JP2009542130A - パーソナルエリアネットワークを用いるイベント確認のための方法および装置 - Google Patents

Abstract

短距離無線通信ネットワークを用いてイベントを確認するための方法および装置が開示される。メカニズムは、イベントを監視するステップ、イベントを照合するステップ、およびイベントが照合された時に機能を実行するステップを含む様々なステップを有している。一実施形態において、一連のイベントは、まず最初にスケジューリングデータベース、例えばカレンダーソフトウェアに入力される。一旦イベントがスケジューリングデータベースに格納されると、メカニズムは所定のシーケンスに従ってイベントを監視する。一態様では、イベントは発生順に配列され得る。所定のシーケンスに従ってイベントの発生が検出されると、メカニズムは、実際のイベントの発生を照合するために、その短距離無線機能を用いて周囲情報を得る。イベントの発生を照合すると、メカニズムは機能を実行する。それは予め定められた機能またはリアルタイムで指示される機能であってもよい。

Description

本発明は、通信ネットワークに関する。より詳しくは、本発明は、無線通信に関する。

カレンダーソフトウェアを用いて時間管理をすることの人気の増加と共に、会議、ビジネス会議および社会的活動は、一般に、このようなカレンダープログラム、例えばマイクロソフトアウトルック（登録商標）を用いて、整理され、かつ管理される。交信ソフトウェアは、例えば、多数の会議の調整機能、例えば電子メールおよびカレンダー管理を単一の動作に組み合わせることができる。例えば、ユーザは、様々な予定された会議出席者を招待する電子メールを送信することによって、単一の動作で、会議を予定することができる。その後の予定された会議出席者からの受理または拒否の電子メールは、一般的には、自動的に会議の出席者名簿を更新するために用いられ得る。

近年、デスクトップコンピュータ上に存在していた交信ソフトウェアの機能が、携帯機器、例えば携帯情報機器（“ＰＤＡ”）やスマートフォンに組み込まれている。いくつかのＰＤＡは、さらに、セル方式電話通信機能を組み込んでいる。このように、ＰＤＡまたはスマートフォンのユーザは、彼または彼女の行方に関係なく、来るべき会議を思い出すことができる。換言すれば、ユーザは、もはや、来るべき会議を思い出すために、デスクトップコンピュータの前にいる必要はない。

カレンダープログラムを有するいくつかのＰＤＡおよびスマートフォンは、さらに、ＰＤＡの通知設定、例えば様々な呼出音の設定を調整することができる。カレンダー上のある期間が会議のためにマークされたら、例えば、ＰＤＡは、その通知設定（呼出音）をリセットして、サイレントモードにすることができる。しかし、この方法に関する課題は、ユーザが会議を忘れる可能性を考慮していないことである。この種の自動設定は、ユーザが全ての着信に対する通知の一時的な停止に気づかないという結果をもたらす。それは、ユーザの出席を要請する他の会議出席者からの電話かもしれない。

前述からみて、実行されるべき機能の前にイベントを照合する確認メカニズムを有することは、望ましい。

短距離無線通信ネットワークを用いてイベントを確認するためのメカニズムが開示される。メカニズムは、イベントを監視するステップ、イベントを照合するステップ、およびイベントが照合された時に機能を実行するステップを含む様々なステップを有している。一実施形態において、一連のイベントは、まず最初に、スケジューリングデータベース、例えばカレンダーソフトウェアに入力される。一旦イベントがスケジューリングデータベースに格納されると、メカニズムは、所定のシーケンスに従ってイベントを監視する。一態様では、イベントは、発生順に配列され得る。所定のシーケンスによりイベントの発生が検出されたら、メカニズムは、実際のイベントの発生を照合するために、その短距離無線機能を用いて、周囲情報を得る。イベントの発生を照合したら、メカニズムは、機能を実行する。それは、予め定められた機能またはリアルタイムで指示される機能であってもよい。

本発明の更なる特徴および利点は、以下に記載した詳細な説明、図面および請求項から明らかになるであろう。

本発明は、以下の詳細な説明、および、本発明の様々な実施形態の添付の図面から、より完全に理解されるであろう。ただし、これは、本発明を特定の実施形態に限定するためと取るべきではなく、説明および理解だけのためである。

本発明の一実施形態によるイベント確認のための無線通信システムを示している。 本発明の一実施形態による短距離無線通信ネットワークを用いるイベント確認のプロセスを示しているフローチャートである。 本発明の一実施形態によるデジタル処理装置を示している。

