JP2009531122A - 浮遊する胃腸アンカ - Google Patents

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Abstract

機器90は、患者の胃の中で使用するために提供される。機器は、胃の中に配置するのに適したバルーン92と、バルーンに連結されるアンカ102とを有する。アンカは、バルーンが患者の十二指腸内に入ることを防止するように構成される。機器は、バルーンが膨脹可能にバルーンに連結されると共にバルーンの膨脹を促進するために患者の胃から口まで伸びるように構成された膨脹チューブ96を更に有する。他の実施形態も記載されている。

Description

本出願は、2006年3月28日にブルックスによって出願された「浮遊する胃腸アンカ」と題された米国仮出願第60/491562号及び2006年6月21日にブルックスによって出願された「浮遊する胃腸アンカ」と題された米国仮出願第60/491562号の優先権を主張し、ブルックスによって同日付で出願された米国特許出願に関連する。
これら出願の各々は、本願の出願人に譲受され、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとする。
本願は、概ね、埋め込み型医療機器に関する。特に、本願は、胃腸管内に埋め込む機器に関する。
病的肥満は、米国においてますます増加する問題である。過去20〜30年間に亘り、各種の胃バイバス手術が開発され、改良されてきた。近年、腹腔鏡の胃のバンディングが、侵襲性の少ない外科治療の選択肢として出てきた。しかし、肥満手術は、最大20パーセントの罹患率を伴い、手術後3〜5年の再手術率は25パーセントに達する。肥満手術は、0.5パーセントの死亡率を有する。ダイエットや薬物の選択肢はあまり効果的でなく、高い再発率を有する。
国際公開第06/070361号パンフレット 米国特許出願第2004/0044357号明細書 国際公開第05/107641号パンフレット 米国特許出願第2005/0267596号明細書 米国特許出願第2005/0267595号明細書 国際公開第05/009288号パンフレット 米国特許出願第2005/0055039号明細書 米国特許出願第2006/0020278号明細書 国際公開第05/094257号パンフレット 米国特許第7,033,384号明細書 米国特許出願第2006/0190019号明細書 米国特許出願第2002/0055757号明細書 米国特許出願第2005/0228504号明細書 米国特許出願第2005/0085923号明細書 米国特許出願第2005/0192614号明細書 米国特許出願第2004/0267378号明細書 米国特許第4,416,267号明細書 米国特許第4,925,446号明細書 米国特許第5,052,998号明細書 国際公開第05/039457号パンフレット 国際公開第04/089262号パンフレット 加国特許出願第2483335号明細書 米国特許出願第2005/0070937号明細書 米国特許出願第20005/004430号明細書 国際公開第04/105622号パンフレット 米国特許出願第2004/088008号明細書 国際公開第04/014237号パンフレット 米国特許出願第2004/093091号明細書 米国特許出願第2004/059289号明細書 国際公開第03/095015号パンフレット 欧州特許出願公開第1342458号明細書 米国特許出願第2003/158569号明細書 国際公開第03/055420号パンフレット 米国特許第6,656,194号明細書 米国特許出願第2003/171768号明細書 国際公開第02/40081号パンフレット 国際公開第01/66166号パンフレット 国際公開第98/56321号パンフレット 米国特許第5,234,454号明細書 加国特許出願第2068715号明細書 米国特許第4,696,288号明細書 米国特許第5,129,915号明細書 米国特許第5,084,061号明細書 米国特許第4,908,011号明細書 欧州特許出願公開第0246999号明細書 国際公開第87/00034号パンフレット 米国特許第4,739,758号明細書 国際公開第86/06611号パンフレット 米国特許第4,694,827号明細書 独国特許出願第3540936号明細書 英国特許出願第2139902号明細書 加国特許出願第1233387号明細書 米国特許第4,899,747号明細書 独国特許出願第3326061号明細書 独国特許出願第3310234号明細書 伊国特許第1235492号明細書 米国特許第4,485,805号明細書 独国特許出願第3227585号明細書 米国特許第4,416,267号明細書 米国特許第4,315,509号明細書 米国特許第7,004,176号明細書 米国特許出願第11/132,855号明細書
カダキア SC等、「蛍光透視法を用いることなくマーク付きガイドワイヤを使用しポリビニルブージー剤を用いた食道拡張」、AM J ガストロ 88:1381−86(1993) フリーシャー DE等、「マーク付きガイドワイヤが食道拡張を促進する」、Am J ガストロ 84:359−61(1989) デュモン JR等、「サバリ−ギリアードブージー剤を使用する食道拡張の新しい方法」、ガストロ エンドスク 31:379−82(1985) ワース等、「保護鞘を用いた複数の胃の異物の内視鏡の検索のための安全で素早い方法」、サージ ジネカル オブステット 171(5):419−20(1990)
今日、バイオエンテリクス(Bioenterics)胃内バルーン(BIB)(米国カリフォルニア州サンタバーバラ、イナイムドコーポレーション(Inamed Corporation))が、米国外で使用されており、平均15kgの減量と5ポイントのBMIの低下を達成している。しかし、8〜9パーセントのバルーンの収縮率によって、不当に移動し、閉塞症の原因となっている。
ブルックスによる特許文献1は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとし、患者の胃腸管内に使用する機器が記載されている。この機器は、矯正ロッドと、遠位端及び開口近位端を備え、胃腸管内に適合するサイズの可撓性の管状アンカとを有する。アンカは、予め選択された湾曲形状に向かって付勢する弾力性のある記憶物質から成る。アンカは、開口近位端から遠位端に向かって延びる中核を形成するような形状である。アンカは、中核内に矯正ロッドを挿入することによって、予め選択された湾曲形状から真っ直ぐになるように構成されている。更に、機器は、治療用装置及び送信装置からなるリストから選択され、アンカに連結される装置を有する。
ガノー等による特許文献2は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとし、患者の胃腸管内、特に、食道又は胃内で展開するステント形状を有し、胃の空間を埋める機器が記載されている。患者の胃内に配置されるように構成された膨脹可能な部材がステントに固定されている。膨脹可能な部材は、膨脹時、患者の胃の中で所定の容量を占め、更に、展開したステントにロープで繋がれ、それによって、胃の中で膨脹可能な部材を留めるか又は固定される。空間を埋める機器を展開する方法とシステムも記載されている。
チェン等による特許文献3、特許文献4,特許文献5は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとし、枠組構造と、枠組構造の中にある1つ又は複数の膨脹式区画と、空間を充填する区画に亘って形成された1つ又は複数の膨脹式空気袋とを有する胃内バルーンが記載されている。胃内バルーンは、胃カメラを経食道的に用いて展開させてもよく、目的の場所で膨脹させてもよく、好ましくは、液体及び気体の膨脹媒体の組み合わせを用いてもよい。
バーネット等による特許文献6は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとし、幽門弁の間欠的な及び/又は部分的な閉塞を促進する技術が記載されている。概して記載されている機器は、機器が幽門弁を通過しないようにするための支持部と、幽門弁近傍の組織に接触させ幽門弁を閉塞するための組織係合部とを有する。また、いくつかの実施形態は、組織係合部から延び、幽門弁を閉塞する位置決めを補助する位置決め部材を有する。保持部材は、胃の中で機器の位置を更に維持するために、位置決め部材の遠位端上に任意に有してもよい。いくつかの実施形態は、飲み込むことによって又は搬送チューブ又はカテーテルを通すことによって、食道を通して胃の中へ搬送可能である。いくつかの実施形態は、十分に元に戻せるように記載されている。いくつかの実施形態は、胃の中で自己膨脹するのに対して、その他の実施形態では、膨脹させられるか又はその他の場合には拡張させられる。
