JP2009523874A - ウレアーゼ阻害剤を含む、防臭性吸水組成物 - Google Patents

ウレアーゼ阻害剤を含む、防臭性吸水組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2009523874A
JP2009523874A JP2008550723A JP2008550723A JP2009523874A JP 2009523874 A JP2009523874 A JP 2009523874A JP 2008550723 A JP2008550723 A JP 2008550723A JP 2008550723 A JP2008550723 A JP 2008550723A JP 2009523874 A JP2009523874 A JP 2009523874A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbing polymer
composition
urease inhibitor
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2008550723A
Other languages
English (en)
Inventor
ブライク フォルカー
マルコ ミヒャエル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2009523874A publication Critical patent/JP2009523874A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L15/00Chemical aspects of, or use of materials for, bandages, dressings or absorbent pads
    • A61L15/16Bandages, dressings or absorbent pads for physiological fluids such as urine or blood, e.g. sanitary towels, tampons
    • A61L15/42Use of materials characterised by their function or physical properties
    • A61L15/46Deodorants or malodour counteractants, e.g. to inhibit the formation of ammonia or bacteria
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L2300/00Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices
    • A61L2300/40Biologically active materials used in bandages, wound dressings, absorbent pads or medical devices characterised by a specific therapeutic activity or mode of action
    • A61L2300/432Inhibitors, antagonists
    • A61L2300/434Inhibitors, antagonists of enzymes

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、少なくとも1の吸水性ポリマー、および少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を含む防臭性吸水組成物、その組成物の製造方法、ならびに衛生用品の製造方法、およびそれらの製造に関し、その際前記ポリマーは1の酸基を有するポリマーであり、その酸基は50〜65mol%まで中和されており、およびウレアーゼ阻害剤の含有率が組成物に対して0.0001〜0.1質量%である。

