JP2009521643A - 内燃機関におけるガス交換弁のアクチュエータの制御方法 - Google Patents

内燃機関におけるガス交換弁のアクチュエータの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧で操作される可変ストロークを持つガス交換弁における閉弁時点或いは閉弁角度wse、或いはその様な制御関数を技術的に実現する、ガス交換弁(250)のアクチュエータの制御方法を提供する。
【解決手段】制御動作が弁の閉弁段階を開始させ且つこれに基づいて弁が閉弁時点(tse、wse)に閉じ、その際この制御動作の時点が閉弁開始(wem2,tem2)と見なされる、内燃機関の弁制御システムにおける油圧式アクチュエータ(200)の電子的制御のための方法において、閉弁開始(wem2,tem(原文のママ))の前に、恐らく閉弁開始(wem2,tem2)と閉弁時点(tse、wse)の間に切れてしまう閉弁時間長さ(tsd)が、少なくとも弁制御システムの作動条件に応じて求められる。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧式アクチュエータ、特に弁の操作のための油圧式アクチュエータの制御方法、並びにそれを実行または実施するコンピュータプログラム及び制御装置に関する。
その様な油圧式アクチュエータと本発明に基づく方法の適用分野は、内燃機関或いはコンプレッサのガス交換弁等の様な、弁の操作のために、或いは例えば内燃機関のシリンダの吸気管内の急速切換フラップ等の様な、フラップの操作のために、或いはその他のメカニズムの操作のために用いられる、電気油圧式の調節システムである。その際、可変調節ストローク、或いは調節プロセスの可変最終位置を可能にする油圧式の調節システム或いはアクチュエータが特別な関心の対象となる。
一般に、その様な調節システムの場合には一つの固定したスタート位置があり、そこから出発して調節プロセスが実行される。ガス交換弁の電気油圧式調節の例では、その様なスタート位置は弁座内のガス交換弁の密着によって定められる。開弁の際には、ガス交換弁がスタート位置から、場合によっては可変の、最終位置へ動かされる。閉弁の際にはガス交換弁は最終位置からスタート位置へ戻され、その際このプロセスは複数の中間位置を通して段階的に行われることもできる。しかしながら、閉弁プロセスの制御のための本発明に基づく方法の場合にはそのことは重要ではない。調節プロセスは複数の任意の定常位置の間で観察されることができる。
本発明に基づく方法の目的或いは課題は一般に油圧式アクチュエータのピストンの第一の位置から第二の位置への移動であり、その際この移動はアクチュエータの閉弁プロセス(或いは少なくとも閉弁プロセスの一部)と見なされる。その際、第二の位置への到達の時点、即ち閉弁時点が、十分に正確に調節されることが重要となる。
以下に、この方法が内燃機関の或いはコンプレッサのガス交換弁の電気油圧式調節の例について述べられ且つ説明される。概念を直接置き換えることによって、例えば弁ストロークを調節動程或いは調節ストロークによって、弁ストロークセンサを調節動程センサ或いはポジションセンサによって、回転数をアクチュエータの作動の繰返し頻度によって、並びにガス交換弁をアクチュエータのピストンによって置き換えることによって、この説明は一般的な適用ケースにも当てはめられる。
例えば、DE 101 27 205 及びDE 101 34 644 から知られている様な電気油圧式のカムシャフトレス弁制御装置(EHVS)の場合には、内燃機関のガス交換弁のストロークと制御時間(開弁及び閉弁時点)を、原理的に自由にプログラムすることができる。それによって、内燃機関の運転特性並びにその燃料消費率及びその排気特性を改善することができる。しかしながら、電気油圧式のカムシャフトレス弁制御装置は閉弁の制御に関して更なる最適化のポテンシャルを有している。その際、可能な改良は、閉弁時点或いは閉弁角度(閉弁時点におけるクランクシャフト角度)の調節精度の領域及び閉弁角度制御を行うために必要な技術的コストの領域にある。このことは又、本発明を適用することのできる冒頭で述べられたその他の諸システムの調節プロセス或いは位置決めプロセスの制御についても同じ様に当てはまる。例としてのEHVS弁アクチュエータの調節プロセスは、オイル圧力の圧力を介して行われる。制御は、アクチュエータの開弁の際の高圧側のオイル流入のための第一の制御弁(MV1)と閉弁の際の圧力引き下げのための第二の制御弁(MV2)とを介して行われる。この原理は、弁運動のパラメータ“開弁”、“閉弁”、及び“ストローク”をその様に操作されるガス交換弁のために任意に且つ個別的に調節することを可能にする。
更に、調節速度が、共通の高圧蓄圧器(レール)に接続されている全てのアクチュエータに対して全体的にレール内のオイル圧力を変化させることによって、調節可能である。更に、例えば、先に引用されたDE101 34 644 A1 の例示としての実施例に説明されている様な、油圧で働く弁ブレーキを備えることができる。これによって、閉弁プロセスの終わりに、ガス交換弁が弁座の上に現れる速度も変化させ或いは調節することができる。EHVSシステムには、個々のガス交換弁の調節可能なパラメータ、開弁、閉弁、及びストロークを、又場合によってはレール圧力や閉弁の際の着座速度の制御を担当している電子的制御装置が含まれている。
別のDE 100 64 650 A1 から更に可変開弁関数を備えた内燃機関のガス交換弁の制御方法が知られているが、その方法によれば、ガス交換弁の制御は、燃焼室内の圧力の評価に応じて行われる。かくして、弁ストロークセンサが弁の位置を示すストローク信号を準備するということが考えられる。弁ストロークセンサについては、今やその機能が正しく行われているか否かチェックすることができ、その際には弁調節のために期待される燃焼室圧力の変化が測定された燃焼室圧力と比較される。一定のずれが認められた場合には、弁ストロークセンサがこの評価に応じて自動的に校正される。
独立の請求項のメルクマールを持つ本発明に基づく方法は、それに対して、弁制御システムにおいて、弁を操作する油圧式アクチュエータの制御のために、特に可変ストロークを持つガス交換弁のアクチュエータの制御のために、弁の閉弁段階を開始させる閉弁開始の前に、弁の予測閉弁時間長さが求められるという利点を持っている。その際、アクチュエータの制御動作は弁の閉弁段階を開始させ、それによって弁が閉弁時点に閉弁される。アクチュエータの制御動作の時点が閉弁開始(wem2,tem2)と見なされる。閉弁時間長さ(tsd)というのは、閉弁開始(wem2,tem2)と閉弁時点(tse、wse)の間に切れてしまう時間長さと考えられる。有利な手法によれば、閉弁時間長さは、弁制御システムの実際の作動条件の特徴を示している少なくとも一つの運転パラメータに応じて求められる。
提案されている解決策の第一の利点は、その基礎となっている式が非常に簡単で、非常に効率的に電子式制御装置で実行することが可能であることにある。閉弁プロセスに対する多くの影響を適切に考慮することによって、本発明に基づく関数(Funktion)は、同時に非常に高い制御精度のポテンシャルをもたらす。この利点には、閉弁角度の調節精度に対する非常に高い要求が純粋に制御によって満たされる、即ち、制御装置無しに、従ってより僅かな或いは極めて僅かなコストで、満たされるという、もう一つの利点が結び付いている。
従属請求項に述べられている諸措置によって、独立の請求項に示されている方法の更なる有利な拡張及び改良が可能である。
求められた閉弁時間長さの考慮の下に、閉弁開始が、ガス交換弁の閉弁時点が予め定められている目標閉弁時点に生じる様に、定められるということはとりわけ有利である。このことは、追加の制御装置のコスト無しに、閉弁時点を閉弁開始前に求められた閉弁時間長さだけに基づいて、望まれた目標時点に弁が閉弁する様に調節することを可能にする。
もう一つの実施例は、閉弁開始の角度の測定のために、関連する閉弁段階の間のシャフト、とりわけ内燃機関のクランクシャフトの平均角速度、求められた閉弁時間長さ、及び目標閉弁時点が考慮されるということを想定している。平均回転数と閉弁時間長さから、既知のやり方で、閉弁時間長さの間にクランクシャフトがどれだけの角度変化を行うかを計算することができる。
更に、閉弁段階の間の平均角速度(nmot)を決定するために、閉弁開始(wem2)の計算の時点に存在していたか或いは実際に確定されたシャフト回転数(nmot_1)の値が用いられ、その際その回転数は、好ましくは回転数センサ或いは角度センサの信号から求められる、ということが有利であると考えられている。
もう一つの、目的に適った実施例では、閉弁開始の計算のために、平均角加速度が、閉弁開始の計算と実行の間の時間間隔の間のシャフト回転数の変化に関する尺度として決定され、且つ閉弁開始の間の角速度の決定のために考慮されるということを想定している。このことは、回転数の動的変化も角加速度に基づいて考慮され、又それによって閉弁開始の時点での或いは閉弁段階の間での回転数の正確な確定が可能になるという利点を持っている。
更に、平均角加速度が回転数センサ或いは角度センサの信号の時間的変化から、および/または物理的モデルを用いて、および/または制御技術的観察装置を用いて、獲得されるということが提案される。
