JP2009516541A - ムチン親和性を有するコンタクトレンズ - Google Patents
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Abstract
コンタクトレンズなどの生体医療用装置の表面に、ホウ酸部分を含有するポリマーを結合させた。そのホウ酸のモノマー単位は、ビニルフェニルホウ酸または(メタ)アクリルアミドフェニルホウ酸などのホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導できる。そのホウ酸部分は、ムチンと、特に上皮のムチンと複合することができる。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
ムチンは、小胞が分泌して、眼の結膜上皮の表面に滲出する糖複合タンパク質である。ムチンは、湿潤粘膜上皮にみられ、粘膜組織を化学的におよび免疫学的に保護するとともに眼の組織を機械的に保護すると考えられる。眼の表面は、涙被膜によって保湿されかつ潤滑性が付与されている。ムチンは、この涙被膜を結膜上皮に固定して、眼の表面を、細菌の侵入、化学的侵入および物理的侵入という異物の侵入から保護する。
米国特許第6,348,508号(Denick,Jr.ら)、米国特許願公開第2004/0063620号(Xiaら)および同第2004/0063591号(Borazjaniら)には、カチオン多糖類を含有する、ドライアイ治療用組成物またはコンタクトレンズ処理用組成物が開示されている。点眼薬溶液の場合、前記カチオン多糖類は、眼の粘膜組織に結合した後、ムチンを補充しおよび/またはムチンを眼の表面に結合させて保持させるのを助けることによって、眼の中のムチンを増大する。
コンタクトレンズの場合、ムチンは細片として認められることが多いが、これは、他のタンパク質と同様にコンタクトレンズの表面に蓄積させてはならない。例えば米国特許第5,985,629号(Aaslyngら)には、酵素および酵素阻害剤を含有するコンタクトレンズの洗浄組成物および消毒組成物が開示されている。アリールホウ酸(aryl boronic acid)が利用可能な酵素阻害剤および/または消毒剤として引用されているが、これら組成物の目的は、ムチンを含めて汚れ堆積物を、コンタクトレンズから除去することである(1欄)。別の例として、米国特許第6,649,722号(Rosenzweigら)に、コンタクトレンズの組成物が開示されている。28欄に、ムチンのレンズへの結合のレベルは、ムチンがレンズと角膜の接着を起こさない十分に低い望ましいレベルであったと報告されている。
本発明は、生体医療用装置、特に眼科装置、例えばホウ酸部分を含有するポリマーが結合した表面を有するコンタクトレンズを提供するものである。このホウ酸部分としては、ホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位、例えばビニルフェニルホウ酸または(メタ)アクリルアミドフェニルホウ酸がある。前記ポリマーは、さらに、エチレン系不飽和親水性モノマーから誘導されたモノマー単位、第三級アミン部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位、および/または反応性部分を含有するエチレン系不飽和性モノマーから誘導されたモノマー単位を含有していてもよい。この反応性部分は、レンズ表面の相補的反応性官能基、またはホウ酸含有ポリマーをレンズ表面に共有結合させるために使用される仲介ポリマーの相補的反応性官能基と反応する。このホウ酸部分は、ムチン、特に上皮のムチンと複合できる。
また、本発明は、生体医療装置の表面に、ホウ酸部分を含有するポリマーを結合させる方法を提供するものである。眼科装置の場合、その装置は、眼の上に配置されるので、ムチンはそのホウ酸部分と複合する。本発明には、表面に共有結合された、ムチンと複合する部分を含有するコポリマーを有する生体医療用装置が含まれている。本発明には、ムチンと複合するホウ酸部分を含有する生体医療用装置が含まれている。
本発明には、上皮のムチンに対する親和性の方がリゾチームに対する親和性より大きいコンタクトレンズが含まれている。さらに、本発明によって、各種のコポリマーが提供される。
本発明は生体医療用装置に有用である。用語「生体医療用装置」は、組織と接触して配置される装置を意味する。本発明は、特に、粘膜組織と接触して配置される生体治療用装置に有用である。各種の好ましい実施態様によれば、その生体医療用装置は、上皮組織と接触して配置することを目的とする眼科用装置であり、特に角膜アンレー(corneal onlay)とコンタクトレンズである。下記開示部分にはコンタクトレンズが引用されているが、各種の他の生体医療用装置にも適用できる。
本発明は、ソフトレンズとハードレンズの両者の材料を含めて、知られているすべてのタイプのコンタクトレンズに有用である。ヒドロゲルは、コンタクトレンズの用途に使用される一クラスの材料である。ヒドロゲルは、水を平衡状態で含有する、水和された架橋ポリマー系で構成されている。したがって、ヒドロゲルは、親水性モノマーから製造されるコポリマーである。シリコーンヒドロゲルの場合、そのヒドロゲルコポリマーは、一般に、少なくとも一種の装置形成シリコーン含有モノマーおよび少なくとも一種の装置形成親水性モノマーを含む混合物を重合させることによって製造される。前記シリコーン含有モノマーまたは前記親水性モノマーは、架橋剤として働くことができ(架橋剤は多数の重合性官能基を有するモノマーと定義されている)、または別の架橋剤を、ヒドロゲルコポリマーが形成される初期のモノマー混合物に採用できる(用語「モノマー」もしくは「モノマーの」および類似の用語は、本明細書で使用する場合、「プレポリマー」、「マクロモノマー」および類縁用語で呼称される高分子量化合物のみならず、遊離ラジカル重合反応で重合可能な分子量の比較的低い化合物も意味する)。シリコーンヒドロゲルは、一般に、含水率が一般に約10-約80質量%である。
有用なレンズ形成親水性モノマーの例としては、アミド類、例えばN,N-ジメチルアクリルアミドおよびN,N-ジメチルメタクリルアミド;環式ラクタム類、例えばN-ビニル-2-ピロリドン;(メタ)アクリル酸アルコール類、例えばメタクリル酸2-ヒドロキシエチルとアクリル酸2-ヒドロキシエチル;および(メタ)アクリレーテッドポリエチレングリコール類;ならびにアズラクトン含有モノマー類、例えば2-イソプロペニル-4,4-ジメチル-2-オキサゾリン-5-オンおよび2-ビニル-4,4-ジメチル-2-オキサゾリン-5-オンがある。なお、用語「(メタ)」は、本明細書で使用する場合、随意選択的にメチル置換体を意味する。したがって、用語「(メタ)アクリレート)」はメタクリレートまたはアクリレートを意味し、および用語「(メタ)アクリル酸」はメタクリル酸またはアクリル酸を意味する。さらに別の例は、米国特許第5,070,215号に開示されている親水性の炭酸ビニル(vinyl carbonate)またはカルバミン酸ビニル(vinyl carbamate)のモノマー、および米国特許第4,910,277号に開示されている親水性オキサゾロンのモノマーである。なお、これらの開示事項は本明細書に援用するものである。その外の適切な親水性モノマーは当業者には分かるであろう。
上記のように、一つの好ましいクラスのヒドロゲルのコンタクトレンズ用材料は、シリコーンヒドロゲルである。この場合、初期のレンズ形成モノマーの混合物は、さらにシリコーン含有モノマーを含有している。
シリコーンヒドロゲルを製造するのに使用する利用可能なシリコーン含有モノマーの材料は、当該技術分野でよく知られており、多数の例が、米国特許第4,136,250号、同第4,153,641号、同第4,740,533号、同第5,034,461号、同第5,070,215号、同第5,260,000号、同第5,310,779号および同第5,358,995号に提供されている。
利用可能なシリコーン含有モノマーとしては、嵩高のポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーがある。嵩高のポリシロキサニルアルキル(メタ)アクリルモノマーの例は、下記式I:
別のクラスの代表的なシリコーン含有モノマーとしては、シリコーン含有の炭酸ビニルまたはカルバミン酸ビニルのモノマー、例えば、1,3-ビス[(4-ビニルオキシカルボニルオキシ)ブチ-1-イル]テトラメチル-ジシロキサン;1,3-ビス[(4-ビニルオキシカルボニルオキシ)ブチ-1-イル]ポリジメチルシロキサン;3-(トリメチルシリル)プロピルビニルカルボネート;3-(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル-[トリス(トリメチルシロキシ)シラン];3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート;3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート;3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルボネート;t-ブチルジメチルシロキシエチルビニルカルボネート;トリメチルシリルエチルビニルカルボネート;およびトリメチルシリルメチルビニルカルボネートがある。
シリコーンを含有するビニルカルボネートまたはビニルカルバメートのモノマーの例は、下記式II:
適切なシリコーン含有有機基RSiとしては、下記式:
R5は、1-6個の炭素原子を含有するアルキル基またはフルオロアルキル基を表し、
eは1-200であり、n’は1、2、3または4であり、およびm’は0、1、2、3、4または5である]で表される基がある。
式IIに含まれる特定の種の例は、下記式III :
別のクラスのシリコーン含有モノマーとしては、ポリウレタン-ポリシロキサンのマクロモノマー(時には、プレポリマーと呼称される)があり、これは伝統的なウレタンエラストマーと同様に、ハード-ソフト-ハードのブロックを有している。シリコーンウレタンモノマーの例は、下記式IVおよびV:
Gは、1-40個の炭素原子を有するアルキルジラジカル、シクロアルキルジラジカル、アルキルシクロアルキルジラジカル、アリールジラジカルまたはアルキルアリールジラジカルを表しかつその主鎖中にエーテル結合、チオ結合またはアミン結合を含んでいてもよい、
*はウレタン結合またはウレイド結合を表し、
aは少なくとも1であり、
Aは下記式VI:
m’は少なくとも1であり、および
pは、400-10,000の部分質量を示す数値であり、
EとE’は、各々独立して下記式VII :
R7は、水素、1-6個の炭素原子を有するアルキル基または-CO-Y-R9基(式中Yは-O-、-S-または-NH-である)であり、
R8は、1-10個の炭素原子を有する二価のアルキレン基であり、
R9は、1-12個の炭素原子を有するアルキル基であり、
Xは、-CO-または-OCO-を表し、
Zは、-O-または-NH-を表し、
Arは6-30個の炭素原子を有する芳香族基を表し、
wは0-6であり、xは0または1であり、yは0または1であり、およびzは0または1である)で表される重合性不飽和有機基を表す}で表される二価のポリマー基を表す]で表される。
シリコーン含有ウレタンモノマーのより具体的な例は、下記式(VIII):
好ましいシリコーンヒドロゲル材料は、共重合されてヒドロゲルのコポリマー材料を形成する初期モノマー混合物に対して、5-50質量%、好ましくは10-25質量%の一種もしくは二種以上のシリコーンマクロモノマー;5-75質量%、好ましくは30-60質量%の一種もしくは二種以上のポリシロキサニルアルキル(メタ)クリルモノマー;および10-50質量%、好ましくは20-40質量%の親水性モノマーを含有している。一般に、前記シリコーンマクロモノマーは、その分子の二つ以上の末端を、不飽和基でキャップされたポリオルガノシロキサンである。上記構造式中の末端基に加えて、Deichertらの米国特許第4,153,641号は、アクリルオキシまたはメタクリルオキシを含む追加の不飽和基を開示している。例えば、Laiの米国特許第5,512,205号、同第5,449,729号および同第5,310,779号に教示されているフマレート含有材料も、本発明の有用な基質である。好ましくは、前記シランマクロモノマーは、シリコーン含有のビニルカルボネートもしくはビニルカルバメート、または一つ以上のハード-ソフト-ハード-ブロックを有しかつ親水性モノマーで末端をキャップされたポリウレタン-ポリシロキサンである。
追加のクラスのコンタクトレンズ材料は、剛性コポリマー、特に剛性の気体透過性(RGP)コポリマーである。一般に、RGPコポリマーは、上記シリコーン含有モノマーのいずれかを含むシリコーン含有モノマー;湿潤剤などの親水性モノマー;硬度調節モノマー;および架橋剤;重合開始剤;紫外線遮断剤;または着色剤を含んでいる。
本発明に有用なコンタクトレンズ材料の具体例は、米国特許第6.891,010号(Kunzlerら)、同第5,908,906号(Kunzlerら)、同第5,714,557号(Kunzlerら)、同第5,710,302号(Kunzlerら)、同第5,708,094号(Laiら)、同第5,616,757号(Bamburyら)、同第5,610,252号(Bamburyら)、同第5,512,205号(Lai)、同第5,449,729号(Lai)、同第5,387,662号(Kunzlerら)、同第5,310,779号(Lai)、同第5,260,000号(Nanduら)および同第5,346,976号(Ellisら)に教示されている。なおこれらの開示事項は本明細書に援用するものである。
コンタクトレンズの表面に結合されるポリマーは、ムチンと複合するかまたはムチンと複合体を形成する部分を含有している。ホウ酸基は、生理的pH(7.4)において、シアル酸の炭水化物残基と容易に複合する。ムチンは、その多糖類の側鎖中にかなりの量のシアル酸残基を含有しているので、ホウ酸基はムチンに対して親和性を有しているはずである。好ましいポリマーはホウ酸部分を有している。ホウ酸基(-B(OH)2)は、ムチンに見られる多糖類の側鎖と複合することができるので、コンタクトレンズが着用されている間、涙液中のムチンと親和性を有している。
前記ポリマーは、ホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含有していてもよい。その例は、エチレン系不飽和アリールホウ酸類、例えば4-ビニルフェニルホウ酸;およびN-メタクリロイル-3-アミノ-フェニルホウ酸である。
好ましい前記ポリマーは、ホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位に加えて、反応性部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含んでいる。具体的に述べると、このモノマーは、エチレン系で不飽和のモノマーなので、ホウ酸含有モノマーと共重合可能なモノマーである。その上、このモノマーは、レンズ表面の相補的反応性官能基および/または以下に詳細に考察する仲介ポリマーの相補的反応性官能基と反応性の反応性部分を含有している。
反応性モノマーの例としては、エチレン系不飽和カルボン酸類、例えば(メタ)アクリル酸;エチレン系不飽和の第一級アミン類、例えばエチルアミノ(メタ)アクリレート、エチルアミノ(メタ)アクリルアミド、プロピルアミノ(メタ)アクリレートおよびプロピルアミノ(メタ)アクリルアミド;アルコール含有の(メタ)アクリレート類および(メタ)アクリルアミド類、例えば2-ヒドロキシエチルメタクリレート;エチレン系不飽和エポキシ含有モノマー類、例えばグリシジルメタクリレートまたはグリシジルビニルカルボネート;ならびにアズラクトン含有モノマー類、例えば2-イソプロペニル-4,4-ジメチル-2-オキサゾリン-5-オンおよび2-ビニル-4,4-ジメチル-2-オキサゾリン-5-オン(そのアズラクトン基は水性媒体中で加水分解してそのオキサゾリノン部分が反応性カルボン酸部分に変換する)がある。
