JP2009535162A - 緑内障治療用二重排出経路シャントデバイス及び方法 - Google Patents

緑内障治療用二重排出経路シャントデバイス及び方法 Download PDF

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Abstract

房水を眼の前房からシュレム管へ、かつ眼の他の解剖学的空間へ流すためのシャントを提供する。本シャントは少なくとも1つのルーメンを備え、かつ任意選択的に、シャントの近位部分から延びて本デバイスの正しい解剖学的位置における配置及び固定に寄与する少なくとも1つのアンカを有する。

Description

関連出願
本出願は、2006年5月1日に出願された米国仮特許出願第60/796,424号に対し特許法第119条(e)に基づく優先権を主張し、その開示内容は全体が参照により本明細書に組み込まれる。また本出願は、2004年7月27日に出願された米国特許出願第10/899,687号を相互参照し、米国特許出願第10/899,687号は2002年8月16日に出願された米国特許出願第10/222,209号の継続出願であり、米国特許出願第10/222,209号は、a)2001年8月16日に出願された米国仮特許出願第60/312,799号に対し特許法第119条(e)に基づく優先権を主張し、かつb)2000年4月26日に出願された、現在は米国特許第6,450,984号である米国特許出願第09/558,505号の一部係属出願であり、米国特許出願第09/558,505号は1999年4月26日に出願された米国仮特許出願第60/131,030号に対し特許法第119条(e)に基づく優先権を有する。これらは全て、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、概して緑内障の外科治療に関し、より具体的には、房水を眼の前房からシュレム管へ、かつ強膜下またはブドウ膜強膜の空間へ迂回させることによって、緑内障の影響により眼内で上昇される眼圧を連続的に下げるためのデバイス及び方法に関する。
緑内障は、それが失明の主たる原因であることに起因して公衆衛生上の重大問題である。緑内障を原因とする失明は中心視覚及び周辺視覚の双方を含み、独立した生活をする個人の能力に重大な影響を与える。
緑内障は、通常、眼圧の上昇に伴って発生する視神経障害(視神経の疾患)である。眼圧が上昇すると、視神経の外観(「杯形成」)及び機能(視野の「死角」)に変化が生じる。眼圧が長期間に渡って高いままであれば、完全な失明に至る。眼内の高圧力は、内部流体の不均衡によって生じる。
眼は、「房水」と呼ばれる透明な流体を含む中空の構造体である。房水は、後眼房において、毛様体により毎分約2.5マイクロリットルの割合で産生される。ほぼ一定の割合で産生されるこの流体は、次に、水晶体の周囲から虹彩内の瞳孔開口部を経て眼の前房へと流れる。前眼房に溜まった流体は、異なる2つのルートを介して眼外へ排出される。「ブドウ膜強膜」ルートでは、流体は毛様体の筋繊維間を浸透する。このルートは、ヒトの房水流出の約10パーセントを担っている。ヒトの房水流出のための主要な経路は、小柱網及びシュレム管が関与する「小管」ルートを介している。
小柱網及びシュレム管は、虹彩と強膜との接合部に位置する。この接合部または角は、「隅角」と呼ばれる。小柱網は、眼の周囲に沿って走る楔形の構造体である。これは、三次元の篩状構造に配列されたコラーゲン梁で構成される。この梁は、小柱細胞と呼ばれる単層の細胞と一列に並んでいる。コラーゲン梁間の空間は、小柱細胞により産生される細胞外物質で満たされている。また、これらの細胞は、細胞外物質を分解する酵素を産生する。シュレム管は、小柱網に隣接している。小柱網の外壁は、シュレム管の内壁に一致する。シュレム管は、角膜の周囲に沿って延びる管状の構造体である。成人では、シュレム管は複数の中隔によって一連の自律性で行き止まりの管に分割されていると考えられている。
房水は、小柱梁間の空間を介して流れ、シュレム管の内壁を通過してこの管に入り、シュレム管から排出させる約25本の連続する採収チャネルを介して上強膜静脈系へと流れる。正常な状態では、房水産生は房水流出に等しく、眼圧は15〜21mmHgの範囲内でほぼ一定に保たれる。緑内障では、小管流出系を介する抵抗が異常に高く、流出量が減って眼圧が高くなる。
緑内障の最も一般的な形態である原発性開放隅角緑内障では、異常抵抗が小柱網の外面とシュレム管の内壁とに沿っていると考えられている。小柱細胞の異常代謝は、細胞外物質の過剰な蓄積またはこの部位における異常に「堅い」物質の蓄積を引き起こすと考えられる。原発性開放隅角緑内障は、全ての緑内障の約85パーセントを占める。他の形態の緑内障(閉塞隅角緑内障及び続発性緑内障等)も小管経路を介する流出の低下が関与するが、抵抗の増大は、機械的閉鎖、炎症性破片、細胞性閉鎖等の他の原因による。
抵抗が増大すると、房水は、充分に速く出られないことから蓄積する。房水が蓄積されるにつれて、眼圧(IOP)は上昇する。上昇したIOPは視神経の軸索を圧迫し、また視神経への血管供給を低下させる場合もある。視神経は、眼から脳へ視覚を伝達する。視神経の中には、他の眼よりIOPに対する感受性が高いものがあるように思われる。圧力上昇から神経を保護する方法の研究が進められているが、現時点で緑内障に利用可能な唯一の治療法は、眼圧を低下させることである。
緑内障の臨床的治療は、段階的に進められる。治療の最初の選択肢は薬剤であることが多い。局所的に、または経口的に投与されると、これらの薬剤は房水の産生を低下させるように作用し、または流出を増加させるように作用する。現時点で利用可能な薬剤には、鬱血性心不全、呼吸困難、高血圧、鬱病、腎結石、再生不良性貧血、性機能不全及び死亡を含む多くの重大な副作用がある。緑内障患者の半数以上はその正しい投与スケジュールを遵守していないという推定もあり、薬剤のコンプライアンスが大きな課題である。
薬剤によって充分に圧力が低下しない場合は、緑内障治療の次の段階として外科治療が行われることが多い。レーザ線維柱帯形成術では、レーザからの熱エネルギーが小柱網内の幾つかの不連続点に加えられる。レーザエネルギーは、小柱細胞の代謝を幾分か刺激し、小柱網内の細胞外物質を変化させると考えられる。ほぼ80パーセントの患者において、房水の流出が増大し、IOPが低下する。しかしながら、効果は長続きしないことが多く、患者の50パーセントは5年以内に眼圧が上昇する。通常、レーザ手術を繰り返すことはできない。さらに、レーザ線維柱帯形成術は、50歳未満の原発性開放隅角緑内障患者にとって有効な治療法ではなく、閉塞隅角緑内障及び多くの続発性緑内障にとっても有効ではない。レーザ線維柱帯形成術が充分に眼圧を低下させなければ、次に、濾過手術が行われる。濾過手術では、強膜及び隅角領域に穴が開けられる。この穴は、房水が代替ルートを介して眼から出て行くことを可能にする。
最も一般的に行われる濾過処置は、線維柱帯切除術である。線維柱帯切除術では、強膜を覆う透明の組織である結膜の後部切開が行われる。結膜は前方に捲り上げられ、角膜輪部で強膜が露出される。部分的な厚さの強膜弁が形成され、角膜へ向かって厚さ半分だけ切開される。前眼房への進入は強膜弁の下で行われ、深部強膜及び小柱網の切片が摘出される。強膜弁は、もとの位置に緩く縫合される。結膜の切り口は、きつく閉じられる。術後、房水は穴から強膜弁の下へ通過し、結膜の下の隆起した空間に集まる。次に、房水は結膜柱の血管を介して吸収され、または、結膜を通って涙液膜へと流れる。
線維柱帯切除術には、多くの問題が伴う。上強膜内に存在する繊維芽細胞は増殖して遊走し、強膜弁に傷跡をつける可能性がある。特に小児及び青少年では、傷による機能不全が発生する場合がある。当初線維柱帯切除術が成功した眼のうちの80パーセントは、術後3年から5年以内に傷から機能不全になる。繊維症を最小限に抑えるために、現在、外科医達は、手術時にマイトマイシンC(MMC)及び5−フルオロウラシル(5−FU)等の抗繊維症薬を強膜弁に投与している。これらの薬剤の使用は線維柱帯切除術の成功率を上げているが、低眼圧症の罹患率も上げている。低眼圧症は、眼からの房水の流出が速すぎる場合に起こる問題である。眼圧は過度に低下し(通常、6.0mmHg未満)、眼の構造は崩れ、視力は低下する。
