JP2009539364A - 乳製品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

脂肪低減乳から製造された乳製品の構造を改変するためのチロシナーゼの使用方法を開示する。当該方法は、生乳または低温殺菌脂肪低減乳に適用されてよく、特に、例えば、ヨーグルトなどの酸性化乳製品の製造のために使用される。チロシナーゼ改変された構造の乳製品もまた開示される。
【選択図】なし

Description

[発明の分野]
本発明は、改良された構造を有する乳製品に関する。より詳しくは、それは、乳製品の構造を改良するための特定の酵素を使用する方法に関する。本発明は、特に、ヨーグルトなどの酸性化された乳製品の製造方法に関する。本発明は、より激しく加熱処理された乳の代わりに生または低温殺菌された乳の使用を可能にする。
[発明の背景]
乳製品は、ヒトの食事において基本的な栄養源を構成する。乳は、優れたタンパク質源であり、加えて、通常、カルシウムなどのミネラルおよびビタミンを含む。乳酸菌の発酵により従来法で製造された酸性化された乳製品は、更に、健康を促進する乳酸菌を含む。乳製品はまた、動物性脂肪を含み、これは当該製品の口当たりに多大に寄与する。
乳製品の化学的および生物学的成分に加えて、物理学的特性、例えば、粘性、厚さ、堅さおよび水保持力などが、当該製品の質、および特に質感に大きな影響を与える。質感は、感覚性の知覚に関連するばかりではなく、保水能力、ゲル化、乳化特性および安定性にも関連する。製品からの水の分離は、離液と呼ばれる現象であり、これは酸性化された乳製品の製造に関連するものである。離液は、望ましくないものであり、避けられるか、または少なくとも最小限に留められるべきである。食品の物理的な性質を改善する多くの方法が記載されてきた。
乳ゲルは、カゼインのゲル化のための酸性化において形成される。酸性化の前の加熱処理は、酸性乳製品の質感のための重要な工程であると考えられている(Pereira et al., 2003)。仮に、乳が加熱されない場合、カゼインのみがゲルの形成に寄与する。熱誘導性の変性の後に、乳清タンパク質は、カゼインミセルと部分的に関連すること、および連続するカゼインネットワークに分散された乳清タンパク質凝集を形成することの両方により、酸性乳ゲルの質感形成に役割を果たす(van Vliet et al., 2004)。
ヨーグルトおよび他の乳製品の構造を改善するためのもう一つのアプローチは、タンパク質含有量を上昇すること、または多糖類、ペクチン、ゼラチンおよび他の親水コロイドおよびデンプンなどの増粘剤を添加することである。当該増粘剤は、ヨーグルトの粘性を増加するが、残念ながら、粘着性の口当たりのために嗜好性は低下する。更なる不利益は、一般的に食品添加物に対する顧客の否定的な姿勢である。
乳製品の性質を改善するより自然な方法は、それらを酵素学的に改変することである。酵素は、例えば、タンパク質中のアミノ酸残基間の共有結合性架橋結合が生じることによる、またはあるアミノ酸残基の酵素的酸化による、食料品の技術的性質の改変のために使用され得る。アミノ酸残基の酸化は、また、次々に、架橋を形成する結果となり得る。架橋化によるタンパク質様の物質の改変は、食品加工において頻繁に使用される。
食品適用のために示唆された酵素は、トランスグルタミナーゼ、リポキシゲナーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ(チロシナーゼ)、ペルオキシダーゼ、リジルオキシダーゼ、タンパク質ジスルフィドイソメラーゼおよびスルフヒドリルオキシダーゼを含む(Matheis and Whitaker, 1987)。更に、提案される酵素は、ラッカーゼ、ビリルビンオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼおよびセルロプラスミンであり、これらは、例えば、植物および動物タンパク質、例えば、穀類タンパク質、カゼイン、β−ラクトグロブリン、および卵タンパク質などの架橋化のために提案されている(US2002/000970)。特定の使用のための特定の架橋化酵素の適用性は、多くの因子、例えば、基質、あるのであれば妨害化合物、外部の基質の添加、pH、温度、阻害剤などに依存する。
