JP2010003092A - 画面表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来の電力会社が採用するディスプレイ系統表示装置等に電力系統状態を表示して監視制御を行うシステムでは、SWの入切操作や停電が発生しないと画面上の表示が変化しないシンボル等が表示されている場合や、変化が少ない電圧や発電機出力のTM等を表示している場合には、常時変化がないためにディスプレイの故障を確実に判断することができないという問題があった。
【解決手段】 ディスプレイ系統表示装置等の表示部に、定周期で変化するシンボルや背景画像を配置することで、画面表示に不具合が発生したときに運用者が容易に判断できることとする。
【選択図】 図1

Description

電力系統の監視制御を行うディスプレイタイプ系統表示装置等において、画面表示に発生した不具合を容易に判断することができる画面表示システムに関する。
従来の電力会社が採用するディスプレイ系統表示装置等に電力系統状態を表示して監視制御を行うシステムでは、電力系統状態に不具合がある場合には、システムの機能を用いた警報等により運用者に通知することとしていた。また、ハードウエアであるディスプレイ本体が故障した場合には、画面の消灯等により運用者による判断が可能であった。
一方、ディスプレイを表示するソフトウエアに生じた故障では、映像情報等の常時状態が変化する情報を表示している場合には、画面表示部分が変化しなくなることで、ユーザが容易に故障を発見できることとなっていた。
しかし、SWの入切操作や停電が発生しないと画面上の表示が変化しないシンボル等が
表示されている場合や、変化が少ない電圧や発電機出力のTM等を表示している場合には、常時変化がないためにディスプレイの故障を確実に判断することができなかった。
なお、パーソナルコンピュータ等の端末では、カーソルの点滅や時間表示等により容易にディスプレイのフリーズを認識することが可能であるが、電力系統状態のディスプレイタイプの表示装置では、画面レイアウトの制約等があるため、かかる方法によるフリーズの認識はできない場合がある。
上記の状況から、SWの入切操作や監視対象の電気所に停電が発生したときに、はじめて故障に気付くということもあり、運用に支障をきたす恐れがあった。
そのため、モニタ用プログラム等の常駐プログラムのフリーズ防止方法及び常駐プログラムにおいて、システムの資源不足により常駐プログラムがフリーズするのを防ぐ常駐プログラムのフリーズ方法及び常駐プログラムに関する技術が提案されている。(例えば特許文献1を参照)。
また、タスクの周期動作および非周期動作によらず異常を検出することができ、タスク数が増えても柔軟に対応することができる異常検知方法、異常検知装置、マルチタスクシステムおよび記録媒体に関する技術が提案されている。(例えば特許文献1を参照)。
特開2005−92628号公報 特開2000−181755号公報
上述の通り、従来の電力会社が採用するディスプレイ系統表示装置等に電力系統状態を表示して監視制御を行うシステムでは、SWの入切操作や停電が発生しないと画面上の表示が変化しないシンボル等が表示されている場合や、変化が少ない電圧や発電機出力のTM等を表示している場合には、常時変化がないためにディスプレイの故障を確実に判断することができないという問題があった。
そのため、SWの入切操作や監視対象の電気所に停電が発生したときに、はじめて故障に気付くという場合もあり、運用に支障をきたす恐れがあった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、電力会社が採用するディスプレイ系統表示装置等の表示部に定周期で変化する画像を配置することで、画面表示に不具合が発生したときに運用者が容易に判断することができる画面表示システムを提供することを目的とする。
本発明の画面表示システムは、業務管理用計算機の表示部に管理画面を表示する画面表示システムであって、管理画面を生成して表示するタスクを含む複数のタスクについて、実行するタスクの優先順位を規定する優先順位データを備え、該優先順位データに基づき実行するタスクを判定する実行タスク判定手段と、前記表示部の一部分に表示した画像を異なる画像に変化させる変化画像表示手段とを備え、前記変化画像表示手段により表示部の一部分に表示した画像を異なる画像に変化させるタスクは、前記管理画面を生成して表示するタスクよりも、前記優先順位データにおける優先順位が低いことを特徴とする。