バーネット等による特許文献7は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとし、アンカ部材と、アンカ機器と接続される、少なくとも1つのアクチュエータ、センサ、又はこれらの組み合わせとを有する、患者の胃腸管内で1つ又は複数の機能を実行する機器が記載されている。アンカ機器は、患者の胃の幽門部内で当該機器の少なくとも一部が保持し、胃の組織に直接触れることなく間欠的に係合するように構成されている。アクチュエータは、組織にエネルギーを伝達すること、及び/又は、栄養の吸収を減少させるスリーブとして機能を果たすこと、及び/又は、胃の中の空間を埋めること、及び/又は、等のような任意の適切な機能を実行する。センサは、pH、温度、胆汁の内容物、栄養素の量、脂肪、糖、アルコール、アヘン、麻薬、検体、電解質、及び/又は、ヘモグロビンのような、患者の胃腸管内で任意の患者の特性を検出するように構成されている。
バーネット等による特許文献8は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとし、様々な治療用装置の胃貯留を促進する方法、機器及びシステムが記載されている。概して機器は、機器が幽門弁又は食道を通過してしまわないように支持部を有する。保持部材は、位置決め部材の遠位端上に任意に有してもよく、胃の中で機器の位置を保持することが記載されている。いくつかの実施形態は、飲み込むことによって又は搬送チューブ又はカテーテルを通すことによって、食道を通して胃の中へ搬送可能である。いくつかの実施形態は、十分に元に戻せるように記載されている。いくつかの実施形態は、胃の中で自己膨脹するのに対して、その他の実施形態では、膨脹させられるか又はその他の場合には拡張させられる。
バークによる特許文献9は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとし、胃内バルーンと、胃内バルーンに流体を付加すると共にそこから除去する方法とが記載されている。胃内バルーンは、外殻と、レシーバと、レシーバ内に収容され、患者の胃から患者の口にまで伸張可能な伸縮自在のチューブとを有する。外殻は、患者の体外から膨脹させられると共に収縮させられる。埋め込まれた胃内バルーンに流体を付加するか又は胃内バルーンから流体を除去する方法は、患者の胃の中に胃カメラを挿入するステップと、胃内バルーンのレシーバ内に収容された伸縮自在のチューブの端部を把持するステップとを含む。更に、この方法は、胃及び患者の口の外から伸縮自在のチューブの少なくとも一部を引っ張り出すステップと、患者から引っ張り出された伸縮自在のチューブを介して胃内バルーンに流体を付加すると共にそこから除去するステップとを有する。
興味のある以下の特許及び特許出願の公報は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとする。ガノー等による特許文献10、ガノー等による特許文献11、トーレ等による特許文献12、ディマライによる特許文献13、レビン等による特許文献14、ビノエラーによる特許文献15、ガジ等による特許文献16、ガレン等による特許文献17、ガレイ等による特許文献18、ジモンによる特許文献19、パガノン等による特許文献20、パガノンによる特許文献21、ビラム等による特許文献22、ジャンバー等による特許文献23、リー等による特許文献24、リッチーによる特許文献25、ガノー等による特許文献26、ガノー等による特許文献27、ガノー等による特許文献28、ガーザ等による特許文献29、アルバーディーによる特許文献30、クルージー等による特許文献31、ワイズンによる特許文献32、ロインティアー等による特許文献33、ガノー等による特許文献34、マックギャンによる特許文献35、バールズ等による特許文献36、バークによる特許文献37、ピエール等による特許文献38、バングスによる特許文献39、クズマックによる特許文献40、クズマック等による特許文献41、カンテニーによる特許文献42、ガウ等による特許文献43、ヤコブセン等による特許文献44、エシェル等による特許文献45、テイラーによる特許文献46、ライ等による特許文献47、クラス等による特許文献48、ワイナー等による特許文献49、ストリッカー等による特許文献50、セルスティン等による特許文献51、ガレン等による特許文献52、ガレンによる特許文献53、ウェーナーによる特許文献54、ファスフェルドによる特許文献55、フリンバーガー等による特許文献56、フォスターによる特許文献57、ウェーナーによる特許文献58、ガレン等による特許文献59、スミットによる特許文献60、ラウによる特許文献61。
興味のある以下の論文は、ここで引用することによって本明細書の記載に替えることとする。非特許文献1、非特許文献2、非特許文献3、非特許文献4。
本発明の1つの態様によれば、胃腸管内に配置する、予め選択された湾曲形状となるよう弾力性の記憶能力を有する可撓性の管状のアンカが、記載されている。アンカは、遠位端と該遠位端に向かって延びる中核を有する開口近位端とを具備する。中核は、貫通する真っ直ぐなロッドを受容すると、アンカがその予め選択された湾曲形状から真っ直ぐにされる。
本発明の別の態様によれば、患者の胃腸管内に可撓性の管状のアンカを挿入する方法が記載されている。アンカは、予め選択された湾曲形状となるよう弾力性の記憶能力を有すると共に、遠位端と、該遠位端に向かって延びる中核を有する開口近位端と、当該アンカの一部に沿ってシールされたバルーンと、近位端からバルーンの内部に延びる膨張ガイドと、当該アンカと軸線が一直線にされて貫通しているボアを備えたプッシングカテーテルと、カテーテル及び当該アンカを通って延びる真っ直ぐなロッドとを有する。方法は、概ね、その真っ直ぐな状態のアンカを患者の胃の中に挿入することと、アンカを真っ直ぐなロッドから分離し、それによってアンカがその予め選択された湾曲形状となることを可能にすることと、それからバルーンを膨張させることとを含む。
本発明のいくつかの実施形態において、浮遊する胃腸アンカは、その緩められた状態で、略平面的な基部を有する形状とされた可撓性チューブと、基部によって形成された平面から離れて、通常、略垂直方向に突出する近位端とを有する。アンカは、少なくとも2つのクロスバー要素を有し、その端部はアンカの基部の近傍に配置されている。クロスバー要素は、アンカの形状を維持することを補助する。アンカは、必ずしもそうではないが、幽門弁に隣接する空洞内に配置され、空洞の自然な収縮を或る程度妨げ、それによって胃内容排出を遅延させ、満腹感を増進する。アンカの近位端は、必ずしもそうではないが、例えばバルーンといった治療用装置のような機器に連結される。
通常、各クロスバー要素は、貫通する内腔を有する形状とされており、内腔を通過する弾力性のある連結バンドを有する。各連結バンドの2つの部分は、クロスバー要素から突出し、略互いに対向した2つの対応する箇所で基部に連結される。胃カメラを用いたアンカの経食道挿入を可能にするため、アンカは、細長い状態になるまで伸ばされ、その可撓性チューブが略真っ直ぐになる。クロスバー要素の弾力性のある連結バンドはアンカを細長い状態になることを可能にし、クロスバー要素は、アンカの可撓性チューブと略平行になるまで緩められた状態から移動される。略剛体のロッドは、挿入の間に伸びた上体を維持するために、可撓性チューブの内腔内に挿入される。一旦、アンカが胃の中に略配置されると、ロッドは取り除かれ、アンカがその緩められた状態となることが可能となる。
当業者によって明らかなように、本発明のいくつかの実施形態によって提供される特徴は、アンカが胃腸系内に挿入されることを容易にする。本発明のいくつかの実施形態によって提供される別の特徴は、このようなアンカを使用することによって提供される安全と安心である。従って、浮遊するアンカを胃腸系内に挿入すると共に固定し、様々な機器をその中で安全に固定されるようにする安全で安心な方法を提供することが本発明のいくつかの実施形態の目的である。患者の満腹感を促進するため、胃の中にバルーンを安全でしっかりと固定することが本発明のいくつかの実施形態の別の目的である。本発明の実施形態の付加的な目的は、以下の記載から明らかとなるであろう。
故に、本発明の実施形態に従って、患者の胃腸管内で使用する機器であって、真っ直ぐなロッドと、遠位端及び開口近位端を備え、胃腸管内に適合する大きさの可撓性の管状のアンカであって、予め選択された湾曲形状となる方向に当該アンカを付勢する弾力性のある記憶物質から成り、開口近位端から遠位端に向かって延びる中核を有する形状とされると共に中核に真っ直ぐなロッドを挿入することによって予め選択された湾曲形状から真っ直ぐになるように構成された可撓性の管状のアンカと、治療用装置及び送信機からなるリストから選択され、アンカに連結された機器とを有する機器が提供される。