現在、トランスグルタミナーゼ(即ち、TG,グルタミニルペプチド:アミン γ−グルタミルトランスフェラーゼ, EC 2.3.2.13)は、集中的に研究され、且つ商業的に入手可能な唯一の乳タンパク質架橋化のための酵素である。トランスグルタミナーゼの反応性は、タンパク質基質における標的アミノ酸のグルタミンおよびリジンの有用性および到達性に依存する。
牛乳の主タンパク質は、αs1−、αs2−、β−およびκ−カゼイン、並びに球状の乳清タンパク質α−ラクトアルブミン(α−La)、β−ラクトグロブリン(β−Lg)からなる。カゼインは、トランスグルタミナーゼの非常に良好な基質であると考えられているが、他方、球状の乳清タンパク質、即ち、α−Laおよびβ−Lgは、不十分な基質であるように示されている。還元剤での化学的修飾または熱処理による球状のタンパク質の部分的なアンフォールディングは、トランスグルタミナーゼによる架橋化に対するそれらの感受性を改善する。
ノナカらは、脱脂乳粉中のカゼインに対するトランスグルタミナーゼの反応性を研究し、それとそのカゼイン塩に対する反応性とを比較している(Nonaka et al., 1992)。彼らは、当該乳中のカゼインに対するトランスグルタミナーゼの反応性は、カゼイン塩に対するものよりも劣ったことを発見し、これは、乳中のカゼインが、カゼイン塩と同様に酵素的な架橋化に影響されにくいことを示す。
トランスグルタミナーゼでの架橋化の前に当該乳を加熱することは、トランスグルタミナーゼの当該乳タンパク質の反応性を劇的に増大することが示されている。85℃で15分間の前加熱が、乳タンパク質の架橋化に対する感受性を増強することが見出されている(Sharma et al. 2001)。更に、低温(63℃、30分間)で加熱処理された牛乳は、トランスグルタミナーゼに対して、130℃(2〜3秒)で低温殺菌した牛乳よりも低い感受性を有することが分かっている。前者が更に90℃まで加熱処理された場合、トランスグルタミナーゼに対する反応性は、有意に改善された。トランスグルタミナーゼとの反応前の95℃2秒の生乳の前加熱は、また、ヨーグルト生成において効果的であると報告もされている(US2002/0061358)。
しかしながら、酸性化および/または酵素処理の前の過酷過ぎる加熱処理は、不利益にも関連する。第一に、当該加熱処理は、当該乳製品の製造を複雑にする付加的な工程であり、当然ながら、必要とされる時間とエネルギーは生産コストを増大する。更に、当該加熱処理は、当該乳タンパク質を変性し、これは、風味の喪失、苦味および口当たりにおける不都合な影響を引き起こす。
加熱処理は、チオール化合物のような還元剤を当該乳に添加することにより、トランスグルタミナーゼとの関連を回避することが可能であると報告されている。当該還元剤は、前加熱を必要とすることなく、生乳におけるトランスグルタミナーゼの使用を可能にする。適切な還元剤は、例えば、グルタチオン、システイン、γ−グルタミルシステイン、亜硫酸、アスコルビン酸およびエリソルビン酸などである。還元剤の存在下でトランスグルタミナーゼで処理された乳が、ヨーグルト、チーズおよび粉乳の製造において使用され、生地および口当たりを改善することが示唆されている(US2002/0061358)。しかしながら、還元剤の添加も問題となり得るものであり、これは食品添加物可能な限り避けるべきであるからである。更に、当該還元剤は、最終製品の他の性質、例えば、味または風味などに影響を及ぼす。
本発明は、トランスグルタミナーゼと関連する有害な前加熱または還元剤の添加の必要がない、構造が変換された乳製品の新規な製造方法に関連する。
チロシナーゼは、食品適用のために示唆されているもう一つの架橋化酵素である。チロシナーゼは、例えば、コムギタンパク質に影響すると報告されている(Takasaki and Kawakishi, 1997; Takasaki et al., 2001)。ラントらは、トランスグルタミナーゼ、チロシナーゼおよび凍結乾燥リンゴ搾りかす粉のホモジナイズされたブタ肉のゲル形成および構造における影響を研究している(Lantto et al. (印刷中))。チロシナーゼは、実施された実験においてゲル化に影響を与えなかったが、非加熱の肉ホモジネートのある程度までの堅さを改善した。
