JP2009521318A - 結合したリン修飾ゼオライト触媒、その調製方法および使用方法 - Google Patents

結合したリン修飾ゼオライト触媒、その調製方法および使用方法 Download PDF

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Abstract

結合したリン修飾ゼオライト触媒が開示されている。ゼオライトをリン化合物により処理して、リン処理ゼオライトを形成する。リン修飾ゼオライトと結合される前に、結合剤材料を鉱酸で処理する。結合剤材料としては、アルミナ、粘土、リン酸アルミニウムおよびシリカ−アルミナなどの無機酸化物材料、特に、アルミナまたは粘土もしくはそれらの組合せの結合剤が挙げられる。鉱酸としては、塩化水素酸、硝酸、リン酸または硫酸が挙げられる。リン処理ゼオライトを酸処理無機酸化物結合剤材料と組み合わせて、ゼオライト−結合剤混合物を形成する。水を加えて、成形できる押出可能なペーストを形成し、これを約4000℃以上の温度に加熱して、結合したリン修飾ゼオライト触媒を形成する。芳香族アルキル化について、結合したリン修飾ゼオライト触媒を、芳香族アルキル化に適した反応条件下でアルキル化剤および芳香族化合物の芳香族アルキル化供給物と接触させる。

Description

本発明は一般に、芳香族化合物のアルキル化およびそのような反応に用いられる触媒並びにその調製に関する。
1940年以前には、キシレンを含む芳香族溶媒の実質的に全てが石炭から生産されていた。その後、石油からのキシレンの生産が始まった。ほとんどの混合キシレンは、精製所からの石油芳香族の豊富な流れの接触改質により現在生産されている。その混合キシレンは、ナフサ分解の副生成物である炭化水素の分解中のオレフィン製造の副生成物として熱分解ガソリンからも得られる。キシレンは、不均化またはアルキル化によりトルエンから得ることもできる。トルエンの不均化(TDP)は、キシレンおよびベンゼンを生産するためのトルエンの触媒反応である。トルエンのメチル化(TM)は、以下に示すようなキシレンを生産するためのトルエンのメタノールとの触媒反応である:
Figure 2009521318
これらのプロセスの全てでは、一般に、異性体の混合物が生成される。キシレンの異性体であるメタキシレン(m−キシレン)、オルトキシレン(o−キシレン)およびパラキシレン(p−キシレン)は重要な化学中間体である。o−キシレンは酸化されて、無水フタル酸が生成され、これは中でもフタル酸エステル可塑剤を製造するために用いられる。m−キシレンは酸化されて、イソフタル酸が生成され、これは不飽和ポリエステル樹脂(UPR)に用いられる。しかしながら、p−キシレンには、圧倒的に、これら3種類の異性体の最大の市場がある。p−キシレンの最大の用途は、テレフタル酸を製造するための酸化にある。テレフタル酸は、転じて、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリマーを製造するために用いられる。PETは、世界で最大の生産量のポリマーの内の1つである。それゆえ、p−キシレンの需要は、m−キシレンやo−キシレンの需要の数倍である。商業生産において、p−キシレンは、結晶化および吸着プロセスにより混合キシレンから精製される。
o−、m−およびp−キシレンの熱力学平衡組成は、500℃で、それぞれ、約25、50および25%である。TDPおよびTMなどの触媒プロセスでは、混合キシレン(MX)中で約25%のp−キシレンが得られる。しかしながら、触媒が形状選択特性を有する場合、それにより、25%より著しく多いPXが得られるであろう。典型的に、形状選択性触媒では、MXにおいて85%より多くPXが得られるであろう。
ゼオライトは、異なる環および籠の構造を結晶質フレーム構造に形成するように互いに接合するアルミニウム置換SiO4四面体単位から製造された結晶質固体である。ゼオライトの物理的構造は、内部と外部の表面積が大きく、極めて多孔質である。アルミニウムの置換により、プロトンなどの補充対イオンにより対処しなければならない電荷の不均衡が生じる。
ゼオライトは、立体効果および電子効果のために、形状選択性触媒であり得る。遷移状態選択性により、または分子の直径のサイズと形状のために、特定の生成物、反応体または遷移状態が細孔内で形成されないように維持されるので、選択的反応がゼオライト上で行われ得る。ゼオライト触媒の調製を変えることにより、所望の生成物の非常に特異的な合成を実施するように、それら触媒を修飾することができる。
修飾ゼオライト触媒は、芳香族類のアルキル化、特に、トルエンのキシレンへの、特にp−キシレンへのメチル化で知られている。
Figure 2009521318
特許文献1には、トルエンのp−キシレンへの選択的メチル化に用いられるリン修飾ゼオライトが開示されている。P修飾ゼオライト触媒は、結合剤としてアルミナなどの金属酸化物、シリカおよび/または粘土のような活性材料や不活性材料を含んでよい。結合剤の修飾や処理は開示されておらず、またパラキシレンに対する選択性への結合剤の修飾や処理の効果も開示されていない。
他の従来技術には、他のプロセスに使用されるゼオライト触媒のための結合剤材料の修飾や処理が開示されている。
特許文献2には、ZSM−12結晶質フレーム構造の互生を有する修飾ゼオライトベータの分子篩触媒による芳香族のアルキル化プロセスが開示されている。合成中、NH4−ベータおよびLaNH4−ベータが硝酸処理アルミナと混練され、押し出され、か焼された。これにより、NH4−ベータおよびLaNH4−ベータは、それぞれH−ベータ触媒およびLaH−ベータ触媒に転化された。完成した触媒は、エチルベンゼンを形成するためのベンゼンのエチル化に用いられた。結合剤の修飾や処理に選択性への効果があったとは開示されていない。
特許文献3には、アルミニウムゾル、擬ベーマイト、シリカゾルまたはその混合物およびシリカ−アルミナゾルまたはゲルなどの無機酸化物の前駆体を粘土と混合し、脱カチオン水で解膠させてスラリーを調製し、さらに均質に混合し、塩化水素酸、硝酸、リン酸、または硫酸などの無機酸を用いてスラリーのpH値を2〜4に調節して維持し、静的にエージングされた後、それに予め計算した量のゼオライトを加え、均質化し、噴霧乾燥させ、単離したナトリウムイオンを洗い落とし、乾燥させることにより調製された、粘土、無機酸化物およびゼオライトの混合物である、軽質オレフィンの製造のための触媒が開示されている。結合剤前駆体を含有するスラリーのpHを調節し維持することが、選択性に効果があったとは開示されていない。
特許文献4には、モノリス担体上のゼオライト炭化水素吸着剤の層上のパラジウム、白金またはロジウムの層のエンジン排ガス浄化触媒が開示されている。合成中、Pd含浸アルミナ粉末、Pd含浸酸化セリウム粉末、硝酸酸性化アルミナゾルおよび水が、磁気ボールミル中に導入されて、スラリーが得られるように混合物を粉砕した。硝酸酸性化アルミナゾルは、10質量%の硝酸を10質量%のベーマイトアルミナに加えることにより得た。アルミナの修飾や処理が選択性に効果があったとは開示されていない。