Description

本発明は、少なくとも1の吸水性ポリマー、および少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を含む、防臭性吸水組成物、それらの製造方法、ならびに衛生用品、およびそれらの製造方法に関する。
本発明のさらなる実施形態は、請求項、詳細な説明、および実施例から読み取ることができる。前述の、および後述の、本発明による対象のなお説明されるべき特徴は、その都度記載の組み合わせのみならず、他の組合せにおいても本発明の範囲を離れることなく使用可能であることは自明である。
吸水性ポリマーはとりわけ、(共)重合された親水モノマー、適切なグラフトベース上の1または複数の親水モノマーのグラフト(コ)ポリマー、架橋されたセルロースエーテル、または澱粉エーテル、架橋されたカルボキシメチルセルロース、部分的に架橋されたポリアルキレンオキシド、または水性の液体中で膨潤する天然産物、例えばグアール誘導体であり、その際吸水性ポリマーは好ましくは、部分的に中和されたアクリル酸ベースである。このようなポリマーは水溶液を吸収する製品として、おむつ、タンポン、生理帯、失禁用製品、および他の衛生用品の製造のためにも、農業的造園の際の水分保持剤としても使用される。
衛生用品においては、適用の際に例えば尿素の分解によって、不快な臭気が発生することがある。WO−A−98/26808、WO−A−03/053486、JP−A−2001/258934、EP−A−0739635、およびEP−A−1034800に、および問題の様々な解決法が提案されている。
WO−A−98/26808は、液体のための任意の吸収剤、臭気のための吸収剤、ならびに殺真菌剤、ウレアーゼ阻害剤、およびpH調整剤の群からの1または複数の物質を含む吸収性組成物を記載している。液体のための好ましい吸収剤としては、少なくとも75mol%の中和度を有する、架橋されたポリアクリル酸が挙げられる。
WO−A−03/053486は、ウレアーゼ阻害剤としてユッカ抽出物の使用を開示している。
JP−A−2001/258934は、ウレアーゼ阻害剤との組み合わせで中和度40〜65mol%の弱酸吸収性ポリマーの使用を開示している。JP−A−2001/258934は、0.1質量%を越えるウレアーゼ阻害剤使用の場合の、吸収能力の不釣り合いな低下に関する示唆を与えていない。
EP−A−0739635は、ホウ酸塩を含む吸収性組成物を記載する。
EP−A−1034800は、不快な臭気を回避するための臭気結合剤および酸化剤の組み合わせの使用を記載する。
本発明の課題は、尿または他の体液による負荷後に不快な臭気を確実に防ぐ、改善された吸水組成物を提供することであった。
本発明のさらなる課題は、貯蔵安定性である、すなわち組成物が比較的長い貯蔵の際、変色もせず、またその防臭作用を失うことがないのが望ましい、臭気を防ぐ吸水組成物を提供することであった。
前記課題は、少なくとも1の吸水性ポリマー、および少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を含む組成物によって解決され、その際、該ポリマーは1の酸基を有するポリマーであり、その酸基が50〜65mol%中和されており、およびウレアーゼ阻害剤の含有率は組成物に対して0.0001〜0.1質量%である。
水吸収性ポリマーの酸基は好適には、52〜63mol%、特に好ましくは54〜61mol%、極めて特に好ましくは55〜60mol%、中和されている。
本発明による組成物は通常、少なくとも90質量%、好適には少なくとも95質量%、特に好ましくは少なくとも99質量%の、少なくとも1の吸水性ポリマーを含む。
少なくとも1の吸水性ポリマーは、好適には架橋されたアクリル酸ベースのポリマーである。
少なくとも1の吸水性ポリマーは、好適には表面後架橋された粒子の形態で存在する。
吸水性ポリマーは例えば、
a)少なくとも1のエチレン系不飽和の、酸基を有するモノマー、
b)少なくとも1の架橋剤、
c)場合によっては、モノマーa)と共重合可能なエチレン系の、および/またはアリル系の不飽和の、1または複数のモノマー、および
d)場合によっては、モノマーa)、b)、および場合によってはc)をその上で少なくとも部分的にグラフトすることができる、1または複数の水溶性ポリマー、
を含むモノマー溶液の重合によって得られる。
適切なモノマーa)は例えば、エチレン系不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、およびイタコン酸、またはそれらの誘導体、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、およびメタクリル酸エステルである。特に好ましいモノマーはアクリル酸、およびメタクリル酸である。極めて特に好ましくは、アクリル酸である。
モノマーa)、とりわけアクリル酸は、好適には最大0.025質量%のヒドロキノン半エーテルを含む。好ましいヒドロキノン半エーテルは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)および/またはトコフェロールである。
トコフェロールとは、下記の式の化合物と理解され、
Figure 2009523874
式中、R1は水素またはメチル、R2は水素またはメチル、R3は水素またはメチル、およびR4は水素または1〜20の炭素原子を有する酸基を意味する。
4のために好ましい基は、アセチル、アスコルビル、スクシニル、ニコチニル、および他の生理学的に認容性のカルボン酸である。カルボン酸はモノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸であってよい。
好ましくは、R1=R2=R3=メチルを有するα−トコフェロール、とりわけラセミ体のα−トコフェロールである。R1は特に好ましくは水素、またはアセチルである。とりわけ好ましくは、RRR−α−トコフェロールである。
モノマー溶液はその都度のアクリル酸に対して、好ましくは最高で130質量ppm、特に好ましくは最高で70質量ppm、好ましくは少なくとも10質量ppm、特に好ましくは少なくとも30質量ppm、とりわけ50質量ppmのヒドロキノン半エーテルを含み、その際アクリル酸塩をアクリル酸として考慮する。例えば、モノマー溶液の製造のために、ヒドロキノン半エーテルに関する、相応する含有率を有するアクリル酸を使用することができる。
架橋剤b)は、ポリマー網状構造へとラジカル的に重合導入することができる、少なくとも2の重合可能な基を有する化合物である。適切な架橋剤b)は例えば、EP−A−0530438に記載されているように、エチレングリコールジメタクリラート、ジエチレングリコールジアクリラート、アリルメタクリルラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリアリルアミン、テトラアリルオキシエタン、EP−A−0547847、EP−A−0559476、EP−A−0632068、WO−A−93/21237、WO−A−03/104299、WO−A−03/104300、WO−A−03/104301、およびDE−A−10331450に記載されているように、ジアクリラート、およびトリアクリラート、DE−A−10331456、およびWO−A−04/013064に記載されているように、アクリラート基の他にさらなるエチレン系不飽和基を含む混合アクリラート、または例えばDE−A−19543368、DE−A−19646484、WO−A−90/15830、およびWO−A−02/32962に記載されているように、架橋剤混合物である。