チロシナーゼは、更に、コーヒー酸の存在下において乳清タンパク質、α−Laおよびβ−Lgを架橋化することが報告されている。β−Lgと対照的に、α−Laは、コーヒー酸の添加なしでも、チロシナーゼによる直接的な架橋化すらも可能である(Thalmann and Loetzbeyer, 2002)。更に、架橋化剤としてのL−チロシンおよびL−DOPAの存在または不在での、カゼインにおけるチロシナーゼの影響が研究されている。架橋化剤の存在は、カゼインの架橋化のためには不可欠であることが明らかになった(Halaouli et al., 2005)。
上記何れの文献も、乳におけるタンパク質の架橋化におけるチロシナーゼの使用を開示するものはない。出願人はこれを試したが、結果は不十分なものであった。トランスグルタミナーゼで見られたように、分離された乳タンパク質は、それらが乳中におけるのと同様には反応しない。チロシナーゼは、ウシ全乳において有意な架橋化活性を示さなかった。当該乳の前加熱は、架橋化を顕著に増強しなかった。しかしながら、驚くべきことに、チロシナーゼを使用した場合、当該乳の脂肪含有量の減少が、当該製品の生地の所望の改変を生じることが明らかになった。これは特に驚くべきことであり、これは脂肪の減少が一般的には生地および製品の水保持において不都合な効果を示すからである。
本発明は、生乳、適度に加熱処理された乳、脂肪低減乳を処理するのに適切な乳製品の改変方法であって、トランスグルタミナーゼと比較して、優れた生地を有し、離液防止効果を有する方法に方向付ける。当該方法は、酸性化乳製品の製造に都合がよく、それは、増粘剤などの他の添加物の必要なしに、低温殺菌されて従来法で再加熱された乳の使用の代わりに、低温殺菌された乳の使用、並びに低減された脂肪およびタンパク含有量の乳製品を製造するを可能にする。
乳製品の加工において、脂肪および添加されたタンパク質、デンプンおよび多糖類は、技術的および感覚的な性質に大きく影響する。本発明は、次に、例えば、体重管理などのために適切な、より健康的で、添加物の含量がより少ない低エネルギーの乳製品の製造に寄与する。
[発明の概要]
本発明は、乳製品を製造する方法であって、生または低温殺菌された脂肪低減乳にチロシナーゼを添加すること、およびそれをインキュベートして改変された構造の乳製品を形成することを具備する方法を提供する。
本発明は、更に、生または低温殺菌された脂肪低減乳の構造の改変におけるチロシナーゼの使用を提供する。
本発明は、また更に、生または低温殺菌された脂肪低減乳およびチロシナーゼを含み、チロシナーゼ改変された構造を有する乳製品を提供する。
本発明の特定の態様は、従属する特許請求の範囲に明らかにされる。
本発明の他の目的、詳細および利点は、以下の図面、詳細な説明および例から明白であろう。
図1は、チロシナーゼ処理なし、またはタンパク質1g当たり500nkatのチロシンキナーゼとの非加熱および前加熱(90℃)の脱脂乳のSDS−PAGEゲルを示す。 図2は、2.7%のNa−カゼイン塩ゲルの堅さにおけるチロシナーゼの影響を示す。 図3は、低温殺菌した全乳または脱脂乳から製造された酸性化乳ゲルの堅さにおけるチロシナーゼ(TYR)の影響を示す。 図4は、低温殺菌された脱脂乳から製造された酸性化乳ゲルの堅さにおけるチロシナーゼ(TYR)の影響を示す。 図5aは、低温殺菌された脱脂乳から製造された酸性化乳ゲルの堅さにおけるチロシナーゼ(TYR)およびトランスグルタミナーゼ(TG)の影響を示す。 図5bは、低温殺菌された脱脂乳から製造された酸性化乳ゲルから放出された液体におけるチロシナーゼ(TYR)およびトランスグルタミナーゼ(TG)の影響を示す。 図6は、2つのドリコダーマ・レエセイ(Trichoderma reesei)チロシナーゼであるTYR1とTYRIIのアミノ酸配列アラインメントを示す。当該配列は、TYRIIのC末端切断部位までを示す。シグナル配列は、最初の列にある。TYRの推定上のペプチド切断部位を矢印により示す。活性部位における2つのCu原子の配位に関係するアミノ酸残基は、網掛けする。チロシナーゼの活性部位に関係するシステインとヒスチジンの間のチオエーテル結合は、当該配列上部の鉛直線により示す。
