JP2010002579A - 光学ブロック及びそれを用いた光伝送モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】双方向通信タイプで多芯接続作業や搭載する部品の位置決め作業が簡単な光学ブロックを提供する。
【解決手段】フェルールに挿入された光ファイバから出射する1つ以上の光信号L1及びその光信号L1とは波長の異なる光ファイバに入射する1つ以上の光信号L2の光路を変換する光学ブロック1において、光ファイバの光軸に対し傾斜した傾斜面55a,55rを2面以上有し、傾斜面55aの少なくとも1つに凹部12を形成し、凹部12に光信号L1を透過または反射させ光信号L2を反射または透過させる光機能部材57を搭載し、傾斜面55rの他の少なくとも1つに光信号L1または光信号L2を反射させる反射面55rを形成し、フェルールと対向するファイバ側端面にファイバ用レンズを設けたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、フェルールに挿入された光ファイバと光素子とを光学的に結合する光学ブロック、及び電気信号を光信号に、光信号を電気信号に変換するモジュール同士を光ファイバで接続し、モジュール間において光信号を送信または受信する光伝送モジュールに関する。
近年、システム装置内および装置間、あるいは光モジュール間の信号を高速に伝送する技術である光インターコネクションの適用が広がっている。すなわち、光インターコネクションとは、光部品をあたかも電気部品のように扱って、パソコン、車両、光トランシーバなどに用いられるマザーボードや回路基板に実装する技術をいう。
このような光インターコネクションに用いられる光伝送モジュールは、ネットワーキング信号の高速化により、メディアコンバータやスイッチングハブの内部接続、ギガビットクラスのイーサネット(登録商標)信号を数十mの短距離で伝送する光トランシーバ、医療機器、テスト装置、ビデオシステム、高速コンピュータクラスタなどの装置内や、装置間の部品接続においても、使用される。
このため、特にサーバ用の高速インターフェース規格であるインフィニバンドで使用される光伝送モジュールには、小型化、低価格化が要求されており、これらを達成するために種々の研究・開発が盛んに行われている。
図12に示すような従来の光伝送モジュール121では、プリント基板122に光電変換モジュール123を設け、その光電変換モジュール123の一端に光ファイバケーブルコネクタ部124を設け、これをハウジング125に収納し、そのハウジング125の一端部に電気プラグ部126を設けている。この光伝送モジュール121は、光ファイバケーブルコネクタ部124に光ファイバケーブルを接続して使用される。
特開2004−355894号公報 特開2006−309113号公報
しかしながら、従来の光伝送モジュール121は、大きさが等しい+、−の電気信号を光信号に変換し、光伝送路となる光ファイバケーブルに伝送、あるいはこれとは逆に光ファイバケーブルから光信号を受信するものである。
つまり、従来の光伝送モジュール121は、1本の光ファイバについて見れば、送信あるいは受信動作しか行っていないため、特にサーバ用の高速インターフェース規格であるインフィニバンドで使用する場合に、モジュール全体が大型になる、部品が多い、高価であるといった問題がある。
特に、最近の光伝送モジュールには、1本の光ファイバで送信または受信を同時に行う双方向通信タイプが要求されてきているが、多芯は勿論のことながら単芯でも伝送速度を高速に保ちながらコンパクトにした製品はない。
このような光伝送モジュールは、フェルールに挿入された光ファイバと光素子とを光学的に結合する光学ブロックを備えるものが一般的であるが、従来の光学ブロックは、多芯を一括で接続することが難しいという問題がある。
また光学ブロックは、その光フィルタ搭載面に、光信号を透過または反射させる光フィルタを高精度に位置決めして搭載する必要があり、従来の構造では、位置決め作業に大変な手間がかかるという問題がある。
さらに、従来の光学ブロックでは、光フィルタ搭載面にゴミなどの異物があると、光フィルタが平行ずれしたり、傾いたりして光フィルタの実装ずれが起こるが、その実装ずれの検出が難しいという問題もある。
そこで、本発明の目的は、双方向通信タイプで多芯接続作業や搭載する部品の位置決め作業が簡単な光学ブロックを提供することにある。
また、本発明の他の目的は、小型で安価な光伝送モジュールを提供することにある。
上記目的を達成するために創案された本発明は、フェルールに挿入された光ファイバから出射する1つ以上の光信号L1及びその光信号L1とは波長の異なる上記光ファイバに入射する1つ以上の光信号L2の光路を変換する光学ブロックにおいて、上記光ファイバの光軸に対し傾斜した傾斜面を2面以上有し、上記傾斜面の少なくとも1つに凹部を形成し、該凹部に上記光信号L1を透過または反射させ上記光信号L2を反射または透過させる光機能部材を搭載し、上記傾斜面の他の少なくとも1つに上記光信号L1または上記光信号L2を反射させる反射面を形成し、上記フェルールと対向するファイバ側端面にファイバ用レンズを設けた光学ブロックである。