適切な架橋剤b)はとりわけ、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、およびN,N’−メチレンビスメタクリルアミド、ポリオールの不飽和モノカルボン酸、またはポリカルボン酸のエステル、例えばジアクリラート、またはトリアクリラート、例えばブタンジオールジアクリラート、またはエチレングリコールジアクリラート、もしくはブタンジオールメタクリラートまたはエチレングリコールメタクリラート、ならびにトリメチロールプロパントリアクリラート、およびアリル化合物、例えばアリル(メタ)アクリラート、トリアリルシアヌラート、マレイン酸ジアリルエステル、ポリアリルエステル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、テトラアリルエチレンジアミン、リン酸のアリルエステル、ならびにビニルホスホン酸誘導体であり、それらは例えばEP−A−0343427に記載されている。さらに適した架橋剤b)は、ペンタエリトリトールジアリルエーテル、ペンタエリトリトールトリアリルエーテル、およびペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル、およびグリセリントリアリルエーテル、ソルビトールベースのポリアリルエーテル、ならびにエトキシ化されたそれらの変性体である。本発明による方法で使用可能なのは、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリラートであり、その際使用されたポリエチレングリコールは300〜1000の分子量を有する。
しかしながら特に有利な架橋剤b)は、3〜15回エトキシ化されたグリセリンの、3〜15回エトキシ化されたトリメチロールプロパンの、3〜15回エトキシ化されたトリメチロールエタンの、ジアクリラート、およびトリアクリラート、とりわけ2〜6回エトキシ化されたグリセリンの、またはトリメチロールプロパンの、3回プロポキシ化されたグリセリンの、またはトリメチロールプロパンのジアクリラート、およびトリアクリラート、ならびに3回混合されてエトキシ化されたまたはプロポキシ化されたグリセリン、またはトリメチロールプロパンの、15回エトキシ化されたグリセリン、またはトリメチロールプロパンのジアクリラート、およびトリアクリラート、ならびに40回エトキシ化されたグリセリン、トリメチロールエタン、またはトリメチロールプロパンのジアクリラート、およびトリアクリラートである。
極めて特に好ましい架橋剤b)は、アクリル酸またはメタクリル酸を用いてジアクリラートまたはトリアクリラートへとエステル化される、何回もエトキシ化された、および/またはプロポキシ化されたグリセリンであり、それらは例えば、WO−A−03/104301に記載されている。特に有利には、3〜10回エトキシ化されたグリセリンのジアクリラート、および/またはトリアクリラートである。
極めて特に好ましくは、1〜5回エトキシ化された、および/またはプロポキシ化されたグリセリンのジアクリラート、またはトリアクリラートである。ほとんどの場合好ましいのは、3〜5回エトキシ化されたおよび/またはプロポキシ化されたグリセリンのトリアクリラートである。このことは、吸水性ポリマー中の特に低い残留含有率(典型的には10質量ppm未満)により特徴付けられ、こうして製造された吸水性ポリマーの水性抽出物は、同温の水と比較してほぼ不変の表面張力(典型的には少なくとも0.068N/m)を有する。
架橋剤b)に関する量は、その都度モノマーa)に対して好適には少なくとも0.001mol%、特に好ましくは少なくとも0.005mol%、極めて特に好ましくは少なくとも0.01mol%、および好適には最大10mol%、特に好ましくは最大5mol%、極めて特に好ましくは最大2mol%である。
モノマーa)と共重合可能なエチレン系不飽和モノマーc)は例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、クロトン酸アミド、ジメチルアミノエチルメタクリラート、ジメチルアミノエチルアクリラート、ジメチルアミノプロピルアクリラート、ジエチルアミノプロピルアクリラート、ジメチルアミノブチルアクリラート、ジメチルアミノエチルメタクリラート、ジエチルアミノエチルメタクリラート、ジメチルアミノネオペンチルアクリラート、およびジメチルアミノネオペンチルメタクリラートである。
水溶性ポリマーd)としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、澱粉、澱粉誘導体、ポリグリコール、またはポリアクリル酸、好適にはポリビニルアルコール、および澱粉を使用することができる。
好ましい重合阻害剤は、最適な作用のために溶解した酸素を必要とする。従って、重合阻害剤を重合の前に不活性化によって、すなわち不活性ガス、好適には窒素を用いた貫流によって、溶解した酸素を除去することができる。好適には重合前のモノマー溶液の酸素含有率を、1質量ppm未満、特に好ましくは0.5質量ppm未満に下げる。
適切な吸水性ポリマーの製造、ならびにさらなる適切な親水性エチレン系不飽和モノマーd)は、DE−A−19941423、EP−A−0686650、WO−A−01/45758、およびWO−A−03/104300に記載されている。
吸水性ポリマーは通常、水性モノマー溶液の重合、および場合によっては引き続いたヒドロゲルの微粉砕によって得られる。適切な製造方法は、文献に記載されている。吸水性ポリマーは例えば、
バッチ法もしくは撹拌反応器でのゲル重合、およびそれに引き続いた粉砕機、押出機、または混練機内での微粉砕(EP−A−0445619、DE−A−19846413)、
例えば対向する撹拌軸によって連続的に微粉砕する、混練機内での重合(WO−A−01/38402)、
ベルト上での重合、およびそれに引き続いた粉砕機、押出機、または混練機内での微粉砕(DE−A−3825366、US−6,241,928)、
すでに比較的狭いゲルサイズ分布のパール重合体が生じる乳化重合(EP−A−0457660)、
たいてい連続稼働中で事前に水性モノマー溶液を吹き付け、および引き続いて光重合にさらす、織物層の現場での重合(WO−A−02/94328、WO−A−02/94329)、
スプレー重合(WO−A−96/40427、DE−A−10340253)によって得られる。
反応は、例えばWO−A−01/38402に記載されるように好適には混練機内で、または例えばEP−A−0955086に記載されるようにベルト反応器上で実施する。
得られたヒドロゲルの酸基は、50〜65mol%、好適には52〜63mol%、好ましくは54〜61mol%、特に好ましくは55〜60mol%中和されており、その際通常の中和剤、好適にはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩、またはアルカリ金属炭酸水素塩、ならびにこれらの混合物を使用することができる。アルカリ金属塩の代わりに、アンモニウム塩もまた使用することができる。ナトリウムおよびカリウムはアルカリ金属として特に好ましいが、極めて特に好ましくは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、または炭酸水素ナトリウム、ならびにこれらの混合物である。通常は、中和を水溶液としての、または好ましくは固体としての中和剤の混合によって達成する。例えば明らかに50質量%を下回る水分割合を有する水酸化ナトリウムは、23℃を上回る融点を有する鑞状の物質として存在することができる。この場合、高められた温度下でバルクとして、または溶融物としての供給が可能である。
