JP2009524828A - 眼の流体のマーカー - Google Patents

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Abstract

本発明は、生物の生理的状態を決定するための眼の流体の分析およびモニタリングに関するものであり、初期の疾患の検出のために、薬物の有効性および動態をモニターすること、ならびに、特定の分子マーカーおよび、そのような分析において同定された分子または分子のフラグメントのフィンガープリントに関する。本発明は、サンプル中に存在する少なくとも一つのポリペプチドまたは他の分子を含む、眼の流体のサンプルのプロテオミクス上のフィンガープリントを提供する。ポリペプチド(「バイオマーカー」としても言及される)は、任意の適切な技術を用いて単離され得る。例えば、バイオマーカーは、バイオマーカー誘引物質がポリペプチドまたは他の生体分子(「バイオマーカー」)と会合している低分子量画分から採取され得る。

Description

(関連出願への相互参照)
本願は、その全体が本明細書に参考として援用される、2006年1月27日に出願された先願の米国仮特許出願第60/762,499号の利益を主張する。
(発明の分野)
本発明は、生物の生理的状態を決定するための眼の流体の分析およびモニタリングに関するものであり、例えば、初期の疾患の検出または他の生理的状態の検出のために、薬物の有効性および動態をモニターすること、ならびに、そのような分析において同定された特定の分子マーカーおよびフィンガープリントをモニター/定量することに関する。
(発明の要旨)
本発明は、たとえば、硝子体液中における、一つ以上のポリペプチドまたはそのフラグメントの存在または非存在の検出を含む、眼の生理的状態を特徴付ける方法;硝子体液中における、一つ以上のバイオマーカー誘引物質関連ポリペプチドまたはそのフラグメントの存在または非存在の検出を含む、眼の生理的状態を特徴付ける方法;硝子体液中における、一つ以上のポリペプチドまたはそのフラグメントの存在または非存在の検出を含む、生命系の生理的状態を特徴付ける方法;被験体(ここでこの被験体は、チロシンキナーゼ阻害剤、薬物、または生物学的薬剤、化学的薬剤、タンパク質薬、抗体薬、もしくは他の治療薬を投与された被験体である)から抽出された硝子体液中における、該阻害剤についてはリン酸化されたポリペプチドの存在の測定、または該薬物についてはポリペプチドの存在の測定を含む、チロシンキナーゼ阻害剤または他の薬物の有効性を該阻害剤または薬物が投与された被験体においてモニターする方法、に関するものである。
硝子体は、病的状態の発症に積極的に関与し、そして特異的な眼の病変と関係し得るタンパク質を含有する。これらのタンパク質は、新脈管形成、増大した容量オスモル濃度を介した機械的牽引、および加齢に関係している。硝子体中に保持されたタンパク質は、眼の組織の状態の記録を提供する。
硝子体液は、糖尿病性網膜症のような特異的な網膜の病変と関連し得るタンパク質を含有する。糖尿病性網膜症(DR)は、労働に従事する成人における視覚喪失の最も一般的な原因である。1型真性糖尿病の患者のほとんど、および2型糖尿病患者の60%以上は、やがて網膜の脈管異常を発症する。これらの患者の20%〜30%は、活動性の増殖性糖尿病性網膜症(PDR)および/または糖尿病性黄斑水腫へ進行する。増大した網膜の脈管の透過性(RVP)は、糖尿病性黄斑水腫の主要な原因であり、そしてPDRにおける特徴的な所見である。光凝固術および硝子体切除は、視覚喪失を減少させるうえで非常に有効であるが、これらの障害の早期診断および予防的処置は、まだ対処されていない主要な臨床的要求として残っている。以下は、硝子体のプロテオミクス上の発見および硝子体の診断試験のための、さらなる疾患への適用を検討する。
滲出型加齢性黄斑変性(AMD)は、55歳を超える人々における失明の主要な原因である。最もひどい視覚喪失は、滲出型のこの疾患を発症する人々において生じる。滲出型AMDの処置および早期検出は、先例のない速度で発展している。これらの新しい薬物の研究が、視覚機能の維持のための最も良い機会は乾燥型AMDから滲出型AMDへの変化の最も早い段階での処置に依存するということを、明白に確立した。さらに、滲出型への進行に先立って、乾燥型AMDはしばしば広く変化する期間にわたって(数十年の範囲で)持続する。今のところ、自覚的な試験および血管造影によって得られる、おおまかな指標だけが存在する。自覚を増加させるために用いられ得る、AMDの進行を検出および推定する方法、ならびに既に用いられているイメージング表示装置への大きな必要性が存在する。
滲出型AMDの患者における視力のひどい低下の原因となる、滲出性のプロセスを調節する生化学的なシグナルについては、ほとんど未解明である。VEGF(血管内皮成長因子)を、このプロセスに関係付けるいくつかのデータが存在するが、可能性のある他の因子に関するデータは、ほとんど存在しない。硝子体、網膜および脈絡膜においてVEGFをブロックする新しい薬物は、その疾患の進行を遅くすることが可能であるが、しかしその疾患の進行を永久に停止し、そして最終的には、その影響のいくつかを逆転させるための方法を開発する必要性が存在する。滲出型AMDにおける網膜のプロテオームの理解は、この失明を起こす障害の処置における大きな進展のための機会をもたらす。
