JP2009518268A - 有機修飾された層状複水酸化物を調製する方法 - Google Patents
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Abstract
電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物を調製する方法であって、(a)二価金属イオン源、三価金属イオン源、水、および、水と混和性でありかつ電荷を均衡させるアニオン少なくとも5g/l(リットル)がその中に溶解されることができるところの溶媒を含んでいる、前駆体の懸濁物または溶液を調製する段階、および(b)該前駆体の懸濁物または溶液を処理して、層状複水酸化物を得る段階の各段階を含み、該電荷を均衡させるアニオン前駆体が段階(b)の前、その間またはその後で該懸濁物または溶液に添加され、該電荷を均衡させるアニオンが有機アニオンであるならば、電荷を均衡させるアニオン前駆体の全重量当たり、50重量%未満の該電荷を均衡させるアニオン前駆体が塩であり、ただし該電荷を均衡させるアニオンが炭酸イオンであることを除く方法、およびこの方法によって得られることができる層状複水酸化物
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は、層状複水酸化物を調製する方法に関する。
当該方法は従来技術で知られている。非特許文献1は、層状複水酸化物を製造するための種々の調製方法を報告している。全ての例示された調製方法は水中で実施されている。非特許文献2は、水性溶液を主に使用してカルボン酸を層状複水酸化物中へと層間挿入するための種々の調製方法を記載している。
層状複水酸化物を調製するためのほとんどの方法は水中で実施され、これは最終乾燥生成物がかなりの量の水を有する原因となる。その上、電荷を均衡させるイオンとしてヒドロキシルまたは有機アニオンを有する層状複水酸化物は、水中に再分散されると一般にアルカリ性懸濁物を形成する。慣用的に調製された層状複水酸化物のかなりの量の水およびアルカリ性は、これらがポリマー状マトリクス中へとブレンドされたときに、得られた複合物質の機械的および物理的特性を変化させることがあり、たとえばブレンドすることは解重合をもたらすことがある。
Cavaniら、「Catalyst Today」、1991年、第11巻、p.173〜301 Carlino、「Solid State Ionics」、1997年、第98巻、p.73〜84
Cavaniら、「Catalyst Today」、1991年、第11巻、p.173〜301 Carlino、「Solid State Ionics」、1997年、第98巻、p.73〜84
したがって、層状複水酸化物を調製するための新規な方法を提供することが本発明の目的であり、この方法によって最終生成物のアルカリ性および/または水の量が低減されることができる。新規な層状複水酸化物を提供することがさらなる目的である。
電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物を調製する方法であって、
(a) 二価金属イオン源、三価金属イオン源、水、および、水と混和性でありかつ電荷を均衡させるアニオン少なくとも5g/l(リットル)がその中に溶解されることができるところの溶媒を含んでいる、前駆体の懸濁物または溶液を調製する段階、および
(b) 該前駆体の懸濁物または溶液を処理して、層状複水酸化物を得る段階
の各段階を含み、該電荷を均衡させるアニオン前駆体が段階(b)の前、その間またはその後で該懸濁物または溶液に添加され、該電荷を均衡させるアニオンが有機アニオンであるならば、電荷を均衡させるアニオン前駆体の全重量当たり50重量%未満の該電荷を均衡させるアニオン前駆体が塩であり、ただし該電荷を均衡させるアニオンが炭酸イオンであることを除く方法によって、本発明の目的は達成される。
(a) 二価金属イオン源、三価金属イオン源、水、および、水と混和性でありかつ電荷を均衡させるアニオン少なくとも5g/l(リットル)がその中に溶解されることができるところの溶媒を含んでいる、前駆体の懸濁物または溶液を調製する段階、および
(b) 該前駆体の懸濁物または溶液を処理して、層状複水酸化物を得る段階
の各段階を含み、該電荷を均衡させるアニオン前駆体が段階(b)の前、その間またはその後で該懸濁物または溶液に添加され、該電荷を均衡させるアニオンが有機アニオンであるならば、電荷を均衡させるアニオン前駆体の全重量当たり50重量%未満の該電荷を均衡させるアニオン前駆体が塩であり、ただし該電荷を均衡させるアニオンが炭酸イオンであることを除く方法によって、本発明の目的は達成される。
本発明の方法に溶媒を使用することは、比較的低い量の水を含有する層状複水酸化物の製造を可能にする。該層状複水酸化物は、一般に改良された熱安定性を有する。
本発明の方法は、電荷を均衡させるアニオンとして有機アニオンを含んでいる層状複水酸化物を調製するのに特に適している。これらの有機修飾された層状複水酸化物は、低減されたアルカリ性を有する、すなわち、たとえば水中に再分散されたときに、慣用の様式で調製された慣用の層状複水酸化物よりも低いpHを有するだろう。本発明の方法を使用して、有機アニオンの層間挿入のより高い程度が到達されることができる。一般に、層状複水酸化物、特に有機修飾された層状複水酸化物は、これらがその中へとブレンドされるところのポリマーとの改良された相容性を有するだろう。
本発明の方法では、溶媒は水と混和性の任意の溶媒であることができ、その中に電荷を均衡させるアニオン前駆体少なくとも5g/lが溶解されることができる。ASTM D 1722−98を使用して、溶媒と水との混和性は測定されることができる。アニオン前駆体の溶解度は、該混合物のpHおよび/または温度に依存しうる。本発明の方法では、電荷を均衡させるアニオン前駆体少なくとも5g/lが(たとえば、反応温度において)溶解されることができるように、該条件は選択される。このような溶媒の例は、アルコール、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、およびt−ブタノール;アルカンポリオール、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、およびグリセロール;エーテル、たとえばジメチルエーテル、ジエチルエーテルまたはジブチルエーテル;アルカンポリオールのジエーテル、たとえばジメチルエチレングリコール、ジエチルエチレングリコール、ジメチルプロピレングリコール、およびジエチルプロピレングリコール;式
(この式で、R1はC1〜C8のアルキルまたはフェニルであり、R2は水素またはメチルであり、nは1〜5の整数である。)に従うアルコキシル化アルコール;アミン、たとえばトリエチルアミン;非イオン性ポリマー状溶媒、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ラウリルポリエチレングリコール;イオン液体;ピリジン;ジメチルスルホキシド;ならびにピロリドン、たとえばn−メチルピロリドンを含む。
(この式で、R1はC1〜C8のアルキルまたはフェニルであり、R2は水素またはメチルであり、nは1〜5の整数である。)に従うアルコキシル化アルコール;アミン、たとえばトリエチルアミン;非イオン性ポリマー状溶媒、たとえばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ラウリルポリエチレングリコール;イオン液体;ピリジン;ジメチルスルホキシド;ならびにピロリドン、たとえばn−メチルピロリドンを含む。
1の実施態様では、溶媒は、水と共沸混合物を形成することができる溶媒である。本発明の方法に共沸混合物を使用すると、溶媒のより容易な除去および水のより効率的な除去に役立つ。
好ましくは、溶媒は1のヒドロキシル基を有するアルコールである。このようなアルコールの例はモノアルコール、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、およびt−ブタノール、ならびに上記のアルコキシル化アルコールである。
本発明の1の実施態様では、溶媒はアルコキシル化アルコールである。このようなアルコキシル化アルコールの例はエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、およびジプロピレングリコールモノブチルエーテルである。これらのアルコールのうちで、エチレングリコールモノメチルエーテルおよびエチレングリコールモノエチルエーテルは、より低度に好まれる。何故ならば、これらは催奇性であり健康問題を引き起こすことがあるからである。
最も好まれるアルコキシル化アルコールは、プロピレングリコールモノメチルエーテルおよびプロピレングリコールモノエチルエーテルである。溶媒は、たとえばShell社(Oxitol/Proxitol)、Dow社(Dowanol)およびUnion Carbide社(Carbitol/Cellosolve)から入手可能である。
本発明の方法に2以上の溶媒を使用することも想定される。さらに、水と混和性でないさらなる有機溶媒および/またはその中に電荷を均衡させるアニオン5g/l未満しか溶解することができないところのさらなる有機溶媒を使用することが意図される。このような有機溶媒の好適な例はアルカン、たとえばペンタン、ヘキサン、およびヘプタン;ケトン、たとえばメチルアミルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、およびシクロヘキサノン;エステル、たとえばエチルアセテートおよびブチルアセテート;不飽和アクリルエステル、たとえばブチルアクリレート、メチルメタクリレート、ヘキサメチレンジアクリレート、およびトリメチロールプロパントリアクリレート;ならびに芳香族炭化水素、たとえばベンゼン、トルエン、およびキシレンを含む。
本発明の方法に使用される水および溶媒の量は、広い範囲にわたって様々であることができる。本発明の1の実施態様では、溶媒の量は、水および溶媒の全重量当たり50重量%未満、好ましくは40重量%未満、最も好ましくは30重量%未満である。
