JP2009545368A - 超音波で高められたマイクロ針 - Google Patents

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Abstract

本発明は、被験体に物質を注射するための注射装置を提供する。装置は、注射器および被験体への物質の浸透速度を高めるためのエンハンサーを含む。注射器は、マイクロ針の支持体、およびこの支持体の第1表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含む。それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有する。それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する。

Description

本発明は、マイクロ針、および高められた薬物送達能力を有するそれらのアレイに関する。
多数の洗練され、かつ効力のある薬物(タンパク質系、DNA系または治療用化合物)が、病気および疾患との戦いで生成された、しかし、これらの薬物化合物の多くは、体内の生物学的バリアー(例えば皮膚、口腔粘膜、血液脳関門)によって、経口薬または注射を通して体に効率的に吸収できない。
薬物の経皮送達は、薬物または生物学的化合物を人間体内に送達するには魅力的な選択肢であるが、皮膚にかけての薬物の拡散に依存し、そして皮膚の低浸透性によって制限される。拡散速度は、薬物分子のサイズおよび親水性、ならびに角質層および表皮かけての濃度勾配に部分的に依存する。経皮薬物送達に多くの潜在的な利点があるが、人間皮膚の貧弱な浸透性により厳しく制限される。大部分の薬物は、治療に関係するレベルで皮膚に浸透しない。
経皮薬物送達の別の不利益は、薬物送達の遅い速度である。薬物の送達は、時間または日までの長い時間がかかる場合がある、そして、これは、臨床用途には簡便でないか、または実用的でない場合がある。多くの方法は、皮膚に渡って経皮輸送の速度を増加させるために開発されてきた。これらは化学的促進剤、イオン注入、電気穿孔法および超音波の使用を含むが、しかしこれらの方法は、薬物送達用途において、様々な成功のレベルを有してきた。
マイクロ針装置は、制御された最小の侵襲性、無痛性、および従来法での経皮薬物または生物学的流体の送達のために開発されてきた。マイクロ針アレイを使用する経皮薬物送達は、皮膚に渡る分子の輸送速度を、3〜4桁高める。この技術ではマイクロサイズの針は、痛みおよび出血を防ぐように、神経および血管を含む真皮層に貫通することなく、経皮薬物送達の第1の生物学的バリアーである角質層を貫通するために使用される。角質層は、10〜20μmの深さを有し、そして表皮は、50〜100μmと深さが変わるので、マイクロ針の貫通する長さは、通常約100μmである。高い浸透性および無痛の貫通にもかかわらず、マイクロ針アレイは、固有の送達均一性の利点を有する。マイクロ針アレイの別の利点は、安価かつ再現可能な量産において容易にスケールアップできる方法で、μmレベルの構造を容易に製造できるマイクロ製造技術である。
薬物送達のためのマイクロ針アレイの使用での不利益は、受動拡散によって皮膚を通して効率的に送達されるのに必要な生理化学的特性を有する薬物がほとんどないことである。マイクロ針アレイを使用する薬物の経皮送達の限界は、表皮を通した薬物の拡散によって課される。薬物の送達は、拡散現象なので、送達できる高分子のサイズに限界がある。さらに、送達できる薬物の量は、’’飽和’’値の達成によって制限される。
本発明の目的は、1種または2種以上の上記の不利益を実質的に克服するか、または少なくとも改善することである。
本発明の第1の形態では、物質を被験体に注射する注射装置が提供される、この注射装置は:
(i)マイクロ針の支持体およびこの支持体の第1の表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含む注射器、それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通り、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する;そして
(ii)被験体の中へ物質の浸透速度を高めるためのエンハンサー、
を含む。
以下の選択肢は、第1の形態の一部として使用でき、そして独立してまたは任意の実際的な組み合わせで使用できる。
エンハンサーは、超音波発生器を含むことができる。超音波発生器は、圧電結晶を含むことができる。圧電結晶は、PZT膜を含むことができる。圧電結晶は、交流電源と接続でき、圧電結晶は、この交流電源からの交流に応答して、超音波を生成できる。
注射装置は、物質を含有する流体を含む貯蔵容器をさらに含むことができる。貯蔵容器からそれらの入口開口を通して、それぞれの流路の中に流体を移動させるように、貯蔵容器は配置できる。エンハンサーは、支持体の第2の表面とエンハンサーとの間で貯蔵容器を画定するように、マイクロ針の支持体に接続できる。
注射器は、ケイ素でできていることができる。マイクロ針は、ケイ素でできていることができる。マイクロ針の支持体は、ケイ素でできていることができる。
それぞれのマイクロ針は、使用時に、被験体の表皮に物質を注射するために、被験体の角質層を通って貫通し、そして被験体の真皮を貫通しないような長さを有することができる。それぞれのマイクロ針は、独立して、約50〜約150μm長であることができる。
少なくとも1つのマイクロ針は、マイクロ針のアレイであることができる。それらのマイクロ針のそれぞれは、表皮の中に物質を注射するように、被験体の表皮を貫通することができる。アレイは、約500〜約2000のマイクロ針を含むことができる。
ある態様では、被験体に物質を注射する注射装置が提供される、この注射装置は:
(i)マイクロ針の支持体、およびそれぞれがこの支持体の第1の表面から伸びるマイクロ針のアレイを含む注射器(それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する);および
(ii)被験体への物質の浸透速度を高めるための超音波発生器、
を含む。
別の態様では、被験体に物質を注射するための注射装置が提供される、この注射装置は:
(i)マイクロ針の支持体、およびそれぞれがこの支持体の第1の表面から伸びるマイクロ針のアレイを含む注射器(それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する);
(ii)物質を含有する流体を含むための貯蔵容器(この貯蔵容器は、流体が、貯蔵容器からそれらの入口開口を通って流路に移動できるように、配置されている);
(iii)圧電結晶;および、
(iv)それによって圧電結晶が、この交流電源からの交流に応答して超音波を生成できる圧電結晶に接続された交流電源、
を含む。
別の態様では、被験体に物質を注射するための注射装置が提供される、この注射装置は:
(i)マイクロ針の支持体、およびそれぞれがこの支持体の第1表面から伸びるマイクロ針のアレイを含む注射器、
それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する;
(ii)物質を含有する流体を含むための貯蔵容器(この貯蔵容器は、流体が貯蔵容器からそれらの入口開口を通って、流路に移動できるように、配置される);
(iii)圧電結晶;および
(iv)圧電結晶がその交流電源からの交流に応答して超音波を生成できる圧電結晶に接続された交流電源(それぞれのマイクロ針は、被験体の表皮に物質を注射するために、被験体の角質層を貫通し、そして被験体の真皮を貫通しないような長さを有する、
を含む。
別の態様では、被験体に物質を注射するための注射装置が提供される、この注射装置は:
(i)マイクロ針の支持体、およびそれぞれがこの支持体の第1表面から伸びるマイクロ針のアレイを含む注射器(それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する);
(ii)支持体の第2の表面と結晶との間の貯蔵容器を画定するように、マイクロ針の支持体に接続された圧電結晶;および
(iii)それによって圧電結晶がこの交流電源からの交流に応答して超音波を生成できる、圧電結晶に接続された交流電源;
それぞれのマイクロ針は、被験体の表皮に物質を注射するために、被験体の角質層を貫通し、そして被験体の真皮に貫通しないような長さを有する、
を含む。
本発明の第2の形態では、被験体に物質を送達する方法が提供される、この方法は:
第1の形態によって、注射装置を提供すること;
少なくとも1つのマイクロ針が、被験体の皮膚を貫通するように、被験体の皮膚に注射器を適用すること;
流体が流路に入ることができるように、それぞれの入口開口に物質を含有する液体を適用すること、;そして
被験体への物質の浸透速度を高めるように、エンハンサーを作動させること
