JP2009545654A - スチレン重合体中におけるリチウムの低減 - Google Patents

スチレン重合体中におけるリチウムの低減 Download PDF

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Abstract

本発明によれば、混合物全体を実質的に液相に保つのに十分な一つまたはそれ以上の圧力下において、少なくとも90℃の一つまたはそれ以上の温度にリチウム含有混合物を加熱することを特徴とする方法が提供される。該リチウム含有混合物は水、リチウムイオン、少なくとも1種の液体の飽和炭化水素、および少なくとも1種のアニオン重合でつくられたスチレン重合体を含んで成っている。該水の量はスチレン重合体の重量に関して少なくとも約10重量%であり、該スチレン重合体は少なくとも約1000の重量平均分子量をもっている。

Description

本発明はアニオン重合法によりつくられたスチレン重合体中のイオン性リチウム残渣の除去に関する。
ポリスチレンはプラスティックス製品および材料の製造に多くの用途をもっている。アニオン重合スチレン重合体の一つの重要な用途は、臭素化されたスチレン重合体を製造するための粗原料としての用途である。臭素化されたアニオン重合ポリスチレンは、熱可塑性材料、例えばポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、およびナイロンに使用される非常に有用な燃焼遅延剤であることが知られている。有機リチウム化合物はアニオン重合ポリスチレンのようなアニオン重合スチレン重合体の合成における重合開始剤として典型的に使用されている。アニオン重合スチレン重合体を効果的に臭素化するためには、イオン性のリチウム触媒の残渣を重合体から取り除くことが重要である。アニオン重合によりポリスチレンがつくられリチウムイオンが存在する場合、生成物のポリスチレンの中に残留したリチウムイオンはポリスチレンをさらに処理する際に問題を生じ、例えば処理装置の中で固体のリチウム塩を析出して詰まりを起こすか、またはポリスチレン中に残留したリチウムイオンが次の反応、例えば臭素化に悪影響を及ぼすことができ、この場合リチウムイオンは臭素化工程に使用される溶媒と反応するか或いは臭素化触媒を妨害することができる。
スチレン重合体を製造するためにスチレン単量体をアニオン重合させる方法は当業界に公知である。例えば特許文献1参照。従来,リチウムイオンは、少量の水(有機リチウム重合開始剤1モル当たり約1〜約5モル)を加えた後、それよりも多量の水(スチレン重合体溶液7重量部当たり通常約1重量部の水)を加え、この混合物を約50〜約70℃の温度に加熱することによりMの低い(約1000〜10000)スチレン重合体から除去されていた。加熱後、有機相から水性相を分離するのを助けるために混合物をコアレッサー(coalescer)に通し、これによってアニオン重合ポリスチレンのリチウム含量を著しく減少させる。水性相(リチウム含有相)と有機相(スチレン重合体含有相)とを分離するためには、Mの低いアニオン重合スチレン重合体に対しては一般にコアレッサーを使用することが必要である。何故なら、水(水性相)は小さい液滴として有機相の中に懸濁しているからである。アニオン重合により製造されるスチレン重合体からコアレッサーを必要とせずにリチウムを除去する方法が望まれている。
米国特許第6,657,028号明細書。
アニオン重合により製造されたスチレン重合体はこれを水と混合するとしばしば乳化物を生じるにも拘わらず、驚くべきことに本発明に従えば、このような重合体からリチウムイオンを除去するために有機相から水性相を分離する際にコアレッサーを必要としない。このような乳化物はコアレッサーを通しても破壊されない。乳化した混合物は本発明に従って有利に分離することができる。これに加えて本発明においては、コアレッサーを用いないでスチレン重合体を含む有機相からリチウムイオンを含む水性相の分離を達成することができる。スチレン重合体と一緒に存在するリチウムイオンの量が著しく減少することが観測された。特に、実験室的な規模では、リチウムイオンの濃度はほぼ18ppm程度に減少した。従って本発明によれば、スチレン重合体中のリチウムイオンの量を減少させ
る方法が提供される。
本発明の一具体化例は、混合物全体を実質的に液相に保つのに十分な一つまたはそれ以上の圧力において、リチウム含有混合物を少なくとも約90℃の一つまたはそれ以上の温度に加熱することを含んで成る方法である。リチウム含有混合物は水、リチウムイオン、少なくとも1種の液体の飽和炭化水素、および少なくとも1種のアニオン重合でつくられたスチレン重合体を含んで成っている。この方法においては、水の量はスチレン重合体の重量に対し少なくとも約10重量%であり、スチレン重合体は少なくとも約1000の重量平均分子量をもっている。
