JP2010000857A - 車高調整装置 - Google Patents
車高調整装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010000857A JP2010000857A JP2008160379A JP2008160379A JP2010000857A JP 2010000857 A JP2010000857 A JP 2010000857A JP 2008160379 A JP2008160379 A JP 2008160379A JP 2008160379 A JP2008160379 A JP 2008160379A JP 2010000857 A JP2010000857 A JP 2010000857A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cylinder chamber
- vehicle height
- cylinder
- fluid
- piston member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
- Fluid-Damping Devices (AREA)
Abstract
【課題】 ピストン部材6が、シリンダ部材4に対して両者4・6間でシリンダ室8を形成した状態で慴動可能に取り付けられ、シリンダ部材4の上部にシリンダ室8に開口し流体を供給し或いは排出する流体通孔18が設けられ、シリンダ室8に流体を供給してピストン部材6のシリンダ部材4との間隔を大きくして車高を高くできるようにした車高調整装置2において、流体通孔18からシリンダ室8に流体を供給したときにピストン部材6に傾きが生じないように流体の圧力がバランス良く加わるようにし、以て、車高調整装置2の動作不良が生じないようにする。
【解決手段】 シリンダ室8の天井面9には、流体通孔18のシリンダ室8への開口と連通するリング状の均圧化用凹部26を形成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 シリンダ室8の天井面9には、流体通孔18のシリンダ室8への開口と連通するリング状の均圧化用凹部26を形成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ショックアブソーバ及びスプリングからなるサスペッションと、ボディとの間に介在し、流体、例えば空気(エアー)或いは油(オイル)等の圧力を利用して車内での簡単な操作で車高を調整できる新規な車高調整装置に関する。
自動車の発達は、エンジンだけではなく、自動車の各部についても著しく、特に、サスペンションの性能の発達も著しい。というのは、エンジンの性能が向上してスピードアップする程高いスタビリィティ(走行の安定性)が強く要求され、それに応えるにはサスペンションの性能を高めることが要求されるからである。
そして、高いスタビリィティを維持するには、路面に直接接するタイヤと、ボディとの間にサスペンションを介在させてタイヤにて路面から受ける衝撃をそのサスペンションにて吸収できるようにしてボデイ側にその衝撃ができるだけ伝わらないようにしながらボディの安定性を保つ必要性があり、エンジンの性能の向上に伴ってサスペションの性能も向上させる必要があるからである。
そして、高いスタビリィティを維持するには、路面に直接接するタイヤと、ボディとの間にサスペンションを介在させてタイヤにて路面から受ける衝撃をそのサスペンションにて吸収できるようにしてボデイ側にその衝撃ができるだけ伝わらないようにしながらボディの安定性を保つ必要性があり、エンジンの性能の向上に伴ってサスペションの性能も向上させる必要があるからである。
従って、各自動車メーカーは、エンジンの性能を高めると共に、サスペンションの性能も高めており、高いスタビリィティを得るという要求に応えているのである。
そして、所謂スーパーカーと称される高級自動車には、車高を低くしたものが多くなっている。というのは、車好きの人には車高が低いものを好む人が少なくなく[月刊トレンドワゴンTREND WAGON(アポロ出版株式会社)2002年12月号]、そのような人の要請に応えることを戦略とする自動車メーカーが少なくないからである。
そして、所謂スーパーカーと称される高級自動車には、車高を低くしたものが多くなっている。というのは、車好きの人には車高が低いものを好む人が少なくなく[月刊トレンドワゴンTREND WAGON(アポロ出版株式会社)2002年12月号]、そのような人の要請に応えることを戦略とする自動車メーカーが少なくないからである。
そして、法規上も車高(最低地上高)が9cm以上と規定され、9cmまで車高を低くすることが許されており、そのように車高を低くした高級自動車が販売、或いは輸入されている。
特に、人気のある外国製のスーパーカーと称される自動車は車高を低くしたものが多い。
特に、人気のある外国製のスーパーカーと称される自動車は車高を低くしたものが多い。
ところで、そのように車高を低くした自動車を日本国内で運転した場合、走行する道路の状態、駐車場の状態等から、車体が路面を擦るということが起きやすい。