短距離無線通信ネットワークを用いてイベントを確認する方法および装置が開示される。

本発明の以下の詳細な説明が、例示のためだけであり、いかなる形であれ本発明を限定することを意図しているわけではないことを、当業者であれば理解するであろう。本発明の他の実施形態は、この開示の利益を有するこのような当業者に、本発明自体を直ちに示唆するであろう。これらの具体的な詳細は、本発明を実施するために必要ではないかもしれないことは、当業者にとっては明らかである。他の例において、周知の回路および装置は、本発明を不明瞭にすることを避けるために、ブロック図形式で示される。実施形態の以下の説明において、実質的に同一の部分は、同一の参照番号によって示される。

明瞭さのために、ここで記載されている実施態様の特徴の全てが、示され、かつ述べられるわけではない。いずれの種類の実際の実施の開発において、多数の実施に特有の装置は、開発者の特定の目的を達成するために、製造されなければならないことは、もちろん認められるであろう。これらの特定の目的は、１つの実施態様と他のものでは異なり、かつ１人の開発者と他の者でも異なる。さらに、いうまでもなく、このような開発努力は、複雑かつ時間がかかる可能性があるが、この開示の利益を有する当業者のための工学の日常業務である。

本発明によれば、構成要素、プロセスステップ、および／またはデータ構造は、様々なタイプのオペレーティングシステム、コンピューティングプラットフォーム、コンピュータプログラム、および／または汎用マシンを用いて実現され得る。加えて、当業者であれば、汎用的ではない性質のデバイス、例えば物理的に組み込まれたデバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイ（ＦＰＧＡ）、特定用途向け集積回路（ＡＳＩＣ）等もまた、ここに開示される発明の概念の範囲および精神から逸脱することなく用いられ得ることを認めるであろう。

本発明が、トランジスタ回路、チップパッケージング、および回路基板技術を含み得ることは理解される。それは、周知の技術、例えばＣＭＯＳ（「相補型金属酸化膜半導体」）技術、または他の半導体製造プロセスを用いて、容易に製造することができる。加えて、本発明は、デジタルデバイスを製造するための他の製造プロセスによっても実現され得る。

本発明の具体例が図と共に記載される一方で、上記以外の多くの変更が、ここに開示される発明の概念から逸脱することなく可能であることは、この開示の利益を有する当業者にとって、ここに明らかである。従って、添付の請求項は、それらの範囲内に、全てのこのような変更を、本発明の精神および範囲内にあるものとして含むことを意図している。

本発明は、短距離無線通信ネットワークを用いて照合されたイベント確認に従って機能を実行するメカニズムを開示する。このメカニズムは、イベントを監視するステップと、イベントを周囲環境と照合するステップと、イベントが照合された時に機能を実行するステップとを含む様々なステップを有している。一実施形態において、一連のイベントが、まず最初に、スケジューリングデータベース、例えばカレンダーソフトウェアに入力される。一旦イベントがスケジューリングデータベースに格納されると、メカニズムは、所定のシーケンスに従ってイベントを監視する。一態様では、所定のシーケンスは年代順のシーケンスであるので、イベントは発生順に配列され得る。所定のシーケンスに従ってイベントの発生が検出されたら、メカニズムは、実際のイベントの発生を照合するために、その短距離無線機能を用いてイベントに関する周囲情報を得る。イベントの発生を照合したら、メカニズムは、機能を実行する。これは、予め定められた機能であってもよいし、リアルタイムで指示される機能であってもよい。

図１は、本発明の一実施形態によるイベント確認のための無線通信システム１００を示しているブロック図である。システム１００は、携帯デバイス１０２、無線デバイス１０４、無線ローカルエリアネットワーク（“ＷＬＡＮ”）デバイス１０６、位置識別装置１０８、および人工衛星１１０を含む。デバイス１０２〜１１０間を相互接続するために様々な無線媒体１５２〜１５８が用いられる。一実施形態において、無線デバイス１０４は、実質的に、携帯デバイス１０２と同じデバイスである。

図１に戻り、携帯デバイス１０２は、更に、イベントデータベース１２０、短距離無線デバイス１２２、監視装置１２４、および論理デバイス１２６を備えている。イベントデータベース１２０は、あらゆるイベントのための会議の時間、会議の場所、会議の名簿および出席者の電子メールリストを含む様々なイベントに関するデータおよび／または情報を格納することができる。一連のイベントを格納することに加えて、イベントデータベース１２０は、格納されたイベントに関する確認データも格納する。一実施形態において、確認データは、各イベントのための周囲データおよび予想される環境を含む。周囲（ambient）データ（これは周囲情報、周囲環境データ、周囲（surrounding）データとしても知られている）は、イベントに関して、どんなデータが、近接環境の中で収集されるべきかを示す。近接環境から収集されたデータ（以下、収集された周囲データと呼ぶ）は、イベントの発生を照合するために必要な環境データである。一実施形態において、確認データは、更に、短距離無線通信ネットワークを確立する方法および短距離無線通信ネットワークを用いてごく近い環境からデータを収集する方法に関する情報を含む。予想される環境とは、イベントが実際に生じている場合に、周囲環境から予想される情報またはデータである。予想される環境は、イベントの発生を照合するために、収集された周囲データと比較するために用いられる。一実施形態において、周囲データと予想される環境は、実質的に同じデータである。