線維柱帯切除術は、房水を眼の表面へ逃がすための経路を生成する。同時にこれは、通常眼の表面及び瞼に生存している細菌が眼に入る経路も生成する。これが起こると、眼内炎と呼ばれる眼内感染症が発生する可能性がある。眼内炎は、しばしば永久的かつ深刻な視力喪失を引き起こす。眼内炎は、線維柱帯切除術後にいつでも起きる可能性がある。その危険性は、MMC及び5−FU後に発生する薄い小疱によって高まる。感染を引き起こす別の因子は、小疱の位置である。線維柱帯切除術を下位で実行された眼の眼内感染症の危険性は、上位の小疱を有する眼の約5倍である。従って、最初の線維柱帯切除術は瞼の下、鼻側または耳側の上位で実行される。
線維柱帯切除術には、傷、低眼圧症及び感染症以外にも他の合併症がある。小疱は、裂けて重度の低眼圧症を引き起こす可能性がある。小疱は刺激性であって正常な涙液膜を破壊し、視力障害を引き起こす可能性がある。小疱のある患者は、概してコンタクトレンズを使用することができない。線維柱帯切除術による合併症は全て、房水が眼の内側から眼の外表面へ迂回されるという事実に起因して生じる。
線維柱帯切除術によって成功裏に眼圧が低下しない場合、次の外科的工程はしばしば房水シャントデバイスである。先行技術による房水迂回デバイスは、一端がプラスチック(ポリプロピレンまたは他の合成)プレートへ取り付けられるシリコーンチューブである。房水シャントデバイスによって結膜に切込みが入れられ、強膜が露出される。プラスチックプレートは、通常赤道を越えた眼の後側表面に縫合される。通常は針を使用して、角膜輪部を貫通する厚さの穴が眼内に形成される。チューブは、この穴を介して眼内へ挿入される。チューブの外側部分は、ドナーの強膜または心膜の何れかで覆われる。結膜が元に戻され、切り口が堅く閉じられる。
先行技術による房水迂回デバイスでは、房水は、眼からシリコーンチューブを介して眼の表面へ排出される。次に、より深部の眼窩組織が流体を吸収する。チューブの外端部は、プラスチックプレートにより繊維芽細胞及び傷から保護される。しかしながら、房水シャントデバイスには多くの合併症が伴う。プラスチックプレートの周囲で成長する厚くなる傷組織の壁は流出に対してある程度の抵抗を与え、多くの眼内で眼圧の低下を制限する。眼によっては、チューブを介する流れが制限されないことに起因して低眼圧症が進行する。多くの医者は吸収性の縫合糸をチューブの周囲に縛り、術後、望ましくはプレートの周囲に流出を遅らせるに足る傷組織が形成された時点でこの縫合糸が溶けるのを待つ。デバイスの中には、チューブ内に感圧性の弁を有するものがあるが、これらの弁は正しく機能しない場合があり、かつ潜在的な合併症及び機能不全の源になる。この手術は後眼窩での処置を含み、多くの患者は、術後に眼筋不均衡及び複視を生じる。先行技術による房水シャントデバイスでは、それらが眼の表面に開放されることに起因して、細菌が眼内に入り込む経路が生成され、眼内炎が生じる可能性がある。
先行技術は、米国特許第4,936,825号(緑内障治療のために前房から角膜表面へ管状のシャントを設ける)、米国特許第5,127,901号(前房から結膜下空間に至る強膜横断シャントに関する)、米国特許第5,180,362号(前房から強膜下空間に至る排流を設けるように配置される螺旋スチール移植を教示している)及び米国特許第5,433,701号(概して、前房から強膜または結膜空間に至るシャントを教示している)等のこの種の房水シャントデバイスを幾つか含んでいる。
先行技術による上述の房水シャントデバイスに加えて、先行技術による他の緑内障手術用デバイスは、串線または他の多孔質の芯状コンポーネントを使用して過度の房水を前房から眼の外面へ迂回させかつ運んでいる。例としては、米国特許第4,634,418号及び第4,787,885号(三角形の串線(wick)から成る移植を使用する緑内障の外科的処置を教示している)及び米国特許第4,946,436号(多孔質デバイスを使用する前房から強膜下空間へのシャントを教示している)が含まれる。同じく強膜下配置を示す米国特許出願公報第20040015140A1も参照されたい。
また、強膜下毛様体上腔内への配置を含む強膜下/ブドウ膜強膜配置も試行されている。これらの処置も1つの排流経路のみに頼っており、シュレム管内への配置を教示していない。
緑内障の処置に関する先行技術引例の中にはシュレム管に関連するものもあるが、長期的な内在的シャントの配置を含んでいない。米国特許第5,360,399号は、予め湾曲状に形成されたプラスチックまたはスチールチューブをシュレム管内に一時的に配置し、チューブを介して粘性材料を注入して小柱網を液圧式に拡張しかつ剥離することを教示している。チューブは、注入後にシュレム管から外される。チューブは、注入アクセス用に眼の外側へ方向づけられるため、流出エレメントとシュレム管内の予め湾曲状に形成されたエレメントとの交差部は、湾曲面に対して約90度の角度を成しかつ前房から180度離隔される。従って、’399号特許のデバイスは、何れの部分も前房と連通しない。さらに、シュレム管内の部分に関して、このチューブはより大きい直径の注入用カフエレメントを有し、これが灌注用アダプタとして作用する。従って、このデバイスは、前房とシュレム管との間の房水のシャント用に適合されない。
現在の緑内障治療用デバイス及び処置に伴って生じる大部分の問題は、房水が眼の内側から眼の表面へ排出されることに起因して生じている。よって、前房からシュレム管内への房水の排出を促進する、より生理学的なシステムに対する要求が存在する。本発明の意図は、既存の生理学的小管及びブドウ膜強膜経路を使用して過剰な眼内流体を排出させることにある。
大部分の緑内障患者においては、シュレム管と前房との間に抵抗の問題が存在する。過去に外科的な介入が行われていなければ、シュレム管自体、収集チャネル及び上強膜静脈系は全て無傷である。内側の隅角領域には一列の非増殖性小柱細胞が存在することから、房水のシュレム管への直接的流入を促進することにより、外的な濾過処置の場合に通常発生する傷は最小限に抑えられる。シュレム管は正常な流出系の一部であって正常な房水量に対処するように生物学的に設計されているため、房水のシュレム管への直接的流入を促進すれば、低眼圧症は最小限に抑えられる。さらに、房水のシュレム管への直接的流入の促進は、眼内炎及び漏れ等の合併症をなくす。
シュレム管を緑内障患者のための排流経路として使用することは実現可能であるように思われるが、臨床研究は、一部の患者において、単一のデバイスによる前房から単にシュレム管内への排出が眼圧を受け入れ可能なレベルまで下げるのに十分な排流をもたらさない場合があることを示している。さらに、術後に眼圧が下がっても、患者において、将来予測できない時に眼圧が上昇し始める場合がある。事例となる経験から必要であると思われるのは、シュレム管の使用に組み合わせる代替的な排流経路を追加して、眼圧を制御する複数のルートを設けることである。
従って、本発明の一態様は、緑内障の治療方法であって、1つまたは複数のシャントが、眼の前房からシュレム管内、かつ強膜、脈絡膜上腔(またはブドウ膜強膜)または結膜下腔等の眼内の他の解剖学的空間内の双方への房水の排流のための正常な生理学的経路に役立つように置かれている方法を提供することに関する。
本発明の別の態様は、眼圧を下げるための方法を含む。第1の流出ルートは、小柱網に移植可能な部材を挿入することによって房水を前房からシュレム管へ排出するように確立される。第2の流出ルートは、房水を前房から脈絡膜上腔へ排出させるように確立される。第2の流出ルートは、移植可能な部材を脈絡膜上腔に近接する組織内に、移植可能な部材の遠位端が脈絡膜上腔へ房水を排出するようにして挿入することによって確立される。
本発明の幾つかの実施形態に従って、眼圧を下げるための装置を開示する。実施形態によっては、本装置は、近位部分及び遠位部分を両者間で延びるルーメンと共に有するインプラントを備え、ルーメンは、移植されると房水を眼の前房から眼の脈絡膜上腔内へ排出するのに十分な長さを有し、インプラントは近位部分に配置されるアンカー部分を有する。
