JP2010003952A - 多層プリント配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、多層プリント配線板の良好な電気特性を低下させることがなく、該多層プリント配線板の後工程における加熱工程によるふくれや剥離が発生しない信頼性の高い多層プリント配線板を提供することを課題とする。
【解決手段】積層される絶縁層が有機材料から成り、配線層が導体からなり、配線層が4層以上からなる多層プリント配線板において、該配線層に、該絶縁層を露出する開口部を各層に複数配置し、各層に配置された該開口部同士の一部または全部が全層で互いに重なるように配置することを特徴とする多層プリント配線板。
【選択図】 図3

Description

本発明はエレクトロニクス機器の部品を実装するプリント基板や半導体パッケージにおいて半導体を実装するためのインターポーザ基板として用いられる多層プリント配線板に関する。
近年、高度情報化時代を迎え、情報通信技術や情報処理技術などが急激に発達し、それらの技術を具現化するためのエレクトロニクス機器や、エレクトロニクス機器に部品として実装される各種半導体モジュールの高密度化、高速化が、急速に進んでいる。
そのため、半導体パッケージにおいて、半導体を実装するためのインターポーザ基板や、半導体を含む電子部品を実装するプリント基板を総称するプリント配線板には、高密度化と高速対応が要求されてきている。一方、エレクトロニクス機器には、小型・薄型化・軽量化が要求されることが多いため、高密度化、高速対応、小型化、薄型化をバランスよく併存させることが必要となる。
その実現のために、プリント配線板に対しては、配線ルールの微細化や、配線層の多層化、さらには、高速対応のための物性を有する絶縁材料の採用、絶縁層の層間を接続する接続ビアホールの微細化、絶縁層の薄型化などが要求されている。
このような要求を背景に、プリント配線板のなかでも、とりわけ半導体パッケージ用のインターポーザ基板や、半導体モジュール用の基板用として、絶縁層が有機材料からなるプリント配線板が主流を占めるようになってきた。これは、まず、セラミクス等の無機材料よりも、高速対応の指標となる電気特性である誘電率や誘電正接の値が低く、高速対応に有利であることによる。また、無機系材料に比べ、柔軟性をもち、落下などの衝撃に耐える耐衝撃性を持ち、かつ軽量であることなどが特に民生用の市場で評価されていることによる。
しかしながら、有機材料の絶縁層の種類によっては吸湿する場合があり、プリント配線板として形成された後に、吸湿した水分が、加熱工程の後などに、絶縁層上に形成されている配線層の下へ回り込み、繰り返される熱処理によって水分が気化してガスとなり、絶縁層と配線層の密着部のふくれや剥離が発生するなどの問題が生じることがある。絶縁層から大気中にガスが放散されるのを、配線層の導体が妨げるために、結果としてこのような現象が生じると考えられる。
とりわけ、プリント配線板においては、後工程として、表面に部品を実装するための工程が存在する。たとえば、はんだリフロー方式とよばれる、プリント配線板全体を赤外線などで、急速に加熱して、はんだを溶かし、部品をプリント配線板に一括に接合する方式の工程などが、実装される部品の種類などに応じて複数回行われるのが一般的である。このとき、絶縁層に水分が吸着または吸湿されていると、その水分が瞬間的に水蒸気、すなわちガスとなり、配線層やひいてはプリント配線板を破壊することがある。このため、プリント配線板製造後の加熱工程に対するプリント配線板の信頼性の確保が問題となる。
特に絶縁層用の有機材料の一つであるポリイミド系の材料などでは、たとえば、プリント配線板用の材料として一般的なエポキシ系の材料などに比べ、低い誘電率や、低い誘電正接の値などの非常に良好な電気特性を有し高速対応に有利といえる。また、ガラス転移点の温度が、前記リフロー温度の値より高いため変形しにくく熱耐性が高い。さらに強い
引っ張り強度耐性などの優れた機械的特性をもつことから薄くできる、などの優れた特徴をもつが、吸湿性を有するという問題がある。
これらの問題を解決すべく、例えば、配線層の広面積部分にガスを放散させるための開口部を設ける試みなどがなされている。例えば、特許文献1のようにシリコンウェーハ上で多層配線構造のデバイスを多層化する際の有機絶縁層上に形成された広面積のパターン(100um以上のボンディングパッド)に下層の有機絶縁層が露出する穴を設けてふくれを防止することにより断線を防ぎ、半導体モジュールのボンディング性を高めるものなどがある。しかしながら外部端子との接合部であるパッド上に開口部を設けることで、半導体モジュールを実装する段階で接続部にボイドとよばれる微小な空洞が生じる恐れが出てくるため、信頼性が低下する。