[発明の詳細な説明]
チロシナーゼは、フェノールオキシダーゼ群に属し、これは、電子受容体として酸素を使用する。伝統的に、チロシナーゼは、基質特異性および阻害剤に対する感受性に基づいて、他のフェノールオキシダーゼ、即ち、ラッカーゼとは区別できる。しかしながら、その識別は、現今では、構造的な特徴に基づく。チロシナーゼとラッカーゼの間の構造的な主な差異は、チロシナーゼは、その活性部位に2つのタイプIII銅を伴う二核性銅部位を有し、一方で、ラッカーゼは、その活性部位に全体で4つの銅原子(タイプIおよびII銅、および一部タイプIII銅)を有する。
チロシナーゼは、種々のフェノール化合物を対応するキノンに酸化する。当該キノンは、高反応性であり、更に非酵素学的に反応し得る。チロシナーゼの典型的な基質は、チロシン(またはタンパク質のチロシン残基)であり、最初にDOPA(ジハイドロキシフェニルアラニンまたはタンパク質におけるDOPA残基)にヒドロキシル化され、次に更に、当該酵素によりドーパキノン(またはタンパク質におけるドパキノン残基)に酸化される。ドーパキノンは、多数の化学構造、例えば、ドーパキノン、チオールおよびアミノ基と非酵素学的に反応できる。従って、チロシナーゼは、以下に示す通り、1つおよび同じタンパク質において2つの酵素活性、即ち、モノフェノールモノオキシガナーゼ活性(EC 1.14.18.1)とカテコールオキシダーゼ活性(EC 1.10.3.1)を有する。
Figure 2009539364
チロシナーゼの基質特異性は、比較的広く、当該酵素は、多くのポリフェノールおよび芳香族アミンを酸化することが可能である。しかしながら、ラッカーゼ(EC 1.10.3.2)に反して、チロシナーゼは、シリンガルダジン(syringaldazin)を酸化しない。少なくともタンパク質中のチロシン、リジンおよびシステイン残基はチロシナーゼにより形成されたドーパキノンと共有結合を形成する。
チロシナーゼ活性は、当該分野において一般的に知られた技術により測定できる。L−DOPAまたはL−チロシンが基質として使用され、その後、ドーパクロム(dopachrome)形成が蛍光分光分析によりモニターされ、または代替的に基質消費が続く酸素消費によりモニターされる。
チロシナーゼは、広く天然に分布しており、それらは動物、植物、菌類(キノコを含む)および細菌において見られる。現在、商業的に入手可能な唯一のチロシナーゼは、キノコ、アガリカス・ビスポラス(Agaricus bisporus)に由来する。本発明において使用される当該チロシナーゼは、チロシナーゼを生成することが可能な何れの動物、植物、菌類又は細菌に源を発する。本発明の1態様に従うと、チロシナーゼは、微生物起源である。チロシナーゼは、例えば、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)、ストレプトマイセス(Streptomyces)、バシラス(Bacillus)、ミロテイウム(Myrotheium)、ムコラ(Mucor)、ミリオコッカム(Miriococcum)、アスペルギルス(Aspergillus)、カエトトマスチア(Chaetotomastia)、アスコバギノスポラ(Ascovaginospora)、カエトミウム(Chaetomium)、トラメテス(Trametes)、セルプラ・ラクリマンス(Serpula lacrymans)、コニジオフォラ・プテアナ(Conidiophora puteana)、ピクノポルス・スシタリウム(Pycnoporus, Scytalium)およびトリコデルマ(Trichoderma)に見られる。本発明の特定の態様に従うと、当該チロシナーゼは、フィラメントウス・フングス(filamentous fungus)に由来する。適切なチロシナーゼは、PCT/FI2006/050055に記載される。当該チロシナーゼは、例えば、トリコデルマ・レエセイ(Trichoderma reesei)から得られる細胞外チロシナーゼまたはそのチロシナーゼ変異体である。本発明の1つの特定の態様に従うと、当該チロシナーゼは、図6に示す通りのTYR1またはTYR2のアミノ酸配列に、またはチロシナーゼ活性を有するそのフラグメントに少なくとも70、80、90、95、98または99%の同一性を有するアミノ酸配列を含む。
