JP2009530473A - 新規の水素付加されていないブロック共重合体組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、(a)モノアルケニルアレーンの少なくとも2つのブロックと、共重合体ブロック中に単量体の特異的配置を有する共役ジエン及びモノアルケニルアレーンの少なくとも1つのブロックとを有する陰イオン性ブロック共重合体と及び(b)組成物に関する特性に驚くべき改善をもたらす特定の構造を有する、目的に合わせて作られた軟化修飾剤とを含む、新規の組成物に関する。このような新規の組成物を製造するための方法、並びにこのような組成物のための多様な最終用途及び応用も含まれる。

Description

本発明は、(a)モノアルケニルアレーンの2つ又はそれ以上の重合体ブロックと共役ジエン及びモノアルケニルアレーンの共重合体の1つ又はそれ以上のブロックとを有する、モノアルケニルアレーン及び共役ジエンの陰イオン性ブロック共重合体と、並びに(b)組成物に関する特性において驚くべき改良をもたらす特定の構造を有する、目的に合わせて作られた軟化修飾剤とを含む、新規組成物に関する。
ブロック共重合体の調製は、周知である。代表的な合成方法において、開始化合物を使用して、1つの単量体の重合を開始する。反応は、単量体が全て消費され、リビングホモ重合体が得られるまで進行させる。このリビングホモ重合体に、第一の単量体とは化学的に異なる第二の単量体が添加される。第一の重合体のリビング末端は、継続的な重合のための部位としての役割を果たし、これにより第二の単量体を別個のブロックとして直鎖重合体中に組み込む。このように成長したブロック共重合体は、終結されるまでリビングである。
終結によって、ブロック共重合体のリビング末端が非伝播種へと転化され、これにより単量体又は結合剤に対して重合体を非反応性にする。このようにして終結された重合体は通常、二元ブロック共重合体と呼ばれる。重合体が、終結されない場合、リビングブロック共重合体は、さらなる単量体と反応して、連続した直鎖三元ブロック共重合体を形成することが可能である。あるいは、リビングブロック共重合体は、通常結合剤と呼ばれる多機能性剤と接触させることが可能である。リビング末端2つを互いに結合することによって、出発リビング二元ブロック共重合体の分子量の2倍を有する直鎖三元ブロック共重合体が得られる。リビング二元ブロック共重合体領域の3つ以上の結合によって、少なくとも3つのアームを有するラジアル状ブロック共重合体アーキテクチャーが得られる。
スチレン及びブタジエンを使用して作製される直鎖ABAブロック共重合体に関する最初の特許のうちの1つは、米国特許第3,149,182号である。これらを合成するための多様なブロック共重合体及び方法は、何年にもわたって提唱されてきた。特に関心があるのは、包装及び容器に有用な、比較的高いスチレン含有量の重合体である。このようなブロック共重合体の例、及びこのようなブロック共重合体を調製する方法には、米国特許第4,925,899号、米国特許第6,521,712号、米国特許第6,420,486号、米国特許第3,369,160号、米国特許第6,265,485号、米国特許第6,197,889号、米国特許第6,096,828号、米国特許第5,705,569号、米国特許第6,031,053号、米国特許第5,910,546号、米国特許第5,545,690号、米国特許第5,436,298号、米国特許第4,248,981号、米国特許第4,167,545号、米国特許第4,122,134号、米国特許第6,593,430号、及び米国特許出願第10/359,981号に開示されている重合体及び方法が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
ブロック共重合体が、混合の形態でしばしば使用されるが、通常の配合成分のあるものの存在はまた、特性に不利な影響を与え得る。一般的な混合成分には、可塑化油、粘着増強樹脂、重合体、オリゴマー、充填剤、補強剤及び全ての種類の添加物が含まれる。柔軟性を増大させ、化合物に対する加工しやすさを高めるために、油が、しばしば、このようなブロック共重合体に添加される。しかしながら、このような油は、また、通常化合物の強度及び引き裂き抵抗を低下させる。現在必要とされているのは、特性に対してこのような劇的な負の効果を持たない一方で、改良された加工しやすさと共に、増大した柔軟性をなおも与える新たな混合材料である。
出願人は、ある種の低分子量陰イオン性ジエン/ビニル芳香族オリゴマー又は重合体が、特定の様式で、上述のスチレンブロック共重合体と組み合わされた場合、類似の油性化合物よりも良好な強度及び引き裂き抵抗を有し及び製造工程及び経済性が有意に向上した、加えて加工しやすさを有意に低下させずに増大した柔軟性等の特性の改良された混合物を得ることが可能であることをここに発見した。さらに、このような組成物は、等しい硬度で揮発性がより低く、改良された感覚受容性、低下した曇り及び低下した抽出可能性がもたらされる。
発明の要旨
低分子量の目的に合わせて作られた(流動性及び柔軟性を改良する)軟化修飾剤が、「原位置で」ブロック共重合体とともに合成及び/又は仕上げされるので、本発明の具体的な組成物は、「原位置組成物」である。目的に合わせて作られた修飾剤を前記材料をその中で製造される溶媒から混じりけのない材料として回収することは、非常に困難であり問題があるので、この「原位置での」回収は不可欠である。室温で、軟化修飾剤は、自由に流動する固体と注入可能な液体との間の中間に位置する物理的特性を有する。前記修飾剤は、混じりけのない材料として取り扱うのは困難である。この理由のため、修飾するように設計された基礎ブロック共重合体との配合剤として製造溶媒から軟化修飾剤を回収(仕上げ)することが望ましい。従って、配合物は、取り扱いが容易な固体として回収され得る。
目的に合わせて作られた軟化修飾剤/基礎重合体配合物は、製造溶媒から回収する前に、1)個々の成分、すなわち修飾剤及び基礎ブロック共重合体を含有する別個の処理流を組み合わせること、又は2)同一の処理流の中で前記個々の成分を調製することによって調製され得る。これら2つのアプローチには、異なる利点がある。2つの成分が、別個に重合され、仕上げ前に混合されることによって、溶媒配合物が調製される場合、軟化修飾剤又は基礎重合体を作製するために使用され得る化学反応に関して制約はほとんど存在しない。製造の化学反応及び関連する技術は、かなり単純かつ頑強であり得る。軟化修飾剤は、従来の陰イオン性重合技術、すなわち1)リチウムアルキル等の金属アルキルを使用する開始、2)適切な単量体の添加による増殖、及び3)アルコール等のプロトン性試薬の化学量論的量の添加によるリビング鎖末端の終結によって調製され得る。あるいは、第二級アミン等の重合鎖転移剤が、重合開始剤1モルあたり2つ以上の目的に合わせて作られた軟化修飾剤分子の調製を可能にするために使用され得る。本実施形態において、基礎ブロック共重合体は、別個の処理工程で調製され、ブロック共重合体の合成に関する公知の方法の何れかを使用して作製され得る。別のアプローチは、ブロック共重合体を採取し、前記ブロック共重合体を適切な溶媒中に再度溶解した後、それを目的に合わせて作られた軟化修飾剤の溶液と組み合わせ、これら2つを互いに最終処理するものであり得る。
従って、本発明は、広範には、新規ブロック共重合体組成物であり、この組成物は、
(a)固体ブロック共重合体の100重量部
((i)前記ブロック共重合体は、少なくとも2つのAブロックと少なくとも1つのBブロックとを含み、各Aブロックは、モノアルケニルアレーン重合体ブロックから独立して選択され、及び各Bブロックは、
(1)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び無作為な分布を有する重合体ブロック;
(2)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及びブロック化された分布を有する重合体ブロック;
(3)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び漸減した分布を有する重合体ブロック;並びに
(4)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び調節された分布を有する重合体ブロック
から独立して選択され;
(ii)各Aブロックは、約3,000と約60,000との間のピーク分子量を有し、及び各Bブロックは、約20,000と約300,000との間のピーク分子量(MW)を有し;
(iii)前記ブロック共重合体中のモノアルケニルアレーンの総量は、約30重量%ないし約85重量%であり;並びに
(iv)各Bブロック中のモノアルケニルアレーンの重量比(S)は、約5%と約75%との間である。);並びに
(b)前記ブロック共重合体のBブロックの特徴に構造的に関連する、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の5ないし250重量部
