JP2009525503A - 多相液体組成物およびそれを組み込んだエレクトロウェッティングにより駆動される可変焦点光学レンズ - Google Patents
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Abstract
本発明は、導電性流体及び該導電性流体と混ざらない非導電性流体を含む多相液体組成物であって、約20℃〜約+70℃の温度範囲において約1.5cSt〜約40cStの算術平均動粘度を有する多相液体組成物に関する。また本発明は、該多相液体組成物を備える光学エレクトロウェッティング装置、ならびにエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズ、及びそれを備える装置に関する。
Description
本発明は多相液体組成物に関する。また本発明は、本発明の多相液体組成物を含む光学エレクトロウェッティング装置、特にエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズに関する。
光学エレクトロウェッティング装置は、特定の光学機能をもたらすよう入射光を変えることができる装置である。そのような装置には、可変焦点液体レンズ、光学絞り、光学ズーム、眼科用装置があり、多くの用途や装置(例えばカメラ、携帯電話、遠隔計器、内視鏡、歯科用ビデオカメラなど)においてその提案が増えている。
エレクトロウェッティングにより駆動される焦点距離が可変の光学レンズは、例えば欧州特許EP−B1−1166157に記載され、その内容は引用により本明細書に援用されたものとする。本願の図1は該特許の図12に相当するものである。セルは流体室によって画定され、該流体室は、下部プレート7、9および上部プレート1、並びに垂直(直角)またはほぼ垂直(直角)な軸Δを備える。下部プレート(非平面である)は、円錐状または円筒状の窪みまたは凹部3を有しており、窪みまたは凹部3は、非導電性または絶縁性の流体4を収容している。セルの残りの部分には、軸Δに沿って、電気的に変位させることができる導電性流体5が充填されている。
これらの流体は、混ざり合わず、メニスカス(A,B)にわたって接しており、異なる屈折率を有しているとともに、ほぼ同じ密度を有している。セルは、下部プレートの少なくともある領域上に配置された電気絶縁性基材2を有しており、該基材上で両流体が接触している。
絶縁性基材の厚みは約0.1μm〜約100μmであることが好ましい。一般的に、光学エレクトロウェッティング装置を低電圧で作動させるには薄いものを使用すべきである一方、厚い絶縁性基材は高電圧の用途に使用される。
図1において、絶縁性基材は下部プレート全体を被っているが、両流体が接触する下部プレートのある領域に限られていてもよい。第1の電極は、絶縁性基材によって、導電性流体および絶縁性流体から分離されている。この例において、下部プレートは、第1の電極として機能する導電性部材7と、光束を通過させるための透明窓9とを備えている。図1の導電体は、非導電性流体の中心位置を調整するため使用される。もう1つの電極8は導電性流体に接触している。導電性流体に対する絶縁性基材の濡れ性は、電極間に印加される電圧Vに応じて、エレクトロウェッティング現象によりメニスカスの形状を変えることができるような第1と第2の電極間に電圧Vが印加される条件で変化する。かくして、液滴領域においてプレートに垂直な、セルを通過する光束は、印加電圧に従ってより強くまたは弱く集束される。電圧Vは0ボルトから最大電圧まで増加させることができ、最大電圧は使用する材料によって変わる。例えば、電圧が上昇するとき、非導電性の液滴4は、限界の位置(Bとして示される)に達するまで変形する。液滴4が位置A(静止位置、張力なし、導電性流体5に対して凹状の界面)から位置B(導電性流体5に対して凸状の界面)まで変形する間、液体レンズの焦点は変化する。
導電性流体は通常、塩を含む水性の流体である。絶縁性流体は典型的に、油、アルカン、またはアルカンの混合物であり、それらは、ハロゲン化されたものであってもよい。光
学エレクトロウェッティング装置の光学品質は、種々のパラメータに応じて、使用状況で異なり得る。
学エレクトロウェッティング装置の光学品質は、種々のパラメータに応じて、使用状況で異なり得る。
重要なことに、エレクトロウェッティングにより駆動される光学液体レンズは、焦点ヒステリシスを示してもよく、これは、その光学倍率が、電圧ランプの方向、電圧が増加しているのか減少しているのかによって異なることを意味する。言い換えれば、所定の電圧値における装置の焦点距離は、張力が増加しているか減少しているかで異なる可能性があり、また、導電性流体と非導電性流体との界面が、セルの軸に対して外側に移動しているか内側に移動しているかで異なる可能性がある。この現象は接触角ヒステリシスに関係することが見出された。そして最終的に、光学品質の低下は、そのようなヒステリシスに伴うものであることが見出された。
そして今回、高性能の光学エレクトロウェッティング装置(典型的に、可変焦点液体レンズとして使用される光学レンズ、光学絞り、光学ズーム、および内部環境または外部環境においてエレクトロウェッティングを使用するその他の任意の光学装置)をもたらすには、導電性流体と非導電性流体とが、いくつかの特定の共通する特性を有している必要があることを見出した。
本発明の1つの目的は、光学特性が向上した多相液体組成物および光学特性が向上した光学エレクトロウェッティング装置を提供することである。
別の目的は、そのような多相液体組成物および広い温度範囲において透明性などの光学特性が少なくとも実質的に変化することなく維持される光学エレクトロウェッティング装置を提供することである。
別の目的は、そのような組成物および広い温度範囲において、上昇または下降のいずれの電圧ランプの方向においても電気刺激に対する時間応答性が少なくとも実質的に変化することなく維持される光学エレクトロウェッティング装置を提供することである。
さらに別の目的は、エレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズ、可変焦点液体レンズ、光学絞り、光学ズームとして、そして、内部環境または外部環境においてエレクトロウェッティングを使用するその他の任意の光学装置として用いることができる光学エレクトロウェッティング装置を提供することである。
今回、本発明者らは、これらの目的並びに他の目的が、本発明の多相組成物により、すべてあるいは部分的に達成されることを見出した。
1つの態様において、本発明に係る多相液体組成物は、導電性流体および該導電性流体と混ざらない非導電性流体を含み、約−10℃〜約+60℃、好ましくは約−20℃〜約+60℃、好ましくは約−20℃〜約+70℃の温度範囲において、約1.5cSt〜約40cSt、好ましくは約1.5cSt〜約20cSt、より好ましくは約3cSt〜約10cStの算術平均動粘度を有する。
本発明者らは、算術平均動粘度が、応答時間の速い光学エレクトロウェッティング装置を得ようとするとき考慮しなければならない重要なパラメータであることを見出した。光学エレクトロウェッティング装置の液−液界面を形成するのに使用される各流体の別々の
値よりも、このパラメータのほうがより適切であることが分かった。言い換えれば、流体の1つについて粘度の値が特定の範囲の外にあっても、算術平均動粘度が該範囲内にあれば、光学エレクトロウェッティング装置の良好な特性を得ることができる。