特許文献5には、硝酸により解膠され、240〜280m2/gの比表面積および0.4〜0.5ml/gの細孔体積を有する細孔アルミナの結合剤を有する水素化分解触媒が開示されている。アルミナ結合剤の修飾や処理が選択性に効果があったとは開示されていない。
特許文献6には、結合剤を有するリン改質ゼオライトである、軽質オレフィンを製造するためのオレフィン選択性触媒が開示されている。アルミナ結合剤は、通常、他の触媒組成成分との混合前または混合中に解膠される。アルミナ結合剤の解膠が鉱酸によるものであったとも、アルミナ結合剤の解膠に選択性に効果があったとも開示されていない。
米国特許第6504072号明細書 米国特許第5907073号明細書 米国特許第5380690号明細書 米国特許第6047544号明細書 米国特許第6399530号明細書 米国特許第6566293号明細書
結合ゼオライト触媒は、リン処理ゼオライトおよび鉱酸により処理された無機酸化物結合剤材料を形成するためのリン化合物により処理されたゼオライトである。この触媒は、リン処理ゼオライトを、鉱酸により処理された無機酸化物結合剤材料と混合して、ゼオライト−結合剤混合物を形成し、このゼオライト−結合剤混合物を約400℃以上の温度で加熱して、結合ゼオライト触媒を形成することにより製造できる。結合リン修飾ゼオライト触媒は、この結合ゼオライト触媒を、芳香族アルキル化に適した反応条件下で芳香族化合物およびアルキル化剤と接触させることにより、トルエンのキシレンへのメチル化などの芳香族類のアルキル化のためのプロセスに使用できる。
本発明およびその関連する結果として得られる利点の多くのより完全な正しい認識は、異なる図面の同じ数が同じ構造または要素を表している添付の図面と共に考慮したときに、以下の詳細な説明を参照することにより容易に理解されるであろう。
トルエンのメチル化は、ゼオライト触媒またはゼオライトタイプの触媒、特に、ZSM−5タイプのゼオライト触媒上で生じることが知られている。一般に、オルト(o)−、メタ(m)−およびパラ(p)−キシレンの熱力学的平衡混合物はトルエンのメチル化から形成される。o−、m−、およびp−キシレンの熱力学的平衡組成は、約500℃の反応温度で、それぞれ、約25、50および25モル%であろう。しかしながら、そのようなトルエンのメチル化は、幅広い温度に亘り生じるであろう。
テレフタル酸プロセスへの酸化のためには、高純度グレード(99+%)のp−キシレンが望ましい。それゆえ、平衡以上のp−キシレンの増加した濃度が望ましい。しかしながら、そのような濃度のための製造コストは非常に高くつき得る。p−キシレンは、平衡混合物中の異性体濃度が低いために何回も繰り返さなければならない吸着と異性化のサイクルにより、混合キシレンから分離できる。p−キシレンの濃度が平衡よりも高いと、高純度グレードのp−キシレンはより容易に得ることができる。触媒が形状選択性を有すれば、平衡よりも著しく多い量のp−キシレンを得ることができる。そのような形状選択性は、ゼオライトを修飾することにより、ゼオライト触媒に含むことができる。
ゼオライトは、ナトリウム、カルシウム、バリウム、およびカリウムなどの他の金属を含有してもよく、イオン交換特性を有する結晶質の水和アルミノケイ酸塩である(Encarta(登録商標)World English Dictionary[北米版]著作権&(P)2001マイクロソフト社)。ゼオライトの例は、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−5/ZSM−11中間体、ZSM−12、ZSM−21、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−38、ZSM−48、ZSM−50、MCM−22、ゼオライトL、ゼオライトベータ、および当該技術分野において知られているモルデナイトである。
ZSM−5ゼオライトは、10員の酸素環を持つ、交差する二次元の細孔構造を含有する多孔質材料である。そのような10員の酸素環の細孔構造を持つゼオライトはしばしば、中型細孔ゼオライトとして分類される。ここに用いるように、「ZSM−5タイプ」という表現は、ZSM−5ゼオライトと同型構造のゼオライトを称することを意味する。その上、「ZSM−5」および「ZSM−5タイプ」という表現は、互いを包含するために交換可能にここでは使用してよく、制限の意味でとらえられるべきではない。
ZSM−5ゼオライト触媒およびその調製が、ここに引用する米国特許第3702886号明細書に記載されている。本発明において、ZSM−5ゼオライト触媒には、修飾前に、200以上、より特別には約250から約500のシリカ/アルミナモル比を有するものが含まれる。出発ZSM−5は、NH4+またはH+形態であってよく、微量の他の陽イオンを含有してもよい。
ZSM−5タイプのゼオライト触媒のリン含有化合物による修飾は、触媒に形状選択性を与え、未修飾の触媒と比較して、トルエンのメチル化に用いたときに、熱力学的平衡値よりも著しい多量のp−キシレンを生成することが示されてきた。そのような修飾は、80%より高いp−キシレンの選択性を提供することが示されてきた。
ZSM−5は、以下に限られないが、ホスホン酸、亜ホスフィン酸、亜リン酸およびリン酸、そのような酸の塩とエステル並びにハロゲン化リンを含むリン含有化合物による処理によって修飾される。特に、リン酸(H3PO4)およびリン酸水素アンモニウム((NH42HPO4)を、p−キシレンの選択性を増加させるための形状選択性を持つトルエンのメチル化のために触媒を提供するために、リン含有化合物として用いてよい。そのような修飾触媒は、約0.01から約0.15gP/gゼオライト、好ましくは約0.02から約0.13gP/gゼオライト、より好ましくは約0.07gP/gゼオライトから約0.12gP/gゼオライト、さらにより好ましくは約0.09gP/gゼオライトから約0.11gP/gゼオライトの量でリン(P)を含有するであろう。リン処理後、リン処理ゼオライトを乾燥させてよい。
リン修飾ZSM−5は、ZSM−5タイプのゼオライトおよびリン化合物の水溶液のスラリーを形成した。そのスラリーから水を除去して、リン修飾ZSM−5ゼオライトを形成することにより製造される。ここに引用する、2005年10月27日に発行された米国特許出願公開第2005/0239635号(STC−03−0006)明細書に記載されているように調製したリン修飾触媒は、蒸熱処理されず、0.2ml/g以下の細孔体積を有する。
リン修飾ZSM−5は、ここに引用する、2005年9月13日に発行された米国特許第6943131号明細書に記載されたように、アルミナをリン含有酸溶液中に溶解させ、溶解アルミナ溶液でゼオライトを処理することにより製造される。