また、本発明は、フェルールに挿入された光ファイバから出射する1つ以上の光信号L1及びその光信号L1とは波長の異なる上記光ファイバに入射する1つ以上の光信号L2の光路を変換する光学ブロックにおいて、上記光ファイバの光軸に対し傾斜した傾斜面を2面以上有し、上記傾斜面の少なくとも1つに段差部を形成し、該段差部に上記光信号L1を透過または反射させ上記光信号L2を反射または透過させる光機能部材を搭載し、上記傾斜面の他の少なくとも1つに上記光信号L1または上記光信号L2を反射させる反射面を形成し、上記フェルールと対向するファイバ側端面にファイバ用レンズを設けた光学ブロックである。
上記凹部の深さ、あるいは上記段差部の段差は上記光機能部材の厚さと同等であるとよい。
複数の光信号を送信する送信用光素子アレイの配列ピッチに合わせて形成した複数個の送信用レンズからなる送信用レンズアレイ、及び複数の光信号を受信する受信用光素子アレイの配列ピッチに合わせて形成した複数個の受信用レンズからなる受信用レンズアレイを、上記送信用光素子アレイ及び上記受信用光素子アレイと対向するように上記光学ブロックの端面に形成してもよい。
さらに本発明は、複数の光信号を送信する送信用光素子アレイと、複数の光信号を受信する受信用光素子アレイと、上記送信用光素子アレイから出射する送信光及び上記受信用光素子アレイで受光する受信光の光路を変換する光学ブロックとを有する光伝送モジュールにおいて、パッケージ内に上記送信用光素子アレイと上記受信用光素子アレイを実装して光素子アセンブリを構成し、その光素子アセンブリを回路基板に接続し、その上方に、上記の光学ブロックを設けた光伝送モジュールである。
本発明によれば、双方向通信タイプで多芯接続作業や位置決め作業が簡単な光学ブロックを実現できる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
まず、図5(a)で本発明の好適な実施形態を示す光伝送モジュールを用いた通信システムを説明する。
図5(a)に示すように、通信システム51は、電気信号を光信号に、光信号を電気信号に変換する本実施形態に係る光伝送モジュール(多芯双方向光伝送モジュール、あるいはアクティブコネクタモジュール)50A,50B(以下、光伝送モジュール50ともいう)同士を、異なる波長の光信号を伝送するための光ファイバ2を複数本並列配置してなる多芯ファイバ3で接続し、電気信号を光信号に変換し、または光信号を電気信号にして光伝送モジュール50A,50B間で送信または受信するものである。
本実施形態では、光ファイバ2としてマルチモードファイバ(MMF)を用い、これを伝送12チャネル分として12本並列配置してなるテープファイバを多芯ファイバ3として用いた。各光ファイバ2を伝送する異なる波長の光信号としては、一方の光伝送モジュール50A用となる波長λ1の光信号L1と、他方の光伝送モジュール50B用となる波長λ2の光信号L2を用いた。後述する送信用光素子に用いる半導体レーザ(LD)として、波長が850nm近辺の光を出射する面発光レーザ(VCSEL)を用いることにより、波長λ1と波長λ2の波長間隔が25nm(例えば、波長λ1:825nm、波長λ2:850nm)の光信号L1,L2を用いることができる。
次に、光伝送モジュール50の全体構成を図9で説明する。
図9に示すように、光伝送モジュール50は、多芯ファイバ3と、フェルール4と、光学ブロック(光伝送モジュール用光学ブロック)1と、光素子としての送信用光素子および受信用光素子をセラミックス製のパッケージ6内に実装して封止した光素子アセンブリ7と、その光素子アセンブリ7に搭載された送信用光素子および受信用光素子が電気的に接続される回路基板(メイン基板)8と、他端部(図9では左斜め下端部)95が開口したモジュール用ケース9とで主に構成される。
これらのうち、送信用光素子と、受信用光素子と、多芯ファイバ3と、フェルール4と、光学ブロック1とで光学系接続構造を構成する。
フェルール4には、多芯ファイバ3が挿入される。本実施形態では、フェルール4としてMT(Mechanically Transferable:多芯一括接続が可能)フェルールを用いた。
光学ブロック1は、回路基板8上に実装された光素子アセンブリ7上に搭載され、送信用光素子からの光信号をフェルール4に挿入された光ファイバ2に入射、またはフェルール4に挿入された光ファイバ2からの光信号を受信用光素子に入射し、光素子アセンブリ7と光ファイバ2とを光学的に結合する。
すなわち、光学ブロック1は、光ファイバ2から出射する光信号L1及び光ファイバ2に入射する光信号L1とは波長の異なる光信号L2の光路を変換する。
回路基板8の他端部は、その表裏面に図示しない複数個の接続端子が形成されて基板用カードエッジ部が構成される。この基板用カードエッジ部は、モジュール用ケース9の他端部に設けられる図示しないコネクタ部材の一端部に電気的に接続される。コネクタ部材の他端部は、その表裏面に複数個の接続端子が形成されてコネクタ用カードエッジ部(プラグ)91pが構成される。上述した装置、例えばメディアコンバータや高速コンピュータには、カードエッジ部91pと嵌合するアダプタが設けられており、上述した装置に光伝送モジュールが挿抜自在に設けられる。
モジュール用ケース9は、上部が開口した箱状の下ケース9dと、その開口を覆う板状の上ケース9uとからなり、放熱性が高いAlやZnなどの材料を用いて金属ダイカストで形成される。下ケース9dには、多芯ファイバ3の他端部、フェルール4、光学ブロック1、光素子アセンブリ7、回路基板8が収納される。下ケース9dには、ネジにより上ケース9uが取り付けられて固定される。
