JP2010002863A - フォトマスクの処理方法及び電子デバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機ヘイズの発生有無の検査や発生した際のペリクル膜の再度貼作業を行うことなく、フォトマスクの特にマスクパターン形成面における有機ヘイズの発生を確実に防止し、従来の露光環境でも有機ヘイズを発生させることなく、フォトマスクを使用する。
【解決手段】昇温脱離ガス分析法(TDS法:Thermal Desorption Spectroscopy)により測定された、測定用基板の単位面積当たりに吸着したDBP量が0.01[ng/cm2]以下の環境下において、フォトマスクに紫外線を照射する使用前処理を行う。その後は、0.01[ng/cm2]より多い環境で当該フォトマスクを露光転写工程に供しても良い。
【選択図】図3

Description

本発明は、マスクパターンを有し、当該マスクパターンを封じるようにペリクル膜が貼付されてなるフォトマスクの処理方法、及び電子デバイスの製造方法に関する。
近年、半導体素子に代表される電子デバイスにおける製造環境のクリーン度への要求は、素子の微細化・高集積化に伴い益々厳しくなっている。特に、近年における短波長を用いるリソグラフィ技術を用いた半導体製造工程においては、フォトマスクの使用環境のクリーン度管理は重要である。半導体製造の露光工程で用いる露光装置内で有機物が存在した場合、露光の際の紫外線と有機物との光化学反応により、ヘイズ(Haze)と呼ばれる反応性異物が生成されるという報告がなされている(「Investigation of reticle defect formation at DUV lithography, SPIE, Vol.4889, p.478-487, Dec 2002」,「Reticle surface contaminants and their relationship to sub-pellicle defect formation, SPIE, Vol.5375, p.355-362, May 2004」等を参照)。
有機物を紫外線で分解する技術は公知である。例えば特許文献1では、フォトマスクを保管装置に入れた状態で、保管装置内を窒素や希ガス等の紫外線を吸収する特性が空気に比べて小さいガスに置換した上で、紫外線による光洗浄を行うことが提案されている。また、特許文献2では、光洗浄ユニットとして、エキシマ紫外線ランプを備えたフォトマスク検査装置が提案されている。
特開2003−577319号公報 特開2005−10700号公報
一般的に、フォトマスクには、マスクパターンの形成面への塵芥や異物等のパーティクルの付着を防止するために、ペリクル膜を使用している。近年のリソグラフィ工程では、露光光の短波長化と光源の高出力化が進行しており、そのために、有機物で構成されたヘイズ(以下、有機ヘイズと称する。)が、転写で使用する極めて初期の段階でフォトマスクのパターン形成面に発生する。
有機ヘイズは、例えば以下の(1)〜(3)に起因して生成される。
(1)ペリクル膜やこれを支持するペリクルフレームに使用されている部材から揮発する有機性ガス。
(2)フォトマスクの保管環境に存在する有機性ガス、フォトマスクに紫外線を照射する環境(フォトマスクが紫外線で暴露される環境)に存在する有機性ガス。
(3)露光光(紫外線)により光化学反応によって発生する有機物。
このようにしてフォトマスクのパターン形成面に発生した有機ヘイズが、フォトマスクが露光転写に使用される極めて初期の段階において、半導体基板に露光転写されてしまうという問題がある。
従来では、このような有機ヘイズの発生有無を確認するために、フォトマスクをその使用前に検査する工程が必要であった。具体的には、フォトマスクの直接的な検査や、フォトマスクのマスクパターンを半導体基板に露光転写して行う間接的な検査を実施している。
この検査工程において、有機ヘイズが発生していると判定された場合には、ペリクル膜の再貼付作業(ペリクル膜の剥離、洗浄、ペリクル膜の貼付、検査)が必要となる。そのため、製造プロセスにおける歩留まりの著しい低下や、ペリクル膜の再貼付作業に要する多額の費用が発生する等の問題がある。
