JP2009540202A - 内燃エンジンでの燃焼の間にイオン化電流信号の様々な段階を確認するための方法及び装置 - Google Patents

内燃エンジンでの燃焼の間にイオン化電流信号の様々な段階を確認するための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、内燃エンジンのシリンダー内での燃焼の間に、イオン化電流の様々な段階を確認する分野に属する。本発明の方法は、イオン化電流信号を測定する段階と、規定ウィンドウの範囲内で前記信号をサンプリングする段階と、を備え、数値的派生値分析に基づくサンプル信号のピーク信号の次の確認を伴う。

Description

本発明は、内燃エンジンのシリンダー内での燃焼の間に、放出されるイオン化電流の様々な段階を確認するための方法及び装置に関する。
内燃エンジンの燃焼チャンバー内で発生するイオン化電流の様々な段階の確認は、自動車においてエンジンをより良く機能させるために重要である。
この確認は、設定値近くでの前記エンジンの排気ガスの集中を維持するため前記エンジンの触媒変換器の効率を最大限にし、空気/燃料比を監視し、異常爆発(detonation)を評価し、及び、前記エンジン内の燃焼特性を監視することに用いられる。
前記確認のために従来用いられている装置及び方法は、例えば前記イオン化電流の特定の段階を確認できる特殊回路等、センサの使用に基づいていて、それは化学又は熱によるものである。
しかし、前記従来の装置及び方法では、前記電流の様々な段階を確認することはできない。
本発明の目的は、内燃エンジンのそれぞれのシリンダー内での燃焼の間に、放出されるイオン化電流のそれぞれの様々な段階を確認するための方法を確立し、前記電流の1つの特定の段階のみ確認できる従来知られている方法又は装置の制約を克服することにある。
本発明は、前記エンジンのそれぞれのシリンダーの上に配置される装置によって放出されるイオン化電流の使用に基づいている。前記イオン化電流は、前記燃焼エンジンの管理のために一般的に用いられる制御ユニットによって測定される。
目的及び利点は以下の記述及び開示物に示されていて、ここでは複数のシリンダーを伴う燃焼エンジンが、制限のない実施形態で示されている。
図1は、方法を使用する装置、及び、議論される本発明を作動させる手段を収容する制御ユニットを示す概略図。 図2は、シリンダーの上に配置され、シリンダー内部で燃焼を実現するために必要なスパークを引き起こすことに加え、議論される方法の作動に不可欠なイオン化電流を生み出す本発明で議論される装置の一部を示す図。 図3は、概略的に示した議論される本発明に係る方法と関連するフローチャート。 図4は、概略的に示した議論される本発明の方法と関連する実施形態に係る別のフローチャート。 図5は、概略的に示した議論される本発明の方法と関連する実施形態に係る別のフローチャート。
発明の詳細な説明
図1では、(1)は内燃エンジン全体を示す。内燃エンジン(1)は、1つ以上のシリンダー(2)と、それぞれのシリンダーの上に配置される装置(4)と、を備える。装置(4)は、スパークプラグによってシリンダー内部での燃焼の実現に必要なスパークを引き起こすことに加え、議論される方法を実施するのに不可欠なイオン化電流を生み出す。図は、制御ユニット(3)も示している。この方法を作動するための装置(図示しない)が、前記制御ユニット内に配置されている。
図2は、シリンダーの上に配置され、エンジン内部で燃焼を実現するために必要なスパークを引き起こすことに加え、議論される方法の実施に不可欠なイオン化電流を生み出す本発明で議論される装置の一部を示す。装置のこの部分は、コイル(5)及びスパークプラグ(6)から構成されている。これら2つの構成要素(5)及び(6)は、偏波(polarisation)回路(7)及び同期捕捉(acquisition)回路(8)によって相互に接続されている。
図3は、本発明で議論される方法を概略的に示すフローチャートである。この方法はさまざまな段階に展開(develops)される。第1の段階(301)では、前記エンジン(1)のそれぞれのシリンダー(2)でのイオン化電流信号の測定が行われる。この測定は、スパークプラグ(6)内で発生するスパークの終わりから、次に起こる1つ以上のシリンダー内部の混合物の燃焼を引き起こすイオン化現象の終わりまで、行われる。本発明では、この測定されたイオン化電流をICと呼んでいる。