いくつかの応用として、アンカの遠位端は先細となっている。いくつかの応用として、湾曲形状は、C型形状、S型形状、U型形状、螺旋形状、及び正弦曲線の形状からなるグループから選択され、材料は、選択された湾曲形状となる方向にアンカを付勢する弾力性のある記憶物質を有する。
いくつかの応用として、機器は、アンカと軸線が一直線にされて貫通するボアを有する形状とされたプッシングカテーテルを有し、真っ直ぐなロッドは、アンカの中核内にカテーテルを貫通して挿入するような構造にされている。
実施形態では、アンカはガイドワイヤ溝を有する壁を有する形状とされている。
実施形態では、機器は送信機を有する。
実施形態では、アンカは患者の胃内容排出を妨げるように構成されている。
実施形態では、機器は治療用装置を有する。いくつかの応用として、治療用装置は、糸状の取付具を有する。いくつかの応用として、治療用装置は、投薬を管理する機器を有する。いくつかの応用として、治療用装置は、腫瘍を対象とする治療を管理するように構成されている。
実施形態では、治療用装置は、アンカが胃内に配置されたとき、患者の胃の胃内容排出を妨げるように構成された取付具を有する。
実施形態では、治療用装置は、アンカのバルーン連結部に連結されたバルーンを有する。いくつかの応用として、アンカは、アンカの外表面の周りに巻き付けられ、アンカの近位端からバルーンの内部へ延びる導管を有する。
実施形態では、バルーンは患者の満腹感を促進するように構成されている。代替的に又は付加的に、バルーンは、患者の蠕動の波及び胃内容排出を妨げるように構成されている。
いくつかの応用として、バルーンは第1のバルーンを有し、治療用装置は第2のバルーンを有する。
実施形態では、バルーンは、アンカのバルーン連結部分の周りに配置される。いくつかの応用として、アンカは、バルーン連結部の各両端に近位部及び遠位部を有し、バルーンはバルーン連結部に連結されると共に近位部又は遠位部には連結されない。いくつかの応用として、アンカのバルーン連結部の長さは、アンカの全長の50パーセントより小さいというように、アンカの全長の75パーセントより小さい。
実施形態では、アンカは、アンカの近位端からバルーンの内部にまで延びるガイド溝を有する形状とされている。いくつかの応用として、機器は、ガイド溝を通るように配置されて構成された遠位端及び近位端を有する導管を有し、遠位端はバルーンの内部に開いていると共に近位端はアンカの外側に開いている。
実施形態では、アンカの遠位部は、アンカが湾曲形状となっているとき、湾曲形状を有する。いくつかの応用として、アンカの遠位部は、アンカが湾曲形状となっているとき、螺旋形状を有する。いくつかの応用として、アンカの近位部は、アンカが湾曲形状となっているとき、螺旋形状を有する。
実施形態では、アンカの近位部は、アンカが湾曲形状となっているとき、湾曲形状を有する。いくつかの応用として、アンカの近位部は、アンカが湾曲形状となっているとき、螺旋形状を有する。
実施形態では、アンカはその遠位端から延び、遠位端を備えた細長い付属物を有し、付属物は、アンカが湾曲形状となっているとき、その遠位端がアンカの近位端近傍にある状態となるように構成されている。いくつかの応用として、付属物は、ハウジングとその中にワイヤとを有し、ワイヤは、第1の可撓性の部分と、第2の比較的剛体の部分と、第3の比較的可撓性の部分とを有する。いくつかの応用として、機器は、アンカに連結されたバルーンを有し、付属物は、バルーンが膨張したとき、付属物の遠位端がアンカの近位端近傍にないようにバルーンによって移動されるように構成されている。
本発明の実施形態に従って、患者の胃腸管内で使用する機器であって、真っ直ぐなロッドと閉じた遠位端及び開口近位端を備えた可撓性の管状のアンカであって、予め選択された湾曲形状となる方向に当該アンカを付勢する弾力性のある記憶物質を有する材料を含み、開口近位端から遠位端に向かって延びる中核を有する形状とされると共に中核に真っ直ぐなロッドを挿入することによって予め選択された湾曲形状から真っ直ぐになるように構成された可撓性の管状のアンカとを有する機器が提供される。
本発明の実施形態に従って、患者の胃の中で使用する機器であって、近位部及び遠位部とそれらの間のバルーン連結部とを備え、胃に適合する大きさで、細長く生体適合性のあるアンカと、近位部又は遠位部ではなく、アンカのバルーン連結部に連結されたバルーンとを有する機器が提供される。
実施形態では、バルーンは患者の満腹感を促進するように構成されている。代替的に又は付加的に、バルーンは、患者の蠕動の波及び胃内容排出を妨げるように構成されている。
実施形態では、アンカは患者の胃内容排出を妨げるように構成されている。
実施形態では、アンカは胃の中で予め選択された湾曲形状となるように構成されている。
実施形態では、バルーンは、アンカのバルーン連結部周りに配置されている。いくつかの応用として、アンカのバルーン連結部の長さは、アンカの全長の50パーセントより小さいというように、アンカの全長の75パーセントより小さい。
本発明の実施形態によれば、可撓性の管状のアンカであって、予め選択された湾曲形状となる方向に当該アンカを付勢する弾力性のある記憶物質から成るアンカを、当該アンカの開口近位端から遠位端に向かって延びる中核に真っ直ぐなロッドを挿入することによって真っ直ぐになるようにすることと、患者の胃腸内にロッドと共に真っ直ぐなアンカを挿入することと、アンカをロッドから取り除き、それによって、アンカが予め選択された湾曲形状となるようにすることとを含む方法が提供される。
いくつかの応用として、真っ直ぐなアンカを挿入することはアンカをガイドワイヤ上に曲がりくねって進めることを含む。なお、真っ直ぐなアンカを挿入することは、アンカをオーバーチューブ内に挿入することを含む。
いくつかの応用として、中核に真っ直ぐなロッドを挿入することは、アンカと軸線が一直線にされているプッシングカテーテルのボアを通してロッドを挿入することを含み、ロッドをアンカから取り除くことは、プッシングカテーテルを押すことによってアンカをロッドから押し外すことを含む。
いくつかの応用として、バルーンを膨張させることは、胃腸管内に膨張ガイドを挿入することと、膨張ガイドを介してバルーンを膨張させることとを含む。いくつかの応用として、バルーンを膨張させることは、ガイド管を通る膨張ガイドを介してバルーンを膨張させることを含む。
本発明の実施形態に従って、近位部及び遠位部とそれらの間のバルーン連結部とを備えた細長いアンカを患者の胃の中に挿入することと、近位部及び遠位部ではなくアンカのバルーン連結部に連結されるバルーンを膨張させることとを含む方法が提供される。
本発明の実施形態に従って、患者の胃の中で使用する機器であって、胃の中に配置されるのに適したバルーンと、バルーンに連結されると共にバルーンが患者の十二指腸を通ることを防止するように構成されているアンカと、バルーンが膨張することを可能にするようにバルーンに連結されると共にバルーンの膨張を促進するために患者の胃から口にまで延びるように構成されている膨張チューブとを有する機器が提供される。
実施形態では、膨張チューブは、元の長さの2.5倍以上、例えば(元の長さの6倍のように)元の長さの2.5〜10倍にまで伸びるように構成されている。
実施形態では、アンカは弾力性のあるチューブを有し、機器は、弾力性のあるチューブの湾曲の範囲を制限し弾力性のあるチューブに連結された湾曲制限チューブを有する。
実施形態では、膨張チューブは、弾力性のあるチューブ内に配置されるように構成され、弾力性のあるチューブは、膨張チューブが真っ直ぐな配置となるか又は所定の限界まで曲げられることを可能にする。
実施形態では、アンカは、予め選択された湾曲形状となる方向に当該アンカを付勢する弾力性のある記憶物質を有する材料からなる。
実施形態では、機器は、真っ直ぐなロッドを有し、アンカが遠位端及び開口近位端を有し、アンカが開口近位端から遠位端に向かって延びる中核を有する形状とされ、アンカが中核内に真っ直ぐなロッドを挿入することによって予め選択された湾曲形状から真っ直ぐにされるように構成されている。
実施形態では、バルーンは患者に満腹感を促進するように構成されている。
実施形態では、バルーンは、患者の蠕動の波及び胃内容排出を妨げるように構成されている。
実施形態では、機器は、治療用装置及び送信機からなるリストから選択され、アンカに連結される機器を有する。
実施形態では、機器は、膨脹チューブの近位端に連結され、そこから患者の胃の中への流体のリークを防止することによって、バルーン内の圧力を維持するように構成された閉鎖機構を有する。
実施形態では、機器は、膨脹チューブに可逆的に係合及び装着することによって膨脹チューブを伸ばすように構成された引き抜き具を有する。
実施形態では、機器は、膨脹チューブが伸ばされている間に膨脹チューブに一時的に連結されるように構成されると共に伸ばされた後に少なくとも部分的に膨脹チューブが緩められているとき、バルーンの膨脹を促進するように構成された充填チューブを有する。