リン修飾ZSM−5は、ここに引用する、2005年5月25日に出願された米国特許出願第11/136877号(STC−04−0023)明細書に記載されているように、遊離リン酸イオン、余分なフレーム構造のアルミニウムに結合したリン酸イオン、または特別なリン酸種の存在を示す、特別な31P MAS NMRピークを有するであろう。
本発明に有用なZSM−5以外のゼオライトは、ZSM−4(ゼオライトオメガ)、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−22、ZSM−23、ゼオライトベータ、モルデナイト、MCM−22およびそれらの組合せと混合物などの、10員および/または12員環チャンネル系を有する中型細孔ゼオライトである。シリコアルミノリン酸塩(SAPO)、アルミノリン酸塩(AlPO)およびそれらの組合せと混合物も本発明に有用である。
リン修飾ゼオライトを、ここに引用する、2005年8月3日に出願された米国特許出願第11/195970号(STC−05−0001)明細書に記載されているように、リン処理後に300℃以上で加熱し、次いで、無機酸化物結合剤材料と混合して、ゼオライト−結合剤混合物を形成してもよく、これにより結合ゼオライト触媒が形成される。
本発明において、リン修飾ゼオライトは、鉱酸または鉱酸の溶液により処理した結合剤材料と混合される。この結合剤材料としては、アルミナ、粘土、リン酸アルミニウム、シリカ−アルミナなどの無機酸化物材料が挙げられる。とりわけ、アルミナまたは粘土もしくはその組合せの結合剤が特に有用である。
芳香族のアルキル化、特に、トルエンのメチル化に用いた場合、結合剤材料をリン処理ゼオライトと混合する前に、塩化水素酸、硝酸、リン酸または硫酸などの鉱酸で処理した無機結合剤材料を有した結合リン修飾ゼオライト触媒は、増加したp−キシレンに対する選択性を提供する。その上、鉱酸により処理した無機結合剤材料と結合したリン処理ゼオライト触媒は、C9+含有量が比較的少ない、トルエンのメチル化生成物を生成する。また、鉱酸により処理した無機結合剤材料と結合したリン処理ゼオライト触媒は、粉砕強度で測定した、触媒摩滅に対してより耐性がある。
無機結合剤材料は、十分な量の鉱酸を加えることより鉱酸により処理されて、無機結合剤材料と過剰な液体を含まない液体鉱酸との混合物が形成される。
無機結合剤材料と無機酸との間で混合物を形成した後、リン修飾ゼオライトをその混合物と混合し、水を加えて、ペーストを形成する。このペーストを押し出して、成形触媒前駆体を形成することができる。この触媒前駆体を、400℃以上の温度で、より好ましくは500℃と700℃の間の温度で焼成して、結合ゼオライト触媒を形成する。そのような加熱は、結合触媒を形成するために、0.5時間以上に亘り行われるであろう。結合触媒は、結合触媒の総質量に対して、約1%から約99%の結合剤、より詳しくは、約10%から約50%の結合剤を含有してよい。
結合P修飾ゼオライト触媒を、いずれの反応においてもその触媒を使用する前に、300℃以下の温度で穏やかに蒸熱処理してよい。蒸熱処理は、反応器内でまたは反応器外で行っても差し支えない。穏やかな温度での触媒蒸熱処理の使用が、ここに引用する、「Hydrothermal Treatment of Phosphorus-Modified Zeolite Catalysts」と題する、2005年5月5日に出願された同時係属出願の米国特許出願第11/122919号(STC−04−0021)明細書に記載されている。
結合P修飾ZSM−5触媒を、芳香族のアルキル化を実施するためのアルキル化反応条件下で、芳香族炭化水素およびアルキル化剤の適切な供給物と接触させてもよい。この触媒には、トルエン/メタノールの供給物を利用したトルエンのメチル化に特別な用途がある。補助供給ガスも用いてよい。その補助供給ガスとしては、水素や不活性ガスが挙げられる。ここに用いたように、「アルキル化供給物」という表現は、芳香族化合物およびアルキル化剤を包含することが意図されている。ここに用いたように、「メチル化供給物」という表現は、トルエンおよびメタノールの供給物を包含することが意図されている。
任意の補助供給ガスに加え、蒸気の形態にあってよい水も、アルキル化供給物と共に、補助供給物として反応器中に導入してもよい。メチル化反応に用いられる水または蒸気は、アルキル化反応の始動中にアルキル化供給物と共に補助供給物として、水素または不活性ガスの有無にかかわらずに、反応器に導入してもよく、または最初の始動後に導入してもよい。いずれの場合にも、補助供給ガス(もしあれば)およびアルキル化供給物と混合する前に、液体の水を加え、気化させてもよい。水の補助供給物の使用が、両者ともここに引用する、「Toluene Methylation Process」と題する、2005年3月31日に発行された米国特許出願公開第2005/0070749A1号(STC−03−0008)および「Toluene Methylation Process with Increased Methanol Selectivity」と題する、2005年5月12日に出願された米国特許出願第11/127357号(STC−04−0016)の各明細書に記載されている。
トルエンのメチル化または他の芳香族のアルキル化のための反応器の圧力は、様々であってよいが、一般に、ゲージ圧で約10から約1000psi(約0.069から6.9MPa)の範囲に及ぶ。反応器の温度は、様々であってよいが、一般に、約400から約700℃までに及ぶ。供給物を反応器中に導入する際に、触媒床の温度を、所望の転化を達成するために選択された反応温度に調節してもよい。その温度は、所望の最終反応器温度を提供するために、約1℃/分から約10℃/分の速度で徐々に上昇させてよい。実施例に用いたように、反応器の温度は、反応器の触媒床の入口で測定した温度を称する。
特許請求の範囲に記載された発明の触媒は、ここに引用する、2003年8月1日に出願された米国特許出願第10/632254号(STC−03−0004)明細書に記載されたように、トルエン/メタノールの供給物が、比較的低い液空間速度(LHSV)で反応器を運転する前に、30分から約20時間に亘り、水素の補助供給物と共に、比較的高いLHSVで反応器中に導入される始動手法による、トルエンのメチル化プロセスに用いてよい。
この反応は、芳香族アルキル化反応を実施するために一般に用いられる様々な異なる反応器内で行ってよい。連続したおよび/または直列の多数のまたは1つの反応器が、芳香族アルキル化を実施するのに適している。直列の多数の反応器を使用する場合、2番目とその後の反応器に進入する生成物流にメタノールおよび/またはトルエンを加えてもよい。
ここに記載したP修飾ZSM−5ゼオライト触媒には、トルエンおよびメタノールの供給物からキシレン生成物を調製するためのトルエンのメチル化に使用するのに特別な用途がある。この触媒は、トルエンのメチル化に使用した場合、増大したp−キシレンの選択性を提供する。特に、この触媒は、トルエンのメチル化に使用した場合、85%、90%または95%より高い、パラキシレンの選択性を提供するであろう。その上、ある場合には、95%より高い総キシレン選択性が達成されるであろう。