値よりも、このパラメータのほうがより適切であることが分かった。言い換えれば、流体の1つについて粘度の値が特定の範囲の外にあっても、算術平均動粘度が該範囲内にあれば、光学エレクトロウェッティング装置の良好な特性を得ることができる。
本願、明細書および請求の範囲において、用語「備える/備えている」は、「含む/含んでいる」、「含有する/含有している」と同義であり(同じことを意味し)、非排他的または非限定的であり、規定していないその他の要件を排除しないものである。用語「非混和性」は、互いに非混和性または互いにほぼ非混和性の流体を指している。
本願、明細書および請求の範囲において、動粘度は、ASTM D7042−04に従って測定される。回転子と固定子との間の液体の抵抗は、特定の温度、例えば約−20℃、−10℃、+60℃、若しくは+70℃、および/または、約−20℃、−10℃〜+60℃、+70℃の温度範囲内にある中間の温度において、測定される。Anton Paar SVM3000の型式の粘度計を用いることができ、そしてEP−B1−0926481(その内容は本明細書に援用されたものとする)を参照する。これらの文献の内容は、引用により本明細書に援用されたものとする。算術平均動粘度は、導電性流体および非導電性流体について上記方法により別々に測定した動粘度の算術平均である。
別の特徴によれば、導電性流体の粘度と非導電性流体の粘度との差は、約−10℃〜約+60℃、好ましくは約−20℃〜約+60℃、より好ましくは約−20℃〜約+70℃の温度範囲において、0cSt〜約±10cSt、好ましくは0cSt〜約±5cStである。
別の特徴によれば、導電性流体は、水と、該流体に導電性を付与する少なくとも1種の有機イオン若しくは無機イオン(典型的に少なくとも1種の有機若しくは無機イオン塩または有機若しくは無機イオン性塩)またはそれらの混合物とを含む。
以下本明細書において、「イオン塩」は、水中で、完全にまたはほぼ完全に解離する(例えば臭素アニオンとカチオンのように)塩を指す。「イオン性塩」は、化学的処理、物理的処理、または物理化学的処理の後、水中で、完全にまたはほぼ完全に解離する塩を指す。
本発明に適するイオンには、カチオンおよびアニオンの両方が含まれ、それらは、導電性流体中、同時に合わせて存在してもよいが、必ずしもそうである必要はない。
アニオンの例として、ハロゲンイオン(例えば塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン)、硫酸イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、酢酸イオンなど、並びにそれらの混合物があるが、これらに限定されるものではない。カチオンの例として、アルカリカチオン、アルカリ土類カチオン、および金属カチオンがあるが、これらに限定されるものではない。
従って、有機イオン塩、無機イオン塩、有機イオン性塩、および無機イオン性塩は、当該技術においてよく知られているものであり、その例には、酢酸カリウム、塩化マグネシウム、臭化亜鉛、臭化リチウム、臭化ナトリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウムなど、並びにそれらの混合物があるが、これらに限定されるものではない。
1種以上のイオン塩と1種以上のイオン性塩の混合物も、本発明の意図するところである。
本発明の特に好ましい実施形態によれば、導電性流体中に存在する塩は、硫酸ナトリウム、酢酸カリウム、臭化亜鉛、臭化ナトリウム、または臭化リチウム、およびそれらの混合物であり、より好ましくは、硫酸ナトリウム、酢酸カリウム、臭化ナトリウム、または臭化リチウム、およびそれらの混合物である。
すでに述べたとおり、導電性流体は、有機若しくは無機イオン塩、または有機若しくは無機イオン性塩を含む。該塩は、水に溶解されている。
導電性流体に使用する水は、できる限り純粋であることが望ましく、すなわち、光学エレクトロウェッティング装置(すなわちエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズ)の光学特性を変化させる可能性がある任意の他の溶解成分を含まないまたは実質的に含まないことが望ましい。
超純水を使用することが最も好ましい。
導電性流体に溶解される塩の濃度は、大きな割合で変えることができるが、濃度が高すぎると、密度、屈折率、濁度、ヘイズの好ましくない上昇が生じたり、光学レンズについて透明度の低下が生じたりする可能性があることを念頭にいれておくべきである。
導電性流体に溶解される塩の濃度は、大きな割合で変えることができるが、濃度が高すぎると、密度、屈折率、濁度、ヘイズの好ましくない上昇が生じたり、光学レンズについて透明度の低下が生じたりする可能性があることを念頭にいれておくべきである。
別の特徴によれば、導電性流体は、少なくとも1種の通常の凝固点降下剤を含む。凝固点降下剤として、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、ポリオール、ポリエーテルポリオールなど、またはそれらの混合物を挙げることができる。その例には、以下の物質:エタノール、エチレングリコール(EG)、モノプロピレングリコール(MPGまたは1,2−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、1,2,3−プロパントリオール(グリセロール)など、およびそれらの混合物がある。一実施形態において、導電性流体は水、MPGおよびグリセロールの混合物を含む。
1つの特徴によれば、この物質は、約−20℃〜約+70℃の温度範囲にわたって液体であることが必要な導電性流体の凝固点を下げることを目的とする。
別の特徴によれば、塩(例えばハロゲン化物、酢酸塩または硫酸塩)が導電性流体の凝固点を下げることが見出された。従って、別の特徴によれば、凝固点降下剤は塩そのものとすることができ、そのため、さらなる凝固点降下剤は不要である。しかし、必要であれば、さらなる凝固点降下剤を加えてもよい。
さらに別の特徴によれば、導電性流体は、少なくとも1種の粘度制御剤(すなわち粘度調整剤)を含む。本発明で使用できる粘度調整剤は、当業者に知られる任意の種類のものとすることができ、有利には、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、ポリオール、ポリエーテルポリオールなど、およびそれらの混合物とすることができる。
その例には、以下の物質:エタノール、エチレングリコール(EG)、モノプロピレングリコール(MPG)、1,3−プロパンジオール、1,2,3−プロパントリオール(グリセロール)など、およびそれらの混合物がある。
好ましい実施形態において、粘度調整剤は、約130g/mol未満の分子量を有する。
粘度調整剤は凝固点降下剤と同じであってもよいし異なってもよい。1つの特徴によれば、導電性流体は、凝固点降下剤と粘度調整剤の両方である物質を含む。
さらに別の特徴によれば、光学エレクトロウェッティング装置(特にエレクトロウェッ
ティングにより駆動されるレンズの場合)の光学特性を低下させる可能性のある生物(例えば細菌、真菌、藻類、微細藻類など)の成長を防止するため、導電性流体は殺生物剤を含むことが有利である。