イベントおよび確認データに関する情報は、一実施形態において、まず最初にイベントデータベース１２０の中にロードされる。例えば、イベントおよび確認データは、ユーザによって手動で、またはシステムによってロードされ得る。ラップトップコンピュータは、例えば、有線または無線接続を介してイベントデータベース１２０の中のカレンダーデータベースに、一連のイベントを直接保存することができる。また、イベントおよびその確認データは、会議通知によってロードまたは入力され得る。例えば、マイクロソフトアウトルック（登録商標）からの会議通知（これは会議時間、会議名簿に加えて会議場所を含む）は、会議名簿に従って送信され得る。会議通知がユーザによって受理されると、会議というイベント、出席者リスト、および会議場所が、イベントデータベース１２０に自動的に格納される。イベントデータベース１２０は、いくつかの構成要素、例えばイベントメモリ、確認データメモリ、マイクロコントローラ、フラッシュメモリ、バスコントローラ等を含んでいてもよいことに注意すべきである。

監視装置１２４（これは、設計選択に応じて、実行可能なサブルーチンまたはハードウェアコンポーネントであってもよい）は、所定のシーケンスに従って予定のイベントの発生を監視する。例えば、監視装置１２４は、カレンダーに格納された予定のイベントをチェックして、イベントが起こった時またはカレンダーによれば起こりそうな時、検出信号を発する。バス１３２が監視装置１２４とイベントデータベース１２０間のデータ転送を容易にする一方で、バス１３４は、イベントの検出に応じて、短距離無線デバイス１２２および／または比較デバイス１２８に制御信号を供給する。監視装置１２４は、短距離無線デバイス１２２および／または比較デバイス１２４にイベント関連データを送信することができることに注意すべきである。

短距離無線デバイス１２２は、短距離無線通信ネットワーク、例えばパーソナルエリアネットワーク（“ＰＡＮ”）、ＷＬＡＮまたは他のタイプの短距離無線通信ネットワークを確立することができる。ＰＡＮは、ブルートゥース、ウルトラワイドバンド、ZigBee、または周囲ネットワークを含むが、これらに限定されるわけではない。短距離無線デバイス１２２は、イベントデータベース１２０または監視装置１２４からイベント情報および確認データを得る。一旦ＰＡＮが確立されると、短距離無線デバイス１２２は、様々な媒体１５２〜１５４を用いて、近くの無線デバイス、例えば無線デバイス１０４および位置識別装置１０８と通信する。別の実施形態では、短距離無線デバイス１２２は、近接環境からデータを得るために、携帯デバイス１０２とＷＬＡＮデバイス１０６間にＷＬＡＮプロトコル媒体１５６をセットアップする。収集された周囲データが短距離無線デバイス１２２のアンテナ１５０を介して受信されると、それは続いて照合のために比較デバイス１２８に転送される。収集された周囲データは、例えば、会議室内の出席者の数のような周囲環境を含んでいてもよい。

別の実施形態では、短距離無線デバイス１２２を有する代わりに、本発明は、全地球測位システム（“ＧＰＳ”）を用いる無線デバイスを用いる。ＧＰＳは、世界的な無線ナビゲーションシステムであり、海上、地上のナビゲーションおよび位置ベースのサービスにおいて広く用いられている。ＧＰＳは、また、人工衛星ベースの無線測位システムであり、位置、速度および時間情報を提供する。一実施形態において、携帯デバイス１０２は、ＧＰＳデバイスを用いて、無線媒体１５８を確立し、人工衛星１１０から現在の位置、時間および速度のような情報を得る。その他のタイプの無線通信デバイスが、周囲データを得るために用いられ得ることに注意すべきである。