一部の実施形態において、アンカー部分を、移植の際に隣接組織に係合するように構成することができる。一部の実施形態において、アンカー部分は、細胞の成長を促進させることができる表面を備えることが可能である。一部の実施形態において、アンカー部分を遠位部分から離隔して置くことができる。一部の実施形態において、アンカー部分を、移植の際に前房の外側へ位置づけることができる。一部の実施形態において、アンカー部分を近位部分の近位端から離隔して置くことができる。一部の実施形態において、ルーメンの長さは約4mm〜約6mmであることが可能である。一部の実施形態において、アンカー部分は移植の外面に形成される少なくとも1つの溝を備えることができる。一部の実施形態において、本装置は、ルーメンを介する少なくとも一方向への流れを抑制するように配置される弁をさらに備えることができる。
本発明の別の実施形態に従って、眼圧を下げるための方法を開示する。一部の実施形態において、本方法は:房水を前房からシュレム管へ排出するための第1の流出ルートを確立する工程であって、小柱網に移植可能な部材を挿入することを含む工程;及び、房水を前房から脈絡膜上腔へ排出するための第2の流出ルートを確立する工程であって、移植可能な部材を脈絡膜上腔に近接する組織内へ、移植可能な部材の遠位端が房水を脈絡膜上腔へ排出するようにして挿入することを含む工程;を含む。
一部の実施形態において、流出ルートを形成する移植可能な部材を互いに接続することができる。一部の実施形態において、第1の流出ルートと第2の流出ルートとを部分的に重複させることができる。一部の実施形態において、第1の流出ルートを第2の流出ルートより前に確立させることができる。一部の実施形態において、本方法は、第1及び第2の流出ルートの少なくとも一方を介する流れを抑制することをさらに包含することができる。
本発明の別の実施形態に従って、眼圧を下げるための方法を開示する。一部の実施形態において、本方法は:房水を眼の前房から眼の脈絡膜上腔へ排出するためのインプラントを、インプラントの近位部分の近位端が眼の前房に存在するように位置合わせする工程;及びインプラントの近位部分をインプラントの近位部分に隣接する組織に固定する工程;を含む。
一部の実施形態において、固定する工程は、インプラントに細胞の成長を促進する表面を設ける工程を含んでもよい。一部の実施形態において、固定する工程は、眼の前房の外側の位置で固定する工程を含んでもよい。一部の実施形態において、固定する工程は、インプラントの遠位端から離隔された位置で固定する工程を含んでもよい。本方法はさらに、房水を約4mm〜約6mmの長さを有するルーメンを介して導く工程を含む。一部の実施形態において、本方法はさらに、インプラントを介する少なくとも一方向への流れを抑制することを含んでもよい。
本発明は、眼内の房水を前房からシュレム管及び眼内の第2の解剖学的空間内の双方へ迂回させる房水シャントデバイスを提供する。シャントデバイスは、シュレム管の一部内に受け入れられるサイズ及び形状の末端側面を有する第1の遠位部分と、眼内の第2の解剖学的空間に受け入れられるサイズ及び形状の第2の遠位部分と、眼の前房内に受け入れられるサイズ及び形状の少なくとも1つの末端側面を有する近位部分とを備えることができ、本デバイスは、前房内の近位部分とシュレム管及び第2の解剖学的空間内の遠位部分との間の流体連通を可能にする。流体連通は、後述するように、近位部分または遠位部分の何れかにおける房水方向付けチャネルによって促進されることが可能である。また流体連通は、例えば本デバイスの中実の近位部分または遠位部分における串線または他の有孔の芯状コンポーネントの使用によって促進されることも可能である。
また本発明は、房水を前眼房からシュレム管へかつシュレム管内部へ迂回させるためにシュレム管の一部内に少なくとも部分的に周状に受け入れられるように適合されたサイズ及び形状の生体適合材料製本体を備える発明的シャントの実施形態も提供し、本体は、房水の前房からシュレム管への流れを促進する。本デバイスのこの実施形態は、前房内に延びる先の実施形態の近位部分なしに製造されることが可能である。また、この実施形態は、シュレム管からの排流を促進するために使用されることも可能である。房水方向付けチャネルは、房水の前房からシュレム管への流れを促進することができる。また流体連通も、例えば本デバイスの中実の近位または遠位部分における串線または他の有孔の芯状コンポーネントの使用によって促進されることが可能である。
本発明は、各々が前房からシュレム管への房水のチャネリングを支援することを条件として、例えば、ルーメン、トラフ、芯または毛管作用をもたらすことによる房水方向付けチャネルの多くの異なる構成を企図している。例えば、房水方向付けチャネルは、完全密閉式ルーメン、部分密閉式ルーメンまたは少なくとも一部が開放されているトラフ状チャネルであってもよい。本発明は、中実のモノフィラメントまたはプロリン(ポリプロピレン)等の編組ポリマーをシュレム管内へ挿入して芯またはステント留置機能を設け、房水の前房からシュレム管への流れを促進できることを企図している。またこのような芯またはステント留置用延設部は、断面が多角形状または星形となって流体を流すための複数のチャネルを有するように、その長さの任意の部分に沿って溝または襞がつけられていてよい。本デバイスは、中実、マトリクス、網目、開窓または有孔の材料もしくはこれらの組合せによって構成されてもよい。
伝統的な緑内障の教示は、成人のシュレム管は複数の中隔によって別個の管に分割され、縫合糸の完全な通過を不可能にする、としている。アイバンクにおける成人の眼に関する予備研究は、シュレム管が実際には開出していることを示している。縫合糸は管の全周を通過することができる。これまでのところ、中隔により複数の行き止まりの管に分割されているという見解に対立するものとして、健康な成人におけるシュレム管がその全周に渡って開出しているとまでは確定されていない。本発明はこの認識を利用して、前房からシュレム管及び収集チャネルへの房水の自然な生理学的出口を生成しかつ維持する。
また本発明は、シャントデバイスの使用方法も提供する。本発明の一実施形態は、前房内からシュレム管へかつ前房から第2の解剖学的空間へ、またはシュレム管から第2の解剖学的空間へ延びるように移植されるデバイスを使用して、房水を眼の前房からシュレム管へ迂回させる外科的方法に関する。シュレム管内へ延びるデバイスの一部は、シュレム管の半径、曲率及び直径の一部内に収まることができるシリコーン等の可撓性材料から製造されることが可能である。近位部分の外径は、約0.01mm〜0.5mm、または約0.3mmであってもよい。予備研究は、近位部分の好適な直径が約0.23mm〜約0.28mm、または好適には約0.23mm〜約0.26mmであることを示している。本デバイスの全てまたは一部は、中実、有孔、管状、トラフ状、開窓であってもよく、予め湾曲されていてもよい。第2の解剖学的空間内へ延びるデバイス部分は、第2の解剖学的空間に嵌合するようなサイズにされる。
第2の解剖学的空間は、シャントを移植するための任意の適切な空間であってよい。例えば、この空間は、強膜腔内部またはブドウ膜強膜腔内部であってもよい。強膜ルートの使用は、流れに抵抗を与えかつデバイスより上に細菌または他の汚染物の浸潤を防止するのに十分な組織を保持するために、本デバイスを強膜内部に結膜から充分な距離を置いて移植することを必要とする。
脈絡膜上腔を介するブドウ膜強膜ルートは、解剖学的構造及び生理学的重要性の観点から清浄さにおいて劣るが、おそらくは正常なヒトの眼の水分流出の10−20%を占める。小管ルートの場合と同様に、ブドウ膜強膜経路は前房隅角から始まる。房水は虹彩外周の一部、毛様体及びおそらくは小柱網によって吸収され、ここから後方へ毛様体の縦走筋を介して脈絡膜上腔(脈絡膜と強膜との間)へ流れる。脈絡膜上腔内の房水は、後方を視神経まで流れ、強膜内の神経及び脈管の周りの様々な導出静脈を介して眼を出てもよい。ブドウ膜強膜ルートは、本デバイスの遠位端を図16における毛様体51と強膜52との間の潜在的空間へ嵌合させることを含む。
本発明の一実施形態を図1Aに示す。本図では、シャントデバイス100が側面図で示されている。この実施形態のシャントデバイス100は2つの部分から構成され、近位部分10は遠位部分25に接合している。示されている近位部分10及び遠位部分25は、密閉式の管状チャネル構造体を形成している。遠位部分25の全長は約1.0mm〜40mmまで、好適には約4mm〜6mmであってもよい。図1Bは、この実施形態を、内部流体連通経路を示す微細な線によって示している。近位部分10の壁と遠位部分25の壁とによって画定されるルーメンまたはチャネル空間は、これらの接合部にて遠位部分ポータル20において連続している。