また、特許文献2では下層に電源またはグランド層として用いる金属層と上層に有機材料の絶縁層を介して配線層を積層する際の下層の金属層をメッシュ状に加工し、ふくれを防止する方法が取られている。しかしながら金属層をメッシュ構造にする場合、層間の開口位置の整合と上下の層に配置された信号用配線に流れる信号の高速対応のために重要なパラメータである特性インピーダンスの値が乱れるという問題があり、配線のデザインにおいて、その面の特性インピーダンスの平均値を近似的に設定はできるが、局所的には、理論的な配線のデザインができないという根本的な問題がある。
さらに、特許文献3では配線層と絶縁層の密着性を向上させるべく、配線表面を粗化して、表面のアンカー効果によって密着強度を向上させるという手法が用いられるが、配線表面を粗化することで、電気信号が高い周波数の場合は、導体の表面のみを信号が流れる表皮効果などのために高周波伝送特性が劣化するため、電気特性上好ましくない。従来、この問題は、クロック用などの一部の配線の問題だったが、最近、パーソナルコンピュータ用のメモリーバスにおいても、信号伝送の周波数が1GHzを超える状況となり、一般的な問題となってきている。このように絶縁層と配線層の界面、および絶縁層の層間の密着性を向上させる方法として界面の表面処理方法等、研究が幅広く行われているが、用いる材料により絶縁層の種類や表面処理方法が異なる場合が多く、製造プロセスも複雑化していた。
このように、プリント配線板においては、加熱工程に対する信頼性の確保と高速対応のための電気特性の両立が困難であり、ますます重要な課題となってきている。
特公昭58−46853号公報 特開昭63−70442号公報 特開2000−299557号公報
本発明は、上述の課題を鑑み、多層プリント配線板の良好な電気特性を低下させることがなく、該多層プリント配線板の後工程における加熱工程によるふくれや剥離が発生しない信頼性の高い多層プリント配線板を提供することを課題とする。
本発明は、係る課題を解決するものであり、上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、プリント配線板であって、積層される絶縁層が有機材料から成り、配線層が導体からなり、配線層が4層以上からなる多層プリント配線板において、該配線層に、該絶縁層を露出する開口部を各層に複数配置し、各層に配置された該開口部同士の一部または全部が全層で互いに重なるように配置することを特徴とする多層プリント配線板である。
請求項2に記載の発明は、前記開口部が、多層プリント配線板の設計回路の設定において、1MHz以上の交流信号が流れない配線層の部分に配置されることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板である。
請求項3に記載の発明は、前記開口部の形状が円形であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層プリント配線板である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の前記開口部の開口径の長さDが、10μm≦D≦100μmの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の多層プリント配線板である。
請求項5に記載の発明は、前記開口部の設計データの形状が正多角形であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層プリント配線板である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の前記正多角形の開口部の対角の長さLが、10μm≦L≦100μmの範囲であることを特徴とする請求項5に記載の多層プリント配線板である。
請求項7に記載の発明は、前記開口部が、該開口部の対角の長さの最大値よりも大きな幅の導体部に形成されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の多層プリント配線板である。
請求項8に記載の発明は、前記絶縁層の少なくとも一層にポリイミドからなる層を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の多層プリント配線板である。
