JP2009530599A - デバイスおよびデバイスを試験する方法 - Google Patents
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Abstract
コアおよびラッパーを含むデバイス。ラッパーは、単一のクロック領域に属するコア・ピン群によって共用される少なくとも1つの共用ラッパー・セルを含む。ラッパーを設計する方法は、コアの設計を表す設計情報を受け取る工程と、単一のクロック領域に属する相互独立型コア・ピン群を配置する工程と、コア・ピン群によって共用される共用ラップ・セルを設計する工程とを含む。
Description
本発明は、デバイスを試験する方法、ラッパー(wrapper)を設計する方法、および試験機能を有するデバイスに関する。
集積回路の複雑さにより、設計者らは、様々な試験手順およびアーキテクチャを使用することを強いられた。
過去2年間に、ある会社グループが、埋込み式コアを試験するためのIEEE P1500スケーラブル・アーキテクチャとして現在知られるものを開発した。簡単に言えば、P1500は、コアを覆うラッパーに基づく集積回路アーキテクチャを規定する(これらの再使用可能なコアは、知的所有権とも呼ばれる)。P1500の開発は、複数のコア集積回路の試験手順を容易にし、かつ以前に開発されたコアの再利用を簡単にするためのものであった。
過去2年間に、ある会社グループが、埋込み式コアを試験するためのIEEE P1500スケーラブル・アーキテクチャとして現在知られるものを開発した。簡単に言えば、P1500は、コアを覆うラッパーに基づく集積回路アーキテクチャを規定する(これらの再使用可能なコアは、知的所有権とも呼ばれる)。P1500の開発は、複数のコア集積回路の試験手順を容易にし、かつ以前に開発されたコアの再利用を簡単にするためのものであった。
種々の特許および特許出願が、デバイス、およびラッパーを使用する構成部品を試験する方法を記載している。同特許をすべて、本願明細書に援用する。前述の特許および特許出願のいくつかは、P1500に準拠したアーキテクチャを記載している。それらは、ウェットセル(Whetsel)の米国特許出願2005/0204236A1、ヤマダら(Yamada et al.)の米国特許出願2004/0187058A1、マクローリン(McLaurin)の米国特許出願2005/0283690、ポウヤら(Pouya et al.)の米国特許第6701476号、ウェステル(Whestel)の米国特許出願2003/0120986A1、およびゴエル(Goel)のPCT特許出願WO2005/088325である。
以下の2つの文献もまた、P1500に準拠したラッパーを記載している。「埋め込みコア型SOC試験のためのリコンフィギュアラブル・アクセス・ラッパーの設計(Design of reconfigurable access wrappers for embedded core based SOC test)」、エス クプレーン(S.Kpranne)、Proceedings of the international symposium on quality electronic design(ISQED’02)、2002 IEEE、および、「IEEE P1500準拠の階層コア用試験ラッパーの設計(IEEE P1500−compliant test wrapper design for hierarchical cores)」、エー セーガル(A.Sehgal)、エス ケー ゴエル(S.K.Goel)、イー ジェイ マリニッセン(E.J.Marinissen)、ケイ チャクラバルティ(K.Chakrabarty)、ICT international test conference、2004 IEEEである。これらの文献も、本願明細書に援用する。
図1は、従来技術のP1500に準拠した集積回路8を示す。説明を簡単にするために、図1では単一のコア9だけを示すが、P1500に準拠した集積回路は通常、階層的な形で構成できる複数のコアを含むことが、当業者には理解される。
集積回路8は、ラッパー11によって覆われたコア9を含む。コア9は、多くのコア・ピンを有する。各コア・ピンは、1つのラッパー・セルに接続される。ラッパーがコア9の高速(at−speed)試験を行う必要がある場合、コア・ピンごとに2つのラッパー・セルが必要となる可能性があることに留意されたい。