本発明の方法に使用される二価金属イオン源および三価金属イオン源は、当業者に知られた任意の源であることができる。これらの源は二価および/もしくは三価金属イオンの可溶性塩ならびに不溶性もしくは部分的に不溶性の二価および三価金属イオン源、またはこれらの混合物を包含する。
金属イオンの可溶性塩の源は、硝酸塩、塩化物、過塩素酸塩、およびまたアルミン酸塩を包含する。不溶性または部分的に不溶性の二価および三価金属イオン源は、一般に酸化物または水酸化物、二価もしくは三価金属イオンの炭酸塩を包含する。好ましくは、該源は、不溶性または部分的に可溶性である。最も好ましくは、二価および三価金属イオン源は酸化物または水酸化物である。
本願明細書の文脈では、「可溶性塩」は、完全に溶解し室温で清澄な溶液を形成する二価および三価金属イオン源を言う。本願明細書の文脈では、「不溶性または部分的に不溶性」の語は、完全には溶解せず室温で懸濁物を形成する源を言う。
二価金属イオンの例は、Zn2+、Mn2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Cu2+、Sn2+、Ba2+、Ca2+、およびMg2+である。三価金属イオンの例は、Al3+、Cr3+、Fe3+、Co3+、Mn3+、Ni3+、Ce3+、およびGa3+である。本発明の方法によって調製された層状複水酸化物中に、3以上の異なった金属イオンを使用することも意図される。上の金属イオンの中で、Mg2+とAl3+との組み合わせが好まれる。
不溶性または部分的に不溶性である好適なマグネシウム源の例は、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ヒドロキシ炭酸マグネシウム、重炭酸マグネシウム、ドロマイト、およびセピオライトを含む。2以上のマグネシウム源の組み合わせも意図される。
不溶性または部分的に不溶性である好適なアルミニウム源は、典型的にはアルミニウムの水酸化物または酸化物である。このようなアルミニウム源の例は、三水酸化アルミニウム、たとえばギブサイトおよびバイヤライト、オキシ水酸化アルミニウム、たとえばベーマイト、ダイアスポアまたはゲーサイト、および転移アルミナであり、これらは当業者に知られている。
本発明の方法に上記の不溶性または部分的に可溶性の二価金属イオン源および三価金属イオン源を使用することは、該方法から生じる廃棄物流中に残留する塩が(たとえあったとしても)かなり少ないので、環境により優しい方法をもたらす。その上、二価および三価金属イオン源、特にマグネシウム源およびアルミニウム源は、一般に層状複水酸化物の製造に通常使用される対応する塩よりも安価である。さらに、本発明の方法は、要求する工程がより少なくおよび/または廃棄物流の後処理を要求しないので、一般により簡単である。さらにその上、これらの方法は、はるかにより少ない時間で実施されることができ、これは次なる結果として慣用の方法と比較して有機修飾された層状複水酸化物のより高い製造速度をもたらすことができる。
本発明の好まれる実施態様では、不溶性または部分的に可溶性の二価および/または三価金属イオン源、特にマグネシウム源および/またはアルミニウム源は、段階(b)の前に粉砕される。本発明の方法では、二価および/または三価金属イオン源は、一般に20μm未満のd50値および50μm未満のd90値を有する。好ましくは、d50値は15μm未満でありかつd90値は40μm未満であり、より好ましくはd50値は10μm未満でありかつd90値は30μm未満であり、さらにより好ましくはd50値は8μm未満でありかつd90値は20μm未満であり、最も好ましくはd50値は6μm未満でありかつd90値は10μm未満である。当業者に知られた方法、たとえばDIN 13320に従うレーザー回折法を使用して、粒子サイズ分布は測定されることができる。この粉砕段階は、層状複水酸化物の形成がより迅速に進行することを許す。さらに、二価および三価金属イオン源がマグネシウム源およびアルミニウム源であるならば、ギブサイトおよびブルーサイトのような不純物の量を、これは低減することができる。
本願明細書の文脈では、段階(b)の処理のような「処理」および「処理され」の語句は、高められた温度における懸濁物の処理を言う。このような処理は熱処理またはソルボサーマル(solvothermal)処理であることができる。本願明細書の文脈では、「熱処理」および「熱的に」の語句は、30℃〜大気圧での前駆体の懸濁物または溶液の沸点の間の温度における該前駆体の懸濁物または溶液の処理を言う。該温度は一般に40〜120℃、好ましくは50〜100℃、最も好ましくは60〜90℃である。
さらに、「ソルボサーマル処理」および「ソルボサーマル的に」の語句は、大気圧を超える圧力および一般に大気圧での前駆体の懸濁物または溶液の沸点を超える温度における該前駆体の懸濁物または溶液の処理を言う。該圧力は一般に1〜200バール、好ましくは2〜150バール、最も好ましくは3〜100バールである。一般に、該温度は100℃以上、好ましくは100℃〜300℃、より好ましくは110℃〜250℃、最も好ましくは120℃〜200℃である。
本発明の方法は、前駆体懸濁物中にCO2または何らかの炭酸イオンの不存在下に実施されることができ、その結果、電荷を均衡させるアニオンとして炭酸イオンが層状複水酸化物中へと取り込まれないことが確保される。
本発明の方法は、電荷を均衡させるアニオンとして有機アニオンを含んでいる層状複水酸化物の調製にも関する。このような層状複水酸化物は、「有機修飾された層状複水酸化物」または「有機粘土」と呼ばれる。
本発明の1の実施態様では、段階(b)が進行する前にまたはその間に有機アニオンは前駆体の懸濁物または溶液に添加される。このようにして、有機修飾された層状複水酸化物は1段階で調製され、このことは一般に該方法をより簡単にかつより迅速に、したがって経済的により魅力的にする。
電荷を均衡させるアニオンは、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩、もしくは二価および/もしくは三価金属イオンの塩、もしくは酸、またはこれらの混合物であることができる。本発明の方法では、電荷を均衡させるアニオン前駆体の全重量当たり50重量%未満の電荷を均衡させるアニオンが塩の形態で該懸濁物中へと導入される。廃棄物流中の塩の量を低減するために、有機アニオンの酸と、二価および/もしくは三価金属イオンならびに有機アニオンの塩と、の混合物、または有機アニオンの酸を使用することが好まれる。上記のように、電荷を均衡させるアニオン前駆体の全重量当たり50重量%未満の電荷を均衡させるアニオンが塩の形態で使用され、好ましくは30重量%未満の電荷を均衡させるアニオンが塩であり、より好ましくは10重量%未満の電荷を均衡させるアニオンが塩である。廃棄物流中および/またはさらには最終生成物中の塩の量を低減するために、本発明の方法に電荷を均衡させるアニオンの塩を存在させないことも意図される。
本発明の1の実施態様では、電荷を均衡させるアニオンは有機アニオンである。有機アニオンの前駆体は、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩、もしくは二価および/もしくは三価金属イオンの塩、もしくは酸、またはこれらの混合物であることができる。有機アニオンは上記の量で使用されることができる。
有機アニオンの酸の好適な例は、酢酸、コハク酸、テレフタル酸、安息香酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、デセン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、およびロジンを含む。
段階(b)の前にまたはその間に有機アニオンの一部を添加し、層状複水酸化物が形成された後で残りの部分を添加することも考えられる。
あるいは、層状複水酸化物の形成の後で有機アニオンは添加され、この場合には層状複水酸化物は、水酸化物イオン、硝酸イオン、塩素イオン、臭素イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重硫酸イオン、またはこれらの混合物からなる群から選択された、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる。本発明は、
(c) ヒドロキシルイオン、硝酸イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重硫酸イオン、およびハロゲンイオンからなる群から選択された、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物と懸濁媒体との懸濁物を調製する段階、および
(d) 該懸濁物を処理して、有機修飾された層状複水酸化物を得る段階
の各段階をさらに含み、有機アニオン前駆体が段階(c)または(d)の際に添加される、上記の方法に関する。
(c) ヒドロキシルイオン、硝酸イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重硫酸イオン、およびハロゲンイオンからなる群から選択された、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物と懸濁媒体との懸濁物を調製する段階、および
(d) 該懸濁物を処理して、有機修飾された層状複水酸化物を得る段階
の各段階をさらに含み、有機アニオン前駆体が段階(c)または(d)の際に添加される、上記の方法に関する。
好ましくは、段階(c)で使用される層状複水酸化物の電荷を均衡させるアニオンは、水酸化物イオン、硝酸イオン、塩素イオン、臭素イオン、またはこれらの混合物からなる群から選択される。当該電荷を均衡させるアニオンは有機アニオンと容易に交換されることができる。水中における同様な方法と比較して、本発明の溶媒の使用によってこの交換は有利に促進される。
