JP2009520178A - 多流体冷媒システム - Google Patents
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Abstract
多流体冷媒を使用するシステム。不混和性又は混和性の流体を、1本又は複数本の流路に通すことができる。冷却すべきデバイスを、流路に熱的に結合させることができる。1つの流体の沸点は、デバイス内で維持すべき動作温度よりも高くてよい。別の流体の沸点は、デバイスの動作温度未満とすべきである。
Description
本願は、2005年12月19日出願の米国仮出願60/751506の利益を主張する。2005年12月19日出願の米国仮出願60/751506は、ここに参照により組み込まれる。本発明は冷却に関し、詳細には、本発明は、電子デバイス用の冷却に関する。より詳細には、本発明は、マイクロプロセッサ及び他の高トランジスタ密度デバイス用の冷却に関する。本発明は、複数成分冷媒(several component coolant)を使用する冷却手法を提供する。
多くの電子デバイスは、摂氏100度未満の動作温度を有し、特にシリコンベースのマイクロプロセッサは、約摂氏75〜95度の最高許容温度を有する。そのようなデバイスは、比較的低い動作温度を有するが、かなりの熱を発生させる傾向がある。従って、そうした部品の動作中に、そこから熱を除去する必要がある。そうしたデバイスの処理速度が増大するにつれて、その熱の発生も増大することが一般に認識されている。従って、電子回路から熱を除去又は放散する必要は、その処理速度が増大するにつれて、より決定的に重大になる。
電子回路の熱放散要件の増大により、能動的冷却方法(active cooling methods)が求められている。一能動的冷却方法が、液体冷却である。利用できるさまざまな液体冷媒のうち、熱伝達係数の点から、水が最良で最も好都合であると考えられる。更には、2相流(two-phase flow)熱伝達が、その高熱流束冷却のため良好であることが一般に認識されている。しかし、水は摂氏100度未満で気化することができないため、2相流の達成は困難となり得る。ただし、水が低圧環境中にある場合は別である。しかし、低圧環境には気密パッケージングが必要であり、気密パッケージングは、非常に高価になる傾向がある。従って、常(大気)圧下及び摂氏100度未満での2相冷却を促進する必要がある。本発明は、とりわけこうした必要を満たすものである。
本発明は、効果的な2相冷却手法を、2成分冷媒を使用することによって実現する。具体的には、一方の成分が他方の成分に比べて比較的低い沸点を有する、2成分冷媒を使用することによって、2相冷却を常圧下で容易に達成し、それによって、気密又は他の複雑なパッケージング技法の必要を回避することができる。例えば、水と(3Mから入手可能な)FC−72などの低沸点冷媒との混合物を使用して、2相流熱処理を達成し、単相冷媒(例えば水)単独よりも良好な熱交換を促進することができる。冷媒中では、水が、その優れた熱伝達係数及び熱容量のため、主熱媒体として働く。
一方、低沸点冷媒は、冷却されるデバイスの最大安全動作温度未満の比較的低い温度で気化する。この気化過程、及びそれによって冷媒中に気泡が導入されることにより、冷媒への熱伝達を一般に促進させることができる。また、熱伝達が、単相水冷媒の熱伝達の2倍を上回って向上し得る。しかし、一部の試験では、向上はわずか5〜10パーセントとなることがあった。「流体」は、「液体」又は「気体」を意味し得ると言うことができよう。
更に、例えば水とFC−72の場合のように、低沸点冷媒と水が不混和である場合、多孔質媒体を使用することによって、更なる熱伝達の促進を得ることができる。ついでながら、他の例では、他の流体、そのような混和性流体を使用することができる。疎水性多孔質媒体を流路の側壁内に使用して、FC−72を吸収し、水を中に入れないことができる。多孔質媒体は、FC−72がその沸点よりわずかに超過した温度で沸騰するのを容易にする。疎水性多孔質媒体を使用して、FC−72を、ヒートパイプ内のような高温の沸騰領域に供給することもできる。小型デバイス又は高熱流束デバイスの冷却用途の場合、流路は、より大きな流路よりも高い熱伝達を一般にもたらすマイクロ流路又はミニ流路となり得る。
説明のための一例では、水が主熱媒体であるが、冷媒組成の本発明の主熱媒体は、水に限定されない。高い熱伝達係数を有するが、最大許容温度よりも高い沸点を有する他の冷媒を主媒体として使用して、高熱流束適用分野向けの2相流熱伝達を達成することができる。
本発明の一態様は、最大許容動作温度を有するデバイスを冷却するための、2成分2相冷媒組成である。説明のための一例では、冷媒は、常圧で前記最大許容動作温度を上回る沸点を有する第1の成分、及び常圧で前記最大許容動作温度未満の沸点を有する第2の成分を有することができる。第1の成分は、第2の成分の熱容量よりも大きな熱容量を有してよく、第2の成分は、第1の成分に不混和性でよい。とはいえ、いくつかの場合では、第2の成分が混和性でよい。
本発明の別の態様は、最大許容動作温度を有するデバイスを、2成分2相冷媒を使用して冷却する過程である。説明のための一例では、この方法は、常圧で前記最大許容動作温度を上回る沸点を有する第1の成分、及び常圧で前記最大許容動作温度未満の沸点を有する第2の成分を備える冷媒に、前記電子デバイスを効果的に接触させることを含む。第2の成分は、蒸気として第1の成分の流体流に注入することができる。
水及びFC−72を備える2成分冷媒を使用して、電子デバイスを冷却する実現性について示す説明が、本明細書に記載される。本発明の諸態様は、本説明に限定されず、本発明の更なる利点(benefits and advantages)が、更なる調査を通じて理解される可能性があることを理解されたい。更に、水及びFC−72からなる有効部分を備える冷媒が本明細書で考慮されているが、他の2成分冷媒組成又は複数冷媒組成が、本発明の範囲内で企図できることを理解されたい。
単相及び2相の熱伝達及び流体流を調査するために、矩形の流路が設計及び構築された。作動流体は、水とフッ化物質であるFC−72の混合物である。FC−72を水流に添加すると、水だけの流れに比べて熱伝達効果の促進をもたらすことができる。流れの視覚化及び熱伝達の実験を、水の沸点未満の温度で実施することができ、従って水は液相状態のままである。FC−72は、液相及び蒸気相の両方の状態で存在することができる。
流路の側壁は、流れを視覚化するためにガラスで構築することができる。残りの側面は、アクリルから機械加工することができる。流路の屋根部は、略断熱境界をもたらすように、また流路のアスペクト比に対する将来的な変更に対応するために、取外し可能なように設計することができる。一定の熱流束境界をもたらすために、アルミニウムブロックにカートリッジヒーターを埋め込んで、そのアルミニウムブロックを流路ベースに嵌め込むことができる。
試験装置内では、水とFC−72の2流体冷却流を使用することにより、水だけの流れと比較して冷却の大きな利点がもたらされると結論付けることができる。FC−72が注入される場合のヌッセルト数は、水だけの流れのヌッセルト数の約2倍となり得る。コンピュータ及び他の電子装置の従来の冷却は、将来の技術に不十分であると思われる。コンピュータチップの継続的な小型化、先進レーザの開発、及び技術の全般的な発展により、現在利用できると思われるものより優れた冷却をもたらす装置が必要となり得る。本発明は、2成分流の冷却潜在能力を調査するように設計された流路を含むことができる。具体的には、水がフッ化化学物質と混合され、熱伝達係数及びヌッセルト数を求めることができる。