複数のラッパー・セル12は、互いに接続されて、ラッパー境界レジスタを形成する。加えて、ラッパー11は、ラッパー・シリアル入力12と、ラッパー・シリアル出力(WSO)13と、ラッパー命令レジスタ(WIR)17と、ラッパー・バイパス・レジスタ15と、ラッパー11に接続された試験アクセス機構(TAM)16とを含む。
最近のコアの多くは、多数のピンを含む。コア・ピンごとに1つ、または2つのラッパー・セルを割り当てると、面積を費やし、その上ラッパーの設計も複雑になる。
効率的なラッパー、ラッパーを設計する効率的な方法、およびデバイスを試験する効率的な方法を提供する必要がある。
添付の特許請求の範囲に記載されたように、デバイスを試験する方法、ラッパーを設計する方法、および試験機能を有するデバイスが提供される。
本発明の一つの態様のデバイスは、コアと、単一のクロック領域に属するコア・ピン群によって共用される少なくとも1つの共用ラッパー・セルを含むラッパーとを備える。
本発明の一つの態様のデバイスは、コアと、単一のクロック領域に属するコア・ピン群によって共用される少なくとも1つの共用ラッパー・セルを含むラッパーとを備える。
本発明は、添付の図面と併せて、その実施形態についての以下の詳細な説明から、より完全に理解され評価される。
添付の図面に示す本発明の実施形態は、コアと、単一のクロック領域に属するコア・ピン群によって共用される少なくとも1つの共用ラッパー・セルを含むラッパーとを備えるデバイスを提供する。通常、複数のクロック領域を含む集積回路は、クロック領域ごとに1つまたは複数の共用ラッパー・セルを含み得る。
添付の図面に示す本発明の実施形態は、デバイスを試験する方法を提供する。この方法は、試験モードまたは非試験モードのうちのいずれにより集積回路を動作するかを決定する工程と、試験モード中に(単一のクロック領域に属する)コア・ピン群を共用ラッパー・セルに接続する工程とを備える。
添付の図面に示す本発明の実施形態は、ラッパーを設計する方法を提供する。この方法は、コアの設計を表す情報を受け取る工程と、単一のクロック領域に属する相互独立型コア・ピン群を配置する工程と、このコア・ピン群によって共用される共用ラップ・セルを設計する工程とを備える。
集積回路10は、移動体電話、音楽プレーヤー、ラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・プロセッサ、基地局などであるがこれに限定されないデバイス10’の一部分であると好都合である。デバイス10’は、集積回路10などの複数の集積回路を含むことができる。デバイス10’はまた、1つの集積回路とすることもできる。
図2は、本発明の一実施形態による集積回路10を示す。
説明を簡単にするために、集積回路10は、単一のコア20を含み、かつ単一のクロック領域を含むものとして示す。これは必ずしもそうとは限らず、多くの場合、単一の集積回路が複数のコアを含むことに留意されたい。各コアは、それ自体のラッパーを有する。加えて、多くの集積回路は、複数のクロック領域を含むことができる。各クロック領域が1つまたは複数の共用ラッパー・セルを含むと好都合である。
説明を簡単にするために、集積回路10は、単一のコア20を含み、かつ単一のクロック領域を含むものとして示す。これは必ずしもそうとは限らず、多くの場合、単一の集積回路が複数のコアを含むことに留意されたい。各コアは、それ自体のラッパーを有する。加えて、多くの集積回路は、複数のクロック領域を含むことができる。各クロック領域が1つまたは複数の共用ラッパー・セルを含むと好都合である。
コア20は、多くのピンを含む。ピンは、信号がコア20に入りおよび/またはコア20から出力されるようにする任意の種類のコネクタまたは接続を含む。
コア20は、ラッパー30によって取り囲まれる。ラッパー30は、複数のラッパー・セルや、種々のレジスタなどを含む。ラッパー30などのラッパーは、多数の、さらには非常に多数の共用ラッパー・セルを含む。本発明者らは、200を超える共用ラッパー・セルを含む回路を試験した。
コア20は、ラッパー30によって取り囲まれる。ラッパー30は、複数のラッパー・セルや、種々のレジスタなどを含む。ラッパー30などのラッパーは、多数の、さらには非常に多数の共用ラッパー・セルを含む。本発明者らは、200を超える共用ラッパー・セルを含む回路を試験した。
ラッパー30は、共用ラッパー・セル40_i、40_j、40_k、および40_lなどの1つまたは複数の共用ラッパー・セルを含む。ラッパー30は、単一のラッパー・セルを含むものでもよく、あるいは複数のラッパー・セルを含むものでもよいことに留意されたい。