というのは、元来、スーパーカーと称される自動車は、カーレース用コースの如き凹凸がなく傾斜もない平坦なコースで性能を発揮するようにされており、車高が低くてもそのような平坦なコースでは車体が路面を擦るおそれが少ないが、日本国内の普通の一般道路、駐車場等では、路面に凹凸があり、かなり大きな傾斜も存在するからである。
というのは、元来、スーパーカーと称される自動車は、カーレース用コースの如き凹凸がなく傾斜もない平坦なコースで性能を発揮するようにされており、車高が低くてもそのような平坦なコースでは車体が路面を擦るおそれが少ないが、日本国内の普通の一般道路、駐車場等では、路面に凹凸があり、かなり大きな傾斜も存在するからである。
従って、凹凸がなく、傾斜が少ない平坦なコースでは車高を低くして走行することがかっこ良いが、一般道路、駐車場等では車高を高くして走行できるようにする必要がある。そこで、運転者が任意に車高を調整できるようにする必要があり、そのような車高調整ができる車高調整装置の開発が盛んに行われている。
本願出願人も、自動車に装備されているショックアブソーバ及びスプリングからなるサスペンションと、ボディとの間に車高調整装置を介在させて車高調整装置を開発した。そして、その開発の成果について特願2002−348106により提案され、それが特開2004−181995号公報により紹介されている。
本願出願人も、自動車に装備されているショックアブソーバ及びスプリングからなるサスペンションと、ボディとの間に車高調整装置を介在させて車高調整装置を開発した。そして、その開発の成果について特願2002−348106により提案され、それが特開2004−181995号公報により紹介されている。
そのような車高調整装置は、ボディ側に取り付けられるシリンダ部材(ボディ側部材)と、このシリンダ部材内のシリンダ室内にその軸方向に慴動可能に収納され上記サスペンションのスプリングの上端を受けるピストン部材(サスペンション側部材)とで構成され、上記シリンダ部材は上記シリンダ室内にその天井面に開口する流体通孔を通じて流体、例えばエアーを供給(陽圧をかける)したり排出(負圧をかける)したりすることができるようにされている。
そして、上記シリンダ室内に流体通孔を通じて例えばエアーを供給することによりピストン部材のシリンダ部材に対する位置を相対的に低下させることによりサスペンションのスプリングを下降させて車高を高くすることができるようになっている。
そして、上記シリンダ室内に流体通孔を通じて例えばエアーを供給することによりピストン部材のシリンダ部材に対する位置を相対的に低下させることによりサスペンションのスプリングを下降させて車高を高くすることができるようになっている。
従って、そのような車高調整装置によれば、上記流体通孔から上記シリンダ室内に流体(例えばエアー)をボディ側の重量に抗して供給することにより車高調整装置のピストン部材のシリンダ部材に対する相対的位置を下降させることによりその下降させた分、サスペンションのボディに対する位置を相対的に低下させ、延いてはその分車高を高くすることができる。
そして、流体のボディ側の重量に抗しての供給を停止し、シリンダ室内の圧力をそのまま維持すれば、車高はその供給を停止したときの高さに維持される。
また、負圧をかけるとシリンダ室内の流体が流体通孔を通じて外部に排出され、上記ピストン部材の上記シリンダ部材に対する相対的位置が高くなり、その結果、車高を低くすることが、即ち、ローダウン状態にすることができる。
そして、流体のボディ側の重量に抗しての供給を停止し、シリンダ室内の圧力をそのまま維持すれば、車高はその供給を停止したときの高さに維持される。
また、負圧をかけるとシリンダ室内の流体が流体通孔を通じて外部に排出され、上記ピストン部材の上記シリンダ部材に対する相対的位置が高くなり、その結果、車高を低くすることが、即ち、ローダウン状態にすることができる。
そして、通常のローダウン状態では、シリンダ室内には流体(例えばエアー或いは油)が入っておらず、シリンダ部材及びピストン部材には流体による圧力がかからない。従って、圧力を常に受けることによってシリンダ室内の密閉維持手段(例えばゴムパッキング、Oリング等)に生じる劣化を、通常時に圧力が掛かり続けるエアサスタイプ等のサスペッション等と比較して極めて少なくすることができ、寿命を長くできる。従って、エアサスタイプのものに比較して劣化が少なく、寿命は長くできる。
更に、車高調整装置へのその流体の供給は、単に、シリンダ部材とピストン部材との間の密閉された空間に対して行うに過ぎないので、組み付けられるサスペンションが本来持っているサスペンションの性能、特性には何の影響も及ぼさない。従って、そのような車高調整装置はどのようなタイプのサスペッションにも適合できる。そして、ローダウン化のために、走行のスタビリィティが低下するおそれがなく、また、サスペンション特性や性能を変更することも必要ではなく、また、サスペンションとタイヤとの取付機構等関連機構を取り換えることは必要とせず、そのこともローダウン化に要するコストが低くて済む要因になる。
このように、特開2004−181995号公報により紹介された車高調整装置には種々の利点があると言える。
特願2002−348106(特開2004−181995号公報)