プール沸騰を使用した冷却には、CPUを誘電性流体で満たされたチャンバ内に密閉する必要があり得る。チップからの熱が流体を沸騰させる。蒸気がチャンバの上面に上昇することができ、蒸気はそこで凝縮し、沈んで底面に戻る。プール沸騰は、誘電性流体が相変化することにより、大きな熱伝達率を達成する潜在能力を有するが、このタイプの冷却システムを実施する上での主要な問題は、冷却システムが向きの影響を受けやすいことである。例えば、誘電性流体の自然対流は重力及びコンピュータの向きに左右されるので、プール沸騰は、ラップトップコンピュータのようなものを冷却する効果的な手段となり得ない。
ヒートパイプは、液体作動流体で満たされたコンテナから構成することができる。コンテナの内面は、多孔質材料の層に覆われる。毛細管力(capillary force)が、流体を材料の細孔に引き込む。ヒートパイプの表面に沿った任意の点に熱が印加されると、その点にある液体が沸騰して、蒸気状態に入る。気化液体は、そのより高い圧力により、コンテナ内のより低温の位置に押し流され、そこで凝縮する。このようにして、ヒートパイプは、熱をある位置から別の位置に急速に移動させることができる。ヒートパイプの有効熱伝導率は、銅の有効熱伝導率の何千倍にもなるが、外部熱交換器が必要である。更に、多孔質材料内に含むことができる作動流体の体積が限られており、従ってヒートパイプは、高電力適用分野には適していないと思われる。
冷却のより効果的な手段に、単相液冷ヒートシンクの使用によるものがあり得る。平行マイクロ流路のアレイをチップの上面上に取り付け、ポンプを使用して、冷却流体を流路に強制的に通過させることができる。このタイプの冷却は、空冷ヒートシンクを用いるよりも、気体の熱特性と比べた流体の熱特性により効果的となり得る。加熱された流体は、マイクロ流路から出た後、外部熱交換器を使用して冷却することができる。
本発明は、単相液体に比べて冷却の大きな利点をもたらす2相作動流体が関与し得るものであり、マイクロ流路内での相変化により、大きな熱伝達係数がもたらされる。マイクロ流路内で2相強制対流による冷却の可能性があるということは、大きな潜在能力があることを意味する。二次流体の特性が、水よりも低い温度で二次流体が相を変化させるようなものである場合、より低い温度での大きな熱伝達係数が可能になり得る。一手法は、水が過冷却温度でマイクロ流路を通って流れるというものである。水流に混入された二次流体の液滴も、マイクロ流路を通って流れる。二次流体は、マイクロ流路内の高温表面又はその表面付近の十分高温の水に接触するとすぐに沸騰して、蒸気に変化する。蒸気は、冷水と混ざると凝縮し、熱を水に伝達する。
この時点で液体の二次流体は、流路壁部又は壁部付近の十分高温の水に再度接触するまで下流に流れ、再度接触した場合にサイクルが繰り返す。このようにして、マイクロ流路壁部と水の間の熱伝達が促進される。この手法の場合、この特定の冷却適用分野では、コンピュータチップの表面が摂氏95度以下に維持されなければならないことがあるので、水よりも低い沸点を有する流体が望ましい。このため、水だけを冷却流体として室圧で使用することが除外される。というのも、大気圧でのそのような低い温度では、2相流は不可能なためである。3Mから入手可能な、さまざまなフッ化化学物質(すなわちFluoinet(商標)液体)の物理的特性が、図2aの表に列挙されている。
水、FC−72、FC−84、FC−77、FC−40及びFC−43に関する、沸点、密度、熱伝導率、及び誘電率の特性を、表中に見ることができる。表中の化学物質のうち、FC−72は、最も低い沸点を有する。これらの化学物質を見て、FC−72を説明のための一例として選択することができる。他の流体も、水又は本発明における別の流体と混合すべき二次流体として適切となり得る。他の流体には、他のフルオロカーボン冷媒、及び1気圧で約摂氏15度の低沸点を有するGenetron 245FAがあり得る。
流体は、1気圧において、冷却の対象であるアイテムの最大温度である低温で沸騰が起こり得る限り、混和性でもよい。所望の冷却を目的として、少なくとも1つの流体が最大許容よりも低い沸点を有する限り、複数の流体(すなわち、混和性又は不混和性の3つ以上の流体を含む)があってもよい。これらの流体を用いた冷却動作には、2つ以上の相が関与し得る。
図1a及び1bは、本発明の説明のための例を示す。図1aは、流体1を流体輸送構造体10の入口4に供給することができる、第1の流体供給部を示す。第2の流体供給部が、流体2を流体輸送構造体10に、入口4のところで供給することができる。これらの流体は、構造体10を通って流れて、構造体10に熱的に結合又は接続されたデバイス7を冷却することができる。流体1及び2は、構造体10を出口6から、又は(図1bに示すように)別々の出口から出ることができる。流体1及び2は、液相状態でよく、入口4を経由して構造体10に入るとき、一緒になることができる。そうではなく、流体2は、入口4から入るとき、蒸気でも気相状態でもよい。又は、流体1及び2は、さまざまな相の組合せの形で構造体10に入ってもよい。異なる状態のさまざまな種類の流体用の、追加の投入口があってもよい。排出口についてのさまざまな他の構成があってもよい。図1a及び1bは、2つの構成についての説明のための例を示す。
図1bは、流体1を流体輸送構造体10の入口4に供給する、第1の流体供給部を示す。第2の流体供給部は、流体2を構造体10の別の入口5に供給することができる。入口5は、入口4よりも下流にあってよい。流体1は入口4から、液相状態で入ることができる。流体2は入口5から、蒸気として、又は気相状態で入ることができる。しかし、流体1及び2は、さまざまな相の組合せの形で構造体10に入ることができる。流体1及び2は、構造体10を出口6から一緒に出ても、それぞれ出口6及び3から別々に出てもよい。
図1a及び1bの流体輸送構造体10は、入口及び出口に関して、示したものとは別に、異なる位置を有してよい。デバイス7は、図示していない形で、構造体10に熱的に結合又は接続することができる。構造体10は事実上、デバイス7用のヒートシンクとなり得る。
構造体10は、1本又は複数本のマイクロ流路/ミニ流路を有することができる。図3a及び3bは、例示的パターンを示す。構造体10は、何らかの多孔質材料、毛細管など、他の何らかの種類の輸送タイプの構造体でもよい。流体1及び2は、異なる特性を有してよい。これらの流体は、不混和性でも混和性でもよく、異なる沸点、異なる熱伝達係数、及び異なる熱容量を有することができる。
デバイス7の温度を、特定の動作温度未満に維持することが望ましい。デバイス7は、チップ上のプロセッサでも、他の何らかの機構体でもよい。デバイス7は、動作中に熱を発生することがある。デバイス7に何らかの冷却が設けられていない場合、デバイス7は過熱して、動作上機能しなくなる恐れがある。本発明は、デバイス7の効果的な冷却を、本明細書において提供される、2つ以上の流体又は成分流体による手法を用いてもたらすように設計される。
図1a及び1bの説明のための例、並びに本明細書の他の図面及び説明では、1つ又は複数の相の状態にある2つ以上の異なる流体があってよい。流体1及び2についての説明のための例として、デバイス7又は構造体10に熱的に接続された他の発熱機構体の動作温度よりも高い沸点を有する流体1を選択することができる。その動作温度未満の沸点を有する流体2を選択することができる。流体1の一例に、水があり得る。流体2の一例に、ハロゲン化合物又はフッ素化合物があり得る。説明のために、図2aの表中に示す特性を有するFC−72などのフッ素化合物を選択することができる。デバイス7とデバイスのヒートシンクとして作用する構造体10の一部分の動作温度は、例えば高密度のトランジスタを有するシリコンプロセッサチップの動作温度である、摂氏70〜95度であると考えることができる。この例の場合、水の沸点は動作温度を上回り、FC−72の沸点は動作温度未満であり、すなわち、それぞれ摂氏100及び56度であると言うことができる。個々の冷媒に応じて、被冷却温度(a cooled to temperature)は、摂氏45度〜摂氏95度の範囲にわたり得る。