ここで「業務管理用計算機」とは、たとえば、電力供給事業者等における電力系統の監視制御を行う監視制御システムの制御卓等の、各種の業務管理に用いる計算機を意味する。「管理画面を生成して表示するタスク」とは、監視制御システムにおいては、電力系統を構成する電気所からの情報を収集するタスクや、ユーザの端末に系統情報の監視制御画面を出力するための表示データを作成するタスク等を意味する。
また「異なる画像に変化させる」とは、たとえば、管理画面の一部に設置されて周期的に変化するアイコン,シンボル等の画像を意味し、複数のアイコン,シンボル等の画像ファイルを交互に表示させたり、アイコン,シンボル等を単一のアニメーション画像ファイルとしたりすることで実現する。なお、周期的に変化する背景色等の描画も含むものである。
より具体的には、変化画像表示手段により表示部の一部分に表示した画像を異なる画像に変化させるタスクが実行されると、該当する部分においてディスプレイ表示用に割り当てられたメモリ領域を、変化後の画像のRGBデータに置き換える。
本発明によれば、業務管理の画面表示が健全に機能している間は、周期的に変化する画像が表示されるが、画面表示に不具合が発生したような場合には、表示される画像の変化が周期的ではなくなるので、管理画面がフリーズしたような場合であっても、ユーザが画面表示の不具合を容易に判断することができる。
また、異なる画像に変化させるタスクは、管理画面を生成して表示するタスクよりも、実行するタスクの優先順位が低く設定されているので、たとえば、電力系統において発生した大量の状態変化により、計算機の処理が高負荷になり処理遅延が発生したような場合にも、画像が変化する速度が常時より遅くなることで、ユーザが計算機の処理遅延状況を容易に判断することができるという効果を奏する。
なお、本発明の画面表示システムにおいて、前記表示部の一部分に表示した画像と、該画像を変化させた後の画像は、前記業務管理用計算機の表示部に表示した管理画面の背景画像であることを特徴とする。
ここで「前記業務管理用計算機の表示部に表示した管理画面」とは、たとえば、電力系統の監視制御システムにおいては、電力系統の状態を表したシンボル等を用いた系統図等の表示を意味する。また「背景画像」とは、電力系統の状態を表す系統図の背景に配置された画像であって、写真や絵画、模様等の絵柄を有するものに限定するのではなく、色彩のみで構成される単色の描画も含むものである。この場合において「画像を変化させる」とは、たとえば、周期的に色彩が変更されるような処理を意味する。
なお「表示部の一部分に表示した画像と、該画像を変化させた後の画像」は、複数の異なる画像ファイルである必要はなく、単一のファイルであってアニメーション等の技術により複数の画像が周期的に表示されるような場合も含むものである。
本発明によれば、たとえば、本発明を採用する端末が電力系統の監視制御システムにおけるディスプレイタイプの表示装置等であって、管理画面のレイアウトに制約等があるような場合でも、ユーザは、背景画像の変化により、画面表示の不具合や計算機の処理遅延の状況を容易に認識することができるという効果を奏する。
また、本発明の画面表示システムは、前記業務管理用計算機が備える演算部の負荷を測定する負荷測定手段を備え、前記変化画像表示手段は、該負荷測定手段により一定値以上の高負荷を測定した場合に、前記表示部の一部分に表示した画像、又は、該画像を異なる画像に変化させた後の画像に代えて、前記負荷の測定値に対応した画像を前記表示部の一部分に表示することを特徴とする。
本発明によれば、アイコン,シンボル等の画像や背景色を、システムの高負荷の度合いによって変化させることができるので、高負荷がもたらす危険度を容易に判断することができるという効果を奏する。
さらに、本発明の画面表示システムにおいて、前記業務管理用計算機は、伝送路を介して電力系統の監視制御を行う計算機であって、電力系統における故障状態のデータを受信する機能を備え、前記変化画像表示手段は、該電力系統における故障状態のデータの受信を受けて、前記表示部の一部分に表示した画像、又は、該画像を異なる画像に変化させた後の画像に代えて、前記受信した故障状態のデータに対応した画像を前記表示部の一部分に表示することを特徴とする。
ここで「電力系統における故障状態のデータ」とは、電気所の監視制御を行う遠隔監視制御装置等の故障を知らせるデータを意味する。
本発明によれば、電力系統の監視制御における故障と計算機における処理の高負荷による処理遅延といった異なるトラブルについても、ユーザは通常の業務管理を行いながら、容易に判断することができるという効果を奏する。