更に、閉弁開始の計算が閉弁開始の時点の直ぐ前に始めて行われること、及びこの計算の際に用いられる回転数の値が実際に確定されることが提案されている。それによって、回転数のコストの掛かる予測(Pradiktion)が有利な手法で避けられる。その際、とりわけ有利な実施例では、閉弁時間長さの測定と閉弁開始の計算が時間的に互いに分離して実行される。それによって、例えば閉弁時間長さをより早い時点に求めることが可能となり、閉弁開始の計算の時点で既にその大きさ、即ち、閉弁時間長さを利用することができる様になる。
もう一つの実施例では、閉弁開始が少なくとも一つの電気的な制御信号による制御弁の制御によって開始されること、及び少なくとも一つの電気的な制御信号の時間的変化を決定する特性値が、継続的に少なくとも閉弁開始の導入の時点まで更新されることが想定されている。好ましくは、例えば電気的な制御信号或いは制御パルスの角度に関する終わりを表している、閉弁開始の目標値が、継続的に且つ小さな時間刻みでなお制御信号の出力の間も、そのための担当のパルス発生ユニットによって更新される。このことは、閉弁開始が常に、最も新しい計算とデータに基づいて調節されるという利点を持っている。
更に、閉弁時間長さの測定のために、次の諸運転パラメータ、即ち高圧蓄圧器内の或いはアクチュエータの高圧側のオイル圧力(pol)、高圧蓄圧器内の或いはアクチュエータ内のオイル温度(Tol)、弁ブレーキ(140)の絞り(145)の有効流れ断面(avb)、ガス交換弁(250)に対して働く平均ガス力(fgas)および/または内燃機関の回転数(nmot)、の少なくとも一つが考慮されると有利である。これ等の運転パラメータはいずれにせよ電気油圧式アクチュエータ、とりわけ内燃機関のガス交換弁の操作のための電気油圧式アクチュエータの作動の際に用意されているか或いは大きなコスト無しに求めることができるので、本発明に基づく制御のために何らの追加の、又特に高価でコストの掛かるセンサ類は必要ではない。
本発明のその他のメルクマール、適用可能性、及び利点は、図面に示されている本発明の実施例に関する以下の説明から明らかとなる。その際、全ての説明及び提示されているメルクマールは、それ自体として或いは任意の組み合わせとして、特許請求の範囲やそれに対する参照の中におけるそれ等の要約とは係わり無く又明細書或いは図面の中におけるそれ等の表現或いは描写とは係わり無く、本発明の目的を構成している。
本発明は、ガス交換弁の閉弁時点tse或いは閉弁角度wseのための制御関数の実現に関する。電気油圧式弁制御システム、特にEHVSシステムのエンジンに対する適用のためには、即ち、内燃機関のチャージサイクル或いは燃焼走行の制御に対するその様なシステムの適用の際には、それ等のパラメータを高い精度で、好ましくは2゜KWよりも高い精度で、調節することが必要である。その際、調節すべき値、或いはプリセット値、或いは目標値は、広い範囲内で変化することがある。
本発明の明細書では一部で、時点を角度位置に、例えば閉弁時点を閉弁角度に結び付けて説明していることに注意されたい。但し、その場合、それ等は原理的には同じ大きさであり、見方によって異なる名前で表されているに過ぎない。そこで、例えばガス交換弁の閉弁は、時間の観点から見れば閉弁時点を表しており、又クランクシャフトの角度位置から見れば閉弁は或る閉弁角度の時に行われるということになる。エンジン回転数を介した簡単な関係によって、これ等の二つのパラメータ、或いはこれ等のパラメータの相対的大きさ或いは差は、それぞれ相手の目標系に換算することができる。
EHVアクチュエータの閉弁制御の説明に当っては、ガス交換弁の調節プロセスが、一般的には時間に依存しており且つ部分的にはそれ自体が又システム制御の側で調節可能な、様々なシステム値やパラメータに複雑な手法で依存しているという、特別な問題がある。閉弁角度制御に係わっている影響値としては、例えば油圧油、以下単に油(オイル)とも呼ばれる、の圧力と温度、並びにガス交換弁に対して働くガス力を挙げることができよう。
閉弁角度制御の際には別の可変的影響値として更に、調節可能な弁ブレーキの調節パラメータ、例えば調節可能な絞りの油圧的断面積を加えることができる。この弁ブレーキは、ガス交換弁の閉弁の際に、弁座内での衝突速度を受入れ可能な、場合によっては又運転ポイントに応じた、様々な予め定められている値へ低減するという目的に用いられる。
制御装置は、一般的ケースではシステム状態の測定のためにオイルの圧力と温度に関するセンサを、場合によっては更にオイル粘度に関するセンサも使用する。ここで考えられている、油圧式で調節可能な弁ブレーキを含んでいるシステム例では、更に一つ又は複数の弁アクチュエータの弁ブレーキの共通の圧力供給装置の、センサを用いて測定されたオイル圧力が加えられる。
本発明の一つの中心的目的は、油圧で操作されるガス交換弁における閉弁時点或いは閉弁角度wse、或いはその様な制御関数の技術的実現である。前記の関数或いは、例えばコンピュータプログラムとしてのその関数の技術的実現は、弁システムの制御装置で用いられる。
前記の制御関数の課題は、実際の弁調節プロセスのために弁制御システムを制御するために必要な制御パラメータ或いは信号を、閉弁角度の望ましい目標値wse_sollが要求されている精度で調節される様に決定することにある。
目標値wse_sollは、可変的であり且つ例えば内燃機関の運転条件に応じて決定されることができる。制御関数はとりわけ、可能な運転条件、例えば油圧油の様々な圧力及び温度、ガス力、弁ブレーキの実際のストローク並びに実際の調節値を調節することができ且つ設定されている要求を満たさなければならない。
EHVSシステムの例の場合には、この課題は、制御弁MV2の制御の終わりの決定にある。MV2の電気的制御の終わりと共に、制御弁の開弁、又それによって、それぞれアクチュエータと結合されているガス交換弁のアクチュエータの閉弁プロセスが開始される。
角度wem2、即ち、クランクシャフトから見たMV2制御の終わりの角度は、技術的制御パラメータと見なされる。本発明に基づいて閉弁時点の制御関数によって計算されるこのパラメータと、別の手法で定められた制御弁MV2の制御の始めとに基づいて、パルス出力ユニットが望ましい電気的制御信号を生成する。
本発明に基づく解決策の核心には、ガス交換弁の閉弁角度wseと関連する制御弁MV2の制御の終わり角度wbm2との間の関係の適切な数学的記述がある。
特に有利な実施例では、前記の関係は、角度差wse−wmb2或いは関連の閉弁時間長さtsdと弁ストロークhとの間の関係を表している閉弁時間長さ伝達関数(Schliesdauer-Transferfunktion)によって記述される。
本発明のもう一つの有利な実施例では、運転パラメータ或いは影響値に対する、又とりわけ時間依存の影響値に対する、閉弁時間長さ伝達関数の関係が、それ等の値の適切に選ばれた個別値或いは有効値および/またはそれ等の値の時間的変化、例えば初期値、平均値、および/または勾配によって記述される。これ等の記述値は、適当なセンサ装置を用いて測定されたシステム状態に関する情報に基づいて計算される。
油圧式アクチュエータの補助エネルギーを用意する弁制御システムのオイルの状態値に関していえば、アクチュエータの閉弁プロセスを決定する有効オイル圧力pol並びに閉弁の際にアクチュエータから押し出されるオイルに関する尺度Tolが導入される。
ガス弁の閉弁プロセスに対するガス力の影響は、(関係が無いという場合は除いて)、例えばガス力の平均値又は初期値及び勾配によって考慮される。
必要の際は、その他の影響パラメータ、例えば構造材料、磁気コイル等の温度が取入れられる。更に場合によっては、可変式弁ブレーキの調節ポイントを表している、状態値或いは調節値も加えられる。
別の好ましい技術的実施例では、閉弁時間長さ伝達関数が、媒介変数方程式、例えば漸近的多項式近似法(stuckweise polynominal Approximation)によって表されており、その際、曲線パラメータは影響値の関数として計算される。例示としての或る実施例では、このパラメータと油圧的影響値pol及びTolとの関係が特性マップを用いて表されている。
閉弁角度の調節のための本発明に基づく関数は、好ましくは純粋な制御機能として用いることができる。調節プロセスに関する情報のフィードバックが、それによって必要ではなくなる。
図1には、例として観察されるEHVSシステムの主要な構成要素と原理的構造の略図が示されており、その際、場合によっては複数存在している弁アクチュエータ200の中の一つだけが示されている。
図1は、中心的要素としてアクチュエータ200を示しており、このアクチュエータはガス交換弁250と接続されており、このガス交換弁は、例えば詳しくは説明されない内燃機関の燃焼室内へ突き出し、吸気ポート或いは排気ポートの開口断面を開閉する。周知の様に、差動ピストン220はアクチュエータ200を上側と下側の圧力室210、230分割している。上側と下側の圧力室210、230内の差動ピストンの面積の違いに基づき、対応する圧力印加によってガス交換弁250の開弁或いは閉弁が可能となる。
高圧ポンプ60を通じて、高圧蓄圧器(高圧レール)50内に高圧p_railが生成され、アクチュエータ200の下側の圧力室230に、この圧力が常時印加される。第一の制御弁MV1を通じて、この高圧p_railは、上側の圧力室210に対しても伝えられることができる。
