JP2010002091A - 伝熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用途を多様化でき、かつ、作業効率性,機能性を向上した伝熱装置を提供する。
【解決手段】理化学容器等の容器5の略下半部側を収容し得る上端開口の熱交換用収容体1と、この収容体の外側に設け、熱媒を循環させて収容体を加熱・冷却する熱交換ジャケット2と、このジャケットの外側に設け、ジャケットの外側部を真空断熱する真空ジャケット3とを備え、収容体に前記容器を収容して過熱・冷却する伝熱装置であって、収容体及び前記両ジャケットの底部の中央部に、前記三者を貫通する開口部4を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明配設、理化学容器その他の容器を加熱・冷却する伝熱装置に関する。さらに詳しくは、主に、例えば反応,蒸留,分留,抽出その他の各種の理化学実験において、フラスコやビーカーその他の理化学容器を加熱・冷却する伝熱装置に関する。
従来、例えば理化学容器を加熱・冷却する技術として、熱交換ジャケット付きフラスコが知られている。その一例(従来例1)を図7に示す。この従来例1は同図に示すように、円筒状(円筒型)の理化学フラスコ100と、このフラスコ100を加熱・冷却する熱交換ジャケット101とを備える。
前記ジャケット101は、フラスコ100の底部を含む外壁面の略全体との間に密閉熱交換室102を形成してフラスコ100に嵌合すると共にフラスコ100に溶接103して設けた円筒状ジャケット壁104を備える。ジャケット壁104は、前記室102内の底部側と連通させ、室102内に熱媒を導入する入口部105と、室102内の上端近くに連通させ、室102内から前記熱媒を室外へ導出する出口部106とを備える。
従来例1は上記のように構成され、例えば、所望温度の加熱用ないし冷却用の熱媒を供給して循環する循環装置に接続して使用される。これにより、フラスコ内部は室102内の熱媒と熱交換して加熱ないし冷却されるので、フラスコ内の収容物を所望温度に保持することができる。
しかし、従来例1は、次のような問題を有している。(1)室102内の熱はジャケット壁104にも伝達されるので、熱拡散により外部へ放熱されて伝熱ロスが生じる問題を有している。そのため、従来はジャケット壁104を保温材や断熱材で被覆して断熱し、外部への放熱を防止している。しかしながら、上記方法では満足すべき断熱効果は期待できない。(2)フラスコ100とジャケット101とが一体的に形成されているので、専用のジャケット付きフラスコになってしまう。
他の従来技術(従来例2)として、実用新案登録第3110416号公報(特許文献1)に記載されている恒温槽がある。この従来例2は、断熱槽と、この槽の内壁部全体の壁面との間に熱交換室を形成して前記槽内に設けた液槽とを備える。前記断熱槽は、前記室内の底部側と連通させ、前記室へ熱媒を導入する入口部と、前記室内の上端部近くに連通させ、前記室内から前記熱媒を室外へ導出する出口部とを備える(同公報、段落0034〜0036、図5参照)。
従来例2は上記のように構成され、例えば、従来例1と同様の熱媒循環装置に接続して使用される。そして、理化学容器を液槽内の液体中に浸漬して液体と熱交換して加熱ないし冷却するものである。これにより、前記容器内の収容物を所望温度に保持することができる。
しかし、従来例2は次のような点において改良を加えるべき余地が残されている。
(1)従来例2は、理化学容器を液槽内の液中に直接浸漬するものであるから、前記容器を液槽から取り出す際に液垂れが生じるため、これを処理する必要がある。したがって、取り扱い作業に手間が掛り、作業効率性を低下する。
(2)例えば、マグネチックスターラを用いて理化学容器内の収容物を攪拌しながら実験を行なう場合、従来例2にあっては、断熱槽,熱交換室及び液槽の底部が障壁になるので、攪拌機能を低下させる問題を有している。
(3)理化学実験においては、理化学容器(フラスコ)の底部にドレイン口管を設けたドレイン付きフラスコを使用して実施する場合がある。このフラスコは、例えばドレイン口管に開閉コックを接続して使用される。しかるに、従来例2はドレイン付きフラスコを用いて実施する実験用としては使用することができない。
