JP2010000039A - 高速ビデオ画像を用いた実験動物の強制水泳行動解析装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、新薬と成り得る候補物質を実験動物に投与して、その有効性を調べるスクリーニングテストに用いられる装置に関する。特に、従来の装置においては、四肢の早い動きを検出することが困難であり、そのため実験動物による水泳行動と無動との判別の結果について正確性に疑問があった。
【解決手段】実験動物を入れ強制水泳せしめる水槽と、前記水槽を視野として実験動物の動きを撮影する撮影速度が240fpsのビデオカメラと、そのビデオカメラからの映像信号をデジタル信号に変換する手段、該デジタル信号変換手段からの信号に基づき、実験動物の無動を検出する手段及び水泳と登りを区別する手段とを備え、これら検出手段及び区別手段からの出力信号にもとづき、無動、水泳及び登りの行動を定量化する手段とを有する実験動物の強制水泳試験装置
【選択図】図2
【解決手段】実験動物を入れ強制水泳せしめる水槽と、前記水槽を視野として実験動物の動きを撮影する撮影速度が240fpsのビデオカメラと、そのビデオカメラからの映像信号をデジタル信号に変換する手段、該デジタル信号変換手段からの信号に基づき、実験動物の無動を検出する手段及び水泳と登りを区別する手段とを備え、これら検出手段及び区別手段からの出力信号にもとづき、無動、水泳及び登りの行動を定量化する手段とを有する実験動物の強制水泳試験装置
【選択図】図2
Description
本発明は、新薬と成り得る候補物質を実験動物に投与して、その有効性を調べるスクリーニングテストに用いられる装置に関する。特に、抗うつ薬候補物質を実験動物に投与し、この実験動物を透明な水槽中にて強制的に泳がせ、水槽中における無動状態を自発運動量の低下として計測することにより、抗うつ薬候補物質の薬効を評価する強制水泳試験装置に関する。
強制水泳試験(FST)は、ラットやマウスなどの実験動物における、抗うつ薬の薬理学的効果やストレスによって引き起こされる動きの変化を評価する試験として広く知られている。例えば、実験動物を入れ強制水泳せしめる水槽と、前記水槽を視野とし集光せしめるマルチフレネルレンズと、集光位置に設けた赤外線センサーと、前記水槽内を実験動物が移動することにより発生する温度分布の変化を検知し、その時発生する出力信号の変化を計数する計数手段とを備え、自動的に実験動物の水泳動作、無動状態等を測定する装置が開示されている(特許文献1参照)。
またClever Sys.IncのRevolutionizing Behavior Researchとしてウエブサイトに掲載されている強制水泳試験装置には透明水槽に入れた実験動物の動き、すなわち水泳、登り、無動(静止)を検出して自動的に各動きの時間を計測する技術が開示されている(非特許文献1参照)。
しかし、上記特許文献1記載の技術ではフレネルレンズと赤外線センサーとを用いて実験動物の動きを検出しているにすぎず、四肢の動きを検出していないので、実験動物が水泳をしているのか、無動(静止)状態にあるのかは必ずしも明確に判別することはできない問題があった。また、上記非特許文献1には30fpsの速度のビデオ映像により、実験動物の動きを抽出して、信号処理により実験動物の水泳、登り及び無動(静止)状態を検出する技術が開示されているが、カメラ速度が30fpsであることから、マウスやラットのような小動物が水泳するときの四肢の早い動きを捉えることは難しい。よって、水泳状態と無動(静止)状態とを従来より正確に判断する技術が求められている。
本発明は、上記のような欠点をなくし、抗うつ薬の薬効評価を行う上で、行動の判別の正確性が担保され、かつ客観性が高く、簡便で、操作性のよい強制水泳試験装置を提供することを目的とする。具体的には、実験動物(ラット、マウス等)に薬物(特に、抗 うつ薬またはその候補物質)を投与し、透明プラスチック製の水槽に入れ、強制的に泳がせ、水中における無動(静止)状態を、水泳運動の低下として検出することにより、代表的な抗う つ薬またはその候補物質の作用が、客観的に評価でき、しかも、操作性よく、安価に検出可能な強制水泳試験装置を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも、実験動物を入れ強制水泳せしめる水槽と、前記水槽を視野として実験動物の動きを撮影する撮影速度が240fpsのビデオカメラと、そのビデオカメラからの映像信号をデジタル信号に変換する手段、該デジタル信号変換手段からの信号に基づき、実験動物の無動を検出する手段及び水泳行動と登り行動を区別する手段とを備え、これら検出手段及び区別手段からの出力信号にもとづき、無動、水泳及び登りの行動を定量化する手段とを備えている。