本発明の他の具体化例は、生成物溶液中においてスチレン重合体をつくるために少なくとも1種の有機リチウム重合開始剤を用い、水を使用してアニオン重合を終結させる少なくとも1種のスチレン単量体をアニオン重合させる方法の改良である。スチレン重合体は少なくとも約1000の重量平均分子量をもっている。この改良法は、アニオン重合を終結させた後、生成物溶液全体を実質的に液相に保つのに十分な一つまたはそれ以上の圧力において、リチウム含有混合物を少なくとも約90℃の一つまたはそれ以上の温度に加熱することを含んで成る方法である。
本発明のこれらのおよび他の具体化例および特徴は、下記の説明および添付特許請求の範囲からさらに明らかになるであろう。
本発明のさらに詳細な説明
下記の説明においてppmで与えられた表記は重量に基づくものとする。
本発明に使用されるスチレン重合体をつくるのに用いられるスチレン単量体は任意のアニオン重合可能なスチレン単量体であることができる。本発明を限定しない適切な例としてはスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、エチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジメチルスチレン等、並びにこれらの2種またはそれ以上の混合物が含まれる。好ましくはスチレン単量体は実質的にスチレンから成っている。スチレンを単独で、或いはスチレンと共重合可能な1種またはそれ以上の単量体の存在下においてアニオン重合させる方法は当業界に公知であり、ここではアニオン重合法について説明することはしない。スチレンのアニオン重合法の一つについての説明は米国特許第6,657,028号明細書参照のこと。この特許は引用により本明細書に包含される。
本発明方法で得られるスチレン重合体は少なくとも1000の重量平均分子量(M)をもっている。本発明方法におけるアニオン重合スチレン重合体(即ちアニオン重合開始剤を用いてつくられたスチレン重合体)は約3000〜約30000の範囲の重量平均分子量をもっていることが好ましい。さらに好ましくは本発明におけるアニオン重合スチレン重合体は約3000〜約15000の範囲の重量平均分子量をもち、特に好ましくは本発明におけるアニオン重合スチレン重合体は約3000〜約12000の範囲の重量平均分子量をもっている。Mは当業界に公知の光散乱検出器を使用するゲル透過クロマトグラフ法(GPC)に基づいた値である。この方法に関するさらに詳細な説明は国際公開第98/50439号パンフレットを参照されたい。
本発明の一具体化例においては、アニオン重合法でつくられたスチレン重合体のリチウムイオン含量を減少させる。この方法では、少なくとも1種のスチレン重合体、少なくとも1種の液体の飽和炭化水素、リチウムイオン、および水からリチウム含有混合物をつくる。液体の飽和炭化水素の量は、スチレン重合体および液体の飽和炭化水素を一緒にした重量に関し、スチレン重合体が約5〜約70重量%、さらに好ましくは約20〜約60重
量%存在するような量である。
液体の飽和炭化水素はアニオン重合の反応条件下で液体である任意の脂肪族または脂環式炭化水素、またはそれらの2種またはそれ以上の混合物であることができる。このれらの飽和炭化水素は好ましくは分子中に約4〜約12個の炭素原子を含んでいる。脂肪族炭化水素は直鎖または分岐していることができる。本発明を限定しない適切な脂肪族炭化水素の例にはペンタン、イソペンタン、2−メチルペンタン、オクタン、2,2,4−トリメチルペンタン等が含まれる。さらに好ましくは、液体の飽和炭化水素は1種またはそれ以上の液体の飽和脂環式炭化水素である。本発明を限定しないこのような脂環式炭化水素の例にはシクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、1,3−ジメチルシクロヘキサン、1,4−ジメチルシクロヘキサン等が含まれ、液体の飽和炭化水素としてはシクロヘキサンが特に好適である。
リチウム含有混合物の中で水の量はスチレン重合体の重量に関し少なくとも約10重量%であり、好ましくはスチレン重合体の重量に関し約20〜約100重量%である。もっと好適な水の量はスチレン重合体の重量に関し約25〜約40重量%の範囲にある。これよりも多い量の水を使うこともできるが、不必要であるか望ましくはない。何故ならこのような多量の水は一般にスチレン重合体から除去されるリチウムイオンの量をそれほど増加させず、大量の容積の廃棄物を生じるからである。
リチウム含有混合物を撹拌し、少なくとも90℃、好ましくは約90〜約250℃の温度に加熱する。さらに好ましくはリチウム含有混合物を約100〜約220℃の温度に加熱する。もっと好ましくはリチウム含有混合物を約110〜約200℃の温度に加熱する。理論によって拘束されることを望むものではないが、温度が比較的高いことは、リチウム含有混合物の中に典型的に生じる乳化物を破壊する助けになると考えられている。高温を使用する利点はリチウム含有混合物の粘度を低下させることである。これに加えて、リチウム含有混合物を加熱するのに要する時間が一般に比較的短くなる。特に実験室的規模では、加熱時間は約1時間程度である。随時、温度を少なくとも約90℃に加熱する前に、それよりも低い高温、例えば約55〜約70℃の範囲の温度にリチウム含有混合物を加熱することができる。