実用新案登録第3110416号公報
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、上記した諸問題等を解消し、用途を多様化でき、かつ、作業効率性,機能性を向上し得る伝熱装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は、理化学容器その他の容器を加熱・冷却する伝熱装置であって、上端開口の熱交換用収容体と、前記収容体の外側を囲繞して設け、熱媒を循環させて前記収容体を加熱・冷却する熱交換ジャケットと、前記ジャケットの外側を囲繞して設け、前記ジャケットの外側部を真空断熱する真空ジャケットと、前記収容体及び前記両ジャケットの底部における略中央部に、前記三者を貫通して設けた所望の大きさの開口部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明において、前記熱交換ジャケットは、前記熱交換用収容体の外側面との間に密閉熱交換室を形成して設けたジャケット壁と、前記熱交換室内の底部側に連通して設けられ、前記室内に熱媒を導入する入口部と、前記熱交換室内の上端部近くに連通して設けられ、前記室内から前記熱媒を室外へ導出する出口部とを備える構成を採用することができる。
本発明において、前記真空ジャケットは、前記ジャケット壁の外側面との間に空隙部を形成して設けたジャケット壁と、前記空隙部を真空密閉して形成した真空室とを備える構成を採用することができる。
本発明において、前記熱交換用収容体は、前記理化学容器その他の容器の略下半部の形状と略対応する形状の内壁面を有する概略容器状に形成することができる。
本発明において、前記開口部は、直径30〜50ミリの概略円筒形状の貫通孔で構成することができる。
本発明によれば、次のような作用効果を奏する。
(1)熱交換用収容体に収容した理化学容器その他の容器と熱交換して前記容器内部を良好に加熱ないし冷却することができる。
(2)熱交換ジャケットの外側部は真空ジャケットにより真空断熱されているので、熱交換ジャケットの外側部に高度な断熱機能を付与し、同ジャケット内を良好に保温ないし保冷できる。
(3)熱交換ジャケット内の熱媒の熱拡散を遮蔽して外部への放熱を防止し、伝熱ロスを最小限に抑えることができる。
(4)前記収容体及び前記両ジャケットの底部の略中央部は、開口部により空間部になっているので、マグネットスターラを用いて実験を行なう場合、同スターラの機能を阻害することなく有効的に発揮させて容器内の収容物を攪拌することができる。
(5)ドレイン付きフラスコを使用する場合、ドレイン口管を前記開口部を貫通させて突出し、前記フラスコを前記収容体に収容できる。したがって、ドレイン付きフラスコにも適用可能になる。
以下、図面を参照して本発明の伝熱装置の最良の実施形態の一例について説明する。
図1は本発明の一実施形態の伝熱装置の構成を概略的に示す縦断面図、図2は図1のA−A線端面図、図3は前記伝熱装置の使用状態を示す説明図で前記である。
上記図1ないし図3において、この実施形態(実施形態1)の伝熱装置は、熱交換用収容体1と、この収容体1の外側部を囲繞して設けた熱交換ジャケット2と、このジャケット2の外側を囲繞して設けた真空ジャケット3と、開口部4とを備える。
前記収容体1は、理化学容器その他の容器5の少なくとも略下半部を収容し得る上端開口10の収容部11を有している。収容部11の大きさ等は、前記容器5の大きさ等に応じて決定できる。前記容器5は収容部11に収容されて加熱ないし冷却される。
前記収容体1の構成素材は特に限定するものではないが、例えばステンレス鋼板や鉄板その他の金属板を採用できる。本実施形態ではステンレス鋼板を採用している。
実施形態1の伝熱装置は理化学容器用に構成され、前記容器5として理化学フラスコ50が開示されている。本実施形態の前記収容体1は、一般的に使用されている理化学フラスコ50(丸型フラスコ)の球形部50a(例えば直径約130〜約150ミリ)の略下半部に適合する大きさの略半円球状の内壁面を有する概略容器状ないしカップ状に形成されている。この場合、例えば円筒型等のフラスコ等用に構成する際には、前記収容体1を前記フラスコ等に適合する大きさの円筒形状等の容器状に形成する構成を採用することもできる。
前記収容体1の底部における略中央部には、両端を開口12a,12bした適当な径及び長さの筒状体12(本実施形態では円筒状体)が、下方に向けて突出させて設けてある。円筒状体12の径は特に限定されないが、例えば、直径(内径)約30〜約50ミリ程度に設定できる。また、円筒状体12の長さは前記ジャケット2及び3の底部側の層の厚さの和の寸法等に応じて適当に決定する。前記円筒状体12により前記開口部4が形成される。なお、本実施形態では、円筒状体12を収容体1と一体形成した例が開示されているが、両者1,12を別体に形成し、溶接等により固定して接続するように構成してもよい。
前記熱交換ジャケット2は、収容体1を加熱ないし冷却するものである。実施形態1のジャケット2は、収容体1の外側面との間に、適当な容積の密閉熱交換室20を形成して設けたジャケット壁21を備える。ジャケット壁21は、例えばステンレス鋼板その他の金属板(本実施形態ではステンレス鋼板)で有底の筒形容器状(本実施形態では略平底状の円筒状)に形成されている。ジャケット壁21の底板部22の略中央部には、円筒状体12の外径と対応する大きさの円孔23が設けてある。ジャケット壁21は円孔23を円筒状体12に嵌合し、気密性を保持して孔23の周縁を溶接等により円筒状体12に固着してある。
前記熱交換室20は、収容体1の上端とジャケット壁21の上端間を気密に閉塞して形成される。本実施形態では、収容体1及びジャケット壁21の上端にステンレス等の金属板(本実施形態ではステンレス)で形成した適当な大きさのリング板24をそれぞれ溶接等により固着して室20の上端を閉塞した構成を採用している。
前記ジャケット2は、熱交換室20内の底部側に連通して設けられ、前記室20内に熱媒を導入する入口部25と、熱交換室20内の上端部近くに連通して設けられ、前記室20内の熱媒を室外へ導出する出口部26とを備えている。前記入口部25及び出口部26の構成等については、追って、さらに詳細に説明する。これにより、熱媒を入口部25から室20内へ導入し、前記室20内を通過させて出口部26から室外へ導出して循環させ、この熱媒により収容体1を加熱ないし冷却するように構成してある。この点についても追ってさらに説明する。
前記真空ジャケット3は、前記ジャケット2の外側部を真空断熱するものである。実施形態1のジャケット3は、ジャケット壁21の外側面との間に空隙部30を形成して設けたジャケット壁31を備える。このジャケット壁31は、例えばステンレス鋼板その他の金属板(本実施形態ではステンレス鋼板)で有底の筒形容器状(本実施形態では略平底状の円筒状)に形成され、前記ジャケット壁21の外側に嵌合して設けてある。ジャケット壁31の底板部32の略中央部には、前記円孔23と共通する円孔33が設けてある。ジャケット壁31は円孔33を円筒状体12に嵌合し、気密性を保持して孔33の周縁を溶接等により円筒状体12に固着してある。
空隙部30は、ジャケット壁21の上端とジャケット壁31の上端間を気密に閉塞すると共に真空(真空室34)に形成されている。本実施形態では、前記ジャケット壁21及びジャケット壁31の上端に前記リング板24をそれぞれ溶接等により固着して空隙部30の上端を閉塞した構成を採用している。これにより、熱交換ジャケット2の外側部は真空室34(真空層)により囲まれる。
前記真空室34の厚み(両壁21,31の間隙の寸法)は適当に設定される。真空室34は前記入口部25及び出口部26を設けた後、公知の任意の方法を採用して形成できる。例えば、一例として、ジャケット壁31の適当部に適当な大きさの孔(図示せず)を設け、この状態で前記加工品を真空加工室(図示せず)内に入れて空隙部30内を減圧真空状態にし、この状態で前記孔を溶接等により気密に密閉する方法等を挙げることができる。但し、前記以外の所望の方法を採用できること勿論である。
上記により、熱交換ジャケット2の外側部は真空層により囲まれているので、ジャケット2内の熱媒の熱拡散を遮蔽して外部への放熱を防止するようになっている。したがって、ジャケット2内の熱媒の外部への伝熱ロスを最小に抑え、同ジャケット2内を良好に保温ないし保冷することができる。