これらポリマーは、さらに、第三級アミン部分を含有するモノマー単位を含有していてもよい。一般に、ジオール類が、塩基性pHにてムチンと最も容易に複合する。ポリマー中にこのモノマー単位が含まれていることによって、ホウ酸が、生理的pHにおいて、ムチンと、より容易に複合すると考えられる。ホウ酸モノマーと共重合可能なモノマーの例は、第三級アミン部分を含有するエチレン系不飽和モノマーである。具体例としては、2-(N,N-ジメチル)エチルアミノ(メタ)アクリレート、2-(N,N-ジメチル)エチルアミノ(メタ)アクリルアミド、3-(N,N-ジメチル)プロピルアミノ(メタ)アクリレート、3-(N,N-ジメチル)プロピルアミノ(メタ)アクリルアミドおよびビニルベンジル-N,N-ジメチルアミンがある。
前記ポリマーは、さらに親水性モノマー単位を含有していてもよい。例としては、ホウ酸のエチレン系不飽和モノマーと共重合可能なエチレン系不飽和モノマーがある。具体例としては、N,N-ジメチルアクリルアミドおよびN,N-ジメチルメタクリルアミド;環式ラクタム類、例えばN-ビニル-2-ピロリドン;(メタ)アクリレーテッドアルコール類、例えば2-ヒドロキシエチルメタクリレートおよび2-ヒドロキシエチルアクリレート;ならびに(メタ)アクリレーテッドポリエチレングリコール類がある。ポリマー中の親水性モノマー単位の主な目的は、使用するとき、そのポリマーが水溶性で、その結果、そのポリマーをレンズ表面に塗布するときに有機溶媒に溶解する必要がないことを保証することである。
したがって、好ましいポリマーは、ホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位、およびレンズ表面の相補的反応性官能基と反応性の部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含むコポリマーである。これらのコポリマーは、さらに、第三級アミンの部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位、およびそのコポリマーを水溶性にするのに十分な量の、エチレン系不飽和親水性モノマーから誘導されたモノマー単位を含んでいてもよい。
好ましくは、上記コポリマーは、ホウ酸含有モノマー単位を、1-30 mol%、より好ましくは2-20 mol%;およびレンズ表面の相補的反応性官能基と反応性の部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を、2-50 mol%、より好ましくは5-40 mol%含有している。好ましくは、これらのコポリマーは、第三級アミン含有モノマー単位を、0-50 mol%、より好ましくは5-40 mol%、および親水性モノマー単位を、0-90 mol%、より好ましくは20-80 mol%含有している。
上記のように、前記コポリマーは反応性の部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含有しているので、この反応性部分が、前記ポリマーをレンズ表面に結合させる。ホウ酸含有ポリマーをレンズ表面に結合させる一方法としては、前記ポリマーの反応性部分と相補的な反応性官能基を含むモノマーを含有するモノマー混合物から、レンズを製造する方法がある。
第一実施例として、コンタクトレンズは、エポキシ含有モノマー、例えばグリシジルメタクリレートまたはグリシジルビニルカルボネートを含むモノマー混合物の重合産物から製造できる。十分なエポキシ基がレンズ表面に移行して、これらのエポキシ基は、ホウ酸含有ポリマーの官能基、特にカルボン酸、アミノとアルコールの反応性部分と反応して共有結合する。
第二実施例として、コンタクトレンズは、カルボン酸含有モノマー、例えば(メタ)アクリル酸または炭酸ビニルを含むモノマー混合物の重合産物から製造できる。十分なカルボキシル基が、レンズ表面に存在して、ホウ酸含有ポリマーの官能基、特にアミノとアルコールの反応性部分と反応して共有結合する。
第三実施例として、コンタクトレンズは、アズラクトン含有モノマー、例えば2-イソプロペニル-4,4−ジメチル-2-オキサゾリン-5-オンおよび2-ビニル-4,4−ジメチル-2-オキサゾリン-5-オンを含有するモノマー混合物の重合産物から製造できる。レンズ表面のアズラクトン基は、水性媒体中で加水分解して、そのオキサゾリノン基が、前記ホウ酸含有ポリマーの反応性部分と反応するカルボン酸に変換する。
別の実施例として、コンタクトレンズは、(メタ)アクリレートまたは(メタ)アクリルアミドアルコール、例えば2-ヒドロキシエチルメタクリレートを含むモノマー混合物の重合産物から製造できる。そのアルコール基は、ホウ酸含有ポリマーの反応性部分と反応させるのに利用できる。
相補的反応性基を含有する他のレンズ形成モノマーは、当該技術分野で公知であり、例えば、米国特許第6,440,571号(Valint,Jr.ら)に開示されているものがある。なお、この特許の全開示事項は本明細書に援用するものである。
ホウ酸含有ポリマーをレンズ表面に結合させる別の方法としては、レンズ表面を処理して、前記ポリマーの反応性部分と相補的な反応性官能基を付与する方法がある。一例として、レンズ表面を、酸素含有雰囲気内にてプラズマで処理して、レンズ表面にアルコール官能基を形成させる方法、または窒素含有雰囲気内にてプラズマで処理して、レンズ表面にアミン官能基を形成させる方法がある。コンタクトレンズがその表面にフッ素を含有している場合は、そのレンズ表面を、最初、水素雰囲気内にて、プラズマで処理してレンズ表面のフッ素含量を低下させることができる。かような方法は、当該技術分野では知られており、例えば米国特許第6,550,915号および同第6,794,456号(Grobe III )に記載されている。なお、これら特許の全開示事項は本明細書に援用するものである。
プラズマ処理によってレンズ表面に生成したアルコールまたはアミノの官能基は、次いでホウ酸含有ポリマーの反応性部分、特にカルボン酸部分と反応できる。
プラズマ処理の一変形は、最初、レンズ表面をプラズマ酸化し、続いて炭化水素(例えば、ジオレフィンの1,3-ブタジエンなど)を含む雰囲気内にてプラズマ重合させて、レンズ表面に炭素層を形成させる方法である。次いで、この炭素層を、酸素または窒素の雰囲気内でプラズマ処理を行って、ヒドロキシル基またはアミン基を生成させる。次に、ホウ酸含有ポリマーの反応性部分は、前記炭素層のヒドロキシル基またはアミン基と共有結合させることができる。この方法は米国特許第6,21,604号(Valint,Jr.ら)に開示されており、その開示事項はすべて本明細書に援用するものである。
本明細書で使用する場合、用語「プラズマ処理」には、湿潤または乾燥のコロナ放電処理が含まれている。
ホウ酸含有ポリマーをレンズ表面に結合する別の方法は、仲介ポリマーを利用する方法である。より具体的に述べると、この仲介ポリマーは、ホウ酸含有ポリマーとレンズ表面の両者に結合する。したがって、この仲介ポリマーは、ホウ酸含有ポリマーの反応性部分と反応性の官能基のみならずレンズ表面と反応性の官能基を有している。
この仲介ポリマーは、ホウ酸含有ポリマーの直接結合に関連して先に考察した各種の方法で、レンズ表面に共有結合させることができる。例えば、コンタクトレンズは、仲介ポリマーの反応性官能基と相補的な反応性官能基を含むモノマーを含有するモノマー混合物で製造できる。あるいは、コンタクトレンズの表面を、例えばプラズマで処理して、仲介ポリマーに対して反応性の部位を付与できる。
この仲介ポリマーは、先に述べた基を含む相補的反応性基を両ポリマーに付与することによって、ホウ酸含有コポリマーに結合できる。追加例は、米国特許第6,440,571号(Valint,Jr.ら)に見られる。
一例として、レンズは、N,N-ジメチルアクリルアミドとグリシジルメタクリレートの仲介コポリマーおよびホウ酸含有コポリマーの混合物でコートできる。この仲介コポリマーのエポキシ官能基は、レンズ表面のヒドロキシル、第一級アミンまたはカルボン酸の部分に共有結合し、およびホウ酸含有ポリマーのヒドロキシル、第一級アミンまたはカルボン酸の部分に共有結合する。仲介ポリマーの他の多数の例が知られている。
したがって、ホウ酸含有ポリマーをコンタクトレンズに結合させるために、当該技術分野で広く知られている各種の方法を利用できる。
以下の諸実施例は、本発明の好ましい各種の実施態様を例示している。