網膜の静脈の閉塞は、糖尿病性網膜症および黄斑変性後の視覚喪失の主な原因である。これらの疾患の経過記録は、著しく変化する。唯一の予測的パラメーターは、網膜の脈管灌流の大まかな測定である。網膜の損傷の重症度を段階に分け、視覚上の結果を予測するパラメーターを探す必要性がある。これらのパラメーターは、処置を行う医師に、より良い案内を提供する。加えて、これらの試験は、現在のところ処置の選択肢が非常に限られている疾患における新しい処置方法を開発するうえで重要である。
類嚢胞黄斑水腫(CME)は、網膜の損傷の原因となり、そして広範に種々の眼の障害において起こる黄斑の水腫の一つの型である。開業医および製薬会社にはCMEのための処置を開発することへの強い関心がある。CME患者の眼の流体のプロテオームのプロフィールの理解は、予防および処置における新しい機会を提供する。
白内障は、米国単独で年間数百万の人々に影響するが、白内障の発症を調節する因子についてはほとんど知られていない。本発明者らの最近の発見は、クリスタリンと呼ばれるレンズタンパク質が硝子体の腔において見い出されることを示す。典型的な老年性白内障が、硝子体のゲル部分(硝子体液)の除去の数ヶ月以内に発生することもまた公知である。硝子体のゲルおよびそのゲルの除去に続いて蓄積する残存流体のプロテオームの追跡が、白内障形成を妨げ得る新しい因子の同定を導き得る。多くの面で、このことは眼科学の大望である。
直接的または間接的に送達される眼内用薬物の薬物動態を追跡するツール、および硝子体と血清との間の眼/全身系薬物分配を追跡するツールが必要とされている。そのために、網膜の障害のための薬物の開発および改変が大いに促進され、網膜の障害のための薬物を開発している急速に成長している産業に大きな価値を提供する。
本発明は、そのような問題に関して、価値のある技術および方法を提供する。
眼の流体、または眼に関連した流体(例えば、硝子体液;水性流体;網膜血(例えば、脈絡膜中に存在する血液);および涙(涙嚢から抽出された涙を含む))が、本発明に従って分析され得る。流体は、例えば外科的な硝子体切除術により、慣習的に抽出され得る。いくつかの場合において、眼の流体中に反映される特異的な疾患の状態は、蛍光、磁気または放射性ヌクレオチドイメージングにより測定され得る。
本発明は、サンプル中に存在する少なくとも一つのポリペプチドまたは他の分子を含む、眼の流体のサンプルのプロテオミクス上のフィンガープリントを提供する。ポリペプチド(「バイオマーカー」としても言及される)は、任意の適切な技術を用いて単離され得る。例えば、バイオマーカーは、バイオマーカー誘引物質がポリペプチドまたは他の生体分子(「バイオマーカー」)と会合している低分子量画分から採取され得る。バイオマーカー誘引物質会合生体分子を単離する方法は、国際公開第05036180号パンフレット(その全体が本明細書中に参考として援用される)に記載されている。
用語「バイオマーカー誘引物質分子」または「BAM」は、生物学的流体中のバイオマーカーが付着する分子または他の物質に関する。特定の例において、バイオマーカーは、低い結合親和性(例えば、10−3L/モル−分、10−4L/モル−分、10−5L/モル−分、10−6L/モル−分、10−7L/モル−分、または10−8L/モル−分より小さい結合親和性)で、BAMに付着する。抗体は、自身の産生を促進した免疫応答の結果として生じる特異的な抗原抗体相互作用を通して以外にバイオマーカーに結合する限りにおいて、BAMであり得る。例えば、抗体であるBAMへのバイオマーカーの結合は、例えば、その抗体のFc部分への結合により、相補性決定領域(CDR)の外側で、または可変領域の完全に外側で起こり得る。しかしながら、開示された方法の特定の実施形態において、BAMは抗体ではない。特定のBAMは、あるクラスのバイオマーカーに選択的に結合し得るが、特定のクラスにおけるそのバイオマーカーの結合親和性は、他の非認識分子と比べて、特定の抗体への抗原の結合親和性ほどには顕著には異ならない。バイオマーカーの結合の、より特異性が低い性質は、BAMの特定の実施例で説明され得、ここで一つ以上のバイオマーカーがBAMに結合する(例えば、少なくとも2個、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、またはそれどころか50個もしくは、それより多いバイオマーカーが、BAMに結合する)。
典型的には、特定の生物学的流体において(例えば、身体中において)、BAMは、BAMに付着するバイオマーカーの半減期よりも長い存在の半減期を有しており、そのため、生物学的流体中でバイオマーカーを濃縮する。例えば、BAMは、約1日よりも長い(例えば、2日、5日、10日、20日または50日よりも長い)半減期を有し得る。特定の実施例において、BAMは、腎臓により血液から実質的に濾過されないようなサイズおよび/または形状を有する。他の特定の実施例において、BAMは、25kDaよりも大きい(例えば、30kDa、50kDa、75kDa、100kDa、150kDa、200kDaまたは300kDaよりも大きい)分子量を有する。さらに他の特定の実施例において、BAM分子は、特定の範囲(例えば、30kDaと50kDaの間、50kDaと75kDaの間、75kDaと100kDaの間、100kDaと150kDaの間、150kDaと200kDaの間、200kDaと300kDaの間、または30kDaと300kDaの間の任意の他の範囲)に入る分子量を有する。バイオマーカーは、BAMの表面に吸着してもよいし、BAMの内部に吸収されてもよいし、またはその両方であってもよい。