を含む。
以下の選択肢は、第2の形態の一部として使用でき、そして独立してまたは任意の実用的な組み合わせで使用できる。
エンハンサーは、超音波発生器を含むことができる。この場合は、エンハンサーを作動させるステップは、マイクロ針に隣接した、またはマイクロ針の近くの被験体の皮膚に超音波を超音波発生器に供給させることを含むことができる。
注射装置は、物質を含有する流体を含む貯蔵容器を含むことができる。貯蔵容器は、貯蔵容器からそれらの入口開口を通してそれぞれの流路に、流体が移動できるように配置できる。この場合は、流体を供給するステップは、流体を貯蔵容器に供給することを含むことができる。
物質は、被験体の状態を治療するために示された治療物質であることができる。この場合、この方法は、被験体の状態を治療するための方法であることができ、そして、流体を供給するステップは、治療に効果的な投与量の物質を含有する流体を開口に供給することを含むことができる。
被験体の皮膚に注射器を適用するステップは、少なくとも1つのマイクロ針が、被験体の角質層を通って表皮まで貫通するように行うことができる。このステップは、少なくとも1つのマイクロ針が被験体の真皮まで貫通しないように行うことができる。このステップは、被験体が苦痛を感じないように行うことができる。このステップは、無痛で行うことができる。このステップは、被験体が適用された所の近くで出血しないように行うことができる。
ある態様では、被験体に物質を送達する方法が提供される、この方法は:
(i)マイクロ針の支持体、およびそれぞれがこの支持体の第1表面から伸びるマイクロ針のアレイを含む注射器、
それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する;および
(ii)被験体への物質の浸透速度を高めるための超音波発生器;
を含む注射装置を用意すること、
マイクロ針が、被験体の皮膚を貫通するように、被験体の皮膚に注射器を適用すること;
この流体が流路に入ることができるように、物質を含有する流体を入口開口に供給すること;および
超音波発生器に、マイクロ針に隣接した被験体の皮膚へ超音波を供給させること、それによって被験体への物質の浸透速度を高めること
、を含んで成る。
別の態様では、被験体に物質を送達する方法が提供される、この方法は:
(i)マイクロ針の支持体、およびそれぞれがこの支持体の第1表面から伸びるマイクロ針のアレイを含む注射器(それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する);
(ii)物質を含有する流体を含むための貯蔵容器(流体が、貯蔵容器からそれらの入口開口を通って流路に移動できるように、この貯蔵容器は配置されている);および、
(iii)被験体への物質の浸透速度を高めるための超音波発生器、
を含む注射装置を用意すること;
マイクロ針が、被験体の皮膚を貫通するように、被験体の皮膚に注射器を適用すること;
流体が流路に入ることができるように、貯蔵容器に流体を供給すること;および、
超音波発生器に、マイクロ針に隣接した被験体の皮膚へ超音波を供給させること、それによって被験体への物質の浸透速度を高めること、
を含んで成る。
別の態様では、被験体の状態を治療する方法が提供される、この方法は:
(i)マイクロ針の支持体、およびそれぞれがこの支持体の第1表面から伸びるマイクロ針のアレイを含む注射器、
それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する;
(ii)流体を含有するための貯蔵容器(流体が、貯蔵容器からそれらの入口開口を通って流路に移動できるように、この貯蔵容器が配置されている);および
(iii)被験体への流体の浸透速度を高めるための超音波発生器、
を含む注射装置を提供すること;
マイクロ針が、被験体の皮膚を貫通するように、被験体の皮膚に注射器を適用すること;
この流体が流路に入ることができるように、治療的に効果的な投与量の治療物質を含有する流体を貯蔵容器に供給すること(この治療物質は、被験体の状態を治療するために示されている);および
超音波発生器に、マイクロ針に隣接した被験体の皮膚へ超音波を供給させること、それによって被験体への流体の浸透速度を高めること
を含む。
本発明の第3の形態では、被験体に物質を注射するための注射装置の製造方法が提供される、この方法は、被験体への物質の浸透速度を高めるために注射器をエンハンサーに接続することを含み、この注射器は、マイクロ針の支持体、およびこの支持体の第1表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含み、それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する。
以下の選択肢は第3の形態の一部として使用でき、そして独立してまたは任意の実用的な組み合わせで使用できる。
エンハンサーは、超音波発生器であることができる。この方法は、例えば、交流電源をこの超音波発生器に電気的に接続する、接続ステップをさらに含むことができる。交流電源を発生器に接続するステップは、電気的接続を超音波発生器に取り付けることを含むことができる。電気的接続は、交流電源に電気的に接続されることができる。
注射器をエンハンサーに接続するステップは、支持体の第2の表面とエンハンサーとの間に貯蔵容器を形成させるように。マイクロ針の支持体をエンハンサーに接続することを含むことができる。マイクロ針の支持体をエンハンサーに接続するステップは、支持体の第2の表面にスペーサーを接続することおよびスペーサーにエンハンサーを接続することを含むことができる。スペーサーは、ガラスを含むことができる。スペーサーはガラスウェハーを含むことができ、または、ガラスウェハーから加工されていることができる。
この方法は、注射器を用意するステップをさらに含むことができる。この方法は、マイクロ製造技術を使用してケイ素ウェハーから、注射器、またはマイクロ針の支持体、および/またはマイクロ針を加工するステップを含むことができる。
ある態様では、被験体に物質を注射するための注射装置の製造方法が提供される、この方法は:
注射器を、超音波発生器に接続すること(この注射器は、マイクロ針の支持体、およびこの支持体の第1表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含み、それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する);および
交流電源をこの超音波発生器に接続すること、
を含む。
別の態様では、被験体に物質を注射するための注射装置の製造方法が提供される、この方法は:
マイクロ針の支持体、およびこの支持体の第1表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含む注射器を用意すること(それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する);
支持体の第2の表面と超音波発生器途の間に貯蔵容器を形成するために、マイクロ針の支持体を超音波発生器に接続すること;および、
交流電源をこの超音波発生器に接続すること、
を含む。
別の態様では、被験体に物質を注射するための注射装置の製造方法が提供される、この方法は:
マイクロ製造技術を使用して、ケイ素ウェハーから注射器を加工すること(この注射器は、マイクロ針の支持体、およびこの支持体の第1表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含み、それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有し、それぞれのマイクロ針の流路は、支持体の第2の表面中に入口開口を、そしてマイクロ針中に出口開口を有する);
支持体の第2の表面と超音波発生器途の間に貯蔵容器を形成するために、マイクロ針の支持体を超音波発生器に接続すること;および
交流電源をこの超音波発生器に接続すること、
を含む。
本発明はまた、本発明の第3の形態の方法によって製造される注射装置を提供する。本発明はまた、物質を被験体に注射するために使用される場合に、本発明による注射装置提供する。本発明はまた、物質を被験体に注射するために、本発明による注射装置の使用を提供する。
添付図面を参照する例示のみによって、本発明の好ましい態様が記載されるであろう:
図1は、本発明による注射装置中の貯蔵容器を示す図である; 図2は、マイクロ針の皮膚への貫通を示す図である; 図3は、経皮薬物送達のために、超音波で高められたマイクロ針アレイの使用を示す図である; 図4は、マイクロ針の加工方法の主なステップを具体的に示す図である:(a)SiO2層の堆積およびパターニング;(b)流路の壁の熱酸化;(c)フォトレジストのスプレー被覆およびSiO2層のパターニング;(d)マイクロ針の外リング製造のための深掘りRIE;(e)貯蔵容器製造のための深掘りRIE;(f)ガラス基材上でのマスキング層の堆積およびパターニング;(g)HF中でのガラス穴の両面湿式エッチング;(h)ケイ素マイクロ針チップおよびガラス基材のアノード接合;(i)PZT膜のガラス基材への接合; 図5は、傾斜した先端を有する中空のケイ素マイクロ針の電子顕微鏡写真である; 図6は、ケイ素マイクロ針のアレイの電子顕微鏡写真である; 図7は、本発明による注射装置の写真である; 図8は、皮膚の中へ貫通速度を決定するためのテスト装置の図を示す;および 図9は、異なる実験的条件下での皮膚中へ浸透速度を示すグラフである。
本発明は、被験体に物質を注射するための注射装置を提供する。注射装置は、注射器およびエンハンサーを含む。注射器は、マイクロ針の支持体、およびこの支持体の第1表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含む。本明細書中の記載は、主として1超のマイクロ針がある場合をいうが、しかし本発明による注射装置は、単一のマイクロ針を有することができ、そして、適切な場合には、この記載は、この場合も同様に含むと取られることが好ましい。それぞれのマイクロ針は、マイクロ針を通って、そして支持体を通って伸びる流路を有する。流路は、親水性表面を有することができる。流路の流体が接触する表面は、親水性であることができる。流路は、表面上にヒドロキシル基、例えばシラノール基を有することができる。それぞれの流路は、マイクロ針の支持体の第2の表面中に入口開口(すなわち、第2表面からの開口)を、そしてマイクロ針中に出口開口(すなわちマイクロ針からの開口)を有する。従って、それぞれの流路は、流体が、入口開口を通って注射器に移動し、流路を通過し、そして出口開口を通って注射器を出ることができるようになっている。
エンハンサーは、被験体への物質の浸透速度を高めることができる。従って、注射装置において、注射器は、物質を被験体、特に被験体の皮膚の中へ導入するために使用され、およびエンハンサーは、物質の被験体への、特に被験体の皮膚への浸透速度を高めるために使用される。従って、注射器とエンハンサーとの組み合わせは、被験体に痛みを与えることを避け、または低下させ、または最小化しながら、高められた注射能力を提供する注射装置を提供する。
エンハンサーは、被験体へ、特に被験体の皮膚の中へのまたは皮膚を通る物質の浸透速度を高めることができる任意のタイプのエンハンサーであることができる。エンハンサーは、超音波発生器、例えば圧電材料、例えば圧電結晶を含むことができる。好適な圧電材料は、天然結晶または他の天然材料、人工結晶、人工セラミックおよびポリマーを含む。好適な天然結晶は、トルマリン、石英、トパーズ、ショ糖、リン灰石およびロッシェル塩(酒石酸カリウムナトリウム、KNaC446・4H2O)を含む。ほかの天然の材料は、骨を含む。好適な人工結晶は、石英類似体結晶であるベルリナイト(AlPO4)およびガリウムオルトホスフェート(GaPO4)を含む。好適な人工セラミックは、ペロブスカイトまたはタングステン銅構造を有するセラミックのグループを含む。それらは、チタン酸バリウム(BaTiO3)、ジルコン酸チタン酸鉛(Pb(ZrTi)O3)(通常PZTとして知られている)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)ニオブ酸カリウム(KNbO3)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、ビスマスフェライト(BiFeO3)、タングステン酸ナトリウム(NaxWO3)、Ba2NaNb55およびPb2KNb515を含む。好適なポリマーは、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)である。圧電結晶は、PZT膜を含むことができる。
超音波発生器は、約0.01〜約10MHz、または約0.05〜10、0.1〜10、0.2〜10、0.5〜10、0.01〜5、0.01〜2、0.01〜1、0.01〜0.5、0.01〜0.1、0.01〜0.05、0.02〜0.05、0.1〜5、0.2〜5、0.05〜2、0.5〜10、1〜10、2〜10、5〜10、0.1〜5、0.1〜2、0.1〜1、0.1〜0.5、1〜5、2〜5、または0.5〜2MHz、例えば、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5または10MHzの周波数における超音波を提供可能であることができる。超音波は、約20〜約50kHz5、または約20〜40、20〜30、30〜40、40〜50または30〜40kHz、例えば約20、25、30、35、40、45または50kHzの周波数で生成できる。約0.01〜5W/cm2、または約0.01〜1、0.01〜0.5、0.01〜0.1、0.01〜0.05、0.1〜5、0.5〜5、1〜5、0.1〜1、0.1〜2、0.1〜2.5、1〜4、1〜3、2〜5、3〜4、2〜3または2〜4W/cm2、例えば、約0.01、0.02、0.03、0.04、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5または5W/cm2の強度を有する超音波を提供可能であることができる。装置を使用して、注射される流体に、超音波を提供可能であることができる。流体が注射される被験体の皮膚に、超音波を提供可能であることができる。注射器の出口開口の近くで、被験体に超音波を提供可能であることができる。装置の少なくとも1つのマイクロ針に超音波を提供可能であることができる。1超のこれらの針に超音波を提供可能であることができる。超音波は、貯蔵容器中の流体を通して、マイクロ針中の流体を通して、マイクロ針の支持体を通して、マイクロ針を通して、被験体の皮膚を通して、または2種または3種以上のこれらの任意の組み合わせを通して、被験体に伝えられる。
エンハンサーが、圧電結晶を含む場合には、結晶は、交流電源に接続でき、それによって、結晶はこの交流電源からの交流に応答して、超音波を生成できる。結晶が超音波を発生するために、交流電源から結晶に交流が送ることができるように、結晶は交流電源に電気的に接続できる。交流電源は、AC発生器であることができる。交流電源は、変圧器を含むことができる。交流電源は、約0.01〜約10MHz、または約0.02〜0.05、または0.02〜0.04、0.02〜0.03、0.03〜0.04、0.04〜0.05、0.03〜0.05、0.05〜10、0.1〜10、0.2〜10、0.5〜10、0.01〜5、0.01〜2、0.01〜1、0.01〜0.5、0.01〜0.1、0.01〜0.05、0.02〜0.05、0.1〜5、0.2〜5、0.05〜2、0.5〜10、1〜10、2〜10、5〜10、0.1〜5、0.1〜2、0.1〜1、0.1〜0.5、1〜5、2〜5、または0.5〜2MHz、例えば約、0.01、0.015、0.02、0.025、0.03、0.035、0.04、0.045、0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5または10MHzの周波数を有する交流を発生可能であることができる。通常、交流電源の周波数は、圧電結晶によって生成される超音波の周波数に対応するであろう。
圧電結晶は、結晶が所望の周波数の超音波を生成するように周波数を変化させる電流源に接続できる。変動周波数は、上記の様に交流用であることができる。通常、交流は、次式によって記載される
v(t)=v(ピーク)×sin(ωt)
式中、v(t)は、電圧の時間の関数であり、v(ピーク)は、ピーク電圧であり、ωは変化の角周波数であり、そしてtは時間変数である。当然のことながら、他に一定の間隔で電流を変化させることはまた、圧電結晶に提供される場合、超音波を発生できる。例えば、sin(ωt)が正の場合には、上記の関数が適用され、そしてsin(ωt)が負の場合には、v(t)が0である整流された交流を適用できる。ほかの代替は、v(t)=Vi*sin(ωt)+V2(式中、V1およびV2は一定であり、またはv(t)=V1*sin(ωt)+V2(t)であるように、一定のオフセット電圧上への上記関数の重ね合わせを含み、ここで、V2(t)は、時間に依存する電圧の関数、例えば、線形増加する関数である。V2(t)は異なる時間スケールでV(t)によって、好ましくは実質的により長い時間スケールで変化できる。当然のことながら、全ての上記電圧の関数では、変化は、代わりに非正弦関数の電圧変化を有することができ、例えば、変化は、矩形、三角波または電圧の他の時間関数であることができ、それぞれが上記の様に交流のために上記のように周波数を有する。