((i)前記ブロック共重合体の前記Bブロックのピーク分子量(MW)に対する前記軟化修飾剤のピーク分子量(MW)の比(MW)/(MW)は、0.01ないし1.0であり、最小分子量(MW)は2,000であり;
(ii)各軟化修飾剤中のモノアルケニルアレーンの重量パーセント(S)は、約5%と約75%との間であり、及びS/Sの比は、0.5と1.5との間である。)
を含み、並びに
(c)前記ブロック共重合体は、第一の反応器中において、溶媒の存在下で、溶液中で重合されて、第一の溶液が形成され、及び前記軟化修飾剤は、第二の反応器中において、溶媒の存在下で、溶液中で重合されて、第二の溶液が形成され;
(d)前記第一の及び第二の溶液が組み合わされて、共通溶液が形成され;及び
(e)前記溶媒が前記共通溶液から除去されて、前記ブロック共重合体と前記目的に合わせて作られた軟化修飾剤との密接な混合物が提供される。
低分子量の目的に合わせて作られた(流動性及び柔軟性を改良するように作用する)修飾剤が、調節された分布のブロック共重合体と共に、「原位置で」作製され又は仕上げられるので、これらの組成物は、「原位置組成物」と命名される。目的に合わせて作られた軟化修飾剤が別個の反応器中でおよび別個の溶液中で最初に作製される場合、溶液を組み合わせ、前記原位置組成物を得るための多くの手段が存在する。これらには、
1.両成分の重合後に第一の溶液及び第二の溶液を組み合わせた後、溶媒配合物の仕上げを行うこと;
2.ブロック共重合体の重合前に第二の溶液を第一の溶液に添加し、次いで重合及び仕上げを続けること;
3.ブロック共重合体の重合の間に、第二の溶液を第一の溶液に添加し、次に仕上げを行うこと;又は
4.溶媒中に固体ブロック共重合体を再度溶解して第一の溶液を形成し、目的に合わせて作られた軟化修飾剤を第二の溶液中で重合させ、第一の及び第二の溶液を組み合わせ、次いで溶媒配合物の仕上げを行うこと
が含まれる。
あるいは、単一の容器中で前記組成物を作製することが可能である。この場合に、前記組成物は、
(a)固体ブロック共重合体の100重量部
((i)前記ブロック共重合体は、少なくとも2つのAブロックと少なくとも1つのBブロックとを含み、各Aブロックは、モノアルケニルアレーン重合体ブロックから独立して選択され、及び各Bブロックは、
(1)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び無作為な分布を有する重合体ブロック;
(2)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及びブロック化された分布を有する重合体ブロック;
(3)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び漸減した分布を有する重合体ブロック;並びに
(4)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び調節された分布を有する重合体ブロック;
から独立して選択され;
(ii)各Aブロックは、約3,000と約60,000との間のピーク分子量を有し、及び各Bブロックは、約20,000と約300,000との間のピーク分子量(MW)を有し;
(iii)前記ブロック共重合体中のモノアルケニルアレーンの総量は、約30重量%ないし約80重量%であり;及び
(iv)各Bブロック中のモノアルケニルアレーンの重量パーセント(S)は、約5%と約75%との間である。);及び
(b)前記ブロック共重合体のBブロックの特徴に構造的に関連する、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の5ないし250重量部
((i)前記ブロック共重合体の前記Bブロックのピーク分子量(MW)に対する前記軟化修飾剤のピーク分子量(MW)の比(MW)/(MW)は、0.01ないし1.0であり、最小分子量(MW)は2,000であり;
(ii)各軟化修飾剤中のモノアルケニルアレーンの重量パーセント(S)は、約5%と約75%との間であり、及びS/Sの比は、0.5と1.5との間である。)
を含み、並びに
(c)前記調節された分布のブロック共重合体は、溶媒の存在下で、反応器中において、溶液中で形成され、及び前記目的に合わせて作られた軟化修飾剤は、同一の反応器中において、同一溶液中で形成され;及び
(d)前記溶媒が、前記溶液から除去され、前記調節された分布のブロック共重合体と前記目的に合わせて作られた軟化修飾剤との密接な混合物が与えられる。
単一の反応器が採用されるこの事例において、他の選択として、重合の順序を変更することが含まれ、
1.軟化剤は、ブロック共重合体の前に重合され;
2.軟化剤は、ブロック共重合体の重合の間に重合され;及び
3.軟化剤は、ブロック共重合体の後に重合される。
以下の実施例において示されるように、本発明の組成物は、伝統的な油と比較して、より低い硬度並びに向上した強度、向上した色及び油流出のより低い傾向を有する。さらに、改良された気体透過性を有する組成物及び物品を得ることが可能である。さらに、等しい硬度でのより低い揮発性並びに向上した感覚受容性、向上した曇り/煙の特性及び低下した抽出可能レベルを有する組成物を得ることが可能である。第一に興味深いことに、本発明の実施によって重要な及び予期せぬ方法上の利点を得ることが可能である。具体的な不飽和の調節された分布のブロック共重合体及び目的に合わせて作られた軟化修飾剤に関する詳細は、前記ブロック共重合体及び前記軟化修飾剤を作製するための方法と共に、以下にさらに記載されている。
発明の詳細な説明
本発明は、新規の組成物及び前記組成物を調製する方法を提唱する。新規組成物中の2つの基本成分は、(a)調節された分布の不飽和ブロック共重合体、及び(b)新規の、目的に合わせて作られた軟化修飾剤である。
1.調節された分布の不飽和ブロック共重合体
本発明において利用されるブロック共重合体は、以下の基準を満たすいずれもの不飽和のブロック共重合体を広範に含む。
(1)このブロック共重合体は、ブロック共重合体の総重量を基礎として30重量%に等しい又はそれ以上のモノアルケニルアレーン含有量を有する、及び
(2)このブロック共重合体は、少なくとも2つのAブロック及び少なくとも1つのBブロックを有する。ここにおいて、
各Aブロックは、モノアルケニルアレーン重合体ブロックであり、及び
各Bブロックは、
(a)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び無作為な分布を有する重合体ブロック;
(b)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及びブロック化された分布を有する重合体ブロック;
(c)少なくとも1つの共役ジエン及び少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し並びに漸減する分布を有する重合体ブロック;並びに
(d)少なくとも1つの共役ジエン及び少なくとも1つのモノアルケニルアレーンを有し並びに調節された分布を有する重合体ブロック
から選択される。
本発明の組成物を調製するために使用されるブロック共重合体の1つの重要な態様は、モノアルケニルアレーン含有量である。上述のように、モノアルケニルアレーン含有量は、ブロック共重合体の総重量に基づいた30重量%に等しく又はそれ以上であるべきである。好ましくは、モノアルケニルアレーン含有量は、ブロック共重合体に関して約40ないし約85重量%の範囲である。別の実施形態において、モノアルケニルアレーン含有量は、約50ないし約80重量%の範囲である。
ブロック共重合体のA及びBブロック中で使用されるモノアルケニルアレーンは、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン及びパラブチルスチレン又はこれらの混合物から独立して選択される。これらのうち、スチレンが最も好ましい。
Bブロックの共役ジエンは、1,3−ブタジエン及び置換されたブタジエン、例えば、イソプレン、ピペリレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、及び1−フェニル−1,3−ブタジエン又はこれらの混合物などから独立して選択される。これらのうち、イソプレン及び1,3−ブタジエンが最も好ましく、これら2つのうち、1,3−ブタジエンがさらに好ましい。
本発明において利用されるブロック共重合体の分子量の広範な範囲が使用可能であるが、多くの場合、各Aブックの数平均分子量は、独立に、約3,000ないし約60,000の、好ましくは約5,000ないし約45,000の範囲であり、各Bブロックの数平均分子量は、独立に、約20,000ないし約200,000の、好ましくは約20,000ないし約150,000の範囲であり、ブロック共重合体が、連続したブロック共重合体である場合、約10,000ないし約100,000であり、ブロック共重合体が、結合したブロック共重合体である場合、好ましくは約10,000ないし約75,000の範囲である。