特開2004−181995号公報
月刊トレンドワゴンTREND WAGON(アポロ出版株式会社)2002年12月号
ところが、上述した従来の技術には、下記のような問題があった。
それは、流体通孔から上記シリンダ室の密閉空間内に流体、例えばエアーをボディ側の重量に抗して供給することにより瞬時に車高を高くするときに、シリンダ室内のピストン部材が流体通孔の一点から流体により圧力を受けるため、ピストン部材が受ける圧力にアンバランスが生じ、ピストン部材の向きがシリンダ部材の向きに対して傾く可能性があることである。
そして、一旦、可動部材であるピストン部材に傾きが生じると、ピストン部材がシリンダ部材のシリンダ室内面に引っ掛かって慴動不能になり、正常に動作しなくなるのである。
そのため、特許文献1の車高調整装置の実用化が難しいという問題があったのである。
それは、流体通孔から上記シリンダ室の密閉空間内に流体、例えばエアーをボディ側の重量に抗して供給することにより瞬時に車高を高くするときに、シリンダ室内のピストン部材が流体通孔の一点から流体により圧力を受けるため、ピストン部材が受ける圧力にアンバランスが生じ、ピストン部材の向きがシリンダ部材の向きに対して傾く可能性があることである。
そして、一旦、可動部材であるピストン部材に傾きが生じると、ピストン部材がシリンダ部材のシリンダ室内面に引っ掛かって慴動不能になり、正常に動作しなくなるのである。
そのため、特許文献1の車高調整装置の実用化が難しいという問題があったのである。
本発明は、このような問題を解決すべく為されたものであり、一つの目的はシリンダ部材の流体通孔から内部のシリンダ室内に流体を供給したときに、ピストン部材をその向きを傾けることなくバランス良く加圧できるようにし、向きに傾きが生じて円滑な慴動が妨げられるというおそれをなくすことにある。
本発明の他の目的は、車高調整装置がサスペッションの本来持つ既存のストロークを狭めることのないようにすることにある。
本発明の他の目的は、車高調整装置がサスペッションの本来持つ既存のストロークを狭めることのないようにすることにある。
請求項1の車高調整装置は、ショックアブソーバ及びスプリングからなるサスペッションと、ボディとの間に介在し、下側に開口するシリンダ室を有するシリンダ部材と、そのシリンダ室内に収納されるピストン部材からなり、このシリンダ部材は外部から上記シリンダ室に負圧、陽圧を加えるための流体を通すところのそのシリンダ室の天井面に開口する流体通孔を少なくとも有し、上記ピストン部材は上記サスペッションを構成するスプリングを受けるスプリング受け部を有し、上記シリンダ室内をこれの気密を保持しながら軸方向に慴動可能に収納され、上記シリンダ室の天井面と上記ピストン部材の上面との間へ上記流体通孔を通して外部から流体により陽圧、負圧をかけることによりシリンダ室の天井面とピストン部材の上面との間の間隔を変化させて車高を調整できるようにした車高調整装置において、シリンダ室の天井面とピストン部材の上面との少なくとも一方に、上記シリンダ室の天井面の上記流体通孔が開口する部分と重なるリング状の均圧化用凹部を形成したことを特徴とする。
請求項2の車高調整装置は、請求項1の車高調整装置において、前記シリンダ部材は、中心にそれを軸方向に貫通する中心孔を有し、その外周側に前記シリンダ室が存在するようにドーナツ状に形成され、前記ピストン部材は上記ドーナツ状に形成されたシリンダ室に収納され得るようにドーナツ状に形成されていることを特徴とする。
請求項1の車高調整装置によれば、シリンダ部材の流体通孔からシリンダ室内に流体が供給されたとき、ピストン部材が流体通孔の開口の一点から圧力を受けるのではなく、リング状の均圧化用凹部を一瞬に満たした流体によりリング状の均圧化用凹部の部分にてバランス良く圧力を受ける。
従って、ピストン部材に傾きが生じてシリンダ部材のシリンダ室内面に引っ掛かり慴動不能になるというおそれをなくすことができる。
依って、円滑な車高調整ができる。
従って、ピストン部材に傾きが生じてシリンダ部材のシリンダ室内面に引っ掛かり慴動不能になるというおそれをなくすことができる。
依って、円滑な車高調整ができる。
請求項2の車高調整装置によれば、シリンダ部材及びピストン部材が中心孔を有するドーナツ状なので、サスペッションのショックアブソーバの軸を、シリンダ部材の一部を介在させることなく、直接ボデイ側の取付具に直接固定することができる。
従って、車高調整装置により自動車等のサスペッションの既存のストロークが狭められるおそれはない。
従って、車高調整装置により自動車等のサスペッションの既存のストロークが狭められるおそれはない。
即ち、従来の車高調整装置は、一般に、シリンダ部材がドーナツ状ではなく上端が閉塞した有底円筒状を有し、サスペンションのショックアブソーバの軸と、ボディ側の取付具との間に、円筒状のシリンダ部材の天井部分が介在する構造を有していたので、その天井部分の厚み分ショックアブソーバの本来のストロークが減少するという問題があった。
しかるに、請求項2の車高調整装置によれば、シリンダ部材及びピストン部材をドーナツ状に形成して天井部分がショックアブソーバの軸と、ボディ側の取付具との間に介在しないようにできる。従って、車高調整装置によってショックアブソーバが本来持つ既存のストロークが減少することを回避することができる。