本発明の実施形態に従って、患者の胃の中に膨張チューブと流体連通する胃腸バルーンを挿入することと、その挿入の後にバルーンの膨張の度合を評価することと、バルーンの膨張の必要性を確認することに対応して胃内にバルーンを保持する間に膨張チューブを伸ばすことと、膨張チューブを伸ばした後にバルーンを膨張させることとを含む方法が提供される。
実施形態では、バルーンの膨張の度合を評価することは、患者の減量の度合を決定することと、減量をバルーンの膨張の度合と関連付けることとを含む。
実施形態では、バルーンを膨張させることは、膨張チューブの近位端が患者の体外にある間に流体を膨張チューブに注入することを含む。
実施形態では、方法が、膨脹チューブを伸ばした後に該膨脹チューブを充填チューブに一時的に連結することを含み、バルーンを膨脹させることが、充填チューブが膨脹チューブに連結している間に膨脹チューブの少なくとも一部を胃に戻すことを可能にすることと、膨脹チューブの一部が胃の中に配置されている間に充填チューブを介して流体を膨脹チューブ内に注入することとを含む。
実施形態では、膨脹チューブを伸ばすことは、患者の口から膨脹チューブの近位端を引き抜くことを含む。
実施形態では、膨脹チューブの近位端を引き抜くことは、膨脹チューブをその静止長の2.5倍まで伸ばすことを含む。
本発明の実施形態に従って、患者の胃の中で使用しアンカを具備する機器であって、緩められた状態のとき、アンカが患者の十二指腸内に入ることを防止する略平面的な基部を有する形状とされた可撓性チューブと、基部の近傍に配置された端部を有し、基部の形状を維持することを補助するように構成された少なくとも2つのクロスバー要素とを具備する機器が提供される。
実施形態では、アンカは、胃の空洞の自然な収縮を或る程度妨げるように、空洞の中に配置されるように構成されている。
いくつかの応用として、可撓性チューブは、基部によって形成される平面から離れて突出する近位部を有する形状とされ、機器は、可撓性チューブの近位部に連結されたバルーンを有する。いくつかの応用として、アンカは、クロスバー要素の1つを囲む少なくとも1つのスリーブを有する。
実施形態では、クロスバー要素は、貫通する内腔を有する形状とそれぞれされており、クロスバー要素は、内腔を通過する弾力性のある連結バンドをそれぞれ有する。いくつかの応用として、各連結バンドの2つの部分は、対応するクロスバー要素から突出し、基部上で略互いに対向する2つの対応する箇所で基部に連結される。いくつかの応用として、アンカは、伸ばされたとき、可撓性チューブが略真っ直ぐであり、クロスバー要素が可撓性チューブと略平行に配置される細長い状態となるように構成されている。
本発明の方法及び機器は、以下に詳細に記載される特定の実施形態、及び、このような実施形態を説明し例示する添付図面を参照しながらより理解されるであろう。
図面によって例示されるような以下の好適な実施形態は、本発明の実施形態の説明のためであり、本発明の特許請求の範囲によって網羅されるような本発明を限定することを意図するものではない。
概して図に示されるような浮遊する胃腸アンカ1は、胃腸管内で機器を固定するために提供される。ここで用いられる胃腸管は食道を含む。機器と方法が、減量に影響を及ぼすために胃の中で膨脹するバルーンを固定するために有用ないくつかの実施形態で記載されているが、ここに記載された機器と方法が、胃腸管内のどの場所でもその意図した目的のために任意の機器を固定するために使用可能であることを理解されたい。
図1は、本発明の実施形態による浮遊する胃腸アンカを示す。図1の実施形態に示されるように、アンカ1は概ねC型又はU型である。アンカは、遠位端2と、近位端4と、側壁5とを有する。遠位端は、挿入を容易にするため選択的に先細となっている。近位端4は、アンカの略全長に亘って延びる中核7内に開口する開口部6を形成するような形状とされている。遠位端は、開いていても閉じていてもどちらでもよい。遠位端は、通常は先細となっている。(以下の図7に記載されている)剛体の挿入ロッド8は、患者内へアンカを挿入する間、開口部6及び中核7内に挿入される。アンカ1は、真っ直ぐにするために十分な可撓性を有する材料から成るが、予め選択された湾曲形状に一致させるために弾力性の「記憶能力」を有する。この弾力性の記憶能力は、材料自体に備わっていてもよく、或いは、別の材料の付加によってもよい。例えば、アンカが元に戻った形状は、バネ鋼又はプラスチックの挿入のような記憶能力を有する付加的な材料を包含させることによって決定されてもよい。アンカの材料は、当業者にとって公知のような、胃の酸性環境に耐えることができる生体適合性のある材料を含む。
いくつかの応用として、アンカの遠位端と近位端との間の略中間にバルーン10が配置され、バルーン10は、通常、アンカに固定されると共にアンカを包囲する。バルーン10は、その収縮した状態が図1に示されている。バルーンは、通常、胃管腔の酸性環境に耐えることができる生体適合性のある材料から製造される。ガイド溝11は、通常、アンカの側壁5内に形成される。このガイド溝によって、薄い壁のある導管(図示せず)を、アンカの側壁に沿ってバルーン10の内部空間内に、最終的なその膨脹のために通すことができる。ガイドワイヤ管12は、通常、アンカを胃の中に挿入する間にガイドワイヤを挿入するために、アンカ1の壁に形成されている。なお、アンカを胃腸管内に挿入する間、ガイドワイヤの代わりにオーバーチューブを使用してもよい。アンカの直径が十分小さい場合には、アンカを胃腸管内へ導くオーバーチューブとして、内視鏡の生検通路を使用しても良い。
なお、バルーン10は、アンカに対して、その近位端若しくは遠位端又はそれらの間の任意の位置に配置してもよい。
図2及び図3は、本発明の実施形態による図1のアンカ1の別の構造の側面図及び断面図である。この構造において、図1のガイド溝11は、アンカ1の側壁5内に形成されたガイド管14に置き換えられている。いくつかの応用として、アンカの側壁5は、(図3に示されるように)当技術分野で十分公知のように、例えば、標準の0.711mmのガイドワイヤといった標準のガイドワイヤのようなガイドワイヤが、通過可能なガイドワイヤ管12を形成することが可能な形状とされている。
図4は、アンカの側壁5のガイド管14内に挿入され、バルーン10の内部を曲がりくねって進む、薄い壁のある導管16を備えた図2のアンカ1を示す。(なお、導管16は、図1を参照しながら上述したように、側壁5のガイド溝11内に挿入される。)バルーン10は、図4では膨脹した状態で示されている。導管16の近位端18は、膨脹したバルーンを備えたアンカが胃管腔内にある間に、患者の口の外へ導管を通過させるように、例えば60cmといった十分な距離を伸張する。取付具20は、導管16の近位端18にある。通常、取付具20は、「ルアーロック」型、又は、シールされた機構内でバルーンの膨脹を可能にする、当業者にとって公知の同等の自己シール機構を有する。胃の中へバルーンを挿入することは、患者内で満腹感を促し、蠕動の波及び胃内容排出を概して妨げる。いくつかの応用として、導管16は、図2のガイド管14又は図1のガイド溝11を通すというよりも、アンカ1の外表面の周りに巻き付けられる。これらの応用として、通常、アンカ1はガイド管14又はガイド溝11のいずれでもない形状に形成される。
導管の内径及びその内腔は、通常、任意のバルーンを膨脹させるのに十分な大きさである。導管は、酸性環境に耐えることができ、且つ、アンカの様々な形態においてアンカと共に曲げることができる生体適合性のある材料を含む。バルーンは、胃管腔を充填又は部分的に充填するのに十分な容量に、即ち、通常、胃の大きさに応じて、約400ccと約1000cc間で膨脹する。アンカは、通常、先細の先端の端部から、例えば5cm毎に操作者を案内する助けとなる外側の目印を有する。
図5は、本発明の実施形態によるアンカ22を示す。以下の記載を除き、アンカ22は、図1〜4を参照しながら上述したアンカ1と概ね同様である。アンカ22は、S型形状とされ、例えば遠位バルーン24及び近位バルーン26といった、2つ又はそれ以上のバルーンを有する。いくつかの応用として、アンカ22は、近位バルーンの近位にあるアンカの一部がないような形状とされる。図5に示されるような複数バルーンの構造において、対応する数の管が、導管を対応するバルーンの内部に案内するために用いられる。遠位管28は、遠位導管30を遠位バルーン24へ案内し、近位管32は近位導管34を近位バルーン26へ案内する。3以上のバルーンを備える場合には、対応する数の導管が同様に用いられる。膨脹ポートは、胃管腔内を見た場合に内視鏡の操作者にとって簡単に見分けが付くような方法でマークされた遠位と近位である。
図6は、近位バルーンと遠位バルーンとが膨脹した状態の図5のアンカ22を示す。