実施例1−ホウ酸含有ポリマーの合成
水冷式冷却器と熱電対を備えかつ磁気撹拌棒が入った1Lの三口丸底フラスコに、約0.2質量%(モノマーの全質量に対する値)のAIBN開始剤、5.0 mol%の4-ビニルフェニルホウ酸(SBA)、10 mol%のメタクリル酸(MAA)、20 mol%の3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルメタクリルアミド(DMAPMA)および65 mol%のN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)を入れる。そのフラスコに、300 mlのメタノールを入れることによって前記モノマーと開始剤を溶解する。その溶液を、少なくとも10分間、アルゴンでスパージした後、60℃まで徐々に加熱する。溶液の温度が40-45℃に到達したとき、スパージングを停止して、フラスコをアルゴンの背圧下に維持する。48-72時間後に加熱を停止して、冷めた溶液を、機械的に撹拌されているエチルエーテル5 L中に滴下して添加する。沈殿を、濾過するかまたは前記エーテルを傾瀉除去することによって単離する。得られた固体を40℃で少なくとも18時間、減圧乾燥し、次いで300 mlのメタノールに溶解し次いで撹拌中のエチルエーテル5 L中に滴下して添加することによって再沈殿させた。最終のポリマー塊を、一定重量になるまで40℃で減圧乾燥した後、測定する。
水冷式冷却器と熱電対を備えかつ磁気撹拌棒が入った1Lの三口丸底フラスコに、約0.2質量%(モノマーの全質量に対する値)のAIBN開始剤、5.0 mol%の4-ビニルフェニルホウ酸(SBA)、10 mol%のメタクリル酸(MAA)、20 mol%の3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルメタクリルアミド(DMAPMA)および65 mol%のN,N-ジメチルアクリルアミド(DMA)を入れる。そのフラスコに、300 mlのメタノールを入れることによって前記モノマーと開始剤を溶解する。その溶液を、少なくとも10分間、アルゴンでスパージした後、60℃まで徐々に加熱する。溶液の温度が40-45℃に到達したとき、スパージングを停止して、フラスコをアルゴンの背圧下に維持する。48-72時間後に加熱を停止して、冷めた溶液を、機械的に撹拌されているエチルエーテル5 L中に滴下して添加する。沈殿を、濾過するかまたは前記エーテルを傾瀉除去することによって単離する。得られた固体を40℃で少なくとも18時間、減圧乾燥し、次いで300 mlのメタノールに溶解し次いで撹拌中のエチルエーテル5 L中に滴下して添加することによって再沈殿させた。最終のポリマー塊を、一定重量になるまで40℃で減圧乾燥した後、測定する。
実施例2-12−ホウ酸含有ポリマー類の合成
下記表1に示すポリマー類を、実施例1の一般的な手順に従って、モル量を変更し各種モノマーによって合成した。表1では、以下の追加の名称を使用する。
下記表1に示すポリマー類を、実施例1の一般的な手順に従って、モル量を変更し各種モノマーによって合成した。表1では、以下の追加の名称を使用する。
APMA 3-アミノプロピルメタクリルアミド
AEMA 2-アミノエチルメタクリレート
DMAEMA 2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート
DMAPMA 3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルメタクリルアミド
MAAPBA N-メタクリロイル-3-アミノ-フェニルホウ酸
AEMA 2-アミノエチルメタクリレート
DMAEMA 2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルメタクリレート
DMAPMA 3-(N,N-ジメチルアミノ)プロピルメタクリルアミド
MAAPBA N-メタクリロイル-3-アミノ-フェニルホウ酸
実施例13−コンタクトレンズのホウ酸含有ポリマーによるコーティング
balafilcon A製のコンタクトレンズをキャストしてホウ酸緩衝溶液(BBS)中に貯蔵した。 balafilcon Aは、3-[トリス(トリ-メチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、N-ビニル-2-ピロリドン(NVP)、1,3-ビス[(4-ビニルオキシカルボニルオキシ)ブチ-1-イル]ポリジメチルシロキサンおよびN-ビニルオキシカルボニルアラニンで構成されたコポリマーである。これらのレンズは、プラズマ処理を行わなかったので、以下の表では「非プラズマ対照」と呼称する。その外のbalafilcon A製レンズは、プラズマ処理を行ったので、以後「PV対照」と呼称する。
balafilcon A製のコンタクトレンズをキャストしてホウ酸緩衝溶液(BBS)中に貯蔵した。 balafilcon Aは、3-[トリス(トリ-メチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、N-ビニル-2-ピロリドン(NVP)、1,3-ビス[(4-ビニルオキシカルボニルオキシ)ブチ-1-イル]ポリジメチルシロキサンおよびN-ビニルオキシカルボニルアラニンで構成されたコポリマーである。これらのレンズは、プラズマ処理を行わなかったので、以下の表では「非プラズマ対照」と呼称する。その外のbalafilcon A製レンズは、プラズマ処理を行ったので、以後「PV対照」と呼称する。
このバッチの幾つかのレンズは、脱イオン水中で脱塩し、乾燥し、続いてアンモニア、ブタジエンおよびアンモニアによる連続プラズマ処理を行った。別の対照として残した幾つかのレンズは、以下の表では「ABA対照」と呼称する。
これら被検ポリマーでコートする場合、ABA処理を行った各レンズを、脱イオン水またはリン酸緩衝食塩水に被検ポリマーを溶解して得た2%(w/v)溶液1.5 mLおよびDMA/GMAコポリマー(86/14 mol/mol)を脱イオン水に溶解して得た1%(w/v)溶液1.5 mLが入っているガラスシンチレーションバイアル中に入れた。このバイアルをキャップして、90℃に加熱した強制通風オーブン内に2時間入れた。放冷した後、コーティング溶液を吸引除去し、次いで振盪する事によって、脱イオン(DI)水20 mLで置換した。吸引/洗浄のサイクルを2回追加した後、レンズを、BBS中のポリプロピレン製ブリスターパック内に密封した。このブリスターパックを、121℃で30分間オートクレーブで処理した。
表2に、幾つかのコートされた試料と対照物の各種の表面特性を報告してある。コート試料1には実施例1のポリマーがコートされ、およびコート試料2には実施例9のポリマーがコートされている。原子濃度(atomic concentration)は下記のようにしてXPSによって測定した。接触角は下記のようにして測定した。
X線光電子分光(XPS)分析法
XPSのデータは、Physical Electronics Quantera SXM Scanning ESCA Microprobeを使って収集した。この測定器は、高電力モード(high power mode)の18 kVと100ワットおよび低電力モードの15 kVと0.25ワット/ミクロンで作動する単色A1アノードを利用する。高電力の捕捉はすべて、1400μmx 100μmの分析面積にわたってラスターされる。デュアルビーム中性化法(dual beam neutralization)(イオンおよび電子)を利用する。この装置のベース圧力は5 x 10-10トルであり、そして作動中この圧力は1 x 10-7トル以下であった。この測定器は、FATモードで作動する半球分析器を使用した。信号のスループットを増大するためガーゼレンズ(gauze lens)を半球分析器に取り付けた。炭素1s光電子の非弾性平均自由工程が35オングストロームであるとすると、サンプリング角45におけるこの測定装置のサンプリング深度の実測値は約75オングストロームである。XPSのサンプリング深度の支配式は
θλsin3=d