さて、第1の実施形態に係る光学ブロックを説明する。図5(b)は、本実施形態に係る光学ブロックの主要部の概略上面の平面図、図5(c)はその縦断面図である。ただし図5(b)および図5(c)では、後述する図1(b)の光学ブロック1の変形例である光学ブロック1Tを示した。
図5(b)および図5(c)に示すように、光学ブロック1Tのファイバ側には、多芯ファイバ3を構成する各光ファイバ2の他端面(図6に示すフェルール4の他端面)と対向する面(ファイバ側端面、あるいはファイバ側の光入出射端面)5fが形成されている。この光学ブロック1Tのファイバ側端面5fには、ファイバ側溝としての凹溝52fが形成され、その凹溝52fの凹部底面52cに、多芯ファイバ3の各光ファイバ2と光学的に結合され、その配列ピッチに合わせて形成した複数個のファイバ用レンズ53a,53b…からなるファイバ用レンズアレイ54fが形成される。
光学ブロック1Tの上部ほぼ中央には、光学ブロック1Tのファイバ側端面5f側に、光ファイバ2の光軸に対し略45°傾斜した2面以上の傾斜面の1つである光フィルタ搭載面55aを有する溝状(縦断面視でほぼ台形状)のフィルタ搭載部56が形成される。光フィルタ搭載面55aには、フェルール4(図6参照)に挿入された光ファイバ2に入射する光信号L1を反射し、フェルール4に挿入された光ファイバ2から出射する光信号L2を透過させる光機能部材として、1枚の光フィルタ57が接着剤により貼り付けられて搭載される。
傾斜面(例えば、光フィルタ搭載面55a)は、光ファイバ2の光軸に対し45°傾斜することにより、光ファイバ2からの光信号L2の光路を90°変換するものである。傾斜面の傾斜角は、45°を中心として、光信号L1,L2の光結合損失が許容される値に適宜決定すれば良い。
図1(a)および図1(b)に示す光学ブロック1の光フィルタ搭載面55aには、実際に光フィルタ57を搭載・位置決めして収容するための凹部12が形成される。凹部12は、光フィルタ57が嵌合するように光フィルタ57の外形とほぼ同じ形状となるように、プラスチック射出成形や、樹脂金型に樹脂材を流し込むことにより、光学ブロック本体1bと一体成形される。平らな光フィルタ搭載面55aを切削加工することで、凹部12を形成してもよい。
凹部12の左側端面12Lを位置決め基準面にして光フィルタ57を搭載することで、光フィルタ57を正確に位置決めして光学ブロック1に実装することができる。
図2(a)に示すように、凹部12の深さD1は光フィルタ57の厚さtとほぼ同じにすると良い。また凹部12の長さLd1はフィルタ長さLfよりも10μm前後大きい寸法とする。
これは図2(b)に示すように、凹部12の底面にゴミなどの異物が無く光フィルタ57が凹部12に収容された場合、凹部12の深さD1が光フィルタ57の厚さtとほぼ同じ深さであれば、光フィルタ57は凹部12内に収容されて光フィルタ搭載面55aと光フィルタ57の上面とがほぼ一致する(つまり、光フィルタ搭載面55aの延長面と光フィルタ57の上面がほぼ一致する)。
これに対し、図2(c)に示すように、凹部12の底面にゴミなどの異物x1がある場合、光フィルタ57は異物x1によって浮き上がる。このとき、凹部12の幅W1がフィルタ幅Wfよりも10μm前後(10±5μm)大きい寸法であれば、光フィルタ57は1辺が1〜2mm、厚さtは1mm程度あるため、光フィルタ57がほとんど傾斜せずに、光フィルタ搭載面55aに対して平行に浮き上がる。
光学ブロック1を組み立てた後は、光フィルタ搭載面55aの上方向の延長線上に、光フィルタの実装ずれを検知するための実装ずれ検知手段13を位置させ、その実装ずれ検知手段13により、光フィルタ57の浮き上がり量ε1を検知することで、光フィルタ57の実装状態の可否を容易に把握することができる。
実装ずれ検知手段13としては、CCDカメラなどの撮像手段13aと、その撮像手段13aからの信号を処理して浮き上がり量を求め、求めた浮き上がり量が許容値の範囲内であるかどうかを判断するコンピュータなどの図示しない判定手段とで構成されるものを用いる。
もし、浮き上がり量ε1が許容値を超え、光フィルタ57が許容できない(光結合損失が許容できない)浮き上がりであった場合には、光学ブロック1から光フィルタ57を除去した後、凹部12内、あるいは光学ブロック本体1bの全体をアルコールや純水でクリーニングして異物x1を除去した後、再度、光フィルタ57を樹脂などの接着剤を用いて実装固定すれば良い。
光フィルタ57が許容値を超えて浮き上がると光信号の透過点・反射点がずれるため、光ファイバ2(図5(c)参照)に光結合する際、光結合位置が光ファイバの光軸に対して大幅にずれる。この結果、光結合損失が増加することになるので、好ましくない。
光学ブロック1によれば、光フィルタ57の位置決め作業が簡単になると共に、異物x1による光フィルタ57の実装ずれ(平行ずれ)を、実装ずれ検知手段13によって光フィルタ57の上端e1の位置(あるいは光フィルタ搭載面55aからの光フィルタ57の出っ張った部分)を検知することで、容易に実装ずれを検知することができる。このため、光フィルタ57の実装ずれに伴う光信号の透過点・反射点のずれを検知して修正することができ、低損失な光結合系を実現できる。
一方、図11に示す比較例の光学ブロック111では、光フィルタ搭載面55aに、光フィルタ57を直接貼り付けて搭載するため、位置決め作業に大変な手間がかる。また、光学ブロック111では、仮に光フィルタ57の実装ずれを検知する手段を用いたとしても、光フィルタ搭載面55aと他の面との交差線の特定しにくく、光フィルタ搭載面55aをずれ検知用の基準面にするのが難しいため、光フィルタ57の実装ずれを検知することが難しい。