中和は重合後にヒドロゲルの段階で実施することができる。しかしながら、中和剤の一部をすでにモノマー溶液に添加し、重合の後初めてヒドロゲルの段階で所望の目的中和度に調整することによって、最大40mol%、好適には10〜30mol%、特に好ましくは15〜25mol%の酸基を重合前に中和することもできる。モノマー溶液は、中和剤の混合によって中和することができる。ヒドロゲルは機械的に、例えば粉砕機を用いて微粉砕することができ、その際中和剤を吹き付け、散布し、または注入し、そしてそれから入念に混ぜ合わせることができる。これに対して得られたゲル物質をさらに何度も均質化のために粉砕することができる。目的中和度へのモノマー溶液の中和が好ましい。
中和されたヒドロゲルを、その後ベルト乾燥機、またはローラー式乾燥機を用いて残留湿性含有率が好適には15質量%未満、とりわけ10質量%未満になるまで乾燥し、その際水分含有率を、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法、No.430.2−02「湿分含有量」に従って測定する。選択的には、乾燥のために流動床乾燥機、または加熱式スキ型ミキサーを使用することができる。特に白色の製品を得るためには、このゲルの乾燥の際、蒸発する水の素早い排出を確実にすることが有利である。このために乾燥温度を最適にし、空気の供給、および空気の排出を制御して行わなければならず、そしてすべての場合において充分な換気に注意しなければならない。ゲルの固体含有率が可能な限り高い場合、乾燥が当然のことながら容易であればあるほど、製品はより白くなる。好ましくは、乾燥前のゲルの固体含有率は従って、30〜80質量%の間である。特に有利なのは、窒素を用いた、またはその他の非酸化性の不活性ガスを用いた乾燥機の換気である。しかしながら選択的には、酸化による黄変過程を防止するために、単純に酸素の分圧のみを乾燥中に低下させることもできる。しかしながら通常の場合、充分な換気および水蒸気の排気はなお認容可能な製品にもつながる。色および製品品質の点で有利なのは通常、可能な限り短い乾燥時間である。
乾燥されたヒドロゲルを、好適には粉砕し、かつ篩別し、その際粉砕のために通常のローラーミル、ピンミル、または揺動ミルを使用することができる。ふるいにかけられた、乾燥されたヒドロゲルの粒径は好適には、1000μm未満、特に好ましくは900μm未満、極めて特に好ましくは850μm未満、および好適には80μmを上回る、特に好ましくは90μmを上回る、極めて特に好ましくは100μmを上回る。
極めて特に好ましくは、106〜850μmの粒径(ふるい画分)である。粒径はEDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法、No.420.2−02「粒子サイズ分布」に従って測定する。
吸水性ポリマーを好適には引き続いて表面後架橋する。このために適切な後架橋剤は、ヒドロゲルのカルボキシラート基と共有結合を形成することができる、少なくとも2の基を含む化合物である。適切な化合物は例えば、例えばEP−A−0083022、EP−A−543303、およびEP−A−937736に記載されているように、アルコキシシリル化合物、ポリアジリジン、ポリアミン、ポリアミドアミン、ジエポキシド、またはポリエポキシド、DE−C−3314019、DE−C−3523617、およびEP−A−450922に記載されているように、二官能性のアルコール、または多官能性のアルコール、またはDE−A−10204938、およびUS−6,239,230に記載されているように、β−ヒドロキシアルキルアミドである。
さらには、DE−A−4020780には環状炭酸エステル、DE−A−19807502に2−オキサゾリドン、およびその誘導体、例えば2−ヒドロキシエチル−2−オキサゾリドン、DE−A−19807992にはビス−2−オキサゾリジノン、およびポリ−2−オキサゾリジノン、DE−A−19854573には2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジン、およびその誘導体、DE−A−19854574にはN−アシル−2−オキサゾリドン、DE−A−10204937には環状尿素、DE−A10334584には二環式アミドアセタール、EP−A−1199327にはオキセタン、および環状尿素、およびWO−A−03/031482にはモルホリン−2,3−ジオン、およびその誘導体が、適切な表面後架橋剤として記載されている。
有利には多価カチオンを表面後架橋剤の他に、表面後架橋のために使用する。使用可能な多価カチオンは例えば、二価のカチオン、例えば亜鉛、マグネシウム、カルシウム、およびストロンチウムのカチオン、三価のカチオン、例えばアルミニウム、鉄、クロム、希土類金属、およびマンガンのカチオン、四価のカチオン、例えばチタン、およびジルコニウムのカチオンである。対イオンとしては、塩化物、臭化物、硫酸塩、硫酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩、硝酸塩、リン酸塩、リン酸水素塩、リン酸二水素塩、およびカルボン酸塩、例えば酢酸塩、および乳酸塩が可能である。硫酸アルミニウムが好ましい。
後架橋を通常、表面後架橋剤の溶液をヒドロゲルまたは乾燥されたポリマー粉末に吹き付けるように実施する。その際、表面後架橋剤、および多価のカチオンを共通の溶液中で、または別々の溶液として吹き付けることができる。吹き付けに引き続き、ポリマー粉末を熱的に乾燥させ、その際架橋反応を乾燥の前、および乾燥の間に行うことができる。
架橋剤の溶液の吹き付けは好適には、駆動式混合装置、例えばスクリューミキサー、パドルミキサー、ディスク式ミキサー、スキ型ミキサー、およびシャベル型ミキサー内で実施する。特に好ましくは、縦型ミキサー、極めて特に好ましくは、スキ型ミキサー、およびシャベル型ミキサーである。適切なミキサーは例えば、Loedige(登録商標)のミキサー、Bepex(登録商標)のミキサー、Nauta(登録商標)のミキサー、Processall(登録商標)のミキサー、およびSchugi(登録商標)のミキサーである。極めて特に好ましくは、高速ミキサー、例えばSchuggi−Flexomix(登録商標)、またはTurbolizer(登録商標)を使用する。
熱的な乾燥を好適には接触式乾燥機内、特に好ましくはシャベル型ミキサー、極めて特に好ましくは、ディスク式ミキサー内で実施する。適切な乾燥機は例えば、Bepex(登録商標)の乾燥機、およびNara(登録商標)の乾燥機である。この他にまた、流動層乾燥機も使用することができる。
乾燥は混合機自体の中でも、ジャケットの加熱または温風の吹き込みによって行うことができる。同様に適切なのは、後接続された乾燥機、例えばトレー式乾燥機、回転管式乾燥機、または加熱可能なスクリューである。例えば共沸蒸留もまた、乾燥方法として使用することができる。
好ましい乾燥温度は、50〜250℃の範囲、好ましくは50℃〜200℃、および特に好ましくは50℃〜150℃である。この温度での好ましい滞留時間は、反応混合機内で、または乾燥機内で30分、特に好ましくは10分である。
適切なウレアーゼ阻害剤は、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(ブロノポール)、トリクロサン、置換されたチオリン酸トリアミド、ホウ酸、およびそれらの誘導体、ヒドロキサミン酸(Hydroxaminsaeure)誘導体、シスタミン、およびその誘導体、ジクメロール(Dicumerol)、およびその誘導体、ヒドロキノン、およびその誘導体、フッ化物、N−アルキル尿素、N−アリール尿素、5−メトキシ−2−[[(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジンイル)メチル]スルフィニル]−1H−ベンズイミダゾール(オメプラゾール)、シュウ酸ジヒドラジド、ポリビニルピロリドン−ヨウ素、有機ハロゲン化合物、好適にはヨウ化物、および臭化物、錯化試薬、重金属イオン、リン酸塩、ポリリン酸塩である。