また、本発明の画面表示システムでは、アイドルタスクを用いてタスク処理を実行する時間をタイマで計測し、系統表示処理を行うタスクの実行に際して、タイマの値に応じて背景画像を変化させることで、ユーザに対してリアルタイムにCPUの処理能力を認識させることができるという効果を奏する。
なお、CPUの処理負荷の増大が予測される事態に際しては、ここで実行されるタスクに対し、タイマの値に基づいた縮退処理を行うことで、特に重要なタスクのみを実行するように設定することができる。そして縮退後におけるCPUの処理能力を測定することで、その効果を確認することが可能となり、安全な系統運用が可能となるという効果を奏する。
本発明によれば、ディスプレイ系統表示装置において画面表示の不具合が発生したような場合でも、表示部に配置された画像の変化状況に基づき、運用者が容易に画面表示の不具合を判断することができるので、画面に表示された電力系統から把握される内容の誤認を防止することができる。
また、従前のシステムでは、SWの入切操作や監視対象の電気所に停電が発生したときに、はじめて故障に気付くという場合もあったが、本発明の画面表示システムでは、事前に故障を検知することができるので、トラブルへの対応時間の短縮を図ることができる。
以下、本発明の画面表示システム1における第1の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態にかかる画面表示システム1の機能ブロック図である。
本実施形態において、画面表示システム1を構成する管理サーバ10は、LAN等のネットワーク2を介して、電力系統の監視制御を行う監視制御システム3,TC(親局)4と接続する。さらに、接続する監視制御システム3との連携により、TC(親局)4は、TC(子局)51A,TC(子局)51B等と交信して、電気所5A,電気所5B等が備える電気設備の監視制御を行う。
管理サーバ10は、ネットワーク2と接続する送受信部11,電力系統の監視制御を行う画面の表示に関する演算処理を行う中央演算処理部12,電力系統の監視制御を行う画面の表示に必要な情報を保持する記憶部13,データを入力するキーボード等の入力部14およびデータを出力するディスプレイ表示装置あるいはプリンタ等の出力部15から構成されている。
中央演算処理部12には、送受信部11との間でデータの受け渡しを行う送受信処理手段121,入力部14または出力部15とデータの受け渡しを行う入出力処理手段122,画面表示等に必要な複数のタスクから実行するタスクを判定する実行タスク判定手段123,電力系統における状態変化等の情報を収集する系統情報収集手段124,計算機の健全性を示す画像を周期的に変化させる変化画像表示手段125,ディスプレイ表示装置(出力部15)に操作画面を出力する系統情報画面出力手段126等を備える。
記録部13には、監視制御を行う電気所の設備や状態変化のデータを保持する電気所情報テーブル131,ディスプレイ表示装置(出力部15)への系統図等の表示に必要なデータを保持する系統表示テーブル132,実行するタスクの優先順位を規定するタスク優先順位テーブル133等を備える。
図2には、電気所情報テーブル131の構成例を示す。
電気所情報テーブル131では、監視制御を行うすべての電気所の設備情報を保持し、TC(子局)51A,51Bにより取得した電気所A5A,電気所B5Bを構成する設備に生じた状態変化等の情報を、TC(親局)4を介して伝送を受ける。
図3には、系統表示テーブル132の構成例を示す。
系統表示テーブル132では、電力系統の状態を出力部15のディスプレイ表示装置(出力部15)に表示する形式のデータを保持する。
図4には、タスク優先順位テーブル133の構成例を示す。
タスク優先順位テーブル133では、電力系統の監視制御画面の表示に必要なタスクを実行する優先順位を規定する。本実施形態において、変化画像表示手段124により健全性を示す画像を変化させるタスクである「画像変化タスク」は、もっとも低い優先順位となっている。
図5には、タスク優先順位テーブル133を用いてタスクの判定を行う実行タスク判定手段123の処理フローを示す。