図1Cは別の実施形態を示す。本図におけるシャントデバイス100は2つの網目状のルーメンエレメントから構成され、近位部分10は遠位部分25に接合している。図1Dはさらに別の実施形態を示す。本図におけるシャントデバイス100は、芯状の流体連通をもたらしてもよい2つの中実の有孔エレメントから構成され、近位部分10は遠位部分25に接合している。
本発明の一実施形態を図14Aに示す。本図では、シャントデバイス100が側面図で示されている。この実施形態のシャントデバイス100は2つの部分から構成され、近位部分10は遠位部分25及び遠位部分26に接合している。示されている近位部分10並びに遠位部分25及び26は、密閉式の管状チャネル構造体を形成している。遠位部分25の全長は約1.0mm〜40mm、好適には約4mm〜6mmであってもよい。図14Bは、この実施形態を、内部流体連通経路を示す断面図で示している。近位部分10の壁と遠位部分25及び26の壁とによって画定されるルーメンまたはチャネル空間は、これらの接合部にて遠位部分ポータル20において連続している。
図14Cは追加の実施形態を示す。本図におけるシャントデバイス100は2つの網目状のルーメンエレメントから構成され、近位部分10は遠位部分25及び第2の遠位部分26に接合している。図14Dはさらなる実施形態を示す。本図におけるシャントデバイス100は、芯状の流体連通をもたらしてもよい2つの中実の有孔エレメントから構成され、近位部分10は遠位部分25及び遠位部分26に接合している。
図1Eは別の実施形態を示す。本図におけるシャントデバイス100は、内部に近位部分ポータル18で終わる2つのルーメンを有する近位部分10から構成される。遠位部分25及び26の何れか、または双方はシュレム管内に収まるような形状及びサイズにされてもよく、遠位部分ポータル20の各々からそこを横断する別々のルーメンを有してもよい。
図2−5Dは、他の実施形態例を示す。図2に示すシャントの実施形態では、デバイス100は管状かつ開窓(15、28)構造であり、近位部分10と遠位部分25により画定される平面との接合は鋭角(<90)である。このような開窓(15、28)は、窓を介する流体の通過を促進するためにデバイス100の任意の部分に沿って配置されてもよいが、具体的には眼の収集チャネルへと指向される。図2はさらに、近位部分の末端側面16が近位部分10の主軸に対して虹彩40の方向へ屈曲され、近位部分のポータル18は虹彩40へと指向されるシャントの追加の実施形態を示している。図6Cに示すもの等の他の実施形態では、近位部分16のポータル18は虹彩40から離れて方向付けされる。
図3Aは、チャネルデバイスの一部が密閉されかつ近位部分10と遠位部分25との接合部において管状構造であるが、近位部分10はトラフ状のチャネルであるシャントの実施形態を示す。遠位部分のポータル20も示されている。デバイス100の任意の部分は、半管状で開放かつトラフ状または芯状の延設部であってもよい。管状チャネルは、円形、卵形または他の任意の密閉された幾何学形状であってもよい。好適には、図3Aに示すように、眼の収集チャネルへの房水排流を促進するために、非管状のトラフ状側面が管の外壁上で後方へ指向される。
図3Bは、近位部分10と遠位部分25との関係をさらに詳細に示す、図3Aのシャントの実施形態の平面図である。房水方向付けチャネルは、破線で示されている。図3Cは、近位部分10と遠位部分25との関係をさらに詳細に示す、図3Aのシャントの実施形態の近位図である。
図3Dは、デバイス100の構造が、近位部分10及び遠位部分25に沿って開放されかつ湾曲して連続するトラフ状構造である房水方向付けチャネルを備える、シャントの別の実施形態を示す。遠位部分のポータル20も、同じく開放式のトラフ状チャネルである。
図4は、房水を逃がす延設部32が追加されたシャントの別の実施形態を示す。延設部32は、遠位部分25の末端側面と連続し、またはこれに取り付けられる。芯延設部32は、モノフィラメントまたはプロリン等の編組ポリマーから製造されてもよく、好適には約1.0mm〜約16.0mmの長さを有する。さらに、近位部分10は封止され鈍化された先端16によって湾曲され、かつ近位部分のルーメンと流体連通状態にあってシャントデバイス100がその意図される解剖学的位置に移植されるとき虹彩から離れて面するように指向されるポータル18を有する。また、シャントデバイス100は、シュレム管のステント式開通性の維持に寄与することもできる。
図5Aは、近位部分10が単一の曲がった遠位部分25と「V字形」の環状構造で接合するシャントの別の実施形態を示す。図5Aに示すこの実施形態は、管内での流体の二方向の流れを促進するために、近位部分10との接合部に隣接して遠位部分25にポータル(不図示)を有することもできる。開窓及び非管状でトラフ状の末端開口は全ての実施形態において企図されるが、これらの開窓及び開口は、関係する解剖学的空間内において最適な房水チャネル機能を達成する必要に応じて円形、卵形または他の形状であってもよい。
図5Bは、本体またはデバイス100が単一の曲がった遠位部分25のみを備えるシャントの別の実施形態を示す。この遠位部分25は、前房からシュレム管への房水の流出を許容するように前房へ向かって指向される遠位部分ポータル20を含む。このデバイスの本体の長さは約1.0mm〜約40mmであってもよく、好適には約6mmである。本デバイス(または本デバイスの遠位部分)の外径は約0.1mm〜約0.5mm、好適には約0.2mm〜約0.3mm、好適には約0.23mm〜約0.28mmまたは約0.26mmであってもよい。
図5Cは、デバイス100が二方向の管状遠位部分25を備える、シャントの別の実施形態を示す。この遠位部分25は、長さが遠位部分25よりも短くかつ前房に指向される近位部分10により交差される。
図5Dは、デバイス100がシュレム管へ挿入するためのトラフ状の湾曲した二方向の遠位部分25を備える、シャントのさらに別の実施形態を示す。この遠位部分25は、前房からの房水の流出を許容するように指向される遠位部分ポータル20を含み、かつトラフ状の遠位部分25は、房水の流出を促進するために、収集チャネルの方向へ開放されるように指向される。
図5Eは、デバイス100が、シュレム管へ挿入して管から収集チャネルへの芯容量での流出を促進させる中実の二方向遠位部分25を備える、シャントの別の実施形態を示す。中実の遠位部分25は、有孔であっても、有孔でなくてもよい。
デバイスはインプラントであり、このインプラントが接触する組織及び流体に対して適合性のある材料から製造されることが可能である。本デバイスは、生分解性材料または非生分解性材料で構築されてもよい。本デバイスは、そのインサイチュの期間中に吸収されず、腐食されず、または構造的に変形しないことが好ましい。さらに、眼の組織及び房水が、移植されたデバイスの存在によって有害な影響を受けることがない点も等しく重要である。シャントに対する技術的及び医療的仕様に合わせて利用可能な材料は、幾つか存在する。例示的な実施形態では、シャントデバイス100は、シリコーンまたはこれに類似するポリマー等の生物学的に不活性な可撓性材料で構築される。代替材料としては、薄肉のTeflon(登録商標)、ポリプロピレン、他のポリマーまたはプラスチック、金属またはこれらの材料の何らかの組合せが含まれる可能性があるが、これらに限定されない。代替実施形態では、シャントデバイス100は有孔または中実の何れとして構築されてもよい。材料は、隣接組織に送出可能な治療剤を包含することができる。