請求項1に記載の発明により、配線層が4層以上からなる多層プリント配線板において、該配線層に、該絶縁層を露出する開口部を各層に複数配置し、各層に配置された該開口部同士の一部または全部が全層で互いに重なるように配置することによって、該配線層の絶縁層との界面になんら特殊な加工をしない状態で、後工程の加熱工程にて絶縁層内または層間において発生するガスを、移動、拡散させて、最表層からガスを放散させることができる。従って、加熱時に該配線層と該絶縁層との界面にガスが滞留することがなく、該配線層にふくれや剥がれの生じることのない、加熱工程に対する信頼性の高い多層プリント配線板を提供することができる。また、これまでのように、配線層をメッシュ状のような特殊な形状にパターニングすることがなく、また、配線層の表面や界面に特殊な粗化を施すことがないため、特に高周波数領域での電気特性を低下させることのない多層プリント配線板を提供することができる。
請求項2に記載の発明により、1MHzより高い高周波数領域での信号伝送に関係する部分を除いた配線層の部分、すなわち電源やグラウンドの機能を果たす配線層の部分や、電源回路に関係する部分や、多層プリント配線板において機械的強度を保持するためや、エッチングなどのパターニングの補正のために用いる電気的には通電されないいわゆるダミーパターンとなる配線層の部分などに、選択的に、該開口部を配置することにより、高周波電気特性を低下させることのない多層プリント配線板を提供できる。また、高周波伝送の信号伝送部は、高密度な配線ルールとなることが多く、配線が細いため、この部分に開口部を配置すると、機械的な強度が低下する。特に、加熱工程での熱による動的な応力変形により、配線が破断する可能性がでる。従って、その部分に配置しないことにより、加熱工程に対する信頼性が高い多層プリント配線板を提供できる。
請求項3または5に記載の発明により、開口部のパターンとして、通常のプリント配線
板用の設計ツールによる作成が容易な形状を用いた多層プリント配線基板を提供できる。これにより、特殊なパターンを作成するためのカスタマイズの必要がなく、設計時間が短縮でき、産業上また実用化の観点から非常に重要である低コスト化を実現することができる。
請求項4に記載の発明により、多層プリント配線板の配線層の通常の形成工程である、サブトラクティブ工法や、セミアディティブ工法を用いて、前記Dの値が10μmのサイズより大きい開口径の開口部を形成することができる。また、該Dの値が100μmより小さな開口径とすることで、絶縁層の埋め込みによる絶縁層の表面の平坦性の低下を少なくすることができる。
請求項6に記載の発明により、多層プリント配線板の配線層の通常の形成工程である、サブトラクティブ工法や、セミアディティブ工法を用いて、前記Lの値が10μmのサイズより大きい開口部を形成することができる。また、該Lの値が100μmより小さな開口径とすることで、絶縁層の埋め込みによる絶縁層の表面の平坦性の低下を少なくすることができる。
請求項7に記載の発明により、前記開口部が、該開口部の対角の長さの最大値よりも大きな幅の導体部に形成されていることにより、該開口部が、配線層を断線させることなく、該開口部を設置できる。
請求項8に記載の発明により、ポリイミド系の材料を特にもちいることができる。ポリイミド系材料は、プリント配線板用の絶縁層用材料として一般的なエポキシ系の材料などに比べ、低い誘電率や、低い誘電正接の値などの非常に良好な電気特性を有して高速対応に有利であり、かつガラス転移点の温度が、前記リフロー温度の値より高いため変形しにくく熱耐性が高い、さらに強い引っ張り強度耐性などの優れた機械的特性をもつことから薄くできる、などの優れた特徴をもち、これにより、電気的な特性が良好で、かつ信頼性の高いプリント配線板を提供できる。
以下、本発明の一実施形態に係わる多層プリント配線板の一例として、多層プリント配線板の構成について説明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
本発明に用いられる積層される絶縁層の有機材料としては、ポリイミド系材料、エポキシ系材料、ポリオレフィン系材料、液晶ポリマー構造の有機材料などや、ガラスエポキシ材料などの複合材料などを用いることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の用いられる配線層の導体としては、銅やアルミニウムなどの金属やカーボンナノチューブや、導電性高分子のような導電性材料をもちいることができるが、これらに限定されるものではない。
配線層のパターンを形成するには、めっき工法などにより金属等の導電性の膜を形成し、リソグラフィー法などにより、パターニングすることができる。具体的には、最初に厚くめっきして形成した金属膜をリソグラフィー法でパターニングして配線パターンを形成するサブトラクティブ工法や、薄く無電解めっきをして形成した金属膜の上に、リソグラフィー法によりレジストのパターンを形成し、該レジストのないところに電解めっきにより厚く金属パターンを形成した後にレジストを除去し、さらに全体をエッチングして、薄い無電解めっき層を除去することで、配線パターンを形成するセミアディティブ工法などを適用して形成してもよい。