光学ブロック1では、図2(c)の一点鎖線で示したように、光フィルタ搭載面55aの下方向の延長線上に実装ずれ検知手段13を位置させてもよく、実装ずれ検知手段13によって光フィルタ57の下端e2の位置を検知することで、光フィルタ57の実装状態の可否を容易に把握することができる。
一方、実装ずれ検知手段13は、図2(c)の紙面に垂直方向に設けても光フィルタ57の実装ずれを検出できる。図2(c)の紙面に垂直方向の方が、検出の妨げになる部材が無いため、実装ずれ検知手段13を設けるのには好ましい。
次に、第2の実施形態を説明する。
図3(a)および図3(b)に示す第2の実施形態に係る光学ブロック31のように、図1(a)および図1(b)の凹部12に代えて、光フィルタ搭載面55aに、光フィルタ57を搭載・位置決めして収容するための段差部32を形成してもよい。
段差部32の左側端面(図3(a)および図3(b)では下側端面)32Lを位置決め基準面にして光フィルタ57を搭載することで、光フィルタ57を正確に位置決めして光学ブロック31に実装することができる。
図4(a)に示すように、段差部32の段差D2は光フィルタ57の厚さtとほぼ同じであれば、図4(b)に示したように、光フィルタ57は段差部32に収容されて光フィルタ搭載面55aと光フィルタ57の上面とがほぼ一致する(つまり、光フィルタ搭載面55aの延長面と光フィルタ57の上面がほぼ一致する)。
これに対し、図4(c)に示すように、段差部32の段差近傍の底面にゴミなどの異物x2があって光フィルタ57が傾いた場合、光フィルタ57は異物x2によって浮き上がる。このとき、段差部32の長さLd2がフィルタ長さLfと比べて十分長いため、光フィルタ57は、段差側が盛り上がるように傾斜して浮き上がる。
光学ブロック31を組み立てた後は、光フィルタ搭載面55aの下方向の延長線上に、実装ずれ検知手段13を位置させ、その実装ずれ検知手段13により、光フィルタ57のこの浮き上がり量ε2を検知することで、光フィルタ57の実装状態の可否を容易に把握することができる。
なお、図4(c)の紙面に垂直方向に実装ずれ検知手段13を設けても良いことは、上述した通りである。
図4(c)の例では、実装ずれ検知手段13によって光フィルタ57の下端e3の位置(あるいは光フィルタ搭載面55aからの光フィルタ57の出っ張った部分)を検知することで、異物x2によって光フィルタ57が傾斜していることがわかる。
逆に、図4(d)に示すように、段差部32の段差とは反対側の底面に異物x3があって光フィルタ57が傾いた場合、段差部32の左側端面32Lとは反対側から実装ずれ検知手段13で観察すると、実装ずれ検知手段13によって光フィルタ57の下端e3と上端e4の位置を検知することで、光フィルタ57は、段差とは反対側が盛り上がるように傾斜していることがわかる。この場合には、実装ずれ検知手段13により、光フィルタ57のこの浮き上がり量ε3を検知することで、光フィルタ57の実装状態の可否を容易に把握することができる。
光フィルタ57が傾いて浮き上がると光信号の透過点・反射点も傾いてずれる。このため、例えば、送信用光素子アレイ59(図5(c)参照)のLD素子から出射した光は光フィルタ57で反射する際、反射点が傾くと共にずれるため、光ファイバ2(図5(c)参照)に光結合するとき、光結合位置が光ファイバ2の光軸に対して傾くと共にずれる。この結果、光結合損失が大幅に増加することになるので、好ましくない。
光学ブロック31によっても、光フィルタ57の位置決め作業が簡単になると共に、異物x2,x3による光フィルタ57の実装ずれ(傾き)を容易に検知することができるため、光フィルタ57の実装ずれに伴う光信号の透過点・反射点のずれを検知して修正することができ、低損失な光結合系を実現できる。
図5に示す光フィルタ57は、所定波長帯域の光信号を反射し、それ以外の波長帯域の光信号を透過するものである。本実施形態では、光フィルタ57として、波長λ1の光信号L1を反射し、波長λ2の光信号L2を透過するように、誘電体多層膜からなる光フィルタを用いた。
光フィルタ57搭載後のフィルタ搭載部56には、光フィルタ57を覆うように、好ましくはフィルタ搭載部56を充填するように、ポッティングにより、光信号L1,L2に対して透明な樹脂rを設けるとよい。
この透明な樹脂rには、UV(紫外線)硬化型、熱硬化型を用いる。樹脂の材質はエポキシ系、アクリル系、シリコーン系等である。光フィルタ57を貼り付けるための上述した接着剤も同様の材質である。
光ファイバ2の光軸に対し略45°傾斜した2面以上の傾斜面として、他の1つである光学ブロック1Tの他端面(ファイバ側とは反対側(コネクタ部材側)の端面)5cには、フェルール4に挿入された光ファイバ2から出射され、光フィルタ57を透過した光信号L2を反射する反射面15rが形成される。
反射面55rは、光学ブロック1Tとは屈折率が大きく異なる物質や、光学ブロック1Tよりも反射率が大きい物質と接することにより、光信号L2をほぼ全反射(95%以上反射)することができる。本実施形態では、光学ブロック1Tとは大きく異なる屈折率を有する物質として外気(空気)と接する構造となっているが、外気の他に、例えばAuなどの金属を蒸着した金属ミラーを用いても良い。