上側の圧力室210は更に、第二の制御弁MV2を通じて、好ましくは圧力無しの或いは低い静止圧力が掛けられている戻り回路270と接続されており、その際、第二の配管が調節可能の絞り(弁ブレーキ絞り)145を介してこの接続を導き、この接続は、閉弁運動の終わり頃に、戻り回路への第一の直接の接続が差動ピストン220によって閉じられた時に始めてフルに働く。絞り145は、油圧式の調節装置(ブレーキスライダ)140を通じて調節され、その際、油圧ポンプ40が低圧蓄圧器120の中に必要な調節圧力pvbを供給する。制御装置100を通じて、油圧ポンプ40、高圧ポンプ60、並びに第一と第二の制御弁MV1、MV2が制御される。更に、この制御装置によって、高圧レール50の圧力p_rail及び温度T_rail並びに調節圧力pvbを表している信号が測定される。
アクチュエータ200は、上側の圧力室210内の上側の大きな作用面A_obと下側の圧力室230内の下側の小さな作用面A_untとを用いる、作動ピストンの原理に基づいて作られており、高圧側は、高圧に圧縮された圧力媒体、例えばオイルが、電気油圧式の制御システムの補助エネルギーとして用意される高圧蓄圧器(高圧レール)50に接続されている。その際、上側の作用面A_obに対しては上側の圧力室210の中の圧力podrが、下側の作用面A_untに対しては下側の圧力室230の中の圧力pudrが働いており、その際、下側の圧力pudrは、高圧レール50との常時<開>接続の故に常にレール圧力p_railに近い。
ガス交換弁250は、油圧式アクチュエータ200のピストンロッドと接続されており、このガス交換弁は、油圧的体積流量の適当な制御によって、第一と第二の制御弁、例えば電磁式の二方弁、MV1、MV2により望ましい手法で開閉操作されることができる。
図1に示されている例示としてのシステム設計によれば、高圧側の第一の制御弁MV1は、無通電時<閉>電磁2/2方弁として作られている。低圧側の第二の制御弁MV2も又電磁2/2方弁として作られている。無通電状態の時には、この弁は開いているか或いは開かれ、それによって上側の圧力室210と戻り回路270との間の油圧的接続が開かれ、その際戻り回路圧力prlは、一般的ケースでは高圧レール50内の圧力p_railよりも低い。二つの制御弁MV1、MV2の電気的な制御信号は電子式の制御装置100から送り出される。
両方の制御弁MV1、MV2に電流が通されていないガス交換弁の閉位置からスタートして、アクチュエータ200のストロークプロセスが、第二の制御弁MV2への通電と共に開始される。第二の制御弁MV2の切換えによって、先ず上側の圧力室210が戻り回路270に対して遮断される。適当に選ばれた短い時間間隔の後で、第一の制御弁MV1も通電され、これによって高圧蓄圧器50からのオイルの流れがもたらされ、この流れがストロークプロセスを起こさせる。第一の制御弁の制御時間長さによって、上側の圧力室210の中への供給、従ってストロークhが調節される。
図2は、例示として一つのグラフに、第二の時点tem2ないしはクランクシャフト角度wem2における第二の制御弁MV2の制御の終わりと共に導入される閉弁プロセスの原理的動きを示している。遅延時間TVSBの後に制御弁MV2が開いて閉弁運動が始まる。加速段階の後で閉弁速度は、定常最終速度に接近し、弁ブレーキ140の投入時点を示している残留ストロークH0に到達した後、弁ブレーキ140によって調節されるブレーキ衝突速度へ減速される。時点tseで、対応するクランクシャフト角度(閉弁角度)wseがガス交換弁を閉弁させる。
弁ブレーキ140の一つの略示的実施例が図1に示されている。弁ストロークh=H0(図2)は、アクチュエータのピストンが、閉弁の際に図1に示されている上側の圧力室210と第二の制御弁MV2との第一の接続の接続穴に到達して、このいわゆるメインフロー穴を閉じる位置に対応している。メインフロー穴の大きな断面は、その後は最早利用できなくなる。それによって残りのオイルは弁ブレーキ絞り145を備えた平行パイプを通して排出され、その際このパイプは、例えば絞り145の断面が絞られることによって油圧抵抗が引き上げられる。この絞り145は調節可能と見なされている。そのために、図1には油圧式の調節装置140が略示されており、この調節装置対して低圧蓄圧器120の可変の調節圧力pvbが加えられる。
制御装置100は、このシステム例では、低圧の供給或いはブレーキ圧pvbの制御のための可変低圧ポンプ40を制御する。制御装置100は更に、オイルを高圧レール50へ送り込んでシステム圧力p_railを生成する高圧ポンプ60を制御する。高圧ポンプ60は可変的であると見なされており、レール内の圧力レベルp_railもそうである。圧力が高くなると、油圧アクチュエータ200は開弁と閉弁の際により大きな力を出す。そうなると、ガス交換弁の運動プロセスはそれに対応してより速くなる。
高圧レール50内のオイルの圧力p_railと温度T_rail、並びに弁ブレーキ140の制御圧力pvbは、センサによって測定され、センサ信号p_rail及びT_rail並びにpvbとして制御装置100へ送り込まれる。
本発明に基づく制御機能の説明のために考えられている電気油圧式アクチュエータは、図1に例示として示されている実施態様だけに限定されてはいない。
例えば、ピストンロッドに対して閉弁方向に働く閉弁スプリングを使うことができる。特に、いわゆる単動式の油圧シリンダの場合には、閉弁力はその様なスプリングだけで用意することもでき、そうすれば下側の圧力室230の機能或いは下側の圧力室230自身および/またはこの圧力室と高圧レール50への接続も不要となる。
制御弁MV1、MV2についても、例示として選ばれた実施態様とは別の作り方が可能である。例えば、電磁弁ではなく圧電弁を、および/または切換弁ではなく比例弁を使用することができる。また、2/2方弁の代わりに多方弁を使用することができる。更に制御弁MV1、MV2の機能は、一つの複合制御弁に組み込むこともできる。
高圧供給機能も可変式ではなく固定式とすることができる。油圧回路には、ここには示されていないその他の構成要素、例えばアクチュエータ200の下側の圧力室230と第一の制御弁MV1の上流側の高圧レール50との間の接続回路に組み込まれる逆止め弁、或いは別の逆止め弁を介した上側の圧力室210と高圧レール50との接続回路、を備えることもできる。更に与圧装置を低圧側に接続することも可能である。
センサ装置は、例示されているものよりも縮小することができ、或いは拡張することもできる。例えば、圧力センサを全く使わなくしたり、或いは複数の圧力センサを用いて、例えば高圧レール50の幾つかの場所に分散して取付けたり、例えば個々のアクチュエータ200の入口に直接取付けたりすることもできる。オイル温度の測定センサは、ここに示されている場所の代わりに或いは追加として、高圧側の入口或いは個々のアクチュエータ200の圧力室の中のオイル温度用として備えることもできる。
更に、追加のセンサ装置が、例えば構造材料、例えばシリンダヘッド、アクチュエータ或いは制御弁のハウジングの温度用として、或いは制御弁のコイル温度用および/またはオイル粘度用として備えられることができる。
その様なシステムの各々に対して、閉弁プロセスの主要な影響パラメータの目標値wem2_sollがそれぞれ与えられている時に、また主要な影響パラメータのそれぞれの実際値の時に、閉弁角度を決定する制御パラメータ(ここで考えられている例示システムの場合にはこのパラメータは制御弁MV2の制御パラメータwem2である)を適切に計算するという、原理的には同じ種類の課題が提示される。
この課題は、その様なシステムの各々について以下に示される本発明に基づく手法によって、有利且つ一般的に有効なやり方で解決されるが、その際この手法は、主要な影響パラメータに関して云えば、少なくとも弁ストローク及び、閉弁プロセスに係わるオイル圧力とオイル温度に関して説明される。
本発明の一般的なメルクマールを利用すれば、本発明の具体的な実施例を、与えられたシステム構成或いは装備度に応じて、例えばセンサを用いて達成することができ、場合によっては閉弁角度の制御の様々な品質を達成することができる。
本発明に基づく制御は、EHVSアクチュエータ200によって操作されるガス交換弁250の閉弁時点或いは閉弁角度の制御の際に、適当な制御パラメータ(ここでは、例として実際の閉弁角度wes)のために望ましい値或いは目標閉弁角度wse_sollが可能な限り最善に調節され、その際、目標閉弁角度wse_sollは、例えばドライバーによって望まれた内燃機関の出力と実際の回転数に応じてプリセットされる、ということを想定している。
閉弁プロセスの制御のための決定的な情報は、出力ストロークh並びに実際の運転条件に応じて生成される、閉弁プロセスのために必要な閉弁時間tsdであり、その際、閉弁時間tsdは、第二の制御弁MV2の制御終わりtem2とガス交換弁の閉弁時点tseとの間の時間差、即ち次式を示している。
Figure 2009521643
調節プロセス或いは調節すべき閉弁角度wse_sollのために必要な制御パラメータwem2(MV2の制御の終わりのクランクシャフト角度)はそこから直接次式で生成される。
Figure 2009521643
上の式で、nmotは、クランクシャフト速度ないしはエンジン回転数(単位゜KW/s)である。この値は、制御装置100で継続的にセンサ情報、例えばクランクシャフト上のインクリメントセンサホイールのパルスに基づいて計算される。
図3の下側のグラフには、電気油圧的に操作されるガス交換弁の開弁と閉弁の際の弁動程sの一般的な時間的変化と、それに対応するレール圧力p_railの変化が示されている。その際、レール圧力p_railの測定の場所は一般性を制限すること無しに弁アクチュエータの入口の近くに設定される。ガス交換弁250の開弁の際には、オイル圧力p_railが一時的に低下し、次いでガス交換弁250の振動収束段階の後、本質的に一定のままとなる。ガス交換弁250が閉弁の際に再び動かされる少し前に或いは動かされている間に、オイル圧力p_railは、あらためて一時的に低下し、次いでガス交換弁250の完全な閉弁の後で再び安定する。