(式中、dはサンプリング深度であり、λは光電子の非弾性平均自由工程であり、およびθは、試料表面と分析器の軸線とのなす角度である)である。各試験片を、低解像度探索スペクトル(low-resolution survey spectrum)(0-1100 eV)を利用して分析して、試料の表面に存在する元素を同定した。光電子のピーク面積を積分することによって元素組成の定量を完了した。正確な原子濃度値を得るために、分析器の透過率(transmission)、光電子の断面およびソース角(source angle)の修正を考慮した。
XPSのデータは、Physical Electronics Quantera SXM Scanning ESCA Microprobeを使って収集した。この測定器は、高電力モード(high power mode)の18 kVと100ワットおよび低電力モードの15 kVと0.25ワット/ミクロンで作動する単色A1アノードを利用する。高電力の捕捉はすべて、1400μmx 100μmの分析面積にわたってラスターされる。デュアルビーム中性化法(dual beam neutralization)(イオンおよび電子)を利用する。この装置のベース圧力は5 x 10-10トルであり、そして作動中この圧力は1 x 10-7トル以下であった。この測定器は、FATモードで作動する半球分析器を使用した。信号のスループットを増大するためガーゼレンズ(gauze lens)を半球分析器に取り付けた。炭素1s光電子の非弾性平均自由工程が35オングストロームであるとすると、サンプリング角45におけるこの測定装置のサンプリング深度の実測値は約75オングストロームである。XPSのサンプリング深度の支配式は
θλsin3=d
(式中、dはサンプリング深度であり、λは光電子の非弾性平均自由工程であり、およびθは、試料表面と分析器の軸線とのなす角度である)である。各試験片を、低解像度探索スペクトル(low-resolution survey spectrum)(0-1100 eV)を利用して分析して、試料の表面に存在する元素を同定した。光電子のピーク面積を積分することによって元素組成の定量を完了した。正確な原子濃度値を得るために、分析器の透過率(transmission)、光電子の断面およびソース角(source angle)の修正を考慮した。
接触角の分析
測定に使用した測定器は、Video Contact Angle System(VCA) 2500XE(米国、マサチューセッツ州ビルリカ所在のAST Products,Inc.)であった。この測定器は、水滴の明確に画成された画像を生成する低倍率顕微鏡を利用し、その画像は、コンピュータスクリーンに直ちに捉えられる。HPLC水をVCAシステムのマイクロシリンジに引き込み、次いで0.6μlの液滴を、そのシリンジから試料に添加した。前記液滴の周囲に沿って5個のマーカーを配置することによって、接触角を計算した。前記システムのソフトウェアが液滴の周囲を表す曲線を計算して、接触角が記録される。表2には、各測定について右と左の両方の接触角を報告してある。
タンパク質取込み量の分析
表3にはレンズのタンパク質取込み量を報告してある。リゾチーム含有タンパク質沈着溶液(515 ppm 標準)を使って、試料および対照のレンズを個々にコートした。0.75 mLの沈着溶液と個々のレンズが入っているガラス製バイアルを、37℃のオーブン中に入れた。24時間インキュベートした後、レンズが入っているバイアルをオーブンから取り出した。各レンズを、ピンセットを使ってバイアルから取り出して、食塩溶液ですすいだ。沈着溶液/標準およびレンズをインキュベートした溶液を、液体クロマトグラフィー(LC)にかけた。各セットのレンズの平均値を確認して、沈着溶液とレンズインキュベーション溶液の差を計算した。同じ手順を、試料のレンズに適用した。LC分析は、Agilent 1100 Series Liquid Chromatographを使って、かつ下記測定器パラメ−タによって実施した。
測定に使用した測定器は、Video Contact Angle System(VCA) 2500XE(米国、マサチューセッツ州ビルリカ所在のAST Products,Inc.)であった。この測定器は、水滴の明確に画成された画像を生成する低倍率顕微鏡を利用し、その画像は、コンピュータスクリーンに直ちに捉えられる。HPLC水をVCAシステムのマイクロシリンジに引き込み、次いで0.6μlの液滴を、そのシリンジから試料に添加した。前記液滴の周囲に沿って5個のマーカーを配置することによって、接触角を計算した。前記システムのソフトウェアが液滴の周囲を表す曲線を計算して、接触角が記録される。表2には、各測定について右と左の両方の接触角を報告してある。
タンパク質取込み量の分析
表3にはレンズのタンパク質取込み量を報告してある。リゾチーム含有タンパク質沈着溶液(515 ppm 標準)を使って、試料および対照のレンズを個々にコートした。0.75 mLの沈着溶液と個々のレンズが入っているガラス製バイアルを、37℃のオーブン中に入れた。24時間インキュベートした後、レンズが入っているバイアルをオーブンから取り出した。各レンズを、ピンセットを使ってバイアルから取り出して、食塩溶液ですすいだ。沈着溶液/標準およびレンズをインキュベートした溶液を、液体クロマトグラフィー(LC)にかけた。各セットのレンズの平均値を確認して、沈着溶液とレンズインキュベーション溶液の差を計算した。同じ手順を、試料のレンズに適用した。LC分析は、Agilent 1100 Series Liquid Chromatographを使って、かつ下記測定器パラメ−タによって実施した。
実施例14−ムチン親和性
ムチン親和性を、酵素結合レクチン検定法を使って評価した。この検定法は、コンタクトレンズ表面上のムチンを検出するためのプローブとして、ビオチニル化ジャカリン(biotinylated jacalin)を使用する。強力なビオチン-ストレプトアビジン相互作用が、ストレプトアビジン-ペルオキシダーゼ抱合体を使うさらなる信号振幅のベースを提供する。
ムチン親和性を、酵素結合レクチン検定法を使って評価した。この検定法は、コンタクトレンズ表面上のムチンを検出するためのプローブとして、ビオチニル化ジャカリン(biotinylated jacalin)を使用する。強力なビオチン-ストレプトアビジン相互作用が、ストレプトアビジン-ペルオキシダーゼ抱合体を使うさらなる信号振幅のベースを提供する。
二つの対照、すなわち実施例13由来のPV対照と非プラズマの対照の、実施例13由来のコート試料1と2を評価した。
コンタクトレンズ材料のムチン親和性を試験するため、精製されたBovine Submaxillary Gland Mucin(BSM)を使用した。そのムチン溶液を、20 mM PBS緩衝液(PBS20;pH 7.4;Na/K=33)を使って、0.5 mg/mlに調製した。コンタクトレンズは、分析する前、室温で貯蔵した。まず、レンズを、PBS20で洗浄し、次いでムチン溶液が入っているバイアルに、ピンセットを使って移した。コーティング溶液とともに、一夜室温でインキュベートした。コートされずに残っている試料上のスポットは、合成界面活性剤 Pluronic F108を使ってブロックした。ビオチニル化ジャカリンを各バイアルに添加し、次いでそれら試料を室温でインキュベートした。続いて、ストレプトアビジン-ペルオキシダーゼ抱合体を添加した。結合したムチンの相対量を、基質を添加し次いで405 nmでの分解生成物を測定することによって定量した。
図1は、2試料各々について両対照を比較した結合ムチンの相対量を示す。酵素分解生成物の吸光度を、3分間のデベロップメント時間の後、測定した。図1を表3と比較すると、これらコートされた試料は、ムチンに対する親和性がリゾチームに対する親和性より大きいことが分かる。
実施例15−DMA/GMA(86/14 mol/mol)のコポリマー