パッケージ6は、上部に開口が形成され、その開口部に臨む内底面上に、光学ブロック1Tに入射する光信号L1を出射する送信用光素子(例えば、LD素子)を複数個並列配置してなる(例えば、配列ピッチ250μm)送信用光素子アレイ59と、光学ブロック1から出射する光信号L2が入射する受信用光素子(例えば、フォトダイオード(PD)素子)を複数個並列配置してなる(例えば、配列ピッチ250μm)受信用光素子アレイ60とが搭載される。
本実施形態では、多芯ファイバ3を構成する光ファイバ2の数に応じ、送信用光素子アレイ59として、12個のLD素子からなる面発光レーザアレイ(VCSELアレイ)を用い、受信用光素子アレイ60として、12個のPD素子からなるPDアレイを用いた。
光学ブロック1Tの一端面5fとは異なる端面として、光学ブロック1Tの一端側の下面(光素子側端面、あるいは光素子側の入出射面)5dには、一方の光素子側溝としての凹溝52tが形成される。この凹溝52tの内上面には、送信用光素子アレイ59の配列ピッチに合わせて形成した複数個(本実施形態では12個)の送信用レンズからなる送信用レンズアレイ54tが形成される。
光学ブロック1Tの他端側の下面5dには、他方の光素子側溝としての凹溝52rが形成される。この凹溝52rの内上面には、受信用光素子アレイ60の配列ピッチに合わせて形成した複数個(本実施形態では12個)の受信用レンズからなる受信用レンズアレイ54rとが形成される。
送信用レンズアレイ54tの各送信用レンズは、送信用光素子アレイ59のLD素子と対向するように、受信用レンズアレイ54rの各受信用レンズは、受信用光素子アレイ60の各PD素子と対向するように、光学ブロック1Tの下面5dにそれぞれ形成される。
光学ブロック1Tでは、凹溝52t,52rの内上面にレンズアレイを形成することで、例えば、製造組立工程において、光学ブロック1Tをトレイなどに並べて置いたときに、レンズ面がトレイに接触しないので、レンズ面の保護が可能になり、光学ブロック1Tの取り扱いが容易になる。
この光学ブロック1Tは、プラスチック射出成形により、光信号L1,L2に対して透明な光学樹脂で一括形成される。材料に用いられる光学樹脂には、アクリル系樹脂、PC(ポリカーボネート)系樹脂、COP(シクロオレフィンポリマー)系樹脂などがある。また、材料強度や耐熱性を向上するのであれば、スーパーエンジニアリングプラスチックであるPEI(ポリエーテルイミド)が適している。本実施形態に係る光学ブロック1Tには、これらいずれの光学樹脂を用いてもよい。この際、光学ブロック1Tの材料である光学樹脂として、屈折率が1.45〜1.65のものを用いることができるが、光信号の損失が少なければこの屈折率に限る必要は無い。
ここで、光学ブロック1を用いた光伝送モジュール50を、図6および図7(a)〜図7(c)を用いてより詳細に説明する。
図6に示すように、パッケージ6の内底面上には、送信用光素子アレイ59の各LD素子を駆動するLDドライバアレイ61と、受信用光素子アレイ60の各PD素子から受信した電気信号を増幅するプリアンプとしてのTIA(トランスインピーダンス増幅器)アレイ62も搭載される。パッケージ6の上部には、パッケージ6内を封止するためのガラス基板63が取り付けられる。そして、ガラス基板63とパッケージ6は樹脂を用いて接合され、封止される。この際、パッケージ6の内面とガラス基板63の裏面側が対向するようにガラス基板23で封止する。
光学ブロック1は、送信用レンズアレイ54tと受信用レンズアレイ54rを光学ブロック1Tとは別体にしたものである。図6では、光学ブロック1の他端部に反射面55rを形成した例を示した。
この光学ブロック1を用いる場合には、送信用光素子アレイ59と受信用光素子アレイ60の直上となるガラス基板63の下面(裏面)に、送信用レンズアレイ54tと受信用レンズアレイ54rが一体形成された光素子側レンズアレイ64を設ける。光素子側レンズアレイ64も光学ブロック1と同じ材料を用いて、プラスチック射出成形により一括形成される。
光学ブロック1のファイバ側端面5fとフェルール4の他端面(フェルール側の光入出射面)4cは、それぞれ高さ方向(図6の上下方向)が光ファイバ2の光軸の法線方向と平行になるように平面に形成される。これら光学ブロック1のファイバ側端面5fとフェルール4の他端面4cは突き合わされて光学的に結合され、この状態で上側から取り付けられるMTクリップ65により、光学ブロック1の他端面5cとフェルール4の一端面4fの両側から押さえられることで、光学ブロック1とフェルール4が一体固定される。
図6に示すように、セラミックスからなるパッケージ6に、送信用光素子アレイ59、受信用光素子アレイ60、LDドライバアレイ61、TIAアレイ62を収納して実装し、ガラス基板63の下面に光素子側レンズアレイ64を接着剤で貼り付ける。次に、パッケージ6内に光素子レンズアレイ64が実装されるように、パッケージ6にガラス基板63を載せ、パッケージ6とガラス基板63とを樹脂を用いて封止して、光素子アセンブリ7が得られる。光素子アセンブリ7の外径は、約1cm×1cmである。この光素子アセンブリ7と光学ブロック1とで光送受信アセンブリ(OSA)が構成される。
次に、図7(a)および図7(b)に示すように、パッケージ6の下面(裏面)には、回路基板8上に光素子アセンブリ7を搭載するための半田ボール71が複数個格子状に並べて取り付けられる。つまり、パッケージ6はBGA(Ball Grid Array)はんだを構成する。この複数個の半田ボール71の一部をパッケージ用グランドとし、そのパッケージ用グランドと、回路基板8上に形成した基板用グランドとを電気的に接続する。