上述のように、本発明において利用可能なブロック共重合体のBブロックは、多様な中間ブロックから選択される。より具体的には、意図されるブロック共重合体の範囲に属するのは、中間ブロックが、「無作為の」、「ブロック化された」、「漸減された」又は「調節された」分布配置を有することが想定されるブロック共重合体である。
より具体的には、実施形態(a)において、Bは、Bブロックが、無作為な分布を有する、少なくとも1つの共役ジエン及び少なくとも1つのモノアルケニルアレーンからなる重合体ブロックを含む。本明細書で使用される「無作為な分布」という語句は、ブロックの片方の末端からもう片方の末端までの単量体の分布が、ほぼ均一である(例えば、単量体の相対的濃度に基づいた統計的な分布である)ことを意味する。好ましくは、本実施形態において、各Bブロックの共役ジエンは、イソプレン及びブタジエンから独立に選択され、ブタジエンが最も好ましく、モノアルケニルアレーンは、Aに関して上述に定義されるとおりであり、スチレンが最も好ましい。
実施形態(b)において、Bは、Bブロックが、ブロック化された分布を有する、少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンを含む重合体ブロックを含む。本明細書で使用される「ブロック化された分布」とは、A単量体(又は別の例ではB単量体)が、統計的な(すなわち「無作為な」)分布で見出されるよりも他のA単量体と(又はB単量体の場合、他のB単量体と)グループ化される可能性がより高く、これにより短い「画定された」単量体ブロックを生じることを意味する。好ましくは、本実施形態において、各Bブロックの共役ジエンも、イソプレン及びブタジエンから独立に選択され、ブタジエンが最も好ましく、モノアルケニルアレーンは、Aに関して上述に定義されるとおりであり、スチレンが最も好ましい。
第三の実施形態(c)において、Bは、Bブロックが、漸減した分布を有する、少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンを含む重合体ブロックを含む。本明細書で使用される「漸減した分布」という用語は、分布が、ブロックの一方の末端におけるA単量体(又は別の例においては、B単量体)の濃度がブロックの他方の末端における濃度よりも大きい(ブロックの一方の末端からブロックの他方の末端まで徐々に減少する)不均一な分布であることを意味する。他の実施形態にあるように、各Bブロックの共役ジエンは、また、イソプレン及びブタジエンから独立に選択され、ブタジエンが最も好ましく、モノアルケニルアレーンは、Aに関して上述に定義されるとおりであり、スチレンが最も好ましい。
第四かつ最後の実施形態(d)において、Bは、Bブロックが調節された分布を有する、少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンを含む重合体ブロックを含む。本明細書において、「調節された分布」という語句は、同時係属中であり同一出願人による、2003年2月6日出願の、「NOVEL BLOCK COPOLYMERS AND METHOD FOR MAKING SAME」という名称の米国特許出願第10/359,981号において定義されているとおりである。従って、第10/359,981号特許出願の全内容は、参照により本明細書に組み込まれる。より具体的には、調節された分布のブロック共重合体の分子構造は、以下の属性を有する:(1)共役ジエン単位に富んだ(すなわち、共役ジエン単位の平均量よりも大きな)モノアルケニルアレーンホモ重合体(「A」)ブロックに隣接した末端領域;(2)モノアルケニルアレーン単位に富んだ(すなわち、モノアルケニルアレーン単位の平均量よりも大きな)Aブロックに隣接していない1つ又はそれ以上の領域;及び(3)比較的低いモノアルケニルアレーン、例えば、スチレンの塊を有する全体的な構造。これに関して、「富んだ」とは、平均量よりも大きいとして定義され、好ましくは平均量の5%超である。他の実施形態にあるように、各Bブロックの共役ジエンは、また、イソプレン及びブタジエンから独立に選択され、ブタジエンが最も好ましく、モノアルケニルアレーンは、Aに関して上述に定義されるとおりであり、スチレンが最も好ましい。
本発明のブロック共重合体は、連続的重合及び標準的な結合剤を使用する結合を含む、本分野で公知の方法の何れかによって調製され得る。本発明のフィルムにおいて使用され得るブロック共重合体の例及びこのようなブロック共重合体を調製する方法には、米国特許4,925,899号、米国特許第6,521,712号、米国特許第6,420,486号、米国特許第3,369,160号、米国特許第6,265,485号、米国特許第6,197,889号、米国特許第6,096,828号、米国特許第5,705,569号、米国特許第6,031,053号、米国特許第5,910,546号、米国特許第5,545,690号、米国特許第5,436,298号、米国特許第4,248,981号、米国特許第4,167,545号、米国特許第4,122,134号、米国特許第6,593,430号、及び米国特許出願10/359,981号(各々、参照により本明細書に組み入れられる。)に開示されている重合体及び方法が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
上に記載されているように、本発明において使用されるブロック共重合体は、少なくとも2つのAブロックと少なくとも1つのBブロックとを有する。従って、本発明において使用されるブロック共重合体は、直鎖的に連続したブロック共重合体及び(直鎖的に結合された及び分岐鎖的に結合されたブロック共重合体を含む)結合されたブロック共重合体など、本発明に関する基準を満たすいずれものブロック共重合体を含み得る。ブロック共重合体が直鎖的に結合している場合又は分岐鎖的に結合している場合、アームは、対称又は非対称であり得る。
本ブロック共重合体の構造に拘泥することを望むものではないが、少なくとも2つのAブロックと少なくとも1つのBブロックを含有し、本発明の範囲に属すると考えられる代表的な構造には、次の構造のブロック共重合体が含まれるが、これらに限定されるわけではない(但し、上述の他の基準を満たすものとする。)。
(1)(A−A−B−C)m−X−(C−B−A)n又は(A−B−C)n−X、ここにおいて、各Aブロックは、独立に、モノアルケニルアレーンの重合体ブロックであり、各Aブロックは、独立に、モノアルケニルアレーンの重合体ブロックであり、各Bは、独立に、モノアルケニルアレーンと共役ジエンの共重合体ブロックであり、各Cは、独立して、共役ジエンのブロックであり、m≦nであり、m+nが3ないし20であり、同一ブロック共重合体のAブロックは、異なる分子量を有し得る。
(2)A−B−B−A、ここにおいて、各A及びAは、独立に、モノアルケニルアレーンの重合体ブロックであり、各Bは、独立に、モノアルケニルアレーン及び共役ジエンの重合体ブロックである。
(3)A−B−A、(A−B)、(A−B)−A、(A−B−A)n−X又は(A−B)n−X、ここにおいて、各Aは、独立に、モノアルケニルアレーンの重合体ブロックであり、各Bは、独立して、モノアルケニルアレーン及び共役ジエンの重合体ブロックであり、Xは結合剤の残基であり、nは2ないし30である。
(4)A−A−B−B−X−B−B−A−A、A−B−B−X−B−A、A−A−B−B−X−B−B−A、ここにおいて、各A及びAは、独立に、モノアルケニルアレーンの重合体ブロックであり、各B及びBは、独立に、モノアルケニルアレーン及び共役ジエンの重合体ブロックである。
(5)B−(A−B)n;X−[(A−B)n]m+1;X−[(B−A)n]m+1;X−[(A−B)n−A]m+1;X−[(B−A)n−B]m+1;Y−[(A−B)n]m+1;Y−[(B−A)n]m+1;Y−[(A−B)n−A]m+1;Y−[(B−A)n−B]m+1、ここにおいて、各Aは、独立に、モノアルケニルアレーンの重合体ブロックであり、各Bは、独立に、モノアルケニルアレーン及びジエンの重合体ブックであり、Xはn機能的開始剤のラジカルであり、Yはm機能的結合剤のラジカルであり、m及びnは1ないし10の自然数である。
(6)(A−A−B−B−B−X−(B−B−B−A、ここにおいて、各A及びAは、独立に、モノアルケニルアレーンの重合体ブロックであり、各B、B及びBは、独立に、モノアルケニルアレーン及び共役ジエンの重合体ブロックであり、n及びmは各々、独立に、0又は3以上である。
(7)A−A−B−X−B−A−A、A−B−X−B−A、A−A−B−X−B−A、ここにおいて、各Aは、独立に、モノアルケニルアレーンの重合体ブロックであり、各Bは、独立に、モノアルケニルアレーン及び共役ジエンの重合体ブロックである。
(8)A−B−C、A−C−B、A−B−C−A、A−B−C−B−A、A−C−B−C−A、A−B−B−C−A、A−B−C−B−C−B−A、A−B−A−B−C−A、A−B−C−A−C−B−A、A−B−A−C−B、A−B−A−B−C、ここにおいて、各A、A及びAは、独立に、モノアルケニルアレーンであり、各B及びBは、独立に、モノアルケニルアレーン及び共役ジエンの重合体ブロックであり、各C及びCは、独立に、共役ジエンの重合体ブロックである。