共用ラッパー・セルは、集積回路の特定の試験モード中に、コア・ピン群と並列に接続されるラッパー・セルである。通常(非試験)モードなどの他のモードでは、共用ラップ・セルは、透過性とすることができ、複数の信号を受け取り、かつこれらの複数の信号をコア・ピンへ出力する。
共用ラッパー・セルを使用することによって、ラッパー・セルの数、ならびにラッパーの面積を縮小することができ、あるいは劇的に縮小することができる。本発明者らは、共用ラッパー・セルに基づくラッパーと、非共用試験ラッパー・セルを含むラッパーとの間で、1:3の面積比を実現した。
コア・ピン群によって単一のラッパー・セルを共用すると、このコア・ピン群に同じ試験信号が印加されるので、理論上はコアの試験性を制限する可能性がある。本発明者らは、相互独立型ピンを含むピン群を選択することによって、この理論上の制限がコアの試験性に影響しない(または実質的に影響しない)ことを見出だした。加えて、コア・ピン群の寸法は、あらゆる可能な試験上の制限をさらに低減するように調整することができる。相互独立型ピンは、互いに依存しない信号を伝達できるピンとなり得る。相互独立型コア・ピンは、互いに異なる信号を伝達するために、特定の論理接続によって強制されないピンである。典型的な依存型コア・ピンは、命令を伝達するコア・ピンであるが、一方で、試験モード中にデータ・バスを介して伝達されるデータの値に課される制限はより緩和できるので、典型的な独立型コア・ピンは、データを伝達する。
本発明者らは、非共用ラッパー・セルを含む第1のラッパーと、共用ラッパー・セルを含む第2のラッパーとを比較した。共用ラッパー・セルの寸法は8であり、すなわち、各ラッパー・セルを8つのコア・ピンに接続した。コアは、21,000のフリップ・フロップを含み、かつ完全にスキャン可能とした(コアのフリップ・フロップはすべて、1つまたは複数のコア・スキャン・チェーンを形成するように接続した)。
再び図2を参照すると、共用ラッパー・セル40_kは、単一のクロック領域に属するコア・ピン群60によって共用される。なお、群60に属するピンの数が2以上であることに留意されたい。本発明者らは、8つのコア・ピンからなる群を使用した。他の寸法の群も使用できることに留意されたい。
共用ラッパー・セル40_kはまた、他のラッパー・セルにも接続される。図4は、4つの共用ラッパー・セル40_i〜40_lのチェーンを示す。共用ラッパー・セルは非共用ラッパー・セルにも接続できること、またラッパー・セルのチェーンは、遷移試験のために、ラッパー・セルのループを形成するように閉じられることに留意されたい。
図3は、本発明の一実施形態による共用ラッパー・セル40_kを示す。
共用ラッパー・セル40_Kは、(i)集合的に46と示す複数の(N)個の入力(46(1)〜46(N))と、(ii)集合的に42と示す複数の(N)個の出力(42(1)〜42(N))と、(iii)試験信号と入力信号との間で選択するように構成された複数の(N)個の出力マルチプレクサ(49(1)〜49(N))と、(iv)ラッパー・セル・フリップ・フロップ44と、(v)分離モード・マルチプレクサ47と、(vi)試験信号選択マルチプレクサ41と、(vii)開始マルチプレクサ43とを含む。ここで、Nは、共用ラッパー・セル40_kの寸法を規定する正の整数である。
共用ラッパー・セル40_Kは、(i)集合的に46と示す複数の(N)個の入力(46(1)〜46(N))と、(ii)集合的に42と示す複数の(N)個の出力(42(1)〜42(N))と、(iii)試験信号と入力信号との間で選択するように構成された複数の(N)個の出力マルチプレクサ(49(1)〜49(N))と、(iv)ラッパー・セル・フリップ・フロップ44と、(v)分離モード・マルチプレクサ47と、(vi)試験信号選択マルチプレクサ41と、(vii)開始マルチプレクサ43とを含む。ここで、Nは、共用ラッパー・セル40_kの寸法を規定する正の整数である。
nが1〜Nの範囲の指数であると仮定すると、入力46(n)は、試験信号選択マルチプレクサ41のn番目の入力(41(n))に接続され、かつ出力マルチプレクサ49(n)の第1の入力(49(n,1))に接続される。
試験信号マルチプレクサ41の入力41(1)〜41(N)は、入力46(1)〜46(N)に接続される。試験信号マルチプレクサ41の制御入力41(c)は、図4の制御回路80に接続される。
