JP2009519290A - ピロロ[2,3−c]ピリジン誘導体 - Google Patents

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Abstract

本発明は式(I)(ここでR〜Rは本明細書および請求の範囲において定義される通りである)の化合物およびその薬学的に許容し得る塩に関する。本化合物はH3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防に有用である。

Description

本発明は、新規な5−ピペラジニル−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン誘導体、その製造方法、これらを含む医薬組成物および医薬としてのこれらの使用に関する。本発明の活性化合物は、肥満および他の疾病の処置において有用である。
特に、本発明は一般式(I):
Figure 2009519290

[式中、
は、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、
低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換フェニルか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、該ヘテロアリール環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていていてもよい)、および
低級ヘテロシクリルアルキル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)
からなる群より選択され;
は、
水素、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換フェニルか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、該ヘテロアリール環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、および
低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)、および
低級ヘテロシクリルアルキル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)
からなる群から選択されるか;あるいは
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄から選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基またはスルホニル基を含んでいる飽和もしくは部分的に不飽和である4員、5員、6員もしくは7員複素環を形成し、
該飽和もしくは部分的に不飽和である複素環が、
非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一、二もしくは三つの基で置換されているか、あるいは
フェニル環と縮合され(該フェニル環は非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンから独立に選択される一、二または三つの基で置換されている);
は、
水素、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、
低級アルコキシアルキル、低級ハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級アルカノイル、低級シアノアルキル、低級アルキルスルホニル、
フェニルスルホニル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
非置換フェニルか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、および
非置換ヘテロアリールか、または低級アルキルもしくはハロゲンから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているヘテロアリール
からなる群から選択され;
は、
低級アルキルまたはシクロアルキルである]で示される化合物、ならびにその薬学的に許容し得る塩に関する。
式(I)の化合物は、ヒスタミン3受容体(H3受容体)での拮抗薬および/または逆作動薬である。
ヒスタミン(2−(4−イミダゾリル)エチルアミン)は、全身、例えば、胃腸管に渡って広く分布しているアミン作動性の神経伝達物質の一つである (Burks 1994 in Johnson LR. ed., Physiology of the Gastrointestinal Tract, Raven Press, NY, pp. 211-242)。ヒスタミンは、胃酸分泌、腸運動(Leurs et al., Br J. Pharmacol. 1991, 102, pp 179-185)、血管運動の反応、腸の炎症反応およびアレルギー反応(Raithel et al., Int. Arch. Allergy Immunol. 1995, 108, 127-133)等の様々な消化の病態生理学的な現象を制御する。哺乳類の脳においては、ヒスタミンは視床下部の後方基底部の結節乳頭核中で主に見出されるヒスタミン作動性細胞体中で合成される。ヒスタミン作動性細胞体は、そこから様々な脳の領域に投射する(Panula et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1984, 81, 2572-2576; Inagaki et al., J. Comp. Neurol 1988, 273, 283-300)。
現在の知識によれば、ヒスタミンはCNSおよび末梢の両方におけるその作用を、四つの異なるヒスタミン受容体、ヒスタミンH1、H2、H3およびH4受容体を通して媒介する。
H3受容体は、大部分は中枢神経系(CNS)に局在している。自己受容体として、H3受容体は恒常的にヒスタミン作動性ニューロンからのヒスタミンの合成および分泌を阻害する(Arrang et al., Nature 1983, 302, 832-837; Arrang et al., Neuroscience 1987, 23, 149-157)。ヘテロ受容体として、H3受容体はまた、アセチルコリン、ドーパミン、セロトニンおよびノルエピネフリンなどの他の神経伝達物質の放出を、とりわけ中枢神経系および肺、心臓血管系および胃腸管等の末梢臓器の両方において制御する(Clapham & Kilpatrik, Br. J. Pharmacol. 1982, 107, 919- 923; Blandina et al. in The Histamine H3 Receptor (Leurs RL and Timmermann H eds, 1998, pp 27-40, Elsevier, Amsterdam, The Netherlands)。H3受容体は構成的に活性であり、これは外来性のヒスタミンが無くても、受容体が持続性に活性化されていることを意味する。H3受容体のような抑制性受容体の場合、この本質的な活性は神経伝達物質の放出の持続性阻害を引き起こす。従って、H3R拮抗薬が逆作動薬活性も有し、外来性のヒスタミンによる効果の遮断、および受容体の構成的活性(阻害性)形態から中性状態への移行の両方をすることが重要であろう。
哺乳類のCNS中でのH3受容体の広い分布は、この受容体の生理学的な役割を示唆する。このため、様々な適応症における新規薬剤の開発標的としての治療学的可能性が提案されている。
H3Rリガンドの−拮抗薬、逆作動薬、作動薬または部分的作動薬としての−投与は、脳および末梢におけるヒスタミンレベルまたは神経伝達物質の分泌に影響し得、従っていくつかの障害の処置に有用であり得る。そのような障害には、肥満(Masaki et al; Endocrinol. 2003, 144, 2741-2748; Hancock et al., European J. of Pharmacol. 2004, 487, 183-197)、急性心筋梗塞などの心血管障害、認知症および注意欠陥多動性障害(ADHD)およびアルツハイマー病などの認知障害、統合失調症、うつ、てんかん、パーキンソン病および発作またはけいれんのような神経性障害、睡眠障害、ナルコレプシー、疼痛、胃腸障害、メニエール病のような前庭機能不全、薬物乱用および乗り物酔いが含まれる(Timmermann, J. Med. Chem. 1990, 33, 4-11)。
従って、本発明の目的は選択的、直接的に作用するH3受容体拮抗薬および対応する逆作動薬を提供することである。そのような拮抗薬/逆作動薬は治療活性物質として有用であり、特にH3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防において有用である。
本記載において用語「アルキル」は、単独または他の基との組み合わせで、1〜20個の炭素原子を有する分岐鎖または直鎖の一価の飽和脂肪族炭化水素基を指し、好ましくは1〜16個の炭素原子であり、さらに好ましくは1〜10個の炭素原子である。
用語「低級アルキル」または「C〜C−アルキル」は、単独または組み合わせで、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味し、好ましくは1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、特に好ましくは1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐鎖のアルキル基である。直鎖および分岐鎖のC〜Cアルキル基の例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、異性体のペンチル、異性体のヘキシル、異性体のヘプチルおよび異性体のオクチルであり、好ましくはメチルおよびエチルであり、最も好ましくはメチルである。
用語「低級アルケニル」または「C2−8−アルケニル」は、単独または組み合わせで、オレフィン結合、および8個まで、好ましくは6個まで、特に好ましくは4個までの炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素基を意味する。アルケニル基の例は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、イソプロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニルおよびイソブテニルである。好ましい例は、2−プロペニルである。
用語「低級アルキニル」または「C2−8−アルキニル」は、単独または組み合わせで、三重結合、および8個まで、好ましくは6個まで、特に好ましくは4個までの炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の炭化水素残基を意味する。アルキニル基の例は、エチニル、1−プロピニルまたは2−プロピニルである。好ましい例は、2−プロピニルである。
用語「シクロアルキル」または「C3−7−シクロアルキル」は、3〜7個の炭素原子を含む飽和炭素環基を表し、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルである。特に好ましくはシクロペンチルである。
用語「低級シクロアルキルアルキル」または「C3−7−シクロアルキル−C1−8−アルキル」は、上記に定義された低級アルキル基であって、低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子がシクロアルキルで置き換えられているものを指す。好ましい例は、シクロプロピルメチルである。