あるいは、本発明は、電荷を均衡させるアニオンとして有機アニオンを含んでいる層状複水酸化物を調製する方法であって、
(a) ヒドロキシルイオン、硝酸イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重亜硫酸イオン、およびハロゲンイオンからなる群から選択された、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物、溶媒、ならびに任意的な水の懸濁物を調製する段階、および
(b) 該前駆体の懸濁物または溶液を処理して、層状複水酸化物を得る段階
の各段階を含み、有機アニオン前駆体が段階(a)または(b)の際に該懸濁物に添加され、該溶媒が水と混和性でありかつその中に少なくとも5g/lの有機アニオン前駆体を溶解させることができる方法に関する。
(a) ヒドロキシルイオン、硝酸イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重亜硫酸イオン、およびハロゲンイオンからなる群から選択された、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物、溶媒、ならびに任意的な水の懸濁物を調製する段階、および
(b) 該前駆体の懸濁物または溶液を処理して、層状複水酸化物を得る段階
の各段階を含み、有機アニオン前駆体が段階(a)または(b)の際に該懸濁物に添加され、該溶媒が水と混和性でありかつその中に少なくとも5g/lの有機アニオン前駆体を溶解させることができる方法に関する。
使用される層状複水酸化物は、本発明の方法に従って調製された層状複水酸化物であることができ、あるいは層状複水酸化物は、慣用の調製方法を使用して調製されることができる。
層状複水酸化物が形成された後で、電荷を均衡させるアニオンを有機アニオンと交換する段階を本発明の方法が含むならば、LDHの形成の段階および交換段階は熱的にまたはソルボサーマル的に実施されることができ、あるいは形成段階が熱的に実施されることができかつ交換段階が水熱的に実施されることができ、またはその逆であることもできる。
本願明細書の文脈内では、「電荷を均衡させるアニオン」の語は、結晶質LDHシートの帯電荷の不足を補償するアニオンを言う。LDHは典型的には層状構造を有するので、電荷を均衡させるアニオンは積層されたLDH層の層間に、その端にまたはその外表面上に位置することができる。積層されたLDH層の層間に位置するこのようなアニオンは層間挿入アニオンと呼ばれる。
有機アニオンを含んでいるこのような積層されたLDHまたは有機粘土は、たとえばポリマー状マトリクス中で層剥離または層剥脱されることもできる。本明細書の文脈内では、「層剥離」の語は、LDH構造の少なくとも部分的な層の剥がれによるLDH粒子の平均積層度の減少と定義され、これはそれによって体積当たり有意により多くの個別のLDHシートを含有する物質をもたらす。「層剥脱」の語は、完全な層剥離、すなわちLDHシートに垂直の方向における周期性の消失と定義され、これは媒体中における個々の層の無作為な分散をもたらし、これによって積層秩序を全く残さない。
LDHの膨潤または膨張は、LDHの層間挿入とも呼ばれ、X線回折(XRD)によって観察されることができる。何故ならば、底面反射(すなわち、d(00l(エル))反射)の位置が層間距離を表し、この距離は層間挿入後に増加するからである。
XRD反射の、消失に至るまでの、広幅化として、または底面反射(00l(エル))の増加する非対称性によって、平均積層度の減少は観察されることができる。
完全な層剥離、すなわち層剥脱の特性解析は、依然分析上の難問であるが、一般に元のLDHからの非(hk0)反射の完全な消失によって判断されることができる。
層の秩序状態、したがって層剥離の程度は、さらに透過型電子顕微鏡(TEM)によって視認されることができる。
本発明のLDHは、モルホロジー(形態)ならびに物理的および化学的特性が異なることがあることを除いて、当業者に知られた任意のLDHであることができる。典型的には、これらのLDHは、膨張または膨潤する能力のある鉱物LDHである。(個々のLDH層とも呼ばれる)帯電した結晶質シートを含んでおり中間に電荷を均衡させるアニオンが挟まれている層状構造を、このようなLDHは有する。「膨張」および「膨潤」の語は、本願明細書の文脈内では、帯電した結晶質シート間の距離の増加を言う。膨張性LDHは、適当な溶媒、たとえば水中で膨潤することができ、電荷均衡イオンを他の(有機)電荷均衡イオンと交換することによってさらに膨張され修飾されることができ、この修飾は層間挿入としても従来技術で知られている。
本発明は、さらに本発明の方法によって得られることができる層状複水酸化物に関する。本発明に従う層状複水酸化物、特に有機修飾された層状複水酸化物は、水中で調製された層状複水酸化物と比較して、低い含水量、低減されたアルカリ性、および改良された熱安定性を有する。本発明のLDHは一般にポリマーとの改良された相容性を有し、広範なポリマー中に、特にLDHのブレンド混入後に劣化するポリマーの中に使用されることができる。このような場合、得られたポリマーは一般により低い解重合度、より低い変色度および/または酸化防止剤の低減された分解度を有する。
得られた有機修飾された層状複水酸化物のより低いアルカリ性の故に、これがイオウ縮合ゴム化合物に用いられると、スコーチ時間へのその影響は、修飾されていない層状複水酸化物と比較して低減されるだろう。
本発明の1の実施態様では、慣用のLDHとは異なったモルホロジーを有するLDHが調製されることができる。LDHまたは有機修飾されたLDHの中の個々の小板の直径に対する長さの平均比(L/D比)は200を超えることができ、好ましくはL/D比は少なくとも300、より好ましくはL/D比は少なくとも500、さらにより好ましくはL/D比は少なくとも1,000である。電子顕微鏡、たとえば走査型電子顕微鏡(SEM)および/またはTEMを使用して、L/D比は測定されることができる。長さは積層方向に垂直な方向における小板の最大サイズであり、直径は積層方向における粘土粒子の厚さを言う。粘土が層剥離および/または層剥脱されるならば、直径は1の層の厚さと同じだけであることができる。
本発明の層状複水酸化物は、一般式
に相当する層状構造を有し、この式で、M2+は二価金属イオン、たとえばZn2+、Mn2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Cu2+、Sn2+、Ba2+、Ca2+、Mg2+であり、M3+は三価金属イオン、たとえばAl3+、Cr3+、Fe3+、Co3+、Mn3+、Ni3+、Ce3+、およびGa3+であり、mおよびnはm/n=1〜10であるような値を有し、bは0〜10の範囲にある値を有する。Xは、当業者に知られた、電荷を均衡させるアニオンである。電荷を均衡させるアニオンは有機アニオンまたは無機アニオンであることができる。1以上の有機アニオンおよび/または1以上の無機アニオンを使用することが考えられる。
に相当する層状構造を有し、この式で、M2+は二価金属イオン、たとえばZn2+、Mn2+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Cu2+、Sn2+、Ba2+、Ca2+、Mg2+であり、M3+は三価金属イオン、たとえばAl3+、Cr3+、Fe3+、Co3+、Mn3+、Ni3+、Ce3+、およびGa3+であり、mおよびnはm/n=1〜10であるような値を有し、bは0〜10の範囲にある値を有する。Xは、当業者に知られた、電荷を均衡させるアニオンである。電荷を均衡させるアニオンは有機アニオンまたは無機アニオンであることができる。1以上の有機アニオンおよび/または1以上の無機アニオンを使用することが考えられる。
従来技術で知られた無機アニオンの例は、水酸化物イオン、炭酸イオン、重炭酸イオン、硝酸イオン、塩素イオン、臭素イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重硫酸イオン、バナジウム酸イオン、タングステン酸イオン、ホウ酸イオン、リン酸イオン、ピラー形成アニオン、たとえばHVO4 −、V2O7 4−、HV2O12 4−、V3O9 3−、V10O28 6−、Mo7O24 6−、PW12O40 3−、B(OH)4 −、B4O5(OH)4 2−、[B3O3(OH)4]−、[B3O3(OH)5]2−、HBO4 2−、HGaO3 2−、CrO4 2−、およびケギンイオンを含む。好ましくは、無機イオンは水酸化物イオン、炭酸イオン、重炭酸イオン、硝酸イオン、塩素イオン、臭素イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重硫酸イオン、またはこれらの混合物からなる群から選択される。
本発明の方法に使用される有機アニオンは従来技術で知られた任意の有機アニオンであることができる。本発明の方法に好適に使用されることができる該有機アニオンは、有機アニオンの塩または酸から誘導されることができる。ステアリン酸イオンのアルカリ金属塩のような塩から誘導された有機アニオンの使用は、対応する酸から誘導された有機アニオンと比較して、溶媒中へのそのより高い溶解度の故に好都合であることができる。あるいは、酸から誘導された有機アニオンの使用が好都合であることができる。というのは、塩イオンが廃棄物流中へと導入されることにならず、その結果、廃棄物流は塩イオンを除去するための追加の処理を必要とせずに、本発明の方法をより安価にかつより簡単にするからである。
このような有機アニオンは、モノ、ジもしくはポリカルボン酸イオン、スルホン酸イオン、ホスホン酸イオン、および硫酸イオンを包含する。好ましくは、有機アニオンは少なくとも2炭素原子、より好ましくは少なくとも8炭素原子、さらにより好ましくは少なくとも10炭素原子、最も好ましくは少なくとも12炭素原子を含んでおり、かつ有機アニオンは最大でも1,000炭素原子、好ましくは最大でも500炭素原子、より好ましくは最大でも100炭素原子、最も好ましくは最大でも50炭素原子を含んでいる。