比較デバイス１２８は、イベントによって予想される環境と、収集された周囲データを比較する。比較デバイス１２８は、イベントデータベース１２０からバス１３８を介して予想される環境を受信し、かつ短距離無線デバイス１２２からバス１３６を介して収集された周囲データを受信する。比較の結果は、続いてバス１４２を介してゲートまたはマルチプレクサ１３０に供給される。収集された周囲データが予想される環境と照合されると、ゲート１３０は、バス１４０経由でのイベントデータベース１２０からのイベント関連データを、バス１４４を介して論理デバイス１２６に渡す。一方、収集された周囲データが予想される環境との照合に失敗した場合には、これはイベントがまだ実際に起こっていないことを示しているので、ゲート１３０は、イベントに関連する情報が、イベントデータベース１２０から論理デバイス１２６まで通過することを阻止する。このように、ゲート１３０が論理オフの場合、これはデータがゲート１３０を通過しないことを意味し、論理デバイス１２６は、いかなる機能も実行しない。論理デバイス１２６は、収集された周囲データと周囲環境との比較の結果に応じて、作動するかまたは停止する。別の実施形態では、収集された周囲データが予想される環境との照合に失敗した場合、比較デバイス１２８は、イベントがまだ起こっていないことを示すために、イベント遅延信号を発する。

論理デバイス１２６は、一実施形態において、照合されたイベントに従って所定の機能を実行する。例えば、現在の会議が照合された場合に、論理デバイス１２６は、呼出音をオフにすることができる。また、論理デバイス１２６は、彼または彼女が乗っている電車が行き先の駅に接近していることをユーザに気付かせるために、ビープ音をオンにする。ユーザが休暇中には、論理デバイス１２６は、家族からの電話を除いて着信する電話を停止または制限することができる。別の実施形態では、論理デバイス１２６は、１つ以上の無線通信ネットワークから得ることができるリアルタイムの指示に従って機能を実行する。所定の機能および／またはリアルタイムで指示される機能を得る方法についての情報は、イベントデータベース１２０に格納されている。別の実施形態では、論理デバイス１２６は、イベント遅延信号を受信したら、予め定められた機能を実行する。例えば、論理デバイス１２６は、イベント遅延信号を受信したら、短距離無線デバイス１２２に、イベントの状態をチェックし続けるように指示してもよい。他の例では、論理デバイス１２６は、イベント遅延信号を受信したら、イベントの中にリストアップされた名簿に対して会議キャンセル／予定変更通知を送信してもよい。

携帯デバイス１０２は、照合されたイベントに応じて１つの機能または一連の機能群を実行することができる。短距離無線通信ネットワークまたはＰＡＮが、照合のための収集された周囲データを得るために用いられる。携帯デバイス１０２は、多くのイベント確認アプリケーションを備えている。例えば、カレンダー情報のみに基づいて電話通知方法を設定する代わりに、システム１００は、環境条件を評価して照合するために、短距離無線通信ネットワークを介して電話と近くのデバイス間での情報の交換を可能にする。

システム１００は、特にＰＤＡおよび／またはスマートフォンの領域では、多くのアプリケーションを有している。現在のＰＤＡおよびスマートフォンは、ますます様々なパーソナルエリアネットワーク（ＰＡＮ）技術、例えばブルートゥースおよびウルトラワイドバンドを組み込んでいることに注意すべきである。ＰＤＡまたはスマートフォンのような携帯デバイス１０２が、会議が現在の時刻の予定であると判定したら、それは、ごく近い環境からデータを得る（または問い合わせる、または質問を打診する）ためにＰＡＮを用いる。標準化されたプロトコルは、携帯デバイス１０２が、他の互換性を持つ無線デバイスがごく近い周辺にあるかどうかを判定することを可能にする。このようなデバイスがある場合、携帯デバイス１０２は、これらのデバイスが予想される会議出席者と関係しているかどうかを照合することができる。この照合プロセスは、例えば、携帯デバイス１０２と互換性を持つ無線デバイスとの間での電子メールアドレスの交換によって達成され得る。それらは、会議への招待を受理した人々の電子メールアドレスと照合される。多数の予定された出席者が周辺にいることがわかったら、携帯デバイス１０２は、ユーザが予定の会議に出席していることをより確信して想定することができ、そうすると、携帯デバイス１０２の呼出音通知をサイレントモードに設定する。

会議室が無線位置識別装置１０８を備えている場合には、この会議室は、様々なＰＡＮの質問の打診に直接応答することができる。携帯デバイス１０２が、それが予定の会議室内にあると判定したら、それは、ユーザが予定の会議に出席していると想定することができる。

システム１００は、ビジネス会議以外にも役立つ可能性がある。例えば、カレンダー入力が音楽の演奏または映画への出席を示していたら、そして、シアターが、無線位置識別装置を備えていて、ＰＡＮを介してそれ自体を識別するのであれば、携帯デバイス１０２は、シアターの識別を受信して、通知設定を非可聴呼出音通知に、または全着信禁止に自動的に設定する。しかし、ユーザが映画に行きそこなったら、携帯デバイス１０２はシアターから位置識別の確認を受信しないので、携帯デバイス１０２の呼出音表示は変わらない。