ティングにより駆動されるレンズの場合)の光学特性を低下させる可能性のある生物(例えば細菌、真菌、藻類、微細藻類など)の成長を防止するため、導電性流体は殺生物剤を含むことが有利である。
そのような殺生物剤は、凝固点降下剤および粘度調整剤の場合と同様に、導電性流体の必要な光学特性(上述したとおり、透明性、屈折率など)を変化させない限り、当該技術において知られる任意の種類のものとすることができる。
上述したとおり、有機若しくは無機イオン塩または有機若しくは無機イオン性塩を含む導電性流体は、非混和性の非導電性流体とともに存在して、光学エレクトロウェッティング装置用(例えばエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズ用)の多相液体組成物を形成する。
別の特徴によれば、多相液体組成物は、導電性流体と混ざらない非導電性流体を含む。この非導電性流体は、有機化合物若しくは無機化合物(鉱物)またはそれらの混合物を含む。そのような有機化合物または無機化合物の例には、Si系モノマーまたはSi系オリゴマー、Ge系モノマーまたはGe系オリゴマー、Si−Ge系モノマーまたはSi−Ge系オリゴマー、炭化水素、またはそれらの混合物がある。
炭化水素は、直鎖または分枝鎖とすることができ、1つ以上の飽和部位、不飽和部位、または部分不飽和環状部位を含むことができる。炭化水素は、約10〜約35の炭素原子を有することが有利であり、約20〜約35の炭素原子を有することが好ましい。約10未満の炭素原子を有する炭化水素は、導電性流体に対する混和性が生じる可能性があり、あまり好ましくない。
炭化水素は1つ以上の不飽和部位を二重結合および/または三重結合の形態で有してもよい。2つまたは3つより多い二重結合または三重結合は、紫外線による分解のおそれを考慮すると好ましくない。炭化水素は、二重結合または三重結合を含まない方が好ましく、その場合、該炭化水素は、本明細書においてアルカンと呼ばれる。
炭化水素は、1つ以上のヘテロ原子を、置換基として、および/または、該炭化水素の鎖および/または環を中断する原子または原子の群として、さらに含んでもよい。そのようなヘテロ原子には、酸素、硫黄、窒素、リン、ハロゲン(主にフッ素、塩素、臭素、および/またはヨウ素)があるが、これらに限定されるものではない。1つ以上のヘテロ原子の存在が2種の流体の非混和性に影響しないよう注意すべきである。
約99.8%より多いアルカンを含む混合物を使用することができる。そのような混合物は、約1重量%未満(好ましくは約0.5重量%未満)の割合で少量の芳香族基および/または不飽和部位を含んでもよい。また該アルカンには約10重量%未満、好ましくは約7重量%未満の割合で塩素が存在していてもよい。そのような不純物は、アルカンの調製(例えば蒸留工程によりアルカンを得る場合)に由来する副産物として存在し得る。
本発明の種々の特徴によれば、該炭化水素は、
直鎖または分枝鎖のアルカン(例えば、デカン(C10H22)、ドデカン(C12H24)、スクアラン(C30H62)など)、
1つ以上の環を有するアルカン(例えばtert−ブチルシクロヘキサン(C10H20)など)、
縮合環系(例えばα−クロロナフタレン、α−ブロモナフタレン、シス,トランス−デカヒドロナフタレン(C10H18)など)、
炭化水素の混合物(例えばIsopar(登録商標)V、Isopar(登録商標)P
(Exxon Mobilより)として入手できるものなど)、
およびそれらの混合物
であるか、または、それらを含むものである。
直鎖または分枝鎖のアルカン(例えば、デカン(C10H22)、ドデカン(C12H24)、スクアラン(C30H62)など)、
1つ以上の環を有するアルカン(例えばtert−ブチルシクロヘキサン(C10H20)など)、
縮合環系(例えばα−クロロナフタレン、α−ブロモナフタレン、シス,トランス−デカヒドロナフタレン(C10H18)など)、
炭化水素の混合物(例えばIsopar(登録商標)V、Isopar(登録商標)P
(Exxon Mobilより)として入手できるものなど)、
およびそれらの混合物
であるか、または、それらを含むものである。
本願において、オリゴマーは、約2〜約20、好ましくは約2〜約10、より好ましくは約2〜約5の間にある相当数の同じ繰り返し単位(ホモオリゴマー)または異なる繰り返し単位(コオリゴマー)を有する化合物である。約20を超える繰り返し単位を有するオリゴマーは、低温にて粘度の好ましくない上昇を引き起こし得るので、あまり好ましくない。
非導電性流体は、以下のシリコン系化合物を1種以上含むことができる。
式1a、1bまたは1cのシロキサン、
式1a、1bまたは1cのシロキサン、
(式中、R1、R2およびR’は、それぞれ独立してアルキル、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールアルキル、(ヘテロ)アリールアルケニル、または(ヘテロ)アリールアルキニルを表し、かつnは約1〜約20であり、好ましくは約1〜約10であり、より好ましくはnは1、2、3、4、または5であり、ただし、式1cにおいてnは2より大きい)、
式2のシラン、
式2のシラン、
(式中、R1、R2およびR’は上記で規定したとおりであり、かつmは約1〜約20であり、好ましくは約1〜約10であり、より好ましくはmは1、2または3である)、
式3のモノシラン
式3のモノシラン
(式中、R1およびR2は上記で規定したとおりであり、かつR3およびR4のそれぞれは独立してアルキル、(ヘテロ)アリール、(ヘテロ)アリールアルキル、(ヘテロ)アリールアルケニル、または(ヘテロ)アリールアルキニルを表す)。
上記式において、
アルキルは、約1〜約10の炭素原子、好ましくは約1〜約6の炭素原子を有する直鎖
または分枝鎖のアルキルラジカルを意味し、好ましいアルキルには、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルがあり、アルキルラジカルは、ハロゲン化されていてもよく、例えば、1,1,1−トリフルオロプロピル基を含んでもよく、
(ヘテロ)アリールは、約5〜約12の原子を含み、1つ以上、好ましくは1つの芳香環および/または複素芳香環を形成する芳香族ラジカルまたは複素芳香族ラジカルを意味し、該環は、1つ以上のハロゲン、好ましくは1つ、2つ、3つのハロゲン原子(主にフッ素、塩素および/または臭素)で置換されていてもよく、また、1つ以上の飽和環系、部分飽和環系、または不飽和環系と縮合されていてもよく、好ましい(ヘテロ)アリールには、フェニル、ナフチル、ビシクロ[4.2.0]オクタトリエニルがあり、これらは1つ、2つまたは3つのハロゲン原子で置換されていてもよく、
(ヘテロ)アリールアルキルは、アルキルラジカルおよび(ヘテロ)アリールラジカルのそれぞれについて上記で規定したとおりであり、好ましい(ヘテロ)アリールアルキルには、ベンジル、フェネチルがあり、これらは1つ、2つ、または3つのハロゲン原子で置換されていてもよく、
(ヘテロ)アリールアルケニルおよび(ヘテロ)アリールアルキニルは、(ヘテロ)アリール部位が上記で規定したとおりであるラジカルに相当し、アルケニルおよびアルキニルは、上記で規定した直鎖または分枝鎖のアルキルラジカルを表し、1つ以上、好ましくは1つの二重結合、または1つ以上、好ましくは1つの三重結合をそれぞれさらに有する。
アルキルは、約1〜約10の炭素原子、好ましくは約1〜約6の炭素原子を有する直鎖