図1A−4に示す実施形態では、近位部分10は遠位部分25へ、遠位部分25がシュレム管の面内に指向されているときに近位部分15の前眼房内への配置を可能にするのに十分な角度で接合している。近位部分10の長さは、好適には、シュレム管においてその遠位部分25との接合部から前房の隣接する空間へ向かって延びるのに十分である、約0.1〜約3.0mmまたは約2.0mmの範囲である。房水を導くために使用できる幾何学的形状は多く存在するが、近位部分10の直径または幅は、管状または湾曲したシャントでは内径が約0.1〜約0.5mmの範囲、好適には約0.2mm〜約0.3mmの範囲になるように、または多角構造を有するシャントではこれに匹敵する最大幅になるようなサイズにすることができる。他の実施形態では、近位部分は、その全長に沿って房水方向付けチャネルを与える非ルーメン、非トラフ状の芯延設部である。
虹彩40は本来、複数の幾分弛緩した組織線毛を含む傾向があるため、この線毛がインプラントのルーメン内へ引き込まれてシャントデバイスが閉塞されることを回避することが望ましい。従って、近位部分10は、隣接する虹彩による閉塞を防止するように配置された、流体の進入を許容する複数の開窓を含んでもよい。或いは、近位部分10は、眼の前房とシャントの方向付けチャネルとの間で連続的な流体退出をもたらすように前方へ指向される開窓形式の唯一の近位部分ポータル18を備えてもよい。前記開窓は、様々な実施形態において、任意の機能的なサイズであってもよく、かつ円形、非円形であってもよい。さらに、有孔の構造材料は、房水を導くのに寄与しつつ線毛の取り込みの可能性を最小限に抑えることができる。
さらに、近位部分10は、小柱網のさらに前側を横断して角膜の外周組織へと至ること等により、虹彩40から互いの衝突を防止するのに十分な遠隔に位置合わせされてもよい。さらに別の可能な実施形態では、図6Cに示すように、デバイス100は、前記近位部分10の末端側面が虹彩40の方向へ湾曲または屈曲され、鈍い密閉された先端16及びポータル18が下側の虹彩40から離れて面するように前側へ指向される近位部分10を備えてもよい。このような構成は、虹彩40によってシャントデバイスが閉塞される可能性を減らす傾向がある。
デバイス100は、シュレム管または第2の解剖学的空間から前房への逆流を防止する1つまたは複数の一方向弁を含んでもよい。本デバイスの密閉された部分の内部ルーメンまたは本デバイスの開放された部分のエッジにより画定される内部チャネルは、近位部分ポータル20で遠位部分の内側のルーメンまたはチャネルと直接連通する。
遠位部分25は、ヒトの眼のシュレム管の半径6.0mmに近づけるように予め形成された湾曲を有してもよい。可撓性材料を使用してシャントデバイス100を構築する場合、このような予め形成される湾曲は不要である。遠位部分25は、近位部分10との接合部から任意の長さのシュレム管全長に渡って延びるのに十分な長さであってもよい。シュレム管内でどちらの方向へも延びる遠位部分25を有する実施形態では、シュレム管を介する周状配置を許容すべく各方向へ約1.0mm〜20mmまで、または約3mm延びることができる。遠位部分25の直径または幅は、管状または湾曲したシャントでは外径が約0.1〜0.5mmまでの範囲、または約0.3mmになるよう、または多角構造を有するシャントではこれに匹敵する最大幅になるようなサイズにすることができる。遠位部分25は、隣接するシュレム管の壁による閉塞を防止するように配置された、流体の退出を許容する複数の開窓を含んでもよい。別の実施形態では、遠位部分は、その全長に沿って房水方向付けチャネルをもたらす非ルーメン、非トラフ状の芯延設部である。
例示的な実施形態では、シャントデバイスは、図1A−1E、2、3A−3D、4及び5Cに示すようにインプラントの遠位部分と近位部分とが「T字形」の接合部において交差する二方向式、または、図5Aに示すように近位及び遠位のシャント部分の接合部が「V字形」である一方向式の何れであってもよい。二方向のシャントデバイスは、シュレム管内で反対方向に通される遠位部分を有することが可能である。一方向のシャントの場合、シュレム管内には遠位のシャント部分のみが置かれる。これらの例示的な実施形態では、「非直線的流体連通」は、流体が通過するシャントの少なくとも何らかの部分が直線状でないことを意味する。非直線のシャントの例は、上述の二方向式の「T字形」及び一方向式の「V字形」であり、もしくは移植されたときに互いに一直線上にない2つのチャネル開口を有するシャントである。
図6Aは、本シャントに関連する外科解剖学的構造を示す。概して、図6Aは、前房35と、シュレム管30と、虹彩40と、角膜45と、小柱網50と、収集チャネル55と、強膜上静脈60と、瞳孔65と、水晶体70とを示している。図6Bは、例示的な実施形態の外科的配置を関連の解剖学的関係と共に示す。本デバイスは、遠位部分25をシュレム管30内へ配置すると、前房35内の近位部分10の指向は、虹彩40と角膜45の内面とで画定される角度の範囲内になるように設計されている。従って、シュレム管により画定される面がゼロ度と定義されれば、近位部分10はそこから角膜45方向へ約+60度または虹彩40方向へ−30度の角度範囲で、より好適には0〜+45度の範囲で延びることができる。この範囲は、前房35の輪部角度に対するシュレム管30の位置が僅かに異なる個人間で変わってもよい。
図15は、本シャントに関連する外科解剖学的構造を示す。概して、図15は、前房35と、シュレム管30と、虹彩40と、角膜45と、小柱網50と、収集チャネル55と、強膜上静脈60とを示している。本図は、例示的な実施形態の外科的配置を関連の解剖学的関係と共に示す。本デバイスは、遠位部分25をシュレム管30内へ配置すると、前房35内の近位部分10の指向は、虹彩40と角膜45の内面とで画定される角度の範囲内になるように設計されている。従って、シュレム管により画定される面がゼロ度と定義されれば、近位部分10はそこから角膜45方向へ約+60度または虹彩40方向へ−30度の角度範囲で、より好適には0〜+45度の範囲で延びることができる。この範囲は、前房35の輪部角度に対するシュレム管30の位置が僅かに異なる個人間で変わってもよい。同様に、遠位端26も強膜内に位置合わせされる。
さらに別の実施形態では、シャントデバイス100は、管状であってシャント機能をもたらす1つの遠位部分25と、前房からシュレム管への流体連通をもたらすことに加えてインプラントデバイス全体を安定させる固定機能をもたらす複数の近位部分10とによって構成される。
別の実施形態では、図11に示すように、シャントは、前房内へ入る3つ以上のルーメンと、シュレム管または他の解剖学的空間内へ配置するための複数の遠位端とを有してもよい。
さらに別の実施形態では、図12に示すように、シャントは前房内へ入る二重のルーメン25、26を有する。遠位のルーメン25はシュレム管内へ位置合わせされるためのものであり、第2の遠位のルーメン26は第2の解剖学的空間への排流を担うが、この第2の遠位のルーメン26は管のさらなる排出を促進するためにシュレム管内へ移植するための二次的なルーメン25’も有する。図12に描かれている具体的な実施形態では、シャントは3つのルーメンを有し、そのうちの2本は前房からシュレム管と強膜腔へ延び、第3のルーメンは管から強膜への排流を促進するために強膜腔からシュレム管内へ延びる。
別の実施形態では、図13Aに示すように、遠位アーム25、26の長さは、眼の異なる解剖学的部分への排流を促進するために同じでない。
別の実施形態では、図13Bに示すように、遠位アーム25、26は収束して共通のルーメン10となり、これが前房内へ挿入される。
別の実施形態では、図13Cに示すように、遠位アーム25、26の直径またはサイズは同じでない。強膜内へ進入するアーム26は、その定位においてプレート状であってもよい。
従って、眼内の房水を前房からシュレム管へ迂回させる房水シャントデバイスが提供されていて、シャントデバイスは、シュレム管の一部内に受け入れられるサイズ及び形状の少なくとも1つの末端側面を有する遠位部分と、眼の前房内に受け入れられるサイズ及び形状の少なくとも1つの末端側面を有する近位部分とを備え、近位部分は、眼の前房内での近位部分の末端側面の位置を維持するために近位部分から延びるアンカを有し、デバイスは、前房内の近位部分からシュレム管内の遠位部分への流体連通を可能にする。別の実施形態では、このようなアンカは、シュレム管内でのインプラントの安定性に寄与するためにデバイスの遠位部分から延びてもよい。