しかるに、請求項2の車高調整装置によれば、シリンダ部材及びピストン部材をドーナツ状に形成して天井部分がショックアブソーバの軸と、ボディ側の取付具との間に介在しないようにできる。従って、車高調整装置によってショックアブソーバが本来持つ既存のストロークが減少することを回避することができる。
本発明は、基本的に、リング状の均圧化用凹部を形成して外部から流体通孔を通じて流体を供給したときにそのリング状の均圧化用凹部が瞬時に流体により満たされてリング状均圧化用凹部を通じてバランス良くピストン部材を低下せしめるというものであり、均圧化用凹部はシリンダ部材のシリンダ室の天井面に形成しても良いし、ピストン部材の上面に形成しても良い。更には、その両方に形成しても良い。
また、シリンダ部材及びピストン部材を中心孔を有するドーナツ状にし、サスペッションのショックアブソーバの軸を、シリンダ部材の一部を介在させることなく、直接ボデイ側の取付具に直接固定するようにすると、従来におけるようなショックアブソーバの既存のストロークがシリンダ室の天井部の厚み分減少するというおそれがなく、より好ましいと言える。
また、流体はエアーの方がオイルよりもシリンダ室内への供給、排出をする機構が簡単且つ安価にできるので好ましいといえる。
また、流体はエアーの方がオイルよりもシリンダ室内への供給、排出をする機構が簡単且つ安価にできるので好ましいといえる。
勿論、本発明は、シリンダ部材及びピストン部材を中心孔を有するドーナツ状にしたもの以外の車高調整装置にも適用して、ピストン部材に傾きが生じてシリンダ部材のシリンダ室内面に引っ掛かり慴動不能になるというおそれをなくすことができるという効果を享受することができる。
また、本発明車高調整装置を適用できるのは、4輪車のような自動車に限らず、それ以外の例えば2輪車等も含まれる。即ち、車軸と車体との間にショックアブソーバ及びスプリングからなるサスペッションが介在するタイプのものすべてに適用することが可能である。
また、本発明車高調整装置を適用できるのは、4輪車のような自動車に限らず、それ以外の例えば2輪車等も含まれる。即ち、車軸と車体との間にショックアブソーバ及びスプリングからなるサスペッションが介在するタイプのものすべてに適用することが可能である。
以下、本発明の詳細を図示実施例に基いて説明する。
図1、図2及び図3は本発明車高調整装置の第1の実施例(:実施例1)の車高調整装置を示すもので、図1はシリンダ室内に流体(エアー)が全く供給されておらず車高が最も低い状態を示す断面図、図2はシリンダ室内に流体(エアー)が供給され、車高が最も高い状態を示す断面図、図3は使用状態を示す側面図である。
本車高調整装置2は、上から視てドーナツ状のシリンダ部材4と、そのシリンダ部材4内にその軸方向に移動可能に収納されたドーナツ状のピストン部材6を主要部材として構成されている。
図1、図2及び図3は本発明車高調整装置の第1の実施例(:実施例1)の車高調整装置を示すもので、図1はシリンダ室内に流体(エアー)が全く供給されておらず車高が最も低い状態を示す断面図、図2はシリンダ室内に流体(エアー)が供給され、車高が最も高い状態を示す断面図、図3は使用状態を示す側面図である。
本車高調整装置2は、上から視てドーナツ状のシリンダ部材4と、そのシリンダ部材4内にその軸方向に移動可能に収納されたドーナツ状のピストン部材6を主要部材として構成されている。
先ず、シリンダ部材4について詳細に説明する。
シリンダ部材4は裏面に開口するリング状凹部からなるシリンダ室8を有する。上記ドーナツ状のピストン部材6はそのシリンダ室8内に軸方向(上下方向)に移動可能に収納されている。
10はこのシリンダ室8とシリンダ部材4の外側とを仕切る外周部、12はそのシリンダ室8とその内側とを仕切る内周部、14はシリンダ部材4の中心孔であり、シリンダ部材4の中心部を軸方向(上下)に貫通するように形成されている。
シリンダ部材4は裏面に開口するリング状凹部からなるシリンダ室8を有する。上記ドーナツ状のピストン部材6はそのシリンダ室8内に軸方向(上下方向)に移動可能に収納されている。
10はこのシリンダ室8とシリンダ部材4の外側とを仕切る外周部、12はそのシリンダ室8とその内側とを仕切る内周部、14はシリンダ部材4の中心孔であり、シリンダ部材4の中心部を軸方向(上下)に貫通するように形成されている。
16はシリンダ部材4の上部分で、それには外周面に開口する流体通孔18が形成され、この流体通孔18の内端近傍には下向きで上記シリンダ室8内に開口する連通孔20を有し、この連通孔20及び流体通孔18を通じて外部とシリンダ室8とが連通している。流体通孔18の外側略半部内周面にはネジ溝が形成され、パイプ連結具22がネジ止めにより連結できるようになっている。
また、シリンダ部材4の上部16には、内周面から外周面に放射状に貫通する例えば3個の孔24(図面には1個の孔24のみ現れる。)が形成されている。この孔24は、内側の略半部の内周面にネジ溝が形成されており、この車輌のボデイ側に固定され中心孔14の上部に嵌合される取付具44とシリンダ部材4とを、上記ネジ溝に螺合するネジ25にて固定できるようにするためのものである。