用語「アルコキシ」は、基R′−O−を指し、ここでR′は低級アルキルであり、用語「低級アルキル」は上記で与えられた意味を有する。低級アルコキシ基の例は、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec.ブトキシおよびtert.ブトキシであり、好ましくはメトキシおよびエトキシであり、最も好ましくはメトキシである。
用語「低級アルコキシアルキル」または「C1−8−アルコキシ−C1−8−アルキル」は、上記に定義された低級アルキル基であって、低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子がアルコキシ基、好ましくはメトキシまたはエトキシにより置き換えられているものを指す。好ましい低級アルコキシアルキル基の中には、2−メトキシエチルまたは3−メトキシプロピルがある。
用語「アルキルスルファニル」または「C1−8−アルキルスルファニル」は、基R′−S−を指し、ここでR′は低級アルキルであり、用語「低級アルキル」は上記に与えられた意味を有する。アルキルスルファニルの例は、例えばメチルスルファニルまたはエチルスルファニルである。
用語「低級アルキルスルファニルアルキル」または「C1−8−アルキルスルファニル−C1−8−アルキル」は、上記に定義された低級アルキル基を指し、ここで低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子は、アルキルスルファニル基、好ましくはメタンスルファニルで置き換えられている。好ましい低級アルキルスルファニルアルキル基の例は、2−メタンスルファニルエチルである。
用語「低級ヒドロキシアルキル」または「ヒドロキシC1−8−アルキル」は、上記に定義された低級アルキル基を指し、ここで低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子は、ヒドロキシ基で置き換えられている。低級ヒドロキシアルキル基の例は、ヒドロキシメチルまたはヒドロキシエチルである。
用語「ジアルキルアミノ」は、基−NR′R″を指し、ここでR′およびR″は低級アルキルであり、用語「低級アルキル」は上記に与えられた意味を有する。好ましいジアルキルアミノ基は、ジメチルアミノである。
用語「低級ジアルキルアミノアルキル」または「C1−8−ジアルキルアミノ−C1−8−アルキル」は、上記に定義された低級アルキル基を指し、ここで低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子は、ジアルキルアミノ基、好ましくはジメチルアミノで置き換えられている。好ましい低級ジアルキルアミノアルキル基は、3−ジメチルアミノプロピルである。
用語「アルキルスルホニル」または「低級アルキルスルホニル」は、基R′−S(O)−を指し、ここでR′は低級アルキルであり、用語「低級アルキル」は上記に与えられた意味を有する。アルキルスルホニル基の例は、例えばメチルスルホニルまたはエチルスルホニルである。
用語「低級フェニルスルホニル」は、基「フェニル−S(O)−」を意味する。
用語「ハロゲン」はフッ素、塩素、臭素およびヨウ素を指し、好ましくはフッ素、塩素および臭素である。
用語「低級ハロゲンアルキル」または「ハロゲン−C1−8−アルキル」は、上記に定義された低級アルキル基を指し、ここで低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフルオロまたはクロロ、最も好ましくはフルオロによって置き換えられている。好ましいハロゲン化低級アルキル基の中には、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロエチル、フルオロメチルおよびクロロメチルがあり、特に好ましくはトリフルオロメチルである。
用語「低級ハロゲンアルコキシ」または「ハロゲン−C1−8−アルコキシ」は、上記に定義された低級アルコキシ基を指し、ここで低級アルコキシ基の少なくとも一つの水素原子は、ハロゲン原子、好ましくはフルオロまたはクロロ、最も好ましくはフルオロによって置き換えられている。好ましいハロゲン化低級アルキル基の中には、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、フルオロメトキシおよびクロロメトキシがあり、特に好ましくはトリフルオロメトキシである。
用語「低級アルカノイル」は、基−CO−R′を指し、ここでR′は低級アルキルであり、用語「低級アルキル」は上記に与えられた意味を有する。好ましくは基−CO−R′であり、ここでR′はメチルであり、アセチル基を意味する。
用語「カルバモイル」は、基−CO−NHを指す。
用語「ジアルキルカルバモイル」は、基−CO−NR′R″を指し、ここでR′およびR″は低級アルキルであり、用語「低級アルキル」は上記に与えられた意味を有する。好ましいジアルキルカルバモイル基はジメチルカルバモイルである。
用語「低級ジアルキルカルバモイルアルキル」または「C1−8−ジアルキルカルバモイル−C1−8−アルキル」は、上記に定義した低級アルキル基を指し、ここで低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子は、ジアルキルカルバモイル基、好ましくはジメチルカルバモイルで置き換えられている。好ましい低級ジアルキルカルバモイルアルキル基は3−ジメチルカルバモイルプロピルである。
用語「低級フェニルアルキル」または「フェニル−C1−8−アルキル」は、上記に定義した低級アルキル基を指し、ここで低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子はフェニル基で置き換えられている。好ましい低級フェニルアルキル基はベンジルまたはフェネチルである。
用語「ヘテロアリール」は、芳香族5員または6員環を指し、これは窒素、酸素および/または硫黄から選択される原子を一つ、二つまたは三つ含むことができる。ヘテロアリール基の例は、例えばフリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリルまたはピロリルである。特に好ましくはピリジル、チアゾリルおよびオキサゾリルである。
用語「低級ヘテロアリールアルキル」または「ヘテロアリール−C1−8−アルキル」は、上記に定義した低級アルキル基を指し、ここで低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子は、上記に定義したヘテロアリール基で置き換えられている。
用語「ヘテロシクリル」は、飽和または部分不飽和の5員または6員環を指し、これは窒素、酸素および/または硫黄から選択される原子を一つ、二つまたは三つ含むことができる。ヘテロシクリル環の例はピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニル、ピロリジニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、チアジアゾリジニル、ジヒドロフリル、テトラヒドロフリル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロピラニルおよびチオモルホリニルを含む。好ましいヘテロシクリル基はピペリジニルまたはテトラヒドロピラニルである。
用語「低級ヘテロシクリルアルキル」または「ヘテロシクリル−C1−8−アルキル」は、上記に定義された低級アルキル基を指し、ここで低級アルキル基の少なくとも一つの水素原子は、上記に定義されたヘテロシクリル基で置き換えられている。
用語「場合により窒素、酸素もしくは硫黄から選択されるさらなるヘテロ原子を含んでいる飽和4員、5員、6員もしくは7員の複素環を形成し」は、飽和N−複素環を指し、これは場合によりさらなる窒素、酸素または硫黄原子を含んでいてもよく、例えばアゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニルまたはアゼパニルである。「部分的に不飽和である4員、5員、6員もしくは7員の複素環」は、上記に定義された複素環であって二重結合を含むものを意味し、例えば2,5−ジヒドロピロリルまたは3,6−ジヒドロ−2H−ピリジニルである。「スルフィニル基またはスルホニル基を含んでいる飽和もしくは部分的に不飽和である4員、5員、6員もしくは7員の複素環」は、−S(O)−基または−SO−基を含むN−複素環を意味し、例えば1−オキソチオモルホリニルまたは1,1−ジオキソチオモルホリニルである。複素環は非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびオキソから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されていてもよい。複素環はまた、フェニル環と縮合されていてもよい(該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されていてもよい)。そのような縮合された複素環の例は、1,4−ジヒドロイソインドールである。
用語「オキソ」は、複素環のC原子が=Oで置換されていてもよいことを意味し、従って複素環が一つまたはこれより多くのカルボニル(−CO−)基を含んでもよいことを意味する。
用語「薬学的に許容し得る塩」は、遊離塩基または遊離酸の生物学的有効性および物性を保持する塩を指し、これらは生物学的に、または別な側面で望ましくないものではない。塩は、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などのような無機酸、好ましくは塩酸、および酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、サリチル酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、N−アセチルシステインなどのような有機酸と共に生成される。さらに、これらの塩は遊離酸に無機塩基または有機塩基を付加させることにより調製してもよい。無機塩基に由来する塩は、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム塩などを含むが、これらに限定されない。有機塩基に由来する塩は、一級、二級および三級アミン、天然の置換アミンを含む置換アミン、環状アミンおよび塩基性イオン交換樹脂、例えばイソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、リジン、アルギニン、N−エチルピペリジン、ピペリジン、ポリイミン樹脂などの塩を含むが、これらに限定されない。式(I)の化合物は、双性イオンの形態で存在することもできる。特に好ましい式(I)の化合物の薬学的に許容し得る塩は、塩酸塩である。
式(I)の化合物は、溶媒和、例えば水和されていてもよい。溶媒和は、製造プロセスの過程においてもたらされてもよく、または、例えば最初は無水である式(I)の化合物の吸湿性の結果として起こってもよい(水和)。薬学的に許容し得る塩という用語は、生理学的に許容し得る溶媒和物をも含む。
「異性体」は、同一の分子式を有するが、原子の結合の性質もしくは順序または原子の空間的な配置が異なる化合物である。原子の空間的な配置が異なる異性体は、「立体異性体」と呼ばれる。立体異性体であって互いの鏡像でないものは「ジアステレオ異性体」と呼ばれ、立体異性体であって重ね合わせることが出来ない鏡像であるものは「エナンチオマー」、または時には光学異性体と呼ばれる。四つの同一でない置換基に結合している炭素原子は「キラル中心」と呼ばれる。
詳細には、本発明は一般式(I):
Figure 2009519290