この点、特許文献1では、半導体基板の露光前にフォトマスクを紫外線で光洗浄する、とするのみである。上記したように、有機物を紫外線で分解除去する技術は公知であり、単に紫外線による光洗浄を適用するのみでは、フォトマスクに発生した上記の有機物ヘイズを十分に除去することはできない。
また、特許文献2では、減圧下でフォトマスクとペリクル膜とを別個に光洗浄する。ペリクル膜の貼付されたフォトマスクを減圧下に置くと、ペリクル膜にシワが発生したり、ペリクル膜がマスクパターンと接触することもあり、ペリクル膜の貼付されたフォトマスクの光洗浄には適さない。
加えて、特許文献1,2の技術を実行するためには、専用の保管装置や大掛かりな装置が必要となり、経済的に優れた有機ヘイズ発生防止策とは言えない。
本件のフォトマスクの処理方法は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、フォトマスクの特にマスクパターン形成面における有機ヘイズの発生を確実に防止し、有機ヘイズの発生有無の検査や有機ヘイズが発生した際のペリクル膜の再度貼作業を不要とし、従来の露光環境でも有機ヘイズを発生させることなく、フォトマスクを使用することを可能とするフォトマスクの処理方法を提供することを目的とする。
また、本件の電子デバイスの製造方法は、本件のフォトマスクの処理方法を電子デバイスの製造方法に適用することにより、露光転写時におけるフォトマスクの有機ヘイズの発生が確実に抑止されるため、有機ヘイズが被転写基板に転写されることなく、マスクパターンを所期の状態に正確に露光転写することを可能とし、信頼性の高い電子デバイスを実現することを目的とする。
本件のフォトマスクの処理方法は、マスクパターンを有し、当該マスクパターンを封じるようにペリクル膜が貼付されてなるフォトマスクの処理方法であって、前記フォトマスクの使用に先立って、昇温脱離ガス分析法(TDS法:Thermal Desorption Spectroscopy)により測定された、測定用基板の表面(測定する環境雰囲気と接している測定用基板の表面)の単位面積当たりに吸着したフタル酸ジブチルの量が0.01[ng/cm2]以下である環境下において、前記フォトマスクに紫外線を照射する。
本件の電子デバイスの製造方法は、マスクパターンを有し、当該マスクパターンを封じるようにペリクル膜が貼付されてなるフォトマスクに使用前処理を施す第1の工程と、前記フォトマスクを用いて、前記マスクパターンを基板に露光転写する第2の工程とを含み、前記使用前処理は、昇温脱離ガス分析法(TDS法:Thermal Desorption Spectroscopy)により測定された、測定用基板の表面(測定する環境雰囲気と接している測定用基板の表面)の単位面積当たりに吸着したフタル酸ジブチルの量が0.01[ng/cm2]以下である第1の環境下において、前記フォトマスクに紫外線を照射する処理である。
本件によれば、フォトマスクの特にマスクパターン形成面における有機ヘイズの発生を確実に防止し、有機ヘイズの発生有無の検査や有機ヘイズが発生した際のペリクル膜の再度貼作業を不要とし、従来の露光環境でも有機ヘイズを発生させることなく、フォトマスクを使用することが可能となる。
また、本件のフォトマスクの処理方法を電子デバイスの製造方法に適用することにより、露光転写時におけるフォトマスクの有機ヘイズの発生が確実に抑止されるため、有機ヘイズが被転写基板に転写されることなく、マスクパターンを所期の状態に正確に露光転写することを可能とし、信頼性の高い電子デバイスが実現する。
―本件の基本骨子―
本件では先ず、詳細には判明しておらず、そのための十分な実験・調査も行われていない現況にある、フォトマスクにおける有機ヘイズの発生原因及び発生過程について精査した。
通常、フォトマスクでは、そのパターン形成面へのパーティクルの付着を防止するため、ペリクルを使用している。図1に一般的なフォトマスクの構造を示す。図1では、(a)が概略斜視図、(b)が(a)における一点鎖線I−I'に沿った概略断面図を示す。
