必要に応じて、停止したポンプをすぐに排水のために再投入するようにし、水位が降下方向にあれば、機関の回転数をアイドリングまで下げ、さらに、水位が次に停止すべきポンプの停止水位まで降下したとき、当該機関を停止して上記目的を達成しようとするポンプ台数制御方法である。
以下、第二例について図面を参照して説明する。なお、図8と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。また、ポンプの起動水位・停止水位の関係は先に示した図11と同じである。すなわち、それぞれのポンプの起動水位・停止水位は順次ずらして定められているので、水位が高くなるにつれてポンプの起動台数が増え、それらポンプの排水効果により水位が下がるにつれ、今度は後に起動したものから順に停止する構成となっている点は、先の第一例と同じである。
図5は第二例のポンプ台数制御方法を適用した排水設備の全体構成図である。制御装置10は各排水ポンプ設備1−1〜1−nをポンプ井3の水位に応じてその運転台数を制御する機能を有するもので、特にこの制御装置10には、水位の変動方向に応じて次に起動する排水ポンプ7、又は次に停止する排水ポンプ7に回転動力を与える機関4をアイドリング状態にするアイドリング状態作成部11の機能が備えられている。
次に作用について説明する。
まず、水位が上昇した場合を図6に示す運転制御の流れ図を参照して説明する。制御装置10はステップe1においてポンプ井3の水位が1台目の排水ポンプ7つまり排水ポンプ設備1−1の排水ポンプ7を起動させる値に達したかを判断し、起動させる水位に達したと判断すると次のステップe2において同排水ポンプ設備1−1の機関4を始動させる。そして、機関4の回転速度が規定速度に到達すると、ステップe4において継手5を閉じて機関4と減速機6とを連結する。これにより、排水ポンプ7が回転してその回転速度が規定速度に達すると、ステップe5からステップe6に移って吐出し弁9を開く。この結果、ポンプ井3の雨水は河川等に流される。
ところで、以上のステップe2〜ステップe6の実行と同時に制御装置10のアイドリング状態作成部11はステップe7〜ステップe10を実行する。すなわち、アイドリング状態作成部11はステップe7において2台目の機関4つまり排水ポンプ設備1−2の機関4を始動する。そして、この状態つまり機関4を無負荷状態で運転するアイドリング状態とする。この状態に制御装置10はステップe9において水位変化が上昇か減少かを判断して上昇であればステップe10に移って同設備1−2の機関4を規定速度で回転させる。
この状態に水位が上昇して排水ポンプ設備1−2の排水ポンプ7を起動させる水位に達すると、制御装置10はステップe11からステップe12に移って排水ポンプ設備1−2の継手5を閉じて機関4と減速機6とを連結する。なお、このとき機関4は既に規定速度で回転している。これにより、排水ポンプ7が回転してその回転速度が規定速度に達すると、制御装置10はステップe14において吐出し弁9を開く。
さて、このように排水ポンプ設備1−1とともに排水ポンプ設備1−2を運転状態とすると、これと同時に制御装置10はステップe15において3台目つまり排水ポンプ設備1−3の機関4をアイドリング状態とする。つまり、制御装置10のアイドリング状態作成部11は上記ステップe7〜ステップe10と同様にして3台目の機関4つまり排水ポンプ設備1−3の機関4を始動して無負荷状態で運転させる。そして、この状態に制御装置10は水位変化が上昇か減少かを判断して上昇であれば同設備1−3の機関4を規定速度で回転させる。
以下、同様に次に起動する排水ポンプ7の機関4をアイドリング状態として水位の上昇に応じて継手5を閉じていく。
次に水位が減少した場合を図7に示す運転制御の流れ図を参照して説明する。制御装置10はステップf1においてポンプ井3の水位がn台目の排水ポンプ7つまり排水ポンプ設備1−nの排水ポンプ7を停止させる値に減少したかを判断し、停止させる水位に減少すると次のステップf2において機関4の回転速度を規定速度以下に下げる。そして、規定速度以下に下がると、ステップf3において排水ポンプ設備1−nの吐出し弁9を閉じ、続いてステップf4において同設備1−nの継手5を開く。このようにして継手5を開くと、次のステップf5において水位が減少方向であるかを判断する。この判断により水位が減少方向であれば、ステップf6において排水ポンプ設備1−nの機関4はアイドリング速度で回転される。