実行タスク判定手段123は、本実施形態の画面表示システム1に常駐するプログラムであって常時起動して処理を行う(S101)。もっとも優先順位が高い系統情報収集タスク(系統情報収集手段124)を実行して、電力設備における状態変化等の情報を受信すると、タスク優先順位テーブル133(図4)を参照して、処理待ちの状態にある系統情報の表示に必要なタスクのなかから、もっとも優先順位の高いタスクを判定して(S102)、最後のタスクである「n番」のタスクではない場合には(S103で「NO」)、判定されたタスクを実行する(S104)。実行後はさらに処理待ちのタスクを判定して実行を繰り返す(S102〜4)。
ここで、タスク優先順位テーブル133(図4)において「画像変化タスク」はもっとも低い優先順位(n番)となっているので(S103で「YES」)、系統画面の表示に必要なタスクをすべて実行した後に「画像変化タスク」を実行して、健全性を示す画像を変化させる(S105)。
「画像変化タスク」の実行後は、実行タスク判定手段123により、もっとも優先順位が高い系統情報収集タスク(系統情報収集手段124)を実行して処理を繰り返す。
次に「画像変化タスク」(変化画像表示手段125)による処理について説明する。本例では最後に画像を変化させた時刻の3秒後に画像を変化させることとする。具体的には「画像変化タスク」は、タスク優先順位テーブル133(図4)の「次回実行時刻」に記録された時刻の到来を待って画像を変化させる。実行タスク判定手段123により「画像変化タスク」が実行された時刻が「次回実行時刻」を超過している場合には、そのまま画像を変化させるように設定する。
画像を変化させる具体的な方法としては、たとえば、複数の画像データを備えて交互に表示させる方法や、所定の時間を待って画像データが変化するアニメーションGIF等の単一の画像ファイルを表示させる方法がある。
「画像変化タスク」の実行後は、実行した時刻を「最終実行時刻」に記録して、さらに「画像変化間隔」を加算した時刻を「次回実行時刻」に記録する。
なお、本例では「画像変化間隔」を3秒としたが、この間隔は系統画面の表示に必要なタスクをすべて実行した場合の所要時間の1.5〜2倍とすることが好ましい。これにより、処理すべきタスクが少ない時間帯や、許容できる範囲の処理の遅れが発生しているときであっても、健全性を示す画像が同じ間隔で変化することになるので、ユーザによる画像表示の異変の把握が容易になる。
これらの時間の設定は、管理サーバ10が備えるキーボード(入力部14)から、ユーザの任意で変更することができる。
ここで、複数の電力設備に状態変化が発生したような場合には、監視制御画面の表示に必要な処理が集中するため、中央演算処理部12のリソースに高い負荷がかかることになる。これにより、先行するタスクの処理に遅延が生じ、もっとも優先順位が低い「画像変化タスク」が「次回実行時刻」を超過して実行される場合がある。
これによりユーザは、健全性を示す画像が3秒以上変化していないことで、計算機の負荷が大きくなっていることを、感覚として認識することができる。
また、リソースの不足により計算機の動作が停止してしまう、いわゆる「フリーズ」といわれる現象が発生することがある。リソースの不足以外にも「フリーズ」には、ソフトウエアの不具合や周辺機器の誤作動を原因とする場合もある。
かかる場合には「画像変化タスク」(変化画像表示手段125)が実行されることはなく、健全性を示す画像は変化しないので、動きが少ない監視制御画面を表示しているような場合であっても、ユーザは確実に計算機の「フリーズ」を検知することができる。
これによりユーザは、電力系統の把握内容の誤認を防止することができ、早い段階におけるバックアップ運転への切り替えや、他の制御所に監視制御業務を移管する等の対策が可能となる。
図6は、本実施形態の画像表示システム1における操作画面のイメージの一例である。本例における操作画面は、6面のディスプレイにより構成されている。6面のうち、右側4面に電力系統図を表示し、左側上部1面にグラフを表示し、左側下部1面に広域図を表示する。それぞれのディスプレイにおける右上部には、表示内容が定周期で変化する画像(シンボル)を配置する。
ディスプレイのイメージ図の右側(1)には、画像(シンボル)による変化を利用した場合の表示例を示す。本例では、黒い三角のシンボルとひとの笑顔のシンボルを定周期に変化させることとしている。
ここで、計算機への過負荷に起因するリソース不足等によりディスプレイの表示に支障をきたし、いわゆるフリーズが発生した場合には、電力系統図等の表示内容に加えて黒い三角のシンボルまたはひとの笑顔のシンボルについても表示内容は変化をしなくなる。
これによりユーザは、健全性を示すシンボルが定周期に変化しないディスプレイについては、画面表示の不具合や計算機処理遅延の状況があったことを容易に認識することができる。