本明細書に記載される更なる説明、モデリング、及び解析により、本発明の動作が実証される。FC−72を水の主冷却流へ注入するかどうかが、流路の全体的な熱伝達能力及びその結果得られる冷却を促進することになると述べることができる。FC−72と水の混合挙動を観測し、特徴付けることができる。マイクロ冷却器内の流れについて調査するために、単一のマイクロ流路の拡大版を使用することができる。この拡大された流路を使用して試験を実施し、熱伝達及び流体流の特性を求めることができる。この試験中に収集される情報により、2流体流(FC−72と水)を冷却流体として使用する効果に対する見識がもたらされる。1つの目的は、いくつかの異なる混合条件を調査し、可能であれば、さまざまな流れの条件に関する熱伝達係数を得ることである。流路内での液体−液体流及び液体−蒸気流の混合について、調査することができる。
図2bの表は、実験1〜9の一覧を示し、そのうちいくつかが、本明細書で述べられる。水の質量流量がm1であり、FC−72の質量流量がm2である。FC−72の蒸気注入を必要とする実験は、FC−72の飽和温度より上のバルク(bulk)流体温度を用いて実施することができる。液体FC−72を用いた実験は、FC−72の飽和温度未満の入口温度を使用することができる。流れの視覚化データが調査され、温度データがFC−72と水のさまざまな比に関して得られる。
FC−72を注入する2つの方法について調査される。第1の方法では、FC−72が気化され、次いで角度のついた矩形入口ノズルを通じて注入される(実験4〜6)。第2の方法では、液体FC−72と水が、流路入口の上流の単純なT字型管継手内で混合される(実験7〜9)。
流路のアスペクト比(高さに対する幅)を変化させることができる。均一な熱流束に加えて、ホットスポット試験も重要となり得る。加熱は、単一のヒーター要素を使用して、流路の長さに沿って伝導することなく行うことができる。この試験流路の設計及び構造は、主要な目的を損なわずに、これらの要求を満足させようとするものである。
試験流路は、例えば0.04×0.05×1cmの、単一のマイクロ又はミニ流路の特性を模倣することができる。マイクロ流路は、200×200ミクロンの断面、及び200ミクロンの間隔を有することができる。こうした流路は、MEMSサイズの装置であり得る。ナノ範囲の流路などのより小さな流路を、冷却用に実装することができ、本明細書の記載は、それに関連し得る。より大きな流路は、マイクロ流路より3〜100倍、又はそれよりも大きい場合がある。
ミニ流路は、マイクロ流路よりもほんの数倍大きいものとすることができる。一設計例は、最大22流路、500×400ミクロン、200ミクロン間隔(流路領域として約1.5cmの合計幅)の設計を有することができる。マイクロ熱交換器10(マイクロ冷却器10の図及び冷却器の端面図については、図3a及び3bを参照されたい)について、さまざまな流れの条件に対して無次元パラメータが求められており、それらのパラメータを模倣するように大規模試験流路を構築することができる。マイクロ冷却器10は、平行流路12が中にエッチングされたシリコンウェーハ11、及びシリコンプレートカバー13を有し、従って一連の囲まれた矩形ダクトを形成することができる。例えばシリコンウェーハ11の下のCPUチップ14を冷却するために、冷媒が流路12を通過することができる。マイクロ熱交換器10を通る流れに関する詳細は、大規模装置の設計過程の一環として調査することができる。マイクロ熱交換器を通る全体の体積流量(全てのマイクロ流路12を合わせて通る流れ)を、200mL/分に設定することができる。この情報に加えて、流路12の高さ、幅、及び長さを使用して、流れパラメータを求めることができる。
大規模試験流路が構築されると、実際のマイクロ冷却装置10に関するいくつかの流れパラメータを計算することができる。全体の体積流量は、200mL/分として特定されている。この流れは、全ての流路12間で均一に分割されると仮定することができる。平均流体速度は、
であり、上式で、Vはマイクロ冷却器10を通る平均流体速度であり、Qvは、全体の体積流量であり、nは流路本数であり、Aは各マイクロ流路12の断面積である。
レイノルズ数は、流体要素に作用する慣性力と粘性力との比の大きさを表すことができる。大規模装置は、より小さなマイクロ流路12と同じレイノルズ数を有するように設計することができる。レイノルズ数(Re)は、
レイノルズ数は、流体要素に作用する慣性力と粘性力との比の大きさを表すことができる。大規模装置は、より小さなマイクロ流路12と同じレイノルズ数を有するように設計することができる。レイノルズ数(Re)は、
であり、上式で、DHは水力直径であり、ρは流体の密度であり、μは流体の動的粘度である。マイクロ流路12の水力直径は、
であり、上式でPは濡れ縁である。流路12の本数の関数としてのレイノルズ数が、図4のグラフに示されている。流れは、全ての流路間で等しく分配されると仮定することができる。Qv=200mL/分であり、DH=500μmである。
試験装置は、マイクロ/ミニ冷却器10のパラメータを模倣することができる。マイクロ冷却装置10内の流路12の本数は、500μmの水力直径で10〜30とすることができる。図4のグラフでは、500〜1300までのレイノルズ数を調査するように大規模装置を設計することができる。
マイクロ規模寸法から大規模寸法(100倍の水力直径の増大)へ移行しようとする際の別の考慮事項は、グラスホフ数Grである。グラスホフ数は、流体に作用する浮力と粘性力との比を示す。グラスホフ数及びレイノルズ数を調査することによって、流路内の熱伝達の優勢なメカニズムを求めることができる。比Gr/Re2を使用して、強制対流が熱伝達の優勢な形態か、それとも自然対流(free convection)が熱伝達の優勢な形態かを求めることができる。実際のマイクロ流路12の場合、強制対流が優勢となるようであるが、大規模流路では、強制対流と自然対流のどちらも考えられる。グラスホフ数は、
と定義され、上式で、gは重力定数(gravisional constant)であり、νは動粘度であり、TWは流路壁部での温度であり、TBは流体の平均温度であり、βは等圧熱膨張係数である。等圧熱膨張係数は、定圧において温度変化に応答して密度が変化する量の大きさを表す。この熱膨張係数βは、
と定義され、上式で、ρ及びTはそれぞれ、流体の密度及び温度である。式(5)は、
によって近似することができ、上式で、ρBはバルク流体密度であり、ρWは壁部での流体密度である。グラスホフ数は、水力直径の3乗に左右されるので、大規模試験流路と実際の規模のマイクロ熱交換器10との間には、幾らか差がある可能性がある。Gr/Re2<<1の場合、自然対流の影響を無視することができる。反対に、Gr/Re2>>1の場合、強制対流の影響を無視することができる。マイクロ流路12に関するグラスホフ数は、マイクロ流路の水力直径が500μm程度であり、それによりグラスホフ数が確実に小さくなるので、強制対流が優勢になるものである。このことは、大規模装置には必ずしも当てはまらない。拡大された水力直径は、実際のマイクロ流路12の水力直径よりも約100倍大きい場合がある。この寸法が3乗されると、大規模装置に関するグラスホフ数は、実際のマイクロ流路のグラスホフ数よりも100万倍大きくなると分かる。従って、大規模装置では、自然対流と強制対流のどちらも考慮しなければならない。