図7は、本発明の実施形態による胃腸管内に挿入される前の真っ直ぐにされた状態のアンカ1の側面図である。剛体のロッド8は、通常、アンカ1の中核7の全長に亘って延びており、そのため、アンカ1は概ね真っ直ぐな形状となっている。(なお、剛体のロッドは、中核の長さの一部のみに亘って延びていてもよい。)近位端37及び遠位端38を備えたプッシングカテーテル36が、アンカ1と軸線が一直線になって示されている。プッシングカテーテル36は、それを貫通して全体に亘って延びるボア39を有する。ロッド8は、ボア39の全体に亘って延びると共にプッシングカテーテルの近位端37の外側に延びている。剛体のロッド8は、通常、剛体で曲げることのできない生体適合性のある材料を含み、プッシングカテーテルから容易に出たり入ったり滑る。なお、剛体のロッドは、概ね剛体の生体適合性のある材料を含み、わずかに曲げることが可能であっても、プッシングカテーテルから容易に出たり入ったり滑ることができるのに十分剛体であればよい。剛体のロッド8は、プッシングカテーテル36のボア39と完全に係合するのに十分長く、且つ、プッシングカテーテル36の近位端38の外へ、約35cmと約55cmとの間だけ、例えば、図1〜4を参照しながら上述したようなC型の形状の場合、約40cm又は約45cmだけ延びるのに十分長い。プッシングカテーテル36の遠位端38を通って延びるロッド8の遠位部は、アンカ1の中核7内に挿入される。図5及び6を参照しながら上述したS型形状又は図12A−Bを参照しながら以下に述べるような螺旋形状といった他の形状で用いた場合、ロッド8は、これら形状の中核の長さにとって適した長さを有する。
押しタブ40は、プッシングカテーテルの近位端37近傍に選択的に設けられる。タブ40は、ロッド8の近位端を患者の口に対して固定している間にタブを前方へ押すことによって、アンカ1からロッド8を取り外すために、内視鏡の操作者によって使用される。プッシングカテーテルは、通常、生体適合性のある剛体で曲げることのできない材料を含むか、又は、概ね剛体であるが、わずかに曲げることができる材料を含む。
アンカ1が胃腸管内に挿入されると共に真っ直ぐなロッドが取り除かれた後、アンカは予め定められた形状である、C型、S型、U型、又は予め選択されたその他任意の湾曲形状をとる。予め選択された湾曲形状をとることによって、アンカは、挿入された機器の移動を概ね防止することができる。アンカの材料は、展開のために真っ直ぐにするのに十分可撓性があり、ロッド8が取り除かれた後に残る記憶形状を有する。このように、アンカの材料は、その記憶形状をとった後でさえ、安全で傷つけることなく内視鏡を取り外すことを容易にする。必要に応じて、アンカ1は、取り除く間に、部分的に又は完全に真っ直ぐにされてもよい。アンカ1は、1つ又は複数のバルーン、送信機、カメラ、又は胃管腔内に配置されることが望まれる他の任意の機器の輸送を可能にする。
アンカ1は、図1〜4を参照しながら上述したようなC型の場合、通常、約30cmと約55cmの間、例えば、約40cmの全長を有する。略真っ直ぐの中央部は、通常、約15cmと約25cmの間、例えば、約16cm又は約20cmの長さを有し、各端部は、通常、約8cmと15cmの間、例えば約10cm又は約12cmの長さを有する。もちろん、これらの寸法は、胃の形状及び大きさに応じて変化する。胃腸管の他の領域は、様々な形状及び大きさが必要である。通常、アンカ1の遠位端2は閉じており、胃腸管を通過しやすいように柔軟で可撓性のある先端を有し、先細となっている。
図8は、本発明の実施形態によるアンカ1の遠位端2に取り付けられた付属物42を示している。付属物42は、(現在示しているような形状である)図5及び6を参照しながら上述したように、アンカ22の遠位端2に取り付けられてもよい。付属物42は、可撓性のシャフト44に収容されたワイヤ45を有する。付属物は、遠位端2の細長い延長であり、遠位端2と同じ材料を含むことが好ましい。付属物は、糸状であって約3〜5mmの直径であることが好ましい。そこに収容されたワイヤ45は、通常、比較的短く比較的可撓性の(例えば、約5cmの長さを有する)部分46を有する単一片である。ワイヤがこの「糸状の」付属物内に延びているので、より長い比較的固い(例えば、約8〜10cmの長さを有する)部分48の後に、第三の可撓性の(例えば、約3cmの長さを有する)部分50が続く。なお、ワイヤ45は、他の可撓性があり且つ固く、それぞれが様々な長さを有する部分の異なる配置を有してもよい。
バルーン10が収縮状態のとき、付属物42は、通常、付属物42の遠位端52がアンカ1の近位端4近傍に位置決めされている図8に示すような配置となる(説明の明確化のため、図8においてバルーン10は示されておらず、バルーンは、例えば、図1の収縮状態と見ることができる。)この状態において、付属物42は、バルーン10が膨脹しない場合に、機器のさらなる安全を提供する。付属物42は、アンカ1の近位端4と遠位端2との間の隙間をふさぎ、それによって、胃の外及び幽門の中へ予期せず移動することを防止している。バルーン10が例えば図4に示されるように膨脹すると、付属物42は、(付属物42の遠位端52が、もはやアンカ1の近位端4近傍に配置されないので)バルーンによって簡単に移動させられる。
図9及び図10は、本発明の実施形態によるアンカ1に連結される取付具60を示す。取付具60は、(構成は図示していない)図5及び6を参照しながら上述したように、アンカ22に取り付けられてもよい。付属具60は、例えば、コード、リボン、スポンジ、他の薄い材料、又はこれらの組み合わせを含んでもよい1つ又は複数の要素48を有する。要素48は、通常、生体適合性のある材料を含む。取付具60は、空洞の全部又は一部を埋めるように構成され、それによって、胃内容排出を妨げている。いくつかの応用として、図9に示されるように、取付具60はバルーン10の代わりに使用される。これらの応用において、取付具60は、例えば、アンカ1の中央部に連結してもよい。なお、いつくかの応用として、図10に示されるように、取付具60はバルーン10と組み合わせて使用してもよい。これらの応用において、取付具60は、例えば、アンカ1の側部のアームに連結してもよい。
図11は、本発明の実施形態によるアンカ1に接続される機器70を示している。機器70は、送信機、又は別々に配置可能なカメラのような他の任意の機器、又は(図11に示されるように)バルーン10のような他の任意の機器との組み合わせを有する。機器70は、別のタイプの治療用装置を有してもよく、例えば、機器50が投薬を管理する機器又は腫瘍を対象とする機器を有してもよい。機器70が腫瘍を対象とする機器を有するいくつかの応用として、機器70は、化学療法、放射線療法、光線力学療法、腫瘍焼灼療法、シードインプラント(Seed Implant)療法、又は当業者にとって公知の他の任意の腫瘍治療を管理するように構成される。
本発明の実施形態による遠位端で湾曲した螺旋形状であるアンカ1の形状を示す図12A及び図12Bを参照しながら説明する。いくつかの応用として、ガイド管14は中核7内に配置される。バルーン10は従来の方法で膨脹させてもよい。螺旋の直径は、幽門を通過しないように、例えば、約4cmと約20cmの間、例えば、約8cmと約14cmの間である。例えばバルーン10といった治療用装置、例えばカメラ又は他の送信機といった送信機器、又は他の治療要装置70のような機器は、アンカの真っ直ぐな部分に連結される。いくつかの応用として、アンカの近位端は、傷を付けない表面を形成することによって、組織の外傷を減少させる湾曲した先端(例えば、螺旋形状)を有する。
図1〜図12Bを参照しながら上述したアンカの遠位端2は、通常、先細ではなく、むしろ接触時の組織の損傷を防止するため丸められている。アンカは、通常、径約7〜35Fr、例えば約7〜20Fr又は約25〜35Frを有する。いくつかの応用として、アンカの内面は、ロッド8の通過を可能にするため及び/又は形状の維持のために、アンカの残りの部分とは異なる生体適合性のある材料を有している。別体のガイドワイヤ管12を備えない応用として、アンカは、通常、例えば約6〜16Frのより小さい径を有する。更に、また、アンカの中核7はガイドワイヤ又はガイドワイヤ/真っ直ぐなロッドの組み合わせとして使用される。
展開
本発明の実施形態の使用の以下の例示は、本発明の範囲を限定することを意図していないことを理解されたい。
本発明の実施形態では、ここに記載された胃腸用機器の展開は、胃のオーバーチューブを用いて又はガイドワイヤに亘って行われる。これらの標準的で、十分確立された技術は、ここに記載された新規の技術及び機器と共に使用するのに適している。ガイドワイヤ法は、上部胃腸管において、食道狭窄に関連して記載されてきた。蛍光透視法を必要とすることなく、ガイドワイヤを通り過ぎる食道拡張のための技術を含む、例えば、上述した論文である非特許文献1,非特許文献2,非特許文献3に記載された技術を、変更すべきところは変更して用いてもよい。