実施例13のDMA/GMAコポリマーを下記手順で製造した。1 Lの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,48 g,0.48 mol)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,12 g,0.08 mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.1 g,0.0006 mol)および無水テトラヒドロフラン(500 ml)を入れた。その反応容器に、機械的撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、40℃で窒素の不活性雰囲気下、168時間加熱した。その反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、エチルエーテル(1.5 L)中ゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いで有機溶媒を傾瀉除去した。得られた固体を濾過して収集し、減圧オーブン中に入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー58.2 g(97%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
実施例13のDMA/GMAコポリマーを下記手順で製造した。1 Lの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,48 g,0.48 mol)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,12 g,0.08 mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.1 g,0.0006 mol)および無水テトラヒドロフラン(500 ml)を入れた。その反応容器に、機械的撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、40℃で窒素の不活性雰囲気下、168時間加熱した。その反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、エチルエーテル(1.5 L)中ゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いで有機溶媒を傾瀉除去した。得られた固体を濾過して収集し、減圧オーブン中に入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー58.2 g(97%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
実施例16-21は、ホウ酸含有ポリマーをレンズ表面に結合させるのに使用できる他の水溶性コポリマーの合成を示す。
実施例16−DMA/GMA(76/24 mol/mol)のコポリマー
1 Lの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,42 g,0.42 mol)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,18 g,0.13 mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.096 g,0.0006 mol)およびトルエン(600 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。その反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、6 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー46.7 g(78%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
1 Lの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,42 g,0.42 mol)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,18 g,0.13 mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.096 g,0.0006 mol)およびトルエン(600 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。その反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、6 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー46.7 g(78%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
実施例17−DMA/GMA(68/32 mol/mol)のコポリマー
1 Lの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,36 g,0.36 mol)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,24 g,0.17mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.096 g,0.0006 mol)およびトルエン(600 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。次にその反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、6 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー49.8 g(83%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
1 Lの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,36 g,0.36 mol)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,24 g,0.17mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.096 g,0.0006 mol)およびトルエン(600 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。次にその反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、6 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー49.8 g(83%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
実施例18−DMA/OFPMA/GMA(84/1.5/14.5 mol/mol/mol)のコポリマー
3000 mlの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,128 g,1.28 mol)、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(OFPMA,8 g,0.024 mol)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,32 g,0.224mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.24 g,0.00144 mol)およびテトラヒドロフラン(2000 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。次にその反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、12 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー134.36 g(80%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