携帯デバイス１０２（これはＰＤＡまたはスマートフォンであってもよい）は、携帯デバイス１０２上の設定に影響を与えるためにＷＬＡＮを用いることもできる。例えば、もし携帯デバイス１０２が、ユーザの家と関連するＷＬＡＮを検出し、かつカレンダーアプリケーション上に予定されている会議または電子会議がないのであれば、携帯デバイス１０２は、ユーザの好みに基づいて着信をフィルタリングするためのその設定を変える。例えば、選択された個人のグループからの呼び出しだけは通過が許可され、会社の「グローバルアドレスリスト」からの他の全ての呼び出しはボイスメールに転送される。

携帯デバイス１０２は、ＰＡＮデバイス、または、映画館またはコンサートホールの中で位置を示す位置識別装置１０８を検出することもできる。会議が予定されていなかった場合には、携帯デバイス１０２は、ユーザが余暇活動に参加していると想定することができ、携帯デバイス１０２を非可聴呼出音通知とする。加えて、携帯デバイス１０２は、上記のようにユーザの好みに基づいて着信をフィルタリングすることもできる。

携帯デバイス１０２（これはＰＤＡであってもよい）は、呼出音通知を調整するか、または着信をフィルタリングするために、地理学的位置に関する情報を用いることもできる。例えば、携帯デバイス１０２が、町の公園またはゴルフコースのような余暇活動を示すエリアの中にその位置を示す地理的データ（例えばＧＰＳ、位置ビーコン、セル識別子など）を受信したら、携帯デバイス１０２は、特定の機能、例えば家族の番号からの呼び出し以外の着信のフィルタリングを実行することができる。

携帯デバイス１０２は、ユーザが予め選択された個人のグループに入っているかどうかを判定するためにＰＡＮを用いることもできる。そして、もしそうであれば、携帯デバイス１０２のいくつかの設定は、変更される必要がある。例えば、携帯デバイス１０２が、ＰＡＮを通して、それが「良いゴルフ仲間」を示す個人のグループの近くにあることを発見したら、呼出のふるい分けおよび／または非可聴呼出音を起動することができる。

本発明は、後述する様々な処理ステップを有している。本発明のステップは、マシンまたはコンピュータが実行可能な命令の中で実現され得る。命令は、汎用または特別な目的のシステムを引き起こすために用いられ得る。システムは、本発明のステップを実行するために、命令によってプログラムされる。代替案として、本発明のステップは、ステップを実行するための配線によるロジックを含む特定のハードウェアコンポーネントによって実行され得る。または、プログラムされたコンピュータコンポーネントとカスタムハードウェアコンポーネントの任意の組み合わせによって実行され得る。本発明の実施形態が無線通信ネットワークに関して記載される一方で、ここに記載された方法および装置は、他のネットワーク基盤または他のデータ通信環境にも同様に適用できる。

図２は、本発明の一実施形態による短距離無線通信ネットワークを用いる照合されたイベントに応じて機能を実行する方法を示しているフローチャートである。ブロック２０２で、プロセスは、所定のシーケンス、例えば電子カレンダーまたはカレンダーソフトウェアに従って所定のイベントを監視する。例えば、イベントは、実行可能な逐次的順序で配列される。他の例では、イベントは、カレンダーソフトウェアの中で発生順に配列される。プロセスは、カレンダーの中に格納されたデータを読み込み、カレンダーによるイベントを見つけた時、検出信号を生成する。一実施形態において、一連のイベント、所定のシーケンスおよび各イベントに関する確認データが、イベントデータベースの中に入力される。イベントデータベースは、任意のタイプの記憶媒体でよい。ブロック２０２の後、プロセスは、次のブロックへ進む。

ブロック２０４で、プロセスは、カレンダーまたは所定のシーケンスに従ってイベントの発生を検出する。一実施形態において、プロセスは、カレンダーソフトウェアの処理またはその他のタイプの所定のシーケンスから、予定の会議、特定の地理学的位置、所定の状況、または所定の周囲環境を識別することができる。一旦イベントが検出されると、プロセスは次のブロックへ進む。

ブロック２０６で、プロセスは、検出されたイベントに応じた確認データを識別する。確認データは、更に、予想される環境に関する情報と、イベント環境に関する情報とを含み、これは、照合のための周囲データを収集するために、短距離無線デバイスによって用いられる。確認データが識別された後に、プロセスは、ブロック２０６からブロック２０８に移動する。