本発明の実施形態では、ここに記載されたアンカが、非特許文献3に記載され、以下に記載されるように修正され、サバリシステムのガイドワイヤ技術を用いて展開される。上部内視鏡検査は、食道、胃、十二指腸の完全な評価を行う。内視鏡の操作者は、切歯から胃と食道の接合部までの距離を測定する。胃前庭部内で内視鏡を用いると、ガイドワイヤ(の可撓性の先端)が、胃前庭部内へ直視下で通される。ガイドワイヤは、内視鏡が胃管腔内からガイドワイヤを外しながら取り除かれるように進められる。次いで、(口の外側にある)ガイドワイヤの自由端は、アンカのガイドワイヤ腔内へ配置される。アンカは、(口に対するガイドワイヤの位置を変更することなく)ガイドワイヤに亘って押し込まれ、口の中を通過し、食道の下まで到達される。(初期の内視鏡検査の間に内視鏡の操作者によって知られるように)アンカの切歯の外側の目印は、胃と食道の接合部の度合よりも大きい6〜8cmであり、プッシングカテーテルの押しタブは、患者の口に対して固定されたロッドを保持する間に、前方へ押される。一旦、アンカがロッドから自由になると、ロッド、ガイドワイヤ、及びプッシングカテーテルは取り除かれる。導管の膨脹ポートは口の外側に留まる。次いで、内視鏡は、アンカの位置を点検するため再び挿入され、必要な調整がなされる。次いで、導管の膨脹ポートは、ルアーロック注射器を用いてアクセスされ、胃のサイズに応じて、約400〜1000ccの流体によって膨脹され、それは内視鏡的に観察可能である。複数のバルーンを備えたアンカの実施形態の場合には、これが繰り返される。次いで、導管のチューブは、スネア、フック、カテーテル、グラビング鉗子、又は同等品を用いて、胃の中に引っ張り込まれる。一旦、導管のチューブが胃管腔内に入ると、内視鏡は取り除かれ、手順は完了する。
しばらく経って、バルーンを調整する必要がある場合には、スネア、フック、カテーテル、グラビング鉗子、又は導管チューブの自由端の同等のアクセス手段を用いた内視鏡検査を行うことが可能である。導管は、口から引っ張り出され、膨脹又は収縮が行われ、続いて導管の自由端を上述のように胃管腔の中に引っ張り込まれる。本願を読んだ当業者にとって明らかなように、ここに記載された実施形態は、多くの挿入方法を用いて胃腸管内へ配置されてもよい。
本発明の実施形態では、ここに記載されたアンカは、以下に記載されるように修正された標準的な胃のオーバーチューブ法を用いて展開される。標準的な内視鏡検査は、食道、胃、十二指腸の検査で行われる。次いで、内視鏡が取り除かれ、普通の技術を用いて胃のオーバーチューブが配置される。異物の除去及び複数の内視鏡的な挿管のための胃のオーバーチューブを使用する上述の非特許文献4に記載された技術が、通常、使用される。一旦、オーバーチューブが所定位置に配置されると、アンカはオーバーチューブを通って配置される。ガイドワイヤ技術に関して上述したように、一旦、アンカの遠位端が胃と食道の接合部を超えて6〜8cmになると、プッシングカテーテルのタブが押される。アンカのロッドが外されると、ロッド及びプッシングカテーテルが取り除かれる。次いで、内視鏡は、上述のように、オーバーチューブを通過してアンカの位置を検査する。手順の残りの部分は、上述したガイドワイヤの手順と同じである。
予め選択された湾曲形状に戻ったアンカは、収縮したバルーンを移動から防止し、それによって、安全な減量機器を提供する。アンカは2つ以上のバルーンのアンカに使用可能であり、残す必要がある任意の機器を胃管腔内に固定することが可能である。アンカは、体重の減少が頭打ちになり且つ更に減量したいと望む肥満手術後の患者に使用可能である。アンカは、任意の種類の機器が所定位置に残す必要がある場合、胃腸管内どこでも使用可能である。アンカの場所は、その予め決定された形状、幾何学、及び大きさを決定する。アンカは、通常、内視鏡的に配置され、外来診療の場で意識下鎮静の下で、内視鏡的に取り除かれる。
本発明の実施形態に従って、バルーン92を備える肥満治療機器90及びそれに連結される浮遊する胃腸アンカ102の概略図である図13〜16を参照しながら説明する。一般に、他のアンカ及びバルーンに関して上述した技術は、変更すべきところは変更して、機器90と共に用いてもよい。
図13に示されるように、高い伸縮自在性の膨脹チューブ96は、約1〜6cm(例えば、約2〜4cm)の長さL2だけバルーン92の第1の端部から突出する。約6〜12cm(例えば、約8〜9cm)のチューブ96の長さL1部分は、バルーン92内に留まる。チューブ96は、通常、シリコーン又は他の伸縮自在のエラストマー、又は元の長さの少なくとも約2.5〜10倍(例えば、元の長さの6倍)に伸張可能な別の生体適合性のある材料を含む。膨脹チューブ96が図13において伸ばされていない状態で示されており、その外径D1は、通常、約2〜4mm、例えば、3mmである。膨脹チューブ96は、通常、曲げることができ且つ弾力性があり、シリコーン又は他の適当な材料を含む支持チューブ94内に配置される。支持チューブ94は、シリコーンベースの接着剤又は他の生体適合性のある接着剤を含む封止剤104を用いて、バルーン92のいずれかの端部に固定されている。支持チューブ94及び選択的に膨脹チューブ96内の膨脹穴98は、バルーン92の管腔及び膨脹チューブ96の管腔間に流体連通を提供する。ルアーロック及び/又は手締めキャップを通常有する閉鎖機構120は、そこから患者の胃の中への流体のリークを防止することによって、バルーン92内の圧力を維持する。
ロッド挿入チューブ100によって、(図7を参照しながら上述したロッド8のような)剛体のロッドの挿入が、機器90の埋め込み時にアンカ102を真っ直ぐにするようになる。一旦、機器90が患者の胃の中に配置されると、剛体のロッドは取り除かれ、アンカ102は(例えば、図13に示されるような螺旋形状の)アンカの形状となる。アンカ102は、必ずしも幽門弁に隣接する空洞内にある必要は無いが、十二指腸内の糜粥の通過を或る程度ゆっくりにし、それによって満腹感を増進する。
図13は、膨脹の度合が、患者の肥満を治療するのに十分であるか否かを確認するように構成された初期試用期間の間に胃の中にあるような、部分的に膨脹した状態のバルーン92を概略的に示している。バルーンの膨脹が十分でないと判断された場合、例えば、患者の体重が十分に低下していない場合、図14〜16に示されるように、バルーン92は更に膨脹される。同様に、長い期間に亘ってバルーンの膨脹の度合が減少している場合には、バルーンは図14〜16に示されるように更に膨脹されてもよい。
図14に示されるように、内視鏡的な引き抜き具110が閉鎖機構120又は膨脹チューブ96と従来公知の技術を用いて連結し、膨脹チューブ96を伸ばし、患者の食道を通して胃から患者の口の中へ閉鎖機構120を引っ張り出す。この伸張によって、膨脹チューブ96の外径はD1よりも小さい新しいD2に減少する。伸張した状態の膨脹チューブ96は、バルーン92の再膨脹を促進することが可能となり、閉鎖機構120が患者の口の中又はちょうど外側にある間は開いており、バルーン92は、膨脹チューブ96を介して膨脹される。
次に、図15を参照する。膨脹チューブ96が延びている間にバルーン92を膨脹させるのが現実的ではない場合には、一時的な充填チューブ132が、膨脹チューブ96と充填チューブ132との間に流体連通を提供するために、閉鎖機構120又は一時的な連結バルブ130に連結される。膨脹チューブ96は、徐々に、その径をD2に戻しながら、胃に戻され、バルーンが、流体を一時的な充填チューブ132及び膨脹チューブ96に通すことによって膨脹される。次いで、バルーンを、図16に示されるようなその新たな膨脹した状態に維持するために、一時的な充填チューブ132は、膨脹チューブ96から切り離され、閉鎖機構120が閉じられる。
必要に応じて、同様の技術がバルーン92を部分的又は完全に膨脹させるために使用することが可能である。
本発明の実施形態に従って、胃腸のアンカ102又は別のアンカ内に配置するための湾曲制限チューブ140の概略図である図17A及び図17Bを参照する。湾曲制限チューブ140は必ずしもステンレス鋼を含まなくてもよいが、湾曲制限チューブ140を真っ直ぐな状態にするか又は所定の限界にまで曲げることを可能にする複数のスリット142を有する形状とされている。任意の応用例の必要に応じて、スリット142の寸法は、図17A及び図17Bに示されたスリットと異なってもよい。例えば、スリットは、湾曲制限チューブ140をより多く又はより少なく曲げることを可能にするように構成されている。更に、スリット142は、湾曲制限チューブ140の片側にのみあるように示されているが、いくつかの応用として、例えば、湾曲制限チューブ140の後方及び前方の曲げ又は任意の方向に曲げることを制限することを可能にするように、スリットが示されているのとは異なる位置に配置されてもよい。例えば、湾曲制限チューブ140が胃腸のアンカ102内に挿入されるように構成された応用として、スリット142は、アンカ102の発展する過度の湾曲を抑制するが、アンカ102が図15に示される配置をとることを可能にするように湾曲制限チューブ140上に配置される。