また、シリンダ部材4の上部16には、内周面から外周面に放射状に貫通する例えば3個の孔24(図面には1個の孔24のみ現れる。)が形成されている。この孔24は、内側の略半部の内周面にネジ溝が形成されており、この車輌のボデイ側に固定され中心孔14の上部に嵌合される取付具44とシリンダ部材4とを、上記ネジ溝に螺合するネジ25にて固定できるようにするためのものである。
26はシリンダ部材4のシリンダ室8の天井面9に形成されたリング状の均圧化用凹部で、これには上記連通孔20が開口するように形成位置が設定されている。
この均圧化用凹部26は外部からの流体によりピストン部材6を1点においてではなくピストン部材6の中心を囲繞するリング状領域にて加圧することによりピストン部6が傾くことなくスムーズに慴動できるようにするためにけいせいされたものである。
28は上記外周部10の内周面に形成されたリング状のOリング取付凹部であり、このOリング取付凹部28にはOリング30が嵌合されている。このOリング30はピストン部材6の外周面下部に形成された下向きの後述する係止段部(7)に係止してそれ以上のピストン部材6の下降を抑止するストッパとして機能する。
この均圧化用凹部26は外部からの流体によりピストン部材6を1点においてではなくピストン部材6の中心を囲繞するリング状領域にて加圧することによりピストン部6が傾くことなくスムーズに慴動できるようにするためにけいせいされたものである。
28は上記外周部10の内周面に形成されたリング状のOリング取付凹部であり、このOリング取付凹部28にはOリング30が嵌合されている。このOリング30はピストン部材6の外周面下部に形成された下向きの後述する係止段部(7)に係止してそれ以上のピストン部材6の下降を抑止するストッパとして機能する。
次に、ピストン部材6について説明する。
32はピストン部材6の上部内周面に形成されたリング状のパッキング収納凹部、34はそのパッキング収納凹部32に嵌合されたゴム弾性を有するパッキング、36はピストン部材6の上部外周面に形成されたリング状のパッキング収納凹部、38はそのパッキング収納凹部36に嵌合されたゴム弾性を有するパッキングであり、ピストン部4はそのパッキング34、38にてシリンダ室8内をこれの気密を保った状態で軸方向に沿って上下に慴動可能である。そして、ピストン部材6の外周面下部には下向きの係止段部7を有する。
このピストン部材6は、その上面がシリンダ室8の上面9に接する位置と、上記下向きの係止段部7が上記Oリング30に接する位置との間で移動可能である。
32はピストン部材6の上部内周面に形成されたリング状のパッキング収納凹部、34はそのパッキング収納凹部32に嵌合されたゴム弾性を有するパッキング、36はピストン部材6の上部外周面に形成されたリング状のパッキング収納凹部、38はそのパッキング収納凹部36に嵌合されたゴム弾性を有するパッキングであり、ピストン部4はそのパッキング34、38にてシリンダ室8内をこれの気密を保った状態で軸方向に沿って上下に慴動可能である。そして、ピストン部材6の外周面下部には下向きの係止段部7を有する。
このピストン部材6は、その上面がシリンダ室8の上面9に接する位置と、上記下向きの係止段部7が上記Oリング30に接する位置との間で移動可能である。
40はピストン部6の下部内周部に形成された下向きの切欠凹部で、その凹部40の下向きの面42はサスペンション46のスプリング48の上端を受けるスプリング受け面となる。50はサスペッション46のショックアブソーバ、52はショックアブソーバ50のスプリング48の下端を受ける鍔状部である。尚、サスペッション46はショックアブソーバ50とその鍔状部52より上の部分に外嵌されたスプリング48からなることは言うまでもない。
次に、車高調整装置2の取付について説明する。
ショックアブソーバ50は上記鍔状部52よりも上の部分に上記スプリング48が外嵌された状態で、下端部にて図示しない車軸側部材に取り付けられ、ショックアブソーバ50の軸54の上端部がシリンダ部4の中心孔14を通して上記取付具44にネジ止めにより固定され、そのときスプリング48はピストン部6の上記スプリング受け面42と、ショックアブソーバ50の鍔状部52との間に介在する状態となり、本車高調整装置2がサスペッション46と共にボディと車軸との間に介在する状態となる。
ショックアブソーバ50は上記鍔状部52よりも上の部分に上記スプリング48が外嵌された状態で、下端部にて図示しない車軸側部材に取り付けられ、ショックアブソーバ50の軸54の上端部がシリンダ部4の中心孔14を通して上記取付具44にネジ止めにより固定され、そのときスプリング48はピストン部6の上記スプリング受け面42と、ショックアブソーバ50の鍔状部52との間に介在する状態となり、本車高調整装置2がサスペッション46と共にボディと車軸との間に介在する状態となる。
次に、車高調整装置2の車高調整機能について説明する。
シリンダ室8はパイプ連結具22に連結されたパイプを通じて流体、例えば空気の供給を受けたり排気したりすることができる。