この方法は、5μsから50μsまでの長さで変化するウィンドウの範囲内の既定時間間隔で前記イオン化電流IC信号のサンプルを選択することに関する、次の段階(302)に継続される。本発明では、このサンプリングはSと称する。
方法の次の段階(303)は、前の段階(302)の間に選択された信号サンプルの記録に関する。
方法の次の段階(304)では、前の段階(302)で選択されたそれぞれのサンプルSの派生値(derivative)が計算される。本発明では、この値はSと称する。
方法は、それぞれのサンプル信号Sが、前の段階(304)の間に計算された対応する値Sに関連付けられる(associated with)、段階(305)に継続される。
方法は、値Sをスパークプラグ(6)で発生するスパークの終わりから始まりイオン化現象の終わりで終結するまで経過時間順に整列する、段階(306)に継続される。本発明では、経過時間順に配列される値Sは、SOと称する。
方法の次の段階(307)では、前の値SO及び次の値SOでそれぞれの値SOの比較を想定している(envisages)。
方法は、本質的にゼロと等しいと示されるとともに、正の値の値SOによって先行され、負の値の値SOによって後続される値SOに対応するサンプル信号Sの記録を行う、段階(308)に継続される。本発明では、本段階(308)で記録されるそれぞれの信号は、Pと称する。
方法の次の段階(309)は、それぞれの値Pが記録される間の時間のそれぞれの長さの測定に関連し、スパークプラグ(6)内で起こるスパークの終わりから始まる。本発明では、測定される時間のそれぞれの長さは、TPと称する。
方法は、段階310で終結する。前記段階では、時間TPの長さが記録される。
図4は、本発明の第2の実施形態を示す。図4は、前記イオン化電流の化学段階の最大ピーク値を確認する(identity)ための本発明の議論事項の方法を示すフローチャートである。この方法は様々な段階に展開される。
第1の段階(401)では、前記エンジン(1)のそれぞれのシリンダー(2)内で、イオン化電流信号の測定が行われる。この測定は、スパークプラグ(6)内で起こるスパークの終わりから、150μsから2msまでの経過する時間間隔で行われる。本発明では、測定されるこのイオン化電流は、λICと称する。
この方法は、5μsから50μsまでの長さで変化するウィンドウの範囲内の既定時間間隔で前記イオン化電流λIC信号のサンプルの選択を行う、次の段階(402)に継続される。
方法の次の段階(403)は、前の段階(402)の間に選択された信号サンプルの記録に関する。
方法の次の段階(404)では、前の段階(402)で選択されたそれぞれのサンプルλSの派生値(derivative)が計算される。本発明では、この値はλSと称する。
方法は、それぞれのサンプル信号λSが、前の段階(404)の間に計算された対応する値λSに関連付けられる、段階(405)に継続される。
方法は、値λSを、スパークプラグ(6)で発生するスパークの終わりから150μsから2msまでの経過する時間間隔の範囲内で経過時間順に整列する、段階(406)に継続される。本発明では、経過時間順に配列される値λSは、λSOと称する。
方法の次の段階(407)では、前の値λSO及び次の値λSOでそれぞれの値λSOの比較を想定している。
方法は、本質的にゼロと等しいと示されるとともに、正の値の値λSOによって先行され、負の値の値λSOによって後続される値λSOに対応するサンプル信号λSの記録を行う、段階(408)に継続される。本発明では、本段階(408)で記録されるそれぞれの信号は、λPと称する。
方法の次の段階(409)は、それぞれの値λPが記録される間の時間のそれぞれの長さの測定に関連し、スパークプラグ(6)内で起こるスパークの終わりから始まる。本発明では、測定される時間のそれぞれの長さは、λTPと称する。
方法は、段階410で終結する。この段階では、時間λTPの長さが記録される。