なお、所望に応じて真空室内に適当量のジルコニウム,チタン,マグネシウム,活性炭その他の任意の成分よりなるゲッター剤(getter)を収容しておく。真空室34内にゲッター剤(図示せず)を入れておくことにより、室34内の真空度の低下を抑制し、長期間安定して維持できる。
本実施形態の前記入口部25は、適当な径及び長さの入口用管体25aと、接続用プラグ25b(接続用管体)とを備える。前記管体25a及びプラグ25bはステンレス等の金属管で形成される。前記管体25aは前記両ジャケット21,31の底板部22,32を貫通させると共に両底板部22,32に溶接等により気密に固着して設けてある。前記プラグ25bは前記管体25aに気密性を保持して嵌入して設けてある。前記プラグ25bは後述する熱媒輸送用管体63に接続される。これにより、管体63を通って輸送される熱媒は入口部25の管体25aの先端から熱交換室20内の底部側へ順次導入される。
本実施形態の前記出口部26は、適当な径及び長さの出口用管体26aと、適当な長さの熱媒導出管26bと、接続用プラグ26c(接続用管体)とを備える。前記管体26a,導出管26b及びプラグ26cはステンレス等の金属管で形成される。
前記管体26aは前記両ジャケット壁21,31の底板部22,32を貫通させると共に両底板部22,32に溶接等により気密に固着して設けてある。前記導出管26bは、図1において、上端部26dを前記室20内の上端部近くに位置させて前記室20内に開口(前記室20内と連通)すると共に下端部を前記管体26aに気密に嵌入して設けてある。前記プラグ26cは後述する熱媒輸送用管体64に接続される。これにより、熱交換室20内の所定の部位(管26bの上端部26dの部位)より上方部に達した熱媒は出口部26の前記導出管26aからプラグ26cを通って室外へ順次導出され、輸送用管体64を通って所定部に戻される。
上記したように、熱媒は入口部25から前記室20内の底部側へ順次導入される。そして、熱媒は図1に矢印で示すように、前記室20内を通過し、出口部26から室外へ順次導出して所定部に戻されて循環する。これにより、前記室20内の熱媒の層の温度(暖・冷)は全体的に略均一に維持される。そして、前記室20内の熱媒により前記収容体1は加熱ないし冷却される。したがって、収容体1に前記容器5(本実施形態ではフラスコ50)を収容することにより、前記熱はフラスコ50に伝達(熱交換)され、フラスコ50内部を加熱ないし冷却する。
前記開口部4は、収容体1及び前記両ジャケット2,3の底部における略中央部に、前記三者1,2及び3を貫通して設けられている。本実施形態の開口部4は、上述したように円筒状体12で形成されている。開口部4の大きさ等は任意に決定し得るものであるが、本実施形態で直径(内径)約30〜約50ミリの概略円筒形状の貫通孔で構成されている。
実施形態1の伝熱装置は上記のように構成され、例えば、所望温度の加熱用ないし冷却用の熱媒を供給して循環する熱媒供給循環装置6(図3参照)に接続して使用される。以下、その使用例の一例の概要について説明する。
前記循環装置6(加熱用ないし冷却用のチラーユニット)は、図3に示すように、ハウジング60内に、図示しないが、熱媒用の貯槽,冷却ないし冷凍機,加熱器,ポンプ,コンプレッサ、及び温度制御手段等を備えている。また、循環装置6は、吐出口61及び戻り口62を備え、貯槽内の熱媒を前記ポンプ等により 吐出口61から送給し、戻り口62から貯槽内へ戻すように構成されている。
63,64は保温性や断熱性を有するホースや管材等で構成した熱媒輸送用管体で、一方の管体63の一端を伝熱装置の入口部25のプラグ25bに接続すると共に他端を吐出口61に接続する。また、他方の管体64の一端を伝熱装置の出口部26のプラグ26cに接続すると共に他端を戻り口62に接続する。これによりセットは完了する。
上記状態で前記装置6のポンプ等を稼動すると、貯槽内の熱媒は吐出口61から送給されて輸送用管体63を通って入口部25から熱交換室20内へ順次導入される。この熱媒は、前記室20内を通過して出口部26から導出され、輸送用管体64を通って戻り口62から貯槽内へ戻される。このように、熱媒は装置6と熱交換室20内との間を循環する。これにより、収容体1は前記室20内の熱媒により加熱ないし冷却される。