このフォトマスクでは、基板1上にペリクルフレーム2が接着剤4によって接着固定され、ペリクルフレーム2上にペリクル膜3が接着剤5によって接着固定されている。この形態により、基板1の表面に形成されたマスクパターン形成面1aがペリクルフレーム2及びペリクル膜3で封じられる。これにより、基板1のマスクパターン形成面1aとペリクルフレーム2及びペリクル膜3とによって空間6が形成される。
ここで、ペリクル膜3はポーラス状とされている。そのため、空間6内の雰囲気と、クリーンルーム空気に含まれる各種ガスとは、ペリクル膜3の内外の濃度勾配及びペリクル膜3の透過係数に従って、空間6の内外を自由に出入りする。即ち、空間6へ放出される接着剤4,5からの有機性ガスのみならず、クリーンルーム空気に含まれている有機性ガスも有機ヘイズの発生原因となると考える必要がある。
本件では、この有機ヘイズにおける詳細な調査を行った結果、有機ヘイズが発生したフォトマスクのペリクル膜に、フタル酸ジブチル(DBP(dibutyl phthalate): C16224)なる有機物が付着していることを発見した。このDBPは、ペリクル(ペリクルフレーム、ペリクル膜、接着剤等)の材料には含まれていないものである。そして、このDBP量の多寡が有機ヘイズ発生の有無の指標となることを見出した。このDBPは、一般的に、プラスチックやケーブルの被覆材の可塑剤に用いられており、可塑化効率や耐寒性に優れるが揮発性が大きいという欠点がある。露光装置(スキャナ等)には、大量のケーブル類及び樹脂材料が使用されており、露光装置がDBPの主な発生源であると考えられる。
上記のように判明した事実に鑑みて、本件では、昇温脱離ガス分析法(TDS法:Thermal Desorption Spectroscopy)により測定された、測定用基板の表面(測定する環境雰囲気と接している測定用基板の表面)の単位面積当たりに吸着したDBPに着目し、その量である0.01[ng/cm2]を有機ヘイズ発生の判断基準とする。
紫外線照射の環境におけるDBP量が0.01[ng/cm2]以下である場合には、当該環境(第1の環境)下でフォトマスクを使用することができる。このとき、当該第1の環境下ではフォトマスクに有機ヘイズの発生は見られない。
一方、DBP量が0.01[ng/cm2]よりも多い場合には、DBPが少ない環境下、即ち0.01[ng/cm2]以下の第1の環境下において、フォトマスクに紫外線を照射する使用前処理を行う。この使用前処理を実行すれば、その後、DBPが多い環境下、即ち0.01[ng/cm2]より多い環境(第2の環境)でフォトマスクを使用(マスクパターンの基板への露光転写)に供しても良い。このように、第1の環境でフォトマスクに使用前処理を施すことにより、その後に第2の環境で当該フォトマスクを使用したとしても、フォトマスクに有機ヘイズの発生が見られないことが判明した。
ここで、表1に示すように、露光装置内の雰囲気ガスを調整し、DBP量が異なる2つの環境下でフォトマスクに紫外線を照射し、有機ヘイズの発生状況について調べた。その結果、DBPの多い第2の環境のフォトマスクでのみ有機ヘイズが発生していた。このときの有機ヘイズの発生密度は、約22[個/cm2]であった(検査面積:87cm2)。次に、有機ヘイズの発生していない第1の環境のフォトマスクを第2の環境に移送し、第2の環境下で紫外線を照射して有機ヘイズの発生状況を確認したところ、このフォトマスクでは有機ヘイズが発生していないことが確認された。
この結果を踏まえて、第1の環境下において、紫外線であるArFレーザ光の照射条件の最適化を行った。照射条件としては、具体的には、ArFレーザ光のパルスエネルギーを例えば10[mJ/pulse]以上200[mJ/pulse]以下とし、紫外線の積算照射量を20[kJ/m2]以上5000[kJ/m2]以下とする。パルスエネルギーを10[mJ/pulse]以上として紫外線の積算照射量を20[kJ/m2]以上確保すれば、当該使用前処理の後、第2の環境でそのフォトマスクを使用したとしても、当該フォトマスクには有機ヘイズが発生しないことが判明した。ここで、パルスエネルギーを200[kJ/m2]より大きい、及び/または紫外線の積算照射量を5000[kJ/m2]より大きく設定することは現実性に乏しいと考えられるため、上記の範囲内の値が最適値である。