[式中、
は、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、
低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換フェニルか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、該ヘテロアリール環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていていてもよい)、および
低級ヘテロシクリルアルキル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)
からなる群より選択され;
は、
水素、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換フェニルか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、該ヘテロアリール環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、および
低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)、および
低級ヘテロシクリルアルキル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)
からなる群から選択されるか;あるいは
とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄から選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基またはスルホニル基を含んでいる飽和もしくは部分的に不飽和である4員、5員、6員もしくは7員複素環を形成し、
該飽和もしくは部分的に不飽和である複素環が、
非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一、二もしくは三つの基で置換されているか、あるいは
フェニル環と縮合され(該フェニル環は非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンから独立に選択される一、二または三つの基で置換されている);
は、
水素、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、
低級アルコキシアルキル、低級ハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級アルカノイル、低級シアノアルキル、低級アルキルスルホニル、
フェニルスルホニル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
非置換フェニルか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、および
非置換ヘテロアリールか、または低級アルキルもしくはハロゲンから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているヘテロアリール
からなる群から選択され;
は、
低級アルキルまたはシクロアルキルである]で示される化合物、ならびにその薬学的に許容し得る塩に関する。
本発明の好ましい式(I)の化合物は、
が、
水素、
低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
低級ヒドロキシアルキル、
低級アルコキシアルキル、
低級アルキルスルファニルアルキル、
低級ジアルキルアミノアルキル、
低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
非置換フェニルか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
低級ヘテロアリールアルキル(ここで、該ヘテロアリール環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)、および
低級ヘテロシクリルアルキル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)
からなる群より選択され;
が、
水素または低級アルキルである、式(I)の化合物である。
より好ましくは、
が、低級アルキル、シクロアルキルおよび低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)からなる群より選択される、式(I)の化合物であり、それらの化合物において、Rが低級アルキル、シクロアルキルおよび低級ヘテロシクリル(ここでヘテロシクリル環は非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)からなる群より選択され、さらにRが水素または低級アルキルであるものが特に好ましい。
最も好ましくは、Rはエチル、n−プロピル、i−プロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびテトラヒドロピランからなる群から選択される。
さらに、本発明の式(I)の化合物は、
とRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄から選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基またはスルホニル基を含んでいる飽和もしくは部分的に不飽和である4員、5員、6員もしくは7員複素環(該飽和もしくは部分的に不飽和である複素環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されているか、あるいはフェニル環と縮合されている(該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンから独立に選択される一つ、二つまたは三つの基で置換されている))を形成するものが好ましい。
それらの化合物のうち、
とRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、モルホリン、ピペリジン、2,5−ジヒドロピロール、ピロリジン、アゼパン、ピペラジン、アゼチジン、チオモルホリンおよび3,6−ジヒドロ−2H−ピリジンからなる群より選択される複素環(該複素環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されているか、あるいはフェニル環と縮合されている(該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されている))を形成する、化合物が好ましい。
特に好ましいのは、
とRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ピロリジン、2,5−ジヒドロピロール、モルホリン、ピペリジン、アゼパンおよび1,3−ジヒドロイソインドールからなる群より選択される複素環(ここで、該複素環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されている)を形成する、式(I)の化合物である。
さらに好ましくは、
とRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、2−イソプロピル−ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、3−メチルピペリジン、2−メチルピペリジン、4−メチル−ピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、3,3−ジフルオロピペリジン、4,4−ジフルオロピペリジン、4−メトキシピペリジン、3−ヒドロキシピペリジン、4−トリフルオロメチルピペリジン、アゼパンおよび1,3−ジヒドロイソインドールからなる群より選択される複素環を形成している。
さらに、本発明の式(I)の化合物は、Rが水素、低級アルキル、低級ハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキルおよび低級シアノアルキルからなる群より選択されるものが好ましい。
式(I)の化合物であって、Rが水素であるものが特に好ましい。
本発明の式(I)の化合物でさらに好ましいのは、Rが低級アルキルであるものであり、それらの化合物において、Rがイソプロピルであるものが特に好ましい。
さらに、本発明の式(I)の化合物で好ましいものは、Rがシクロアルキルであるものである。それらの式(I)の化合物において、Rがシクロペンチルであるものが特に好ましい。
好ましい式(I)の化合物の例は、以下である:
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸シクロペンチルアミド、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−トリフルオロ−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸プロピルアミド、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド、
アゼパン−1−イル−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸シクロペンチルアミド、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
(4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
(2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
(3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
(3,5−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−トリフルオロ−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸プロピルアミド、
5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド、
5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アミド、
およびその薬学的に許容し得る塩。
本発明の特に好ましい式(I)の化合物は、以下である:
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸プロピルアミド、
(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
およびその薬学的に許容し得る塩。
さらに、式(I)の化合物の薬学的に許容し得る塩および式(I)の化合物の薬学的に許容し得るエステルは、個別に本発明の好ましい実施形態を構成する。
式(I)の化合物は、酸、例えば薬学的に許容し得る酸との酸付加塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、サリチル酸塩、硫酸塩、ピルビン酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、マンデル酸塩、酒石酸塩およびメタンスルホン酸塩を形成してもよい。好ましくは、塩酸塩である。式(I)の化合物の溶媒和物および水和物、およびそれらの塩も本発明の一部を構成する。
式(I)の化合物は、一つまたはそれ以上の不斉炭素原子を有することができ、光学的に純粋なエナンチオマー、例えばラセミ体のようなエナンチオマーの混合物、光学的に純粋なジアステレオ異性体、ジアステレオ異性体の混合物、ジアステレオ異性体のラセミ体またはジアステレオ異性体のラセミ体の混合物の形態で存在することができる。光学活性な形態は、例えばラセミ体の分割、不斉合成または不斉クロマトグラフィー(キラルな吸着剤または溶離剤によるクロマトグラフィー)により得ることができる。本発明は、これらの形態の全てを包含する。
本発明における一般式(I)の化合物は、官能基において誘導体化して、インビボで親化合物に戻る変換が可能な誘導体を提供してもよいことが理解される。インビボにおいて一般式(I)の親化合物を生成することが可能な、生理的に許容し得、代謝的に不安定な誘導体もまた本発明の範囲に含まれる。
本発明のさらなる態様は、上記に定義した式(I)の化合物の製造方法であり、本方法は、式(II):
Figure 2009519290