マイクロ流路12及び大規模流路に関する熱伝達の予測される形が、図5のグラフに示されている。Gr/Re2対Reが示されているこのグラフでは、Gr/Re2の比により、熱伝達の優勢なメカニズムが決まり得る。Gr/Re2<<1の場合、強制対流の影響が優勢なようである。Gr/Re2>>1の場合、自然対流が優勢なようである。Gr/Re2≒1の場合、強制対流と自然対流のどちらも考慮すべきである。このグラフを作成する際には、TW−TB=摂氏30度の温度差を仮定することができる。
マイクロ流路12を通じた圧力損失を予測することができ、大規模装置を通じた圧力降下を推定することができる。マイクロ冷却器10を通じた圧力降下は、3つの原因に由来し得る。流体が流路12の壁部に沿って通過するときの摩擦損失、流体が流路12に入口15から入るときの急激な収縮による小損失、流体が流路出口16で急激な膨張を受けるときの小損失があり得る。全体の圧力降下は、この3つの和、
Δptotal=Δpwall+Δpentrance+Δpexit (7)
となり得る。
Δptotal=Δpwall+Δpentrance+Δpexit (7)
となり得る。
本明細書で呈示される圧力降下の計算では、流体流が全てのマイクロ流路12に均一に分配されると仮定することができる。更に、流体が入口15プレナムからマイクロ流路12を通って出口16プレナムを通るときに、平均流体速度が一定であると仮定される。図6は、マイクロ流路12の入口15及び出口16のところの流路幾何形状を示す。流路12の入口及び出口のところの高さがDである。DHは、流路水力直径である。流体速度は、入口プレナム及び出口プレナムのより広い領域内の方が、より小さくなり得る。しかし、これらの区画の幾何形状に関するどんな具体的な数値もない場合、保守的な推定を行うことができる。入口プレナム及び出口プレナムにおいてより大きな速度を仮定することによって、計算の結果、より大きな圧力降下を得ることができ、誤差が保守的になるはずである。
全体の体積流量は、Qv=200mL/分と特定することができるが、流路12の本数はまだ決定されていない。このため、ここで呈示される圧力降下推定は、流路本数の関数として与えられる。流路12の本数が増大するにつれて、それぞれを通る流れが減少し、各流路を通る平均流体速度も減少する。同じ流れがより少ない流路を通るように強制すると、より大きな平均速度となり、より大きな圧力降下が発生する。
任意の断面積のダクトを通じた摩擦損失及び小損失に関する式は、
であり、上式で、Δpは摩擦損失及び小損失による圧力降下であり、Lはマイクロ流路長であり、
は、全ての小損失係数の和であり、Vは、流れの平均速度であり、fはダルシーの摩擦係数である。密度pは、平均流体条件において求められる。式(8)は、任意の断面積のダクト流、並びに層流及び乱流に当てはまると思われる。十分に発達した層流に関するダルシーの摩擦係数の相関関係は、
である。式(9)は、ファニングの摩擦係数と混同すべきではない。ダルシーの摩擦係数は、ファニングの摩擦係数の4倍である。流れがn本の流路全体にわたって均等に分配されると仮定することによって、圧力降下推定を行うことができる。平均流体速度は、式(1)から求めることができる。
流体は、入口のところのプレナムからより狭い直径のマイクロ流路に移動するとき(図6)、マイクロ流路12の各入口15で急激な収縮を受けることがある。これらの急激な収縮それぞれに関連する損失係数は、
であり、上式で、Dは流路の入口のところのプレナムの高さである。式(10)は実験式であり、DH/D<0.76の場合に当てはまり得る。
流体は、各マイクロ流路12から出るとき、急激な膨張を受けることがある。これらの急激な膨張に関する損失係数は、
流体は、各マイクロ流路12から出るとき、急激な膨張を受けることがある。これらの急激な膨張に関する損失係数は、
である。式(11)は、検査体積(control volume)解析(ここでは呈示せず)に基づく理論式であり、この式は、実験データと十分に合致するようである。
話を簡単にするために、マイクロ冷却器10を通る流れは、十分に発達し、層流であると仮定される。単一のマイクロ流路12を通じた全ての損失に関する完全な式は、
話を簡単にするために、マイクロ冷却器10を通る流れは、十分に発達し、層流であると仮定される。単一のマイクロ流路12を通じた全ての損失に関する完全な式は、
であり、この式では、10〜30本の流路の場合、マイクロ冷却装置10を通じた圧力降下は、1〜3kPaになると予想することができる。図7のグラフは、圧力降下(kPa)対マイクロ流路12の本数について示す。このグラフは、マイクロ冷却器10を通じた合計圧力降下21を示す。入口15の損失17、出口16の損失18、及び壁部摩擦による損失19も示されている。全体の体積流量は、200mL/分である。図7から分かるように、摩擦損失19がマイクロ流路12内の圧力降下の主原因として現れている。流路の入口15及び出口16での小損失は、合計圧力降下の約25%を占める。マイクロ流路12内の圧力降下をこのように推定することにより、寸法が拡大される際に予想すべきことが分かる。
式(12)から分かるように、摩擦損失は流体速度に左右される。大規模装置内の速度の方が、同じReではマイクロ流路12内よりもずっと小さく、従って、大規模流路内の圧力降下は、2kPa未満になる。これは小さな圧力降下であり、従って、大規模装置内の圧力損失は無視することができる。
大規模加熱流路30のベース33の断面が、図8に示されている。流体は、一方の端部31から入り、加熱ベース33の上を通過して、他方の端部32から出ることができる。加熱流路ベース33は、9つのカートリッジヒーター35をそれぞれが備える、3つの個別のヒーターブロック34で構成することができる。より多くの、又はより少ないブロック及びカートリッジヒーターがあってよい。各ヒーターブロックは、異なる回路から給電及び制御される。このように設計すると、各ヒーターブロック34からもたらされる電力に幾らかのばらつきが生じることがあるが、各回路から利用できる電圧は、互いに3パーセント以内に収まることができる。
各ヒーターブロックへの理想的な電力入力を、ブロック34あたりのカートリッジヒーター35の数、及び電力設定に基づいて計算することができる。損失がないならば、この電力は全て流路30に入るはずである。一般にはそうならない。実際の電力入力を理想的な電力入力と比較することにより、この損失の推定を行うことができる。3つのヒーターブロック34それぞれからの電力入力は、システムに対してエネルギー収支を実施することにより求めることができる。水及びFC−72イン、並びに水及びFC−72アウト、並びに熱の添加を有する検査体積レイアウト37が、図9に示されている。イン部38での水中及びFC−72中の熱と、アウト部39での水中及びFC−72中の熱との差を測定することができ、その差を熱添加41と比較して、流路による熱損失を求めることができる。
システム37に関するエネルギー収支は、
であり、上式で、Qは境界を横切る熱伝達率であり、Wは境界を横切る仕事伝達率であり、Uは内部エネルギーであり、hはエンタルピーであり、zは高さである。定常流、定常状態条件が仮定される。仕事が行われず、バルク運動エネルギー及び位置エネルギーの変化が無視できるとも仮定される。
これらの仮定を用いると、式(13)は、
又は
に変わる。図10のグラフは、水及びFC−72の比熱(kJ/kg C)を、温度(C)の関数として示す。水及びFC−72に関する相変化を見ることができる。グラフから分かるように、水の比熱は、これらの温度(摂氏40度〜摂氏60度)の間一定であるが、この範囲を通じて、FC−72の比熱は、流体が相を変化させるので低下する。