図6において、回路基板8に光素子アセンブリ7を取り付け接続する方法としては、BGAはんだを用いる方法以外に、パッケージ6の下面と回路基板8とを導電性接着剤で接着する方法もある。
パッケージ6の下面と回路基板8とを導電性接着剤で接着する場合には、パッケージ6と回路基板8との間で各チャンネルの信号を電気的に伝送するために、パッケージ6と回路基板8との間の各チャンネルをワイヤボンディングによって電気的に接続する。従って、パッケージ6の一部にはワイヤボンディングするための領域(図示せず)が形成されている。
更に、パッケージ6の下方に位置する回路基板8の光素子アセンブリ搭載部7eには、パッケージ6の下面の一部を露出させる放熱用の貫通穴66が設けられる。
貫通孔66には熱伝導部材を充填または配設して放熱効果を高めると良い。熱伝導部材としてはシリコーン樹脂から成る熱伝導シート、またはカーボン材でも良く、あるいは熱伝導性の良い金属部材でも良い。
次に、光学ブロック1を図8により詳細に説明する。
図8に示すように、光学ブロック1は、外形がフェルール4とほぼ同形状に形成され、そのファイバ側端面5fには、フェルール用嵌合溝(図示せず)と機械的に嵌合する嵌合部としての嵌合突起81,81が形成される。
嵌合突起81,81とフェルール用嵌合溝(図示せず)とで互いに嵌合する結合部(接続部)が構成され、これら嵌合突起81,81とフェルール用嵌合溝(図示せず)とを嵌合することで、光学ブロック1のファイバ側端面5fとフェルール4の他端面4cが突き合わせ接続されて各光ファイバ2と光学ブロック1が光学的に結合される。
もちろん、光学ブロック側に嵌合部としての嵌合溝を形成し、フェルール側に被嵌合部としての嵌合突起を形成してもよい。
光学ブロック1の上縁部は、光部品あるいは電気部品を実装する実装装置(マウンタ)のコレットチャックでつかむために、四角枠状の平坦部1fになっている。
次に、光学ブロック1(あるいは1T)の他の作用と光伝送モジュール50の作用を説明する。
図6に示す光伝送モジュール50では、回路基板8からの各チャネル用となる12個の電気信号は、送信用光素子アレイ59で波長λ1の光信号L1にそれぞれ変換され、各光信号L1が光素子側レンズアレイ64の送信用レンズアレイ54tでコリメート光に変換され(光学ブロック1Tの場合は、その送信用レンズアレイ54tでコリメート光に変換され)、光学ブロック1に入射される。その後、各光信号L1は、光フィルタ57で反射され、ファイバ用レンズアレイ54fで集光されて光学ブロック1から出射され、多芯ファイバ3の各光ファイバ2に入射されることで、相手側の光伝送モジュールに送信される。
また、相手側の光伝送モジュールから送信された各チャネル用の12個の波長λ2の光信号L2は、多芯ファイバ3の各光ファイバ2から出射され、光学ブロック1のファイバ用レンズアレイ54fでコリメート光に変換されて光学ブロック1に入射され、光フィルタ57を透過し、反射面55rで反射されて光学ブロック1から出射される。その後、各光信号L2は、光素子側レンズアレイ64の受信用レンズアレイ54rで集光され、次に受信用光素子アレイ60で各チャネル用の12個の電気信号に変換され、回路基板8に伝送されることで、相手側の光伝送モジュールからの各光信号L2が受信される。
光学ブロック1は、フェルール4と光学ブロック1の光入出射面4c,5fを平面にしており、その光入出射面4c,5fに形成した嵌合部によりフェルール4と光学ブロック1とを突き合わせ接続して、各光ファイバ2と光学ブロック1とを光学的に結合している。
さらに、光学ブロック1は、フェルール4に挿入される光ファイバ2として光学的接続が簡単なMMFを用いており、しかも光学ブロック1の凹溝52fにファイバ用レンズアレイ54fを形成している。
これにより、光学ブロック1では、ファイバ用レンズ54fを出射した光信号L1,L2を空間となる凹溝52fを介して伝送し、各光ファイバ2とレンズ結合させる構造であるため、各光ファイバ2の他端面を直角カットだけすればよく、PC(物理的接触)研磨のような複雑で面倒な端面処理が不要であり、組立作業が簡単である。
また、光学ブロック1は、送信用光素子アレイ59として光ファイバ2などの端面反射などによる戻り光に強いVCSELアレイを用いており、この点でも複雑で面倒な端面処理が不要であり、組立作業が簡単である。
これにより、光学ブロック1を用いれば、1本の光ファイバ2で双方向の同時光通信を行うタイプの光伝送モジュールに限らず、光ファイバ2を多芯化することにより伝送容量を高めた光伝送モジュール50の組み立ても簡単になる。
この光伝送モジュール50は、波長λ1,λ2の光信号L1,L2を1セットとして、これらを1本の光ファイバ2で送信または受信するために、多芯ファイバ3を用いており、その多芯ファイバ3からの光信号L1,L2を一括して多芯双方向通信するために光学ブロック1を備えている。
この光学ブロック1にファイバ用レンズ54f、フィルタ搭載部56、反射面55rを形成し、フィルタ搭載部56に1枚の光フィルタ57を搭載するだけで光伝送モジュール50の主要部を構成できるため、従来の光伝送モジュールに比べて構成が簡単である。しかも双方向通信が可能となるため、一方向通信と比較して光ファイバ2の芯数を1/2にでき、小型で安価な光伝送モジュールを実現できる。