ここで使用されるとき、複数のブロックが「独立に」、1つの重合体ブロックであると記載されている場合、このような重合体ブロックは同一であり得る、又は前記重合体ブロックは別異であり得る。
本発明の物品を製造するために使用される上述の水素付加されていないブロック共重合体は、所望であれば、上述の方法によって容易に調製され得ることが留意されるべきである。しかしながら、これらの共重合体の多くは市販されており、市販の重合体は全体的な処理に関与する処理工程数を削減する役割を果たすので、市販の重合体を使用することが通常好ましい。市販の上述のブロック共重合体の例には、Styrolux(登録商標)Polymers(BASF Aktiengesellschaftから市販)、K−Resin(登録商標)Polymers(Chevron−Phillips Corporationから市販)及びKRATON(登録商標)Polymers(KRATON Polymers LLCから市販)が含まれるが、これらに限定されるわけではない。
2.目的に合わせて作られた軟化修飾剤
本発明において使用される目的に合わせて作られた軟化修飾剤(TSM)は、好ましくは、ブロック共重合体のBブロックの構造と同様の構造を有する。例えば、Bブロックがスチレン及びブタジエンの無作為な共重合体である場合には、このブロック共重合体と共に使用されるTSMは、スチレン及びブタジエンの無作為な共重合体であり、Bブロックがスチレン及びブタジエンの漸減した共重合体である場合には、このブロック共重合体と共に使用されるTSMは、漸減した共重合体であり、Bブロックがスチレン及びブタジエンの調節された分布の共重合体である場合には、このブロック共重合体と共に使用されるTSMも調節された分布であるなどである。好ましい実施形態ではないが、ブロック共重合体のBブロックのものと類似していない構造を有するTSMを組み合わせることは可能である(例えば、無作為なBブロック及び調節された分布のTSM)。
さらに、TSMは、次の要件を満たす。
i.前記ブロック共重合体の前記Bブロックのピーク分子量(MW)に対する前記軟化修飾剤のピーク分子量(MW)の比(MW)/(MW)は0.01ないし1.0であり、最小分子量(MW)は2,000であり;
ii.各軟化修飾剤中のモノアルケニルアレーンの重量%(S)は、約5%と約75%の間であり、S/Sの比は、0.5と1.5の間である。
ブロック共重合体が調節された分布のブロック共重合体である場合には、TSMも、調節された分布の構造を有する。例えば、調節された分布のブロック共重合体と共に使用される目的に合わせて作られた軟化修飾剤は、調節された分布のブロック共重合体のBブロックの特徴と構造的に関連し、ここで、
i.軟化修飾剤は、I/Iの比が0.2と2.0の間であるように、少なくとも1つの共役ジエン及び塊度(blockiness index)Iを有する少なくとも1つのモノアルケニルアレーンを含有し;
ii.前記調節された分布のブロック共重合体の前記Bブロックのピーク分子量(MW)に対する前記軟化修飾剤のピーク分子量(MW)の比(MW)/(MW)は、0.01ないし1.0であり、最小分子量(MW)は、2,000g/モルであり;及び
iii.各軟化修飾剤中のモノアルケニルアレーンの重量%(S)は、約5%と約75%の間であり、S/Sの比は、0.5と1.5の間である。
以下は、調節された分布のブロック共重合体と共に使用される、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の特性に関する好ましい範囲である。
・モノアルケニルアレーンは、好ましくはスチレンであり、共役ジエンは、好ましくは1,3−ブタジエン、イソプレン又はこれらの混合物であり、より好ましくは1,3−ブタジエンであり;
・修飾剤の塊度(I)は、好ましくは0ないし80%であり、より好ましくは0ないし35%であり;
・I/Iの比は、好ましくは0.5と1.5の間であり、より好ましくは0.75と1.25の間であり;
・前記調節された分布のブロック共重合体の前記Bブロックのピーク分子量(MW)に対する前記軟化修飾剤のピーク分子量(MW)の比(MW)/(MW)は、0.02ないし1.0であり、好ましくは0.05ないし0.8であり、最小分子量(MW)は2,000g/モルであり;及び
・各軟化修飾剤中のモノアルケニルアレーンの重量%(S)は、好ましくは約20%と約50%の間であり、及びS/Sの比は、好ましくは0.75と1.25の間である。
3.ブロック共重合体及び目的に合わせて作られた軟化修飾剤を合成するための全体的な方法
本発明のブロック共重合体及び目的に合わせて作られた軟化修飾剤を形成するための陰イオン性溶液共重合は、概ね、以前に使用された公知の方法及び材料を用いて実施することができる。一般に、共重合は、重合開始剤、溶媒、促進剤及び構造修飾剤を含む補助材料の公知の選択を使用して、陰イオン的に達成される。
本発明の重要な態様は、調節された分布の共重合体ブロックB中の及び軟化修飾剤中の共役ジエンの微小構造又はビニル含有量を調節することである。「ビニル含有量」という語は、(ブタジエンの場合、)共役ジエンが、1,2−付加を介して重合されるという事実を指す(イソプレンの場合、3,4−付加である。)。純粋な「ビニル」基は、1,3−ブタジエンの1,2−付加重合の場合にのみ形成されるが、ブロック共重合体の最終的な特性に及ぼすイソプレンの3,4−付加重合(及び他の共役ジエンに関する同様の付加)の効果は、同様である。「ビニル」という語は、重合体鎖上の懸垂型ビニル基の存在を指す。共役ジエンとしてのブタジエンの使用を指す場合には、共重合体ブロック中の縮合ブタジエン単位の約20ないし約80モル%が、プロトンNMR分析によって決定された場合に1,2ビニル立体配置を有することが好ましい。
重合媒体として使用される溶媒は、形成重合体のリビング陰イオン性鎖の末端と反応しない全ての炭化水素であり得、市販の重合単位中で容易に取り扱われ、製品重合体に関する適切な溶解度特徴を与える。例えば、一般にイオン化可能な水素を欠如する非極性脂肪族炭化水素は、特に適切な溶媒となる。頻繁に使用されるのは、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン及びシクロオクタン等の環状アルカンであり、これらは全て比較的非極性である。他の適切な溶媒が当業者に公知であり、プロセス条件の所定の組において効果的に機能するように選択することが可能であり、温度は、考慮に入れられる主要因子の1つである。
本発明のブロック共重合体及び軟化修飾剤を調製するための出発材料には、開始単量体が含まれる。アルケニルアレーンは、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン及びパラブチルスチレン又はこれらの混合物から選択可能である。これらのうち、スチレンが最も好ましく、多様な製造元から市販されており、比較的安価である。
本明細書で使用するための共役ジエンは、イソプレン、ピペリレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、及び1−フェニル−1,3−ブタジエン又はこれらの混合物等の1,3−ブタジエン及び置換ブタジエンである。これらのうち、1,3−ブタジエンが最も好ましい。本明細書で使用される及び特許請求の範囲で使用される「ブタジエン」とは、特に「1,3−ブタジエン」を指す。
陰イオン性共重合のためのその他の重要な出発材料には、1つ又はそれ以上の重合開始剤が含まれる。本発明において、このようなものには、例えば、アルキルリチウム化合物及び他の有機リチウム化合物(m−ジイソプロペニルベンゼンのジ−sec−ブチルリチウム付加物等のジ開始剤を含む、s−ブチルリチウム、n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、アルミリチウム等)が含まれる。他のこのようなジ開始剤は、米国特許第6,492,469号に開示されている。多様な重合開始剤のうち、s−ブチルリチウムが好ましい。開始剤は、所望の重合体鎖あたり1個の開始剤分子をベースにして算出される量の(単量体及び溶媒を含む)重合混合物中で使用可能である。リチウム開始剤処理は、周知であり、例えば、その記載が参照により本明細書に組み入れられる米国特許第4,039,593号及び再審査27,145に記載されている。
本発明の新規共重合体を調製するための重合条件は、一般的に陰イオン性重合のために使用されるものと通常類似している。本発明において、重合は、好ましくは−30℃ないし約150℃、より好ましくは約10℃ないし約100℃、最も好ましくは、産業的限界を考慮して、約30℃ないし約90℃の温度で実施される。重合は、不活性雰囲気、好ましくは窒素中で実施され、また、約0.5ないし約10バールの範囲内の圧力下で達成され得る。この共重合は、一般に、約12時間未満を必要とし、温度、単量体成分の濃度、重合体の分子量及び使用される分配剤の量に応じて、約5分ないし約5時間で達成することが可能である。