[式中、Rは前記で定義した通りである]で示される化合物を、式(III):
Figure 2009519290

[式中、RおよびRは前記で定義した通りである]で示されるアミンと塩基性条件下でカップリングし、式(IA):
Figure 2009519290

[式中、Rは水素である]で示される化合物を得て、場合により式(IB):
Figure 2009519290

[式中、Rは水素以外の前記で定義した基である]で示される化合物に転換し、
所望であれば、
得られた化合物を薬学的に許容し得る酸付加塩に変換することを含む。
式(IB)の化合物へ転換するとは、式(IA)の化合物を、無水条件下において適切な溶媒中で適切な塩基によって処理し(例えば、DMF中で水素化ナトリウムによって)、中間体のアニオンをアルキル化またはアシル化剤R−X(ここで、Xは例えばヨウ化物、臭化物、メタンスルホナートまたは塩化物などの脱離基を意味する)と反応させ、式(IB)の化合物(ここで、Rは低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、低級ハロゲンアルキル、低級ヒドロキシハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキル、低級アルキルカルボニル、低級アルキルスルホニルまたはフェニルスルホニルを意味する)を得ることを意味する。
アルキル化またはアシル化剤R−Xの典型的な例は、ヨウ化メチル、臭化ベンジル、2,2,2−トリフルオロエチル−メタンスルホナート、塩化アセチルまたは塩化ベンゼンスルホニルである。
より詳細には、式(I)の化合物は下記に与えられる方法、実施例において与えられる方法または類似した方法によって製造することができる。本発明の式(I)の化合物の調製は、連続的な、または収束的な合成経路によって行ってもよい。本発明の合成は以下のスキームに示される。反応の実行および結果として得られる生成物の精製に必要な技術は、当業者に既知である。本方法に関する以下の記載において使用される置換基およびインデックスは、それに相違することが示唆されていない限り、ここに与えられる意味を有する。
出発物質は、市販されているか、あるいは以下に与えられる方法に類似した方法、本記載で挙げられた引例もしくは実施例において記載されている方法または本技術において既知である方法によって調製することができる。
式(II)で示される中間体は、スキーム1に示されている方法に従って調製することができる。
Figure 2009519290
式(II)の化合物は、(Z)−3−(2−クロロ−5−ニトロ−ピリジン−4−イル)−2−ヒドロキシ−アクリル酸エチルエステル(V)から出発する方法によってスキーム1に従って調製することができる。Vは、2−クロロ−4−メチル−5−ニトロピリジン(IV)とシュウ酸ジエチルから、カリウムエトキシド、カリウムtert−ブトキシドまたは好ましくは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)などの強塩基の存在下でのアルドール縮合によって生成される。
クロロ置換されたピリジン誘導体とピペラジンとのカップリングは、文献に広く記載されており、その方法は当業者に既知である(そのような反応に影響する、文献に記載されている反応条件については、例えば:Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition, Richard C. Larock. John Wiley & Sons, New York, NY. 1999を参照)。(Z)−3−(2−クロロ−5−ニトロ−ピリジン−4−イル)−2−ヒドロキシ−アクリル酸エチルエステル(V)は、ピペラジン誘導体(VI)(必要に応じて、市販されているか、あるいは引例に記載されている方法もしくは本技術において既知である方法により入手可能である)との反応を通して対応するピペラジニル誘導体(VII)に好都合に変換することができる。反応は、溶媒の存在下または非存在下で、かつ塩基の存在下または非存在下で行うことができる。我々は、水および/またはジメチルホルムアミド(DMF)のような溶媒中で、かつ必要であればトリエチルアミンまたはジイソプロピル−エチルアミン(DIPEA)のような塩基の存在下で反応を行うのが好都合であることを見出した。用いられる溶媒の性質には、反応または関与する試薬に対して不利な影響を持たず、試薬を少なくともある程度溶解することができれば、特に制約はない。適切な溶媒の例は、DMF、ジクロロメタン(DCM)、ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)等を含む。反応は、広範囲にわたる温度において行うことができ、厳密な反応温度は、本発明にとって重大ではない。我々は、加熱することにより反応を外界温度から還流までの温度で行うことが好都合であることを見出した。反応に要求される時間も、多くの要因、とりわけ反応温度および試薬の性質に依存して大きく変化し得る。0.5時間から数日の時間で通常はピペラジニルピリジン誘導体(VII)を得るのに充分である。
次に、式(II)の化合物を、ピペラジニルピリジン誘導体(VII)よりa)70〜90℃温度範囲において酢酸中、鉄粉と反応させることによりエステル(VIII)を得、そしてb)塩基性条件下(例えばテトラヒドロフラン、メタノールもしくは水またはそれらの混合物のような極性溶媒中、水酸化リチウムと共に)でエステル(VIII)を加水分解することによって得る。室温における12時間から24時間の時間で通常は式(II)のカルボン酸を得るのに充分である。
Figure 2009519290
一般式(IA)および(IB)の化合物は、スキーム2に従って調製することができる。カルボン酸(II)とアミン(III)(市販されているか、あるいは引例に記載されている方法もしくは本技術において既知である方法によって入手可能である)とのカップリングは、文献に広く記載されており(例えば、Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition, Richard C. Larock. John Wiley & Sons , New York, NY. 1999)、例えばN,N−カルボニルジイミダゾール(CDI)、1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール(HOBT)またはO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N,N−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)のようなカップリング試薬の使用を、例えばジメチルホルムアミド(DMF)またはジオキサンのような適切な溶媒中、塩基(例えばトリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン)の存在下で適用することにより達成することができる。
式(IB)で示される中間体は、例えば式(IA)で示される中間体を適切な溶媒中、無水条件下で適切な塩基により処理し(例えばDMF中の水素化ナトリウム)、中間体のアニオンを例えばヨウ化メチル、2−ブロモプロパン、2,2,2−トリフルオロエチル−メタンスルホナート、メタンスルホニルクロリドまたはフェニルスルホニルクロリドのようなアルキル化またはアシル化試薬R−Xと反応させることにより得ることができる。それらの場合において、Rはメチル、トリフルオロメチル、イソプロピルまたはアルキル−もしくはアリールスルホニル基を意味し、Xは例えばヨウ化物、臭化物、メタンスルホナートまたは塩化物のような脱離基を意味する。Rがフェニルまたは置換されたフェニル基を意味する式(IB)の化合物は、当業者に既知である方法および文献に記載されている方法(例えば、W.W.K.R. Mederski et. al, Tetrahedron, 1999, 55, 12757)により合成することができる。例えば、式(IA)で示される中間体を、妥当な触媒(例えば酢酸銅(II))および塩基(例えばピリジン)を、例えばジクロロメタンのような適切な溶媒中で使用して、場合により置換されたフェニルボロン酸と反応させる。
上記に記載したように、本発明の式(I)の化合物は、H3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防のための医薬として使用することができる。
この文脈において、「H3受容体の調節に関連した疾病」という表現は、H3受容体の調節により治療および/または予防することができる疾病を意味する。そのような疾病は、肥満、メタボリック症候群(シンドロームX)、神経性の疾病、例えばアルツハイマー病、認知症、加齢に関連した記憶障害、軽度認知機能障害、認知障害、注意欠陥多動性障害、てんかん、神経因性疼痛、炎症性疼痛、偏頭痛、パーキンソン病、多発性硬化症、脳卒中、めまい、統合失調症、うつ、耽溺、乗り物酔いおよびナルコレプシーを含む睡眠障害、ならびに喘息、アレルギー、アレルギーに誘発される気道応答、うっ血、慢性閉塞性肺疾患および胃腸障害を含む他の疾病を包含するが、これらに限定されない。
好ましい態様においては、「H3受容体の調節に関連した疾病」という表現は肥満、メタボリック症候群(シンドロームX)および他の摂食障害に関連し、肥満が特に好ましい。
本発明は従って、上記に定義した化合物および薬学的に許容されうる担体および/またはアジュバントを含む薬剤組成物にも関する。
さらに、本発明は治療活性物質として、特にH3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防のための治療活性物質として使用するための上記に定義した化合物に関する。
別の実施態様においては、本発明はH3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防の方法に関し、この方法は、治療有効量の式(I)の化合物をヒトまたは動物に投与することを含む。好ましくは肥満の治療および/または予防のための方法である。
本発明はさらに、H3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防のための上記で規定した式(I)の化合物の使用に関する。
さらに、本発明はH3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防のための医薬の調製における上記に定義した式(I)の化合物の使用に関する。好ましくは肥満の治療および/または予防のための医薬の調製における上記に定義した式(I)の化合物の使用である。
さらに、本発明はリパーゼ阻害剤による処置も受けている患者における肥満の治療および予防のための医薬の製造における式(I)の化合物の使用に関し、特にここで、リパーゼ阻害剤はオルリスタットである。
本発明のさらに好ましい目的は、肥満および肥満に関連した疾病の治療または予防の方法を提供することであり、治療有効量の式(I)の化合物を、治療有効量の肥満または摂食障害の処置のための他の薬剤とを、これらが共に効果的な軽減をもたらす様に組み合わせてまたは関連付けて投与することを含む。適切な他の薬剤には、食欲抑制剤、リパーゼ阻害剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)および体脂肪の代謝を促進する薬剤が含まれるが、これらに限定されない。上記の薬剤の組み合わせまたは関連付けは、個別の、連続したまたは同時の投与であってもよい。
用語「リパーゼ阻害剤」は、例えば胃および膵臓のリパーゼなどのリパーゼの作用を阻害することができる化合物を指す。例えば、米国特許4,598,089に記載されているオルリスタットおよびリプスタチンはリパーゼの強力な阻害剤である。リプスタチンは菌に由来する天然物であり、オルリスタットはリプスタチンの水素添加の結果として得られる。他のリパーゼ阻害剤には、一般にパンクリシンと呼ばれる化合物類が含まれる。パンクリシンは、オルリスタットの類似物質である(Mutoh et al, 1994)。用語「リパーゼ阻害剤」は、例えば国際特許出願WO99/34786(Geltex Pharmaceuticals Inc.)に記載されているポリマーに結合されたリパーゼ阻害剤も指す。これらのポリマーは、リパーゼを阻害する1つもしくはそれ以上の基で置換されていることを特徴とする。用語「リパーゼ阻害剤」は、これらの化合物の薬学的に許容し得る塩も含む。用語「リパーゼ阻害剤」は、好ましくはテトラヒドロリプスタチンを指す。治療有効量の式(I)の化合物と治療有効量のテトラヒドロリプスタチンとを、組み合わせてまたは関連付けて投与することが特に好ましい。