図3には更に、アクチュエータの閉弁段階のための特徴的な、アクチュエータの入口の上でのレール圧力の初期値或いは平均値としてのオイル圧力polの可能な定義或いは決定が示されている。閉弁プロセスの動的特性を決定するこの有効オイル圧力polは、本発明の例示としての実施例では、閉弁時間長さの本発明に基づく計算の中に取り入れられているが、これについては後にもっと詳しく説明される。
弁ストロークに対する閉弁の動き及び閉弁時間の依存関係は、図4に例として三つのストロークの場合について示されているが、そこでは閉弁プロセスがそれぞれ時点tem2、即ち第二の制御弁MV2の制御の終わりの時点に始まっている。弁ストロークh=5mmの上の曲線は本質的に、既に図2で述べられた曲線の動きに対応している。閉弁フランクの動きから分かる様に、ここでは弁ブレーキの過渡ポイントH0はストロークが大体1mmの所にある。残りの二つの曲線の場合には、1.05mmと0.7mmのスタートストロークは、過渡ポイントH0のほんの僅か上或いは下にある。メインフロー穴の影響はその様に小さなストロークの故に実際上存在しないので、明確な加速段階は観察されない。これ等のケースでは閉弁プロセスは、弁ブレーキ140によって調節されたブレーキ速度或いは衝突速度で、ほゞ同じ形で行われる。
図5には、この調節のバリエーションが示されており、この例では、スタートストロークが同じ約1.05mmで、衝突速度は一般的な0.12、0.3、及び0.5m/sである。弁ブレーキ140は明らかに、閉弁時間長さに対して、又それによって閉弁時点tseの制御に対して、決定的な影響を与えている。従ってブレーキ速度或いは衝突速度に関する尺度が導入されることが必要であり、この尺度が閉弁角度の制御のために必要な計算に取り入れられる。ここに示されている例では、そのために弁ブレーキ(h<H0=1mm)の領域内の平均閉弁速度が援用されるが、この速度は、図5の曲線から、或いは上述のアクチュエータ200での閉弁プロセスのしかるべき測定から、容易に決定することができる。
ここに示されている例では、閉弁プロセスは、代表的なケースを表している、開弁された弁の振動収束状態で始まる。スタートストロークhはその際、開弁の動きの終わりの短い振動収束プロセスの後に見られるガス交換弁の定常ストロークである。
本発明の例示としての実施例の場合には、閉弁角度制御でのストロークの影響を定常ストロークとして定義されたストローク制御の制御パラメータhによって、即ち、このパラメータの目標値或いは実際値或いは見積り値ないしはモデル値によって記述することが想定されている。しかしながら、それとは別の様に定義された制御パラメータh或いはストローク制御の制御パラメータとは異なる弁ストロークの尺度を閉弁プロセスの際にアクチュエータの戻り時間のために決定的となる影響パラメータと見なして閉弁角度制御の計算に取り入れることも可能である。
“短い”弁ストローク曲線の場合、即ちガス交換弁の開弁の直ぐ後の閉弁プロセスの場合には、開弁プロセスの終わりに現れるアクチュエータの過剰振動或いは振動収束が、ガス交換弁が第二の制御弁MV2の開弁によって定められる閉弁プロセスの始めに未だ動いているという事態をもたらすことがある。場合によっては、この事態を閉弁時間長さの計算の中で、例えば適当な補正項(ガス交換弁の開弁時間長さもこれに含まれる)によって、考慮することが有利であったり或いは望ましい制御精度の達成のために必要であるということがある。開弁時間長さがより長い“通常のケース”の場合には、この補正項はゼロに等しく、その際このケースはそれぞれ弁ストローク及び運転ポイントに依存している。
弁ストローク、ここでは例えば定常ストロークhに対する閉弁時間長さtsdの依存性は、以下の説明では閉弁時間長さ伝達係数tsd(h)と呼ばれている。この関数関係はとりわけ、下側の圧力室230の中へ流入する或いは上側の圧力室210から流れ出して行くオイルの圧力及び温度に、運動プロセスの間に働くガス力fgasに、並びに場合によっては又弁ブレーキの調節ポイント140、145に、依存している。少なくとも一つの上述の諸影響パラメータに対する閉弁時間長さ伝達係数tsd(h)の依存性は、運転ポイント依存性と呼ぶことができるであろう。
図6は例として、可変弁ブレーキの調節ポイントの点で互いに異なっている三つの運転ポイントの場合の伝達係数tsd(h)の動きを示しており、その際上側の(実線の)曲線は、衝突速度0.12m/sの場合の動きを、真ん中の(破線の)曲線は、0.3m/sの場合の動きを、また下側の(鎖線の)曲線は、0.5m/sの場合の動きを示している。弁ブレーキの投入ポイントの上方のストロークhの場合には、曲線は単に時間的に、即ち縦座標の方向に対して平行に、移動する。これ等の曲線は、直線的に同じ勾配で漸近的に変化している。この勾配は閉弁速度の逆数の値に対応しており、その際、閉弁速度は、スタートの加速段階の後の大きなスタートストロークからの閉弁プロセスの際に、弁ブレーキが働く前に到達される速度である。閉弁プロセスでの加速段階は、図6の弁ブレーキの投入ポイントと漸近領域との間に認められる、伝達係数tsd(h)の過渡領域に反映されている。更に、制御弁MV2の反応時間、即ち通電の終わりから制御弁の開弁までの間の時間遅延は、関数tsd(h)のh=0の際のオフセットに表されている。図6の例ではこの値はおよそ1ミリ秒(ms)である。
システム圧力、即ち高圧蓄圧器50の中の圧力p_railに対する閉弁時間長さ伝達係数tsd(h)の依存性は、例えば図7には100、150、及び200バールの異なる圧力の場合の三つの変化によって示されている。その際、他の影響パラメータは一定である。ストロークが小さい時の弁ブレーキ140の作用領域内での速度も漸近的速度もシステム圧力に依存しているということが認められる。対応する領域内での伝達係数tsd(h)の曲線の勾配は、この速度の逆数となっている。
弁ブレーキ140とオイル圧力p_railの影響パラメータに加えて、油圧式アクチュエータ200或いはガス交換弁250の閉弁プロセスは、オイル温度T_rail及びガス交換弁250に対して働くガス力fgasにも依存している。
閉弁時間長さ伝達係数tsd(h)の運転ポイントに対する依存性を適当な関数の形に書き表すことは、本発明に基づく閉弁ポイントtseの制御の中核部分を成している。時間と動程との間の逆関係についてのアナログ的観察から、閉弁の際のガス交換弁の時間/動程曲線を記述ないしは計算するための本発明に基づく方法がもたらされる。この方法は、例えば監視の目的のために、特に内燃機関のガス交換弁とストロークピストンの起こり得る衝突の監視のために、利用することができる。
目標とされている利点は、作動ポイントが影響パラメータの場所と時間に依存した有効値によって記述される、作動ポイントに依存したできる限り簡単な表現によって達成される。
高圧側のオイル圧力とオイル温度の圧力と温度の影響パラメータについていえば、これは、閉弁プロセスのために決定的な、対応する有効値pol及びTolによって記述するということを意味している。これ等の有効パラメータは適切に定められるべきである。有効オイル圧力polの定義のためには、例としての可能性が図3に示されている。
EHVSアクチュエータ200の閉弁プロセスに関して決定的な高圧側のオイル圧力は、空間的にレール50内の場所、アクチュエータ200或いはその供給パイプが接続されている場所に印加されている。アクチュエータの下側の圧力室230の中の圧力pudrと密接に結び付いているこの圧力の時間的動きは、polの決定のためのスタートポイントとなる。
図3に示されている第一のバリアントでは、EHVSアクチュエータ200の閉弁プロセスのために決定的な有効オイル圧力polは、時間的に閉弁プロセスの始めにおけるEHVSアクチュエータ200の供給箇所のレール50内のオイル圧力の値(スタート値)として定義される。もう一つの、同じく図3に略示されているバリアントでは時間的平均値と見なされ、その際、適当な平均時間間隔としては、例えば閉弁プロセスの時間間隔を援用することができる。その他のバリアントを考えることも可能である。
第二のバリアントでは有効オイル圧力polは一般により小さい。何故なら、アクチュエータ200の閉弁の際にはレール50からオイルが取り出されるが、このことはオイルの圧縮性に応じて並びにレール50の容積に応じて、多かれ少なかれ明らかな、時間的、場所的に局限された圧力低下をもたらすからである。この圧力低下はとりわけ、開かれたガス交換弁250のスタートストロークhにも依存している。しかしながら、考察されている調節プロセスによるオイルの取り出しと並んで、時間的に接近しているか或いは重複している他のEHVSアクチュエータ200の調節プロセスも、レール圧力p_railないしは圧力polに対して、それ等によって引き起こされる圧力脈動によって、影響を与えることがある。その様な影響はバリアント2によって平均値を適当に選べば、閉弁を定めるオイル圧力polの定義の中で考慮することができる。
