JP2009541209A - β2アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニスト活性を有するジアルキルフェニル化合物 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、β2アドレナリン受容体アゴニストおよびムスカリン受容体アンタゴニスト活性を有する新規なジアルキルフェニル化合物に関する。本発明はまた、このような化合物を含む医薬組成物、このような化合物を調製するための方法および中間体、ならびにこのような化合物を例えば肺障害を治療するために使用する方法にも関する。
喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの肺障害は、気管支拡張剤で通常治療する。肺障害を治療するために使用される気管支拡張剤の1タイプは、アルブテロール、ホルモテロールおよびサルメテロールなどのβ2アドレナリン受容体(アドレノセプター)アゴニストから構成される。これらの化合物は、一般に吸入によって投与される。気管支拡張剤の他のタイプは、イプラトロピウムおよびチオトロピウムなどのムスカリン受容体アンタゴニスト(抗コリン化合物)から構成される。これらの化合物もまた、典型的には吸入によって投与される。
本発明は、β2アドレナリン受容体アゴニスト活性およびムスカリン受容体アンタゴニスト活性の両方を有する新規なジアルキルフェニル化合物を提供する。本発明の化合物は、吸入によって哺乳動物に投与する場合、他の特徴の中でも長時間作用性、すなわち少なくとも約24時間の持続時間を有することが見出された。したがって、本発明の化合物は、肺障害を治療するための治療剤として有用および有効であることが見込まれる。
その組成物の態様の1つでは、本発明は、新規な式Iの化合物に関する。式Iの化合物は、1つまたは複数のキラル中心を含有し、したがって、本発明は、別段の指示がない限りラセミ混合物、純粋な立体異性体(すなわち、エナンチオマーまたはジアステレオマー)、立体異性体が濃縮した混合物などを対象とする。本明細書において特定の立体異性体が示されまたは命名されている場合、別段の指示がない限り、少量の他の立体異性体は、このような他の異性体の存在によって全体として組成物の有用性がなくならない限り本発明の組成物中に存在してもよいことを当業者は理解しよう。
下記の置換基および値は、本発明の様々な態様および実施形態の代表的な例を提供することを意図している。これらの代表値は、このような態様および実施形態をさらに規定および例示することを意図し、他の実施形態を除外または本発明の範囲を限定することを意図しない。これに関しては、特定の値または置換基が好ましいという表現は、特別に示されない限り、本発明から他の値または置換基を排除することを決して意図しない。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(化合物IIa);
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジエチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(化合物IIb);
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2−メチル−5−エチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(化合物IIc);
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2−エチル−5−メチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(化合物IId)
から選択された式Iの化合物またはその医薬として許容される塩に関する。
本発明の化合物、組成物、方法およびプロセスについて記載する場合、下記の用語は、別段の指示がない限り下記の意味を有する。
(a)疾患または病状が起こることを予防すること、すなわち患者の予防的治療、
(b)疾患または病状を回復させること、すなわち患者の疾患または病状を解消または退行させること、
(c)疾患または病状を抑えること、すなわち患者の疾患または病状の進行を遅らせ、または阻止すること、あるいは
(d)患者の疾患または病状の症状を軽減すること
が含まれる。
本発明の化合物は、下記の一般方法および手順を使用して、あるいは当業者が容易に利用可能なまたは公知の他の情報を使用することによって、容易に利用可能な出発物質から調製することができる。下記の手順は本発明の特定の実施形態または態様を例示する場合があるが、同一または同様の方法を使用して、あるいは当業者には公知の他の方法、試薬および出発物質を使用することによって、本発明の他の実施形態または態様を調製することができることを当業者であれば理解するであろう。典型的または好ましい作業条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧力など)が所与である場合、特に明記しない限り、他の作業条件もまた使用することができることはまた理解されよう。最適な反応条件は典型的には、反応物、溶媒および使用する量などの様々な反応パラメーターによって変化するが、当業者であれば、常套の最適化手順を使用して適切な反応条件を容易に決定することができる。
本発明の化合物は典型的には、医薬組成物または製剤の形態で患者に投与される。このような医薬組成物は、それだけに限らないが、吸入、経口、経鼻、(経皮を含めた)局所および非経口投与方法が挙げられる任意の許容できる投与経路によって患者に投与することができる。特定の投与方法に適した本発明の化合物の任意の形態(すなわち、遊離塩基、医薬として許容される塩、溶媒和物など)は、本明細書において議論されている医薬組成物に使用することができることが理解されよう。
乾燥粉末組成物
微粉化された本発明の化合物(100mg)を、粉砕ラクトース(25g)とブレンドする(例えば、粒子の約85%以下が約60μm〜約90μmのMMDを有し、15%以上の粒子が15μm未満のMMDを有するラクトース)。次いで、このブレンドされた混合物を、用量当たり約10μg〜約500μgの本発明の化合物を実現するのに十分な量で可剥性のブリスターパックの個々のブリスターに充填する。ブリスターの内容物を、ドライパウダー吸入器を使用して投与する。
乾燥粉末組成物
微粉化された本発明の化合物(1g)を、粉砕ラクトース(200g)とブレンドし、化合物と粉砕ラクトースとの重量比が1:200のバルク組成物を形成する。ブレンドされた組成物を、用量当たり約10μg〜約500μgの本発明の化合物を送達することができる乾燥粉末吸入装置に詰める。
乾燥粉末組成物
微粉化された本発明の化合物(100mg)および微粉化されたステロイド性抗炎症剤(500mg)を、粉砕ラクトース(30g)とブレンドする。次いで、このブレンドされた混合物を、用量当たり約10μg〜約500μgの本発明の化合物を得るのに十分な量で、可剥性のブリスターパックの個々のブリスターに充填する。ブリスターの内容物を、ドライパウダー吸入器を使用して投与する。
定量吸入器用組成物
微粉化された本発明の化合物(10g)を、レシチン(0.2g)を脱塩水(200mL)に溶解することによって調製した溶液に分散させる。このようにして得られた懸濁液を噴霧乾燥し、次いで微粉化し、約1.5μm未満の平均直径を有する粒子を含む微粉化された組成物を形成する。次いで、微粉化された組成物を、定量吸入器によって投与される場合用量当たり約10μg〜約500μgの本発明の化合物を実現するのに十分な量の加圧した1,1,1,2−テトラフルオロエタンを含有する定量吸入カートリッジに充填する。
ネブライザー用組成物
本発明の化合物(25mg)を、クエン酸緩衝(pH5)等張食塩水(125mL)に溶解する。化合物が溶解するまで混合物を攪拌し、超音波処理する。溶液のpHを調べ、必要に応じて1Nの水酸化ナトリウム水溶液をゆっくり加えることによってpH5に調節する。用量当たり約10μg〜約500μgの本発明の化合物を実現するネブライザー装置を使用して溶液を投与する。
硬質ゼラチンカプセル
本発明の化合物(50g)、噴霧乾燥ラクトース(440g)およびステアリン酸マグネシウム(10g)を完全にブレンドする。このようにして得られた組成物を、経口投与される硬質ゼラチンカプセル(カプセル当たり500mgの組成物)に充填する。
経口懸濁液
下記の成分を完全に混合し、経口投与用懸濁液を形成する。
注射用組成物
本発明の化合物(0.2g)を、0.4Mの酢酸ナトリウム緩衝液(2.0mL)とブレンドする。このようにして得られた溶液のpHを、必要に応じて0.5Nの塩酸水溶液または0.5Nの水酸化ナトリウム水溶液を使用してpH4に調節し、次いで注射用に十分な水を加え、20mLの総容量とする。次いで、混合物を無菌フィルター(0.22ミクロン)で濾過し、注射による投与に適した滅菌溶液を提供する。