または分枝鎖のアルキルラジカルを意味し、好ましいアルキルには、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルがあり、アルキルラジカルは、ハロゲン化されていてもよく、例えば、1,1,1−トリフルオロプロピル基を含んでもよく、
(ヘテロ)アリールは、約5〜約12の原子を含み、1つ以上、好ましくは1つの芳香環および/または複素芳香環を形成する芳香族ラジカルまたは複素芳香族ラジカルを意味し、該環は、1つ以上のハロゲン、好ましくは1つ、2つ、3つのハロゲン原子(主にフッ素、塩素および/または臭素)で置換されていてもよく、また、1つ以上の飽和環系、部分飽和環系、または不飽和環系と縮合されていてもよく、好ましい(ヘテロ)アリールには、フェニル、ナフチル、ビシクロ[4.2.0]オクタトリエニルがあり、これらは1つ、2つまたは3つのハロゲン原子で置換されていてもよく、
(ヘテロ)アリールアルキルは、アルキルラジカルおよび(ヘテロ)アリールラジカルのそれぞれについて上記で規定したとおりであり、好ましい(ヘテロ)アリールアルキルには、ベンジル、フェネチルがあり、これらは1つ、2つ、または3つのハロゲン原子で置換されていてもよく、
(ヘテロ)アリールアルケニルおよび(ヘテロ)アリールアルキニルは、(ヘテロ)アリール部位が上記で規定したとおりであるラジカルに相当し、アルケニルおよびアルキニルは、上記で規定した直鎖または分枝鎖のアルキルラジカルを表し、1つ以上、好ましくは1つの二重結合、または1つ以上、好ましくは1つの三重結合をそれぞれさらに有する。
好ましい実施形態によれば、上記式1a、1bおよび2において、すべてのR’は、同じであるかまたは異なっており、好ましくはメチルまたはハロゲン化アルキルである。
さらに好ましい実施形態によれば、上記式1a、1bおよび2において、すべてのR’は同じであり、より好ましくは、各R’はメチルである。
非導電性流体は、以下の特定のシリコン系種の1種以上を含むことができる。
ヘキサメチルジシラン、ジフェニルジメチルシラン、クロロフェニルトリメチルシラン、フェニルトリメチルシラン、
フェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、フェニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ポリジメチルシロキサン、テトラフェニルテトラメチルトリシロキサン、ポリ(3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサン)、3,5,7−トリフェニルノナメチルペンタシロキサン、3,5−ジフェニルオクタメチルテトラシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−1,3,3,5−テトラメチル−トリシロキサン、およびヘキサメチルシクロトリシロキサン。
ヘキサメチルジシラン、ジフェニルジメチルシラン、クロロフェニルトリメチルシラン、フェニルトリメチルシラン、
フェネチルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、フェニルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、ポリジメチルシロキサン、テトラフェニルテトラメチルトリシロキサン、ポリ(3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシロキサン)、3,5,7−トリフェニルノナメチルペンタシロキサン、3,5−ジフェニルオクタメチルテトラシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−1,3,3,5−テトラメチル−トリシロキサン、およびヘキサメチルシクロトリシロキサン。
非導電性流体は、以下のゲルマン系種の1種以上を含むことができる。
式4のゲルマノキサン、
式5のゲルマン、
式6のゲルマン
式4のゲルマノキサン、
式5のゲルマン、
式6のゲルマン
(式中、R’、R1、R2、R3、R4、およびnは上記で規定したとおりである)。
非導電性流体は、以下の特定のゲルマン系種:ヘキサメチルジゲルマン、ジフェニルジ
メチルゲルマン、フェニルトリメチル−ゲルマンの1種以上を含んでもよい。
非導電性流体は、以下の特定のゲルマン系種:ヘキサメチルジゲルマン、ジフェニルジ
メチルゲルマン、フェニルトリメチル−ゲルマンの1種以上を含んでもよい。
別の特徴によれば、非導電性流体は、1つ以上のフェニル基および/または他の基(例えばフッ素化されたまたはフッ素化されていないアルキル(エチル、n−プロピル、n−ブチル)、直鎖または分枝鎖のアルキル、塩素化されたまたは臭素化されたフェニル基、ベンジル基、ハロゲン化されたベンジル基)で置換された少なくとも1種のSi系化合物および/またはGe系化合物を含むか、または、Si系化合物および/またはGe系化合物の混合物であって少なくとも1種の化合物が1つ以上のフェニル基および/または他の基(例えばフッ素化されたまたはフッ素化されていないアルキル(エチル、n−プロピル、n−ブチル)、直鎖または分枝鎖のアルキル、塩素化されたまたは臭素化されたフェニル基、ベンジル基、ハロゲン化されたベンジル基)で置換されている混合物を含む。
Si系化合物(シラン類、シロキサン類を含む)は、その化学的安定性のため、特に有利である。シロキサン化合物、有利にはアリールシロキサン化合物を用いることにより、良好な特性が得られた。それらは、より高い屈折率をもたらすことが明らかになった。好ましい実施形態において、Si系化合物が有するアリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基の総数のSi原子総数に対する比は、約1.33以下、好ましくは約1以下、より好ましくは約0.8以下である。
アリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基の数のSi原子数に対する比が約1.33以下、好ましくは約1以下、より好ましくは約0.8以下であるシロキサンを選択して使用することにより、約200NTU未満(これは、光学レンズ等の光学エレクトロウェッティング装置の用途で許容される値である)に濁度を低下させられることが明らかとなった。
非導電性流体が、炭化水素、典型的にアルカンであるかまたは炭化水素、典型的にアルカンを含む場合、濁度またはヘイズは、熱的ストレスの後、通常、認められないかまたは約1NTU未満である。
別の特徴によれば、Ge系油、より好ましくはアリール(例えばフェニル)モノゲルマン化合物(例えばジフェニルジメチルゲルマンおよびフェニルトリメチルゲルマン)を湿潤剤として有利に用いることができる。それらは、光学エレクトロウェッティング装置に対して適当な湿潤特性を示す。それらは、紫外線下で非常に安定であり、高温に保持された場合、加水分解現象に対しても非常に安定である。そのような芳香族ゲルマン系油は、高い屈折率を有し、それは、レンズの光学特性に最も適している。それらは、かなり比重が高く、油の密度を増加させ、油の密度と導電性相の密度を釣り合わせるのに使用することができる。有利なことに、所定の屈折率に対し、ゲルマン系油はシロキサン類よりも粘度が低い。
本発明の別の特徴によれば、非導電性流体は、レンズの下部プレート(絶縁性基材)上の該流体の濡れ性を高めるため、湿潤剤を含む。湿潤剤の性質は、該レンズの下部プレート表面の性質に依存する。