3000 mlの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,128 g,1.28 mol)、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(OFPMA,8 g,0.024 mol)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,32 g,0.224mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.24 g,0.00144 mol)およびテトラヒドロフラン(2000 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。次にその反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、12 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー134.36 g(80%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
実施例19−DMA/OFPMA/GMA(85/0.18/14.82mol/mol/mol)のコポリマー
500 mlの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,16 g,0.16 mol)、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(OFPMA,0.1 g,0.0003 mol,入手したままで使用)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,4 g,0.028 mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.063g,0.00036 mol)およびテトラヒドロフラン(300 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。その反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、3Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー14.5 g(69%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
実施例20−DMA/LMA/GMA(84/1.5/314.5mol/mol/mol)のコポリマー
1000 mlの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,32 g,0.32 mol)、ラウリルメタクリレート(LMA,1.5g,0.006mol,入手したままで使用)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,8 g,0.056mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.06 g,0.00036 mol)およびテトラヒドロフランン(600 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。次にその反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、3 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー29.2g(70%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
500 mlの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,16 g,0.16 mol)、1H,1H,5H-オクタフルオロペンチルメタクリレート(OFPMA,0.1 g,0.0003 mol,入手したままで使用)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,4 g,0.028 mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.063g,0.00036 mol)およびテトラヒドロフラン(300 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。その反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、3Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー14.5 g(69%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
実施例20−DMA/LMA/GMA(84/1.5/314.5mol/mol/mol)のコポリマー
1000 mlの反応フラスコに、蒸留N,N-ジメチルアクリルアミド(DMA,32 g,0.32 mol)、ラウリルメタクリレート(LMA,1.5g,0.006mol,入手したままで使用)、蒸留グリシジルメタクリレート(GMA,8 g,0.056mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.06 g,0.00036 mol)およびテトラヒドロフランン(600 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。次にその反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、3 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。反応性ポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー29.2g(70%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
実施例21−NVP/VCHE(85/15 mol/mol)のコポリマー
1 Lの反応フラスコに、蒸留N-ビニル-2-ピロリジノン(NVP,53.79g,0.48 mol)、4-ビニルシクロヘキシル-1,2-エポキシド(VCHE,10.43 g,0.084 mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.05 g,0.0003 mol)およびTHF(600 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。その反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、6 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。コポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー21 g(32%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
1 Lの反応フラスコに、蒸留N-ビニル-2-ピロリジノン(NVP,53.79g,0.48 mol)、4-ビニルシクロヘキシル-1,2-エポキシド(VCHE,10.43 g,0.084 mol)、Vazo 64開始剤(AIBN,0.05 g,0.0003 mol)およびTHF(600 ml)を入れた。その反応容器に、磁気撹拌器、冷却器、温度制御装置および窒素入口を取り付けた。窒素を15分間、溶液中にバブルさせて通過させて溶解している酸素を除いた。次にその反応フラスコを、窒素の不活性雰囲気下、60℃で20時間加熱した。その反応混合物を、機械的に十分撹拌しながら、6 Lのエチルエーテル中にゆっくり添加した。コポリマーが沈殿し、次いでその沈殿を減圧濾過して収集した。得られた固体を30℃の減圧オーブン中に一夜入れて、エーテルを除去して、反応性ポリマー21 g(32%収率)を得た。その反応性ポリマーは、使用するまで、デシケーター中に保管した。