本発明方法において高い圧力をかけると、リチウム含有混合物を高い温度に加熱できると同時に、混合物全体を実質的に液相に保つことができる。本明細書において使用される「高い圧力」という言葉は大気圧よりも高い圧力を意味する。本明細書で用いられる「混合物全体を実質的に」という言葉は混合物が完全に液体である状態から僅かしかずれていないことを意味する。このような僅かなずれには少量の蒸気の生成が含まれる。好ましくは、リチウム含有混合物にかけられる圧力は約20〜約1000ポンド/平方インチ(1.38×10〜6.90×10Pa)の範囲である。さらに好ましくは約20〜約500ポンド/平方インチ(1.38×10〜3.45×10Pa)の範囲である。本発明方法を実施する便利で好適な方法はリチウム含有混合物をオートクレーブ中で加熱する方法である。
加熱した後、リチウム含有混合物を通常冷却して水性相および有機相をつくる。これは通常の相分離法で分離することができる。通常は水酸化リチウムまたは1種またはそれ以上のリチウム塩の形の大部分のリチウムイオンは水性相に存在し、他方スチレン重合体は有機相に残る。
本発明の他の具体化例においては、少なくとも1種のスチレン単量体のアニオン重合を行う方法の改良法が提供される。この場合、少なくとも1種の有機リチウム重合開始剤を用いて生成物溶液中にスチレン重合体をつくる。このスチレン重合体は重量平均分子量が
少なくとも約1000であり、水を用いてこのアニオン重合を終結させる。この改良法では、リチウムを除去するために処理すべき生成物溶液は主としてアニオン重合スチレン重合体および少なくとも1種の液体の飽和炭化水素を含んで成り、また生成物溶液の中には少なくとも1種の有機リチウム重合開始剤および/またはその副成物も存在している。アニオン重合が終結した後には水も生成物溶液中に存在する。生成物溶液中には例えば未反応のスチレン単量体および1種またはそれ以上のエーテル促進剤のような他の化学種も存在することができる。生成物溶液中における液体の飽和炭化水素の量は変えることができるが、生成物溶液が約5〜約70重量%、さらに好ましくは約20〜約60重量%のスチレン重合体を含むような量が好適である。ここで液体の飽和炭化水素はリチウム含有混合物に対して上記に述べたようなものである。
この水で重合を終結させる具体化例を用いた場合,アニオン重合を終結させるのに使用される水の量は有機リチウム重合開始剤1モル当たり約1〜約10モル、さらに好ましくは最初に装入した有機リチウム重合開始剤1モル当たり約1.25〜約5モルの範囲であることが推奨され、また好適である。生成物溶液を水と一緒に混合すると、アニオン重合反応が終結する(通常は水和した水酸化リチウムを生成)。
アニオン重合を終結させた後で且つ本発明のリチウム低減工程を行う前に含ませることが推奨される好適な他の段階は、水と生成物溶液の少なくとも一部とを一緒に混合する他の混合段階である。最初に混合した量の水を分離せずに第2の水の混合段階を行うことは不必要であるように思われるが、二つの別々の段階で水を混合すると乳化物が生成する可能性が最低限度に抑制される。この第2の水の混合段階では、水の量はスチレン重合体の重量に関して少なくとも約10重量%である。好ましくはこの段階で使用される水はスチレン重合体の重量に関して約20〜約100重量%である。もっと好適な水の量はスチレン重合体の重量に関し約25〜約40重量%の範囲である。上記のように、もっと多くの量の水を使用できるが、不必要であるか望ましくはない。何故ならこのような多量の水は一般にスチレン重合体から除去されるリチウムイオンの量をそれほど増加させず、大量の容積の廃棄物を生じるからである。
生成物溶液中に存在する有機リチウム重合開始剤は多くのリチウム含有炭化水素の一つであることができる。適当な本発明を限定しない例には、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、イソプロピルリチウム、シクロヘキシルリチウムまたはフェニルリチウム、並びにこれらの混合物が含まれる。
アニオン重合を終結させた後、リチウム含有混合物に対して記載されたように、加熱される生成物溶液の全体をなす部分を実質的に液相に保つのに十分な少なくとも一つの圧力において、生成物溶液の少なくとも一部を少なくとも約90℃の少なくとも一つの温度に加熱する。好適な温度はリチウム含有混合物に対して述べたような温度である。好適な圧力を含めた高い圧力もリチウム含有混合物に対して述べたような圧力である。生成物溶液の加熱に対する考察は、低い高温に加熱することも含め、リチウム含有混合物に対して述べた場合と同じである。重合終結後の混合物は、加熱した後、通常は冷却して水性相および有機相をつくる。これは通常の相分離法により分離することができる。
下記の実施例は例示の目的で提供されたものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
下記実施例においては、有機相の中に(スチレン重合体と一緒に)存在するリチウムの量を決定する前に相を分離し、発光検出器を備えたICPにより存在するリチウムイオンの量を決定した。