以上から、本件では、紫外線照射環境、ここでは露光装置の内部でフォトマスクへ紫外線を照射(暴露)する場所に存在するDBP量を、使用前処理を行う必要があるか否かの判断基準とする。DBP量が0.01[ng/cm2]を超える場合には、この閾値以下にDBPが抑えられた環境(第1の環境)下で(例えば一度だけ)フォトマスクを使用前処理(光洗浄)する。この使用前処理を行うことにより、その後、DBPが閾値を超えた紫外線照射環境で当該フォトマスクを使用しても、当該フォトマスクに有機ヘイズは発生しない。従って、例えば従来の紫外線照射環境(第2の環境)である露光装置をリソグラフィに用いる場合でも、フォトマスクに有機ヘイズを発生させることなく、フォトマスクを使用することが可能となる。
―本件を適用した好適な諸実施形態―
以下、本件を適用した具体的な諸実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態では、所定のマスクパターンが形成されてなるフォトマスクの処理方法を含む、当該フォトマスクの使用方法を開示する。
ここでは、複数のフォトマスクを用い、各フォトマスクによりマスクパターンを露光転写する露光装置が複数設けられた場合について例示する。
各露光装置の概略構成を図2に示す。
露光装置において、11は露光光として例えばArFエキシマレーザ光を照射する光源、12は光源11から出射された露光光を所期の方向に反射させるミラー、13はフォトマスク10が設置されるフォトマスクステージである。
14はフォトマスクステージ13を囲む紫外線照射室であり、紫外線照射室14の内部に紫外線照射環境15が形成される。紫外線照射室14は、DBPを含有しない材料からなるものである。光源12からの露光光を極力減衰させないことも考慮して、例えば石英ガラス製のものが好ましい。
16はフォトマスク10を通過した露光光を所期の状態で被露光対象である半導体基板20の表面(レジストが塗布されている)に導くためのレンズ群、17は半導体基板20が設置される基板ステージである。
図3は、第1の実施形態によるフォトマスクの使用方法を示すフロー図である。
先ず、マスクパターンを有し、当該マスクパターンを封じるようにペリクル膜が貼付されてなるフォトマスク、例えば図1のようなフォトマスクが入荷される(ステップS1)。
続いて、当該フォトマスクについて受け入れ検査を行う(ステップS2)。
続いて、当該フォトマスクを使用する各紫外線照射環境について、DBP量に基づく判定を行う(ステップS3)。
詳細には、各露光装置の紫外線照射室14の紫外線照射環境15について、表面にシリコン酸化膜(例えば膜厚100nm程度)が形成されたシリコンウェーハを各紫外線照射環境14に設置する。所定時間、例えば24時間放置した後、シリコンウェーハを回収し、例えばシリコンウェーハアナライザを用いて、TDS法によりシリコンウェーハの単位面積当たりに吸着したDBPの量を調べる。このDBP量の調査は、ステップS1又はS2に先立って、予め行うようにすることが好適である。
ステップS3による紫外線照射環境15の判定では、DBP≦0.01[ng/cm2](第1の環境)である場合には、本実施形態による使用前処理を不要とする。一方、DBP>0.01[ng/cm2] (第2の環境)である場合には、DBP量が0.01[ng/cm2]以下の紫外線照射環境15とされている紫外線照射室14を備えた露光装置を用いて、本実施形態による使用前処理を実行する。
ここでは、複数の露光装置のうち、ステップS3の結果、紫外線照射環境15が、第1の環境であると判定された露光装置Aと、第2の環境であると判定された露光装置Bとを例示する。なお、複数の露光装置は、全て第1の環境又は第2の環境とされており、露光装置A,Bをそれぞれ少なくとも1台ずつ含むものとする。第1の環境及び第2の環境の具体例を以下の表1に示す。
Figure 2010002863