本明細書で使用されるように、「熱可塑性ブロック共重合体」は、スチレン等の1つ又はそれ以上のモノアルケニルアレーンの少なくとも1つの第一ブロックと、ジエン及びモノアルケニルアレーンの調節された分布の共重合体の第二のブロックとを有するブロック共重合体として定義される。前記熱可塑性ブロック共重合体を調製するための方法は、ブロック重合に関して一般的に公知の方法の何れかを介するものである。本発明は、一実施形態として、二元ブロック、三元ブロック共重合体、四元ブロック共重合体又は多元ブロック組成物を含み得る、熱可塑性共重合体組成物が含まれる。二元ブロック共重合体組成物の場合、1つのブロックは、アルケニルアレーンベースのホモ重合体ブロックであり、これとともに重合されるのは、ジエン及びアルケニルアレーンの調節された分布の共重合体の第二ブロックである。三元ブロック組成物の場合、末端ブロックとしてガラス状のアルケニルアレーンベースのホモ重合体を、中間ブロックとしてジエン及びアルケニルアレーンの調節された分布の共重合体を含む。三元ブロック共重合体組成物が調製される場合、調節された分布のジエン/アルケニルアレーン共重合体はここで「B」として指定可能であり、アルケニルアレーンベースのホモ重合体は「A」として指定可能である。A−B−Aの三元ブロック組成物は、連続的な重合又は結合の何れかによって調製可能である。逐次溶液重合技術において、まず、比較的硬質の芳香族ブロックを生じるために、モノアルケニルアレーンが導入され、その後、調節された分布のジエン/アルケニルアレーン混合物を導入して、中間ブロックを形成し、次いで、モノアルケニルアレーンを導入して終止ブロックを形成する。直鎖状のA−B−A立体配置に加え、このブロックは、ラジアル状(分岐鎖)重合体である(A−B)Xを形成するために構造化可能であり、又は、構造の両種類を混合物中で組み合わせることが可能である。さらに、Aブロックの幾つかが、他のAブロックの幾つかよりも高い分子量を有する(例えば、このような重合体が、構造(A−B)−X−(B−A)を有し得る(dは、1ないし30であり、eは、1ないし30であり、並びにA1及びA2のブロックの分子量が少なくとも20%ほど異なる。)。)、非対称性の多様式のブロック共重合体が含まれるように意図される。幾つかのA−B二元ブロック重合体が存在し得るが、好ましくは、ブロック共重合体の少なくとも約70重量%が、強度を付与するように、A−B−A又はラジアル状である(又は、1分子あたり2個若しくはそれ以上の終止樹脂ブロックを有するような他の分岐鎖である。)。
ラジアル状(分岐鎖)重合体の調製は、「結合」と呼ばれる重合後工程を必要とする。分岐鎖の調節された分布のブロック共重合体及び/又は分岐鎖の目的に合わせて作られた軟化修飾剤の何れかを有することは可能である。調節された分布のブロック共重合体に関する上述のラジアル状物質の式において、nは、2ないし30の、好ましくは約2ないし約15の整数であり、Xは、結合剤の残遺物又は残基である。多様な結合剤は、本分野で公知であり、例えば、ジハロアルカン、ハロゲン化シリコン、シロキサン、多機能性エポキシド、シリカ化合物、カルボン酸による一価アルコールのエステル(例えば、アジピン酸ジメチル)及びエポキシ化油を含む。星型の重合体は、例えば、米国特許第3,985,830号、第4,391,949号、及び第4,444,953号、加国特許第716,645号に開示されているポリアルケニル結合剤を使用して調製される。好ましくは、テトラエトキシシラン(TEOS)等のテトラアルコキシシラン、アジピン酸ジメチル及びアジピン三次エチル等の脂肪族ジエステル、並びにビスフェノールAとエピクロロヒドリンとの反応に由来するジグリシジルエーテル等のジグリシジル芳香族エポキシ化合物である。
4.成分を合成するための個別の反応器プロセス
本発明の原位置組成物を調製する1つの代替法は、個別の反応器中でブロック共重合体から別個に、目的に合わせて作られた軟化修飾剤を重合することである。従って、以下の代替法が可能である。
a)ブロック共重合体の調製前又は調製中に、目的に合わせて作られた軟化修飾剤溶液を添加
場合により、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の重合溶媒中の溶液は、調節された分布のブロック共重合体の合成のための溶媒として使用され得る。この目的に合わせて作られた修飾剤は、(重合体に関する絡み合い分子量(entanglement molecular weight)に比べて)分子量が低い場合があり得るので、配合物の溶液粘度にほとんど寄与しないように条件を選択することが可能である。溶液粘度は、しばしば、バッチ重合プロセスにおいて調製可能なブロック共重合体の量に影響を及ぼす制限因子である。このスキームにおいて、ブロック共重合体が通常の方法で合成されたものであれば、目的に合わせて作られた軟化修飾剤は、本質的に、使用された溶媒の幾つかを置換している。配合物の溶液に仕上げが行われる場合には、基礎ブロック共重合体が通常の方法で合成されたときに実現されるものより多くの生成物(基礎ブロック共重合体+修飾剤)が溶液1ポンド当り生じる。重合プロセスの効率は増大した。
b)基礎ブロック共重合体の調製後の目的に合わせて作られた軟化修飾剤溶液の添加
ブロック共重合体は、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の溶液の添加前に調製され得、2つの流れは、他の重合体処理工程又は洗浄若しくは抗酸化剤の添加の前に配合され得る。このようなプロセスには、これらの重合後の技術を2つの別個の流れに適用する必要がないという利点がある。
c)目的に合わせて作られた軟化修飾剤溶液の仕上げ直前の添加
調節された分布のブロック共重合体及び目的に合わせて作られた軟化修飾剤の溶液が、溶媒除去工程直前にただ組み合わされるだけの場合でさえ、このプロセスには、これら2つ成分の各々に最も適した方法によって前記2つの成分を簡便に調製可能であるという利点がある。これら2つの重合プロセスは、両方の調製に適合するこれらのプロセス条件のみに制限されているわけではない。頑強なプロセスが想定される。また、配合物の固体含有量が、当初のブロック共重合体溶液自体よりも多いので、よりエネルギー効率的な除去プロセスが実現され得る。
d)目的に合わせて作られた軟化修飾剤溶液の、再溶解されたブロック共重合体の溶液への添加及びその後の仕上げ
この例において、固体のブロック共重合体は適切な溶媒中に再溶解された後、目的に併せて作られた軟化修飾剤の溶液と組み合わされ、その後、両材料が共に仕上げられる。
5.成分を合成するための単一反応器処理
他方、同一容器中での目的に合わせて作られた軟化修飾剤及びブロック共重合体の調製によって、第二の重合容器及び関連プロセス調節機具が不要となる。このアプローチにおいて、器具の経費が大幅に削減され得る。以下に記載されているプロセス概念に限定されることを望まないが、このアプローチをどのように実施し得るかの例示として、以下の例を与える。
a)ブロック共重合体の調製前の、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の調製
このアプローチは、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の溶液が、ブロック共重合体の調製のための溶媒の一部を置換するために使用される場合について上に略述されているものと本質的に同一である。このプロセスの効率性は全て、唯一の容器が本例において使用されるというさらなる利点で実現される。
b)ブロック共重合体のBブロックがまず合成される、Bブロックの調製中の目的に合わせて作られた軟化修飾剤の調製
本アプローチでは、目的に合わせて作られた修飾剤とブロック共重合体の両者の重合を同時に開始するために、十分な開始剤が添加される。所望の分子量の目的に合わせて作られた修飾剤を合成するために、(単量体の計画された添加によって調節され、又は速度論的に制御されたスキーム下で終結の時間によって調節されるように)十分な単量体が重合された場合には、混合物の目的に合わせて作られた修飾剤部分に関するリビング鎖末端は、アルコール等のプロトン性部分の適切な量の添加によって終結される。初期の基礎ブロック共重合体のものである残存するリビング鎖は、共重合体の最初のブロックの完結まで重合を継続させる。第二の単量体の添加は、その時点で、(単量体法、結合化学反応、および多様な重合後技術の連続的な投入を含むために)このような重合体の合成のための慣用技術を使用するブロック共重合体の構築を可能とする。本アプローチは、本節に最初に記載された方法の利点を全て有し、より迅速な重合周期時間が実現され得るように、1つの重合工程が削除されているというさらなる利点を伴う。
c)Bブロックが最後に合成される、ブロック共重合体のBブロックの調製中の、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の調製