本発明の方法によって調製された有機修飾された層状複水酸化物は、好ましくは約1.5nmの個々の層間の距離を有する。これらの有機修飾された層状複水酸化物が使用されると、たとえばポリマー状マトリクス中に使用されると、これは利点を有する。ポリマー状マトリクス中において(たとえば、ナノ複合物質またはコーティング組成物中において)、より大きい層間距離は、該ポリマー状マトリクス中で本発明の層状複水酸化物を容易に処理可能にし、さらに該層状複水酸化物の容易な層剥離および/または層剥脱を可能にして、修飾された層状複水酸化物とポリマー状マトリクスとの改良された物理的特性を有する混合物をもたらす。好ましくは、本発明に従うLDH中の層間距離は少なくとも1.5nm、より好ましくは少なくとも1.6nm、さらにより好ましくは少なくとも1.8nm、最も好ましくは少なくとも2nmである。上記で概説されたように、X線回折および透過型電子顕微鏡(TEM)を使用して、個々の層間の距離は測定されることができる。
さらに、電荷を均衡させる有機アニオンは1以上の官能基、たとえばヒドロキシル、アミン、カルボン酸、およびビニルを含んでいることが想定される。このような有機修飾されたLDHがポリマー状マトリクス中に使用されるならば、これらの官能基は該ポリマーと相互作用しまたは反応することができる。
本発明の有機アニオンの好適な例は、モノカルボン酸、たとえば脂肪酸およびロジンに基づいたイオンである。
1の実施態様では、有機アニオンは8〜22炭素原子を有する脂肪酸またはその塩である。このような脂肪酸またはその塩は飽和または不飽和脂肪酸であることができる。このような脂肪酸またはその塩の好適な例はカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、デセン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、およびこれらの混合物から誘導される。
本発明の他の実施態様では、有機アニオンはロジンまたはその塩である。ロジンは、自然源から誘導され、容易に入手され、かつ合成有機アニオンと比較して比較的安価である。ロジンの自然源の典型的な例は、ガムロジン、ウッドロジン、およびトール油ロジンである。ロジンは普通、約20炭素原子を通常有するモノカルボキシル三環式ロジン酸の多種多様の異なった異性体の懸濁物である。各種のロジン酸の三環式構造は、主に二重結合の位置において異なる。典型的には、ロジンは、レボピマール酸、ネオアビエチン酸、パルストリン酸、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、セコデヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、ピマル酸、およびイソピマル酸を含んでいる物質の懸濁物である。自然源から誘導されたロジンは、重合、異性化、不均化、水素化、ならびにアクリル酸、酸無水物、およびアクリル酸エステルとのディールス・アルダー反応によって著しく変性されたロジン、すなわちロジン懸濁物も包含する。これらの方法によって得られた生成物は変性ロジンと呼ばれる。従来技術で知られた任意の方法、たとえばロジン上のカルボキシル基と金属酸化物、金属水酸化物または塩とが反応して、ロジンせっけんまたはロジン塩(いわゆる樹脂酸塩)が生成される反応によって、天然ロジンは化学的に変えられることもできる。このような化学的に変えられたロジンはロジン誘導体と呼ばれる。
有機基、アニオン性基またはカチオン性基を導入することによって、このようなロジンは変性されまたは化学的に変えられることができる。有機基は、1〜40炭素原子を有する置換もしくは非置換の脂肪族または芳香族炭化水素であることができる。アニオン性基は、当業者に知られた任意のアニオン性基、たとえばカルボン酸イオンまたはスルホン酸イオンであることができる。
ロジンに基づいたこれらの物質のさらなる詳細は、D.F.ZinkelおよびJ.Russell(「Naval Stores,production−chemistry−utilization」、米国、ニューヨーク州、1989年、第II部、第9章中のもの)およびJ.B.Class(「Resins,Natural」、第1章:「Rosin and Modified Rosins」、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、インターネット掲載日:2000年12月4日)から収集されることができる。
1の実施態様では、層間挿入されるアニオンは脂肪酸とロジンとの混合物である。
一般に、本発明に従うLDHの種類中に層間挿入されるイオンの全量の少なくとも10%は有機アニオンであり、層間挿入されるイオンの全量の好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも90%は有機アニオンである。好まれる実施態様では、層間挿入されるアニオンの全量の少なくとも10%は、脂肪酸から誘導されたもしくはロジンに基づいたアニオンまたは両アニオンの懸濁物であり、層間挿入されるイオンの全量の好ましくは少なくとも30%、より好ましくは少なくとも60%、最も好ましくは少なくとも90%は、脂肪酸から誘導されたもしくはロジンに基づいたアニオンまたは両アニオンの混合物である。
有機修飾されたLDHの調製に使用される、電荷を均衡させるアニオンとLDH中に含まれたアルミニウムとのモル比は、所望の任意の値であることができる。この比は10:1〜1:10、好ましくは5:1〜1:5、最も好ましくは2:1〜1:2の範囲であることができる。1の比を使用することが考えられる。
本発明のLDHは、ハイドロタルサイトおよびハイドロタルサイト様のアニオン性LDHを包含する。このようなLDHの例は、ハイドロタルサイトおよびハイドロタルサイト様の物質、ミックスネライト、マナサイト、パイロオーライト、ショグレナイト、スティッチタイト、バーベロナイト(barberonite)、タコバイト、リーベサイト、およびデソーテルサイトである。好まれるLDHはハイドロタルサイトであり、これは一般式
に相当する層状構造を有するLDHであり、この式で、mおよびnはm/n=1〜10、好ましくは1〜6であるような値を有し、bは0〜10の範囲にある値、一般には2〜6の値、しばしば約4の値を有する。Xは、上で定義された電荷を均衡させるイオンである。
に相当する層状構造を有するLDHであり、この式で、mおよびnはm/n=1〜10、好ましくは1〜6であるような値を有し、bは0〜10の範囲にある値、一般には2〜6の値、しばしば約4の値を有する。Xは、上で定義された電荷を均衡させるイオンである。
m/nは2〜4の値、より特には3に近い値を有すべきことが好まれる。
LDHは従来技術で知られた任意の結晶形態をしていることができ、たとえばCavaniら(「Catalysis Today」、1991年、第11巻、p.173〜301)またはBookinら(「LDHs and LDH Minerals」、1993年、第41巻、第5号、p.558〜564)によって記載されたものである。LDHがハイドロタルサイトであるならば、該ハイドロタルサイトは、たとえば3H1、3H2、3R1または3R2の積層を有する結晶多形であることができる。
本発明のLDHは、コーティング組成物、(印刷)インク配合物、粘着剤粘着性付与剤、樹脂に基づいた組成物、ゴム組成物、洗浄剤配合物、掘削流体およびセメント、しっくい配合物、不織布、繊維、発泡体、膜、整形ギプス、(前駆体)セラミック物質、および混成の有機−無機複合物質、たとえばポリマーに基づいたナノ複合物質中の成分として使用されることができる。本発明のLDHはさらに重合反応、たとえば溶液重合、乳化重合、および懸濁重合に使用されることができる。有機粘土はさらに半結晶質ポリマー、たとえばポリプロピレン中の結晶化助剤の役目をすることができる。本発明のLDHはさらに、LDHと有機アニオンとの別々の機能が一緒にされることができる用途に、たとえば製紙プロセスまたは洗剤産業に使用されることができる。さらに、本発明のLDHは、医薬品、殺虫剤、および/または肥料についての徐放性用途に、ならびに有機化合物、たとえば汚染物質、着色剤の吸着剤等として使用されることができる。
本発明は、さらにポリマーおよび本発明に従うLDHを含んでいるナノ複合物質であって、該LDHが少なくとも8炭素原子を有する有機アニオンを含んでいるナノ複合物質に関する。一般に、有機修飾されたLDHはかなりの程度の層剥脱および/または層剥離を有し、マイクロメータの大きさをした修飾されたLDHの量は一般に低いかまたはゼロでさえある。ナノ複合物質中の完全に層剥脱および/または層剥離されたLDHは、該物質を可視光に対して透明にして、したがってこれを光学用途への使用に適したものにすることができる。
「ナノ複合物質」の語は、その中で少なくとも1の成分が、0.1〜100ナノメータの範囲にある少なくとも1の寸法を有する無機相を含んでいるところの複合物質を言う。
本発明のナノ複合物質への使用に特に適しているのは、電荷を均衡させる有機アニオンの混合物を含んでいるLDHであり、そのうち少なくとも1が化学的に変えられて、その結果、ポリマーマトリクスとより相容性または反応性になるものである。これは、LDHとポリマーマトリクスとの間の相互作用の改良をもたらし、改良された機械的および/または粘弾性的特性をもたらす。より相容性の有機アニオンは、1〜40炭素原子を有する、置換または非置換の、脂肪族または芳香族の炭化水素を含んでいることができる。その代わりにまたは追加して、有機アニオンのうち少なくとも1は、アクリル酸イオン、メタクリル酸イオン、ヒドロキシルイオン、塩素イオン、アミノイオン、エポキシイオン、チオールイオン、ビニルイオン、ジおよびポリスルフィドイオン、カルバミン酸イオン、アンモニウムイオン、スルホン酸イオン、スルフィン酸イオン、スルホニウムイオン、ホスホニウムイオン、ホスフィン酸イオン、イソシアネートイオン、メルカプトイオン、ヒドロキシフェニルイオン、水素化物イオン、アセトキシイオン、および酸無水物イオンからなる群から選択された反応基を含んでいることができる。