ブロック２０８で、プロセスは、確認データに応じて周囲（ambient）データまたは周囲（surrounding）データを収集するために、短距離無線通信ネットワークを起動する。プロセスは、周囲データに関する情報を得るために、ＰＡＮまたはＷＬＡＮまたは両方を確立する。一実施形態において、プロセスは、更に、位置および／または距離についての周囲データを得るために、人工衛星へのＧＰＳ接続を確立する。動作において、プロセスは、まず最初に任意の近くの無線デバイス、例えばＰＤＡ、スマートフォン、および／または位置識別装置の位置を特定しようとする。近くの無線デバイスが識別された後に、プロセスは、識別された近くの無線デバイスから、その短距離無線機能を介して、確認データによる情報を得る。一旦収集された周囲データが得られると、プロセスは次のブロックへ移動する。短距離無線通信ネットワークをセットアップするプロセスの間、ＰＡＮまたはＷＬＡＮが確立される前に、セキュリティチャネルが確立されてもよいことに注意すべきである。

ブロック２１０で、プロセスは、イベントに応じた周囲データを照合する。一実施形態において、プロセスは、（短距離無線デバイスによって）収集された周囲データを予想される環境と比較する。収集された周囲データが予想される環境と照合されたら、プロセスは、照合されたイベントの発生、またはイベントが起こったことを示す確認信号を宣言する。照合されたイベントの発生、または照合されたイベントを宣言するために、収集された周囲データは、予想される環境と正確に合う必要はない。様々なインテリジェントな比較技術が、収集された周囲データと周囲環境との間で一致または実質的な一致がなされているかどうかを判定するために用いられ得る。一旦照合されたイベントの発生が識別されると、プロセスはブロック２１０からブロック２１２に移動する。

ブロック２１２で、プロセスは、周囲データがイベントと照合された後に、確認信号を発する。一実施形態において、プロセスは、確認信号に応じて所定の機能を実行する。例えば、携帯デバイスまたはＰＤＡは、会議イベントが実際に行われた時、その呼出音設定を所定の設定に調整する。確認信号の受信後、プロセスは、別の実施形態では、無線通信ネットワーク上のリモートデバイスによって送信されるリアルタイムの命令に従って機能を実行する。ブロック２１２の後で、プロセスは終了する。

図３はデジタル処理システム３００を示していて、それは、本発明の一実施形態によれば、携帯デバイス１０２の中に組み込まれ得る。システム３００は、入／出力（“ＩＯ”）ユニット３２０、プロセッサ３１２、メインメモリ３０４、システムバス３１１、スタティックメモリデバイス３０６、大容量記憶メモリ３０７、短距離通信デバイス３３０および長距離通信デバイス３３２（またはモデム）を備えている。バス３１１は、データ処理のために様々なコンポーネントとプロセッサ３１２との間で情報を伝達するために用いられる。プロセッサ３１２は、様々な汎用プロセッサまたはマイクロプロセッサ、例えばペンティアム（登録商標）マイクロプロセッサまたはパワーＰＣ（登録商標）マイクロプロセッサのいずれかであってもよい。

メインメモリ３０４（これは多重レベルのキャッシュメモリを含んでいてもよい）は、頻繁に使われるデータおよび命令を格納する。メインメモリ３０４は、ＲＡＭ（ランダムアクセスメモリ）、ＭＲＡＭ（磁気ＲＡＭ）、またはフラッシュメモリであってもよい。一実施形態において、メインメモリ３０４は、イベントデータベース３０５を含む。スタティックメモリ３０６は、ＲＯＭ（読出し専用メモリ）であってもよく、これはバス３１１に接続されていて、静的情報および／または命令を格納する。大容量記憶メモリ３０７は、磁気ディスク、光ディスク、ハードディスクドライブ、フロッピー（登録商標）ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、および／またはフラッシュメモリであってもよく、大量のデータを格納する。Ｉ／Ｏユニット３２０は、一実施形態において、ディスプレイ３２１、キーボード３２２、およびカーソル制御デバイス３２３を備えている。ディスプレイデバイス３２１は、液晶デバイスまたはタッチスクリーンディスプレイ、または他の適当なディスプレイデバイスであってもよい。キーボードまたはキーパッド３２２は、システム３００とユーザ間で情報を通信するための従来の英数字入力デバイスであってもよい。他のタイプのユーザ入力デバイスは、システム１００とユーザ間で情報を通信するためのカーソル制御デバイス３２３である。

長距離通信デバイス３３２は、リモートコンピュータまたはサーバから広域ネットワークを通しての情報にアクセスするために、バス３１１に接続されている。長距離通信デバイス３３２は、モデムまたはネットワークインターフェイスデバイス、またはコンピュータとネットワーク間の通信を容易にする他の類似のデバイスを含んでいてもよい。短距離通信デバイス３３０は、例えばＰＡＮまたはＷＬＡＮのような短距離無線通信ネットワークを容易にして確立するために、バス３１１に接続されている。