本発明の各種の好ましい実施態様を説明してきたが、本願の特許請求の範囲に記載したような本発明の精神と範囲を逸脱することなく、各種の変形、付加および変更を実施できることは、当業者には分かるであろう。
Claims (36)
- ホウ酸部分を含有するポリマーを結合された表面を有する生体医療用装置。
- 眼科装置である請求項1に記載の生体医療用装置。
- コンタクトレンズである請求項2に記載の生体医療用装置。
- 前記ポリマーが、ホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含む請求項3に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、ビニルフェニルホウ酸およびメタクリルアミドフェニルホウ酸からなる群から選択された少なくとも一種のメンバーから誘導されたモノマー単位を含む請求項4に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、さらに、エチレン系不飽和の親水性モノマーから誘導されたモノマー単位を含む請求項4に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、さらに、第三級アミン部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含む請求項4に記載のコンタクトレンズ。
- 前記エチレン系不飽和モノマーが、2-(N,N-ジメチル)エチルアミノ(メタ)アクリレート、2-(N,N-ジメチル)エチルアミノ(メタ)アクリルアミド、2-(N,N-ジメチル)プロピルアミノ(メタ)アクリレート、3-(N,N-ジメチル)プロピルアミノ(メタ)アクリルアミドまたはビニルベンジル-N,N-ジメチルアミンである請求項7に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、さらに、レンズ表面の相補的反応性官能基と反応性の部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含む請求項4に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、レンズ表面の相補的官能基と反応性の部分で、レンズ表面と共有結合している請求項9に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、ホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位、およびレンズ表面の相補的反応性官能基と反応性の部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含むコポリマーである請求項4に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、第三級アミン部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位をさらに含むコポリマーである請求項11に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、自らを水溶性にするのに十分な量で、エチレン系不飽和の親水性モノマーから誘導されたモノマー単位を、さらに含むコポリマーである請求項12に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、レンズ表面の第一級アミン基またはヒドロキシル基を通じてレンズ表面と共有結合している請求項3に記載のコンタクトレンズ。
- ホウ酸部分を含有するポリマーが、レンズ表面、およびホウ酸部分を含有するポリマーの両者と反応性の仲介ポリマーによって、レンズ表面に結合している請求項3に記載のコンタクトレンズ。
- 前記仲介ポリマーが、レンズ表面、およびホウ酸部分を含有するポリマーと共有結合している請求項15に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、ホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位、および前記仲介ポリマーの相補的反応性官能基と反応性の部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含むコポリマーである請求項15に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、第三級アミン部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位をさらに含むコポリマーである請求項17に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ポリマーが、自らを水溶性にするのに十分な量で、エチレン系不飽和の親水性モノマーから誘導されたモノマー単位を、さらに含むコポリマーである請求項18に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ホウ酸部分がムチンと複合する請求項3に記載のコンタクトレンズ。
- 前記ホウ酸部分が上皮のムチンと複合する請求項3に記載のコンタクトレンズ。
- 生体治療用装置の表面に、ホウ酸部分を含有するポリマーを結合させるステップを含む方法。
- 前記生体医療用装置が眼科装置である請求項22に記載の方法。
- 前記生体医療用装置がコンタクトレンズである請求項23に記載の方法。
- 前記ポリマーが、レンズ表面の相補的反応性官能基と共有結合する反応性部分を含んでいる請求項24に記載の方法。
- レンズの表面に相補的反応性官能基を付与するプラズマ処理を、レンズ表面に行うステップをさらに含む請求項24に記載の方法。
- 仲介ポリマーをレンズ表面に結合させ、次いでその仲介ポリマーに、ホウ酸部分を含有するポリマーを結合させる請求項24に記載の方法。
- 前記仲介ポリマーが、レンズ表面の反応性官能基およびホウ酸部分を含む前記ポリマーの反応性官能基と反応性である請求項27に記載の方法。
- 前記仲介ポリマーに対して相補的反応性の官能基をレンズ表面に付与するプラズマ処理を、レンズ表面に行うステップをさらに含む請求項28に記載の方法。
- 前記コンタクトレンズを眼に配置し、その結果、ムチンが前記ホウ酸部分と複合するステップをさらに含む請求項24に記載の方法。
- 表面に共有結合したコポリマーを含む生体治療用装置であって、そのコポリマーがムチンと複合する部分を含んでいる生体治療用装置。
- コンタクトレンズであって、そのレンズの表面にコポリマーが共有結合し、そのコポリマーが上皮のムチンと複合する部分を含有している請求項31に記載の生体治療用装置。
- ムチンと複合するホウ酸部分を含有する生体治療用装置。
- 上皮のムチンと複合するホウ酸部分を含有するコンタクトレンズである請求項1に記載の生体治療用装置。
- 上皮のムチンに対する親和性が、リゾチームに対する親和性より大きいコンタクトレンズ。
- ホウ酸部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位;エチレン系不飽和の親水性モノマーから誘導されたモノマー単位;第三級アミンの部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位;および生体治療用装置の表面の相補的反応性官能基と反応性の部分を含有するエチレン系不飽和モノマーから誘導されたモノマー単位を含むコポリマー。
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Legal Events
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