本発明の化合物は、β2アドレナリン受容体アゴニスト活性およびムスカリン受容体アンタゴニスト活性の両方を有する、したがって、このような化合物は、β2アドレナリン受容体またはムスカリン受容体によって媒介される病状、すなわち、β2アドレナリン受容体アゴニストまたはムスカリン受容体アンタゴニストで治療することによって回復する病状を治療するために治療剤として有用であることが見込まれる。このような病状は、Eglenら、Muscarinic Receptor Subtypes:Pharmacology and Therapuetic Potential、DN&P、10(8)号、462〜469頁(1997年);Emilienら、Current Therapeutic Uses and Potential of beta-Adrenoceptor Agonists and Antagonists、European J. Clinical Pharm.、53(6)号、389〜404頁(1998年)およびそこで引用されている参考文献の教示によって例示されているように当業者には周知である。このような病状には、例示として、慢性閉塞性肺疾患(例えば、慢性気管支炎および喘息様気管支炎および気腫)、喘息、肺線維症などの可逆性気道閉塞と関連がある肺障害または疾患が挙げられる。他の状態には、早期分娩、うつ病、うっ血性心不全、皮膚疾患(例えば、炎症性、アレルギー性、乾癬性および増殖性皮膚疾患)、消化性酸を低下させることが望ましい状態(例えば、消化性潰瘍および胃潰瘍)および筋肉疲労疾患が挙げられる。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸ピペリジン−4−イルエステル
ビフェニル−2−イソシアナート(97.5g、521mmol)および4−ヒドロキシ−1−ベンジルピペリジン(105g、549mmol)(両方ともAldrich社、Milwaukee、WIから市販されている)を、共に70℃で12時間加熱し、その間にビフェニル−2−イルカルバミン酸1−ベンジルピペリジン−4−イルエステルの形成をLCMSによってモニターした。次いで、反応混合物を50℃に冷却し、エタノール(1L)を加え、次いで6Mの塩酸(191mL)をゆっくりと加えた。次いで反応混合物を周囲温度に冷却し、ギ酸アンモニウム(98.5g、1.56mol)を加え、溶液を窒素ガスで20分間激しく泡立てた。次いで、パラジウム(活性炭上で10重量%(乾量基準))(20g)を加えた。反応混合物を40℃で12時間加熱し、次いでセライトパッドで濾過した。次いで溶媒を減圧下で除去し、1Mの塩酸(40mL)を粗残渣に加えた。次いで、水酸化ナトリウム(10N)を加え、pHを12に調節した。水層を酢酸エチル(2×150mL)で抽出し、乾燥し(硫酸マグネシウム)、次いで溶媒を減圧下で除去し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸ピペリジン−4−イルエステル(155g、100%)を得た。HPLC (10〜70) Rt = 2.52; MS m/z: [M+H+] C18H20N2O2計算値297.15;実測値297.3。
3−[4−(ビフェニル−2−イルカルバモイルオキシ)ピペリジン−1−イル]プロピオン酸
ビフェニル−2−イルカルバミン酸ピペリジン−4−イルエステル(50g、67.6mmol)のジクロロメタン(500mL)溶液に、アクリル酸(15.05mL、100mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を、還流させながら50℃で18時間加熱し、次いで溶媒を除去した。メタノール(600mL)を加え、この混合物を75℃で2時間加熱し、次いで室温に冷却し、濃厚なスラリーを形成させた。固体を濾過によって回収し、メタノール(50mL)で洗浄し、空気乾燥し、3−[4−(ビフェニル−2−イルカルバモイルオキシ)ピペリジン−1−イル]プロピオン酸(61g、96%純度)を白色粉末として得た。
N−{5−[(R)−2−アミノ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−2−ヒドロキシフェニル}−ホルムアミド酢酸塩
ステップA N−{5−[(R)−2−ベンジルアミノ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−2−ベンジルオキシフェニル}ホルムアミド
500mLの三つ口丸底フラスコに、N−{2−ベンジルオキシ−5−[(R)−2−ブロモ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]フェニル}ホルムアミド(100g、215mmol)およびN−メチル−2−ピロリドン(300mL)を加えた。ベンジルアミン(69.4mL、648mol)を加え、反応混合物を窒素でフラッシュした。次いで反応混合物を90℃に加熱し、約8時間攪拌した。次いで反応混合物を室温に冷却し、水(1.5L)および酢酸エチル(1.5L)を加えた。層を分離し、有機層を水(500mL)、水と飽和ブラインとの1:1混合物(計500mL)で洗浄し、次いで再び水(500mL)で洗浄した。次いで有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗N−{5−[(R)−2−ベンジルアミノ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−2−ベンジルオキシフェニル}ホルムアミド(100g、90%収率、75〜80%純度)をオレンジ色から茶色の濃厚な油として得た。
粗N−{5−[(R)−2−ベンジルアミノ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−2−ベンジルオキシフェニル}ホルムアミド(100g、194mmol)を、メタノール(1L)および酢酸(25mL、291mmol)に溶解した。このようにして得られた混合物を、乾燥窒素でパージし、次いで水酸化パラジウムオンカーボン(20g、20重量%、約50%水)を加えた。反応混合物に、室温にて攪拌しながら約10時間水素を泡立たせた。次いで、混合物を乾燥窒素でパージし、混合物をセライトで濾過した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、酢酸エチル(600mL)を残渣に加えた。この混合物を約2時間攪拌し、その時点で濃厚な黄色のスラリーが生じた。スラリーが濾過し、沈殿物を空気乾燥し、N−{5−[(R)−2−アミノ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−2−ヒドロキシフェニル}ホルムアミド酢酸塩(48g、98%純度)を黄色から白色の固体として得た。
LCMS (10〜70) Rt = 3.62; [M+H+]実測値311.3。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル
ステップA メチル2,5−ジメチル−4−ニトロベンゾアート
攪拌した2,5−ジメチル−4−ニトロベンゾアート(480mg、2.4mmol)の乾燥メタノール(8.2mL)溶液に、0℃で乾燥窒素下にて塩化チオニル(0.538mL、7.38mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を放置して室温まで温め、約7時間攪拌した。さらなる塩化チオニル(0.300mL)を加え、室温で一晩攪拌を続けた。溶媒を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。この溶液を、飽和水性炭酸水素ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮し、メチル2,5−ジメチル−4−ニトロベンゾアート(578mg)を淡黄色の固体として得た。HPLC (10〜70) Rt = 4.61; 1H NMR (300 MHz, CDCl3)δ 2.57 (3H, s), 2.61 (3H, s), 3.94 (3H, s), 7.82 (1H, s), 7.87 (1H, s)。
メタノールと水との9:1混合物(計25mL)中のメチル2,5−ジメチル−4−ニトロベンゾアート(523mg、2.5mmol)の攪拌した溶液に、0℃で塩化アンモニウム(401mg、7.5mmol)を加えた。亜鉛(1.63g、25mmol)を1部ずつ加え、このようにして得られた混合物を室温で一晩攪拌した。次いで、反応混合物をセライトで濾過し、セライトパッドをメタノールで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、このようにして得られた残渣を酢酸エチルに溶解した。この溶液を飽和水性炭酸水素ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、メチル4−アミノ−2,5−ジメチルベンゾアート(450mg)を黄色の油として得た。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.14 (3H, s), 2.53 (3H, s), 3.83 (3H, s), 3.85 (2H, br s), 6.48 (1H, s), 7.72(1H, s)。
ジクロロメタン(3.6mL)およびジイソプロピルエチルアミン(0.413mL)中の3−[4−(ビフェニル−2−イルカルバモイルオキシ)ピペリジン−1−イル]プロピオン酸(670mg、1.82mmol)およびメチル4−アミノ−2,5−ジメチルベンゾアート(390mg、2.18mmol)の攪拌した溶液に、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(829mg、2.18mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を室温で一晩攪拌した。次いで、混合物を飽和水性炭酸水素ナトリウムで洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、3%〜5%メタノールを含有するジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、メチル4−{3−[4−(ビフェニル−2−イルカルバモイルオキシ)ピペリジン−1−イル]プロピオニルアミノ}−2,5−ジメチルベンゾアート(568mg、59%収率)を得た。LCMS (10〜70) Rt = 4.55; [M+H+] 実測値530.4。