オイル圧力polの近似的確定のためには、高圧レール50の中のレール圧力p_railが影響パラメータとして援用される。レール圧力p_railが、高圧レール50の上の、対応するアクチュエータ200に対して十分近くに置かれた場所で測定されれば、図3に示されている様に、場合によっては場所的な違いを無視することができる。さもなければ、少なくとも閉弁角度制御の精度に対して高い要求がある場合には、圧力p_railとレール50の上のアクチュエータ200の接続位置の上での圧力との間の違いの計算が必要である。この計算は一般に、レール50の中の圧力脈動或いは圧力波(個々のアクチュエータ200の調節プロセスの際のオイルのパルス状の取り出しによって並びに場合によっては高圧ポンプ60のパルス状の或いは時間的に変動する押出し体積によってもたらされる)を考慮している。更に、レール50の長い配管或いは部分に渡る流れの条件に基づく圧力低下が、この計算の中へ算入されることがある。
レール圧力p_railは、特にアクチュエータ200によるオイル取り出し並びに高圧ポンプ60によるオイル供給の収支に応じて変化するので、調節プロセスの制御パラメータの計算の際に、特に閉弁プロセスの制御のために決定的なパラメータwem2、レール圧力p_railのできるだけ実際の値が測定され且つ使用されると、有利である。
更に、アクチュエータ200の閉弁時点の制御の際に、具体的には、制御パラメータwem2或いは希望する閉弁プロセスの閉弁時間長さtsdの計算の際に、実際の圧力値p_railの測定時点(例えば、この測定時点としては対応する閉弁時間長さtsdの計算時点を考えることができる)とアクチュエータ200の閉弁運動の実行の時点との間の可能なレール圧力p_railの変化が考慮されると、有利である。このことは、関連する閉弁運動の実行の時点に存在しているレール圧力p_rail或いは有効オイル圧力polを十分に良く予測することを意味している。
同じく、閉弁時間長さtsdの計算の時点においてこの計算のために必要な有効オイル圧力polの値を定めるための費用を減らし、又とりわけ費用の掛かるpolの予測を避けることを可能にする、代わりの解決策も有利である。この解決策の場合には、必要に応じてオイル圧力polに関していわゆる更新補正(Aktualisierungskorrektur)が行われる。これは、閉弁開始(wem2、tem2)がより後の時点で計算されるか或いは新たに計算されるということ、この時点でオイル圧力polの値が新たに決定され且つ、閉弁時間長さtsdの計算の際に用いられた、以前に決定された値と比較されるということ、及び、オイル圧力pol新たに決定された値と以前に決定された値との間にずれがある場合には閉弁時間長さtsdの補正係数(Korrektur)が求められ、閉弁開始(wem2、tem2)の計算の際に考慮されるということ、を意味している。この補正係数は、例えば閉弁時間長さtsdの圧力依存性の線形近似(linear approximation)を用いて、従って比較的少ない費用で、十分に良く決定することができる。
その様な更新補正は、その他の運転パラメータについても、例えばガス力パラメータfgasについても、同じ様に行うことができる。それ等の更新補正は上に説明されたもう一つの有利な実施例、即ち閉弁開始の計算が閉弁開始の直前の時点になって初めて行われ、その際、この計算のために用いられる回転数nmotのための費用の掛かる予測を避けるために回転数nmotの値が実際に決定されると云う実施例と、とりわけ有利に組み合わせることができる。
図8には、例として、閉弁角度の制御の際に本発明に従って用いられるオイル圧力polを計算する機能モジュールber_polが示されている。その際第一の部分結果としての第一の部分モジュールber_p_prad_mによって平均レール圧力p_prad_mが又第二の部分モジュールber_puls_korrによって第二の部分結果pol_plus_korrが計算される。これ等の部分結果は加算され、モジュールber_polからオイル圧力polとして出力される。
第一の部分モジュールber_p_prad_mは平均レール圧力p_prad_mの予測を行う。その際には、計算の時点で前提として或いは実際に定められていたレール圧力p_rail並びに計算の時点と調節プロセスの実行の時点との間の予測間隔の間におけるオイル供給とオイル取り出しの収支から、実行の時点における平均レール圧力p_pra_mが見積られる。その際に重要なことは、制御装置100或いはその中に組み込まれているポンプ制御機能による高圧ポンプ60の実際の調節とポンプの時間的変化から、予測間隔の間の調節可能の高圧ポンプ60の簡単であると同時に十分に正確なモデル化が行われ且つそれに基づく高圧レール50内への体積押出し量の見積りが行われることである。
第二の部分モジュールber_puls_korrは補正値pol_plus_korrをもたらすが、これは脈動の結果として生じる、平均レール圧力p_prad_mからのオイル圧力polのずれを見積り且つ補正する。その際には、重複した調節プロセスの影響及び(オイル圧力polの定義によって)場合によっては又アクチュエータ200の自己相互作用、即ち対象となっている閉弁プロセス自身による局部的な圧力低下、並びに必要の際には、高圧ポンプ60の脈動的な押出し体積流に基づく圧力脈動も考慮される。
圧力予測のための及び脈動の補正のための部分計算のためのモジュールber_polによって必要とされる追加情報は、まとめて入力E_xによって表されているその他の入力値を通じて用意される。
オイル圧力polと同様にして、閉弁時間長さ伝達関数tsd(h)の中におけるオイル温度Tolの影響を表すために適当なパラメータTolが定義される。このパラメータは、図9に例示されている機能モジュールber_Tolによって用意される。求められたオイル温度Tolが閉弁プロセスの際に上側の圧力室210から押し出されるオイルの温度に関する尺度を表していると有利である。最も簡単なケースでは、高圧レール50の上の測定部位で測定される実際の測定値Trailをそのままオイル温度Tolの見積もり値として用いることができる。オイル温度Tolについては、より費用は掛かるが潜在的により良い定義と計算方法を、例えばエンジン温度Tmotなどの測定されたその他の温度値や場合によってはその他の影響パラメータE_xを含めて、考えることができる。
弁ブレーキの影響は、例えば、対象となっている絞り145の油圧抵抗を示している有効流れ断面積avbによって記述される。図10に示されている機能モジュールber_avbは、有効流れ断面積avbを調節装置140の調節圧力pvb又場合によってはその他の影響パラメータE_xに基づいて計算して、その結果を更なる閉弁角度制御の計算のために用意する。
燃焼室側の内面とガス交換弁250の弁皿の背面との間の圧力差からガス力が生成されるが、このガス力も又閉弁プロセスに影響を与えることがある。例えば、ここでは、閉弁プロセスの間に働く平均ガス力fgasが図11に示されている機能モジュールber_fgasによって計算され、影響パラメータとして閉弁角度制御で考慮される。一般に始めと終わりの値或いは始めの値と勾配も或いはガス力の変化の二つ以上の特性値も、その時々に調節されるべき閉弁プロセスの間に見積られ、閉弁角度制御のガス力補正の中で考慮されることができる。
モジュールber_fgasは、閉弁プロセスのためのガス力を、希望する閉弁最終角度wse_sollを用いて、好ましくは、閉弁プロセスの始めないしは間のエンジンの運転状態、とりわけ回転数nmot、燃焼室圧力pbr、吸気弁の場合には吸気管圧力psaug、又排気弁の場合には排気ガス圧力pabg、に関する情報に基づいて、見積る。上述のエンジンに関するパラメータは、何れにせよエンジン制御装置の制御装置100で入手可能であるか或いは容易に獲得することのできる情報である。燃焼室圧力pbrは、例えば、内燃機関の実際の出力或いは出力を決定するパラメータに関する常に存在している情報、例えばシリンダチャージおよび/または燃料マス、また場合によっては点火時点ないしは噴射時点から計算されることができる。
図12は、調節プロセスの実際の影響パラメータの確定のために備えられている図8から図11までによる機能モジュールともう一つの中央機能モジュールber_wem2との共働作用を表しているブロック図或いは信号流れ図を示しており、その際、中央機能モジュールは、本発明に基づく換算のために必要な閉弁角度目標値wse_sollから制御値wem2への換算を行う。制御値wem2は、第二の制御弁MV2の制御が中止或いは終了されなければならないクランクシャフト角度である。図8から図11までに基づく上述の機能モジュールによって計算されるパラメータの他に、別の影響パラメータを考慮することが考えられている。それ等の影響パラメータには、特にガス交換弁250のストローク目標値h_sollおよび/または実際に到達されたストローク(ストローク実際値)h_ist、並びにエンジン回転数nmotがある。
このブロック図には、影響パラメータの計算のための個々の機能モジュール、例えばモジュールber_Tolが、別のモジュールによって置き換えられるか、或いはその他の又は代わりに用いられる影響パラメータを準備するために、本発明に基づく閉弁角度制御の枠組みを外れること無しに、変更されることができると云うことが示されている。
モジュールber_Tol或いは、もう一つのないしは代わりのモジュールber_etaolは、例えばモジュールber_wem2での更なる利用のために油圧油の粘度eta_olを準備することもできる。その際、粘性摩擦並びに油圧流れ抵抗の温度依存性に大きく関与しているこの物質パラメータは、Tolの代わりに或いはそれを補うものとして、閉弁時間長さtsdの計算の中に現れる、運転ポイントに依存している速度パラメータの確定のための影響パラメータとして用いられることができる。同じことは、物質パラメータrho_olに対しても、即ち、オイルの密度に対しても当てはまる。圧力及び温度に依存している物質パラメータの確定のために、例えば、制御装置100のデータメモリに格納されており且つ例えば与えられたオイルについて実験的に求められた値を含んでいる、pol及びTolに関する特性マップを援用することができる。システム内に、用いられているオイルの粘度に関する尺度となる出力信号を送り出す粘度センサが組み込まれていれば、影響パラメータeta_olを確定するために、(センサの出力信号に)対応する測定値を利用することもできる。