また、ディスプレイのイメージ図の下側(2)には、操作画面の背景色による変化を利用した場合の表示例を示す。本例では、背景色として左右から中央にかけてのグラデーションを用いることとし、定周期でグラデーションのパターンを反対に変化させることとしている。
これにより、ユーザは背景色のパターンが定周期に変化しないディスプレイについては、画面表示の不具合や計算機処理遅延の状況があったものと容易に認識することができる。また、ユーザは隣接するディスプレイと比較することができるので、特に意識をすることなく操作を行いつつ、正常ではないディスプレイを判別することが可能となる。
なお、シンボルではなく背景色の変化とすることで、シンボルの表示が系統図面表示等に影響を与えるおそれがあるような場合でも、本実施形態の画面表示システム1を安心して導入することができる。
以上の通り、本実施形態の画面表示システム1によれば、簡便な機能を追加することで、画面表示の不具合や計算機処理遅延の状況を把握することが可能となるので、トラブルへの対応時間の短縮とともに、電力系統の把握内容の誤認を防止することができる。
また、本実施形態では、健全性を示す画像を変化させるタスクを、もっとも優先順位が低いタスクとして管理をすることで、計算機の処理遅延についても容易に把握可能としたが、より簡便な構成としては、健全性を示す画像を変化させるプログラムをシステムに常駐させることで、いわゆる「フリーズ」と呼ばれる計算機の動作が停止してしまう現象を容易に認識できるように設定することもできる。
[第2の実施形態]
次に本発明の画面表示システム1にかかる第2の実施形態について説明する。
本実施形態の画面表示システム1(図1)では、管理サーバ10が備える中央演算処理部12に、リソースの負荷を測定する負荷測定手段127(高負荷検出手段),系統情報画面の健全性を確認する系統情報画面健全確認手段128を備える点で、第1の実施形態の画面表示システム1とは異なる。
また、記憶部13には、システムにおいて発生した事故の情報を保持する故障情報テーブル134,健全性を示す画像および故障状態を示す画像の画像データを保持する画像DB135を備える点で、第1の実施形態の画面表示システム1における構成とは異なる。
図7は、本実施形態の画像表示システム1におけるシステム構成のイメージ図である。
本実施形態の画像表示システム1を構成する系統情報表示処理計算機(管理サーバ10)には系統表示ディスプレイ(出力部15)を備え、系統情報表示処理計算機(管理サーバ10)の系統情報収集手段124により、図示しない接続する遠隔監視制御装置(TC(親局)4)を介して電気所A5A,電気所B5B等が備える設備の監視制御を行う。
系統情報収集手段124の詳細については図8に示す。はじめに情報入力処理は遠隔監視制御装置(TC(親局)4)から電気所A5A,電気所B5B等が備える設備の状態等に関する情報伝送を受けて、電気所情報テーブル131(図2)に入力する。電気所情報加工処理は伝送された情報を系統情報の画面作成に必要な電気所情報に加工して、電気所情報送信処理により系統情報画面作成手段(変化画像表示手段125)に電気所情報を伝送する。また、電気所情報送信処理は、遠隔監視制御装置の故障等に関する情報の伝送を受けると故障通知を生成して系統情報画面健全確認手段128に伝送する。
また、図7において、高負荷検出手段(負荷測定手段127)は、系統情報表示処理計算機(管理サーバ10)が備える中央演算処理部12のリソースの負荷を計測し、高い負荷が計測された場合に、系統情報画面健全確認手段128に高負荷検出通知を伝送する。
系統情報画面健全確認手段128の詳細については図9に示す。故障情報入力処理では、系統情報収集手段124から伝送された故障通知と、高負荷検出手段(負荷測定手段127)から伝送された高負荷検出通知と、計算機の機能により計算機のハードウエアが故障した際に通知されるハード故障通知とを、故障情報テーブル134(図12)に入力する。障害発生通知処理は、実行タスク判定手段123によりタスク優先順位テーブル133(図4)から「画像変化タスク」が実行されると、故障情報テーブル134が保持する故障内容のデータに基づき、障害発生重要度情報を含む健全性表示情報を作成して、系統情報画面作成手段(変化画像表示手段125)に伝送する。