上述のプロセスの逆は、調節された分布のブロック共重合体に対する最後の重合工程中に、目的に併せて作られた軟化修飾剤を合成することである。このプロセスにおいて、開始剤種の第二の負荷が、調節された分布のブロック共重合体の重合の最後の工程における適切な時点で添加され、重合の「再開」及び新たに開始された種の十分な増殖を可能にし、所望の分子量の目的に合わせて作られた軟化修飾剤を生じる。開始剤の新たなバッチが、正しい分子を作製するために、進行中の重合に適時に負荷され得る。あるいは、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の重合及びブロック共重合体の重合の完結を可能するために、新しい開始剤の一定分量の添加後に、単量体の新たな負荷を添加することができる。次いで、ブロック共重合体と目的に合わせて作られた修飾剤との溶媒配合物は、酸種の添加によって終結される。次いで、得られた混合物は、ブロック共重合体を回収するために通常使用される方法を使用して、溶媒から回収され得る。上述のように、本アプローチは、目的に合わせて作られた修飾剤が基礎ブロック共重合体と同時に調製されているので、重合サイクル時間をより迅速なものとする。
d)調節された分布のブロック共重合体の最後のセグメントの調製後における目的に合わせて作られた軟化修飾剤の調製
本アプローチでは、ブロック共重合体の合成が完結され、場合により、結合、プロトン化、キャッピング剤との反応、又は開始種への鎖の転移によって、基礎ブロック共重合体のリビング鎖末端が終結される。調製中のこの時点で、重合は、(部分的に又は全体的に活性化された鎖転移種であり得る)開始剤の適切な量の添加によって再開される。目的に合わせて作られた修飾剤の重合を完結させるのに十分な単量体が添加され、その際、重合過程を完結させるために終止剤が添加される。本アプローチは、上述の第一の例において概略されるものと同様の利点を有し、ブロック共重合体の調製がより直接的であり得る(終止剤及びその種のもので夾雑されない)ということに注意すべきである。目的に合わせて作られた修飾剤とブロック共重合体との配合物は、次に、ブロック共重合体の回収に標準的な方法の何れかを使用して、溶媒から回収され得る。
6.仕上げ工程
全ての重合後の最後の工程は、溶媒から最終的な重合体を回収するための仕上げである。多様な手段及び方法が、当業者に公知であり、これらの方法は、溶媒を蒸発させるための蒸気の使用、及び重合体の凝析後の濾過を含む。最終的に得られるのは、その特性に応じて、広範な種類の興味深い用途において有用な「きれいな」ブロック共重合体組成物である。
7.最終用途及び応用
本発明の重合体組成物は、広範な種類の用途において有用である。以下は、起こり得る多くの最終用途又は応用の部分的なリストである:外側被覆、個人衛生、鋳造され押し出された物品、遮蔽フィルム、包装、合成コルク及びキャップシール等の閉鎖、チューブ、食料又は飲料用容器を含む容器、自動車用内装用途、窓パッキン、発泡製品、弾性フィルム、複合繊維及び単一フィラメントなどの繊維、接着剤、化粧品及び医用品。
最後に、本発明の共重合体組成物は、共重合体特性に負の影響を与えない他の成分とともに混ぜ合わせることが可能である。さらなる成分として使用され得る典型的な材料には、色素、抗酸化剤、安定剤、界面活性剤、ワックス、流動促進剤、伝統的な加工油、溶媒、粒子状物質、粘着増強樹脂、末端ブロック樹脂及び組成物の加工しやすさ及びペレットの取り扱いを増大させるために添加される材料が含まれるが、これらに限定されるわけではない。さらに、共重合体組成物は、ポリオレフィン(例えば、プロピレンホモ重合体及び共重合体、エチレンホモ重合体及び共重合体並びにブチレンホモ重合体及び共重合体)、スチレン重合体(例えば、ポリスチレンホモ重合体、HIPS、ABS、SAN)、工学熱可塑性物質、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリエステル、機能化された重合体(例えば、マレイン酸化PP、マレイン酸化S−EB−S)、スチレンジエンブロック共重合体(例えば、S−I−S、S−B−S、S−I/B−S)、水素付加されたスチレンジエンブロック共重合体(例えば、S−EB−S、S−EP−S、S−EP、S−EB)等を含むが、例示であって、これらに限定されない他の重合体でさらに調合可能である。
以下の実施例は、単なる例示に過ぎず、いかなる意味においても本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、また、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
(実施例1A)
目的に合わせて作られた一連の軟化修飾剤を、分布調節剤であるジエチルエーテルの存在下でスチレンとブタジエンとの陰イオン性共重合によって調製し、表1に要約する。
Figure 2009530473
シクロヘキサン(123kg)を溶媒として使用して、分布調節剤ジエチルエーテル(9.8kg)の存在下で、スチレン(0.92kg)とブタジエン(0.93kg)との45℃での反応をs−ブチルリチウム(12重量%溶液289mL)で開始することによって、目的に合わせて作られた代表的な軟化修飾剤TSM第1番を標準的な陰イオン性共重合条件の下で合成した。単量体のバッチ負荷の重合の開始後、スチレン残余6.43kg及びブタジエン11kgをそれぞれ約0.75kg/分及び0.34kg/分の速度で負荷し、温度を約60℃まで上昇させた。重合が完了した時点で、メタノール約20mLで反応を終止させた。目的に合わせて作られた得られた不飽和の軟化修飾剤の分子量は、60.7kg/モルであり、HNMRによるビニル含有量34.6%及びポリスチレン含有量37.6%であった。HNMRによるスチレン塊度を測定すると、11%であり、スチレンの実質的な大部分が少なくとも1ブタジエン単位ほど、他のスチレン単位から分離されていることを示した。次に、セメントを脱イオン水で洗浄し、19gのIrganox 1010(重合体ベースで0.07重量%)を安定剤として添加した。この時点での固体含有量は、13重量%であった。
(実施例1B)
シクロヘキサン(3.02kg)を溶媒として使用し、分布調節剤ODMB(0.2g)の存在下でスチレン(0.243kg)とブタジエン(0.036kg、シクロヘキサン中の50重量%溶液として添加)との約65℃での反応をs−ブチルリチウム(5重量%溶液38.6mL)で開始することによる、約50PPMのo−ジメトキシベンゼン(ODMB)の存在下でのシクロヘキサン中のスチレンとブタジエンとの陰イオン性共重合によって、目的に合わせて作られた軟化修飾剤TSM第2番を調製した。単量体のバッチ負荷の重合の開始後、ブタジエン溶液残余0.647kg(0.323kgブタジエン)を約12g/分の速度で負荷し、温度を約70℃まで上昇させた。重合が完了したとき、メタノール約0.8mLで反応を終止させ、水約1gを添加することによって中和した後、反応器圧を低下させ、二酸化炭素で約45psigまで加圧した。目的に合わせて作られた得られた不飽和の軟化修飾剤の分子量は、38kg/モルであり、H NMRによるビニル含有量17%及びポリスチレン含有量37%であった。H NMRによるスチレン塊度を測定すると、11%であり、スチレンの大部分が少なくとも1ブタジエン単位ほど、他のスチレン単位から離れていることを示した。0.6gのIrganox 1010(重合体ベースで0.1重量%)及びIrgafos168の1.2g(重合体ベースで0.2重量%)を安定剤として添加した。この時点での固体含有量は、15重量%であった。
(実施例1C)
スチレン(255g)とブタジエン(57g)との約85℃での反応を、シクロヘキサン(3.9kg)中のs−ブチルリチウム(1M溶液約57g)で開始させることによる、標準的な陰イオン性共重合条件下での、シクロヘキサン中のスチレンとブタジエンとの陰イオン性共重合によって、目的に合わせて作られた軟化修飾剤TSM第3番を調製した。単量体のバッチ負荷の重合の開始後、ブタジエンの残余193gを約4.9g/分の速度で負荷し、温度を約85℃に維持した。重合が完了すると、メタノール約23gで反応を終止させた。目的に合わせて作られた得られた不飽和の軟化修飾剤の分子量は、11.3kg/モルであり、HNMRによるビニル含有量9%及びポリスチレン含有量51%であった。HNMRによるスチレン塊度を測定すると、23%であり、スチレンの大部分が少なくとも1ブタジエン単位ほど、他のスチレン単位から分離されていることを示した。この時点での固体含有量は、13重量%であった。
(実施例1D)
スチレン(260g)とブタジエン(52g)との約85℃での反応を、シクロヘキサン(4.7kg)中のs−ブチルリチウム(1M溶液約59g)で開始させることによる、標準的な陰イオン性共重合条件下での、シクロヘキサン中のスチレンとブタジエンとの陰イオン性共重合によって、目的に合わせて作られた軟化修飾剤TSM第4番を調製した。単量体のバッチ負荷の重合の開始後、ブタジエンの残余197gを約3.9g/分の速度で負荷し、温度を約85℃に維持した。重合が完了した時点で、メタノール約18gで反応を終止させた。目的に合わせて作られた得られた不飽和の軟化修飾剤の分子量は、4.2kg/モルであり、HNMRによるビニル含有量10%及びポリスチレン含有量48%であった。HNMRによるスチレン塊度を測定すると、11%であり、スチレンの大部分が少なくとも1ブタジエン単位ほど、他のスチレン単位から分離されていることを示した。この時点での固体含有量は、10重量%であった。