いくつかの応用として、湾曲制限チューブ140は、過度の曲げを抑制する湾曲制限チューブによって置換又は補完される。例えば、一連の鎖状のビーズ又は自由なビーズが、アンカ102の全長に沿って連続している湾曲制限チューブ内に配置されてもよく、互いに近接したビーズは局所の湾曲を制限するために使用されてもよい。必要に応じて、ビーズは、アンカの湾曲を制限するように、球状のビーズ、又は突起を備えた成形したビーズから成ってもよい。代替的に又は付加的に、アンカ102内に配置された湾曲制限チューブ又はアンカ102の全長に沿って連続している湾曲制限チューブは、湾曲制限チューブを囲む複数の密集したリングを有し、それによって、湾曲制限チューブ及びアンカの過度の湾曲が、リング同士の接触によって防止される。
本発明の実施形態に従って、浮遊する胃腸アンカ200の概略図である図18を参照する。アンカ200の近位端210は、通常、必ずしもそうではないが、例えばバルーンといった治療用装置、例えばカメラ又は他の送信機器といった送信機器、又は他の治療用機器のような機器に連結される。例えば、近位端210は、図13〜16を参照しながら上述したバルーン92のようなバルーンに連結されてもよい。アンカ200は、上述した他の技術と、代替的に又は付加的に、組み合わせて用いてもよい。アンカ200は、通常、必ずしもそうではないが、幽門弁に隣接する空洞212内に配置され、自然の腔の縮小を或る程度妨げ、それによって、胃内容排出を遅延させると共に満腹感を増進する。
アンカ200は、緩められた状態で略平面的な基部222を有する形状とされた可撓性チューブ220と、基部222によって形成された平面から略垂直方向に突出する近位部224とを有する。なお、部分22は、例えば正方形のような矩形又は楕円のような、別の形状を有してもよい。なお、ここに記載され図18に示された形状は、緩められた状態にあるとき、アンカ200を反映する。胃の中で展開したとき、アンカの形状は、胃壁によってアンカに加わる力のため変形してもよい。いくつかの応用として、チューブ220は、シリコーン、ナイロン、ペバックス(登録商標)(アルケマ(Arkema))、テフロン(登録商標)(デュポン)、ステンレス鋼、ニチノール、チタン、又は別の生体適合性のある材料からなる。
アンカ200は、少なくとも2つのクロスバー要素230を有し、その端部は、基部222の近傍に配置される。アンカが丁度2つのクロスバー要素を有する応用として、2つの要素は、アンカが図18に示されるような緩められた状態のとき、互いに略垂直である。クロスバー要素はアンカの形状を保持することを補助するので、アンカが上述したような胃内容排出を妨げ、アンカは患者の十二指腸内に通過しない。いくつかの応用として、クロスバー要素230は、金属のような(例えばステンレス鋼)剛体又はナイロン、ペバックス(登録商標)(アルケマ)、テフロン(登録商標)(デュポン)又は金属インサートがある又はない他の同様な材料からなるのに対し、その他の応用として、クロスバー要素は、プラスチック又はシリコーンのような、より可撓性であり、あまり剛体でない材料から成る。
通常、各クロスバー要素230は、貫通する内腔を有する形状とされており、内腔を通過する弾力性のある連結バンド232を有する。各連結バンド232の2つの部分は、クロスバー要素から突出し、略互いに対向した2つの対応する箇所で基部222に連結される。いくつかの応用として、連結バンド232はその中央部が剛体であるのに対して、その端部付近は弾力性がある。なお、クロスバー要素230は、連結バンド232を有さず、その代わりに、基部222に直接連結されてもよい。更に、各クロスバー要素の1つの端部は、基部222に直接連結されてもよい。
いくつかの応用として、クロスバー要素230の各中央部240は、クロスバー要素230が略同じ平面をとることがより可能となるように、それぞれ切り欠き242を有する形状とされている。なお、中央部は、切り欠かれていないインデントを有する形状とされてもよい。更に、クロスバー要素が、略単一面内にある間に互いに交差することができるように、クロスバー要素は、反対方向に僅かに湾曲していてもよい。更に、クロスバー要素は、単にシリンダーのような形状であってもよい。
いくつかの応用として、アンカ200は、スリーブ244を更に有し、各スリーブは各クロスバー要素及びクロスバー要素から突出する各連結バンド232の全て又は一部を囲む。スリーブの端部は、各連結バンドが連結する(例えば、図19に示されるように)点で、基部222に連結される。この構造において、各スリーブは、連結バンド232が機能しなくなった場合には、バックアップとしての機能を果たす。なお、スリーブ244は、各バンド又はクロスバー要素230に連結されてもよい。いずれの場合においても、スリーブ244は、通常、胃の内容物がクロスバー要素230に入るのを防止する補助をする。(明りょうのため、スリーブ244は、図20A〜Dに備わっているが記載されていない。)
基部222が略円形の応用として、基部は、通常、約5cmと約10cmの間の径、約7cmの径を有し、クロスバー要素230は対応する長さを有する。基部222の可撓性チューブ220は、通常、約5mmと約10mmの間、例えば約8mmの断面の外径を有する。クロスバー要素は、通常、約4mmと約10mmの間、例えば約6mmの断面の外径を有する。ここに記載された埋め込み可能機器の多くの部分は、円形の断面形状を有するが、本発明の範囲は他の断面形状の使用も同様に含む。
本発明の実施形態に従って、伸ばした状態のアンカ200の概略図である図19を参照する。胃カメラを用いてアンカ200の経食道への挿入を可能にするため、アンカは、通常、可撓性チューブ220が略真っ直ぐになる細長い状態になるまで伸ばされる。クロスバー要素230の弾力性のある連結バンド232は、アンカが細長い状態となることを可能にし、クロスバー要素が緩められた状態から可撓性チューブ220と略平行になるまで移動される。剛体のロッドは、挿入の間(ロッドは図示せず)に伸ばした状態を維持するため、可撓性チューブ220の管腔内に挿入される。一旦、アンカが胃の中に部分的又は完全に配置されると、ロッドは取り除かれ、アンカは緩められた状態とすることが可能となる。
図20A〜Dは、本発明の実施形態に従って、アンカ200の展開の概略図である。アンカ200を患者内に挿入する前に、ガイドワイヤ252が、従来技術で公知のように、胃カメラを用いるなどして、経食道的に胃250内に挿入される。ガイドワイヤの遠位端は、空洞212へ操作され、胃カメラが患者から取り除かれる。(ガイドワイヤ252の挿入は図に示されていない。)アンカ200は、図19を参照しながら上述したように、チューブの管腔内に概ね剛体のロッドを挿入することによって、その細長い状態をとるように構成される。図20Aに示されるように、細長いアンカは、細長いロッドの管腔を通るガイドワイヤ252の上を胃250内へ経食道的に挿入される。
図20B及びCに示されるように、一旦、胃250内に入ると、アンカ200は、ロッドを引っ張り出すことによって、その緩められた状態に徐々に戻すことが可能となる。ロッドを引っ張り出すことは、通常、埋め込み可能機器(例えば、バルーン260又はアンカ200)の一部を押してロッドから外すことを含む。いくつかの応用として、押し具(図示せず)の遠位端は、埋め込み可能機器の部分に連結され、必要に応じて、押し具が埋め込み可能機器の部分をロッド上に少なくとも部分的に引き戻すことができる。これらの応用として、押し具は、通常、埋め込み可能機器の部分を把持し、さもなければ解放可能に連結され、ロッドが十分に引っ張り出されると埋め込み可能機器の部分から医師によって解放される。アンカ200は、図20Bでは部分的に緩められ、図20Cには十分緩められて示される。なお、細長いロッドを引っ張り出すことは、ロッドが胃に過度の力を加える可能性を最小限にするために、挿入手順の間(且つ、アンカが空洞に到達する前)に出来るだけ直ぐに開始する。図20Cに示される実施形態では、アンカ200は、図13〜16を参照しながら上述したバルーン92のようなバルーン260に連結される。図20Dでは、バルーン260は十分に膨脹し、アンカ200は、空洞212内に配置され、ガイドワイヤ252は患者から引っ張り出される。通常、胃カメラは、アンカの適切な配置及び展開及び/又はバルーン260の膨脹を視覚的に確認するために用いられる。
本発明の範囲は、バルーンを同時に使用することのない上述した任意のアンカの使用を含む。これらの実施形態では、アンカは、通常、胃内容排出を遅延させ及び/又はスペースを充填し、それによって、満腹感を生じさせる。必要に応じて、上述すると共に図面に示された略螺旋状のアンカは、例えば、(いくつかの図に示されるように、空洞近傍の部分の代わりに)胃の半分又は胃の略全部を占有することができるように、複数回の巻を有する。