本発明のナノ複合物質に好適に使用されることができるポリマーは、従来技術で知られた任意のポリマーマトリクスであることができる。本明細書では、「ポリマー」の語は少なくとも2の構成ブロック(すなわち、モノマー)の有機物質を言い、従ってオリゴマー、コポリマー、およびポリマー状樹脂を包含する。ポリマーマトリクスへの使用に適したポリマーは、重付加物および重縮合物の双方である。ポリマーはさらにホモポリマーまたはコポリマーであることができる。好ましくは、ポリマーマトリクスは少なくとも20、より好ましくは少なくとも50の重合度を有する。これに関連して、重合度の定義についてはP.J.Flory、「Principles of Polymer Chemistry」、米国、ニューヨーク州、1953年が参照される。
好適なポリマーの例は、ポリオレフィン、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン、ビニルポリマー、たとえばポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンまたはポリフッ化ビニリデン、飽和ポリエステル、たとえばポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸、またはポリ(ε−カプロラクトン)、不飽和ポリエステル樹脂、アクリレート樹脂、メタクリレート樹脂、ポリイミド、エポキシ樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリールエーテル、ポリスルホン、ポリスルフィド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエステル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエステルケトン、ポリシロキサン、ポリウレタン、ポリエポキシド、および2以上のポリマーのブレンドである。好ましく使用されるのは、ポリオレフィン、ビニルポリマー、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリウレタンまたはポリエポキシドである。
本発明に従う有機粘土は、特に熱可塑性ポリマー、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、およびアセタール(コ)ポリマー、たとえばポリオキシメチレン(POM)に、ならびにゴム、たとえば天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、ポリイソブチレン(IIR)、ハロゲン化ポリイソブチレン、ブタジエンニトリルゴム(NBR)、水素化ブタジエンニトリル(HNBR)、スチレンイソプレンスチレン(SIS)および類似したスチレン系ブロックコポリマー、ポリ(エピクロロヒドリン)ゴム(CO、ECO、GPO)、シリコーンゴム(Q)、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、ポリスルフィドゴム(T)、フッ素ゴム(FKM)、エチレンビニルアセテートゴム(EVA)、ポリアクリルゴム(ACM)、ポリノルボルネン(PNR)、ポリウレタン(AU/EU)、およびポリエステル/エーテル熱可塑性エラストマーに使用されるのに適している。
特に好まれるのは、少なくとも1のエチレン性不飽和モノマーの重合によって得られることができるポリマーまたはコポリマーである。このようなポリマーの例はポリオレフィンおよび変性ポリオレフィンであり、これらは当業者に知られている。ポリオレフィンまたは変性ポリオレフィンはホモポリマーまたはコポリマーであることができる。このような(変性)ポリオレフィンの好適な例はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、およびエチレンプロピレンゴム、プロピレンブテンコポリマー、エチレン塩化ビニルコポリマー、エチレンビニルアセテートコポリマー、アクリロニトリルブタジエンスチレンコポリマー(ABS)、アクリロニトリルアクリレートスチレンコポリマー(AAS)、メチルメタクリレートブタジエンスチレンコポリマー(MBS)、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、エチレンアクリレートコポリマー、塩化ビニルプロピレンコポリマー、およびこれらの混合物である。さらにより好まれるポリマーはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、およびポリ塩化ビニルである。
ポリエチレンの特定の例は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、および超高分子量ポリエチレンである。エチレンに基づいたコポリマーの例はエチレンビニルアセテートコポリマー(EVA)、エチレンエチルアクリレートコポリマー(EEA)、エチレンメチルアクリレートコポリマー(EMA)、およびエチレンアクリル酸コポリマー(EAA)である。
最も好まれるポリマーはポリプロピレンである。従来技術で知られた任意のポリプロピレンが本発明に使用されるのに適しているだろう。ポリプロピレンの例はR.B.Lieberman、「Polypropylene」、第1章:「Properties」、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、インターネット掲載日:2000年12月4日に示されている。本発明のポリプロピレンの特定の種類は、いわゆる熱可塑性ポリオレフィン(TPO)によって形成され、これはポリプロピレンとEPRゴムとのブレンドまたはリアクターグレードを包含する。
本発明のナノ複合物質は、さらに従来技術で普通に使用される添加剤を含んでいてもよい。このような添加剤の例は、顔料、染料、紫外線安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、フィラー(たとえば、タルク、白亜、石灰、ヒドロキシアパタイト、シリカ、カーボンブラック、ガラス繊維、天然および合成ポリマー繊維および他の(無機または)有機フィラー物質)、難燃性付与剤、核剤、衝撃改質剤、可塑剤、レオロジー改質剤、架橋剤、カップリング剤、および脱ガス剤である。
これらの任意的な追加物およびその対応する量は、必要に応じて選択されることができる。
ナノ複合物質中のLDHの量は、該混合物の全重量当たり、好ましくは0.01〜75重量%、より好ましくは0.05〜50重量%、さらにより好ましくは0.1〜30重量%である。
ポリマーに基づいたナノ複合物質、すなわち(最大、層剥脱に至るまで)層剥離された有機修飾されたLDHを含有する本発明に従うポリマー含有組成物の調製のために、10重量%未満、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは1〜5重量%のLDHの量がとりわけ好都合である。
10〜70重量%、より好ましくは10〜50重量%のLDHの量は、いわゆるマスターバッチ、すなわち、たとえばポリマーコンパウンドのための高濃度化された添加剤予混合物の調製のためにとりわけ好都合である。このようなマスターバッチ中の粘土は一般に完全には層剥離および/または層剥脱されていないけれども、所望であれば、マスターバッチをさらなるポリマーとブレンドするもっと後の段階で、さらなる層剥離および/または層剥脱が達成されて、ポリマーに基づいた真のナノ複合物質が得られることができる。
本発明のナノ複合物質は、当業者に知られた任意の方法に従って調製されることができる。当業者は、たとえば溶融ブレンド技術を使用して、ポリマーマトリクスと本発明に従う有機粘土とを完全に混合することができる。簡単で、費用効率が高く、既存プラントに直ちに適用可能であるので、この方法が好まれる。ポリマーマトリクスの存在下に、またはモノマーおよび/またはオリゴマーが重合されてポリマーマトリクスが形成される前、その間またはその後のモノマーおよび/またはオリゴマーの存在下に、本発明の粘土を調製することも考えられる。ポリプロピレンの調製および加工のさらなる詳細は、R.B.Lieberman、「Polypropylene」、第2章:「Manufacture」および第3章:「Processing」、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、インターネット掲載日:2000年12月4日に見出されることができる。
本発明のナノ複合物質は、その中にこれらの複合物質が慣用されるところの任意の用途品に使用されることができる。カーペット、自動車部品、容器の密閉部、ランチボックス、閉鎖具、医療器具、家庭用品、食品容器、食器洗い機、屋外用家具、ブロー成形されたボトル、使い捨て不織布、ケーブルおよびワイヤ、ならびに包装用品に、ナノ複合物質は好適に使用されることができる。ポリプロピレンについてのさらなる詳細は、R.B.Lieberman、「Polypropylene」、第5章:「Uses」、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technology、インターネット掲載日:2000年12月4日に、および「Polypropylene:Textile,Rigid Packaging,Consumer,Film,Automotive,Electrical/Electronics and Home Appliances」との表題のBasell社のパンフレット022 PPe 10/01に見出されることができる。