BAMの例としては、タンパク質(天然のタンパク質および操作されたタンパク質(例えば、キメラタンパク質、改変されたアミノ酸組成のタンパク質、翻訳後修飾されたタンパク質)を含む)、核酸、炭水化物付加分子、および有機ポリマー、デンドリマー、および粒子(例えば、マイクロ粒子およびナノ粒子であり、それらは、シリカ、金属、セラミックおよび炭水化物のマイクロ粒子ならびにナノ粒子を含む)、および細胞性マイクロ粒子が挙げられる(例えば、Diamant et al,Eur J Clin Invest.34:392〜401,2004を参照のこと)。
BAMは、イオン性基(例えば、カルボン酸塩、プロトン化アミン、四級アンモニウム、および硫酸基)、水素結合受容体または水素結合供与体、電子供与体または電子受容体、極性基(例えば、アミノ基、ヒドロキシル基、エステル基、スルフヒドリル基およびニトリル基)、疎水性基(例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、または特異的な分配係数を有する基)、ペプチド、タンパク質、核酸、炭水化物、脂質、またはそれらの任意の組み合わせを、BAMの表面または内部に提供するように、産生または誘導体化され得る。BAMがタンパク質(例えば、天然に存在するタンパク質)である場合、生物学的流体からLMMバイオマーカーを集め濃縮するBAMの役割りを反映させるために、このBAMは「キャリアタンパク質」ともまた言及され得る。キャリアタンパク質の例としては、アルブミン、鉄結合タンパク質(例えば、トランスフェリン)、フィブリノーゲン、α−2−マクログロブリン、免疫グロブリン(例えば、IgA、IgE、およびIgG)、補体、ハプトグロブリン、リポ蛋白、プレアルブミン、α−1酸性糖タンパク質、フィブロネクチン、およびセルロプラスミン、ならびにそれらの断片、組み合わせ、および化学的誘導体が挙げられる。
プロテオミクスのフィンガープリントは、ポリペプチドわずか1個を含み得るか、または一個以上(すなわち複数)のポリペプチドを含み得る。眼の流体の成分を分析する任意の方法が、利用され得る。例えば、眼の流体中に存在するバイオマーカー誘引物質(バイオマーカー誘引物質分子または「BAM」としてもまた言及される)(アルブミン、プロテオグリカン、グルコサミノグリカン、およびヘパラン硫酸を含む)は、精製目的のために利用され得るが、それに限定されない。そのポリペプチドは、完全なタンパク質として、または断片として存在し得る。そのような断片は、天然に存在し得るか、またはサンプルの加工の間の偶発的なタンパク質分解もしくは意図的なタンパク質分解(例えば、サンプルをタンパク質分解酵素または化学的分解剤に接触させる)のいずれかにより産生され得る。
眼の流体から単離されたバイオマーカーの例を、表2〜表13に示す。これらは、SDS−PAGEゲル上で眼の流体のサンプルを泳動し、次いで、全体のゲルレーンを高タンパク質分子量から低タンパク質分子量までトリプシンで消化し、続いてMS/MS分析をおこなうことによって得られた。
本発明に従って検出されたポリペプチドのセットは、眼の流体中に存在するポリペプチドの異なったパターンである「フィンガープリント」として記載され得る。フィンガープリントは、上に記載したBAM技法、または他の技術もしくは精製プロセス(例えば、BAM濃縮ステップを用いず眼の流体中に存在するポリペプチドを特徴づける(そのようなポリペプチドの代表的な例については表2〜表13を参照のこと))を用いて調製され得る。
まさにフィンガープリントのように、ポリペプチドのセットは、上記流体を特徴付ける独特の識別子としてだけではなく、被験体の生理的状態としても用いられ得る。眼のフィンガープリントは、身体の中で起こっている生理的プロセスに関係するか、またはその産物である要素(例えば、ポリペプチド)のスナップショットとみなすことができる。本発明にしたがって特徴付けられ得る生理的状態の例としては、疾患状態(例えば、癌、網膜症、糖尿病、黄斑変性、静脈閉塞性疾患、白内障、および本明細書中で言及された他の疾患);治療状態(例えば、薬物の有効性および有害事象のモニタリング);臓器の機能(例えば、脳、腎臓、および肝臓の機能のような、正常な臓器機能をモニターする);毒物学的な状態(例えば、毒素または毒素によって生じる摂動を検出する);等が挙げられるが、それらに限定されない。したがって、眼の流体のフィンガープリントは、多様な医学的目的、診断上の目的、および治療上の目的(例えば、白内障の形成の危険度の検出(下記を参照のこと);血液−眼崩壊(blood−ocular breakdown)のモニター;加齢性黄斑変性の検出;キナーゼ阻害剤および他の薬物の治療上の有効性の検出;等)のために用いられ得る。
例えば、眼の流体は、ポリペプチド分解を阻害する物質を含む、中空針硝子体切除カニューレ(whole−bore vitrectomy cannula)またはカッターを用いて、患者から回収され得、そしてその流体はバイオマーカーの存在の分析に供される。そのようなバイオマーカーは、白内障の危険度(例えば、クリスタリンが上昇した場合);血液−眼バリア(blood−ocular barrier)の完全性;ならびに他の網膜の状態および疾患を決定するために用いられ得る。これは、眼の疾患の危険のある患者(例えば、糖尿病患者、高齢患者、または眼の障害と関連する遺伝子欠損のキャリアとして同定された患者)において、特に有用であり得る。