テトラヒドロリプスタチン(オルリスタット)は、肥満および高脂血症の制御または予防のために有用な既知化合物である。オルリスタットを作製する方法も記載している1986年7月1日に発行された米国特許4,598,089号、および適切な薬剤組成物を記載している米国特許6,004,996号を参照されたい。さらに適切な薬剤組成物は、例えば国際特許出願WO00/09122およびWO00/09123に記載されている。オルリスタットの調製のためのさらなる工程は、欧州特許出願公開番号0185359号、0189577号、0443449,および0524495号に記載されている。
本発明の化合物と組み合わせて使用される適切な食欲抑制剤には、APD356、アミノレックス、アンフェクロラール、アンフェタミン、アキソキン、ベンズフェタミン、ブプロピオン、クロルフェンテルミン、クロベンゾレックス、クロフォレックス、クロミノレックス、クロルテルミン、CP945598、シクレキセドリン、CYT009−GhrQb、デクスフェンフルラミン、デキストロアンフェタミン、ジエチルプロピオン、ジフェメトキシジン、N−エチルアンフェタミン、フェンブトラザート、フェンフルラミン、フェニソレクス、フェンプロポレックス、フルドレクス、フルミノレクス、フルフリルメチルアンフェタミン、レバムフェタミン、レボファセトペラン、マジンドール、メフェノレックス、メタンフェプラモン、メタンフェタミン、メトレレプチン、ノルプソイドエフェドリン、ペントレクス、フェンジメトラジン、フェンメトラジン、フェンテルミン、フェニルプロパノールアミン、ピシロレクス、リモナバン、シブトラミン、SLV319、SNAP7941、SR147778(スリナバント)、ステロイド系植物抽出物(例えばP57)およびTM30338およびこれらの薬学的に許容し得る塩が含まれるが、これらに限定されない。
最も好ましい食欲抑制剤は、シブトラミン、リモナバンおよびフェンテルミンである。
本発明の化合物と組み合わせて使用される適切な選択的セロトニン再取り込み阻害剤には:フルオキセチン、フルボキサミン、パロキセチンおよびセルトラリン、ならびにこれらの薬学的に許容し得る塩が含まれる。
体脂肪の代謝を促進する適切な薬剤には、成長ホルモン作動薬(例えば、AOD−9604)が含まれるが、これらに限定されない。
リパーゼ阻害剤、食欲抑制剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤および体脂肪の代謝を促進する薬剤からなる群より選択される化合物による処置も受けている患者において肥満を治療および予防するための医薬の製造における式(I)の化合物の使用もまた、本発明の目的である。
リパーゼ阻害剤による処置、好ましくはテトラヒドロリプスタチンによる処置も受けている患者において肥満を治療および予防するための医薬の製造における式(I)の化合物の使用もまた、本発明の目的である。
治療有効量の式(I)の化合物と、治療有効量のリパーゼ阻害剤とを組み合わせてまたは関連付けて投与することを含む、ヒトにおけるII型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))の治療または予防の方法を提供することは、さらに好ましい目的である。特にここで、リパーゼ阻害剤はテトラヒドロリプスタチンである。式(I)の化合物およびリパーゼ阻害剤、特にテトラヒドロリプスタチンの同時の、個別のまたは連続した投与のための上記に記載した方法もまた、本発明の目的である。
治療有効量の式(I)の化合物と、治療有効量の抗糖尿剤とを組み合わせてまたは関連付けて投与することを含む、ヒトにおけるII型糖尿病(非インスリン依存性糖尿病(NIDDM))の治療または予防の方法を提供することは、さらに好ましい目的である。
用語「抗糖尿病剤」は、1)ピオグリタゾン(アクトス)またはロシグリタゾン(アバンディア)等のPPARγ作動薬;2)メトホルミン(グルコファージ)等のビグアニド;3)グリベンクラミド、グリメピリド(アマリール)、グリピジド(グルコトロール)、グリブリド(ダイアベータ)等のスルホニル尿素;4)ナテグリニド(スターリックス)、レパグリミド(プランジン)等の非スルホニル尿素;5)GW−2331等のPPARα/γ作動薬;6)LAF−237(ビルダグリプチン)、MK−0431、BMS−477118(サクサグリプチン)またはGSK23A等のDPP−IV阻害剤;7)例えばWO00/58293A1に記載されている化合物等のグルコキナーゼ活性化剤;および8)アカルボース(プレコース)またはミグリトール(グリセット)等のα−グルコシダーゼ阻害剤からなる群より選択される化合物を指す。
式(I)の化合物と治療有効量の抗糖尿病剤の同時の、個別のまたは連続した投与のための上記に記載した方法もまた、本発明の目的である。
抗糖尿病剤による処置も受けている患者においてII型糖尿病を治療および予防するための医薬の製造における式(I)の化合物の使用もまた、本発明の目的である。
治療有効量の式(I)の化合物と、治療有効量の脂質低下剤とを組み合わせてまたは関連付けて投与することを含む、ヒトにおける脂質代謝異常の治療または予防の方法を提供することは、さらに好ましい目的である。
用語「脂質低下剤」は、1)コレスチラミン(クエストラン)、コレスチポール(コレスチド)等の胆汁酸捕捉剤;2)アトルバスタチン(リピトール)、セリバスタチン(バイコール)、フルバスタチン(レスコール)、プラバスタチン(プラバコール)、シンバスタチン(ゾコール)等のHMG−CoA還元酵素阻害剤;3)エゼチミブ等のコレステロール吸収阻害剤;4)トルセトラピブ、JTT705等のCETP阻害剤;5)ベクロフィブラート、ゲムフィブロジル(ロピッド)、フェノフィブラート(リピディル)、ベザフィブラート(ベザリップ)等のPPARα−作動薬;6)ナイアシン受容体等のリポ蛋白合成阻害剤;および7)ニコチン酸等のナイアシン受容体作動薬からなる群から選択される化合物を指す。
式(I)の化合物と治療有効量の脂質低下剤の同時の、個別のまたは連続した投与のための上記に記載した方法もまた、本発明の目的である。
脂質低下剤による処置を受けている患者において脂質代謝異常を治療および予防するための医薬の製造における式(I)の化合物の使用もまた、本発明の目的である。
治療有効量の式(I)の化合物と、治療有効量の降圧薬とを組み合わせてまたは関連付けて投与することを含む、ヒトにおける高血圧の治療または予防の方法を提供することは、さらに好ましい目的である。
用語「降圧剤」または「血圧降下剤」は、1)ベナゼプリル(ロテンシン)、カプトプリル(カポテン)、エナラプリル(バソテック)、ホシノプリル(モノプリル)、リシノプリル (プリニビル、ゼストリル)、モエキシプリル(ユニバスク)、ペリンドプリル(コベルサム)、キナプリル(アキュプリル)、ラミプリル(アルタス)、トランドラプリル(マビク)等を含むアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤;2)カンデサルタン(アタカンド)、エプロサルタン(テベテン)、イルベサルタン(アバプロ)、ロサルタン(コザール)、テルミサルタン(ミカディスク)、バルサルタン(ジオバン)等を含むアンジオテンシンII受容体拮抗薬;3)アセブトロール(セクトラール)、アテノロール(テノルミン)、ベタキソロール(ケルロン)、ビソプロロール(ゼベタ)、カルテオロール(カルトロール)、メトプロロール(ロプレッサー;トプロール−XL)、ナドロール(コルガード)、ペンブトロール(レバトール)、ピンドロール(ビスケン)、プロプラノロール(インデラール)、チモロール(ブロッカドレン) 等を含むβ−アドレナリン遮断薬;カルベジロール(コレグ)、ラベタロール(ノルモダイン)等を含むα/βアドレナリン遮断薬;プラゾシン(ミニプレス)、ドキサゾシン(カルドゥラ)、テラゾシン(ハイトリン)、フェノキシベンズアミン(ジベンジリン)等を含むα−1アドレナリン遮断薬;グアナドレル(ハイロレル(hylorel))、グアネチジン(イスメリン)、レセルピン(セルパシル)等を含む末梢性アドレナリン作動性ニューロン遮断薬;a−メチルドパ(アルドメット)、クロニジン(カタプレス)、グアナベンズ(ワイテンシン(wytensin))、グアンファシン(テネックス(tenex))等を含むα−2アドレナリン遮断薬のような(末梢性の、または中枢性の)アドレナリン遮断薬;4)ヒドララジン(アプレソリン)、ミノキシジル(ロニトレン(lonitren))、クロニジン(カタプレス)等を含む血管拡張薬(血管拡張剤);5)アムロジピン(ノルバスク)、フェロジピン(プレンジル)、イスラジピン(ダイナシルク)、ニカルジピン(カルジンsr(cardine sr))、ニフェジピン(プロカルディア、アダラト)、ニソルジピン(スラー(sular))、ジルチアゼム(カルディゼム)、ベラパミル(イソプチル(isoptil))等を含むカルシウムチャネル遮断薬;6)ヒドロクロロチアジド(ヒドロジウリル、ミクロジド(microzide))、クロロチアジド(ジウリル(diuril))、クロルタリドン(ハイグロトン)、インダパミド(ロゾール(lozol))、メトラゾン(ミクロクス)等を含むチアジド類およびチアジド様薬剤;ブメタニド(ブメックス(bumex))およびフロセミド(ラシックス)、エタクリン酸(エデクリン(edecrin))、トルセミド(デマデックス)等のようなループ利尿剤;アミロリド(ミダモール(midamor))、トリアムテレン(ダイレニウム(dyrenium))、スピロノラクトン(アルダクトン)、およびチアメニジン(シムコール(symcor))等を含むカリウム保持性の利尿剤のような利尿剤;7)メチロシン(デムサー(demser))等を含むチロシンヒドロキシラーゼ阻害剤;8)BMS−186716(オマパトリラット)、UK−79300(カンドキサトリル)、エカドトリル(シノルファン)、BP−1137(ファシドトリル)、UK−79300(サムパトリラト)等を含む中性エンドペプチダーゼ阻害剤;9)テゾセンタン(RO0610612)、A308165等を含むエンドセリン拮抗薬からなる群から選択される化合物を指す。
式(I)の化合物と治療有効量の降圧剤の同時の、個別のまたは連続した投与のための上記に記載した方法もまた、本発明の目的である。
降圧剤による処置も受けている患者において高血圧を治療および予防するための医薬の製造における式(I)の化合物の使用もまた、本発明の目的である。
上記に記載したように、式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容し得る塩は、価値のある薬理学的性質を有する。特に、本発明の化合物は良好なヒスタミン3受容体(H3R)拮抗薬および/または逆作動薬であることが見出された。
以下の試験を行うことにより、式(I)の化合物の活性を決定した。
H−(R)α−メチルヒスタミンとの結合アッセイ
Takahashi, K, Tokita, S., Kotani, H. (2003) J. Pharmacol. Exp. Therapeutics 307, 213-218に記載されている通りに調製されたHR3−CHO膜を使用して飽和結合試験を行った。
適切な量の膜(60〜80μgの蛋白質/ウェル)を、増加していく濃度のH−(R)α−メチルヒスタミン二塩酸塩(0.10〜10nM)と共にインキュベートした。200倍超の冷(R)α−メチルヒスタミン二臭化水素酸塩(最終濃度500nM)を用いて非特異的結合を決定した。インキュベーションは室温で(深いウェルのプレート中で、3時間の振盪)行った。各ウェルの最終容量は250μlであった。インキュベーションに続いてGF/Bフィルター(あらかじめTris50mM中の0.5%PEI 100μlに浸し、2時間200rpmで振盪させた)上で急速濾過した。濾過は、細胞収穫器を使用して行い、次にフィルタープレートを0.5M NaClを含む氷冷洗浄緩衝液で5回洗浄した。収穫後、プレートを55℃で60分間乾燥し、次にシンチレーション液(Microscint40、各ウェルに40マイクロリットル)を加え、プレートを室温にて200rpmで2時間振盪させた後にフィルター上の放射能の量をPackardトップカウンタにより決定した。
結合緩衝液:50mM Tris−HCl pH7.4および5mM MgCl×6HO pH7.4。洗浄緩衝液:50mM Tris−HCl pH7.4および5mM MgCl×6HOおよび0.5M NaCl pH7.4。