そして、シリンダ室8内の流体を完全に排出した状態においては、車体のボディ側の自重によりピストン部6がシリンダ室8内における最上部に位置する状態になるので、車高は最も低い状態に保たれる。
シリンダ室8はパイプ連結具22に連結されたパイプを通じて流体、例えば空気の供給を受けたり排気したりすることができる。
そして、シリンダ室8内の流体を完全に排出した状態においては、車体のボディ側の自重によりピストン部6がシリンダ室8内における最上部に位置する状態になるので、車高は最も低い状態に保たれる。
次に、車高が最も低い状態において、ユーザーの操作によりシリンダ室8へそれに流体を供給すると、即ち、陽圧にすると、ボディ側の自重に抗してピストン部6が下降する。その場合、流体は流体通孔18及び連通孔20からリング状の均圧化用凹部26を経てピストン部6に均等な圧力がかかり、ピストン部6が軸方向を向く向きのまま、即ち、傾くことなく下向きの圧力を均等に受け、その状態で、スムーズに下降する。その結果、車高がスムーズに高くなる。
このように、本車高調整装置2によれば、均圧化用凹部26を形成したので、車高調整動作がスムーズに行うことができるという効果を享受することができるのである。
そして、ユーザーが希望する車高になった状態で流体の供給を停止すると、車高の上昇が停止し、その車高に保たれる。
従って、ユーザーは車高をピストン部材6のストロークの範囲内で任意の高さに調整できるのである。
そして、ユーザーが希望する車高になった状態で流体の供給を停止すると、車高の上昇が停止し、その車高に保たれる。
従って、ユーザーは車高をピストン部材6のストロークの範囲内で任意の高さに調整できるのである。
ところで、ピストン部6はその係止段部7が上記ストッパを成すOリング30に衝止される位置まで達すると、それ以上車高を高めることはできない。
ちなみに、万が一、Oリング30の係合状態の不都合等によりピストン部が正常ストローク範囲における最下位のときの状態よりももっと下側に位置する異常が発生したとしても、本車高調整装置2によれば、大きな事故が起きるおそれがない。
ちなみに、万が一、Oリング30の係合状態の不都合等によりピストン部が正常ストローク範囲における最下位のときの状態よりももっと下側に位置する異常が発生したとしても、本車高調整装置2によれば、大きな事故が起きるおそれがない。
というのは、もし、そのような異常が生じても、ピストン部6がシリンダ室8から下側に外れると、シリンダ室8内の気密がなくなり、車体のボディ側の自重により、それ以上ピストン部6がシリンダ部4に対して下降することはなくなるからである。従って、安全性は高い。
また、車高調整装置2は中心孔14を有し、ショックアブソーバ50の軸54をその中心孔14を通して取付具44に直接固定することが可能になるので、装置2の部材、部分をショックアブソーバ50の軸と取付具44との間に介在させないようにすることができ、延いては、車高調整装置2の存在によってショックアブソーバの既存のストロークが短くなるおそれがない。
また、車高調整装置2は中心孔14を有し、ショックアブソーバ50の軸54をその中心孔14を通して取付具44に直接固定することが可能になるので、装置2の部材、部分をショックアブソーバ50の軸と取付具44との間に介在させないようにすることができ、延いては、車高調整装置2の存在によってショックアブソーバの既存のストロークが短くなるおそれがない。
尚、上記実施例においては、リング状の均圧化用凹部26がシリンダ室8の天井面に形成されていたが、そのシリンダ室8の天井面9にではなく、ピストン部材6の上面に形成するようにしても良い。この場合、上記連通孔10がリング状の均圧化用凹部26の一部と整合するように位置設定することが必要である。
本発明は、自動車類(例えば2輪車も当然含む)のボディとサスペンションとの間に介在し、流体、例えば、空気(エアー)或いは油(オイル)等の圧力を利用して車内での簡単な操作で車高を調整できる新規な車高調整装置に広く産業上の利用可能性がある。
2・・・車高調整装置、4・・・シリンダ部材、6・・・ピストン部材、
8・・・シリンダ室、9・・・天井面、10・・・上部、
18・・・流体通孔、20・・・連通孔、26・・・均圧化用凹部、
42・・・スプリング受け面、44・・・取付具、46・・・サスペッション、
48・・・スプリング、50・・・ショックアブソーバ、52・・・鍔状部、
54・・・ショックアブソーバの軸。
8・・・シリンダ室、9・・・天井面、10・・・上部、
18・・・流体通孔、20・・・連通孔、26・・・均圧化用凹部、
42・・・スプリング受け面、44・・・取付具、46・・・サスペッション、
48・・・スプリング、50・・・ショックアブソーバ、52・・・鍔状部、
54・・・ショックアブソーバの軸。
Claims (2)
- ショックアブソーバ及びスプリングからなるサスペッションと、ボディとの間に介在し、
下側に開口するシリンダ室を有するシリンダ部材と、そのシリンダ室内に収納されるピストン部材とからなり、
上記シリンダ部材は外部から上記シリンダ室に負圧、陽圧を加えるための流体を通すところのシリシリンダ室天井面に開口する流体通孔を少なくとも有し、
上記ピストン部材は上記サスペッションを構成するスプリングを受けるスプリング受け部を有し、上記シリンダ室内にこれの気密を保持しながら軸方向に慴動可能に収納され、