攪拌した1Mの水素化アルミニウムリチウムのTHF(1.52mL、1.52mmol)溶液に、0℃でメチル4−{3−[4−(ビフェニル−2−イルカルバモイルオキシ)ピペリジン−1−イル]プロピオニルアミノ}−2,5−ジメチルベンゾアート(400mg、0.76mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を0℃で30分間攪拌し、次いで1Mの水酸化ナトリウム水溶液(5mL)と水(5mL)との1:1混合物を加え、2時間攪拌を続けた。ジクロロメタンを加え、有機層を分離し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。5%メタノールを含有するジクロロメタンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによって残渣を精製し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)−エチル]ピペリジン−4−イルエステルを得た。LCMS (10〜70) Rt = 3.94; [M+H+] 実測値502.5。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(151mg、0.3mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、0℃でジメチルスルホキシド(128μL、1.8mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(157μL、0.9mmol)を加えた。15分後に、三酸化硫黄ピリジン錯体(143mg、0.9mmol)を加え、0℃での攪拌を1時間続けた。水を加え反応をクエンチし、層を分離した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(150mg、100%収率)を得て、それをさらに精製せずに使用した。[M+H+] 実測値500.4。
ジクロロメタンとメタノールとの1:1混合物(計3.0mL)中のビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(150mg、0.30mmol)およびN−{5−[(R)−2−アミノ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−2−ヒドロキシフェニル}ホルムアミド(112mg、0.36mmol)の溶液を、室温で30分間攪拌した。トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(191mg、0.9mmol)を加え、このようにして得られた混合物を室温で一晩攪拌した。酢酸を加え反応をクエンチし、混合物を減圧下で濃縮し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)エチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)−エチル]ピペリジン−4−イルエステルを得て、それをさらに精製せずに使用した。LCMS (10〜70) Rt = 4.55; [M+H+] 実測値794.6。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)エチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)−エチル]ピペリジン−4−イルエステル(238mg、0.30mmol)のジクロロメタン(3.0mL)懸濁液に、トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(147μL、0.90mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩攪拌し、次いで混合物を減圧下で濃縮した。分取−RP−HPLC(グラジエント:0.05%TFAを含む水中で2〜50%アセトニトリル)によって残渣を精製した。適切な画分を回収し、混合、凍結乾燥し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルをジトリフルオロ酢酸塩(50mg、97%純度)として得た。LPLC (2〜90) Rt = 2.76; [M+H+] 実測値680.8。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル
ステップA ジベンジル−(4−ヨード−2,5−ジメチルフェニル)アミン
オーバーヘッド攪拌機、温度制御および添加漏斗を備えた2リットルの丸底フラスコに、4−ヨード−2,5−ジメチルアニリン(100.0g、0.405mol)(Spectra Group社、Millbury、OHから)を加えた。エタノール(1L)および固体炭酸カリウム(160g、1.159mol)を加え、次いでニートの臭化ベンジル(140mL、1.179mol)を一度に加えた。このようにして得られた混合物を30℃で約18時間攪拌し、その時点でHPLCは98%超の変換を示す。次いで、混合物を室温に冷却し、ヘキサン(1L)を加えた。この混合物を15分間攪拌し、次いで濾紙で濾過し、固体を取り出し、濾過ケーキをヘキサン(200mL)で洗浄した。回転エバポレーターを使用して、濾液の容量を約500mLまでに減らし、濃塩酸(30mL)を加えた。次いで残りの溶媒を、回転エバポレーターを使用して除去した。このようにして得られた残渣に、ヘキサン(500mL)を加え、この混合物を約30分攪拌し、その時点で易流動性のスラリーが形成された。スラリーを濾過し、濾過ケーキをヘキサン(200mL)で洗浄し、乾燥し、ジベンジル−(4−ヨード−2,5−ジメチルフェニル)アミン塩酸塩(115g、62%収率、97.5%純度)を緑がかった色の固体として得た。
オーバーヘッド攪拌機、温度制御および添加漏斗を備えた1リットルの三つ口丸底フラスコに、ジベンジル−(4−ヨード−2,5−ジメチルフェニル)アミン(15g、35mmol)を加えた。トルエン(300mL)を加え、このようにして得られた混合物を約15分間攪拌した。反応フラスコを乾燥窒素でパージし、約−20℃に冷却し、ヘキサン中の1.6Mのn−ブチルリチウム(33mL、53mmol)を、添加漏斗によって1滴ずつ加えた。添加の間、反応混合物の内部温度を−10℃未満に維持した。添加が完了したときに、このようにして得られた混合物を約−15℃で15分間攪拌した。次いでN,N−ジメチルホルムアミド(10mL、129mmol)を1滴ずつ加え、その間内部反応温度を0℃未満に維持した。次いでこのようにして得られた混合物を−20℃〜0℃で約1時間攪拌した。次いで1Mの塩酸水溶液(200mL)を5分間にわたって加え、このようにして得られた混合物を15分間攪拌した。次いで層を分離し、有機層を希釈したブライン(100mL)で洗浄した。次いで有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で除去し、4−ジベンジルアミノ−2,5−ジメチルベンズアルデヒド塩酸塩(11.5g、90%収率、95%純度)を濃厚な油として得て、静置すると固化した。生成物は、約3〜5%のデス−ヨード副生成物を含有した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ2.42 (3H, s), 2.50 (3H, s), 4.25 (4H, s), 6.82 (1H, s), 7.10-7.30 (10H, m),7.62 (1H, s), 10.15 (1H, s); MS [M+H+] 実測値330.3。
500mLの丸底フラスコに、4−ジベンジルアミノ−2,5−ジメチルベンズアルデヒド塩酸塩(11.5g、31.4mmol)およびトルエン(150mL)を加え、このようにして得られた混合物を、塩が完全に溶解するまで攪拌した。次いで反応フラスコを乾燥窒素で5分間パージした。エチレングリコール(5.25mL、94.2mmol)およびp−トルエンスルホン酸(760mg、6.2mmol)を加え、このようにして得られた混合物を60℃〜80℃で約20時間加熱した。次いで溶媒を、40℃にてロータリーエバポレーターで(約40分にわたって)ゆっくりと除去した。トルエン(100mL)を残渣に加え、溶媒を再び40℃にてロータリーエバポレーターゆっくり除去した。別の一定分量のトルエン(100mL)を使用してこの処理を繰り返し、混合物を乾燥するまで蒸発させた。酢酸エチル(150mL)および飽和水性炭酸水素ナトリウム(100mL)を残渣に加え、層を分離した。有機層をブライン(50mL)で洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮して、粗ジベンジル−(4−[1,3]ジオキソラン−2−イル−2,5−ジメチル−フェニル)アミン(11.4g)を得た。
500mLの丸底フラスコに粗4−[1,3]ジオキソラン−2−イル−2,5−ジメチルフェニルアミン(5.6g、29mmol)、ジクロロメタン(100mL)およびジイソプロピルエチルアミン(7.6mL、43.5mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を、成分が溶解するまで室温で攪拌し、次いで混合物を0℃に冷却した。次いで、塩化アクリロイル(2.35mL、29mmol)を5分間にわたって1滴ずつ加えた。反応混合物を0℃〜5℃で1時間攪拌し、次いで水(50mL)を加え、約30分間攪拌を続け、その時点で微細固体が形成された。混合物を濾過し、固体を収集した。次いで、濾液の層を分離し、有機層を減圧下で乾燥するまで濃縮した。ジクロロメタン(50mL)を残渣に加え、易流動性のスラリーが生じるまでこの混合物を攪拌した。(上記の微細固体を回収するために使用したのと同じ漏斗を使用して)スラリーを濾過し、濾過ケーキをジクロロメタン(10mL)で洗浄し、乾燥し、N−(4−[1,3]ジオキソラン−2−イル−2,5−ジメチルフェニル)アクリルアミド(3.1g、97%純度)を白色からオフホワイトの固体として得た。