水の入口38の温度及び出口39の温度は、レイアウト37から測定することができる。FC−72の入口温度及び出口温度は、水の入口温度及び出口温度と同じであると考えられる。というのも、この2つの流体は密接に接触しているためである。損失は、ヒーターブロック34から供給される印加電力入力41を、エネルギー収支によって求められる、計算されるエネルギーの実際の増加量と比較することにより推定することができる。供給される電力は、実験の実施に応じて400W〜800Wの範囲となり得る。
話を簡単にするために、流路30への実際の電力入力は、3つのヒーターブロック34に均等に分散されると仮定される。換言すれば、3つのヒーターブロックそれぞれから流路への電力入力は、
であり、上式で、Qactualは、式(15)で求められる、流路30に入る実際の電力である。各ヒーターブロック34に関する損失は、
で求められ、上式で、Qlossは電力損失である。各ヒーターブロックに関する印加電力入力がQeである。各回路からの電圧が既知であり、各ヒーター35の抵抗が既知であり、従って、各ヒーターブロック34についてQeを求めることができる。流路30内に実際に伝達された電力を求めるために、修正された熱入力推定を行うことができる。
Qrevised=Qe−Qloss (18)
これまで述べた実験の実施では、損失は印加電力の約50パーセントであり、従って流路ベース内への熱入力41は、200W〜400Wである。断熱を向上させることにより、うまくいけば、将来的な実施において損失が制限されるはずである。
これまで述べた実験の実施では、損失は印加電力の約50パーセントであり、従って流路ベース内への熱入力41は、200W〜400Wである。断熱を向上させることにより、うまくいけば、将来的な実施において損失が制限されるはずである。
熱伝達係数は、
Qrevised=hA(Tw−Tb) (19)
によって与えられ、上式で、hは熱伝達係数であり、Aは加熱区画の面積であり、Twは流路30の壁部温度であり、Tbは流体のバルク温度である。各ヒーターブロック34について、平均の壁部温度及びバルク温度をとることができ、熱伝達係数を、それらの平均に基づいて計算することができる。ヌッセルト数は、
Qrevised=hA(Tw−Tb) (19)
によって与えられ、上式で、hは熱伝達係数であり、Aは加熱区画の面積であり、Twは流路30の壁部温度であり、Tbは流体のバルク温度である。各ヒーターブロック34について、平均の壁部温度及びバルク温度をとることができ、熱伝達係数を、それらの平均に基づいて計算することができる。ヌッセルト数は、
であり、上式で、kは流体の伝導率である。ヌッセルト数は一般に、1/Gzの関数としてプロットされ、ただしグレーツ数は、
である。式(21)において、xは流路30に沿った距離であり、Prはプランドルト数ν/αであり、ただし、νは動粘度であり、αは流体の熱拡散率である)。ここで、Re及びPrを、流体の平均バルク温度、
において求めることができる。
流路30は、流体混合の写真を撮影することが可能になるように、透明な壁を用いて構築することができる。高温のコンピュータチップを擬似するために、流路床部を通じて熱流束41をもたらすことができる。液体の水が、一方の端部31から入って、下方から加熱される矩形流路30を通って流れることができる。リザーバ47からの二次流体を、水流に添加することができる。これら2つは、流路30の上流で混合して、弁48を経由して同じ入口31を通って入っても、FC−72をまず気化して、水入口31の下流で弁49を経由して流路に注入してもよい。装置及び流体流設定の概略図が、図11に示されている。
流路30は、流体混合の写真を撮影することが可能になるように、透明な壁を用いて構築することができる。高温のコンピュータチップを擬似するために、流路床部を通じて熱流束41をもたらすことができる。液体の水が、一方の端部31から入って、下方から加熱される矩形流路30を通って流れることができる。リザーバ47からの二次流体を、水流に添加することができる。これら2つは、流路30の上流で混合して、弁48を経由して同じ入口31を通って入っても、FC−72をまず気化して、水入口31の下流で弁49を経由して流路に注入してもよい。装置及び流体流設定の概略図が、図11に示されている。
水は、ポンプ44によって加熱リザーバ42からポンプ揚水し、恒温水浴53を介して試験流路30内に入れることができる。水の体積流量を、水が流路に入る前にロータメータ43を通過するときに、測定することができる。FC−72ポンプ45を、所定量の流体を実験開始前に供給するように設定することができる。FC−72の流量を確認するために、体積流量を実験の前後に測定することができる。FC−72を注入するための2つのシナリオを使用することができる。
第1の方法では、液体FC−72を、流路30に入る直前に水と混合することができ、2つの流体が一緒に入口31から入る。第2の方法では、気化されたFC−72が、水入口31の下流の別の開口46を通って入ることができる。熱を流路30の床部に印加することができる。FC−72は、注入の方法に関わらず、流路30の端部に到達する時点までに気化すべきである。2つの流体は、別々の流れとして流路の端部32から出ることができる。水は、液体として、流路30の床部に開いた開口を通って排出し、排出タンク51に向かうことができ、FC−72は、蒸気として、流路30の屋根部を通って流路から去ることができる。FC−72は、凝縮タンク52に向かい、次いで凝縮及び再循環することができる。
この装置は、長い矩形流路30とすることができる。壁部は、流れ及び混合のデジタル写真を撮影することができるように、厚さ0.635cm(0.25インチ)の窓ガラスから構成される。水は主流体であり、制御された体積流量で入る。FC−72は二次流体である。FC−72は、蒸気相及び液相状態で注入することができる。現在の手法では、均一な熱流束が望ましいが、加熱要素35が区画化されており、ホットスポットシミュレーションを行うことができる。定常熱流束が、流路30の底面に印加され、入口温度及び出口温度、並びに流路30の長さに沿った平均壁部温度が測定される。
試験流路の構造構成要素は、アクリルから機械加工することができる。この材料が選択されるのは、それが機械加工可能であり、低コストであるためである。構成要素は、厚さ1.27cm(0.5インチ)のアクリルのストック材料から形成することができる。矩形流路30の底面部62に開いた開口61が、ヒーターブロックを受け入れる。流路へのアクセスを可能にし、流路のアスペクト比に対する変更を可能にするために、もう1つの開口63が流路の上面部64に開いている。取外し可能カバー67(図14)が、上面に開いた開口を密閉する。流路の入口31及び出口32のところに、穴がドリルで開けられ、管継手を収容するようにねじ山を立てることができる。
図12は、流路30の基本的な構造構成要素を示す。アクリル構成要素内に、溝65を機械切削することができる。各溝は、幅1.27cm(0.5インチ)である。溝65は、2枚の窓ガラス66(図13a)を受け入れることができる。この2枚の窓ガラスは、Scotch(商標)ブランドの耐久性両面テープを用いて一緒に保持することができる。各窓ガラスは、152×7.62×0.635cm(60×3×0.25インチ)である。ガラス壁66は、高温シリコーンシーラントを使用して溝65内に接着することができる。ガラス壁66が定位置にある流路30の、基本的な流路寸法を添えたイメージが、図13a、13b及び13cに示されている。ガラス壁が見えるように、流路端部70(図12)は省略されている。寸法はインチ単位である。