適切なウレアーゼ阻害剤は、J.Enz.Inhib.第16巻(2001)、507〜516ページ、J.Am.Chem.Soc.第126巻(2004)、3714〜3715ページ、J.Biol.Chem.第264巻(1989)、15835〜15842ページ、Current Medicinal Chemistry第9巻(2002)、1323〜1348ページ、Appl.Biochem.Microbio.第41巻(2005)、23〜28ページ、Biochemistry(Moscow)第69巻(2004)、1344〜1352ページ、Appl.Biochem.Microbio.第37巻(2001)、168〜173ページ、Food Chem.第85巻(2004)、553〜558ページ、Chem.Pharm.Bull.第51巻(2003)、719〜723ページ、Bioorg.Med.Chem.第12巻(2004)、1963〜1968ページ、およびJ.Enz.Inhib.Med.Chem.第19巻(2004)、367〜371ページにも記載されている。
好ましいウレアーゼ阻害剤は式(I)の置換されたチオリン酸トリアミドであり、
Figure 2009523874
式中、RはC1〜C30−アルキル基、好適にはC2〜C10−アルキル基、特に好ましくはC3〜C5−アルキル基を意味する。アルキル基を分岐鎖状であっても、非分岐鎖状であってもよい
1〜C10−アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、イソノニル、n−デシル、およびイソデシルである。極めて特に好ましいアルキル基は、n−プロピル、およびn−ブチルである。
式(I)の置換されたチオリン酸トリアミドは例えば、三塩化チオホスホリルと、アルキルアミン、およびアンモニアとの反応によって得られる。
置換されたチオリン酸トリアミドの製造は例えば、US−5,770,771に記載されている。生成物を適切な溶剤、例えばトルエン中で再結晶すれば、比較的高い純度が達成される。
さらには、好ましいウレアーゼ阻害剤は、式(II)の置換されたリン酸トリアミドであり、
Figure 2009523874
式中、Rは前述の意味を有する。
置換された式(II)のリン酸トリアミドは例えば、式(I)のチオリン酸トリアミドの加水分解によって生じる。
さらに好ましいウレアーゼ阻害剤はまた、フェニルホスホロジアミダートである(CAS−No.7450−69−3)。
本発明による組成物は通常、0.0001〜0.1質量%、好適には0.005〜0.08質量%、特に好ましくは0.01〜0.06質量%、極めて特に好ましくは0.015〜0.045質量%の、少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を含む。
本発明による組成物は、優れた防臭作用、および高い吸収能力を有する。
本発明のさらなる対象は、本発明による組成物の製造方法であり、その際少なくとも以下の工程
i)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を、少なくとも1の吸水性ポリマーとともに混合する工程、
ii)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を、少なくとも1の吸水性ポリマーともに粉砕する工程、
iii)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を、少なくとも1の吸水性ポリマーに吹き付ける工程、
iv)少なくとも1の吸水性ポリマーを、モノマー溶液の溶液重合によって製造し、少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を、モノマー溶液中で溶解する、または懸濁させる工程
を実施する。
混合の種類は、制限がなく、かつ吸水性ポリマーの製造の際すでに、例えば後架橋後の冷却またはそれに引き続いた篩別の際に、または特殊な混合機内で行うことができる。適切な混合機は、既に先に、吸水性ポリマーの後架橋の際に記載された。
粉砕の種類は同様に制限がない。適切な装置は、既に上記で、吸水性ポリマーの破砕の際に記載した。
吹付の種類は、制限がない。ウレアーゼ阻害剤は、溶液として、または溶融物として、例えばそこで挙げられた混合機内の吸水性ポリマーの後架橋の間に吹き付けることができる。
有利には、少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を適切な溶剤に溶解して吹き付ける。適切な溶剤は水、水/アセトンの混合物、水/プロピレングリコールの混合物、ならびに後架橋の際に挙げられた溶剤、および溶剤混合物である。溶液中のウレアーゼ阻害剤の濃度は通常、0.5〜30質量%、好適には1〜20質量%、特に好ましくは2〜10質量%である。
さらなる実施形態においては、通常1〜50質量%、好適には5〜40質量%、特に好ましくは10〜30質量%の、比較的高い割合の少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を有する、本発明による組成物を製造する。こうして得られた高濃度の組成物をその後、さらなる吸水性ポリマーを用いて所望の目的含有率に希釈する。
本発明のさらなる対象は、少なくとも1の本発明による組成物を含む衛生用品、とりわけ重度および/または軽度の失禁用のおむつ、またはパッド、ならびに生理帯、子供用おむつ、およびペット用おむつであり、および少なくとも1の本発明による組成物を使用する、衛生用品の製造方法である。
本発明による吸水性組成物は、衛生用品中に発生し得る不快な臭気を、確実に防ぐことができる。本発明による組成物は貯蔵安定性であり、その結果臭気結合作用が、比較的長い貯蔵後、例えば6週間後でもなお存在する。さらには、本発明による組成物は比較的長い貯蔵後、目に見える変色を有さない。
方法論
測定は他の記載がない場合、23±2℃の周囲温度下、および相対空気湿度50±10%で実施するのが望ましい。吸水性ポリマーは、測定前に良好に混合する。
遠心保持能力(CRC Centrifuge Retention Capacity)
吸水性ポリマー粒子の遠心保持能力は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)により推奨される試験法、No.441.2−02「Centrifuge Retention Capacity」に従って測定する。
防臭作用
防臭作用の測定には、上記で製造された組成物それぞれ2gを100mlのエルレンマイヤーフラスコ中に装入し、そして新しく用意された30mgのウレアーゼ(タチナタマメ(Schwertbohnen)からの;血清中の尿素測定用、凍結乾燥で5U/mg;Merk KGaA、DE)と、50mlの0.9%の食塩溶液とからなる溶液、その際食塩溶液は8.56g/lの尿素を含む、と混合し、そして内在する分散管付き栓(Draeger(登録商標)小管;アンモニア20/a−D、20〜1500ppm*h)を用いて封止した。6時間後に測定値を読み取った。測定は23℃下で実施した。
実施例
実施例1
吸水性ポリマーの製造(中和度55mol%)