その上、ここに記載した結合P/ZSM−5触媒は、未結合P/ZSM−5触媒および無機結合剤材料が鉱酸により処理されていない結合P/ZSM−5触媒と同じ期間に亘り適切な反応条件下で、安定な触媒活性およびトルエンのメチル化の選択性を提供する。
トルエンのメチル化以外の本発明に有用なプロセスとしては、芳香族のアルキル化およびトランスアルキル化、トルエンの不均化、メタノールのガソリン合成(MTG)プロセスおよびn−パラフィン(C6以上)の環化が挙げられる。
本発明を一般的に説明してきたが、以下の実施例は、本発明の特別な実施の形態として与えられ、その実施と利点を実証するためのものである。実施例は、説明のために与えられ、いかようにも明細書または特許請求の範囲を制限するように意図したものではないことが理解されよう。以下の実施例は、本発明を単に説明するものであり、制限するようには働かない。
ここに用いたように、触媒活性は、供給されたトルエンのモルに対する転化されたトルエンのモル%として表すことができ、以下の式:
モル%のトルエン転化率=[(Ti−To)/Ti]×100 (1)
ここで、Tiは供給されたトルエンのモル数であり、Toは未反応のトルエンのモル数である;
により定義することができる。
ここに用いたように、混合キシレンの選択性は:
モル%の混合キシレン選択性=[Xtx/(Ti−To)]×100 (2)
ここで、Xtxは生成物中の混合(o−、m−またはp−)キシレンのモル数である;
と表せる。
ここに用いたように、p−キシレンの選択性は:
モル%のp−キシレン選択性=(Xp/Xxt)×100 (3)
ここで、Xpはp−キシレンのモル数である;
と表せる。
ここに用いたように、メタノール転化率は:
モル%のメタノール転化率=[(Mi−Mo)/Mi]×100 (4)
ここで、Miは供給されたメタノールのモル数であり、Moは未反応のメタノールのモル数である;
と表せる。
ここに用いたように、トルエンのメチル化に関するメタノール選択性は:
モル%のメタノール選択性=[Xtx/(Mi−Mo)]×100 (5)
ここで、Xtxは混合(o−、m−またはp−)キシレンのモル数であり、Miは供給されたメタノールのモル数であり、Moは未反応のメタノールのモル数である;
と表せる。
具体例1(比較)
触媒A
触媒Aの合成。結合剤を含まないP修飾ZSM−5(P/ZSM−5)を作製した。出発ゼオライト粉末は、SiO2/Al23モル比が280であるNH4−ZSM−5粉末であった。450.0gのNH4−ZSM−5および900mlの水を含有するスラリーを2Lのビーカー内で調製した。そのビーカーをホットプレート上に配置し、機械式(オーバーヘッド方式)撹拌機を用いて、250〜300rpmでゼオライトスラリーを撹拌した。スラリーの温度を約80〜85℃までゆっくりと上昇させ、そのときにリン酸をゆっくりと加えた。秤量した205.2gのリン酸(アルドリッチ(Aldrich)社、水中85質量%)をビーカーに加えた。スラリーの温度を95〜100℃の間までさらに上昇させ、全ての液体が蒸発するまで、加熱し続けた。リン酸修飾ゼオライトを以下の温度プログラムで空気中において対流式オーブン内でか焼した:3時間に亘り90℃から120℃、3時間に亘り340℃から360℃、および13時間に亘り空気中で520℃から530℃。次いで、か焼したゼオライトを粉砕し、触媒反応のために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けするか、または適切な結合剤と結合させるために、80メッシュのスクリーンにより篩い分けした。P/ZSM−5を、XRF法によりSi、AlおよびPについて分析し、N2吸着法によりBET表面積および総細孔体積について分析した。表1に示されているように、P/ZSM−5ゼオライトは、36.42質量%のSi、0.27質量%のAlおよび9.38質量%のPを含有し、154m2/gのBET表面積および0.12ml/gの総細孔体積を有した。P/ZSM−5に関するX線回折パターンを、CuKαl照射線を用いて走査速度毎分2°で5〜55°の範囲に亘りPhillips(X’Pertモデル)回折計で記録した。その結果が表2に与えられている。
Figure 2009521318
Figure 2009521318
触媒Aは、トルエンのメチル化反応に用いた。この反応は、固定床の連続流動方式の反応器内で行った。5.4mlの触媒装填物(触媒サイズ:20〜40メッシュ)をSS−316管(外径0.5インチ(1.27cm)、内径0.33インチ(0.038cm))反応器内に装填した。触媒を、少なくとも1時間に亘り水素流(50cc/分)下で触媒床の温度を200°までゆっくりと上昇(約5℃/分)させることにより乾燥させた。次いで、触媒を、200℃で一晩、H2の搬送ガス(459cc/分)と共に水蒸気(2.2ミリモル/分)を導入することにより蒸熱処理した。予混したトルエンとメタノールの供給物(約4.5のモル比)を200℃で反応器に加えた。液空間速度(LHSV)(メタノール供給物に基づく)は約2/時に維持し、H2/メチル化供給物のモル比を約7〜8にするために、補助供給物H2ガスを供給し維持した。その上、水を補助供給物として反応器に加えたが、反応器への導入前に気化させた。H2O/メチル化供給物のモル比は約0.8であり、反応器の圧力はゲージ圧で約20psi(約138kPa)であった。触媒床の入口温度を徐々に上昇させて、トルエンの転化率を増加させた。反応器流を分析して、転化率と選択性を計算した。生成物流を分析した。触媒A上でのトルエンのメチル化反応に関する転化率および選択性が表3に与えられている。
Figure 2009521318
具体例2(比較)
触媒B
触媒Bの合成。P修飾ZSM−5(先に触媒Aと記載した)を20質量%のアルミナ結合剤と結合させた。17.5gのアルミナ(アルコア(Alcoa)社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を70.0gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。アルミナには酸は使用しなかった。水をアルミナとゼオライトの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Bを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。触媒Aと同じテスト条件を用いて、触媒Bをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表4に要約されている。
Figure 2009521318
具体例3
触媒C