図14は、ブロック図として機能モジュールber_wem2を略示している。その際、部分機能ber_tsdが採用されているが、その役目は、実際の弁ストロークh及び閉弁プロセスのために決定的な影響パラメータ、例えばオイル圧力pol、オイル温度Tol、および/またはオイル粘度eta_ol、弁ブレーキ140の絞り145の有効流れ断面積、並びに平均ガス力fgas、に応じて、閉弁時間長さtsdの値を計算することである。第二の制御弁の制御終わりwem2は、既に述べられた様に、ガス交換弁250の望ましい閉弁目標値wse_sollからエンジン回転数nmotを掛けた閉弁時間tsdを差し引くことによって得られる。その際、入力パラメータnmotは閉弁プロセスの間の平均回転数の見積もり値を表しており、この見積もり値は、(一般に明らかにより早い)値ber_wemの計算の時点で測定によってではなく、単に見積りないしは予測によって且つ単に近似的に決定される。
従って、とりわけ内燃機関の場合に可能な、回転数の非常に高い変化速度(回転数ダイナミクス)を考えると、wem2の計算は、できるだけ遅くないしは閉弁運動の実行の時点に近い時点に行われることが有利であり、その際、必要な閉弁時間長さtsdの値は、場合によっては既に予めより早い時点に、定めておくことができる。値wem2のその様な後からの計算は又、既に予め、例えば閉弁時間長さtsdの計算と共に確定された値wem2の近似値の新規計算ないしは更新として行われることができる。
本発明のとりわけ有利な実施例では、第二の制御弁MV2の電気的制御パルスの発生は又、この発生を担当しているパルス発生ユニットおよび/またはこのユニットと密接に結合されている計算ユニットが、制御信号の既に行われている制御ないしは発生の間に連続的に、又小さな時間ステップで、制御パラメータwem2の更新、即ち制御パルスの角度に係わる終了の更新を行うということによっても実現される。その際には、最も新しく存在している、例えば同じ時点にセンサ信号から確定された回転数情報を援用することができる。この様にすることによって、要求されている、閉弁角度制御の非常に高い精度を、極度に高い可能な回転数の変化速度の際にも保証することができる。回転数に係わる制御パラメータwem2の更新は、その他の影響パラメータ、例えばオイル圧力pol、の実際値の確定と組み合わされると有利であり、その際、それ等の実際値は、必要の際には閉弁時間長さtsdの新規計算或いは補正によって考慮される。
更に上で既に述べられた様に、閉弁時間長さtsdの計算のために関係tsd(h)のアルゴリズム的表現、即ちパラメータによる曲線の表現に由来する閉弁時間長さ伝達関数を使用すると有利である。以下にその様なアルゴリズム或いはそれに対応したプログラム技術的表現が説明されるが、この表現は、とりわけ制御装置100で実現されるために適している。
その際ベースとなっている、特に好ましい閉弁時間長さ伝達関数のモデル化が図13に示されている。既に図6及び図7から知られている、与えられた運転ポイントの変化tsd(h)は、一般に漸近的多項式によって高い精度で近似することができ、その際、第一の領域h≦hd0(下側の領域或いは弁ブレーキの領域)は直線部分によって、第二の領域hd0<h≦hd1(中間の領域或いは過渡領域)は放物線の部分によって、第三の領域hd1<h(漸近線の領域)は直線によって近似される。曲線のパラメータは、その時々の運転ポイント、例えばオイル圧力pol及びオイル温度Tolについて、実験的に確定された動きに式を適合させることによって得ることができる。品質尺度としては、例えば平均二乗誤差(mean square error)を確定することができ、この誤差が曲線の適合の際に最小化される。達成可能な高い適合品質は、例えば図13に四角形で示されている測定ポイントと、既に述べられた様にこれ等のポイントの上で適合された、実線で示されている曲線の動きとの比較によって読み取ることができる。
図15には、機能モジュールber_tsdの一つの実施例がブロック図として例示されているが、このブロック図は、上述のアルゴリズムによる閉弁時間長さtsdの計算のデータの流れを表している。その時々に該当する領域の識別のためのケースの区別は、その時々に前置接続されている比較演算のブールの結果値(boolean result value)によって接続されるデータ流れスイッチとして記号化されている。第一の比較スイッチ510は、実際のストロークhが運転ポイントに依存している値hd0とdhd1との和として得られるパラメータhd1よりも大きいか否かを確認する第一の比較によって接続される。その際、値hd0は、第一の部分計算モジュールber_hd0と、第二の部分計算モジュールber_dhd1からのずれdhd1によって確定される。上述の第一の比較の答えが“Yes(即ち、実際のストロークhがhd1よりも大きい)”となり、従ってストロークhが漸近線の領域内にある場合には、パラメータによる漸近線の表現を用いて実際の値tsdを計算して出力値として送り出す部分計算ber_tsd_asyが実行される。第一の比較h>hd1 が“No”となった場合には、第二の比較によって、h>hd0になっているか否かがチェックされる。このチェックの答えが“Yes(即ち、h>hd0になっている)”となった場合には、部分計算ber_tsd_mitが、そうでない場合には部分計算ber_tsd_unt(中央の或いは下側の曲線領域内での値tsd(h)の計算)が実行され、その際には、第二の比較スイッチ520への切換えが行われる。この場合には、この切換えに応じて得られる値tsdから全体計算の出力値tsdが得られる。
ber_hd0による過渡ポイントhd0の計算のために、図16はプログラム技術的表現の信号の流れを示しているが、この表現は、特に制御装置100で実現されるために適している。この中には、弁ブレーキ140への、即ち、有効流れ断面積avb、並びにガス力fgasへの依存性が、一次の故障理論的補正係数としてモデル化されている。それに対応する故障係数HD0VB及びHD0FGが、ベース値HD0BASと同様、特性マップとして表の形で表されているが、選ばれた支持部位、オイル圧力pol及びオイル温度Tolに関して記憶されている表の値は、プログラムの実行の際に、それぞれ実際のpol、Tolの値を得るために補間法によって求められる。
モジュールber_dhd1の同様のプログラム技術的表現が図17に示されているが、そこでは、図16に対して弁ブレーキ絞り145の有効流れ断面積avbに依存している項が無くなっている。何故なら、過渡ポイント相互間のずれdhd1=hd1−hd0 は、弁ブレーキの調節に依存していないからである。
図18のブロック図は、弁ブレーキ領域内での閉弁時間長さ伝達関数tsd(h)の運転ポイントに依存した値を計算する部分計算モジュールber_tsd_untを例示している。勾配パラメータは、部分計算ber_vbによってもたらされる速度パラメータ(平均弁ブレーキ速度)vbの逆数として計算される。その際には、弁ブレーキの、オイル圧力pol、オイル温度Tol、平均ガス力fgas、及び有効流れ断面積avbに対する依存性が考慮されるべきである。h=0の時の伝達関数の直線近似のオフセットは、オイル圧力pol及びオイル温度Tolに対する遅延時間特性マップTVSB0としてモデル化される。
モジュールber_vbによる速度パラメータvbの計算は、例えば図19にブロック図として表されているアルゴリズムに基づいて行われるが、このアルゴリズムは有効流れ断面積avbの依存性の二次近似に基づいており、この二次近似は、その簡単さの故に制御装置100で計算を行うために適している。その際には、一次と二次の項しか現れない。パラメータと影響パラメータに対するパラメータの原理的依存性は、弁ブレーキ領域内における閉弁速度の物理的モデル化から容易に獲得することができる。プログラム技術的に用いられるパラメータ、即ち一次或いは二次の項の係数のベース値KFVB0及びKFVB1、並びにベース値KFVB0に対する一次のガス力補正係数の故障係数KFVB0FGは、オイル圧力pol及びオイル温度Tolに対する特性マップとして定められている。温度の影響は、このケースでは専ら或いは主としてオイルの粘度eta_olを通じて現れるので、特性マップは代わりの手法として、pol及びTolに対する依存性としても表すことができる。それに対応する特性マップのデータは、測定値に対するモデルの適合によって容易に確定し或いは最適化することができる。ガス力に対する有効流れ断面積avbの中の二次の項の依存性はここでは考えられていないが、必要であれば或いは近似の質を高める目的で、問題無しに追加することができる。
漸近的多項式の中間領域hd0<h≦hd1 内での閉弁時間長さは、二次近似によって計算される。それに対応するプログラム技術的実現のブロック図が図20に示されている。出力値としての閉弁時間長さtsdは、その際、既に説明された部分計算モジュールber_tsd_untによってもたらされる場所hd0での値tsd(hd0)の和、並びに(h−hd0)での一次と二次の項から得られる。この項の係数は、以下の形で表される。