注射装置は、物質を含有する流体を含む貯蔵容器をさらに含むことができる。貯蔵容器は、親水性表面を有することができる。貯蔵容器は、表面上、特に流体と接触するそれらの表面上に、ヒドロキシル基を有することができる。貯蔵容器は、注射器の流路と流体連通していることができる。流路の入口開口は、貯蔵容器中に開いていることができる。いくつかの態様において、支持体の第2の表面と、エンハンサーとの間に貯蔵容器を画定または形成するように、エンハンサーは、マイクロ針の支持体に接続されている。そうした態様では、エンハンサーもしくは支持体のいずれかまたは両方は、貯蔵容器を画定または形成するように、くぼみを有することができ、または凹面の形等の好適な形を有することができる。あるいはまたはさらに、スペーサー、エンハンサーおよび支持体が、貯蔵容器を画定または形成するように、エンハンサーは、スペーサーによって、マイクロ針の支持体に接続できる。これらの選択肢のいくつかは、図1に示される。従って、図1において、注射装置10は、注射器20およびエンハンサー30を含み、注射器20は、マイクロ針の支持体40および支持体40の第1の表面60から伸びるマイクロ針50を含む。図1において、2つのマイクロ針50が、簡素化の目的のために示されるが、しかし当然のことながら、多くの場合において、はるかに多くの針が実際には存在する。それぞれのマイクロ針50は、そこを通る流路70を有する。それぞれの流路70は、支持体40中の入口開口72およびその先端近くのマイクロ針50中の出口開口74を有する。流体が第2の表面80から(特に入口開口72から)流路70を通り、そしてマイクロ針50を通って(特に出口開口74を通って)注射器20を出ることができるように、それぞれの流路70は、マイクロ針50を通り、そして支持体40を通り、表面40の第2の表面80へと貫通する。第2の表面80とエンハンサー30との間に貯蔵容器90を形成するように、エンハンサー30は、マイクロ針の支持体40に接続される。図1の図(i)〜(iii)において、貯蔵容器90を形成するように、エンハンサー30は、マイクロ針の支持体40に直接接続されている。図(iv)および(v)において、エンハンサー30がスペーサー100によってマイクロ針の支持体40に接続されるように、スペーサー100が存在する。図1は、装置10を通る断面を示すので、図1において、スペーサー100は、2つの部分で示される、当然のことながら、スペーサー100は、実際にはマイクロ針の支持体40とエンハンサー30の周囲長の間での連続したスペーサーである。従って、これらの図において、スペーサー100、エンハンサー30およびマイクロ針の支持体40は、貯蔵容器90を形成する。図(i)、(iii)および(v)では、支持体40は凹面として示される、そして図(ii)および(iii)では、エンハンサー30は、凹面として示される。図(iv)では、エンハンサー30も支持体40も凹面ではなく、両者は平らまたは平面であり、そしてスペーサー100の存在が、貯蔵容器90の形成のために必要である。明らかに、貯蔵容器90の容積は、エンハンサー30または支持体40のいずれか、または両方の凹面の深さ、または、存在する場合にはスペーサー100の深さを調整することによって調整される。貯蔵容器は、存在する場合には、入口ポート(図1に示されていない)を含むことができ、この入り口ポートは、注射装置の使用と続く貯蔵容器から被験体への流体の注射の後または間に、貯蔵容器が再充填できるように、最密閉可能である。
留意すべきは、図1の図(i)、(iii)および(iv)中では、マイクロ針の支持体は平面でなく、(この明細書中で記載された)マイクロ針の支持体の’’第2の表面’’は、入口開口72が位置するエリアだけでなく、エンハンサー30が((i)および(iii)の場合は直接に、または(v)の場合は間接的にのいずれかで)接続されているエリアもまた含むことができることである。
操作中には、被験体に注射される物質を含有する流体は、貯蔵容器90に位置する。角質層を通って、そして表皮の中に貫通するように、マイクロ針50が、被験体の皮膚に挿入される。流体は、貯蔵容器から、そして流路70を通って被験体の表皮に拡散できる。エンハンサー30の作動は、流体の被験体への拡散を高める。
注射器、またはその一部は、半金属、例えば、ケイ素、金属、例えば、チタンもしくはステンレススチール、またはプラスチックでできていることができる。注射器は、ケイ素でできていることができる。マイクロ針は、ケイ素でできていることができ、または主としてケイ素でできていることができる。マイクロ針の支持体は、ケイ素でできていることができ、または主としてケイ素でできていることができる。ケイ素からの製造は、注射装置を製造するのに使用される周知のマイクロ製造法を可能にする。ケイ素は、’’p’’タイプのケイ素であることができる。ケイ素の抵抗率は、約1〜約20Ωcm、または約1〜10、1〜5、5〜20、10〜20、5〜15、5〜10または10〜15Ωcm、例えば、約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20Ωcmであることができる。
マイクロ針の支持体は、約50〜約500μm、または約50〜250、50〜200、50〜150、50〜100、100〜500、250〜500、100〜250、150〜250または100〜200μm、例えば、約50、100、150、200、250、300、350、400、450または500μmの厚さを有することができる。マイクロ針の支持体は、実質的に平面であることができる。マイクロ針が伸びるマイクロ針の支持体の部分は、実質的に平面であることができる。(マイクロ針が伸びる)第1の表面と、(入口開口が開いている)第2の表面とは、反対の表面であることができる。それらは、実質的に相互に平行であることができる。
マイクロ針は、使用時に、被験体の表皮に物質を注射するために、被験体の角質層を通って表皮まで貫通し、そして被験体の真皮を貫通しないような充分な長さであることができる。これは、図2中で具体的に説明される。物質の吸収に対するこのバリアーを通過するために、マイクロ針が角質層を通って貫通することは有用である。しかし、より深い注射に関連する不快さおよび/または苦痛および/または出血を避けるために、マイクロ針が、真皮まで貫通しないことは有用である。従って、人間の被験体での使用のためには、それぞれのマイクロ針は、独立して、約50〜約150μm長であることができる。それらは、約50〜100、100〜150、70〜120、70〜100または100〜130μm長、例えば、約50、60、70、80、90、100、110、120、130、140または150μm長であることができる。注射装置が非人間の被験体、特に人間のものと異なる厚さを有する皮膚を有するものに使用されるために設計されている場合、当然のことながら、長さは、これと異なることができる。マイクロ針の外径は、約20〜約100μm、または約20〜80、20〜50、30〜100、50〜100、70〜100、50〜70または30〜60μm、例えば、約20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95または100μmであることができる。マイクロ針は、被験体の皮膚の中への挿入に好適な任意の形であることができる。マイクロ針の形が一定の直径を有さない場合には、上記外径値は、平均または最大直径であることができる。マイクロ針は、例えば、円筒型、円錐を有する円筒型、半球状または三角錐の末端であることができる。それらは、多角形の断面(例えば三角形の、正方形、5角形、6角形、8角形、10角形、12角形等、規則的または不規則な多角形のいずれかであるもの)、(例えば3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または12超の辺を有する規則的または不規則な多角形の底辺を有する)角錐で伸びていることができ、またはそれらは、なんらかの他の好適な形であることができる。それらは針状であることができる。
マイクロ針内の流路の直径は、約10〜約50μm(ただし、マイクロ針の外径より小さい)、または約10〜40、10〜30、20〜50、20〜50または15〜25μm、例えば、約10、15、20、25、30、35、40、45または50μmであることができる。マイクロ針の壁の厚さは、約5〜約20μm、例えば、約5〜15、5〜10、10〜20または15〜20μm、例えば、約5、10、15または20μmであることができる。壁の厚さは、流路がマイクロ針内で中心に位置しないように、変えられるが、しかし、マイクロ針に傾斜した先端を形成させるように、中心をずらして配置されることができる。流路は、円形の断面を有することができ、または流路は、例えば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12または12超の辺を有する規則的なまたは不規則な多角形の断面を有することができ、または何らかの他の形(例えば楕円、楕円形の等)であることができる。流路の出口開口は、マイクロ針の先端にあることができ、またはマイクロ針中のそれ以外のところにあることができる。被験体の皮膚に挿入された場合に、マイクロ針を通して表皮中に流体を注射できるように、開口が被験体の表皮に位置するマイクロ針の先端に充分近いことが好ましい。従って、人間の被験体での使用のための注射装置では、マイクロ針の支持体の第1の表面と出口開口との距離は、約20〜約150μm、または約20〜120、20〜100、20〜80、20〜50、30〜150、50〜150、100〜150、30〜120、30〜100、30〜50または50〜100μm、例えば約20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、110、120、130、14または150μmであることができる。