触媒Cの合成。予めか焼したP修飾ZSM−5(先に触媒Aと記載した)を20質量%のアルミナ結合剤と結合させた。17.5gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を、7.8gのHNO3(水中で19.9質量%)と混合し、次いで、70.1gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Cを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。触媒Aと同じテスト条件を用いて、触媒Cをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表5に要約されている。
Figure 2009521318
具体例4
触媒D
触媒Dの合成。予めか焼したP修飾ZSM−5(先に触媒Aと記載した)を20質量%のアルミナ結合剤と結合させた。17.5gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を、7.8gのHNO3(水中で40.0質量%)と混合し、次いで、70.1gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Dを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。触媒Aと同じテスト条件を用いて、触媒Dをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表6に要約されている。
Figure 2009521318
具体例5
触媒E
触媒Eの合成。予めか焼したP修飾ZSM−5(先に触媒Aと記載した)を20質量%のアルミナ結合剤と結合させた。17.5gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を、7.8gのHNO3(水中で49.6質量%)と混合し、次いで、70.0gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Eを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。触媒Aと同じテスト条件を用いて、触媒Eをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表7に要約されている。
Figure 2009521318
具体例6
触媒F
触媒Fの合成。予めか焼したP修飾ZSM−5(先に触媒Aと記載した)を20質量%のアルミナ結合剤と結合させた。17.5gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を、7.8gのHNO3(水中で70.0質量%)と混合し、次いで、70.1gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Fを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。触媒Aと同じテスト条件を用いて、触媒Fをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表8に要約されている。
Figure 2009521318
具体例7
触媒G
NH4−ZSM−5ゼオライト(SiO2/Al23のモル比が280)を、湿式含浸法によりH3PO4で処理し、次いで、550℃の最高温度で加熱した。P処理ZSM−5ゼオライト粉末の分析が表9および10に示されている。P/ZSM−5は、触媒の性質と同様の性質を示した。触媒Gは、P/ZSM−5ゼオライト粉末および以下のように調製した20%アルミナ粉末を用いて製造した:25.0gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を、10.7gのHNO3(水中で70.0質量%)と混合し、次いで、100.0gのP処理ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。押出触媒を触媒Aについて記載されたようにか焼した。具体例1におけるのと同じテスト条件を用いて、触媒Gをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表11に要約されている。
Figure 2009521318
Figure 2009521318
Figure 2009521318
具体例8〜9
粘土をマトリクスとして使用
触媒H〜I
P修飾ZSM−5粉末(触媒Aと記載した)を用い、結合剤マトリクスとして10%のアルミナおよび10%のカオリンを用いて、2種類の触媒を形成した。
触媒H:8.75gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)および8.75gのカオリン粘土(アルドリッチ社)を、7.8gのHNO3(水中で19.9質量%)と混合し、次いで、70.1gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Hを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。同じテスト条件を用いて、触媒Hをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表12に要約されている。
触媒I:8.75gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)および8.75gのカオリン粘土(アルドリッチ社)を、7.8gのHNO3(水中で40.0質量%)と混合し、次いで、70.1gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Iを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。具体例1におけるのと同じテスト条件を用いて、触媒Iをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表13に要約されている。
Figure 2009521318
Figure 2009521318
具体例10〜12
アルミナ温浸法により触媒を製造
触媒J〜L
P修飾ZSM−5を米国特許第6943131号(ゴーシュ(Ghosh)等、2005)明細書に記載された以下の方法により製造した。5.0gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を70〜80℃の温度で100mlの水および67.04gのH3PO4(水中で85質量%)中に溶解させた。アルミナ溶液を、250.0gのNH4−ZSM−5(SiO2/Al23のモル比が280)および500mlの水を含有するゼオライトスラリーに90〜100℃の温度で加えた。ゼオライトスラリーを撹拌し、乾燥状態となるまで蒸発させ、修飾ZSM−5を、先の項目において触媒Aについて記載された温度プロファイルを用いてか焼した。以下に記載するように、P修飾ZSM−5を用いることにより、3種類の触媒を製造した。
具体例10(比較)