ゴムを含んでいるナノ複合物質は、タイヤの生産に、たとえばグリーンタイヤ、トラックタイヤ、トラクタータイヤ、オフザロード用タイヤ、および飛行機タイヤに、冬季タイヤに、ラテックス製品、たとえば手袋、コンドーム、風船、カテーテル、ラテックス糸、発泡体、カーペット裏地およびゴム引きコイアおよびゴム引きヘアシートに、履物に、土木工事用製品、たとえば橋梁支承、ゴム金属積層軸受に、ベルトおよびホースに、非タイヤ自動車部品、たとえばエンジンマウント、ゴム軸受、シール、グロメット、ワッシャーおよびブーツに、ワイヤおよびケーブルに、およびパイプシール、医療用縫合品、ローラー、小型ソリッドタイヤ、家庭用および商用器具の取付け具、ゴム球およびゴム管、搾乳器膨張部品および他の農業に基づいた器具に好適に用いられることができる。
ゴムがシリコーンゴムであり、修飾された層状複水酸化物が本発明に従うならば、コーティング製品、たとえば感圧接着剤、プラスチックハードコート品、および剥離紙用コーティングに、繊維仕上げ用途品、たとえば織物およびヘアケア用途品、シーラント、接着剤、カプセル材料、および太陽電池ユニットに、これらのナノ複合物質は好適に用いられることができる。
以下の実施例において、本発明はさらに説明される。
実施例
以下の化学薬品が使用された。
Kortacid(商標)PH05:パルミチン酸とステアリン酸とのブレンド、Akzo Nobel Chemicals社の一会社であるOleochemicals社によって供給された。
Kortacid(商標)PKGH:C12〜C22脂肪酸のブレンド、Akzo Nobel Chemicals社の一会社であるOleochemicals社によって供給された。
脱水素化ロジン:Hexion Specialty Products社から
水素化ロジン:Foral(商標)AX−E、Eastman Chemical社から
Prifac(商標)7990:変性脂肪酸(Uniqema社から)
Kortacid(商標)PH05:パルミチン酸とステアリン酸とのブレンド、Akzo Nobel Chemicals社の一会社であるOleochemicals社によって供給された。
Kortacid(商標)PKGH:C12〜C22脂肪酸のブレンド、Akzo Nobel Chemicals社の一会社であるOleochemicals社によって供給された。
脱水素化ロジン:Hexion Specialty Products社から
水素化ロジン:Foral(商標)AX−E、Eastman Chemical社から
Prifac(商標)7990:変性脂肪酸(Uniqema社から)
以下の溶媒が使用された。
イソプロパノール(Acros社から)
Ethyl proxitol(商標)(エチルプロキシトール):エトキシプロパン−2−オール(Shell社から)
Dowanol(商標)DPNP:プロポキシ−2−メチルエトキシプロパン−2−オール(Dow Chemicals社から)
Dowanol(商標)DPM:ジプロピレングリコールメチルエーテル(Dow Chemicals社から)
Dowanol(商標)PMA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(Dow Chemicals社から)
Dowanol(商標)PPh:プロピレングリコールフェニルエーテル(Dow Chemicals社から)
Butyl Carbitol:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(Acros社から)
イソプロパノール(Acros社から)
Ethyl proxitol(商標)(エチルプロキシトール):エトキシプロパン−2−オール(Shell社から)
Dowanol(商標)DPNP:プロポキシ−2−メチルエトキシプロパン−2−オール(Dow Chemicals社から)
Dowanol(商標)DPM:ジプロピレングリコールメチルエーテル(Dow Chemicals社から)
Dowanol(商標)PMA:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(Dow Chemicals社から)
Dowanol(商標)PPh:プロピレングリコールフェニルエーテル(Dow Chemicals社から)
Butyl Carbitol:ジエチレングリコールモノブチルエーテル(Acros社から)
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物250グラムならびにイソプロパノール(Acros社から)250グラムが、高速度撹拌機を備えた1リットルのガラス製反応容器に供給され、80℃まで加熱された。それからイソプロパノール250グラム中のKortacid(商標)PH05の90グラムが45分間にわたって該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは80℃まで加熱された。該酸の添加後、反応容器はもう3時間80℃に保たれた。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約20分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分が80℃で一晩オーブン中で真空下に乾燥された。
脂肪酸ブレンドを含んでいる得られたハイドロタルサイト様粘土はX線回折によって分析されて、層間間隔すなわちd間隔が測定された。このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は2シータ=1.72の特性的なd(00l(エル))値を示す。
熱重量分析法(TGA)によって測定された、有機修飾された層状複水酸化物の熱分解の開始は270℃であった。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物31.25グラムならびにエチルプロキシトール(Shell社から)200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、80℃まで加熱された。それからエチルプロキシトール10グラム中のKortacid(商標)PH05の7.5グラムが15分間にわたって該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは80℃まで加熱された。該酸の添加後、水/エチルプロキシトール共沸混合物を留去しながら反応容器は加熱され、最後に130℃の温度に達した。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に2,500rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分が80℃で3時間オーブン中で真空下に乾燥された。
脂肪酸ブレンドを含んでいる得られたハイドロタルサイト様粘土はX線回折によって分析されて、層間間隔すなわちd間隔が測定された。このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は46.5Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物34.5グラムならびにDowanol DPNPの200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、80℃まで加熱された。それからDowanol DPNPの10グラム中のKortacid(商標)PH05の7.5グラムが15分間にわたって該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは80℃まで加熱された。該酸の添加後、水/Dowanol DPNP混合物を留去しながら130℃の温度で反応容器は加熱された。乾燥生成物が室温まで冷却され、固形分が80℃で3時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は47.0Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物31.25グラムならびにDowanol DPMの200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、80℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの6.0グラムが80℃まで加熱され、該反応容器に添加された。該酸の添加後、水/Dowanol DPM混合物を留去しながら130℃の温度で反応容器は加熱された。乾燥生成物が室温まで冷却され、固形分が80℃で3時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は32Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物31.25グラムならびにDowanol PMAの200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、80℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの6.0グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは80℃まで加熱された。該酸の添加後、水/Dowanol PMA混合物を留去しながら130℃の温度で反応容器は加熱された。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に2,500rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分が80℃で3時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は48Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物31.25グラムならびにDowanol PPhの200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、80℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの6.0グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは80℃まで加熱された。