更に、光素子アセンブリ7のガラス基板63の裏面に光素子側レンズアレイ64を設け、光学ブロック61と、焦点距離が短いマイクロレンズアレイである送信用レンズアレイ54tおよび受信用レンズアレイ54rとを別体にすることで、光軸ズレを緩和することができるため、光伝送モジュール50をより低損失で高信頼性なものにできる。
ここで、樹脂材から構成される光学ブロック1の熱膨張は大きく(熱膨張係数が60ppm/℃)、セラミックスから構成されるパッケージ6は熱膨張が小さい(熱膨張係数が7ppm/℃)。
更に、図5(c)に示した光学ブロック1Tのように、送信用レンズアレイ54tおよび受信用レンズアレイ54rが一体となった構造では、光学ブロック1Tをパッケージ6に実装する際、光学ブロック1Tの一部がパッケージ6の上縁と接続固定される構造となる(図10参照)。
このため、温度変化によって光学ブロック1Tが熱膨張した場合、熱膨張の小さなパッケージ6で熱膨張の大きな光学ブロック1Tの熱膨張を抑えようとしても、光学ブロック1Tの一部がパッケージ6に接続固定される構造では、光学ブロック1Tの熱膨張を抑える効果は小さい。
これに対し、図6に示すように、光学ブロック1と送信用レンズアレイ54tおよび受信用レンズアレイ54rが別体となった構造では、光素子側レンズアレイ64のレンズ面とは反対側の面の全面を、熱膨張が小さい(熱膨張係数が7ppm/℃)ガラス基板63と接着固定している。
これにより、光伝送モジュール50では、光素子側レンズアレイ64全体がガラス基板63と強固に接着固定されているため、光素子側レンズアレイ64が熱により膨張しようとしても、熱膨張が小さいガラス基板63によって光素子側レンズアレイ64の熱膨張を抑制することができる。
この光伝送モジュール50では、送信用光素子アレイ59及び受信用光素子アレイ60を実装したパッケージ6の上縁とガラス基板63とを樹脂で封止するため、樹脂が外気に触れる面積が極めて少ない。このため、パッケージ6内に外気から水分が浸入することを低減できるので、パッケージ6内の光素子や電子デバイスの信頼性をより高めることができる。
また、光伝送モジュール50は、フィルタ搭載部56に光フィルタ57を搭載し、その光フィルタ57を覆うように光信号L1,L2に対して透明な樹脂rを設けているため、光フィルタ搭載面55aと光フィルタ57の接合部を補強すると共に、空気中の湿気などによる光フィルタ57の劣化などを抑制することができ、光フィルタ57裏面からの光信号L2の不要な反射も防止できる。
更に、光フィルタ搭載面55aと対向する面55wを光ファイバ2の光軸に対して直交する方向から傾斜させることにより、フィルタ搭載部56に充填した樹脂rが光フィルタ搭載面55aと対向する面55wから剥離した場合でも、光フィルタ搭載面55aと対向する面55wからの反射戻り光を低減することができる。
光学ブロック1の上縁部は、平坦部1fになっている。一般的なコレットチャックの断面は逆漏斗状(断面視で三角形状)になっていたり、下面が平坦状になっている。このため、光学ブロック1の上縁部が平坦部1fなので、光学ブロック1に上方から実装装置のコレットチャックを近づけ、空気吸引すれば、コレットチャックで光学ブロック1を簡単につかんで実装できる。
上記実施形態では、送信用レンズアレイ54tと受信用レンズアレイ54rを光学ブロック1とは別体に構成し、光学ブロック1Tを用いた光伝送モジュール50を説明したが、送信用レンズアレイ54tと受信用レンズアレイ54rを一体に構成した図5(c)の光学ブロック1Tを用いて、図10に示すような光伝送モジュール100としてもよい。
光伝送モジュール100では、光学ブロック1Tの平坦な下面の周縁と、パッケージ6の上縁とを樹脂を用いて接合し、樹脂封止した光素子アセンブリ107とする。
上記実施形態では、光フィルタ57として、波長λ1の光信号L1を反射、波長λ2の光信号L2を透過するものを使用したが、波長λ1の光信号L1を透過、波長λ2の光信号L2を反射する光フィルタを用いてもよい。この場合、光学ブロック1,1Tの構造を変更することなく、送信用光素子アレイ59、受信用光素子アレイ60の配置を入れ替えればよい。
ここで、図5(a)に示す通信システム51では、光伝送モジュール50Aが図5(c)に示すように、光フィルタ57として、波長λ1の光信号L1を反射、波長λ2の光信号L2を透過する構成である場合、光伝送モジュール50Bは、光フィルタ57として、波長λ1の光信号L1を透過し、波長λ2の光信号L2を反射する構成にし、送信用光素子アレイ59が波長λ2の光信号を出射し、受信用光素子アレイ60が波長λ1の光信号を受光する構成とすると良い。
このように光学ブロック1に対して、送信用光素子および受信用光素子の配置を変えずに、光フィルタの透過または反射する波長特性を変えた光伝送モジュール50A,50Bを通信ペアとして用いた構成とすることにより、光伝送モジュール50A,50Bを駆動する回路系の構成が共通となり、システムの構築が容易となる。
また、上記実施形態では、波長λ1,λ2の光信号L1,L2を多芯双方向通信する例で説明したが、波長が異なる3波以上の光信号を用いてもよい。この場合、光フィルタは複数枚必要になるため、これに応じて光学ブロック1,1Tの構成(傾斜面に形成する凹部または段差部をフィルタ数に応じて形成するなど)も適宜変更すればよい。