触媒J−P修飾ZSM−5(上述の)を20質量%のアルミナ結合剤と結合させた。17.5gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を70.1gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。アルミナには酸は使用しなかった。水をアルミナとゼオライトの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Jを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。具体例1におけるのと同じテスト条件を用いて、触媒Jをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表14に要約されている。
具体例11
触媒K−予めか焼したP修飾ZSM−5(上述の)を20質量%のアルミナ結合剤と結合させた。16.34gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を、7.27gのHNO3(水中で40.0質量%)と混合し、次いで、65.4gのP/ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Kを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。具体例1におけるのと同じテスト条件を用いて、触媒Kをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表15に要約されている。
具体例12
触媒L−37.8gのアルミナを、16.7gのHNO3(水中で70.0質量%)と混合し、次いで、151.1gの修飾ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。この結合触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で空気中において対流式オーブン内でか焼した。触媒Lを粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。具体例1におけるのと同じテスト条件を用いて、触媒Lをトルエンのメチル化についてテストした。その結果が表16に要約されている。
Figure 2009521318
Figure 2009521318
Figure 2009521318
Figure 2009521318
具体例13〜16(比較)
触媒M〜N
触媒M〜Nの合成。ゼオライトH−ZSM−5(SiO2/Al23のモル比が280)粉末をアルミナと結合させて、2種類の触媒を製造した。一方は、アルミナを硝酸と混合せず、他方は、アルミナを硝酸と混合した。ゼオライトはリンで修飾しなかった
具体例13−触媒M:25.0gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を100.1gのH−ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をアルミナとゼオライトの混合物に吹き付けて、これを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。
具体例14−20.2gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を、8.97gのHNO3(水中で70.0質量%)と混合し、次いで、80.6gのH−ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。
両方の触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。これらの触媒を粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。具体例1におけるのと同じテスト条件を用いて、触媒MおよびNをトルエンのメチル化についてテストした。それらの結果が、それぞれ、表18および19に要約されている。
Figure 2009521318
Figure 2009521318
触媒O〜P
触媒OおよびPの合成。ゼオライトNH4−ZSM−5(SiO2/Al23のモル比が700)粉末をアルミナと結合させて、2種類の触媒を製造した。一方は、アルミナを硝酸と混合せず、他方は、硝酸と混合した。ゼオライトはリンで修飾しなかった
具体例15−触媒O:17.5gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を70.0gのNH4−ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をアルミナとゼオライトの混合物に吹き付けて、押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。
具体例16
具体例16−17.5gのアルミナ(アルコア社から得られる擬ベーマイトタイプ、HiQ−40グレード)を、7.79gのHNO3(水中で70.0質量%)と混合し、次いで、70.1gのNH4−ZSM−5ゼオライト粉末(80メッシュ)と混合した。水をゼオライトとアルミナの混合物に吹き付けて、押出可能なペーストを形成し、このペーストを押し出して、1/16インチ(約1.59mm)の円柱形の押出物を製造した。
両方の触媒を、触媒Aについて記載したのと同じ温度プロファイルを用いて、510℃から530℃の最高温度で(10時間)空気中において対流式オーブン内でか焼した。これらの触媒を粉砕し、触媒テストのために20および40メッシュのスクリーンを用いてサイズ分けした。具体例1におけるのと同じテスト条件を用いて、触媒OおよびPをトルエンのメチル化についてテストし、それらの結果が、それぞれ、表20および21に要約されている。
Figure 2009521318
Figure 2009521318
先のデータに示されるように、トルエンのメチル化ブロックセルロースのための触媒において、リン修飾ZSM−5の、硝酸で処理されたアルミナまたは粘土結合剤材料との組合せにより、p−キシレンに対する選択性が改善される。結合剤を含まない比較例(具体例1)、鉱酸による結合剤の処理がされていない比較例(具体例2および10)、ゼオライトがリン修飾されていない比較例(具体例13〜16)は、硝酸で処理されたアルミナまたは粘土結合剤材料を有するリン修飾ZSM−5の触媒(具体例3〜9、11および12)よりも低いp−キシレンに対する選択性を示す。図1は、鉱酸による結合剤の処理のない結合P修飾ZSM−5(具体例2、触媒B)とあるもの(具体例6、触媒F)に関するp−キシレンの選択性における差を示している。図2は、リン修飾がない結合ZSM−5であって、鉱酸による結合剤の処理のないもの(具体例13、触媒M)とあるもの(具体例14、触媒N)に関するp−キシレンの選択性への効果のないことを示している。