また、ステップf5の処理と同時に制御装置10はステップf7においてn−1台目つまり排水ポンプ設備1−n−1の排水ポンプ7を停止させる水位かを判断する。この判断によりn−1台目の排水ポンプ7の停止水位に減少していると、制御装置10はステップf8においてn−1台目の排水ポンプ7を停止アイドリング状態にする。つまり、このステップf8においては、上記ステップf2〜ステップf6の処理と同様の処理を実行する。つまり、ポンプ井3の水位がn−1台目の排水ポンプ7を停止させる値に減少したと判断すると、排水ポンプ設備1−n−1の機関4の回転速度を規定速度以下に下げて、さらに排水ポンプ設備1−nの吐出し弁9を閉じ、続いて継手5を開く。そして、排水ポンプ設備1−n−1の機関4をアイドリング状態とする。また、以上のステップf8の処理と同時に制御装置10はステップf9においてn台目の機関4が停止される。
以下、水位が減少するにしたがって次に停止する機関4を停止アイドリング状態とする。そうして、制御装置10はステップf10において水位が1台目の排水ポンプ7を停止させる値に減少したと判断すると、ステップf11において排水ポンプ設備1−1の機関4の回転速度を規定速度以下に下げて、次にステップf12において同設備1−1の吐出し弁9を閉じ、続いて継手5を開く。そして、ステップf14において排水ポンプ設備1−1の機関4を停止する。
このように上記第二例においては、水位の変動方向に応じて次に起動する排水ポンプ7又は次に停止する排水ポンプ7に回転動力を与える機関4をアイドリング状態とするようにしたので、次に起動する排水ポンプ7を速やかに起動することができるとともに次に停止する排水ポンプ7を速やかに停止できる。したがって、水位が急激に変動してもこの変動に追従して短時間に排水ポンプ7の台数を制御できる。また、このとき機関4は、水位が上昇方向の場合に規定速度で運転し、また水位が減少方法の場合にアイドリング速度で運転するので、使用するエネルギーを少なくできて経済的である。さらに、水位をサンプリング周期毎に取り込むことにより水位変動を予測することができ、これにより水位変動に対する運転台数の追従性をより向上できるものである。
しかしながら、この第二例では、排水に使用していないポンプが必ず1台アイドリング運転をしていることになる。したがって、水位の増減が急激でない日常運転においては、その分使用するエネルギーの無駄が発生することとなる。
特公平7−89282号公報
上述のように、第一例の運転制御方法では、ポンプ起動時に時間がかかるために急激な水位変動に対して追従できない問題がある。一方、第二例の方法を用いると、水位変動に対する追従性は向上するが、水位変動が急でない日常的な運転において、必ず余剰のポンプをアイドリング運転させるためエネルギーの無駄が生じる。
したがって、本発明の目的は、急激な水位変動が生じても水位変動に応じて確実に各排水ポンプを運転制御でき、なおかつ急激な水位変動が起こっていない場合のエネルギー消費を低減するポンプ台数制御方法及び制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成する本発明のポンプ台数制御方法は、水位に応じて複数のポンプの運転台数を制御するポンプ台数制御方法であり、前記水位が前記いずれかのポンプの起動水位まで上昇すると、前記ポンプとこのポンプに回転動力を与える機関との間の継手を閉じて前記ポンプを起動し、前記水位の上昇率に基づいて、前記起動されたポンプの次に起動されるポンプに回転動力を与える機関の台数が選択され、前記選択された台数の機関をアイドリング状態とすることを特徴とする。
したがって、本発明のポンプ台数制御方法によれば、水位の変化によって待機させるポンプの台数を選択することができる。すなわち、通常時にポンプを待機させなくても、水位が急激に変化するときに、必要に応じて複数台のポンプを待機させことができる。
そして、一定時間が経過しても、前記水位が前記アイドリング状態の機関が動力を与えるポンプの起動水位まで上昇しない場合、前記機関のアイドリングを停止すれば、省エネ効果が高まる。
さらに、本発明のポンプ台数制御方法は、前記水位が前記いずれかのポンプの停止水位まで下降すると、停止すべきポンプと、このポンプに回転動力を与える機関との間の継手を開いて前記ポンプを停止し、前記機関を一定時間アイドリング状態とすることを特徴とする。よって、機関が長時間アイドリング状態となることを防止することができる。
また、上記目的を達成する本発明のポンプ台数制御装置は、水位に応じて複数のポンプの運転台数を制御するポンプ台数制御装置であり、前記水位が前記いずれかのポンプの起動水位まで上昇すると、前記ポンプとこのポンプに回転動力を与える機関との間の継手を閉じて前記ポンプを起動し、前記水位の上昇率に基づいて、前記起動されたポンプの次に起動されるポンプに回転動力を与える機関の台数が選択され、前記選択された台数の機関をアイドリング状態とすることを特徴とし、本発明のポンプ台数制御方法を実現することができる。