3708gの37.3質量%の水性アクリル酸ナトリウム溶液を、867gのアクリル酸、および1389gの水と混合し、そして窒素を用いて不活性化した。この混合物を窒素を用いて不活性化したWerner&Pfeiderer LUK 8.0 K2混練機(双腕シグマ型)内に充填し、かつ順次6.2gのポリエチレングリコールジアクリラート−400(平均モル質量400g/molを有するポリエチレングリコールのジアクリラート)、15.4gの0.5質量%の水性アスコルビン酸溶液、12.8gの15質量%の水性過硫酸ナトリウム溶液、および1.5gの2.5質量%の水性過酸化水素溶液と混合した。混練機を最大回転数(速い方の軸が98rpm、遅い方の軸が約49rpm、比は約2:1)で撹拌した。過酸化水素の添加後すぐに、混練機ジャケットを80℃の熱さの熱伝達媒体で加熱した。内部温度60℃で、152gの中和度65mol%、および100μm未満の粒径を有するSAP−微粉末を添加した。最高温度に達した後、ジャケット加熱を遮断し、そして混練機中でさらに15分、後反応させた。ゲルを65℃に冷却し、そして取り出した。ゲルの乾燥は155℃で、90分間、循環空気式乾燥棚でトレーあたり700gの負荷で行った。ロールミル(慣用のBaumeister LRC 125/70、溝幅1000μm、600μm、400μm)中で三回の粉砕の後、ポリマーを850〜100μmの間のふるい画分に篩別した。
吸水性ポリマーの遠心保持能力(CRC)は、35.7g/gであった。
このポリマー1200gを、慣用のLoedige 実験室用ミキサー(M5Rタイプ)中へと移した。室温下、12gの1,2−プロパンジオール、1.2gのジエチレングリコールジグリシジルエーテル、および24gの水からなる混合物を、第一のノズルを介して、および12gの硫酸アルミニウム溶液(水中で26.8質量%のAl2(SO43を第二のノズルを介して吹き付けた。引き続き混合機を素早く150℃に加熱し、そして30分間この温度に保った。冷却後、ポリマーを850〜100μmの間のふるい画分に篩別した。
表面後架橋された吸水性ポリマーの遠心保持能力(CRC)は、28.5g/gであった。
実施例2
吸水性ポリマーの製造(中和度60mol%)
3993gの37.3質量%の水性アクリル酸ナトリウム溶液を、761gのアクリル酸、および1211gの水と混合し、そして窒素を用いて不活性化した。この混合物を窒素を用いて不活性化したWerner&Pfeiderer LUK 8.0 K2混練機(双腕シグマ型)内に充填し、および順次6.3gのポリエチレングリコールジアクリラート−400(平均モル質量400g/molを有するポリエチレングリコールのジアクリラート)、15.2g、0.5質量%の水性アスコルビン酸溶液、12.7gの15質量%の水性過硫酸ナトリウム溶液、および1.5gの2.5質量%の水性過酸化水素溶液と混合した。混練機を最大回転数(速いほうの軸が98rpm、遅い方の軸が約49rpm、比は約2:1)で撹拌した。過酸化水素の添加後すぐに、混練機ジャケットを80℃の熱さの熱伝達媒体で加熱した。内部温度60℃で、152gの、中和度60mol%、および100μm未満の粒径を有するSAP−微粉末を添加した。最高温度に達した後、ジャケット加熱を遮断し、そして混練機中でさらに15分、後反応させた。ゲルを65℃に冷却し、そして取り出した。ゲルの乾燥は155℃、90分間、循環空気式乾燥棚でトレーあたり700gの負荷で行った。ロールミル(慣用のBaumeister LRC 125/70、溝幅1000μm、600μm、400μm)中で三回の粉砕の後、ポリマーを850〜100μmの間のふるい画分に篩別した。
吸水性ポリマーの遠心保持能力(CRC)は、35.7g/gであった。
このポリマー1200gを、慣用のLoedige 実験室用ミキサー(M5Rタイプ)中へと移した。室温下、12gの1,2−プロパンジオール、1.2gのジエチレングリコールジグリシジルエーテル、および24gの水からなる混合物を、第一のノズルを介して、および12gの硫酸アルミニウム溶液(水中で26.8質量%のAl2(SO43を第二のノズルを介して吹き付けた。引き続き混合機を素早く160℃に加熱し、そして40分間この温度に保った。冷却後、ポリマーを850〜100μmの間のふるい画分に篩別した。
表面後架橋された吸水性ポリマーの遠心保持能力(CRC)は、29.2g/gであった。
実施例3
吸水性ポリマーの製造(中和度72mol%)
4809gの37.3質量%の水性ナトリウムアクリラート溶液を、534gのアクリル酸、および573gの水と混合し、そして窒素を用いて不活性化した。この混合物を窒素を用いて不活性化したWerner&Pfeiderer LUK 8.0 K2混練機(双腕シグマ型)内に充填し、および順次4.8gのポリエチレングリコールジアクリラート−400(平均モル質量400g/molを有するポリエチレングリコールのジアクリラート)、4.8gの15回エトキシ化されたトリメチロールプロパントリアクリラート、4.4gの1.0質量%の水性アスコルビン酸溶液、18.1g、15質量%の水性過硫酸ナトリウム溶液、および3.9gの3質量%の水性過酸化水素溶液と混合した。混練機を最大回転数(速いほうの軸が98rpm、遅い方の軸が約49rpm、比は約2:1)で撹拌した。過酸化水素の添加後すぐに、混練機ジャケットを80℃の熱さの熱伝達媒体で加熱した。最高温度に達した後、ジャケット加熱を遮断し、そして混練機中でさらに15分、後反応させた。ゲルを65℃に冷却し、そして取り出した。ゲルの乾燥は175℃、75分間、循環空気式乾燥棚でトレーあたり700gの負荷で行った。ロールミル(慣用のBaumeister LRC 125/70、溝幅1000μm、600μm、400μm)中で三回の粉砕の後、ポリマーを850〜100μmの間のふるい画分に篩別した。
吸水性ポリマーの遠心保持能力(CRC)は、36.1g/gであった。
このポリマー1200gを、慣用のLoedige 実験室用ミキサー(M5Rタイプ)中へと移した。室温下、12gの1,2−プロパンジオール、1.3gのジエチレングリコールジグリシジルエーテル、および28gの水からなる混合物を、第一のノズルを介して、および12gの硫酸アルミニウム溶液(水中で26.8質量%のAl2(SO43を第二のノズルを介して吹き付けた。引き続き混合機を素早く168℃に加熱し、そして40分この温度に保った。冷却後、ポリマーを850〜100μmの間のふるい画分に篩別した。
表面後架橋された吸水性ポリマーの遠心保持能力(CRC)は、30.0g/gであった。
実施例4
実施例1からの吸水性ポリマー100gにつき、タンブルミキサー内で異なった量のフッ化ナトリウムと20分間混合した。引き続き、遠心保持能力(CRC)を測定した。
以下の表は測定結果を示す。
Figure 2009523874
実施例5
実施例4のような方法を実施した。フッ化ナトリウムの代わりに、ヒドロキノンを使用した。
Figure 2009523874
実施例6
実施例4のような方法を実施した。フッ化ナトリウムの代わりに、N−(n−ブチル)−チオリン酸トリアミドとN−(n−プロピル)−チオリン酸トリアミド(質量比3:1)の80質量%とからなる混合物を使用した。
Figure 2009523874
実施例7
実施例1〜3からの吸水性ポリマー100gにつき、タンブルミキサー内で異なった量のヒドロキノンと20分間混合した。引き続き、防臭作用を測定した。
以下の表は測定結果を示す。
Figure 2009523874
実施例8
実施例7のような方法を実施した。ヒドロキノンの代わりに、N−(n−ブチル)−チオリン酸トリアミドとN−(n−プロピル)−チオリン酸トリアミド(質量比3:1)とからなる80質量%の混合物を使用した。
Figure 2009523874