さらに別の特徴によれば、非導電性流体の主成分である有機化合物、無機化合物(鉱物)、またはそれらの混合物は、それ自体で基材または被覆物に対して湿潤性を有することができ(例えば、上述したアリールモノゲルマン化合物を用いる場合のように)、あるいは、湿潤性を示す成分を含むことができる。特定の基材または被覆物を用いる場合、有機化合物または無機化合物(鉱物)自体が湿潤剤であってもよい。
有機化合物または無機化合物(鉱物)の例、および/または、湿潤剤の例(特に、Pa
rylene(登録商標)(本発明の多相液体組成物を有する光学エレクトロウェッティング装置に使用できる可能な基材)または他の非導電性(絶縁性)層若しくは被覆物で高い表面エネルギー(>30mN/m)を有するものに対する湿潤剤の例)を、下記の表1、2および3に示す。
rylene(登録商標)(本発明の多相液体組成物を有する光学エレクトロウェッティング装置に使用できる可能な基材)または他の非導電性(絶縁性)層若しくは被覆物で高い表面エネルギー(>30mN/m)を有するものに対する湿潤剤の例)を、下記の表1、2および3に示す。
有機化合物または無機化合物(鉱物)の例、および/または、湿潤剤の例(特に、Teflon(登録商標)AFまたは他の絶縁性層または被覆物で低い表面エネルギー(<約30mN/m)を有するものに対する湿潤剤の例)を、下記の表4(シロキサン類)および表5(他の化合物)に示す。
これらの湿潤剤の中で、式(I)の湿潤剤若しくは式(II)の湿潤剤またはそれらの混合物は、高い表面エネルギー(>約30mN/m)を有する絶縁性層(例えばParylene(登録商標))に対して使用するのが好ましい。
(式中、
X、X1およびX2はハロゲン原子(主にフッ素、塩素および/または臭素)であり、
Aは、ハロゲン原子で置換されていてもよく、1つ以上の、好ましくは1つの二重結合、および/または1つ以上の、好ましくは1つの三重結合を有していてもよい直鎖または分枝鎖の(C4〜C20)アルキレンであり、
AkはC1〜C10アルキル、好ましくはC1〜C6アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、並びに直鎖または分枝鎖のブチル、ペンチル、およびヘキシル)であり、
pおよびqはそれぞれ1、2、3、4、または5から選択され、ただし、p+qは2、3、4、5、または6である)。
X、X1およびX2はハロゲン原子(主にフッ素、塩素および/または臭素)であり、
Aは、ハロゲン原子で置換されていてもよく、1つ以上の、好ましくは1つの二重結合、および/または1つ以上の、好ましくは1つの三重結合を有していてもよい直鎖または分枝鎖の(C4〜C20)アルキレンであり、
AkはC1〜C10アルキル、好ましくはC1〜C6アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル、並びに直鎖または分枝鎖のブチル、ペンチル、およびヘキシル)であり、
pおよびqはそれぞれ1、2、3、4、または5から選択され、ただし、p+qは2、3、4、5、または6である)。
X、X1およびX2は独立してClまたはBrであることが好ましい。Akはエチルを表すことが好ましい。
式(I)の例には、上記表1に列挙した化合物が含まれる。式(II)の例には、上記表2に列挙した化合物が含まれる。
これらの湿潤剤の中で、式(III)の湿潤剤若しくは式(IV)の湿潤剤またはそれらの混合物は、高い表面エネルギー(>約30mN/m)を有する絶縁性層(例えばParylene(登録商標))に適した実施形態である。
(III)シリコン原子に対するフェニル基の比が1未満であるシロキサン
(IV)X3−An(式中、X3はハロゲン(好ましくはフッ素、塩素または臭素)または水素であり、Anは、n個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖の炭化水素またはフッ素化炭化水素であり、ここでnは約2以上でありかつ約20以下、好ましくは約2以上でありかつ約10以下である)。
(IV)X3−An(式中、X3はハロゲン(好ましくはフッ素、塩素または臭素)または水素であり、Anは、n個の炭素原子を有する直鎖若しくは分枝鎖の炭化水素またはフッ素化炭化水素であり、ここでnは約2以上でありかつ約20以下、好ましくは約2以上でありかつ約10以下である)。
式(I)の化合物および式(II)の化合物は、水性の導電性流体に接触する場合、加水分解に対して良好な耐性を示すので、特に適切な湿潤剤である。
湿潤剤は、モノハロゲン化芳香族化合物、α,ω−ジハロゲン化アルキル化合物、またはそれらの混合物であってもよい。好ましい実施形態において、非導電性流体は、1−ブロモ−4−エチルベンゼン、α,ω−ジクロロ−オクタンまたはそれらの混合物を湿潤剤として含む。
好ましい実施形態において、非導電性流体は、α,ω−ジクロロ−オクタンを耐加水分解性の湿潤剤として含む。
別の好ましい実施形態において、非導電性流体は、1−ブロモ−4−エチルベンゼンを耐加水分解性の湿潤剤として含む。
さらに別の態様において、本発明に係る多相液体組成物は、導電性流体および非導電性流体を含み、該流体のそれぞれは実質的に同じ密度を示し、該非導電性流体は、該導電性
流体と混ざらず、かつ少なくとも1種のSi系化合物および/またはGe系化合物、並びに少なくとも1種の上記式(I)または式(II)の耐加水分解性化合物を含むものである。
流体と混ざらず、かつ少なくとも1種のSi系化合物および/またはGe系化合物、並びに少なくとも1種の上記式(I)または式(II)の耐加水分解性化合物を含むものである。
さらに別の態様において、本発明に係る液体組成物は、Si系化合物、Ge系化合物、Si−Ge系化合物、またはそれらの混合物と、上記式(I)の化合物および上記式(II)の化合物から選択される少なくとも1種の耐加水分解性化合物(好ましくはα,ω−ジクロロオクタン)とを含む。
本発明は、光学エレクトロウェッティング装置(例えばエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズ)において式(I)の化合物(好ましくはα,ω−ジクロロオクタン)を耐加水分解性化合物として使用することを特徴とする。
また本発明は、光学エレクトロウェッティング装置(例えばエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズ)において式(II)の化合物(好ましくは1−ブロモ−4−エチルベンゼン)を耐加水分解性化合物として使用することを特徴とする。
以下の特徴の1つ以上が含まれていてもよい。
非導電性流体が酸化防止剤をさらに含む。
非導電性流体が酸化防止剤をさらに含む。
導電性流体が酸化防止剤をさらに含む。
非導電性流体が殺生物性化合物をさらに含む。
非導電性流体が殺生物性化合物をさらに含む。
導電性流体が殺生物性化合物をさらに含む。
非導電性流体が紫外線フィルタリング剤をさらに含む。
非導電性流体が紫外線フィルタリング剤をさらに含む。
導電性流体が紫外線フィルタリング剤をさらに含む。
酸化防止剤化合物は、当業者に知られたものを含み、例えば、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)型酸化防止剤(例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)である。