チロシナーゼの有効量を、生または低温殺菌脂肪低減乳に対して、得られる乳製品の構造を改変するために十分な条件下で添加する。乳製品の構造は、その化学的および物理的の両方の特性に向けられる。構造は、当該製品の感覚的特性、即ち、キメに影響する。構造と水保持力の間の関係は、複雑であり、直接的ではないが、ここで使用される「構造」はキメと水保持特性の両方を含む。
チロシナーゼで処理されるべき乳は、搾乳動物、好ましくはウシまたはヤギから得られる。酵素処理の前に、脂肪および油は取り除かれて、脂肪低減乳が得られる。乳は、約10%までの脂肪を含んでよいが、通常の全乳は3.5〜3.6重量%の脂肪を含む。本明細書における「脂肪低減乳」は、最高脂肪含有量が2.0重量%の乳をいう。好ましくは、それは、1.5、1.0または0.5重量%よりも多くはない含有量である。本発明の特定の態様に従うと、前脂肪が除去され、脂肪含有量が0重量%の「脱脂乳」が得られる。脱脂乳を含む脂肪低減の特性は、一般的に知られている。
ここで使用される場合、「生」乳は、その生物学的な負荷を減らすための加熱処理が行われていない乳をいう。
「低温殺菌」乳は、病原体、このましくない酵素および乳を腐らせる細菌を破壊するために穏やかに熱処理された乳をいう。低温殺菌は、一般的に乳産業において使用される用語であり、延長されたシェルフ生命体(prolonged shelf life)について微生物学的に安全な製品を得るために必要な最小限の熱処理をいう。微生物の広がりおよび酵素の不活性化は、温度および時間の組み合わせに依存する。62〜65℃で30分間の熱処理が、幾つかの国において使用されているが、他の国では、70〜75℃で更に短い時間が使用される。乳は通常72℃で15秒間低温殺菌される。乳は、もしそれがホスファターゼ陰性でペルオキシダーゼ陽性でると試験された場合に、低温殺菌されると考えられる。
生および低温殺菌された乳の両方とも、低温殺菌および/またはチロシナーゼ処理の前に他の加工、遠心、濾過およびホモジナイズなどを受けていてもよい。所望ならば、伝統的な食品添加物が加えられてもよい。
チロシナーゼ改変脂肪低減乳は、例えば、スプレー乾燥による粉末乳の製造において、使用されてもよい。本発明の特定の態様に従うと、当該チロシナーゼ改変脂肪低減乳は、酸性化された乳製品、例えば、ヨーグルト、酸敗凝固乳、デザート、クリームフライチェ(creme fraiche)、熟成クリームなどの製造において使用される。これらの製品の製造は、リンネットまたは他の蛋白分解酵素なしで行われる。本発明の方法により形成される当該「乳製品」は、従って、例えば、乳濃縮物または粉末、ヨーグルト、酸敗凝固乳、クリームフライチェ、熟成クリーム、脂肪低減クリーム、乳デザートなどであってよい。
上述したとおり、酸化の前の熱処理は、酸性乳製品のキメのために不可欠であると考えられる。トランスグルタミナーゼが使用される場合、熱処理は、乳タンパク質の架橋化に対する感受性を促進するために更に必須である。本明細書における「熱処理」または「前加熱」は、低温殺菌よりも粗く、ペルオキシダーゼの不活性化を導く。異なる加工のための伝統的な前加熱温度は、85〜140℃の間で変更されてよく、当該処理時間は、30分から数秒で変更されてよく、通常は85〜95℃で30〜10分が使用される。脱脂乳は、通常、約85〜95℃で約5〜15分間前、より高い温度、より短い時間加熱される。