したがって、以上の発明によれば、急激な水位変動が生じてもこの水位変動に応じて確実に各排水ポンプを運転制御でき、水位変動が少ない日常的な運転において、エネルギーを節約して運転することができるポンプ台数制御方法及び装置を提供できる。
本発明は、水位等に応じてポンプの台数を制御するポンプ台数制御方法において、水位がポンプの起動水位に達するごとに当該ポンプを起動する通常起動とは別に、水位上昇率(単位時間あたりの水位の変化量)が規定値まで達すると、その上昇率の大きさに応じて未起動のポンプ機関をアイドリング状態にしている。そして、必要に応じて、ポンプ・機関間の継手を閉じて次に起動すべきポンプをすぐに排水の用に供し得るようにする。
一方、水位がポンプの停止位置まで下降すると、ポンプ・機関間の継手を開いてポンプを停止する。このとき、停止したポンプの機関の回転数をアイドリングまで下げ、必要時は停止したポンプをすぐに排水のために再投入できるようにしている。さらに一定時間経過してから当該機関を停止するポンプ台数制御方法である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1を参照して説明する。なお、図8に示された装置類と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図1はポンプ台数制御方法を適用した排水設備の全体構成図である。制御装置10は各排水ポンプ設備1−1〜1−nをポンプ井3の水位に応じてその運転台数を制御する機能を有するもので、特にこの制御装置10には、水位の変動方向に応じて次に起動する排水ポンプ7、又は次に停止する排水ポンプ7に回転動力を与える機関4をアイドリング状態にするアイドリング状態制御部12の機能が備えられている。また、アイドリング制御部12は、水位の上昇率により、アイドリング状態にする排水ポンプ7、又は機関4の台数を選択する。
また、ポンプの起動水位・停止水位の関係も先に示した図11と同じである。すなわち、それぞれのポンプの起動水位・停止水位は順次ずらして定められているので、水位が高くなるにつれてポンプの起動台数が増え、それらポンプの排水効果により水位が下がるにつれ、今度は後に起動したものから順に停止する構成となっている点は、先の第一例と同じである。つまり、ポンプの起動順序はやはり決まっている。
次に作用について説明する。
まず、水位が上昇した場合を図2に示す運転制御の流れ図を参照して説明する。制御装置10は、ステップa1においてポンプ井3の水位が1台目の排水ポンプ7、つまり排水ポンプ1−1の排水ポンプ7を起動させる値に達したかを判断し、起動させる水位に達したと判断すると、次のステップa2において、同排水ポンプ設備1−1の機関4を始動させる。そして、機関4の回転速度が規定速度に到達すると、ステップa3において継手5を閉じて機関4と減速機6とを連結する。これにより、排水ポンプ7が回転して、その回転速度が規定速度に達すると、ステップa4からステップa5に移って吐出し弁9を開く。この結果、ポンプ井3の雨水は河川等に流される。
一方で、以上のステップa2〜ステップa5の実行と並列して、制御装置10のアイドリング状態制御部12はステップa7〜ステップa12を実行する。すなわち、ステップa7において、現在の水位と、1測定周期前の水位との差をとりそれを水位の上昇率とする。その値に基づいて、ステップa8でどのポンプを先行待機の目的でアイドリングさせるかを判定する。
その判定は、水位上昇率の大きさに応じて行う。図4は、待機ポンプの台数を選択する動作例を示す図である。第1実施形態では、図4の動作例1の項目に記した方法に従い行うとする。水位上昇率の大小を判定するための閾値を、小さい順にa、b、c、dとした場合、水位上昇率Δとこれらを比較して、
Δ<a であれば、先行アイドリング待機は行わない。
a<Δ<b であれば、1台目のポンプを先行アイドリングさせる。
b<Δ<c であれば、1台目と2台目のポンプを先行アイドリング待機させる。
c<Δ<d であれば、1台目と2台目と3台目のポンプを先行アイドリング待機させる。
ただし、後述の通り、既に機関4が動作中であるポンプについてはそのままとする。
ステップa8の判定に基づき、ステップa9で1台目のアイドリング指令が出た場合は、サブ工程ステップa10に移行する。ステップa10内では、ステップa13にて1台目の機関4が既に起動中、起動開始中、アイドリング中、アイドリング開始中の状態にあるかどうか判定し、そうでない場合において、アイドリング状態制御部12はステップa14に移行し、1台目の機関、つまり排水ポンプ設備1−1の機関4を運転開始し、ステップa15でアイドリング速度に達した状態で待機、つまり機関4を無負荷状態で運転するアイドリング状態とする。