個体の生理的状態の評価のために慣習的に分析され得る他の成功しそうなポリペプチド候補は、特定の生理的状態と病理的に関係するタンパク質を含む。例えば、レチノール結合タンパク質−4(RBP4)は、インスリンの作用をブロックすることによる糖尿病の発症に寄与することが知られている。このタンパク質の眼での検出は、患者における糖尿病の初発および/または進行への重要な洞察を導き得る。これらのポリペプチド候補の他の例としては、Secreted Protein Acidic and Rich in Cysteine(SPARC)が挙げられるが、それに限定されない。SPARCは、傷害後にアップレギュレートされ、そして細胞接着および増殖を調節し、そしてKGHKペプチドを放出することにより新脈管形成を促進することが知られている。SPARCは、VEGFに結合し、細胞外表面とのその相互作用を阻害し、そしてまた下流側エフェクター(例えば、ERK1/2)の活性化およびVEGF誘導DNA合成を阻害する。SPARCは新脈管形成を調節するだけではなく、さらに、SPARCのレベルの調節が黄斑変性における新脈管形成を調節する鍵となるらしいと考えられている。疾患状態(例えば、癌)の診断マーカーとして用いられ得るタンパク質の第三の例は、Aktのリン酸化状態の検出を含む。Aktは、PI3K依存様式で増殖因子またはサイトカインにより活性化され、そしてPDK1(T308)およびPDK2(S473)による二つの残基のリン酸化が、その完全な活性化には必要である。本方法は、正常被験体および患者におけるAktの一つ以上のアミノ酸残基のリン酸化状態を検出し、そしてその状態を、例えば、患者における癌の進行状態と比較することを含む。他の癌のバイオマーカー(例えば、VEGFR、EGFR、Bcr−Abl、Her2−Neu(erbB2)、TGFR等)がまた、慣習的に分析され得る。
したがって、眼の障害に加えて、眼の流体はまた、被験体の健康および生理的状態をモニターするため一般的に用いられ得る。眼の流体は、他の身体の部分と連通しており、したがって、眼の外の部分(例えば、脳、腎臓、肝臓等)をモニターするために有用である。発生的に眼は、脳の延長であることから、眼の流体の分子組成の状態は、脳における疾患についての情報を提供し得る。より離れた臓器に関しては、これらの臓器由来の分子が循環によって眼の流体に入り得るか、または眼の流体のマーカーが離れた臓器に影響する全身性の身体範囲のプロセスを反映し得る。
本発明はまた、被験体の生理的状態をモニターする方法に関しており、被験体から抽出された硝子体液サンプル中の翻訳後修飾ポリペプチド(例えば、リン酸化)の存在の測定を含む。特定の請求項において、シグナル伝達経路がモニターされ得る。シグナル伝達経路は、細胞の活性(例えば、レセプターの占有を示すこと、部位指向性のタンパク質−タンパク質結合、および遺伝子発現において最高点に達する酵素反応のカスケードの開始)を調節する化学的事象(例えば、リン酸化)を生じることを含む、身体中の任意の経路を含む。例えば、リン酸化は、細胞増殖、細胞死、遺伝子発現、および刺激への細胞の応答に関係する多くの生物学的経路における重要な翻訳後修飾事象である。加えて、異常なリン酸化パターンは、癌および他の過増殖性障害のような疾患と関係し得る。
さらなる例としては、例えば、Gタンパク質レセプター媒介経路(特に、血管内皮成長因子レセプター(例えば、VEGFR−1、VEGFR−2)、上皮増殖因子レセプター(EGFR)、HER2、アドレナリン作用性レセプター(例えば、α型およびβ型)のようなチロシンキナーゼのレセプター);ホルモン媒介レセプター;等が挙げられる。レセプターの例としては、VEGFR−2(例えば、リン酸化部位Y951、Y996、Y1054、Y1059、Y1175、Y1214を含む);PDGFR−β(例えば、リン酸化部位Y740、Y751、およびY771を含む)、およびEGFR(例えば、リン酸化部位Y1173、Y1148、Y1068、Y845、およびY992を含む)が挙げられる。
これらの方法はまた、薬物(特に、チロシンキナーゼのようなキナーゼを調節するために使用される薬物)、または自己血小板濃縮液のような生物学的基礎を持つ治療の有効性を測定またはモニターするために用いられ得る。多様な治療用の薬剤が、異常な、または増大したキナーゼ活性と関連する疾患または障害(癌および新脈管形成を含む)を処置するために用いられる。標的としては、例えば、raf、PDGFR−α、PDGFR−β、EGFR、VEGFR、VEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、HER−2、KIT、FLT3、c−MET、FGFR、FGFR1、FGFR3、c−FMS、RET、ABL、ALK、ARG、NTRK1、NTRK3、JAK2、ROS等が挙げられるが、それらに限定されない。他のシグナル伝達の標的としては、例えば、ERK、AKT、PYK2等が挙げられる。
キナーゼに影響する薬物の例としては、例えば、アバスチン(ベバシズマブ)、セツキシマブ、エルロチニブ(タルセバまたはOS1774)、エベロリムス(RAD0001)、ファスジル、FK506、ゲフィチニブ(ZD1839)、メシル酸イマチニブ(ST157またはグリベック)、トシル酸ラパチニブ(GSK572016)、ラパマイシン、ソラフェニブ(Sorafinib)、シロリマス、スニチニブ(スーテント)、トラスツズマブ(ハーセプチン)、セラファニブ(serafanib)およびワートマニンが挙げられるが、それらに限定されない。
そのような薬物治療の一つの目標は、標的ポリペプチドのリン酸化の量を減少させることである。例えば、いくつかの抗癌剤が、VEGFR−2のリン酸化をブロックすることにより、新脈管形成をブロックするために使用される。そのような薬物の有効性は、硝子体液中へ流入するリン酸化されたレセプターの存在を検出することによりモニターされ得る。添付の実施例に示したように、リン酸化VEGFR−2ポリペプチドフラグメントおよびリン酸化PDGF−Rポリペプチドフラグメントが、逆相分析を用いて硝子体液中で検出された。