そして、図1に示すように、前記フラスコ50(図示では丸型フラスコ)を収容体1に収容して収容体1の熱をフラスコ50に伝達(熱交換)させ、フラスコ50内の収容物を所望温度に加熱ないし冷却し、反応,分留,蒸留,抽出その他の各種の理化学実験を行なうものである(第一使用例)。
また、マグネットスターラ(図示せず)を用いてフラスコ50内の収容物を攪拌しながら実験を行なう場合には、フラスコ内に攪拌子を入れると共にフラスコ50の下部側に前記スターラを配置する。これにより、スターラの機能を阻害することなく有効的に発揮させて収容物を攪拌しながら加熱ないし冷却することができる。
図4は、実施形態1の伝熱装置の他の使用例(第二使用例)を示す説明図である。第二使用例は理化学用のドレイン付きフラスコ50Aを使用する場合の一例を示す。前記フラスコ50Aは球形部50aの底部にドレイン口管51を備えている。前記フラスコ50Aは前記口管51に開閉コック52を接続して使用される。
ドレイン付きフラスコ50Aを使用する場合には、ドレイン口管51を開口部4を貫通させて突出し、前記フラスコ50Aを収容体1に収容する。そして、第一使用例と同様にフラスコ内の収容物を所望温度に加熱ないし冷却して各種の理化学実験を行なうものである。第二使用例によれば、フラスコから収容物を移し変える際の暴露を防止することができる。したがって、例えばフラスコ50Aに溜まった溶剤等を廃液タンク等に移す際の暴露を防止できる。
図5は、実施形態1の伝熱装置のさらに他の使用例(第三使用例)を示す説明図である。第三使用例は、収容体1の収容部11よりサイズが小さい(球形部50aの直径が小さい)理化学フラスコ50Bを使用する場合の一例を示す。
第三使用例はアダプター7(入れ子)を使用してフラスコ50Bを加熱ないし冷却する。前記入れ子7は収容体1の収容部11と適合する外壁面70及びフラスコ50Bの球形部50aの略下半部に適合する内壁面71を有する略半円球状のカップ状に形成されている。また、入れ子7の底部の略中央部には、開口部4と対応する大きさの円孔72が形成されている。前記入れ子7は、例えば、アルミ合金その他の熱伝導性の良好な金属材等で構成されている。
第三使用例は、入れ子7を収容部11内に収容し、フラスコ50Bの球形部50aの略下半部を入れ子7に収容して使用される。これにより、収容体1の熱は入れ子7を介してフラスコ50Bに伝達(熱交換)され、フラスコ50B内の収容物を所望温度に加熱ないし冷却する。
なお、上記した実施形態では、容器5として理化学フラスコを使用した例を開示したが、実施形態1の伝熱装置は、フラスコ以外の理化学容器やその他の容器に適用できるものである。また、フラスコ用の使用例についても一例を開示したもので、上記に限定するものではないこと勿論である。これらの点については後述する実施形態の伝熱装置においても同様である。
(実施形態1の作用効果)
実施形態1の伝熱装置はよれば、次のような作用効果を奏する。
(1)熱媒供給循環装置(加熱用ないし冷却用のチラーユニット)に接続して理化学容器その他の容器を収容体に収容するだけで、前記容器内部の加熱・冷却が可能になる。
(2)熱交換室内を良好に保温ないし保冷できる。
(3)熱交換室内の熱媒の外部への伝熱ロスを最小限に抑えることができる。
(4)断熱効果(作用)により、低温域での結露の発生を防止する。
(5)真空断熱作用で熱媒の熱が真空ジャケットのジャケット壁に伝達するのを防止するので、ジャケット壁に触れても火傷等の危険性はなくなる。
(6)マグネットスターラの機能を阻害することなく有効的に発揮させて容器内の収容物を攪拌することができる。
(7)ドレイン付きフラスコの利用も可能になる。
(8)理化学容器その他の容器内の収容物(内容物)の保温ないし保冷用としても利用できる。
(9)液垂れを処理する手間を解消できる。
図6は本発明の他の実施形態(実施形態2)の伝熱装置の構成を概略的に示す縦断説明図である。この実施形態2の伝熱装置において、実施形態1で既に説明した構成と共通する構成部等には同一符号を付して説明を省略する。実施形態2は、実施形態1の伝熱装置において、前記出口部26の前記熱媒導出管26bを省略した構成及び入口部並びに出口部の配置構成に特徴がある。