ステップS3の結果、当該フォトマスクの対応する露光装置の紫外線照射環境15が第1の環境である(露光装置Aである)と判定された場合には、フォトマスクに使用前処理を行うことを要しない。従って、当該露光装置にフォトマスクを搬送する(ステップS4)。そして、この露光装置Aにおいてフォトマスクのマスクパターンの半導体基板への露光転写を行う(ステップS5)。使用済みのフォトマスクは、露光装置Aから搬送される(ステップS6)。
一方、ステップS3の結果、当該フォトマスクの対応する露光装置の紫外線照射環境15が第2の環境であると判定された場合には、フォトマスクに使用前処理を行うことを要する。
先ず、ステップS3で紫外線照射環境15が第1の環境であると判定された露光装置Aにフォトマスクを搬送する(ステップS7)。
続いて、露光装置Aにおいてフォトマスクの使用前処理を実行する(ステップS8)。
詳細には、光源11におけるArFエキシマレーザ光の照射条件を、紫外線のパルスエネルギーが10[mJ/pulse]以上200[mJ/pulse]以下であり、且つ紫外線の積算照射量が20[kJ/m2]以上5000[kJ/m2]以下となるように設定する。この照射条件で光源11から紫外線であるArFエキシマレーザ光をフォトマスクに照射する。
続いて、ステップS8を経たフォトマスクを、当該フォトマスクの対応する露光装置(露光装置B)に搬送する(ステップS9)。
そして、この露光装置Bにおいてフォトマスクのマスクパターンの半導体基板への露光転写を行う(ステップS10)。使用済みのフォトマスクは、露光装置Bから搬送される(ステップS6)。
以上説明したように、本実施形態によれば、フォトマスクの特にマスクパターン形成面における有機ヘイズの発生を確実に防止し、有機ヘイズの発生有無の検査や有機ヘイズが発生した際のペリクル膜の再度貼作業を不要とし、従来の露光環境(露光装置Bの紫外線照射環境15)でも有機ヘイズを発生させることなく、フォトマスクを使用することが可能となる。
なお、本実施形態では、装置構成の簡略化及び工程の容易性等を考慮して、ステップS8を露光装置Aで行う場合を例示したが、本件はこの構成に限定されるものではない。例えば、ステップS8を実行するための紫外線照射環境15を、露光装置とは別個に紫外線照射装置に設けることも可能である。
(第2の実施形態)
本実施形態では、第1の実施形態によるフォトマスクの使用方法を適用した電子デバイスの製造方法を開示する。
ここでは、電子デバイスとして半導体装置であるMOSトランジスタを例示する。なお、MOSトランジスタは飽くまで一例であり、本件は、その他のトランジスタや各種の半導体メモリ等の多様な半導体装置に適用可能である。また、本件の適用対象である電子デバイスとしては、上記のような半導体装置の他、例えば磁気素子を備えた磁気デバイス等の固体素子を有するもの等にも好適である。
図4は、第2の実施形態により製造されるMOSトランジスタの一例を示す概略断面図である。
先ず、所定のフォトマスクを用いて、第1の実施形態のフォトマスクの使用方法におけるステップS5又はS10において半導体基板20上のレジスト膜にマスクパターンを露光転写し、半導体基板20の素子分離領域に素子分離用のレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとして半導体基板をドライエッチングして、素子分離溝を形成する。レジストパターンは灰化処理等により除去される。
そして、CVD法等により、素子分離溝を埋め込む絶縁膜、ここではシリコン酸化膜等を堆積し、化学機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)法等により平坦化して、素子分離溝内をシリコン酸化物で充填するSTI(Shallow Trench Isolation)素子分離構造22を形成する。
続いて、熱酸化法等により、半導体基板20上に薄い絶縁膜、ここではシリコン酸化膜を形成した後、CVD法等により多結晶シリコン膜を堆積する。