後述する様々な実施形態における、かつ本開示に鑑みて当業者には明らかである複数の近位部分、または遠位部分もしくは近位部分からのアンカ延設部(纏めて「アンカ」と呼ぶ)は、シャントデバイスのための複数の改良点を提供する。近位部分は前房内へと前進されかつ前房の縁に接触するまで引き戻して定位置に配置され得ることから、アンカはデバイスの移植及び正しい配置を容易にする。後に詳述するように、移植のための外科的処置により、アンカを捕捉するように設計される架が形成されてもよい。これにより、外科医は、近位部分が前房内へどの程度延びて残されるかを決定することができる。またこのアンカ機能は、まず近位部分を前房内へ移植し、次いで遠位部分をシュレム管内へ配置する外科的代替方法も可能にする。またアンカは、正常な使用の間の移動を最小限にする方法でシャントデバイスを前房及びシュレム管内の所望される位置に固定する働きもする。
アンカは、例えばシリコーンであるシャントの構成材料を近位部分上の所望される場所で単に肥大させることにより製造されてもよく、または別の材料で製造して取り付けられてもよい。さらに、アンカは過剰材料を取り除くことによって製造されてもよい。アンカは、近位部分から、円形または棘状等の事実上任意の機能的形状で延びることができる。図7Aは、ある例示的な実施形態の外科的配置の解剖学的関係性を示す断面図であり、虹彩の方向へ延びるデバイスの近位部分10及び棘形状のアンカ80を示している。図7Bは、別の例示的な実施形態の外科的配置の解剖学的関係性を示す断面図であり、上に環状または周状のアンカ80を有するデバイスの近位部分10を示している。
従って、アンカは、近位部分の周りを周状に延びることができ、または近位部分から一方向のみ、または複数の方向へ延びることができる。図8Aは、二方向式の遠位部分25と、近位部分上を周状に延びる近位部分10上のアンカ80とを有するデバイスの一実施形態を示す。図8Bは、二方向式の遠位部分25と、移植される際に虹彩位置へ向かって内側へ延びる近位部分10上のアンカ80とを有するデバイスの別の実施形態を示す。図8Cは、二方向式の遠位部分25と、移植される際に本デバイスの両側で横方向へ延びる近位部分10上のアンカ80とを有するデバイスの別の実施形態を示す。本発明は、近位部分から延びる複数の歯を含む他の多くのアンカ形状を企図している。
またデバイスは、本デバイスの外科的配置及び固定に寄与するために、前房の外面に隣接して配置するためのアンカを、前房の内面に隣接する対応するアンカを伴って、または伴うことなく装備してもよい。従って、インプラントを安定させる潜在的構成物は、前房内部及びシュレム管内部に配置されてデバイスを前房とシュレム管との間の小柱網の近くに固定するためのアンカを有するデバイスである。
アンカが任意の方向へ、デバイスの移植、または固定を容易にする任意の形状及びサイズで延びることができることは理解される。例えば、図9は、二方向式の遠位部分25と、前房内への導入を容易にしかつ前房から外れることを抑制するために近位部分上を周状に延びる近位部分10上の棘または錐体形状のアンカ80とを有する別の実施形態を示す。さらに、近位部分の端は、前房の壁を介する導入を容易にするために、鈍化または直角切断ではなく、一定の角度で切断されてもよい。近位部分の先端形状に角度をつけることにより、近位部分はより大きい表面積を有することができるようになり、房水の流れが促進される。デバイスは、好適には、少なくとも、毎分約2.5マイクロリットルの推定正常産生速度での房水の流れを許容する能力がある。
図10は、近位端がより大きい単一の近位ルーメン10を有し、これが分岐してシュレム管内へ挿入される1対の遠位ルーメン25を形成する、デバイスのさらに別の実施形態を示す。近位端は、好適にはテーパ状にされかつねじ山80を含み、よって、本デバイスは前房内へねじ込まれ、かつねじ山及びシュレム管内に挿入される遠位端によって前房内に固定されることが可能である。例によっては、この実施形態は、前房を切開する必要をなくして挿入を単純にする。
アンカ並びに任意選択的にデバイスの他の部分は、インプラントの移動を抑えるために、繊維芽細胞等の細胞の成長を促進させる織物、溝付き、または有孔材料に構築されてもよい。好適には、デバイスの近位端及び遠位端の最先端は、手術部位で成長しかつ通過する房水の流れを妨げる場合がある繊維芽細胞等の新規組織の引き付けを回避するように製造される。従って、デバイスの近位部分は、前房の入口を超えて内部まで0.1〜3mmだけ延びるように、または好適には約0.5mm延びるように製造されてもよい。先に論じたように、近位部分の角度付けされた先端は、近位部分に沿って前房内へと延びる長さの範囲を生み出す。
好適には、遠位部分も同様に、手術部位及びこれに続く繊維芽細胞増殖部を超えて延びる。従って、遠位部分は、同じく最先端の角度付けによる可変性を考慮して約4mm〜6mmまでの長さを有することができる。単一または二重ルーメン式のシャントデバイスは、従来の成形または押出し成形技術によって製造されることが可能である。押出し成形製造の場合は、単一のルーメンを後に部分的に接合して二重または複数のルーメンデバイスを形成してもよい。或いは、ルーメンを複数のルーメンとして同時に押出し成形し、個々のルーメンを部分的に分離して別々の方向へ延びることができる遠位部分を画定することもできる。この方法では、2本、3本、4本またはそれ以上のルーメンを有するデバイスを最小のピース数で製造することができる。このようなデバイスは、0.25mmの対象物に巻かれる際にもつれないようにして構築されることが好適である。シリコーンチューブは任意の幾何学的形状であってよく、よって、ルーメンは、所望される流量及び流れの方向を得るために、その長さに沿ったどの位置においてもトラフ、プレート及び/または開窓を形成するようにカットされることが可能である。
また任意選択的に、デバイスは、デバイス上に、前房またはシュレム管における正しい配置に寄与するための1つまたは複数の可視マークを含んでもよい。遠位端上のマーキングは、遠位端がシュレム管内に正しく挿入されていることを確認するために使用することが可能であり、かつ近位端上のマーキングは、前房より上または下への挿入を回避させる。
任意選択的に、デバイスは、所望に応じた治療薬を選択的にコーティングまたは浸透されてもよい。例えば、安定化のために内部成長が望まれる場所には一定の増殖因子が存在してもよく、反対に、閉塞が回避されるべき終端ポータルには、5−フルオロウラシルまたはマイトマイシン等の一定の抗線維化剤が存在してもよい。より一般的には、デバイスは、抗生物質、消炎剤またはカルボン酸脱水酵素阻害薬であるコーティングが施されてもよい。また、小柱網内のコラーゲンの劣化を促進する薬剤が使用されてもよい。
デバイスは、他の濾過処置とは異なり、眼内に細菌が進入する外部開口を残さない。代わりに、インプラントは眼内へ完全に移植され、シュレム管、強膜またはブドウ膜強膜ルートの何れかを介して自然の経路で排出を行う。流量の調整は、例えばシュレム管の壁、ブドウ膜強膜腔を画定する膜及び強膜組織であるシャントデバイスが移植される組織に固有の自然な流れ抵抗を通じて生じる。この自然な流れ抵抗の使用により、デバイスでは他の整流手段が不要である。デバイスの使用に際しては、本デバイスは、チューブの内径を変えて所望通りに流れを増やす、または減らすことにより、流量に合わせたサイズにされる。当然ながら、このようなサイズ取りは、デバイスのその部分が移植される組織空間の直径によって制限される。