50mLの丸底フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸ピペリジン−4−イルエステル(1.2g、4.04mmol)およびN−(4−[1,3]ジオキソラン−2−イル−2,5−ジメチルフェニル)アクリルアミド(1.0g、4.04mmol)を加えた。エタノール(10mL)およびジクロロメタン(10mL)を加え、スラリーを形成させた。反応混合物を45℃〜50℃で約18時間加熱し、次いで室温に冷却した。1Mの塩酸水溶液(10mL)を加え、このようにして得られた混合物を約3時間激しく攪拌した。ジクロロメタン(10mL)を加え、このようにして得られた混合物を約5分間攪拌した。次いで、層を分離し、有機層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、粗ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル塩酸塩(1.9g)を得た。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ1.2-1.4 (2H, m), 1.58-1.75 (2H, m), 2.0-2.17 (2H, m), 2.19 (3H, s), 2.38 (3H,s), 2.41-2.50 (4H, m), 2.5-2.75 (2H, m), 4.31-4.42 (1H, m), 7.10-7.35 (9H, m),7.55 (1H, s), 7.75 (1H, s), 8.59 (1H, s), 9.82 (1H, s), 9.98 (1H, s); MS [M+H+] 実測値500.2。
2Lの三つ口丸底フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル塩酸塩(38g、70mmol)およびN−{5−[(R)−2−アミノ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−2−ヒドロキシフェニル}ホルムアミド酢酸塩(33.6g、91mmol)を加えた。ジクロロメタン(500mL)およびメタノール(500mL)を加え、このようにして得られた混合物を、乾燥窒素下にて室温で約3時間攪拌した。次いで反応混合物を0℃〜5℃に冷却し、固体トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(44.5g、381mmol)を10分間にわたって1部ずつ加えた。反応混合物を、0℃から室温に約2時間にわたってゆっくりと温め、次いで0℃に冷却した。飽和水性炭酸水素ナトリウム(500mL)およびジクロロメタン(500mL)を加えた。この混合物を完全に攪拌し、次いで層を分離した。有機層をブライン(500mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、粗ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)エチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)−エチル]ピペリジン−4−イルエステル(55g、86%純度)を黄色の固体として得た。
1Lの丸底フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)エチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(21.5g、27.1mmol)およびジクロロメタン(200mL)を加えた。このようにして得られた混合物を、成分が溶解するまで室温で攪拌し、次いでトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(8.85mL、54.2mmol)を加え、このようにして得られた混合物を25℃で約48時間攪拌した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、濃厚なペーストを得た。ジクロロメタン(100mL)および酢酸エチル(200mL)をペーストに加え、このようにして得られた混合物を30分間攪拌した。このようにして得られたスラリーを、乾燥窒素下にてゆっくりと濾過し、濾過ケーキをジクロロメタンと酢酸エチルとの1:2混合物(計100mL)で洗浄し、窒素下にて2時間乾燥し、次いで真空下にて一晩乾燥し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルをフッ化水素酸塩(25g、96.9%純度)として得たが、これは硬質クレー様の固体であった。MS [M+H+] 実測値680.8。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルフッ化水素酸塩(25g)を、移動相として1%トリフルオロ酢酸を含有する水中のアセトニトリルの10%〜50%混合物を使用した3つの等量のバッチで、6インチ逆相カラム(Microsorb固相)によって精製した。99%超の純度の画分を混合し、次いで1容の水で希釈した。このようにして得られた混合物を0℃に冷却し、混合物のpHが約7.5〜8.0となるまで固体炭酸水素ナトリウムを加えた。約5分以内に、白色スラリーが生じた。スラリーを30分間攪拌し、次いで濾過した。濾過ケーキを水(500mL)で洗浄し、約4時間で空気乾燥し、次いで一晩真空乾燥し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニル−カルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(12g、99+%純度)を半結晶質の遊離塩基として得た。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル
ステップA ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−[1,3]ジオキソラン−2−イル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル
500mLの丸底フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸ピペリジン−4−イルエステル(17.0g、58mmol)およびN−(4−[1,3]ジオキソラン−2−イル−2,5−ジメチルフェニル)アクリルアミド(13.1g、52.9mmol)を加えた。エタノール(150mL)およびジクロロメタン(150mL)を加え、スラリーを形成させた。反応混合物を50℃〜55℃で約24時間加熱し、次いで室温に冷却した。溶媒の大部分をロータリーエバポレーターで除去し、濃厚なスラリーとした。エタノール(試薬グレード)を加え、約200mLの総容量とし、このようにして得られた混合物を80℃に加熱し、次いでゆっくりと室温に冷却した。このようにして得られた濃厚な白色スラリーを濾過し、エタノール(20mL)で洗浄し、真空乾燥し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−[1,3]ジオキソラン−2−イル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(23.8g、約98%純度)を白色固体として得た。
500mL丸底フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−[1,3]ジオキソラン−2−イル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(15g、27.6mmol)およびアセトニトリル(150mL)を加え、スラリーを形成させた。2Mの塩酸水溶液(75mL)を加え、このようにして得られた混合物を30℃で1時間攪拌した。次いで、混合物を室温に冷却し、酢酸エチル(150mL)を加えた。2Mの水酸化ナトリウム水溶液(75mL)を加え、pHを調べ、次いで溶液のpHが9〜10の範囲となるまでさらなる2Mの水酸化ナトリウムを加えた。層を分離し、有機層を希釈したブライン(75mL;1:1ブライン/水)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル−カルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(12.5g、約98%純度)を得た。所望であれば、エタノール(3容のエタノール)でスラリーを形成し、スラリーを80℃に加熱し、次いで室温にゆっくり冷却し、濾過によって単離することによって、この中間体の純度を増すことができる。
250mLの丸底フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(7.1g、14.2mmol)およびN−{5−[(R)−2−アミノ−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)エチル]−2−ヒドロキシフェニル}ホルムアミド酢酸塩(5.8g、15.6mmol)を加えた。メタノール(100mL)を加え、スラリーを形成させ、この混合物を45℃〜50℃で窒素下にて1時間攪拌した。次いで、混合物を室温に冷却し、トルエン(50mL)を加え、溶媒を35℃〜45℃の範囲の温度にてロータリーエバポレーターで除去した。トルエン(50mL)を残渣に加え、溶媒を除去し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)エチルイミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(12g)を黄色からオレンジ色の固体として得た。