また、カーボンナノチューブや、導電性有機高分子材料などを、コーティングなどの工法や、スパッタなどの装置を用いた工法で膜形成し、リソグラフィー法などによって、配線パターンを形成してもよい。
本発明に用いられるパターニング後の配線層の導体表面に、表面の導体抵抗を下げる目的や、ワイヤーボンディングの接続のために、金や銀やパラジウム合金などのめっきを施して用いてもよい。また、これらの金属が、下地となる導体に拡散するのを防止するためや、硬度を高めるために、ニッケルまたはニッケル合金などのめっきを前記金や銀やパラジウム合金などのめっきの前に施してもよい。
また、本発明における開口部の形状は、通常の設計ツールで設定が容易な円形もしくは正多角形が好ましい。開口形状が円の場合、開口径を10um以上とすることで、プリント配線板におけるフォトリソグラフィー法による均一な開口形成が可能であり、有機絶縁層の埋め込み不良を確実に防止することが可能となる。
図1は本発明の多層配線基板の一実施例を示す4層の場合の多層プリント配線板の信号伝送用配線部分の構成断面図の一部である。また、図2は、4層の場合の多層プリント配線板の開口部の配置される部分の構成断面図の一部である。以下、図1と図2に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の多層プリント配線板は、導体からなる配線層11,12,13,14と有機材料から成る絶縁層21,22,23,24と有機材料から成り最表層に形成されるソルダーレジスト51,52によって構成される。
図1において、絶縁層22の上下に、配線層12と13とが配置され、パターニングされる。さらに、配線層12の上に絶縁層21を、また、配線層13の下に絶縁層23を配置する。この時、加熱しながら圧力をかけることで、配線層12,13のパターンの間にそれぞれの絶縁層21,23の有機材料が充填され、パターン間の隙間が埋められる。次に、配線層11と配線層14をそれぞれ配置し、パターニングを行う。
配線層12,13,11,14のパターニングを行う際に、それぞれの配線層に開口径Dの円形の開口部32,33,31,34を配置する。これらの配置の構造の違いで、実施例、比較例1、比較例2の3つのパターンを作成した。
実施例と比較例1,比較例2の構造として、それぞれの開口部の配置を、実施例では、図2(a)のように、各層で対応する開口部の一部もしくは全部が重なるように配置し、また、比較例1では、図(b)のように、重ならないように配置し、比較例2では、図(c)のように開口部を設けない構造とした。
以下、本発明の多層プリント配線板の作製方法について具体的に説明するが、作成方法は、この限りではない。実施例及び比較例では多層配線基板は1辺が40mmの正方形としたが、大きさについてもこの限りでない。
ここで、配線層の導体として、銅を用いたが、前記のごとく、導体の材料はこの限りでない。配線層の厚さは、力学的な強度と、配線層を流れる電流値などを考慮して、決められる。先端のLSIパッケージ用に用いられる半導体用サブストレートなどの用途の場合では、概ね10〜20umが望ましいが、それに限定されるわけではない。
本実施例においては絶縁層2の有機材料には、全層にポリイミドを用いるが、本発明の
絶縁層の有機材料の構成は、これに限定されるものではない。
絶縁層の厚さと、信号伝送用配線の幅とは、高速伝送特性における重要な要素である特性インピーダンス決定の主要なパラメータであり、相関性がある。絶縁層の厚さが大きい場合は、信号伝送用配線の幅が大きくなる。また、それとは別に、絶縁層の絶縁特性や力学的特性などの要因なども考慮して絶縁層の最適厚が決められる。先端のLSIパッケージ用に用いられる半導体用サブストレートなどの用途の場合では、絶縁層としては概ね10〜50um程度が望ましい。
図1の絶縁層22に配線層12、13を積層する方法については、ラミネート法を用いた。その他に、積層方法として接着法、熱融着法、キャスト法、スパッタリング法などの中から選択できる。
次に、配線層12、絶縁層22,配線層13の層間でビアホール42を形成した。まず、配線層12と配線層13のビアホールに対応する部分に、フォトリソグラフィー法を用いてエッチングを円形に部分的に行って銅を除去し、その除去した部分にUV−YAGレーザを用いたレーザ加工により配線層12、絶縁層22,配線層13の層間で貫通孔を形成したのち、絶縁層22の孔の内部のレーザの熱により変性した残渣をデスミア処理によって除去した。
前記貫通孔に無電解銅めっきによって下地めっきを施した後に、フィルドビア用銅めっき液を用いて、電解銅めっきを行って銅を貫通孔に充填し配線層12と配線層13を接続するビアホールを形成した。