いくつかの態様において、注射器は、複数のマイクロ針を有する。マイクロ針は、アレイ、例えば、規則的なアレイに並べられていることができる。そうした態様では、マイクロ針のそれぞれは、上記の様に、物質を表皮に注射するように被験体の表皮を貫通できることが好ましい。アレイは、約500〜約2000のマイクロ針を含むことができ、または、程度の差はあるが、この範囲より多くを含むことができる。マイクロ針の数は、流路の直径、流体の所望の送達速度、流体中の活性の濃度等の因子に依存するであろう。アレイは、例えば、約500〜1500、500〜1000、1000〜2000、700〜1200または700〜1000マイクロ針、例えば、約500、600、700、800、900、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900または2000マイクロ針を含むことができる。アレイは、正方形アレイであることができ、すなわちアレイは、それぞれの辺上に同数のマイクロ針を有することができ、またはアレイは、長方形アレイであることができ、またはアレイは(マイクロ針が同心円で並べられている)巡回アレイであることができ、またはアレイは、らせんアレイであることができ、またはアレイは、何らかの他の設計のアレイであることができる。正方形アレイの場合には、アレイのそれぞれの辺は、約20〜40マイクロ針、または約20〜30、30〜40または25〜35のマイクロ針、例えば、約20、25、30、35または40のマイクロ針を有することができる。長方形アレイの場合には、アレイのそれぞれの辺は、独立して、上記の様であることができる。アレイ中(例えば、マイクロ針の中心点間、または針が支持体と出会う点間の)マイクロ針の距離は、約100〜約500μm、または約100〜400、100〜300、200〜500、300〜500、200〜400、200〜300、300〜400または250〜350μm、例えば、約100、150、200、250、300、350、400、450または500μmであることができる。長方形または正方形アレイの辺の長さ、または円または楕円形の直径(すなわち長軸またはより短軸)は、独立して約5および20mm、または約5〜10、10〜20または10〜15mm、例えば、約5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19または20mmであることができる。
本発明はまた、被験体に物質を送達する方法を提供する。この方法では、本発明による注射装置が提供され、そして装置の注射器は、少なくとも1つのマイクロ針が、被験体の皮膚を貫通するように、被験体の皮膚に適用される。流体が入口開口を通って装置の流路に入ることができるように、物質を含有する流体(通常液体)は、マイクロ針の支持体の第2の表面に供給される。活性被験体への物質の浸透速度を高めるように、エンハンサーが作動される。
エンハンサーの性質は、作動の性質を制限するであろう。従って、エンハンサーが、超音波発生器、例えば圧電結晶を含む場合、エンハンサーの作動のステップは、超音波発生器に、マイクロ針に隣接した被験体の皮膚へ超音波を供給させることを含むことができる。これは、超音波発生器に、上記のようにAC(交流)の電流を供給するを含むことができる。超音波発生器がマイクロ針に隣接した、特に、流路がマイクロ針を出る場所に隣接した被験体の皮膚の領域に超音波を供給することが好ましい。超音波は、(存在する場合)貯蔵容器中の流体を通して、または注射器を通して、またはその両者を通して、伝えることによって、被験体の皮膚のその領域に伝えられる。
注射器を皮膚に適用すること、流体をマイクロ針の支持体(特にそれらの第2の表面、すなわち入口開口)に供給すること、およびエンハンサーを作動させるステップは、任意の所望の順番で行うことができる。いくつかの態様において、流体は、マイクロ針の支持体の第2の表面と接触する貯蔵容器中に位置するであろう、そして、注射器は、次に皮膚に適用されるであろうし、エンハンサーが、被験体への流体の送達の速度を高めるために作動できる。エンハンサーの作動は、その期間の間速度が高められるように、被験体の中へ流体の注射が生じる期間の間続くことが、もちろん一般的に望ましい。しかし、ある場合には、作動は、患者への物質の送達の速度を変えるために、要求に応じてスイッチを入れたり切ったりできる。他の態様において、注射器が被験体の皮膚に適用され、エンハンサーの作動が始まり、その後流体は、マイクロ針の支持体の第2の表面に適用されるであろう。上記のように、これらのステップのほかの順番は、本発明によって想定されている。
上で述べたように、この貯蔵容器が配置されている流体が、貯蔵容器からそれらの入口開口を通って流路に移動できるように、注射装置は、物質を含有する流体を含む貯蔵容器を含むことができる。この場合、流体の適用ステップは、流体を貯蔵容器に供給することを含むことができる。貯蔵容器が存在しない場合、流体を適用するステップは、流体をマイクロ針の支持体の第2の表面、特に流路の入口開口に供給することを含むことができる。貯蔵容器、または流路は、液体を貯蔵容器または流路に運ぶのに好適な管または他の導管からの流体で供給できる。いくつかの態様において、貯蔵容器は、管または他の好適な導管によって、流路と流体連通している。これらの態様で、貯蔵容器からの流体は、導管を通って流路に移動し、そして次に、流路を通って、注射される被験体に移動する。供給は、流体に圧力をかけて、流体が流路を通って被験体まで移動することを含むことができ、または供給は流体に圧力をかけることを含まないことができる。後者の場合では、流体は、流路からの拡散によって被験体に移動できる。この拡散の速度は、エンハンサーの作動によって、例えば、超音波を生じさせるように超音波発信機を作動させることによって、高めることができる。
物質は、被験体の状態を治療するために示された治療物質であることができる。物質は、薬物であることができる。物質は、ワクチンであることができる。物質は、タンパク質であることができる。物質は、酵素であることができる。物質は、ペプチド、例えば、ポリペプチドまたはオリゴペプチドであることができる。物質は、サッカリド、例えば、ポリサッカリドであることができる。物質物質は、抗体または抗体フラグメントであることができる。物質は、これらの任意の2種または3種以上の混合物であることができる。物質は、高分子または高分子量の物質であることができ、または物質は、低分子量物質であることができる。物質は、種々の分子量を含むことができる。物質が治療物質である場合、方法は、被験体の状態を治療するための方法であることができ、そして流体を供給するステップは、マイクロ針の支持体の第2の表面に、治療に効果的な投与量の物質を含有する流体を供給することを含むことができる。流体を供給するステップは、流体を物質のための治療速度で供給することを含むことができる。治療的に効果的な投与量は、有毒なまたはさもなければ望ましくないレベルの物質が被験体中で生成されない、充分な時間をかけて、または充分な速度で送達できる。これは、物質の毒性および治療上の有効性ならびに被験体の性質および大きさに依るであろう。被験体は、脊椎動物であることができる。脊椎動物は、哺乳類、有袋類または爬虫類であることができる。哺乳類は、霊長類または非人間の霊長類または他の非人間の哺乳類であることができる。哺乳類は、人間、非人間の霊長類、ウマ、ねずみ、ウシ、ウサギ、ヒツジ、ヤギ、ネコおよびイヌからなる群から選択できる。哺乳類は、例えば人間、馬、畜牛、乳牛、牛、バッファロー、羊、犬、猫、山羊、ラマ、兎、サル、猿および駱駝から選択できる。被験体は、家畜であることができる。被験体はペットであることができる。被験体は、農場の家畜であることができる。