本発明は、シャントデバイスを移植かつ使用するための方法を提供する。図17は、本デバイスを挿入するために使用されてもよい外科的処置の1つを示し、処置は、結膜弁34を介するアプローチを含む。次に、部分的な厚さの強膜弁53が形成され、透明な角膜45内へと厚さ半分を剥離される。さらに浅い面に沿って剥離が続けられ、小柱網50を覆う角膜−強膜架が形成される。シュレム管30の後側が確認され、シュレム管30の背後への進入が行われる。シュレム管30及び/または前房35は、粘弾性剤及び/または有糸分裂剤の注入によって拡張または潤滑されてもよい。適切な粘弾性組成物及びこれを眼内へ注入するためのデバイス及び方法は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,360,399号に開示されている。粘弾性組成物を使用する場合は、シュレム管30を過拡張及び破裂を回避するように注意を払う必要がある。次に、シャントの近位部分10が、シュレム管30の内壁及び小柱網50を介して前房35内へ、虹彩40と角膜45とが成す角度以内で挿入される。場合によっては、シュレム管30から小柱網50を介して前房35まで切開し、その間の近位部分10の通過を容易にする必要が生じることもある。シャントデバイスの遠位部分25の一方のアームが把持されてシュレム管30へと通され、開口が強膜架57からの組織55によって閉じられる。次に、シャントデバイスの第2の遠位部分26が、最初の強膜弁によって形成された開口内に置かれる。強膜52内へアンカアームを固定する際は、外科医の自由裁量で縫合糸が使用されてもよい。強膜弁53及び傷つけられた結膜34は、従来方法で閉じられる。強膜52内への排流は、小疱を形成する。或いは、図16に関連して先に述べたように、デバイス部分26の遠位端は、ブドウ膜強膜ルートへ排出するために、毛様体51と強膜52との間の潜在的空間内へ挿入されてもよい。
シュレム管及び強膜内へのシャントの挿入は、下記の処置に従って行われてもよい。
1)全身麻酔または局所麻酔を行う。好適には、麻酔剤(リドカイン、ブピバカイン、他)の球後注射または眼球周囲注射の何れかを使用する。
2)眼周囲領域をポボダインヨード液等の外科的に許容可能な消毒剤で拭く。開瞼器を置く。
3)角膜輪部で円蓋部基底結膜切開を行う。両極性焼灼器またはジアテルミの何れかを使用して止血を確認する。
4)脈絡膜内約100の深さに至る3−4mm×3−4mmの強膜弁を作る。
5)弁の前側を切開し、シュレム管の外壁を露出させる。
6)引き続きより浅い平面に沿って切開し、小柱網を覆う角膜−強膜架を形成する。外科医の自由裁量で、強膜弁を介して支持縫合をかけ、強膜弁を所定の位置に保つ。
7) 外科医の自由裁量で、涙小管形成術カニューレ及び粘弾性剤(例えば、ヒアルロン酸塩またはヒアルロン酸/硫酸コンドロイチン)を使用し、弁の両側でシュレム管への開口を拡張させる。
8)手術部位から遠位の角膜輪部を穿刺する。
9)外科医の自由裁量で、前房に粘弾性剤及び縮瞳薬(カルバコールまたはアセチルコリン)を注入し、部位を深くする。
10)ケースからシャントを取り出す。シャントの一方の遠位部分をシュレム管の片側または反対側へ挿入する。
11)角膜切開刃または21ゲージ針を使用して角膜−強膜架沿いに前房へ進入する。
12)前房内へチューブの近位部分を挿入する。
13)10−0ナイロン縫合糸を使用して第2の遠位部分を強膜架上へ固定する。
14)分断された10−0ナイロン縫合糸で強膜弁を閉じる。まず、基底部に1本の縫合糸をかけ、次に2つの側面に沿って1本ずつかける。縫合糸の結節を埋め込む。
16)穿刺を介して平衡塩類溶液により前房を深める。
17)セルローススポンジを使用して強膜弁を試験する。漏れがあれば、10−0ナイロン縫合糸を追加して確実な水密閉鎖にする。
18)適切なサイズの吸収性縫合糸を使用して結膜を閉じる。
19)眼に結膜下及び/または局所広域抗生物質及びコルチコステロイドを塗る。
20)眼の上に保護シールドを置き、テープで所定の位置に留める。
本設計による先行デバイスを既にシュレム管の両アームに移植されている患者の場合、下記のように、上述の手順の変形を使用して一方のアームを強膜へ移動させることができる。
1)全身麻酔または局所麻酔を行う。好適には、麻酔剤(リドカイン、ブピバカイン、他)の球後注射または眼球周囲注射の何れかを使用する。
2)眼周囲領域をポボダインヨード液等の外科的に許容可能な消毒剤で拭く。開瞼器を置く。
3)角膜輪部で円蓋部基底結膜切開を行う。両極性焼灼器またはジアテルミの何れかを使用して止血を確認する。
4)脈絡膜内約100の深さに至る3−4mm×3−4mmの強膜弁を作る。
5)弁の前側を切開し、シュレム管の外壁を露出させる。
6)シュレム管内部からシャントの遠位アームの一方を取り外す。
7)取り出した部分を10−0ナイロン縫合糸を使用して強膜架上へ固定する。
8)分断された10−0ナイロン縫合糸で強膜弁を閉じる。まず、基底部に1本の縫合糸をかけ、次に2つの側面に沿って1本ずつかける。縫合糸の結節を埋め込む。
9)穿刺を介して平衡塩類溶液により前房を深める。
10)セルローススポンジを使用して強膜弁を試験する。漏れがあれば、10−0ナイロン縫合糸を追加して確実な水密閉鎖にする。
11)適切なサイズの吸収性縫合糸を使用して結膜を閉じる。
12)眼に結膜下及び/または局所広域抗生物質及びコルチコステロイドを塗る。
13)眼の上に保護シールドを置き、テープで所定の位置に留める。
デバイスをシュレム管内へ完全に移植した後も眼圧が上昇したままであった3名の患者に、上述の処置を実行した。表1は、手術前及び手術後の眼圧を示す。眼圧の単位は、全て水銀柱ミリメートル(mmHg)である。
表1
表1:Eyepass(登録商標)Glaucoma Implantを使用した第2段階及び第3段階の臨床研究が不首尾に終わった後に代替手術を受けた患者のフォローアップデータ及び眼圧(mmHg)データ
Figure 2009535162
どの患者にも、合併症は観測されなかった。
代替として、シャントの遠位アームは、強膜内のみで末端処理されてもよい。この例では、シュレム管の位置を探す必要がないことから、移植処置が単純化される。結膜切開は角膜輪部から僅か2.5mm後方へ小さく行われ、強膜を介して前房内へトンネルが形成される。次には、シャントの近位端が前房内へ直接挿入される。後方には、シャントの遠位端のための経路を生成すべく追加のトンネルが形成される。シャントは、好適には、シャントの遠位端のみがトンネルの後端から僅かにのぞいているように位置合わせされ(必要であればトリミングもされ)る。第2の小さい切開は、シャントの遠位端から離れた排出小疱が望まれる部位で行われる。拡張性の鈍い解剖器具は、結膜下腔を通過して小疱空間を作り出す。この空間が開かれると、マイトマイシン−Cを含むスポンジがこの空間へ挿入されて取り出される。マイトマイシン−Cが与えられると、2つの切開部は10−0縫合糸で閉じられる。
この処置により、前房からの房水は角膜輪部から5mmの小疱へ迂回される。この処置には、他の既知の処置を凌ぐ多くの優位点がある。第1に、切開は僅かであって、組織を取り除く必要もない。第2に、虹彩切除の必要がない。第3に、シュレム管を探す必要がない。第4に、結膜は背後での作業がより容易である。第5に、シャントが強膜内に移植されることに起因する感染症及び小疱刺激の危険性が遙かに少ない。第6に、この処理の所要時間は片方の眼につき約10−15分であってもよい。
当業者には、本明細書に開示されているデバイスに多くの潜在的実施形態が存在すること、及び新規材料が本発明の精神から逸脱しない追加の変形の生成を可能にする場合があることが認識されるであろう。これには、単一のデバイスにおいてチューブ、トラフ、芯を組み合わせるデバイスが含まれる。同様に、外科的プロセスも、同じく本発明の精神を逸脱しない新しいツール及び技術の開発によって単純化されてもよい。また、単一の眼に複数のデバイスを移植することができる点も認識されるであろう。