Figure 2009521643
この係数は、オイル圧力pol及びオイル温度Tolに依存しているベース値と、同じくオイルの圧力pol及び温度Tolに依存している係数を乗算した一次のガス力との和として表される。技術的には、特性マップを用いたpolとTolに依存している係数の既に知られている実現が援用される。
図21には、漸近線領域内でのtsd(h)の計算のためのアルゴリズムが、上と同様の、純粋に一次の近似に応じて簡単化された表現で表されている。ストロークhの値hd1について行われた部分計算ber_tsd_mitの援用から直接値tsd(hd1)がもたらされ、更に、一次のガス補正と特性マップとして表されたpol、Tolに依存している係数とを備えている以下の一次の項が加わる。
Figure 2009521643
幾つかの代わり手法或いは拡張の可能性については、上の方で既に指摘されている。例えば、影響パラメータに関する可能な拡張について、特にガス交換弁の開弁時間長さを加えることが述べられていたが、これによれば、例えば“短い”弁ストローク曲線のケースで閉弁角度制御を改善することが可能となる。
ここで考えられている影響パラメータを、同等の情報を含んでいる他の影響パラメータによって置き換えることによって、その他のバリエーションが生まれることもあり得る。例えば、ストロークhの代わりとして或いは追加として、第一の制御弁MV1の、(ストロークhに)対応する制御時間tm1を用いることもできる。
更に、用途に応じて制御パラメータwseの定義に代えて、例えば定められた(小さな)ストロークオフセットに到達したか或いは割り込んだ時の角度という定義を基礎として用いることもできる。その様な定義は、一般に0.1mmと1mmの間のストロークオフセットの値の時に見られる。一つの特別な選択は、この場合弁ブレーキの投入ポイントH0であろう。この場合、制御は弁ブレーキの調節とは独立となるであろう。例示としての実施例は、このケースへの転用の際に顕著に簡単化されるであろう。
上述の実施例に対する有利なバリアントが、時として一般化或いは特殊化によって発見されることがある。例えば、多項式近似法のすべての枝を直線部分として作ることができ、その場合には、四つ以上の領域も可能となる。更に、多項式の代わりに他の数学的近似法を、場合によっては単に領域別に、使用することもできる。測定された伝達関数の変化を直接援用した特性曲線を用いた表現を、本発明に基づく閉弁角度制御の技術的実施の中で使用することもできる。
伝達関数tsd(h)のパラメータ記述の曲線パラメータは、例示として示されている手法とは別の手法で計算することもできる。表ないしは特性マップの代わりに或いは追加として、例えば特にパラメータの物理的モデルに支えられた分析的な表現から影響パラメータに応じて得られる、例えば、より一般的な計算規則を用いることもできる。特に、依存性の記述のための多項式近似は、プログラム技術的実現のためにとりわけ適している。
逆に、実施例の中で用いられている、ガス力の影響の多項式による、故障理論的記述法の代わりに、この依存性のその他の記述法を見つけることもできる。更に、近似の質を高め、それによって閉弁時点の制御精度を高めるために、より高い次元の故障項を用いることができる。
油圧的影響パラメータの場合には、パラメータ、オイル温度Tolの代わりに或いは追加として、粘度及び密度などの、オイルの物質パラメータを用いることもできる。その際、その様な物質パラメータ、例えば粘度は、与えられたシステム前提条件に応じて測定値として存在しているか、或いは、例えばオイル圧力pol及びオイル温度Tolの関数として計算されることができる。例えば、本発明に基づく制御機能の記述から利点が生まれるが、この制御機能によれば、第一のステップでオイルの物質パラメータがオイル圧力polとオイル温度Tolに応じて、また次いで用いられている伝達関数のパラメータ記述のパラメータが物質パラメータ又場合によってはその他の影響パラメータに応じて、計算される。前記の個々の依存性を具体的に表すために再び表による表示(特性マップ)を用いることができる。オイルの物質パラメータの依存性が明示的に表される本発明に基づく計算モジュールのその様な作り方の利点は、用いられている油圧媒体が変更された場合に、上手く行けば、制御装置100に格納されている物質の特性に関する情報、例えば粘度及び密度に関する特性マップデータを、変更された状況に合わせて適合させるだけで対応することができるという点にある。
もう一つの大きい利点は、例えば粘度がセンサを用いて直接測定されるという場合に現れる。即ちこの場合には、運転中にとりわけオイルの変質や汚れによって生まれる粘度の変化が直接制御の中で考慮されるので、制御エラーを引き起こすこともないし又このケースのために特別な適合要求を生じさせることもない。考慮されている影響パラメータ、とりわけオイルの物質パラメータの依存性の具体的な構造は、例えば閉弁プロセスの際の時間/動程曲線の物理的記述から、少なくとも近似的に確定することができる。スタートポイントは、重要な油圧的摩擦力とその他の力、並びにシステム切換えを弁ブレーキの投入の際に考慮する運動方程式である。場合によっては、第二の制御弁MV2の切換え特性も含められる。運動方程式の解から、それが例え近似的解であっても、関数として運動方程式の中に現れる力を表すパラメータを用いた閉弁過程のパラメータによる記述がもたらされる。運動方程式の中に現れる力は更に、とりわけオイルの物質パラメータやその他の影響パラメータ、例えば弁ブレーキ絞り145の流れ断面積avbに依存している。この様にすることによって、時間/動程曲線の記述のパラメータについて、最初に取り上げられた影響パラメータに対するそれ等のパラメータの依存性を導き出すことができる。
時間/動程曲線から閉弁時間への移行は、最終的には本質的に逆関数の形成によって行うことができるが、このことは、閉弁時間長さ伝達関数tsd(h)の特別な物理的近似表現をもたらす。この表現に基づいて、最終的には又関数tsd(h)の代替的近似或いはその記述パラメータ、例えばここで例示として取り上げられている漸近多項式近似のパラメータに関して、対応する物理的近似を得ることができ、それ等の近似は、これ等のパラメータの記述ないしは計算の中で閉弁角度制御の目的のために使用することができる。
図22には、例示として、近似的運動方程式の解として得られる関数による時間/動程曲線(弁ブレーキの投入ポイントの上側)が示されている。パラメータによるこの表現は、スケール関数In coshを用いたスケール式の形を持っており、その中にはスケールパラメータ、TVSB(遅延時間)、HWB(加速度に関する尺度)、及びSTM(漸近的閉弁速度)が含まれている。このスケール関数は、明らかに、逆関数arcoshexpを用いて逆転可能であり、これによって直接、閉弁プロセスのための、従って伝達関数tsd(h)のための時間長さを表す式が得られる。制御装置100での関数arcoshexpの記述のためには、例えば特性曲線、或いは多項式近似(polynominal approximation)又は有理近似(rational approximation)を用いることができる。
この解法は、本発明に基づく閉弁時間長さの計算及び閉弁時点の制御のための、代わりの、又同じく有利な、実施例を示している。その際、閉弁角度の制御に用いられる本発明に基づく伝達関数tsd(h)と、同じパラメータ、ここではSTM、HWB、及びTVSBをベースとした本発明に基づく閉弁曲線の計算機能に基づいて表すことのできる記述式の逆転可能性から特別な利点が生まれる。このことが両方の機能を一緒に又制御装置でとりわけ効率的に実現することを可能にすると共に、システムに応じて適合すべきデータの獲得のためのコストを節約することを可能にする。この閉弁曲線の計算機能は、例えば監視の目的のために利用することができる。
その後で、特殊なケースでは一つ又はその他の計算モジュールの全て或いは一部は計算プログラムとしてではなく専用のデジタルハードウェアで実施されることができるということが指摘されるべきであろう。
電気油圧式の弁調節システムを示す。 閉弁の際の弁の動きの時間的変化を示す。 ガス交換弁の閉弁の際のオイル圧力の時間的変化を示す。 様々なストロークの際の閉弁の動きを示す。 弁ブレーキを様々に調節した時の閉弁の動きを示す。 様々なブレーキ速度の際の閉弁時間長さ=伝達関数の変化を示す。 様々な圧力の際の閉弁時間長さ=伝達関数の変化を示す。 オイル圧力の計算のための機能モジュールを示す。 オイル温度の決定のための機能モジュールを示す。 ブレーキ絞り断面積avbの決定のための機能モジュールを示す。 ガス力fgasの決定のための機能モジュールを示す。 閉弁角度の制御のためのブロック図を示す。 モデル化された閉弁時間長さ伝達関数を示す。 弁遮断wem2の計算のためのブロック図を示す。 漸近的多項式近似法による閉弁時間長さ伝達関数の計算のためのブロック図を示す。 過渡ポイントhd0の決定のためのブロック図を示す。 ずれdhd1の決定のためのブロック図を示す。 機能モジュールber_tsd_untのブロック図を示す。 ブレーキ速度vbの決定のためのブロック図を示す。 機能モジュールber_tsd_mitのブロック図を示す。 機能モジュールber_tsd_asyのブロック図を示す。 ガス交換弁の動きの変化のもう一つの近似法を示す。

Claims (30)