物質は、流体中の溶液にあることができる、または物質は、懸濁液中にあることができ、または物質は、エマルジョン化されていることができ、または物質はマイクロエマルジョン中にあることができ、または物質は、流体中に分散されていることができ、または物質は、これらのいくつかの組み合わせであることができる(例えば、物質は、部分的に溶液であり、そして部分的にエマルジョン化されていることができる)。物質が溶液中にない場合には、物質の粒子または液滴サイズは、注射装置の流路の最小の直径より小さいことが好ましい。従って、流体は、溶液であることができ、または流体は、エマルジョンであることができ、または流体は、マイクロエマルジョンであることができ、または流体は、懸濁液であることができ、または流体は、分散体であることができ、または流体は、これらの1超であることができる。流体は、極性であることができる。流体は、水性であることができる。流体は、水と混和性である溶媒、例えば、エタノールまたはイソプロパノール等の低級アルコールを含むことができる。
本発明の装置は、注射器をエンハンサーに接続することによって製造でき、これらは既に記載した。エンハンサーが、超音波発生器である場合、方法は、交流電源をこの超音波発生器に接続するステップをさらに含むことができる。従って例えば、方法は、圧電結晶を注射器に接続すること、および交流電源を結晶(結晶を注射器に接続する前か後のいずれか)に接続することを含むことができる。交流の源は、結晶に貼り付けることのできる末端を任意選択的に使用して、電気的導電性ワイヤーによって、接続できる。
注射器をエンハンサーに接続するステップは、マイクロ針の支持体の第2の表面とエンハンサーとの間の貯蔵容器を形成するように、マイクロ針の支持体をエンハンサーに接続することを含むことができる。これは上記で図1を参照して記載された。マイクロ針の支持体は、中間物質によって、エンハンサーに接続されていることができる。中間物質は、例えば、糊または接着剤またははんだであることができ、または中間物質は、スペーサー(例えば、ガラス、セラミック、ポリマーのまたは他のタイプのスペーサー)であることができ、または、これらのいくつかの組み合わせであることができる。中間物質は、支持体をエンハンサーに接続するために役立つことができ、そしていくつかの態様において、貯蔵容器を部分的に形成することに役立つことができる。
この方法は、注射器を用意するステップをさらに含むことができる。注射器を用意するステップは、注射器を加工することを含むことができる。次に、このステップの性質は、注射器の性質、注射器の設計、注射器ができている材料等に一部依るであろう。注射器は、ケイ素でできていることができる。注射器は、金属(例えばスチール、ステンレススチール、チタン、金、白金、パラジウム)、セラミック(シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、ケイ素、アルミニウム、チタンおよびジルコニウムの2種または3種以上を含む混合セラミック酸化物)または何らかの他の好適な材料てできていることができる。注射器の製造は、成形、エッチング、形成またはなんらかの他の方法を含むことができ、またはこれらの組み合わせを含むことができる。方法は、例えば、マイクロ製造技術を使用して、ケイ素ウェハーから、注射器、またはマイクロ針の支持体、および/またはマイクロ針を加工するステップを含むことができる。方法は、注射器の接触表面の少なくとも1つ、例えば、流路の流体接触表面および/または貯蔵容器の流体接触表面に、親水性を与えるステップを含むことができる。
本発明の好ましい態様は、経皮薬物送達のために、超音波で高められたマイクロ針アレイを提供する。従って、本発明の態様では、種々の薬物および/または生物学的化合物の被験体の皮膚への拡散を高めるために、中空のマイクロ針アレイは、超音波発信器と組み合わされた。これは、経皮薬物送達のためのマイクロ針によって与えられる利点と、薬物の超音波送達の利点とを組み合わせる。
マイクロ針装置は、最小の侵襲性、無痛性、および従来方式の、制御された経皮薬物または生物学的流体送達のために開発されてきた。本発明者らは、(超音波発信器として装置中の)PZT膜と中空のマイクロ針とを組み合わせ、そして装置によって送達される物質の拡散速度を高めるために、超音波エネルギーを用いる。これは、洗練された、そして大きい分子種または高分子化合物の皮膚への送達を可能にする。経皮薬物送達のためのマイクロ針の利点と組み合わされて、PZT超音波発信器は、連続的な超音波エネルギーを流体媒体に提供し、そして皮膚への拡散速度を改善する。PZT超音波発信器はまた、大きい分子化合物が皮膚の中へ容易に拡散することを助け、そしてマイクロ針の目詰まりのリスクを低下させる。
種々のタイプのマイクロ針が、経皮薬物送達のために開発されてきたが、しかし、そこへの送達の速度は、マイクロ針から被験体の中への受動拡散によって制限されていた。さらに、マイクロ針を使用して送達される薬物または治療用化合物の分子サイズは、受動拡散によって制約されてきた。拡散現象に関連する問題を克服するひとつの手段は、注射装置によって送達される薬物分子または他の物質に’’エネルギー’’をさらに与えることである。この’’エネルギー’’は、例えば、超音波エンハンサーによって生成できる。超音波エネルギーは、皮膚の中へ拡散の速度および分子サイズを改善するために知られている。
医療診断目的のための超音波周波数の好ましい範囲は、通常0.5MHz〜5MHzであり、そして強度の好ましい範囲は、2〜4W/cmである。しかし、本発明のためには、さらに通常の範囲は、約20〜約50kHzかつ約0.1〜約2.5W/cm2である。これらの範囲は、被験体の種、送達される物質の性質および注射の部位による変数であり、そしてこれらの範囲外の値は、注射する部位への損傷を最小化しながら所望のレベルを達成するのに、試験後に最適なパラメーターを決定するために使用できる。
超音波エネルギーは、皮膚拡散および活性物質の浸透を高めるために使用できる。発明者らは、この高めることについて以下のように仮定する。皮膚が超音波に曝される場合、波はあるレベルまで伝播し、そして流体拡散を助けるいくつかの効果を生じることができる。これらの効果の一つは、キャビテーションと呼ばれる、液体中でのガス泡の生成、そして続く崩壊である。キャビテーションの力は、ケラチン生成細胞において穴の形成、内部細胞の空間の拡大、そして角質層脂質および表皮組織の摂動を生じると考えられている。キャビテーションの泡の振動が脂質二分子層中での無秩序を引き起こし、それによって経皮輸送を高めると仮定される。別の可能な効果は加熱であり、主に散乱および吸収効果による伝播する超音波のエネルギー損失による。皮膚の生じた温度上昇は、典型的には、数摂氏度の範囲(例えば約1〜約5℃、または約1〜3、2〜5もしくは2〜4℃、例えば、約1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5もしくは5、またはおそらく5℃超)である。この温度上昇は、角質層および表皮の流動性を高めることができ、同様に皮膚バリアーを通して、分子の拡散率を直接高めることができる。これらの主な効果は、圧力による力の不均等な分布による音響せん断応力によって生じる音響マイクロストリーミングにより、助けられることができる。さらに、超音波は、表皮中での圧力増加によって、粒子を押すことができる。
超音波エネルギーは、皮膚の中へ拡散の速度および分子サイズを改善するための、潜在的な方法である。本発明では、発明者らは、皮膚の中への種々の薬物および生物学的化合物の拡散を高めるために、経皮薬物送達のためのマイクロ針のすべての利点を有する、マイクロ針アレイと、超音波発信器とを組み合わせた。
標準のマイクロ製造技術は、本発明によるケイ素マイクロ針アレイの製造のために使用できる。図2は、マイクロ針を用いた経皮薬物送達の概略図を示す。従って皮膚は、通常、外側の層、または角質層、角質層に隣接した表皮、および表皮に隣接した真皮を含む。真皮は、神経細胞および血管を含む。図2に示すように、本発明のマイクロ針が皮膚に挿入される場合、マイクロ針は、好ましくは角質層を通り、そして表皮に貫通するが、しかし真皮に到達しない。マイクロ針アレイは、皮膚に挿入され、そして角質層を横切る輸送のための導管を作り出すことができる。一旦薬物または化合物が角質層を横切ると、それはより深い組織を通って拡散し、そして、全身投与のための下地をなす毛細管に取り込まれることができる。さらに、約100μmのそれらの長さにより、マイクロ針アレイは、より深い真皮中の神経を刺激しないので、皮膚を無痛で貫通することができる。従って、マイクロ針は、薬物送達のための皮膚への経路を作り出すことができ、そしてそれらのサイズにより、無痛であることができる。
本発明による好適な装置は、2つの主要部:中空のマイクロ針アレイおよび超音波発信器を含む。バルクマイクロ機械加工技術は、皮膚の角質層を通して高い浸透性を提供し、そして最小の侵襲性および苦痛を生じる面外中空ケイ素マイクロ針アレイを作るために使用されてきた。アレイは、皮膚組織の中への大注射容積容量および薬物の注射の良好な均一性を提供する。ケイ素マイクロ針アレイは、次に、貯蔵容器として機能する空洞を有し、そして次に、商業的PZT膜に取り付けられる別の断片のガラス基材に接合される。PZT膜は、20kHzの周波数を有するAC発生器で起動でき、それによって超音波発信器として機能するように刺激を与える。本発明による経皮送達のための効果的な超音波周波数は、約20〜約50kHz、または約20〜約30kHzの周波数範囲にある。これは、0.5MHz〜5MHzである通常の医療診断または治療目的のための超音波周波数と通常異なる。ガスのキャビテーション効果は、より高い周波数の超音波を使用して容易に生成される程ではないので、これらの周波数は、好適なように見える。