(実施例2)
CDBC第1番の調製
本発明を説明するために、目的に合わせて作られた軟化修飾剤との配合のため、調節された分布の多様なブロック共重合体を合成した。約20PPMのo−ジメトキシベンゼン(ODMB)の存在下で、シクロヘキサン中のスチレンとブタジエンとの陰イオン性共重合によって、調節された分布のブロック共重合体(CDBC第1番)のゴム製ブロックを調製した。1つの反応器中で、約60℃で、シクロヘキサン(98kg)中のs−ブチルリチウム(12重量%溶液1160mL)でスチレン(24kg)を重合させた。この重合の終了時に回収された試料のGPC分析の示す分子量は、14.5kg/モルであった。次に、262kgのシクロヘキサン、26kgのスチレン、3.8kgのブタジエン及び8.6gのODSMを含有する第二の反応器に、この溶液100.8kgを約70℃で移した。転移の完了後、ブタジエンをさらに35kg、約0.58kg/分の速度で負荷し、温度を約70℃に維持した。ブタジエンの負荷が完了した約10分後、溶液の色は、淡黄色からオレンジ色に変化し、ブタジエンが完全に消費されたことを示した。反応をさらに数分間進行させ、スチレンが全て消費されたことを確実にした後、ブタジエン約0.5kgを添加した。ブタジエン負荷物を数分間反応させた後、テトラエトキシシラン129.5g(約0.46モル/重合体Liモル)を添加して、リビング鎖を結合した。結合前に回収された試料の分子量は、66.6kg/モルであり、HNMRによるビニル含有量は15%であり、全体的なポリスチレン含有量は54%であった。このポリスチレン含有量は、約40%の調節された分布のセグメントのポリスチレン含有量と一致する。HNMRによるスチレン塊度を測定すると、59%であった。第一のセグメント中のスチレンが全て塊状であると仮定すると、調節された分布のセグメント中のスチレン約28%が塊状であるという結論が導かれ、このセグメント中のスチレンの大部分は、少なくとも1つのブタジエン単位ほど、他のスチレン単位から離れている。最終的な生成物のGPC分析は、鎖の約91%が結合し、これらの大部分(90%)が結合して、直鎖状生成物を形成しており、残りは主として3−アーム(ラジアル状)であることを示している。メタノール約5mLを添加して、全ての残余鎖を終止させた後、170gのIrganox 1010(重合体ベースの0.2重量%)及びIrgafos 168の298g(重合体ベースの0.35重量%)を安定剤として添加した。熱湯凝析によって、集合体を回収した。表2に記載される調節された分布のブロック共重合体を、以下の実施例において利用し、同様の技術を使用して調製した。CDBC−1及びCDBC−2は、(A−B)n−X構造を有するのに対し、CDBC−3は、(A−B−C)n−X種である。
Figure 2009530473
(実施例3)
TSMとブロック共重合体との配合物
目的に合わせて作られた軟化修飾剤と調節された分布のブロック共重合体との配合物第1番及び第2番を、以下の一般的な手法に従って調製した。CDBC重合体及びTSMの指定された量を、Cowles高剪断溶解器に、シクロヘキサンの一定量と共に添加し、約14重量%の固体を含有する溶液を形成した。次に、得られた混合物を約90℃に加熱し、約1400RPMで60ないし120分間混合させた。次に、溶媒をサイクロン中で揮散し、配合物を小片として回収した。シクロヘキサン中のCDBC重合体及びTSMの指定された量から調製されたフィルムを成型することによって、配合物3ないし5を調製した。シクロヘキサンからフィルムを成型することによって、配合物6も調製したが、Styroflex BX6105は、調節された分布の重合体ではない。得られた配合物を以下の表3に示し、次に、以下の実施例において使用する。
Figure 2009530473
以下に列挙される原材料を、後続の実施例において使用した。
・D−1102―KRATON Polymersによって供給された28%スチレンとの直鎖状SBSブロック共重合体
・D−1164―KRATON Polymersによって供給された29%スチレンとの直鎖状SISブロック共重合体
・D−1114―KRATON Polymersによって供給された19%スチレンとの直鎖状SISブロック共重合体
・Kaydol―Cromptonによって供給されたパラフィン性ミネラルオイル
・Benzoflex354―Velsicol Chemical Corporationによって供給される安息香酸ジエステル
・Drakeol34―Penrecoによって供給されたパラフィン性ミネラルオイル
・Renoil471―Renkert Oilによって供給されたナフテン酸油
・Finester EH−25―Finetexによって供給されたオクタン酸エステル
・Emersol7043―Cognis Corporationによって供給されたパルミチン酸
・PVC9600−70―Sylvin Technologiesによって供給された70Shore A 軟質PVC
(実施例4)
本実施例は、軟質PVC特性を模倣する試みにおいて、CDBC第3番を柔らかくするための、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の有効性について説明する。表4は、パラフィン油からエステル油にわたる既存の多様な可塑剤を使用して、70ShoreAと90ShoreAの間の硬度範囲まで、CDBC第3番を軟化させるための幾つものアプローチを示す。軟質PVCの機械的特性を模倣することに加えて、調合物が、透明で無色であり、油の滲出がないことも必要である。食品に直接接触する多くの用途では、米国食品医薬品局(FDA)認可物も必要である。以下のアプローチは何れも、これらの要件の全てを満たさない。このため、別のアプローチが望ましい。表4中の試料は、全て、圧縮成形によって調製した。当業者に公知の実施法を使用して、まず、Brabender混合ヘッド中で配合物を混合した後、圧縮成形した。
Figure 2009530473
硬質のスチレンを多く含有するブロック共重合体を軟化させるための別のアプローチとして、配合物第3番及び第4番は、CDBC第3番を、目的に併せて作られた軟化修飾剤と組み合わせたものである。表5に示されているように、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の使用は、硬質を十分に低下させつつ、透明度を維持する。圧縮成形されたプラークも無色であり、油の滲出に関する証拠は存在しなかった。さらに、張力特性は、70ShoreA軟質PVCのものと極めて類似していた。
Figure 2009530473
(実施例5)
本実施例は、硬度に対して及ぼす、増大するTSM濃度の効果を示す。全ての調合物は、射出成形を介して製造した。表記組成において、調合物5.2ないし5.6は乾燥配合され、側部圧縮された。30重量%のTSM濃度は、CDBC第3番の硬度を46ShoreDから73ShoreAまで低下させながら、多くの適用に適した物理的特性を維持する。さらに、目的に合わせて作られた軟化修飾剤とブロック共重合体の間の卓越した適合性によって、側部圧縮配合を介して、容易に目的に合わせた特性を与えることができる。側部圧縮配合にが可能であることは、事前の配合が必要なしに、硬度を簡単に調整できることによって、調合の上で利点を示す。
Figure 2009530473
(実施例6)
本実施例は、音又は振動を減衰させる用途に関する、CDBC及びTSMを含有する調合物の想定される有用性を説明する。図1は、調合物5.7の動的機械的スペクトルを示す。目的に合わせて作られた軟化修飾剤の使用によって、驚くべきことに、非常に広範な温度範囲(−30ないし80℃)にわたり、tanδ>0.25が得られた。これは材料が、保存されている場合よりも多くのエネルギーを散逸又は吸収していることを示唆する。多くの鋳造又は押し出し成形された物品が、この範囲内の温度を使用するため、調合物は、減衰適用に適し得る。
(実施例7)
本実施例は、弾性フィルム用途において使用するための目的に合わせて作られた軟化修飾剤と共に水素付加されていないブロック共重合体の有用性を説明する。KRATOND−1102、KRATOND−1164及びKRATOND−1114は全て、特定の適用に応じて、弾性フィルムのための適切な特性を有する。配合物第6番は、比較的高いスチレン含有量を有するが、驚くべきことに、SIS重合体であるD−1164と比較して非常に類似した剛性を有する。配合物第5番は、配合物第6番と実質的に同一のスチレン含有量を有するが、中間ブロック中の調節された分布のために、さらに柔らかい。驚くべきことに、配合物第5番は、同じく僅か19%のスチレンを有するSISであるD−1114と類似の剛性を有する。
Figure 2009530473