水素化フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)エチルイミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(4.6g)および2−メチルテトラヒドロフラン(50mL)を加えた。このようにして得られた混合物を、固体が溶解するまで(約5分)攪拌し、次いで混合物を窒素でパージした。白金担持カーボン(920mg、5重量%、担持活性炭)を加え、混合物を50psiで6時間水素化した(Parr shaker)。次いで、混合物をセライトで濾過し、セライトを2−メチルテトラヒドロフラン(10mL)で洗浄した。濾液に、チオプロピル修飾シリカゲル(溶液の20重量%、Silicycle)を加え、この混合物を25℃〜30℃で3時間攪拌した。次いで、混合物をセライトで濾過し、濃縮し、溶媒を除去した。残渣をメタノール(残渣1g毎に5mL)に溶解し、次いでこのようにして得られた溶液を、激しく攪拌した飽和水性炭酸水素ナトリウムと水(残渣1g毎に40mL)との1:1混合物にゆっくり加えた。このようにして得られたオフホワイトのスラリーを20分間攪拌し、次いで濾過した。濾過ケーキを水(20容)で洗浄し、3時間空気乾燥し、次いで室温で一晩真空乾燥し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)エチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(80%回収、約96%純度)を得た。
200mLの丸底フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)エチルアミノ]−メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(3.8g、4.8mmol)および2−メチルテトラヒドロフラン(40mL)を加えた。このようにして得られた混合物を、成分が溶解するまで室温で攪拌し(約15分)、次いでトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(0.94mL、5.76mmol)を加え、得られた混合物を25℃で約24時間攪拌した。この混合物に、飽和水性炭酸水素ナトリウムと水との1:1混合物(40mL)および2−メチルテトラヒドロフランを加え、このようにして得られた混合物を固体が溶解するまで攪拌した(溶液のpH約8)。層を分離し、有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を2−メチルテトラヒドロフラン(50mL)に溶解し、固形のL−酒石酸(650mg)を加えた。このようにして得られた混合物を25℃〜30℃で18時間攪拌し、次いで濾紙で濾過した。濾過ケーキを2−メチルテトラヒドロフラン(10mL)、イソプロパノール(10mL)で洗浄し、直ちに真空下に置き、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニル−カルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルL−酒石酸塩(3.7g、>97%純度)を得た。
250mLの丸底フラスコに、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルL−酒石酸塩(3.5g)およびメタノール(35mL)を加え、このようにして得られた混合物を15分間攪拌した。飽和水性炭酸水素ナトリウムと水(70mL)との1:1混合物を、5分にわたり加え、攪拌を2時間続けた。このようにして得られたオフホワイトスラリーを濾過し、濾過ケーキを水(20mL)で洗浄し、2時間空気乾燥し、次いで一晩真空乾燥し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)−エチル]ピペリジン−4−イルエステル(2.3g)を半結晶質の遊離塩基として得た。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6), 副異性体, δ 9.64 (br, 1H), 9.43 (s 1H), 9.26 (br d,J = 〜7.0, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.50 (br d, J = 〜7.0, 1H), 7.25-7.45 (m, 9H), 〜7.3(nd, 1H), 7.07 (s, 1H), 〜7.07 (nd, 1H), 6.95 (dd, J = 8.3, 1.8, 1H), 6.83 (d, J=8.3, 1H), 5.15 (br, 1H), 4.47 (m, 1H), 〜3.65 および 〜3.60 (AB対, 2H), 2.68 (br m,2H), 〜2.59 (nd, 2H), 2.44 (br t, J = 6.5, 2H), 2.20 (s, 3H), 〜2.17 (br m, 2H),2.14 (s, 3H), 1.73 (br, 2H), 1.44 (br q, J = 〜9.0, 2H).
13C NMR(100 MHz, DMSO-d6), 主異性体, δ 170.0, 159.9, 153.9, 145.5, 139.3,137.6, 135.2, 135.0, 134.8, 133.4, 133.4, 130.2, 130.2, 128.6, 128.2, 127.8,127.4, 127.2, 127.0, 126.1, 125.7, 125.6, 121.7, 118.6, 114.5, 71.4, 70.0,57.4, 53.9, 50.3, 50.1, 33.7, 30.7, 18.2, 17.5.
13C NMR(100 MHz, DMSO-d6), 副異性体, δ 170.0, 163.4, 153.9, 147.8, 139.3,137,6, 135.7, 135.2, 135.0, 134.8, 133.4, 133.4, 130.2, 130.2, 128.6, 128.2,127.8, 127.4, 127.2, 127.0, 126.1, 125.7, 123.0, 119.6, 115.6, 71.0, 70.0,57.3, 53.9, 50.3, 50.1, 33.7, 30.7, 18.2, 17.5。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルの形態IIの種結晶
半結晶質のビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニル−カルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(500mg)をメタノール(50mL)に溶解し、曇点に達するまで水を加えた。このようにして得られた混合物を25℃で3時間攪拌し、このようにして得られた結晶質を濾過によって単離し、結晶質のビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(420mg)を得た。この結晶質の遊離塩基は、約142℃〜約150℃で吸熱性熱流中にピークを示す示差走査熱量測定(DSC)トレース;ならびに約20.7±0.3、21.6±0.3、22.5±0.3および23.2±0.3の2θ値において他のピークの中で有意な回折ピークを有する粉末X線回折(PXRD)図形を有することが決定された。この結晶質の遊離塩基の形態を形態IIと表す。この化合物の形態IIおよび他の結晶質の遊離塩基の形態についてのさらなる情報は、本発明の譲受人に譲渡され本明細書と同日付で出願された米国特許出願第__号(整理番号P−222−US1)および2006年4月25日に出願された米国仮出願第60/794,709号(これらの開示内容は、全内容が参照により本明細書中に組み込まれている)に開示されている。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルの形態IIの結晶化
オーバーヘッド攪拌機、温度制御および添加漏斗を備えた3Lの三つ口丸底フラスコに、半結晶質のビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(14g)およびメタノール(1.4L)を加えた。水(500mL)を一度に加え、次いで曇点に達するまでさらなる水(200mL)をゆっくりと加えた。ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニル−カルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルの形態II(50mg)の種結晶を加え、このようにして得られた混合物を25℃で3時間攪拌し、その時点で易流動性のスラリーが生じた。水(300mL)を15分間にわたり加え、このようにして得られた混合物を25℃で一晩攪拌した。次いで混合物を濾過し、濾過ケーキを水(100mL)で洗浄し、約2時間空気乾燥し、次いで真空下にて室温で48時間乾燥し、結晶質のビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(12.5g、99.6%純度)を得た。この結晶塩を形態IIであると決定した。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]−ピペリジン−4−イルエステル