酸化防止剤化合物は、当業者に知られたものを含み、例えば、BHT(ブチル化ヒドロキシトルエン)型酸化防止剤(例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)である。
殺生物性化合物には、当該技術において通常知られかつ使用されているもの(例えば、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン(MIT)および1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT))がある。
紫外線フィルタリング剤は、光(特に太陽光)にさらされる場合、必要に応じて使用して、流体成分を望ましくない分解から守ることができる。そのような紫外線フィルタリング剤は当該技術においてよく知られている。
別の特徴によれば、非導電性流体と導電性流体は、実質的に同じ密度を有する。このことは、狭い範囲内での密度の差は許容されることを意味する。典型的に、密度の差は、20℃で約3×10−3g/cm3以下であることが好ましい。
別の特徴によれば、非導電性流体と導電性流体は、透明であり(上記で規定したとおり)かつ互いに異なる屈折率を有する。
この2種の流体の屈折率差は、約±0.03〜約±0.8の範囲であることが有利であり、約±0.04〜約±0.6の範囲であることが好ましく、約±0.06〜約±0.3の範囲であることがより好ましい。
好ましい実施形態において、非導電性流体の屈折率は、導電性流体の屈折率よりも大きい。
別の態様において、本発明は、光学エレクトロウェッティング装置、特にエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズに関し、該装置は本発明による多相液体組成物を含む。
さらに別の態様において、本発明は、1つ以上のフェニル基で置換されている少なくとも1種のSi系化合物および/またはGe系化合物、または、Si系化合物および/またはGe系化合物の混合物であって、少なくとも1種の化合物が1つ以上のフェニル基で置換されている混合物を、光学エレクトロウェッティング装置(例えばエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズ)の非導電性流体に使用することに関する。
上述から明らかなとおり、シロキサン型のSi系化合物について、本発明は、1つ以上のフェニル基で置換されている少なくとも1種のシロキサン(有利にはアリールシロキサン)化合物、または、シロキサン(有利にはアリールシロキサン)の混合物であって、少なくとも1種の化合物が1つ以上のアリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基で置換されている混合物を、光学エレクトロウェッティング装置(例えばエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズ)の非導電性流体に使用することに関し、該化合物が有するアリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基の総数のSi原子総数に対する比は、約1.33以下、好ましくは約1以下、より好ましくは0.8以下であることを理解されたい。
この使用によれば、熱的ストレスの際および熱的ストレスの後、エレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズの非導電性流体、より一般的には光学エレクトロウェッティング装置の非導電性流体に、実質的に濁りがもたらされないことが見出されるか、または、濁りが存在する場合では、約85℃の温度において約15時間以上(例えば約18時間)の熱的ストレスの後、比較的すみやかな透明性の回復、例えば約80時間より短い時間内で透明性が回復することが見出された。
また本発明は、エレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズの非導電性流体を製造する方法に関し、該方法は、1つ以上のフェニル基で置換されているSi系化合物および/またはGe系化合物、または、Si系化合物および/またはGe系化合物の混合物であって、少なくとも1種の化合物が1つ以上のフェニル基で置換されている混合物を使用することを備える。
本明細書において、濁りは、熱的ストレスの際または熱的ストレスの後、非導電性流体若しくは導電性流体のいずれか、またはそれらの両方に見られるヘイズを指している。
流体に熱的ストレスを加えた際または加えた後の濁りは、実施例で説明するように、濁度計を用いて測定される。
本願、明細書および請求の範囲において、導電性流体および非導電性流体のいずれかまたは両方に関し、さらには、光学エレクトロウェッティング装置のすべての部品および該光学エレクトロウェッティング装置自体に関し、透明性は、約400nm〜約700nmの波長範囲にわたって透過率が約96%を超えており、かつ/または、同じ波長範囲で入射方向の周り約60°(度)の円錐において散乱エネルギーが約2%未満であることを意味している。
かくして、1つの態様において、本発明が特徴とする多相組成物は、導電性流体と、該
導電性流体に混ざらない非導電性流体とを含むものであって、該非導電性流体が、1つ以上のフェニル基で置換されているSi系化合物および/またはGe系化合物、または、Si系化合物および/またはGe系化合物の混合物であって少なくとも1種の化合物が1つ以上のアリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基で置換されている混合物を含むものであり、ここで、シロキサン化合物(特にアリールシロキサン化合物)の場合、該化合物が有するアリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基の総数のSi原子総数に対する比は、約1.33以下、好ましくは約1以下、より好ましくは0.8以下である。
導電性流体に混ざらない非導電性流体とを含むものであって、該非導電性流体が、1つ以上のフェニル基で置換されているSi系化合物および/またはGe系化合物、または、Si系化合物および/またはGe系化合物の混合物であって少なくとも1種の化合物が1つ以上のアリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基で置換されている混合物を含むものであり、ここで、シロキサン化合物(特にアリールシロキサン化合物)の場合、該化合物が有するアリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基の総数のSi原子総数に対する比は、約1.33以下、好ましくは約1以下、より好ましくは0.8以下である。
さらに別の態様において、本発明が特徴とする光学エレクトロウェッティング装置、典型的にエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズは、導電性流体と、該導電性流体に混ざらない非導電性流体とを含むものであって、該非導電性流体が、1つ以上のフェニル基で置換されているSi系化合物および/またはGe系化合物、または、Si系化合物および/またはGe系化合物の混合物であって少なくとも1種の化合物が1つ以上のフェニル基で置換されている混合物を含むものである。該非導電性流体がシロキサン、特にアリールシロキサンを含む場合、該化合物が有するアリール(例えばフェニル)ラジカルまたは基の総数のSi原子総数に対する比は、約1.33以下であることが有利であり、好ましくは約1以下、より好ましくは約0.8以下である(シロキサン化合物および/またはアリールシロキサン化合物の場合)。