フラットパネル法を用いた破砕強度を、触媒B(結合剤を酸処理していない比較の具体例2)、触媒C、触媒Dおよび触媒F(結合剤を酸処理した具体例3,4および6)のか焼した1/16インチ(約1.59mm)の押出物に付いて測定した。平均破砕強度が表22に示されている。
Figure 2009521318
先のデータに示したように、リン修飾ZSM−5の、硝酸により処理されたアルミナまたは粘土結合剤材料との組合せにより、破砕強度が改善される。硝酸により処理されていないアルミナ結合剤材料を有するリン修飾ZSM−5の比較例(触媒B)は、硝酸で処理されたアルミナ結合剤材料を有するP−ZSM−5触媒(触媒C,DおよびF)よりも低い平均破砕強度を示す。より高い破砕強度は、そのような触媒は、触媒の物理的摩滅が少なく、プロセス条件において長い触媒寿命を有するはずであることを示す。
明らかに、本発明の様々な改変および変更例が、上述した教示に鑑みて可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本発明は、ここに特別に記載した以外に実施してもよいことが理解されよう。
実施例2の触媒Bおよび実施例6の触媒Fについてのトルエンのメチル化反応に関する運転時間の関数としてのp−キシレンの選択性をプロットしたグラフ 実施例13の触媒Mおよび実施例14の触媒Nについてのトルエンのメチル化反応に関する運転時間の関数としてのp−キシレンの選択性をプロットしたグラフ

Claims (66)

  1. ゼオライト触媒を調製する方法であって、
    a) ゼオライトをリン化合物で処理してリン処理ゼオライトを形成し、
    b) 無機酸化物結合剤材料を鉱酸で処理し、
    c) 前記リン処理ゼオライトを前記処理済み無機酸化物結合剤材料と混合して、ゼオライトと結合剤の混合物を形成し、
    d) 前記ゼオライトと結合剤の混合物を約400℃以上の温度で加熱して、結合ゼオライト触媒を形成する、
    各工程を有してなる方法。
  2. 前記結合剤材料が、アルミナ、粘土、リン酸アルミニウムおよびシリカ−アルミナの内の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記結合剤材料がアルミナ含有材料であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記結合剤材料が、前記結合ゼオライト触媒の約1質量%から約99質量%の量で存在することを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記結合剤材料が、約1質量%から約99質量%アルミナを含有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 前記鉱酸が、塩化水素酸、硝酸、リン酸および/または硫酸であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 前記鉱酸が硝酸であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 前記ゼオライトが10員の酸素環細孔を含有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 前記ゼオライトがZSM−5ゼオライトであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  10. 前記ゼオライトと結合剤の混合物を約400℃から約700℃の温度に加熱することを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 前記ゼオライトと結合剤の混合物に水を加え、該ゼオライトと結合剤の混合物を成形する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. 前記結合ゼオライト触媒を300℃以下の温度で蒸熱処理する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  13. 前記ゼオライトをリン化合物で処理して、ゼオライト1g当たり約0.01から約0.15グラムのリンのリン含有量を有するリン処理ゼオライトを形成することを特徴とする請求項1記載の方法。
  14. 前記ゼオライトが10員の酸素環細孔を含有することを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 前記ゼオライトがZSM−5ゼオライトであることを特徴とする請求項13記載の方法。
  16. 前記結合剤材料が、前記結合ゼオライト触媒の約1質量%から約99質量%の量で存在することを特徴とする請求項13記載の方法。
  17. 前記結合剤材料が、約1質量%から約99質量%アルミナまたは粘土もしくはそれらの組合せを含有することを特徴とする請求項13記載の方法。
  18. 前記ゼオライトと結合剤の混合物に水を加え、該ゼオライトと結合剤の混合物を成形する工程をさらに含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
  19. 前記リン処理ゼオライトがゼオライト1g当たり約0.07から約0.12グラムのリンのリン含有量を有することを特徴とする請求項13記載の方法。
  20. 前記結合ゼオライト触媒を300℃以下の温度で蒸熱処理する工程をさらに含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
  21. 前記ゼオライトと結合剤の混合物を約400℃から約700℃の温度に加熱することを特徴とする請求項13記載の方法。
  22. a) ゼオライトをリン化合物で処理してリン処理ゼオライトを形成し、
    b) 無機酸化物結合剤材料を鉱酸で処理し、
    c) 前記リン処理ゼオライトを前記処理済み無機酸化物結合剤材料と混合して、ゼオライトと結合剤の混合物を形成し、
    d) 前記ゼオライトと結合剤の混合物を約400℃以上の温度で加熱して、結合ゼオライト触媒を形成する、
    各工程により調製されたゼオライト触媒。