本発明の特定の実施形態が示され、かつ述べられてきたが、ここでの教示に基づいて、変更および修正が、本発明およびそのより広い態様から逸脱することなく、なされ得ることは、当業者にとって明らかである。従って、添付の請求項は、それらの範囲内に、全てのこのような変更および修正を、本発明の真の精神および範囲の中にあるものとして含むことを意図している。

１００ 無線通信システム
１０２ 携帯デバイス
１０４ 無線デバイス
１０６ 無線ローカルエリアネットワークデバイス
１０８ 位置識別装置
１１０ 人工衛星
１２０ イベントデータベース
１２２ 短距離無線デバイス
１２４ 監視装置
１２６ 論理デバイス
１２８ 比較デバイス
１３０ ゲート

Claims (36)

1. 所定のシーケンスに従ってイベントを監視するステップと、
   イベントの発生を検出するステップと、
   イベントに応じた確認データを識別するステップと、
   確認データに応じた周囲データを得るために、短距離無線通信ネットワークを起動するステップと、
   イベントに従って周囲データを照合するステップと、
   周囲データがイベントの発生を照合した時に確認信号を発するステップと
   を有していることを特徴とする方法。
2. イベントデータベースに一連のイベント、所定のシーケンスおよび確認データに関する情報を入力するステップと、
   所定のシーケンスに従って監視されるべき一連のイベントのうちの１つを識別するステップと
   を更に有していることを特徴とする請求項１に記載の方法。
3. 所定のシーケンスに関する情報を入力するステップは、カレンダーソフトウェアに従って一連のイベントを逐次的順序で配列するステップを更に含むことを特徴とする請求項２に記載の方法。
4. 一連のイベントを逐次的順序で配列するステップは、イベントを発生順に配列するステップを更に含むことを特徴とする請求項３に記載の方法。
5. 照合されたイベントの発生に応じて所定の機能を実行するステップを更に有していることを特徴とする請求項１に記載の方法。
6. イベントを監視するステップは、予定の会議、特定の地理学的位置、所定の状況、および所定の周囲環境のうちの１つを識別するステップを更に含むことを特徴とする請求項５に記載の方法。
7. ネットワークを通して接続されたリモートデバイスから得られるリアルタイムの指示に従って機能を実行するステップを更に有していることを特徴とする請求項１に記載の方法。
8. 確認データを識別するステップは、イベントに対する予想される環境に関する情報を判定するステップを更に含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。
9. 短距離無線通信ネットワークを起動するステップは、イベントに応じた周囲データを得るためにパーソナルエリアネットワークを確立するステップを含むことを特徴とする請求項１に記載の方法。
10. 所定のシーケンスに従ってイベントの発生を識別するように構成された監視部と、
    前記監視部に接続されていて、イベントに応じた確認データを識別するように構成された識別部と、
    前記識別部に接続されていて、前記確認データに従って周囲情報を得るために、近くの無線通信デバイスと通信するように構成された短距離無線デバイスと、
    短距離無線コンポーネントに接続されていて、周囲情報に応じてイベントの発生を照合するように構成された照合部と、
    前記照合部に接続されていて、照合されたイベントに応じて機能を実行するように動作可能な論理デバイスと
    を備えていることを特徴とする装置。
11. 前記論理デバイスは、更に、無線ネットワークを通して接続されているリモートシステムから実行されるべき特定の機能を記述しているリアルタイムの指示を得ることを特徴とする請求項１０に記載の装置。
12. 前記イベントは、会議であることを特徴とする請求項１１に記載の装置。
13. 所定のシーケンスは、発生順であることを特徴とする請求項１２に記載の装置。
14. 前記短距離無線デバイスは、パーソナルエリアネットワークを確立することが可能であることを特徴とする請求項１１に記載の装置。
15. 前記短距離無線デバイスは、無線ローカルエリアネットワークを確立することが可能であることを特徴とする請求項１１に記載の装置。
16. 前記照合部は、イベントに従って周囲情報を格納された予想される環境と比較するための比較回路を更に備えていることを特徴とする請求項１０に記載の装置。
17. 会議の発生に従ってデバイスの設定を自動的に調整する方法において、
    電子カレンダーの中での発生順に従って会議の発生を監視するステップと、
    前記会議に応じてイベントデータベースに格納された確認データを識別するステップと、
    前記確認データに応じて前記会議に関する周囲情報を収集するためにパーソナルエリアネットワーク（“ＰＡＮ”）を起動するステップと、
    収集した周囲データと予想される周囲環境との比較に応じて前記会議の発生を照合するステップと、
    前記会議の発生が確認された時にデバイスの通知設定を調整するステップと