さらに別の態様において、本発明に係る多相液体組成物は、導電性流体および非導電性流体を含むものであって、該流体のそれぞれは実質的に同じ密度を示し、該非導電性流体は、該導電性流体と混ざらず、かつ少なくとも1種のSi系化合物および/またはGe系化合物、並びに上記式(I)の化合物および上記式(II)の化合物から選択される少なくとも1種の耐加水分解性化合物を含むものである。
好ましい実施形態において、非導電性流体は、α,ω−ジクロロ−オクタンを耐加水分解性化合物として含む。
別の好ましい実施形態において、非導電性流体は、1−ブロモ−4−エチルベンゼンを耐加水分解性化合物として含む。
さらに別の態様において、本発明に係る液体組成物は、Si系化合物、Ge系化合物、Si−Ge系化合物、またはそれらの混合物と、上記式(I)の化合物および上記式(II)の化合物から選択される少なくとも1種の耐加水分解性化合物(好ましくは1−ブロモ−4−エチルベンゼンまたはα,ω−ジクロロ−オクタン)とを含む。
本発明は、光学エレクトロウェッティング装置、典型的にエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズにおいて式(I)の化合物(好ましくはα,ω−ジクロロ−オクタン)を耐加水分解性化合物として使用することを特徴とする。
また本発明は、光学エレクトロウェッティング装置、典型的にエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズにおいて式(II)の化合物(好ましくは1−ブロモ−4−エチルベンゼン)を耐加水分解性化合物として使用することを特徴とする。
別の態様において、本発明は、光学エレクトロウェッティング装置、典型的に本発明によるエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズに関する。1つの特徴において、該装置またはレンズは、直流電圧または交流電圧、好ましくは交流電圧を導電性流体に印加する手段を備える。
該装置またはレンズは、可変焦点液体レンズ、光学絞り、光学ズーム、眼科用装置、エ
レクトロウェッティング口径(aperture)、およびエレクトロウェッティングを用いる任意のその他の光学装置として使用することができ、あるいは、それらの一部となることができる。
レクトロウェッティング口径(aperture)、およびエレクトロウェッティングを用いる任意のその他の光学装置として使用することができ、あるいは、それらの一部となることができる。
さらに別の態様において、本発明は、一式または装置に関し、該一式または装置は、光学エレクトロウェッティング装置、典型的には本発明によるエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズと、該装置またはレンズを制御するための駆動装置または類似の電子手段とを備える。1つの実施形態において、光学エレクトロウェッティング装置、典型的にエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズと、駆動装置または類似の電子手段とは、該装置において一体化されている。別の実施形態において、該装置は、いくつかの(1つより多い)光学エレクトロウェッティング装置、典型的にエレクトロウェッティングにより駆動されるいくつかの光学レンズと、少なくと別の駆動装置または類似の電子手段とを備える。1つの特徴によれば、該装置は、直流電圧または交流電圧、好ましくは交流電圧を導電性流体に印加する手段を備える。該装置は、カメラ、携帯電話、内視鏡、遠隔計器、歯科用ビデオカメラなどであり得る。
本発明を非限定的な実施例により添付の図面を参照してさらに詳細に説明する。
本発明を以下の実施例によりさらに説明するが、実施例は、ある特定の実施形態の例示として示すものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲は、添付の請求の範囲に明瞭に規定されるものである。
本発明を以下の実施例によりさらに説明するが、実施例は、ある特定の実施形態の例示として示すものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲は、添付の請求の範囲に明瞭に規定されるものである。
実施例
導電性流体として使用されるか、または導電性流体に含まれる様々な種の例
導電性流体として使用されるか、または導電性流体に含まれる様々な種の例
非導電性流体の種々の主成分の例
以下の炭化水素化合物を非導電性流体に使用できる。
以下の炭化水素化合物を非導電性流体に使用できる。
デカン(C10H22)、ドデカン(C12H24)、スクアラン(C30H62)、tert−ブチルシクロヘキサン(C10H20)、α−クロロナフタレン、α−ブロモナフタレン、シス,トランス−デカヒドロナフタレン(C10H18)、Isopar(登録商標)V(Exxon Mobil)、Isopar(登録商標)P(Exxon Mobil)。
以下のSi系化合物を非導電性流体に使用できる。
本発明による多相液体組成物の例
%はすべて重量%である。すべての特性は20℃で測定されたものである。
%はすべて重量%である。すべての特性は20℃で測定されたものである。
加水分解試験
以下の表は、種々のハロゲン化化合物の加水分解百分率を記載している。塩素化アルキルは、対応する臭素化アルキルに比べて、加水分解に対しより耐性である(例えば、1,8−ジブロモ−オクタン/1,8−ジクロロ−オクタンおよび1,9−ジブロモノナン/
1,9−ジクロロノナン)。芳香族系は、通常、ハロゲン化アルキルよりも安定である。
以下の表は、種々のハロゲン化化合物の加水分解百分率を記載している。塩素化アルキルは、対応する臭素化アルキルに比べて、加水分解に対しより耐性である(例えば、1,8−ジブロモ−オクタン/1,8−ジクロロ−オクタンおよび1,9−ジブロモノナン/
1,9−ジクロロノナン)。芳香族系は、通常、ハロゲン化アルキルよりも安定である。
2つの非混和性流体を下記のとおり調製する。その非導電性流体は、ハロゲン化化合物の1つを含んでいる。両流体をバイアルに充填し、85℃で96時間加熱する。流体を室温まで冷却し、分離させる。導電性流体中の臭素イオン濃度をガスクロマトグラフィーにより測定する。最も低い臭素濃度は、より加水分解に耐性の化合物に該当する。
濁度試験
1)塩の性質の濁度に対する影響
濁度は、10mLの流体について、HACH(登録商標)2100p濁度計により測定している。
1)塩の性質の濁度に対する影響
濁度は、10mLの流体について、HACH(登録商標)2100p濁度計により測定している。
多相組成物(導電性流体+非導電性流体)を85℃で18時間加熱する(熱的ストレス)。熱的ストレスの後、多相組成物を室温まで放冷する(2時間)。その後、種々の時間において各流体の濁度を測定している。
一例として、図2は、導電性流体に使用した塩の性質が非導電性流体の濁度にどのように影響するか示している。DC704(登録商標)および
1)CF1(上記導電性流体)、
2)水のみ、
3)LiBrの水溶液(d=1.09、13重量%)、