本発明によれば、240fpsで記録した画像を用いて、四肢の動きも定量的に観察することにより、実験動物の強制水泳試験における無動と水泳、登りの動きを正確に定量化できるため、抗うつ薬あるいはその候補物質のスクリーニングの精度を高めた強制水泳試験装置を提供することができる。
図1は強制水泳試験における特徴的な行動を示したものである。強制水泳試験における実験動物の行動は、図1Aに示す「無動」、図1Bに示す「登り行動」および図1Cに示す「水泳行動」の3つの状態に支配される。無動は頭部を水面上に保つだけでもがくことなく水中に浮いている行動である。登り行動は前肢を使って水中から這い上がろうとする能動的な行動である。水泳行動は頭部を水面上に保った上で、四肢を動かして水槽内を泳ぐ行動である。
本発明では、これらの3つの行動を区別するために、四肢の運動と胴体の垂直方向の運動に着目する。すなわち、無動では四肢の動き、胴体の動きともに小さい一方で、登り行動や水泳行動のどちらにおいても動物は高速に四肢を動かす特徴があり、また登り行動では、胴体を激しく上下動させるのに対し、水泳行動における胴体の垂直の動きはそれほど大きいものとはならない特徴がある。
表1は、四肢の動き及び胴体の動きにおける3つの行動の違いを表したものである。これらの3つの行動を画像を用いて判別するためには、6〜7回/秒の四肢の高速反復動作が交互に行われることにより、10Hz以上の画像変化が生じることを考慮する必要がある。そこで、本発明では240fps以上の高速撮影が可能なカメラを用いて強制水泳試験を撮像している。
本発明に係る強制水泳試験装置の実施例を図2に示す。
図2に示すように、実験装置1は、水を満たした円柱または角柱形状の、またはそれらを2重構造にした水槽11、水槽の中に入れられた実験動物12、高速撮影カメラ13、面発光素子14、映像信号記録再生装置15及び解析装置16とからなる。水槽は、水による光学的歪みの影響を軽減するために、直方体水槽内部に円柱水槽がある2重構造を持つものとした。直方体水槽の大きさは35cm×35cm×55cm、円柱水槽は直径20cm、高さ50cmのものを用いた。面発光素子14は鮮明なシルエット画像を得るために必要ではあるが、本発明の本質的な構成要素ではない。
図2に示すように、実験装置1は、水を満たした円柱または角柱形状の、またはそれらを2重構造にした水槽11、水槽の中に入れられた実験動物12、高速撮影カメラ13、面発光素子14、映像信号記録再生装置15及び解析装置16とからなる。水槽は、水による光学的歪みの影響を軽減するために、直方体水槽内部に円柱水槽がある2重構造を持つものとした。直方体水槽の大きさは35cm×35cm×55cm、円柱水槽は直径20cm、高さ50cmのものを用いた。面発光素子14は鮮明なシルエット画像を得るために必要ではあるが、本発明の本質的な構成要素ではない。
水槽内における実験用動物(この場合はラット)に対する高速度画像撮影は、フレームレート240fps、解像度320×400画素の画像を、4チャンネンルのNTSC信号として出力する高速撮影カメラ13を用いて行なっている。高速度撮影カメラ13から実験動物12までの距離はおよそ75cmであり、計測範囲は、水槽11の前面において、実験動物12が動き得る範囲を含む350mm×438mmとした。
高速撮影カメラ13からの4チャンネルのNTSC出力は、デジタル信号に変換され、適切な圧縮符号化がなされた後、記録装置15に記録される。ここで記録装置15は、高速度撮影カメラ13のNTSC出力を受けて、デジタル化し圧縮符号化する機能を有していても良い。