乳は、通常約3.2%のタンパク質を含む。ヨーグルトは、使用される他の添加物、例えば、所望のキメを得るための親水コロイドおよびデンプンなどの量に依存して、伝統的に、少なくとも3〜5重量%のタンパク質含有の乳から製造される。添加物が使用されない場合、当該タンパク質含有量は、例えば、蒸発または他の外因性のタンパク質の転嫁により約5%まで上げられる。任意に上昇されたタンパク質含有の低温殺菌乳は、約90〜95℃で約5〜10分熱処理され、砂糖、果実、ジャムまたは他の食味が添加されてもよい。当該混合物は、次に、冷却され、開始剤、即ち、酸化および味の両方に寄与する乳酸細菌などの酸産生微生物とインキュベートされる。発酵は、通常、40〜45℃で3〜6時間行われる。可能な酵素が、当該開始剤の前または同時に添加される。発酵の後に、当該ヨーグルトは、任意にその貯蔵時間を延長するために、もう一度更に熱処理されてもよい。しかしながら、この後加熱も、健康推進特性を有する最終製品の発酵有機体を破壊しないために避けられてもよい。実験的な酸性化のために、D−グルコン酸ラクトン(GDL)が発酵有機体の変わりに使用されてもよい。
本発明に従うと、酸性化乳製品は、酸性化の前に80℃以上の熱処理を行わないことを除けば、上述したある方法においてチロシナーゼで処理されてもよい。当該乳が、農場で既に低温殺菌されている場合には、それは任意に酵素処理の前に80℃を超えない温度で当該乳業会社において再低温殺菌されてもよい。当該チロシナーゼを、当該開始剤の添加前または後に添加してもよい。都合よくは、当該チロシナーゼを当該開始剤と同時に添加し、当該乳酸発酵中に反応させる。当該反応混合物に更に、酸素を供給し、酵素の効果を増強してもよい。チロシナーゼは、5重量%未満、特に、4重量%未満のタンパク質含有、例えば、ヨーグルト製品のために約3.2%の天然タンパク質含有の乳を使用することを可能にする。
チロシナーゼは、水性溶液に溶解される。少なくとも10、20、40、80、120、160、320または640nkat/g乳タンパク質の量が、通常、当該乳製品のキメおよび/または水結合特性の改変には十分である。チロシナーゼは、通常、約4〜40℃の温度で少なくとも10〜24時間以上で反応することが可能である。低温での自然なインキュベーションは、より長いインキュベーション時間とその逆を必要とする。4℃で、少なくとも1時間から少なくとも18時間までのインキュベーション時間が都合よいが、40℃で少なくとも10分から4時間の反応時間が効果的である。当該方法の間、pHは、3〜8、好ましくは3〜5の範囲であってよい。所望であれば、当該インキュベーションは、後加熱で終了してもよいが、これは必須ではない。
チロシナーゼは、特に、当該乳製品のキメおよび水保持力を改変する。脂肪低減乳のタンパク質におけるチロシナーゼの効果は、例えば、乳タンパク質の分子量の増加、最大圧縮力または面積として測定される堅さの増大、および/または水保持力の改善などに見られる。水保持力は、当該架橋化ゲルからの液体放出として測定されてよい。
本発明の特定の態様に従うと、生または低温殺菌脱脂乳は、発行混合物を得るために乳酸を形成できる微生物とインキュベートされ、当該混合物は、当該乳製品が酸性化され、そのキメおよび水保持力が改変されるのに十分な条件下でチロシナーゼの存在下でインキュベートされる。
本発明は、以下の非限定的な例により説明される。しかしながら、上述の記載で示された態様、および例において示された態様は説明の目的のためだけのものであり、種々の多様な変更および改変が本発明の範囲内で可能であると理解されるべきである。
例1.加熱および非加熱乳製品のチロシナーゼ触媒架橋化
図6に示される通りのTYR2の配列を有するタンパク質をコードするチロシナーゼ遺伝子を、トリコダーマ・レエセイ(Trichoderma reesei)のゲノムDNAからPCRにより増幅し、その単離された遺伝子をCBHIプロモーター下でT.レエセイにおいて過剰発現させ、成長培地に排出させた。
チロシナーゼ活性は、15mMのL−ドーパ(シグマ、USA)を基質として用いて、pH7で室温でRobb(1984)に従って試験した。酵素活性は、ナノカタル(nanokatals, nkat)で表した。1nkatは、当該試験条件において使用された基質の1秒あたり1nmolを変換する酵素活性の量として定義される。酵素用量nkat/gタンパク質は、活性量として計算され、1グラムの乳タンパク質当たり与えられる総酵素を意味する。