試験信号選択マルチプレクサ41の出力41(o)は、開始マルチプレクサ43の第1の入力43(1)に接続される。開始マルチプレクサ43の第2の入力43(2)は、1つ前の共用ラッパー・セル40_jに属するラッパー・フリップ・フロップの出力に接続される。
開始マルチプレクサ43の出力43(4)は、ラッパー・フリップ・フロップ44の入力44(1)に接続される。開始マルチプレクサ43は、選択された試験信号、または1つ前のラッパー・フリップ・フリップからの信号のうちのいずれか一方を、ラッパー・フリップ・フロップ44へ送出する。1つ前のラッパー・フリップ・フロップからの信号は、コア20の遷移試験(acスピード試験とも呼ばれる)中にコア20に供給される。
開始ベクトルは、ラッパー・フリップ・フロップのチェーンを通って順次伝播されると好都合である。遷移試験中、ラッパー・フリップ・フロップは開始ベクトルを並列に出力し、コア(または通常コア内の様々な回路)の応答がサンプリングされ、後にコア20から出力される。
分離モード・マルチプレクサ47の第1の入力47(1)は、ラッパー・フリップ・フロップ44の出力44(3)に接続される。その第2の入力47(2)は分離モード信号供給器(接地39として示す)に接続される。分離モード・マルチプレクサ47の出力47(4)は、出力マルチプレクサ49(1)〜49(N)の第2の入力49(1,2)〜49(N,2)に接続される。
各出力マルチプレクサ49(n)は、2つの入力49(n,1),49(n,2)と、1つの制御入力49(n,3)と、1つの出力49(n,4)とを含む。出力マルチプレクサ49(n)の第1の入力49(n,1)はn番目の入力46(n)に接続され、一方、出力マルチプレクサ49(n)の出力49(n,4)は、群60のn番目のコア・ピンに接続される。出力(46(1)〜46(N))は、コア・ピン群60に属する複数の入力ピン(60(1)〜60(N))に集められる。
出力マルチプレクサ49(1)〜49(N)の第2の入力49(1,2)〜49(N,2)は、分離モード・マルチプレクサ47の出力47(4)に接続される。
共用ラッパー・セル40のn番目の出力42(n)は、(i)集積回路10の非試験モード中における、共用ラッパー・セル40_kの対応する入力(46(n))からの入力信号か、(ii)分離モード中における、分離モード・マルチプレクサ47からの分離信号か、または(iii)ラッパー・セル・フリップ・フロップ44から提供される試験信号を、コア・ピン60(n)に供給する。試験信号、ならびに分離信号は、すべての出力42(1)〜42(N)に並列に供給されることに留意されたい。
共用ラッパー・セル40のn番目の出力42(n)は、(i)集積回路10の非試験モード中における、共用ラッパー・セル40_kの対応する入力(46(n))からの入力信号か、(ii)分離モード中における、分離モード・マルチプレクサ47からの分離信号か、または(iii)ラッパー・セル・フリップ・フロップ44から提供される試験信号を、コア・ピン60(n)に供給する。試験信号、ならびに分離信号は、すべての出力42(1)〜42(N)に並列に供給されることに留意されたい。
マルチプレクサ41、43、47、および49(1)〜49(N)は、制御装置80(図4に示す)によって生成される制御信号によって制御される。制御装置80の少なくとも一部分は、ラッパー30内に含むことができる。
制御装置80は、(i)選択試験信号81、(ii)分離モード信号82、および(iii)動作モード信号83という制御信号を送出する。選択試験信号81は、試験信号選択マルチプレクサ41に供給され、入力46(1)〜46(N)のうちのどの入力によって、選択された試験信号をラッパー・フリップ・フロップ44へ提供するかを選択する。分離試験モード82は、分離モード・マルチプレクサ47に供給され、出力マルチプレクサ49(1)〜49(N)へ分離モード信号を提供するか、またはこれらの出力マルチプレクサへ試験信号を提供するかを選択する。任意であるが、分離モード信号はまた、開始マルチプレクサ43に供給され、高速(at speed)試験中に1つ前のラッパー・フリップ・フロップの出力を選択する。動作モード信号83は、各出力マルチプレクサへ供給される。