上記シリンダ室の天井面と上記ピストン部材の上面との間へ外部から上記流体通孔を通して流体により陽圧、負圧をかけることによりシリンダ室天井面とピストン部材の上面との間の間隔を変化させて車高を調整できるようにした車高調整装置において、
シリンダ室の天井面とピストン部材の上面との少なくとも一方に、上記シリンダ室の天井面の上記流体通孔が開口する部分と重なるリング状の均圧化用凹部を形成した
ことを特徴とする車高調整装置。 - 前記シリンダ部材は、中心にそれを軸方向に貫通する中心孔を有し、その外周側に前記シリンダ室が存在するようにドーナツ状に形成され、
前記ピストン部材は上記ドーナツ状に形成されたシリンダ室に収納され得るようにドーナツ状に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の車高調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008160379A JP2010000857A (ja) | 2008-06-19 | 2008-06-19 | 車高調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008160379A JP2010000857A (ja) | 2008-06-19 | 2008-06-19 | 車高調整装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013001051U Continuation JP3183866U (ja) | 2013-02-26 | 2013-02-26 | 車高調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010000857A true JP2010000857A (ja) | 2010-01-07 |
Family
ID=41582939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008160379A Pending JP2010000857A (ja) | 2008-06-19 | 2008-06-19 | 車高調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010000857A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014169095A1 (en) * | 2013-04-10 | 2014-10-16 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Suspension leveling system |
WO2015012946A1 (en) * | 2013-07-25 | 2015-01-29 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Recuperating passive and active suspension |
US10434835B2 (en) | 2016-02-24 | 2019-10-08 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Monotube active suspension system having different system layouts for controlling pump flow distribution |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61159208U (ja) * | 1985-03-27 | 1986-10-02 | ||
JP2007127200A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Nissan Motor Co Ltd | サスペンション装置 |
-
2008
- 2008-06-19 JP JP2008160379A patent/JP2010000857A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61159208U (ja) * | 1985-03-27 | 1986-10-02 | ||
JP2007127200A (ja) * | 2005-11-04 | 2007-05-24 | Nissan Motor Co Ltd | サスペンション装置 |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014169095A1 (en) * | 2013-04-10 | 2014-10-16 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Suspension leveling system |
CN105121190A (zh) * | 2013-04-10 | 2015-12-02 | 坦尼科汽车操作有限公司 | 悬架调平系统 |