逆相タンパク質マイクロアレイは、サンプル中のタンパク質の効率的で正確な検出のために、慣習的に用いられる技法である。単一のサンプルから抽出されたタンパク質が、基層上に固定される。補足された分析物は、関心のあるタンパク質/ポリペプチドを指向する一次抗体で検出され、そして二次標識分子が検出戦略のために導入される。アレイ上の各スポットが異なるサンプルに対応する。異なるサンプルの総溶解物が、アレイ上に固定され、そして一つの抗体とインキュベートされる。アレイ上の各スポットは、異なるサンプルに対応する(アレイ当たり640溶解物まで)。逆相マイクロアレイは、細胞内シグナル伝達に関与するタンパク質の間のネットワークおよびクロストーク中への探査を可能にする。例えば、マイクロアレイプリンティング、タンパク質検出、および/またはタンパク質定量における、逆相マイクロアレイ技術の使用は、本発明の範囲と全く同等である。
ポリペプチドの検出は、任意の適切な技術によりなし得る。ポリペプチドのバックボーン、ならびに、グリコシル化およびリン酸化のようなポリペプチドの翻訳後修飾が、検出され得る。抗体(例えば、標的ポリペプチドのアミノ酸エピトープ、リン酸化アミノ酸等に対して生成された)が、慣習的に用いられ得る。逆相分析は、眼のポリペプチドを検出するために用いられ得、ここで、前記アレイは、ニトロセルロースのような基質に固定された眼の流体を含み、そして関心のある標的に特異的に結合する結合の相手(例えば、抗体)が加えられる。これらは、その流体の組成を特徴づけ、そしてプロテオミクスのフィンガープリントを含む疾患バイオマーカーを生成するために、迅速に用いられ得る。例えば、Grubb et al.,Proteomics,3:2142−2146,2003を参照のこと。質量分析法および他の従来のプロテオミクスの方法もまた用いられ得る。
本発明において、黄斑の疾患、網膜剥離症、眼の炎症、糖尿病性網膜症および多くの他の疾患を検出するための、脱落したレセプターまたはシグナル伝達分子および/またはそれらのリン酸化型(例えば、VEGFR、PDGFR、EGFR、RBP4)の、健常な被験体におけるプロフィールと患者におけるプロフィールを比較することを含む方法が、提供される。注目すべきことに、これらのレセプタータンパク質は、既存の薬物(例えば、グリベック(Gleevac)、イレッサ、およびアバスチン)の既存の薬物標的として知られており、このことは、この情報が患者のためのテーラーメード治療に用いられ得ることを示している。白内障に関して、本発明は、網膜剥離症のための硝子体切除を受けた患者の硝子体サンプル中の一連のクリスタリンの同定に関するものである。そのような患者は、白内障を即座に発症する特定の危険を事実上有する。黄斑孔または黄斑剥離治療もしくは黄斑−脈管漏出に関しては、治療は、血小板抽出物のような天然の自家移植タンパク質の投与を含み得る。
本願に記載された相関に基づいて、特定の患者に関して、例えば、患者から硝子体液を抽出し、そして完全に型にはまった方法(例えば、免疫学的な技術、抗体診断、放射免疫分析、質量分析、マイクロアレイ、ウエスタンブロット法、ゲル電気泳動法、および標識化または酵素増幅診断技術)を用いて、特定のポリペプチドまたは興味のあるフラグメントの含量を決定することにより、疾患の存在が評価される。
先に記載された技術を用いて、慣習的な方法を用いている当業者は、特定の疾患の検出および診断の要求を満たすか、または特異的である相関を開発し得る。例えば、疾患を示すであろう特定のペプチドのレベルまたは量に関して、硝子体液の同一性および/または成分を特徴づける手段を、前記方法は提供する。疾患に特有であるペプチド(ここで、そのようなペプチドの任意の量の存在が、疾患が存在する可能性を示す)が、記載される。当業者は、特定の疾患または生理的状態と関係のあるペプチドバイオマーカーの既存の知識を利用し得、そして本発明により記載された方法を用いて前記ペプチドをスクリーニングし得る。いくつかの場合において、上記「背景技術」の分子の存在または非存在が、疾患の診断になり得る。なぜならばそのような分子が、なり得ないとは予測され得ないからである。一つの例は、滲出型黄斑変性の間の脈管漏出と関連する分子である。他の場合において、その分子の濃度のレベルまたは、リン酸化分子(一つ以上の特異的な残基上のリン酸化)のレベルは、その疾患の重症度または患者に投与された薬物により生じた疾患抑制の量に、定量的に関係し得る。一つの例は、(a)新脈管形成阻害剤に対する要求、および(b)VEGFリガンドがレセプターの引き金を引くことを抑制するように新脈管形成阻害剤が働いているか否か、の予測として、VEGFRのリン酸化状態(総レセプタータンパク質の量との相関はないかもしれない)を検出するための方法である。レセプターが活性化またはリガンドと結合している場合、そのときは(かつ、その場合だけ)、レセプターはリン酸化される。
本発明は、重要な生物学的マーカーの貯蔵器としての、硝子体液の使用に関するものである。表において説明されるように、サンプルは、生体試料または死体から単離され得る。表2〜表13は、眼の硝子体液中に存在するペプチドの代表的なリストを提供する。
本発明はまた、被験体において、疾患および/または生理的状態の、可能性のあるバイオマーカーである新規タンパク質/ペプチドの同定のための方法を提供する。眼の疾患(例えば、黄斑孔、網膜変性、または黄斑孔および網膜変性の組み合わせ)に関係する、そのようなペプチドの代表的な例が、表(表5〜表13)に示される。(例えば、異なる疾患または対照サンプルと比較した場合に)疾患と特異的に関連しているポリペプチドを、強調/下線で示す。