圧縮符号化された高フレームレート画像はハードディスク容量1テラバイトの記録装置15に記録することにより、フレームレート240fps、解像度320×400画素の画像の場合では24時間以上の長時間記録が可能となる。本発明では、このように記録された高フレームレート画像に対して、解析用パソコン16上のオフライン処理として実行することにより、強制水泳試験における実験用動物の行動定量化を行なう。
図3に、本発明の強制水泳試験における、記録装置15で記録した(ステップS2)実験動物の3つの行動を解析用パソコン16で解析する、(1)無動(静止)を検出するフレーム間差分計算アルゴリズム4、(2)登り行動と水泳行動を区別する胴体の運動抽出アルゴリズム5、(3)パルス処理を用いた行動定量化アルゴリズム6の3つのパ−トからなるアルゴリズム2を示す。以下、これらのアルゴリズムについて説明する。これらのアルゴリズム4,5,6は解析用パソコン16に組み込まれたソフトウエアプログラムによって実効される。
まず、無動検出アルゴリズム4について説明する。無動検出アルゴリズム4では、高フレームレートの画像から、波面の動きの影響を受けないように、まずステップS41でフレーム間差分計算を行なう領域として、胴体を含む水面下の領域を対象領域として選択する。フレーム間差分に基づく画像特徴量は、実験動物の四肢の動き、胴体の動きのどちらにも反映するが、本発明では無動(静止)の検出に用いるものとする。
次にステップS42において、時刻tにおける入力画像の対象領域I(x,y,t)に対し、シルエット画像を得るために2値化を行なう。θbを2値化の閾値パラメータとし、(1)式のように定義する。
次にステップS42で2値化された信号から、シルエット画像の運動を抽出するために、時刻t-a とtの間のフレーム間差分画像として、下記(2)式に従ってF(x,y,t)を計算する(ステップS43)。ここでaはフレーム間差分画像における時間差である。実験動物に動きがあった場合は、その運動領域をF(x,y,t)内で検出することができる。
次にステップS44で照明のちらつきによるエッジや孤立点を取り除くために、F(x,y,t)に対して収縮操作を行なう。その収縮結果をG(x,y,t)で表すと、(3)式となる。ここで、Erfはrf×rf 画素のカーネルによる収縮操作を示す。
ステップS44で得られたノイスが除去されたフレーム間差分信号G(x,y,t)の非零画素の総数g(t)を、運動の大きさを表わす画像特徴量として、下記(4)式に従って計算する(ステップS45)。
次に図3において、登り行動と水泳行動を区別する胴体の運動抽出アルゴリズム5について説明する。登り行動と水泳行動を区別するためには、四肢の運動に直接影響されずに、胴体運動を抽出することが重要となる。このため、まずステップS51において実験動物全体を対象領域として抽出する。次にこの抽出した実験動物全体の画像についてステップS52で2値化する。この2値化は(1)式で示された条件に基づいて行なう。
次にステップS53で、上記2値化された信号に対して動きの早い部分、又は小さい領域の部分を消去するオープニング操作を加え、尾や四肢を含まない胴体領域を抽出する。このオープニング操作は下記(5)式に従ってなされる。ここで、Orbはrb×rb画素のカーネルによるオープニング操作を示す。
次に、抽出された実験動物の胴体領域について、その重心位置を得るために、D(x,y,t)の重心の垂直成分v(t)を計算する(ステップS54)。垂直成分v(t)の計算は以下の(6)式によって求める。
登り行動と水泳行動の違いとして、登り行動では胴体領域の重心が頻繁に上下動するが、水泳行動ではその上下動が登り行動に比べて頻繁ではないことである。この違いに着目して、胴体領域の重心の上下動の頻度を検出すれば、登り行動と水泳行動を区別することが出来る。そこで、登り行動に対応した胴体の上下動を検出するために、ステップS54で得た重心の垂直成分をハイパスフィルターを用いて、下記(7)式で示される高周波成分c(t)を計算する(ステップS55)。ここで、Hfはカットオフ周波数fのハイパスフィルタを意味する。このようにして、登り行動と水泳行動に対するそれぞれの画像特徴量を検出する。