ステップA 4−ヨード−2,5−ジメチルフェニルアミン
ジクロロメタンとメタノール(400mL)との1:1混合物中の2,5−ジメチルアニリン(20g、165mmol)の溶液に、炭酸水素ナトリウム(20.8g、250mmol)およびジクロロヨウ素酸テトラメチルアンモニウム(I)(44.7g、165mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を室温で1時間攪拌し、次いで水(500mL)を加えた。有機層を取り出し、5%水性チオ硫酸ナトリウム(500mL)およびブライン(500mL)で洗浄した。次いで有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、真空下にて濃縮し、4−ヨード−2,5−ジメチルフェニルアミン(39.6g、98%収率)を得た。生成物をさらに精製せずに使用した。
4−ヨード−2,5−ジメチルフェニルアミン(37.2g、151mmol)のジクロロメタン(500mL)溶液に、炭酸水素ナトリウム(25.4g、302mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を0℃に冷却し、塩化アクリオリル(12.3mL、151mmol)を25分にわたってゆっくり加えた。このようにして得られた混合物を室温で一晩攪拌し、次いで濾過した。濾液の容量を約100mLまでに減らし、沈殿物が形成された。沈殿物を濾過、乾燥し、水(1L)で洗浄し、次いで再び乾燥し、N−(4−ヨード−2,5−ジメチルフェニル)アクリルアミド(42.98g、95%純度、90%収率)を得た。生成物をさらに精製せずに使用した。
N,N−ジメチルホルムアミドとイソプロパノール(700mL)との6:1v/v混合物中のN−(4−ヨード−2,5−ジメチルフェニル)アクリルアミド(32.2g、107mmol)の溶液に、ビフェニル−2−イルカルバミン酸ピペリジン−4−イルエステル(36.3g、123mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を50℃で24時間、次いで80℃で24時間加熱した。次いで反応混合物を室温に冷却し、真空下にて濃縮した。残渣をジクロロメタン(1L)に溶解し、この溶液を1Nの塩酸水溶液(500mL)、水(500mL)、ブライン(500mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)で洗浄した。次いで有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。エタノール(400mL)を加え、このようにして得られた混合物を真空下にて約400mLの容量まで濃縮し、その時点で沈殿物が形成された。沈殿物を濾過、乾燥し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ヨード−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(59.6g、84%純度、79%収率)を得た。m/z: [M+H+] C29H32IN3O3計算値598.49; 実測値598.5。
N,N−ジメチルホルムアミドとメタノール(600mL)との5:1v/v混合物中のビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ヨード−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(56g、94mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(49mL、281mmol)、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(3.9g、9.4mmol)および酢酸パラジウム(II)(2.1g、9.4mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を一酸化炭素でパージし、次いで一酸化炭素雰囲気下にて70℃〜80℃で一晩攪拌した(バルーン圧力)。反応混合物を真空下にて濃縮し、残渣をジクロロメタン(500mL)に溶解した。この混合物を1Nの塩酸水溶液(500mL)、水(500mL)、次いでブライン(500mL)で洗浄した。次いで有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、次いで真空下にて濃縮した。残渣をエタノールと混合し(エタノール対残渣、約5:1v/w)、すべての固形物が溶解するまで混合物を加熱した。この溶液を室温にゆっくりと冷却し、このようにして得られた沈殿物を濾過によって単離し、4−{3−[4−(ビフェニル−2−イルカルバモイルオキシ)ピペリジン−1−イル]プロピオニルアミノ}−2,5−ジメチル安息香酸メチルエステル(47.3g、97%純度、92%収率)を得た。m/z: [M+H+] C31H35N3O5計算値530.63; 実測値530.4。
4−{3−[4−(ビフェニル−2−イルカルバモイルオキシ)ピペリジン−1−イル]プロピオニルアミノ}−2,5−ジメチル安息香酸メチルエステル(49.8g、93.9mmol)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液を0℃に冷却し、水素化アルミニウムリチウム(10.7g、281.7mmol)を1部ずつ加えた(10×1.07g)。このようにして得られた混合物を3時間攪拌し、次いで水(10.7mL)、次いで1Nの水酸化ナトリウム水溶液(10.7mL)およびさらなる水(32.1mL)を加えた。この混合物を一晩攪拌し、次いで濾過した。有機層を真空下にて濃縮し、残渣を酢酸エチルと混合した(酢酸エチル対残渣、約5:1v/w)。この混合物をすべての固形物が溶解するまで加熱し、次いで溶液を室温に冷却した。このようにして得られた沈殿物を濾過し、乾燥し、ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(24.6g、95%純度、47.5%収率)を得た。この材料をさらに精製せずに使用した。m/z: [M+H+] C30H35N3O4計算値502.62; 実測値502.5。
ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステル(5.0g、10mmol)のジクロロメタン(200mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(8.7mL、50mmol)およびジメチルスルホキシド(5.6mL、100mmol)を加えた。このようにして得られた混合物を0℃に冷却し、三酸化硫黄ピリジン錯体(8.0g、50mmol)を加えた。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、次いで水(300mL)を加えた。有機層を取り出し、1Nの塩酸水溶液(300mL)およびブライン(300mL)で洗浄した。次いで有機層を無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過した。ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニルカルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルを含有するこのようにして得られた溶液を、さらに精製せずに使用した。m/z: [M+H+] C30H33N3O4計算値500.60; 実測値500.4。
ヒトM1、M2、M3およびM4ムスカリン受容体を発現している細胞からの細胞培養および膜調製
クローン化されたヒトhM1、hM2、hM3およびhM4ムスカリン受容体サブタイプを各々安定的に発現しているCHO細胞株を、10%FBSおよびジェネテシン250μg/mLを添加したHams F−12培地中でほぼ集密的にまで増殖させた。細胞を5%CO2、37℃のインキュベーター中で増殖させ、dPBS中の2mMのEDTAによって浮遊させた。細胞を5分の650×gでの遠心分離によって回収し、細胞ペレットを−80℃で凍結保存するか、または使用するために膜を直ちに調製した。膜調製のために、細胞ペレットを溶解緩衝液中で再懸濁させ、Polytron PT−2100組織破壊器(Kinematica AG社;20秒×2破裂)でホモジナイズした。粗膜を、40,000×gで4℃にて15分間遠心分離した。次いで、膜ペレットを再懸濁緩衝液で再懸濁させ、Polytron組織破壊器で再びホモジナイズした。Lowryら、1951年、Journal of Biochemistry、193号、265頁に記載されている方法によって膜懸濁液のタンパク質濃度を決定した。すべての膜を−80℃にて一定分量で凍結保存するか、または直ちに使用した。一定分量の調製したhM5受容体膜を、PerkinElmer社(Wellesley、MA)から直接購入し、使用するまで−80℃で保存した。
ムスカリン受容体についての放射性リガンド結合アッセイ