シクロヘキサン(70g)中に1−BuLi(0.0162モル)およびTHF(0.0486モル)を含む溶液にスチレン(0.7モル)を30〜53℃で供給してポリスチレンをつくることによりスチレンのアニオン重合を行った。水(1モルのリビングポリマーまたはLiに対して3モル)を4分間かけて供給し、リビング重合を失活させた。次いでさらに水(21g)を加えた。この混合物を57〜64℃で10分間撹拌した。15分間混合物を沈降させた後、水性相および有機相を分離することができた。有機相(ポリスチレンおよび懸濁した水を含む)は88ppmのLiを含むことが見出だされた。次にこの混合物(有機相および水性相から成る)をオートクレーブ中で110℃に加熱し撹拌した。30分後、有機相は34ppmのLiを含んでいた。さらに1時間130℃でオートクレーブ中で撹拌した後、有機相は18ppmのLiを含んでいた。
有機リチウム重合開始剤(この例では1−BuLi)の1モルは少なくとも理論的には1モルのリビングポリマーを与える。従って有機リチウム重合開始剤1モルに対してよりもリビングポリマー1モルに対して例えば約3モルの水を使用することの方が望ましい。しかし、有機リチウム重合開始剤の量はリビングポリマーの量よりも通常容易に決定されるので、重合を終結させるための水の量はしばしば有機リチウム重合開始剤の量に対して参照される。
104ppmのLiを含むポリスチレンの乳状シクロヘキサン溶液(40重量%、M10,000、実施例1と同様な方法でアニオン重合により生成)およびその元の水洗液(アニオン重合ポリスチレン溶液に対し15重量%;1,170ppmのLiを含む)を一緒にし、オートクレーブに装入した。この液体混合物を加圧下において130℃に加熱し撹拌した。1時間後、有機相は37ppmのLiを含んでいた。オートクレーブ中で150℃においてさらに1時間撹拌した後、有機相は24ppmのLiを含んでいた。
本明細書において化学名または化学式で参照した反応物および成分は、それが単数または複数で参照されているかの如何に拘わらず、それが化学名または化学式によって参照された他の物質(例えば他の反応物、溶媒、等)と接触する前に存在したものとして認識される。得られた混合物または溶液或いは反応媒質の中で予備的な化学変化、転移および/または反応がたとえ起こったとしてもそれは問題ではない。このような変化、転移および/または反応は本明細書に従って要求された条件下において特定の反応物および/または成分を一緒にした当然の結果だからである。従って反応物および成分は所望の化学操作または反応を行うことに関連して、或いは所望の操作または反応を行うのに使用すべき混合物をつくる際に一緒にされるべき成分として認識される。また、一つの具体化例において物質、成分および/または構成要素が現在形(「含んで成っている」、「構成する」、「ある」等)で参照されていたとしても、該物質、成分または構成要素は本明細書の記述に従って1種またはそれ以上の他の物質、成分および/または構成要素と最初に接触、配合または混合される直前に存在したものとして参照される。
また特許請求の範囲において物質、成分および/または構成要素が現在形(「含んで成る」、「ある」等)で参照されていたとしても、該物質、成分または構成要素は本明細書の記述に従って1種またはそれ以上の他の物質、成分および/または構成要素と最初に接触、配合または混合される直前に存在したものとして参照される。
特記しない限り、本明細書においては冠詞「a」または「an」は、それが使用されているとしても本明細書の記述または特許請求の範囲を該冠詞が参照しているものを単一の要素に限定するものではなく、また限定すると考えるべきではない。冠詞「a」または「
an」は、それが使用されているとしても、特記しない限り一つまたはそれ以上のこのような要素を包含するものとする。
本明細書の任意の部分に参照された各特許または他の出版物、或いは公刊された文献は引用により全文が記載されているものとして本明細書に包含される。
本発明は添付特許請求の範囲の精神および範囲を逸脱することなくかなりの変更を行うことができる。

Claims (21)

  1. 混合物全体を実質的に液相に保つのに十分な一つまたはそれ以上の圧力下において、少なくとも90℃の一つまたはそれ以上の温度にリチウム含有混合物を加熱し、この際該リチウム含有混合物は水、リチウムイオン、少なくとも1種の液体の飽和炭化水素、およびアニオン重合でつくられた少なくとも1種のスチレン重合体を含んで成り、該水の量はスチレン重合体の重量に関して少なくとも約10重量%であり、該スチレン重合体は少なくとも約1000の重量平均分子量を有することを特徴とする方法。