(4)式と(7)式とで得られた二つの画像特徴量、すなわち、運動の大きさを表わす画像特徴量であるg(t)と登り行動の画像特徴量c(t)とを用いて、強制水泳試験における3つの行動を定量化する。無動はフレーム間差分の画像特徴量g(t)に対する閾値処理により判定する。登り行動は胴体運動の垂直高周波数成分を表わすc(t)に対する閾値処理により判定する。水泳行動の持続時間は、登り行動や無動のどちらにも判定されなかった残りの全時間として定量化する。これらの定量化にはパルス処理を用いる。
まず、無動については非零画素の総数g(t)が所定の閾値θgmより小さいときを1とし、それ以外では0とするパルスSg(t)を作成する。すなわち、パルスは以下の(8)式で示される(ステップS61)。
無動における(8)式で示されるパルスのうち、短時間のパルスについては、実験動物の行動はある一定時間持続したイベントとして考えられるため、パルス除去あるいは前後のイベントと結合するといった処理が必要となる。そこで(8)式に示されるパルスにおいて、Sg(t)の持続時間が所定時間τ0を超える場合については1、それ以外のときは0として、短時間パルスを除去したパルスCg(t)を作成する。すなわちCg(t)は以下の(9)式で示される(ステップS62)。ここで、d(t)は時刻tを含むSg(t)=1の持続時間、τg0は短時間パルス除去のための閾値である。
次に、ステップS62で得られたCg(t)について、パルス間隔がある閾値以下であれば連続動作としてみなすことができるので、Cg(t)についてこのパルス間間隔を補償する操作を行なう。すなわち、d'(t)は時刻tを含むCg(t)=0の継続時間、τg1は反復パルスを一つのパルスとして補償する閾値間隔として、下記(10)式に示される処理をすることにより、補償されたパルスC'g(t)を得る(ステップS63)。
次に、ステップS63で補償されたパルスC'g(t)=1の持続時間d”(t)が閾値τg2を下回るときがイベントが無く、上回るときが無動と判断するものとする。これにより、短い持続時間の無動は除去される。この処理の結果得られるパルスを下記(11)式に示す(ステップS63)。
次に持続時間の定量化を行なう。すなわち、時刻t1からt2までの無動の総持続時間
Tg(t1;t2)は、C”g(t)=1 となる時間を積分することにより計算される。すなわち、(12)式により計算される(ステップS64、S67)。
Tg(t1;t2)は、C”g(t)=1 となる時間を積分することにより計算される。すなわち、(12)式により計算される(ステップS64、S67)。
同様の処理を登り行動についても行なう。時刻tにおける登り行動に対応した運動の有無を表わすパルスとして、c(t)に閾値処理を行なうことにより得る。このパルスをSc(t)とする(ステップS61)。
次に短時間パルスの消去を行なうが、無動の場合と同じ処理により、下記(14)式により表されるCc(t)を得る。
同様に、パルス補償を行なう。この補償されたパルスをC'c(t)として、下記(15)式に示される処理により得ることが出来る。
次に、補償されたパルスC'c(t)=1の持続時間d”(t)が閾値τc2を下回るときはイベントがなく、上回るときは登り行動があるものとし、これをC”c(t)とすれば、C”c(t)は下記(16)式にて表わされる。
次に持続時間の定量化を行なう。時刻t1からt2までの登り行動の総持続時間Tc(t1;t2)は、C”c(t)=1となる時間を積分することにより計算される。すなわち、下記(17)式により計算される(ステップS65、S68)。
これらの処理の結果、強制水泳試験における3つの行動、すなわち無動、登り行動及び水泳行動に対する、時刻t=t1からt2までの持続時間が求められる。すなわち無動の持続時間はTg(t1;t2)、登り行動の持続時間はTc(t1;t2)となり、それぞれ、(12)式及び(17)式で表わされる。従って、水泳行動に対する持続時間Ts(t1;t2)は、時刻t2とt1の間隔から無動の持続時間Tg(t1;t2)と登り行動の持続時間Tc(t1;t2)を差し引いた下記(18)式で示される(ステップS66、S69)。
本実施例では、上記式中におけるパラメータを次のように設定している。
2値化の閾値 θb=7
フレーム差分間隔 a=0.0042秒