該酸の添加後、水/Dowanol PPh混合物を留去しながら130℃の温度で反応容器は加熱された。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約10分間遠心分離された。透明な液体が除かれ、固形分(スラリーの最上層)およびゲル(スラリーの底層)がアセトンで洗われ、80℃で3時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は29Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物31.25グラムならびにButyl Carbitolの200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、80℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの6.0グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは80℃まで加熱された。該酸の添加後、水/Butyl Carbitol混合物を留去しながら120℃の温度で反応容器は加熱された。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約10分間遠心分離された。透明な液体および固形分(スラリーの最上層)が除かれ、ゲル(スラリーの底層)がアセトンで洗われ、80℃で3時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は30Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物31.25グラムならびにDowanol PPhの200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、80℃まで加熱された。それから脱水素化ロジン9.75グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該ロジンは80℃まで加熱された。該酸の添加後、水/Dowanol PPh混合物を留去しながら130℃の温度で反応容器は加熱された。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約10分間遠心分離された。透明な液体が除かれ、ゲル(スラリーの底層)がアセトンで洗われ、80℃で3時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は25Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物62.5グラムならびにエチルプロキシトール(Shell社から)の150グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、85℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの4.06グラムおよび水素化ロジン12.18グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸/ロジンブレンドは85℃まで加熱された。さらに、エチルプロキシトール50グラムが添加された。該ブレンドの添加後、水/エチルプロキシトール共沸混合物を留去しながら反応容器は加熱され、最後に120℃の温度に達した。次に反応容器は約50℃まで冷却され、エチルプロキシトール100グラムが添加され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に2,500rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分がアセトンで洗われ、80℃で一晩オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は29Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物62.5グラムならびにエチルプロキシトール(Shell社から)の150グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、85℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの12.15グラムおよびエチルプロキシトール100グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは85℃まで加熱された。該脂肪酸ブレンドおよびエチルプロキシトールの添加後、水/エチルプロキシトール共沸混合物を留去しながら反応容器は加熱され、最後に120℃の温度に達した。エチルプロキシトールのもう100グラムがスラリーに添加された。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に2,500rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分がアセトンで洗われ、80℃で6時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は28Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物62.5グラムならびに2−(2−エチルヘキシルオキシ)エタノール150mlが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、85℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの12.15グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは85℃まで加熱された。該脂肪酸ブレンドの添加後、水/2−(2−エチルヘキシルオキシ)エタノール共沸混合物を留去しながら反応容器は加熱され、最後に125℃の温度に達した。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分がアセトンで洗われ、80℃で5時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は30Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物31.25グラムならびにエチルプロキシトール(Shell社から)200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、85℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの5.78グラムおよびアミノドデカン酸0.28グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸/アミノドデカン酸ブレンドは85℃まで加熱された。該ブレンドの添加後、水/エチルプロキシトール共沸混合物を留去しながら反応容器は加熱され、最後に120℃の温度に達した。エチルプロキシトール100グラムがスラリーに添加された。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分がアセトンで洗われ、80℃で一晩オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は25Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物31.25グラムならびにエチルプロキシトール200グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、85℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PH05の3.75グラムおよび脱水素化ロジン4.87グラムが該反応容器に添加された。該添加の前に、該脂肪酸/ロジンブレンドは85℃まで加熱された。該ブレンドの添加後、エチルプロキシトール150グラムが添加され、水/エチルプロキシトール共沸混合物を留去しながら反応容器は加熱され、最後に120℃の温度に達した。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分が80℃で5時間オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は29Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物50グラムならびにエチルプロキシトール(Shell社から)150グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、85℃まで加熱された。それからKortacid(商標)PKGHの6.3グラムおよびエチルプロキシトール50グラム中の水素化ロジン6.3グラムが該反応容器に15分間にわたって添加された。該添加の前に、該脂肪酸/ロジンブレンドは85℃まで加熱された。該ブレンドの添加後、水/エチルプロキシトール共沸混合物を留去しながら反応容器は加熱され、最後に120℃の温度に達した。次に反応容器は約50℃まで冷却され、エチルプロキシトール100グラムが添加され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に2,500rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分がアセトンで洗われ、80℃で一晩オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は29Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物100グラムならびにエチルプロキシトール(Shell社から)21グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、85℃まで加熱された。それからエチルプロキシトール21.85グラム中に溶解されたKortacid(商標)PKGHの25.16グラムが該反応容器に30分間にわたって添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは85℃まで加熱された。得られた混合物は3時間撹拌された。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分がアセトンで洗われ、80℃で一晩オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は37.7Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