ここに記載した実施形態は、本願と同一出願人によって出願された1つ又は複数の以下の出願、即ち、2005年5月18日に出願された特許文献62、2004年12月27日に出願された米国仮出願第60/639,843号、2005年12月27日に出願された国際特許出願PCT/IL2005/001381号、2006年3月28日にブルックスによって出願された「浮遊する胃腸アンカ」と題された米国仮出願第60/787,124号、2006年6月20日にブルックスによって出願された「浮遊する胃腸アンカ」と題された米国仮出願第60/815,624号、に記載された技術と組み合わせて実践してもよい。本発明の範囲は、これら5つの各出願に記載された実施形態を含む。
本発明が、特に示され上述したものに限定されないことは当業者にとって当然であろう。むしろ、本発明の範囲は、上述の記載を読んだ当業者が想起する従来技術に入らないそのバリエーション及び改良と同様に、上述した種々の特徴の組み合わせ及びサブコンビネーションの両方を含む。
本発明の実施形態に従って、浮遊する胃腸アンカの側面図である。 本発明の実施形態に従って、図1とは別の構造のアンカの側面図である。 本発明の実施形態に従って、図1とは別の構造のアンカの断面図である。 本発明の実施形態に従って、膨脹したバルーンを示す図2に示された実施形態の側面図である。 本発明の実施形態に従って、別の浮遊する胃腸アンカの側面図である。 本発明の実施形態に従って、膨脹した状態のバルーンを示す、図5のアンカの側面図である。 本発明の実施形態に従って、胃腸管内に挿入される前の真っ直ぐな姿勢における図1のアンカの実施形態の側面図である。 本発明の実施形態に従って、図1のアンカの遠位端に取り付けられた付属物を示す。 本発明の実施形態に従って、図1のアンカに連結される取付具を示す。 本発明の実施形態に従って、図1のアンカに連結される取付具を示す。 本発明の実施形態に従って、図1のアンカに取り付けられた機器及びバルーンの側面図である。 (A)本発明の実施形態に従って、螺旋形状の遠位端及び中核内にガイド管を備える図1のアンカの形状の側面図である。(B)本発明の実施形態に従って、図12Aに示される構造の近位端の拡大図である。 本発明の実施形態に従って、異なる段階の間での肥満治療機器の概略図である。 本発明の実施形態に従って、異なる段階の間での肥満治療機器の概略図である。 本発明の実施形態に従って、異なる段階の間での肥満治療機器の概略図である。 本発明の実施形態に従って、異なる段階の間での肥満治療機器の概略図である。 (A)本発明の実施形態に従って、胃腸アンカ内に挿入する湾曲制限チューブの概略図である。(B)本発明の実施形態に従って、胃腸アンカ内に挿入する湾曲制限チューブの概略図である。 本発明の実施形態に従って、別の浮遊する胃腸アンカの概略図を示す。 本発明の実施形態に従って、伸ばした姿勢における図18のアンカの概略図である。 本発明の実施形態に従って、図18のアンカの展開の概略図である。

Claims (26)

  1. 患者の胃の中で使用する機器であって、胃の中に配置するのに適したバルーンと、該バルーンに連結されると共に該バルーンが患者の十二指腸内に入ることを防止するように構成されたアンカと、前記バルーンが膨脹可能に該バルーンに連結されると共に該バルーンの膨脹を促進するために前記患者の胃から口まで伸びるように構成された膨脹チューブとを具備する機器。
  2. 前記膨脹チューブが静止長の2.5倍よりも大きく伸びるように構成されている請求項1に記載の機器。
  3. 前記アンカが、胃の空洞の自然な収縮を少なくとも或る程度妨げるように、該空洞の中に配置されるように構成されている請求項1に記載の機器。
  4. 前記バルーンが患者に満腹感を促進するように構成されている請求項1に記載の機器。
  5. 前記バルーンが患者の蠕動の波及び胃内容排出を妨げるように構成されている請求項1に記載の機器。
  6. 治療用装置及び送信機からなるリストから選択され、前記アンカに連結される機器を具備する請求項1に記載の機器。
  7. 前記膨脹チューブの近位端に連結され、そこから患者の前記胃の中への流体のリークを防止することによって、前記バルーン内の圧力を維持するように構成された閉鎖機構を具備する請求項1に記載の機器。
  8. 前記膨脹チューブに可逆的に係合及び装着することによって前記膨脹チューブを伸ばすように構成された引き抜き具を具備する請求項8に記載の機器。
  9. 前記膨脹チューブが伸ばされている間に前記膨脹チューブに一時的に連結されるように構成されると共に伸ばされた後に少なくとも部分的に前記膨脹チューブが緩められているとき、前記バルーンの膨脹を促進するように構成された充填チューブを具備する請求項1に記載の機器。
  10. 前記アンカが弾力性のあるチューブを具備し、当該機器が、前記弾力性のあるチューブの湾曲の範囲を制限し前記弾力性のあるチューブに連結された湾曲制限チューブを具備する請求項1に記載の機器。
  11. 前記膨脹チューブが、前記弾力性のあるチューブ内に配置されるように構成され、該弾力性のあるチューブは、前記膨脹チューブが真っ直ぐな配置となるか又は所定の限界まで曲げられることを可能にする請求項10に記載の機器。
  12. 前記アンカが、予め選択された湾曲形状となる方向に当該アンカを付勢する弾力性のある記憶物質を有する材料からなる請求項1に記載の機器。
  13. 真っ直ぐなロッドを具備し、前記アンカが遠位端及び開口近位端を有し、前記アンカが前記開口近位端から前記遠位端に向かって延びる中核を有する形状とされ、前記アンカが前記中核内に前記真っ直ぐなロッドを挿入することによって前記予め選択された湾曲形状から真っ直ぐにされるように構成されている請求項12に記載の機器。
  14. 患者の胃の中に膨脹チューブと流体連通する胃腸バルーンを挿入することと、その挿入の後に前記バルーンの膨脹の度合を評価することと、前記バルーンの膨脹の必要性を確認することに対応して前記胃内に前記バルーンを保持する間に前記膨脹チューブを伸ばすことと、前記膨脹チューブを伸ばした後に前記バルーンを膨脹させることとを含む方法。
  15. 前記バルーンの膨脹の度合を評価することが、前記患者の減量の度合を決定することと、減量を前記バルーンの膨脹の度合と関連づけることとを含む請求項14に記載の方法。
  16. 前記バルーンを膨脹させることが、前記膨脹チューブの近位端が前記患者の体外にある間に流体を前記膨脹チューブに注入することを含む請求項14に記載の方法。
  17. 前記膨脹チューブを伸ばした後に該膨脹チューブを充填チューブに一時的に連結することを含み、前記バルーンを膨脹させることが、前記充填チューブが前記膨脹チューブに連結している間に前記膨脹チューブの少なくとも一部を前記胃に戻すことを可能にすることと、前記膨脹チューブの一部が前記胃の中に配置されている間に前記充填チューブを介して流体を前記膨脹チューブ内に注入することとを含む請求項14に記載の方法。
  18. 前記膨脹チューブを伸ばすことが、前記患者の口から前記膨脹チューブの近位端を引き抜くことを含む請求項14に記載の方法。
  19. 前記膨脹チューブの近位端を引き抜くことが、前記膨脹チューブをその静止長の2.5倍まで伸ばすことを含む請求項18に記載の方法。
  20. 患者の胃の中で使用しアンカを具備する機器であって、緩められた状態のとき、前記アンカが前記患者の十二指腸内に入ることを防止する略平面的な基部を有する形状とされた可撓性チューブと、前記基部の近傍に配置された端部を有し、前記基部の形状を維持することを補助するように構成された少なくとも2つのクロスバー要素とを具備する機器。
  21. 前記アンカが、胃の空洞の自然な収縮を或る程度妨げるように、該空洞の中に配置されるように構成されている請求項20に記載の機器。
  22. 前記可撓性チューブが、前記基部によって形成される平面から離れて突出する近位部を有する形状とされ、当該機器が前記可撓性チューブの前記近位部に連結されたバルーンを具備する請求項20に記載の機器。
  23. 前記アンカが前記クロスバー要素の1つを囲む少なくとも1つのスリーブを具備する請求項20〜22のいずれか1つに記載の機器。
  24. 前記クロスバー要素が貫通する内腔を有する形状とそれぞれされており、前記クロスバー要素が前記内腔を通過する弾力性のある連結バンドをそれぞれ具備する請求項20〜22のいずれか1つに記載の機器。
  25. 各前記連結バンドの2つの部分が、対応する前記クロスバー要素から突出し、前記基部上で略互いに対向する2つの対応する箇所で前記基部に連結される請求項24に記載の機器。
  26. 前記アンカが、伸ばされたとき、前記可撓性チューブが略真っ直ぐであり、前記クロスバー要素が前記可撓性チューブと略平行に配置される細長い状態となるように構成されている請求項24に記載の機器。
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