収縮操作 rf=7
オープニング操作 rb=19
ハイパスフィルタのカットオフ周波数 f=1.0Hz
パルス生成のための閾値
無動:θgm=0画素
登り:θcm=5画素
短時間パルス除去の閾値
無動:τg0=0.83秒
登り:τc0=0.042秒
パルス補償のための閾値
無動:τg1=0.42秒、τg2=0.83秒
登り:τc1=3.33秒、τc2=5.00秒
2値化の閾値 θb=7
フレーム差分間隔 a=0.0042秒
収縮操作 rf=7
オープニング操作 rb=19
ハイパスフィルタのカットオフ周波数 f=1.0Hz
パルス生成のための閾値
無動:θgm=0画素
登り:θcm=5画素
短時間パルス除去の閾値
無動:τg0=0.83秒
登り:τc0=0.042秒
パルス補償のための閾値
無動:τg1=0.42秒、τg2=0.83秒
登り:τc1=3.33秒、τc2=5.00秒
次に、実験動物1に、本発明を実施して得た実験結果について説明する。
実験動物1に対する実験の結果得られたフレーム間差分特徴g(t)、胴体の垂直方向の高周波運動成分c(t)及び本発明のアルゴリズムにより判定された無動、登り行動及び水泳行動の結果の0〜3分、3〜6分、6〜9分に置ける時間変化を、それぞれ図4〜6に示す。
尚、図4〜6においてimmobility、climbing及びswimmingとあるが、本明細書の記述における「無動」、「登り行動」及び「水泳行動」にそれぞれ対応する。
実験動物1に対する実験の結果得られたフレーム間差分特徴g(t)、胴体の垂直方向の高周波運動成分c(t)及び本発明のアルゴリズムにより判定された無動、登り行動及び水泳行動の結果の0〜3分、3〜6分、6〜9分に置ける時間変化を、それぞれ図4〜6に示す。
尚、図4〜6においてimmobility、climbing及びswimmingとあるが、本明細書の記述における「無動」、「登り行動」及び「水泳行動」にそれぞれ対応する。
これらの図(図4から6)から、g(t)の値が低い時間は無動に相当し、c(t)の値が高いときは登り行動に対応することがわかる。c(t)については、θcm=5画素を超えていても登り行動とは判定されず、水泳行動と判定される場合が多く見られるが、これはc(t)の値が高い時間の持続時間τc2=0.83秒以下であるためである。
本発明により自動的に得られた実験結果(データ)と、強制水泳試験の判定に高い経験を有する専門家が30fpsの映像信号から目視により行動判別した結果と比較してみたところ、無動の判別については目視観察と本発明の結果とは大きくは変らなかったが、登り行動と水泳行動の判別については目視観察に比べより高い精度での行動判別が可能となった。
1 本発明の全体構成
11 水槽
12 実験動物
13 高速度撮影カメラ
14 面照明器具
15 信号圧縮及び記録装置
16 解析装置
2 アルゴリズム全体
3 高速度映像信号取得ステップ
4 無動検出アルゴリズム
5 登り行動と水泳行動を区別する胴体の運動抽出アルゴリズム
6 行動定量化アルゴリズム
11 水槽
12 実験動物
13 高速度撮影カメラ
14 面照明器具
15 信号圧縮及び記録装置
16 解析装置
2 アルゴリズム全体
3 高速度映像信号取得ステップ
4 無動検出アルゴリズム
5 登り行動と水泳行動を区別する胴体の運動抽出アルゴリズム
6 行動定量化アルゴリズム
Claims (2)
- 少なくとも、実験動物を入れ強制水泳せしめる水槽と、前記水槽を視野として実験動物の動きを撮影する撮影速度が240fpsのビデオカメラと、そのビデオカメラからの映像信号をデジタル信号に変換する手段、該デジタル信号変換手段からの信号に基づき、実験動物の無動を検出する手段及び水泳と登りを区別する手段とを備え、これら検出手段及び区別手段からの出力信号にもとづき、無動、水泳及び登りの行動を定量化する手段とを有することを特徴とする実験動物の強制水泳試験装置
- 上記定量化する手段は、無動、水泳及び登りの行動を行なうそれぞれの時間に関係する量をもって定量化することを特徴とする請求項1記載の実験動物の強制水泳試験装置。
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