次に配線層12と13のパターニングを行った。すなわち、配線層上にレジストを塗布するか、感光性のドライフィルムをラミネートするなどの方法で感光層を形成し、パターン露光、現像などを行ってレジストパターンを形成し、これをマスクとして腐食液で12、13をエッチングした後、レジストパターンを剥離処理して配線層をパターニングした。
このとき、図2に示すように実施例と比較例1においては開口部31,32,33,34も同時に形成される。比較例2では、開口部を形成しなかった。
実施例においては、図3に示すように、開口部の形状は円形とし、開口径は75um、として、1MHz以上の交流信号が流れない配線層の部分、すなわち電源やグラウンドの機能を果たす配線層の部分や、多層プリント配線板において機械的強度を保持するためや、エッチングなどのパターニングの補正のために用いる電気的には通電されないいわゆるダミーパターンとなる配線層の部分などに、選択的に、該開口部を配置することにして、図3(a)にしめすように、150umピッチで千鳥に配置した。以下、同様に各層に開口部を形成した。
また、このときの、各層での開口部の関係を図3(b)に示す。ここで、配線層1に、絶縁層2を露出する開口部を各層に複数配置し、各層の層間に配置された開口部3同士の一部または全部が全層で互いに重なるように配置した。
比較例1においては、開口部の形状は円形としたが、図2(b)に示すように層間で、開口部が互いに重ならないように開口径の大きさや、配置を調整した。
このようにしてパターニングした配線層12,13上へ絶縁層21と23の積層を行う。積層はロールラミネータによって行い、両面に絶縁層21,23を形成した。このとき、加熱しながら圧力をかけることで、配線層12,13のパターンの間に絶縁層21,23の有機材料が充填され、隙間が埋められた。
次に、前記配線層12、13を積層する方法と同様にして、ラミネート法により、配線層11と14を積層した。
さらに、配線層11,絶縁層21,配線層12の間に、ビアホール41を形成した。このとき、まず、配線層11のビアホール41に対応する部分に、フォトリソグラフィー法を用いてエッチングを円形に部分的に行って銅を除去し、その除去した部分にUV−YAGレーザを用いたレーザ加工により配線層11、絶縁層21の層間で貫通孔を形成した。このとき、配線層12には銅があるため、この層はUV-YAGレーザに貫通されずに残る。次に絶縁層21の孔の内部のレーザの熱により変性した残渣をデスミア処理によって除去した。
このように形成した孔の部分に無電解銅めっきによって下地めっきを施した後に、フィルドビア用銅めっき液を用いて、電解銅めっきを行って銅を孔に充填し配線層11と配線層12を接続するビアホール41を形成した。
前記ビアホール41の形成と同様にして、ビアホール43を形成した。
前記配線層12と13のパターニングと同様にして、配線層11と14のパターニングを行った。このようにして4層の多層プリント配線板を作成した。
同様にして、絶縁層と、配線層の形成を行い、6層と8層の多層プリント配線板を作成した。
このようにして作成した、4層、6層、8層のそれぞれの多層プリント配線板の最外層上にソルダーレジスト51,52を印刷により形成した。その後、4層の場合の配線層11の側にベアの半導体チップを実装するための表面処理を行い、半導体チップの実装側とした。
すなわち、まず、該半導体チップと該多層プリント配線板とを電気的に接続するため、配線層11に、配置された接続部となるパッドの部分にソルダーレジスト51の開口部を設けた。全体を金めっき浴につけることにより、該パッド用開口部に選択的に金メッキを行った。次に該パッド上にSn-Ag-Cu系はんだ、を印刷して形成した後、前記はんだリフローを行い、該半導体チップと接続するためのはんだバンプの形成を行った。
次に、ベアの半導体チップを前記多層プリント配線板に実装することによって、半導体モジュールを作製した。
このようにして、4層、6層、8層の多層プリント配線板を、前記実施例と比較例1と比較例2の構造にて作成し、半導体チップを実装して、それぞれの組み合わせの半導体モジュールのサンプルとして10個ずつ9通り準備した。
(試験方法)
前記半導体モジュールのサンプルを各組み合わせで均等に2群に分け、加熱、吸湿の加速試験を実施した。該加速試験としてPCT試験と、HAST試験をそれぞれ5サンプルずつ実施した。
前記PCT試験とHAST試験を実施する前に、前処理として、すべてのサンプルをJEDEC−Level3の条件(温度30度、湿度60%、192時間)で保存し、各サンプルに吸湿させた後、リフロー処理を行った。このときのリフロー処理のピーク温度250度、20秒として、この処理を3回実施した。