式(II)に従う、2のMg/Al比および電荷を均衡させるアニオンとしてヒドロキシルを有するハイドロタルサイト様層状複水酸化物20重量%の水性懸濁物100グラムならびにエチルプロキシトール(Shell社から)12.5グラムが、高速度撹拌機を備えた500mlのガラス製反応容器に供給され、85℃まで加熱された。それからエチルプロキシトール12.5グラム中に溶解されたKortacid(商標)PKGHの25.16グラムが該反応容器に30分間にわたって添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは85℃まで加熱された。得られた混合物は3時間撹拌された。次に反応容器は約50℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーは次に4,000rpmで約10分間遠心分離された。液体がデカンテーションされ、固形分が水で洗われ、80℃で一晩オーブン中で真空下に乾燥された。
このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。該層間挿入物は38.4Åの特性的なd(00l(エル))値を示す。
酸化マグネシウム(Zolitho(商標)40、Martin Marietta Magnesia Specialties社から)1,995グラムおよび三水酸化アルミニウム(Alumill F505)1,728グラムが脱イオン水7,500グラム中で混合され、平均粒子サイズ(d50)1.5μmまで粉砕された。このスラリーの一部が脱イオン水で固形分含有量8.8重量%まで希釈された。該希釈されたスラリー1.36kgが、高速度撹拌機を備えたオイル加熱されたオートクレーブに供給され、80℃まで加熱された。該スラリーの添加前に、2−エトキシプロパノール1.25kgが該オートクレーブに供給され、該オートクレーブは80℃まで加熱された。それからオートクレーブは120℃まで加熱され、Kortacid(商標)PH05およびPrifac 7990の50/50重量混合物354グラムが15分間にわたって添加された。該添加の前に、該脂肪酸ブレンドは120℃まで加熱された。該酸の添加後、オートクレーブは170℃まで加熱され、そこに1時間保たれた。次にオートクレーブは約40℃まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーはろ過されアセトンで十分に洗われた。得られた物質は80℃で一晩オーブン中で真空下に乾燥された。
脂肪酸ブレンドを含んでいる得られたハイドロタルサイト様粘土は、X線回折によって分析されて、層間間隔すなわちd間隔が測定された。このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイトに関連した小さい非(hk0)反射を示し、このことはアニオン性粘土の層間挿入を表している。XRDは52Åおよび30Åのd(00l(エル))値を示唆している。さらに、洗われた粉体のSEM分析は、得られた長方形状をした小板の非常に高いアスペクト比(L/D>10,000)を顕している。
酸化マグネシウム(Zolitho(商標)40、Martin Marietta Magnesia Specialties社から)665グラムおよび三水酸化アルミニウム(Alumill F505)576グラムが脱イオン水2,500グラム中で混合され、平均粒子サイズ(d50)1.5μmまで粉砕された。このスラリーの一部が脱イオン水で固形分含有量9.6重量%まで希釈された。該希釈されたスラリー229gが、高速度撹拌機を備えたオイル加熱されたオートクレーブに供給され、90℃まで加熱された。該スラリーの添加前に、2−エトキシプロパノール209gが該オートクレーブに供給され、該オートクレーブは80℃まで加熱された。オートクレーブは120℃まで加熱され、そこに約15分間保たれた。それからオートクレーブは170℃まで加熱され、そこに1時間保たれた。反応後、オートクレーブは60℃未満まで冷却され、得られたスラリーが取り出された。該スラリーはろ過されアセトンで十分に洗われた。得られた物質は80℃で一晩オーブン中で真空下に乾燥された。
得られた含有性のハイドロタルサイト様粘土は、X線回折によって分析されて、層間間隔すなわちd間隔が測定された。このように調製されたハイドロタルサイト様粘土のXRDパターンは、ハイドロタルサイト構造に典型的な(hk0)およびd(00l(エル))の反射およびブルーサイトに対応するいくつかの小さいシグナルを示す。
Claims (15)
- 電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物を調製する方法であって、
(a) 二価金属イオン源、三価金属イオン源、水、および、水と混和性でありかつ電荷を均衡させるアニオン少なくとも5g/l(リットル)がその中に溶解されることができるところの溶媒を含んでいる、前駆体の懸濁物または溶液を調製する段階、および
(b) 該前駆体の懸濁物または溶液を処理して、層状複水酸化物を得る段階
の各段階を含み、該電荷を均衡させるアニオン前駆体が段階(b)の前、その間またはその後で該懸濁物または溶液に添加され、該電荷を均衡させるアニオンが有機アニオンであるならば、電荷を均衡させるアニオン前駆体の全重量当たり50重量%未満の該電荷を均衡させるアニオン前駆体が塩であり、ただし該電荷を均衡させるアニオンが炭酸イオンであることを除く、方法。 - 電荷を均衡させるアニオンが有機アニオンである、請求項1または2に従う方法。
- 有機アニオンが、8以上の炭素原子を含んでおり、好ましくは10〜40炭素原子を有する、請求項2に従う方法。
- 有機アニオンが、段階(b)が進行する前に前駆体の懸濁物または溶液に添加される、請求項3または4に従う方法。
- 有機アニオンが層状複水酸化物の形成に引き続いて添加される方法であって、該層状複水酸化物が、ヒドロキシルイオン、硝酸イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重亜硫酸イオン、およびハロゲンイオンからなる群から選択された、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる、請求項3に従う方法。
- 二価金属イオンがMg2+でありかつ三価金属イオンがAl3+である、請求項1〜6のいずれか1項に従う方法。
- (c) ヒドロキシルイオン、硝酸イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重亜硫酸イオン、およびハロゲンイオンからなる群から選択された、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物と懸濁媒体との懸濁物を調製する段階、および
(d) 該懸濁物を処理して、電荷を均衡させるアニオンとして有機アニオンを含んでいる層状複水酸化物を得る段階
の各段階をさらに含み、有機アニオン前駆体が段階(c)または(d)の際に添加される、請求項1に従う方法。 - 懸濁媒体が、水と混和性でありかつその中に少なくとも5g/lの有機アニオン前駆体が溶解されることができるところの溶媒、および/または水を含んでいる、請求項8に従う方法。
- 懸濁媒体が、段階(a)で使用された懸濁媒体と同じである、請求項8または9に従う方法。
- 電荷を均衡させるアニオンとして有機アニオンを含んでいる層状複水酸化物を調製する方法であって、
(a) ヒドロキシルイオン、硝酸イオン、リン酸イオン、ホスホン酸イオン、スルホン酸イオン、硫酸イオン、重亜硫酸イオン、およびハロゲンイオンからなる群から選択された、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物、溶媒、ならびに任意的な水の懸濁物を調製する段階、および
(b) 該前駆体の懸濁物または溶液を処理して、層状複水酸化物を得る段階
の各段階を含み、有機アニオン前駆体が段階(a)または(b)の際に該懸濁物に添加され、該溶媒が水と混和性でありかつその中に少なくとも5g/lの有機アニオン前駆体を溶解させることができる、方法。 - 請求項1〜11のいずれか1項に従う方法によって得られることができる、電荷を均衡させるアニオンを含んでいる層状複水酸化物。
- 電荷を均衡させるアニオンが有機アニオンであり、層状複水酸化物の個々の層間の距離が約1.5nmである、請求項12に従う層状複水酸化物。
- ポリマーおよび請求項12または13に従う層状複水酸化物を含んでいるナノ複合物質。
- ポリマーおよび請求項12または13に従う層状複水酸化物を含んでいるマスターバッチであって、該マスターバッチの全重量当たり、層状複水酸化物の量が10〜70重量%でありかつポリマーの量が30〜90重量%である、マスターバッチ。
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