カバー67と流路上面の間に、ガスケットを嵌めることができる。カバーは、1.27cm(0.5インチ)のアクリルから機械加工され、流路上面上にボルト固定されるフラットプレート68、及び3つのより細いスペーサ69から構成される(図15a)。スペーサは、流路30の中に下降して、適切な高さ対幅アスペクト比をもたらす。各スペーサ69は、0.041×1.016×0.013cm(1.6×40×0.5インチ)である。スペーサ69の数は、異なるアスペクト比を可能にするように変更することができる。流路上面のイメージが、図14、15a及び15b、並びに16a及び16bに示されている。
図14は、取外し可能カバー67をどのように流路屋根部64に嵌め込んで、定位置にボルト固定することができるかを示す。図15a及び15bはそれぞれ、取外し可能カバー67の長さ方向の図及び断面図である。図16a及び16b及び16cはそれぞれ、取外し可能カバー67なしの、また取外し可能カバー67のある流路30の断面を示す。寸法はインチ単位である。
多数のシリコンビーズで形成される流れ調整又は拡散ブロックが、流路カバーの直前に配置される。図17は、アクリルのフレーム及びプラスチックメッシュ内に保持された多数のシリコンビーズから構成される拡散ブロック71を示す。拡散ブロック71の目的は、水入口からのどんな乱流の影響も、沈静又は打ち消すことである。アイテム80は、断熱材とすることができる。
注入の2つの形態について述べることができる。第1の形態では、FC−72を流路30に蒸気の形で、投入口46(図11)のところの、水平位置から60度に向けられた小さな矩形ダクト72を経由して供給することができる。第2の形態では、液体FC−72を水と、流路の上流の、投入口31のところの単純なT字型管継手内で混合することができる。FC−72蒸気供給システムの設計が、図18、19、20及び21に示されている。図18は、アクリル構成要素間に嵌められた2枚のアルミニウムプレート73から構成される、FC−72気化器を示す。組み立てられると、矩形の34.29×6.985×0.9525cm(13.50×2.75×0.375インチ)のチャンバが形成される。
図19は、組立体72の端部上に配置されたアクリル蓋75、及び取り付け済みのSwagelok(商標)管継手76を示す。液体FC−72を、この管継手76を通じて、ダクト72内の矩形中空内に供給することができる。図20は、組立体72のどちらか一方の側のアルミニウムプレート73に押し付けられる、Watlow(商標)ストリップヒーター77を示す。FC−72は、ヒーター77によって熱が印加されると、気化することができる。次いで、蒸気を矩形出口78から強制的に外に出すことができる。
図21a及び21bはそれぞれ、FC−72気化器72を受け入れるように流路30のカバー内に機械加工された開口46、及び流路30の定位置にある気化器を示す。さまざまな位置で注入が行われるのを可能にするために、流路30のカバーに追加の開口を開けることができる。現在の手法では、1つの注入ポート46だけが形成されればよい。
もう1つの注入手法は、流路入口31の上流でFC−72と水を混合するものでよい。この混合手法は実施されたが、FC−72が入口プレナムの底面にまっすぐに落下して、流れ調整ブロック71を通過しなかった。これを矯正するために、水とFC−72の混合物を誘導して流れ調整ブロックに直接入れるための注入管が実施された。
流路30の底面に開いた穴61は、厚さ0.159cm(0.0625インチ)のステンレス鋼プレート83で覆うことができる。このプレートは、高温シリコーンシーラントを用いて定位置に接着することができる。ベースプレート83には、16個の均等に離隔された穴(図22)を穿孔することができる。各穴の中に熱電対86を、熱伝導性エポキシを用いて接着することができる。熱電対接合部86がプレート83の表面と同一平面にあり、十分な電気絶縁を保証するために熱電対接合部86がエポキシで十分に被覆されることが確実になるように注意することができよう。熱電対は、30ゲージのクロメルとコンスタンタンのワイヤ(タイプE)から形成することができる。このタイプの熱電対が選択され得るのは、それが同じ温度について最も高い電圧をもたらすと思われるためである。更に、タイプEワイヤの熱伝導率は、一般に入手可能な任意の熱電対タイプのうちで最も低いようであり、従ってフィン効果が低減する。
図22及び23は、ステンレス鋼ベースプレート83内での熱電対86の位置決め、及びそのプレートの流路30内での配置を示す。図22は、ステンレス鋼ベースプレートに開いた穴に埋め込まれた、16個のタイプE熱電対を示す。穴の位置及び対応する熱電対は、プレート83の左端から測定することができる。プレート83は、長さ106.68cm(42インチ)、及び幅3.81cm(1.5インチ)とすることができる。左端から始まる熱電対86の配置例は、5.969cm(2.35インチ)のところから始まり、その後、16番目の熱電対まで6.35cm(2.5インチ)ごととすることができる。寸法はインチ単位である。図23は、流路30に嵌め込まれたベースプレート83を示す。熱電対リード線が、流路30の底面から延びる。寸法はインチ単位である。
ステンレス鋼ベースプレート83の下に、ヒーターブロックを取り付けることができる。図24は、27個のカートリッジヒーター85が取り付けられた、5つの個別のヒーターブロック84の図である。熱伝導性グリースの層が、各ヒーターブロック84の上面に塗布され、その層が、流路30の床部内のステンレス鋼プレート83にぴったりと押し付けられる。各熱電対86用の隙間を設けるために、溝88をヒーターブロック84内に機械加工することができる。各ブロック84は、カートリッジヒーター85を収容するように穴が機械切削されたアルミニウムの棒から機械加工することができる。5つの別々のヒーターブロック84は、高温RTVシリコンの層を用いて一緒に固定される。こうすることにより、各ブロック84が個別にオン又はオフされることが可能になり、隣接するブロック84への熱伝導が制限される。このように設計することで、流路30内でのホットスポット試験の実現性をもたらすことができる。
熱伝導性グリースを穴の表面に塗布することができ、カートリッジヒーター85が、ヒーターブロック84の各穴又は開口87(図25)に挿入される。図26a及び26bは、熱電対86用の隙間を設けるために各ヒーターブロック84の上面内に機械切削された溝88を示す。ヒーターブロック84は、ステンレス鋼流路床部プレート83に押し付けることができる。図27a及び27bは、ヒーターブロック84を定位置に押圧するために使用される、セラミックディスク89及びUnistrut(商標)のフレーム構造91についてのいくつかの図である。
全てのヒーター85が取り付けられた後、ハンマー及びねじ回しを使用して、ヒーターブロック84の底面の各開口87付近に強打を加えることができる。こうすることにより、ヒーターブロック84のアルミニウムが、わずかに変形して、各ヒーター85を定位置に圧着する働きをすることができる。ヒーターブロック84をステンレス鋼流路底面プレート83に押し付けて留めるために、Unistrut(商標)のフレーム構造91が使用される。伝導を制限するために、ヒーターブロック84とフレーム91の間にセラミックディスク89を配置することができる。ヒーターブロック84とステンレス鋼プレート83の間に、熱伝導性グリースの薄い層が塗布される。流路30の両端部に、ポリスチレン断熱材92を取り付けることができる。ヒーターブロック84は、熱損失を最小限に抑えるために、高温ガラス繊維断熱材で覆うことができる。図28は、この最終組立体の図である。ガラス繊維断熱材は図示されていない。