PCT試験の条件は、圧力2.5気圧、温度125度、湿度100%にて336時間保存とした。
また、HAST試験の条件は、2.3気圧130度、湿度85%、にて168時間保存とした。
それぞれの試験を実施後、評価を行った。配線の導通試験の結果を表1に示した。また、外観検査による評価結果を表2に示した。
表1の導通試験の結果において、全回路の導通が確認できたものを合格、1箇所以上断線が生じたものを不合格として、合格した数を分子にサンプル数を分母にして表示した。表2の外観検査の結果ではふくれが発生していないものを合格、ふくれが発生したものを不合格として、合格した数を分子に、サンプル数を分母に示した。
Figure 2010003952
導通試験の結果
Figure 2010003952
外観検査の結果
導通試験の評価の結果、実施例では、全数断線が発生しなかった。しかしながら、比較例では、比較例1の4層の場合は、断線が発生しなかったが、それ以外では、すべて断線が発生した。
外観検査における評価の結果、実施例では、全数においてふくれは発見されなかった。一方、比較例においては、比較例1の4層の場合のみ、全数ふくれが見られなかったが、それ以外ではすべてふくれが発生した。
4層の場合の多層プリント配線板の信号伝送用配線層の一部断面図である。 4層の場合の多層プリント配線板の開口部の配置される部分の構成の断面図の一部である。(a)本発明の実施例の4層の場合の多層プリント配線板の開口部の配置される部分の構成の断面図の一部である。(b)比較例1の4層の場合の多層プリント配線板の開口部の配置される部分の構成の断面図の一部である。(c)比較例2の4層の場合の多層プリント配線板の開口部の配置されない構成の断面図の一部である。 本発明の実施例で評価した配線層に配置した開口部のレイアウトを示す図である。(a)本発明の実施例で評価した配線層に配置した開口部のレイアウトを示す上面図である。(b)(a)に示したA−A’における断面図である。
符号の説明
・1,11,12,13,14・・・多層プリント配線板の各層の配線層
・2,21,22,23,24・・・多層プリント配線板の各層の絶縁層
・3,31,32、33,34・・・多層プリント配線板の各層に配置された開口部
・41,42、43・・・多層プリント配線板の各層に配置されたビアホール
・51,52・・・最外層に配置されたソルダーレジスト層

Claims (8)

  1. プリント配線板であって、積層される絶縁層が有機材料から成り、配線層が導体からなり、配線層が4層以上からなる多層プリント配線板において、該配線層に、該絶縁層を露出する開口部を各層に複数配置し、各層の層間に配置された該開口部同士の一部または全部が全層で互いに重なるように配置することを特徴とする多層プリント配線板。
  2. 前記開口部が、多層プリント配線板の設計回路の設定において、1MHz以上の交流信号が流れない配線層の部分に配置されることを特徴とする請求項1に記載の多層プリント配線板
  3. 前記開口部の形状が円形であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層プリント配線板。
  4. 請求項3に記載の前記開口部の開口径の長さDが、10μm≦D≦100μmの範囲であることを特徴とする請求項3に記載の多層プリント配線板。
  5. 前記開口部の設計データの形状が正多角形であることを特徴とする請求項1または2に記載の多層プリント配線板。
  6. 請求項5に記載の前記正多角形の開口部の対角の長さLが、10μm≦L≦100μmの範囲であることを特徴とする請求項5に記載の多層プリント配線板。
  7. 前記開口部が、該開口部の対角の長さの最大値よりも大きな幅の導体部に形成されていることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の多層プリント配線板。
  8. 前記絶縁層の少なくとも一層にポリイミドからなる層を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の多層プリント配線板。
JP2008163084A 2008-06-23 2008-06-23 多層プリント配線板 Pending JP2010003952A (ja)

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JP2005136347A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Denso Corp 多層基板及びその製造方法

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