同様に、経皮薬物送達のための好適な電力密度はまた、通常の医療治療の超音波で使用されるものと異なることができる。経皮送達のための好適な電力密度は、約0.1W/cm2〜約2.5W/cm2である。装置の利点は:
超音波発信器と組み合わせたマイクロ針アレイが、良好な構造的強度、高い浸透性および皮膚の中への流体の低い流れ抵抗を有すること;
30×30のマイクロ針のアレイが、組織への薬物拡散の大きくかつ均一のエリアを提供すること、
PZT超音波発信器が、連続的な超音波エネルギーを、流体に提供すること、そしてそれによって、多孔質構造として表皮を働かせること、そして大きな分子化合物が皮膚の中にさらに容易に拡散することを助けること、および、
マイクロ針の目詰まりのリスクを下げること、
である。
図3は、経皮薬物送達のための超音波とマイクロ針アレイの組み合わせを示す。このように、交流電源Vは、マイクロ針と共に、貯蔵容器を形成するPZT超音波源に接続されていることが示される。図2のように、マイクロ針は、角質層を通って表皮まで貫通するが、しかし真皮まで到達しないことが示される。図3は、PZT結晶から発信し、被験体の皮膚を通って浸透する超音波を示す。マイクロ針と超音波エンハンサーとの組み合わせは、経皮送達の新規なアプローチであり、そして活性拡散を用いた経皮薬物輸送を促進する改善を提供する。チップは、2つの部分:中空のマイクロ針アレイおよび超音波発信器からなる。中空のケイ素マイクロ針アレイは、典型的なマイクロ機械加工技術を用いて加工されており、次にPZT膜を有する別の基材(ガラス)に接合される。マイクロ針は、100μmの長さ、80μの外径m、40μmの内径、および30×30の数のアレイを有する。ガラス基材は、空洞を有して加工され、そして商業的な可変PZT膜が貯蔵容器を形成するために取り付けあれる。マイクロ針の使用では、角質層の第1の皮膚バリアーは、貫通され、そして薬物は、痛みおよび出血なく表皮層まで送達される。同時に、PZT膜は、高い周波数のAC電圧として起動され、そして超音波発信器として機能する。超音波は、皮膚組織に発信され、そして表皮中にキャビテーションを生じると考えられており、超音波伝搬のエネルギー損失によって温度上昇を生じ、そしてそれによって経皮薬物輸送を高める。
本発明による超音波で高められたマイクロ針の利点は、大きいサイズ分子経皮薬物送達、ならびに/または活性薬物拡散の高い速度および/もしくは量および/もしくは均一性を高めることである。
例1
装置の製造
超音波で高められたマイクロ針アレイ装置を、2つのウェハー(1つのケイ素ウェハーおよび他の1つのガラスウェハー)を用いて加工した、そして次にPZT厚膜でパッケージされた。製造方法の主なステップを図4に示す。
1〜20Ωcmの抵抗率を有する4’’ケイ素ウェハー、500μm厚、’’p’’タイプを、中空のマイクロ針アレイの製造のために使用した。製造順序は、内側穴または流路のエッチング、第2に外側リングの処理、および最終的に貯蔵容器裏面のエッチングから成っていた。ウェハーを、120℃のpiranha溶液(2/1の比率のH2SO4/H22)中で20分間洗浄し、脱イオン化水で洗浄し、そしてspin乾燥した。
SiO2マスクを、マイクロ針の穴(流路)の製造のために生成した。2μm厚SiO2層をTystar炉中で成長させた。フォトレジストマスク(ClariantからのAZ7220)を、CF4/O2ガス混合物を使用するRIE(反応性イオンエッチング)システム中で、SiO2層をパターン化するために使用した。マスキング層としてSiO2を使用して、深堀りRIEシステム(Adixen AMS100Si)(図4a)上で古典的なBosch法(SF6/C48)を使用するケイ素ウェハー中に、250μmの深さの穴を開けた。従って図4aは、シリカ層410を有するケイ素ウェハー405を示す。穴415は、シリカ層410およびケイ素ウェハー405を部分的に貫通する。
Bosch法から生じた不動態化層を、真空中、600℃でアニーリング使用して除去した。次のRIE製造ステップ(図4b)の間に穴の形を保護するために、1μm厚の第2の熱酸化を行った。従って、図4bにおいて、酸化層420を穴415内に示す。第2のフォトレジストマスクを、スプレー被膜法(EVG101システム)を使用して適用した。層を現像した後で、フォトレジストマスクからの溶媒の遅い除去のためにオーブン中でhard baking法を行った。SiO2層のパターニングを、(RIE装置でCF4/O2ガス混合物を使用して)上記に類似の方法を使用して行った図4c。従って、図4cは、穴415の中に貫通し、元のシリカ層の残留する部分435を有するフォトレジストマスクの残りの部分430を示す。
ケイ素マイクロ針の外部の形を、深堀りRIEシステム中で等方性の方法を使用し、続いて異方性の方法(Bosch−上記に記載した)(図4d)を使用して画定した。従って図4dは、層420に裏打ちされている穴415を有し、そしてそこにフォトレジスト430を有するマイクロ針440を示す。
最終的に、第3の異方性Bosch法を、ウェハー(図4e)の裏からSiO2マスクを通して行った。従って図4eは、層420に裏打ちされている穴を有し、そしてそこにフォトレジスト430を有するマイクロ針440を示す。図4eでは、ケイ素ウェハー405を、支持体445および空洞450を有する形に形成させた。穴415は、支持体445を通って空洞450に貫通する。BOE(バッファーオキサイドエッチャー)中で酸化物のマスクを除去しながら、フォトレジストマスクを古典的なフォトレジスト剥離剤で除去した。乾燥酸化(100nm厚)を、マイクロ針穴の表面の親水性表面を達成するために行った。
ガラス基材を加工し、そしてケイ素ウェハーに接合して、(増加貯蔵容器容積を増加させ、そしてシリンジ針との接続を可能にするために)貯蔵容器を形成させた。アモルファスSi/SiC/フォトレジストからなる2つのマスキング層を、lmm厚のガラスウェハー(Corning7740、Pyrex(商標))の両側上に堆積させた−図4f。このように、図4fは、マスキング層460、ウェハー455を露光するために除去された部分とともに、ガラスウェハー455を示す。SF6を使用してRIEシステム中でフォトレジストマスクを通したエッチングを行いながら、層を、PECVD(プラズマ化学気相堆積法)反応器中で堆積させた。これらのマスキング層を使用して、ガラスウェハーを、高濃縮HF溶液(49%)を通してエッチングした−図4g。このように、図4gは、そこに空洞465を有するウェハーを示す。マスキング層460を、図4g中で除去した。
マスキング層を除去した後で−図4g−パターニングのために使用したのと同じRIE法を使用して、ガラスウェハーを、マイクロ針を用いてケイ素ウェハー上に陽極接合した−図4h。このように、図4hは、針440と、それが通る穴415、および空洞450を有するケイ素ウェハー405を示す。ウェハー405を、そこに空洞465を有するガラスウェハー455に接合した。最終的にウェハーを、12mmの正方形で、12mmのガラス上のケイ素(SOG)チップに切断した。SOGチップ上では、市販されている厚いPZT膜を、SnAuボールはんだを使用して接合した−図4i。このように、図4iは、針440とそれが通る穴415、および空洞450を有するケイ素ウェハー405を示す。ウェハー405を、そこに空洞465を有するガラスウェハー455に接合する。ウェハー455は、貯蔵容器475を形成させるように、PZT膜470に接合され、貯蔵容器475は、膜470およびウェハー455および405によって画定され、そして空洞450および465を含む。
図5および図6は、100μmの長さ、40μmの内径および80μmの外径を有するのマイクロ針を有する中空のマイクロ針アレイの製造結果を示す。マイクロ針上に傾斜した先端を形成させ、そして皮膚中への貫通を促進するように、内側の穴は、外側のリングに偏心するように設計できる。
従って、本発明では、超音波で高められたマイクロ針アレイが開発され、そして経皮薬物送達で使用できる。マイクロ針と超音波との組み合わせで、経皮薬物輸送の速度は、大幅に高められた。さらに、ワクチン、複雑なバイオ試薬および高分子化合物等の大きいサイズの分子はまた、体経皮内に、高い浸透性かつ無痛で送達できる。
例2