さらに、本発明は、眼の硝子体液中のタンパク質を検出するための方法に関するものであり、タンパク質の単離、酵素的加水分解(例えば、トリプシンを用いる)、HPLC分離を含み、質量分析を用いて分離し、そして回収されたフラグメントは候補ポリペプチドのデータベースで探索される。ペプチドのHPLC分析のための慣習的な方法は、当該分野で公知であり、そして興味のある分離カラムおよび/または緩衝剤(例えば、改変されたC−18カラム)の利用を伴い得る。ペプチドの質量分析の技術もまた公知であり、そして、例えば、ナノスプレー/リニアイオントラップ質量分析を含み得る。
本願発明はまた、硝子体切除を行うための改善された中空針硝子体切除カニューレまたはカッターを提供し、ここで、その改善は、前記カニューレまたはカッター中に、ポリペプチドの完全性を保護する少なくとも一つの化学物質を含有する容器を含む。容器中に含有され得る化学物質としては、例えば、プロテアーゼ阻害剤、ホスファターゼ阻害剤等が挙げられる。特定の例としては、セリンプロテアーゼ阻害剤、システインプロテアーゼ阻害剤、アスパラギン酸プロテアーゼ阻害剤、およびメタロプロテアーゼ阻害剤が挙げられる。これらの例は、AEBSF、アプロチニン、E−64、EDTA、ロイペプチン、ベスタチン、O−フェナントロリン、カテプシン等を含む。
さらなる詳述なしに、当業者は、先述の説明を用いて、以下の発明を完全な範囲まで利用し得ると考えられる。したがって、添付の特定の好ましい請求項は、単に説明として構成されており、開示の残りを決して制限するものではない。
先に、および後に引用された全ての出願、特許、および公報の全体の開示が、本明細書中で参考として援用される。
本発明は、次に述べる、制限を伴わない実施例への参考とともに、以下に説明される。
(実施例)
先行の実施例、および次に述べる実施例において、全ての温度は、訂正がなければ、セ氏温度(℃)で記載され、そして全ての割合およびパーセンテージは、特に指定がない限り、重量による。
(実験手順)
(硝子体のサンプリング)
毛様体輪硝子体切除
全ての硝子体サンプルは、手術の硝子体切除段階の前に得た。手術は、本研究への参加とは関係なく行われた。患者は、通常の無菌様式において準備処置を施され、そして滅菌布で覆われた。研究の硝子体切除段階にの前に、少量の硝子体液(約0.1ml)を、毛様体輪によって滅菌TB注射器中に得た。次いで、硝子体サンプルは、貯蔵およびその後の硝子体プロテオーム分析のために、−20℃または−80℃で凍結した。手術のみから受ける危険に加えてさらなる危険は、患者には存在しなかった。
剖検研究
制限のない、同意された剖検において、10mlツベルクリン注射器に取り付けた22g注射針を、外側眼瞼裂中に挿入することにより、2〜8mlの透明な硝子体ゲルを抽出した。サンプルは、−80℃で直ちに凍結した。
約5〜10ccの硝子体液を、各眼から採取した。9つの別々の剖検サンプルを入手した。サンプルは、分析が行われ得るまで−80℃で貯蔵した。
全硝子体切除を受けている患者からのサンプル
患者は、該患者が罹患している特定の病状のために規定された麻酔/手術手順に応じて準備した。硝子体切除は、眼の後部の明瞭な画像を提供するように設計された手術用顕微鏡および外部レンズを用いて実行した。強膜刀を用いて、長さがわずか数ミリメートルだけの三つ(tree)のごく小さい切り込みを強膜上に作り、そして眼科手術医は、次の器具:すなわち、1)眼の内部を照らす光ファイバー光源、2)手術の間、眼の形および正常状態を維持するための注入ラインおよび、3)硝子体を切開し回収する硝子体刀を挿入した。総硝子体を、硝子体刀により吸引し、そして、手術手順の長さ、さらなる手順が必要とされるかどうか、および眼の全般的な健康状態に依存して、手術時間の間、室温に保たれたリンガー−乳酸緩衝剤溶液で5〜8回洗浄した。硝子体の回収直後に、洗浄した硝子体を入れている小箱を4℃に置き、そして60分以内にゆるやかに吸引し、その後、冷却リンガー−乳酸緩衝剤溶液で1:1に希釈した(4℃で)。その後、その懸濁物を注意深く5回混合し、そして肉眼で見えるいずれの物質も完全に溶解するまで、ナローチップを装備した滅菌ピペットを通過させた(20回)。最終的に、再懸濁した物質を、前もってラベルしたプラスチックチューブ中に少量のアリコート(1ml)に分注し、直ちに液体窒素で凍結し、15分以内に−80℃で貯蔵した。より少量のアリコートをまた、市販のブラッドフォード分析(Biorad)を用いるタンパク質定量を後で実行するために凍結した。全ての手順は、滅菌プラスチック製品を用いて実行した。
眼組織に含有されるタンパク質を分析する再現性のある手順を開発するため、地域の食肉解体処理場から入手したウシ眼球を用いて、予備実験を行った。眼球は、硝子体を抽出するまで4℃で維持した(すなわち、動物の死後6〜8時間)。該眼球を、角膜縁から3mm後方で切開し、全硝子体および全レンズを、上述(Facchiano et al,1996)されたように回収した。その後、サンプルは、冷却した食塩緩衝剤を用いて、その物質の機械的な解離により再懸濁した。眼組織ホモジネートにおけるタンパク質濃度および安定性は、SDS−PAGE分析および銀染色手順により調べた。
(ナノフロー逆相液体クロマトグラフィータンデム質量分析)