結果を述べることができる。装置30は、矩形流路内の熱的及び流体力学的発達流を調査するためのものである。この問題の解析解を、文献(例えばSpiga、M.、等、「The Thermal Entrance Length Problem for Slug Flow in rectangular Ducts」、ASME Journal of Heat Transfer、1996、v.118、n.4、11月、979〜982ページ)から得ることができ、比較として使用することができる。起こり得る従来の結果と類似した結果を得ることができるかどうかについて判断するために、水だけの実験が実施される。図29は、水だけの流れの実験1、2及び3(図2bを参照されたい)のグラフを示す。曲線は、Spiga等によって提供された解析解であり、これは、矩形ダクト内の熱的及び流体力学的発達流に当てはまると見なすことができる。このグラフは、Nu対(LDh)(1/RePr)に関するデータを示す。
水だけの流れに関する結果によれば、この装置は、解析解によって予測されるよりも高いヌッセルト数(Nusselt Numbers)をもたらす。これは、(図22に示す)水入口条件に対して変更を行った結果、不均一な流れが生じたためである。試験流路内の流体流条件は、比較としての役割を果たすためのものである解析事例における流体流条件と同じではない。それでも、ヌッセルト数の結果は、従来の形で予測することができる傾向と同じ傾向を示す。流路30の入口31で混合した効果が、より高いヌッセルト数の原因であると思われる。
図30aは、流路を通る左から右への流れの図であり、2液体「3相」流の中の気化されたFC−72アイテム93及び凝縮された気泡94を示す。ここで「3相」とは、流れの中に一緒に混ざっているFC−72気泡、FC−72液滴、及び水を意味する。図30bは、図30aの流れの別の図である。これらの図面に示されている活動について、本明細書で説明される。
矩形注入ノズル72を任意の幾何形状にすると、あまりにも大きすぎる開口が形成される可能性がある。より小さな開口にすると、より集中したFC−72蒸気流をもたらすことができる。
FC−72と水が、例えば流路30の上流の投入口31のところのT字型管継手内で混合される場合の結果が、図31の表に要約されている。FC−72は、調整ブロック71を通過した後、流路30の底面に急速に沈殿し得る。FC−72は、高温の流路床部と接触するとすぐに沸騰し、蒸気気泡が水流中に上昇する。気化されたFC−72は、FC 72の飽和温度未満の温度にある水中で凝縮する。凝縮されたFC−72は、流路30の床部に再度沈み、この過程が繰り返す。流路出口32の水温は、FC−72の沸点を上回る。FC−72は、流路30の出口32付近で上昇し、蒸気層を形成する。これは、m2/m1=0.21であり、且つ水流Re=310である実験7の過程と言えよう。
FC−72水は、流れ調整ブロックの直後にあってよい。FC−72は、流路床部に沈殿する。FC−72が高温表面と接触すると、沸騰が生じる。水のレイノルズ数は300であり、m2/m1=0.21である。流水が、FC−72蒸気気泡を下流に運ぶことができる。気泡は、過冷却水流中で凝縮し、流路30の床部に再度沈む。大きな方の気泡は、流路内を上昇しつつある気化されたFC−72であり、小さな気泡は、底面に沈みつつある凝縮されたFC−72である。更に下流で、FC−72は、流路30の床部上にプールを形成する。この気化/凝縮サイクルは、継続することができる。流体が流路30の出口32に向かって移動すると、水温がFC−72の沸点に近づく。流路出口付近で、気化されたFC−72の明確な層を、流路30の上面のところに見ることができる。
図32、33及び34のグラフはそれぞれ、mdot2/mdot1の比が0.21、0.08、及び0.013に等しい実験7、8及び9の、Nu対(LDh)(1/RePr)に関するデータを示す。図32は、実験7の結果を伴うグラフを示す。流路に入る熱流束は、7774W/m2であり、水流に関するレイノルズ数は310である。水及びFC−72の体積流量はそれぞれ、468mL/分及び60mL/分である。この図面は、この実験に関するヌッセルト数の結果(先の図面と同じもの)を示す。FC−72の高注入速度と水の低レイノルズ数との組合せにより、水だけの流れの207パーセントというヌッセルト数がもたらされた。
図33は、実験8からもたらされるヌッセルト数を、水だけの流れと比較して示すグラフである。流路に入る熱流束は7396W/m2であり、水流に関するレイノルズ数は468である。この場合もやはり、先の図面と同じ注入方法が使用される。FC−72を添加することにより、水だけの流れのヌッセルト数の167パーセントというヌッセルト数がもたらされた。
図34は、実験9からもたらされるヌッセルト数を、水だけの流れと比較して示すグラフである。流路に入る熱流束は3996W/m2であり、水流に関するレイノルズ数は1000である。水及びFC−72の体積流量はそれぞれ、1408mL/分及び10mL/分である。この実験では、先の図面と同じ注入方法を用いているが、FC−72をそのような少量で添加すると、水だけの流れと比べてヌッセルト数の増大を全く引き起こさない。
マイクロ流路12(図3b)内の流れを模倣するために、大規模試験流路30装置が構築された。論じた実験によれば、FC−72を冷媒流に導入すると、冷却が促進される。水だけの流れ、及び水/FC−72の流れに関する全体の熱伝達係数が求められ、比較される。
試験流路30装置内の流れ条件は、マイクロ流路12に見られる流れ条件を正確に模倣していない可能性がある。マイクロ流路12内では、強制対流が優勢となる可能性があり、大規模流路30内では、自然対流が熱伝達のメカニズムとして現れる。更に、水と液体FC−72の混合物を流路30に注入する方法により、非プラグ流をもたらすことができる。
流路30の入口31の上流でFC−72と水を混合し、それらを流路30に一緒に注入すると、熱伝達の利得がもたらされる。FC−72/水の比が高い方が、水だけの流れに比べて増大したヌッセルト数をもたらす。実験から、流路30試験装置内では、2流体冷却流(水及びFC−72)を使用すると、水だけの流れと比べて冷却の大きな利点がもたらされると結論付けることができる。FC−72を注入する場合のヌッセルト数は、類似の注入条件の場合の水だけの流れのヌッセルト数と比較して、最大約207パーセントになるようである。
本明細書で述べた100倍規模装置試験と同様に、3倍規模装置及び1倍規模装置を用いた試験が実施され、類似の結果が得られた。1倍規模装置とは、チップ規模のものであり、ICチップ又はMEMS装置のサイズとサイズ面で類似する。100倍及び3倍の拡大された装置の試験により、1倍規模装置が検証された。それらの試験は、ナノ規模装置などのより小さな規模の装置の拡大した検証と見なすこともできる。
2液体混合物を使用すると、単相発達水流に比べて約35〜107パーセントの熱伝達促進を達成できることが、試験によって示されている。試験を個別に見ると、100倍規模装置の場合、約107パーセントが達成され、3倍規模装置の場合、40〜83パーセントが達成され、1倍、すなわち実際の規模の装置の場合、35パーセントが達成されている。これらの装置の試験は、広範なものではなかった。これらの差がある理由には、一般的な熱方程式に含まれていない、異なる規模における異なる気泡、表面張力、及び浮力の影響があり得る。これらの試験装置は、最適な条件及び設計、例えば最適な混合、最適な注入促進などを使用していないという点で、簡略化されている。2液体混合物中のFCの質量比は、熱伝達促進に対して大きな影響を及ぼす。本明細書で使用されるこの比は、大幅に改善することができる。