系統情報画面作成手段の詳細については図10に示す。電気所情報入力処理は、系統情報収集手段124から伝送された電気所情報を系統表示テーブル132に入力する。健全性情報入力処理は、系統情報画面健全確認手段128から伝送された健全性表示情報を系統表示テーブル132に入力する。系統表示画面処理は、本実施形態における系統表示テーブル132(図14)が備える健全性表示情報と画像DB135(図13)に基づいて、背景およびシンボル変化処理を伴う画面表示情報を生成して、系統情報画面出力手段126に伝送する(変化画像表示手段125)。
図7において、系統情報画面出力手段126では、系統情報画面作成手段(変化画像表示手段125)から伝送された画面表示情報に基づいて画像情報を生成して、系統表示ディスプレイ(出力部15)に画像を表示する。
図11では、本実施形態において、電力系統における故障および管理サーバ10における高負荷の発生から、健全性を示す画像を変化させるまでの概略のフローを示す。
本例では、電力系統において故障が発生した場合には、健全性を示すシンボルの表示を具体的な故障の状態が判別可能なシンボルに変化させることとする。また、管理サーバ10のリソースに高負荷が発生した場合には、背景画像の表示を具体的な負荷の状態が判別可能な色彩・模様に変化させることとする。
はじめに、負荷測定手段127により管理サーバ10のリソースが軽度の高負荷状態であることを検出したので、故障情報テーブル134に内容が記録される(S201)。また、電力系統において発生した故障についても、故障情報テーブル134にその内容が記録される(S202)。
故障情報テーブル134の構成例を図12に示す。故障情報テーブル134では、故障および高負荷の通知を受信した時間、通知内容、故障および負荷の状況が保存されている。その後、さらに負荷測定手段127により重度の高負荷状態であることを検出すると、故障情報テーブル134に記録される(S203)。これにより故障情報テーブル134には最新の故障および負荷の状況が記録される。
なお、負荷測定手段127による高負荷の検出では、たとえばウォッチドッグタイマ等の技術を用いて行う。一般にウォッチドッグタイマでは、CPUがタスクの処理を終了できない場合に、ウォッチドッグタイマが備えるカウンタのリセット信号を送信できず、定められた時間の経過により警報やプログラム自体のリセットを行う。ここでは、CPUから送信されるカウンタのリセット信号を検出することで、CPUの高負荷を検出することができる。また、最低位のタスクである「画像変化タスク」を監視の対象とすることで、より正確にCPUの高負荷を検出することができる。
具体的には、警報やプログラム自体のリセットには至らないが、カウンタのリセット信号の遅延が繰り返されるような事態を、CPUが高負荷の状態であるとみなすことができる。そして、その頻度により「軽度」「重度」を判定することができる。
たとえば、負荷測定手段127により、警報やプログラム自体のリセットに至る時間の60%を経過した場合に、高負荷が疑われるポイントとして故障情報テーブル134に記録する。さらに、負荷測定手段127は、1分間に10回までの発生であれば「軽度」、10回以上発生するような場合を「重度」と判定して、故障情報テーブル134に記録するように設定する。
また、電力系統において発生した監視制御装置等の故障については、監視制御システム3が備える機能により検出し、その内容により「軽度」「重度」の判定を行う。ここでの判定では、たとえば、TC(親局)4から伝送された電気設備の状態変化の情報が、記憶部13の電気所情報テーブル131が備える「状態変化」の情報と不一致である場合を「軽度」と判定し、TC(親局)4から伝送されるべきTC(子局)51A,51Bの信号が受信できない場合を「重度」と判定する。
図11において、実行タスク判定手段123は、タスク優先順位テーブル133に基づき、「画像変化タスク」(変化画面表示手段125)を実行するタスクであると判定すると(S204)、変化画面表示手段125を実行して、故障情報テーブル134が保持する故障(軽度)および高負荷(重度)のデータを取得する(S205)。次に、変化画面表示手段125は、故障および高負荷の状態に対応する変化画像を画像DB135から抽出して(S206)、ディスプレイ表示装置(出力部15)に表示する(S207)。
図13には、画像DB135の構成例を示す。画像DB135では、背景およびシンボルの画像データを保持する。ここでは平常時における変化前後の2種類の画像データと、故障・高負荷状態を具体的に示す各種の画像データを保持する。平常においては2種類の画像データが交互に表示され、故障・高負荷状態を検出すると、変化画像表示手段125が具体的な故障・高負荷状態を示す画像データを表示してユーザに知らせる。