図5は、本発明のさらなる実施形態を示す。図5は、前記イオン化電流の熱段階の最大ピーク値を確認するための本発明で議論される方法を示すフローチャートである。この方法は様々な段階に展開される。
第1の段階(501)では、前記エンジン(1)のそれぞれのシリンダー(2)内で、イオン化電流信号の測定が行われる。この測定は、スパークプラグ(6)内で起こるスパークの終わりから、2msから5msまでの経過する時間間隔で行われる。本発明では、測定されるこのイオン化電流は、δICと称する。
この方法は、5μsから50μsまでの長さで変化するウィンドウの範囲内の既定時間間隔で前記イオン化電流δIC信号のサンプルの選択を行う、次の段階(502)に継続される。
方法の次の段階(503)は、前の段階(502)の間に選択された信号サンプルの記録に関する。
方法の次の段階(504)では、前の段階(502)で選択されたそれぞれのサンプルδSの派生値(derivative)が計算される。本発明では、この値はδSと称する。
方法は、それぞれのサンプル信号δSが、前の段階(504)の間に計算された対応する値δSに関連付けられる、段階(505)に継続される。
方法は、値δSを、スパークプラグ(6)で発生するスパークの終わりから2msから5msまでの経過する時間間隔の範囲内で経過時間順に整列する、段階(506)に継続される。本発明では、経過時間順に配列される値δSは、λSOと称する。
方法の次の段階(507)では、前の値δSO及び次の値δSOでそれぞれの値δSOの比較を想定している。
方法は、本質的にゼロと等しいと示されるとともに、正の値の値δSOによって先行され、負の値の値δSOによって後続される値δSOに対応するサンプル信号δSの記録を行う、段階(508)に継続される。本発明では、本段階(508)で記録されるそれぞれの信号は、δPと称する。
方法の次の段階(509)は、それぞれの値δPが記録される間の時間の長さの測定を伴い、スパークプラグ(6)内で起こるスパークの終わりから始まる。本発明では、測定される時間のそれぞれの長さは、δTPと称する。
方法は、段階510で終結する。この段階では、時間δTPの長さが記録される。
上記記述及び開示される図表は、本発明の実施形態を説明するものであって、続くクレームの保護範囲内における非制限的な実施例である。

Claims (4)

  1. 1つ以上のシリンダー(2)を備え、
    制御ユニット(3)と、
    それぞれの前記シリンダーの上に配置され、コイル(5)と、スパークプラグ(6)と、偏波回路(7)と、同期捕捉回路(8)と、を備えるイオン化電流(IC)を発生させるための装置と、
    を有する内燃エンジン(1)の、それぞれの前記シリンダー内部での燃焼の間に放出される前記イオン化電流の様々な段階を確認するための方法であって、
    前記エンジン(1)のそれぞれの前記シリンダー(2)内で、前記スパークプラグ(6)内で発生するスパークの終わりからイオン化現象の終わりまで、イオン化電流信号(IC)を測定する段階(301)と、
    5μsから50μsまで変化するウィンドウの範囲内の既定時間間隔で前記イオン化電流IC信号のサンプル(S)を選択する段階(302)と、
    前記信号サンプルSを記録する段階(303)と、
    それぞれの前記サンプルSの派生値(S)を計算する段階(304)と、
    それぞれの前記サンプル信号Sを対応する値Sに関連付ける段階(305)と、
    前記値Sを、前記スパークプラグ(6)で発生するスパークの終わりから始まりイオン化現象の終わりで終結するまで経過時間順に整列する(SO)段階(306)と、
    前の値SO及び次の値SOでそれぞれの値SOの比較する段階(307)と、
    本質的にゼロと等しいと示されるとともに、正の値の値SOによって先行され、負の値の値SOによって後続される値SOに対応するそれぞれのサンプル信号S(P)を記録する段階(308)と、
    前記スパークプラグ(6)内で起こるスパークの終わりと前記値Pが記録される瞬間との間に経過する時間(TP)のそれぞれの長さを測定する段階(309)と、