図5(c)の実施形態では、光機能部材として、波長により光信号を透過または反射させる光フィルタ57を用いたが、光フィルタ57に代えてハーフミラーを用いることもできる。ハーフミラーは波長に応じて分波・合波する波長選択機能は有しないが、所定の波長の光信号の透過率または反射率を任意に設定することができる。
ハーフミラーを用いた光学ブロックは、図5(c)の光学ブロック1Tにおいて、光フィルタ57をハーフミラーに置き換える点を除いて同じ構成である。
なお、相手方の光伝送モジュールが波長λ1の光信号L1を送信するときは、送信用光素子アレイ59を動作停止状態、または待機状態にしておいても良い。
また、ハーフミラーを備えた光伝送モジュールを用いた通信システムは、相手方の光伝送モジュールも同じ波長λ1の光信号のみを用いる点が、図5(a)の通信システム51と相違し、その他の動作は同じである。
なお、上記したように、同じ波長λ1を用いた通信システムでは、相手方の光伝送モジュールが波長λ1の光信号L1を送信するときは、光信号L1の衝突が生じないように自身の送信用光素子アレイ59を動作停止状態、または待機状態にしておく。
本発明は、これらの実施例には限定されず、当業者にとって想到し得る本明細書に説明された基本的教示の範囲に適正に含まれる全ての変更、および代替的構成を具体化するものとして解釈されるべきである。
図1(b)は、本発明の好適な第1の実施形態を示す光学ブロックの縦断面図、図1(a)はその光フィルタ搭載前の状態を示す縦断面図である。 図2(a)は図1(a)の拡大図、図2(b)は図1(b)の拡大図、図2(c)は、図1(b)の光学ブロックに異物がある場合の一例を示す主要部の縦断面図である。 図3(b)は、本発明の好適な第2の実施形態を示す光学ブロックの縦断面図、図3(a)はその光フィルタ搭載前の状態を示す縦断面図である。 図4(a)は図3(a)の拡大図、図4(b)は図3(b)の拡大図、図4(c)および図4(d)は、図3(b)の光学ブロックに異物がある場合の一例を示す主要部の縦断面図である。 図5(a)は本発明の好適な実施形態を示す光伝送モジュールを用いた通信システムの概略図、図5(b)は本実施形態に係る光学ブロックの主要部の概略平面図、図5(c)はその縦断面図である。 図5(a)に示した光伝送モジュールのより詳細な縦断面図である。 図7(a)は光素子モジュールの側面図、図7(b)はその裏面図、図7(c)は回路基板に光素子モジュールを搭載した平面図である。 図5(a)に示した光伝送モジュールの光学ブロックと光素子アセンブリの斜視図である。 本実施形態に係る光伝送モジュールの全体構成を示す斜視図である。 本実施形態に係る光伝送モジュールの一例を示す縦断面図である。 比較例の光学ブロックを示す縦断面図である。 従来の光伝送モジュールの一例を示す縦断面図である。
符号の説明
1 光学ブロック
55a 光フィルタ搭載面(傾斜面の1つ)
55r 反射面(傾斜面の他の1つ)
57 光フィルタ(光機能部材)

Claims (5)

  1. フェルールに挿入された光ファイバから出射する1つ以上の光信号L1及びその光信号L1とは波長の異なる上記光ファイバに入射する1つ以上の光信号L2の光路を変換する光学ブロックにおいて、
    上記光ファイバの光軸に対し傾斜した傾斜面を2面以上有し、上記傾斜面の少なくとも1つに凹部を形成し、該凹部に上記光信号L1を透過または反射させ上記光信号L2を反射または透過させる光機能部材を搭載し、上記傾斜面の他の少なくとも1つに上記光信号L1または上記光信号L2を反射させる反射面を形成し、上記フェルールと対向するファイバ側端面にファイバ用レンズを設けたことを特徴とする光学ブロック。
  2. フェルールに挿入された光ファイバから出射する1つ以上の光信号L1及びその光信号L1とは波長の異なる上記光ファイバに入射する1つ以上の光信号L2の光路を変換する光学ブロックにおいて、
    上記光ファイバの光軸に対し傾斜した傾斜面を2面以上有し、上記傾斜面の少なくとも1つに段差部を形成し、該段差部に上記光信号L1を透過または反射させ上記光信号L2を反射または透過させる光機能部材を搭載し、上記傾斜面の他の少なくとも1つに上記光信号L1または上記光信号L2を反射させる反射面を形成し、上記フェルールと対向するファイバ側端面にファイバ用レンズを設けたことを特徴とする光学ブロック。
  3. 上記凹部の深さ、あるいは上記段差部の段差は上記光機能部材の厚さと同等である請求項1または2記載の光学ブロック。
  4. 複数の光信号を送信する送信用光素子アレイの配列ピッチに合わせて形成した複数個の送信用レンズからなる送信用レンズアレイ、及び複数の光信号を受信する受信用光素子アレイの配列ピッチに合わせて形成した複数個の受信用レンズからなる受信用レンズアレイを、上記送信用光素子アレイ及び上記受信用光素子アレイと対向するように上記光学ブロックの端面に形成した請求項1〜3いずれかに記載の光学ブロック。
  5. 複数の光信号を送信する送信用光素子アレイと、複数の光信号を受信する受信用光素子アレイと、上記送信用光素子アレイから出射する送信光及び上記受信用光素子アレイで受光する受信光の光路を変換する光学ブロックとを有する光伝送モジュールにおいて、
    パッケージ内に上記送信用光素子アレイと上記受信用光素子アレイを実装して光素子アセンブリを構成し、その光素子アセンブリを回路基板に接続し、その上方に、請求項1〜4いずれかに記載した光学ブロックを設けたことを特徴とする光伝送モジュール。
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