  23. 前記リン処理ゼオライトがゼオライト1g当たり約0.01から約0.15グラムのリンのリン含有量を有することを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  24. 前記結合剤材料が、アルミナ、粘土、リン酸アルミニウムおよびシリカ−アルミナの内の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  25. 前記結合剤材料がアルミナ含有材料であることを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  26. 前記結合剤材料が、前記結合ゼオライト触媒の約1質量%から約99質量%の量で存在することを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  27. 前記結合剤材料が、約1質量%から約99質量%アルミナを含有することを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  28. 前記ゼオライトが10員の酸素環細孔を含有することを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  29. 前記ゼオライトがZSM−5ゼオライトであることを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  30. 前記リン処理ゼオライトが前記アルミナまたは粘土結合剤材料と混合される前に、該リン処理ゼオライトが約300℃以上の温度に加熱されることを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  31. 前記ゼオライトと結合剤の混合物が約400℃から約700℃の温度に加熱されることを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  32. 前記ゼオライトと結合剤の混合物に水が加えられ、該ゼオライトと結合剤の混合物が成形されることを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  33. 前記結合ゼオライト触媒が300℃以下の温度で蒸熱処理されることを特徴とする請求項22記載のゼオライト触媒。
  34. リン含有ゼオライトと結合される前に鉱酸により処理された無機酸化物結合剤と結合したリン含有ゼオライト、
    を含むゼオライト触媒。
  35. 前記鉱酸が、塩化水素酸、硝酸、リン酸および/または硫酸であることを特徴とする請求項34記載のゼオライト触媒。
  36. 前記鉱酸が硝酸であることを特徴とする請求項35記載のゼオライト触媒。
  37. 前記結合剤材料が、アルミナ、粘土、リン酸アルミニウムおよびシリカ−アルミナの内の少なくとも1つであることを特徴とする請求項34記載のゼオライト触媒。
  38. 前記結合剤材料がアルミナであることを特徴とする請求項34記載のゼオライト触媒。
  39. 前記結合剤材料が、前記結合ゼオライト触媒の約1質量%から約99質量%の量で存在することを特徴とする請求項34記載のゼオライト触媒。
  40. 前記結合剤材料が、約1質量%から約99質量%アルミナを含有することを特徴とする請求項34記載のゼオライト触媒。
  41. 前記ゼオライトが10員の酸素環細孔を含有することを特徴とする請求項34記載のゼオライト触媒。
  42. 前記ゼオライトがZSM−5ゼオライトであることを特徴とする請求項34記載のゼオライト触媒。
  43. 前記リン処理ゼオライトがゼオライト1g当たり約0.01から約0.15グラムのリンのリン含有量を有することを特徴とする請求項34記載のゼオライト触媒。
  44. アルキル芳香族生成物を調製する方法であって、
    a) 10員の酸素環細孔を含有するゼオライトをリン化合物で処理してリン処理ゼオライトを形成し、
    b) 無機酸化物結合剤材料を鉱酸で処理し、
    c) 前記リン処理ゼオライトを前記処理済み無機酸化物結合剤材料と混合して、ゼオライトと結合剤の混合物を形成し、
    d) 前記ゼオライトと結合剤の混合物を約400℃以上の温度で加熱して、結合ゼオライト触媒を形成し、
    e) 前記結合ゼオライト触媒を、芳香族アルキル化に適した反応条件下で、芳香族化合物およびアルキル化剤の芳香族アルキル化供給物と接触させる、
    各工程を有してなる方法。
  45. 前記結合剤材料が、アルミナ、粘土、リン酸アルミニウムおよびシリカ−アルミナの内の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項44記載の方法。
  46. 前記結合剤材料がアルミナ含有材料であることを特徴とする請求項44記載の方法。
  47. 前記結合剤材料が、前記結合ゼオライト触媒の約1質量%から約99質量%の量で存在することを特徴とする請求項44記載の方法。
  48. 前記結合剤材料が、約1質量%から約99質量%アルミナまたは粘土もしくはそれらの組合せを含有することを特徴とする請求項44記載の方法。
  49. 前記ゼオライトがZSM−5ゼオライトであることを特徴とする請求項44記載の方法。
  50. 前記リン処理ゼオライトを約300℃以上の温度に加熱することを特徴とする請求項44記載の方法。
  51. 前記ゼオライトと結合剤の混合物を約400℃から約700℃の温度に加熱することを特徴とする請求項44記載の方法。
  52. 前記ゼオライトと結合剤の混合物に水を加え、該ゼオライトと結合剤の混合物を成形する工程をさらに含むことを特徴とする請求項44記載の方法。
  53. 前記芳香族化合物がトルエンであることを特徴とする請求項44記載の方法。
  54. 前記芳香族化合物がトルエンであり、前記アルキル化剤がメタノールであることを特徴とする請求項44記載の方法。
  55. 前記芳香族アルキル化供給物と接触させる前に、前記結合ゼオライト触媒を300℃以下の温度で蒸熱処理する工程をさらに含むことを特徴とする請求項44記載の方法。
  56. 前記ゼオライトをリン化合物で処理して、ゼオライト1g当たり約0.01から約0.15グラムのリンのリン含有量を有するリン処理ゼオライトを形成することを特徴とする請求項44記載の方法。
  57. 前記ゼオライトがZSM−5ゼオライトであることを特徴とする請求項56記載の方法。
  58. 前記結合剤材料が、アルミナ、粘土、リン酸アルミニウムおよびシリカ−アルミナの内の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項57記載の方法。
  59. 前記結合剤材料がアルミナ含有材料であることを特徴とする請求項57記載の方法。
  60. 前記結合剤材料が、前記結合ZSM−5ゼオライト触媒の約1質量%から約99質量%の量で存在することを特徴とする請求項57記載の方法。
  61. 前記結合剤材料が、約1質量%から約99質量%アルミナを含有することを特徴とする請求項57記載の方法。
  62. 前記リン処理ZSM−5ゼオライトを約300℃以上の温度に加熱することを特徴とする請求項57記載の方法。
  63. 前記ゼオライトと結合剤の混合物を約400℃から約700℃の温度に加熱することを特徴とする請求項56記載の方法。
  64. 前記トルエンの供給物と接触する前に、前記結合ZSM−5ゼオライト触媒を300℃以下の温度で蒸熱処理する工程をさらに含むことを特徴とする請求項54記載の方法。
  65. 前記鉱酸が、塩化水素酸、硝酸、リン酸および/または硫酸であることを特徴とする請求項44記載の方法。
  66. 前記鉱酸が硝酸であることを特徴とする請求項65記載の方法。
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