硝子体サンプルをトリプシンにより消化し、そしてペプチドをZip−tip(Waters)により精製した。このペプチドを、その後、イオントラップ質量分析器(LTQ、ThermoElectron、San Jose、CA)による逆相液体クロマトグラフィーナノスプレータンデム質量分析により分析した。逆相カラムは、レーザープルドチップ(laser−pulled tip)を持つ内径100μm×10cm長の溶融シリカキャピラリー(Polymicro Technologies、Phoenix、AZ)中に、孔のサイズが200Åの、5μmのC18レジン(Michrom BioResources、CA)懸濁物を内部に充填した。サンプル注入後、該カラムを移動相A(0.1% ギ酸)で5分間洗浄し、そしてペプチドを、250nl/分で30分にの、0%移動相B(0.1% ギ酸、80% アセトニトリル)から50%移動相Bへの直線勾配、その後さらに加えて5分間で100%Bへの直線勾配を用いて溶出した。LTQ質量分析はデータ依存モードで作動され、各完全MSスキャンに5回のMS/MSスキャン(ここでは、五つの最も豊富な分子イオンが、動的に選択され、そして35%の基準化衝突エネルギーを用いる衝突誘導解離(CID)により断片化された)が後に続く。
(バイオインフォマティックス分析)
タンデム質量スペクトルは、トリプシンによる切断条件およびヨードアセトアミドによるシステインの静的なアルキル化を用い、Swiss−Protヒトデータベースに対し、Sequest Bioworks Browser(ThermoFinnigan)によって、適合させた。正しく同定されたと考えられるペプチドは、[M+H]1+についての相互相関スコアが1.5、[M+2H]2+についての相互相関スコアが2.0、[M+3H]3+についての相互相関スコアが2.5、ΔCn>0.1、および無作為な同定(randomized identification)の最大確率が0.01を達成しなければならなかった。
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先述の実施例は、一般的または特異的に記載された反応物質および/または本発明の作動条件を、先述の実施例において用いた反応物質および/または作動条件と置き換えることにより、類似の結果をともなって繰り返し得る。
上述の明細書から、当業者は、本発明の重要な特徴を、本発明の精神および範囲から、はずれることなく容易に確認し、そして多様な使用および条件に適合するように、本発明の多様な改変および修正を行うことができる。
当業者は、先述の情報および当該分野で入手可能な情報を用いて、最大の範囲まで本発明を利用し得ると考えられる。本明細書中に規定されたように、本発明の精神または範囲から、はずれることなく、本発明を改変および修正し得ることは、当業者には明白である。先に、および後で規定する項目の見出しは、特定の情報が本願においてどこで見い出され得るかの案内としての意味を持つが、しかし、そのような項目の情報が本願においてどこで見い出され得るかの情報源としてのみ存在することを意図するものではない。先に引用された全ての公刊物および特許は、本明細書中に参考として援用される。
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図1は、生存患者ドナーから得られた硝子体液の1μl中の眼のマーカーの確認を示す。バーの大きさは、示された分析物のためのサンプル中の、総タンパクと比較した場合の、増幅された抗体シグナルの相対的な濃度である。希釈曲線、標準物質、および対照に基づいて、測定されている分子の濃度が、バックグラウンドより高く、そしてその分析の線形範囲内にあることが、容易に評価され得る。 図2は、その分析が検出範囲をとおして直線状であることを証明する、各分析物についての希釈曲線を示す。これらのデータは、これらの同定された分子の存在を最終的に確認し、そして慣習的な臨床上の設定において、顕微針によりサンプリングされ得る非常に少量において、それらが測定され得ることを示す。検出に用いた全ての抗体は、抗原特異性を保障するために試験された。分析物であるタンパク質上のリン酸化残基を検出した抗体は、そのタンパク質が特定の残基でリン酸化されている場合にのみ、そのタンパク質を認識する。そのタンパク質が、この残基でリン酸化されていない場合、または他の残基でリン酸化されている場合は、抗体は結合せず、そして値は0である。

Claims (34)

  1. 眼の生理的状態を特徴づける方法であって、一つ以上のポリペプチドまたはそのフラグメントの、硝子体液中における存在または非存在を検出する工程を含む、方法。
  2. 眼の生理的状態を特徴づける方法であって、一つ以上のバイオマーカー誘引物質関連ポリペプチドまたはそのフラグメントの、硝子体液中における存在または非存在を検出する工程を含む、方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の方法であって、該方法が疾患を診断するためのものである、方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の方法であって、該方法が疾患の危険度を決定するためのものである、方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載の方法であって、少なくとも一つの前記ポリペプチドまたはフラグメントが、表2〜表13に列挙されたポリペプチドから選択される、方法。
  6. 請求項1または請求項2に記載の方法であって、該方法が、少なくとも一つのポリペプチドまたはフラグメントの硝子体液中における存在または非存在を検出する工程を含む、網膜の血管の完全性を特徴づけるための、方法。