変化画像表示手段125は、系統情報画面の表示内容を規定する系統表示テーブル132が備える故障・高負荷状態を示すデータを抽出して、画像DB135から対応する画像データを抽出する。
なお、具体的な故障・高負荷状態を示す画像データは、点滅等の動作を伴う表示とすることが好ましい。これにより、故障・高負荷以外を原因とする「フリーズ」の発生を容易に検出することができる。
図14には、本実施形態における系統表示テーブル132の構成例を示す。本実施形態の系統表示テーブル132では、電力系統を構成する設備のシンボル等に関する表示情報に加えて、健全性を示すシンボルおよび背景画像の表示内容を規定する。
系統情報画面出力手段126は、系統表示テーブル132が備える電力系統を構成する設備のシンボル等に関する表示情報と、健全性を示すシンボルおよび背景画像の表示情報に基づいて、ディスプレイ表示装置(表示部15)に画面を表示する。
なお、本例では健全性を示すシンボルおよび背景画像の表示を、監視制御システム3が備える系統表示機能に持たせることで、システム構成をシンプルにすることとしている。他にも、監視制御システム3から独立させて、健全性を示すシンボルおよび背景画像を画面に表示するように設定することもできる。これにより、監視制御システム3の状態に左右されることなく、健全性を示すシンボルおよび背景画像を表示させることができる。
また、本例では、電力系統における故障を「健全性を示すシンボル」で示し、管理サーバ10における高負荷の発生を「背景画像」で示すこととしたが、対応する画像を備えることで、健全性を示すシンボルまたは背景画像のいずれか一方により、電力系統における故障と管理サーバ10における高負荷の発生の双方を示すように設定することもできる。
以上の通り、本実施形態の画面表示システム1によれば、通常においてユーザが操作を行う画面に具体的な故障や高負荷の情報が表示されるので、さらに迅速な対応が可能となる。
なお、本実施形態においても、平常時に計算機のCPUがいわゆる「フリーズ」を発生させたような場合には、健全性を示す画像の変化がしなくなるので、かかる事態を容易に認識することができる。
他にも、本発明の画面表示システム1では、各種の設定を変更することにより、さまざまな効果を奏することができる。
たとえば、本発明の画面表示システム1の健全性を確認する画像を変化させる機能を用いて、台風等により発生する電力系統の状態変化に対して、CPUの処理能力に余力があるか否かを判定できるように設定することができる。
具体的には、台風等の通過が予測される場合に、事前に一定の処理負荷を有するタスク(アイドルタスク)を走らせることで計算機の負荷を測定する。その測定結果に応じて背景画像の色を変更することができる。たとえば、負荷に余裕がある場合はグリーン系、負荷に余裕がない場合にはイエロー系、計算機の処理に危険がある場合にはレッド系に変更する。
ここでは一定の処理負荷を有するアイドルタスクの処理に際し、健全性を確認する画像が変化するのに要する時間に応じて、表示する背景画像の色を選択するように設定する。たとえば、アイドルタスクが標準として2秒を要する処理負荷であるとした場合に、タスク処理に要する所要時間を計測させることとし、2秒以内に変化した場合にはグリーン系、3秒以内であればイエロー系、4秒を超過するような場合にはレッド系の背景画像を表示するように設定する。
具体的には、アイドルタスクによる処理が開始すると、計算機に内蔵されたハードウエアタイマをリスタートして計時を開始する。画像DB135には所要時間ごとに対応する背景画像データを備え、監視制御システム3による系統画面を表示するタスクの実行の都度、タイマの値に対応した背景画像データを取得して背景画像を変更する。
また、台風の接近等に際しては、タイマの値に応じて縮退処理を行うように設定することで、タスク優先順位テーブル133が備えるデータに基づき、特に優先順位が高いタスクのみを実行するように設定する。次に、縮退後において上記方法によりCPUの処理能力を測定することで、その効果をリアルタイムに確認することができる。
これにより、ユーザは台風等の接近により予測される状態変化等に備えて、危険を回避した対応を行うことができる。
さらに、上記機能を応用することで、複数の処理タスクのうち、具体的な処理タスクについて健全性を測定するように設定することもできる。具体的には、健全性を測定したい処理タスクのすぐ下位に、健全性を示す画像を変化させるタスクを設定することで、その処理タスクの健全性を正確に把握することが可能となる。