Claims (10)

  1. 少なくとも1の吸水性ポリマー、および少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を含む組成物であって、その際前記ポリマーは1の酸基を有するポリマーであり、その酸基は50〜65mol%まで中和されており、ウレアーゼ阻害剤の含有率が、前記組成物に対して0.0001〜0.1質量%である、少なくとも1の吸水性ポリマー、および少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を含む組成物。
  2. 前記吸水性ポリマーの酸基が、54〜61mol%まで中和されているか、および/またはウレアーゼ阻害剤の含有率が、前記組成物に対して0.015〜0.045質量%であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記組成物が少なくとも90質量%の吸水性ポリマーを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記吸水性ポリマーが架橋されたアクリル酸ベースのポリマーであることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記吸水性ポリマーが、表面後架橋された粒子の形で存在することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項に記載の組成物。
  6. 請求項1から5までのいずれか1項で定義された組成物の製造方法において、少なくとも1の以下の工程
    i)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を少なくとも1の吸水性ポリマーとともに混合する工程、
    ii)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を少なくとも1の吸水性ポリマーとともに粉砕する工程、
    iii)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を少なくとも1の吸水性ポリマーに吹き付ける工程、
    iv)少なくとも1の吸水性ポリマーを、モノマー溶液の溶液重合によって製造し、かつ少なくとも1のウレアーゼ阻害剤をモノマー溶液に溶解するか、または懸濁させる工程、
    を実施することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項で定義された組成物の製造方法。
  7. 請求項1から5までのいずれか1項で定義された組成物の製造方法において、少なくとも1の以下の工程
    i)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を少なくとも1の吸水性ポリマーとともに混合する工程、
    ii)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を少なくとも1の吸水性ポリマーとともに粉砕する工程、
    iii)少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を少なくとも1の吸水性ポリマーに吹き付ける工程、
    iv)少なくとも1の吸水性ポリマーを、モノマー溶液の溶液重合によって製造し、かつ少なくとも1のウレアーゼ阻害剤をモノマー溶液に溶解するか、または懸濁させる工程、
    を実施し、
    かつ第一の段階(I)でi)、ii)、iii)、および/またはiv)に従って得られる組成物を第二の段階(II)で、少なくとも1の吸水性ポリマーとともに混合することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項で定義された組成物の製造方法。
  8. 前記組成物が、前記段階(I)の後、および前記段階(II)の前に、前記組成物に対して1〜50質量%の、少なくとも1のウレアーゼ阻害剤を含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 請求項1から5までのいずれか1項に記載の少なくとも1の組成物を含む衛生用品。
  10. 前記衛生用品が、重度または軽度の失禁用のおむつ、またはパッド、生理帯、乳児用おむつ、またはペット用おむつであることを特徴とする、請求項9に記載の衛生用品。
JP2008550723A 2006-01-20 2007-01-11 ウレアーゼ阻害剤を含む、防臭性吸水組成物 Withdrawn JP2009523874A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP06100673A EP1813291A1 (de) 2006-01-20 2006-01-20 Geruchsverhindernde wasserabsorbierende Zusammensetzungenen enthaltend Urease-Inhibitoren
PCT/EP2007/050235 WO2007085531A2 (de) 2006-01-20 2007-01-11 Geruchsverhindernde wasserabsorbierende zusammensetzungen enthaltend urease-inhibitoren