シャントが眼の前房からシュレム管内に二方向へ延びる管状エレメントで構成される、本発明の一実施形態を示す俯瞰斜視図である。 本デバイスを構成する管状エレメントのルーメン間の内部連通を詳しく示す、図1Aに示す実施形態の縦断面の俯瞰図である。 シャントが眼の前房からシュレム管内に二方向へ延びる網目状の管状エレメントで構成される、本発明の一実施形態を示す俯瞰斜視図である。 シャントが眼の前房からシュレム管内に二方向へ延びる中実の有孔エレメントで構成される、本発明の一実施形態を示す俯瞰斜視図である。 微細な線によって本デバイス内の2つのルーメンを詳述している、本発明の別の実施形態を示す俯瞰斜視図である。 シャントが有孔の管状エレメントで構成されかつ近位部分に屈曲した末端側面を有する、本発明の別の実施形態を示す図である。 シャントが、部分的に管状でありかつ部分的に開放されている構造のエレメントで構成される、本発明の別の実施形態を示す斜視図である。 微細な線によって本デバイスの内部連通を詳述している、図3Aに示す実施形態の平面図である。 図3Aの実施形態の近位端から見た側面図を示す。 シャントが、部分的に開放されていてかつトラフ状である構造のエレメントで構成される、本発明の別の実施形態を示す斜視図である。 シャントが末端に芯延設部を有する遠位エレメントで構成され、かつ近位部分が、本デバイスが前房に移植されるとき虹彩の外方向に向けられる、近位部分のルーメンに連続するポータルを有する密閉式の鈍化された先端を有する、本発明の別の実施形態を示す図である。 本デバイスの一部がシュレム管内へ唯一方向で進入して流体を前房から非直線経路に分路する、シャントの別の実施形態を示す図である。 シャント全体はシュレム管内に置かれるが、前房からシュレム管への房水の流体退出を維持する開窓を含む、シャントの追加の実施形態を示す図である。 シャントが管状のエレメントで構成され、近位部分は前房へ向かって延設されて遠位部分より短く、遠位部分はシュレム管内に二方向へ延びる、本発明の一実施形態を示す側面図である。 シュレム管内に置かれるが、前房からシュレム管への房水の流体退出を維持するポータルを含む、部分的に開放されたトラフ状エレメントで構成される、シャントの追加の実施形態を示す図である。 シュレム管内に置かれる中実の、但し有孔である芯状エレメントで構成される、シャントの追加の実施形態を示す図である。 眼の前房及びシュレム管双方内での例示的な一実施形態の解剖学的位置関係を示す断面図である。 シャントの例示的な一実施形態の外科的配置の解剖学的関係を示す断面図である。 近位部分は屈曲した末端側面を有し、その密閉式の鈍化された先端は、本デバイスがシュレム管内に移植されるとき虹彩から離れて面するように指向される、近位部分のルーメンに連続するポータルを有する、シャントの別の例示的実施形態の外科的配置の解剖学的関係を示す断面図である。 シャントの例示的な一実施形態の外科的配置の解剖学的関係を示す断面図であり、本デバイスの近位部分と、虹彩へ向かって延びる棘形状のアンカとを示す。 シャントの別の例示的実施形態の外科的配置の解剖学的関係を示す断面図であり、環状または周方向のアンカを上に有する本デバイスの近位部分を示す。 二方向の遠位部分と、近位部分の上で周方向に延びるアンカとを有する本デバイスの一実施形態を示す。 二方向の遠位部分と、移植される際に虹彩の位置へ向かって内側へ延びる近位部分上のアンカとを有する本デバイスの別の実施形態を示す。 二方向の遠位部分と、移植される際に本デバイスの両側で横方向へ延びる近位部分上のアンカとを有する本デバイスの別の実施形態を示す。 二方向の遠位部分と、近位部分の上で周方向に延びる、前房への導入を容易にしかつそこから外れることを抑制する棘式または錐体形状のアンカとを有する別の実施形態を示す。 ねじ山を有するテーパ状の近位部分を有する別の実施形態を示す。 前房を三管腔の近位端からシュレム管内の二方向に、かつ脈絡膜上(ブドウ膜強膜)腔、強膜腔及び結膜下腔等の他の眼内空間へ連接する3つの別個のルーメンを有する実施形態を示す。 房水を前房からシュレム管内へ、かつ他の眼内空間へ排出する3つの別個のルーメンを有する実施形態を示す。 房水を前房からシュレム管内へ、かつ他の眼内空間へ排出することを目的とする2つの同じでない長さの遠位アームを有する実施形態を示す。 房水を前房からシュレム管内へ、かつ他の眼内空間へ排出することを目的として2つのルーメンに分かれる単一のルーメンを有する実施形態を示す。 房水を前房からシュレム管内へ、かつ他の眼内空間へ排出することを目的とする2つの異なる直径の遠位アームを有する実施形態を示す。 シャントが、眼の前房からシュレム管及び強膜内で二方向に延びる管状エレメントで構成される、シャントの一実施形態を示す俯瞰斜視図である。 シャントを構成する管状エレメントのルーメン間の内部連通を詳しく示す、図14Aに示すシャントの実施形態の縦断面の俯瞰図である。 シャントが、眼の前房からシュレム管内の二方向に延びる網目状の管状エレメントと、他の眼内空間内に延びる第3のエレメントとを備える、シャントの一実施形態を示す俯瞰斜視図である。 シャントが眼の前房からシュレム管内及び他の眼内空間内で二方向に延びる中実の有孔エレメントで構成される、シャントの一実施形態を示す俯瞰斜視図である。 前眼房、シュレム管及び他の眼内空間内でのシャントの例示的な一実施形態の解剖学的位置関係を示す断面図である。 前房、シュレム管及び他の眼内空間内への移植のための外科的経路を示す断面図である。 前房、シュレム管及び他の眼内空間内への移植のための外科的経路を示す別の断面図である。

Claims (20)

  1. 眼圧を下げるための装置であって、
    間に延びるルーメンを伴って近位部分と遠位部分とを有するインプラントを備え、ルーメンは、移植されるとき眼の前房から眼内の脈絡膜上腔内へ房水を排出するのに十分な長さを有し、前記インプラントは前記近位部分に配置されるアンカー部分を有する装置。
  2. 前記アンカー部分は移植されるとき眼組織に隣接して係合するように構成される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記アンカー部分は細胞の増殖を促進する表面を備える、請求項1に記載の装置。
  4. 前記アンカー部分は遠位部分から離隔されている、請求項1に記載の装置。
  5. 前記アンカー部分は移植されるとき前房の外側に位置づけられる、請求項1に記載の装置。
  6. 前記アンカー部分は前記近位部分の近位端から離隔されている、請求項1に記載の装置。
  7. 前記ルーメンの長さは約4mm〜約6mmである、請求項1に記載の装置。
  8. 前記アンカー部分は前記インプラントの外面に形成される少なくとも1つの溝を備える、請求項1に記載の装置。
  9. 前記ルーメンを介する少なくとも一方向への流れを抑制するように配置される弁をさらに備える、請求項1に記載の装置。
  10. 眼圧を下げるための方法であって:
    前房からシュレム管へ房水を排出するための第1の流出ルートを確立する工程であって、小柱網を介して移植可能な部材を挿入する工程を含む工程;及び
    前房から脈絡膜上腔へ房水を排出するための第2の流出ルートを確立する工程であって、移植可能な部材の遠位端が房水を前記脈絡膜上腔へ排出するように当該脈絡膜上腔に近接する組織に移植可能な部材を挿入する工程;
    を含む方法。
  11. 前記流出ルートを形成する前記移植可能な部材は互いに接続されている、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第1の流出ルートと前記第2の流出ルートとは部分的に重なる、請求項10に記載の方法。
  13. 前記第1の流出ルートは前記第2の流出ルートより前に確立される、請求項10に記載の方法。
  14. 前記第1及び第2の流出ルートのうちの少なくとも一方を介する流れを抑制することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  15. 眼圧を下げるための方法であって:
    眼の前房から眼の脈絡膜上腔へ房水を排出するために、インプラントを、当該インプラントの近位部分の近位端が眼の前房内に存在するように、位置合わせする工程;及び
    前記インプラントの近位部分を当該インプラントの近位部分に隣接する組織内に固定する工程;
    を含む方法。
  16. 前記固定する工程は、前記インプラントに、細胞の増殖を促進する表面を設ける工程を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記固定する工程は、眼の前房の外側の位置に固定する工程を含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記固定する工程は、前記インプラントの遠位端から離隔された位置に固定する工程を含む、請求項15に記載の方法。
  19. 房水を約4mm〜約6mmの長さを有するルーメンを介して導く工程をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  20. 前記インプラントを介する少なくとも一方向への流れを抑制する工程をさらに含む、請求項15に記載の方法。
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