    時間TPの長さを記録する段階(310)と、
    を備えることを特徴とする方法。
  2. 1つ以上のシリンダー(2)を備え、
    制御ユニット(3)と、
    それぞれの前記シリンダーの上に配置され、コイル(5)と、スパークプラグ(6)と、偏波回路(7)と、同期捕捉回路(8)と、を備えるイオン化電流(IC)を発生させるための装置と、
    を有する内燃エンジン(1)の、それぞれの前記シリンダー内部での燃焼の間に放出される前記イオン化電流の化学段階の最大ピークを確認するための方法であって、
    前記エンジン(1)のそれぞれの前記シリンダー(2)内で、前記スパークプラグ(6)内で発生するスパークの終わりから150μsから2msまでの時間間隔で、イオン化電流信号(λIC)を測定する段階(401)と、
    5μsから50μsまでの範囲の既定時間間隔で前記イオン化電流λIC信号のサンプル(λS)を選択する段階(402)と、
    前記信号サンプルλSを記録する段階(403)と、
    それぞれの前記サンプルλSの派生値(λS)を計算する段階(404)と、
    それぞれの前記サンプル信号λSを対応する値λSに関連付ける段階(405)と、
    前記値λSを、前記スパークプラグ(6)で発生するスパークの終わりから150μsから2msまでの範囲の時間間隔で経過時間順に整列する(λSO)段階(406)と、
    前の値λSO及び次の値λSOでそれぞれの値λSOの比較する段階(407)と、
    本質的にゼロと等しいと示されるとともに、正の値の値λSOによって先行され、負の値の値λSOによって後続される値λSOに対応するそれぞれのサンプル信号λS(λP)を記録する段階(408)と、
    前記スパークプラグ(6)内で起こるスパークの終わりと前記値λPが記録される瞬間との間に経過する時間(λTP)のそれぞれの長さを測定する段階(409)と、
    時間λTPの長さを記録する段階(410)と、
    を備えることを特徴とする方法。
  3. 1つ以上のシリンダー(2)を備え、
    制御ユニット(3)と、
    それぞれの前記シリンダーの上に配置され、コイル(5)と、スパークプラグ(6)と、偏波回路(7)と、同期捕捉回路(8)と、を備えるイオン化電流(IC)を発生させるための装置と、
    を有する内燃エンジン(1)の、それぞれの前記シリンダー内部での燃焼の間に放出される前記イオン化電流の熱段階の最大ピークを確認するための方法であって、
    前記エンジン(1)のそれぞれの前記シリンダー(2)内で、前記スパークプラグ(6)内で発生するスパークの終わりから2msから5msまでの時間間隔で、イオン化電流信号(δIC)を測定する段階(501)と、
    5μsから50μsまでの範囲の既定時間間隔で前記イオン化電流δIC信号のサンプル(δS)を選択する段階(502)と、
    前記信号サンプルδSを記録する段階(503)と、
    それぞれの前記サンプルδSの派生値(δS)を計算する段階(504)と、
    それぞれの前記サンプル信号δSを対応する値δSに関連付ける段階(505)と、
    前記値δSを、前記スパークプラグ(6)で発生するスパークの終わりから2msから5msまでの範囲の時間間隔で経過時間順に整列する(λSO)段階(506)と、
    前の値δSO及び次の値δSOでそれぞれの値δSOの比較する段階(507)と、
    本質的にゼロと等しいと示されるとともに、正の値の値δSOによって先行され、負の値の値δSOによって後続される値δSOに対応するそれぞれのサンプル信号δS(δP)を記録する段階(508)と、
    前記スパークプラグ(6)内で起こるスパークの終わりと前記値δPが記録される瞬間との間に経過する時間(δTP)のそれぞれの長さを測定する段階(509)と、
    時間δTPの長さを記録する段階(510)と、
    を備えることを特徴とする方法。
  4. 請求項1乃至請求項3の少なくともいずれかに係る方法を実施することができることを特徴とする電子装置。
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