  2. 該加熱は約90〜約250℃の範囲の温度への加熱であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 該圧力は約20〜約1000ポンド/平方インチの範囲であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 該水の量はスチレン重合体の重量に関し約20〜約100重量%であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 該スチレン重合体は約3000〜約30000の範囲の重量平均分子量をもっていることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 該スチレン重合体は約3000〜約15000の範囲の重量平均分子量をもっていることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 液体の飽和炭化水素の量はスチレン重合体と該液体の飽和炭化水素を一緒にした量に関し約20〜約60重量%のスチレン重合体が存在するような量であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 該スチレン重合体は約3000〜約30000の範囲の重量平均分子量を有し、該水の量はスチレン重合体の重量に関し約25〜約40重量%であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 該スチレン重合体は約3000〜約30000の範囲の重量平均分子量を有し、該水の量はスチレン重合体の重量に関し約25〜約40重量%であり、該加熱は約100〜約220℃の範囲の温度への加熱であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  10. 該スチレン重合体は約3000〜約30000の範囲の重量平均分子量を有し、該水の量はスチレン重合体の重量に関し約25〜約40重量%であり、該加熱は約100〜約220℃の範囲の温度への加熱であり、該圧力は約20〜約500ポンド/平方インチの範囲であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 該スチレン重合体は約3000〜約15000の範囲の重量平均分子量を有し、該水の量はスチレン重合体の重量に関し約25〜約40重量%であり、該加熱は約100〜約220℃の範囲の温度への加熱であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. 少なくとも1種のスチレン単量体をアニオン重合させる方法において、少なくとも1種の有機リチウム重合開始剤を使用して生成物溶液の中に重量平均分子量が少なくとも約1000のスチレン重合体をつくり、水を用いてアニオン重合を終結させる方法であって、アニオン重合を終結させた後に、加熱される生成物溶液の全体をなす部分を実質的に液相に保つのに十分な一つまたはそれ以上の圧力において、該生成物溶液の少なくとも一部を
    少なくとも約90℃の一つまたはそれ以上の温度に加熱することを特徴とする改良方法。
  13. 該加熱は約90〜約250℃の範囲の温度への加熱であることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
  14. 該圧力は約20〜約1000ポンド/平方インチの範囲であることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
  15. 該スチレン重合体は約3000〜約30000の範囲の重量平均分子量をもっていることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
  16. 該スチレン重合体は約3000〜約15000の範囲の重量平均分子量をもっていることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
  17. 生成物溶液は約20〜約60重量%のスチレン重合体を含んでいることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
  18. 重合を終結させた混合物と一緒に混合される水の量はスチレン重合体の量に関し約20〜約100重量%であることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
  19. 該スチレン重合体は約3000〜約30000の範囲の重量平均分子量を有し、重合を終結させた混合物と一緒に混合される水の量はスチレン重合体の量に関し約25〜約40重量%であることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
  20. 該スチレン重合体は約3000〜約15000の範囲の重量平均分子量を有し、重合を終結させた混合物と一緒に混合される水の量はスチレン重合体の量に関し約25〜約40重量%であり、該加熱は約100〜約220℃の範囲の温度への加熱であることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
  21. 該スチレン重合体は約3000〜約15000の範囲の重量平均分子量を有し、重合を終結させた混合物と一緒に混合される水の量はスチレン重合体の量に関し約25〜約40重量%であり、該加熱は約100〜約220℃の範囲の温度への加熱であり、該圧力は約20〜約500ポンド/平方インチの範囲であることを特徴とする請求項12記載の改良方法。
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