そして、所定のフォトマスクを用いて、第1の実施形態のフォトマスクの使用方法におけるステップS5又はS10において多結晶シリコン膜上のレジスト膜にマスクパターンを露光転写し、多結晶シリコン膜上にゲート用のレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとして多結晶シリコン膜及びシリコン酸化膜をドライエッチングして、半導体基板20上にゲート絶縁膜23を介したゲート電極24をパターン形成する。レジストパターンは灰化処理等により除去される。
続いて、ゲート電極24をマスクとして、半導体基板20の表層に不純物(P型であればホウ素(B+)等、N型であればリン(P+)や砒素(As+)等)を所定のドーズ量及び加速エネルギーでイオン注入する。これにより、ゲート電極24の両側にエクステンション領域25が形成される。
続いて、CVD法等により、ゲート電極24を含む半導体基板20の全面に絶縁膜、ここではシリコン酸化膜を堆積する。
そして、シリコン酸化膜の全面を異方性ドライエッチング(エッチバック)し、シリコン酸化物をゲート電極24及びゲート絶縁膜23の両側のみに残し、サイドウォール絶縁膜26を形成する。
続いて、ゲート電極24及びサイドウォール絶縁膜26をマスクとして、半導体基板20の表層に不純物(P型であればホウ素(B+)等、N型であればリン(P+)や砒素(As+)等)を所定のドーズ量及び加速エネルギーでイオン注入する。これにより、サイドウォール絶縁膜26の両側にエクステンション領域25と一部重畳されてなるソース/ドレイン領域27が形成される。
続いて、CVD法等により、ゲート電極24を埋め込む膜厚となるように、半導体基板20の全面に絶縁膜、ここではシリコン酸化膜を堆積し、層間絶縁膜28を形成する。
続いて、所定のフォトマスクを用いて、第1の実施形態のフォトマスクの使用方法におけるステップS5又はS10において層間絶縁膜28上のレジスト膜にマスクパターンを露光転写し、層間絶縁膜28上にコンタクト孔用のレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとして層間絶縁膜28をドライエッチングして、ソース/ドレイン領域27の表面の一部を露出させるコンタクト孔を形成する。レジストパターンは灰化処理等により除去される。
そして、所定のグルー膜等を介してコンタクト孔を埋め込むように導電材料、ここではタングステン(W)等をCVD法等により層間絶縁膜28上に堆積し、CMP法等により平坦化して、コンタクト孔内をWで充填するコンタクトプラグ29を形成する。
続いて、層間絶縁膜28上に配線材料、ここではAl合金等をスパッタ法等により堆積する。
そして、所定のフォトマスクを用いて、第1の実施形態のフォトマスクの使用方法におけるステップS5又はS10において配線材料上のレジスト膜にマスクパターンを露光転写し、配線材料上にコンタクト孔用のレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクとして配線材料をドライエッチングして、コンタクトプラグ29と接続される配線30を形成する。レジストパターンは灰化処理等により除去される。
なお、配線としては、配線30の代わりに、例えばいわゆるダマシン法により、層間絶縁膜28に形成した配線溝をCu等で埋め込んで形成しても良い。
しかる後、更なる上層配線及び層間絶縁膜を形成し、MOSトランジスタを完成させる。
以上説明したように、本実施形態によれば、第1の辞し形態によるフォトマスクの処理方法をMOSトランジスタの製造方法に適用することにより、露光転写時におけるフォトマスクの有機ヘイズの発生が確実に抑止されるため、有機ヘイズが半導体基板11のレジストに転写されることなく、マスクパターンを所期の状態に正確に露光転写することを可能とし、信頼性の高いMOSトランジスタが実現する。
一般的なフォトマスクの構造を示す模式図である。 第1の実施形態に用いられる各露光装置の構成を示す概略斜視図である。 第1の実施形態によるフォトマスクの使用方法を示すフロー図である。 第2の実施形態により製造されるMOSトランジスタの一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 基板