T.レエセイのチロシナーゼにより引き起こされた乳タンパク質の分子量および移動性の変化を、ドデシルスルフェートポリアクリルアミドナトリウムゲル電気泳動(SDS−PAGE)により分析した。チロシナーゼは、生または加熱(90℃、5分間)した脱脂乳に500nkat/タンパク質の用量でオープンチューブ(酸素が取り込まれるように)とクローズドチューブ(酸素の取り込みがより少ない)において添加した。インキュベーションを30℃で2時間実施した。
結果を図1に示す。サンプルは以下の通りであった:レーン1およびレーン10:分子量標準品、レーン2:クローズドチューブ内の非加熱乳、レーン3:クローズドチューブ内の非加熱乳+チロシナーゼ、レーン4:オープンチューブ内の非加熱乳、レーン5:オープンチューブ内の非加熱乳+チロシナーゼ、レーン6:クローズドチューブ内の加熱乳、レーン7:クローズドチューブ内の加熱乳+チロシナーゼ、レーン8:オープンチューブ内の加熱乳、レーン9:オープンチューブ内の加熱乳+チロシナーゼ、レーン10:分子量標準品。
チロシナーゼは、以下の検出可能な電気泳動的な変化を引き起こした:1)約198KDaおよびウェルの下の高分子量化合物の出現、2)カゼインの消失(特にオープンチューブにおいて)。当該結果は、チロシナーゼが、非加熱および加熱乳の架橋形成を触媒することが可能であったことを示し、当該効果は、酸素の存在下においてより高かった。
例2.チロシナーゼによるNa−カゼイン塩タンパク質ゲルの堅さの改善
ゲルは、室温で一晩かけて水道水に溶かしたNa−カゼインから調製した。カゼイン塩溶液は、酵素処理の間、GDL(D−グルコン酸ラクトン;2.7%(重量/重量)のカゼイン塩中で0.4%GDL、最終pH4.6〜4.7)で化学的に酸性化した。T.レエセイチロシナーゼ(0、10および50nkat/g カゼイン塩)とGDLを13mlのカゼイン溶液に混合し、当該溶液の2.35mLのアリコートを円筒形のアルミニウム容器(断面16mm)にぴペッティングした。当該サンプルをガラスペトリ皿でカバーし、それらを30℃で4時間インキュベートした。1日齢ゲルの堅さを、室温で(Texture Analyzer TA-HDi, Stable Micro Systems)、ゲル5mmを圧縮するために必要とされる最大圧縮力を測定することにより測定した(0.5mm/s、4反復サンプル)。比較するために、酵素処理なしの4.5%のカゼイン塩ゲルの堅さを測定した。その結果を図2に示す。
チロシナーゼは、両方の用量で当該ゲルの堅さを増加した。更に、チロシナーゼで処理した2.7%のカゼイン塩ゲルの堅さは、チロシナーゼなしの4.5%カゼイン塩ゲルの堅さと殆ど同じであった;両方のサンプルの最大圧縮力は、約100gであり、これはチロシナーゼを使用することにより当該ゲルのタンパク質含有量が減少できることを示している。
例3.全乳と脱脂乳のチロシナーゼ触媒架橋
T.レエセイからのチロシナーゼを、低温殺菌全乳(3.5%脂肪)および脱脂乳(0%脂肪)に対して、50nkatチロシナーゼ/gタンパク質の用量で乳温度40℃で添加し、当該乳を40℃で1時間、インキュベートした。インキュベートの間、当該サンプルに、連続して酸素を供給した。また、酵素なしの対照溶液を調製した。次に、当該乳サンプルを1.2%のGDLで40℃で4時間酸性化した(最終pH4.6)。一晩の4℃での貯蔵の後、最大圧縮力をテクスチャーアナライザー(Teture Analyzer、TA-HDi, Stable Micro Systems)で測定した。結果を図3に示す。チロシナーゼは、当該酸性化された乳ゲルの堅さを大いに増加した。当該効果は、全乳でよりも脱脂乳で有意に
例4.低温殺菌脱脂乳のチロシナーゼ誘導架橋
キノコチロシナーゼ(Mushroom tyrosinase (Fluka, Switzerland))(Mushroom tyrosinase (Fluka, Switzerland))を、温かい(40℃)低温殺菌脱脂乳に添加し、当該乳を40℃で1時間インキュベートした。インキュベートの間、当該サンプルに継続して酸素を供給した。また、酵素なしの対照溶液も調製した。次に、当該乳サンプルを1.2%のGDLで40℃で4時間、酸性化した(最終pH4.6)。4℃で一晩貯蔵した後に、最大圧縮力をテクスチャーアナライザー(TA-HDi, Stable Micro Systems)で測定した。その結果を図4に示す。キノコチロシナーゼは、酸性化された脱脂乳ゲルの堅さを増大した。