アルミニウム3倍規模流路の場合、水だけの結果は、層流単相対流に関する従来の結果と合致するようである。当初、液体FC72と水が流路入口の上流で混合されると、局所的な熱伝達係数が単相水流に勝る向上を示した。アルミニウムの表面は、2週間の初期試験の間に著しく劣化した。この表面劣化により、対応するReに対して、論理値よりも低いNuという結果になった。しかし、水と、水及びFC72の混合物との関係の結果は、それでもなお同じ実験の実施について比較することができ、熱伝達の促進が示された。表面安定性を得るために、銅の装置への切換えが行われた。
空気が上方から15個の穴を通ってアルミニウム装置の各流路に沿って注入されると、熱伝達が促進され、壁部温度降下が流路に沿って見られた。上方から低Reで蒸気を注入しても、促進が見られた。全体的に、最良ケースでは、約40及び83パーセントの増大が見られた。最悪ケースでは、あまりにも多すぎるFC72による熱伝達のわずかな低減が見られたようであった。全体的に、10パーセントを上回る促進が見られた。
銅の流路(3倍又は1倍規模)の場合、単相の水の結果は、従来の結果と合致したようであった。3倍規模装置については、FC72と水が流路区画の上流で混合される流れの場合、熱伝達促進が観測された。図37に示すように、FC72が、単一流路の側壁に開いた45度のスロットを通じて添加される場合、単相の水の結果全体にわたって促進が見られた。液体FC72が、上方から小開口を通じて添加される場合、熱伝達促進が達成された。試験から、銅の流路を用いて、高ReにおいてNu=15を達成できることが示された。
図36に示す1倍規模装置では、水とFC72が流路の上流で混合される場合、熱伝達促進が達成されたようであった。差分計算法であれば、単相の水に勝る促進を示すと思われる。
図35及び36はそれぞれ、3倍規模銅装置95及び1倍規模銅装置96の例を示す。図37は、45度の側面注入を伴う3倍規模銅装置97を示す。
本明細書で述べた試験は、予備的な性質のものである。広範な試験は、この時点では行われていなかった。
本明細書で述べた試験は、予備的な性質のものである。広範な試験は、この時点では行われていなかった。
本明細書では、内容の一部は、別の形又は時制で述べられてはいるが、仮説的又は予言的な性質のものである場合がある。
以上、本発明を、少なくとも1つの説明のための例に関して説明してきたが、多くの変形形態及び変更形態が、本明細書を読めばすぐに当業者には明らかになるであろう。従って、添付の特許請求の範囲が、かかる全ての変形形態及び変更形態を含むように、従来技術に鑑みてできるだけ広義に解釈されることが意図される。
以上、本発明を、少なくとも1つの説明のための例に関して説明してきたが、多くの変形形態及び変更形態が、本明細書を読めばすぐに当業者には明らかになるであろう。従って、添付の特許請求の範囲が、かかる全ての変形形態及び変更形態を含むように、従来技術に鑑みてできるだけ広義に解釈されることが意図される。
Claims (32)
- 少なくとも1本の流路と、
複数の流体と
を備える冷却用システムであって、
前記少なくとも1本の流路が、冷却用の前記複数の流体の移動を収容するためのものであるシステム。 - 少なくとも1つの流体が、少なくとも1つの別の流体に対して不混和性であり、少なくとも1つの流体が、設定最大温度よりも低い沸点を有する、請求項1に記載のシステム。
- 少なくとも1つの流体が、少なくとも1つの別の流体に対して混和性であり、少なくとも1つの流体が、1気圧で設定最大温度よりも低い沸点を有する、請求項1に記載のシステム。
- 前記複数の流体のうち第1の流体が、第1の沸点を有し、前記複数の流体のうち第2の流体が、第2の沸点を有し、前記第1の沸点が、前記第2の沸点よりも高く、前記少なくとも1本の流路の動作温度が、前記第1の沸点と前記第2の沸点の間である、請求項1に記載のシステム。
- 前記第1の流体が、前記少なくとも1本の流路に入る時点で液相状態であり、前記第2の流体が、前記少なくとも1本の流路に入る時点で気相状態である、請求項4に記載のシステム。
- 前記第1の流体が水であり、第2の流体がハロゲン化合物である、請求項4に記載のシステム。
- 前記第1の流体が水であり、前記第2の流体がフッ素化合物である、請求項4に記載のシステム。
- 前記第2の流体が、少なくともFC−72、FC−84、FC−77、FC−40、FC−43、Genetron 245FA、及び他のフルオロカーボン冷媒からなる群の少なくとも1つである、請求項7に記載のシステム。
- 前記第2の流体がFC−72である、請求項8に記載のシステム。
- デバイスと熱接触するためのヒートシンクを備える、デバイス冷却用システムであって、
前記ヒートシンクが、
少なくとも1本の流路と、
前記流路を通って流れるための第1の流体と、
前記流路を通って流れるための第2の流体と、を備え、
前記第1の流体が、前記デバイスの所望の被冷却最大許容温度よりも高い沸点を有し、
前記第2の流体が、前記デバイスの所望の被冷却温度よりも低い沸点を有するシステム。 - 前記所望の被冷却温度が、摂氏45度〜摂氏95度の範囲を有する、請求項10に記載のシステム。
- 前記第1及び第2の流体が不混和性である、請求項10に記載のシステム。
- 前記少なくとも1本の流路が、少なくとも1つの入口を有し、前記少なくとも1つの入口が、流体が入るためのものである、請求項10に記載のシステム。
- 前記流体が、1つ又は複数の混合された液体、混合された液体と蒸気でよい、請求項13に記載のシステム。
- 前記1つ又は複数の入口が複数の入口であり、前記複数の入口が、第1の流体用の1つの主入口と、第2の流体用の複数の小入口とを備える、請求項13に記載のシステム。
- 前記第1の流体が水であり、前記第2の流体が冷却流体である、請求項15に記載のシステム。
- 前記少なくとも1本の流路が入口を有し、前記入口が、前記第1及び第2の流体が入るためのものである、請求項10に記載のシステム。
- 第1の沸点を有する第1の成分と、
第2の沸点を有する第2の成分と
を備える、冷却用流体であって、
前記第1の沸点が、前記第2の沸点よりも高い
流体。 - 前記第1の成分及び前記第2の成分が混和性である、請求項18に記載の流体。
- 前記第1の成分及び前記第2の成分が不混和性である、請求項18に記載の流体。
- 前記第1の成分が水であり、前記第2の成分が、摂氏95度未満の沸点を有する流体である、請求項20に記載の流体。
- 前記冷却用流体が、輸送構造体の中を移動させられ、前記第1及び第2の成分が移動させられて、前記輸送構造体の中に液体又は液体−蒸気混合物として入り、前記輸送構造体が、前記第1及び第2の流体が前記輸送構造体の中を移動させられる冷却器になる請求項21に記載の流体。
- 前記輸送構造体が、複数本のマイクロ/ミニ流路である、請求項22に記載の流体。
- 前記輸送構造体が、複数本のメゾスケール又は大規模の流路である、請求項22に記載の流体。
- 前記輸送構造体が複数本のナノ流路である、請求項22に記載の流体。
- 前記輸送構造体が多孔質材料である、請求項22に記載の流体。
- 前記輸送構造体の少なくとも1つの壁部が多孔質材料である、請求項22に記載の流体。
- 第1及び第2の成分を有する冷媒を提供するステップと、
冷却すべき機構体を前記冷媒に、動作温度において接触させるステップと
を含む、冷却方法であって、
前記第1の成分が、前記動作温度を上回る沸点を有し、
前記第2の成分が、前記動作温度未満の沸点を有する方法。 - 前記成分が不混和性である、請求項28に記載の方法。
- 前記成分が混和性である、請求項28に記載の方法。
- 前記第2の成分を蒸気として前記第1の成分の流体流に注入するステップを更に含む、請求項29に記載の方法。
- 前記第2の成分の気化を向上させるために、前記冷媒を多孔質材料又は毛細管流路に接触させるステップを更に含む、請求項31に記載の方法。
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