本発明による注射装置を上記の様に組み立てた。装置の写真を図7に示す。豚の皮膚上でカルセイン使用し、図8の装置を使用して、試験を行った。図9のグラフは、3つの異なる状況:エンハンサーなし、中空のマイクロ針あり、かつ本発明の方法を使用した、超音波で増強したマイクロ針を使用、の試験結果を示す。図8を参照すると、テスト装置810は、皮膚サンプル830に適用される注射装置820を含む。豚の皮膚サンプル830は、受けチャンバー840中で受け液体と繋がっている。受け液体を挿入または回収するためのチャンバーに、腕850を提供する。チャンバー840を、受け液体を一定の温度の温度に保つために、水浴865ならびに入口および出口ポート870および875を、それぞれ含む、フランツ型セル860中に配置する。サンプルチャンバー880を、テストサンプルを保持するために提供する。注射装置820は、本明細書中に記載したように、そこから下に伸びるマイクロ針アレイ890を有するマイクロ針の支持体885を含む注射器を含む。装置820はまた、皮膚サンプル830を通したテストサンプルの浸透速度を高めるためのPZT結晶895を含む。PZT結晶は、サンプルチャンバー880と連通する、装置820の貯蔵容器900に隣接する。PZT結晶890は、結晶890に交流を供給するように、取り付けられたリード線910を有する。
テスト装置810を使用したテストを行うために、カルセイン溶液(lmmol、0.523mg/ml)を、装置20に供給するように、チャンバー880に置いた、そして受け液体(PBS:ホスフェートでバッファー化された生理食塩水)を、チャンバー840に充填した。受け液体を、外部の水浴によって、実験を通して37℃で維持した。受け液体中でカルセインの濃度を、次に腕850から一定分量回収することによって監視し、そしてそれらを分析した。この実験を3セットの条件下で行った:
1)マイクロ針なし、(図9中で’’エンハンサーなし’’)
2)マイクロ針あり、しかし超音波なし(図9中で’’マイクロ針’’)
3)マイクロ針および超音波あり(20kHz、0.5Wcm-2(図9中で’’マイクロ針+US’’)。
図9の結果からマイクロ針のみが、皮膚サンプルに渡るカルセインの輸送において改善を示すことが理解できる。しかし、これは、超音波の適用によって高められている。

Claims (24)

  1. 被験体に物質を注射するための注射装置、該注射装置は:
    (i)マイクロ針の支持体、および該支持体の第1表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含む注射器、
    該それぞれのマイクロ針は、該マイクロ針を通り、そして該支持体を通って伸びる流
    路を有し、該それぞれのマイクロ針の該流路は、該支持体の第2の表面中に入口開口
    を、そして該マイクロ針中に出口開口を有する;および
    (ii)該物質の該被験体への浸透の速度を高めるためのエンハンサー、
    を含んで成る。
  2. 該エンハンサーが、超音波発生器を含む、請求項1に記載の注射装置。
  3. 該超音波発生器が、圧電結晶を含む、請求項2に記載の注射装置。
  4. 該圧電結晶が、PZT膜を含む、請求項3に記載の注射装置。
  5. 該圧電結晶が交流電源に接続されており、それによって、該圧電結晶が該交流電源からの交流に応答して超音波を生成できる、請求項3または請求項4に記載の注射装置。
  6. 該物質を含有する流体を含むための貯蔵容器をさらに含み、該流体が貯蔵容器から、該それらの入口開口を通って、該それぞれの流路に移動できるように、該貯蔵容器が配置されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の注射装置。
  7. 該エンハンサーが、該支持体の該第2の表面と該エンハンサーとの間の該貯蔵容器を画定するように、該マイクロ針の支持体に接続されている、請求項6に記載の注射装置。
  8. 該注射器がケイ素でできている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の注射装置。
  9. 使用時に、該それぞれのマイクロ針が、該物質を該被験体の該表皮内に送達するために、該それぞれのマイクロ針が、該被験体の該角質層を通ってを貫通し、そして該被験体の該真皮まで貫通しないような長さを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の注射装置。
  10. 該それぞれのマイクロ針が、独立して、約50〜約150μmの長さである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の注射装置。
  11. 該少なくとも1つのマイクロ針が、マイクロ針のアレイであり、該マイクロ針のそれぞれが、該物質を該表皮内に注射するように、該被験体の該表皮を貫通できる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の注射装置。
  12. 該アレイが、約500〜約2000のマイクロ針を含む、請求項11の注射装置。
  13. 被験体に物質を送達する方法、該方法は:
    該物質を被験体に注射するための注射装置を用意すること、
    該注射装置は:(i)マイクロ針の支持体、および該支持体の第1表面から伸び
    る少なくとも1つのマイクロ針を含む注射器、および
    該それぞれのマイクロ針は、該マイクロ針を通り、そして該支持体を通って伸びる
    流路を有し、該それぞれのマイクロ針の該流路は、該支持体の第2の表面中に入口
    開口を、そして該マイクロ針中に出口開口を有する、
    (ii)該物質の該被験体への浸透速度を高めるためのエンハンサー、を含む;
    該少なくとも1つのマイクロ針が、該被験体の該皮膚を貫通するように、該注射器を、該被験体の該皮膚に適用すること;
    該流体が該流路に入ることができるように、該物質を含有する流体を、該それぞれの入口開口に供給すること;および
    該物質の該被験体への浸透速度を高めるように、該エンハンサーを作動させること、
    を含んで成る。
  14. 該エンハンサーが、超音波発生器を含み、そして該エンハンサーを作動させるステップが、該超音波発生器に、該それぞれのマイクロ針に隣接した該被験体の該皮膚に超音波を供給させることを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 該注射装置が、該物質を含有する該流体を含むための貯蔵容器を含み、該流体が該貯蔵容器から該それらの入口開口を通って該それぞれの流路に移動できるように、該貯蔵容器が配置されており、そして該流体を供給する該ステップが、該流体を該貯蔵容器に供給することを含む、請求項13または請求項14に記載の方法。
  16. 該物質が、該被験体の状態の治療のために示された治療物質であり、それによって、該方法が該状態を治療する方法であり、そして該流体を供給するステップが、治療的に効果的な投与量の該物質を含有する流体を、該開口に供給することを含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 被験体に物質を注射するための注射装置の製造方法、
    該方法は、被験体の中へ該物質の浸透速度を高めるのための注射器をエンハンサーに接続することを含み、該注射器は、マイクロ針の支持体、および該支持体の第1表面から伸びる少なくとも1つのマイクロ針を含み、該それぞれのマイクロ針は、該マイクロ針を通り、そして該支持体を通って伸びる流路を有し、該それぞれのマイクロ針の該流路は、該支持体の第2の表面中に入口開口を、そして該マイクロ針中に出口開口を有する。
  18. 該エンハンサーが、超音波発生器であり、そして該方法が、交流電源を該超音波発生器に接続するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 該注射器を該エンハンサーに接続するステップが、該支持体の該第2の表面と該エンハンサーとの間に貯蔵容器を形成するように、該マイクロ針の支持体を該エンハンサーに接続することを含む、請求項17または18に記載の方法。
  20. 該マイクロ針の支持体を該エンハンサーに接続するステップが、スペーサーを該マイクロ針の支持体の該第2の表面に接続すること、および該エンハンサーを該スペーサーに接続することを含む、請求項19に記載の方法。
  21. マイクロ製造技術を使用して、ケイ素ウェハーから該1つまたは2つ以上のマイクロ針を加工するステップを含む、請求項17〜20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 請求項17〜21のいずれか一項に記載の方法によって製造された、注射装置。
  23. 物質を被験体に注射するために使用される、請求項1〜12または22のいずれか一項に記載の注射装置。
  24. 物質を被験体に注射するための請求項1〜12または22のいずれか一項に記載の注射装置の使用。
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