図1は、実施例6において説明されるように、調合物5.7に関する動的機械的スペクトルを示す。

Claims (16)

  1. (a)固体ブロック共重合体の100重量部
    ((i)前記ブロック共重合体は、少なくとも2つのAブロックと少なくとも1つのBブロックとを含み、各Aブロックは、モノアルケニルアレーン重合体ブロックから独立して選択され、及び各Bブロックは、
    (1)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び無作為な分布を有する重合体ブロック;
    (2)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及びブロック化された分布を有する重合体ブロック;
    (3)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び漸減した分布を有する重合体ブロック;並びに
    (4)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び調節された分布を有する重合体ブロック
    から独立して選択され;
    (ii)各Aブロックは、約3,000と約60,000との間のピーク分子量を有し、及び各Bブロックは、約20,000と約200,000との間のピーク分子量(MW)を有し;
    (iii)前記ブロック共重合体中のモノアルケニルアレーンの総量は、約30重量%ないし約85重量%であり;並びに
    (iv)各Bブロック中のモノアルケニルアレーンの重量比(S)は、約5%と約75%との間である。);及び
    (b)前記ブロック共重合体のBブロックの特徴に構造的に関連する、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の5ないし250重量部
    ((i)前記ブロック共重合体の前記Bブロックのピーク分子量(MW)に対する前記軟化修飾剤のピーク分子量(MW)の比(MW)/(MW)は、0.01ないし1.0であり、最小分子量(MW)は2,000であり;
    (ii)各軟化修飾剤中のモノアルケニルアレーンの重量パーセント(S)は、約5%と約75%との間であり、及びS/Sの比は、0.5と1.5との間である。)
    を含み、並びに
    (c)前記ブロック共重合体は、第一の反応器中において、溶媒の存在下で、溶液中で重合されて、第一の溶液が形成され、及び前記軟化修飾剤は、第二の反応器中において、溶媒の存在下で、溶液中で重合されて、第二の溶液が形成され;
    (d)前記第一の及び第二の溶液が組み合わされて、共通溶液が形成され;及び
    (e)前記溶媒が前記共通溶液から除去されて、前記ブロック共重合体と前記目的に合わせて作られた軟化修飾剤との密接な混合物が提供される
    新規ブロック共重合体組成物。
  2. ブロック共重合体及び軟化修飾剤のための前記モノアルケニルアレーンが、スチレンであり、及びブロック共重合体及び軟化修飾剤のための前記共役ジエンが、イソプレン、1,3−ブタジエン及びこれらの混合物から選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記共役ジエンが、1,3−ブタジエンであり、並びにブロックB中の及び軟化修飾剤中の縮合されたブタジエン単位の約5ないし約80モル%が、1,2−立体配置を有する、請求項2に記載の組成物。
  4. Bブロック中の及び軟化修飾剤中のスチレンの重量パーセントが、約40%と約75%との間である、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記ブロックAが、5,000と45,000との間の分子量を有し、前記ブロックBが、調節された分布のブロックであり及び20,000と200,000の間の分子量を有し、前記軟化修飾剤が、2,000と60,000の間の分子量を有し及び調節された分布の構造を有し、並びに前記軟化修飾剤及び前記Bブロックが、約0%と80%の間の塊度(blockiness index)を有する、請求項4に記載の組成物。
  6. ブロック共重合体及び目的に合わせて作られた軟化修飾剤の両者の重合後及び仕上げの前に、前記第一の溶液及び第二の溶液が組み合わされる、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記ブロック共重合体の重合化の前に、前記第二の溶液が、前記第一の溶液に添加される、請求項5に記載の組成物。
  8. 前記ブロック共重合体の重合化の間に、前記第二の溶液が、前記第一の溶液に添加される、請求項5に記載の組成物。
  9. (a)固体ブロック共重合体の100重量部
    ((i)前記ブロック共重合体は、少なくとも2つのAブロックと少なくとも1つのBブロックとを含み、各Aブロックは、モノアルケニルアレーン重合体ブロックから独立して選択され、及び各Bブロックは、
    (1)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び無作為な分布を有する重合体ブロック;
    (2)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及びブロック化された分布を有する重合体ブロック;
    (3)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び漸減した分布を有する重合体ブロック;並びに
    (4)少なくとも1つの共役ジエンと少なくとも1つのモノアルケニルアレーンとを有し及び調節された分布を有する重合体ブロック;
    から独立して選択され;
    (ii)各Aブロックは、約3,000と約60,000との間のピーク分子量を有し、及び各Bブロックは、約20,000と約200,000との間のピーク分子量(MW)を有し;
    (iii)前記ブロック共重合体中のモノアルケニルアレーンの総量は、約30重量%ないし約85重量%であり;及び
    (iv)各Bブロック中のモノアルケニルアレーンの重量パーセント(S)は、約5%と約75%との間である。);及び
    (b)前記ブロック共重合体のBブロックの特徴に構造的に関連する、目的に合わせて作られた軟化修飾剤の5ないし250重量部
    ((i)前記ブロック共重合体の前記Bブロックのピーク分子量(MW)に対する前記軟化修飾剤のピーク分子量(MW)の比(MW)/(MW)は、0.01ないし1.0であり、最小分子量(MW)は2,000であり;
    (ii)各軟化修飾剤中のモノアルケニルアレーンの重量パーセント(S)は、約5%と約75%との間であり、及びS/Sの比は、0.5と1.5との間である。)
    を含み、並びに
    (c)前記調節された分布のブロック共重合体は、溶媒の存在下で、反応器中において、溶液中で形成され、及び前記目的に合わせて作られた軟化修飾剤は、同一の反応器中において、同一溶液中で形成され;及び
    (d)前記溶媒が、前記溶液から除去され、前記調節された分布のブロック共重合体と前記目的に合わせて作られた軟化修飾剤との密接な混合物が与えられる
    新規ブロック共重合体組成物。
  10. ブロック共重合体及び軟化修飾剤のための前記モノアルケニルアレーンが、スチレンであり、及びブロック共重合体及び軟化修飾剤のための前記共役ジエンが、イソプレン、1,3−ブタジエン及びこれらの混合物から選択される、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記共役ジエンが、1,3−ブタジエンであり、並びにブロックB中の、及び軟化修飾剤中の縮合されたブタジエン単位の約5ないし約80モル%が、1,2−立体配置を有する、請求項10に記載の組成物。
  12. Bブロック中の及び軟化修飾剤中のスチレンの重量パーセントが、約40%と約75%との間である、請求項11に記載の組成物。
  13. 請求項1に記載の組成物と、並びに充填剤、補強剤、重合体伸展油、粘着増強樹脂、潤滑剤、安定剤、スチレン重合体、抗酸化剤、スチレン/ジエンブロック共重合体及びポリオレフィンから選択される少なくとも1つの成分とを含む、調合物にされた組成物。
  14. 請求項9に記載の組成物と、並びに充填剤、補強剤、重合体伸展油、粘着増強樹脂、潤滑剤、安定剤、スチレン重合体、抗酸化剤、スチレン/ジエンブロック共重合体及びポリオレフィンから選択される少なくとも1つの成分とを含む、調合物にされた組成物。
  15. 射出成形、過剰成形、浸し塗り、押し出し成形、回転成形、潤滑油成形、紡糸、フィルム形成又は発泡から選択される方法で形成される、請求項13に記載の組成物を含む物品。
  16. 物品が、閉じ具、合成コルク、キャップシール、チューブ、食品容器、飲料容器、自動車用内装部分、窓パッキン、弾性フィルム、発泡製品、複合繊維、単一フィラメント、接着剤、化粧品及び医用品から選択される、請求項13に記載の組成物を含む物品。
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