他にも、各種の設定の変更により、さまざまな効果を奏することができる。また、本発明の画面表示システムは、電力系統の監視制御システムへの採用に限定することなく、各種の業務システムに適用することができる。
第1の実施形態にかかる画面表示システム1のシステムブロック図である。 第1の実施形態にかかる画面表示システム1の記憶部13が備える電気所情報テーブル131の構成例である。 第1の実施形態にかかる画面表示システム1の記憶部13が備える系統表示テーブル132の構成例である。 第1の実施形態にかかる画面表示システム1の記憶部13が備えるタスク優先順位テーブル133の構成例である。 第1の実施形態にかかる画面表示システム1の記憶部13が備えるタスク優先順位テーブル133を用いてタスクの判定を行う処理のフロー図である。 第1の実施形態にかかる画面表示システム1における操作画面のイメージ図である。 第2の実施形態にかかる画面表示システム1のシステム構成のイメージ図である。 第2の実施形態にかかる画面表示システム1の系統情報収集手段124の詳細を説明する図である。 第2の実施形態にかかる画面表示システム1の系統情報画面健全確認手段128の詳細を説明する図である。 第2の実施形態にかかる画面表示システム1の系統情報画面作成手段の詳細を説明する図である。 第2の実施形態にかかる画面表示システム1において、健全性を示す画像を変化させる概略のフローを示す図である。 第2の実施形態にかかる画面表示システム1の記憶部13が備える故障情報テーブル134の構成例である。 第2の実施形態にかかる画面表示システム1の記憶部13が備える画像DB135の構成例である。 第2の実施形態にかかる画面表示システム1の記憶部13が備える系統表示テーブル132の構成例である。
符号の説明
1 画面表示システム
2 ネットワーク
3 監視制御システム
4 TC(親局)
5A 電気所A
5B 電気所B
10 管理サーバ
11 送受信部
12 中央演算処理部
13 記憶部
14 入力部
15 出力部
51A,51B TC(子局)
121 送受信処理手段
122 入出力処理手段
123 実行タスク判定手段
124 系統情報収集手段
125 変化画像表示手段
126 系統情報画面出力手段
127 負荷測定手段
128 系統情報画面健全確認手段
131 電気所情報テーブル
132 系統表示テーブル
133 タスク優先順位テーブル
134 故障情報テーブル
135 画像DB

Claims (4)

  1. 業務管理用計算機の表示部に管理画面を表示する画面表示システムであって、
    管理画面を生成して表示するタスクを含む複数のタスクについて、実行するタスクの優先順位を規定する優先順位データを備え、該優先順位データに基づき実行するタスクを判定する実行タスク判定手段と、
    前記表示部の一部分に表示した画像を異なる画像に変化させる変化画像表示手段とを備え、
    前記変化画像表示手段により表示部の一部分に表示した画像を異なる画像に変化させるタスクは、前記管理画面を生成して表示するタスクよりも、前記優先順位データにおける優先順位が低いことを特徴とする画面表示システム。
  2. 前記表示部の一部分に表示した画像と、該画像を変化させた後の画像は、前記業務管理用計算機の表示部に表示した管理画面の背景画像であることを特徴とする請求項1記載の画面表示システム。
  3. 前記業務管理用計算機が備える演算部の負荷を測定する負荷測定手段を備え、
    前記変化画像表示手段は、該負荷測定手段により一定値以上の高負荷を測定した場合に、前記表示部の一部分に表示した画像、又は、該画像を異なる画像に変化させた後の画像に代えて、前記負荷の測定値に対応した画像を前記表示部の一部分に表示することを特徴とする請求項1又は2記載の画面表示システム。
  4. 前記業務管理用計算機は、伝送路を介して電力系統の監視制御を行う計算機であって、電力系統における故障状態のデータを受信する機能を備え、
    前記変化画像表示手段は、該電力系統における故障状態のデータの受信を受けて、前記表示部の一部分に表示した画像、又は、該画像を異なる画像に変化させた後の画像に代えて、前記受信した故障状態のデータに対応した画像を前記表示部の一部分に表示することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一に記載の画面表示システム。
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