ラッパー・フリップ・フロップはスキャン・チェーンの一部分となり得ることが、当業者には理解される。そのようなスキャン・チェーンはラッパー・セルのフリップ・フロップを含むことができるが、これは必ずしもそうとは限らない。説明を簡単にするために、ラッパー・フリップ・フロップを、そのスキャン・チェーンに属する別のフリップ・フロップに接続するために必要な追加の論理回路(通常、追加のマルチプレクサ)(その他方のフリップ・フロップが、ラッパー・セル40_j,40_lのラッパー・フリップ・フロップとは異なる場合)は、図示しない。
図8は、本発明の一実施形態による共用ラッパー・セル40_jを示す。
共用ラッパー・セル40_jは、コアの出力に接続される出力共用ラッパー・セルとして使用されると好都合であり、一方共用ラッパー・セル40_kは、コアの入力端に接続される入力共用ラッパー・セルとして使用されると好都合である。
共用ラッパー・セル40_jは、コアの出力に接続される出力共用ラッパー・セルとして使用されると好都合であり、一方共用ラッパー・セル40_kは、コアの入力端に接続される入力共用ラッパー・セルとして使用されると好都合である。
共用ラッパー・セル40_jは、分離モード・マルチプレクサ47をもたないという点で、動作モード信号83によってその出力マルチプレクサを制御するのではなく分離モード信号82によってその出力マルチプレクサを制御するという点で、および開始マルチプレクサに、(分離モード信号を供給するのではなく)逆分離モード信号を供給するという点で、共用ラッパー・セル40_kと異なる。
共用ラッパー・セル40_jは、(i)集合的に46’と示す複数の(N)個の入力(46’(1)〜46’(N))と、(ii)集合的に42’と示す複数の(N)個の出力(42’(1)〜42’(N))と、(iii)試験信号と入力信号との間で選択するように構成された複数の(N)個の出力マルチプレクサ(49’(1)〜49’(N))と、(iv)ラッパー・セル・フリップ・フロップ44’と、(v)試験信号選択マルチプレクサ41’と、(vi)開始マルチプレクサ43’とを含む。ここで、Nは、共用ラッパー・セル40_jの寸法を規定する正の整数である。
分離モード・マルチプレクサ47がないため、ラッパー・フリップ・フロップ44の出力44’(3)は、出力マルチプレクサ49’の第2の入力49’(1,2)〜49’(N,2)に接続される。
複数の(N)個の入力(46’(1)〜46’(N))は、集合的に60’と示すコア60の複数の出力ピン(60’(1)〜60’(N))へ集められる。
図4は、本発明の一実施形態による、複数の共用ラッパー・セル40_i〜40_lおよびコア20の追加の回路を示す。
図4は、本発明の一実施形態による、複数の共用ラッパー・セル40_i〜40_lおよびコア20の追加の回路を示す。
共用ラッパー・セル40_i,40_kはコア20の入力ピンに接続され、共用ラッパー・セル40_j,40_lはコア20の出力ピンに接続される。これら4つの共用ラッパー・セルは互いに直列に接続されて、閉ループを形成する。すべての共用ラッパー・セルは、制御装置80から同じ選択試験信号81を受け取る。
共用ラッパー・セル40_i,40_k、および追加のラッパー・セル(図示せず)を使用して、開始ベクトルを順次伝播する。開始ベクトルは、ラッパー・シリアル入力(WPI)を介して、これらのラッパー・セルに供給される。
共用ラッパー・セル40_i,40_kは、コアの回路21(i),21(j)に接続される。回路21(i),21(j)はまた、サンプリング回路22(i),22(j)に接続される。サンプリング回路22(i),22(j)は、スキャン・チェーン22の一部分とすることができる。
高速試験中に、共用ラッパー・セル40_iは、回路21(i),21(j)へ開始ベクトルを送出する。開始ベクトルに対する回路21(i),21(j)の応答は、サンプリング回路22(i),22(j)によってサンプリングされる。この応答ベクトルは後に様々な形で、たとえばサンプリング回路22(i),22(j)を含むスキャン・チェーン22を使用することによって、コア20から出力される。
通常、コア20は、非常に速いクロック信号(コアCLK91)を受け取り、一方共用ラッパー・セル40は、もっと遅いクロック(ラッパーCLK92)を受け取る。遷移試験は、双方のクロックの同期をとることによって可能になり、したがって開始サイクル中に、双方のクロック信号が実質的に同時に過渡的になる。これは必ずしもそうとは限らない。たとえば、共用ラッパー・セルに供給されるクロックの周波数は、破線の波形で表すラッパーCLK92’によって示すように、コア20に供給されるクロックの周波数と等しい場合がある。