1a マスクパターン形成面
2 ペリクルフレーム
3 ペリクル膜
4,5 接着剤
6 空間
10 フォトマスク
11 光源
12 ミラー
13 フォトマスクステージ
14 紫外線照射室
15 紫外線照射環境
16 レンズ群
17 基板ステージ
20 半導体基板
22 素子分離構造
23 ゲート絶縁膜
24 ゲート電極
25 エクステンション領域
26 サイドウォール絶縁膜
27 ソース/ドレイン領域
28 層間絶縁膜
29 コンタクトプラグ
30 配線

Claims (6)

  1. マスクパターンを有し、当該マスクパターンを封じるようにペリクル膜が貼付されてなるフォトマスクの処理方法であって、
    前記フォトマスクの使用に先立って、
    昇温脱離ガス分析法により測定された、測定用基板の表面(測定する環境雰囲気と接している測定用基板の表面)の単位面積当たりに吸着したフタル酸ジブチルの量が0.01[ng/cm2]以下である環境下において、前記フォトマスクに紫外線を照射することを特徴とするフォトマスクの処理方法。
  2. 193nmの波長においてパルスエネルギーが10[mJ/pulse]以上200[mJ/pulse]以下、且つ積算照射量が20[kJ/m2]以上5000[kJ/m2]以下である紫外線照射条件により、前記フォトマスクに紫外線を照射することを特徴とする請求項1に記載のフォトマスクの処理方法。
  3. マスクパターンを有し、当該マスクパターンを封じるようにペリクル膜が貼付されてなるフォトマスクに使用前処理を施す第1の工程と、
    前記フォトマスクを用いて、前記マスクパターンを基板に露光転写する第2の工程と
    を含み、
    前記使用前処理は、昇温脱離ガス分析法により測定された、測定用基板の表面(測定する環境雰囲気と接している測定用基板の表面)の単位面積当たりに吸着したフタル酸ジブチルの量が0.01[ng/cm2]以下である第1の環境下において、前記フォトマスクに紫外線を照射する処理であることを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  4. 前記使用前処理では、193nmの波長においてパルスエネルギーが10[mJ/pulse]以上200[mJ/pulse]以下、且つ積算照射量が20[kJ/m2]以上5000[kJ/m2]以下である紫外線照射条件により、前記フォトマスクに紫外線を照射することを特徴とする請求項3に記載の電子デバイスの製造方法。
  5. それぞれ所定の紫外線照射環境とされた複数の露光装置を備えた露光システムを用いて、
    所定の前記基板について、当該基板に割り当てられた前記第2の工程に用いる前記露光装置の前記紫外線照射環境が、紫外線照射環境が測定用基板の単位面積当たりに吸着したフタル酸ジブチルの量が0.01[ng/cm2]よりも大きい第2の環境である場合に、
    前記第1の工程を、紫外線照射環境が前記第1の環境とされた前記露光装置を用いて行い、
    前記第2の工程を、当該基板に割り当てられた、紫外線照射環境が前記第2の環境とされた前記露光装置を用いて行うことを特徴とする請求項3又は4に記載の電子デバイスの製造方法。
  6. 所定の前記基板について、当該基板に割り当てられた前記第2の工程に用いる前記露光装置が前記第1の環境とされたものである場合に、
    前記第1の工程及び前記第2の工程を、共に前記紫外線照射環境が前記第1の環境とされた前記露光装置を用いて行うことを特徴とする請求項5に記載の電子デバイスの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011203565A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Toppan Printing Co Ltd フォトマスクのhaze抑制方法及びフォトマスクの保管庫並びに露光装置

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