JP2010002599A - ポジ型レジスト材料並びにこれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
【効果】本発明のポジ型レジスト材料は、露光前後のアルカリ溶解速度コントラストが大幅に高く、高感度で高解像性を有し、露光後のパターン形状が良好で、その上特に酸拡散速度を抑制し、優れたエッチング耐性を示す。従って、特に超LSI製造用あるいはフォトマスクの微細パターン形成材料、EUV露光用のパターン形成材料として好適なポジ型レジスト材料、特には化学増幅ポジ型レジスト材料を得ることができる。
【選択図】なし
Description
EB用レジスト材料は、実用的にはマスク描画用途に用いられてきた。近年、マスク製作技術が問題視されるようになってきた。露光に用いられる光がg線の時代から縮小投影露光装置が用いられており、その縮小倍率は1/5であったが、チップサイズの拡大と、投影レンズの大口径化共に1/4倍率が用いられるようになってきたため、マスクの寸法ズレがウエハー上のパターンの寸法変化に与える影響が問題になっている。パターンの微細化と共に、マスクの寸法ズレの値よりもウエハー上の寸法ズレの方が大きくなってきていることが指摘されている。マスク寸法変化を分母、ウエハー上の寸法変化を分子として計算されたMask Error Enhancement Factor(MEEF)が求められている。45nm級のパターンでは、MEEFが4を超えることも珍しくない。縮小倍率が1/4でMEEFが4であれば、マスク制作に於いて実質等倍マスクと同等の精度が必要であることがいえる。
マスク製作用露光装置は線幅の精度を上げるため、レーザービームによる露光装置から電子ビーム(EB)による露光装置が用いられてきた。更にEBの電子銃における加速電圧を上げることによってよりいっそうの微細化が可能になることから、10keVから30keV、最近は50keVが主流であり、100keVの検討も進められている。
特許第3865048号公報(特許文献1)に示されるインデン共重合、特開2006−169302号公報(特許文献2)に示されるアセナフチレン共重合は炭素密度が高いだけでなく、シクロオレフィン構造による剛直な主鎖構造によってエッチング耐性の向上が期待される。
また、特許第3963625号公報(特許文献3)、特開2006−96965号公報(特許文献4)に示されるバルキーなアセタールなどに示される環状構造を有するアセタール基による解像性の向上も示されている。
微細化の進行と共に、酸の拡散による像のぼけが問題になっている(非特許文献2:SPIE Vol.5039 p1(2003))。寸法サイズ45nm以降の微細パターンでの解像性を確保するためには、従来提案されている溶解コントラストの向上だけでなく、酸拡散の制御が重要であることが提案されている(非特許文献3:SPIE Vol.6520 65203L−1 (2007))。しかしながら、化学増幅型レジスト材料は、酸の拡散によって感度とコントラストを上げているため、ポストエクスポジュアーベーク(PEB)温度や時間を短くして酸拡散を極限まで抑えようとすると感度とコントラストが著しく低下する。
バルキーな酸が発生する酸発生剤を添加して酸拡散を抑えることは有効である。そこで、ポリマーに酸発生剤を重合性オレフィンを有するオニウム塩の酸発生剤を共重合することが提案されている。特開平4−230645号公報(特許文献5)、特開2005−84365号公報(特許文献6)、特開2006−045311号公報(特許文献7)には特定のスルホン酸が発生する重合性オレフィンを有するスルホニウム塩、ヨードニウム塩が提案されている。特開2006−178317号公報(特許文献8)には、スルホン酸が主鎖に直結したスルホニウム塩が提案されている。
そこで、電子移動による酸発生効率を高めるためにヒドロキシスチレン、酸拡散を小さく押さえるためにスルホン酸がポリマー主鎖に直結したPAGのメタクリレート、酸不安定基を有するメタクリレートを共重合した材料がSPIE Vol.6519 p6519F1−1(2007)(非特許文献9)に提案されている。
請求項1:
カルボキシル基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位と、ラクトン環とフェノール性水酸基を同一分子内に有する繰り返し単位を含む重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物をベース樹脂にしていることを特徴とするポジ型レジスト材料。
請求項2:
カルボキシル基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位と、一般式(1)で示される基を有する繰り返し単位を含む重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物をベース樹脂にしていることを特徴とする請求項1記載のポジ型レジスト材料。
請求項3:
少なくとも一般式(1)の基を有する繰り返し単位が一般式(2)で示される重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物をベースにしていることを特徴とする請求項2記載のポジ型レジスト材料。
請求項4:
少なくとも一般式(a)で示される繰り返し単位と、一般式(b)で示される酸不安定基を有する繰り返し単位を共重合してなる一般式(3)で示される重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物をベース樹脂にしていることを特徴とする請求項3記載のポジ型レジスト材料。
請求項5:
少なくとも上記一般式(3)中の繰り返し単位aと、カルボキシル基の水酸基が酸不安定基で置換された繰り返し単位bに加えて、ヒドロキシ基、ラクトン環、エーテル基、エステル基、カルボニル基、又はシアノ基を有する密着性基の繰り返し単位cを共重合した重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物(ここで0<a<1.0、0<b<1.0、0<c≦0.9、0.2≦a+b+c≦1.0の範囲である。)をベース樹脂にしていることを特徴とする請求項4記載のポジ型レジスト材料。
請求項6:
更に、有機溶剤及び酸発生剤を含有する化学増幅型のレジスト材料であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のポジ型レジスト材料。
請求項7:
更に、溶解阻止剤を含有するものであることを特徴とする請求項6記載のポジ型レジスト材料。
請求項8:
更に、添加剤として塩基性化合物及び/又は界面活性剤を配合してなることを特徴とする請求項6又は7記載のポジ型レジスト材料。
請求項9:
請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポジ型レジスト材料を基板上に塗布する工程と、加熱処理後、高エネルギー線で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
請求項10:
露光する高エネルギー線が、電子ビーム、波長3〜15nmの範囲の軟X線であることを特徴とする請求項9記載のパターン形成方法。
本発明に係るレジスト材料は、カルボキシル基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位と、ラクトン環とフェノール性水酸基を同一分子内に有する繰り返し単位、特に下記一般式(1)で示される基を有する繰り返し単位を含む樹脂をベース樹脂にしていることを特徴とする。
また、R39は互いに同一又は異種の炭素数2〜10の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又は炭素数6〜20のアリール基である。
a1は上記の通りである。
重合性オレフィンを有するオニウム塩の酸発生剤gを共重合することもできる。
特開平4−230645号公報、特開2005−84365号公報、特開2006−045311号公報には特定のスルホン酸が発生する重合性オレフィンを有するスルホニウム塩、ヨードニウム塩が提案されている。特開2006−178317号公報には、スルホン酸が主鎖に直結したスルホニウム塩が提案されている。
この場合、繰り返し単位d〜gの割合は、0≦d+e+f+g≦0.8、特に0≦d+e+f+g≦0.7であることが好ましく、a+b+c+d+e+f+g=1である。
なお、例えば、a+b+c=1とは、繰り返し単位a、b、cを含む高分子化合物において、繰り返し単位a、b、cの合計量が全繰り返し単位の合計量に対して100モル%であることを示し、a+b+c<1とは、繰り返し単位a、b、cの合計量が全繰り返し単位の合計量に対して100モル%未満でa、b、c以外に他の繰り返し単位を有していることを示す。
また、組成比率や分子量分布や分子量が異なる2つ以上のポリマーをブレンドすることも可能である。
(i)下記一般式(P1a−1)、(P1a−2)又は(P1b)のオニウム塩、
(ii)下記一般式(P2)のジアゾメタン誘導体、
(iii)下記一般式(P3)のグリオキシム誘導体、
(iv)下記一般式(P4)のビススルホン誘導体、
(v)下記一般式(P5)のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル、
(vi)β−ケトスルホン酸誘導体、
(vii)ジスルホン誘導体、
(viii)ニトロベンジルスルホネート誘導体、
(ix)スルホン酸エステル誘導体
等が挙げられる。
塩基性化合物としては、酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適している。塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる。
N(X)n(Y)3-n (B)−1
(式中、nは1、2又は3である。側鎖Xは同一でも異なっていてもよく、下記一般式(X)−1〜(X)−3で表すことができる。側鎖Yは同一又は異種の、水素原子もしくは直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜20のアルキル基を示し、エーテル基もしくはヒドロキシル基を含んでもよい。また、X同士が結合して環を形成してもよい。)
トリス(2−メトキシメトキシエチル)アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(2−メトキシエトキシメトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−メトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシエトキシ)エチル}アミン、トリス{2−(1−エトキシプロポキシ)エチル}アミン、トリス[2−{2−(2−ヒドロキシエトキシ)エトキシ}エチル]アミン、4,7,13,16,21,24−ヘキサオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.8.8]ヘキサコサン、4,7,13,18−テトラオキサ−1,10−ジアザビシクロ[8.5.5]エイコサン、1,4,10,13−テトラオキサ−7,16−ジアザビシクロオクタデカン、1−アザ−12−クラウン−4、1−アザ−15−クラウン−5、1−アザ−18−クラウン−6、トリス(2−ホルミルオキシエチル)アミン、トリス(2−アセトキシエチル)アミン、トリス(2−プロピオニルオキシエチル)アミン、トリス(2−ブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−イソブチリルオキシエチル)アミン、トリス(2−バレリルオキシエチル)アミン、トリス(2−ピバロイルオキシエチル)アミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(アセトキシアセトキシ)エチルアミン、トリス(2−メトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス(2−tert−ブトキシカルボニルオキシエチル)アミン、トリス[2−(2−オキソプロポキシ)エチル]アミン、トリス[2−(メトキシカルボニルメチル)オキシエチル]アミン、トリス[2−(tert−ブトキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス[2−(シクロヘキシルオキシカルボニルメチルオキシ)エチル]アミン、トリス(2−メトキシカルボニルエチル)アミン、トリス(2−エトキシカルボニルエチル)アミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(エトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−ヒドロキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−アセトキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(メトキシカルボニル)メトキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(2−オキソプロポキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−(テトラヒドロフルフリルオキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−アセトキシエチル)2−[(2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル)オキシカルボニル]エチルアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)2−(4−ヒドロキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(4−ホルミルオキシブトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−ホルミルオキシエチル)2−(2−ホルミルオキシエトキシカルボニル)エチルアミン、N,N−ビス(2−メトキシエチル)2−(メトキシカルボニル)エチルアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−ヒドロキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−アセトキシエチル)ビス[2−(エトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−ヒドロキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(3−アセトキシ−1−プロピル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−(2−メトキシエチル)ビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(メトキシカルボニル)エチル]アミン、N−ブチルビス[2−(2−メトキシエトキシカルボニル)エチル]アミン、N−メチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−エチルビス(2−アセトキシエチル)アミン、N−メチルビス(2−ピバロイルオキシエチル)アミン、N−エチルビス[2−(メトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、N−エチルビス[2−(tert−ブトキシカルボニルオキシ)エチル]アミン、トリス(メトキシカルボニルメチル)アミン、トリス(エトキシカルボニルメチル)アミン、N−ブチルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、N−ヘキシルビス(メトキシカルボニルメチル)アミン、β−(ジエチルアミノ)−δ−バレロラクトンを例示できるが、これらに制限されない。
下記一般式(A1)〜(A10)で示される化合物のフェノール性水酸基の水素原子の一部又は全部を−R401−COOH(R401は炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキレン基)により置換してなり、かつ分子中のフェノール性水酸基(C)と≡C−COOHで示される基(D)とのモル比率がC/(C+D)=0.1〜1.0である化合物。
下記一般式(A11)〜(A15)で示される化合物。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー1を17.4g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー1:=0.30:0.70
重量平均分子量(Mw)=8,700
分子量分布(Mw/Mn)=1.88
この高分子化合物を(ポリマー1)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー1を7.5g、メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル6.8g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー1:メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル=0.30:0.30:0.40
重量平均分子量(Mw)=8,900
分子量分布(Mw/Mn)=1.77
この高分子化合物を(ポリマー2)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー1を7.5g、メタクリル酸5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル13.3g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー1:メタクリル酸5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル=0.30:0.30:0.40
重量平均分子量(Mw)=8,700
分子量分布(Mw/Mn)=1.79
この高分子化合物を(ポリマー3)とする。