US9272598B2 (en) | 2013-04-10 | 2016-03-01 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Suspension leveling system |
WO2015012946A1 (en) * | 2013-07-25 | 2015-01-29 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Recuperating passive and active suspension |
US9108484B2 (en) | 2013-07-25 | 2015-08-18 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Recuperating passive and active suspension |
CN105377595A (zh) * | 2013-07-25 | 2016-03-02 | 坦尼科汽车操作有限公司 | 恢复式被动及主动悬架 |
US9586456B2 (en) | 2013-07-25 | 2017-03-07 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Recuperating passive and active suspension |
US10434835B2 (en) | 2016-02-24 | 2019-10-08 | Tenneco Automotive Operating Company Inc. | Monotube active suspension system having different system layouts for controlling pump flow distribution |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9707817B1 (en) | Shock apparatus, method and system for all vehicles | |
US20170241504A1 (en) | Damping air spring with dynamically variable orifice | |
US8006963B2 (en) | Wheel-guiding pneumatic spring damper unit | |
US9581217B2 (en) | Shock absorber | |
US9488243B2 (en) | Damper with a vehicle height adjusting function | |
JP2010000857A (ja) | 車高調整装置 | |
US20240217293A1 (en) | Shock absorber assembly and vehicle having same | |
US8388002B1 (en) | Self-leveling air spring suspension system | |
JP2004181995A (ja) | アッパーマウント | |
CN111911577B (zh) | 用于车辆的减震器 | |
JP3183866U (ja) | 車高調整装置 | |
JP3942485B2 (ja) | リムホイールおよびその製造方法 | |
KR20060040554A (ko) | 자동차 쇽업쇼버용 가스 실린더 장치 | |
JP4989387B2 (ja) | 車両用軸ばねシステム | |
KR102320225B1 (ko) | 전장 및 감쇠력 조절식 역립식 에어서스펜션 | |
US20030146060A1 (en) | Resilient leg | |
JP3114015U (ja) | ハイブリッドサスペンション | |
JP2000264277A (ja) | フロントフォーク | |
JP2002370515A (ja) | サスペンション装置 | |
US20240149629A1 (en) | Air suspension system for motor vehicle | |
KR102397406B1 (ko) | 자동차 서스펜션용 높이조절형 마운트 | |
JP2014231854A (ja) | 緩衝器およびこれを用いた車両 | |
KR200373588Y1 (ko) | 자동차 쇽업쇼버용 가스 실린더 장치 | |
KR20010057659A (ko) | 타이어 공기압 유지장치 | |
JP3189801U (ja) | 車高調整装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110613 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120821 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120829 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130129 |