クローン化されたムスカリン受容体についての放射性リガンド結合アッセイを、96ウェルマイクロタイタープレートにおいて100μLの総アッセイ容量で行った。hM1、hM2、hM3、hM4またはhM5ムスカリン性サブタイプのいずれかを安定的に発現しているCHO細胞膜を、下記の特定の標的タンパク質濃度(μg/ウェル)にアッセイ緩衝液で希釈した。同様のシグナル(cpm)を得るために、hM1では10μg、hM2では10〜15μg、hM3では10〜20μg、hM4では10〜20μg、およびhM5では10〜12μgであった。アッセイプレートへの添加の前に、Polytron組織破壊器を使用して膜を短時間ホモジナイズした(10秒)。L−[N−メチル−3H]スコポラミンメチルクロリド([3H]−NMS)(TRK666、84.0Ci/mmol、Amersham Pharmacia Biotech社、Buckinghamshire、England)を0.001nM〜20nMの範囲の濃度で使用して、放射性リガンドのKD値を決定するための飽和結合研究を行った。1nMおよび11の異なる試験化合物濃度の[3H]−NMSを用いて、試験化合物のKi値を決定するための置換アッセイを行った。最初に試験化合物を、希釈用緩衝液中で400μMの濃度まで溶解し、次いで希釈用緩衝液(5×)で10pM〜100μMの範囲の最終濃度まで段階希釈した。添加順序およびアッセイプレートの容量は、下記の通りであった。放射性リガンド25μL、希釈した試験化合物25μL、および膜50μL。アッセイプレートを37℃で60分間インキュベートした。1%BSA中で前処理したGF/Bガラス繊維フィルタプレート(PerkinElmer社)で急速に濾過することによって結合反応を終了させた。フィルタプレートを洗浄緩衝液(10mMのHEPES)で3度すすぎ、結合していない放射能を除去した。次いで、プレートを空気乾燥し、Microscint−20液体シンチレーション流体(PerkinElmer社)50μLを各ウェルに加えた。次いで、プレートをPerkinElmer Topcount液体シンチレーションカウンター(PerkinElmer社)で計数した。結合データを、1サイト競合モデルを使用して、GraphPad Prismソフトウェアパッケージ(GraphPad Software社、San Diego、CA)で非線形回帰分析によって分析した。試験化合物についてのKi値を、Cheng−Prusoff式(Cheng Y;Prusoff WH.(1973年)Biochemical Pharmacology、22(23)号:3099〜108頁)を使用して、放射性リガンドの観察されたIC50値およびKD値から計算した。Ki値をpKi値に変換し、相乗平均および95%信頼区間を決定した。次いで、これらの要約統計量をデータ報告のためにKi値に戻した。
ヒトβ1、β2またはβ3アドレナリン受容体を発現している細胞からの細胞培養および膜調製
クローン化されたヒトβ1およびβ2アドレナリン受容体を安定的に発現しているヒト胎児腎(HEK−293)細胞株、またはクローン化されたヒトβ3アドレナリン受容体を安定的に発現しているチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞株を、ジェネテシン500μg/mLの存在下にてDMEMまたは10%FBSを含むHams F−12培地中で、ほぼ集密的にまで増殖させた。細胞単層を、PBS中の2mMのEDTAで浮遊させた。細胞を、1,000rpmの遠心分離によってペレットにし、細胞ペレットを−80℃で凍結保存するか、または使用するために膜を直ちに調製した。β1およびβ2受容体を発現している膜の調製のために、細胞ペレットを、溶解緩衝液(10mMのHEPES/HCl、10mMのEDTA、pH7.4、4℃)で再懸濁し、氷上のタイトフィット型のDounceガラスホモジナイザー(30ストローク)を使用してホモジナイズした。よりプロテアーゼ感受性であるβ3受容体を発現している膜については、細胞ペレットを、50mL緩衝液(Roche Molecular Biochemicals社、Indianapolis、IN)当たり1錠の「Complete Protease Inhibitor Cocktail Tablets with 2mM EDTA」を添加した溶解緩衝液(10mMのTris/HCl、pH7.4)中でホモジナイズした。ホモジネートを20,000×gで遠心分離し、このようにして得られたペレットを、上記のように再懸濁および遠心分離によって溶解緩衝液で一度洗浄した。次いで、最終的なペレットを、氷冷の結合アッセイ緩衝液(75mMのTris/HCl(pH7.4)、12.5mMのMgCl2、1mMのEDTA)中で再懸濁した。Lowryら、1951年、Journal of Biological Chemistry、193号、265頁;およびBradford、Analytical Biochemistry、1976年、72号、248〜54頁に記載されている方法によって、膜懸濁液のタンパク質濃度を決定した。すべての膜を一定分量で−80℃にて凍結保存するか、または直ちに使用した。
ヒトβ1、β2およびβ3アドレナリン受容体についての放射性リガンド結合アッセイ
アッセイ緩衝液(75mMのTris/HCl(pH7.4、25℃)、12.5mMのMgCl2、1mMのEDTA、0.2%BSA)中にヒトβ1、β2またはβ3アドレナリン受容体を含有する膜タンパク質10〜15μgを用いて、96ウェルマイクロタイタープレート中で100μLの総アッセイ容量で結合アッセイを行った。β1およびβ2受容体について[3H]−ジヒドロアルプレノロール(NET−720、100Ci/mmol、PerkinElmer Life Sciences社、Boston、MA)、および0.01nM〜20nMの範囲の10または11の異なる濃度での[125I]−(−)−ヨードシアノピンドロール(NEX−189、220Ci/mmol、PerkinElmer Life Sciences社、Boston、MA)を使用して、放射性リガンドのKd値を決定するための飽和結合研究を行った。10pM〜10μMの範囲の10または11の異なる濃度の試験化合物について、1nMの[3H]−ジヒドロアルプレノロール、および0.5nMの[125I]−(−)−ヨードシアノピンドロールを用いて、試験化合物のKi値を決定するための置換アッセイを行った。非特異的結合を、10μMのプロプラノロールの存在下にて決定した。アッセイを37℃で1時間インキュベートし、次いで、0.3%ポリエチレンイミンで予浸した、β1およびβ2受容体のためのGF/B、またはβ3受容体のためのGF/Cガラス繊維フィルタプレート(Packard BioScience社、Meriden、CT)で急激に濾過することによって結合反応を終了させた。フィルタプレートを濾過緩衝液(75mMのTris/HCl(pH7.4、4℃)、12.5mMのMgCl2、1mMのEDTA)で3度洗浄し、結合していない放射能を除去した。次いで、プレートを乾燥し、Microscint−20液体シンチレーション流体(Packard BioScience社、Meriden、CT)50μLを加え、Packard Topcount液体シンチレーションカウンター(Packard BioScience社、Meriden、CT)でプレートを計数した。結合データを、1サイト競合のための3パラメーターモデルを使用して、GraphPad Prismソフトウェアパッケージ(GraphPad Software社、San Diego、CA)を用いて非線形回帰分析によって分析した。10μMのプロプラノロールの存在下にて決定するように、曲線最小を非特異的結合についての値に固定した。Cheng−Prusoff式(Cheng Y、およびPrusoff WH.、Biochemical Pharmacology、1973年、22号、23号、3099〜108頁)を使用して、放射性リガンドの観察されたIC50値およびKd値から、試験化合物についてのKi値を計算した。
ムスカリン受容体サブタイプに対する拮抗作用の機能アッセイ
アッセイA cAMP蓄積のアゴニスト媒介性阻害の遮断
このアッセイにおいて、hM2受容体を発現しているCHO−K1細胞における、試験化合物がフォルスコリン媒介性cAMP蓄積のオキソトレモリン阻害を遮断する能力を測定することによって、hM2受容体に対するアンタゴニストとしての試験化合物の機能的有効性を決定した。メーカーの指示に従って、125I−cAMP(NEN SMP004B、PerkinElmer Life Sciences社、Boston、MA)を用いたFlashplate Adenylyl Cyclase Activation Assay Systemを使用して、ラジオイムノアッセイフォーマットでcAMPアッセイを行った。上記の細胞培養および膜調製の節で記載したように、細胞をdPBSで一度すすぎ、トリプシン−EDTA溶液(0.05%トリプシン/0.53mMのEDTA)で浮遊させた。離れた細胞を、dPBS50mL中で650×gの遠心分離によって5分間2度洗浄した。次いで、細胞ペレットをdPBS10mL中で再懸濁させ、Coulter Z1 Dual Particle Counter(Beckman Coulter社、Fullerton、CA)で細胞を計数した。細胞を650×gで再び5分間遠心分離し、1.6×106〜2.8×106細胞/mLのアッセイ濃度まで刺激緩衝液中で再懸濁した。
この機能アッセイにおいて、hM2受容体を発現しているCHO−K1細胞において、オキソトレモリンによって刺激される[35S]GTPγS結合を遮断する試験化合物の能力を測定することによって、試験化合物のhM2受容体のアンタゴニストとしての機能的有効性を決定した。
この機能アッセイにおいて、試験化合物が細胞内カルシウムのアゴニスト媒介性増加を阻害する能力を測定することによって、hM1、hM3およびcM5受容体のアンタゴニストとしての試験化合物の機能的有効性を決定した。
ヒトβ1、β2またはβ3アドレナリン受容体を非相同的に発現しているHEK−293およびCHO細胞株における細胞全体cAMPフラッシュプレートアッセイ