    を有していることを特徴とする方法。
18. ＰＡＮを起動するステップは、
    ＰＡＮを通しての無線機能も有する近くのデバイスの位置を特定するステップと、
    近くのデバイスから電子メールの識別を得るステップと、
    近くのデバイスからの電子メールの識別を格納された会議通知の中に列挙された電子メールの識別と比較するステップと
    を更に有していることを特徴とする請求項１７に記載の方法。
19. ＰＡＮを起動するステップは、
    ＰＡＮを利用して位置識別装置の位置を特定するステップと、
    位置識別装置からＰＡＮを通して位置識別を得るステップと、
    位置識別を会議通知の中に挙げられた会議室と比較するステップと、
    位置識別が会議室と一致する時に、照合されたイベントの信号を発するステップと
    を更に有していることを特徴とする請求項１７に記載の方法。
20. 所定のシーケンスに従ってイベントを監視する手段と、
    イベントの発生を検出する手段と、
    イベントに応じて確認データを識別する手段と、
    確認データに応じて周囲データを得るために、短距離無線通信ネットワークを起動する手段と、
    イベントに対して周囲データを照合する手段と、
    周囲データがイベントの発生を照合した時に確認信号を発する手段と
    を備えていることを特徴とする装置。
21. イベントデータベースに一連のイベント、所定のシーケンスおよび確認データに関する情報を入力する手段と、
    所定のシーケンスに従って監視されるべき一連のイベントのうちの１つを識別する手段と
    を更に備えていることを特徴とする請求項２０に記載の装置。
22. 所定のシーケンスに関する情報を入力する手段は、カレンダーソフトウェアに従って逐次的順序で一連のイベントを配列する手段を更に備えていることを特徴とする請求項２１に記載の装置。
23. 逐次的順序で一連のイベントを配列する手段は、発生順にイベントを配列する手段を更に備えていることを特徴とする請求項２２に記載の装置。
24. 照合されたイベントの発生に応じて所定の機能を実行する手段を更に備えていることを特徴とする請求項２０に記載の装置。
25. イベントを監視する手段は、予定の会議、特定の地理学的位置、所定の状況、および所定の周囲環境のうちの１つを識別する手段を更に備えていることを特徴とする請求項２４に記載の装置。
26. ネットワークを通して接続されているリモートデバイスから得られるリアルタイムの指示に従って機能を実行する手段を更に備えていることを特徴とする請求項２０に記載の装置。
27. 確認データを識別する手段は、イベントの予想される環境に関する情報を判定する手段を更に備えていることを特徴とする請求項２０に記載の装置。
28. 短距離無線通信ネットワークを起動する手段は、イベントに応じた周囲データを得るために、パーソナルエリアネットワークを確立する手段を備えていることを特徴とする請求項２０に記載の装置。
29. 所定のシーケンスに従ってイベントを監視するステップと、
    イベントの発生を検出するステップと、
    イベントに応じた確認データを識別するステップと、
    確認データに応じて周囲データを収集するために、短距離無線通信ネットワークを起動するステップと、
    イベントに従って周囲データを照合するステップと、
    収集した周囲データがイベントの発生の照合に失敗した時、イベント遅延信号を発するステップと
    を有していることを特徴とする方法。
30. イベントデータベースに一連のイベント、所定のシーケンスおよび確認データに関する情報を入力するステップと、
    所定のシーケンスに従って監視されるべき一連のイベントのうちの１つを識別するステップと
    を更に有していることを特徴とする請求項２９に記載の方法。
31. 所定のシーケンスに関する情報を入力するステップは、カレンダーソフトウェアに従って逐次的順序で一連のイベントを配列するステップを更に有していることを特徴とする請求項３０に記載の方法。
32. 逐次的順序で一連のイベントを配列するステップは、発生順にイベントを配列するステップを更に有していることを特徴とする請求項３１に記載の方法。
33. イベント遅延信号に応じて所定の機能を実行するステップを更に有していることを特徴とする請求項２９に記載の方法。
34. イベントを監視するステップは、予定の会議、特定の地理学的位置、所定の状況、および所定の周囲環境のうちの１つを識別するステップを更に有していることを特徴とする請求項３３に記載の方法。
35. ネットワークを通して接続されているリモートデバイスから得られるリアルタイムの指示に従って機能を実行するステップを更に有していることを特徴とする請求項２９に記載の方法。
36. 確認データを識別するステップは、イベントに対する予想される環境に関する情報を判定するステップを更に有していることを特徴とする請求項２９に記載の方法。

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