即ち、実施形態2は、前記熱交換室20内へ熱媒を導入する入口部25Aは前記室20内の底部側に連通して設けてある。入口部25Aの構成は実施形態1の入り口部25と同様である。そして、入口部25Aは、前記両ジャケット壁21,31の胴部の底部近くを貫通させると共に両胴部(両ジャケット壁21,31)に溶接等により気密に固着して設けてある。これにより、輸送用管体63を通って輸送される熱媒は入口部25Aの先端から前記室20の底部側へ順次導入される。この熱媒は前記室20の底部で左右方向へ分流し、前記室20内を回流しながら上方へ移動して室20内を通過し、後述するように、出口部26Aから室外へ順次導出する。
また、前記室20の熱媒を室外へ導出する出口部26Aは前記室20の上端部近くに連通して設けてある。出口部26Aの構成は、前記熱媒導出管26bを省略する以外は実施形態1の出口部26と略同様である。そして、出口部26Aは、前記両ジャケット壁21,31の胴部の上端部近くを貫通させると共に両胴部(両ジャケット壁21,31)に溶接等により気密に固着して設けてある。これにより、熱交換室20内の所定の部位(出口部26Aの部位)より上方部に達した熱媒は出口部26Aから室外へ順次導出され、輸送用管体64を通って所定部へ戻される。他の構成は実施形態1と同様である。
実施の形態2の伝熱装置は上記のように構成され、実施形態1と同様に、例えば前記循環装置6(加熱用ないし冷却用のチラーユニット)に接続して使用される。これにより、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
なお、上記した各実施形態は一例として開示したもので、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の技術思想を越脱しない範囲内において任意に変更可能なものである。
本発明の一実施形態の伝熱装置の構成を概略的に示す縦断面図である。 図1のA−A線端面図である。 前記伝熱装置を循環装置に接続して使用する状態の一例を示す説明図である。 前記伝熱装置を用いてドレイン付きフラスコを加熱・冷却する使用例の一例を示す説明図である。 前記伝熱装置の他の使用例を示す説明図である。 本発明の他に実施形態の伝熱装置の構成を概略的に示す説明図である。 従来の熱交換ジャケット付きフラスコの一例を示す説明図である。
符号の説明
1 熱交換用収容体
2 熱交換ジャケット
3 真空ジャケット
4 開口部
5 容器

Claims (5)

  1. 理化学容器その他の容器を加熱・冷却する伝熱装置であって、
    上端開口の熱交換用収容体と、
    前記収容体の外側を囲繞して設け、熱媒を循環させて前記収容体を加熱・冷却する熱交換ジャケットと、
    前記ジャケットの外側を囲繞して設け、前記ジャケットの外側部を真空断熱する真空ジャケットと、
    前記収容体及び前記両ジャケットの底部における略中央部に、前記三者を貫通して設けた所望の大きさの開口部と、
    を備えていることを特徴とする、伝熱装置。
  2. 前記熱交換ジャケットは、前記熱交換用収容体の外側面との間に密閉熱交換室を形成して設けたジャケット壁と、前記熱交換室内の底部側に連通して設けられ、前記室内に熱媒を導入する入口部と、前記熱交換室内の上端部近くに連通して設けられ、前記室内から前記熱媒を室外へ導出する出口部とを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の伝熱装置。
  3. 前記真空ジャケットは、前記ジャケット壁の外側面との間に空隙部を形成して設けたジャケット壁と、前記空隙部を真空密閉して形成した真空室とを備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の伝熱装置。
  4. 前記熱交換用収容体は、前記理化学容器その他の容器の略下半部の形状と略対応する形状の内壁面を有する概略容器状に形成されていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の伝熱装置。
  5. 前記開口部は、直径30〜50ミリの概略円筒形状の貫通孔で構成されていることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の伝熱装置。
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