  1. アクチュエータ(200)の制御動作が弁(250)の閉弁段階を開始させ、且つこれに基づいて弁(250)が閉弁時点(tse、wse)に閉じ、その際この制御動作の時点が閉弁開始(wem2,tem2)と見なされる、弁制御システムにおける弁(250)を操作する油圧式アクチュエータ(200)の制御のための、特に可変ストロークを持つガス交換弁(250)のアクチュエータの制御方法において、
    閉弁開始(wem2,tem2)の前に、閉弁開始(wem2,tem2)と閉弁時点(tse、wse)の間に切れてしまう閉弁時間長さ(tsd)が、弁制御システムの実際の作動条件の特徴を示している少なくとも一つの運転パラメータに応じて求められることを特徴とするガス交換弁のアクチュエータの制御方法。
  2. 求められた閉弁時間長さ(tsd)の考慮の下に、閉弁開始(wem2,tem2)が、弁(250)の閉弁時点(tse、wse)が予め定められている目標閉弁時点(tse_soll、wse_soll)に生じるように、定められることを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
  3. 閉弁開始(wem2)の角度の測定のために、関連する閉弁段階の間のシャフト、例えば弁制御システムを装備した内燃機関のクランクシャフト、の平均角速度(nmot)、求められた閉弁時間長さ(tsd)、及び目標閉弁時点(tse_soll、wse_soll)が考慮されることを特徴とする請求項2に記載の制御方法。
  4. 閉弁段階の間の平均角速度(nmot)を決定するために、閉弁開始(wem2)の計算の時点に存在していたか或いは実際に求められたシャフト回転数(nmot_1)の値が用いられることを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  5. シャフト回転数(nmot_1)の実際の値が、回転数センサ或いは角度センサの信号から求められることを特徴とする請求項4に記載の制御方法。
  6. 閉弁開始(wem2,tem2)の計算のために、平均角加速度が、閉弁開始(wem2,tem2)の計算と実行の間の時間間隔の間のシャフト回転数の変化に関する尺度として決定され、且つ閉弁段階の間の角速度(nmot)の決定のために考慮されることを特徴とする請求項4又は5に記載の制御方法。
  7. 平均角加速度が、回転数センサ或いは角度センサの信号の時間的変化、物理的モデルを用いること、制御技術的観察装置を用いることの少なくともいずれから獲得されることを特徴とする請求項6に記載の制御方法。
  8. 閉弁時間長さ(tsd)の測定が、閉弁開始(wem2,tem2)の計算の前に行われることを特徴とする請求項3に記載の制御方法。
  9. 閉弁開始(wem2,tem2)が、少なくとも一つの電気的制御信号による制御弁(MV2)の制御によって開始されること、及び
    少なくとも一つの電気的制御信号の時間的変化を決定する特性値が、継続的に少なくとも閉弁開始の導入の時点まで更新されること、
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の制御方法。
  10. 閉弁時間長さ(tsd)の測定のために、運転パラメータとして、
    弁制御システム内のオイル圧力(pol)、
    弁制御システム内のオイル温度(Tol)、
    弁ブレーキ絞り(145)の有効流れ断面(avb)、
    閉弁プロセスの少なくとも一部領域で弁(250)に対して作用する平均ガス力(fgas)、
    の少なくとも一つが考慮されることを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の制御方法。
  11. 少なくとも一つの運転パラメータ(pol、Tol、fgas、avb)が、所属の物理的パラメータの特徴的な個別値或いは有効値によって表されることを特徴とする請求項10に記載の制御方法。
  12. 油圧的運転パラメータ(pol)が、アクチュエータ(200)の閉弁時間長さ(tsd)を決定する実際のオイル圧力として定められることを特徴とする請求項10又は11に記載の制御方法。
  13. 油圧的運転パラメータ(Tol)が、閉弁の際にアクチュエータ(200)から押し出されるオイルの温度を少なくとも間接的に特徴付けていることを特徴とする請求項10又は11に記載の制御方法。
  14. 物質パラメータ、とりわけ、アクチュエータ(200)の作動のために用いられている油圧オイルの粘度の実際値が決定され且つ油圧的運転パラメータとして使用されることを特徴とする請求項10又は11に記載の制御方法。
  15. 運転パラメータ(pol、Tol)が直接測定されることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の制御方法。
  16. 運転パラメータ(pol、Tol)が、測定された値(p_rail、T_rail)から見積られることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の制御方法。
  17. 測定された値(p_rail、T_rail)からの油圧的運転パラメータ(pol、Tol)の見積りの際に、その他のパラメータ(E_x)、例えば実際のシャフト回転数(nmot)及びアクチュエータ(200)の少なくともいずれかの制御プロセスのための特徴的パラメータ、例えば目標ストローク(h_soll)が考慮されることを特徴とする請求項16に記載の制御方法。
  18. アクチュエータ(200)への配管沿い及び高圧蓄圧器(50)の一部の少なくともいずれかにおける平均圧力損失(流れ損失)が、平均取出し体積流量に応じて決定され且つ有効オイル圧力(pol)の計算の際に考慮されることを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の制御方法。
  19. 高圧蓄圧器(50)における圧力波或いは縦振動の局部的時間的変化が決定され且つ有効オイル圧力(pol)の計算の際に考慮されることを特徴とする請求項1ないし18のいずれかに記載の制御方法。
  20. 共通の高圧蓄圧器(50)に接続されたアクチュエータ(200)の同時的或いは重複的制御プロセスの影響が決定され且つ有効オイル圧力(pol)の計算の際に考慮される(重複補正)ことを特徴とする請求項1ないし19のいずれかに記載の制御方法。
  21. 弁(250)に対して閉弁プロセスの少なくとも一つの段階の間に働くガス力(fgas)が少なくとも間接的に表している、少なくとも一つのパラメータが決定され且つ閉弁時間長さ(tsd)の計算で利用されることを特徴とする請求項1ないし20のいずれかに記載の制御方法。
  22. 少なくとも一つのガス力パラメータ(fgas)が、直接測定されることを特徴とする請求項21に記載の制御方法。
  23. 少なくとも一つのガス力パラメータ(fgas)が、少なくとも一つの状態パラメータ或いは制御パラメータ(pbr、wse、psaug、pabg、nmot)の実際に定められた値或いは目標値を利用して見積られることを特徴とする請求項21に記載の制御方法。
  24. 閉弁開始(wem2,tem2)の計算の際に、運転パラメータ(pol、fgas)の値が、新たに決定され且つこの運転パラメータの、以前に決定された、特に予測された、値と比較されること、
    運転パラメータの新たに決定された値と以前に決定された値との間にずれがある場合には、運転パラメータの以前の値を用いて求められた閉弁時間長さ(tsd)を補正する補正パラメータが定められること、及び
    この補正パラメータが閉弁開始(wem2,tem2)の計算の際に考慮されること、
    を特徴とする請求項1ないし23のいずれかに記載の制御方法。
  25. 閉弁時間長さ(tsd)が、閉弁時間長さ伝達関数(tsd(h))のモデル化によって弁ストローク(h)に応じて獲得されることを特徴とする請求項1ないし24のいずれかに記載の制御方法。
  26. 閉弁時間長さ伝達関数(tsd(h))が、一つずつ特性弁ストローク領域に基づいて求められることを特徴とする請求項25に記載の制御方法。
  27. 可能な弁ストローク(h)の領域が、
    弁ブレーキが設定されている第一のストローク閾値(hd0)よりも小さい、弁ストローク(h)の第一の領域、
    弁ブレーキが設定されている第一のストローク閾値(hd0)よりも大きく、且つ、第二のストローク閾値(hd1)よりも小さい、弁ストローク(h)の第二の領域であって、第二のストローク閾値(hd1)が、第二の閾値(hd1)よりも大きいストロークに対しては、弁ブレーキ(140、145)の制動作用が始まる前に、閉弁プロセスが少なくとも近似的に定常閉弁運動へ移行するように定められている、第二の領域、及び
    第二のストローク閾値(hd1)よりも大きい、弁ストローク(H)の第三の領域、
    の三つの特性領域に分けられていることを特徴とする請求項26に記載の制御方法。
  28. 請求項1ないし27の少なくともいずれかに記載の制御方法の実施のための制御装置(100)。
  29. 演算装置で実行された時に、請求項1ないし27の少なくともいずれかに記載の制御方法のステップを実行するコンピュータプログラム。
  30. コンピュータ或いは制御装置で実行された時に、請求項1ないし27のいずれかに記載の制御方法を実行するために、機械読み取り可能な媒体に格納されたプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品。
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