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009523874A true JP2009523874A (ja) 2009-06-25

Family

ID=36603297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008550723A Withdrawn JP2009523874A (ja) 2006-01-20 2007-01-11 ウレアーゼ阻害剤を含む、防臭性吸水組成物

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20100003209A1 (ja)
EP (2) EP1813291A1 (ja)
JP (1) JP2009523874A (ja)
CN (1) CN101370529A (ja)
WO (1) WO2007085531A2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010017536A (ja) * 2008-06-10 2010-01-28 Kao Corp 吸収体及び吸収性物品
US10894245B2 (en) 2017-02-16 2021-01-19 Lg Chem, Ltd. Method for preparing superabsorbent polymer

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007141188A2 (de) * 2006-06-08 2007-12-13 Basf Se Verfahren zum immobilisieren von 2-brom-2-nitro-1,3-propandiol
EP2198892A1 (de) 2008-12-17 2010-06-23 Sued-Chemie AG Verwendung eines Trägers zur Inhibierung der Aktivität von Urease, sowie Verfahren zu dessen Herstellung und absorbierender Artikel
EP2781259B1 (en) 2011-11-15 2021-07-07 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbent composition and method for producing same, as well as storage and stocking method for same
CN102512705B (zh) * 2012-01-05 2014-04-02 深圳市宜丽环保科技有限公司 一种预防尿布疹的材料及其生产方法
US9656296B2 (en) 2012-04-13 2017-05-23 Lg Chem, Ltd. Preparation method of a super absorbent polymer
WO2013182469A2 (en) * 2012-06-08 2013-12-12 Basf Se Odour-control superabsorbent
CN106688904B (zh) * 2016-12-11 2019-11-19 东阳市天杨建筑工程设计有限公司 一种清香型抑菌猫砂的制备方法
US10900949B2 (en) 2016-12-23 2021-01-26 Lg Chem, Ltd. Methods of evaluating deodorizing ability of superabsorbent polymer and product including the same
EP4042992A4 (en) * 2019-10-18 2023-09-06 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. DEODORIZING COMPOSITION, ABSORBER AND ABSORBENT ARTICLE
CN110915666A (zh) * 2019-10-31 2020-03-27 安徽启威生物科技有限公司 一种抑菌除臭的猫砂及其制备方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4530714A (en) 1983-03-16 1985-07-23 Allied Corporation N-aliphatic and N,N-aliphatic phosphoric triamide urease inhibitors and urease inhibited urea based fertilizer compositions
AU650769B2 (en) 1991-08-05 1994-06-30 3A Technology & Management Ltd. Process for the production of a composite sheet comprising a cellular core and at least one outer layer
DE4426008A1 (de) 1994-07-22 1996-01-25 Cassella Ag Hydrophile, hochquellfähige Hydrogele
FR2733154B1 (fr) * 1995-04-18 1997-06-13 Atochem Elf Sa Composition superabsorbante destinee a la realisation d'article d'hygiene du type linges, couches, changes ne developpant pas d'odeurs incommodantes
WO1998026808A2 (en) * 1996-12-17 1998-06-25 The Procter & Gamble Company Absorbent articles with odor control system
US6229062B1 (en) * 1999-04-29 2001-05-08 Basf Aktiengesellschaft Corporation Superabsorbent polymer containing odor controlling compounds and methods of making the same
JP2001258934A (ja) * 2000-03-17 2001-09-25 Sanyo Chem Ind Ltd 吸水剤、その製法及び吸収性物品
US20050245393A1 (en) 2002-08-23 2005-11-03 Norbert Herfert Superabsorbent polymers and method of manufacturing the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010017536A (ja) * 2008-06-10 2010-01-28 Kao Corp 吸収体及び吸収性物品
JP4494509B2 (ja) * 2008-06-10 2010-06-30 花王株式会社 吸収体及び吸収性物品
US10894245B2 (en) 2017-02-16 2021-01-19 Lg Chem, Ltd. Method for preparing superabsorbent polymer

Also Published As

Publication number Publication date
CN101370529A (zh) 2009-02-18
EP1981551A2 (de) 2008-10-22
EP1813291A1 (de) 2007-08-01
US20100003209A1 (en) 2010-01-07
WO2007085531A2 (de) 2007-08-02
WO2007085531A3 (de) 2007-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009523874A (ja) ウレアーゼ阻害剤を含む、防臭性吸水組成物
US10046304B2 (en) Water absorbing agent and method for producing the same
JP5502281B2 (ja) 吸水性ポリマー粒子を後架橋する方法
JP6138056B2 (ja) 高い膨潤速度を有する吸水性ポリマー粒子の製造法
JP5108792B2 (ja) 改善されたにおい抑制効果を有する高吸収体
US20120085971A1 (en) Process for Producing Thermally Surface Postcrosslinked Water-Absorbing Polymer Particles
JP5377642B2 (ja) 着色安定性超吸収剤
JP2017502094A (ja) 吸収性ポリマー粒子を懸濁重合によって製造する方法
JP2011524452A (ja) 吸水性ポリマー粒子の連続的な製造法
JP5044657B2 (ja) 超吸収体の製造方法
US11203005B2 (en) Method for producing water-absorbing polymer particles by suspension polymerization
JP5963684B2 (ja) 改善された色安定性を有する吸水性ポリマー粒子の製造方法
US10857256B2 (en) Method for producing super absorber particles
US20200362123A1 (en) Method for producing water-absorbing polymer particles by suspension polymerization
JP2012508286A (ja) 吸水ポリマー粒子の製造方法
US9833769B2 (en) Process for producing water-absorbing polymer particles with high free swell rate
JP2012526878A (ja) 防臭性吸水ポリマー粒子の製造方法
JP2013511608A (ja) 色安定性が改善された吸水性ポリマー粒子の製造方法
JP2009507939A (ja) 防臭性の吸水性組成物
JP7250441B2 (ja) 吸水性樹脂粒子および吸収性物品
US20130331260A1 (en) Odour-Control Superabsorbent
JP6762951B2 (ja) 吸水性ポリマー粒子を懸濁重合によって製造する方法
TW202116826A (zh) 可滲透性超吸收劑及其製備方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100108

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101228

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20101227

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20110815