図5は、本発明の一実施形態による、共用ラッパー・セル40_i,40_kに供給される様々なクロック信号を示すタイミング図である。
入力共用ラッパー・セルがR個の共用ラッパー・セルを含む場合、ラッパーCLK92のR回のサイクル中に、開始ベクトルは、チェーンのこれらの共用ラッパーを通って順次伝播する。ラッパーCLK92の(R+1)回目のサイクルで、開始ベクトルは、コア20に、特に21(i),21(j)などの様々な試験された回路に供給される。
入力共用ラッパー・セルがR個の共用ラッパー・セルを含む場合、ラッパーCLK92のR回のサイクル中に、開始ベクトルは、チェーンのこれらの共用ラッパーを通って順次伝播する。ラッパーCLK92の(R+1)回目のサイクルで、開始ベクトルは、コア20に、特に21(i),21(j)などの様々な試験された回路に供給される。
ラッパーCLK92の(R+1)回目のサイクルは、コアCLK91のQ回目のサイクルが開始するときに開始する。コアCLK91の(Q+1)回目のクロックサイクルで、コア20の応答がサンプリングされる。
図6は、本発明の一実施形態による、デバイスを試験する方法100のフローチャートである。
方法100は、コアの動作モードを決定する段階110によって開始する。好ましくは、コアは、非試験モード、分離モード、および試験モードで動作可能である。
方法100は、コアの動作モードを決定する段階110によって開始する。好ましくは、コアは、非試験モード、分離モード、および試験モードで動作可能である。
非試験モードが選択された場合、段階110の後には、非試験モードで動作する段階112が続く。その間ラッパー・セルは透過的である。前の図に設定した例を参照すると、入力46(1)〜46(N)に到達した信号は、出力マルチプレクサ49(1)〜49(N)を介して、出力42(1)〜42(N)へ供給される。
分離モードが選択された場合、段階110の後には、分離モードで動作する段階114が続く。このモード中に、入力共用ラッパー・セルは、分離モード信号(接地など)をコアへ供給し、したがって共用ラッパー・セルの入力に提供された入力信号から、コアを分離する。
試験モードが選択された場合、段階110の後には、段階130〜150が続く。段階130は、試験モード中に、単一のクロック領域に属するコア・ピン群により、共用ラッパー・セルからの試験信号を受け取る工程を含む。
段階140は、共用ラッパー・セルの複数の入力に提供された複数の信号から試験信号を選択する工程を含む。
段階150は、試験モード中に、コア・ピン群に属するすべてのコア・ピンに同じ試験信号を供給する工程を含む。段階150は、好ましくは、コア・ピン群に属するすべてのコア・ピンを、共用ラッパー・セル内のラッパー・セル・フリップ・フロップに接続する工程を含む。
段階150は、試験モード中に、コア・ピン群に属するすべてのコア・ピンに同じ試験信号を供給する工程を含む。段階150は、好ましくは、コア・ピン群に属するすべてのコア・ピンを、共用ラッパー・セル内のラッパー・セル・フリップ・フロップに接続する工程を含む。
段階150の後には、段階110または段階160が続く。
段階160は、共用ラッパー・セルの直列接続されたラッパー・フリップ・フロップに開始ベクトルを供給する工程を含む。
段階160は、共用ラッパー・セルの直列接続されたラッパー・フリップ・フロップに開始ベクトルを供給する工程を含む。
段階160の後には、直列接続されたラッパー・フリップ・フロップに接続された複数のコア・ピンに開始ベクトルを並列に送出する段階170が続く。
段階170の後には、開始ベクトルに対するコアの複数の構成要素の応答をサンプリングする段階180が続く。
段階170の後には、開始ベクトルに対するコアの複数の構成要素の応答をサンプリングする段階180が続く。
図7は、本発明の一実施形態によるラッパーを設計する方法200のフローチャートである。
方法200は、コアの設計を表す設計情報を受け取る段階210によって開始する。
方法200は、コアの設計を表す設計情報を受け取る段階210によって開始する。
段階210の後には、群寸法指示を受け取る段階220が続く。これは、共用ラッパー・セルを共用するコア・ピン群の許容寸法を示すことができる。前の図面では、寸法Nの共用ラッパー・セル40_kを示した。
段階220の後には、単一のクロック領域に属する相互独立型コア・ピン群を配置する段階230が続く。好ましくは、段階230は、群寸法情報に応じて行われる。典型的な集積回路は、多くの相互独立型コア・ピン群を含むことに留意されたい。これらは、データを伝達するコア・ピンとすることができるが、これは必ずしもそうとは限らない。