同様に、ステップa8の判定に基づき、ステップa11で2台目のアイドリング指令が出た場合は、サブ工程ステップa12に移行する。ステップa12内では、ステップa16にて2台目の機関が既に起動中、起動開始中、アイドリング中、アイドリング開始中の状態にあるかどうか判定し、そうでない場合において、アイドリング状態制御部12は、ステップa17に移行し、2台目の機関つまり排水ポンプ設備1−2の機関4を運転開始し、ステップa15でアイドリング速度に達した状態で待機する。
以下、ポンプの台数に応じてこれを繰り返した後、ステップa7に戻り次の時刻での水位上昇率の再計算に移行し、これを繰り返す。
水位が上昇して、排水ポンプ設備1−2の排水ポンプ7を起動させる水位に達すると、制御装置10は、ステップa2’からステップa3’に移って排水ポンプ設備1−2の継手5を閉じて機関4と減速機6を連結する。なお、このとき機関4が既にアイドリング速度で回転している場合は、規定速度に至るステップa4’に速やかに移行できる。これにより、排水ポンプ7が回転してその回転速度が規定速度に達すると、制御装置10はステップa5’において吐出し弁9を開く。
以下、同様に次に起動する排水ポンプ7の機関4がアイドリング状態であれば、水位の上昇に応じて継手5を閉じていくまでの移行が速やかに行われる。
一方、アイドリング状態で機関4が待機していたにもかかわらず、一定の時間、水位がポンプ起動水位に到達しなかった場合は、機関4を停止させる。これは、次に述べるステップb6、ステップb13に移行することに相当する。
次に、水位が減少した場合を図3に示す運転制御の流れ図を参照して説明する。制御装置10はステップb1においてポンプ井3の水位がn台目の排水ポンプ7つまり排水ポンプ設備1−nの排水ポンプ7を停止させる値に減少したかを判断し、停止させる水位に減少すると次のステップb2において機関4の回転速度を規定速度以下に下げる。そして、規定速度以下に下がると、ステップb3において排水ポンプ設備1−nの吐出し弁9を閉じ、続いてステップb4において同設備1−nの継手5を開く。次に、ステップb5においてポンプ設備1−nの機関4はアイドリング速度で回転される。
以降、ステップb6で一定時間経過する間に再び水位の上昇に伴うポンプ起動の指令が発生しない限り、ステップb7でポンプ設備1−nの機関4は停止する。
また、ステップb6の処理と並行して、制御装置10はステップb8においてn−1台目つまり排水ポンプ設備1−n−1の排水ポンプ7を停止させる水位かを判断する。この判断によりn−1台目の排水ポンプ7の停止水位に減少していると、制御装置10はステップb9〜ステップb12においてn−1台目の排水ポンプ7を停止アイドリング状態にする。このステップb9〜ステップb12においては、上記ステップb2〜ステップb5の処理と同様の処理を実行する。つまり、ポンプ井3の水位がn−1台目の排水ポンプ7を停止させる値に減少したと判断すると、排水ポンプ設備1−n−1の機関4の回転速度を規定速度以下に下げて、さらに排水ポンプ設備1−nの吐出し弁9を閉じ、続いて継手5を開く。そして、排水ポンプ設備1−n−1の機関4をアイドリング状態とする。
以降同様に、ステップb13で一定時間経過する間に再び水位の上昇に伴うポンプ起動の指令が発生しない限り、ステップb14でポンプ設備1−nの機関は停止する。
なお、この水位減少時の工程の途中で、水位が上昇に転じた場合は、ポンプや機関の動作状況はそのまま変更させず、先に述べた図2の流れ図で示す制御へ移行する。
(第2実施形態)
水位上昇率により、先行してポンプをアイドリング待機させる部分での判定方法以外は、実施形態1と同等とする。やはり、ステップa7において、現在の水位と、1測定周期前の水位との差をとりそれを水位の上昇率とする。その値に基づいて、ステップa8で、どのポンプを先行待機の目的でアイドリングさせるか判定する。
その判定は、水位上昇率の大きさに応じて、図4の動作例2の項目に記した方法に従い行う。水位上昇率の大小を判定するための閾値を、小さい順にa、b、c、dとした場合、水位上昇率Δとこれらを比較して、
Δ<a であれば、先行アイドリング待機は行わない。
a<Δ<b であれば、現在稼動中のポンプに加え、1台のポンプを先行アイドリングさせる。
b<Δ<c であれば、現在稼動中のポンプに加え、2台のポンプを先行アイドリング待機させる。