H3R逆作動薬の親和性の間接測定:増加していく12の濃度(10μM〜0.3nMの範囲)の選択された化合物を、ヒトHR3−CHO細胞系の膜を用いた競合結合試験において常に試験した。適切な量の蛋白質、例えばKdにおけるRAMHのおよそ500cpmの結合を、96ウェルプレート中でH(R)α−メチルヒスタミンの存在下で(最終濃度1nM=Kd)室温にて1時間、最終容量250μlでインキュベートした。200倍超の冷(R)α−メチルヒスタミン二臭化水素酸塩を使用して非特異的結合を決定した。
全ての化合物は、一つの濃度において二重に試験した。50%より高い[H]−RAMHの阻害を示した化合物は再び試験して一連の希釈試験におけるIC50を決定した。Cheng−Prusoff式(Cheng, Y, Prusoff, WH (1973) Biochem Pharmacol 22, 3099-3108)に基づいてIC50よりKiを算出した。
本発明の化合物は、Ki値を約1nM〜約1000nMの範囲内で示し、好ましくは約1nM〜約100nMであり、さらに好ましくは約1nM〜約30nMである。以下の表は、本発明のいくつかの選択された化合物において測定された値を示す。
Figure 2009519290
本発明の化合物のさらなる生物学的活性の実証は、本技術において既知であるインビトロ、エクスビボ、およびインビボのアッセイにより行い得る。例えば、糖尿病、シンドロームXまたは動脈硬化性疾患のような肥満に関連した疾病、および高トリグリセリド血症および高コレステロール血症のような関連した疾病の処置のための薬剤の有効性を実証するためには、以下のアッセイが使用され得る。
血糖値の測定方法
db/dbマウス(Jackson Laboratories,Bar Harbor,MEより取得)から採血し(目または尾の静脈より)、同等の平均血糖値に従ってグループ分けした。これらに、1日1回7〜14日間、試験化合物を経口的に(経管により、薬学的に許容し得るビヒクルに入れて)投与した。この時点において、動物から再び目または尾の静脈より採血して、血糖値を決定した。
トリグリセリド値の測定方法
hApoAlマウス(Jackson Laboratories,Bar Harbor,MEより取得)から採血し(目または尾の静脈より)、同等の平均血清トリグリセリド値に従ってグループ分けした。これらに、1日1回7〜14日間、試験化合物を経口的に(経管により、薬学的に許容し得るビヒクルに入れて)投与した。それから、動物から再び目または尾の静脈より採血して、血清トリグリセリド値を決定した。
HDL−コレステロール値の測定方法
HDL−コレステロール値を決定するために、hApoAlマウスから採血し、同等の平均血清HDL−コレステロール値に従ってグループ分けした。マウスに、1日1回7〜14日間、試験化合物またはビヒクルを経口的に投与し、次の日に採血した。血清を分析し、HDL−コレステロール値を求めた。
式(I)の化合物および薬学的に許容し得るその塩とエステルは、医薬として、例えば、経腸、非経口または局所投与の医薬製剤の形態で使用することができる。これらは、例えば、経口的に、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤または懸濁剤の剤形で、経腸的に、例えば坐剤の剤形で、非経口的に、例えば注射液またはは注入液の剤形で、あるいは局所的に、例えば軟膏、クリーム剤または油剤の剤形で投与することができる。
医薬製剤の製造は、記載された式(I)の化合物およびそれらの薬学的に許容されうるものを、適切であり、非毒性であり、不活性であり、治療上適合性のある固体または液体担体材料、および所望であれば通常の医薬佐剤と一緒にガレヌス製剤の投与形態にする、当業者に周知であろう方法により実施することができる。
適切な担体材料は、無機担体材料のみならず、有機担体材料でもある。従って、例えば、乳糖、トウモロコシデンプンまたはその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩が、錠剤、コーティング錠、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤の担体材料として使用できる。軟ゼラチンカプセル剤に適切な担体材料は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、ならびに半固体および液体ポリオールである(しかし、軟ゼラチンカプセル剤の場合、活性成分の性質によっては、担体を必要としないこともある)。液剤およびシロップ剤の製造に適切な担体材料は、例えば、水、ポリオール、ショ糖、転化糖等である。注射液に適切な担体材料は、例えば、水、アルコール、ポリオール、グリセロールおよび植物油である。坐剤に適切な担体材料は、例えば、天然または硬化油、ロウ、脂肪、および半液体または液体ポリオールである。局所用製剤に適切な担体材料は、グリセリド、半合成および合成グリセリド、硬化油、液体ロウ、流動パラフィン、液体脂肪アルコール、ステロール、ポリエチレングリコールおよびセルロース誘導体である。
通常の安定剤、防腐剤、湿潤剤および乳化剤、稠度向上剤、風味向上剤、浸透圧を変更する塩、緩衝物質、可溶化剤、着色剤およびマスキング剤、ならびに酸化防止剤が医薬佐剤として考慮される。
式(I)の化合物の投与は、制御されるべき疾病、患者の年齢および個別の状態、および投与の形態に依存して広い限界内で変化し得、当然のことながら各特定の事例における個別的要求に適合させられる。成人患者では、約1mg〜1000mg、特に約1mg〜100mgの1日量が考慮される。投与量によっては、1日量を幾つかの投与単位で投与することが好都合である。
医薬製剤は、好都合には、式(I)の化合物を約0.1〜500mg、好ましくは0.5〜100mg含有する。
下記の実施例は、本発明を更に詳細に説明するために役立つ。しかし、これらは本発明の範囲をどのようにも制限することを意図しない。
実施例
実施例1
[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン:
a)工程1:(Z)−3−(2−クロロ−5−ニトロ−ピリジン−4−イル)−2−ヒドロキシ−アクリル酸エチルエステル
シュウ酸ジエチル5.88mL(43.5mmol)中の2−クロロ−4−メチル−5−ニトロピリジン(市販)1.5g(8.7mmol)の混合物を1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン2.34ml(15.6mmol)で処理し、室温で4時間撹拌した。全ての揮発物を蒸発させた後、残留物を1N KHSO水溶液で酸性化し、DCMで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮して標記化合物3.16gを得、これを更に精製しないで次の工程で使用した。
MS(m/e):273.0(MH;100%)
b)工程2:(Z)−3−[2−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−5−ニトロ−ピリジン−4−イル]−2−ヒドロキシ−アクリル酸エチルエステル
DMF40mL中の(Z)−3−(2−クロロ−5−ニトロ−ピリジン−4−イル)−2−ヒドロキシ−アクリル酸エチルエステル3.16gの混合物を1−シクロペンチル−ピペラジン2.96g(192mmol)で処理し、1.5時間、110℃に加熱した。混合物を1N NaHCO水溶液で希釈して、DCMで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、蒸発乾固させて標記化合物を得、これを更に精製しないで使用した。
MS(m/e):391.1(MH;100%)
c)工程3:5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
(Z)−3−[2−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−5−ニトロ−ピリジン−4−イル]−2−ヒドロキシ−アクリル酸エチルエステルを酢酸40mL中で鉄粉末0.47gと80℃で6時間反応させた。全ての揮発物を蒸発させた後、残留物を水に取り、DCMで抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥し、蒸発乾固した。n−ヘプタン/酢酸エチル/0.1%NEtの勾配混合物で溶離するシリカでの精製により、生成物画分の蒸発の後に標記化合物0.65g(2−クロロ−4−メチル−5−ニトロピリジンから23%)を明褐色の固体として得た。
MS(m/e):343.1(MH;100%)
d)工程4:5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸(中間体1)
THF/メタノール/水中の5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル0.65g(1.9mmol)とLiOH×HOの混合物を、室温で16時間撹拌した。全ての揮発物を蒸発させた後、残留物を水に取り、濃HClを加えた。蒸発操作の後、残留物をジエチルエーテルで処理し、濾過し、再びジエチルエーテルで洗浄し、乾燥して標記化合物0.46g(69%)を橙色の固体として得た。
MS(m/e):315.4(MH;100%)
e)工程5:[5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン
DCM30ml中の5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸0.46g(1.31mmol)、オキサリルクロリド0.56mL(6.6mmol)およびDMF0.03mLの混合物を室温で1時間撹拌し、蒸発乾固した。中間形成された酸塩化物0.054mmolを含む一定分量を、室温で16時間かけてDCM2mL中のトリエチルアミン27mg(0.27mmol)とピロリジン11.6mg(0.16mmol)で処理した。全ての揮発物を蒸発させた後、残留物をDMF/メタノール/水/NEtの混合物に取り、アセトニトリル/水(0.05%NEt)勾配で溶離する逆相分取HPLC精製に処した。生成物画分を蒸発させた後、標記化合物4.1mg(14%)を得た。
MS(m/e):368.3(MH;100%)
中間体2
5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸
a)工程1:(Z)−2−ヒドロキシ−3−[2−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−5−ニトロ−ピリジン−4−イル]−アクリル酸エチルエステル
実施例1、工程2((Z)−3−[2−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−5−ニトロ−ピリジン−4−イル]−2−ヒドロキシ−アクリル酸エチルエステル)の合成において記載された手順に従って、標記化合物を2−クロロ−4−メチル−5−ニトロピリジンおよびイソプロピル−ピペラジンから合成し、単離した後に更に精製することなく使用した。
MS(m/e):365.0(MH;100%)
b)工程2:5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
実施例1、工程3(5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル)の合成において記載された手順に従って、標記化合物を(Z)−2−ヒドロキシ−3−[2−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−5−ニトロ−ピリジン−4−イル]−アクリル酸エチルエステルから合成し、単離した後に更に精製することなく使用した。
MS(m/e):317.3(MH;100%)
c)工程3:5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸(中間体2)
実施例1;工程4(5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸(中間体1))の合成において記載された手順に従って、5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステルから合成し、単離した後に更に精製することなく使用した。
MS(m/e):289.0(MH;100%)
実施例1の合成において記載された手順に従って、5−(ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン誘導体をさらに、表1に示されている対応する中間体と表1に示されている対応するアミンとから合成した。実施例は表1に編集され、実施例2〜実施例36を含む。
Figure 2009519290