メーカーの指示に従って、[125I]−cAMP(NEN SMP004、PerkinElmer Life Sciences社、Boston、MA)を用いたFlashplate Adenylyl Cyclase Activation Assay Systemを使用して、ラジオイムノアッセイフォーマットでcAMPアッセイを行った。β1およびβ2受容体アゴニストの有効性(EC50)の決定のために、クローン化されたヒトβ1およびβ2受容体を安定的に発現しているHEK−293細胞株を、10%FBSおよびジェネテシン(500μg/mL)を添加したDMEM中でほぼ集密的にまで増殖させた。β3受容体アゴニストの有効性(EC50)の決定のために、クローン化されたヒトまたはβ3アドレナリン受容体を安定的に発現しているCHO−K1細胞株を、10%FBSおよびジェネテシン(250μg/mL)を添加したHams F−12培地中でほぼ集密的にまで増殖させた。細胞をPBSですすぎ、2mMのEDTAまたはトリプシン−EDTA溶液(0.05%トリプシン/0.53mMのEDTA)を含有するdPBS(CaCl2およびMgCl2を含有しないDulbecco’s Phosphate Buffered Saline)中で細胞を引き剥がした。Coulter細胞カウンターで細胞を計数した後、細胞を1,000rpmの遠心分離によってペレットにし、室温まで予熱したIBMX(PerkinElmer Kit)を含有する刺激緩衝液中に1.6×106〜2.8×106細胞/mLの濃度まで再懸濁した。このアッセイにおいて1ウェル毎に約40,000〜80,000細胞を使用した。試験化合物(DMSO中10mM)を、Beckman Biomek−2000中に0.1%BSAを含有するPBS中に希釈し、100μM〜1pMの範囲の11の異なる濃度で試験した。反応物を37℃で10分間インキュベートし、[125I]−cAMP(NEN SMP004、PerkinElmer Life Sciences社、Boston、MA)を含有する冷たい検出緩衝液100μLを加えることによって反応を停止させた。生成したcAMPの量(pmol/ウェル)を、メーカーの利用者マニュアルに記載されるように、試料およびcAMP標準物質について観察された計数に基づいて計算した。シグモイド式によるGraphPad Prismソフトウェアパッケージ(GraphPad Software社、San Diego、CA)を用いた非線形回帰分析によって、データを分析した。Cheng−Prusoff式(Cheng YおよびPrusoff WH.、Biochemical Pharmacology、1973年、22号、23号、3099〜108頁)を使用して、EC50値を計算した。
ヒトβ2アドレナリン受容体を内因性発現する肺上皮細胞株の細胞全体のcAMPフラッシュプレートアッセイ
このアッセイにおいて、内因性レベルのβ2アドレナリン受容体を発現している細胞株を使用して、試験化合物のアゴニストの有効性および固有活性を決定した。ヒト肺上皮細胞株(BEAS−2B)(ATCC CRL−9609、American Type Culture Collection社、Manassas、VA)(January Bら、British Journal of Pharmacology、1998年、123、4、701〜11頁)からの細胞を、完全無血清培地(エピネフリンおよびレチノイン酸を含有するLHC−9培地、Biosource International社、Camarillo、CA)中で75〜90%密集度まで増殖した。アッセイの前日に、培地を、LHC−8(エピネフリンまたはレチノイン酸を含有せず、Biosource International社、Camarillo、CA)に切り換えた。メーカーの指示に従って[125I]−cAMP(NEN SMP004、PerkinElmer Life Sciences社、Boston、MA)を用いたFlashplate Adenylyl Cyclase Activation Assay Systemを使用して、ラジオイムノアッセイフォーマットでcAMPアッセイを行った。
気管支保護の有効性および持続時間を決定するためのアイントホーフェンアッセイ
このアッセイにおいて、モルモットを使用して試験化合物の気管支保護の有効性および持続時間を決定した。このアッセイは、Einthoven(1892年)Pfugers Arch. 51号:367〜445頁;およびMohammedら(2000年)Pulm Pharmacol Ther. 13(6)号:287〜92頁に記載されている手順から派生した。このアッセイにおいて、通気圧の変化は気道抵抗の代替的測定値としての役割を果たす。試験化合物による前処理に続いて、プロプラノロールの存在下にて静脈内メタコリンに対する気管支収縮の用量反応曲線を使用してムスカリンアンタゴニストの有効性を決定した。同様に、ヒスタミンを使用してβ2アゴニストの気管支保護の有効性を決定した。プロプラノロールの非存在下にてメタコリンを使用して、併せた気管支保護の有効性を決定した。
気管支保護の有効性および持続時間を決定するためのプレチスモグラフモルモットアッセイ
このアッセイにおいて、モルモットアッセイを使用して試験化合物の気管支保護の有効性および持続時間を決定した。
C1=C2前のアセチルコリンまたはヒスタミンの濃度
C2=肺抵抗(RL)に少なくとも2倍の増加をもたらすアセチルコリンまたはヒスタミンの濃度
R0=ベースラインRL値
R1=C1後のRL値
R2=C2後のRL値
である。
Claims (27)
- 医薬として許容される担体と、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物とを含む医薬組成物。
- (a)請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物と、
(b)ステロイド性抗炎症剤と、
(c)医薬として許容される担体と
を含む、医薬組成物。 - (a)請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物と、
(b)ステロイド性抗炎症剤と
を含む、治療剤の組合せ。 - (a)請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物および第1の医薬として許容される担体を含む第1の医薬組成物と、
(b)ステロイド性抗炎症剤および第2の医薬として許容される担体を含む第2の医薬組成物と
を含み、該第1および第2の医薬組成物が別々の医薬組成物である、キット。 - 治療を必要としている患者に、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物の治療有効量を投与するステップを含む、肺障害を治療する方法。
- 患者に、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物の治療有効量を投与するステップを含む、慢性閉塞性肺疾患または喘息を治療する方法。
- 哺乳動物に、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物の気管支拡張を生じさせる量を投与するステップを含む、哺乳動物において気管支拡張を生じさせる方法。
- 哺乳動物に、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物を投与するステップを含む、哺乳動物においてムスカリン受容体をアンタゴナイズし、かつβ2アドレナリン受容体をアゴナイズする方法。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物を使用して生物学的アッセイを行うステップを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物を研究道具として使用する方法。
- (a)試験化合物で生物学的アッセイを行い、第1のアッセイ値を提供するステップと、
(b)請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物で該生物学的アッセイを行い、第2のアッセイ値を提供するステップと、
(c)ステップ(a)からの第1のアッセイ値をステップ(b)からの第2のアッセイ値と比較するステップと
を含み、ステップ(a)が、ステップ(b)の前、後または同時に行われる、生物学的アッセイにおいて試験化合物を評価する方法。 - 前記生物学的アッセイが、ムスカリン受容体結合アッセイまたはβ2アドレナリン受容体結合アッセイである、請求項14に記載の方法。
- 前記生物学的アッセイが、哺乳動物における気管支保護アッセイである、請求項14に記載の方法。
- 遊離塩基の形態の式Iの化合物を医薬として許容される酸と接触させるステップを含む、請求項1に記載の化合物の医薬として許容される塩を調製する方法。
- R1およびR2がメチルである、請求項21に記載の化合物。
- Y1が−CHOである、請求項21に記載の化合物。
- Y1が−CHOであり、R1およびR2がメチルである、請求項21に記載の化合物。
- ビフェニル−2−イルカルバミン酸1−[2−(4−{[(R)−2−(3−ホルミルアミノ−4−ヒドロキシフェニル)−2−ヒドロキシエチルアミノ]メチル}−2,5−ジメチルフェニル−カルバモイル)エチル]ピペリジン−4−イルエステルL−酒石酸塩である、請求項4に記載の化合物。
- 治療に使用するための、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物。
- 肺障害の治療用の医薬の製造のための、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物の使用。
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