本発明の一実施形態によれば、ユーザまたは設計者は、群寸法情報を提供することができ、方法は、設計情報に応じて1つまたは複数の群を配置することができ、またその群の寸法が群寸法に一致しない場合、配置する段階をもう1度繰り返し実行することができる。別法として、ユーザまたは設計者は、寸法群情報を変えることを要求される可能性がある。
段階230の後には、コア・ピン群によって共用される共用ラッパー・セルを設計する段階250が続く。好ましくは、この設計する段階は、通常モード中に透過性になるようにラッパー・セルを設計する工程を含む。そのような共用ラッパー・セルは、共用ラッパー・セル40_kと実質的に同じ構造を有することができる。
段階250の後には、少なくとも1つのラッパー・フリップ・フロップが、隣接するラッパー・フリップ・フロップに対する開始要素として動作することができる、一連のラッパー・フリップ・フロップを規定する段階260が続く。開始要素は、開始ベクトルを別の開始要素に伝播する要素である。
図3に示す例を参照すると、共用ラッパー・セルは、共用ラッパー・セル40_i,40_kを含むことができる。これらの共用ラッパー・セルは、開始マルチプレクサ43などの回路によって互いに直列接続されたラッパー・フリップ・フロップを含む。
高速試験を可能にするためには、ラッパー・フリップ・フロップは、開始ベクトルを伝播し、かつ開始サイクル中にコア20内の様々な回路に開始ベクトルを供給するように設計される。
ラッパー・フリップ・フロップに供給されるクロック信号は、高速試験中に試験されるコア20内の回路に供給されるクロック信号に同期させられる。
本願明細書の記載の変形形態、変更形態、および他の実装形態は、当業者であれば特許請求の範囲に記載の本発明の思想および範囲から逸脱することなく想到することができる。したがって、本発明は、前述の例示的な説明によって規定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の思想および範囲によって規定される。
本願明細書の記載の変形形態、変更形態、および他の実装形態は、当業者であれば特許請求の範囲に記載の本発明の思想および範囲から逸脱することなく想到することができる。したがって、本発明は、前述の例示的な説明によって規定されるものではなく、添付の特許請求の範囲の思想および範囲によって規定される。
Claims (7)
- コア(20)を備えるデバイス(10’)であって、
単一のクロック領域に属するコア・ピン群(60)によって共用される少なくとも1つの共用ラッパー・セル(40_k)を含むラッパー(30)を備えることを特徴とするデバイス。 - 前記共用ラッパー・セル(40_k)は前記コア・ピン群に接続されたラッパー・セル出力群(42)を含み、試験モード中に前記コア・ピン群(60)のすべての出力が同じ試験信号を受け取る、請求項1に記載のデバイス。
- 前記共用ラッパー・セル(40_k)は前記試験モード中に前記ラッパー・セル出力群(42)に接続されるラッパー・セル・フリップ・フロップ(44)を含む、請求項2に記載のデバイス。
- 前記共用ラッパー・セル(40_k)は、ラッパー・セル入力群(46)と、前記共用ラッパー・セル(40_k)に供給された複数の入力信号から前記試験信号を選択するように構成された入力選択回路(48)とを含む、請求項2又は3に記載のデバイス。
- 各ラッパー・セルがラッパー・セル・フリップ・フロップを含み、それらラッパー・セル・フリップ・フロップが互いに直列接続され、少なくとも1つのラッパー・セル・フリップ・フロップが、隣接するラッパー・セル・フリップ・フロップに対する開始要素として機能する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のデバイス。
- 前記コア・ピン群(60)に属するコア・ピンが相互独立型である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のデバイス。
- デバイスを試験する方法(100)であって、
コアの動作モードを決定する工程(110)を備え、
単一のクロック領域に属するコア・ピン群により、試験モード中に共用ラッパー・セルからの試験信号を受け取ることを特徴とする方法。
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