Figure 2009519290

Figure 2009519290

Figure 2009519290

Figure 2009519290

Figure 2009519290
実施例A
下記の成分を含有するフィルムコーティング錠は常法により製造することができる:
成分 1錠当たり
核:
式(I)の化合物 10.0mg 200.0mg
微晶質セルロース 23.5mg 43.5mg
含水乳糖 60.0mg 70.0mg
ポビドンK30 12.5mg 15.0mg
デンプングリコール酸ナトリウム 12.5mg 17.0mg
ステアリン酸マグネシウム 1.5mg 4.5mg
(核重量) 120.0mg 350.0mg
フィルムコート:
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 3.5mg 7.0mg
ポリエチレングリコール6000 0.8mg 1.6mg
タルク 1.3mg 2.6mg
酸化鉄(黄色) 0.8mg 1.6mg
二酸化チタン 0.8mg 1.6mg
活性成分を篩にかけ、微晶質セルロースと混合し、混合物をポリビニルピロリドンの水溶液で造粒する。顆粒をデンプングリコール酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムと混合し、圧縮して、それぞれ120または350mgの核を得る。上記のフィルムコートの水溶液/懸濁液を核に塗布する。
実施例B
下記の成分を含有するカプセル剤は、常法により製造することができる:
成分 1カプセル当たり
式(I)の化合物 25.0mg
乳糖 150.0mg
トウモロコシデンプン 20.0mg
タルク 5.0mg
成分を篩にかけ、混合し、サイズ2のカプセルに充填する。
実施例C
注射液は下記の組成を有することができる:
式(I)の化合物 3.0mg
ゼラチン 150.0mg
フェノール 4.7mg
炭酸ナトリウム 最終pH 7を得るため
注射液用水 全量を1.0mlにする量
実施例D
下記の成分を含有する軟ゼラチンカプセル剤は常法により製造できる:
カプセル内容物
式(I)の化合物 5.0mg
黄ろう 8.0mg
硬化大豆油 8.0mg
部分的硬化植物油 34.0mg
大豆油 110.0mg
カプセル内容物の重量 165.0mg
ゼラチンカプセル
ゼラチン 75.0mg
グリセロール85% 32.0mg
Karion 83 8.0mg(乾物)
二酸化チタン 0.4mg
酸化鉄黄 1.1mg
活性成分を、温かく溶融している他の成分に溶解し、混合物を適切な大きさの軟ゼラチンカプセルに充填する。充填された軟ゼラチンカプセル剤を、通常の手順に従って処理する。
実施例E
下記の成分を含有するサッシェは常法により製造できる:
式(I)の化合物 50.0mg
乳糖、微細粉末 1015.0mg
微晶質セルロース(AVICEL PH 102) 1400.0mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 14.0mg
ポリビニルピロリドンK 30 10.0mg
ステアリン酸マグネシウム 10.0mg
風味添加剤 1.0mg
活性成分を、乳糖、微晶質セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムと混合し、水中のポリビニルピロリドンの混合物と共に造粒する。顆粒をステアリン酸マグネシウムおよび風味添加剤と混合し、サッシェに充填する。

Claims (29)