  7. 生命系の生理的状態を特徴付ける方法であって、一つ以上のポリペプチドまたはそのフラグメントの、硝子体液中における存在または非存在を検出する工程を含む、方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、前記ポリペプチドが、バイオマーカー誘引物質分子と関連する、方法。
  9. 請求項7または請求項8に記載の方法であって、薬物の有効性または動態をモニターするための、方法。
  10. 請求項7または請求項8に記載の方法であって、脳の生理的状態をモニターするか、または特徴づけるための方法である、方法。
  11. 請求項7または請求項8に記載の方法であって、少なくとも一つの前記ポリペプチドまたはフラグメントが、表2〜表13に列挙されたポリペプチドから選択される、方法。
  12. 請求項7または請求項8に記載の方法であって、眼内薬物または全身性薬物の生理的効果をモニターするための方法である、方法。
  13. 被験体のシグナル伝達経路の状態をモニターする方法であって、
    硝子体液中におけるリン酸化ポリペプチドフラグメントの存在を測定する工程を含む、方法。
  14. 請求項13に記載の方法であって、前記リン酸化ポリペプチドがレセプターポリペプチドまたはそのフラグメントである、方法。
  15. 請求項14に記載の方法であって、前記リン酸化レセプターが、Gタンパク質結合レセプターまたはホルモン活性化レセプターである、方法。
  16. 請求項14に記載の方法であって、前記リン酸化レセプターが、VEGFR−2またはPDGFR−βである、方法。
  17. チロシンキナーゼ阻害剤が投与された被験体における、該阻害剤の有効性をモニターする方法であって、
    該被験体の硝子体液におけるリン酸化ポリペプチドまたはフラグメントの存在を測定する工程を包含し、ここで該被験体はチロシンキナーゼ阻害剤を投与されている、方法。
  18. 請求項17に記載の方法であって、前記チロシンキナーゼ阻害剤が、チロシンキナーゼレセプターまたは酵素のリン酸化を阻害する、方法。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法であって、前記検出が、硝子体液サンプルのタンパク質マイクロアレイ、免疫分析、リガンド結合分析、電気泳動、または質量分析を用いて達成される、方法。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法であって、前記検出が、硝子体液サンプルの非侵襲性の光学測定を用いて成し遂げられる、方法。
  21. 請求項1〜20のいずれか一項に記載の方法であって、前記サンプルが、前記ポリペプチドの完全性を保護するために少なくとも一つの化学物質を含有する容器中に抽出される、方法。
  22. 請求項21に記載の方法であって、前記化学物質が、プロテアーゼ阻害剤またはホスファターゼ阻害剤である、方法。
  23. 硝子体切除のための中空針カニューレまたはカッターであって、ポリペプチドの完全性を保護するために少なくとも一つの化学物質を含有する容器を該カニューレまたはカッターに含む、カニューレまたはカッター。
  24. 少なくとも一つまたは複数の、単離された硝子体液ポリペプチド、またはそのフラグメント、またはそれに関する測定を含むプロテオミクス上のフィンガープリントであって、ここで該ポリペプチドは、表2〜表13において列挙された前記ポリペプチドから選択される、フィンガープリント。
  25. 硝子体液のプロテオミクスのフィンガープリントであって、少なくとも一つの単離された硝子体液バイオマーカー誘引物質関連ポリペプチド、またはそのフラグメント、またはそれに関する測定を含む、フィンガープリント。
  26. 請求項25に記載のプロテオミクスのフィンガープリントであって、複数の単離された硝子体液バイオマーカー誘引物質関連ポリペプチド、またはそのフラグメント、またはそれに関する測定値を含む、フィンガープリント。
  27. 請求項3に記載の方法であって、前記疾患が、網膜の疾患または眼の疾患である、方法。
  28. 請求項4に記載の方法であって、前記疾患が、網膜の疾患または眼の疾患である、方法。
  29. 請求項6に記載の方法であって、前記ポリペプチドまたはフラグメントが、通常は硝子体液中に見い出されないが、通常は血液中に見い出される、方法。
  30. 請求項3に記載の方法であって、前記疾患が、網膜剥離症(RD)または黄斑孔(MH)であり、表11、表12または表13の一つ以上のポリペプチドの存在を検出する工程を含む、方法。
  31. 請求項3に記載の方法であって、前記疾患が、網膜剥離症(RD)であり、表7または表9の一つ以上のポリペプチドの存在を検出する工程を含む、方法。
  32. 請求項3に記載の方法であって、前記疾患が、黄斑孔(MH)であり、表8または表10の一つ以上のポリペプチドの存在を検出する工程を含む、方法。
  33. 動物における所定の疾患と存在するポリペプチドとの関係を決定する方法であって、該疾患を有す患者の硝子体液中のポリペプチドのスペクトルを正常被験体の硝子体液中のポリペプチドのスペクトルと比較する工程、該ポリペプチドの同一性または量に関して、該ポリペプチドスペクトルにおける相違を決定する工程、そして該疾患の存在を少なくとも一つの該相違と相関させる工程を含む、方法。
  34. 請求項33に記載の方法であって、前記測定の結果が、薬物、生物学的物質、化学物質、抗体、自己タンパク、または合成薬剤を用いる治療を導くために用いられる、方法。
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