例5.チロシナーゼとトランスグルタミナーゼとの比較
T.レエセイからのチロシナーゼまたはトランスグルタミナーゼ(TA-HDi, Stable Micro Systems)を温かい(40℃)低温殺菌脱脂乳に、両方とも50nkat酵素/gタンパク質の用量で添加し、当該乳を40℃で1時間インキュベートした。チロシナーゼ活性は、例1に記載の方法で決定し、トランスグルタミナーゼ活性は、pH6で基質として0.2MのN−カルボベンゾキシ(CBZ)−L−グルタミニルグリシン(Sigma, USA)を用いて決定した(Folk, 1970)。1nkatは、当該試験条件において使用される基質を1秒当たりに1nmolで変換する酵素活性の量として定義される。酵素用量nkat/gタンパク質は、活性量として計算され、乳タンパク質の1グラム当たり与えられる総酵素を意味する。
インキュベートの間に、チロシナーゼを含むサンプルは、継続して酸素を供給された。また、酵素なしの対照溶液も調製した。次に、当該乳サンプルを1.2%のGDLで40℃、4時間、酸性化した(最終pH4.6)。4℃での一晩の貯蔵の後に、当該ゲルから放出された液体を、穏やかに当該サンプルカップから注ぎだし、重量を測定した。その後、最大圧縮力をテクスチャーアナライザー(TA-HDi, Stable Micro Systems)で測定した。
チロシナーゼおよびトランスグルタミナーゼの酵素活性は、反応機序とモデル基質が異なるため、直接には比較できないが、チロシナーゼのほうが、トランスグルタミナーゼよりも優れているように見えた。
当該比較の結果を図5aに示す。酸性乳の堅さは、チロシナーゼの使用により大きく増大したのに対して、トランスグルタミナーゼを含むゲルは、酵素なしの対照ゲルよりも若干堅いのみであった。
4℃で一晩貯蔵している間、当該ゲルから放出された液体の量を図5bに示す。当該酸性乳ゲルの水結合は、チロシナーゼの使用によりゼロまで減少した。トランスグルタミナーゼは、非酵素対照に比較しえ液体放出は防止されなかった。
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Claims (11)

  1. 乳製品を製造する方法であって、前記方法が、生または低温殺菌された脂肪低減乳に対してチロシナーゼを添加すること、およびそれをインキュベートして改変された構造の乳製品を形成することを具備する方法。
  2. 請求項1の方法であって、酸性化された乳製品を製造する方法。
  3. 請求項2の方法であって、酸性化された乳製品がヨーグルト、酸敗凝固した乳、クリームフレーク、熟成クリームまたはデザートである方法。
  4. 請求項1の方法であって、乳濃縮物、乳粉または脂肪低減クリームが製造される方法。
  5. 請求項1の方法であって、生乳または低温殺菌された脱脂乳に乳酸を形成できる微生物を播種して、発酵混合物を得ることと、前記混合物をチロシナーゼの存在下で当該乳製品を酸性化し、当該生地を改変し、その水保持力に十分な条件下でインキュベートすることを具備する方法。
  6. 請求項1の方法であって、前記チロシナーゼが真菌由来である方法。
  7. 酸性化された乳製品、好ましくは2%以下の脂肪含有量であり、且つ4%未満のタンパク質含有量のヨーグルトを製造するための請求項1の方法。
  8. 請求項1の方法であって、当該脂肪低減乳が、チロシナーゼの添加の前に80℃を超えない温度で加熱処理される方法。
  9. 生乳または低温殺菌脂肪低減乳の構造の改変におけるチロシナーゼの使用。
  10. 生乳または低温殺菌脂肪低減乳およびチロシナーゼを含み、チロシナーゼ改変構造を有する乳製品。
  11. 酸性化された乳製品である請求項10に記載の乳製品。
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