c<Δ<d であれば、現在稼動中のポンプに加え、3台のポンプを先行アイドリング待機させる。
例えば、既に1台目のポンプが稼動している場合に、2台先行アイドリング待機に相当する水位上昇率が検出された場合は、2台目のポンプと3台目のポンプをアイドリングさせることを意味する。
以上説明したように、本発明に係るポンプ台数制御方法及び装置によれば、水位上昇率に応じて排水ポンプの機関をアイドリングさせて先行的に待機させることによって、水位が急激に上昇することで排水ポンプの追加起動が間に合わないおそれのある状況でも、水位がポンプ起動水位に達してから速やかに排水ポンプを稼動させて排水を行うことができる。
すなわち、水面の上昇率によりポンプの待機台数を選択するので、従来技術に係るポンプ台数制御方法よりも、急激な水面の変化により追従して運転することができる。
また、水位が急激に上昇する場合以外には、機関のアイドリング運転も行わないので、余分なエネルギー消費を抑えることができる。
そして、本発明に係るポンプ台数制御方法及び装置によれば、水位低下に伴うポンプ機関停止までの間、一定時間だけアイドリング状態を保つことで、再び水位が上昇に転じたときのポンプ稼動開始時間の遅れを最小限にとどめることができる。その一方で、水位の上昇傾向がない状況においては、使用していないポンプの機関のアイドリングも切ることができるので、余分なエネルギー消費を抑えることができる。
なお、本発明は上記第1及び第2実施形態に限定されるものでなくその主旨を逸脱しない範囲で変形してもよい。例えば、上記実施例では水位制御に適用した場合について説明したが、流入流出する流体の制御に対しても適用できる。さらに、稼動ポンプのアイドリングの台数は3台までに限定するものでもない。また、水位の上昇率の測定は、他の既知の測定方法を適宜用いてもよい。
本発明に係るポンプ台数制御装置の概略図。 水位が上昇した場合の本発明に係るポンプ台数制御方法による運転制御の流れ図。 水位が減少した場合の本発明に係るポンプ台数制御方法による運転制御の流れ図。 本発明に係るポンプ台数制御方法における、ポンプの待機台数を選択する動作例を示した図。 従来技術に係るアイドリング状態作成部を有するポンプ台数制御装置の概略図。 水位が上昇した場合の従来技術に係るアイドリング状態作成部を有するポンプ台数制御方法による運転制御の流れ図。 水位が減少した場合の従来技術に係るアイドリング状態作成部を有するポンプ台数制御方法による運転制御の流れ図。 従来技術に係るポンプ台数制御装置の概略図。 水位が上昇した場合の従来技術に係るポンプ台数制御方法による運転制御の流れ図。 水位が減少した場合の従来技術に係るポンプ台数制御方法による運転制御の流れ図。 ポンプ台数制御方法における起動水位・停止水位の関係例を示す図。
符号の説明
1−1〜1−n…排水ポンプ設備
3…ポンプ井
4…機関
5…継手
7…ポンプ
10…制御装置
12…アイドリング状態制御部

Claims (4)

  1. 水位に応じて複数のポンプの運転台数を制御するポンプ台数制御方法において、
    前記水位が前記いずれかのポンプの起動水位まで上昇すると、前記ポンプとこのポンプに回転動力を与える機関との間の継手を閉じて前記ポンプを起動し、
    前記水位の上昇率に基づいて、前記起動されたポンプの次に起動されるポンプに回転動力を与える機関の台数が選択され、前記選択された台数の機関をアイドリング状態とする
    ことを特徴とするポンプ台数制御方法。
  2. 一定時間が経過しても、前記水位が前記アイドリング状態の機関が動力を与えるポンプの起動水位まで上昇しない場合、前記機関のアイドリングが停止される
    ことを特徴とする請求項1記載のポンプ台数制御方法。
  3. 前記水位が前記いずれかのポンプの停止水位まで下降すると、停止すべきポンプとこのポンプに回転動力を与える機関との間の継手を開いて前記ポンプを停止し、
    前記機関を一定時間アイドリング状態とする
    ことを特徴とする請求項1に記載のポンプ台数制御方法。
  4. 水位に応じて複数のポンプの運転台数を制御するポンプ台数制御装置において、
    前記水位が前記いずれかのポンプの起動水位まで上昇すると、前記ポンプとこのポンプに回転動力を与える機関との間の継手を閉じて前記ポンプを起動し、
    前記水位の上昇率に基づいて、前記起動されたポンプの次に起動されるポンプに回転動力を与える機関の台数が選択され、前記選択された台数の機関をアイドリング状態とする
    ことを特徴とするポンプ台数制御装置。
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