  1. 一般式(I):
    Figure 2009519290

    [式中、
    は、
    低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
    シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
    低級ヒドロキシアルキル、
    低級アルコキシアルキル、
    低級アルキルスルファニルアルキル、
    低級ジアルキルアミノアルキル、
    低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
    非置換フェニルか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
    低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
    低級ヘテロアリールアルキル(ここで、該ヘテロアリール環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
    低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていていてもよい)、および
    低級ヘテロシクリルアルキル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)
    からなる群より選択され;
    は、
    水素、
    低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
    シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
    低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシアルキル、
    低級アルキルスルファニルアルキル、
    低級ジアルキルアミノアルキル、
    低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
    非置換フェニルか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
    低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
    低級ヘテロアリールアルキル(ここで、該ヘテロアリール環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、および
    低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)、および
    低級ヘテロシクリルアルキル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)
    からなる群から選択されるか;あるいは
    とRは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄から選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基またはスルホニル基を含んでいる飽和もしくは部分的に不飽和である4員、5員、6員もしくは7員複素環を形成し、
    該飽和もしくは部分的に不飽和である複素環が、
    非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一、二もしくは三つの基で置換されているか、あるいは
    フェニル環と縮合され(該フェニル環は非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンから独立に選択される一、二または三つの基で置換されている);
    は、
    水素、低級アルキル、低級ヒドロキシアルキル、
    低級アルコキシアルキル、低級ハロゲンアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
    低級アルカノイル、低級シアノアルキル、低級アルキルスルホニル、
    フェニルスルホニル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
    非置換フェニルか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
    低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシ、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、および
    非置換ヘテロアリールか、または低級アルキルもしくはハロゲンから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているヘテロアリール
    からなる群から選択され;
    は、
    低級アルキルまたはシクロアルキルである]で示される化合物、ならびにその薬学的に許容し得る塩。
  2. が、
    水素、
    低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、
    シクロアルキル、低級シクロアルキルアルキル、
    低級ヒドロキシアルキル、
    低級アルコキシアルキル、
    低級アルキルスルファニルアルキル、
    低級ジアルキルアミノアルキル、
    低級ジアルキルカルバモイルアルキル、
    非置換フェニルか、または低級アルキル、低級ハロゲンアルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されているフェニル、
    低級フェニルアルキル(ここで、該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
    低級ヘテロアリールアルキル(ここで、該ヘテロアリール環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、低級アルコキシおよび低級ヒドロキシアルキルから独立に選択される一つもしくは二つの基で置換されていてもよい)、
    低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)、および
    低級ヘテロシクリルアルキル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)
    からなる群より選択され;
    が、
    水素または低級アルキルである、請求項1記載の式(I)で示される化合物。
  3. が、低級アルキル、シクロアルキルおよび低級ヘテロシクリル(ここで、該ヘテロシクリル環は、非置換であるか、または一つもしくは二つの低級アルキル基で置換されていてもよい)からなる群より選択される、請求項1または2記載の式(I)で示される化合物。
  4. とRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、場合により窒素、酸素もしくは硫黄から選択されるさらなるヘテロ原子、スルフィニル基またはスルホニル基を含んでいる飽和もしくは部分的に不飽和である4員、5員、6員もしくは7員複素環(該飽和もしくは部分的に不飽和である複素環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級ヒドロキシアルキル、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されているか、あるいはフェニル環と縮合されている(該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンから独立に選択される一つ、二つまたは三つの基で置換されている))を形成する、請求項1記載の式(I)で示される化合物。
  5. とRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、モルホリン、ピペリジン、2,5−ジヒドロピロール、ピロリジン、アゼパン、ピペラジン、アゼチジン、チオモルホリンおよび3,6−ジヒドロ−2H−ピリジンからなる群より選択される複素環(該複素環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されているか、あるいはフェニル環と縮合されている(該フェニル環は、非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシおよびハロゲンから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されている))を形成する、請求項1または4記載の式(I)で示される化合物。
  6. とRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ピロリジン、2,5−ジヒドロピロール、モルホリン、ピペリジン、アゼパンおよび1,3−ジヒドロイソインドールからなる群より選択される複素環(ここで、該複素環は、非置換であるか、または低級アルキル、ハロゲン、ハロゲンアルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジルおよびカルバモイルから独立に選択される一つ、二つもしくは三つの基で置換されている)を形成する、請求項1、4または5のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物。
  7. とRが、それらが結合している窒素原子と一緒になって、ピロリジン、3−ヒドロキシピロリジン、2−イソプロピル−ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、3−メチルピペリジン、2−メチルピペリジン、4−メチル−ピペリジン、3,5−ジメチルピペリジン、3,3−ジフルオロピペリジン、4,4−ジフルオロピペリジン、4−メトキシピペリジン、3−ヒドロキシピペリジン、4−トリフルオロメチルピペリジン、アゼパンおよび1,3−ジヒドロイソインドールからなる群より選択される複素環を形成する、請求項1、または4〜6のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物。
  8. が水素である、請求項1〜7のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物。
  9. が低級アルキルである、請求項1〜8のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物。
  10. がイソプロピルである、請求項1〜9のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物。
  11. がシクロアルキルである、請求項1〜10のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物。
  12. がシクロペンチルである、請求項1〜9のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物。
  13. [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
    5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸シクロペンチルアミド、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−トリフルオロ−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸プロピルアミド、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピペリジン−1−イル−メタノン、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−ピロリジン−1−イル−メタノン、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−モルホリン−4−イル−メタノン、
    (1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸シクロヘキシルアミド、
    アゼパン−1−イル−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(2−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸シクロペンチルアミド、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(2−イソプロピル−ピロリジン−1−イル)−メタノン、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    (3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    (4,4−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    (3,3−ジフルオロ−ピペリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メトキシ−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    (2,5−ジヒドロ−ピロール−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    (3−ヒドロキシ−ピペリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    (3,5−ジメチル−ピペリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    [5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−トリフルオロ−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸プロピルアミド、
    5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸ジエチルアミド、
    5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸(テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アミド、
    からなる群より選択される請求項1記載の式(I)で示される化合物、およびその薬学的に許容し得る塩。
  14. [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(3−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    [5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−(4−メチル−ピペリジン−1−イル)−メタノン、
    5−(4−シクロペンチル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−カルボン酸プロピルアミド、
    (3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−[5−(4−イソプロピル−ピペラジン−1−イル)−1H−ピロロ[2,3−c]ピリジン−2−イル]−メタノン、
    からなる群より選択される請求項1記載の式(I)で示される化合物、およびその薬学的に許容し得る塩。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物の製造方法であって、式(II):
    Figure 2009519290

    [式中、Rは請求項1で定義した通りである]で示される化合物を、式(III):
    Figure 2009519290

    [式中、RおよびRは請求項1で定義した通りである]で示されるアミンと塩基性条件下でカップリングし、式(IA):
    Figure 2009519290

    [式中、Rは水素である]で示される化合物を得て、場合により式(IB):
    Figure 2009519290

    [式中、Rは水素以外の請求項1で定義した基である]で示される化合物に転換し、
    所望であれば、
    得られた化合物を薬学的に許容し得る酸付加塩に変換することを含む方法。
  16. 請求項15記載の方法によって製造された請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物。
  17. 請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物ならびに薬学的に許容し得る担体および/またはアジュバントを含む薬剤組成物。
  18. H3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防のための、請求項17記載の薬剤組成物。
  19. 治療有効物質として使用される請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物。
  20. H3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防のための、治療活性物質として使用される請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物。
  21. 請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物を、これを必要とするヒトまたは動物に治療有効量投与する工程を含む、H3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防の方法。
  22. H3受容体の調節に関連した疾病の治療および/または予防のための医薬を調製するための、請求項1〜14のいずれか一項記載の化合物の使用。
  23. 肥満の治療および/または予防のための、請求項22記載の使用。
  24. ヒトまたは動物の肥満を治療または予防する方法であって、治療有効量の請求項1〜14のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物を、治療有効量のリパーゼ阻害剤、食欲抑制剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤および体脂肪の代謝を促進する薬剤からなる群より選択される化合物と組み合わせてまたは関連させて投与することを含む方法。
  25. ヒトまたは動物のII型糖尿病を治療または予防する方法であって、治療有効量の請求項1〜14のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物を、治療有効量の抗糖尿病剤と組み合わせてまたは関連させて投与することを含む方法。
  26. リパーゼ阻害剤による治療も受けている患者の肥満を治療または予防するための医薬の製造における、請求項1〜14のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物の使用。
  27. 抗糖尿病剤による治療も受けている患者のII型糖尿病を治療または予防するための医薬の製造における、請求項1〜14のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物の使用。
  28. 脂質低下剤による治療も受けている患者の脂質代謝異常を治療または予防するための医薬の製造における、請求項1〜14のいずれか一項記載の式(I)で示される化合物の使用。
  29. 実質的に本明細書で述べられた、新規な化合物、製造法および方法ならびにこのような化合物の使用。
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