2Lのフラスコに2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー2を9.3g、メタクリル酸1−ヒドロキシナフタレン−5−イル4.6g、メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル4.5g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー2:メタクリル酸1−ヒドロキシナフタレン−5−イル:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル=0.30:0.30:0.20:0.20
重量平均分子量(Mw)=7,700
分子量分布(Mw/Mn)=1.74
この高分子化合物を(ポリマー4)とする。
2Lのフラスコに2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー3を10.8g、メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル6.8g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー3:メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル=0.30:0.30:0.40
重量平均分子量(Mw)=8,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.82
この高分子化合物を(ポリマー5)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー1を9.9g、クマロン1.6g、メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル5.1g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー1:クマロン:メタクリル酸テトラヒドロ−2−オキソフラン−3−イル=0.30:0.40:0.1:0.20
重量平均分子量(Mw)=7,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.86
この高分子化合物を(ポリマー6)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−2−エチル−2−アダマンタン7.4g、モノマー1を7.5g、メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル6.7g、PAGモノマー1を6.5g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−2−エチル−2−アダマンタン:モノマー1:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:PAGモノマー1=0.30:0.30:0.30:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,200
分子量分布(Mw/Mn)=1.80
この高分子化合物を(ポリマー7)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2g、モノマー1を14.9g、PAGモノマー2を5.7g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー1:PAGモノマー2=0.30:0.60:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,800
分子量分布(Mw/Mn)=1.71
この高分子化合物を(ポリマー8)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2、モノマー1を14.9g、PAGモノマー3を5.6g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー1:PAGモノマー3=0.30:0.60:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,800
分子量分布(Mw/Mn)=1.83
この高分子化合物を(ポリマー9)とする。
2Lのフラスコにメタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル8.2、モノマー1を7.5g、メタクリル酸−2,7−ジヒドロ−2−オキソベンゾ[C]フラン−5−イル6.5g、PAGモノマー3を5.6g、溶媒としてテトラヒドロフランを40g添加した。この反応容器を窒素雰囲気下、−70℃まで冷却し、減圧脱気、窒素ブローを3回繰り返した。室温まで昇温後、重合開始剤としてAIBN(アゾビスイソブチロニトリル)を1.2g加え、60℃まで昇温後、15時間反応させた。この反応溶液をイソプロピルアルコール1L溶液中に沈殿させ、得られた白色固体を濾過後、60℃で減圧乾燥し、白色重合体を得た。
得られた重合体を13C,1H−NMR、及び、GPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:モノマー1::メタクリル酸−2,7−ジヒドロ−2−オキソベンゾ[C]フラン−5−イル:PAGモノマー3=0.30:0.30:0.30:0.10
重量平均分子量(Mw)=7,800
分子量分布(Mw/Mn)=1.77
この高分子化合物を(ポリマー10)とする。
モノマー2:4−ビニル安息香酸(6−ヒドロキシクマリン−3−イル)
モノマー3:5−ビニルナフタレン−1−カルボン酸(6−ヒドロキシクマリン−3−イル)
PAGモノマー1:4−メタクリル酸オキシフェニルジフェニルスルホニウム パーフルオロブタンスルホネート
PAGモノマー2:トリフェニルスルホニウム 2,3,5,6−テトラフルオロ−4−メタクリロイルオキシベンゼンスルホナート
PAGモノマー3:トリフェニルスルホニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−メタクリロイルオキシプロパン−1−スルホネート
上記合成例と同様の方法で下記ポリマーを合成した。
共重合組成比(モル比)
ヒドロキシスチレン:メタクリル酸1−エチルシクロペンチルエステル:インデン=0.75:0.15:0.10