4)ZnBr2の水溶液(d=1.09、9.9重量%)
の4種の多相組成物に、上述したとおり熱的ストレスをかけている。
1)CF1(上記導電性流体)、
2)水のみ、
3)LiBrの水溶液(d=1.09、13重量%)、
4)ZnBr2の水溶液(d=1.09、9.9重量%)
の4種の多相組成物に、上述したとおり熱的ストレスをかけている。
DC704(登録商標)の濁度を、各多相組成物について、熱的ストレスの後、最大100時間まで、種々の時間において測定している。
2)フェニル化Si系化合物の性質の濁度に対する影響
水のみを導電性流体として用い、種々のフェニル化Si系化合物を非導電性流体として用いて、濁度試験を上記のとおり行っている。結果を下記の表に示す。
水のみを導電性流体として用い、種々のフェニル化Si系化合物を非導電性流体として用いて、濁度試験を上記のとおり行っている。結果を下記の表に示す。
Claims (32)
- 導電性流体および該導電性流体と混ざらない非導電性流体を含み、−20℃〜+70℃の温度範囲において1.5cSt〜40cStの算術平均動粘度を有する、多相液体組成物。
- −20℃〜+70℃の温度範囲において1.5cSt〜20cStの動粘度を有する、請求項1に記載の多相液体組成物。
- −20℃〜+70℃の温度範囲において3cSt〜10cStの動粘度を有する、請求項1に記載の多相液体組成物。
- −20℃〜+70℃の温度範囲において、導電性流体の粘度と非導電性流体の粘度との差が0cSt〜±10cStである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 導電性流体が、水と、少なくとも1種の有機若しくは無機イオン塩または有機若しくは無機イオン性塩とを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 導電性流体が、少なくとも1種の凝固点降下剤をさらに含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 導電性流体が、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、ポリオール、ポリエーテルポリオールなど、またはそれらの混合物を粘度調整剤としてさらに含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、Si系化合物、および/または、Ge系化合物、および/または、Si−Ge系化合物、炭化水素、またはそれらの混合物を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、1つ以上のフェニル基および/または他の基(例えばフッ素化されたまたはフッ素化されていないアルキル(エチル、n−プロピル、n−ブチル)、直鎖または分枝鎖のアルキル、塩素化されたまたは臭素化されたフェニル基、ベンジル基、ハロゲン化されたベンジル基)で置換されたSi系化合物および/またはGe系化合物を含むか、または、Si系化合物および/またはGe系化合物の混合物であって少なくとも1種の化合物が1つ以上のフェニル基および/または他の基(例えばフッ素化されたまたはフッ素化されていないアルキル(エチル、n−プロピル、n−ブチル)、直鎖または分枝鎖のアルキル、塩素化されたまたは臭素化されたフェニル基、ベンジル基、ハロゲン化されたベンジル基)で置換されている混合物を含む、請求項8に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、シロキサン化合物および/またはアリールシロキサン化合物を含み、かつ、Si系化合物が有するアリール基の総数のSi原子総数に対する比が、1.33以下、好ましくは1以下、より好ましくは0.8以下である、請求項9に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、モノゲルマン化合物、好ましくはジフェニルジメチルゲルマンまたはフェニルトリメチルゲルマンを含む、請求項9に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、直鎖または分枝鎖のアルカン、1つ以上の環を有するアルカン、縮合環系、炭化水素の混合物、およびそれらの混合物を含む、請求項8に記載の多相液体組成
物。 - 非導電性流体が湿潤剤を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、モノハロゲン化芳香族化合物、α,ω−ジハロゲン化アルキル化合物、またはそれらの混合物を湿潤剤として含む、請求項13に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、1−ブロモ−4−エチルベンゼン、α,ω−ジクロロ−オクタン、またはそれらの混合物を湿潤剤として含む、請求項13に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、少なくとも1種の耐加水分解性化合物をさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- X、X1およびX2がClまたはBrである、請求項17に記載の多相液体組成物。
- Akがエチルである、請求項17に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、α,ω−ジクロロ−オクタンを耐加水分解性化合物として含む、請求項17に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体が、1−ブロモ−4−エチルベンゼンを耐加水分解性化合物として含む、請求項17に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体および/または導電性流体が、酸化防止剤をさらに含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体および/または導電性流体が、殺生物性化合物をさらに含む、請求項1〜22のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 非導電性流体および導電性流体が、実質的に同じ密度を有する、請求項1〜23のいずれか1項に記載の多相液体組成物。
- 1つ以上のアリール基で置換されたモノゲルマン化合物の、光学エレクトロウェッティング装置、特にエレクトロウェッティングにより駆動される光学レンズの非導電性流体における使用。
- モノゲルマン化合物がジフェニルジメチルゲルマンまたはフェニルトリメチルゲルマンである、請求項25に記載の使用。
- 耐加水分解性化合物が1−ブロモ−4−エチルベンゼンまたはα,ω−ジクロロ−オクタンである、請求項26に記載の使用。
- 請求項1〜24のいずれか1項に記載の多相液体組成物を備える、光学エレクトロウェッティング装置。
- 可変焦点液体レンズ、光学絞り、または光学ズームである、請求項29に記載の光学エレクトロウェッティング装置。
- 請求項29または30の光学エレクトロウェッティング装置および前記装置を制御するための駆動装置または電子手段を備える、装置。
- カメラ、携帯電話、内視鏡、遠隔計器、または歯科用ビデオカメラである、請求項31の装置。
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