重量平均分子量(Mw)=8,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.79
この高分子化合物を(比較ポリマー1)とする。
上記合成例と同様の方法で下記ポリマーを合成した。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸1−エチルシクロペンチル:メタクリル酸3−ヒドロキシ−1−アダマンチル:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル:メタクリル酸3,5−ビス(ヘキサフルオロ−2−ヒドロキシ−2−プロピル)シクロヘキシル=0.30:0.20:0.40:0.10
重量平均分子量(Mw)=8,200
この高分子化合物を(比較ポリマー2)とする。
上記合成例と同様の方法で下記ポリマーを合成した。
共重合組成比(モル比)
メタクリル酸−3−エチル−3−エキソテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル:4−ヒドロキシスチレン:メタクリル酸3−オキソ−2,7−ジオキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−9−イル=0.30:0.40:0.30
重量平均分子量(Mw)=8,300
分子量分布(Mw/Mn)=1.82
この高分子化合物を(比較例ポリマー3)とする。
上記で合成した高分子化合物を用いて、界面活性剤として住友スリーエム(株)製界面活性剤のFC−4430を100ppmを溶解させた溶媒に表1に示される組成で溶解させた溶液を、0.2μmサイズのフィルターで濾過してポジ型レジスト材料を調製した。
表1中の各組成は次の通りである。
ポリマー1〜10:合成例1〜10
比較ポリマー1〜3:比較合成例1〜3
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
EL(乳酸エチル)
CyH(シクロヘキサノン)
酸発生剤:PAG1、PAG2、PAG3(下記構造式参照)
塩基性化合物:Amine1、Amine2、Amine3(下記構造式参照)
溶解阻止剤:DRI1、DRI2(下記構造式参照)
描画評価では、上記で合成した高分子化合物を用いて、表1に示される組成で溶解させた溶液を、0.2μmサイズのフィルターで濾過してポジ型レジスト材料を調製した。
得られたポジ型レジスト材料を直径6インチφのSi基板上に、クリーントラックMark5(東京エレクトロン社製)を用いてスピンコートし、ホットプレート上で110℃で60秒間プリベークして100nmのレジスト膜を作製した。これに、日立製作所HL−800Dを用いてHV電圧50keVで真空チャンバー内描画を行った。
描画後直ちにクリーントラックMark5(東京エレクトロン社製)を用いてホットプレート上で100℃で60秒間ポストエクスポージャベーク(PEB)を行い、2.38質量%のTMAH水溶液で30秒間パドル現像を行い、ポジ型のパターンを得た。
得られたレジストパターンを次のように評価した。
100nmのラインアンドスペースを1:1で解像する露光量における、最小の寸法を解像力とし、100nmLSのエッジラフネスをSEMで測定した。
レジスト組成とEB露光における感度、解像度の結果を表1に示す。
耐ドライエッチング性の試験では、上記各ポリマー2gにPGMEA10gを溶解させて0.2μmサイズのフィルターで濾過したポリマー溶液をSi基板にスピンコートで製膜し、300nmの厚さの膜にし、以下のような条件で評価した。
(1)CHF3/CF4系ガスでのエッチング試験
東京エレクトロン株式会社製ドライエッチング装置TE−8500Pを用い、エッチング前後のポリマー膜の膜厚差を求めた。
エッチング条件は下記に示す通りである。
チャンバー圧力 40.0Pa
RFパワー 1,000W
ギャップ 9mm
CHF3ガス流量 30ml/min
CF4ガス流量 30ml/min
Arガス流量 100ml/min
時間 60sec
この評価では、膜厚差の少ないもの、即ち減少量が少ないもののエッチング耐性があることを示している。
耐ドライエッチング性の結果を表2に示す。
Claims (10)
- カルボキシル基の水素原子が酸不安定基で置換されている繰り返し単位と、ラクトン環とフェノール性水酸基を同一分子内に有する繰り返し単位を含む重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物をベース樹脂にしていることを特徴とするポジ型レジスト材料。
- 少なくとも上記一般式(3)中の繰り返し単位aと、カルボキシル基の水酸基が酸不安定基で置換された繰り返し単位bに加えて、ヒドロキシ基、ラクトン環、エーテル基、エステル基、カルボニル基、又はシアノ基を有する密着性基の繰り返し単位cを共重合した重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲である高分子化合物(ここで0<a<1.0、0<b<1.0、0<c≦0.9、0.2≦a+b+c≦1.0の範囲である。)をベース樹脂にしていることを特徴とする請求項4記載のポジ型レジスト材料。
- 更に、有機溶剤及び酸発生剤を含有する化学増幅型のレジスト材料であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のポジ型レジスト材料。
- 更に、溶解阻止剤を含有するものであることを特徴とする請求項6記載のポジ型レジスト材料。
- 更に、添加剤として塩基性化合物及び/又は界面活性剤を配合してなることを特徴とする請求項6又は7記載のポジ型レジスト材料。
- 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のポジ型レジスト材料を基板上に塗布する工程と、加熱処理後、高エネルギー線で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むことを特徴とするパターン形成方法。
- 露光する高エネルギー線が、電子ビーム、波長3〜15nmの範囲の軟X線であることを特徴とする請求項9記載のパターン形成方法。
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